JP2012148095A - 隣接する組織に対する付随的損傷を減少させる電気外科器具 - Google Patents

隣接する組織に対する付随的損傷を減少させる電気外科器具 Download PDF

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Steven Paul Buysse
ポウル ブイッセ スチーブン
Michael C Moses
シー. モーゼス マイケル
Dave A Schechter
エイ. シェクター デイブ
Kristin D Johnson
ディー. ジョンソン クリスティン
Philip Mark Tetzlaff
マーク テトズラッフ フィリップ
Carolyn H Mihaichuk
エイチ. ミハイチャック キャロライン
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Abstract

【課題】隣接する組織への熱拡散を低減する電極アセンブリを提供する。
【解決手段】電気外科器具と組み合わせて使用するための電極アセンブリ21であって、この電気外科器具は、対向するエンドエフェクタ22,24およびこれらのエンドエフェクタ22,24の互いに対する移動を生じるためのハンドルを16,18備える。この電極アセンブリ21は、電気外科器具と取り外し可能に係合可能である1つの部分を有するハウジング、ならびに各々が導電性シーリング表面および絶縁基材を有する一対の電極110,120を備える。これらの電極は、電気外科器具のエンドエフェクタ22,24に取り外し可能に係合可能であり、その結果、これらの電極は、互いに対して対向する関係にある。絶縁基材の寸法は、隣接する組織構造への熱の拡散を減少させるために、導電性シーリング表面の寸法とは異なる。
【選択図】図3

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、1999年9月1日出願の米国出願番号09/387,883(これは、1997年11月12日出願の米国出願番号08/968,496の継続出願である)(これらの内容は、その全体が本明細書中で参考として援用される)の一部継続である。
(背景)
本開示は、開放外科手順および内視鏡外科手順のために使用される電気外科器具に関する。より具体的には、本開示は、血管および血管組織をシーリングするための双極鉗子に関し、この鉗子は、隣接する組織構造への熱拡散を制限し、そして/またはこの熱拡散を減少させるように設計された電極アセンブリを有する。
(技術分野)
止血鉗子または鉗子は、簡単なプライヤー様ツールであり、これは、そのジョー間での機械的な動作を使用して組織を締め付け、そして一般に、組織を握り、解剖し、そして/またはクランプするために、開放外科的手順において使用されている。電気外科鉗子は、組織および血管を加熱して組織を凝固、焼灼および/またはシールすることにより止血をもたらすために、機械的クランプ動作および電気的エネルギーの両方を利用する。
電気外科鉗子を使用して、外科医は、組織に適用される電気外科エネルギーの強度、頻度および持続期間を制御することによって、組織を焼灼、凝固/乾燥させ得るか、そして/または出血を単純に減少させ得るかもしくは遅延させ得る。一般に、電気外科鉗子の電気的構成は、以下の2つの分類に分けられ得る:1)単極電気外科鉗子;および2)双極電気外科鉗子。
単極鉗子は、クランピングエンドエフェクタを伴う1つの活性電極および外部から患者に装着される遠隔患者リターン電極またはパッドを利用する。電気外科エネルギーが適用される場合、このエネルギーは、活性電極から外科的部位に、そして患者を通ってリターン電極へと伝わる。
双極電気外科鉗子は、2つのほぼ対向した電極を利用し、これらの電極は、一般に、エンドエフェクタの内向表面または対向表面上に配置され、このエンドエフェクタは、次に、電気外科ジェネレータへと電気的に連結される。各電極は、異なる電位に荷電している。組織は、電気的エネルギーのコンダクタであるので、エンドエフェクタが、その間の組織をクランプするかまたは握るために使用される場合、この電気的エネルギーは、組織を通って選択的に伝達され得る。
過去数十年にわたって、内視鏡および内視鏡器具(これらは、小さい穿刺様切開部を通って、器官にアクセスする)を使って、生命の維持に重要な器官および体腔にアクセスする伝統的な開放方法を称賛する外科医がますます増えている。内視鏡器具は、カニューレまたはポート(これは、トロカールと共に作製されている)を介して患者に挿入される。カニューレの典型的な大きさは、3ミリメートルから12ミリメートルの範囲である。通常、より小さいカニューレが好ましいが、理解され得るように、これにより、最終的には、カニューレを介して適合する外科器具を製造するための方法を見出さなければならない器具製造業者に対して、設計上の難題を示す。
特定の外科手順では、血管または血管組織をシーリングすることが必要である。しかしながら、空間的に制限されているので、外科医は、血管を縫合することまたは出血を抑える他の伝統的な方法(例えば、横に切開した血管のクランプおよび/または縛り)を実行するのが困難となり得る。血管は、直径2ミリメートル未満の範囲では、しばしば、標準的な電気外科技術を使用して閉じられ得る。より大きい血管が切断される場合、外科医は、内視鏡手順を開放外科手順に切り替えて、それにより、腹腔鏡検査の利点を捨てる必要があり得る。
小血管を凝固するプロセスは、血管シーリングとは原理的に異なることが公知である。本明細書中の目的のために、用語「凝固」は、その組織細胞が破裂し乾いた組織を乾燥するプロセスとして定義される。用語「血管シーリング」とは、組織が架橋し、そして融合した塊に再形成するように、組織内のコラーゲンを液化するプロセスとして定義される。従って、小血管の凝固は、それらを閉じるのに十分であるが、より大きい血管は、永久的な閉鎖を確実にするために、シールされる必要がある。
いくつかの学術論文には、電気外科を使用して小血管をシーリングする方法が開示されている。表題Studies on Coagulation and the Devel
opmentof an Automatic Computerized Bipolar
Coaqulator(非特許文献1)の論文は、小血管をシールするのに使用される
双極凝固装置を記述している。この論文は、2〜2.5mmより大きい直径を有する動脈を安全に凝固できないことを述べている。第二の論文は、表題AutomaticallyControlledBipolar Electrocoagulation−「COA−COMP」(非特許文献2)であるが、血管壁の焦げを回避し得るように、血管に電気外科的力を終端接続する方法を記述している。
より大きい血管の適切なシールをもたらすために、2つの主な機械的パラメータ(血管に適用される圧力および電極間の間隙(これらの両方は、シールした血管の厚さに影響する))を正確に制御しなければならない。より具体的には、圧力を正確に適用することは、以下のいくつかの理由のために重要である:1)血管の壁を対向させるため;2)十分な電気外科エネルギーを組織に通すのに十分に低い値まで組織インピーダンスを低くするため;3)組織加熱中の膨張力に打ち勝つため;そして4)良好なシールの指標である最終組織厚に寄与するため。いくつかの例において、融合した血管壁は、0.001インチと0.006インチとの間が最適である。この範囲より低いと、そのシールは、ちぎれるかまたは引き裂かれ得、そしてこの範囲より高いと、管腔は、適切にも効果的にもシールされないかもしれない。
多数の双極電気外科器具が、種々の開放外科手順および内視鏡外科手順のために、過去提案されてきた。しかし、これらの設計のいくつかは、血管に対して均一に再現性のある圧力を提供しないかもしれず、そして非効果的または不均一なシールを生じ得る。例えば、Willisに対する特許文献1、Hiltebrandtに対する特許文献2および特許文献3、Boebelらに対する特許文献4、特許文献5および特許文献6、Lottickに対する特許文献7、特許文献8、特許文献9および特許文献10、Sternらに対する特許文献11、Eggersらに対する特許文献12ならびにRichardsonらに対する特許文献13は、全て、血管または組織を、凝固、シーリングおよび切断するための電気外科器具に関する。
これらの器具の多くは、ブレード部材または剪断部材を備え、これらは、単に、機械的および/または電気機械的な様式で組織を切断し、血管シーリングの目的については比較的非効果的である。他の器具は、一般に、適切なシーリング厚を獲得するのにクランプ圧だけに頼っており、そしてしばしば、間隙公差および/または平行度ならびに平面度の要件(これらは、適切に制御される場合、一貫した有効な組織シールを保証し得るパラメータである)を考慮して設計されていない。例えば、以下の2つの理由のいずれかのために、クランプ圧だけを制御することによって、生じるシール組織の厚さを適切に制御することは困難であることが知られている:1)適用される力が大きすぎる場合、2つの極が触れて、組織を通ってエネルギーが移動されず、無効なシールを生じるおそれがある;または2)適用される力が低すぎる場合、より厚くて信頼性の低いシールが作製される。
電気外科器具を使用して組織をシールすると、隣接した組織構造を横切って、ある程度の、いわゆる「熱拡散」が生じ得ることが見出されている。本明細書中の目的のために、用語「熱拡散」は、一般に、導電性表面の周縁部に沿って移動する、熱移動(熱伝導、熱対流または電流損失)をいう。これはまた、隣接した組織に対する「付随的損傷」とも呼ばれ得る。理解され得るように、電気的手順の間の熱拡散を低下させることは、意図される処置部位に隣接した周辺組織構造に対する、意図されない付随的損傷または望ましくない付随的損傷の可能性を低下させる。
外面に沿って配置される誘電性コーティングを備える器具が公知であり、これを使用して、シーリング部位に対して正常な点で組織が「ブランチングする」のを防ぐ。言い換えると、これらのコーティングは、外面エンドエフェクタとの偶発的な接触の結果として、組織が偶発的に燃焼するのを減少させるように主に設計されている。これまでに知られている限りでは、これらのコーティングは、隣接する組織(組織平面に沿って位置する組織)に対する付随的組織損傷または熱拡散を減少させるようには設計されていないし、それらは意図されていない。
種々の電気外科器具が導入されており、これらは、異なる大きさの血管をシーリング、切断、焼灼および/または凝固することに関する上記の問題の多くを解決することが知られている。これらの器具のいくつかは、1998年10月23日出願の同時係属中の米国特許出願番号09/178,027、表題OPENVESSELSEALING FORCEPS WITH DISPOSABLE ELECTRODES;1999年10月2
2日出願の同時係属中の米国特許出願番号09/425,696、表題OPENVESSEL SEALING FORCEPS WITH DISPOSABLE ELECTRO
DES;1998年10月23日出願の同時係属中の米国特許出願番号09/177,950、表題ENDOSCOPICBIPOLAR ELECTROSURGICAL FORCEPS;および2000年7月21日出願の同時係属中の米国特許出願番号09/621,029、表題ENDOSCOPICBIPOLARELECTROSURGIC
AL FORCEPS(これら全ての全内容は、本明細書中で参考として援用される)に
記載される。
米国特許第2,176,479号明細書 米国特許第4,005,714号明細書 米国特許第4,031,898号明細書 米国特許第5,827,274号明細書 米国特許第5,290,287号明細書 米国特許第5,312,433号明細書 米国特許第4,370,980号明細書 米国特許第4,552,143号明細書 米国特許第5,026,370号明細書 米国特許第5,116,332号明細書 米国特許第5,443,463号明細書 米国特許第5,484,436号明細書 米国特許第5,951,549号明細書
J.Neurosurg.,第75巻、1991年7月 Neurosurg.Rev.(1984),pp.187〜190
従って、血管および組織を一貫してかつ効果的にシールし得、そして組織構造を横切る望ましくない熱拡散の影響を低下させ得る、電極アセンブリを備える電気外科器具を開発する必要性が存在する。
(要旨)
本開示は、一般に、開放電気外科器具および/または内視鏡電気外科器具に関し、これらは、取り外し可能な電極アセンブリを備え、この電極アセンブリは、独特に設計された絶縁性基板および導電性表面によって、この器具の残部から電気的にまたは熱的に分離された電極を有する。シーリング表面の幾何学的形状に対するこの絶縁性基板の幾何学的形状は、隣接する組織構造に対する付随的損傷の全体的な低下に寄与することが想定される。
より詳細には、本開示は、電気外科器具と併用するための電極アセンブリに関し、これは、対向するエンドエフェクタおよび互いに対してこのエンドエフェクタを移動させるためのハンドルを備える。このアセンブリは、ハウジングを備え、このハウジングは、電気外科器具の少なくとも一部分(例えば、ハンドル、エンドエフェクタ、旋回軸、シャフトなど)に取り外し可能に係合可能な少なくとも一部分、および一対の電極を有する。各電極は、好ましくは、導電性シーリング表面および絶縁性基板を備え、かつエンドエフェクタと選択的に係合可能であるように寸法決めされ、その結果、電極は、互いに対して対向する関係に位置する。
好ましくは、この絶縁性基板の寸法は、隣接する組織に対する熱拡散を低下させる導電性シーリング表面の寸法とは異なる。例えば、本開示の1つの実施形態において、導電性シーリング表面の断面は、隣接する組織に対する熱拡散を効果的に減少させる絶縁性基板の断面とは異なる。
他の実施形態において、絶縁性基板は、打ち抜き加工により、オーバーモールディングにより、打ち抜き加工したシールプレートをオーバーモールディングすることにより、そして/または金属射出成形したシールプレートをオーバーモールディングすることにより、導電性シーリング表面に取り付けられる。これらの製造技術の全てが、絶縁基板によって実質的に囲まれた導電性表面を有する電極を作製する。本明細書中に記載される、これらの独特に記載される実施形態は、作動の間および/または作動直後の、隣接する組織構造に対する熱拡散を効果的に減少させることが企図される。導電性シーリング表面はまた、導電性表面の絶縁基板への確実な係合を容易にするピンチトリムを備え得、そしてまた製造工程全体を単純化する。
別の実施形態において、導電性シーリング表面は、外周縁を備え、この外周縁は、一定の半径を有し、そして絶縁体が、隣接縁に沿ってこの導電性シーリング表面と合わさり、この隣接縁は、半径に対してほぼ接線方向であり、そして/またはこの半径に沿って合わさる。好ましくは、境界面において、導電性表面は、絶縁体に対して上昇している。
絶縁性基板は、プラスチックまたは約300ボルト〜約600ボルトの比較追跡指数を有するプラスチックベースの材料から作製され得る。好ましくは、この絶縁性基板は、以下を含む材料の群から作製される:ナイロン、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド−イミド(PAI)、アクリル(PMMA)、ポリスチレン(PSおよびHIPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、脂肪族ポリケトン、アセタール(POM)コポリマー、ポリウレタン(PUおよびTPU)、ポリフェニレンオキシドを分散させたナイロン、およびアクリロニトリルスチレンアクリレート。あるいは、非プラスチック絶縁性材料(例えば、セラミック)が、上で特定した材料の代わりにかまたはそれらの材料の1種以上と組み合わせて使用され、製造工程を容易にし、そして均一でかつ一貫したシーリング、および/または隣接する組織構造に対する熱拡散の全体的な減少におそらく寄与し得る。
本開示の別の実施形態において、各電極の絶縁性基板は、器具の対応するエンドエフェクタ上に配置された相補(complimentary)機械的インターフェースに係合するように少なくとも1つの機械的インターフェースを備える。好ましくは、この基板の機械的インターフェースは、移動止めを備え、対応するエンドエフェクタの機械的インターフェースは、この移動止めを収容するような、相補ソケットを備える。
本開示の他の実施形態は、ハウジングを備え、このハウジングは、弾力性でかつ可撓性の2つのプロングを形成する分岐遠位端を有し、このプロングは各々、対応するエンドエフェクタと係合するように設計された電極を有する。別の実施形態において、エンドエフェクタは、電気外科器具のシャフトの遠位端に対して、角度アルファ(α)で配置される。好ましくは、この角度は、約60°〜約70°である。エンドエフェクタ、次いで電極はまた、幅「W」に沿ったテーパを備えるように寸法決めされ得る(図2参照)。
本開示はまた、互いに対して一対の対向エンドエフェクタの移動をもたらすハンドルおよび少なくとも1つのシャフトを有する電気外科器具と併用するための、電極アセンブリに関する。この電極アセンブリは、ハウジングを備え、このハウジングは、シャフトおよび/またはハンドルおよび一対の電極と取り外し可能に係合可能である。各電極は、対応するエンドエフェクタと取り外し可能に係合可能であり、第一の幾何学的形状を有する導電性シーリング表面および第二の幾何学的形状を有する絶縁性基板を備える。好ましくは、この絶縁性基板の第二の幾何学的形状は、シーリング表面の第一の幾何学的形状とは異なり、これは、器具の作動中の隣接組織構造に対する熱拡散を効果的に低下させる。
好ましくは、電極アセンブリは、この電極アセンブリをその意図される作動周期数を越えて使用した後に、取り外し可能で、使い捨て可能でかつ交換可能である。あるいは、電極アセンブリおよび/または電極は、器具のエンドエフェクタと一体となって結合され得、取り外し不可能である。この例において、電気外科器具(開放または内視鏡)は、単回使用に適用するように設計され得、そして外科手術が完了した後、この器具全体が完全に使い捨て可能である。
より特定すれば本願発明は以下の項目に関し得る。
(項目1)
電気外科器具とともに使用するための電極アセンブリであって、上記電気外科器具は、対向するエンドエフェクタ、および上記エンドエフェクタの互いに対する移動を生じるためのハンドルを備え、上記電極アセンブリは、以下:
上記器具の少なくとも一部と取り外し可能に係合する少なくとも1つの部分を有する、ハウジング;
一対の電極であって、上記電極の各々が、導電性シーリング表面および絶縁基材を備え、上記電極は、上記電極が互いに対して対向する関係にあるように、上記器具の上記エンドエフェクタと取り外し可能に係合可能である、電極、を備え、そして
ここで、上記絶縁基材の寸法は、隣接する組織構造への熱拡散を減少させるために、上記導電性シーリング表面の寸法とは異なる、電極アセンブリ。
(項目2)
上記絶縁基材が、約300ボルト〜約600ボルトの比較追跡指数を有する材料から作製されている、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目3)
上記絶縁基材が、ナイロン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリフタルアミド、ポリミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド−イミド、アクリル、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、脂肪族ポリケトン、アセタールコポリマー、ポリウレタン、ポリフェニレンオキシドを分散させたナイロン、およびアクリロニトリルスチレンアクリレートからなる群より選択される、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目4)
上記絶縁基材が、スタンピングされたシールプレートをオーバーモールディングすることによって、上記導電性シーリング表面に取り付けられている、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目5)
上記絶縁基材が、金属射出成形されたシールプレートをオーバーモールディングすることによって、上記導電性シーリング表面に取り付けられている、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目6)
少なくとも1つの電極の上記導電性シーリング表面が、ピンチトリムを備え、そして上記絶縁基材が、上記導電性シーリング表面の周囲を越えて延びている、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目7)
上記電極の各々の上記絶縁基材が、上記器具の対応する上記エンドエフェクタに配置された相補機械的インターフェースを係合するための、少なくとも1つの機械的インターフェースを備える、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目8)
上記基材の上記機械的インターフェースの少なくとも1つが、少なくとも1つの移動止めを備え、そして上記対応するエンドエフェクタの上記機械的インターフェースが、上記移動止めを受容するための少なくとも1つの相補ソケットを備える、項目7に記載の電極アセンブリ。
(項目9)
上記ハウジングが、分岐した遠位端を備え、上記遠位端が2つのプロングを形成し、そして各プロングが、上記エンドエフェクタの1つに取り外し可能に取り付けられている、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目10)
上記対向するエンドエフェクタおよび対向する電極のうちの少なくとも1つが、テーパ状である、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目11)
上記エンドエフェクタが、上記電気外科器具の上記シャフトに対してある角度で配置されている、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目12)
上記角度が、約60°〜約70°である、項目11に記載の電極アセンブリ。
(項目13)上記電極アセンブリが使い捨てである、項目1に記載の電極アセンブリ。
(項目14)
電気外科器具とともに使用するための電極アセンブリであって、上記電気外科器具は、ハンドルおよび少なくとも1つのシャフトを有し、上記シャフトは、対向する一対のエンドエフェクタの互いに対する移動を生じるためのものであり、上記電極アセンブリは、以下:
上記ハンドルおよび上記シャフトのうちの少なくとも1つと取り外し可能に係合可能である少なくとも1つの部分を有する、ハウジング;
一対の電極であって、上記電極の各々が、第一の幾何学的形状を有する導電性シーリング表面および第二の幾何学的形状を有する絶縁基材を備え、上記電極は、上記電極が互いに対して対向する関係にあるように、上記器具の上記エンドエフェクタと取り外し可能に係合可能である、電極、
を備え、ここで、上記絶縁基材の上記第二の幾何学的形状は、隣接する組織構造への熱拡散を減少させるために、上記シーリング表面の上記第一の幾何学的形状とは異なり、そして
ここで、上記絶縁基材は、約300ボルト〜約600ボルトの比較追跡指数を有する材料から作製されている、電極アセンブリ。
(項目15)
少なくとも1つの電極の上記導電性シーリング表面が、ピンチトリムを備え、そして上記絶縁基材が、上記電極の周囲を越えて延びている、項目14に記載の電極アセンブリ。
(項目16)
上記絶縁基材が、ナイロン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリフタルアミド、ポリミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド−イミド、アクリル、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、脂肪族ポリケトン、アセタールコポリマー、ポリウレタン、ポリフェニレンオキシドを分散させたナイロン、およびアクリロニトリルスチレンアクリレートからなる群より選択される、項目14に記載の電極アセンブリ。
(項目17)
上記絶縁基材が、スタンピングされたシールプレートをオーバーモールディングすることによって、上記導電性シーリング表面に取り付けられている、項目14に記載の電極アセンブリ。
(項目18)
上記絶縁基材が、金属射出成形されたシールプレートをオーバーモールディングすることによって、上記導電性シーリング表面に取り付けられている、項目14に記載の電極アセンブリ。
(項目19)
電気外科器具とともに使用するための電極アセンブリであって、上記電気外科器具は、対向するエンドエフェクタ、および上記エンドエフェクタの互いに対する移動を生じるためのハンドルを備え、上記電極アセンブリは、以下:
上記器具の少なくとも一部と取り外し可能に係合可能である少なくとも1つの部分を有する、ハウジング;
一対の電極であって、上記電極の各々が、導電性シーリング表面および絶縁基材を備え、上記電極は、上記電極が互いに対して対向する関係にあるように、上記器具の上記エンドエフェクタと取り外し可能に係合可能である、電極、
を備え、ここで、少なくとも1つの導電性シーリング表面の外周縁部は、半径を有し、そして上記絶縁体は、上記半径に対してほぼ接線方向である隣接縁部に沿って、上記導電性シーリング表面に対面する、電極アセンブリ。
(項目20)
少なくとも1つの導電性シーリング表面の上記外周縁部が、半径を備え、そして上記絶縁体が、上記半径に沿った隣接縁部に沿って、上記導電性シーリング表面に対面する、項目19に記載の電極アセンブリ。
(項目21)
上記導電性シーリング表面が、上記絶縁体に対して隆起している、項目19に記載の電極アセンブリ。
(項目22)
使い捨て電気外科器具とともに使用するための電極アセンブリであって、上記使い捨て電気外科器具は、ハンドル、および対向する一対のエンドエフェクタの互いに対する移動を生じるための少なくとも1つのシャフトを有し、上記電極アセンブリは、以下:
ハウジング;
一対の電極であって、上記電極の各々が、第一の幾何学的形状を有する導電性シーリング表面および第二の幾何学的形状を有する絶縁基材を備え、上記電極は、上記電極が互いに対して対向する関係にあるように、上記器具の上記エンドエフェクタと一体的に結合されている、電極、
を備え、ここで、上記絶縁基材の上記第二の幾何学的形状は、隣接する組織構造への熱拡散を減少させるために、上記シーリング表面の上記第一の幾何学的形状とは異なり、そしてここで、上記絶縁基材は、約300ボルト〜約600ボルトの比較追跡指数を有する、電極アセンブリ。
図1は、本開示の1つの実施形態に従う開放双極鉗子の斜視図である。 図2は、図1に示される双極鉗子の遠位端の拡大斜視図である。 図3は、図1に示される鉗子の分解した部品の斜視図である。 図4は、カバープレートのなしで示された図1の電極アセンブリの拡大側面図である。 図5は、図4の電極アセンブリの遠位端の拡大斜視図である。 図6は、図5の電極アセンブリの上部電極の分解した部品の斜視図である。 図7Aは、図5の電極アセンブリの下部電極の分解した部品の斜視図である。 図7Bは、電極が絶縁体の側面にわたって延びる、先行技術電極配置の断面図である。 図7Cは、絶縁体が丸い形状の(radiused)電極の側面を越えて延びる、電極の断面図である。 図7Dは、導電性表面から垂れ下がったピンチトリムを捕捉した絶縁体を示す、オーバーモールドスタンピングされた電極配置の断面図である。 図7Eは、向い合せた位置にある電極の周縁部にある一定の規則によって製造された障壁およびシーリング表面から散逸される熱を制御/調節する絶縁体を示す電極配置の断面図である。 図8Aは、管状血管のシーリングを行うための鉗子の操作運動を示す、本開示の開いた鉗子の斜視図である。 図8Bは、管状血管のシーリングを行うための器具の操作運動を示す、本開示の内視鏡バージョンの斜視図である。 図9は、管状血管のシーリング部位の拡大した部分的斜視図である。 図10は、図9の線10−10に沿って取ったシーリング部位の長手方向断面図である。 図11は、管状血管の分離後の、図9のシーリング部位の長手方向断面図である。 図12は、絶縁体を伴わない電極を使用したときの組織にわたる電気外科的な電流の散逸を示す等高プロットである。 図13Aは、フラッシュ(flush)絶縁体を伴う電極を使用したときの組織にわたる電気外科的な電流の散逸を示す等高プロットである。 図13Bは、絶縁体と導電性シーリング表面との間の隣接するエッジまたはインターフェイスにおける、電気外科的電流の電流密度および相対的な散逸を示す図13Aの拡大等高プロットである。 図13Cは、絶縁体と導電性シーリング表面との間の隣接するエッジまたはインターフェイスにおける電気外科的電場分布の電流密度および相対的な散逸を示す図13Aの電極配置の拡大した電場強度プロットである。 図14Aは、上昇した導電性の表面および導電性表面と絶縁体との間の丸い形状のインターフェイスを有する電極を使用したときの組織にわたる電気外科的電流の散逸を示す等高プロットである。 図14Bは、絶縁体と導電性のシーリング表面との間の隣接したエッジまたはインターフェイスにおける、電気外科的電流の電流密度および相対的な散逸を示す図14Aの拡大した等高プロットである。 図14Cは、絶縁体と導電性のシーリング表面との間の隣接したエッジまたはインターフェイスにおける電気外科的電場分布の電流密度および相対的な散逸を示す図14Aの電極配置の拡大した電場強度プロットである。 図15は、上昇した導電性の表面および導電性の表面と絶縁体との間の90°インターフェースを伴う電極を使用するときの組織にわたる電気外科的な電流の散逸を示す等高プロットである。
(詳細な説明)
導電性シーリング表面に関して電極絶縁材料の配置を変更することによって、外科医は一貫性のある、高品質シールを、より容易かつより簡単に作製し得、隣接する組織にわたって、または隣接する組織への熱的な拡散を効率的に低減し得ることが見出されている。本明細書中における目的に関して、「熱的拡散」とは、隣接する組織へと導電性または電気的に活性な表面の周縁部にそって散逸する一般的に伝熱(熱伝導、熱対流、または電流散逸)をいう。これは、隣接する組織に対する「付帯的損傷」とも称され得る。導電性表面の周辺を取り囲む絶縁材料の配置は、隣接する組織部分への電流および熱の散逸を効率的に低減し、そして、向き合う電極間の領域に対する導電を一般的に制限することが想定される。上述したように、これは、シーリング部位に対して正常な点で組織の「分岐(blanching)」を防ぐように器具の外表面を誘電的にコートすることとは異なる。これらのコーティングは、隣接する組織(組織シーリングプレーンにそって存在する組織)に対する付帯的組織損傷または熱拡散を低減するように設計または意図されない。
より具体的には、導電体表面と比較して絶縁体の形状的寸法を変更することによって、電流経路が変更され、それによって、隣接する組織構造に対して熱拡散/付帯的損傷に影響を与えることが企図される。好ましくは、この絶縁材料の形状はまた、2つの電気的に対立する極(すなわち、電極)を、互いに隔離し、それによって、組織または組織流体が、電流移動のための意図しないブリッジまたは経路を生み出し得る可能性を低減する。換言すると、この絶縁体および導電性のシーリング表面は、好ましくは、寸法決めされ、その結果、電流が、以下でより詳細に説明するように、対立する導電性表面の間の意図するシーリング部位において集中することが想定される。
ここで図1〜3を参照すると、例として開放外科手順と併用して使用するための双極鉗子10が示されており、この鉗子は、機械的鉗子20および使い捨て可能な電極アセンブリ21を備える。図面および以下の記載において、用語「近位」は、伝統的に、鉗子10のうち、使用者に近い端部を意味するのに対して、用語「遠位」は、使用者から遠い端部を意味する。さらに、図のほとんど(すなわち、図1〜7Aおよび8A)は、開放外科手順と併用するための、本発明において記載される器具の1つの実施形態(例えば、鉗子20)を示しているが、本明細書中において示され記載されるのと同じ特性もまた、図8Bの例によって示される実施形態のような内視鏡器具100とともにかまたはそれと組み合わせて、使用され得ることが想定される。
図1〜3は、機械的鉗子20を示し、この鉗子は、第一部材9および第二部材11を備え、これらの各々は、それぞれ細長シャフト12および14を有する。シャフト12および14の各々は、近位端13および15、ならびに遠位端17および19をそれぞれ備える。各シャフト部分12、14の各近位端13、15は、それに装着されたハンドル部材16および18を備え、これらハンドル部材により、使用者は、シャフト部分の少なくとも一方(例えば、12)を他方(例えば、14)に対して移動させることができる。各シャフト部分12および14の遠位端17および19から、エンドエフェクタ24および22がそれぞれ延びている。エンドエフェクタ24および22は、ハンドル部材16および18の移動に対し、互いに対して移動可能である。
好ましくは、シャフト部分12および14は、旋回軸25の周囲でエンドエフェクタ24および22の近位の点にて、互いに固定され、その結果、ハンドル16、18の一方の移動は、開放位置からエンドエフェクタ24および22を相対的に移動させる。ここでエンドエフェクタ22および24は、クランピング位置または閉鎖位置に対し、互いに対して空間を空けた関係で配置されており、ここで、エンドエフェクタ22および24は、それらの間で管状血管150を把持するように協働する(図8Aおよび8Bを参照のこと)。旋回軸25は広い表面積を有し、作動の間の鉗子10のねじれおよび移動を抑えることが想定される。鉗子10は、ハンドル16および18の一方または両方の移動が、エンドエフェクタの一方(例えば、24)を他方のエンドエフェクタ(例えば、22)に対して移動させるようにのみ、寸法決めされ得る。
図3で最良に示される場合、エンドエフェクタ24は、上部ジョー部材すなわち第一ジョー部材44を備え、このジョー部材は、内向表面45およびその上に配置された複数の機械的インターフェイスを有し、これらのインターフェイスは、以下でより詳細に記載される使い捨て可能な電極アセンブリ21の一部に取り外し可能に係合するように寸法決めされている。好ましくは、この機械的インターフェイスは、ソケット41を備え、このソケットは、ジョー部材44の内向表面45を少なくとも部分的に通って配置され、そして使い捨て可能な電極アセンブリ21の上部電極120に装着された相補移動止め122を収容するように設計されている。用語「ソケット」が本明細書中で使用されるが、雌性または雄性の機械的インターフェイスのいずれかが、ジョー部材44に使用され得、嵌合した機械的インターフェイスは、使い捨て可能な電極アセンブリ21上に配置されることが企図される。
いくつかの場合において、ジョー部材44の別の面に沿った機械的インターフェイス41を製造し、異なる様式で(例えば、その面から)、使い捨て可能な電極アセンブリ21の相補機械的インターフェイスを係合するのが、好ましくあり得る。ジョー部材44はまた、エンドエフェクタ24の内向面45を少なくとも部分的に通って配置される開口部67を備え、この開口部は、使い捨て可能な電極アセンブリ21の電極120上に配置された、相補ガイドピン124を収容するように寸法決めされる。
エンドエフェクタ22は、第二ジョー部材すなわち低部ジョー部材42を備え、このジョー部材は、内向表面45に対向する内向表面47を有する。好ましくは、ジョー部材42および44は、ほぼ対称的に寸法決めされる。しかし、いくつかの場合において、特定の目的に依存する、非対称的な2つのジョー部材42および44を製造することが、好ましくあり得る。ジョー部材44に対して上記とまさに同じ様式において、ジョー部材42はまた、複数の機械的インターフェイスまたはその上に配置されたソケット43を備え、これらは、下記のように、使い捨て可能な電極アセンブリ21の電極110上に配置された相補部分112と取り外し可能に係合するように寸法決めされる。同様に、ジョー部材42はまた、内向面47を少なくとも部分的に通って配置される開口部65を備え、これは、使い捨て可能な電極アセンブリ21の電極110上に配置された相補ガイドピン127(図4参照)を収容するように寸法決めされる。
好ましくは、エンドエフェクタ22、24(および、順に、ジョー部材42および44ならびに対応する電極110および120)が、遠位端19、17に関して角度アルファ(α)で配置される(図2参照のこと)。この角度アルファ(α)は、遠位端19、17に関して約50°〜約70°の範囲であることが企図される。エンドエフェクタ22、24を遠位端19、17に関して角度アルファ(α)で角度を付けることは、以下の2つの理由で有利であることが想定される:1)エンドエフェクタ、ジョー部材および電極の角度によって、一定の組織厚さのために、より大きな定圧を適用し、そして、2)この電極のより厚い近位部分、例えば、110は、(幅「W」に沿ったテーパーの結果として)、組織150の反作用力のために折れ曲がりに屈しない。電極110のテーパー「W」形状(図2)は、電極110の遠位端から近位端への機械的なアドバンテージの変動を計算すること、および電極110の幅をそれに従って調節することによって決定される。約50°〜約70°の角度でエンドエフェクタ22、24の寸法決めをすることは、前立腺切除手術および膀胱切除手術に関わる特定の解剖学的構造(例えば、背静脈複合体および横行茎部(lateralpedicle))の評価およびシーリングに関して好ましい。
好ましくは、機械的鉗子20のシャフト部材12および14は、クランプ留めされる場合か、それぞれジョー部材22および24の対向する内向表面に、特定の所望な力を伝達するように設計される。特に、シャフト部材12および14は、バネ様様式(すなわち、バネのように振舞う曲がり)で一緒に、効果的に作用するので、シャフト部材12および14の長さ、幅、高さおよび偏向は、対向するジョー部材42および44に付与される全伝達力に直接的に影響を及ぼす。好ましくは、ジョー部材22および24は、シャフト部材12および14よりも剛性であり、かつこのシャフト部材12および14に保存されるひずみエネルギーは、ジョー部材42と44との間に一定の閉鎖力を提供する。
各シャフト部材12および14はまた、それぞれ、ラチェット部分32および34を備える。好ましくは、各ラチェット(例えば、32)は、そのそれぞれのシャフト部材12の近位端13からもう一方のラチェット34の方へ、ほぼ垂直に整列した様式で延び、その結果、各ラチェット32および34の内向表面は、エンドエフェクタ22および24が開放位置から閉鎖位置まで移動する際に、互いに接触する。各ラチェット32および34は、それぞれ、複数のフランジ31および33を備え、これは、各ラチェット32および34の内向表面から突出し、その結果、ラチェット32および34は、少なくとも1つの位置でインターロックされ得る。図1に示される実施形態において、ラチェット32および34は、いくつかの異なる位置でインターロックする。好ましくは、各ラチェット位置は、特定の(すなわち、一定の)ひずみエネルギーをシャフト部材12および14内で保持し、これは次いで、特定の力を、エンドエフェクタ22および24、従って電極120および110に伝達する。
いくつかの場合において、互いに対してジョー部材42および44の移動を制御および/または制限するための他の機構を備えることが、好ましくあり得る。例えば、ラチェットおよびつめシステムは、別々のユニットへの2つのハンドルの移動をセグメントに分けるのに使用され得、これは次いで、互いに対してジョー部材42および44を別々に移動させる。
好ましくは、シャフト部材の少なくとも1つ(例えば、14)は、突起99を備え、これは、外科手術状態の間に鉗子20の操作を容易にし、かつ以下より詳細に記載されるように、機械的鉗子20への電極アセンブリ21の装着を容易にする。
図2、3および5で最もよく示されているように、使い捨て可能電極アセンブリ21は、機械的鉗子20と組み合わせて作動するように設計される。好ましくは、電極アセンブリ21は、近位端部77、遠位端部76およびそれらの間に配置される細長シャフトプレート78を有するハウジング71を備える。ハンドルプレート72は、ハウジング71の近位端77の近くに配置され、そして機械的鉗子20のハンドル18を取り外し可能に係合し、そして/またはハンドル18を取り囲むのに十分な寸法にされる。同様に、シャフトプレート78は、シャフト14およびハウジング71の遠位端76近くに配置される旋回プレート74を取り囲み、そして/または取り外し可能に係合するような寸法にされ、そして機械的鉗子20の旋回軸25および遠位端19の少なくとも一部を取り囲むような寸法である。電極アセンブリ21は、機械的鉗子20の第一部材9または第二部材11、およびそのそれぞれの構成成分部分12、16または14、18のいずれかと係合するように製造され得る。
図3に示される実施形態において、ハンドル18、シャフト14、旋回軸25および遠位端19の一部は、全て、ハウジング71内に配置される対応するチャネルに合うような寸法である。例えば、チャネル139は、ハンドル18を受容するような寸法であり、チャネル137は、シャフト14を受容するような寸法であり、そしてチャネル133は、旋回軸25および遠位端19の一部を受容するような寸法である。
電極アセンブリ21はまた、カバープレート80を備え、このカバープレートはまた、ハウジング71に関して記載された様式と類似の様式で、機械的鉗子20を取り囲み、そして/または係合するように設計される。さらに詳細には、カバープレート80は、近位端85、遠位端86およびそれらの間に配置される細長シャフトプレート88を備える。ハンドルプレート82は、近位端85の近くに配置され、好ましくは、機械的鉗子20のハンドル18を取り外し可能に係合し、そして/または取り囲むような寸法である。同様に、シャフトプレート88は、シャフト14を取り囲み、そして/または取り外し可能に係合するような寸法であり、そして遠位端86付近に配置される旋回プレート94は、機械的鉗子20の旋回軸25および遠位端19を取り囲むように設計される。好ましくは、ハンドル18、シャフト14、旋回軸25および遠位端19は、全て、ハウジング71に関して上記された様式と類似の様式で、カバープレート80内に配置される対応するチャネル(図示せず)に合うような寸法である。
図3および4に関して最も良く示されているように、ハウジング71およびカバープレート80は、機械的鉗子20の第1部材(例えば、11)の上に互いに係合するように設計され、その結果、第1部材11およびそのそれぞれの成分の部分(例えば、ハンドル18、シャフト14、遠位端19および旋回軸25)は、それらの間に配置される。好ましくは、ハウジング71およびカバープレート80は、ハウジング71およびカバープレート80の内部に沿って種々の位置に配置されて、互いの機械的係合をもたらす、複数の機械的インターフェースを備える。さらに詳細には、複数のソケット73が、ハウジング71のハンドルプレート72、シャフトプレート78および旋回プレート74の近くに配置され、そしてカバープレート80から伸長する、対応する複数の移動止め(図示せず)を取り外し可能に係合するような寸法である。雄型機械的インターフェースもしくは雌型機械的インターフェースのいずれか、または機械的インターフェースの組み合せが、カバープレート80上またはカバープレート80内に配置される嵌合機械的インターフェースとともに、ハウジング71内に配置され得ることが想定される。
図5〜7Aに関して最も良く示されているように、電極アセンブリ21の遠位端76は、2つのプロング様部材103および105が、その遠位端76から外向きに伸長して電極110および120をそれぞれ支持するように、分岐している。より詳細には、電極120は、プロング105の端部90に付けられて、そして電極110は、プロング103の端部91に付けられる。電極110および120が任意の公知の様式(例えば、摩擦ばめ、スライドばめ、スナップフィット係合、圧着など)で、端部91および90に付けられ得ることが想定される。さらに、電極110および120が、特定の目的に依存して、そして/または電極アセンブリ21の組み立てを容易にするために、端部90および91から選択的に取り外し可能であり得ることが意図される。
一対のワイヤ60および62は、図4および5に最もよく示されているように、それぞれ電極120および110に接続される。好ましくは、ワイヤ60および62は、一緒に束にされ、そしてワイヤバンドル28(図4)を形成し、このワイヤバンドルは、端子コネクタ30(図3を参照のこと)から、ハウジング71の近位端77へ、ハウジング71の内部に沿って、遠位端76へと及ぶ。ワイヤバンドル28は、遠位端76の近くでワイヤ60および62に別れ、そしてワイヤ60および62が、それぞれ、各電極120および110に接続される。いくつかの場合において、電極アセンブリ21の内側空洞に沿った種々のピンチ点でワイヤ60および62またはワイヤバンドル28を捕捉し、そしてカバープレート80を装着することによって電極アセンブリ21内でワイヤ60および62を取り囲むことが好適であり得る。
ワイヤ60および62のこの配置は、双極鉗子10の操作をほとんど妨害しないように、使用者にとって便利であるように設計される。上述のように、ワイヤバンドル28の近位端は、端子コネクタ30に接続されるが、いくつかの場合において、ワイヤ60および62を電気外科用発生器(図示せず)まで伸長させることが好適であり得る。
図6に最も良く示されているように、電極120は、導電性シール表面126および電気絶縁性基材121を備え、これらは、スナップフィット係合またはいくつかの他の組み立て方法(例えば、スタンピングのオーバーモールディング(overmolding)または金属射出成形)によって互いに装着される。好ましくは、基材121は、成型されたプラスチック材料から作製され、そしてエンドエフェクタ24のジョー部材44内に配置される対応するソケット41と機械的に係合するように成形される(図2を参照のこと)。この基材121は、電流を絶縁するだけではなく、電極120を整列させ、これらの両方が、シール品質、一貫性(consistency)、および組織を通した熱の広がりの減少に寄与する。さらに、上記組み立て技術のうちの1つを使用して伝導性表面126を基材121に装着することによって、電極120の整列および厚み(すなわち、高さ「h2」)が制御され得る。例えば、図7Bおよび7Cを比較して最もよく図示されるように、オーバーモールディング製造技術は、従来の製造技術(これは、「h1」の高さを生じる)(図7B)と比較して、電極120の全体の高さ「h2」(図7C)を減少させる。より低い高さ「h2」によって、使用者は、身体内のより小さな領域にアクセスすることができ、そしてより繊細な組織領域の回りでのシーリングを容易にする。
さらに、オーバーモールディング技術が、電気的導電性表面の側面に沿ってより高い絶縁性を提供し、これはまた、組織に接触する電極を少なくすることによって熱の広がりを減少させることが企図される。基材(例えば、121)および電極120をこの様式で(すなわち、減少した導電性表面積を有して)寸法決めすることによって、電極120の外部端と接触され得るシール領域の外側の組織に電流が伝わることなく、電流は、意図されたシール領域に制限(すなわち、集中)される(図7Bを参照のこと)。
好ましくは、基材121は、複数の分岐した移動止め122を備え、この移動止めは、ソケット41への挿入の間、圧縮し、そして挿入後に拡張して、ソケット41を取り外し可能に係合するように形成される。電極120およびジョー部材44のスナップフィット係合が、より広い範囲の製造許容度に適応することが想定される。基材121はまた、ジョー部材44の開口67を係合するような寸法である整列またはガイドピン124を備える。スライド−フィット技術はまた、例えば、Tetzlaffらによる、共有に係る同時係属中の米国出願番号203−2348CIP2PCT(この内容全体は、ここで本明細書中に参考として援用される)に関して記載されるスライドフィット技術を企図する。
伝導性シール表面126は、電極アセンブリ21のプロング105の遠位端90を係合するように設計されたワイヤクリンプ145を備え、そして電極アセンブリ21内に配置されるワイヤ60に付けられる対応するワイヤコネクタと電気的に係合する。シール表面126はまた、対向する面125を備え、この対向する面は、管状脈管または組織150に対して保持される場合、電気外科用電流をこの管状脈管または組織150に伝達するように設計される。
電極110は、電気外科用電流を絶縁するため、および電気外科用電流を組織150に伝達するために類似の要素および材料を備える。より詳細には、電極110は、電気導電性シール表面116および電気絶縁性基材111を備え、これらは、上記組み立て方法のうちの1つによって互いに装着される。基材111は、複数の移動止め112を備え、これらは、ジョー部材42に配置される対応する複数のソケット43および開口部65と係合するような寸法である。導電性シール表面116は、ワイヤクリンプ119を有する伸長部155を備え、このワイヤクリンプは、プロング103の遠位端91と係合し、ハウジング71内に配置されるワイヤ62に付けられる対応するワイヤコネクタと電気的に係合する。シール表面116はまた、管状脈管または組織150に対して保持される場合、電気外科用電流をこの管状脈管または組織150に伝達する、対向する面115を備える。電極110および120が1つの片として形成され得、そして熱の広がりを効率的に減少させる様式で電気エネルギーを絶縁しそして伝導するための類似の構成要素および/または寸法を備えることが企図される。
上述のように、熱の広がりが、絶縁体および電極の物理的寸法を変化させることによって(例えば、絶縁体の外形/形状を変えることによって)、減少され得ることが想定される。電極110および120をこの様式で製造することは、電気外科用器具に伝わり得る熱の広がりおよび漂遊電流を減少させることが想定される。漂遊電流はさらに、鉗子を鋳造することによって、および/または非導電性材料を使用して鉗子を製造することによって、および/または絶縁性コーティングによって電極110および120の端部をコーティングすることによって、制限され得る。
例えば、図7B(先行技術)と新たに開示される図7C、7D、14Aおよび14Bとを比較して最も良く示されるように、基材111、121は、幅「W」(図2)に沿って伸長するように設計され、その結果、絶縁基材(例えば、111)の幅は、電気導電性シール表面(例えば、116)の幅を超える。これらの電気導電性シーリング表面116および絶縁体111の構成は、種々の製造技術(例えば、スタンピングのオーバーモールディングおよび/または金属射出成形)によって達成され得ることが想定される。スタンピングは、当該分野で公知の実質的に任意のプレス操作を包含するように本明細書中で規定され、これには、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ブランキング、剪断、熱間形成または冷間形成、引き抜き、曲げ加工および圧印加工。他の製造技術もまた、隣接組織への熱の広がりを効率的に減少させる類似の電気導電性シーリング表面116および絶縁体111を達成するために使用され得る。
電極110および120をこの様式で製造することは、隣接する組織構造への熱の広がりを減少させ、そしておそらく、電場電位を減少させ、これにより次いで、機器本体内を通して伝わる漂遊電流を減少させると想定される。電気導電性表面116と比較して絶縁体111の相対位置を変動させることはまた、作動の間に、対向する2つの極を隔離し、それにより、組織または組織液が、周辺組織への漂遊電流の伝達のための経路をつなぐ可能性を減少させる。図7Dに最も良く示されているように、電極116はまた、ピンチトリム131を備え得、このピンチトリム131は、組み立てプロセスおよび/または製造プロセスの間の、絶縁体111と電気導電性シーリング表面116との安定した完全な係合を促進する。
図7Eは、本発明の開示の別の実施形態を示し、ここでは、コンプライアント材料161が、電気導電性シーリング表面116、126および基材111、121の外面の周辺に配置される。このコンプライアント材料161は、シーリング表面から発生する熱および蒸気を制限することによって機械的障壁として作用し、それにより、周辺組織への熱の広がりを減少させると想定される。1つ以上の障壁161が、特定の結果を達成するための特定の目的に依存して、エンドエフェクタ22、24および/または絶縁性基材111、121に付けられ得る。
図14A、14B、14Cおよび15は、電気導電性シーリング表面116、126が、絶縁性コーティングまたは絶縁体111、121と相対的に高いことを示す。好ましくは、電気シーリング表面116、126は、丸みを帯びるかまたは曲線を描き、これにより、電流の集中および周辺の組織構造への漂遊電流の散逸を減少させる。絶縁体111、121および電気導電性シーリング表面116、126は、インターフェースまたは隣接する長軸方向に配向した縁129、139と合うようにかまたは全体的に沿うような寸法をとり得、これらは丸みを帯びることによって、このインターフェース129、139および対向する電気導電性表面116、126の近位での電流の集中141および電流の散逸を減少させる。
例えば例示として、図12および13A〜13Cは、先行技術で公知である他の電極110、120の配置を示す。図12は、作動の間における、非絶縁性の(すなわち、絶縁体111、121を有さない)対向する電極110、120の例を示し、これは、対向する電気導電性シーリング表面116、126から発生する電場分布135を例示する(電流は、これらの電場線に対して垂直に流れることが知られている)。理解され得るように、電場135は、意図される処置の部位をかなり超えて発生する。このことは、副行組織の損傷の増加そしておそらく切断の原因となり得る。
図13A〜13Cに示されるような電気導電性シーリング表面116、126と同じ高さである絶縁体111、121を提供することによって、電場分布135は、有意に減少され得る。しかし、図13Bおよび13Cの拡大図が例示するように、電流の集中141は、対向する電気導電性表面116、126との間、およびインターフェース129、139の位置または、その近位で発生する傾向がある。この電流の集中141はまた、負の作用を導き得、そしておそらく、組織の切断またはこの部位での電極または電気導電性表面への組織の固着を引き起こし得る。
図14A〜15は、本発明の開示に従う種々の電極110、120の配置を示し、ここでは、電気導電性シーリング表面116、126および絶縁体111、121は、対向する電極110、120の間の電流の集中141の量を減少させるように設計される。さらに詳細には、図14Aおよび14Bは、(絶縁体111、121と相対的に)高い電気導電性シーリング表面116、126の対を示し、これらはそれぞれ、半径「r」および「r’」を有する外面145、147を備える。好ましくは、絶縁体111、121は、外面145、147と接し、そして、それぞれ半径「r」および「r’」に沿って走る隣接縁またはインターフェース129、139を形成する。電極110、120をこの様式で形作ることによって、対向する電気導電性シーリング表面116、126の外面145、147の間における電流の集中141を効率的に減少することが想定される。
理解され得るように、この独特なプロフィールで、電気導電性シーリング表面116、126および絶縁体111、121を形作ることはさらに、より均一で、一貫して、そしてより容易に制御可能な、隣接組織構造に及ぶ電場分布135を提供する。図7Cに戻って、絶縁体111はまた、半径「r」周辺でほぼ接線様式で外面145に接し得ることが想定される。先と同様にこのプロフィールもまた、電流の集中および熱の広がりを減少させる傾向がある。
図15はまた、90度(90°)の角度で接する、絶縁体111、121および電気導電性シーリング表面116、126を示すが、この絶縁体111、121は、電気導電性シーリング表面116、126の丸みを帯びた縁145からもさらに位置づけられる。縁145の露出が極めて大きくなると、インターフェース129、139の近位での新たなおよび/またはさらなる漂遊電流または電場の形成を開始させ得、それにより、丸みを帯びた縁145を有する表面116、126を製造した利点を無駄にすることが想定される。
好ましくは、電気導電性シーリング表面の外面145、147の半径「r」および「r’」は、ほぼ同じであり、そして約1万インチ〜約3万インチである。しかし、各半径「r」および「r’」は、所望される結果を達成するための特定の目的に依存して、種々にサイズ形成され得ることが意図される。
いくつかの場合において、製造プロセスを容易にし得、そしておそらく全体的な熱の広がりの減少を補い得る、異なる材料を利用することが好適であり得る。例えば、種々の材料が意図され、これらとしては、ナイロンおよびシンジオタクチックポリスチレン(例えば、DOWChemicalにより製造される、QUESTRA(登録商標))が挙げられる。他の材料(例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカルボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリイミド(Polymide)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド−イミド(PAI)、アクリル酸(PMMA)、ポリスチレン(PSおよびHIPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、脂肪族ポリケトン、アセタール(POM)コポリマー、ポリウレタン(PUおよびTPU)、ポリフェニレン−オキシドの分散を有するナイロン、およびアクリロニトリルスチレンアクリレート)もまた、単独または組み合わせのいずれかで利用され得る。
これらの材料のうちの1つ以上を利用することによって、他の所望の効果(例えば、フラッシュオーバーの発生率の減少)が生じ得る。これらの効果は、同時に出願された、同時係属中の、同一人に譲渡された、出願番号203−2657(Johnsonらによる発明の名称「ELECTROSURGICALINSTRUMENTWHICH IS
DESIGNED TO REDUCE THE INCIDENCE OF FLASHOVER」)に詳細に議論されている。
あるいは、特定のコーティングが、単独でかまたは上記製造技術のうちの1つと組み合わせてのいずれかで利用されて、全体的な熱拡散の減少を補足し得る。
図8Aは、使用中の双極鉗子10を示し、ここで、ハンドル部材16および18は、互いに近付いて移動されて、管状組織150にクランプ力を付与し、図9および10に示されるように、シール152を生じる。一旦シールされると、管状血管150は、図11に示されるように、シール152に沿って切断されて、組織150を分離し得、そしてそれらの間に間隙154を形成し得る。
双極鉗子10が使用された後、または電極アセンブリ21が損傷した場合に、電極アセンブリ21は、容易に取り外され得、そして/または交換され得、そして上で議論したものと同じ様式で、新たな電極アセンブリ21が、鉗子に取り付けられ得る。電極アセンブリ21を使い捨てにすることによって、電極アセンブリ21は、損傷されにくくなることが予測される。なぜなら、この電極は単回作動のみを意図され、従って、洗浄または滅菌を必要としないからである。その結果、シーリング構成要素(例えば、導電性表面126、116および絶縁表面121、111)の機能性および一貫性は、均一な、良質のシールを保証し、そして組織を横切る熱拡散の、許容できる確かな減少を提供する。あるいは、電気外科器具全体が使い捨てであり得、これは再度、最小の熱拡散で、均一な良質のシールを呈する。
図8Bは、使用中の内視鏡双極器具100を示し、ここで、ハンドルアセンブリ128の移動は、管状組織150に対するクランプ力を付与して、図9〜11に示されるようなシール152を生じる。示されるように、シャフト109および電極アセンブリ122は、トロカール130およびカニューレ132を通して挿入され、そしてハンドルアセンブリ118は、電極アセンブリ122の対向するジョー部材の間に、管状血管150を把持させるように作動する。より具体的には、可動ハンドル118bは、固定ハンドル118aの方に次第に移動され、この固定ハンドルが次に、間隔を空けた開位置から閉じたシーリング位置へのジョー部材の相対運動を引き起こす。回転部材123は、作動の前に、使用者が、管状組織150の周りの位置で電極アセンブリ122を回転させることを可能にする。
ジョー部材が組織150の周りで閉じた後に、使用者は次いで、接続128を介して組織150へと電気外科エネルギーを印加する。組織150に印加される電気外科エネルギーの強度、周波数および持続時間を制御することによって、使用者は、周辺の組織に対する最小の付随する損傷または熱的損傷で、シールを焼灼、凝固/乾燥させ得、そして/または出血を単に減少もしくは遅延させ得るかのいずれかである。
上述のことから、そして種々の図面を参照して、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示に対して特定の改変がまたなされ得ることを理解する。例えば、電極110および120が平行に対向して対面し、従って、同一平面で対面することが好ましいが、いくつかの場合において、電極110および120をわずかにバイアスさせ、互いに遠位端で対面し、その結果、電極を同一面内に偏向させるために、ハンドル16および18に対するさらなる閉鎖力が必要とされることが、好ましくあり得る。このことは、シールの質および/または一貫性を改善し得ることが予測される。
電極アセンブリ21がハウジング71およびカバープレート80を備えて、機械的鉗子20をこれらの間に係合することが好ましいが、いくつかの場合において、電極アセンブリ21が、機械的鉗子20を係合するために、一部品のみ(例えば、ハウジング71)が必要とされるように製造されることが、好ましくあり得る。
エンドエフェクタの外側表面が、シーリングの間または後のエンドエフェクタ(またはその構成要素)と周囲の組織との間の接着を減少させるように設計された、ニッケルに基づく材料、コーティング、スタンピング、金属射出成形品を備え得ることが予測される。
本開示の1つの実施形態のみが記載されているものの、本開示は、当該分野が許容する程度に広い範囲であること、および本明細書も同様に読み取られることが意図されるので、本開示は、それに限定するようには解釈されない。従って、上記記述は、限定として解釈すべきではなく、好ましい実施形態の例示として単に解釈すべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の範囲および精神内で、他の変更を想定している。
9 第一部材
11 第二部材
12、14 細長シャフト
16、18 ハンドル部材
10 双極鉗子
20 機械的鉗子
22、24 エンドエフェクタ
111 絶縁体
116 電気伝導性シール表面

Claims (1)

  1. 明細書に記載の発明。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018011919A1 (ja) * 2016-07-13 2018-01-18 オリンパス株式会社 把持処置具、及び、ジョー及びカバーの成形方法

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