JP2012146267A - 入力装置、情報処理装置、及び情報処理方法 - Google Patents

入力装置、情報処理装置、及び情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タッチセンサを利用した入力装置の操作感をより向上させること。
【解決手段】タッチ位置を検知するタッチセンサと、前記タッチセンサが載置される板状の第1面部と、前記第1面部に対向して配置される板状の第2面部と、前記第1面部と前記第2面部とに接合され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる弾性部と、前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する検知部と、を備える入力装置が提供される。
【選択図】図5

Description

本発明は、入力装置、情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
近年、入力デバイスとしてタッチパネルを搭載した小型の情報端末が広く普及してきている。この種の情報端末は、キーボードやマウスといった旧来の入力デバイスを標準で搭載していない。そのため、ユーザは、タッチパネルを利用して情報を入力する。例えば、ユーザは、ボタンやソフトウェアキーボードなどのグラフィカルユーザインターフェース(以下、GUI)部品が表示されたタッチパネル上を指やスタイラスペンなどの操作体でタッチすることにより情報を入力する。
タッチパネルを利用すると、タッチパネル上に表示されたGUI部品に直接触れて操作する直感的な操作体系を実現することが可能になる。但し、タッチパネル上に表示されたGUI部品にタッチしても、そのGUI部品を操作体で触れた感触は得られない。つまり、ユーザは入力操作の手応えを感じることができない。そこで、タッチパネルを操作したユーザに操作の手応えを感じさせるための仕組みが考案された。例えば、下記の特許文献1には、アクチュエータを利用して、タッチパネルに接触した操作体に振動を与える技術が開示されている。
特開2008−130055号公報
確かに、タッチパネルに接触した操作体に振動を与えることにより、ユーザに操作の手応えを感じさせることが可能になる。しかし、上記の技術は、ユーザに操作感を与えるものではなく、操作したという事実を振動によりフィードバックするものである。つまり、上記の技術は、ユーザに対して操作時に触覚を提供しているとは言えない。そのため、タッチパネルやタッチパッドなどのタッチセンサを利用した入力デバイスであって、操作時にユーザに対して触覚を提供することが可能な入力デバイスの実現が求められている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、タッチセンサを利用した入力装置の操作感をより向上させることが可能な、新規かつ改良された入力装置、情報処理装置、及び情報処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、タッチ位置を検知するタッチセンサと、前記タッチセンサが載置される板状の第1面部と、前記第1面部に対向して配置される板状の第2面部と、前記第1面部と前記第2面部とに接合され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる弾性部と、前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する検知部と、を備える入力装置が提供される。
また、前記弾性部は、一端が前記第1面部に接合され、他端が前記第2面部に接合される板状の部材から成り、前記第1面部、前記第2面部、及び前記弾性部は、前記第1面部と前記弾性部との接合部分及び前記第2面部と前記弾性部との接合部分が弾性ヒンジを成すバネ構造を有し、前記第1面部と前記第2面部とが近づいた際に前記検知部と前記弾性部とが接触しないように前記弾性部の一部が除かれている、ような構成であってもよい。
また、上記の入力装置は、前記第1面部と前記第2面部との間隔を所定値以下に制限するリミッタをさらに備えていてもよい。
また、前記検知部は、前記第2面部の略中央部分に配置され、前記弾性部は、前記第1面部との接合部分又は前記第2面部との接合部分から凹状に切り欠かれた形状を有し、前記第1面部と前記第2面部とが近づいた際に、切り欠かれた領域に前記検知部が位置するように形成されている、ような構成であってもよい。
また、前記第1面部、前記第2面部及び前記弾性部は、同じ部材により一体に形成されていてもよい。
また、前記検知部は、押し込み可能な凸状のスイッチであり、前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材により前記スイッチの凸部が押し込まれることにより前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する、ように構成されていてもよい。
また、前記検知部は、前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材による押圧力を検知する力センサであってもよい。
また、前記検知部は、前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材による押圧力を検知する力センサと、前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材によって凸部が押し込まれることにより前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する押し込み可能な凸状のスイッチと、を有していてもよい。
また、前記検知部は、前記第2面部の略中央部分と、前記第2面部の縁部分とに配置されていてもよい。
また、上記の入力装置は、画像が表示される表示パネルをさらに備え、前記タッチセンサは、前記表示パネル上のタッチ位置を検知する、ように構成されていてもよい。
また、上記の入力装置は、前記検知部により前記第1面部と前記第2面部との近接又は接触が検知された場合に、前記タッチセンサにより検知されたタッチ位置に対応する処理を実行する信号処理部をさらに備えていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画像が表示される表示パネルと、前記表示パネル上のタッチ位置を検知するタッチセンサと、前記タッチセンサが載置される板状の第1面部と、前記第1面部に対向して配置される板状の第2面部と、前記第1面部と前記第2面部との間に配置され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる弾性部と、前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記1面部に対する近接又は接触を検知する検知部と、前記検知部により前記第1面部と前記第2面部との近接又は接触が検知された場合に、前記タッチセンサにより検知されたタッチ位置に対応する処理を実行する信号処理部と、を備える情報処理装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画像が表示される表示パネルと、前記表示パネル上のタッチ位置を検知するタッチセンサと、前記タッチセンサが載置される板状の第1面部と、前記第1面部に対向して配置される板状の第2面部と、前記第1面部と前記第2面部との間に配置され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる弾性部と、前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記1面部に対する近接又は接触を検知する検知部と、を有する情報処理装置が、前記検知部により前記第1面部と前記第2面部との近接又は接触が検知された場合に、前記タッチセンサにより検知されたタッチ位置に対応する処理を実行する信号処理ステップを含む情報処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記の情報処理方法が含む処理ステップをコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記のプログラムが記録された、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体が提供される。
以上説明したように本発明によれば、タッチセンサを利用した入力装置の操作感をより向上させることが可能になる。
本稿で開示する一実施例に係る情報処理装置の入力機能について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の入力機能について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置が提供する操作体系について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例に係る入力装置の機能構成について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例(変形例1)に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例(変形例2)に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例(変形例3)に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例(変形例4)に係る情報処理装置の機能構成について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例(変形例5)に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例(変形例6)に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 本稿で開示する一実施例(変形例7)に係る入力装置の構造について説明するための説明図である。 従来例に係る押圧部材の機能について説明するための説明図である。 従来例に係る押圧部材の機能について説明するための説明図である。 本技術に係る押圧部材の機能について説明するための説明図である。 本技術に係る押圧部材の機能について説明するための説明図である。 本技術に係る押圧部材の機能について説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本稿で開示する一実施例に関する説明の流れについて簡単に述べる。まず、図1を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る情報処理装置100の一機能について説明する。また、図2を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の一機能について説明する。その中で、タッチパネル又はタッチパッドを入力手段とする情報端末が抱える課題について簡単に説明する。
次いで、図3を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200が提供する操作体系について説明する。次いで、図4〜図9を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の構造について説明する。次いで、図10を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の機能構成について説明する。次いで、図11〜図13を参照しながら、入力装置200の変形例について説明する。次いで、図14を参照しながら、入力装置200の技術を情報処理装置100に適用する方法について説明する。
次いで、図15〜図17を参照しながら、入力装置200の他の変形例について説明する。次いで、図18〜図22を参照しながら、従来例に係る押圧部材と本技術に係る押圧部材とを対比する。最後に、同実施形態の技術的思想について纏め、当該技術的思想から得られる作用効果について簡単に説明する。
(説明項目)
1:はじめに
1−1:情報処理装置100の入力機能について
1−2:入力装置200の入力機能について
2:実施例
2−1:入力装置200が提供する操作体系について
2−2:入力装置200の構造
2−3:入力装置200の機能構成
2−4:変形例1(力センサを利用する構成)
2−5:変形例2(検知部を複数設ける構成)
2−6:変形例3(斜面部の変形)
2−7:変形例4(情報処理装置100への応用)
2−8:変形例5(切り欠き構造の変形1)
2−9:変形例6(切り欠き構造の変形2)
2−10:変形例7(コイルバネ)
2−11:従来例と本技術との対比
3:まとめ
<1:はじめに>
はじめに、タッチセンサを搭載した入力デバイス(タッチパネル101、タッチパッド202)により実現される操作体系、及びこの操作体系において入力デバイスに求められる仕組みについて簡単に説明する。また、本稿で開示する一実施例に係る情報処理装置100及び入力装置200が有する入力機能の一例について紹介する。
[1−1:情報処理装置100の入力機能について]
まず、図1を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る情報処理装置100が有する入力機能の一例について説明する。図1は、本稿で開示する一実施例に係る情報処理装置100が有する入力機能の一例について説明するための説明図である。
図1に示すように、情報処理装置100は、入力デバイスとしてタッチパネル101を搭載している。このタッチパネル101は、画像を表示するための表示デバイスとしても機能する。例えば、情報処理装置100は、ソフトウェアキーボードKBDなどのGUI部品をタッチパネル101に表示することができる。このソフトウェアキーボードKBDのキーを操作体Hでタッチすると、タッチしたキーがタッチパネル101に表示される。また、他のGUI部品を操作体Hでタッチした場合には、そのGUI部品に対応する操作内容(コマンドなど)が実行される。
このように、タッチパネル101が搭載された情報処理装置100の操作体系は、タッチパネル101に表示されたGUI部品を操作体Hで直接タッチするというものである。そのため、操作自体は直感的である。しかし、タッチパネル101は表面が平らであるため、操作体HがキーやボタンなどのGUI部品に触れても、操作体HでGUI部品の質感を感じることはできない。また、キーやボタンの押し下げ動作などが表現されていても、操作体Hで押し下げた感触をタッチパネル101から得ることはできない。そのため、ユーザは操作時に違和感を感じていた。
また、ソフトウェアキーボードKBDのように複数のGUI部品から1つのGUI部品を選択する際、通常、選択すべきGUI部品が表示された位置を正確にタッチしないと、正しく情報を入力することができない。しかし、タッチパネル101のサイズが小さいと、狙ったGUI部品を正確にタッチすることは難しく、誤った情報を入力する頻度が高くなってしまう。そこで、本件発明者は、これらの事情を考慮し、操作時に物理的な触感を操作体Hに与え、操作感を向上させることが可能な仕組みを考案した。この仕組みを適用すると、次に紹介する入力装置200のような入力デバイスにおいて格段に操作性を向上させることが可能になる。
[1−2:入力装置200の入力機能について]
次に、図2を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200が有する入力機能の一例について説明する。図2は、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200が有する入力機能の一例について説明するための説明図である。
図2に示すように、入力装置200は、入力デバイスとしてタッチパッド202を搭載している。さらに、入力装置200は、他の装置と通信するための通信手段として通信部201を搭載している。例えば、この通信部201は、図2に示すように、通信手段として通信部301を搭載した表示装置300と通信するために利用される。なお、入力装置200と表示装置300との間の通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。無線通信としては、例えば、赤外線通信、可視光通信、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの技術が利用可能である。
また、ここでは入力装置200と表示装置300とが直接通信する形態を示すが、表示装置300に接続された他の装置と入力装置200とが通信するような形態であってもよい。例えば、表示装置300に接続された映像機器(再生装置、録画再生装置、セットトップボックスなど)と入力装置200とが通信し、その通信により伝達された情報が表示装置300の表示内容に反映されるようにしてもよい。また、図2には、表示装置300としてテレビジョン受像機が模式的に示されているが、この表示装置300は、パーソナルコンピュータやデジタルサイネージ端末などであってもよい。
なお、上記の情報処理装置100が搭載していたタッチパネル101と、入力装置200が搭載するタッチパッド202の主な違いは、表示デバイスとして機能するか否かという点にある。タッチパッド202は、タッチパネル101とは異なり、表示デバイスとして機能しない。そのため、入力装置200は、あくまでも入力デバイスとして機能する。但し、タッチパッド202に代えて、タッチパネル101を入力装置200に搭載し、ユーザの入力を補助するような情報を表示するようにしてもよい。この場合、入力装置200は、実質的に上記の情報処理装置100と同等の機能を提供することが可能になる。
さて、ここでは、入力装置200と表示装置300とが直接通信するものとし、入力装置200にはタッチパッド202が搭載されているものとする。また、ユーザが入力装置200を利用して表示装置300に表示されたソフトウェアキーボードKBDを操作する方法を例に説明を進めることにする。もちろん、表示装置300に他のGUI部品を表示することは可能であるし、そのようなGUI部品を利用して情報を入力するケースも考えられる。但し、このような場合でも操作方法自体はソフトウェアキーボードKBDを利用した情報の入力操作とほぼ同様である。
まず、ユーザは、操作体Hによりタッチパッド202をタッチする。このとき、表示装置300には、タッチパッド202の上で移動する操作体Hの動きに追従して移動するカーソルCURが表示される。そのため、ユーザは、カーソルCURの動きを視認しながら操作体Hを移動させ、所望の位置にカーソルCURを移動させる。操作体Hのタッチ位置は、タッチパッド202により検知される。また、タッチパッド202により検知された操作体Hのタッチ位置を示す情報は、通信部201により表示装置300の通信部301に伝達される。そして、通信部301でタッチ位置を示す情報を受信すると、表示装置300は、受信した情報に基づいてカーソルCURの位置を移動させる。
カーソルCURが所望の位置に達した場合、ユーザは、処理(例えば、キーの押下による文字の入力など)を確定させる操作(以下、確定操作)を実行する。確定操作としては、例えば、タップ操作などが考えられるであろう。しかし、ユーザの視線は、表示装置300に向いており、入力装置200を見てはいない。そのため、タッチパッド202上の同じ位置を正確にタップすることは難しい。その結果、タップ操作の際にカーソルCURが移動してしまい、高い頻度で誤ったキーを押下してしまうことになるだろう。そのため、可能ならば、所望の位置に達した操作体Hをタッチパッド202から離さずに確定操作を行えるような仕組みにすることが望ましい。
そこで、本件発明者は、タッチパッド202から操作体Hを離さずに確定操作を行えるような操作体系及びその操作体系を実現することが可能な入力装置200の構造を考案した。また、後段において詳述するように、この構造は、操作時に操作体Hに対して物理的な触感を与えるものである。そのため、ユーザは、平面的な形状を持つ入力デバイスを操作しているにも関わらず、実際に質感を持った入力デバイスを操作している操作感を得ることが可能になる。その結果、操作感が向上し、入力ミスを減らすことも可能になる。以下、このような入力装置200の構造について詳細に説明する。なお、以下で説明する技術は、上記の情報処理装置100にも適用することが可能である。
<2:実施例>
以下、本稿で開示する一実施例について説明する。ここで説明する実施例は、操作時にユーザに対して高い操作感を与えることが可能な入力デバイスの構造に関する。特に、タッチセンサを利用した入力デバイス(例えば、タッチパネル101、タッチパッド202)に対して好適に用いることができる。もちろん、この入力デバイスを搭載する装置の種類には制限がない。例えば、リモートコントローラ、携帯電話、携帯情報端末、情報家電、通信端末、カーナビゲーションシステム、パーソナルコンピュータなど、様々な装置の入力デバイスに対して適用することができる。
[2−1:入力装置200が提供する操作体系について]
まず、図3を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200により提供される操作体系について説明する。図3は、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200により提供される操作体系について説明するための説明図である。
先に説明した通り、入力装置200には、タッチパッド202が搭載されている。そのため、ユーザは、タップ操作やドラッグ操作など、タッチパッド202上で操作体Hを動かすことにより情報を入力することができる。操作体Hによりタッチされると、タッチパッド202は、タッチ位置の座標(タッチパッド202の平面内における位置座標)を検知する。例えば、タッチパッド202は、操作体Hによる押圧で生じた圧力を検出してタッチ位置を検知したり、操作体Hとタッチパッド202との間で生じる静電容量の変化を検出してタッチ位置を検知したり、或いは、光学的に操作体Hの位置を検知したりする。
また、タッチパッド202により検知されるタッチ位置の情報を利用して、タッチパッド202にタッチしている操作体Hの数を認識したり、操作体Hによりタッチパッド202上に描かれた軌跡を認識したりすることも可能である。また、押圧力を検知可能なタッチパッド202を用いると、タッチパッド202を押圧した操作体Hの押圧力を認識することも可能である。さらに、光学式や静電容量式のタッチパッド202を用いると、タッチパッド202と操作体Hとの間の距離を検知することも可能である。そのため、様々な方法を駆使して、先に述べた確定操作を実現することが可能である。
しかし、確定操作の際に、平面的な形状を有するタッチパッド202を利用して物理的な操作感を操作体Hに与えることは難しい。そこで、本件発明者は、図3に示すように、タッチパッド202を利用したポインティング操作(Step.1)の後、タッチパッド202を押し込む操作(Step.2)により確定操作(又は決定操作)を実現する仕組みについて検討した。つまり、本件発明者は、タッチパッド202を押し込める構造にし、押し込み操作により処理を確定させる仕組みの研究開発を進めた。その結果、押し込み操作の際にユーザに心地よい触感を与え、操作感及び操作性を向上させるのに適した入力装置200の構造が考案された。以下、この構造について、より詳細に説明する。
[2−2:入力装置200の構造]
図4〜図9を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の構造について説明する。図4〜図9は、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の構造について説明するための説明図である。
図4は、入力装置200の全体像を示す。図5は、図4に示した入力装置200のI−I断面図を示す。図6及び図7は、図4に示した入力装置200のII−II断面図を示す。図8は、図4に示した入力装置200の上面図を示す。図9は、入力装置200の内部に設けられ、タッチパッド202の押し込み操作を可能にする押圧部材の斜視図を示す。なお、図4〜図9は、説明の都合上、本実施例に係る入力装置200の特徴部分を誇張して描画し、その他の構成要素を省略して描画したものである。そのため、各部のサイズは実装時に適切な値に設定されるべきであり、また、特徴部分を除く各部の構造は適宜変更されうる点に注意されたい。
まず、図5に示した入力装置200のI−I断面図を参照する。
図5に示すように、入力装置200は、断面がZ型のバネ構造を有する押圧部材を内部に搭載している。また、タッチパッド202は、この押圧部材の上面に載置される。さらに、押圧部材の下面には検知部204が載置される。なお、図5の例において、検知部204はタクトスイッチである。図5に示すように、操作体Hによりタッチパッド202が押圧されると、押圧部材が−Z方向に縮む。さらに、押圧部材の上面により検知部204のスイッチが押下され、検知部204によりタッチパッド202の押圧が検知される。
なお、押圧部材は、操作体Hによる押圧力に抗してZ方向に弾性力を生じせしめる。そのため、操作体Hによる押圧力が緩むと、タッチパッド202は、Z方向に押し上げられる。但し、入力装置200の本体部205にはリミッタ206が設けられており、押圧部材によりタッチパッド202が一定以上に押し上げられないように制限されている。なお、図5の例では、Z方向にタッチパッド202を押し上げる距離を制限するためのリミッタ206しか設けられていないが、−Z方向にタッチパッド202を押し下げる距離を制限するためのリミッタが設けられていてもよい。この場合、タッチパッド202の上下動が所定の範囲内に制限される。また、図5の例では、押圧部材の上面が検知部204に当接する構造について説明したが、押圧部材の上面に押し部材(例えば、検知部204を押し下げる凸部など)を設け、その押し部材により検知部204が押下されるようにしてもよい。
図5の例では押圧部材の構造が分かりにくいため、ここで図9を参照しながら、押圧部材の構造について説明を補足する。
図9に示すように、押圧部材は、主に、上面部2031と、下面部2032と、斜面部2033とにより構成される。また、上面部2031と斜面部2033との接合部分を第1接合部2034と呼び、下面部2032と斜面部2033との接合部分を第2接合部2035と呼ぶことにする。なお、上面部2031、下面部2032及び斜面部2033は、同一の部材であってもよいし、互いに異なる材質の部材であってもよい。また、上面部2031、下面部2032及び斜面部2033は、溶接などにより一体に形成されていてもよいし、任意の連結部材(例えば、ビスやナットなど)により連結されていてもよい。但し、ここでは上面部2031、下面部2032及び斜面部2033が一体に形成されているものとして説明を進める。
この押圧部材は、上面部2031と下面部2032との距離が縮まる方向に力が加わると、その力に抗して弾性力を生じせしめるバネを成している。このバネとしての機能は、斜面部2033、第1接合部2034及び第2接合部2035が撓む構造により実現されている(例えば、図20〜図22を参照)。また、この押圧部材において、一つの構造的特徴は、斜面部2033の形状にある。図9に示すように、斜面部2033は、その略中心から第2接合部2035側の端部までが凹状に切り欠かれている。この切り欠きは、下面部2032の略中心部分に載置される検知部204と斜面部2033とが干渉しないように設けられている。
また、凹状の切り欠きは、斜面部2033の捻れを生じやすくしている。もし、凹状の切り欠きがないと、斜面部2033は、比較的小さな力でZ−X面内の角度に撓えるが、Y−Z面内の角度で撓うには大きな力が必要になる。つまり、上面部2031の中央付近を押圧した場合には比較的小さな力で検知部204により押圧を検知できるが、上面部2031の角付近を押圧した場合には大きな力をかけないと検知部204により押圧を検知できなくなってしまう。タッチパッド202のどの部分を押し込んでも、同じ程度の力で押し込み操作が検知できるようにしないと、ユーザの操作感は著しく低下してしまう。そのため、斜面部2033がY−Z面内の角度方向にも撓うようにする必要がある。
繰り返しになるが、押圧部材が持つ構造的特徴の1つは、斜面部2033の形状にある。斜面部2033は、凹状の切り欠きを有する。なお、図9の例では下面部2032と接合する部分を開口とする切り欠きが斜面部2033に設けられているが、この切り欠きは、上面部2031と接合する部分を開口とするものであってもよい。この凹状の切り欠きの存在により、比較的小さな力で斜面部2033に捻れを生じせしめることが可能になり、タッチパッド202のどの部分を押し込んでも、同じ程度の力で同程度の距離だけタッチパッド202が押し込まれるようになる。その結果、タッチパッド202のどの部分を押し込んでも、検知部204により正しく押し込み操作が検知されるようになる。
このように、斜面部2033に凹状の切り欠きが設けられているため、図4に示した入力装置200のII−II断面図は、図6及び図7のようになる。図6は、X方向を向いて入力装置200のII−II断面を見た図である。一方、図7は、−X方向を向いて入力装置200のII−II断面を見た図である。また、図4に示した入力装置200の上面図は、図8のようになる。図8には、−Z方向に見た押圧部材及び検知部204の形状を鎖線で表現した。図5〜図8を併せて参照することにより、図9に示した押圧部材と検知部204などとの配置関係が容易に理解されよう。
以上、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の構造について説明した。上記の構造を適用することにより、タッチパッド202の押し込み操作を実現することが可能になる。特に、斜面部2033に凹状の切り欠きを設けたことにより、タッチパッド202のどの部分を押し込んでも、同じ程度の力で同程度の距離だけタッチパッド202が押し込まれるようになる。その結果、タッチパッド202のどの部分を押し込んでも、検知部204により正しく押し込み操作が検知されるようになる。
なお、図9に示すように、上記の押圧部材の構造は比較的単純である。また、検知部204を1つしか設けていないにも関わらず、タッチパッド202のどの部分を押し込んでも、検知部204により正しく押し込み操作が検知できる。従って、上記の構造を適用すると、製造コストを抑える効果も期待できる。さらに、大型化が容易である。また、金属材料や樹脂材料など、様々な材料を利用して押圧部材を製造することができる。そして、タッチパッド202が上下に動ける範囲を任意に設定することができる。このように、上記の構造を適用すると、製造コストの面においても、設計自由度の面においても、非常に大きなアドバンテージを得ることができるのである。
[2−3:入力装置200の機能構成]
次に、図10を参照しながら、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の機能構成について説明する。図10は、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の機能構成について説明するための説明図である。
上記の通り、入力装置200は、入力デバイスとしてタッチパッド202及び検知部204を搭載している。さらに、入力装置200は、図10に示すように、信号処理部207及び通信部201を有する。この信号処理部207は、タッチパッド202及び検知部204から入力された信号を処理する手段である。
タッチパッド202は、操作体Hのタッチ位置を検知し、タッチ位置の座標を示す信号(以下、座標信号)を信号処理部207に入力する。一方、検知部204は、操作体Hによるタッチパッド202の押し込み操作を検知し、その検知結果を示す信号(以下、押し込み検知信号)を信号処理部207に入力する。信号処理部207は、タッチパッド202から入力された座標信号、及び検知部204から入力された押し込み検知信号を通信部201に入力し、通信部201を介して表示装置300に送信する。
座標信号を受信した表示装置300は、例えば、受信した座標信号に基づいてカーソルCUR(図2を参照)を移動する。また、座標信号と共に押し込み検知信号を受信した場合、表示装置300は、座標信号が示す位置にあるGUI部品に対応付けられた処理(例えば、キーが示す文字の入力など)を実行する。
以上、本稿で開示する一実施例に係る入力装置200の機能構成について説明した。なお、ここでは詳細な説明を省略したが、信号処理部207は、タッチパッド202にタッチした操作体Hの数を検知したり、タッチパッド202と操作体Hとの距離を検知したりする機能を有していてもよい。また、信号処理部207は、感圧式のタッチパッド202により検出される押圧力の分布から、複数の操作体Hの中からタッチパッド202の押し込み操作が行った操作体Hを検知する機能を有していてもよい。このような機能を有する場合、信号処理部207は、通信部201を介して検知結果などの情報を送信する。
[2−4:変形例1(力センサを利用する構成)]
ここまでは検知部204がタクトスイッチであることを想定して説明を進めてきた。しかし、検知部204としては、図11に示すように、力センサを利用することも可能である。力センサとしては、例えば、ひずみゲージを利用した力センサやPZT(チタン酸ジルコニウム酸鉛)を利用した力センサなどがある。ひずみゲージとは、金属材料を圧縮/伸張した際に、その金属材料に固有の抵抗値が変化することを利用し、その抵抗値の変化を検知してひずみを測定するものである。PZTは、その特性の一つとして巨大な圧電性を示す材料である。そのため、PZTは、圧電素子として利用される。
なお、図11に示すように、検知部204として力センサを用いる場合においても、図9に示した押圧部材を適用することができる。なお、上面部2031の内側(下面部2032に対向する面)に押し部材を設置してもよい。また、力センサとタクトスイッチとを組み合わせる形態も考えられる。例えば、タクトスイッチにより押し込み操作の有無を検知し、力センサにより押し込みの強さを検知するように検知部204を構成することも考えられる。このような変形についても、本実施例の技術的範囲に含まれる。
[2−5:変形例2(検知部を複数設ける構成)]
さて、これまでは検知部204を1つだけ設ける構成について説明してきた。しかし、複数の検知部204を設けてもよい。例えば、図12に示すように、押圧部材を形成する下面部2032の略中央と、下面部2032の四隅とに検知部204を設ける形態が考えられる。この場合、押圧部材を形成する斜面部2033は、図12に斜線で示したように、各検知部204に対応する領域が切り欠かれる。この構造の場合、図9に示した押圧部材の構造と比較すると、斜面部2033に捻れが生じにくくなる。しかし、下面部2032の四隅に検知部204が設置されているため、タッチパッド202の四隅付近を押し込んだ場合にも、その押し込み操作を十分な精度で検知することができる。このような変形についても、本実施例の技術的範囲に含まれる。
[2−6:変形例3(斜面部の変形)]
上記説明の中で押圧部材の斜面部2033に凹状の切り欠きを設けることによる利点について詳細に説明してきた。しかし、押圧部材の耐久性に対する要求が比較的低い場合、斜面部2033に薄い金属材料を用いたり、樹脂材料のような柔軟性の高い材料を用いたりすることが可能である。この場合、図13に示すように、検知部204と干渉しないようにするための孔を空けた平板状の斜面部2033を用いることも可能である。このような変形についても、本実施例の技術的範囲に含まれる。
[2−7:変形例4(情報処理装置100への応用)]
次に、図14を参照しながら、情報処理装置100への応用について説明する。図14は、情報処理装置100の機能構成について説明するための説明図である。なお、情報処理装置100へ応用する場合、図5〜図9に示した入力装置200の構造において、タッチパッド202をタッチパネル101に置き換えればよい。この応用に伴って変形される部分は、主に、図10に示した機能構成である。
図14に示すように、情報処理装置100は、主に、タッチパネル101と、検知部102(検知部204に対応)と、信号処理部103と、表示制御部104とにより構成される。タッチパネル101は、表示デバイスであると共に、タッチ位置を検知する入力デバイスである。また、検知部102は、押し込み操作を検知する手段である。そして、表示制御部104は、タッチパネル101に画像を表示させる手段である。
タッチパネル101は、タッチ位置を検知すると、タッチ位置の座標を示す座標信号を信号処理部103に入力する。また、検知部102は、押し込み操作を検知すると、その検知結果を示す押し込み検知信号を信号処理部103に入力する。信号処理部103は、座標信号が示すタッチ位置に応じた処理(例えば、GUI部品のポップアップなど)を実行し、その処理結果に応じて表示すべき内容を表示制御部104に入力する。また、座標信号と共に押し込み検知信号が入力された場合、信号処理部103は、座標信号が示すタッチ位置に応じた処理(例えば、タッチ位置にあるキーに対応する文字の表示)を実行し、その処理結果に応じて表示すべき内容を表示制御部104に入力する。表示制御部104は、信号処理部103により入力された内容をタッチパネル101に表示させる。
以上、情報処理装置100への応用について説明した。
以上説明したように、本稿で開示する一実施例に係る情報処理装置100及び入力装置200は、タッチセンサを利用した入力デバイス(タッチパネル101、タッチパッド202)を押し込める構造を有している。そのため、押し込み操作により物理的な触感を得ることができるようになり、ユーザは、高い操作感を得ることができる。また、処理の確定操作に押し込み操作を割り当てることにより、誤入力の頻度を減らすことができる。また、本実施例に係る押し込み構造を適用することにより、当該入力デバイスのどの部分を押し込んでも、同程度の力で同程度の距離だけ入力デバイスを押し下げることが可能になる。その結果、ユーザに良好な操作感及び操作性を提供することができるようになる。また、比較的簡単な構造であるため、比較的低いコストで大型化が可能である。
[2−8:変形例5(切り欠き構造の変形1)]
ここで、図15を参照しながら、斜面部2033の切り欠き構造に関する変形例について説明する。なお、ここで言う切り欠き構造とは、上面部2031又は下面部2032に向かって凹状に切り欠かれた部分の構造を意味する。上記の説明においては、斜面部2033の一端にだけ切り欠きを設ける構成について紹介した。しかし、図15に示すように、斜面部2033の形状を、第1接合部2034の側及び第2接合部2035の側に切り欠きを持つ構造に変形してもよい。このように、両端に切り欠きを設けることにより、ねじり剛性を弱めることなく、曲げ剛性を弱くすることが可能になる。
また、図15の例では、第1接合部2034の側に位置する切り欠き部分のサイズが、第2接合部2035の側に位置する切り欠き部分のサイズよりも小さいが、切り欠き部分のサイズは任意に設定することが可能である。また、切り欠き部分のサイズを調整することにより、検知部204の押し込みに必要な押圧力を調整することも可能になる。なお、両側の切り欠き部分のサイズを同程度にすることで、上面部2031を場所毎の力量を均一に近づけることが可能になる。このように、斜面部2033に設けられる切り欠き部分の形状は、適宜変更することが可能である。
[2−9:変形例6(切り欠き構造の変形2)]
ここで、図16を参照しながら、斜面部2033の切り欠き構造に関する他の変形例について説明する。上記の説明においては、斜面部2033の一端又は両端に切り欠きを設ける構成について紹介したが、図16に示すように、斜面部2033を梯子状に形成することも可能である。このような構造にすると、斜面部2033の中央付近に孔を設けつつ、第1接合部2034の側及び第2接合部2035の側に設けた切り欠き部分のサイズを略同一にすることが容易になる(例えば、L1=L2とすることが容易になる。)。このように、斜面部2033の形状は、適宜変更することが可能である。
[2−10:変形例7(コイルバネ)]
これまで、押圧部材の構造として、第1接合部2034及び第2接合部2035における撓みにより弾性力を生じせしめる弾性ヒンジを紹介してきた。しかし、押圧部材は、図17に示すように、コイルバネ2036とヒンジ2037とを組み合わせた構造にしてもよい。図17に示す押圧部材は、上面部2031と斜面部2033とを接続し、Z−X面内の角度方向にピボット回転することが可能なヒンジ2037と、下面部2032と斜面部2033とを接続し、Z−X面内の角度方向にピボット回転することが可能なヒンジ2037と、Z方向に弾性力を生じせしめるコイルバネ2036とにより形成されている。なお、斜面部2033には、コイルバネ2036が貫通するように孔が設けられている。このような構造にすると、弾性ヒンジのクリープや疲労が発生しなくなるため、押圧部材の耐久性が向上し、長期保存特性に優れた弾性部材が実現される。
[2−11:従来例と本技術との対比]
ここで、図18〜図22を参照しながら、従来例に係る弾性ヒンジの動作及び本技術に係る押圧部材の機能について説明する。また、従来例と本技術とを対比し、本技術に係る押圧部材の利点について説明を補足する。なお、図18〜図22は、押圧部材の構造が明確になるように簡単化して記載している。
図18及び図19は、従来例に係る弾性ヒンジの構造及び動作を示す説明図である。従来例に係る弾性ヒンジは、図18に示すようにモーメントの腕Lmが長くなるような位置を押圧した場合には弱い力で撓むが、図19に示すようにモーメントの腕Lmが短くなるような位置を押圧した場合には強い力を加えないと撓みが生じない。特に、弾性ヒンジの直上を押圧した場合には弾性ヒンジに撓みが生じない。一方、本技術に係る押圧部材は、図20及び図21に示すように、いずれの端部を押圧してもモーメントの腕Lmが長くなる。また、図22に示すように、中間部分を押圧した場合には、各モーメントの腕Lm1、Lm2の長さに応じた撓みが弾性ヒンジに生じる。そのため、本技術の場合、上面部2031のどの位置を押圧しても、軽い力で弾性ヒンジを撓ませることができる。
<3:まとめ>
最後に、上記の実施例に係る技術について簡単に纏める。ここで述べる技術内容は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、携帯ゲーム機、携帯情報端末、情報家電、カーナビゲーションシステムなど、種々の情報処理装置に情報を入力するための入力デバイスに対して適用することができる。
例えば、次のような入力装置が実現される。この入力装置は、タッチセンサと、第1面部と、第2面部と、弾性部と、検知部とを有する。上記のタッチセンサは、タッチ位置を検知するものである。つまり、このタッチセンサは、タッチセンサ上の平面においてタッチ位置(例えば、タッチセンサに平行な平面内の座標)を検知することが可能である。また、上記の第1面部は、板状であり、前記タッチセンサが載置される。また、上記の第2面部は、板状であり、前記第1面部に対向して配置される。つまり、タッチパネルが載置されていない第1面部の一面は、上記の第2面部と対向するように配置される。
また、上記の弾性部は、前記第1面部と前記第2面部とに接合され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる。例えば、操作体によりタッチセンサが直接的又は間接的に押圧され、第1面部と第2面部との間隔が縮まった場合に、この弾性部は、その押圧力に抗してタッチセンサを押し返す力を生じせしめる。そのため、タッチセンサを押圧した操作体には弾性的な抵抗力が与えられる。また、上記の検知部は、前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する。
例えば、この検知部は、操作体によりタッチセンサが押圧され、第1面部と第2面部との間隔が所定値又は所定値以下に達したことを検知することができる。このように、上記の入力装置は、タッチセンサ上の平面においてタッチ位置を検知すると共に、タッチセンサに垂直な方向に対する押圧操作を検知することができる。その結果、2次元的なタッチ位置による操作内容の指定と、押圧操作による操作内容の確定とで構成される操作体系を実現することが可能になる。また、上記の入力装置は、操作体による押圧操作に対して弾性的な抵抗力を与えることができる。そのため、操作内容の確定時に、操作体に対して物理的な触覚を与えることが可能になる。その結果、より操作感が向上する。
(備考)
上記の情報処理装置100、入力装置200は、入力装置の一例である。上記のタッチパネル101、タッチパッド202は、タッチセンサの一例である。上記の上面部2031は、第1面部の一例である。上記の下面部2032は、第2面部の一例である。上記の斜面部2033(上面部2031、下面部2032)は、弾性部の一例である。上記の第1接合部2034、第2接合部2035は、弾性ヒンジの一例である。上記のタッチパネル101は、表示パネルの一例である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 情報処理装置
101 タッチパネル
102 検知部
103 信号処理部
104 表示制御部
200 入力装置
201 通信部
202 タッチパッド
2031 上面部
2032 下面部
2033 斜面部
2034 第1接合部
2035 第2接合部
2036 コイルバネ
2037 ヒンジ
204 検知部
205 本体部
206 リミッタ
207 信号処理部
300 表示装置

Claims (13)

  1. タッチ位置を検知するタッチセンサと、
    前記タッチセンサが載置される板状の第1面部と、
    前記第1面部に対向して配置される板状の第2面部と、
    前記第1面部と前記第2面部とに接合され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる弾性部と、
    前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する検知部と、
    を備える
    入力装置。
  2. 前記弾性部は、一端が前記第1面部に接合され、他端が前記第2面部に接合される板状の部材から成り、
    前記第1面部、前記第2面部、及び前記弾性部は、前記第1面部と前記弾性部との接合部分及び前記第2面部と前記弾性部との接合部分が弾性ヒンジを成すバネ構造を有し、
    前記第1面部と前記第2面部とが近づいた際に前記検知部と前記弾性部とが接触しないように前記弾性部の一部が除かれている
    請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記第1面部と前記第2面部との間隔を所定値以下に制限するリミッタをさらに備える
    請求項2に記載の入力装置。
  4. 前記検知部は、前記第2面部の略中央部分に配置され、
    前記弾性部は、前記第1面部との接合部分又は前記第2面部との接合部分から凹状に切り欠かれた形状を有し、前記第1面部と前記第2面部とが近づいた際に、切り欠かれた領域に前記検知部が位置するように形成されている
    請求項3に記載の入力装置。
  5. 前記第1面部、前記第2面部及び前記弾性部は、同じ部材により一体に形成されている
    請求項4に記載の入力装置。
  6. 前記検知部は、押し込み可能な凸状のスイッチであり、前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材により前記スイッチの凸部が押し込まれることにより前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する
    請求項1に記載の入力装置。
  7. 前記検知部は、前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材による押圧力を検知する力センサである
    請求項1に記載の入力装置。
  8. 前記検知部は、
    前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材による押圧力を検知する力センサと、
    前記第1面部又は前記第1面部に配置された部材によって凸部が押し込まれることにより前記第2面部に対する前記第1面部の近接又は接触を検知する押し込み可能な凸状のスイッチと、
    を有する
    請求項1に記載の入力装置。
  9. 前記検知部は、前記第2面部の略中央部分と、前記第2面部の縁部分とに配置される
    請求項1に記載の入力装置。
  10. 画像が表示される表示パネルをさらに備え、
    前記タッチセンサは、前記表示パネル上のタッチ位置を検知する
    請求項1に記載の入力装置。
  11. 前記検知部により前記第1面部と前記第2面部との近接又は接触が検知された場合に、前記タッチセンサにより検知されたタッチ位置に対応する処理を実行する信号処理部をさらに備える
    請求項10に記載の入力装置。
  12. 画像が表示される表示パネルと、
    前記表示パネル上のタッチ位置を検知するタッチセンサと、
    前記タッチセンサが載置される板状の第1面部と、
    前記第1面部に対向して配置される板状の第2面部と、
    前記第1面部と前記第2面部との間に配置され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる弾性部と、
    前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記1面部に対する近接又は接触を検知する検知部と、
    前記検知部により前記第1面部と前記第2面部との近接又は接触が検知された場合に、前記タッチセンサにより検知されたタッチ位置に対応する処理を実行する信号処理部と、
    を備える
    情報処理装置。
  13. 画像が表示される表示パネルと、前記表示パネル上のタッチ位置を検知するタッチセンサと、前記タッチセンサが載置される板状の第1面部と、前記第1面部に対向して配置される板状の第2面部と、前記第1面部と前記第2面部との間に配置され、前記第1面部と前記第2面部とを近づける力に抗して弾性力を生じせしめる弾性部と、前記第2面部の前記第1面部に対向する側に配置され、前記1面部に対する近接又は接触を検知する検知部と、を有する情報処理装置が、
    前記検知部により前記第1面部と前記第2面部との近接又は接触が検知された場合に、前記タッチセンサにより検知されたタッチ位置に対応する処理を実行する信号処理ステップを含む
    情報処理方法。
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