JP2012137093A - 風力発電装置のピッチ駆動装置および風力発電装置 - Google Patents

風力発電装置のピッチ駆動装置および風力発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構造で、ピッチ駆動装置の信頼性が損なわれることを防止できる風力発電装置のピッチ駆動装置および風力発電装置を提供することを目的とする。
【解決手段】風力発電装置のピッチ駆動装置31は、翼根元部がロータヘッドに対して翼長方向回りに回動可能に取り付けられた風車回転翼6を動かすピッチ駆動装置31であって、該風車回転翼6を翼長方向回りに回動駆動してピッチ角を変更するリニアアクチュエータを有する駆動部材を備え、リニアアクチュエータは、所定の経路に配置されたレール33と、該レール33に沿って移動するガイド34とが備えられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、風力発電装置のピッチ駆動装置および風力発電装置に関する。
風力発電装置に用いられる風車には、風車回転翼のピッチ角が固定された風車と、ピッチ角が可変の風車とが知られている。
上述の風車回転翼のピッチ角を変更させる機構としては、たとえば、特許文献1に示されるように、油圧シリンダにおけるロッドの直線移動を、風車回転翼の軸線回りの回転に変換する機構が知られている。
また、たとえば、特許文献2に示されるように、翼旋回輪の周囲に歯車を設け、この歯車と噛み合うピニオンギアを電動モータで回転させ、翼旋回輪を回転させ風車回転翼の軸線回りの回転に変換する機構が提案されている。
この場合、歯車を用いる替わりにベルトを用いるものも提案されている。
特開2003−148321号公報 特開2003−56448号公報
ところで、特許文献1に示されるように油圧シリンダを用いるものでは、油圧シリンダの制御油は、通常ナセルに配置された油圧ポンプから主軸や増速機内を経由してロータヘッド側へ供給される。このため、主軸や増速機内に油圧配管を設置するためそれらの構造が複雑になる。
風力発電装置の現地で、組み立てる際、別体で組み立てたナセルとロータヘッドとを合体されることになる。このとき、ナセル側の油圧配管とロータヘッド側の油圧配管とを接続することになる。この接続作業中に、油圧配管内に異物が混入すると、たとえば、油圧系統のシールが損傷する等によりピッチ駆動機構の長期にわたる信頼性が損なわれる可能性がある。
また、接続作業中に、油が漏れて周囲の環境に影響を与える恐れがある。
このため、油圧配管の接続作業は細心の注意を払って行う必要がある。
特許文献2に示される歯車式のピッチ駆動機構では、旋回輪に設けられた歯車とピニオンギアとが常時噛み合っている。たとえば、ピッチ角の微小調整を繰り返し行った場合、微小動作を伴う接触が局所に集中するので、歯面の油膜切れによるフレッチング損傷が発生する恐れがある。このため、ピッチ駆動機構の長期にわたる信頼性が損なわれる可能性がある。
また、ベルト式の場合、張力を作用させるためにベルトは風車回転翼の外側に配置することになるので、システムが大掛かりとなる恐れがある。そして、ベルトの寿命は短いので、頻繁に交換を行う必要がある。このため、十分なメンテナンス作業を行わないと、ピッチ駆動機構の長期にわたる信頼性が損なわれる可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑み、簡素な構造で、ピッチ駆動装置の信頼性が損なわれることを防止できる風力発電装置のピッチ駆動装置および風力発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の風力発電装置のピッチ駆動装置および風力発電装置は以下の手段を採用する。
本発明の第1態様は、翼根元部がロータヘッドに対して翼長方向回りに回動可能に取り付けられた風車回転翼を動かすピッチ駆動装置であって、該風車回転翼を前記翼長方向回りに回動駆動してピッチ角を変更するリニアアクチュエータを有する駆動部材を備え、前記リニアアクチュエータは、所定の経路に配置されたレールと、該レールに沿って移動するガイドとが備えられている風力発電装置のピッチ駆動装置である。
本態様によれば、リニアアクチュエータで構成された駆動部材によって風車回転翼をその軸線回りに回動駆動して風車回転翼のピッチ角を調整する。
リニアアクチュエータは電気で駆動されるので、その電気配線は油圧配管に比較して簡素な構造となるし、かつ、異物混入および油漏れ等のリスクがない。また、微小動作を伴う接触部分が存在しないので、フレッチング損傷を考慮しなくてよい。さらに、ベルトのような寿命の短い部品が存在しないので、頻繁で、煩雑なメンテナンス作業を省略することができる。
これらにより、ピッチ駆動装置の長期的な信頼性が損なわれることを防止できる。
また、固定側であるロータヘッド側および風車回転翼側のいずれか一方にレールを取り付け、他方にガイドを取り付ける。
ガイドが固定側に取り付けられた場合、ガイドは移動しないので、レール側が移動することになる。
上記構成において、前記レールは、前記風車回転翼の軸線中心を中心とした円の一部を構成するように設けられているのが望ましい。
このように、レールは風車回転翼の軸線中心を中心とした円の一部を構成しているので、ガイドの移動位置と回転角度との関係が対応する。したがって、風車回転翼のピッチ角度の制御を容易に行うことができる。
上記構成においては、前記レールは、前記風車回転翼の軸線中心から離隔した位置に設けられているのが望ましい。
軸線中心から離隔すると曲率半径が大きくなるので、レールの曲率が小さくなる。曲率が小さくなると、レールの湾曲が小さくなるので、リニアアクチュエータの信頼性を向上させることができる。
このため、レールは風車回転翼の軸線中心から可能な範囲で離隔した位置に設けるのが望ましい。
上記態様において、前記ロータヘッド内に、放電によって前記リニアアクチュエータを作動する緊急用の電源が備えられていてもよい。
たとえば、主電源が停電した場合、風力発電装置を危急に停止することになる。
この場合、リニアアクチュエータが主電源によって作動されないが、電源が放電することによってリニアアクチュエータを作動することができる。これにより、風車回転翼のピッチ角を調整して風車回転翼をフェザー位置とすることができるので、風力発電装置を安全に停止することができる。
本発明の第2態様は、風力を受ける複数の風車回転翼と、該風車回転翼を前記風車回転翼の軸線回りに回動可能に支持するとともに、前記風車回転翼により回転駆動されるロータヘッドと、上述のピッチ駆動装置と、前記ロータヘッドの回転により発電を行う発電設備と、が設けられている風力発電装置である。
本態様によれば、上記第1態様のピッチ駆動装置を用いることにより、簡素な構造で、ピッチ駆動装置の信頼性が損なわれることが防止されるので、風力発電装置としての信頼性が損なわれることを防止することができる。
本発明によれば、電気で駆動されるリニアアクチュエータで構成された駆動部材によって風車回転翼をその軸線回りに回動駆動して風車回転翼のピッチ角を調整するので、簡素な構造とすることができる。
油圧システムのように異物混入および油漏れ等のリスクがない。また、ギア式のように微小動作を伴う接触部分が存在しないので、フレッチング損傷を考慮しなくてよい。さらに、ベルトのような寿命の短い部品が存在しないので、頻繁で、煩雑なメンテナンス作業を省略することができる。
これらにより、ピッチ駆動装置の長期的な信頼性が損なわれることを防止できる。
本発明の参考例に係る風力発電装置の全体概略構成を示す側面図である。 図1の1個のピッチ駆動装置および風車回転翼の位置関係を説明する模式図である。 本発明の参考例に係るピッチ駆動装置の作動回路の概略構成を示すブロック図である。 本発明の参考例に係るピッチ駆動装置の変形例を示す模式図である。 本発明の参考例に係るピッチ駆動装置のさらに別の変形例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係るピッチ駆動装置を示す模式図である。 図6のX−X断面図である。 本発明の第1実施形態に係るリニアモータを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るピッチ駆動装置の変形例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係るピッチ駆動装置のさらに別の変形例を示す模式図である。
この発明の実施形態について、図を参照して説明する。
[本発明の参考例]
本発明の参考例に係る風力発電装置について図1から図5に基づいて説明する。
図1は、本参考例に係る風力発電装置1の全体概略構成を示す側面図である。
風力発電装置1は、図1に示すように、風力発電を行うものである。風力発電装置1には、基礎B上に立設された支柱2と、支柱2の上端に設置されたナセル3と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル3に設けられたロータヘッド4と、ロータヘッド4を覆う頭部カプセル5と、ロータヘッド4の回転軸線周りに放射状に取り付けられる複数枚の風車回転翼6と、ロータヘッド4の回転により発電を行う発電設備7と、が設けられている。
支柱2は、図1に示すように、基礎Bから上方(図1の上方)に延びる柱状の構成とされ、たとえば、複数のユニットを上下方向に連結した構成とされている。
支柱2の最上部には、ナセル3が設けられている。支柱2が複数のユニットから構成されている場合には、最上部に設けられたユニットの上にナセル3が設置されている。
ナセル3は、図1に示すように、ロータヘッド4を回転可能に支持するとともに、内部にロータヘッド4の回転により発電を行う発電設備7が収納されている。
ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状にして複数枚の風車回転翼6が取り付けられ、その周囲は頭部カプセル5により覆われている。
これにより、風車回転翼6にロータヘッド4の回転軸線方向から風が当たると、風車回転翼6にロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる力が発生し、ロータヘッド4が回転駆動される。
なお、本参考例では、3枚の風車回転翼6が設けられた例に適用して説明するが、風車回転翼6の数は3枚に限られることなく、2枚の場合や、3枚より多い場合に適用してもよく、特に限定するものではない。
図2は、1個のピッチ駆動装置11および風車回転翼6の位置関係を説明する模式図である。
ロータヘッド4には、風車回転翼6の軸線中心O回りに風車回転翼6を回転させて、風車回転翼6のピッチ角を変更するピッチ駆動装置11が各風車回転翼6に対応して1対1に設けられている。
風車回転翼6は、翼根元側となる基部21がロータヘッド4に設けた旋回輪軸受23により回動自在に支持されている。ここで使用する滑り軸受としては、たとえば転がり軸受が好適である。
基部21は円筒形状とされ、ロータヘッド4側に円形の端面22を備えるとともに全周にわたって半径方向外向きに突出するよう形成された鍔状のフランジ部(不図示)を備えている。このフランジ部は、ロータヘッド4側に設けた旋回輪軸受23によって回動自在に支持されているので、風車回転翼6の全体がロータヘッド4に対して回動自在となる。
ピッチ駆動装置11には、リニアアクチュエータ12と、が備えられている。リニアアクチュエータ12は、シリンダ(本体)13と、シリンダ13からその軸線方向に出没するロッド14と、で構成されている。なお、リニアアクチュエータ12は、リニアモータの動作原理(電磁力)を用いて、対象物に対して直線的な運動を与える駆動装置を示し、その構造は、円筒状の回転型モータを直線状に展開した構造である。
ピッチ駆動装置11には、ロータヘッド4とシリンダ13との間に配置されたシリンダ軸受15と、風車回転翼6の端面22とロッド14との間に配置されたロッド軸受16と、が設けられている。
シリンダ13は、円筒状の中空部材で、たとえば、内部に長手方向に沿って複数の円筒状の電磁コイル(図示省略)が配列されている。ロッド14は、永久磁石を備え、コイルで形成された空間の内部に配置されている。ロッド14は、シリンダ13の電磁コイルの磁極を調整することによってシリンダ13から出没させられる。
なお、ロッド14を出没させる機構は、これに限らず、適宜機構が用いられてよい。
このように、リニアアクチュエータ12は、シリンダ13と、シリンダ13からその軸線方向に出没するロッド14とを備えているので、油圧シリンダと略同様な動作をすることとなる。
したがって、たとえば、シリンダ13を固定側であるロータヘッド4側に取り付け、ロッド14の先端を風車回転翼側に取り付けるという油圧シリンダと同様な構造でピッチ駆動装置11を構成することができる。
図3は、ピッチ駆動装置11の作動回路24の概略を示すブロック図である。
作動回路24には、ロータヘッド4内に設置され、それぞれ対応するリニアアクチュエータ12の動作を制御する複数のコントローラ25と、ロータヘッド4内に設置され、各コントローラ25へ電力を供給する複数のバッテリ(電源)26と、ナセル3内に設置された主電源27と、ナセル3内に設置され、全体の作動を制御するPLC(Programmable Logic Controller)28と、主電源27から各コントローラ25へ電力を供給する主電路29と、が備えられている。
主電路29は、ナセル3に対するロータヘッド4の回転を許容するようにロータリジョイント30によって接続されている。
主電路29は、各コントローラ25に電力を供給するようにロータヘッド4内で分岐されている。
バッテリ26に換えてキャパシタを用いてもよい。
リニアアクチュエータ12は電気で駆動されるので、その電気配線は油圧配管に比較して簡素な構造となる。しかも、油圧配管の接続作業がないので、異物混入および油漏れ等のリスクがない。また、微小動作を伴う接触部分が存在しないので、フレッチング損傷を考慮しなくてよい。さらに、ベルトのような寿命の短い部品が存在しないので、頻繁で、煩雑なメンテナンス作業を省略することができる。
これらにより、ピッチ駆動装置11の長期的な信頼性が損なわれることを防止できる。
シリンダ13には、その円筒面から、風車回転翼6の軸線方向、つまりZ軸線方向沿って延びる円筒状の部材である一対のトラニオン17が設けられている。
シリンダ13はロッド14とともに、風車回転翼6の端面22と略平行な面、つまり、X−Y平面と略平行に延びるように配置されている。
シリンダ軸受15は、シリンダ13の一対のトラニオン17を風車回転翼6の軸線、つまりZ軸線に沿って延びる軸線回りに回動可能に支持する軸受である。
ロッド14の先端にはロッド軸受16が配置されている。端面22には、その軸線中心Oから間隔を空けて支柱18が立設されている。ロッド軸受16は支柱18に回動可能に取り付けられ、Z軸線回りの回動を吸収する。
なお、ロッド軸受16は、球面軸受として構成し、さらに、図中のX軸線、および、Y軸線回りの回動を吸収できるようにしてもよい。
発電設備7としては、たとえば、図1に示すように、ロータヘッド4の回転駆動力が伝達され発電を行う発電機と、発電機により発電された電力を所定の電圧に変換するトランスと、が設けられているものを挙げることができる。
次に、上記の構成からなる風力発電装置1における発電方法についてその概略を説明する。
風力発電装置1においては、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車回転翼6に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換される。
このロータヘッド4の回転は発電設備7に伝達され、発電機で発電された後、トランスによって所定の電圧に変換され、インバータで所定の周波数の交流電圧に変換される。
ここで、少なくとも発電を行っている間は、風の力を風車回転翼6に効果的に作用させるため、適宜ナセル3を水平面上で回転させることにより、ロータヘッド4は風上に向けられている。
次に、ピッチ駆動装置11による風車回転翼6のピッチ角の制御について説明する。
ピッチ駆動装置11は、図2に示すように、ロッド14をシリンダ13から伸ばしたり、引き込んだりすることにより、風車回転翼6を軸線中心O回りに回動させ、そのピッチ角を変更させている。
電力が主電源27から主電路29を経由してコントローラ25へ供給される。コントローラ25は、この電力を用いてシリンダ13内の電磁コイルの極性を調整し、ロッド14をその軸線方向に移動させ、ロッド14をシリンダ13から伸ばしたり、引き込んだりする。
たとえば、ロッド14がシリンダ13から伸ばされた場合には、ロッド14の端部は風車回転翼6の軸線中心Oから離れた位置に固定されているため、風車回転翼6に軸線回りに回転する力が働く。
風車回転翼6が軸線中心O回りに回転すると、図2に二点鎖線で示すようにロッド14の先端位置が端面22内で移動するので、シリンダ13およびロッド14はシリンダ軸受15によりトラニオン17の軸線回りに回動する。
同時に、ロッド軸受16においても、ロッド14と風車回転翼6とが、Z軸と略平行な軸線回りに相対的に回動する。
一方、ロッド14がシリンダ13に引き込まれた場合にも、上述の場合と同様にして、風車回転翼6が軸線回りに回動し、シリンダ13およびロッド14がシリンダ軸受15によりトラニオンの軸線回りに回動する。
たとえば、主電源27が停電すると、リニアアクチュエータ12は作動されなくなり、風車回転翼6のピッチ角の調整が行えなくなる。
この状態では、風力によっては風車回転翼6等が損傷する恐れがあること、および発電効率が低下することがあるので、点検・修理を行うために風力発電装置1は危急に停止されることになる。
この場合、コントローラ25はバッテリ26を放電させてリニアアクチュエータ12を作動させ、風車回転翼6のピッチ角を調整して風車回転翼6をフェザー位置とする。
このように、停電等によって主電源27が用いられなくなっても、バッテリ26の電力によってリニアアクチュエータ12を作動させ、風車回転翼6をフェザー位置にすることができるので、風力発電装置1を安全に停止させることができる。
なお、本参考例では、1本の風車回転翼6に対して1セットのリニアアクチュエータ12を用いてピッチ駆動装置11を構成しているが、これは、たとえば、図4および図5に示されるように、1本の風車回転翼6に対して2セットのリニアアクチュエータ12を用いる変形例を採用してもよい。
すなわち、図4に示される変形例では、リニアアクチュエータ12A,12Bは、軸線中心Oを挟んで図示の場合のX軸と略平行もしくはハの字になる位置を基本位置(図4の状態)として、上述の参考例と同様な態様で設置されている。
リニアアクチュエータ12Aのロッド14Aは、最も縮んだ位置のA1から最も伸びた位置のB1まで伸縮するストロークを有している。同様に、リニアアクチュエータ12Bのロッド14Bは、最も縮んだ位置のA2から最も伸びた位置のB2まで伸縮するストロークを有している。
図4に示す構成例では、一方のリニアアクチュエータ12A(12B)のピストンロッド14A(14B)が最も縮んだA1(A2)の場合、他方のリニアアクチュエータ12B(12A)のピストンロッド14B(14A)が最も伸びたB2(B1)の位置にある。
そして、リニアアクチュエータ12A,12Bのモータを各々逆向きに回転させることにより、リニアアクチュエータ12A(12B)側では、ロッド14A(14B)が伸びる(縮む)ことにより、図中に想像線で示すように、点A1(B2)から点B1(A2)まで外向きに膨出する円弧状の軌跡を描いてロッド14の先端位置が移動する。
この結果、リニアアクチュエータ12A(12B)が風車回転翼6を押し込み、かつ、他方のリニアアクチュエータ12B(12A)が風車回転翼6を引き込むことにより、風車回転翼6を時計回り(反時計回り)に回転させることができる。
このように、ピッチ駆動装置11は風車回転翼6に対して2セットのリニアアクチュエータ12A,12Bを用いて風車回転翼6を旋回させているので、ロッド14A,14Bのストロークを短くしたリニアアクチュエータ12A,12Bを採用しても、たとえば、従来と同様に略90度のピッチ角度制御範囲を得ることができる。
すなわち、端面22の直径や制御角度α等の諸条件が図1に示したものと同じであれば、回動中心となる軸線中心Oから連結点P1,P2までの距離(円弧状となる軌跡の半径)について、1セットのリニアアクチュエータ12を用いるものより小さく設定できる。このため、リニアアクチュエータ12A,12Bに必要となるストロークを短くすることができる。
また、ストロークの短いリニアアクチュエータ12A,12Bは、電動シリンダ自体が小型化するので、重量も減少して軽量化されたものとなる。このため、リニアアクチュエータ12A、12Bをロータヘッド4の内部に収納する設置が可能となり、従来必要だった電動シリンダ用の貫通孔等が不要になり、さらに、シリンダ軸受等も簡略化するので、ロータヘッド4の全体形状および構造を単純化することができる。このようなロータヘッド4の単純化は、機械加工の工数低減などコスト面で有利になる。
なお、リニアアクチュエータ12A,12Bの一方を、たとえば、リニアアクチュエータ12Aを左右逆向きとし、ロッド14Aの先端部がロータヘッド4に固定されるようにしてもよい。この場合、シリンダ13Aの先端が端面22に連結されることになる。
さらに、図5に示される変形例では、リニアアクチュエータ12A,12Bは、軸線中心Oに対して点対称となるように設置されている。
リニアアクチュエータ12A,12Bをこのように設置しても図4に示されるものと同様な作用・効果を奏する。
さらに、図5に示されるものでは、リニアアクチュエータ12A,12Bのロッド14A,14Bの動作、すなわち、伸縮が同期するので、リニアアクチュエータ12A,12Bの動作制御をより単純化することができる。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る風力発電装置1について、図6〜図8を用いて説明する。
本実施形態は、ピッチ駆動装置31の構成が上述の参考例のものと異なるので、ここではこの異なる部分について主として説明し、前述した参考例のものと同じ部分については重複した説明を省略する。
なお、参考例と同じ部材には同じ符号を付している。
本実施形態では、ピッチ駆動装置31には、リニアモータ(駆動部材、リニアアクチュエータ)32が備えられている。リニアモータ32は、長手方向に沿ってコイルが配列されたレール33と、磁石を備えるガイド34と、で構成されている。
レール33のコイルに電力を供給する作動回路は、参考例と同様な構成、すなわち、緊急用のバッテリあるいはキャパシタを備えている。
レール33は、図6および図7に示されるように、風車回転翼6の軸線中心Oを中心とした円の一部を構成するように湾曲されている。レール33は、複数の間隔を空けてロータヘッド4に固定されたブラケット35によって保持されている。すなわち、レール33は、ロータヘッド4に固定して取り付けられている。
レール33の両端部と軸線中心Oとを結んだ線がなす角度は、たとえば、95度とされている。これは、翼弦を風向きに一致するようにしても揚力が発生するように設計された風車回転翼6の場合、揚力が発生しないようにするためにピッチ角の調整範囲を大きくするためである。
レール33の内周面には、幅方向中間位置に全長に亘ってガイド34を案内する突起部37が設けられている。
ガイド34は、レール33の突起部37に移動可能に係合するとともにブラケット36によって風車回転翼6の端面22に固定されている。
リニアモータ32は、レール33に配列されたコイルの磁極を調整することによってガイド34をレール33に沿って移動させる。
なお、ガイド34を移動させる機構はコイルに限定されるものではなく、適宜機構が用いられてよい。
このように、リニアモータ32は電気で駆動されるので、その電気配線は油圧配管に比較して簡素な構造となる。しかも、油圧配管の接続作業がないので、異物混入および油漏れ等のリスクがない。また、微小動作を伴う接触部分が存在しないので、フレッチング損傷を考慮しなくてよい。さらに、ベルトのような寿命の短い部品が存在しないので、頻繁で、煩雑なメンテナンス作業を省略することができる。
これらにより、ピッチ駆動装置11の長期的な信頼性が損なわれることを防止できる。
次に、上記の構成からなる風力発電装置1の動作について説明する。
風力発電装置1の発電方法については参考例と同様であるのでここでは重複した説明を省略する。
次に、ピッチ駆動装置31による風車回転翼6のピッチ角の制御について説明する。
ピッチ駆動装置31は、レール33に配列されたコイルの磁極を調整することによってガイド34をレール33に沿って移動させる。ガイド34が移動すると、ブラケット36を介して端面22がロータヘッド4に対して軸線中心O回りに回動するので、風車回転翼6のピッチ角を変更できる。
このとき、レール33は風車回転翼6の軸線中心Oを中心とした円の一部を構成しているので、ガイド34の移動位置と風車回転翼6の回転角度との関係が対応する。したがって、風車回転翼6のピッチ角度の制御を容易に行うことができる。
また、レール33は、端面22の外周面に近い位置、すなわち、風車回転翼6の軸線中心Oから離隔した位置に設けられている。
これにより、レール33の曲率半径が大きくなるので、レール33の曲率が小さくなる。曲率が小さくなると、レール33の湾曲が小さくなるので、リニアモータ32の信頼性を向上させることができる。
このように、レール33は風車回転翼6の軸線中心Oから可能な範囲で離隔した位置に設けるのが望ましい。
なお、本実施形態では、風車回転翼6の基部21がロータヘッド4の内側に位置しているものに適用した例を示しているが、たとえば、図9に示すように風車回転翼6の基部21がロータヘッド4の外側に位置しているものにも同様に適用できる。
また、図10に示されるように旋回輪23の内輪と外輪との間にリニアモータ32を組み込むようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、レール33は固定側であるロータヘッド4に、ガイド34は可動側である風車回転翼6側に、取り付けられているが、これは逆にしてもよい。すなわち、レール33を可動側である風車回転翼6側に、ガイド34を固定側であるロータヘッド4に、取り付けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、リニアモータ32は1セット設けられているが、これは複数セット設けるようにしてもよい。このようにすると、回転駆動力が合算されるので、同一条件であれば、各リニアモータ32は小出力でよいことになるので、信頼性を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 風力発電装置
4 ロータヘッド
6 風車回転翼
7 発電設備
11,31 ピッチ駆動装置
12,12A,12B リニアアクチュエータ
13 シリンダ
14,14A,14B ロッド
32 リニアモータ
33 レール
34 ガイド
O 軸線中心

Claims (5)

  1. 翼根元部がロータヘッドに対して翼長方向回りに回動可能に取り付けられた風車回転翼を動かすピッチ駆動装置であって、
    該風車回転翼を前記翼長方向回りに回動駆動してピッチ角を変更するリニアアクチュエータを有する駆動部材を備え、
    前記リニアアクチュエータは、所定の経路に配置されたレールと、該レールに沿って移動するガイドとが備えられている風力発電装置のピッチ駆動装置。
  2. 前記レールは、前記風車回転翼の軸線中心を中心とした円の一部を構成するように設けられている請求項1に記載された風力発電装置のピッチ駆動装置。
  3. 前記レールは、前記風車回転翼の軸線中心から離隔した位置に設けられている請求項1または請求項2に記載された風力発電装置のピッチ駆動装置。
  4. 前記ロータヘッド内に、放電によって前記リニアアクチュエータを作動する緊急用の電源が備えられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された風力発電装置のピッチ駆動装置。
  5. 風力を受ける複数の風車回転翼と、
    該風車回転翼を前記風車回転翼の軸線回りに回動可能に支持するとともに、前記風車回転翼により回転駆動されるロータヘッドと、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載されたピッチ駆動装置と、
    前記ロータヘッドの回転により発電を行う発電設備と、
    が設けられていることを特徴とする風力発電装置。

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