JP2012120860A - ごみなどの分離器の内部空気分離装置 - Google Patents

Abstract

【課題】気流の向きを改善し、クリーニング効率を改善する、複合的な気流案内手段を設けた、サイクロン式分離装置を有する新規かつ改良ごみ回収容器を利用した真空掃除機を提供する。
【解決手段】キャニスター装置と吸引口２０とを備えたノズル装置１６を有する掃除機本体、吸引力発生装置２８、およびごみ回収容器１２を有する真空掃除機１０であって、上記ごみ回収容器１２が、一次サイクロンおよび少なくとも一つの二次サイクロンを有し、上記一次サイクロンが、円筒形の第１側壁、接線方向に配向した第１入口、および軸方向に配向した第１出口をもつ一次ごみ回収室を有し、上記の少なくとも一つの二次サイクロンが、円筒形の第２側壁、接線方向に配向した第２入口、軸方向に配向した第２出口、およびこの軸方向に配向した第２出口に隣接した、複合的な気流案内手段をもつ第２ごみ分離室を有し、上記複合的な気流案内手段が、羽根部と円錐台形部を有する。
【選択図】図１

Description

本発明は、全体としては、床などを掃除する装置の分野、具体的には、クリーニング効率を向上させる複合的な気流案内手段を有するサイクロン式分離装置を利用した、高効率の優れた真空掃除機に関する。

サイクロン式真空掃除機は、古くから知られている掃除機である。この真空掃除機の場合、渦動分離によって空気流れからごみその他の屑を除去する。具体的には、サイクロンと普通呼ばれている円筒室内部に高速回転する空気の流れを発生維持する。空気は螺旋パターンで流動し、その後に軸方向に配向した出口からサイクロンを出ていく。回転作用、遠心力および重力すべてが同時に作用して、空気流れからごみやその他の屑を分離する。回転流れに大きな粒子があると、慣性があまりにも大きいため、強い流動曲線に追従することができない。このような粒子は、サイクロンの外壁に衝突し、サイクロンの底部に落下し、ここで回収されるか、取り除かれる。相対的にクリーン化した空気が、次に、軸方向に配向した出口から吸引される。

本発明は、気流の向きを改善し、クリーニング効率を改善する、複合的な気流案内手段を設けた、サイクロン式分離装置を有する新規かつ改良ごみ回収容器を利用した真空掃除機に関する。

以下説明する本発明は、キャニスター装置と、ノズル装置とを有する掃除機本体からなる真空掃除機を提供するものである。このノズル装置は、吸引口を有する。本体に、吸引力発生装置を設ける。この本体には、ごみ回収容器も設ける。ごみ回収容器は、円筒形側壁、接線方向に配向した入口および軸方向に配向した出口を有するサイクロン式分離器を有する。ごみ回収容器は、この軸方向に配向した出口に隣接して複合的な気流案内手段を配設した点に特徴がある。複合的な案内手段は、羽根部と、円錐台形（ｆｒｕｓｔｏｃｏｎｉｃａｌ）部とを有する。

羽根部は、円錐台形部と軸方向に配向した出口との間に設ける。この羽根部によって、軸方向に配向した出口に連絡する複数の供給チャネルが形成する。羽根部の横断面は、実質的に＋形状である。円錐台形部は、羽根部に向かって収斂する。円錐台形部は、閉じられた凹部を有する。具体的に述べると、軸方向に配向した出口は導管によって形成され、複合的な気流案内する案内手段の羽根部は、この導管に係合する複数のノッチを有する。

また、本発明は、サイクロン式分離器に流れる気流を案内する方法であって、このサイクロン式分離器が、円筒形側壁と、軸方向に配向した出口を有する方法を提供するものでもある。具体的に説明すると、この案内方法は、（ａ）出口に隣接するサイクロン式分離器に複合的な気流案内手段を設ける工程、（ｂ）複合的な気流案内手段の円錐台形表面に空気を流して、気流をサイクロン化する工程、および（ｃ）複合的な気流案内手段の羽根部によって構成されるチャネルに空気を流して、この空気を再び軸方向に配向した出口に向ける工程を有する。さらに、この方法は、空気が軸方向に配向した出口に送られている間、空気のサイクロン流れを消散させる工程を有する。

本発明のさらに別な態様では、真空掃除機を、キャニスター装置およびノズル装置を有する掃除機本体で構成する。ノズル装置は、吸引口を有する。吸引力発生装置とごみ回収容器の両者を掃除機本体に設ける。ごみ回収容器は、一次サイクロンと少なくとも一つの二次サイクロンを有するサイクロン式分離器で構成する。一次サイクロンは、円筒形の第１側壁、接線方向に配向した第１入口および軸方向に配向した第１出口を有する一次ごみ回収室を有する。少なくとも一つの二次サイクロンは、円筒形の第２側壁、接線方向に配向した第２入口および軸方向に配向した第２出口を有するごみ回収室を有する。第２の軸方向に配向した出口に隣接して複合的な気流案内手段を設ける。この気流案内手段は、羽根部と円錐台形部とを有する。

以下、本発明のいくつかの異なる実施態様を説明するが、いずれも、本発明の最良の実施形態を例示することを目的とするものである。また、本発明は、他の異なる実施態様でも実施でき、細部については、本発明から逸脱せずに、各種の変更などが可能である。従って、添付図面および説明は、例示のみを目的とするもので、限定を目的とするものではない。

本明細書に添付され、明細書の一部を構成する添付図面は、本発明のいくつかの態様を示すもので、本開示とともに、本発明のいくつかの原理を説明するものである。

本発明の新規なごみ回収容器を利用した真空掃除機の左側面図である。 ごみ回収容器の展開斜視図である。 本発明のごみ回収容器およびこの容器を流れる気流を示す横断面図である。 本発明のごみ回収容器に設けられる形式の複合的な気流案内手段を示す詳細な斜視図である。 複合的な気流案内手段に臨んだ状態にある、二次サイクロンの軸方向に配向した出口を形成する導管の詳細な横断面図である。 本発明のごみ回収容器の別な実施態様を示す横断面図である。

以下、添付図面について、本発明の好適な実施態様を詳細に説明する。

まず、本発明の直立式真空掃除機１０を図１について説明する。真空掃除機１０を直立式として説明するが、本発明は、これ以外にも、本発明の新規なごみ回収容器を利用する他の形式の真空掃除機に適用可能であり、例示すれば、キャニスター式真空掃除機にも適用できる。

真空掃除機１０は、参照符号１４で全体を示す掃除機本体からなる。この本体１４は、ノズル装置１６および制御装置１８を有する。よく知られているように、制御装置１８は、ノズル装置１６にピボット接続しているため、真空掃除機１０を前後に動かして床を楽に掃除することができる。また、本体１４に車輪１９を取り付けているため、真空掃除機１０による床掃除がスムーズになる。図示のように、ノズル装置１６には、吸引口２０を設ける。剛毛ブラシ、ワイパーまたはクリーニングリブ２３を備えた回転式撹拌装置２２をノズル装置１６に取り付け、これを吸引口２０間に延設する。従来公知なように、回転式撹拌装置２２は、ノズル装置１６に対して回転する。

制御装置１８は、吸引力発生装置２８（即ち、ファン／モーター装置）およびごみ回収容器１２を有する。ごみ回収容器１２の細部については、後で詳しく説明する。制御装置１８は、また、制御シャフト３０、および真空掃除機１０をオンオフするアクチュエータースイッチ（図示省略）を有する。真空掃除機１０の電源としては、壁などのコンセントに差し込んだコード（図示省略）や、内臓電池を使用することができる。

掃除時、回転式撹拌装置２２が、下のカーペットのけばからごみや屑などを静かに、かつ効率よく吸い取る。緩い結合状態にあるごみや屑などが、最初に、吸引口２０に吸い込まれ、吸引力発生装置２８によってごみ回収容器１２に送られる。ごみや屑などがごみ回収容器１２に取りこまれ、そしてごみなどが除去された空気が、吸引力発生装置２８のモーターに送られ、これを冷却してから、排気口３４から環境中に戻される。

図２および図３に明示するように、ごみ回収容器１２は、円筒形の第１側壁４２および底壁４４をもつ一次サイクロン４０を有する。一つの考えられる実施態様では、ヒンジ４６／ラッチ機構４８によって底壁４４を側壁４２に接続する。このため、底壁４４がピボット動作により開き、側壁４２内に設けられている一次ごみ回収室５０を空にできる。底壁４４と側壁４２との間をシール５２によってシールする。

一次サイクロン４０は、また、接線方向に配向した第１入口５４を有する。側壁４２内に同心円状に受け取られるシュラウド５６は、上部リップ５８、下部リップ６０、および一連の開口をもつ側壁６２を有し、この上部リップ５８が、一次サイクロン４０の軸方向に配向した出口を構成する。

ごみ回収容器１２は、また、シュラウド５６および円筒形の第１側壁４２の内部に同心円状に受け取られる内壁６４を有する。接続手段６６によって内壁６４の下端を底壁４４（ドア４４）に接続する。内壁６４の上端には、回収装置６８を設ける。この回収装置６８が、内側の二次サイクロン装置７０を支持する基部になる。

二次サイクロン装置７０は、ほぼ星形の支持体７２を有し、この支持体７２は、一連の凹状側壁７４、同心円状に設けた空気偏向器７６および５つの半径方向に並んだ開口７８を有する。支持体７２上の仕切り板８０は、中心開口８２を有する。内側の二次サイクロンハウジング８４は、５つの二次サイクロン８６を有する。

図示のように、内側の二次サイクロンハウジング８４は、仕切り板８０の中心開口８２に保持する。固定手段８８によって、支持体７２、仕切り板８０および内側の二次サイクロンハウジング８４を一体に固定する。具体的には、固定手段８８が、内側の二次サイクロンハウジング８４上のボス９０にねじ係合する。

図示のように、各二次サイクロン８６は、ごみ分離室９２を有し、この分離室９２は、円筒形の第２側壁９４および接線方向に配向した第２入口９６を有する。各二次サイクロン８６の底部は、ごみ粒子排出口９８を有する。各排出口９８は、支持体７２に形成した５つの開口７８に位置決めされ、これに受け取られる。

空気流れ分配装置１００は、内側の二次サイクロンハウジング８４内に受け取られ、ここに保持される。空気分配装置１００は、中心開口１０２および５つの半径方向に並べたチャネル１０４を有する。一つのチャネル１０４は、二次サイクロン８６の接線方向に配向した各第２入口９６に連絡する。外側の二次サイクロンハウジング１０６は、二次サイクロン８６の上部を閉じる上壁１０８、および内側の二次サイクロンハウジング８４上でその周りに受け取られる下向きに配向したフランジ１１０を有する。このフランジ１１０の下部リップ１１２が、仕切り板８０および側壁４２の上縁部に係合する。上壁１０８内に５つの半径方向に並んだ導管１１４を設け、これによって、二次サイクロン８６それぞれの軸方向に配向した第２出口１１６を形成する。

外側の二次サイクロンハウジング１０６の上にトップ部材１１８を固定する。トップ部材１１８と外側の二次サイクロンハウジング１０６との間にシール部材１２０を設けて、トップ部材１１８と外側の二次サイクロンハウジング１０６の上壁１０８との間の排出マニホルド１２２をシールする。トップ部材１１８に排出口１２４を設ける。一つの考えられる実施態様では、このトップ部材１１８にハンドル１２６をピボット接続する。ごみ回収容器１２を真空掃除機１０から取り外すさいに、このハンドル１２６を使用すれば、ごみ回収容器１２を持ち上げ、これを支えることができ便利である。

参照符号１２６で全体を示す複合的な気流案内手段を各二次サイクロン８６に設ける。図２、図３および図４に明示するように、気流案内手段１２６それぞれは、羽根部１２８および円錐台形部１３０を有する。羽根部１２８は、円錐台形部１３０と各二次サイクロン８６の軸方向に配向した第２出口１１６との間に設ける。図５に明示するように、各羽根部１２８は、複数の供給チャネル１３２を構成するものである。従って、羽根部の横断面がほぼ＋形状の場合には、４本の供給チャネル１３２が存在することになり、対応する導管１１４に空気流れを供給することができる。図３および図４に明示するように、各羽根部１２８は、軸方向に配向する出口１１６に対向する導管端部において導管１１４に係合する一連のノッチ１３４を有する。効果が永続する接着剤を利用すれば、二次サイクロン８６の導管１１４に複合的な気流案内手段１２６を固定することができる。さらに図３に示すように、各円錐台形部１３０は、羽根部１２８に向かって収斂する底部において閉じられた凹部１３６を有する。

真空掃除機の作用について、以下詳しく説明する。真空掃除機の動作時、回転式撹拌装置２２が、掃除を受けている下のカーペットのけばからごみやその他の屑をたたき出す。同時に、吸引力発生装置２８が空気流れを吸引し、吸引口２０からごみや屑を取りこむ。空気流れ、ごみおよび屑が、次に、一次サイクロン４０の接線方向に配向した入口４２からダクト（図示省略）により運びこまれる。ごみや屑が取りこまれている空気流れが、次に、ごみ回収室５０（矢印Ａで示すように）内においてサイクロン化気流パターンで流動する。この気流の流動パターンによって、遠心力が発生し、空気流れ中のごみや屑を外側に側壁４２に向けて押し出す。この後、ごみや屑が徐々に一次ごみ回収室５０に向かって落下し、ここで回収される。次に、相対的にクリーンな空気がシュラウド５６の側壁６２の開口、および上部リップ５８によって形成される軸方向に配向した出口（矢印Ｂ）から吸引される。この後、空気流れは、支持体７２の凹状側壁７４を過ぎてから、支持体の上部に回りこみ、空気偏向器７６にそって、二次サイクロン８６間を上向きに流れる（矢印Ｃ）。

具体的に説明すると、仕切り板が二次サイクロン８６の周囲に、そしてフランジ１１０にそってシール８０し、開口８２を通る空気流れを作りだす。次に、この空気流れは二次サイクロン８６の間を通り、空気分配装置１００の中心開口１０２に流れ込む。空気流れが、チャネル１０４を通って二次サイクロン８６（矢印Ｄ）の接線方向に配向した入口９６のそれぞれに向かっている間、空気分配装置１００が空気流れを５つに分配する。次に、空気流れが、二次サイクロン８６のごみ分離室９２内においてサイクロン化気流パターンで流動する。この間に、空気流れが、複合的な気流案内手段１２６の円錐台形部１３０の円錐台形面上でその周囲に流れる。この円錐台形面は乱流のないスムーズな流れを加速するため、微粒子が遠心力の作用を受けてより効率よく流動し、円筒形の第２側壁９４に接触する。これらの微粒子は、ごみ粒子排出口９８を通って回収装置６８に落下し、回収装置６８によって内壁６４に設けた二次ごみ回収室１３６に運ばれる。

同時に、微粒子が取り除かれた空気流れは、軸方向に配向した出口１１６の方に吸引される。空気流れが、出口１１６を構成する導管１１４に向かって流れている間、複合的な気流案内手段１２６の羽根部１２８によって空気流れの方向が再び設定される。この結果、サイクロン化気流が消散するため、空気流れが、よりスムーズにかつより効率的に流れ、導管１１４および軸方向に配向した出口１１６を通って、排出マニホルド１２２に流れ込む。ここから、空気流れは、排出口１２４から排出され、導管（図示省略）によって吸引力発生装置２８に送り込まれる。次に、空気流れは、吸引力発生装置２８のモーターに流れ、これを冷却してから、最後のフィルター（図示省略）から排出され、排気口３４から環境内に流出する。

本発明の別な実施態様を図６に示す。空気偏向器７６を利用しない点を除けば、以上の実施態様と同じである。この点を除いて、気流は、以上の実施態様と全く同じである。

以上の、本発明の好適な実施態様の説明は、例示を目的としたものである。即ち、本発明を以上説明してきた形態に厳密に制限するものではない。以上の記載から、自明な変更などが可能である。以上の実施態様は、発明の原理および応用の最良の説明であり、当業者ならば、本発明を各種の実施態様で実施できるとともに、具体的な用途に応じて、各種の変更などを加えることができるはずである。これら変更などは、公正かつ法的かつ等価的な範囲に従って解釈すべき特許請求の範囲によって判断されるべき本発明の範囲内に含まれるものである。従って、添付図面および好適な実施態様は、公正かつ広い範囲で解釈される限り、特許請求の範囲の通常の意味を制限するものではない。

１０：真空掃除機
１２：ごみ回収容器
１４：掃除機本体
１６：ノズル装置
１８：制御装置
２２：回転式撹拌装置
２８：吸引力発生装置
４０：一次サイクロン
６８：回収装置
７０：二次サイクロン装置
８６：二次サイクロン
１００：空気分配装置
１２６：気流案内装置
１２８：羽根部
１３０：円錐台形部

Claims (11)

1. キャニスター装置、および吸引口を備えたノズル装置を有する掃除機本体、
   掃除機本体に設けられた吸引力発生装置、および掃除機本体に設けられたごみ回収容器を有する真空掃除機であって、
   上記ごみ回収容器が、一次サイクロンおよび少なくとも一つの二次サイクロンを有し、
   上記一次サイクロンが、円筒形の第１側壁、接線方向に配向した第１入口、および軸方向に配向した第１出口をもつ一次ごみ回収室を有し、
   上記の少なくとも一つの二次サイクロンが、円筒形の第２側壁、接線方向に配向した第２入口、軸方向に配向した第２出口、およびこの軸方向に配向した第２出口に隣接した、複合的な気流案内手段をもつ第２ごみ分離室を有し、そして
   上記複合的な気流案内手段が、羽根部と円錐台形部を有することを特徴とする真空掃除機。
   
2. 上記円錐台形部と上記の軸方向に配向した第２出口との間に上記羽根部を設けた請求項１に記載の真空掃除機。
   
3. 上記羽根部が、上記の軸方向に配向した第２出口に連絡する複数の供給チャネルを構成する請求項２に記載の真空掃除機。
   
4. 上記羽根部の横断面が実質的に＋形状をもつ請求項３に記載の真空掃除機。
   
5. 上記円錐台形部が、上記羽根部に向かって収斂する請求項４に記載の真空掃除機。
   
6. 上記円錐台形部が、閉じた凹部を有する請求項５に記載の真空掃除機。
   
7. 上記の軸方向に配向した第２出口を導管によって構成し、上記羽根部が、この導管に係合する複数のノッチを有する請求項５に記載の真空掃除機。
   
8. さらに、二次ごみ回収室を有する請求項１に記載の真空掃除機。
   
9. 上記の少なくとも一つの二次サイクロンが、上記二次ごみ回収室と流体連絡するごみ粒子排出口を有する請求項８に記載の真空掃除機。
   
10. さらに、上記の円筒形の第１側壁内に同心円状に受け取られる内壁を有し、上記二次ごみ回収室にこの内壁を設けた請求項９に記載の真空掃除機。
    
11. 上記の軸方向に配向した第１出口が、上記の接線方向に配向した第２入口の上流側にある請求項１に記載の真空掃除機。

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