JP2012115308A - 机 - Google Patents

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Shusuke Takehisa
修輔 竹久
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Abstract

【課題】脚がしっかりと固定され、ぐらつきにくい机を提供する。
【解決手段】机を、天板10と、複数本の脚20と、固定金具30とを備えたものとし、それぞれの脚20を、脚本体21と、脚本体21の上端部に形成された縮径部22とから構成し、固定金具30を、脚20の縮径部22を嵌め込んでその外周面を把持する複数の筒状部32と、複数の筒状部32を一体的に連結するとともに天板10を補強する複数本の幕板31とから構成した。筒状部32にはその内部空間を上下に仕切る仕切壁を形成し、縮径部22の上端面及び筒状部32の前記仕切壁のそれぞれには上下方向のボルト穴を同軸上に形成した。縮径部22を筒状部32に下側から嵌め込んだ後、筒状部32の上側から前記仕切壁のボルト穴及び縮径部22のボルト穴へボルトB1を挿入して螺合し、脚20を固定金具30に固定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、机に関する。
天板と脚とを備えた机は、これまでに種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、天板に対して、脚を直接的に固定するようにした机が記載されている。この机は、部品点数が少なく低コストであることに加えて、組立が容易であるなどの利点がある。しかし、その一方で、この机は、ぐらつきやすいという欠点がある。場合によっては、脚が天板から外れるおそれもある。また、この机では、四角柱状など、円柱状でない形態の脚を用いた場合には、脚がねじれてその向きが変わった場合に、脚の回転方向の向きのずれが目立ちやすくなるため、脚の形態が円柱状に限定されるという欠点もあった。
また、特許文献2には、天板の下面に突起を設け、この突起に脚の上端部を嵌め込むことにより、脚を天板に固定するようにした机が記載されている。しかし、この机も、天板に対して脚が局所的に固定された構造となっていることには変わらず、ぐらつき防止という点では不十分であった。脚の形態が円柱状に限定されるという点も、特許文献1の机と同様である。
さらに、特許文献3には、天板の下側に幕板を枠状に設け、この枠の角部に脚の上端部を螺合するようにした机が記載されている。特許文献3には、脚を螺合するネジ穴を深く形成することで、天板に対して脚を強固に固定することができる旨も記載されている。しかし、この机も、使用するうちに脚が回転して前記螺合がゆるみ、ぐらつくようになるおそれがある。脚の形態が円柱状に限定されるという点も、特許文献1や特許文献2の机と同様である。
特開平07−241213号公報 特開平08−019430号公報 実開昭49−149801号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、脚がしっかりと固定され、ぐらつきにくい構造の机を提供するものである。また、長年使用しても脚の固定がゆるみにくい机を提供することも本発明の目的である。さらに、四角柱状など、円柱状以外の形態の脚でも好適に使用することができ、デザインの自由度の高い机を提供することも本発明の目的である。さらにまた、これらの特徴を有する机を、簡素な構造で低コストで提供することも本発明の目的である。
上記課題は、天板と、天板を所定高さに支持するための複数本の脚と、脚を天板に固定するための固定金具とを備えた机であって、それぞれの脚が、脚本体と、脚本体の上端部に形成された縮径部とを備え、固定金具が、それぞれの脚の縮径部を下側から嵌め込んで縮径部の外周面を把持する複数の筒状部と、複数の筒状部を一体的に連結するとともに天板を補強する複数本の幕板とを備え、固定金具の筒状部にはその内部空間を上下に仕切る仕切壁が形成されるとともに、脚の縮径部の上端面及び筒状部の仕切壁のそれぞれには上下方向のボルト穴が同軸上に形成され、脚の縮径部を固定金具の筒状部に下側から嵌め込んだ後、筒状部の上側から仕切壁のボルト穴及び縮径部のボルト穴へ共通のボルトを挿入して螺合することにより、脚を固定金具に固定するようにしたことを特徴とする机を提供することによって解決される。このように、それぞれの脚の上端部を、共通の固定金具に形成された筒状部に嵌め込んで固定することにより、脚を固定金具にしっかりと固定することができる。
本発明の机において、前記筒状部の内周形状及び前記縮径部の外周形状は、特に限定されないが、互いに合同(縮径部の外周形状が筒状部の内周形状よりも小さい場合であっても縮径部を筒状部に嵌め込んだ際に、縮径部が筒状部に対してぐらつかない程度であれば、「合同」の概念に含めるものとする。)な多角形(三角形、四角形、五角形、六角形など)とすると好ましい。これにより、縮径部が筒状部に対して回転しないようにすることができるので、脚と固定金具の固定がゆるまないようにすることが可能になる。また、脚が回転してその向きが変わるのを防ぐことも可能になる。この構成は、四角柱状など、円柱状以外の形態の脚を使用する場合に好適である。
また、本発明の机において、脚を固定金具に固定するための前記ボルトは、多角ボルト又は多角穴付きボルトを使用すると好ましい。これにより、前記ボルトをきつく締め付けることが可能になり、脚を固定金具に対してさらにしっかりと固定することが可能になる。さらに、本発明の机において、固定金具を構成する前記幕板は枠状に配し、その枠の角部に前記筒状部を配すると好ましい。これにより、各筒状部がしっかりと位置固定され、脚のぐらつきをより確実に防止できるようになるとともに、天板をバランスよく補強することも可能になる。
以上のように、本発明によって、脚がしっかりと固定され、ぐらつきにくい構造の机を提供することが可能になる。また、長年使用しても脚の固定がゆるみにくい机を提供することも可能になる。さらに、四角柱状など、円柱状以外の形態の脚でも好適に使用することができ、デザインの自由度の高い机を提供することも可能になる。さらにまた、これらの特徴を有する机を、簡素な構造で低コストで提供することも可能になる。
本発明の机を、天板と脚と固定金具とに分解した状態を示した斜視図である。 図1の机における脚の挿入部と固定金具の被挿入部の周辺を拡大した状態を示した斜視図である。 脚の挿入部を固定金具の被挿入部に挿入する前における挿入部と被挿入部の周辺を脚の中心軸を含む鉛直面で切断した状態を示した断面図である。 脚の挿入部を固定金具の被挿入部に挿入した後における挿入部と被挿入部の周辺を脚の中心軸を含む鉛直面で切断した状態を示した断面図である。 図1の机における脚を固定金具に固定した状態を示した斜視図である。 図5の机における天板を固定金具に固定した状態を示した斜視図である。
1.机の概要
本発明の机の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の机を、天板10と脚20と固定金具30とに分解した状態を示した斜視図である。図2は、図1の机における脚20の挿入部22と固定金具30の被挿入部32の周辺を拡大した状態を示した斜視図である。図3は、脚20の挿入部22を固定金具30の被挿入部32に挿入する前における挿入部22と被挿入部32の周辺を脚20の中心軸を含む鉛直面で切断した状態を示した断面図である。図4は、脚20の挿入部22を固定金具30の被挿入部32に挿入した後における挿入部22と被挿入部32の周辺を脚20の中心軸を含む鉛直面で切断した状態を示した断面図である。図5は、図1の机における脚20を固定金具30に固定した状態を示した斜視図である。図6は、図5の机における天板10を固定金具30に固定した状態を示した斜視図である。
本実施態様の机は、図1に示すように、天板10と、天板10を所定高さに支持するための複数本の脚20と、脚20を天板10に固定するための固定金具30とを備えている。この机は、事務机や学習机などとしてだけでなく、ダイニングテーブルなど、様々なタイプの机として好適に使用することができる。本実施態様の机においては、天板10の奥側の縁部周辺に、電気コードなどのケーブルを天板10の下側から上側へ通すためのケーブル穴11を設けている。このため、本実施態様の机は、パソコンデスクとして好適に使用することができるものとなっている。天板10の形態は、特に限定されない。本実施態様の机においては、平面視矩形のシンプルなデザインの天板10を使用しているが、他の形状のものを使用してもよい。例えば、平面視楕円形など、曲線を取り入れたスタイリッシュなデザインの天板10を使用することもできる。
2.脚
脚20の本数は、2本以上であれば特に限定されない。本実施態様の机においては、図1に示すように、平面視矩形状の天板10の四隅部に脚20を1本ずつ配しており、合計4本となっている。それぞれの脚20は、脚20の概形をなす柱状の脚本体21と、脚本体21の上端部に形成された縮径部22と、脚本体21の下端部に取り付けられた設置部23とを備えている。脚本体21は、図2に示すように、水平断面が正方形の金属製のパイプによって形成している。また、縮径部22は、図3に示すように、水平断面が脚本体21よりも一回り小さい正方形の金属製の有底パイプを逆向き(底が上側となる向き)で脚本体21の内側に挿し込み、脚本体21に対して溶接などすることにより一体化したものとなっている。縮径部22には、図3に示すように、その内底面の中央部を上下方向に貫通するボルト穴22aが設けられており、ボルト穴22aの内側には、後述するボルトBを螺合するためのナットNを溶接などにより固定している。さらに、設置部23は、ゴムや樹脂など、床面を傷つけにくい柔らかい素材で形成している。
縮径部22を形成するパイプ(底の部分を含む。)は、変形しにくい厚めのものを使用すると好ましい。というのも、図4に示すように、縮径部22には、ボルトBが固定されるが、縮径部22が変形しやすいと、ボルトBを締めても縮径部22が筒状部32の内部でぐらつくおそれがあるからである。縮径部22を形成するパイプの具体的な厚さは、該パイプの金属の種類によっても異なるが、通常、1.5mm以上、好ましくは1.8mm以上、より好ましくは2mm以上とされる。しかし、縮径部22を形成するパイプの厚さは、あまり厚くしても意味がないため、通常、3mm以下とされる。本実施態様の机において、縮径部22を形成するパイプの厚さは2.3mmとしている。縮径部22を形成するパイプは、その角部を凹ませたり、リブをつけるなどして、断面係数を増大させてもよい。脚本体21や筒状部32を形成するパイプの厚さは、縮径部22よりも薄い1.6mmとしている。
縮径部22の長さ(脚本体21の上端から上方へ突き出た部分の高さ)は、特に限定されない。しかし、縮径部22を短くしすぎると、縮径部22が筒状部32に対してぐらつくおそれがある。このため、縮径部22の長さは、通常、5mm以上とされる。縮径部22の長さは、10mm以上であると好ましく、15mm以上であるとより好ましい。一方、縮径部22を長くしすぎても、ぐらつき防止にはあまり意味がない。それどころか、縮径部22を嵌め込む筒状部32を長くする必要が生じてしまい、固定金具30の運搬時などに省スペースしにくくなるおそれもある。このため、縮径部22の長さは、通常、200mm以下とされる。縮径部22の長さは、150mm以下であってもよく、100mm以下であってもよく、50mm以下であってもよい。本実施態様の机において、縮径部22の長さは20mmとしている。
3.固定金具
固定金具30は、図1に示すように、それぞれの脚20の縮径部22を下側から嵌め込んで縮径部22の外周面を把持する複数の金属製の筒状部32と、複数の筒状部32を一体的に連結するとともに天板10を補強する複数本の金属製の幕板31とで構成している。幕板31は、4本が四角枠状に組み合わされて溶接などによって一体化されている。筒状部32は、幕板31で形成された四角枠の四隅部外方に溶接などによって1つずつ一体的に固定されている。固定金具30の筒状部32は、図3に示すように、金属製の周壁32aと、その内部空間を上下に仕切る金属製の仕切壁32bとで構成されており、仕切壁32bには、その中央部を上下方向に貫通するボルト穴32cが形成されている。仕切壁32bには、図4に示すように、ボルトBが固定されるため、縮径部22を形成するパイプと同様、厚めにすると好ましい。本実施態様の机において、仕切壁32bの厚さは2.3mmとしている。
ところで、筒状部32には、脚本体21を形成するパイプと同じ断面形状で同じ断面寸法のパイプを使用している。これにより、図4に示すように、筒状部32に縮径部22を嵌め込んだ際に、筒状部32の外周面と脚本体21の外周面とを連続した面一の状態とすることができ、机の見た目をシンプルにすることができる。また、筒状部32の内周形状を縮径部22の外周形状に容易に一致させることもできる。本実施態様の机において、筒状部32の周壁32aの内周形状は、脚20の縮径部22の外周形状と合同な正方形となっている。このため、縮径部22を筒状部32に嵌め込んだ際に、縮径部22が筒状部32に対してぐらつかないだけでなく、縮径部22を筒状部32に対して捩じることができないようになっている。縮径部22の捩じれを防止することにより、ボルトBが緩むのを防止することができる。
4.組立方法
上述した本実施態様の机の組立方法について説明する。本実施態様の机は、図1に示すように、天板10と脚20と固定金具30とが分離した状態から、まず、図5に示すように、脚20を固定金具30に固定することにより始める。脚20を固定金具30に固定するよりも前に、固定金具30を天板10に固定すると、天板10が邪魔をしてボルトBを固定金具30に留めることができなくなるからである。脚20の固定は、図2,3に示すように、脚20の縮径部22を固定金具30の筒状部32の下側から嵌め込んだ後、筒状部32の上側からボルト穴32cとボルト穴22aにボルトBを挿入し、図4に示すように、ボルトBの先端部をナットNに螺合して、ボルトBを締め付けることにより行う。ボルトBは、通常のネジを用いてもよいが、本実施態様の机においては、六角穴付きボルトを使用している。これにより、ネジ穴を潰すことなく、ボルトBをきつく締め付けることが可能となっている。本実施態様の机においては、さらにワッシャWを用いており、締めつけられた後のボルトBがゆるまないようにしている。図4に示す状態にあっては、脚本体21を形成するパイプの上端面が筒状部32を形成するパイプの下端面と突き当たった状態となっている。
4本の脚20を全て固定金具30に固定すると、続いて、図5に示すように、天板10を固定金具30の上に載せ、固定金具30の下側からボルトBを通すことにより、固定金具30と天板10を固定する。本実施態様の机においては、幕板32で形成された四角枠の四隅部近傍にボルト穴(符号省略)を設けており、天板10の四隅部が固定金具30に固定されるようになっている。組立後の机を図6に示す。この机は、脚20が固定金具30に対してしっかりと固定されている。このため、本実施態様の机は、パソコンなどの重量物を載せて長年使用しても、ぐらつきにくいものとなっている。
10 天板
11 ケーブル穴
20 脚
21 脚本体
22 縮径部
22a ボルト穴
23 設置部
30 固定金具
31 幕板
32 筒状部
32a 周壁
32b 仕切壁
32c ボルト穴
ボルト
ボルト
N ナット
ワッシャ
ワッシャ

Claims (4)

  1. 天板と、天板を所定高さに支持するための複数本の脚と、脚を天板に固定するための固定金具とを備えた机であって、
    それぞれの脚が、脚本体と、脚本体の上端部に形成された縮径部とを備え、
    固定金具が、それぞれの脚の縮径部を下側から嵌め込んで縮径部の外周面を把持する複数の筒状部と、複数の筒状部を一体的に連結するとともに天板を補強する複数本の幕板とを備え、
    固定金具の筒状部にはその内部空間を上下に仕切る仕切壁が形成されるとともに、
    脚の縮径部の上端面及び筒状部の仕切壁のそれぞれには上下方向のボルト穴が同軸上に形成され、
    脚の縮径部を固定金具の筒状部に下側から嵌め込んだ後、筒状部の上側から仕切壁のボルト穴及び縮径部のボルト穴へ共通のボルトを挿入して螺合することにより、脚を固定金具に固定するようにしたことを特徴とする机。
  2. 前記筒状部の内周形状及び前記縮径部の外周形状が互いに合同な多角形とされた請求項1記載の机。
  3. 前記ボルトが、多角ボルト又は多角穴付きボルトとされた請求項1又は2記載の机。
  4. 前記幕板が枠状に配され、その枠の角部に前記筒状部が配された請求項1〜3いずれか記載の机。
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