JP2012087971A - 熱回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】温浴施設、あるいは食品加工工場などのように多量の温湯を使用し、ここで使用した排湯を施設外へ放出するにあたり、排湯に残る熱を回収して有効利用できるようにし、同時にシステムの内部にスケールの発生を防止するようにして高い熱交換効率およびメンテナンスフリーを長期間維持できるようにする。
【解決手段】熱交換槽の内部に熱交換エレメントと潜熱蓄熱材を封入した保温エレメントを交互に備え、さらに排湯を前記熱交換槽へ導くための流入口と、該流入口から離れた下流側の位置に熱回収された排湯を前記熱交換槽から放出するための流出口を備え、給水源から送水された給湯水を前記熱交換槽の蓄熱により昇温するようにした熱回収システムであり、前記給水源から送水される給湯水の配管および前記排湯を熱交換槽へ導く配管の少なくとも一方に水質を改善するための水処理装置を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、温浴施設、あるいは食品加工工場などのように多量の温湯を使用し、ここで使用した温湯を施設外へ排湯するにあたり、この排湯に残る熱を回収して有効利用するようにした熱回収システムに関する。
例えば、商業施設として運営されている温浴施設においては、周知のように多量の温湯が使用されているが、ここで使用される温湯は雑菌の増殖を防止するなどの衛生管理上、一定期間毎に施設外部へ排湯して処分しなければならない。また、食品加工工場において、例えば、麺類の製造工程における高熱の温湯も一定の周期で排湯しなければならない。
上記のような施設、工場にとって排湯は施設運営、生産活動の合理化を維持する上で不可欠のものであるが、環境への影響が懸念されることから、各都道府県や政令指定都市において下水道法条例が定められ、法規制が実施されている。したがって、施設運営者、事業者は、排湯が上記の基準以下になるまで放出を待機することになるが、自然放熱では長時間を要し、冷却装置を用いる場合はエネルギーコストが上昇してしまうことになる。
また、省エネルギーの観点からも法規制が実施されており、工場・事業場の年間のエネルギー使用量(原油換算値)の合計が1,500klを超える場合、使用したエネルギーの種類毎に集計して届け出ることが義務付けられている。したがって、温湯を生成する場合のエネルギーコストに対する配慮がますます重要であることから、上記のような施設、工場の排湯時の熱を回収するシステムが提案されている(特許文献1参照)。また、排湯時の熱の回収にあたり、蓄熱材を備えた蓄熱槽で利用後の浴槽水から排熱温水を回収して蓄熱し、利用前の浴槽水の加温に再利用するシステムが提案されている(特許文献2参照)。
特開2010−127596号公報 特開2000−130885号公報
上記特許文献1、2によるシステムは、排湯の熱を熱交換器により回収し、新たに供給する水の温度を上昇するようにしたものであるが、より高い効率の熱交換を目指すものではない。このようなシステムにおいて熱交換効率が低い場合は、上述したように排水可能となる温度までの時間が長くなり、施設の運営工程あるいは生産工程を短縮することができない。
また、温浴施設あるいは食品加工工場において上記特許文献1、2のようなシステムを採用する場合、配管や熱交換器などの補修、修繕は極力少なく、メンテナンスフリーの状態が理想的であり、配管内部および熱交換器内部にスケールが堆積して熱交換効率が低下しないようにしなければならない。
ところで、供給する給湯水が水道水である場合においてもカルシウムやシリカなどの元素成分が含まれているが、地下水である場合は、これに加えマグネシウム、鉄など様々な元素成分が溶解している。特に日本国土は火山性であるため、ケイ酸質の含有量が多い水となり、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどが引き起こすカルシウムスケール、マグネシウムスケール、硬度成分スケール、ケイ酸カルシウムなどが引き起こすシリカスケール、水酸化鉄、酸化鉄の鉄塩スケール、藻やバクテリアが誘引するスライムなどが配管内壁に着床、結晶化して管の詰まりなどを引き起こし、熱交換効率の低下、あるいは水貫流量の低下やポンプの稼働率の増加による機器の摩耗などにより省エネルギー効果を低減してしまうことになる。
このため、考え得る問題解消方法として、配管内に洗浄ボールを注入し、管内表面を摺動摩擦によりスケールを除去するボール式洗浄方法、あるいは排水中に気泡を生成して、さらに配管入口・出口の流動抵抗に変化を加えて圧力変化による配管内の内圧を上下させ、その衝撃力でスケールを除去する方法などが挙げられている。しかしながら、これらの方法で配管内壁の全体に着床したスケールを除去するのは難しく、洗浄ボールによる場合は、この洗浄ボール自体が管内に詰まる危険性がある。また、上記のような方法により濾過装置を用いた場合は、定期的なフィルター交換などにより消耗品が必要となり、コスト面や環境面においても好ましいものではない。
また、上記の方法によってもスケールは完全に除去されるものではなく、新たな温湯を食品加工に用いる場合は、温湯にスケールの残渣が混入していることは食品の品質を低下することから容認できない。したがって、配管の内壁にスケールが着床する可能性を極力払拭し、熱交換効率の低下を防ぐことができるシステムとしなければならない。
そこで本発明は、以下に述べる各手段により上記課題を解決するようにした。即ち、請求項1記載の発明では、熱交換槽の内部に熱交換エレメントと潜熱蓄熱材を封入した保温エレメントを交互に備え、さらに排湯を前記熱交換槽へ導くための流入口と、該流入口から下流側に離れた位置に熱回収された排湯を前記熱交換槽から放出するための流出口を備え、給水源から送水された給湯水を前記熱交換槽の蓄熱により昇温するようにした熱回収システムであり、前記給水源から送水される給湯水の配管および前記熱交換槽へ導く配管の少なくとも一方に水質を改善するための水処理装置を備えるようにする。
請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の熱回収システムにおいて、給水源から送水された給湯水が熱交換槽の内部の熱交換エレメントに導かれるようにする。
請求項3記載の発明では、上記請求項1記載の熱回収システムにおいて、給水源から送水された給湯水が熱交換槽の外部に設けた熱交換器に導かれるようにし、該熱交換器において前記熱交換槽の排湯と前記給湯水の熱交換が行われるようにする。
請求項4記載の発明では、上記請求項1乃至請求項3の何れかに記載の熱回収システムにおいて、熱交換槽の内部の熱交換エレメントの表面の形状が連続した凹凸の波状であり、蛇行または螺旋にして板状に形成されたものであるようにする。
請求項5記載の発明では、上記請求項1乃至請求項3の何れかに記載の熱回収システムにおいて、水処理装置は、給水源から送水される給湯水の配管および排湯を熱交換槽へ導く配管に電磁コイルを巻回したものであり、該電磁コイルに電流を通して電磁界を形成することにより水質を改善するものであるようにする。
請求項6記載の発明では、上記請求項1乃至請求項5の何れかに記載の熱回収システムにおいて、熱交換槽に暖房機への配管回路を接続し、該暖房機に熱交換槽に回収された排湯が循環するようにする。
請求項7記載の発明では、上記請求項1乃至請求項5の何れかに記載の熱回収システムにおいて、熱交換槽にソーラーシステムへの配管回路を接続し、該ソーラーシステムにより昇温された熱媒体と前記熱交換槽の排湯が熱交換するようにする。
請求項8記載の発明では、上記請求項1乃至請求項7の何れかに記載の熱回収システムにおいて、熱交換エレメントおよび各部の配管に配設した流量センサー、サーミスタ、水位センサーにより、給湯水および排湯の流量、水温、水位を検知し、これに基づいてポンプの駆動・停止、弁の開閉、流路切換、および異常時の警報の発令をするとともに、熱交換槽の流入口に配設した流量センサーが検知した流量と、各部のサーミスタが検知した水温から演算した燃料費削減率などを発光表示するパネルユニットを設けるようにする。
本発明の熱回収システムによれば、熱交換槽の内部に熱交換エレメントと潜熱蓄熱材を封入した保温エレメントを交互に備えるようにしたので、回収された排湯の熱は速やかに保温エレメントに吸収され、排湯の温度は一定に保たれる。かかる状態で給水源から給湯水が熱交換エレメントに供給されると、給湯水は排湯の熱を吸収して昇温される。
特に本発明では、システムの内部にスケールの発生を防止するようにしたので、高い熱交換効率およびメンテナンスフリーを長期間維持することができる。また、熱交換エレメントにその表面の形状が連続した凹凸の波状であり、蛇行または螺旋にして板状に形成したものを採用するようにしたことから、排湯との接触面積が大きくなり、極めて熱交換効率が高くなる。
したがって、システムを運用した場合の給湯水の初期の温度が十分に高くなっていることから、これを昇温する立ち上がり時の燃料消費量を少なくすることができ、高い経済効果が得られる。また、効率よく排湯の熱を吸収することができることから、この排湯の温度を速やかに規制基準以下にすることができ、短期間で排湯の放出が可能となる。
また、本発明の熱回収システムによれば、給水源から送水される給湯水の配管および排湯を熱交換槽へ導く配管に水質を改善するための水処理装置を備えるようにしたので、配管内壁やポンプなどの機器内部、熱交換エレメントや保温エレメントの表面などの目詰まりや酸化、腐食を防止することができる。
さらに本発明の熱回収システムでは、暖房機やソーラーシステムの配管接続が可能となるようにした発展的なシステムにより、能率および機能の向上が可能となる。また、適所に流量センサー、サーミスタ、水位センサーを配設し、これらが検知した信号に基づいてシステムの制御が行われるようにするとともに、演算処理により燃料費削減率を発光表示するパネルユニットを備えたので、システムの運用管理が可能となる。
本発明の実施例1の構成の概略を示す図である。 本発明の熱回収システムの熱交換槽の構成を示す斜視図である。 図2の熱交換槽に採用する熱交換エレメントの一例を示す図である。 本発明の実施例2の構成の概略を示す図である。 本発明の実施例3の構成の概略を示す図である。 本発明の実施例4の構成の概略を示す図である。
図1は、本発明の熱回収システムの基本構成を示す概略図であり、温浴施設を実施例として説明する。同図において、浴場1には浴槽2および洗い場3を備え、昇温された温浴湯W2が給湯器4から供給される。なお、浴槽2および洗い場3のカランに供給される温浴湯W2の温度は、その配管途中に配設された温度センサーT3、T7により検出される。また、前記浴槽2および洗い場3の温浴湯W2は排湯槽5に回収されるように配管されており、この排湯槽5には脱毛などの老廃物を収集するヘアキャッチャー6、排湯W3を汲み上げるためのポンプ7、排湯W3の水位を検出するための水位センサーS3を備える。
前記排湯槽5のポンプ7により汲み上げられた排湯W3は、温度センサーT4により温度が検出されて三方弁8および流量センサー9を介して熱交換槽10に供給される。この熱交換槽10は、図2に示すように排湯槽5から供給される排湯W3の流入口11と、該流入口11から離れた下流側の位置に熱回収された排湯W3を外部へ放出するための流出口12を備える。
前記熱交換槽10の内部には、複数の熱交換エレメント13および潜熱蓄熱材を封入した複数の保温エレメント14が交互に配列されている。したがって、着脱可能にした濾過材層15を介して流入した排湯W3は、熱交換エレメント13と保温エレメント14との間に満たされ、熱交換が可能となる。なお、各保温エレメント14の頂部と底部は交互に高低差を設け、排湯W3が上下方向に蛇行して流れるようにし、熱交換効率が向上するようにしている。
前記熱交換エレメント13は、耐食性の素材であって表面の形状が連続した凹凸の波状であって可撓性を有するパイプ状のものを、蛇行または図3に示すような螺旋にして板状となるように形成してある。このように形成された熱交換エレメント13は、図2に示すように配列されおり、給水源から供給される給湯水W1の流入側であるヘッダー16に複数(本実施例では6枚)の熱交換エレメント11のブロックB1が接続され、これによりヘッダー16で按分された給湯水W1が6枚の熱交換エレメント13へ同時に供給される。
前記熱交換エレメント13のブロックB1は、これに列設された熱交換エレメント13のブロックB2に配管接続されており、したがって、前記ブロックB1に流入した給湯水W1はブロックB2へ流出する。さらに、熱交換エレメント13のブロックB2は、これに列設された熱交換エレメント13のブロックB3に配管接続されており、したがって、前記ブロックB2に流入した給湯水W1はブロックB3へ流出する。そして、ブロックB3の熱交換エレメント13は、ヘッダー17に接続されていることから、ここで集められた給湯水W1は、配管途中で温度センサーT2により温度を検出されて給湯器4に供給されることになる。
一方、前記保温エレメント14は、例えばポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂でブロー成型した容器に潜熱蓄熱材を封入したもので、熱交換槽10に対し着脱可能のカートリッジ方式となるようにしている。潜熱蓄熱材として例えば、酢酸ナトリウム3水塩、硫酸ナトリウム10水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩、リン酸水素2ナトリウム12水塩などから選ばれ、これらの1種あるいは2種以上を混合したものを使用することができる。
熱交換槽10の内部は以上のように構成されており、その内部に貯留された排湯W3の温度は温度センサーT5により検出され、熱交換槽10内の水位は水位センサーS2により検出される。なお、熱交換槽10の流出口12は開閉バルブ18に接続されており、このバルブ18を開放して熱交換槽10の内部の排湯を外部へ放出することができる。
つぎに、前記ヘッダー16へ導く給湯水W1の配管回路の構成を説明する。給水源Rは主に上水道あるいは地下水であり、一旦、受水槽19に貯留される。貯留された給湯水W1はポンプ20により汲み上げられ、ヘッダー16に供給される。このようにして供給される給湯水W1は、配管路の温度センサーT1により温度が検出されるとともに、流量センサー21により給湯水W1の供給量が計測される。
以上の構成において、排湯槽5、熱交換槽10あるいは各配管路などに設けた温度センサー、水位センサー、流量センサーなどで検出された信号は配電盤22へリード線接続され、この配電盤22に集められた信号は制御部23に転送される。そして、この制御部23において、入力した信号に基づいてプログラム処理された制御信号を前記配電盤22からポンプ7、20や三方弁8などへ送出してシステムの制御が行われるようにしている。なお、前記配電盤22には、例えば、燃料費削減率などの数値データを発光表示できるようにしたパネルユニット24を備える。
さらに、本発明の熱回収システムでは、給水源から給湯水W1を導く配管路および排湯槽5へ排湯W3を導く配管路に水処理装置25、26を設け、配管内壁に各種のスケールが着床するのを防止するようにした。上述したように、給湯水W1に含まれているカルシウムやシリカなどの元素成分はプラスの電荷であるため、マイナスの電位の配管の内壁に付着し易い性質を有し、スケールが形成される。
特に、本発明の熱回収システムの場合は、熱交換槽10の内部を元素成分とともに老廃物を多く含んだ排湯W3が流通することになる。したがって、この元素成分、老廃物がプラスに帯電していると、熱交換槽10内の熱交換エレメント13および保温エレメント14の表面に付着しスケールとなる。
このようにしてスケールが付着すると熱交換効率は急速に低下することになることから、熱交換槽10の上蓋を取り外して、熱交換エレメント13、保温エレメント14の表面からスケールを除去する清掃作業を定期的に実施しなければならない。ところが、熱交換槽10は大型になるほど熱交換エレメント13および保温エレメント14の枚数が多くなることから、これの清掃作業が甚だ大掛かりとなり、メンテナンスコストが上昇することになる。
そこで本発明では、給湯水W1および排湯W3に含まれている元素成分や老廃物がマイナス電位となるように水処理装置25、26を配設した。具体的には、図1に示すような配管の上流側の位置に電磁コイル25a、26aを巻装し、この電磁コイル25a、26aに電流を通じて電磁界を発生させる。これにより、電磁コイル25a、26aの部分を通過する給湯水W1、排湯W3は、いわゆる磁化水となり、含まれている元素成分や老廃物はマイナス電荷となって浮遊状態となることから配管内壁に着床することがない。
以上のように構成された本発明の熱回収システムにより排湯から熱を回収するには、温浴施設である場合、浴槽2の抜栓により浴槽2内の排湯W3を排湯槽5へ導く。このとき、水処理装置26を作動状態としておくことにより、配管内を流通する排湯W3は電磁コイル26aにより磁化され、排湯W3に含まれている元素成分や老廃物はマイナス電荷となる。
上記により磁化水となった排湯W3はヘアキャッチャー6により脱毛や老廃物が除去されて排湯槽5に滞留し、その水位が水位センサーS3で検知される。排湯槽5の排湯W3が所定水位に達すると、制御部23は制御信号を送出してポンプ7の駆動を開始し、熱交換槽10への排湯W3の供給が開始される。
熱交換槽10の流入口11から流入した排湯W3は、濾過材層15を通過して更に浄化され、熱交換槽10内に滞留し、その水位が水位センサーS2で検知される。熱交換槽10の排湯W3が所定の水位を超えて大きくオーバーフローする危険性が発生した場合、制御部23は制御信号を送出してポンプ7の駆動を停止し、もしくは三方弁8が切り替り強制排水し、熱交換槽10への排湯W3の供給が停止される。
熱交換槽10に排湯W3が貯留されると、排湯W3に残っている熱は保温エレメント14に吸収され、やがて排湯W3と保温エレメント14は熱平衡する状態となる。かかる状態において、ポンプ20により予め水処理装置25により磁化水となった給湯水W1を受水槽19から汲み上げてヘッダー16へ導くと、この給湯水W1は熱交換エレメント13内を通りヘッダー17へ流出する。この間に熱交換エレメント13と給湯水W1が熱交換することから、排湯W3より低い温度の給湯水W1は昇温されて給湯器4に達することになる。
給湯器4に達した給湯水W1は、所定の温度に昇温した温浴湯W2を供給するが、給湯水W1が熱交換槽10において予備的に昇温されているので、この温度相当の燃料費の削減が可能となる。この給湯水W1の温度、流量などをパラメータとして制御部におけるプログラム処理により、燃料費削減量、熱交換効率などを算出してパネルユニット24に発光表示させることができる。
前記燃料費削減量および熱交換効率は、熱交換槽10内の排湯W3の温度(温度センサーT5)、熱交換槽10に流入してくる排湯W3の温度(温度センサーT4)、給湯水W1が熱交換槽10に流入するときの温度(温度センサーT1)と流出するときの温度(温度センサーT2)の差に基づき、下記の演算式により求めることができる。

燃料費削減量(円)=[{給湯水W1(T2)−給湯水W1(T1)}×流量(21)×流量比熱×運転時間×燃料単価]÷[燃料単位当たりの発熱量×給湯装置熱効率]

熱交換効率(%)=[{給湯水W1(T2)−給湯水W1(T1)×100}]÷[排湯W3(T5)−給湯水W1(T1)
このようにしてポンプ7の駆動を継続することにより、排湯W3の熱交換槽10への供給が継続され、熱を吸収されてオーバーフローした排湯W3は流出口12から外部へ放出されることになる。このとき、放出される排湯W3の温度を温度センサーT6で監視し、規制温度以上である場合は、ポンプ7の駆動を停止することにより排湯W3の放出を中断することができる。また、排湯槽5の排湯W3のすべてが熱交換槽10に汲み上げられ、熱交換槽10で熱交換が完了すると、熱交換槽10内に排湯W3が残留することになるが、開閉バルブ18を操作して開放することにより、熱交換槽10内の排湯W3をすべて外部へ放出することができる。
つぎに、本発明の熱回収システムの実施例2の構成を以下に説明する。なお、システムの構成において、実施例1と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図4に示す実施例2の構成は、実施例1の構成に暖房システムを付加するものである。
図4において、暖房機30は温水を流通して室内温度を上昇するもので、例えば床暖房あるいは温水ヒーターなどの加熱手段に適用するもので、熱交換槽10が熱源となるようにしたものである。本実施例では、実施例1に示した熱交換槽10の一部の熱交換エレメント13を利用するもので、専用のヘッダー31、32が熱交換エレメント13に配管接続されており、一方のヘッダーから流入した熱媒体は熱交換エレメント13を流通して他方のヘッダーに流出する。
ヘッダー31は三方弁33を介して暖房機30に配管接続され、この配管途中の温度センサーT10により配管内を流動する熱媒体の温度を検出する。一方、ヘッダー32はポンプ33および補助加熱器34を介して配管接続される。以上の構成による場合は、熱交換エレメント13、暖房機30および接続配管により閉ループが形成され、ポンプ33により熱媒体が循環されることになる。
したがって、熱交換槽10に排湯W3が貯留されると、この排湯W3と熱交換エレメント13との間で熱交換が行われ、高棒システム用の熱交換エレメント13内の熱媒体が昇温され、ポンプ33の駆動に伴い熱媒体が循環して暖房機30の温度を高める。このとき温度センサーT10が検出している温度が予め制御部23に設定した温度を下回る場合は、制御部23から制御信号を補助加熱器34に出力し、熱媒体が設定された温度になるまで昇温される。
以上の実施例2による構成の場合は、排湯W3の熱交換された蓄熱を施設の運用状態に応じた合理的な利用が可能となる。即ち、温浴施設においては、営業終了後の夜間に排湯を浴槽から排出するが、直ちに新しい温浴湯を浴槽に満たすことはなく、排湯W3は熱交換槽10に滞留したままの状態となる。したがって、浴室への給湯が不要な夜間は熱交換槽10の蓄熱を暖房に利用することにより、経済的な夜間暖房が可能となる。
つぎに、本発明の熱回収システムの実施例3の構成を図5に基づいて以下に説明する。この実施例3の構成は、熱交換槽10とは別途に補助熱交換槽40を備えるもので、この補助熱交換槽40には二重管式熱交換器やプレート式熱交換器など汎用のものを採用し得る。前記熱交換エレメント40aの一端はポンプ41を介してヘッダー16に配管接続され、他端はヘッダー17に接続されている。したがって、前記熱交換エレメント40aと熱交換槽10内の熱交換エレメント13が配管接続された閉ループとなり、この閉ループ内に充填した熱媒体をポンプ41により循環することにより、熱交換エレメント13が吸収した熱が熱交換エレメント40aに伝達されることになる。
一方、前記補助熱交換槽40の熱交換エレメント40bは、その一端がポンプ20に、他端が給湯器4に接続されている。したがって、ポンプ20を駆動することにより、受水槽19に貯留された給湯水W1が汲み上げられ、熱交換エレメント40bに供給される。これにより、補助熱交換槽40内において熱交換エレメント40aと熱交換エレメント40bとの間で熱交換が行われ、昇温された給湯水W1が給湯器4に供給される。
以上の実施例3による構成の場合は、給湯水W1の供給量を低く抑えることが可能になることから、熱交換槽10に蓄熱された熱の利用時間を長く保つことができ、施設の規模に合わせたシステムとすることができる。また、熱交換槽10や受水槽19を大きく構成できない場合に好適な手段となる。さらに、実施例3による構成によれば、熱交換エレメント13および熱交換エレメント40aに排湯W3が流れないので、特に食品加工における衛生管理において好適となる。
つぎに、本発明の熱回収システムの実施例4の構成を図6に基づいて以下に説明する。この実施例4の構成は、熱交換槽10の排湯W3の昇温の補助熱源としてソーラーシステムを採用するようにしたものである。同図において、太陽熱を吸収するソーラーパネル50の一端がヘッダー51に配管接続され、この配管路の途中で管内を流れる熱媒体の温度が温度センサーT20により検出される。一方、前記ソーラーパネル50の他端は、ポンプ53を介してヘッダー52に配管接続されている。前記ヘッダー51、52は熱交換エレメント13に配管接続されており、一方のヘッダーから流入した熱媒体は熱交換エレメント13を流通して他方のヘッダーに流出する。
本発明の実施例4の熱回収システムは以上のように構成されていることから、ソーラーパネル50と熱交換エレメント13とが配管接続されて閉ループとなり、ポンプ53を駆動すると熱媒体が配管路を介して循環する。これにより、ソーラーパネル50により昇温された熱媒体が熱交換槽10の排湯W3を昇温し、蓄熱効果を促進することができる。
本発明の熱回収システムは、多量の温湯を用いる施設であれば広範に利用することができ、実施例として上述した温浴施設に限らず、食品加工工場などの産業分野に採用して好適なものとなり、利用対象は限定されるものではない。
1・・・・・浴室
2・・・・・浴槽
3・・・・・洗い場
4・・・・・給湯器
5・・・・・排湯槽
6・・・・・ヘアキャッチャー
7・・・・・ポンプ
8・・・・・三方弁
9・・・・・流量センサー
10・・・・熱交換槽
11・・・・流入口
12・・・・流出口
13・・・・熱交換エレメント
14・・・・保温エレメント
15・・・・濾過材層
16・・・・ヘッダー
17・・・・ヘッダー
18・・・・バルブ
19・・・・受水槽
20・・・・ポンプ
21・・・・流量センサー
22・・・・配電盤
23・・・・制御部
24・・・・パネルユニット
25・・・・水処理装置
26・・・・水処理装置
30・・・・暖房機
40・・・・補助熱交換槽
50・・・・ソーラーパネル

Claims (8)

  1. 熱交換槽の内部に熱交換エレメントと潜熱蓄熱材を封入した保温エレメントを交互に備え、温排水を前記熱交換槽へ導くための流入口と、該流入口から離れた下流側の位置に熱回収された温排水を前記熱交換槽から排出するための流出口を備え、給水源から送水された給湯水を前記熱交換槽の蓄熱により昇温するようにした熱回収システムであり、
    前記給水源から送水される給湯水の配管および前記温排水を熱交換槽へ導く配管に水質を改善するための水処理装置を備えることを特徴とする熱回収システム。
  2. 給水源から送水された給湯水が熱交換槽の内部の熱交換エレメントに導かれるようにしたことを特徴とする請求項1記載の熱回収システム。
  3. 給水源から送水された給湯水が熱交換槽の外部に設けた熱交換器に導かれるようにし、該熱交換器において前記熱交換槽の温排水と前記給湯水の熱交換が行われるようにしたことを特徴とする請求項1記載の熱回収システム。
  4. 熱交換槽の内部の熱交換エレメントの表面の形状が連続した凹凸の波状であり、蛇行または螺旋にして板状に形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の熱回収システム。
  5. 水処理装置は、給水源から送水される給湯水の配管および温排水を熱交換槽へ導く配管に電磁コイルを巻回したものであり、該電磁コイルに微小電流を通して電磁界を形成することにより水質を改善するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の熱回収システム。
  6. 熱交換槽に暖房機への配管回路を接続し、該暖房機に熱交換槽に回収された温排水が循環するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の熱回収システム。
  7. 熱交換槽にソーラーシステムへの配管回路を接続し、該ソーラーシステムにより昇温された熱媒体と前記熱交換槽の温排水が熱交換するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の熱回収システム。
  8. 熱交換エレメントおよび各部の配管に配設した流量センサー、サーミスタ、水位センサーにより、給湯水および温排水の流量、水温、水位を検知し、これに基づいてポンプの駆動・停止、弁の開閉、流路切換、および異常時の警報を発令するとともに、熱交換槽の流入口に配設した流量センサーが検知した流量と、各部のサーミスタが検知した水温から演算した燃料費削減率などを発光表示するパネルユニットを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の熱回収システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013024469A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Taisei Corp 排湯熱利用システム
CN105241054A (zh) * 2014-06-20 2016-01-13 王锦林 节能式自动除垢内嵌加热器
CN112361607A (zh) * 2020-10-26 2021-02-12 珠海格力电器股份有限公司 一种热水机系统控制方法、装置及热水机系统

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