JP2012079107A - 翻訳品質自動評価装置とその方法、及び語順最適化機械翻訳学習装置とプログラム - Google Patents

翻訳品質自動評価装置とその方法、及び語順最適化機械翻訳学習装置とプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】大局的な語順の違いに対する感度の低さを解決した翻訳品質自動評価装置を提供する。
【解決手段】単語対応付け部が入力される機械翻訳文と正解翻訳文の前後の単語の情報を用いて正解翻訳文と機械翻訳文との間の単語を対応付けた整数リストを生成し、順位相関係数計算部が整数リストから正規化順位相関係数を計算する。そして、評価スコア計算部が正規化順位相関係数に訳語適合率を底とし指数α、αは0乃至1の範囲の予め決められた定数とする指数関数を乗じた値を評価スコアとして計算する。
【選択図】図1

Description

この発明は、英語と日本語の間の翻訳のように、語順が大幅に変化する言語間の翻訳品質を自動評価する翻訳品質自動評価装置とその方法、及び語順最適化機械翻訳学習装置とプログラムに関する。
近年、統計的機械翻訳(SMT :Statistical Machine Translation)技術が急速な発展を見せており、ヨーロッパ圏の言語のように語順の近い言語間の翻訳では、ルールベース翻訳(RBMT : Rule-Based Machine Translation)を上回る性能が出ており、インターネット上で無料の機械翻訳サービスも行われている。
SMTでは、人間の評価になるべく近い自動評価法を採用して、その自動評価の結果がよい訳を探索する方法を採用する。また、なるべく良い訳が得られるように、機械翻訳システムのチューニングが行われる。
SMTにせよRBMTにせよ、自動翻訳システムを改良するためには、翻訳結果の品質を短時間で的確に評価することが必要である。品質を人間が直接評価できれば良いが、人間による評価には膨大な人件費がかかるので大量・頻繁には行えない。そのため、自動評価が用いられる。人間の評価に近い自動評価法として、現在、事実上の標準となっている方法としてBLEU (Bilingual Evaluation Understudy)がある(非特許文献1)。また、他の自動評価方法としてPosition Independent Error Rate (PER、非特許文献2)やTranslation Edit(Error) Rate (TER、非特許文献3)が知られている。
これらの自動評価法は、「リファレンス(以降、正解翻訳文と称する)」と呼ばれる、人間が作った的確な翻訳文を予め用意しておき、正解翻訳文と機械翻訳の結果(以降、機械翻訳文)とが、どれくらい近いかを数値化することで機械翻訳文の品質を評価する。
Kishore Papineni, Salim Roukos, Todd Ward, and Wei-Jing Zhu: BLEU: a method for automatic evaluation of machine translation, Proceedings of the Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics, pp. 311-318, 2002. Franz Josef Och and Hermann Ney: Statistical Multi-Source Translation, Proceedings of MT Summit VIII, 2001. Matthew Snover, Bonnie Dorr, Richard Schwartz, Linnea Micciulla, John Makhoul: A Study of Translation Edit Rate with Targeted Human Annotation, Proceedings of Association for Machine Translation in the Americas, 2006.
SMTでは、膨大な翻訳文候補の中から、自動評価法のスコアがなるべく高い文を探索する。しかし、1文中にn個の単語が含まれていれば、その語順は、単純に考えてn!通りある。30単語もあれば、30!=2.65×1032通りの語順が考えられる。
このように、様々な語順の訳文を調べると、探索空間が膨大になり、計算量が増大するのでSMTは普通、数語程度の範囲でしか語順の入れ替えを調べない。欧米言語間であれば、語順の大きな入れ替えが少ないことから、SMTが広く使われている。
しかし、日英翻訳のように語順が大幅に変わってしまうのが普通の言語間では、探索に膨大な時間が必要になるが、それでは実用的でない。よって、探索範囲を数語程度の範囲に限定している。その結果、最適でない翻訳で妥協することになり、日英翻訳のSMTは、しばしば語順のおかしな翻訳文を出力する。
これまでのSMTの研究は、そのほとんどが欧米言語間、少し違っても中国語など、SVOと言われる語順の近い言語間で主に研究されて来たため、既存の自動評価方法も、翻訳する前の言語(原言語)と、翻訳した後の言語(目的言語)の語順が近いことが暗黙のうちに仮定されている。そのため、大局的な語順の間違いの評価について十分考慮されていなかった。
SMTでよくある誤訳として、次の例を取り上げる。
原文:彼はその本を読んだので、その有名な会社に興味があった。
正解翻訳文:he was interested in the famous company because he read the book
機械翻訳文:he read the book because he was interested in the famous company
この機械翻訳文を、非特許文献2のPERで評価すると、語順は無視して文を単語の頻度付き単語集合と見なしたときの間違いの割合で評価する。これは、SVO言語間の翻訳では、訳語選択が適切に行えれば内容がほぼ分かるため、語順まで評価する必要性が低いからである。上記した例文の場合、単語集合としての間違いはゼロであり、最高の評価であるスコア0.0が得られる。
非特許文献3に記載されているTERは、機械翻訳の結果を翻訳家が修正する手間を評価する方法であり、簡単に編集ができるブロック単位の移動に対するペナルティを1と低く設定している。上記した例文の場合、2回のブロック移動で機械翻訳文と正解翻訳文が一致するので、高いスコア2/12=0.167が得られる。
現在、自動評価方法の標準として良く使われるBLEUも、1〜4グラム(gram)、つまり、たかだか4つまでの単語の並び方しか調べないので、上記した例のように大局的な語順の間違いがあっても、スコアはあまり低下しない。機械翻訳文の中に含まれるn-gram(n=1,2,3,4)の精度をpnとすると、BLEUは式(1)に示す幾何平均に、Brevity Penalty(BP)と呼ばれる機械翻訳の文が短いときのペナルティを掛けた数値で表される。
Figure 2012079107
上記した例文の場合、機械翻訳文は正解翻訳文と同じ語数であり、短くは無いのでペナルティは掛からずBP=1.0である。
上記した例の1-gramの精度は、機械翻訳文の全ての単語が正解翻訳文に出現するので、p1=12/12となる。2-gramは、”he read” “read the” “the book” “book because”など11個あるが、“book because”以外のものは正解翻訳文にあるのでp2=10/11となる。同様に3-gramの精度はp3=7/10、同様に4-gramの精度p4=5/9である。式(1)より、幾何平均は0.771となる。
BLEUの値域は0以上1以下なので、この0.771は比較的に高い評価であり、BLEUも大局的な語順の間違いによる不適切さを十分に検出できていないことが分かる。このように、従来の自動評価方法の多くは、語順の適切さを十分考慮していないため、語順が大きく異なる日英翻訳などでは、不適切な評価しか出来ない課題を持つ。例えば、日英特許翻訳の評価では、IMPACTやWERと呼ばれる自動評価方法の方が、標準的に使われるBLEUよりも人間の評価に近いことが明らかにされている(参考文献、江原暉将、越前谷博、下畑さより、藤井敦、内山将夫、山本幹雄、宇津呂武仁、神門典子:機械翻訳精度の各種自動評価の比較、JAPIO 2009 Year Book, pp. 272-275,日本特許情報機構、2009.)
この発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、大局的な語順の違いに対する感度の低さを解決した翻訳品質自動評価装置とその方法、及び語順最適化機械翻訳装置とプログラムを提供することを目的とする。
この発明の翻訳品質自動評価装置は、リファレンス記憶部と、単語対応付け部と、対応単語内順位付け部と、順位相関係数計算部と、評価スコア計算部と、を具備する。リファレンス記憶部は、原文を他の言語に翻訳した正解翻訳文を記憶する。単語対応付け部は、入力される機械翻訳文と正解翻訳文の前後の単語の情報を用いて正解翻訳文と機械翻訳文との間の単語を対応付けた整数リストを生成する。順位相関係数計算部は、整数リストから正規化順位相関係数を計算する。評価スコア計算部は、正規化順位相関係数に訳語適合率を底とし指数α、αは0乃至1の範囲の予め決められた定数とする指数関数を乗じた値を評価スコアとして計算する。
また、この発明の語順最適化機械翻訳学習装置は、上記した翻訳品質自動評価装置と、その翻訳品質自動評価装置が出力する評価スコアを参照して、機械翻訳システムの翻訳パラメタを最適な値に自動調整する翻訳パラメタ最適化部と、を具備する。
この発明の翻訳品質自動評価装置は、正解翻訳文と機械翻訳文の間の語順の近さを「順位相関係数」を用いて測定し、その値を機械翻訳文の評価スコアに反映するので、大局的な語順の違いに対する感度の低さを解決することができる。
また、この発明の語順最適化機械翻訳学習装置は、上記したこの発明の翻訳品質自動評価装置で求めた評価スコアを参照して統計的機械翻訳システムの翻訳パラメタを最適化するので、統計的機械翻訳システムの性能を向上させることができる。
この発明の翻訳品質自動評価装置100、200の機能構成例を示す図。 翻訳品質自動評価装置100の動作フローを示す図。 単語対応付け部20の機能構成例を示す図。 単語対応付け部20の動作フローを示す図。 正解翻訳文と機械翻訳文の一例を示す図。 図5の”he”と”the”が逆に対応した場合の正解翻訳文と機械翻訳文の一例を示す図。 他の機械翻訳文の例を示す図。 機械翻訳文配列部30の機能構成例を示す図 機械翻訳文配列部30の動作フローを示す図。 この発明の語順最適化機械翻訳学習装置300の機能構成例を示す図。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。実施例の説明の前に、この発明の考えを説明する。
〔この発明の考え〕
この発明は、「順位相関係数」(参考文献、Maurice G. Kendall: “Rank Correlation Methods,” Charles Griffin, 1975.)によって、正解翻訳文と機械翻訳文の語順の近さを測定し、その測定結果を機械翻訳文の評価スコアに反映するものである。
正解翻訳文refと機械翻訳文hypの対応する文をそれぞれ単語に区切って、正解翻訳文refと機械翻訳文hypにおける単語の語順の近さを、「順位相関係数」で測定する。順位相関係数には、「スピアマンの順位相関係数ρ」と「ケンドールの順位相関係数τ」のどちらかを用いる。
図5に、上記した正解翻訳文refと機械翻訳文hypの単語の語順と、それぞれの対応関係を示す。機械翻訳文を構成する単語の下に示す数字は、正解翻訳文の語順を表す。対応する単語同士を線で結んで表している。この例の機械翻訳文の語順は[9,10,11,12,8,1,2,3,4,5,6,7]という整数リストで表すことができる。
ケンドールの順位相関係数τは、この整数リストの中で2つの数字のペアを作り、それらが昇順か降順かを調べることで式(2)により与えられる。
Figure 2012079107
整数リストの要素数をnとすると、全ペア数はnC2で与えられる。この例の場合の昇順ペアは、9,10,11,12から得られる4C2=6個と、1,2,…,7から得られる7C2=21個である。よって、ケンドールの順位相関係数τは、下記のように-0.182となる。
Figure 2012079107
スピアマンの順位相関係数ρは、正解翻訳文refと機械翻訳文hypとの間で単語の移動した距離diの二乗の和(式(4))を用いて式(5)で求めることができる。
Figure 2012079107
この例の場合、整数リストの9,10,11,12が前に8単語移動しており、1,2,…,7が後ろに5単語移動している。そして、その間にあるbecauseが3単語前に移動しているので、移動した距離diの二乗の和は82×4+52×7+32=440となる。よってρ=1-440/133=-0.538となる。
このように、順位相関係数は何れもマイナスとなっていて、機械翻訳文hypが正解翻訳文refのほぼ逆の語順になっていることが検出されている。但し、順位相関係数は、上記したBLEUと異なり値域が-1以上1以下である。そこで、この発明では以下のような線形変換を行って、BLEUの値域[0,1]にそろえる。
正規化後のケンドールの順位相関係数τを正規化ケンドール順位相関係数NKT、正規化後のスピアマンの順位相関係数ρを正規化スピアマン順位相関係数NSRと称する。
Figure 2012079107
この例の場合、正規化ケンドール順位相関係数NKT=0.409、正規化スピアマン順位相関係数NSR=0.231となり、従来の評価値BLEU=0.771よりも小さく、大局的な語順の間違いが厳しく評価されている。
このように、順位相関係数を機械翻訳文hypの評価に導入することで、機械翻訳文hypの品質をより適切に評価することができる。なお、順位相関係数を語順の評価に利用しようとすると問題が発生する。順位相関係数を計算するには、正解翻訳文refと評価対象の機械翻訳文hypの文において、単語が一対一に対応していなければならないが、通常、正解翻訳文refと機械翻訳文hypとの間では単語数が異なる場合もある。また、同じ単語が複数回出現する場合や、一方にある単語が他方には無い場合もある。この発明の翻訳品質自動評価装置では、これらの問題を解決する工夫を施している。その工夫については、実施例の説明の中で説明する。
図1に、この発明の翻訳品質自動評価装置100の機能構成例を示す。その動作フローを図2に示す。翻訳品質自動評価装置100は、リファレンス記憶部10と、単語対応付け部20と、順位相関係数計算部40と、評価スコア計算部50と、制御部60と、を備える。その各部の機能は、例えばROM、RAM、CPU等で構成されるコンピュータに所定のプログラムが読み込まれて、CPUがそのプログラムを実行することで実現されるものである。
リファレンス記憶部10は、ある言語で書かれた原文と、その原文を予め人手で第2言語に翻訳した正解翻訳文を大量に記憶したデータベースである。単語対応付け部20は、入力される機械翻訳文とリファレンス記憶部10に記憶された正解翻訳文の前後の単語の情報を用いて正解翻訳文と機械翻訳文との間の単語を対応付けた整数リストを生成する(ステップS20)。
順位相関係数計算部40は、単語対応付け部20で生成された整数リストから正規化順位相関係数を計算する(ステップS40)。
評価スコア計算部50は、正規化順位相関係数に訳語適合率を底とし指数α、αは0〜1の範囲の予め決められた定数とする指数関数を乗じた値を評価スコアとして計算する(ステップS50)。制御部60は、各機能部を統合的に制御し、各機能部が翻訳品質自動評価装置100として動作するように制御する。
翻訳品質自動評価装置100は、対応単語内順位付け部30で正解翻訳文と機械翻訳文の間で対応付けられた単語の語順を、順位相関係数で評価するので、原文と翻訳先言語の語順が異なる場合でも翻訳先の文法による正しい語順を考慮した評価スコアを計算することが可能である。なお、制御部60の機能は、各機能構成部に分散させて持たせても良い。
以降、各機能部の動作を更に詳しく説明する。
〔単語対応付け部〕
図3に、単語対応付け部20のより具体的な機能構成例を示す。その動作フローを図4に示す。単語対応付け部20は、ユニグラム単語対応付け手段21と、バイグラム単語順方向対応付け手段22と、バイグラム単語逆方向対応付け手段23と、を備える。
図5に示す例では、正解翻訳文と機械翻訳文のどちらにも、heが2回、theが2回出現している。したがって、これらの単語の対応関係は曖昧である。図6に示すように、単語が逆に対応していると考えると、整数リストは[1,10,5,12,8,9,2,3,4,11,6,7]となり、正規化ケンドール順位相関係数NKT=0.530(図5、NKT=0.409)、正規化スピアマン順位相関係数NSR=0.497(図5、NSR=0.497)となって、かなり違う値になる。したがって、このように複数回出現する単語もできるだけ対応を付けたい。複数回出現する単語は、前後の単語を参考にすることで対応関係を正確に決められる場合がある。
図5のheについて考えると、機械翻訳文でheに後続する単語は、readとwasなので、“he read”と“he was”という順方向のバイグラムが得られる。これらのバイグラムは正解翻訳文の中にある。“he read”のheは正解翻訳文の9番目の単語に対応し、“he was”のheは正解翻訳文の1番目の単語に対応することが分かる。“the”も同様に、バイグラム“the book”と“the famous”を考えることにより対応付けることが可能である。このように、単語対応付け部20は、前後の単語の情報(N-gram)を用いて正解翻訳文と機械翻訳文の間の単語を対応付けた整数リストを生成する。以降の説明では、xというN-gramが正解翻訳文の中に出現する回数をrefcount(x)で、機械翻訳文の中に出現する回数をhypcount(x)で表す。
ユニグラム単語対応付け手段21は、機械翻訳文の単語が、正解翻訳文の単語と一対一で対応するユニグラム単語の対応付けを行う(ステップS21)。バイグラム単語順方向対応付け手段22は、機械翻訳文の隣接する2単語が、正解翻訳文の2単語と順方向に一対一で対応するバイグラム単語の対応付けを行う(ステップS22)。バイグラム単語逆方向対応付け手段23は、機械翻訳文の隣接する2単語が、正解翻訳文の2単語と逆方向に一対一で対応するバイグラム単語の対応付けを行う(ステップS23)。
単語対応付け部20は、正解翻訳文refがref=r1r2…rm、機械翻訳文hypがhyp=h1h2…hn
という単語列であるとして、機械翻訳文hypの各単語hiに対して正解翻訳文refで対応する単語の位置loc[i]を求めるものである。
単語対応付け部20は、機械翻訳文hypにおけるN-gram(Nは自然数)x=hihi+1…hi+N-1について、機械翻訳文hypの中の数が1個 (hypcount(x)=1)であり、xと同じN-gramとなる正解翻訳文refの中の単語の並びy=rjrj+1…rj+N-1の中の数が1個 (refcount(y)=1)、つまり、N-gram xとN-gram yが一対一に対応する単語を対応付ける(loc[i]=j)。それ以外の場合には、対応する単語が存在しないことを表す値、例えばloc[i]=-1を設定する。
Nは任意の値を用いることができるが、ここでは、ユニグラム(N=1)とバイグラム(N=2)を用いた場合の具体的処理を説明する(図4)。
先ず、ユニグラム(N=1)について、正解翻訳文refと機械翻訳文hypとに一対一に対応する単語hi=rjが在るか否かを判定(ステップS21)し、ある場合にはloc[i]=j(ステップS61)とする。
次に、ユニグラムにおいて対応する単語が見つからなかった単語hi(i=1,2,…,n-1)について、正解翻訳文refの中にhihi+1と順方向で一対一に対応するバイグラムriri+1が在るか否かを判定(ステップS22)し、ある場合にはloc[i]=j(ステップS61)とする。
ない場合はさらに、逆方向のバイグラムhi-1hi(i=2,3, …,n)について、一対一に対応するバイグラムrj-1rjが在るか否かを判定し、ある場合にはloc[i]=jとする(ステップS23)。なお、順方向のバイグラム処理(ステップS22)と逆方向のバイグラム処理(ステップS23)は、順序を入れ替えて実行しても良い。
ステップS21〜S23の処理を終えても対応する単語が見つからない単語hiについては、loc[i]=-1を設定する(ステップS62)。以上の処理を、全ての機械翻訳文hypの中の単語(i=1,2,…,n)について繰り返す(ステップS63とS64のループ)。ステップS60〜S64の処理は、この例では制御部60が行う。
図7に示す機械翻訳文の例を参照して、単語対応付け部20の動作を具体的に説明する。
機械翻訳文hypの最初の単語h1=”he”を考えると、refcount(“he”)=hypcount(“he”)=2なので、ユニグラムは一対一対応ではない。そこで、順方向のバイグラム”he read”を調べると、hypcount(“he read”)=1、refcount(“he read”)=1で、一対一対応である。“he read”が正解翻訳文refで始まる位置reflocはrefloc(“he read”)=9なので、loc[1]=9がセットされる。
機械翻訳文hypの2番目の単語h2=”read”を考えると、refcount(“read”)=hypcount(“read”)=1なので、ユニグラムが一対一対応である。”read”の正解翻訳文refにおける位置reflocはrefloc(“read”)=10なので、loc[2]=10がセットされる。
機械翻訳文hypの3番目の単語h1=”the”を考えると、refcount(“the”)=hypcount(“the”)=2なので、ユニグラムは一対一対応ではない。順方向のバイグラム”the journal”を考えると、refcount(“the journal”)=0なので、やはり一対一対応しない。そこで、逆方向のバイグラム”read the”を考えると、refcount(“read the”)=hypcount(“read the”)=1で一対一対応する。“read the”が正解翻訳文refで始まる位置reflocはrefloc(“read the”)=10なので、loc[3]=10+1=11がセットされる。
機械翻訳文hypの4番目の単語h4=”journal”を考えると、refcount(“journal”)=0であり、その前後の単語を含めた順方向バイグラムも逆方向バイグラムもrefcount(“journal”)=0である。したがって、loc[4]=-1となり、対応する単語が決まらなかったことを表す。
以下同様にしてloc[5]=-1,loc[6]=-1,loc[7]=1,loc[8]=2,loc[9]=3,loc[10]=4,loc[11]=5,loc[12]=6,loc[13]=7,となり、機械翻訳文hypの整数リストloc[・]は、loc=[9,10,11,-1,-1,-1,1,2,3,4,5,6,7]となる。
〔順位相関係数計算部〕
順位相関係数計算部40は、単語対応付け部20が生成した整数リストloc[・]から正規化順位相関係数を計算する。
順位相関係数計算部40は、正解翻訳文refに存在しない単語を意味するインデックス-1を無視した整数リストloc=[9,10,11,1,2,3,4,5,6,7]から、上記した式(2)と式(6)から正規化ケンドール順位相関係数NKTを計算する。
〔評価スコア計算部〕
順位相関係数計算部40において正規化ケンドール順位相関係数NKTが求まったが、このままだと対応する単語が存在しない単語を無視しているので、評価結果が過大評価になってしまう恐れがある。例えば正解翻訳文refと機械翻訳文hypの単語がそれぞれ50語ずつ在って、その間で2個の単語しか共有していない場合には、その2単語のみの語順だけで全体を評価することになる。
そこで、訳語適合率(precision,P∈[0,1])によって、高すぎる順位相関係数を減ずることにする。図7に示す例の場合、機械翻訳文hypの単語は13語であり、その内10語が正解翻訳文refに在るので、訳語適合率Pは、P=10÷13=0.769となる。この訳語適合率Pを、正規化ケンドール順位相関係数NKTに直接乗算しても良い。しかし、実際には同義語で置きかわっているだけで、実際には対応する単語があることも多い。そのため、これでは逆に評価スコアが小さくなり過ぎる傾向がある。
そこで、この発明の評価スコア計算部50は、訳語適合率Pをα乗(ここで、α∈[0,1])することにより、評価スコアがあまり小さくなり過ぎないようにする。つまり、評価スコア計算部50は、正規化ケンドール順位相関係数NKTに訳語適合率Pを底とし指数αの指数関数Pαを乗じた値を評価スコアとして出力する。指数αは、正解翻訳文refの数などに依存すると考えられるので、実験により予め求めておく。
実施例1は、単語の前後関係だけを計算に用いるNKTの計算には使えるが、各単語の移動距離を計算に用いるNSRに用いると問題が発生する。例えば-1を除いた整数リストlocが[9,4]であるとき、d=9-1=8,d2=4-2=2としてρを求めると、ρ=1-(82+22)/3C3=-67,NSR=(1-67)/2=-33.0となってしまい、NSR∈[0,1]を満たしていない。これは、対応する単語が存在しないものがあるために、NSRの前提である一対一の条件が満たされておらず、数字が飛び飛びになってしまっているためである。これを解決するため改良を加えたものが実施例2である。図1に、この発明の翻訳品質自動評価装置200の機能構成例を示す。その動作フローを図2に示す。翻訳品質自動評価装置200は、翻訳品質自動評価装置100に対して再付番部30を備える点と、順位相関係数計算部40′が順位相関係数にスピアマンの順位相関係数ρを用いる点で異なる。再付番部30は、単語対応付け部20が生成した[1,3,9,8,10,4,6]のような抜けのある整数リストから、[1,2,6,5,7,3,4]のように抜けをなくした整数リストに変換する。
以降、翻訳品質自動評価装置100と異なる部分のみを説明する。
〔再付番部〕
スピアマンの順位相関係数ρは、機械翻訳文hypと正解翻訳文ref間における単語の移動距離を利用する関係から、この順番を番号順に整列し直す必要がある。そこで、再付番部30では、抜けのない整数リストになるように番号を付け替える処理を行う。
この処理には、いくつかの手法が考えられるが、ここでは、そのうちのひとつの手法を、例を用いて説明する。同じ結果が得られれば、他の手法を採用してもよい。
<形態1>
再付番したい整数リストをloc=[1,3,9,8,10,4,6]とする。-1の要素はすでに除いてあるものとする。最初にリストの中の最大値を探す。そして、その最大値の長さの整数配列rankを確保し、ゼロで初期化する。この場合の最大値は10なので、長さが10の配列rankを確保する。rank=[0,0,0,0,0,0,0,0,0,0]
そして、locに整数iが含まれていれば、rankの第i要素を1に書き換える。この場合、rank=[1,0,1,1,0,1,0,1,1,1]となる。このリストにおいて、左から1を数えた数を1のかわりに書き込む。するとrank=[1,0,2,3,0,4,0,5,6,7]となる。
最後にlocの各要素iのかわりに、rank[i]を書き込めば、再付番した結果が得られる。例えば、loc[3]=9のかわりに、rank[9]=6を書き込む。すると、整数リストlocは次のようになる。loc=[1,2,6,5,7,3,4]
以上のようにして整数リストlocを書き換えると、locの中の整数に飛びがなくなり、連続した整数になるのでρやNSRを計算しても異常な数値にならない。
<形態2>
図8に、形態2の再付番部30の機能構成例を示す。図9にその動作フローを示す。再付番部30は、正解翻訳文インデックス対配列手段31と、昇順正解インデックス対配列手段32と、再付番正解インデックス対配列手段33と、機械翻訳文順位付け手段34と、機械翻訳文配列出力手段35と、を備える。
まず、正解翻訳文インデックス対配列手段31は、単語対応付け部20で求めた整数リストloc[・]から、対応する単語が正解翻訳文に存在しない単語を除いて、その整数リストloc[・]の各要素と、その要素の先頭からの位置を表すインデックスとの組からなる配列loci[i]=(loc[i],i)を作成する(ステップS31)。ここで、iは機械翻訳文hypにおける対応単語の位置を表すインデックスであり、loc[i]は正解翻訳文refにおける対応単語の位置を表すインデックスである。
次に、昇順正解インデックス対配列手段32は、loci[i]=(loc[i],i)を、正解翻訳文refにおける対応単語の位置(loc[i]に対応する要素)について昇順に並べ替え、新たに正解翻訳文refの昇順に機械翻訳文hypの対応する単語を表すインデックスを並べた配列sloci[・]を作成する(ステップS32)。
そして、再付番正解インデックス対配列手段33が、配列sloci[・]の正解翻訳文refのインデックスを、連続する番号にふり直して整列させた新たな配列ir[r]=[(i,r)]を作成する(ステップS33)。
次に、機械翻訳文順位付け手段34が、配列ir[r]=[(i,r)]を、配列の第一成分で昇順に並べた配列sir[・]を作成する(ステップS34)。最後に機械翻訳文配列出力手段35が、sir[・]の第二成分を、第一成分の番号順に配列したloc[・]を出力する(ステップS35)。
loc[・]は、機械翻訳文hypの単語の並びを、正解翻訳文refの対応する単語の順番を表すインデックスで表したものになる。
図7に機械翻訳文hypと正解翻訳文refの具体例を示して、対応単語内順位付け部30の動作を具体的に説明する。
単語対応付け部20で求めた機械翻訳文hypの配列を、正解翻訳文refの単語の位置を表すインデックスで表した整数リストloc[・]は、loc=[9,10,11,-1,-1,-1,1,2,3,4,5,6,7]である。正解翻訳文refに対応する単語が存在しないことを表すインデックス-1を除くと、その配列はloc=[9,10,11,1,2,3,4,5,6,7]となる。この配列だと、8が飛んでおり、対応する単語の数が10個であるのに対してその数よりも大きな順番の11が存在する。
スピアマンの順位相関係数ρは、機械翻訳文hypと正解翻訳文ref間における単語の移動距離を利用する関係から、この順番を番号順に整列し直す必要がある。loc=[9,10,11,1,2,3,4,5,6,7]から、移動距離diをdi=loc[i]-iとして計算すると、スピアマンの順位相関係数ρの値が[-1,1]から出てしまう場合がある。そこで、機械翻訳文配列部30により順位を付け直して番号順に整列された配列に変換する。
まず、正解翻訳文refに存在しない単語を表す-1を除いた配列loc=[9,10,11,1,2,3,4,5,6,7]から、そのインデックスloc[i](正解翻訳文refにおける対応単語の位置)の先頭からの順番を表すインデックスiとの組からなる配列loci[i]=(loc[i],i)を作成する。
Figure 2012079107
lociを、それぞれの要素の第一成分で昇順に並べた配列slociを作成する。
Figure 2012079107
配列slociは、上記したように欠番や対応する単語の数よりも大きな数を含む場合があるので、次に、配列slociの各要素を番号順に付番し直した配列irを作成する。
Figure 2012079107
次に、配列irの第二成分で昇順に並べた配列sirを作成する。
Figure 2012079107
この配列sirの第二成分の配列が、機械翻訳文hypの単語の並びに対応する正解翻訳文refの単語の順番を表す整列されたインデックスの配列となる。再付番部30は、最後にこの配列loc[・]を再付番した結果として出力する。
Figure 2012079107
〔順位相関係数計算部40′〕
順位相関係数計算部40′は、再付番部30で書き換えた整数リストlocに基づいてdiを、式(13)で求め、これを上記した式(5)式(7)に代入して正規化スピアマン順位相関係数NSRを求める。
Figure 2012079107
なお、翻訳品質自動評価装置200において、NSRのかわりにNKTを用いても構わない。
〔応用例〕
図10に、この発明の翻訳品質自動評価装置100、200を利用した語順最適化機械翻訳学習装置300の機能構成例を示す。語順最適化機械翻訳学習装置300は、この発明の翻訳品質自動評価装置100、200と、既存の統計的機械翻訳装置301とを組み合わせたものである。語順最適化機械翻訳学習装置300は、統計的機械翻訳装置301と、翻訳品質自動評価装置100、200と、翻訳パラメタ最適化部302と、を具備する。
統計的機械翻訳システムは、多数の調整可能なパラメタがあるのが普通であり、Minimum Error Rate Training (MERT、参考文献、Franz Josef Och: Minimum Error Rate Training for Statistical Machine Translation, Proceedings of the Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics, pp. 160-167, 2003.) などの手法により、機械翻訳システムのパラメタを最適な値に自動調整する。通常、MERTでは、BLEUのスコアが大きくなるように調整が行われるが、上記したように、日英翻訳などの語順の入れ替わりの大きい言語対の機械翻訳において、BLEUは人間との相関が低い。そこで、翻訳パラメタ最適化部202が、BLEUの代わりにこの発明の翻訳品質自動評価装置100,200を用いて、評価スコアが大きくなるように機械翻訳システムのパラメタの調整を自動的に行う。
このように語順最適化機械翻訳学習装置300は、適切な評価スコアに基づいて統計的機械翻訳システムの翻訳パラメタを最適化するので、統計的機械翻訳システムの性能を向上させることができる。
〔評価結果〕
この発明の翻訳品質自動評価装置100、200で求めた評価スコアの有効性を確認する目的で、この発明の方法で求めた評価スコアと従来法で求めた評価スコアの比較を行った。表1にその結果を示す。
表1は、日英翻訳のタスク(参考文献、Atsushi Fujii, Masao Utiyama, Mikio Yamamoto, Takehito Utsuro: Overview of the Patent Translation Task at the NTCIR-7 Workshop, Working Notes of the NTCIR Workshop Meeting , pp. 389-400, 2008.)に提出された15システムの翻訳結果の内、人間による評価結果がある100文に対して、人間によるランキングと、この発明の方法及び従来の自動評価手法によるランキングがどれ位一致しているかを、Spearmanの順位相関係数ρにより求めたものである。これは、評価法の評価であり、メタ評価と呼ばれるものであって、翻訳文の評価法であるNSRより上位のレベルの評価である。各文の正解翻訳文は一つである。表1の上半分がこの発明の方法、下半分が従来方法である。ただし、WER,TER,PERはいずれも間違いの割合で、その相関は一般に負になるので、符号を反転している。
Figure 2012079107
表1の結果から、機械翻訳の分野で、人間の評価に近い自動評価法として標準的に使われているBLEU (0.515)よりも、提案手法の方が、人間の評価に近いことが分かる。また、他の従来法と比べても、この発明の評価方法の8種類全てで上回っており、本発明の方が人間の評価に近いことが分かる。翻訳の妥当性についてはNSR×P1/4が最も良く、流暢さについてはNSR×P1/2が最も良い。翻訳においては、表面的に流暢であることよりも、妥当な訳であることの方がより重要であることから、この結果からはNSR×P1/4が最も良いことが分かる。ただし、NKT×PαとNSR×Pαのメタ評価による性能の差は小さく、どちらを用いてもよい。このように、この発明の翻訳品質自動評価装置は、従来法よりも人の評価に近い評価を行うことができる。
なお、上記した説明では、入力される機械翻訳文が一つの場合について説明を行ったが、複数の翻訳システムの性能を比較できるように、各翻訳システムの出力する複数の翻訳結果を入力として、それぞれの翻訳システムごとに、スコアの平均を算出する構成としても良い。その複数の翻訳システムの平均スコアを、例えばディスプレイ等に表示することで、利用者が自分に適した翻訳システムを選択することが可能である。
NTCIR-7PATMTでは英日翻訳についても、人手評価の結果がある。この人手評価に基づいて行ったメタ評価の結果を表2に示す。
Figure 2012079107
英日翻訳の結果は、人手評価されたシステム数が少ないので、同点が多いが、やはり、提案手法が従来手法を上まわっている。英日翻訳においても、日英翻訳と同様に、提案手法であるNKT×P1/4あるいはNSR×P1/4が人手評価と高い相関を示している。
なお、参考文献(Alexandra Birch, Miles Osborne, Phil Blunsom: Metrics for MT evaluation: evaluating reordering, Machine Translation, vol.24, No.1, pp.15-26, Springer, 2010.)では、中英翻訳の評価にτを利用することが試みられている。しかし、SVO言語同士の中英翻訳では、語順の問題が日英翻訳ほど深刻でないため、本発明の「翻訳の妥当性」と対応する「翻訳のわかりやすさ(comprehensibility)」で従来手法と並ぶ0.6程度の弱い相関にとどまっている。
本発明では、中英翻訳よりもさらに語順の問題が深刻なSVO型とSOV型の間の翻訳である英日・日英翻訳を主な対象として、弱めた適合率Pαを利用して課題評価の問題を緩和することにより、NKT(τと等価)よりも、さらに高い性能(人手評価との順位相関)を得ることができている。本発明は、英語と日本語に限らず、同様に語順が大幅に入れかわる言語対である日本語に似た語順の韓国語と、英語に似た語順のスウェーデン語の間の翻訳の評価などにも利用することができる。
また、上記装置における処理手段をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、各装置における処理手段がコンピュータ上で実現される。
また、上記方法及び装置において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM(Random Access Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP-ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記録装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、各手段は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよいし、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (10)

  1. 原文を他の言語に翻訳した正解翻訳文を記憶するリファレンス記憶部と、
    入力される機械翻訳文と上記正解翻訳文の前後の単語の情報を用いて上記正解翻訳文と上記機械翻訳文との間の単語を対応付けた整数リストを生成する単語対応付け部と、
    上記整数リストから正規化順位相関係数を計算する順位相関係数計算部と、
    上記正規化順位相関係数に、訳語適合率を底とし指数α、αは0乃至1の範囲の予め決められた定数とする指数関数を乗じた値を評価スコアとして計算する評価スコア計算部と、
    を具備する翻訳品質自動評価装置。
  2. 原文を他の言語に翻訳した正解翻訳文を記憶するリファレンス記憶部と、
    入力される機械翻訳文と上記正解翻訳文の前後の単語の情報を用いて上記正解翻訳文と上記機械翻訳文との間の単語を対応付けた整数リストを生成する単語対応付け部と、
    上記整数リストを、上記機械翻訳文の単語の並びに対応する上記正解翻訳文の単語の順番を表す整列されたインデックスの配列に変換する再付番部と、
    上記配列から順位相関係数を求め更にその順位相関係数を正規化した正規化順位相関係数を計算する順位相関係数計算部と、
    上記正規化順位相関係数に、訳語適合率を底とし指数α、αは0乃至1の範囲の予め決められた定数とする指数関数を乗じた値を評価スコアとして計算する評価スコア計算部と、
    を具備する翻訳品質自動評価装置。
  3. 請求項1又は2に記載した翻訳品質自動評価装置において、
    上記単語対応付け部は、
    上記正解翻訳文の単語と一対一で対応する上記機械翻訳文の単語であるユニグラム単語の対応付けを行うユニグラム単語対応付け手段と、
    上記機械翻訳文の隣接する2単語が、上記正解翻訳文の2単語と順方向に一対一で対応するバイグラム単語の対応付けを行うバイグラム単語順方向対応付け手段と、
    上記機械翻訳文の隣接する2単語が、上記正解翻訳文の2単語と逆方向に一対一で対応するバイグラム単語の対応付けを行うバイグラム単語逆方向対応付け手段と、
    を備えることを特徴とする翻訳品質自動評価装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載した翻訳品質自動評価装置において、
    上記順位相関係数は、ケンドールの順位相関係数τであることを特徴とする翻訳品質自動評価装置。
  5. 請求項2又は3に記載した翻訳品質自動評価装置において、
    上記順位相関係数は、スピアマンの順位相関係数ρであることを特徴とする翻訳品質自動評価装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載した翻訳品質自動評価装置と、
    上記翻訳品質自動評価装置が出力する評価スコアを参照して、機械翻訳システムの翻訳パタメタを最適な値に自動調整する翻訳パラメタ最適化部と、
    を具備する語順最適化機械翻訳学習装置。
  7. 入力される機械翻訳文と、リファレンス記憶部に記憶された原文を他の言語に翻訳した正解翻訳文の前後の単語の情報を用いて上記正解翻訳文と上記機械翻訳文との間の単語を対応付けた整数リストを生成する単語対応付け過程と、
    上記整数リストから正規化順位相関係数を計算する順位相関係数計算過程と、
    上記正規化順位相関係数に、訳語適合率を底とし指数α、αは0乃至1の範囲の予め決められた定数とする指数関数を乗じた値を評価スコアとして計算する評価スコア計算過程と、
    を含む翻訳品質自動評価方法。
  8. 請求項7に記載した翻訳品質自動評価方法において、
    上記単語対応付け過程は、
    上記正解翻訳文の単語と一対一で対応する上記機械翻訳文の単語であるユニグラム単語の対応付けを行うユニグラム単語対応付けステップと、
    上記機械翻訳文の隣接する2単語が、上記正解翻訳文の2単語と順方向に一対一で対応するバイグラム単語の対応付けを行うバイグラム単語順方向対応付けステップと、
    上記機械翻訳文の隣接する2単語が、上記正解翻訳文の2単語と逆方向に一対一で対応するバイグラム単語の対応付けを行うバイグラム単語逆方向対応付けステップと、
    を含むことを特徴とする翻訳品質自動評価方法。
  9. 請求項7又は8に記載した翻訳品質自動評価方法と、
    上記翻訳品質自動評価方法が出力する評価スコアを参照して、機械翻訳システムの翻訳パタメタを最適な値に自動調整する翻訳パラメタ最適化過程と、
    を備える語順最適化機械翻訳学習方法。
  10. 請求項1乃至6の何れかに記載した翻訳品質自動評価装置又は語順最適化機械翻訳学習装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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