JP2012037493A - 2トーン光による光検出器の特性評価方法 - Google Patents

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哲也 川西
Atsushi Kanno
敦史 菅野
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Abstract

【課題】 本発明は,光2トーン信号を得るための方法を提供することを目的とする。また,本発明は光2トーン信号を用いた検出器の特性評価方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は,基本的にはネスト型のMZM(DPMZM)を用いた光2トーン光の生成方法に関する。そして,本発明は,2つのサブMZMに高周波信号(f及びf)を印加し,メインMZMのバイアス電圧を調整して,2つのサブMZMから出力されるDSB−SC変調信号の位相差をπ/2とする。そして,高速光検出器で二乗検波する。すると,クロスターム成分(f−f及びf+f)が抑圧された高周波信号の2倍周波数成分(2f及び2f)からなる光2トーン信号を得ることができるという知見に基づく。
【選択図】図1

Description

本発明は,変調周波数の2倍成分である2トーン光を得る方法及びその2トーン光を用いた光検出器の特性評価方法に関する。
光変調器や直接変調された半導体レーザに代表される電気光(ElectricaltoOptical,E/O)変換デバイス,およびフォトダイオード(PD)に代表される光電気(OpticaltoElectrical,O/E)変換デバイスは,デジタル光通信システムやファイバ無線(RadioOnFiber,ROF)システムのキーコンポーネントである。これらのデバイスの主要な性能指標として,“レスポンシビティ(responsivity)”とよばれる直流(DC)におけるO/EおよびE/O変換効率がある。
近年,デジタル光通信システムが一波あたり100Gbpsを超えるほど著しく高速化されるとともに,ROFでは次々に高い周波数のキャリアを用いたシステムの研究が報告されている。このため,DCのレスポンシビティのみならず,ミリ波帯からテラヘルツ帯までを含めた周波数領域についての周波数特性を正確に測定することが非常に重要になっている。
現在,O/EやE/Oデバイス(光電変換デバイス)の周波数特性を測定するには,アジレント社の光コンポーネントアナライザ(LCA)を用いることが一般的である(O.Funke,“The value of traceable S−parameter characterization of electro−optical components, ”EN−Genius Network, test & measurement ZONE, November 2008.)。LCAは,高周波(Radio Frequency, RF)用のネットワークアナライザと,周波数特性が校正されたE/OおよびO/Eデバイスを内蔵した光テストセットを組み合わせている。このため,LCAは,入出力がE/Eだけでなく,E/O,O/E,O/Oの全ての組み合わせについて校正された周波数特性が測定できる。ここで,「校正された周波数特性」は,そのデータが,米国標準技術研究所が管理している計量標準にトレーサブルであることを意味している。無変調連続波の光やRF信号のパワーは,カロリメータのような熱型検出器を用いてヒータの発熱と比較することで,電流・電圧の一次標準と結びつけられている。
米国標準技術研究所(NIST)では,ヘテロダイン法に基づく光電変換の計量標準を定め,それを用いた校正サービスを提供している(P. D. Hale and C. M. Wang, “Calibration service of optoelectronic frequency response at 1319 nm for combined photodiode/RF power sensor transfer standards,” NIST Special Publication, 250−51, December 1999,下記非特許文献1)。ヘテロダイン法は,周波数差が確定した同一パワー/同一偏波の2光波を受光した場合,時間軸から見ると2光波の周波数差に等しい周波数で100%の強度変調がかかっていることを利用して,入力光パワーと出力RF信号パワーから変換効率を正確に計算できることに基礎を置いている。このような2光波を実現するために,NISTでは2台のLD励起Nd:YAGレーザに位相同期をかけて周波数差を確定させ,強度,偏光もそれぞれ自動制御された複雑なシステムを提案している。そして,NISTは,このシステムを用いた校正サービスを提供している。アジレント社はこのサービスを利用して自社内標準用PDを校正し,それを用いて市販測定器を校正している。
ところで,LCAの測定精度を調べてみると,様々な条件下での値が列記されている(Agilent Technologies Inc., “N4373C 67 GHz Single−Mode Lightwave Component Analyzer for 40/100G electro−optical test,” Data Sheet, pp.8−11, Feb. 2008.)。このレポートによれば,意外なことにO/EおよびE/O変換効率の周波数応答特性測定における絶対的な不確実さは±2dB前後もある。一方で,測定の再現性(repeatability)は,0.7GHz以下の低周波域では±0.02dB程度,20GHz以上の高周波域でも±0.3dB程度と,10倍も優れている。また,E/Eの場合はRFネットワークアナライザの精度となり,やはり±0.2dB程度と高精度である。この理由として,RFネットワークアナライザは測定直前にユーザが校正キットを用いて校正することが前提となっているが,O/EやE/Oは測定器の校正サービスを依頼した時にのみ校正され,日常の測定前には校正できないため,と推測される。この場合,最後の校正から典型的には1年くらい時間が経ってしまうために,測定再現性に優れていても,絶対精度の維持は難しいと思われる。
まず,光電変換標準が根拠とするヘテロダイン法の原理と,その光源に要求される特性について説明する。
2光波の解析モデルを考える。2光波はそれぞれ,”+1”と“−1”と名付けられ,そのパワーや周波数差は,次のように定義されている。
Figure 2012037493
ここで,P+1とP−1は各光波のパワー,Poptは全光パワー,δは2光波のパワー差,ω+1とω−1は各光波の周波数,ωRFはその周波数差である。このとき,瞬時光パワーは次式のように計算される。
Figure 2012037493
この光波を変換効率κのPDで2乗検波し直流をカットすると,RF電流となり,次のように計算される。
Figure 2012037493
このRF電流が50Ωの負荷で消費する平均電力は次式のように計算される。
Figure 2012037493
この(3)式と(4)式から変換効率κは,以下のようになる。
Figure 2012037493
もし,2光波のパワー差δが0の場合,変調度は100%となって変換効率κは以下のようになる。
Figure 2012037493
測定するのは光パワーとRFパワーのみであり,両者ともトレーサブルな測定が可能である。
これまで説明したヘテロダイン法に用いられる光源には,次の4つの特性が要求される。すなわち,ヘテロダイン法は,以下の特性を満たす光源を被測定PDに入射して入射光強度Poptと出力RF信号強度PRFから光電機変換効率を求める。
(1)2光波のみ。
(2)周波数差を任意のRF周波数に設定可能。
(3)2光波が同一偏波。
(4)2光波が同一強度。
これらの条件のうち,(3)はヘテロダイン効率を100%とするために必要となる。
先に列挙した特性を持つ光電変換標準用の光源を実現するために,LD励起Nd:YAGレーザを2台用いることが提案されている(非特許文献1)。
この装置は,各レーザを個別に制御できるため,(1)2光波のみ,(3)同一偏波,(4)同一強度という条件を,比較的容易に実現できる。しかし,この装置は(2)任意の周波数差の設定が難しい。この装置では,光位相同期ループを組むことで(2)の条件を実現しているが,公称線幅がkHz程度と非常に狭いLD励起Nd:YAGレーザを使う必要があるため,校正波長が1319nmに限られる。
そこで,本発明は,光2トーン信号を得るための方法を提供することを目的とする。また,本発明は光2トーン信号を用いた検出器の特性評価方法を提供することを目的とする。
本発明は,基本的にはネスト型のMZM(DPMZM)を用いた光2トーン光の生成方法に関する。そして,本発明は,2つのサブMZMに高周波信号(f及びf)を印加し,メインMZMのバイアス電圧を調整して,2つのサブMZMから出力されるDSB−SC変調信号の位相差をπ/2とする。そして,高速光検出器で二乗検波する。すると,クロスターム成分(f−f及びf+f)が抑圧された高周波信号の2倍周波数成分(2f及び2f)からなる光2トーン信号を得ることができるという知見に基づく。
先に説明したとおり,たとえば光2トーン信号を検出器の特性を評価するために有効に用いることができる。
すなわち,本発明の第1の側面は,光源11と光源11からの光が入射する光変調器12と光検出器13を用いた光信号の生成方法に関する。そして,光変調器12は,第1のアーム及び第2のアームを含むメインマッハツェンダー(MZ)導波路14を有するDPMZMである。そして,DPMZMの第1のアーム及び第2のアームにはそれぞれ第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16が設けられる。第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16は,それぞれ変調電圧及びバイアス電圧のいずれか又は両方を印加するための第1の電極21及び第2の電極22を有する。メインMZ導波路14は,第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16からの出力信号の位相差を制御するための第3の電極23を有する。
この方法は,第1の電極21及び第2の電極22にそれぞれ周波数がf及びfである第1の変調信号及び第2の変調信号が印加される。次に,光変調器12からの出力信号を光検出器13が二乗検波して得られるf+f成分及びf−f成分のいずれか又は両方が抑圧されるように第3の電極23に印加されるバイアス電圧を調整する。この際,第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16からの出力信号の位相差がπ/2となるように,第3の電極23に印加されるバイアス電圧を調整することが好ましい。
このようにすることで,第1の変調信号及び第2の変調信号の2倍の周波数成分を含む光2トーン信号を発生することができる。具体的に説明すると,光2トーン信号として,第1の変調信号の2倍の周波数成分及び第2の変調信号の2倍の周波数成分のいずれかに比べて,第1の変調信号と第2の変調信号の和の周波数成分が25dB以上40dB以下に抑圧されるものを得ることができる。
本発明の第2の側面は,上記いずれかに記載の方法により得られた光2トーン信号を,特性評価の対象となる検出器に印加して,ヘテロダイン検波を行う,検出器の特性評価方法に関する。
本発明によれば,入力周波数の2倍の周波数成分を有する光2トーン信号を得ることができる。また,本発明は,光2トーン信号を用いた検出器の特性評価方法を提供できる。
図1は,本発明の基本系を示すブロック図である。 図2は,本発明において用いる光変調器の例を示すブロック図である。 図3は,本発明の原理を説明するための図である。 図4は,2つの並列したMZMを有するマッハツェンダー変調器(DPMZM)を示す図である。 図5は,実験系を示す図である。 図6は,実測されたラジオ波スペクトルを示す図である。
図1は,本発明の基本系を示すブロック図である。図1に示されるように,本発明の第1の側面は,光源11と光源11からの光が入射する光変調器12と光検出器13を用いた光信号の生成方法に関する。
図2は,本発明において用いる光変調器の例を示すブロック図である。図1に示されるように,この光変調器12は,第1のアーム及び第2のアームを含むメインマッハツェンダー(MZ)導波路14を有するDPMZMである。そして,DPMZMの第1のアーム及び第2のアームにはそれぞれ第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16が設けられる。第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16は,それぞれ変調電圧及びバイアス電圧のいずれか又は両方を印加するための第1の電極21及び第2の電極22を有する。メインMZ導波路14は,第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16からの出力信号の位相差を制御するための第3の電極23を有する。
第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16は,それぞれ例えば,略六角形状の導波路を具備し,並列する2つの位相変調器を具備するようにして構成される。位相変調器は,たとえば,導波路に沿った電極により達成できる。また強度変調器は,たとえばマッハツェンダー導波路と,マッハツェンダー導波路の両アームに電界を印加するための電極とにより達成できる。
通常,マッハツェンダー導波路や電極は基板上に設けられる。基板及び各導波路は,光を伝播することができるものであれば,特に限定されない。例えば,LN基板上に,Ti拡散のニオブ酸リチウム導波路を形成しても良いし,シリコン(Si)基板上に二酸化シリコン(SiO)導波路を形成しても良い。
第3の電極23には,低電圧信号又は低周波信号が印加される。この信号が,バイアス電圧である。第1の電極21及び第2の電極22には,後述する高周波数信号に加えて,低電圧信号又は低周波信号が印加されてもよい。「低周波」とは,例えば,0Hz〜500MHzの周波数を意味する。なお,この低周波信号の信号源の出力には電気信号の位相を調整する位相変調器が設けられ,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。
第1の電極21及び第2の電極22にそれぞれ周波数がf及びfである第1の変調信号及び第2の変調信号が印加される。この変調信号は,ラジオ周波数(RF)信号である。すなわち,第1の電極21及び第2の電極22は,たとえば,高周波電気信号源と接続される。高周波電気信号源は,第1の電極21及び第2の電極22へ伝達される信号を制御するためのデバイスである。高周波信号の周波数(f)の例は,1GHz〜100GHzである。高周波電気信号源の出力の例は,一定の周波数を有する正弦波である。この高周波電気信号源の出力には位相変調器が設けられ,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。
この方法は,第1の電極21及び第2の電極22にそれぞれ周波数がf[Hz]及びf[Hz]である第1の変調信号及び第2の変調信号が印加される。ここで,f及びfは,異なる周波数である。
光源11からの入力光の周波数をf[Hz]とすると,第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16からは,DSB−SC信号が出力される。第1のサブMZ導波路15からは,f−f及びf+fの周波数成分を有するDSB−SC信号が出力される。第2のサブMZ導波路16からは,f−f及びf+fの周波数成分を有するDSB−SC信号が出力される。そして,メインMZ導波路の合波路で2つのDSB−SC信号が合波される。合波される2つのDSB−SC信号の位相差を第3の電極に印加されるバイアス信号により調整できる。
本発明の方法は,光変調器12からの出力信号を光検出器13が二乗検波して得られるf+f成分及びf−f成分のいずれか又は両方が抑圧されるように第3の電極23に印加されるバイアス電圧を調整する。このバイアス電圧調整は,制御装置を用いて自動的に行われるようにしてもよい。この制御装置には,光検出器13の二乗検波値が入力される。そして,この制御装置は,バイアス電源と接続されており,第3の電極23に印加する電圧値を変化させて,f+f成分及びf−f成分のいずれか又は両方が抑圧されるようにバイアス電源に対して指令を出す。このようにすれば,クロスターム成分を抑圧できる。
バイアス電圧を調整する際に,第1のサブMZ導波路15及び第2のサブMZ導波路16からの出力信号の位相差がπ/2となるように,第3の電極23に印加されるバイアス電圧を調整することが好ましい。
このようにすることで,第1の変調信号及び第2の変調信号の2倍の周波数成分を含む光2トーン信号を発生することができる。具体的に説明すると,光2トーン信号として,第1の変調信号の2倍の周波数成分及び第2の変調信号の2倍の周波数成分のいずれかに比べて,第1の変調信号と第2の変調信号の和の周波数成分が25dB以上40dB以下に抑圧されるものを得ることができる。
本発明の第2の側面は,上記いずれかに記載の方法により得られた光2トーン信号を,特性評価の対象となる検出器に印加して,ヘテロダイン検波を行う,検出器の特性評価方法に関する。
図3は,本発明の原理を説明するための図である。図4に示される2つの並列したMZMを有するマッハツェンダー変調器(DPMZM)を用いて,2つの搬送波抑圧両側波帯(DSB−SC)信号を発生し,合波する。この際,変調周波数を,f及びfとする。このDPMZMは,メインMZMの両アームのそれぞれに,サブMZMを有する。2つのサブMZMの光位相差は,電極Cに印加されるバイアス電圧Cを調整することで制御できる。DPMZMからの出力信号は,4つのスペクトル要素を有している。インプット信号(f)に対するオフセット周波数は,+f,−f,+f及び−fであり,二乗検波のために高速光検出器に光信号を入力することで,2f,2f,f+f及びf−f成分を得ることができる。
ここで,クロスターム成分であるf+f及びf−f成分は,2つのDSB−SC信号の光位相差による。f+f成分は,f成分の上側波帯(USB)信号及びf成分の下側波帯(LSB)信号から生成する。一方,f成分の上側波帯(USB)信号及びf成分の下側波帯(LSB)信号もf+f成分を生成する。これらは互いに干渉しあう。バイアス電圧Cを制御することで,f+f成分の強度を抑圧できる。同様に,f−f成分は,f及びf成分のUSBの光ビートにより発生するとともにそれらのLSBからも発生する。
次に,本発明の動作原理を解析する。メインマッハツェンダー変調器の上側のアームに存在するサブMZMにより発生するDSB−SC信号は,以下のように表現できる。
Figure 2012037493
一方,メインマッハツェンダー変調器の下側のアームに存在するサブMZMにより発生するDSB−SC信号は,以下のように表現できる。
Figure 2012037493
上記の式において,A及びAは,高速信号であるf及びfによる光位相シフトを示す。Jは,n次の第1種ベッセル関数である。ここで,光位相シフト量が高次成分を無視できるほど小さいものとする。すると,DPMZMからの出力は以下のように表すことができる。
Figure 2012037493
ここで,Φ(ファイ)は,バイアス電圧Cにより制御される光位相である。ここでは,A及びAが等しく,Aであるとする。すると,高速光検出器における二乗検波信号を,以下のように表現できる。
Figure 2012037493
すると,クロスターム成分であるf+f及びf−f成分をバイアス電圧(又はΦ)により制御できることがわかる。一方,2倍周波数成分2f及び2f成分はΦに依存しない。Φがπ/2であるとき,検出信号を以下のように表現できる。
Figure 2012037493
すなわち,クロスターム成分を抑圧することで,2倍周波数成分が得られることがわかる。たとえば,f変調信号の第1の4相位相変調信号と第2の4そう位相変調信号におけるn番目の点を用いることで,2fのn−PSK(位相シフトキーイング)を達成できる。すなわち,本発明の方法は,高速PSK信号の周波数領域における混合に有効であるといえる。
図5は,実験系を示す図である。DPMZM(ネスト型マッハツェンダー変調器)のDCバイアス電極A及びBに2つの正弦波をそれぞれ印加した。電極B又はCに印加されるバイアス電圧を調整することで,サブMZMを最小伝送バイアスポイントに調整して,DSB−SC変調を達成した。2つのDSB−SC信号の光位相差を,電極Cに印加されるバイアス電圧を制御することで調整した。fとfの変調周波数を5.00GHzと5.01GHzとした。光スペクトルアナライザを用いて光検出器から出力されるラジオ波を観測した。図6に示されるとおり,本実験により2つの2倍周波数成分(10.00GHz及び10.02GHz)であって,クロスターム要素(10.01GHz)が抑圧されたものを得ることができた。目的とする要素からみた,クロスターム要素の抑圧比は30dB以上であった。
このように,対象成分以外の成分を十分に抑圧した,2倍周波数成分の2トーン信号をマイクロ波の領域で得ることができた。この技術は,光検出器の非線形性を測定することや,ワイドバンドのRoFシグナルの周波数領域における混合を達成するために有効であると考えられる。
本発明は,光情報通信の分野において好ましく利用することができる。
11 光源
12 光変調器
13 光検出器
14 メインマッハツェンダー導波路
15 第1のサブマッハツェンダー導波路
16 第2のサブマッハツェンダー導波路
21 第1の電極
22 第2の電極
23 第3の電極

Claims (4)

  1. 光源(11)と前記光源(11)からの光が入射する光変調器(12)と光検出器(13)を用いた光信号の生成方法であって,
    前記光変調器(12)は,第1のアーム及び第2のアームを含むメインマッハツェンダー導波路(14)を有し,
    前記第1のアーム及び第2のアームにはそれぞれ第1のサブマッハツェンダー導波路(15)及び第2のサブマッハツェンダー導波路(16)が設けられ,
    前記第1のサブマッハツェンダー導波路(15)及び第2のサブマッハツェンダー導波路(16)は,それぞれ変調電圧及びバイアス電圧のいずれか又は両方を印加するための第1の電極(21)及び第2の電極(22)を有し,
    前記メインマッハツェンダー導波路(14)は,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(15)及び第2のサブマッハツェンダー導波路(16)からの出力信号の位相差を制御するための第3の電極(23)を有し,
    前記第1の電極(21)及び前記第2の電極(22)にそれぞれ周波数がf及びfである第1の変調信号及び第2の変調信号を印加する工程と,
    前記光変調器(12)からの出力信号を前記光検出器(13)が二乗検波して得られるf+f成分及びf−f成分のいずれか又は両方が抑圧されるように前記第3の電極(23)に印加されるバイアス電圧を調整する工程と,
    を含む,
    前記第1の変調信号及び第2の変調信号の2倍の周波数成分を含む光2トーン信号を発生する方法。
  2. 前記第3の電極(23)に印加されるバイアス電圧を調整する工程は,さらに前記第1のサブマッハツェンダー導波路(15)及び第2のサブマッハツェンダー導波路(16)からの出力信号の位相差がπ/2となるように,前記第3の電極(23)に印加されるバイアス電圧を調整する請求項1に記載の方法。
  3. 前記光2トーン信号は,前記第1の変調信号の2倍の周波数成分及び第2の変調信号の2倍の周波数成分のいずれかに比べて,前記第1の変調信号と前記第2の変調信号の和の周波数成分が25dB以上40dB以下に抑圧される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 請求項2に記載の方法により得られた光2トーン信号を,特性評価の対象となる検出器に印加して,ヘテロダイン検波を行う,検出器の特性評価方法。


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