JP2012015790A - 無線中継装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】中継先において高い信号品質を確保でき、かつ処理負荷を抑制した無線中継装置を提供する。
【解決手段】一次変調された信号に二次変調を施した伝送信号を中継元から中継先に無線中継する無線中継装置において、伝送信号を受信する下り受信手段と、この下り受信手段が受信した伝送信号に、二次変調に対する復調を行う下り二次復調手段と、この下り二次復調手段によって復調された信号に対して、二次変調を施す下り二次変調手段と、この下り二次変調手段の変調結果を無線送信する下り送信手段とを具備して構成するようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】一次変調された信号に二次変調を施した伝送信号を中継元から中継先に無線中継する無線中継装置において、伝送信号を受信する下り受信手段と、この下り受信手段が受信した伝送信号に、二次変調に対する復調を行う下り二次復調手段と、この下り二次復調手段によって復調された信号に対して、二次変調を施す下り二次変調手段と、この下り二次変調手段の変調結果を無線送信する下り送信手段とを具備して構成するようにした。
【選択図】 図3
Description
例えば、モバイルブロードバンドや携帯電話事業において、建物の中、ビル陰やトンネル、地下街等に生じる電波の不感地帯対策に用いられる無線中継装置に関する。
周知のように、建物の中、ビル陰やトンネル、地下街等においては、携帯電話システムやモバイルブロードバンド通信(例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access))の基地局装置や公衆無線LANシステムのアクセスポイントからの無線信号が及ばない不感地帯が生じることがあり、この対策として、無線信号を中継する無線レピータ装置を敷設することで、運用エリアの補間を行っていた。
また無線中継装置には、再生方式を採用するタイプと、非再生方式を採用するタイプがある。再生方式は、一方から受信した信号を復調および復号してデータ列に再生し、そして、このデータ列を符号化し、そして変調して、他方へ再送信する。このため、再生方式は、中継を正確に行えるものの、基地局装置あるいは端末装置と同等の送受信回路が必要であり、構造が複雑であるばかりか、処理量が多く、伝送遅延も生じる。
一方、非再生方式は、上述した再生方式とは異なり、受信信号からデータ列の再生を行うことはなく、一方から所望の周波数で受信した無線信号を、ダウンコンバートして例えばベースバンド信号を得て、このベースバンド信号をアップコンバートし増幅して、上記周波数とは異なる周波数で他方へ無線送信する。このため、非再生方式は、再生方式に比べて簡易な構成で実現できるが、アナログ信号を中継するため、信号劣化が生じやすく、不要な電波も中継してしまうという問題がある。
従来の無線中継装置では、非再生方式の場合、中継先で所望の信号品質が確保できず、また再生方式の場合は、処理負荷が高く、高いハードウェア性能が必要でコストが嵩むという問題があった。
課題は、上記の問題を解決すべくなされたもので、中継先において高い信号品質を確保でき、かつ処理負荷を抑制した無線中継装置を提供することを目的とする。
課題は、上記の問題を解決すべくなされたもので、中継先において高い信号品質を確保でき、かつ処理負荷を抑制した無線中継装置を提供することを目的とする。
実施形態によれば、一次変調された信号に二次変調を施した伝送信号を中継元から中継先に無線中継する無線中継装置において、伝送信号を受信する下り受信手段と、この下り受信手段が受信した伝送信号に、二次変調に対する復調を行う下り二次復調手段と、この下り二次復調手段によって復調された信号に対して、二次変調を施す下り二次変調手段と、この下り二次変調手段の変調結果を無線送信する下り送信手段とを具備して構成するようにした。
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係わる無線中継装置RSの運用環境の一例を示すものである。無線中継装置RSは、例えばユーザ宅H内に設置され、移動無線基幹網NWに収容される基地局装置BSと、パーソナルコンピュータなどに搭載された無線通信装置MSとの間を無線中継するものである。このように、無線中継装置RSが無線中継を行うことで、基地局装置BSと無線通信装置MSが直接無線通信を行えないような環境にあっても、両者の間の無線通信を実現できる。なお、以下の説明では、無線通信方式の一例として、XGP(eXtended Global Platform)方式を採用する場合を例に挙げて説明する。
図1は、実施形態に係わる無線中継装置RSの運用環境の一例を示すものである。無線中継装置RSは、例えばユーザ宅H内に設置され、移動無線基幹網NWに収容される基地局装置BSと、パーソナルコンピュータなどに搭載された無線通信装置MSとの間を無線中継するものである。このように、無線中継装置RSが無線中継を行うことで、基地局装置BSと無線通信装置MSが直接無線通信を行えないような環境にあっても、両者の間の無線通信を実現できる。なお、以下の説明では、無線通信方式の一例として、XGP(eXtended Global Platform)方式を採用する場合を例に挙げて説明する。
この無線中継装置RSは、図2に示すように、アンテナ10a、10bと、アンテナスイッチ(ANTSW)11a、11bと、ローノイズアンプ(LNA)12a、12bと、ダウンリンク(DL)信号処理部13と、アップリンク(UL)信号処理部14と、パワーアンプ(PA)15a、15bと、ベースバンドユニット100とを備えている。
またダウンリンク信号処理部13およびアップリンク信号処理部14は、例えば、図3に示すように構成される。すなわち、ダウンリンク信号処理部13は、A/D変換部131と、FFT(Fast Fourier Transform)部132と、PRU(Physical Resource Unit)選別処理部133と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部134と、D/A変換部135とを備える。そして、アップリンク信号処理部14は、A/D変換部141と、FFT(Fast Fourier Transform)部142と、PRU(Physical Resource Unit)選別処理部143と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部144と、D/A変換部145とを備える。
基地局装置BSから無線通信装置MSに向けて送信された無線信号(以下、ダウンリンク無線信号と称する)は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調された無線信号であって、アンテナ10aにより受信され、ダウンリンク信号となる。このダウンリンク信号は、アンテナスイッチ11aを介して、ローノイズアンプ12aに入力される。ローノイズアンプ12aは、上記ダウンリンク信号を低雑音増幅し、ダウンリンク信号処理部13に出力する。
ダウンリンク信号処理部13は、OFDM復調を行い、その後、この復調結果に対して、ベースバンドユニット100に指示に従った処理を施し、再びOFDM変調を施して、OFDM信号を生成する。以下、図3を参照しながら、ダウンリンク信号処理部13の詳細な動作について説明する。
ダウンリンク信号処理部13では、まず、低雑音増幅されたダウンリンク信号をダウンコンバートしたのち、A/D変換部131によってA/D変換され、OFDM信号が得られる。そして、このOFDM信号は、FFT部132によって、GI(Guard Interval)除去後、直並列変換して、サブキャリアごとの信号に分解され、それぞれ高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)されてOFDM復調される。すなわち、基地局装置BSで行われた二次変調に対する二次復調が行われる。これにより、サブキャリアごとの時間領域の信号がサブキャリアごとの周波数領域の信号に変換され、物理チャネルPRU(Physical Resource Unit)が判別可能なチャネル群が得られる。
なお、ダウンリンク信号処理部13では、二次復調までの処理を行い、基地局装置BSにおいて物理チャネル毎に行われている一次変調(例えば、QPSK変調やQAM変調)に対する一次復調(サブキャリア検波および並直列変換)は行わない。この一次復調の機能は、後述するベースバンドユニット100が有し、特定の条件を満たす場合に限って実施される。
ここで、物理チャネルの例として、図4に、XGP方式の物理チャネルの構成を示す。XGP方式は、TDD(Time Division Duplex)方式を採用するため、1つのサブキャリアS-CARRがダウンリンク用4スロットと、アップリンク用4スロットで構成される。またこのように構成されるサブキャリアS-CARR24個で、1つのサブチャネルSCHを構成している。
そして、各スロットSLTは、送信側で実施されるマッピングにより、制御チャネルCCH(Control Channel)、アンカーチャネルANCH(Anchor Channel)、データチャネルEXCH等が割り当てられる。なお、基地局装置BSにおいて行われる一次変調(QPSK変調やQAM変調)は、各サブキャリアS-CARR毎に行われる。
また制御チャネルCCHには、アンカーチャネルANCHが割り当てられたPRUの識別情報(サブチャネルSCHおよびスロットSLTを識別する情報)を示す情報が含まれており、またアンカーチャネルANCHには、ユーザに割り当てたPRUの識別情報(サブチャネルSCHおよびスロットSLTを識別する情報)を示すマップ情報MAPを含んでいる。
図5の例では、アンカーチャネルANCH-1に含まれるMAPにより、データチャネルEXCH-11, EXCH-12が割り当てられていることが示され、同様に、アンカーチャネルANCH-2に含まれるMAPにより、データチャネルEXCH-21, EXCH-22, EXCH-23が割り当てられていることが示される。またXGP方式では、割り当てられるPRUがダウンリンクとアップリンクで対称となっており、両リンク間で割り当てられるPRUが一致し、ダウンリンクのアンカーチャネルANCHとアップリンクのアンカーチャネルANCHには、同じ内容が記述される。このため、無線通信装置MSは、ダウンリンクのアンカーチャネルANCHのMAPを参照するだけで、自己に割り当てられたダウンリンクのPRUとアップリンクのPRUを認識することができる。
図6には、モバイルWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)のフレームフォーマットを示す。XGP方式とは異なり、ダウンリンクとアップリンクが非対称形を成しているが、基地局装置BSが、ダウンリンクにおいて、ダウンリンクのMAP情報とアップリンクのMAP情報を無線通信装置MSに通知する構成となっている。
FFT部132によって得られた物理チャネルPRUの信号(一次変調信号)は、ベースバンドユニット100とPRU選別処理部133に出力される。
PRU選別処理部133は、ベースバンドユニット100から指示される物理チャネルPRUの信号、すなわち無線通信装置MSに中継すべき物理チャネルPRUの信号のみをIFFT部134に出力する。
PRU選別処理部133は、ベースバンドユニット100から指示される物理チャネルPRUの信号、すなわち無線通信装置MSに中継すべき物理チャネルPRUの信号のみをIFFT部134に出力する。
IFFT部134は、PRU選別処理部133から与えられた物理チャネルPRUの信号に対して、基地局装置BSで行われているOFDM変調を施す。すなわち、サブチャネル毎に、高速逆フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)を施してOFDM変調し、これにより周波数領域の信号から時間領域の信号に変換し、さらにGI付加、並直列変換して1つのOFDM信号を生成する。
D/A変換部135は、上記OFDM信号をD/A変換してアナログのダウンリンク信号を生成する。これにより得られたダウンリンク信号は、図示しないアップコンバータによって無線周波数にアップコンバートされ、パワーアンプ15aによって信号増幅された後、アンテナスイッチ11bおよびアンテナ10bを介して、ダウンリンク無線信号として、無線通信装置MSに向けて送信される。
一方、無線通信装置MSから基地局装置BSに向けて送信された無線信号(以下、アップリンク無線信号と称する)は、OFDM変調された無線信号であって、アンテナ10bにより受信され、アップリンク信号となる。このアップリンク信号は、アンテナスイッチ11aを介して、ローノイズアンプ12aに入力される。ローノイズアンプ12aは、上記アップリンク信号を低雑音増幅し、アップリンク信号処理部14に出力する。
アップリンク信号処理部14は、OFDM復調を行い、その後、この復調結果に対して、ベースバンドユニット100に指示に従った処理を施し、再びOFDM変調を施して、OFDM信号を生成する。以下、図3を参照しながら、アップリンク信号処理部14の詳細な動作について説明する。
アップリンク信号処理部14では、まず、低雑音増幅されたアップリンク信号をダウンコンバートしたのち、A/D変換部141によってA/D変換され、OFDM信号が得られる。そして、このOFDM信号は、FFT部142によって、GI除去後、直並列変換して、サブキャリアごとの信号に分解され、それぞれ高速フーリエ変換(FFT)されてOFDM復調され、これにより時間領域の信号から周波数領域の信号に変換される。すなわち、無線通信装置MSで行われた二次変調に対する二次復調が行われる。これにより、サブキャリアごとの時間領域の信号がサブキャリアごとの周波数領域の信号に変換され、物理チャネルPRUが判別可能なチャネル群が得られる。
なお、アップリンク信号処理部14では、二次復調までの処理を行い、無線通信装置MSにおいて物理チャネル毎に行われている一次変調(例えば、QPSK変調やQAM変調)に対する一次復調(サブキャリア検波および並直列変換)は行わない。この一次復調の機能は、後述するベースバンドユニット100が有し、特定の条件を満たす場合に限って実施するようにしてもよい。
FFT部142によって得られた物理チャネルPRUの信号(一次変調信号)は、ベースバンドユニット100とPRU選別処理部143に出力される。
PRU選別処理部143は、ベースバンドユニット100から指示される物理チャネルPRUの信号、すなわち中継すべき物理チャネルPRUの信号のみをIFFT部144に出力する。
PRU選別処理部143は、ベースバンドユニット100から指示される物理チャネルPRUの信号、すなわち中継すべき物理チャネルPRUの信号のみをIFFT部144に出力する。
IFFT部144は、PRU選別処理部143から与えられた物理チャネルPRUの信号に対して、無線通信装置MSで行われているOFDM変調を施す。すなわち、サブチャネル毎に、高速逆フーリエ変換を施してOFDM変調し、これにより周波数領域の信号から時間領域の信号に変換し、さらにGI付加、並直列変換して1つのOFDM信号を生成する。
D/A変換部145は、上記OFDM信号をD/A変換してアナログのアップリンク信号を生成する。これにより得られたアップリンク信号は、図示しないアップコンバータによって無線周波数にアップコンバートされ、パワーアンプ15bによって信号増幅された後、アンテナスイッチ11aおよびアンテナ10aを介して、アップリンク無線信号として、基地局装置BSに向けて送信される。
ベースバンドユニット100は、TDD方式の無線信号を受信するために、ダウンリンクおよびアップリンクの受信タイミングに応じて、アンテナスイッチ11aおよび11bにおける信号の流れを切替制御する。なお、ベースバンドユニット100は、前述したダウンリンクの中継を開始することで、すでにTDDフレームを認識しており、このフレームに同期して、上記切替制御を行う。
また、ベースバンドユニット100は、FFT部132から与えられたダウンリンクの物理チャネルPRUの信号のうち、制御チャネルCCHの信号に対して、基地局装置BSで行われた一次復調(サブキャリア検波および並直列変換)および復号を実施してデータを解析する。そして、この解析結果から、FER(Frame Error Rate)を算出する。
そして、ベースバンドユニット100は、複数の基地局装置BSからダウンリンク無線信号を受信する場合には、各基地局装置BSから受信した制御チャネルCCHより求めたFERを比較して、最も良好な受信ができる基地局装置BSを検出し、これを中継対象の基地局装置BSとして決定する。なお、FERに代わって受信電界強度を検出し、そのレベルが高いものを中継対象として決定するようにしてもよい。FERと受信電界強度の両方を考慮して決定するようにしてもよい。
ベースバンドユニット100は、中継対象の基地局装置BSを決定すると、この基地局装置BSから受信した制御チャネルCCHから得たデータを解析し、この解析結果に基づいてアンカーチャネルANCHを検出し、さらに、このアンカーチャネルANCHの信号を、同様に一次復調および復号してデータを解析し、ユーザに割り当てたマップ情報MAPを検出する。
そして、ベースバンドユニット100は、無線通信装置MSに中継すべきダウンリンクの物理チャネルPRUとして、制御チャネルCCH、アンカーチャネルANCHおよびマップ情報MAPで示されたデータチャネルEXCHをそれぞれ示す識別情報をPRU選別処理部133に通知するとともに、この識別情報で示すチャネルと対称となるアップリンクのチャネルの識別情報をPRU選別処理部143に指示する。
なお、図5を用いて前述したように、無線通信装置MSが受信に用いるチャネルと送信に用いるチャネルは対称であることより、ベースバンドユニット100は、ダウンリンクのアンカーチャネルANCHのMAPを参照するだけで、無線通信装置MSに割り当てられたアップリンクのPRUについても認識することができる。
次に、図7を参照して、上記構成の無線中継装置の動作について説明する。図7は、ベースバンドユニット100による中継処理を説明するフローチャートであって、当該無線中継装置の電源が投入されると、電源が切られるまで繰り返し実行される。
まず、ステップ7aにおいてベースバンドユニット100は、基地局装置BSからダウンリンク無線信号を受信するために、アンテナスイッチ11aを切替制御する。これにより、基地局装置BSから送信されるダウンリンク無線信号が、アンテナ10a、アンテナスイッチ11aおよびローノイズアンプ12aを介して、ダウンリンク信号処理部13に入力される。そして、ダウンリンク信号処理部13では、ダウンコンバート、OFDM復調(二次復調、すなわち高速逆フーリエ変換、GI付加、並直列変換)が行われ、物理チャネルPRUのチャネル群が得られる。
そして、ベースバンドユニット100は、上記チャネル群のうち、制御チャネルCCHの信号を一次復調(例えば、QPSK変調やQAM変調に対するサブキャリア検波および並直列変換)および復号してデータを解析する。そして、この解析結果から、FERを算出する。そして、ベースバンドユニット100は、各基地局装置BSから受信した制御チャネルCCHの信号から求めたFERを比較して、最も良好な受信ができる基地局装置BSを検出し、これを中継する基地局装置BSとして決定し、ステップ7bに移行する。
ステップ7bにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7aで得たチャネル群に基づいて、TDDフレームおよびスーパーフレームに対する同期処理を行い、ステップ7cに移行する。以後、ベースバンドユニット100は、基地局装置BSとの送受信のタイミングに同期して、アンテナスイッチ11aおよび11bを切替制御する。
ステップ7cにおいてベースバンドユニット100は、PRU選別処理部133に対して、ダウンリンクの制御チャネルCCHのPRUを示す情報を通知することで、この制御チャネルCCHの中継を指示し、ステップ7dに移行する。
これによりPRU選別処理部133は、ステップ7aで得たチャネル群のうち、ベースバンドユニット100から通知されたPRUに対応する制御チャネルCCHの信号だけを後段のIFFT部134に出力する。これにより、制御チャネルCCHの信号だけがOFDM変調(二次変調、すなわち高速逆フーリエ変換、GI付加、並直列変換)され、アップコンバートされて送信され、無線通信装置MSに中継されることになる。
このようにして、基地局装置BSから中継された制御チャネルCCHは、無線通信装置MSによって受信される。そして、無線通信装置MSは、上記制御チャネルCCHに基づいて、TDDフレームおよびスーパーフレームに対する同期処理を行い、自己に予め割り当てられた識別情報MSIDを含む制御チャネルCCHを、アップリンク無線信号を通じて送信する。
ステップ7dにおいてベースバンドユニット100は、無線通信装置MSからアップリンク無線信号を受信するために、アンテナスイッチ11bを切替制御する。なお、この切替制御は、TDDフレームに同期したタイミングで行われる。
これにより、無線通信装置MSから送信されたアップリンク無線信号が、アンテナ10b、アンテナスイッチ11bおよびローノイズアンプ12bを介して、アップリンク信号処理部14に入力される。そして、アップリンク信号処理部14では、ダウンコンバート、OFDM復調(二次復調、すなわちGI除去、直並列変換および高速フーリエ変換)が行われ、物理チャネルPRUのチャネル群が得られる。そして、ベースバンドユニット100は、上記チャネル群のうち、制御チャネルCCHの信号を一次復調(例えば、QPSK変調やQAM変調に対するサブキャリア検波および並直列変換)および復号してデータを解析し、ステップ7eに移行する。
ステップ7eにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7dで得た制御チャネルCCHに含まれる情報を参照し、無線通信装置MSがリンクチャネルLCHを確立する要求が含まれているか否かを判定する。ここで、上記要求が含まれている場合には、ステップ7fに移行し、一方、上記要求が含まれていない場合には、ステップ7dに再び移行して、上記要求の発生を監視する。
ステップ7fにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7eで検出した要求を含んでいた制御チャネルCCHから、上記要求を行った無線通信装置MSの識別情報MSIDを取得し、ステップ7gに移行する。
ステップ7gにおいてベースバンドユニット100は、PRU選別処理部143に対して、アップリンクの制御チャネルCCHのPRUを示す情報を通知することで、制御チャネルCCHの中継を指示し、ステップ7hに移行する。
これによりPRU選別処理部143は、ステップ7dで得たチャネル群のうち、ベースバンドユニット100から通知されたPRUに対応する制御チャネルCCHの信号だけを後段のIFFT部144に出力する。これにより、制御チャネルCCHの信号だけがOFDM変調(二次変調、すなわち高速逆フーリエ変換、GI付加、並直列変換)され、アップコンバートされて送信され、基地局装置BSに中継されることになる。
このようにして、無線通信装置MSから中継された制御チャネルCCHは、基地局装置BSによって受信される。これに対して、基地局装置BSは、二次復調、一次復調および復号を行って上記制御チャネルCCHから無線通信装置MSの識別情報MSIDを取得する。そして、基地局装置BSは、ダウンリンクの制御チャネルCCHに、上記識別情報MSIDと、リンクチャネルLCHを示す情報と、上記無線通信装置MSに割り当てるMAPを含んだアンカーチャネルANCHの識別情報とを記述するとともに、上記アンカーチャネルANCHに上記MAPを記述し、これら制御チャネルCCHおよびアンカーチャネルANCHを、ダウンリンク無線信号を通じて送信する。
なお、このダウンリンク無線信号は、各チャネルのデータを直並列変換してサブチャネル毎に分けたのち、それぞれ一次変調(例えば、QPSK変調やQAM変調)を施し、高速逆フーリエ変換(IFFT)を施してOFDM変調し、これにより周波数領域の信号から時間領域の信号に変換し、さらにGI付加、並直列変換して1つのOFDM信号を生成する。
ステップ7hにおいてベースバンドユニット100は、ダウンリンク信号処理部13によって得られたチャネル群のうち、制御チャネルCCHの信号に対して一次復調(例えば、QPSK変調やQAM変調に対するサブキャリア検波および並直列変換)および復号するとともに、ステップ7fで取得した識別情報MSIDを用いて、デ・スクランブル処理を施して、無線通信装置MSに宛てた情報を取得し、ステップ7iに移行する。
ステップ7iにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7hで取得した情報に、リンクチャネルLCHを示す情報が含まれているか否かを判定する。ここで、リンクチャネルLCHを示す情報が含まれている場合には、ステップ7jに移行し、一方、含まれていない場合には、ステップ7hに再び移行して、別の制御チャネルCCHに対して同様の処理を施し、基地局装置BSからの割り当てを待機する。
ステップ7jにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7hでデ・スクランブル処理した制御チャネルCCHに、アンカーチャネルANCHの設定があるか否かを判定する。ここで、アンカーチャネルANCHの設定がある場合には、ステップ7kに移行し、一方、上記設定がない場合には、ステップ7nに移行する。
ステップ7kにおいてベースバンドユニット100は、アンカーチャネルANCHが設定されるPRUを特定し、ステップ7lに移行する。
ステップ7lにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7kで特定したPRUのアンカーチャネルANCHの信号に対して一次変調に対する復調例えば、QPSK変調やQAM変調に対するサブキャリア検波および並直列変換)や復号を行って、マップ情報MAPを取得し、ステップ7mに移行する。
ステップ7lにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7kで特定したPRUのアンカーチャネルANCHの信号に対して一次変調に対する復調例えば、QPSK変調やQAM変調に対するサブキャリア検波および並直列変換)や復号を行って、マップ情報MAPを取得し、ステップ7mに移行する。
ステップ7mにおいてベースバンドユニット100は、PRU選別処理部133に対して、アンカーチャネルANCHのPRUと、MAPで示されるデータチャネルEXCHのPRUとを示す情報を通知することで、無線通信装置MSに割り当てられたアンカーチャネルANCHとデータチャネルEXCHの中継を指示し、ステップ7hに移行する。
これによりPRU選別処理部133は、基地局装置BSからダウンリンクを通じて得たチャネル群のうち、ステップ7cで中継が開始された制御チャネルCCHに加えて、ベースバンドユニット100から通知されたPRUに対応するアンカーチャネルANCHとデータチャネルEXCHの信号を後段のIFFT部134に出力する。これにより、制御チャネルCCH、アンカーチャネルANCHおよびデータチャネルEXCHの各信号がOFDM変調(二次変調、すなわち高速逆フーリエ変換、GI付加、並直列変換)され、アップコンバートされて送信され、無線通信装置MSに中継されることになる。
一方、ステップ7nにおいてベースバンドユニット100は、ステップ7cで開始した制御チャネルCCHの中継だけを継続し、その他のチャネルについての中継は終了するように、PRU選別処理部133に指示し、ステップ7oに移行する。
この指示に従ってPRU選別処理部133は、基地局装置BSからダウンリンクを通じて得たチャネル群のうち、ステップ7cで中継が開始された制御チャネルCCHの信号だけを後段のIFFT部134に出力する。これにより、制御チャネルCCHの信号だけがOFDM変調(二次変調、すなわち高速逆フーリエ変換、GI付加、並直列変換)され、アップコンバートされて送信され、無線通信装置MSに中継されることになる。
ステップ7oにおいてベースバンドユニット100は、当該無線中継装置RSの電源をオフにする要求が与えられたか否かを判定する。ここで、電源をオフにする要求が与えられた場合には、当該処理を終了し、一方、上記要求が与えられていない場合には、ステップ7dに移行して、ダウンリンクの制御チャネルCCHの中継を継続する。
以上のように、上記構成の無線中継装置RSでは、基地局装置BSから受信したダウンリンク信号をOFDM復調(二次変調に対するの二次復調)してチャネル群を検出し、そして、一次変調に対する一次復調は行うことなく、再びOFDM変調(二次変調)して、無線通信装置MSに中継するようにしている。
したがって、上記構成の無線中継装置RSによれば、従来の再生方式のように、一次変調に対する復調まで行わずに中継を行うので、処理負荷を軽減できる。
したがって、上記構成の無線中継装置RSによれば、従来の再生方式のように、一次変調に対する復調まで行わずに中継を行うので、処理負荷を軽減できる。
また上記構成の無線中継装置RSでは、基地局装置BSから受信したダウンリンク信号をOFDM復調してチャネル群を検出し、無線通信装置MSからリンクチャネルLCHを確立する要求を受けるまで(あるいは、基地局装置BSから無線通信装置MSに対してリンクチャネルLCHが割り当てられるまで)は、制御チャネルCCHのみを中継するようにしているので、処理負荷を抑制することができる。このため、基地局装置BSが形成する無線ゾーン内に無線通信装置MSが存在しない場合には、処理負荷を軽減でき、消費電力を抑制することができる。
そしてまた上記構成の無線中継装置RSでは、基地局装置BSが無線通信装置MSに割り当てたアンカーチャネルANCHおよびこのチャネルに含まれるマップ情報MAPで示されるPRUのチャネルについてのみ、中継を行うようにしている。
したがって、上記構成の無線中継装置RSによれば、基地局装置BSが存在を認識した無線通信装置MSとの通信に必要なチャネルについてのみ、中継処理が行われるので、処理負荷を軽減することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
その一例として例えば、上記実施の形態では、一次変調に対する一次復調は行わずに、OFDM復調された情報を再びOFDM変調して中継するようにしているが、一部の情報については、再生方式と同様に、一次変調に対する一次復調を行い、復号後に誤り訂正などの処理を行って、再び符号化、一次変調そしてOFDM変調を行って中継を行うようにしてもよい。
例えば、ステップ7d、7eでは、リンクチャネルLCHの確立要求や、無線通信装置MSの識別情報MSIDを取得するために、一次変調に対する一次復調や復号を行っている。また、ステップ7h、7lでは、制御チャネルCCHやアンカーチャネルANCHの各信号に対して、一次変調に対する一次復調や復号を行っている。これらの復調や復号によって得た情報を用いて、再び符号化、一次変調そしてOFDM変調を行って中継を行うようにしてもよい。
このように一部の情報についてのみ再生方式を適用する構成としても、全ての情報に再生方式を適用する従来の構成に比べて、その処理量を軽減することができる。
このように一部の情報についてのみ再生方式を適用する構成としても、全ての情報に再生方式を適用する従来の構成に比べて、その処理量を軽減することができる。
また制御チャネルについてのみ、上記実施形態で説明したように、データ再生を行うことなく、再びOFDM変調して、無線通信装置MSに中継し、基地局装置BSが無線通信装置MSに割り当てたアンカーチャネルANCHおよびこのチャネルに含まれるマップ情報MAPで示されるPRUのチャネルについてのみ、再生方式によりデータ再生を行って、中継するようにしてもよい。
このような構成であっても、全てのチャネルについてデータ再生を行う従来の再生方式に比べて、処理量を減らすことができる。
このような構成であっても、全てのチャネルについてデータ再生を行う従来の再生方式に比べて、処理量を減らすことができる。
また、上記実施の形態では、XGP方式を例に挙げて、ダウンリンク、アップリンクともに、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)を採用する場合を例に挙げて説明したが、例えばLTE(Long Term Evolution)のように、アップリンクには、SC-FDMA(Single-Carrier Frequency-Division Multiple Access)のみを採用する場合にも適用可能であることは言うまでもない。
10a,10b…アンテナ、11a,11b…アンテナスイッチ、12a,12b…ローノイズアンプ、13…ダウンリンク信号処理部、131,141…A/D変換部、132,142…FFT部、133,143…PRU選別処理部、134,144…IFFT部、135,145…D/A変換部、14…アップリンク信号処理部、15a,15b…パワーアンプ、100…ベースバンドユニット、BS…基地局装置、H…ユーザ宅、MS…無線通信装置、NW…移動無線基幹網。
Claims (6)
- 一次変調された信号に二次変調を施した伝送信号を中継元から中継先に無線中継する無線中継装置において、
前記伝送信号を受信する下り受信手段と、
この下り受信手段が受信した伝送信号に、前記二次変調に対する復調を行う下り二次復調手段と、
この下り二次復調手段によって復調された信号に対して、前記二次変調を施す下り二次変調手段と、
この下り二次変調手段の変調結果を無線送信する下り送信手段とを具備することを特徴とする無線中継装置。 - 前記下り二次変調手段は、前記下り二次復調手段によって復調された信号のうち、前記中継先にデータチャネルを通じてデータを伝送するための制御を行う制御チャネルに対して、前記二次変調を施すことを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。
- さらに、一次変調された信号に二次変調を施した伝送信号を前記中継先から受信する上り受信手段と、
この上り受信手段が受信した伝送信号に、前記二次変調に対する復調を行う上り二次復調手段と、
前記中継先から要求を受信した場合に、前記上り復調手段によって復調された信号のうち、前記中継元にデータチャネルを通じてデータを伝送するための制御を行う制御チャネルに対して、前記二次変調を施す上り二次変調手段と、
この上り変調手段の変調結果を無線送信する上り送信手段とを具備することを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。 - さらに、前記下り二次変調手段の変調結果に対して、前記一次変調に対する復調を行う下り一次復調手段と、
この下り一次復調手段によって復調された前記制御チャネルに基づいて、前記中継先に割り当てるデータチャネルを検出する割り当て検出手段とを備え、
前記下り二次変調手段は、前記下り二次復調手段によって復調された信号のうち、前記割り当て検出手段が検出したデータチャネルに対応する信号に対して、前記二次変調を施すことを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。 - 前記割り当て検出手段は、前記下り一次復調手段によって復調された前記制御チャネルと、前記中継先を識別する識別情報に基づいて、前記中継先に割り当てるデータチャネルを検出することを特徴とする請求項4に記載の無線中継装置。
- さらに、前記下り受信手段が受信した伝送信号の受信品質を検出する品質検出手段を備え、
前記下り二次復調手段は、前記下り受信手段が受信した伝送信号のうち、前記受信品質が最も優れた伝送信号に、前記二次変調に対する復調を行うことを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。
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- 2010-06-30 JP JP2010150296A patent/JP2012015790A/ja active Pending
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