JP2012013924A - 立体表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】陸上使用及び水中使用の両方で最適な3D表示を可能にする。
【解決手段】 立体表示装置は、水中検知部と、左右のそれぞれの画像を視差をもって表示して、所定の観察距離における三次元画像を得る3D表示部と、上記水中検知部の検知結果に従って、上記3D表示部の観察距離を変更する3D表示制御部と、を具備したことを特徴とし、また、上記3D表示制御部は、上記水中検知部の検知結果に従って上記3D表示部の左右の画像を表示する画素ペアを変更することにより上記観察距離を変更することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 立体表示装置は、水中検知部と、左右のそれぞれの画像を視差をもって表示して、所定の観察距離における三次元画像を得る3D表示部と、上記水中検知部の検知結果に従って、上記3D表示部の観察距離を変更する3D表示制御部と、を具備したことを特徴とし、また、上記3D表示制御部は、上記水中検知部の検知結果に従って上記3D表示部の左右の画像を表示する画素ペアを変更することにより上記観察距離を変更することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、立体視を可能にする立体表示装置に関する。
近年、デジタルカメラなどの撮影機能付き携帯機器は、画像処理を駆使して、様々な苦手撮影シーンを克服している。また、近年、映画産業では、臨場感を重んじた3D(3次元)化の波があり、テレビ業界もそれに追随して3D表示機器は普及傾向にある。
デジタルカメラ等の民生用の撮影機器においても、3D撮影可能な装置が開発されている。画像を立体的情報を含んで撮影記録し、これを再生観察する方式には多種多様な提案がある。例えば、右目用画像情報と左目用画像情報とを2つのLCDに夫々与えて表示させることで、立体表示を可能にする装置も開発されている。このような装置として例えば特許文献1においては、スーパーインポーズした画像を立体的に表示する装置が開示されている。
また、パララックスバリヤやレンティキュラレンズ等を用いて右目又は左目に選択的に右目用画像又は左目用画像を見せる画像分離法を採用した3D表示装置も普及している。
ところで、水密な構造を有することにより、陸上だけでなく水中での使用を可能にした、水中カメラが普及している。このような水中カメラにおいて3D撮影及び3D表示機能を付加して水中立体カメラを構成することが考えられる。
しかしながら、水中では、屈折率の関係で、陸上と同じような立体表示を行うことはできない。このため、陸上使用を前提に3D表示を最適化すると、水中で有効な3D表示ができず、逆に、水中使用を前提に3D表示を最適化すると、陸上で有効な3D表示ができないという問題点があった。
本発明は、陸上使用及び水中使用の両方で最適な3D表示を可能にすることができる立体表示装置を提供することを目的とする。
本発明に係る立体表示装置は、水中検知部と、左右のそれぞれの画像を視差をもって表示して、所定の観察距離における三次元画像を得る3D表示部と、上記水中検知部の検知結果に従って、上記3D表示部の観察距離を変更する3D表示制御部と、を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、陸上使用及び水中使用の両方で最適な3D表示を可能にすることができるという効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る立体表示装置が組み込まれた立体カメラを示すブロック図である。
先ず、図2及び図3の説明図を参照して、水中での立体(3D)表示と陸上での3D表示との相違点について説明する。
図2(a)は陸上での表示を説明するためのものである。人の左右の眼21L,21Rがモニタの表示画面22上に表示された物(リンゴの画像)23を観察している状態を示している。この場合には、両目21L,21Rの視線24がリンゴの画像23に結像する。この場合の観察距離hは、眼21L,21Rから表示画面22までの距離に一致している。
図2(b)は水中での表示を説明するためのものであり、両目21L,21Rと表示画面22との距離がhの状態(図2(a)の状態)のまま水中で観察したことを示している。水中においては、人物は水中メガネをかけて観察を行うものとする。両目21L,21Rから所定の距離には水中メガネによる空気の層25が存在する。水中メガネのガラスの層を無視すると、視線27は、空気と水との屈折率の相違によって、空気の層25と水の層26との境界において屈折する。
このため、図2(b)に示すように、輻輳角は陸上での観察時よりも大きくなり、両目21L,21Rと表示画面22との距離hに対して、人はそれよりも短い距離h’の位置に表示画面22’及びリンゴの画像23’が位置すると感じる。従って、水中において陸上と同じように観察するためには、観察距離を距離hよりも大きい距離にする必要がある。
3D表示を可能にする立体表示装置(3D表示装置)としてパララックスバリアやレンチキュラレンズ等を用いて視線を分割する視線分割方式を採用した場合には、輻輳角が所定の範囲内に制限されて、観察距離は所定の範囲に固定される。即ち、陸上で観察距離が最適化されたこのような3D表示装置を水中で用いた場合には、陸上使用時よりも長い観察距離で表示画面を観察する必要がある。
ところで、水中では、水の透過率が空気の透過率よりも低いことから、両目と表示画面との距離が比較的短い方が観察がしやすい。また、水中では波揺れが生じることから、表示装置をなるべく体に近い位置に構えた方がよい。
つまり、人物が手でモニタを把持する場合において、陸上では、図3(a)に示すように、腕32を若干曲げて顔31とモニタの表示画面33との距離が約50cmとなるような撮影フォームが採用されるのに対し、水中では、図3(b)に示すように、腕32をより曲げることで顔31をモニタの表示画面33に近付けて、顔31と表示画面33との距離が25cm程度となるような撮影フォームが有利である。
これに対し、上述したように、水中においても陸上と同じような3D表示の観察を行うためには、両目の位置を陸上で使用する場合よりも表示画面から離さなければならず、水中での理想的な撮影フォームを採用することができない。
そこで、本実施の形態においては、水中使用時か陸上使用時かを検出し、陸上使用時と水中使用時とで3D表示時の最適な観察距離を変更することで、陸上使用時及び水中使用時のいずれも同様の使用感で使用することを可能にする。
図4は本実施の形態において採用する立体カメラの外観を示す説明図である。立体カメラ41は、図4に示すように、水密の筐体42を有し、筐体42の前面にはカバーガラス43R,43Lで覆われた立体撮影用の右レンズ44R及び左レンズ44Lが配設される。また筐体42の前面には、メインストロボ45も配設されている。筐体42の上面にはレリーズボタン46が配設されている。
本実施の形態においては、筐体42の前面に後述する水中検知部14を構成する水圧センサ47が設けられている。また、筐体42の背面には、後述する3D表示部18を構成する表示画面48が設けられている。水圧センサ47は、筐体42に印加される圧力を測定し、測定結果を得る。
立体カメラ41には、図1に示す本体回路部10が内蔵されている。本体回路部10は、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子によって構成された撮像部12を有している。右レンズ44R及び左レンズ44Lからの被写体の光学像は、撮像部12を構成する撮像素子の撮像面に結像するようになっている。この撮像部12は、制御部11によって駆動制御される。制御部11は、撮像部12を構成する撮像素子の撮像面の情報を有している。制御部11は、撮像面の情報に基づいて、撮像部12に撮像素子の駆動信号を出力すると共に、撮像素子が光学像を光電変換して得た画像信号を取り込む。
例えば、撮像部12の撮像面は右レンズ44Rからの被写体像が結像される領域と左レンズ44Lからの被写体像が結像される領域とを有し、これらの領域に結像された光学像を光電変換して、夫々右画像信号及び左画像信号を制御部11に出力する。
制御部11は、撮像素子の光電変換によって得られた右画像信号及び左画像信号に対して、所定の信号処理、例えば、色信号生成処理、マトリックス変換処理、その他各種のデジタル処理を行う。本体回路部10は、左右画像信号及び音声信号等の記録に際して、符号化処理を施して圧縮した画像情報及び音声情報等を出力する。
本体回路部10には、画像記録部16が設けられている。画像記録部16には、制御部11からの画像情報及び音声情報が入力される。画像記録部16は、入力された画像情報及び音声情報を図示しない記録媒体に記録することができるようになっている。なお、画像記録部16としては例えばカードインターフェースを採用することができ、画像記録部16はメモリカード等に画像情報及び音声情報等を記録可能である。また、画像記録部16は、記録媒体に記録された画像情報及び音声情報を読み出して制御部11に供給することもできる。制御部11は、画像記録部16からの画像情報及び音声情報を復号化して、画像信号及び音声信号を得ることができるようになっている。
また、本体回路部10には、操作部13も配設されている。操作部13は、撮像装置41に設けられたレリーズスイッチ46や撮影モード設定等の各種スイッチに対するユーザ操作に基づく操作信号を発生して、制御部11に出力するようになっている。制御部11は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
本実施の形態においては、本体回路部10には、水中検知部14が設けられている。水中検知部14は、水圧センサ47の圧力測定結果が与えられ、測定結果に基づいて立体カメラ41が水中で用いられているか否かを検出し、水中検知結果を制御部11に出力するようになっている。なお、水中検知部14における水中検知としては、水圧センサ47を用いる方法だけでなく、水の伝導性で判定する方法、水の屈折率や光吸収を検出する方法等を採用してもよい。
また、OSD情報記憶部15には、スーパーインポーズ用のキャラクタが記憶されている。本実施の形態においては、OSD情報記憶部15は、各キャラクタを立体表示させるための右画像情報及び左画像情報を記憶するようになっている。
制御部11は、右画像信号及び左画像信号を3D表示制御部17に与える。3D表示制御部17は、3D表示部18を制御して、入力された右画像信号及び左画像信号に基づく立体画像を3D表示部18の表示画面48上に表示させるようになっている。
次に、図5及び図6を参照して3D表示制御部17及び3D表示部18による3D表示について説明する。図5はパララックスバリア方式を説明するための説明図であり、図6は本実施の形態における3D表示を説明するための説明図である。
3D表示部18は、パララックスバリア方式やレンチキュラ方式等の視差分割方式を採用した表示部である。視差分割方式においては、3D表示用のメガネ等を用いることなく、3D表示が可能である。なお、本実施の形態においては、3D表示部18としてパララックス方式の3D表示部を採用する例について説明するが、レンチキュラ方式等の他の方式を採用してもよい。
図5(a)の表示部50は、パララックス方式の基本的な構成例を示している。表示部50は右画像信号及び左画像信号が夫々供給される右画素と左画素とが交互に配置された画素表示部51を有する。この画素表示部51の前方側には、画素表示部51から所定距離離間して、パララックスバリア52が設けられている。パララックスバリア52は、画素表示部51の画素配列に対応した遮光部(実線部)を有すると共に、遮光部相互間において光を透過する透過部を有する。
図5(b)は表示部50の画素表示部51と視線54との関係を示している。人の右目53Rからの視線54とパララックスバリア52の透過部又は遮光部とを結ぶ線上及び人の左目53Lからの視線54とパララックスバリア52の透過部又は遮光部とを結ぶ線上における画素表示部51の画素配置から明らかなように、パララックスバリア52によって人の右目53Rは右画素のみを見ることができ、人の左目53Lは左画素のみを見ることができる。
そして、表示部50は、右画素を右画像信号によって駆動し、左画素を左画像信号によって駆動する。これにより、左右の目53L,53Rによってパララックスバリア52越しに画素表示部51を見ることで、右目53Rで右画像信号に基づく右画像を見ることができ、左目53Lで左画像信号に基づく左画像を見ることができる。こうして、表示部50により、メガネ等を用いることなく、3D表示が可能である。
また、対応する右画像と左画像とを、右画素及び左画素のいずれの画素ペアによって表示するかによって、飛び出し距離を変化させることができる。例えば、図5の画素表示部51の両端の右画素と左画素とで画素ペアを構成した場合には、輻輳角が最も大きくなり、飛び出し距離が最大となる。逆に、画素表示部51の隣接した右画素と左画素とで画素ペアを構成した場合には、輻輳角が最も小さくなって、飛び出し距離を最小にすることができる。
本実施の形態における3D表示部18は図5の表示部50と同様の構成を採用することができる。3D表示制御部17は、右画像信号及び左画像信号を3D表示部18の適宜の画素ペアに与えることで、3D表示させることができる。
パララックスバリア52及び画素表示部51の相互間の距離、サイズ等によって、立体視が可能な観察距離が規定される。3D表示制御部17において、右画像信号及び左画像信号をそのまま3D表示部18に画素ペアに与えただけでは、観察距離は固定である。
そこで、本実施の形態においては、3D表示制御部17は、制御部11から水中検知結果が与えられ、水中検知結果に基づいて、画素ペアを変化させることで、観察距離を変化させることができるようになっている。
図6はこのような水中検知結果による画素ペアの変更及びその効果を説明するためのものである。画素表示部63の四角の枠は各画素を示しており、パララックスバリア62の四角の枠は遮光部を示している。
図6(a)は陸上での表示を示している。画素ペアP1のうち右画素からの光は、パララックスバリア62の透過部を通過して人間の右目61Rに入射し、左画素からの光はパララックスバリア62の透過部を通過して人間の左目61Lに入射する。この場合の輻輳角はθ1であり、左右の目61L,61Rによって画素ペアP1を見た場合の飛び出し距離はX1である。
図6(b)は水中での表示を示している。水中メガネ64と両目61L,61Rとの間は空気の層であり、水中メガネ64からパララックスバリア62側は水の層である。水と空気の屈折率の差によって、水中メガネ64において視線が屈折する。この場合において、画素ペアP1を両目61L,61Rによって見た場合の輻輳角をθ1に維持するためには、両目61L,61Rから水中メガネ64までの輻輳角はθ2(>θ1)となる。この場合には、水と空気の屈折率から観察距離L2はL2≒1.33×L1となる。なおこの場合には、飛び出し距離は陸上での観察時と同じX1である。
これに対し、本実施の形態における3D表示制御部17は、水中においては、図6(c)に示す表示制御を行う。即ち、3D表示制御部17は、陸上において画素ペアP1に与えた左右画像信号を、水中では画素ペアP2に与える。画素ペアP2は、画素ペアP1の左右画素間の距離よりも大きい距離で左右画素が配置されたものである。
画素ペアP2のうち右画素からの光は、パララックスバリア62の透過部を通過して人間の右目61Rに入射し、左画素からの光はパララックスバリア62の透過部を通過して人間の左目61Lに入射する。この場合には、両目61L,61Rから水中メガネ64までの輻輳角はθ4(>θ3)となり、水中メガネ64からパララックスバリア62側における輻輳角はθ3となる。
即ち、輻輳角θ3は、輻輳角θ1よりも大きく、図6(c)の場合の観察距離L3は、観察距離L1よりも小さい。パララックスバリア62及び画素表示部63相互間の距離、相互の対応関係、サイズ、及び素数等を適宜設定することにより、観察距離L3をL3≦L1とすることができる。なお、左右の目61L,61Rによって画素ペアP2を見た場合の飛び出し距離はX2である。
即ち、3D表示制御部17は、制御部11から水中検知結果が与えられ、水中検知結果によって水中でないことが示された場合には陸上表示用の画素ペアP1に左右画像信号を与え、水中であることが示された場合には水中表示用の画素ペアP2に左右画像信号を与える。
こうして、3D表示制御部17は、水中における観察距離を陸上における観察距離以下にした表示を可能にする。
また、3D表示制御部17は、制御部11を介してOSD情報記憶部15に記憶されている立体表示用の右画像情報及び左画像情報も与えられるようになっている。3D表示制御部17は、これらの右画像情報及び左画像情報に基づいて、各キャラクタを立体表示させるように、3D表示部18の画素ペアを駆動するようになっている。これにより、3D表示制御部17は、例えば、電池消耗等を知らせる警告表示については、立体表示させることができるようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図7乃至9を参照して説明する。図7及び図8は実施の形態の動作を説明するためのフローチャートであり、図9は実施の形態の動作を説明するための説明図である。
図7のステップS1において、制御部11は撮影モードであるか否かを判定する。いま、撮影モードが指示されていないものとする。この場合には、制御部11は次のステップS2において再生モードであるか否かを判定する。再生モードが指示されている場合には、制御部11はステップS3において画像再生を行う。制御部11はステップS4において終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合には処理をステップS1に戻す。
ここで、撮影モードが指示されるものとする。制御部11は、撮像部12を駆動して左右レンズ44L,44Rからの信号を取り込んで信号処理し、左右画像信号を生成する。制御部11は左右画像信号に対して所定の信号処理を施した後、3D表示制御部17に出力する。
また、制御部11には、水中検知部14からの水中検知結果が与えられている。即ち、立体カメラ41に設けられた水圧センサ47は圧力測定を行っており、水中検知部14は圧力測定結果に基づいて、立体カメラ41が水中で使用されているか否かの水中検知結果を得て制御部11に出力する。制御部11は水中検知結果を3D表示制御部17に出力する。
3D表示制御部17は、左右画像信号を3D表示部18の対応する画素ペアに与えて駆動する。本実施の形態においては、3D表示制御部17は、水中検知結果によって立体カメラ41が水中で使用されているか否かを判定し(ステップS5)、判定結果に基づいて左右画像信号を陸上用画素ペアに供給するか、水中用画素ペアに供給するかを決定する。
即ち、立体カメラ41が水中で使用されていないことが示された場合には、3D表示制御部17は、ステップS6において、通常の画素ペアである陸上用画素ペアに左右画像信号を与える。この陸上用画素ペアは、図6の画素ペアP1に相当する。また、3D表示制御部17は、立体カメラ41が水中で使用されていることが示された場合には、ステップS7において、水中用の画素ペアである水中用画素ペアに左右画像信号を与える。この水中用画素ペアは、図6の画素ペアP2に相当する。
これにより、3D表示部18には、立体カメラ41が水中で使用されている場合には、陸上で使用されている場合よりも観察距離を小さくした表示が可能である。従って、使用者は、水中で立体カメラ41を使用する場合には、図9(a)に示すように、水中メガネ70をかけ、陸上で使用する場合に比べて腕32をより曲げて、顔31から表示画面48までの距離を小さくした状態において、陸上と同様の視感覚での観察が可能である。
制御部11は、次のステップS8において、レリーズボタン46が操作されたか否かを判定する。レリーズボタン46の操作が行われた場合には、処理がステップS9に移行して、制御部11は画像記録部16を制御して、撮像画像を記録させる。
図8は本実施の形態において採用される他の撮影制御を示している。図8のステップS11においては、制御部11はスルー画表示を行う。本実施の形態におけるスルー画表示は、図7のステップS5〜S7と同様の処理が行われ、3D表示部18の表示画面48上には3D表示が行われる。例えば、図9(a)に示すように、水中での撮影時にスルー画を表示させる場合には、水中用画素ペアを用いた3D表示が行われる。図9(b)はこのようなスルー画表示を示しており、表示画面48上に被写体である魚の画像71が表示されていることを示している。
次のステップS12では、制御部11はOSD表示を行う。いま、バッテリが消耗しバッテリ残量が比較的少なくなったものとする。制御部11はバッテリ残量が閾値よりも低下したことを検知すると、OSD情報記録部15を制御してバッテリ残量が低下したことを示す警告表示のための画像情報を読み出して3D表示制御部17に与える。これにより、3D表示制御部17は、この警告表示のための左右画像信号を画素ペアに与えて表示させる。図9(b)はこの場合の警告表示を示している。表示画面48上に「電池消耗」の警告表示が立体表示されている。
なお、3D表示制御部17は、警告表示については、撮像部12による撮像画像の手前側に表示されるように、水中用画素ペアを選択する。これにより、警告表示は、常に撮像画像よりも手前側に表示され、警告表示の確認が容易となる。
次のステップS13においては、ユーザ入力を受け付ける。制御部11はステップS14において撮影モードが指示されたか否かを判定する。撮影モードが指示されていない場合には、制御部11はステップS15において操作内容に従ったカメラ制御を行う。撮影モードが指示された場合には、制御部11はステップS16において撮影を行い、ステップS17において記録を行う。これらの撮影及び記録処理は図7と同様の手順で行われる。
このように本実施の形態においては、水中での使用か否か判断し、水中での使用でない場合には通常の画素ペアに左右画像信号を与え、水中での使用時には水中用画素ペアに左右画像信号を与える。これにより、水中においても観察距離を陸上における観察距離以下にすることができ、水中における観察に適した3D表示が可能であり、陸上と同様の視感覚での観察を可能にすることができる。
なお、上記実施の形態においては、画素ペアを変化させることで、観察距離を変更する例について説明したが、観察距離を変更可能な他の3D表示部を採用しても良い。例えば、特開平10−123459号公報においては、複数のパララックスバリアを用いて、パララックスバリアを切換えることで、観察距離を変更可能な装置が開示されており、このような装置を利用してもよい。
10…本体回路部、11…制御部、12…撮像部、13…操作部、14…水中検知部、15…OSD情報記憶部、16…画像記録部、17…3D表示制御部、18…3D表示部。
Claims (5)
- 水中検知部と、
左右のそれぞれの画像を視差をもって表示して、所定の観察距離における三次元画像を得る3D表示部と、
上記水中検知部の検知結果に従って、上記3D表示部の観察距離を変更する3D表示制御部と、
を具備したことを特徴とする立体表示装置。 - 上記3D表示制御部は、上記水中検知部の検知結果に従って上記3D表示部の左右の画像を表示する画素ペアを変更することにより上記観察距離を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の立体表示装置。 - 上記3D表示制御部は、陸上使用時の観察距離よりも水中使用時の観察距離を小さくする
ことを特徴とする請求項1に記載の立体表示装置。 - 上記3D表示制御部は、上記3D表示部にスーパーインポーズ表示する警告表示を三次元表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の立体表示装置。 - 上記3D表示制御部は、上記警告表示を他の表示よりも飛び出し距離を大きくして表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の立体表示装置。
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