JP2012004636A - データ圧縮装置およびデータ復元装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速で圧縮を行うことができるデータ圧縮装置およびこの圧縮データを高速に復元できるデータ復元装置を実現すること。
【解決手段】 時系列に配列される複数の画像データを圧縮処理するデータ圧縮装置において、時系列上隣接する画像データの同一位置における画素値の差分を算出する差分算出手段と、前記各画像データのうち予め定められた時刻における画像データ、および、前記各画素値の差分を記憶する記憶手段と、前記各画像データ間の画素値の差分、及び、前記複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに基づいて、圧縮データを生成する圧縮手段を、備えたことを特徴とするデータ圧縮装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、時系列に配列される複数の画像データを圧縮処理するデータ圧縮装置に関し、特に、高速な圧縮処理を行うデータ圧縮装置およびこの圧縮データを復元するデータ復元装置に関するものである。
具体的には、たとえばカルシウムシグナル応答のように、測定対象から放出(放射、出射)される光に基づき測定対象の状態(生物現象)を高速に撮像して(たとえば1秒間に10枚以上の画像データを取得して)画像データを多数時系列的に取得する画像撮像システムにおいて適用できるデータ圧縮装置およびデータ復元装置である。
すなわち、本発明は高速に画像データの圧縮を行うことにより、上述の画像撮像システムにおいてより多くの画像データを高速に記録保存でき、高い時間分解能、空間分解能、色数での撮影を実現することを可能とするデータ圧縮装置およびこの圧縮データを復元するデータ復元装置に関するものである。
従来から、創薬分野、バイオテクノロジーやメディカル分野では、薬剤および生体や細胞など、カルシウムシグナル応答のような生物現象の画像データを多数時系列的に取得する画像撮像システムが検討されている。
取得した画像データに基づいて、必要な画像処理を施して薬剤の種類や量に対する変化を解析し、薬剤と生体細胞(試薬と試料)の反応の過程を把握し、薬の候補になる薬剤を見出すためのスクリーニングを行う創薬スクリーニングシステム等も検討されている。
従来の画像撮像システムは、ウェルプレート上の所定数のウェルまたは全ウェルからそれぞれ拡大蛍光画像を取得するために、たとえばXYステージ装置を制御してウェルプレートを移動させて観察対象を顕微鏡などの視野領域に入れ、アクチュエータを制御して焦点位置を調整し、各ウェルの薬剤と生体細胞(試薬を与えた試料)が発生する蛍光をそれぞれ撮像して画像データを取得し、当該画像データを時系列に配列して記憶していた。
ここで、カルシウムシグナル応答とは細胞の機能を制御するカルシウムイオン(Ca2+)依存性の情報伝達経路を意味する。
従来の画像撮像システムでは、細胞に対する刺激に応じて、細胞内のイオン濃度が変化することに鑑み、イオン濃度に反応する蛍光染色を行って顕微鏡で観察して、細胞の反応を可視化していた。
図8は、出願人が実施中の従来の画像撮像システムで撮影した細胞の画像とその解析例の説明図である。なお出願人が実施中の画像撮像システムで撮影した細胞の画像とその解析例については、次のURLのWebページに以下の内容を含む記載がある(http://www.yokogawa.co.jp/hca/application/application5.htm)。
図8において、従来の画像撮像システムは、イオノフォアであるIonomycinを細胞に滴下した場合のカルシウムシグナル応答の画像データを取得する。ここでIonomycinは疎水性の分子で、脂質二重層に溶け込みCa2+に対する膜透過性を増大させるものである。
図8の(A)〜(D)は、画像撮像システムが取得した画像データおよびその画像解析結果のデータであって、細胞個々の細胞内Ca2+濃度の時系列変化を表している。
(A)はIonomycin滴下前の画像、(B)は画像(A)の画像解析結果の画像、(C)はIonomycin滴下後の画像、(D)は画像(C)の解析結果の画像である。
(A)〜(D)によればIonomycin滴下後と同時に細胞内Ca2+濃度が増加していることがわかる。
なお、このような従来の画像撮像システムにより取得した画像に基づき、輝度時系列解析を行うと、Ionomycinによる細胞内Ca2+濃度の経時変化を解析した結果、Ionomycin滴下後の細胞内Ca2+濃度の上昇を確認することができる、
また、全てのタイムラプス画像の細胞を関連付けることにより、細胞個々の変化を解析することが可能となり、特徴的な反応を起こす細胞の検出が可能となる。
ここで、カルシウムシグナル応答は、反応が短時間に生じるため、1秒間に少なくとも10枚以上の画像を撮像する必要があった。
しかしながら、従来の画像撮像システムは、複数色の染色、撮影を行うことで多様な情報を得られるが、単位時間に出力される画像データの量が増大し、保存メディア(ハードディスク等)への書出し速度が遅くなり問題となっていた。
この問題に対しては、従来の画像撮像システムでは当該システムのハードウェアの制限を満たすように、複数の画素を一つの画素に見立てて読み出す等のビニングを実行したり(例えば、1000×1000画素の画像を500×500画素で読み出す)、または単位時間の撮影枚数を減らしたりして対応していた。
特開2006−279207号公報
従来の画像撮像システムでは、カルシウムシグナル応答の高速画像撮像において、例えば、1秒間に30枚、1000×1000画素の画像(16bit/pixel)を取得するとし、3色で撮影すると、データレートは180MB/sとなる。このデータレートで1分間撮影すると、データ量は10.8GByteになる。
また多くの場合、実験は1枚のウェルプレートに96個等の多数のウェルを持つウェルプレートを用い、ウェルごとに実験条件を変えて行うので、96個分のデータを記憶する必要がある。例えば、上記条件で96ウェルを撮影すると、データ量は1.0368TByteにも及ぶことになる。
従来の画像撮像システムでは、上述のように、データレートもデータの合計容量も大きいので、ハードウェアの制限、特に画像書込み速度を満たすように、画像をビニングしてデータ容量を減らしたり、単位時間の撮影枚数を減らしたりして対応していた。
しかしながら、従来の画像撮像システムでは、生物学的な観点から、実験に必要な空間分解能や時間分解能、色数を実現できていないという問題点があった。
また、高速な書込みが可能なストレージ装置としてサーバ用ハードディスクやこれらのRAID(並列書込み)を利用する場合、安価なハードディスクと比較して単位容量あたりの価格が高価であるため、本技術分野で多用される96ウェルのプレートに対して、すべてのウェルの画像を保存することが困難であるという問題点もあった。
一方、データ容量を削減するには、画像を圧縮することが有効であり、従来の画像撮像システムでは、広く利用されている既存の圧縮アルゴリズム(Zip、Gzip、Deflate、Bzip2、他)により圧縮を行うデータ圧縮装置を備えていた。
たとえば、従来のデータ圧縮装置に関連する先行技術文献として特開2006−279207号公報(特許文献1)がある。これに開示されている従来のデータ圧縮装置は、画像データを構成する画素の隣接画素との2次元的差分の算出を行い、それらをビットシフトして上位ビットと下位ビットへ分解し、分割された下位データおよび上位データに、ハフマン符号化およびランレングス・ハフマン符号化をして2次元差分符号化処理を行うことにより可逆圧縮するものである。
しかし、従来のデータ圧縮装置では、圧縮率が優れる反面、圧縮に要する演算時間が長いので、カルシウムシグナル応答のような高速現象に対して、リアルタイムでデータを取得しながら圧縮を行うことは事実上不可能であった。
具体的には、特許文献1の従来のデータ圧縮装置では、画像の各画素値の走査を、「隣接画素の差分の算出時」、「出現頻度ヒストグラム生成時」、「ハフマン符号化圧縮時」の少なくとも3回行う必要があるので、演算時間が長くなるという問題点があった。
また従来のデータ圧縮装置では、特にハフマン符号化は演算時間が長く圧縮時間が比較的長いという問題点があった。
また、従来のデータ圧縮装置では、上述の汎用アルゴリズムは、原理的に圧縮が困難なデータに対しても多大なCPU(Central Processing Unit)時間(CPUが計算を行なっている時間)を費やして圧縮を試みるので、演算量に対する圧縮率の観点で効率が良くないという問題点があった。
また従来のデータ復元装置では、規則性が乏しく圧縮が困難であった画像データの圧縮データを復元するには、展開速度が遅く復元に時間がかかってしまうという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決するものであり、その目的は、高速な圧縮を行うことができるデータ圧縮装置およびこの圧縮データを高速に復元できるデータ復元装置を実現することにある。
特に、生物現象を高速に撮像して画像データを多数時系列的に取得する画像撮像システムにおいて、より多くの画像データを記録保存でき、高い時間分解能、空間分解能、色数での撮影を実現することを可能とするデータ圧縮装置およびこの圧縮データを復元するデータ復元装置を実現することにある。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、
時系列に配列される複数の画像データを圧縮処理するデータ圧縮装置において、
時系列上隣接する画像データの同一位置における画素値の差分を算出する差分算出手段と、
前記各画像データのうち予め定められた時刻における画像データ、および、前記各画素値の差分を記憶する記憶手段と、
前記各画像データ間の画素値の差分、及び、前記複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに基づいて、圧縮データを生成する圧縮手段を、備えたことを特徴とするデータ圧縮装置。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のデータ圧縮装置において、
前記画像データは、予め定められたN(Nは自然数)ビット数で表される数値の1画素分の画素値の連続からなる画像データであって、
前記差分が予め定められた前記Nビット未満であるM(Mは自然数)ビットにより表現可能であるときは、当該差分をMビット配列である第1の配列に格納し前記記憶手段に記憶する差分管理手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のデータ圧縮装置において、
前記画像データは、測定対象からの放出光に基づき画像処理した前記測定対象の画像データであって、
前記差分管理手段は、
前記画素値の差分の前記Mビットによる表現可能な範囲をオフセットにより制御し、前記測定対象からの放出光量が時間の経過とともに増加する傾向であるときは、前記Mビットにより表現可能な正の値を負の値よりも多くし、前記測定対象からの放出光量が時間の経過とともに減少する傾向であるときは、前記Mビットにより表現可能な負の値を正の値よりも多くすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3に記載のデータ圧縮装置において、
前記差分管理手段は、
前記差分が前記Mビットにより表現可能ではないときは、前記第1の配列に予め定められた値を格納するとともに当該画素値をNビット配列である第2の配列に格納して前記記憶手段に記憶し、当該画素値の前記画像データにおける位置を示す位置情報を当該差分と関連付けて第3の配列に前記記憶手段に記憶し、
前記圧縮手段は、前記圧縮データを、前記記憶手段に記憶される、前記複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データ、前記第1の配列、前記第2の配列および前記第3の配列のそれぞれを関連付けて生成することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、
予め定められたN(Nは自然数)ビット数で表される数値である1画素分の画素値の連続からなる画像データであって、時系列に配列される複数の画像データを圧縮処理する請求項2〜5のいずれかに記載のデータ圧縮装置により圧縮された圧縮データを復元するデータ復元装置において、
前記第1の配列に基づき、前記複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに、当該画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算して前記隣接する画像データを復元する加算手段を備え、
前記加算手段は、順次、加算の結果復元された画素データに、この画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算してNビット配列である第4の配列を生成することを特徴とするデータ復元装置。
請求項6記載の発明は、請求項5に記載のデータ復元装置において、
前記第2の配列に格納された画素値を、この画素値と関連付けられている前記位置情報に示された画像データの位置に相当する前記第4の配列の位置に挿入するオーバーフロー復元手段を、備えることを特徴とする。
本発明のデータ圧縮装置は、時系列上隣接する画像データの同一位置における画素値の差分を算出する差分算出手段と、各画像データのうち予め定められた時刻における画像データ、および、各画素値の差分を記憶する記憶手段と、各画像データ間の画素値の差分、及び、複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに基づいて、圧縮データを生成する圧縮手段を備えたことにより、大量の画像データを高速に圧縮できる点で有効である。
特に本発明のデータ圧縮装置は、上述の構成によってより多くの画像データを記録保存できるので、画像撮像システムにより生物現象を高速に撮像して取得された多数時系列的の画像データについて、高い時間分解能、空間分解能、多数の色数により撮像された画像データを記憶することができる。
すなわち本発明であれば、単純で高速な圧縮アルゴリズムにより、カルシウムシグナル応答等で出力される高いデータレートの画像に対して、圧縮効果でストレージを節約しながら、かつ高速にデータを保存できる点で有効である。
また、本発明のデータ圧縮装置は、差分算出手段11による差分算出や差分管理手段13による8ビット表現の可能性の判断が容易に並列化可能である点で有効である。圧縮に用いる演算は減算と比較程度で演算負荷が軽いため、特定のCPUを用いれば、MMXレジスタ(登録商標)を利用する高速化等が容易に行える。
また、本発明のデータ圧縮装置は、画像データは、測定対象からの放出光に基づき画像処理した測定対象の画像データであるときは、差分管理手段は、画素値の差分のMビットによる表現可能な範囲をオフセットにより制御し、測定対象からの放出光(量)が時間の経過とともに増加する傾向であるときは、Mビットにより表現可能な正の値を負の値よりも多くし、測定対象からの放出光(量)が時間の経過とともに減少する傾向であるときは、Mビットによる表現可能な負の値を正の値よりも多くすることにより、たとえばMビットが8ビット(M=8)の場合、8ビットによる表現可能範囲を常に−128から+127のように正と負を均等に分割するよりも、測定対象からの光に応じて、増光時には正の側に、減光時には負の側により多くの情報を割当てることで、圧縮効率が良好になる点で有効である。
また、本発明によれば、上述の構成とすることにより、圧縮においても伸張においても、画像全体を走査する回数が1回だけで良く、用いる演算が加算と減算、大小比較のみであるため、極めて高速な処理できる点で有効である。
また、本発明によれば、上述の構成とすることにより、画像の走査回数や演算の単純さに起因する高速性により、公知のアルゴリズムと比較して少なくとも5倍以上高速な伸張速度を実現できる。すなわち、高速に圧縮できる点で有効である。
また、本発明のデータ復元装置は、第1の配列に基づき、複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに、当該画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算して隣接する画像データを復元する加算手段を備え、加算手段は、順次、加算の結果復元された画素データに、この画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算してNビット配列である第4の配列を生成することにより、高速に高圧縮率で圧縮されたデータを高速に復元することができる点で有効である。また画像全体を走査する回数が1回だけで良く、用いる演算が加算と減算、大小比較のみであるため、極めて高速な処理できる点で有効である。
本発明のデータ圧縮装置の一実施例を示す構成説明図である。 図1のデータ圧縮装置が複数枚の画像に係るデータ圧縮の動作フロー図である。 出願人が実験で使用した圧縮対象である画像のサンプルデータの説明図である。 実験結果(圧縮率)の説明図である。 本発明のデータ復元装置の一実施例の構成説明図である。 本発明のデータ復元装置が圧縮データを復元する際の動作フロー図である。 図1のデータ圧縮装置1を用いた画像解析システムの一実施例を示す構成説明図である。 従来の画像撮像システムで撮影した細胞の画像と解析例の説明図である。
<第1の実施例>
本発明のデータ圧縮装置は、画像撮像システムにより所定の時間間隔で撮像され、予め定められたN(Nは自然数)ビット数で表される数値である1画素分の画素値の連続からなる画像データであって、時系列に配列される複数の画像データを圧縮処理するものである。
本発明のデータ圧縮装置の主な特徴は、隣接する時系列画像データに対して同一位置における画素ごとに時系列方向の差分に基づいて圧縮することにより、画素値を表すのに必要なデータ容量を削減し、データを高速に圧縮することである。
(構成の概要)
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図1は本発明のデータ圧縮装置の一実施例を示す構成説明図である。
説明を簡単にするために、1画素分の画素値は16ビット(N=16)で表される(画素値が0から65535で表される)ものとして説明する。なお、本発明のデータ圧縮装置は、1画素が16ビット以外のビット数で表される画素値である場合(32ビット等)や、グレースケール、カラーのいずれの画像である場合であっても適用可能である。
また画像データは、一例として測定対象からの放出光に基づき画像処理した測定対象の画像データを用いて説明するが、本発明の実施にあたって取り扱う画像データはどのようなものであってもかまわない。
図1において、本発明のデータ圧縮装置1は、主に、時系列に配列される画像データを構成する画素値について、時系列上隣接する画像データの同一位置における画素値の差分を算出する差分算出手段11と、各画像データのうち予め定められた時刻(時間、時刻点)における画像データ、差分算出手段11により算出された時系列上隣接する画像データの画素値の差分が格納される第1の配列100、第1の配列100に格納できない差分が算出された画素値が格納される第2の配列200および(座標)位置情報が格納される第3の配列300を記憶する記憶手段12と、画素値の差分を第1の配列100に、オーバーフロー(後述)が生じた画素値を第2の配列200に、オーバーフローが生じた画素の位置を示す位置情報を第3の配列300に格納し記憶手段12に記憶する差分管理手段13と、記憶手段12に記憶される、複数の画像データのうち予め定められた時刻(時間、時刻点)における画像データ、第1の配列100、第2の配列200および第3の配列300のそれぞれを関連付けた圧縮データを生成する圧縮手段14、を備える。
なお、データ圧縮装置1は、第1の配列100に基づき、予め定められた時刻における画像データに、当該画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算して隣接する画像データを復元する加算手段15を備えるものでもよい。
この加算手段15は、順次、加算の結果復元された画素データに、この画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算して復元画像データであるNビット第4の配列400を生成する。
また、データ圧縮装置1は、第2の配列200に格納された画素値を、この画素値と関連付けられて第3の配列300に格納されている位置情報に示された、各画像データの位置に相当する第4の配列400の位置に挿入するオーバーフロー復元手段16を備えるものでもよい。
さらに、データ圧縮装置1は、各手段の動作を制御するCPU等の演算制御部17を備える。この演算制御部17は主に差分算出手段11、差分管理手段13、圧縮手段14、加算手段15、オーバーフロー復元手段16の機能を実行する。
演算制御部17は、記憶手段12に格納されているOSなどを起動して、このOS上で格納されたプログラムを読み出し実行することにより各手段または装置全体を制御し、データ圧縮装置固有の動作を行う。
このとき記憶手段12は、演算制御部17によって実行されるプログラムやアプリケーションをプログラム格納エリアに展開し、入力されたデータや、プログラムやアプリケーションの実行時に生じる処理結果などのデータをワークエリアに一時的に記憶するものであってもよい。
なお、本発明のデータ圧縮装置1は、外部の機器と接続線、ネットワークなどを介して電気的に接続される通信手段18を有するものでもよい。
データ圧縮装置1は、圧縮手段14により生成された圧縮データを通信手段18を介して外部の機器に送信するものでもよい。
(主な構成要素の説明)
差分算出手段11は、時系列配列において隣接する画像データを構成する画素値について、各画像データの同一位置における画素値の差分を算出する。
たとえば、時系列に配列される画像データを、T0、T1、・・・、TZとすると、差分算出手段11は、外部から取得した時系列(2次元)画像データのうち予め定められた時点j(jは0以上の整数)における画像データ(Tj+1)とその直前の画像データ(Tj)を読み出して、それぞれ行や列の数を別途記憶してi(iは0以上の整数)番目の画素値をyTj+1(i)、yTj(i)と表記できるような1次元配列に変換して、時系列上隣接する画像データの同一位置の画素値の差を算出する。
また、差分算出手段11は、時系列上隣接する各画像データの1次元配列yTj+1(i)、yTj(i)をそれぞれ走査して、全ての画素値において同一位置における画素値の差分を算出する。
たとえば、差分算出手段11は、2次元画像データ上の(0、0)、(0、1)、(0、2)、・・・、等の位置座標で1行(または1列)を走査してから次の行(または列)へ移動するように画素を走査するようにして、時系列上隣接する画像データの同一位置の全画素値の差分を算出する。
差分管理手段13は、差分算出手段11で得られた差分が16ビット(Nビット)未満であるM(Mは自然数)ビット(たとえば8ビット)により表現可能であるときは、当該差分をビット配列である第1の配列100に格納し記憶手段12に記憶する。
なお、説明を簡単にするため、MビットをN/2ビット(8ビット)として説明する。
Mを8ビットとする場合、8ビット(1バイト)単位で演算するため、プログラミング上、ビットシフト演算等を活用して、高速化しやすい点で有効である。
差分管理手段13は、差分算出手段11で得られた差分が8ビット(Mビット)により表現可能ではないときは、第1の配列100に「0」等の予め定められた値を格納するとともに当該画素値を16ビット配列(Nビット配列)である第2の配列200に格納し記憶手段12に記憶し、当該差分が算出された画素の位置情報および当該画像データが撮像された時間を当該画素値と関連付けて第3の配列300に格納して記憶手段12に記憶する。
また差分管理手段13は、画素値の差分の8ビットによる表現可能な範囲をオフセット(後述)により制御し、測定対象からの放出光(量)が時間の経過とともに増加する傾向であるときは、オフセットを予め定められた値(予め定められた方法により算出された値、または、予め定められた方法で正の側または負の側にシフトした値)に設定して8ビットにより表現可能な正の値を負の値よりも多くし、測定対象からの放出光(量)が時間の経過とともに減少する傾向であるときは、オフセットを予め定められた値に設定して8ビットによる表現可能な負の値を正の値よりも多くする。以下、この手法を「可変オフセット」と呼ぶことにする。
具体的には、差分管理手段13は、予め1000×1000の画素からなる画像データに対して、たとえば数100画素ごとの格子状で間引いた少数の画素の平均値(平均輝度)またはその他の統計量を算出し、その増減の傾向(増光、減光の傾向)を記憶手段12に記憶する。
その後、差分管理手段13は、この増減の傾向に基づき予め定められた割り当て手法により格子ごとに8ビット表現を正か負の側に偏らせて割当てる(いいかえればオフセットを変更する)。以下、この操作を「平均変化率測定」という。
なお差分管理手段13は、単に規則正しい格子でサンプリングすると背景も含むので、細胞の有無を検出して細胞が存在する位置だけの複数の画素から平均輝度をサンプリングするものでもよい。
ここで、可変オフセットの必要性について説明する。
たとえば画像データが、カルシウムシグナル応答における測定対象からの放出光に基づき画像処理した画像データである場合には、時間経過とともに視野内の細胞は概ね同様の輝度変化を示す。ある細胞が増光傾向にあるときには、他の細胞も増光傾向にある。逆に、減光傾向も同様である。
このため、差分を8ビットで表現するとき、常に−128から+127のように正と負を均等に分割するよりも、増光時には正の側に、減光時には負の側に、より多くの情報を割当てる方がオーバーフロー(後述)が生じにくくなり、圧縮効率が良好になる。この範囲の小さい方の値(例えば−128)をオフセットという。
なお、差分管理手段13は、0から+255のように正か負の一方に割振ると、ランダムに増減する背景のノイズを表現できなくなるので、まったく負の値を含まないような割振りは行わずに、ノイズ成分を考慮した割り振りを行うものでもよい。
例えば、差分管理手段13は、背景のノイズのほとんどを表現できるよう、正の側の偏りの上限でも−32から+223まで、負の側の偏りの下限でも−223から+32まで等、ノイズ成分を考慮した一定の異符号側の(0を含む)データ領域を確保する割り振りを行うものでもよい。
記憶手段12は、画像撮像システム等の外部機器から取得した時系列に配列された画像データのうち予め定められた時刻における画像データを記憶する。たとえば時系列に配列される複数の画像データのうち時系列の先頭である画像データを記憶する。
具体的には、記憶手段12は、時系列に配列される画像データを、T0、T1、・・・、TZとするとT0の画像データを記憶する。
記憶手段12は、差分算出手段11で算出された差分が格納される8ビット配列である第1の配列100を記憶する。
また記憶手段12は、差分算出手段11で取得した差分であって8ビット(Mビット)により表現可能ではない画素値が格納されている16ビット配列である第2の配列200、および当該差分が算出された画素の位置情報を第3の配列300に格納して記憶する。
さらに、記憶手段12は予め定められた時刻における画像データ、第1の配列100、第2の配列200及び第3の配列300のそれぞれを関連付けた圧縮データも記憶する。
また、記憶手段12は、たとえばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置などであり、主にOSやデータ圧縮装置1として動作させるためのプログラムやアプリケーション、これらプログラムなどの実行時に使用されるデータなどの各種情報を記憶する。
記憶手段12は、予め定められた時刻における画像データについて、公知の圧縮方法により圧縮した状態で記憶するものでもよい。
圧縮手段14は、記憶手段12に記憶される、予め定められた時刻における画像データ、第1の配列100、第2の配列200および第3の配列300のそれぞれを関連付けた圧縮データを生成し、記憶手段12に記憶する。
なお、圧縮手段14は、第1の配列100、第2の配列200および第3の配列300を固定長配列か可変長配列のいずれかの形式で保存するものでもよい。
この場合、たとえば第1の配列100を可変長とすることにより、オーバーフロー位置での差分のための領域が不要になり、圧縮率が改善する場合がある点で有効である。
また、圧縮手段14は、第1の配列100を固定長とし、オーバーフローが生じた場合は、16ビットのうちの下位8ビットを第1の配列100へ保存し、上位8ビット分を第3の配列300の可変長配列に記録しても良い。圧縮率が改善する場合がある点で有効である。
また、圧縮手段14は、第3の配列300の配列を用いず、第1の配列100を可変長にして、オーバーフローの位置においては、連続する2バイトを用いてオーバーフローの位置での16ビットのデータを保存しても良い。圧縮率が改善する場合がある点で有効である。
また、圧縮手段14は、これらの3種類の配列を個別に異なる方法(ハフマン符号化等の公知の方法を含む)で圧縮するものでもよい。圧縮率が改善する場合がある点で有効である。
(本発明の主な特徴)
本発明の主な特徴は、差分管理手段13が、時系列上隣接する各画像データの同一位置における画素値同士の差分は多くの場合が小さいものである点に着目し、画像データを構成する画素値を表す単位であるNビットよりも小さいビット数であるMビット配列に当該差分を格納する点、可変オフセットを行う点である。
具体的には、本発明は、差分算出手段11が全画像データについて時系列上隣接する各画像データの同一位置における画素値の差分を算出し、この差分が例えば−128から+127(10進数表示)の間にある場合には差分管理手段13が8ビット(Mビット)の配列である第1の配列100に保存する。
このため、すべての画素の差分が8ビットで表現できるもの仮定すると、圧縮データ量は元の画像データ量の約半分になる。また画像全体を走査する回数が1回だけでよいため、高圧縮率で高速に圧縮できる点で有効である。
なお差分の範囲は−128から+127に限らず、−127から+128等、8ビットの範囲を10進数で表現可能な範囲であればどのようなものでもよい。
一方、16ビットの画像データにおいて系列上隣接する各画像データの同一位置における画素値の差分は、−65535から+65535(10進数表示)の範囲になる可能性があり、17ビット以上を用いないと表現できない場合もある。
これに対して、本発明のデータ圧縮装置では、差分(yTj+1(i)―yTj(i))が8ビット(Mビット)により表せない範囲になった場合(このような場合を以下、オーバーフローという)は、差分管理手段13が第1の配列100に0などの予め定められた値を格納するとともに画素値yTj+1(i)を16ビット配列(Nビット配列)である第2の配列200に格納し、オーバーフローが生じた画素の(座標の)位置iを示す位置情報を画素値yTj+1(i)と関連付けて第3の配列300に格納して記憶手段12に記憶する点も主な特徴点である。
このため、画素の差分が8ビットで表現できるときは第1の配列100に格納し、8ビットで表現できないときは第2の配列200に画素値y(i)を格納するとともに位置情報iを第3の配列300に記憶することにより、高圧縮率で圧縮できる点で有効である。また画像全体を走査する回数が1回だけでよいため、高速に圧縮できる点で有効である。
すなわち、本発明のデータ圧縮装置は、16ビットの画像(配列)データを、(1)時系列上隣接する画像データの同一位置における画素の差分を表す8ビットの第1の配列100、(2)オーバーフローの座標位置を表す第2の配列200、(3)オーバーフローが生じた位置の画素値を表す第3の配列300の3種類のデータに変換し、これらを関連付けて保存して圧縮データを生成する点で特徴的である。このため、本発明のデータ圧縮装置は、高圧縮率で高速に圧縮できる。
なお、本発明のデータ圧縮装置は、差分算出手段11が算出した差分により圧縮手段14が圧縮するものとして説明しているが、画素値が急激に変化する場合(たとえばカルシウムシグナル応答などでは急激に増光、減光を示すことがある場合)は圧縮を行わずに当該画像データの全画素値をそのまま記憶手段12に記憶する圧縮中止手段30を備えるものでもよい。
たとえばカルシウムシグナル応答等では、薬剤投与の後、急激な増光、減光を示すことがある。このとき、連続した2フレームの画像で、大多数の画素が細胞を表しており、さらに細胞の輝度の差の平均が8ビットで表現できないほど増減する場合は、本発明の手法を適用してもデータ容量の低減を期待できない場合があり、却って演算時間が無駄になる場合もあり得る。
このような場合は、圧縮中止手段30は、差分管理手段13が実行した上述の「平均変化率測定」に基づき、細胞が占める面積や発光の変化率が予め定められた閾値値よりも大きい場合には、差分算出手段11の差分による圧縮を中止し、そのまま記憶手段12に記憶するか、他の圧縮アルゴリズムにより圧縮を行うものでもよい。
(主な構成要素の配置・接続関係の説明)
差分算出手段11は、記憶手段12と接続され、記憶手段12または外部機器から時系列に配列された画像データを読み出す。
また、差分管理手段13は、差分算出手段11および記憶手段12と接続され、差分算出手段11により得られた差分を記憶手段12の8ビット(Mビット)の第1の配列100に格納し、オーバーフローが生じたときは第1の配列100に0を格納するとともに、オーバーフロー発生時における画素の画素値を16ビット(Nビット)の第2の配列200に格納し(座標)位置情報を第3の配列300に格納して記憶手段12に記憶する。
圧縮手段14は、記憶手段12と接続され、生成した圧縮データを記憶する。
加算手段15は、記憶手段12と接続され、記憶手段12から圧縮データを読み出して予め定められた時刻における画像データに、第1の配列100に格納されている画素値の差分を加算し、16ビット(Nビット)配列である第4の配列400を生成して圧縮データを復元して復元データを記憶手段12に記憶される。
オーバーフロー復元手段16は、記憶手段12と接続され、記憶手段12から第2の配列200に格納された画素値と第3の配列300から当該画素値の位置情報を読み出してこの画素値と関連付けられている位置情報に示された画像データの位置に相当する第4の配列400の位置に挿入する。
(本発明の動作)
このような構成で本発明は、次の動作を行う。図2は、図1のデータ圧縮装置が複数枚の画像に係るデータ圧縮の動作フロー図である。
図2のステップSP101において、差分算出手段11は、画像撮像システム等の外部機器から取得した時系列に配列された画像データのうち予め定められた時刻における画素データ(たとえばT0)を記憶手段12に記憶する。
以下のステップSP102〜109は、画像撮像システム等の外部機器から取得した時系列に配列された画像データT0〜TZの全てを読み込むまで繰り返し行う。
なお、データ圧縮装置は、画像撮像システムが取得した画像データを取得しながら、リアルタイムで処理するものでもよく、TZまでデータが揃っていない段階で処理を実行するものでもよい。
ステップSP102において、差分算出手段11は、外部機器から取得した時系列に配列された画像データのうち、前回読み込んだ画像データ(Tj)の次の時点の画像データ(Tj+1(直前で読み込んだ画像データがT0ならT1))を読み込む。
なお読み込まれる画像データは2次元データであってもよいし、予め1次元配列に変換されているものでも良いし、読み込んだ後に各画像データを1次元配列に変換するものでもよい。
ここでデータ圧縮装置は、以下のステップSP103〜107の処理について、予め定められた時点における画像データと、当該画像データと時系列上隣接する画像データの全画素の値についての差分(yTj+1(i)―yTj(i))を算出して記憶するまで繰り返し行う(iが0〜nまでの値とすればn+1回繰り返し行う)。
ステップSP103において、差分算出手段11は、ステップSP102で読み込まれた時系列上隣接し合う画像データ(Tj)、(Tj+1)の予め定められたi番目の画素値であるyTj+1(i)、yTj(i)を16ビット(Nビット)で記録する。
ステップSP104において、差分算出手段11は、直前のステップSP103の動作で読み込んだi番目の画素値yTj(i)とyTj+1(i)の画素値の差(yTj+1(i)―yTj(i))を算出する。
たとえば、差分算出手段11は、0番目の画素値におけるT0とT1との画素値の差(yT1(0)―yT0(0))を算出する。
ステップSP105において、差分管理手段13は、差分算出手段11で得られた差分が予め定められた16ビット(Nビット)未満である8ビット(Mビット)により表現可能であるか否か(オーバーフローが生じたか否か)を判定する。
本発明のデータ圧縮装置は、8ビットにより表現可能であるときは、ステップSP106に移行する。また8ビットにより表現可能ではないときは、ステップSP107に移行する。
ステップSP106において、差分管理手段13は、当該差分を8ビット配列(Mビット配列)である第1の配列100に格納し記憶手段12に記憶する。
なお差分算出手段11は画像データにおいて、次の画素があるときは記憶手段12から当該画素値を読み込む。
ステップSP107において、差分管理手段13は、第1の配列100に0等の予め定められた値を格納するとともに当該画素値を16ビット配列(Nビット配列)である第2の配列200に格納して記憶手段12に記憶し、さらに当該画素値が算出された画素の位置(i)を示す位置情報を当該画素値と関連付けて第3の配列300に格納して記憶手段12に記憶する。
なお差分算出手段11は画像データにおいて、次の画素があるときは記憶手段12から当該画素値を読み込む。
本発明のデータ圧縮装置は、画素の位置を示すiをインクリメントしてステップSP103に移行し、時系列上隣接する画像データの全画素の同一位置における画素値の差分を算出し記憶するまで引き続き、ステップSP103〜SP106の動作について実行する。全画素の値についての差分を算出した後はステップSP108に移行する。
ステップSP108において、圧縮手段14は、記憶手段12に記憶される予め定められた時刻における画像データ(たとえば、T0)、第1の配列100、第2の配列200および第3の配列300をそれぞれ関連付けた圧縮データを生成し、記憶手段15に記憶する。
ステップSP109において、演算制御部17は、通信手段を制御して、記憶手段12に記憶されている圧縮データを転送する。
なお、演算制御部17は、圧縮手段14がステップSP103〜106の間に圧縮を中止した場合には、通信手段を制御して画像データをそのまま転送する。
ステップSP109を終えると、本発明のデータ圧縮装置は、次の時点の画像データを取得するべく、時系列に配列された画像データTjのjをインクリメントしてステップSP102に移行する。
本発明のデータ圧縮装置は、画像撮像システムなどの外部から取得した時系列に配列された多数枚の画像データを全て読み込み、直前の画像データとの同一位置における画素値の差分を全て算出し記憶するまで、引き続きステップSP102〜SP108の動作について実行する。また全画像データについて差分を算出すると動作を終了する。
なお、ステップSP103〜SP107の前処理として、差分管理手段13は「平均変化率測定」を実行し可変オフセットを設定するものでもよい。
また、ステップSP103〜SP107の動作において、圧縮中止手段30は、差分管理手段13が実行した上述の「平均変化率測定」に基づき、細胞が占める面積や発光の変化率が予め定められた閾値値よりも大きい場合には、差分算出手段11の差分による圧縮を中止し、そのまま記憶手段12に記憶するか、他の圧縮アルゴリズムにより圧縮を行うものでもよい。
(効果の具体的な説明)
ここで、本発明の圧縮効果について説明する。
図3は出願人が実験で使用した圧縮対象である画像のサンプルデータの説明図、図4は実験結果(圧縮率)の説明図である。
図3において示した画像データは、ある細胞におけるカルシウムシグナル応答の状況を画像処理システムにより撮像した画像の一部(時系列により配列された100枚の画像のうちの1枚)であって、特徴として異なる時刻でも明るさは大きく変わるが、全体の形状の変化はほとんど無い。
図3の画像を含む100枚の時系列画像データに適用した場合の圧縮率を図4に示す。図4では、横軸が時刻点(t)を表し、縦軸が圧縮率を示す。丸印はオフセットによる設定を、「−128」に固定した場合(8ビットの表現可能範囲を−128から+127の範囲で利用)、四角印は可変オフセット処理によりオフセットを可変にした場合を示す。
全体として元のデータに対して、54〜65%程度に圧縮を行えていることが分かる。
特に、t=35以降、細胞が急激に明るくなるため、隣接する時刻点での画素値の変化量が大きくなり、圧縮率が悪化する。
t=35付近の領域では、四角印の方が圧縮率が2.5%ほど改善している。これは、差分管理手段13が可変オフセット処理を行い、光の増減に応じてオフセットを調整することにより、差分の8ビット表現を常に正と負を均等に分割するのではなく、増光時には正の側に減光時には負の側により多くの情報を割当てるため、圧縮効率が向上することによるものである。
さらに、本発明の効果を明らかにするため、以下の性能指標を用いて説明する。
圧縮の速度性能を表す指標として、「実際に圧縮に要した時間」を「圧縮を行ってデータを書き込む場合と圧縮を行わずにデータを書き込む場合の時間の差(以下、tCという)」で除した比率を用いる。以下、この比率を「短縮係数」という。
Cは、データ容量をD[MB]、記憶手段12(ストレージ)の書込み速度をrd[MB/s]、データの圧縮率をαとすると、下記(式1)のように表すことができる。
このtCよりも短時間にデータを圧縮できれば圧縮した効果でデータ書込み時間も短縮できることになる。
現在広く用いられている汎用パソコンやハードウェアで現実的な値を用いると、D=2MB、rd=100MB/s、α=0.6の場合、tC=8ms程度である。
これは、8ms程度で圧縮を行わないと、書込み速度の観点で圧縮する意味が無いことを意味しており、相当に厳しい条件である。現実には、圧縮することで実効書込み速度が多少低下しても、ストレージ容量の節約の観点で圧縮する方を選択する場合もある。
一方、短縮係数は、係数値が1を下回る場合、圧縮による実効書込み速度向上があることを意味する。
逆に短縮係数が1を超える場合、仮に圧縮率αが小さく、圧縮性能で優れていたとしても、圧縮に要した時間のために実効書込み速度は圧縮しない場合よりも低下することを意味する。
出願人は、本発明のデータ圧縮装置における圧縮アルゴリズムをC#言語による実装により実験を行った。
結果として、画像1枚あたりの圧縮時間は29ms程度となり、D=2MB、rd=10MB/s、α=0.6とすると短縮係数は1を下回る結果となった。一方、従来の圧縮技術であるDeflateやBzip2では1を上回る結果となった。
また、本発明のデータ圧縮装置のアルゴリズムは、既存のアルゴリズム(DeflateやBzip2)と比較して5倍以上高速なものとなった。
このように本発明のデータ圧縮装置を用いれば、高圧縮率で高速に圧縮でき、記憶容量を節約できるとともに、CPUにかかる負荷を軽減できる点で有効である。
この結果、本発明のデータ圧縮装置は、時系列上隣接する画像データの同一位置における画素値の差分を算出する差分算出手段と、各画像データのうち予め定められた時刻における画像データ、および、各画素値の差分を記憶する記憶手段と、各画像データ間の画素値の差分、及び、複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに基づいて、圧縮データを生成する圧縮手段を備えたことにより、大量の画像データを高速に圧縮できる点で有効である。
特に本発明のデータ圧縮装置は、画像撮像システムにおいて、本データ圧縮装置をシステム構成の一部に用いれば、生物現象を高速に撮像して取得された多数時系列的の画像データを保存する際に、より多くの画像データを記録保存できることになり、高い時間分解能、空間分解能、多数の色数により撮像された画像データを記憶することができる点で有効である。
すなわち本発明であれば、単純で高速な圧縮アルゴリズムにより、カルシウムシグナル応答等で出力される高いデータレートの画像に対して、圧縮効果でストレージを節約しながら、かつ高速にデータを保存できる点で有効である。
また、本発明のデータ圧縮装置は、差分算出手段11による差分算出や差分管理手段13による8ビット表現の可能性の判断が容易に並列化可能である点で有効である。圧縮に用いる演算は減算と比較程度で演算負荷が軽いため、特定のCPUを用いれば、MMXレジスタを利用する高速化等が容易に行える。
(その他の構成例)
なお、本発明のデータ圧縮装置は、ステップSP102〜SP108の動作において、圧縮手段14は、圧縮の試みによって、記憶手段12に記憶されている予め定められた時刻における画像データ、第1の配列100、第2の配列200および第3の配列300のデータ量が元のデータの容量(圧縮動作前の容量)を上回る場合、圧縮を中止するものでもよい。
また、本発明のデータ圧縮装置は、圧縮手段14が単に圧縮を中断するのでなく、予め記憶手段12に記憶されている他の圧縮アルゴリズムによる圧縮に切替えたり、「短縮係数」や同様の係数を計算し、これらの性能指標の観点で圧縮方法を切替えたりするものでもよい。
このため、本発明のデータ圧縮装置は、圧縮率のみならず、それに要する演算時間も考慮した、短縮係数や同様の性能指標を用いて圧縮性能を評価し、状況に応じてリアルタイムに切替えることにより、大量の画像データを高圧縮率で高速に圧縮できる点で有効である。
また、本発明のデータ圧縮装置は、圧縮手段14が、記憶手段12または外部のストレージに書込みを行う際に利用される主記憶のメモリをバッファの状況に応じて圧縮を行うか否かを判定するものでもよい。これにより、記憶手段12、ストレージ側が一時的に混雑しても、書込みが不可にならないように出来る点で有効である。
たとえば圧縮手段14はバッファの残り容量を考慮して、バッファが満杯になる傾向がある場合はデータが大きく記憶手段12、ストレージへの書込みが間に合わないことを意味するため、圧縮を実行すべきと判定する。これにより、バッファの節約とストレージへの書込み時間の短縮の両方の面で利点がある。
また、本発明のデータ圧縮装置は、時系列により配列される多数毎の2次元画像データ(XY平面画像が時刻Tにより配列されているデータ)への適用例を示したが、これに限定するものではなく、時刻Tにより配列されている点を3次元(XYZ)座標のZ軸へ読み替えて3次元画像の可逆圧縮に適用できる。
また、本発明のデータ圧縮装置は、差分管理手段13がオーバーフロー発生のときに当該画素の位置を記憶手段14に記憶すると説明したが、例えば、上記オーバーフローの座標位置を表す配列を保持する方法として、(A)可変長の配列(リスト)を利用する方法、(B)画像全体と同じ長さのブール型(1ビットの真偽値)の固定長配列を利用する方法(以下、この方法をDiffCompress2という)を用いるものでもよい。
具体的には、差分管理手段13が(A)の方法を用いる場合、100万画素以上の座標位置を記録するにはiは8ビットや16ビットでは表現できないので、可変長の配列を利用して、例えば32ビット配列に位置情報を格納するものでもよい(以下この方法を、DiffCompress1という)。
また、差分管理手段13が(B)の方法を用いる場合、オーバーフローが生じたか否かを1ビットのtrue / falseで表現することにより、位置情報のデータ量が小さくなりペナルティは小さくなる。
さらに、差分管理手段13は、(A)の方法の変形として、オーバーフローが生じた座標位置を32ビット等で表した後、第3の配列300について、隣接する座標の差を評価し、画素値の列に対して差分演算を行ったものと同一のアルゴリズムを適用して16ビットへ圧縮する(以下この方法を、DiffCompress4という)ものでもよく、または8ビットへ圧縮する(以下この方法を、DiffCompress5という)ものでもよい。
これにより、DiffCompress1では32ビットであった配列(座標位置配列)の大部分を16ビットや8ビットで表現可能になり、圧縮率を向上することができる。
また、本発明のデータ圧縮装置は、上述までの説明では、隣接画素との差分を表す8ビットの配列は固定長で、その長さは被圧縮画像の画素数と同一であるものとして説明しているが、これに限定するものではなく、差分を表す配列を可変長とするものでもよい。
たとえばオーバーフローが生じたときには、可変長の配列の2バイト分(8ビット×2)を利用して、オーバーフローが生じた位置の画素値を保存しても良い(以下この方法を、DiffCompress3という)。
また、本発明のデータ圧縮装置は、上述までの説明ではDiffCompress4、5を除き、(1)差分を取ったデータ、(2)オーバーフローの座標位置データ、(3)オーバーフローの位置の画素値データ、まで演算した段階で圧縮を打ち切っているが、これらの3種類の配列を個別に異なる方法で圧縮するものでもよい。
また、本発明のデータ圧縮装置の圧縮装置は、上述までの説明では、圧縮データ量が元の容量を上回る場合、圧縮を中止して元のデータをそのまま転送するものと説明したが、単に圧縮を中断するのでなく、他の圧縮方法に切替えるものでもよいし、短縮係数(や同様の係数)計算し、これらの性能指標の観点で圧縮方法を切替えるものであってもよい。
<第2の実施例>
なお、上述の実施例では本発明のデータ圧縮装置1が加算手段15、オーバーフロー復元手段16を有するものとして説明しているが、特にこれに限定するものではなく、復元化の機能を備えたデータ復元装置が、データ圧縮装置1により圧縮されたデータを復元するものでもよい。この圧縮データの復元は上述の圧縮手法の逆の演算を行うものである。
図5は、本発明のデータ復元装置の一実施例の構成説明図である。
図5において、データ復元装置2は、主に、記憶手段21と加算手段22、オーバーフロー復元手段23と、各手段の動作を制御するCPU等の演算制御部24、外部の機器(たとえばデータ圧縮装置1)と接続線、ネットワークなどを介して電気的に接続される通信手段25を備える。
記憶手段21は、ネットワーク等を介してデータ圧縮装置1から受信した、圧縮データを記憶する。
加算手段22は、記憶手段21に記憶される圧縮データのうち第1の配列100および予め定められた時刻における画像データ(たとえばTj)に基づいて、当該画像データ(Tj)と第1の配列100に格納されている時系列上隣接する画像データ(Tj+1)との同一位置(i)における各画素値の差分(たとえば、yTj+1(i)―yTj(i))を加算して隣接する画像データ(Tj+1)を復元する。
また加算手段22は、順次、加算の結果復元された画素データ(たとえばTj)および第1の配列100に基づいて、復元された画像データ(Tj)と第1の配列100に格納されている時系列上隣接する画像データ(Tj+1)との同一位置における各画素値の差分を(たとえば、yTj+1(i)―yTj(i))加算してNビット配列である第4の配列を生成する。加算手段22は、この加算処理を全画像データを復元するまで順次実行する。いいかえれば、加算手段22は、第1の配列100に基づき圧縮データを復元(伸張)する。
オーバーフロー復元手段23は、第2の配列200および第2の配列200に格納された画素値と関連付けて第3の配列300に格納されている位置情報に基づき、第2の配列200に格納された画素値を、第3の配列300に格納されている位置情報に示された画像データの位置に相当する第4の配列400の位置に挿入する。
すなわち、オーバーフロー復元手段23は、圧縮時にオーバーフローが発生した位置での画素の画素値を第2の配列200から取り出し、位置情報に基づき第4の配列に挿入し、復元(伸張)画像を復元する。
図6は、本発明のデータ復元装置が圧縮データを復元(伸張、解凍)する際の動作フロー図である。図6のステップSP201において、加算手段22は、記憶手段21から圧縮データを読み込み、予め定められた時刻における画像データを取得する。
ステップSP202において、加算手段22は、予め定められた時刻における画像データ(たとえばT0)を第4の配列400に格納して記憶手段21に記憶する。
ステップSP203において、加算手段22は、第4の配列400に格納された画像データ(Tj等)と第1の配列100に格納されている時系列上隣接する画像データとの同一位置(i)における各画素値の差分を抽出する。
ステップSP204において、オーバーフロー復元手段23は、第1の配列100に格納した時系列上隣接する画像データの同一位置(i)における各画素値の差分が8ビットで表現可能なものであったか否か(オーバーフローが生じていたか否か)を判定する。
たとえばオーバーフロー復元手段23は、差分が0であって当該位置が第3の配列300に格納されている位置情報と一致する場合はオーバーフローが生じているものとして判断する。
オーバーフローが生じていた場合は、ステップSP206に移行する。
オーバーフローが生じていなかった場合は、ステップSP205に移行する。
ステップSP205において、オーバーフロー復元手段23は、記憶手段21の第2の配列200および第3の配列300に基づき、第2の配列200に格納された画素値(たとえばyTj+1(i))と関連付けて第3の配列300に格納されている位置(たとえば、i番目)に相当する第4の配列400の位置に当該第2の配列200の画素値を挿入し格納する。
ステップSP206において、加算手段22は、第4の配列400に格納された画像データ(Tj等)と第1の配列100に格納されている時系列上隣接する画像データとの同一位置(i)における各画素値の差分(たとえば、yTj+1(i)―yTj(i))を加算して隣接する画像データ(Tj+1)を復元する。
たとえば1番目の画像データの復元を例とすると、加算手段22は、0番目の画像データyT0(i)に第1の配列400に記憶されているy(0)とy(1)との差分(yT1(i)―yT0(i))を加算して1番目の画像データの画素yT1(i)を復元する。
本発明のデータ復元装置は、これらのステップSP203〜SP206の動作について、加算処理を隣接画像データの全画素の画素値を復元するまで引き続き、iをインクリメントしてステップSP203に移行する(iが0〜nまでの値とすればn+1回繰り返し行う)。
データ復元装置は、iをインクリメントしてステップSP203〜SP206の動作を繰り返して全画素の画素値を復元し、復元された画像データの1次元配列を第4の配列400に格納すると、ステップSP207に移行する。
ステップSP207において、データ復元装置2の演算制御部24は、第4の配列400に基づき、たとえば1次元配列から2次元の画像データ(Tj)を復元して記憶手段21に記憶する。
また、本発明のデータ復元装置は、これらのステップSP202〜SP207の動作について、jをインクリメントして、データ圧縮装置が画像撮像システム等の外部機器から取得した時系列に配列された画像データの全てを復元するまで繰り返し行う(jが0〜Zまでの値とすればZ回繰り返し行う)。
なお、本発明のデータ復元装置は、所定の画像1枚のみまたは複数枚のみを復元するものでもよく、その場合は、上述の動作を利用してTjからTj+Nまでの画素の復元を実行する。ここで、Nは復元したい時刻(時間)、jは当該画像の撮影を開始した時刻である。
この結果、本発明のデータ復元装置は、第1の配列に基づき、複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに、当該画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算して隣接する画像データを復元する加算手段を備え、加算手段は、順次、加算の結果復元された画素データに、この画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算してNビット配列である第4の配列を生成し、さらに第2の配列に格納された画素値を、この画素値と関連付けられている位置情報に示された画像データの位置に相当する第4の配列の位置に挿入するオーバーフロー復元手段を備えたことにより、高速に高圧縮率で圧縮されたデータを高速に復元することができる点で有効である。また画像全体を走査する回数が1回だけで良く、用いる演算が加算と減算、大小比較のみであるため、極めて高速な処理できる点で有効である。
<第5の実施例>
なお、本発明のデータ圧縮装置1は、画像解析を行う画像解析システムに用いられるものでもよい。図7は図1のデータ圧縮装置1を用いた画像解析システムの一実施例を示す構成説明図であり、図1と共通する部分には同一の符号を付けて適宜説明を省略する。
図7において、画像解析システム50は、たとえば薬剤を投与した細胞の試料に励起光を照射する等して、この細胞からの蛍光信号に基づき画像処理して創薬スクリーニング等を行うために、細胞を複数の種類の波長帯域で撮影し、撮影により得られたような時系列により配列される大量の画像データを送信するカメラシステム51と、汎用コンピュータなどから構成されカメラシステム51から画像データを取得し、取得したデータを圧縮し、圧縮データを送信する画像取得システム52と、画像取得システム52からの圧縮データを転送するスイッチ等のネットワーク機器53と、ネットワーク機器53を介して取得した圧縮データを記憶するストレージシステム54と、圧縮データをストレージシステム54から取得し復元化して画像解析を行う画像解析システム55などから構成される。
この場合、画像取得システム52は上述の差分算出手段11、記憶手段12、差分管理手段13、圧縮手段14、圧縮中止手段30、演算制御部17、通信手段18等を備え、圧縮データをストレージシステム54に送信する。
または、カメラシステムが本発明のデータ圧縮装置1が上述の構成で提供するデータ圧縮方法を実行するものでもよい。この場合、カメラシステムは上述の差分算出手段11、記憶手段12、差分管理手段13、圧縮手段14、圧縮中止手段30、演算制御部17、通信手段18等を備え、圧縮データを画像取得システム52に送信するものでもよい。
<その他の実施例>
本発明のデータ圧縮装置は、上述の各実施例では16ビットとして保存した画像に対する演算として説明したが、画像を取得するカメラに近い領域(カメラ内のDSPやFPGA、CPU)、カメラ取込みボード上のハードウェア(DSP、FPGA、CPU)上に圧縮機能を実装し、カメラから出力される段階で圧縮された形式で出力しても良い。
1 データ圧縮装置
11 差分算出手段
12 記憶手段
13 差分管理手段
14 圧縮手段
15 加算手段
16 オーバーフロー復元手段
17 演算制御部
100 第1の配列
200 第2の配列
300 第3の配列
400 第4の配列

Claims (6)

  1. 時系列に配列される複数の画像データを圧縮処理するデータ圧縮装置において、
    時系列上隣接する画像データの同一位置における画素値の差分を算出する差分算出手段と、
    前記各画像データのうち予め定められた時刻における画像データ、および、前記各画素値の差分を記憶する記憶手段と、
    前記各画像データ間の画素値の差分、及び、前記複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに基づいて、圧縮データを生成する圧縮手段を、備えたことを特徴とするデータ圧縮装置。
  2. 前記画像データは、予め定められたN(Nは自然数)ビット数で表される数値の1画素分の画素値の連続からなる画像データであって、
    前記差分が予め定められた前記Nビット未満であるM(Mは自然数)ビットにより表現可能であるときは、当該差分をMビット配列である第1の配列に格納し前記記憶手段に記憶する差分管理手段を備えることを特徴とする請求項1記載のデータ圧縮装置。
  3. 前記画像データは、測定対象からの放出光に基づき画像処理した前記測定対象の画像データであって、
    前記差分管理手段は、
    前記画素値の差分の前記Mビットによる表現可能な範囲をオフセットにより制御し、前記測定対象からの放出光量が時間の経過とともに増加する傾向であるときは、前記Mビットにより表現可能な正の値を負の値よりも多くし、前記測定対象からの放出光量が時間の経過とともに減少する傾向であるときは、前記Mビットにより表現可能な負の値を正の値よりも多くすることを特徴とする請求項2に記載のデータ圧縮装置。
  4. 前記差分管理手段は、
    前記差分が前記Mビットにより表現可能ではないときは、前記第1の配列に予め定められた値を格納するとともに当該画素値をNビット配列である第2の配列に格納して前記記憶手段に記憶し、当該画素値の前記画像データにおける位置を示す位置情報を当該差分と関連付けて第3の配列に前記記憶手段に記憶し、
    前記圧縮手段は、
    前記圧縮データを、前記記憶手段に記憶される、前記複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データ、前記第1の配列、前記第2の配列および前記第3の配列のそれぞれを関連付けて生成することを特徴とする請求項3に記載のデータ圧縮装置。
  5. 予め定められたN(Nは自然数)ビット数で表される数値である1画素分の画素値の連続からなる画像データであって、時系列に配列される複数の画像データを圧縮処理する請求項2〜5のいずれかに記載のデータ圧縮装置により圧縮された圧縮データを復元するデータ復元装置において、
    前記第1の配列に基づき、前記複数の画像データのうち予め定められた時刻における画像データに、当該画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算して前記隣接する画像データを復元する加算手段を備え、
    前記加算手段は、順次、加算の結果復元された画素データに、この画像データとこれに時系列上隣接する画像データとの同一位置における各画素値の差分を加算してNビット配列である第4の配列を生成することを特徴とするデータ復元装置。
  6. 前記第2の配列に格納された画素値を、この画素値と関連付けられている前記位置情報に示された画像データの位置に相当する前記第4の配列の位置に挿入するオーバーフロー復元手段を、備えることを特徴とする請求項5記載のデータ復元装置。
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