本発明の原理は、マルチ・ピクチャ表示ディジタル・テレビジョン環境においてサブ・ピクチャと主ピクチャとの間の高速チャネル交換を行う方法および装置に関する。従って、本明細書に明示的には記述または図示していなくても、本発明の原理を実現する、本発明の趣旨および範囲に含まれる様々な構成を、当業者なら考案することができることを理解されたい。
本明細書に記載する全ての例および条件に関する表現は、本発明の原理と、当技術分野をさらに進歩させるために発明者(等)が与える概念とを読者が理解するのを助けるという教授的な目的を有するものであって、これらの具体的に列挙した例および条件に限定されるわけではないものと解釈されたい。
さらに、本発明の原理、態様および実施形態ならびに本発明の具体的な例について本明細書で述べる全ての記述は、その構造的な均等物および機能的な均等物の両方を含むものとする。さらに、これらの均等物には、現在既知の均等物だけでなく、将来開発されるであろう均等物も含まれる、すなわち、その構造に関わらず、同じ機能を実行する将来開発される任意の要素も含まれるものとする。
従って、例えば、当業者であれば、本明細書に示すブロック図が本発明の原理を実施する例示的なシステムの概念図を表していることを理解するであろう。同様に、任意のフローチャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなどが、コンピュータ可読媒体中に実質的に表現され、明示してある場合もしていない場合もあるコンピュータまたはプロセッサによって実行される様々なプロセスを表すことも理解されたい。
図面に示す様々な要素の機能は、専用のハードウェアを使用して、またソフトウェアを実行することができるハードウェアを適当なソフトウェアと関連付けて使用して、実現することができる。プロセッサによってそれらの機能を実現するときには、単一の専用プロセッサで実現することも、単一の共用プロセッサで実現することも、あるいはその一部を共用することもできる複数の個別プロセッサで実現することもできる。同様に、メモリによってそれらの機能を実現するときには、単一の専用メモリ・チップまたはモジュールで実現することも、単一の共用メモリ・チップまたはモジュールで実現することも、あるいはその一部を共用することもできる複数の個別メモリ・チップまたはモジュールで実現することもできる。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ(制御装置)」という用語を明示的に用いていても、ソフトウェアを実行することができるハードウェアのみを指していると解釈すべきではなく、ディジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを記憶する読取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)および不揮発性記憶装置を、これらに限定されることなく黙示的に含み得る。
従来の、且つ/または特注のその他のハードウェアも含まれることがある。同様に、図面に示す任意のスイッチまたはセレクタも、概念的なものに過ぎない。それらの機能は、プログラム論理の動作によっても、専用論理によっても、プログラム制御と専用論理の相互作用によっても、あるいは手作業でも実施することができ、インプリメンタ(implementer)が、前後関係から適宜判断して特定の手法を選択することができる。
特許請求の範囲において、特定の機能を実行する手段として表現されている任意の要素は、例えば、(i)当該機能を実行する回路素子の組合せ、または、(ii)ファームウェアやマイクロコードなども含む任意の形態のソフトウェアを、当該ソフトウェアを実行して当該機能を実行する適当な回路と組み合わせたもの、なども含め、当該機能を実行する任意の方法を含むものとする。特許請求の範囲によって定義される本発明の原理は、記載した様々な手段が実施する機能を、特許請求の範囲が求める手法で組み合わせて一緒にすることにある。従って、これらの機能を実施することができる任意の手段を、本明細書に示す手段の均等物とみなすものとする。
本明細書において、本発明の原理の「1つの実施形態」または「一実施形態」と述べている場合、それは、当該実施形態に関連して述べられる特定の特性、構造、特徴などが、本発明の原理の少なくとも1つの実施形態に含まれるという意味である。従って、本明細書の様々な箇所に見られる「1つの実施形態において」または「一実施形態において」という表現は、その全てが必ずしも同じ実施形態のことを指しているわけではない。
本明細書では、ディジタル加入者回線アクセス・マルチプレクサ(DSLAM)やスイッチなどのマルチキャスト・フォーク・ポイントにサブ・ピクチャの2次ビデオ・ストリームが配信される、ファイバまたはディジタル加入者回線(DSL)型のインターネット・プロトコル・テレビジョン(IPTV)ネットワークなどの交換網に関連して、本発明の原理の1つまたは複数の実施形態について説明するが、本発明の原理は、このような交換網のみに限定されず、MPEG−2トランスポート・ストリームなど(ただしこれに限定されない)のトランスポート・ストリームを使用する任意の媒体伝送システムについて使用することができることを理解されたい。従って、例えば、本発明の原理は、本発明の原理の趣旨を維持したまま、ケーブル・テレビジョン・システムおよび衛星テレビジョン・システムなどについて利用することもできる。
本明細書に述べる本発明は、マルチキャスト・ピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)システムなどの複数ビデオ番組表示システムで用いられる高速チャネル変更動作に関する様々な問題に対処するものである。例示および説明を目的として、特にディスプレイを備える場合も備えない場合もあるマルチキャスト・ピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)テレビジョン信号受信システムに特に関連して、本発明の原理について述べる。ただし、ピクチャ・アウト・ピクチャ(POP)システムを含む、その他のタイプの複数ビデオ番組の表示システム、ならびに有線信号伝送および/または無線信号伝送を利用したシステムを含む、その他のタイプのインタラクティブ・ビデオ配信システムにも、本発明の原理を適用し、それらのシステムで実施することができることは、当業者なら直観的に理解できるであろう。
上述のように、チャネル変更待ち時間は、現在のディジタル・ビデオ受信の分野の大きな問題である。この問題は、受信機が新たに選択されたビデオ番組のIDRフレームが来るのを待機する望ましくない期間があることによって生じる。
マルチキャスト・ビデオ配信ネットワークでは、チャネル変更プロセスは、マルチキャスト・グループに加入するための要求によって開始する。次いで、ビデオ・デコーダが、当該の特定のグループに同調し、選択したビデオ・ストリームのGOPの最初のIDRフレームを待機する。従って、このプロセスの遅延は、主にIDRフレームの頻度によって決まる。例えば、通常の24fpsフレーム・レート・ストリームのGOPにおいてIDRフレームが48フレーム毎に1回現れる場合には、デコーダは、当該GOPの任意のフレームのうちで最初のフレームから受信を開始する可能性があるので、当該GOPの最初のIDRフレームより前の全てのフレームを破棄しなければならない。その結果、チャネル変更待ち時間が2秒もの長さになることもある。
マルチ・ピクチャ・テレビジョン・システムに関しては、ユーザは、主ピクチャとサブ・ピクチャ(例えばPIPピクチャ)の両方を単一の表示画面上に同時に表示することができる。ここで、ユーザは、しばしば主チャネルをPIPチャネルに置き換えて、PIPチャネルの番組コンテンツを全画面表示にする。PIPチャネルの2次ビデオ・ストリームは、既存のサービスでは通常はどのチャネル変更方法とも関連付けられていないので、通常のPIPストリームは、IDRフレームの数はレギュラー・ビデオ・ストリームと同じである場合もあるが、単なる低解像度ビデオ・ストリームに過ぎない。ここで、ユーザが、主ピクチャ・チャネルから、PIPチャネルも含めたその他の利用可能なチャネルの何れかに変更しようとすると、チャネル変更待ち時間の問題が生じる。さらに、PIPチャネルの2次ビデオ・ストリームは、PIP番組コンテンツを搬送する対応するレギュラー・ストリームと時間領域で同期していないことがあるので、PIPピクチャをシームレスに主画面領域または全画面領域に移行させることができない。すなわち、チャネル変更中に、望ましくないアーチファクトが現れることがある。PIPピクチャの2次ビデオ・ストリームと、それに対応する主ピクチャのレギュラー・ビデオ・ストリームとは、30の異なるマルチキャスト・アドレスを有する別個のIPストリームである。これら2つのストリームは、通常は、符号化および搬送されるときに関連付けられていない。
本発明は、その時に利用可能なPIPストリームを利用して、望ましくないチャネル変更期間を埋めることを教示する。受信機が、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームのIDRフレームを受信する前に2次ビデオ・ストリームのIDRフレームを受信するようにするために、2次ビデオ・ストリームは、対応するレギュラー・ストリームより多くのIDRフレームを周期的に有するように構成される(すなわち、PIPストリームのGOPの長さは、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームのそれより短い)。例えば、PIPストリームは、12フレーム毎に1つのIDRフレームを有する(GOP=0.5秒)が、対応するレギュラー・ストリームは、48フレーム毎に1つのIDRフレームを有する(GOP=2秒)。さらに、2次ビデオ・ストリームから対応するレギュラー・ビデオ・ストリームにシームレスに移行するために、これら2つのストリームを時間領域で同期させる。例えば、この同期は、対応するレギュラー・フレームとPIPフレームに同じプレゼンテーション・タイム・スタンプを割り当てることによって得ることができる。
さらに詳細には、本願は、本明細書において、高速且つシームレスなチャネル変更を行う2つの方法を開示する。第1の方法は、受信機が対応するレギュラー・ビデオ・ストリームのIDRフレームを待機し続けている間、PIPピクチャのその時点で利用可能な2次ビデオ・ストリームをアップサンプリングして表示するものである。すなわち、望ましくないチャネル変更遅延期間の間、アップサンプリングした2次ビデオ・ストリームのコンテンツが表示される。対応するレギュラー・チャネルのIDRフレームを受信して復号したら、アップサンプリングしたPIPフレームから対応するレギュラー・ビデオ・フレームに切り替える。
2次ビデオ・ストリームと対応するレギュラー・ビデオ・ストリームの間の時間同期により、画面上でのアップサンプリングしたPIPフレームから対応するレギュラー・ビデオ・フレームへの移行は、ほぼシームレスに行われる。換言すれば、チャネル変更中に、望ましくないアーチファクトはほぼ見られなくなる。ここで、望ましくないアーチファクトとしては、フレームが失われることによるピクチャの重複および/または画面のフリーズなどの、フレームのジッタリングなどが挙げられる。このシームレスな移行により、高速チャネル変更に加えて、視聴者のQoEも改善される。
その結果、チャネル変更遅延を大幅に減少させることができる(例えば、望ましくない2.0秒の遅延量から、許容できる0.5秒の遅延量まで減少させることができる)。2次ビデオ・ストリームの元々の画質により、チャネル変更期間中に表示されるアップサンプリングしたPIPピクチャの画質は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームから得られるピクチャの画質ほど良好でないこともあるが、遅いチャネル変更によって画面がフリーズしたり黒く表示されたりすることに比べれば、画質の劣るアップサンプリングしたPIPフレームを表示することの方が、視聴者にとってよい解決策であることは間違いない。
本明細書に開示する第2の方法は、ユーザによるPIP動作の開始時に、1つまたは複数の要求コマンドをマルチキャスト・システムに送信して、PIPピクチャの2次ビデオ・ストリームと、それに対応する同期したレギュラー・ビデオ・ストリームとを両方一緒に伝送することを要求するものである。その結果、少なくとも1つの2次ビデオ・ストリームおよび2つのレギュラー・ビデオ・ストリームを、受信機が利用することができるようになる。1つのレギュラー・ビデオ・ストリームは主ピクチャ用、もう1つのレギュラー・ストリームはPIPコンテンツ用である。その後、受信機は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームの最新のGOPの全てのパケットを、復号せずに記憶する。これにより、最新のGOPのデータが、これから起こるであろう主ピクチャからPIPチャネルへのチャネル変更にいつでも利用できる状態になる。
ユーザがチャネル変更動作を開始するとすぐに、受信機は、チャネル変更期間中に、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームのキャッシュしたGOPを表示するために復号する。2次ビデオ・ストリームは、その対応するレギュラー・ビデオ・ストリームと時間同期しているので、PIPピクチャからキャッシュしたGOPのビデオ・コンテンツへの移行は、ほぼシームレスに行われる。次いで、受信機は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームの後続のGOPを表示するために復号し続ける。
この方法の優れた点は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームの最後のGOPデータを復号せずにキャッシュするので、追加の復号能力を受信機が必要とされないことである。3つのビデオ・ストリームを同時に受信するために、追加のネットワーク帯域は必要である。
ここで、第1の方法を第2の方法に組み込むこともできる。より詳細には、受信機は、チャネル変更期間中に、表示のために2次ビデオ・ストリームをアップサンプリングすることができる。次いで、アップサンプリングしたPIPピクチャを、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームのキャッシュしたGOPデータを復号したものから得た対応するピクチャに置換する。PIPピクチャの第2のビデオ・ストリームは対応するレギュラー・ビデオ・ストリームと時間同期しているので、この移行も、ほぼシームレスに行われる。この組み合わせた方法では、受信機が十分な計算パワーを有していれば、アップサンプリングしたPIPピクチャから、キャッシュした対応するレギュラー・ストリームから得られた対応するピクチャへの切替え速度が大幅に向上する。この場合も、2つの対応するストリームが時間同期していることから、シームレスな切替えが得られる。
次に、図面を参照して、特に図1を参照して、本発明の原理を適用することができる例示的な構成100を示す。具体的には、図1の例示的な構成は、マルチキャスト機器120、受信機150、およびそれらの間に結合された双方向ディジタル信号通信パス108を含む。マルチキャスト機器120は、マルチキャスト送信機105と、受信機150から送信される制御信号137に応答してマルチキャスト送信機105を制御する伝送制御装置103とを含む。受信機150は、プロセッサ型システムであり、DTV受信機155、ビデオ・プロセッサ160、およびメモリ165を含む。受信機150は、ディスプレイ170を含む場合も含まない場合もある(例えば携帯電話、携帯型TV、セット・トップ・ボックス、ディジタルTV(DTV)など)。
受信機150は、マルチキャスト機器120と通信する。より詳細には、マルチキャスト送信機105が、信号101を受信し、受信機150が生成した制御信号137に応答して、マルチキャスト信号106を受信機150に提供する。次いで、受信機150が、本発明の原理に従って、双方向ディジタル信号通信パス108を介してマルチキャスト信号106を受信する。受信機150は、本発明の原理に従って受信したマルチキャスト信号106を処理し、出力ビデオ信号140をディスプレイ170に供給する。
信号通信パス108は、少なくとも1つの、有線ディジタル信号通信パス、光ディジタル信号通信パス、または無線のディジタル信号通信パス、あるいはそれらの任意の組合せによって構成することができる。この通信パスは、複数の単方向信号パスおよび/あるいは単一または複数の双方向信号パスの組合せによって構成することができる。マルチキャスト信号106は、少なくとも1つの通常画質のディジタル・ビデオ・ストリームを含むレギュラー・ビデオ・ストリーム130,133の少なくとも一方と、それより画質の低い少なくとも1つのディジタル・ビデオ・ストリームを含む2次ビデオ・ストリーム135とを含む。受信機150は、1つまたは複数のディジタル・コマンドあるいはそれらの任意の組合せの形態の制御信号137を、マルチキャスト機器120に送信する。伝送制御装置103は、制御信号137に応答してマルチキャスト送信機105を制御して、マルチキャスト送信機105が、視聴者からの1つまたは複数の要求に応答して、1つまたは複数の特定のビデオ・ストリームあるいはそれらの任意の組合せを受信機150に伝送することができるようにする。
ピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)動作では、PIP番組コンテンツAが2次ビデオ・ストリーム(A)135として伝送され、主ピクチャ・コンテンツBがレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130として伝送される。括弧内の文字AおよびBは、本願全体で、各ビデオ・ストリームによって搬送される異なる番組コンテンツを表す。ここで、本発明の原理によるPIP番組コンテンツへの高速でシームレスなチャネル変更を実現するために、2次ビデオ・ストリーム(A)135および対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)130は、以下の特徴を示す。(i)2次ビデオ・ストリーム(A)135およびその対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)130は、同じ番組コンテンツを有する。(ii)2次ビデオ・ストリーム(A)135は、その対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)130より多くのIDRフレームを有する。(iii)2次ビデオ・ストリーム(A)135は、信号通信パス108において、その対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)130が必要とするより少ない伝送帯域幅で伝送することができる(例えば、PIPピクチャは、より低いビット・レートおよびより低い解像度になるように符号化することができる)。この帯域幅の差は、図1では、矢印130/133と135の大きさの差として表現されている。(iv)2次ビデオ・ストリーム(A)135およびその対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)130は、時間領域で同期している。
このシステムの優れた点は、ユーザがチャネル変更動作を開始したときに、その時点で利用可能な2次ビデオ・ストリーム135がチャネル変更ストリームとして機能するので、受信機150が、その高速チャネル変更動作のために、いかなるチャネル変更ストリームもマルチキャスト機器120に対して要求する必要がないことである。これにより、チャネル変更動作全体の速度が向上する。受信機150は、1つまたは複数の適当なマルチキャスト「加入」コマンドの形態で、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)の伝送およびレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)の終了を要求するだけでよい。このチャネル変更動作および関連する信号の流れについては、以下で図3を参照して詳細に説明する。
図1では、ディジタル加入者回線アクセス・マルチプレクサ(DSLAM)やスイッチなどのマルチキャスト・フォーク・ポイントに2次ビデオ・ストリームが配信される、ファイバまたはディジタル加入者回線(DSL)型のインターネット・プロトコル・テレビジョン(IPTV)ネットワークなどの交換網との関連において、本発明の例示的な実施形態を説明しているが、本発明の原理は、2次ストリームが常に受信機に配信される、ケーブル(例えばHFC)や衛星放送などの非交換網でも実施することができる。
もちろん、本発明の原理は、これらの上述したサブ・ピクチャ用の2次ビデオ・ストリームの配信に関する2つの実施形態のみに限定されるわけではなく、本明細書に記載された本発明の原理の教示があれば、当業者なら、本発明の原理の趣旨を維持しながら、2次ビデオ・ストリームの配信に関する上記およびその他の様々な選択肢を思いつくであろうことを理解されたい。
次に図2を参照すると、本発明の原理による図1の受信機150の第1の例示的な実施形態例の詳細を示すブロック図が示してある。例示および説明を目的として、上記で説明した図1の要素に関連して、図2について述べる。2次ビデオ・ストリーム(A)135は2次ビデオ・ストリーム受信機201によって受信され、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130および(A)133は、それぞれ、レギュラー・ビデオ・ストリーム受信機202によって、受信機200の動作の異なる時点で受信される。この2つのレギュラー・ストリームは、異なる番組コンテンツAおよびBを搬送し、レギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の番組コンテンツは、2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツと同じである。さらに、上述のように、2次ビデオ・ストリーム(A)135は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133と時間同期している。
受信した2次ビデオ・ストリーム(A)135はデコーダ203によって復号され、受信したレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)はデコーダ204によって復号される。ここで、受信機201,202およびデコーダ203,204は、図2に点線で示すように、単一の受信機モジュール155A内に統合することができることは、当業者なら分かるであろう。
視聴者がリモート・コントローラ215を介してPIP動作を開始するとすぐに、デコーダ203の出力信号がセレクタ207を介してアップサンプラ205に印加され、そこで2次ビデオ・ストリーム(A)135をアップサンプリングして、ビデオ・ディスプレイ画面の表示領域全体などの、ビデオ・ディスプレイ170上でPIPピクチャが通常表示される領域(すなわちPIPウィンドウ)より大きな領域に、ビデオ・ストリーム(A)135の比較的画質の低いPIPピクチャを表示することができるようにする。アップサンプリングは、チャネル変更期間中に実行する。アップサンプリングした2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツは、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム133が表示のために受信されて復号されるまで、表示されている。ここで、少なくとも1つのマイクロプロセッサおよびメモリを含む制御装置210は、当業者には既知の通常の方法で、セレクタ206,207及び遠隔制御装置215を含む受信機200と関連付けられた様々な装置と通信して、受信機200の動作全体を制御する。
対応するレギュラー・ストリーム133(A)の最初のIDRフレームが受信されて復号されると、セレクタ206は、アップサンプラ205とビデオ・プロセッサ208との間の信号パスを切断する一方で、デコーダ204とビデオ・プロセッサ208との間の信号パスを確立する。2次ビデオ・ストリーム135(A)と対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム133(A)とが時間同期していることにより、アップサンプリングした2次ビデオ・ストリームの番組コンテンツは、ほぼシームレスに、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム133(A)の番組コンテンツに置換される。この場合も、アップサンプラ205およびセレクタ206,207は、制御装置210によって制御される様々な形態のビデオ切替え装置として実施することができることは、当業者なら分かるであろう。
従って、上述のように、チャネル変更期間中に2次ビデオ・ストリーム135(A)を見ている間に、2次ビデオ・ストリーム135(A)をアップサンプリングして、2次ビデオ・ストリーム135(A)をPIPウィンドウより大きな画面領域に表示することができるようにする。受信機200が対応するレギュラー・ストリーム(A)133の最初のIDRフレームを待機している間は、アップサンプリングしたレギュラー・ビデオ信号を表示する。最初のIDRフレームが受信されて復号されると、セレクタ206が、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム133(A)に切り替える。
次に図3を参照すると、本発明の原理による図2の受信機200の高速チャネル変更動作が示してある。例示および説明を目的として、上記で説明した図1および図2の要素に関連して、図3について述べる。より詳細には、ピクチャ310,320および330はそれぞれ、チャネル変更動作の異なるステップにおける画面表示を示している。矢印130,133,135,323および336は、マルチキャスト機器120と受信機200との間の信号通信を示している。各矢印は、マルチキャスト機器120と受信機200との間の特定の方向の信号の流れを示しており、3種類の異なる矢印の大きさは、双方向ディジタル信号通信パス108上でのそれぞれの伝送に必要な帯域幅を相対的に示している。図3では、ビデオ番組Aの番組コンテンツは、ヨットの絵で表され、ビデオ番組Bの番組コンテンツは、自動車の絵で表されている。
ピクチャ310は、マルチ・ピクチャ表示環境において2つの異なるビデオ番組AおよびBが同時に表示されるときの、ビデオ・ディスプレイ170の画面表示を示す。ビデオ番組Aを表示しているサブ・ピクチャ311は、画面の比較的小さな領域(すなわちPIPウィンドウ)内に表示され、ビデオ番組Bを表示している主ピクチャ313は、画面の比較的大きな領域(すなわち主ピクチャ領域)内に表示されている。サブ・ピクチャ311は、2次ビデオ・ストリーム(A)135から得られ、主ピクチャ313は、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130から得られる。
視聴者がリモート・コントローラ215を用いて1つまたは複数のチャネル変更要求を行ったことに応答して、受信機200は、制御信号137として制御コマンド323をマルチキャスト機器120に送信して、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130の終了および対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の伝送を要求する。
ピクチャ320は、アップサンプリングした2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツが全画面で表示される、チャネル変更期間中のビデオ・ディスプレイ170の画面表示を示す。
対応するレギュラー・ビデオ・ストリームの最初のIDRフレームが受信されて復号されるとすぐに、受信機200は、制御信号137として1つまたは複数の制御コマンド333をマルチキャスト機器120に送信して、2次ビデオ・ストリーム(A)135の終了を要求する。2次ビデオ・ストリーム(A)135と対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133とは時間領域で同期しているので、2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツは、ほぼシームレスに、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の番組コンテンツに置換される。
次に図4を参照すると、本発明の原理による、図3に示すチャネル変更動作の各ステップのフローチャートが示してある。例示および説明を目的として、前述した図1、図2および図3の要素に関連して、図4の各ステップについて述べる。図4のステップは単なる例示に過ぎず、いかなる意味においても本発明を限定するものではない。
方法400は、ステップ401で、2次ビデオ・ストリーム受信機201が2次ビデオ・ストリーム(A)135を受信し、レギュラー・ビデオ・ストリーム受信機202がレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130を受信することから開始される。ここでは、図3のピクチャ310に示すように、2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツは、サブ・ピクチャとしてPIPウィンドウ内に表示され、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130の番組コンテンツは、主ピクチャとして主ピクチャ領域に表示される。
ステップ404で、受信機200は、視聴者がチャネル変更を求める(すなわち現在サブ・ピクチャとしてPIPウィンドウ中に表示されているビデオ番組Aを全画面の主ピクチャとして見ることを求める)要求を行っているかどうかを判定する。この要求が行われるとすぐに、受信機200は、制御信号137として1つまたは複数の要求コマンド613をマルチキャスト機器120に送信して、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)の終了および対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)の伝送を要求する。
ステップ403で、アップサンプラ205は、デコーダ203の出力信号をアップサンプリングして、2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツを直ちに全画面で表示することができるようにする。ステップ405で、図3の画面表示320に示すように、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130の番組コンテンツが、2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツに置換される。ステップ409で、受信機200は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133のIDRフレームが受信されて復号されたかどうかを判定する。ステップ411で、IDRフレームが復号されるとすぐに、受信機200は、図3の画面表示330に示すように、ほぼシームレスに、アップサンプリングした2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツを、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の番組コンテンツに置換する。
2次ビデオ・ストリーム(A)135と対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133とは時間同期しているので、アップサンプリングした2次ストリーム(A)135から対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム133の番組コンテンツへの切替えは、シームレスに行うことができる。この同期が行われないと、チャネル変更期間中にフレームの望ましくないジッタリングが視聴者に見えてしまう可能性がある、例えば、フレームが失われることによってピクチャの重複やフリーズした画面を目にすることになる可能性があることは、当業者なら分かるであろう。このシームレスな切替え動作によって、視聴者のQoEは大幅に向上する。
図4の方法を用いて、チャネル変更遅延を大幅に減少させることができる(例えば、望ましくない2.0秒の遅延量から、許容できる0.5秒の遅延量まで減少させることができる)。アップサンプリングした2次ストリームの番組コンテンツの画質は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の番組コンテンツの画質ほど良好に見えないこともあるが、視聴者の立場に立てば、画面がフリーズしたり黒く表示されたりする遅いチャネル変更動作に苛々することに比べれば、アップサンプリングした2次ビデオ・ストリームの番組コンテンツを見ることの方がはるかに良いことは、当業者なら理解するであろう。
次に図5を参照すると、本発明の原理による、図1の受信機150の第2の例示的な実施形態例の詳細を示すブロック図が示してある。例示および説明を目的として、前述した図1の要素に関連して、図5について述べる。
視聴者によるPIP動作の開始に応答して、受信機500は、2次ビデオ・ストリーム(A)135と、2つのレギュラー・ビデオ・ストリーム、すなわちレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130およびレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133とを、同時に受信し始める。PIP動作中、2つのビデオ・ストリーム、すなわち2次ビデオ・ストリーム(A)135およびレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130は、それぞれのデコーダ203および204によって表示のために復号され、その一方で、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム133の最新のGOPの全ての未復号パケットがキャッシュ・メモリ503に記憶される。これにより、最新のGOPデータが、主ピクチャからPIPチャネルへの高速チャネル変更動作にいつでも利用できるようになる。
視聴者がリモート・コントローラ215を用いてチャネル変更動作を開始すると、セレクタ506は、キャッシュ・メモリ503とデコーダ204との間に信号パスを確立する一方で、主ビデオ受信機202とデコーダ204との間の信号パスを切断する。同時に、セレクタ206は、デコーダ204とビデオ・プロセッサ208との間の信号パスを構成する。その結果、記憶したGOPパケットが直ちに復号されて表示される。その後、レギュラー・ビデオ・ストリーム受信機501は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133を、表示するためにキャッシュ・メモリ503を介してデコーダ204に供給し続ける。図2に関連して上述したように、少なくとも1つのマイクロプロセッサおよびメモリを含む制御装置210は、当業者には既知の通常の方法で、セレクタ206,506及びリモート・コントローラ215を含む受信機500と関連付けられた様々な装置と通信して、受信機500の動作全体を制御する。
この方法の優れた点は、受信機500が追加の復号能力を必要とされないことである。これは、対応するレギュラー・ビデオ・ストリームの最後のGOPデータを復号する前にキャッシュ・メモリ503に記憶するためである。ここで、受信機201,202,501およびデコーダ203,204ならびにセレクタ506およびキャッシュ・メモリ503は、図5に点線で示すように、単一の受信機モジュール(例えばDTV受信機155)内に統合することができることは、当業者なら分かるであろう。さらに、第1の実施形態と異なり、受信機500は、最初のIDRフレームを待機する必要がない。この構成は、上述のように少なくとも3つのビデオ・ストリームを同時に受信するので、十分な帯域幅を有するマルチキャスト・システムに特に適しているであろう。
2次ビデオ・ストリーム(A)135と対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133とは時間同期しているので、2次ビデオ・ストリーム(A)135の番組コンテンツと、キャッシュされている対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)の番組コンテンツとの置換は、ほぼシームレスに実行することができる。この場合も、セレクタ206,506は、制御装置210によって制御可能な様々なタイプのビデオ切替え装置で構成することができることは、当業者なら分かるであろう。
次に図6を参照すると、本発明の原理による、図5の受信機500の高速チャネル変更動作が示してある。例示および説明を目的として、前述した図1および図5の要素に関連して図6について述べる。
より詳細には、ピクチャ303,310,620および330はそれぞれ、チャネル変更動作の異なるステップにおける画面表示を示している。矢印130,133,135,613および623は、マルチキャスト機器120と受信機500との間の信号通信を示している。各矢印は、マルチキャスト機器120と受信機500との間の特定の方向の信号の流れを示しており、3種類の異なる矢印の大きさは、双方向ディジタル信号通信パス108上でのそれぞれの伝送に必要な帯域幅を相対的に示している。図6でも、図3と同様に、ビデオ番組Aの番組コンテンツは、ヨットの絵で表され、ビデオ番組Bの番組コンテンツは、自動車の絵で表されている。
ピクチャ301は、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130の番組コンテンツが主ピクチャとして表示されるときの、ビデオ・ディスプレイ170の画面表示を示す。PIP動作が開始されると、すなわち視聴者が2次ビデオ・ストリーム(A)の番組コンテンツをサブ・ピクチャとしてPIPウィンドウで表示することを要求すると、受信機500は、マルチキャスト機器120に1つまたは複数の要求コマンドを送信して、2次ビデオ・ストリーム(A)135および対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)の伝送を要求する。
ピクチャ310は、マルチ・ピクチャ表示環境において2つの異なるビデオ番組AおよびBが同時に表示されるときの、ビデオ・ディスプレイ170の画面表示を示す。ビデオ番組Aを表示しているサブ・ピクチャ311は、画面の比較的小さな領域(すなわちPIPウィンドウ)内に表示され、ビデオ番組Bを表示している主ピクチャ313は、画面の比較的大きな領域(すなわち主ピクチャ領域)内に表示されている。サブ・ピクチャ311は、2次ビデオ・ストリーム(A)135から得られ、主ピクチャ313は、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130から得られる。
PIP動作中には、2つのビデオ・ストリーム、すなわち2次ビデオ・ストリーム(A)135およびレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130が、それぞれのデコーダ203および204によって表示のために復号され、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム133の最新のGOPの全ての復号前のパケットがキャッシュ・メモリ503に記憶される。これにより、最新のGOPデータが、主ピクチャからPIPチャネルへの高速チャネル変更動作にいつでも利用できるようになる。
視聴者がリモート・コントローラ215を用いて1つまたは複数のチャネル変更要求を行ったことに応答して、受信機500は、図1に示すように制御信号137として1つまたは複数の制御コマンド623をマルチキャスト機器120に送信して、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130および2次ビデオ・ストリーム(A)135の終了を要求する。
ピクチャ620は、対応するビデオ・ストリーム(A)133のキャッシュしたGOPの番組コンテンツが全画面で表示される、チャネル変更期間中のビデオ・ディスプレイ170の画面表示を示している。その後、レギュラー・ビデオ・ストリーム受信機501は、ピクチャ330に示すように、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の後続のGOPを、キャッシュ・メモリ503を介してデコーダ204に供給し続ける。
上述の例示的な実施形態例では、PIPウィンドウの番組コンテンツを全画面で表示したが、PIPウィンドウの番組コンテンツを全画面で表示することが必要であるわけではない。例えば、受信機500は、PIPウィンドウ311の番組コンテンツを、主ピクチャ313の番組コンテンツとスワップするように構成することもできる。
次に図7を参照すると、本発明の原理による、図6に示すチャネル変更動作の各ステップのフローチャートが示してある。例示および説明を目的として、前述した図1、図5および図6の要素に関連して、図7の各ステップについて述べる。図7のステップは単なる例示に過ぎず、いかなる意味においても本発明を限定するものではない。
方法700は、ステップ701で、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130を、レギュラー・ビデオ・ストリーム受信機202が受信し、デコーダ204が図6にピクチャ301として示すように表示するために復号することから開始される。
ステップ703で、受信機500は、視聴者がPIP動作を要求しているか否かを判定する。視聴者がPIP動作を開始するとすぐに、受信機500は、制御信号137として1つまたは複数の要求コマンド613をマルチキャスト機器120に送信して、マルチキャスト機器120に、PIPピクチャ用の2次ビデオ・ストリーム(A)と、2次ビデオ・ストリーム(A)と番組コンテンツが同じである主ピクチャ用の対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)とを、両方とも伝送するように要求する。
ステップ705で、受信機500の2次ビデオ・ストリーム受信機201は、2次ビデオ・ストリーム(A)135を受信し、受信機500のレギュラー・ビデオ・ストリーム受信機501は、レギュラー・ビデオ・ストリーム(A)を受信し、デコーダ230は、PIPピクチャ用の受信した2次ビデオ・ストリーム(A)135を復号し、デコーダ202は、主ピクチャ用の受信したレギュラー・ビデオ・ストリーム(B)を復号する。画面表示は、図6のピクチャ310である。
ステップ707で、受信機500は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の最新のGOPをキャッシュし、ステップ709で、受信機500は、視聴者がチャネル変更動作を要求しているかどうか(すなわち視聴者がPIPウィンドウの番組コンテンツを画面いっぱいに表示することを要求しているかどうか)を判定する。
ステップ710で、視聴者がチャネル変更動作を開始すると、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)のキャッシュした最新のGOPが、セレクタ506を介してデコーダ504によって復号され、直ちに図6のピクチャ620で示すように表示される。
ステップ712で、画面上で、レギュラー・ビデオ・ストリーム(B)130の番組コンテンツが、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の最新のGOPの番組コンテンツに置換される。2次ビデオ・ストリーム(A)135は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133と時間領域で同期しているので、この移行はほぼシームレスに行われる。
ステップ713で、デコーダ504は、対応するレギュラー・ビデオ・ストリーム(A)133の後続のGOPを復号し続けて、図6のピクチャ330で示すように表示する。
次に図8を参照すると、本発明の原理による、図1の受信機150の第3の例示的な実施形態例の詳細を示すブロック図が示してある。受信機800は、図2および図5に示す前述の2つの例示的な実施形態に関連して開示した特徴を組み合わせたものである。受信機800の詳細な動作については、上記で詳細に説明した図2および図5の受信機200および500の動作との関連で十分に理解できるはずであるから、これ以上述べることはしない。
当業者であれば、本明細書の教示に基づき、本発明の原理の全ての特徴および利点を容易に理解することができる。本発明の原理の教示は、様々な形態のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、特殊目的プロセッサ、またはそれらの組合せによって実施することができることを理解されたい。
本発明の原理の教示は、ハードウェアとソフトウェアとの組合せとして実施されることが最も好ましい。さらに、ソフトウェアは、プログラム記憶装置に実装されたアプリケーション・プログラムとして実施することができる。アプリケーション・プログラムは、任意の適当なアーキテクチャを備える機械にアップロードして実行することができる。この機械は、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)などのハードウェア、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、入出力(I/O)インタフェースを有するコンピュータ・プラットフォームで実施されることが好ましい。コンピュータ・プラットフォームは、オペレーティング・システムおよびマイクロ命令コードも備えることができる。本明細書に記載する様々なプロセスおよび機能は、CPUによって実行することができる、マイクロ命令コードの一部またはアプリケーション・プログラムの一部あるいはそれらの組合せの何れかにすることができる。さらに、追加のデータ記憶装置や印刷装置など、その他の様々な周辺装置をコンピュータ・プラットフォームに接続することもできる。
さらに、添付の図面に示すシステム構成要素および方法の一部はソフトウェアで実施することが好ましいので、システム構成要素間またはプロセス機能ブロック間の実際の接続は、本発明の原理をプログラミングする方法によって異なっていてもよいことも理解されたい。本明細書の教示があれば、当業者なら、本発明の原理の上記の実施形態または構成およびそれと同様の実施形態または構成を思いつくことができるであろう。
本明細書では、添付の図面を参照して例示的な実施形態について述べたが、本発明の原理は、これらの具体的な実施形態に限定されるわけではなく、当業者なら、本発明の原理の範囲または趣旨を逸脱することなく様々な変更および修正をそれらの実施形態に加えることができることを理解されたい。そうした変更および修正は全て、添付の特許請求の範囲に記載する本発明の原理の範囲に含まれる。