JP2011524413A - 新規化合物、及びこれらの製造のための方法 - Google Patents

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Abstract

式(I)の化合物医薬としてのこれらの使用、及び関連した局面。
【化1】
Figure 2011524413

【選択図】 なし

Description

(発明の技術分野)
本発明は、菌株に非天然のスターター単位を供給することによって産生される新規FK506、及びFK520類似体に、及び療法におけるこのような化合物の使用に関する。
(発明の背景)
FK506(タクロリムス/フジマイシン/プログラフ)(Schreiber及びCrabtreeの文献、1992)、及びFK520(アスコマイシン、又はイムノマイシン(immunomycin))(Wuらの文献、2000)(図1)は、FK506を産生することが示されているストレプトマイセス・ツクブアエンシス(Streptomyces tsukubuaensis) No.9993(Hatanakaらの文献、1989)、ストレプトマイセス属(Streptomyces)種MA6858、ストレプトマイセス属種MA6548、ストレプトマイセス・カナマイセチカス(Streptomyces kanamyceticus) KCC S-0433、及びストレプトマイセス・クラブリジェルス(Streptomyces clavuligerus) CKD1119(Kim、及びParkの文献、2008)(Muramatsuらの文献、2005)、並びにFK520を産生するストレプトマイセス・ハイグロスコピカス・バール・アスコマイセチカス(Streptomyces hygroscopicus var ascomyceticus)(ATCC 14891)に対応するストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(Streptomyces hygroscopicus subsp. hygroscopicus(DSM 40822)、及びストレプトマイセス・ツベルシジカス(Streptomyces tubercidicus)(Konyaらの文献、2008)(Garrityらの文献、1993)を含む種々の放線菌によって産生される親油性マクロライドである。その他の密接に関連したマクロライドは、FR-900525としても知られるFK525(Hatanaka, H.らの文献、1988)、FR-900523としても知られるFK523(Hatanaka Hらの文献、1989)、及びアンタスコマイシン(antascomicins)(Fehr, T.らの文献、1996)を含む。また、FK520の誘導体であるピメクロリムス(SDZ ASM 981、Elidel)を含むこれらの分子の多数の半合成誘導体も、有用性である示ことが示されている(Meingassnerらの文献、1997)。
Figure 2011524413
生合成:FK506、及びFK520は、I型ポリケチドシンターゼ(PKS)によって合成される。この生合成は、シキミ酸由来スターター単位、続いてマロニル、又は置換されたマロニル誘導体、チオエステルを利用する10の伸長、及びリジン由来ピペコラート基の添加を含む。次いで、最後にC-31におけるO-メチル化、及びC-9における酸化によって構造が完成される(Motamediらの文献、1996)。FK520、及びFK506は、C-21位置が異なる。FK520は、C-21エチル置換基を有するが、FK506は、C-21アリル置換基を有する。
一方、アベルメクチンPKSは、天然において分枝鎖ケト酸(Ikedaらの文献、1999)を取り込むが、外因的に発酵ブロスに供給したときに、加えて、種々のその他の非天然のカルボン酸を取り込むことが見いだされた(Duttonらの文献、1991)。この能力は、アシルトランスフェラーゼドメイン(AT)、及びアシルキャリアタンパク質ドメイン(ACP)を含むPKSのセクションからなるローディングモジュールにより、PKS上でコードされる(Ikedaらの文献、1999)。
アベルメクチンPKSのローディングモジュール、及び任意に第1のケトシンターゼドメイン(KS)をエリスロマイシンなどの別のPKSの天然のローディングモジュールに置き換える場合、広範なスターター酸をこのハイブリッドPKSの産物に取り込むことができることが、以前に示された(Marsdenらの文献、1998 WO 98/01546)。
アベルメクチンPKSと同様の特異性をもつローディングモジュールをもつPKSのその他の例には、ネマデクチン(Carterらの文献、1988)、及びミルベマイシン(Takiguchiらの文献、1980;Okazakiらの文献、1983)を含む。PKS遺伝子クラスターの配列を解明するための方法は、以前に公表されており、例には、コスミドライブラリをスクリーニングするための相同的プローブを使用することを含み(例えばOliynykらの文献、2003、Fangらの文献、2007、Choiらの文献、2007)、また完全なゲノムシーケンシングももう一つのアプローチである。
作用機序:FK506、FK520、及び近い類似体は、T細胞活性化、及び増殖のために必要とされるシグナル伝達経路を阻害することによって免疫系を抑制する。特に、これらは、カルシニューリン(CaN)に結合し、かつ遮断するFK-結合タンパク質(FKBP)との初期の複合体の形成を介してCa2+依存的T細胞増殖を阻害することが示されている。このFK506-FKBP-CaN複合体は、活性化されたt-細胞の核因子(NF-AT)の活性化を阻害して、その核への進入、及びIL-2産生を開始するインターロイキン-2(IL-2)のプロモーターのその後の活性化を妨げる。加えて、FK506は、Iκβ、Na-K-ATPase、及び一酸化窒素シンターゼを含むNFAT以外の基質に対するカルシニューリンの作用を妨げることができ、これによりいくつかの副作用を引き起こし得る(Kapturczakらの文献、2004)。
また、FK506での処理は、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)のアップレギュレーションと関連しているようである。このサイトカインは、免疫抑制特性を有するだけでなく、同種移植線維症の発症にも関連しているかも知れず、これらの薬剤での長期の治療後に深刻な合併症を引き起こし得る(Kapurtzakらの文献、2004)。
また、FK506、及びFK520は、抗真菌薬活性を有する(Heitmanらの文献、1991、Brizuelaらの文献、1991)。
使用:FK506は、特に、移植後の器官拒絶反応の予防を補助するために使用される重要な免疫抑制薬である。例えば、それは、同種間の肝臓、又は腎臓移植後の、及び骨髄移植における器官拒絶反応の予防のために、静脈内、及び経口的に使用される。これは、クローン病、ベーチェット症候群、ブドウ膜炎、乾癬、アトピー性皮膚炎、リウマチ様関節炎、腎炎症候群、再生不良性貧血、胆汁性肝硬変症、喘息、肺線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及びセリアック病を含む多種多様な自己免疫性、炎症性、及び呼吸器性の障害において潜在的に有用性を有することが示されている。
これらの障害の多くの治療は、現在、標準的な治療に対して不応性、又は過敏性のいずれかである重篤な疾患患者に制限される。この制限は、腎臓機能障害、胃腸管への作用、神経への作用、多毛症、及び歯肉増殖症を含むFK506の投与の副作用のためである。
FK506での慢性的治療は、過剰(又は過小)投薬(Royらの文献、2006)のリスクを生じるその狭い治療係数、及び大きな個体相互変動のため、厳密な治療モニタリングを必要とする。
ピメクロリムス、及びFK506は、両方とも種々の皮膚状態のための治療として、特にアトピー性皮膚炎において、軟膏、及びクリームなどの局所製剤に使用される(Nghiemらの文献、2002)。
チトクロームP450 3A4(Cyp3A4)、及びCyp3A5は、FK506代謝に対する最も重要な寄与者であり、一方、P糖タンパク質ポンプ(MDR-1)がその生物学的利用能を調整する(Royらの文献、2006)。従って、FK506投薬の複雑さは、有意な薬物間相互作用によって増強される(Kapturczakらの文献、2004)。
FK506、及びFK520の毒性のメカニズムは、免疫抑制の作用機序に関連していた(F. Dumontらの文献、1992)。作用機序と毒性との間のこの強い関連は、化学修飾を介した治療係数の改善に対して有意なチャレンジを示した。新たな類似体の有効性と毒性との分離は、分布、又は代謝を変化させることによって可能であるかもしれない(NH Signalらの文献、1991)。腎臓などの、このような阻害に感受性である器官に対する化合物の曝露を制限することにより、全身毒性を回避することができる。加えて、投与の部位(皮膚、肺、腸、眼、その他など)におけるカルシニューリン阻害剤の局所的投与により、最大にすることができる。これを達成することができる1つの方法は、「ソフトドラッグ」アプローチを使用することによるものであり、これには、代謝の増加、より高度な血液/血漿タンパク結合、乏しい吸収、又は生物学的利用能を介してなど、全身曝露を制限させるように化合物をデザインすることを含む。
また、変わりやすいFK506の代謝により、全身曝露のレベルが変わりやすいために、いくらか毒性を生じさせて、これにより特定の薬物モニタリングの必要が生じることが示唆されている(Armstrong、及びOellerichの文献、2001)。従って、代謝の変動が減少され、又はより少ないFK506の類似体は、毒性を減少させて、薬物レベルの特定のモニタリングの必要を減少させるのに有用であり得る。
また、FK506は、十分に生物が利用できず(Tamuraらの文献、2003)、経口で投薬されたときに、全身曝露の変動を生じて、静脈内投薬が頻繁に必要である。従って、改善された経口生物学的利用能をもつ類似体は、誤った投薬を介した全身毒性を減少させるために非常に有用であろうし、経口服用の容易さを改善するであろう。
従って、臓器移植のための、及び炎症状態の治療のための、及び真菌感染の治療のための両方の免疫抑制の維持において有用性を有し得る、新規FK506、及びFK520類似体を同定する必要が残る。本発明は、現在利用できるFK506、及びFK520類似体と比較して改善された医薬品特性を有する新規FK506、及びFK520類似体を開示し;これらの特性は、免疫抑制を維持する経口療法を含むが、限定されない優れた全身生物学的利用能を必要とする療法のために有用であろうし、特に以下の特性の1つ以上に関して改善を示すことが期待される:代謝安定性の増加、生物学的利用能の増加、経口生物学的利用能の増加、膜輸送体を経た流出の減少、及び低血漿タンパク質結合;また、新規FK506、及びFK520類似体は、アトピー性皮膚炎、喘息、及び炎症性腸疾患などの炎症性の障害のための局所的に投与される療法を含むが、限定されない乏しい全身利用能であるが、局部的な利用能を必要とする療法のために有用であろうし、特に以下の特性の1つ以上に関して改善を示すことが期待される:代謝安定性の減少、生物学的利用能の減少、経口生物学的利用能の減少、及び膜輸送体を経た流出の増加、及び高血漿タンパク質結合;一般的用途の分子が有することが期待されるであろうその他の性能は、製剤能力の改善、効力の改善、FKBP結合の増加、中毒学的プロフィールの改善、腎毒性、及び神経毒性の減少、結晶化度の改善、水溶性の改善、又は親油性の改善を含む。
(発明の概要)
本発明において、非天然のスターター単位をFK506、若しくはFK520、又はその類似体を通常産生する株に与え、前記株は、fkbO、及びその相同体を含む、ポスト-PKS修飾を担う1つ以上の遺伝子のターゲットされた不活性化、又は欠失を、並びに/又は1つ以上の前駆体供給遺伝子のターゲットされた不活性化、又は欠失をさせるように任意に変異されている。
或いは、FK506、又はFK520ポリケチドシンターゼからの天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、又はアベルメクチン様ポリケチドシンターゼからのローディングモジュールによって置換され、かつ任意に非天然のスターター単位がこれらの株に与えられ、前記株は、bkd遺伝子(Wardらの文献、1999)、及びその相同体を含む、ポスト-PKS修飾を担う1つ以上の遺伝子のターゲットされた不活性化、又は欠失を、並びに/又は1つ以上の前駆体供給遺伝子のターゲットされた不活性化、又は欠失をさせるように任意に変異されている。
驚くべきことに、非天然のスターター酸は、ラパマイシン系と比較したときに、FK506、及びFK520系に異なるレベルで取り込まれることが見いだされた。特に、ピランは、非常によく取り込まれて高収率のFK506、及びFK520類似体を生じる。
従って、本発明の一つの局面において、式(I)の化合物、及びその生理的に機能的な誘導体が提供される
Figure 2011524413
式中
Xaは、結合、又はCH2を表し;
R2は、-CH3、-CH2CH3、又は-CH2CH=CH2を表し;
R3は、H2、又は=Oを表し;
R1は、以下からなる群から選択され
Figure 2011524413
式中、R10、R11、及びR12は、H、F、Cl、OR13、SR13、及びNHR13から独立して選択され、かつR13は、H、C1-C4アルキル、及びC1-C4アシルから選択され;
及び
Figure 2011524413
式中、Aは、O、S、及びNR13aから選択され、R13aは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R14、及びR15は、H、C1-C4アルキル、OR16、SR16、及びNHR16から独立して選択され、R16は、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、Xbは、結合、又はCH2を表し、Xbが結合であるとき、R17は、Hを表し、かつXbがCH2であるとき、R17は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16a、SR16a、又はNHR16aを表し、かつR16aは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
及び
Figure 2011524413
式中Aは、O、S、又はNR13bを表し、R13bは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R14aは、C1-C4アルキル、OR16、SR16、又はNHR16を表し、R16はC1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R18は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16a、SR16a、又はNHR16aを表し、R16aは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、Xc、及びXdは、結合、又はCH2を独立して表し、但し、XcとXdの両者がCH2を表すことはなく、かつXcが結合であるときに、R17aは、Hを表し、かつXcがCH2であるときに、R17aは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16b、SR16b、又はNHR16bを表し、R16bは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、かつXdが結合であるときに、R19は、Hを表し、かつXdがCH2を表すときに、R19は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16c、SR16c、又はNHR16cを表し、かつR16cは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
及び
Figure 2011524413
式中、R19b、及びR20は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16d、SR16d、又はNHR16dを独立して表し、かつR16dは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
及び
Figure 2011524413
式中、R19cは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16e、SR16e、又はNHR16eを表し、かつR16eは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
及び
Figure 2011524413
式中、R19d、及びR20aは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16f、SR16f、又はNHR16fを独立して表し、かつR16fは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
及び
Figure 2011524413
式中、R18a、R19e、及びR20bは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16g、SR16g、又はNHR16gを独立して表し、かつR16gは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
及び
Figure 2011524413
式中R21、R22、及びR23は、H、F、Cl、OR26、SR26、C1-C4アルキル、又はCNを独立して表し、R26は、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R24、及びR25は、H、F、Cl、OH、SH、又はC1-C4アルキルを独立して表し、但しR21、R22、及びR23の少なくとも1つは、H、又はC1-C4アルキルでないことを条件とし;
及び
Figure 2011524413
式中R21a、R22a、及びR23aは、H、F、Cl、OR26a、SR26a、C1-C4アルキル、及びCNから独立して選択され、R26aは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R24a、及びR25aは、H、F、Cl、OH、SH、又はC1-C4アルキルを独立して表し、かつ但しR21a、R22a、及びR23aの少なくとも1つは、H、又はC1-C4アルキルを表さないことを条件とする。
上記の構造は、代表的な互変異性体を示し、本発明は、式(I)の化合物の全ての互変異性体、例えばエノール化合物が図示される場合はケト化合物、及びその逆を包含する。
本発明は、上に示したとおりの構造(I)によって定義される化合物の全ての立体異性体を包含する。
さらなる態様において、本発明は、医薬品としての使用について、式(I)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩などのFK506、又はFK520類似体を提供する。
(定義):
冠詞「1つの(a)」、及び「1つの(an)」は、冠詞の文法目的の1つを、又は1つよりも多く(すなわち少なくとも1つ)をいうために本明細書において使用される。例えば、「類似体」は、1つの類似体、又は1つよりも多くの類似体を意味する。
本明細書に使用される、用語「類似体(類)」は、もう一方と構造的に同様であるが、組成がわずかに異なる化学化合物(もう一方による1つの原子の置換と、又は特定の官能基の存在、若しくは不存在のようなもの)をいう。
本明細書に使用される、用語「FK506、及びFK520類似体」/「FK506、又はFK520類似体」は、構造がFK506、FK520、及び類似化合物に関連した化合物をいう。このような化合物は、1つのラクトン、及び1つのアミド結合をもつ22員環である。アミド結合のNは、2-カルボキシルピペリジン、又は2-カルボキシルピロリジンを形成する。このカルボキシル基は、主要な22員環の外にある二重結合に対してアリルである酸素とラクトン基を形成する。このような化合物は、限定されないが、FK520、FK506、アンタスコマイシン、FK523、FK525、ピメクロリムス、及びツクバマイシン、並びに式(I)の化合物を含む。
本明細書に使用される、用語「FK506、又はFK520産生株」は、適切に供給されたときに、1つ以上のFK506、又はFK520類似体(天然、又は組み換え)を産生することができる株をいう。
本明細書に使用される、用語「FK506、又はFK520産生宿主の組換え株」は、適切に供給されたときに、1つ以上のFK506、又はFK520類似体を産生することができる天然のFK506、又はFK520産生株に基づいた組換え株をいう。本明細書に使用される、用語「FK506、又はFK520クラスター」は、FK506、又はFK520類似体の産生を担うPKS、及び関連する酵素を意味する。
本明細書に使用される、用語「変更遺伝子(類)」は、ポリケチドのポリケチドシンターゼ修飾後のために必要とされる遺伝子、例えば、しかし限定されないが、シトクロムP-450モノオキシゲナーゼ、フェレドキシン、及びSAM依存的O-メチルトランスフェラーゼを含む。FK520系において、これらの変更遺伝子は、fkbD、及びfkbMを含むが、当業者であれば、FK520に関連したPKS系(例えば、しかし、限定されないが:FK506、アンタスコマイシン、FK523、FK525、及びツクバマイシン)が、そのいくつかを更に下記で論議している、少なくともこれらの遺伝子のサブセットの相同体を有するであろうことを認識するだろう。
本明細書に使用される、用語「前駆体供給遺伝子(類)」は、天然、又は非天然の前駆体の供給のために必要とされる遺伝子、任意の天然、又は非天然に組み込まれた前駆体の合成のために必要とされる遺伝子、及び任意の天然、又は非天然に組み込まれた前駆体の組み込みのために必要とされる遺伝子を含む。例えば、しかし限定されないが、FK506、及びFK520系において、これらの遺伝子は、fkbL、fkbO、及びfkbPを含むが、当業者であれば、FK506、及びFK520に関連したPKS系(例えば、しかし、限定されないが:アンタスコマイシン、FK523、FK525、及びツクバマイシン)が、そのいくつかを更に下記で論議している、これらの遺伝子の相同体を有するであろうことを認識するだろう。加えて、Wardらの文献、1999(例えばWeiらの文献、2006)に記述されたものなどの、優先してアベルメクチン型をローディングモジュールに取り込むことが期待されるかもしれないものなどの分枝鎖ケト酸の産生に関与するbkd遺伝子の相同体を不活化するために有用であろう。
本明細書に使用される、用語「補助遺伝子(類)」は、変更遺伝子、前駆体供給遺伝子、又は変更遺伝子、及び前駆体供給遺伝子の両方に対する言及を含む。補助遺伝子の1つの例は、スターター単位をヒドロキシル化し得るオキシゲナーゼである。
本明細書に使用される、用語「基本生成物」は、任意の変更遺伝子の作用の前の、ポリケチドシンターゼ酵素の初期生成物をいう。
本明細書に使用される、用語「前駆体」は、天然のスターター単位(すなわち、4,5-ジヒドロキシシクロヘキシ-1-エンカルボン酸)、非天然スターター単位(例えば、非環状性、又は複素環式スターター単位)、及び天然に組み込まれたアミノ酸(すなわち、ピペコリン酸)、及び非天然に組み込まれたアミノ酸を含む。
本明細書に使用される、用語「非天然のスターター単位」は、そのPKSによって通常選択される(すなわち、取り込まれる)スターター単位ではない、ポリケチド合成においてスターター単位として取り込むことができる任意の化合物をいう。
用語「アベルメクチン様PKS」は、本発明のものなどのAT、及びACPドメインからなるローディングドメインを含み、かつ天然に分枝鎖スターター酸を取り込むネマデクチン、又はミルベマイシンなどのアベルメクチン様ポリケチドを産生する細菌のPKSを意味する。
C1-4アシル基の例には、-COMe、及び-COEt、特にCOMeなどのC2-4アシル基を含む。CHOは、あまり好ましくない更なる例である。
C1-4アルキル基の例には、Me、Et、n-Pr、i-Pr、n-Bu、特にMeを含む。
(発明の詳細な説明)
式(I)の化合物の生理的に機能的誘導体は、生理的に許容し得る塩、エステル、及び溶媒和物を含む。医薬として許容し得る塩は、式(I)の化合物の無毒の酸付加塩形態を含む。医薬として許容し得る酸付加塩は、塩基形態をこのような適切な酸で処理することによって、都合よく得ることができる。適切な酸は、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば塩酸、又は臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、及びその他同種の酸などの無機酸;又は例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸(すなわち、エタン二酸)、マロン酸、コハク酸(すなわち、ブタン二酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸(すなわち、ヒドロキシルブタン二酸)、酒石酸、クエン酸、メタン硫酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、シクラム酸、サリチル酸、p-アミノサリチル酸、パモ酸、及びその他同種の酸などの有機酸を含む。逆に前記塩形態は、適切な塩基での処理によって遊離塩基形態に変換することができる。
エステルの例には、体において切断される不安定なエステル、例えばヒドロキシル基で形成されたカルボン酸エステルを含む。溶媒和物の例には、水和物を含む。
一つの実施態様において、Xaは、結合を表す。別の実施態様において、Xaは、CH2を表す。
好ましくは、Xaは、CH2を表す。
好ましくは、Xbは、結合を表す。
好ましくは、Xcは、結合を表す。
好ましくは、Xdは、結合を表す。
一つの実施態様において、R1は[A]を表す。別の実施態様において、R1は[B]を表す。別の実施態様において、R1は[C]を表す。別の実施態様において、R1は[D]を表す。別の実施態様において、R1は[E]を表す。別の実施態様において、R1は[F]を表す。別の実施態様において、R1は[G]を表す。別の実施態様において、R1は[H]を表す。別の実施態様において、R1は[J]を表す。別の実施態様において、R1は[K]を表す。
好ましくは、R2は、-CH3、-CH2CH3、又は-CH2CH=CH2を表す。より好ましくは、R2は、-CH2CH3、又は-CH2CH=CH2を表す。一つの実施態様において、R2は、-CH2CH3を表す。別の実施態様において、R2は、-CH2CH=CH2を表す。
好ましくは、R3は、=O(ケト)を表す。
好ましくは、R10は、OHを表す。
好ましくは、R11は、Hを表す。好ましくは、R12は、Hを表す。
好ましくは、R13、R13a、及びR13bは、Hを表す。
好ましくは、Aは、O、又はSを表す。
好ましくは、R14は、Hを表す。好ましくは、R14aはHを表す。
好ましくは、R15は、Hを表す。
好ましくは、R16は、Hを表す。好ましくは、R16aは、Hを表す。
好ましくは、R16bは、Hを表す。好ましくは、R16cは、Hを表す。好ましくは、R16dは、Hを表す。好ましくは、R16eは、Hを表す。好ましくは、R16fは、Hを表す。
好ましくは、R16gは、Hを表す。
好ましくは、R17は、Hを表す。好ましくは、R17aは、Hを表す。
好ましくは、R18は、Hを表す。
好ましくは、R18aは、Hを表す。
好ましくは、R19は、Hを表す。
好ましくは、R19aは、Hを表す。好ましくは、R19bは、Hを表す。好ましくは、R19cは、Hを表す。
好ましくは、R19eは、OHを表す。
好ましくは、R20は、Hを表す。
好ましくは、R20bは、OHを表す。
好ましくは、R21は、H、又はFを表す。より好ましくは、R21は、Fを表す。
好ましくは、R21aは、H、又はFを表す。より好ましくは、R21aは、Fを表す。
好ましくは、R22は、H、又はFを表す。より好ましくは、R22は、Fを表す。
好ましくは、R22aは、H、又はFを表す。より好ましくは、R22aは、Fを表す。
好ましくは、R23は、H、又はFを表す。より好ましくは、R23は、Fを表す。
好ましくは、R23aは、H、又はFを表す。より好ましくは、R23aは、Fを表す。
好ましくは、R24は、OHを表す。好ましくは、R24aは、OHを表す。
好ましくは、R25は、Hを表す
好ましくは、R25aは、Hを表す。
好ましくは、R26、及びR26aは、Hを表す。
一つの実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、Gを表し、R20bは、OHを表し、R19e、及びR18aは、Hを表し、R2は、CH2CH3を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[J]を表し、R22は、OHを表し、R21、R23、R24、及びR25は、Hを表し、R2は、CH2CH3を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[B]を表し、Aは、Sを表し、R17、R15、及びR14は、Hを表し、Xbは、結合を表し、R2は、CH2CH3を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、ピラン FK520、又は28-デス(3-シス-メトキシ-4-トランス-ヒドロキシシクロヘキシル)-28-(4-テトラヒドロ-2H-ピラン)FK520としても知られる以下の構造で示されるように、R1は、[B]を表し、Aは、Oを表し、R17、R15、及びR14は、Hを表し、Xbは、結合を表し、R2は、CH2CH3を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[E]を表し、R19cは、Hを表し、R2は、CH2CH3を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[D]を表し、R20、及びR19bは、Hを表し、R2は、CH2CH3を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[A]を表し、R12は、OHを表し、R11、及びR10は、Hを表し、R2は、CH2CH3を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
一つの実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、Gを表し、R20bは、OHを表し、R19e、及びR18aは、Hを表し、R2は、-CH2CH=CH2を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[J]を表し、R22は、OHを表し、R21、R23、R24、及びR25は、Hを表し、R2は、-CH2CH=CH2を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[B]を表し、Aは、Sを表し、R17、R15、及びR14は、Hを表し、Xbは、結合を表し、R2は、-CH2CH=CH2を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、ピランFK520、又は28-デス(3-シス-メトキシ-4-トランス-ヒドロキシシクロヘキシル)-28-(4-テトラヒドロ-2H-ピラン)FK520としても知られる以下の構造で示されるように、R1は、[B]を表し、Aは、Oを表し、R17、R15、及びR14はHを表し、Xbは、結合を表し、R2は、-CH2CH=CH2を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[E]を表し、R19cは、Hを表し、R2は、-CH2CH=CH2を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[D]を表し、R20、及びR19bは、Hを表し、R2は、-CH2CH=CH2を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
別の実施態様において、以下の構造で示されるように、R1は、[A]を表し、R12は、OHを表し、R11、及びR10は、Hを表し、R2は、-CH2CH=CH2を表し、R3は、=Oを表し、Xaは、CH2を表す:
Figure 2011524413
式(I)の化合物は、FK506、又はFK520産生株に適切な非天然のスターター単位を供給すること、株を培養すること、及びその後で化合物を任意に単離することによって産生してもよい。代わりの実施態様において、株は、前駆体供給の生合成、又は制御に寄与する1つ以上の遺伝子のターゲットされた不活性化、又は欠失をさせるように変異される。例えば、前駆体供給の生合成、又は制御に寄与する遺伝子(類)は、スターター単位(スターター酸)、例えばfkbOなどの4,5ジヒドロキシシクロヘキシ-1-エンカルボン酸の生合成、又は制御に寄与し得る(Motamedi、及びShafieeの文献、1998、Wuらの文献、2000)。天然のスターター単位の産生手段の除去により、天然の基質との競合がなくなるため、非天然のスターター酸の取り込みが促進される。別の実施態様において、株は、アベルメクチンPKS、又はアベルメクチン様PKS(ネマデクチン、又はミルベマイシンPKS)のものと置換されたFK506、又はFK520 PKSの天然のローディングモジュールを有し、次いで適切なスターター単位が供給され、株培養されて、化合物が任意に単離される。加えて、bkdなどの分枝鎖ケト酸の生合成、又は制御に寄与し得る(Wardらの文献、1999)前駆体供給の生合成、又は制御に寄与する遺伝子(類)などのその他の遺伝子を不活性化してもよい。分枝ケト酸の産生手段の除去により、アベルメクチンロードの優先的基質との競合がなくなるため、その他の非天然のスターター酸の取り込みが促進される。代わりの実施態様において、株は、fkbLなどのピペコリン酸(Wuらの文献、2000)の生合成を担う1つ以上の遺伝子を不活性化し、又は欠失させるように変異してもよい。ピペコリン酸は、天然において閉環前の最終工程として鎖に取り込まれる。この特定の修飾は、プロリンが株に供給されたときに、式(I)のプロリル誘導体の収率を増加させる。加えて、又はその代わりに、代わりの実施態様において、株は、ポスト-PKS修飾を担う1つ以上の遺伝子、例えばC-9位置における酸化を担う遺伝子であるfkbJ(Motamedi、及びShafieeの文献、1998、Wuらの文献、2000)のターゲットされた不活性化、又は欠失をさせるように変異させてもよい。この特定の修飾は、式(I)のC-9非ケト誘導体の収率を増加させる。
適切な、又は必要な場合、こうして産生された化合物は、これらの単離後に、当業者に公知の過程、例えばヒドロキシル基、及びアミノ基のアルキル化等を使用して合成変化に供してもよい。
アベルメクチンローディングモジュールをラパマイシンPKSに連結するための代わりの接合部を使用することが可能であろうことは、当業者には理解されるはずである。この例には、ちょうどアベルメクチン、又はアベルメクチン様PKSからのアシルトランスフェラーゼ(AT)、及びアシルキャリアタンパク質(ACP)ドメインを取り込むこと、並びにフィスト(fist)ケトシンターゼ(KS)ドメインの前のFK506/FK520 PKSに連結することを含む。或いは、接合部は、アベルメクチン、又はアベルメクチン様PKSからのKS、及びFK506/FK520 PKSからの第1のエキステンダーATとの間に作製してもよい。類似の可能性は、WO 98/01546において論議されている。加えて、ミルベマイシンPKS、又はネマデクチン PKSにおいて見いだされたものなどの、アベルメクチンローディングモジュールの相同体を使用してもよい。
適切な株を産生する1つの方法において、fkbO、若しくはfkbO相同体、又はbkd遺伝子、若しくはその同族体などの前駆体供給遺伝子は、ターゲットされた不活性化、若しくは欠失によって操作しても、又は紫外線に細胞を曝露すること、及びスターター単位生合成、又は分枝鎖αケト酸生合成が崩壊したことを示す表現型の選択などのその他の手段によって修飾してもよい。ポスト-PKS遺伝子の任意のターゲティングは、種々のメカニズムを介して、例えば組込み、ポスト-PKS遺伝子の全て、若しくは一部を含むFK506、又はFK520クラスターの領域のターゲットした欠失、任意に続く遺伝子(類)の挿入、又はポスト-PKS遺伝子、若しくはこれらのコードされた酵素を機能しないようにするその他の方法、例えば化学物質阻害、部位特異的変異誘発、又は例えば紫外線を使用することによる細胞の突然変異誘発によって行ってもよい。
WO2004/007709は、基本産物の産生を担うコア部分、及び基本産物に対して比較的小さな修飾を生じさせる、−例えば基本産物の酸化、還元、アルキル化、脱アルキル化、アシル化、又は環化を生じさせる役割を担う多数の変更遺伝子、及び特定の前駆体化合物の産生に関与する多数の前駆体供給遺伝子を含む遺伝子系の変更のために方法を提供する。従って、基本産物は、モジュラーポリケチドでもよく、変更遺伝子は、ポリケチド鎖の修飾(9位における酸化など)で関係してもよく、また前駆体は、天然、又は非天然の前駆体供給遺伝子(例えば、ピペコラート、及び/又は4,5ジヒドロキシシクロヘキシ-1-エンカルボン酸)の産生、及び/又は取り込みに関与してもよい。
それ故、WO2004/007709の方法は、本発明の実施のために適しているであろう。
コア部分は、前駆体供給遺伝子の非存在下において適切に、又は更に全く作用しなであろう(天然、又は非天然の前駆体化合物が供給されるか、又は他に利用できない限り)。従って、前駆体供給遺伝子の欠失、又は不活性化は、天然のスターター単位からの競合を伴わずに非天然のスターター単位を取り込むことが可能である系を提供する。
従って、本発明は、非天然のスターター酸をFK506、及びFK520類似体に取り込むための方法であって、前駆体供給遺伝子が欠失され、若しくは不活性化されたか、又は天然のFK506/520ローディングモジュールがアベルメクチンローディングモジュール、又はその相同体で置換された遺伝子系を含む株に、前記スターター単位を供給することを含む、前記方法を提供する。適切な遺伝子系には、アンタスコマイシン、FK520(Wuらの文献、2000;米国特許第6,150,513号;AF235504)、FK506(Motamediらの文献、1996;Motamediらの文献、1997;Motamedi及びShafieeの文献,1998;AF082100、Y10438)、FK523、FK525、及びツクバマイシン生合成クラスターを含むが、限定されない。欠失され、又は不活性化される前駆体供給遺伝子は、好ましくはfkbO、又はfkbOの相同体である。遺伝子系は、好ましくはFK506、又はFK520クラスターである。欠失され、又は不活性化される前駆体供給遺伝子は、より好ましくは、fkbOである。任意に、欠失され、又は不活性化される前駆体遺伝子は、ローディングモジュールがアベルメクチンローディングモジュールで置換されたときに、bkd遺伝子の1つなどの分枝ケト酸形成に関与する。任意に、fkbM、及び/又はfkbLは、fkbOに加えて欠失され、又は不活性化される。任意に、fkbL、又はrapLの類似体は、また、ピペコラート類似体をより効率的に取り込むことができるように欠失される(Motamedi、及びShafieeの文献、1998、Khawらの文献、1998)。
従って、一つの態様において、本発明は、
(a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、FK506、又はFK520産生宿主の組換え株を産生する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、欠失され、若しくは不活性化されているか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記産生する工程;及び
(b)前記組換え株に対して非天然のスターター単位を供給する工程;
(c)前記株を培養する工程;及び、
(d)任意に式(I)の化合物を単離する工程、
を含む、式(I)の化合物を産生する方法を提供する。
工程(a)において、1つ以上のスターター遺伝子が欠失され、又は不活性化された前駆体は、スターター単位(例えば、スターター酸)であってもよい。加えて、又はその代わりに、1つ以上のスターター遺伝子が欠失され、又は不活性化された前駆体は、ピペコリン酸であってもよい。任意に、ポスト-PKS修飾を担う1つ以上の遺伝子は、また、欠失され、又は不活性化される。
任意に、天然のKS1モジュールは、上記の通りに置換されているローディングモジュールに加えて、アベルメクチン、又はアベルメクチン様PKSのKS1モジュールによって置換される。
また、(a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、FK506、又はFK520産生宿主の組換え株に非天然のスターター単位を供給する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、欠失され、若しくは不活性化されているか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記供給する工程;
(b)前記株を培養する工程;及び
(c)任意に式(I)の化合物を単離する工程
を含む、式(I)の化合物を産生する方法が提供される。
任意に、天然のKS1モジュールは、上記の通りに置換されているローディングモジュールに加えて、アベルメクチン、又はアベルメクチン様PKSのKS1モジュールによって置換される。
好ましい実施態様において、組換え株は、WO2004/007709に、及び下記の実施例に記述された方法を使用して産生される。
一つの実施態様において、宿主株は、以下からなる群から選択される:ストレプトマイセス・ツクブアエンシスNo.9993(Ferm BP-927)、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)、ストレプトマイセス属種AA6554、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス・バール・アスコマイセチカス MA 6475 ATCC 14891、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス・バール・アスコマイセチカス MA 6678 ATCC 55087、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス・バール・アスコマイセチカス MA 6674、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス・バール・アスコマイセチカス ATCC 55276、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種アスコマイセチカス ATCC 14891、ストレプトマイセス・カナマイセチカス KCC S-0433、ストレプトマイセス・クラブリジェルス CKD1119(Kim、及びParkの文献、2008)、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ヤクシマエンシス、ストレプトマイセス属種DSM 7348、ミクロモノスポラ属種 A92-306401 DSM 8429、ストレプトマイセス属種MA 6548、及びストレプトマイセス属種MA 6858 ATCC 55098。好ましい実施態様において、宿主株は、S. ハイグロスコピカス・バール・アスコマイセチカス ATCC 14891、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)、又はストレプトマイセス・ツクブアエンシス No.9993(Ferm BP-927)からなる群から選択される。
所望又は必要な場合、1つ以上の補助剤遺伝子が、宿主株において欠失され、又は不活性化されてもよい。所望の、又は必要な場合、宿主株の欠失され、又は不活性化された遺伝子の1つ以上が、補完によって再導入されてもよい(例えば、付着部位にて、自己再生プラスミドで、又は染色体の相同領域への挿入によって)。
所望又は必要な場合、当業者に公知のさらなる化学工程を使用して、最終化合物を産生してもよい(例えば、Marchの文献、Wiley Interscienceを参照されたい)。
ポリケチド遺伝子クラスターは、異種の宿主において発現してもよいことが当業者に周知である(Pfeiferらの文献、2001)。従って、本発明は、異種の宿主における補完のために、完全な、操作された、突然変異を含む、又は欠失を含むいずれの耐性、及び調節遺伝子の有無にかかわらず、FK506、又はFK520生合成支配遺伝子クラスターを導入することを含む。このような大きなピースのDNAの導入のための上記記載のような方法、及びベクターは、当該技術分野において周知であり(Rawlings、2001;Staunton、及びWeissman(2001))、又は開示した方法で本明細書に提供される。
従って、別の実施態様においては、本発明は、
(a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、非FK506、又はFK520産生宿主(すなわち、異種宿主)の組換え株を産生する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、存在せず、若しくは非機能的であるか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記産生する工程;及び
(b)前記組換え株に対して非天然のスターター単位を供給する工程;
(c)前記株を培養する工程;及び
(d)任意に式(I)の化合物を単離する工程
を含む式(I)の化合物を産生する方法を提供する。
また、(a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、非FK506、又はFK520産生宿主の組換え株に非天然のスターター単位を供給する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、存在せず、若しくは非機能的であるか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記供給する工程;
(b)前記株を培養する工程;及び
(c)任意に式(I)の化合物を単離する工程
を含む、式(I)の化合物を産生する方法が提供される。
これに関連して、好ましい異種の宿主細胞株は、原核生物、より好ましくは放線菌、又は大腸菌(Escherichia coli)、更により好ましくは、S. ハイグロスコピカス、S. ハイグロスコピカス種、S. ハイグロスコピカス・バール・アスコマイセチカス、ストレプトマイセス・ツクブアエンシス、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)、サッカロポリスポラ・エリスラエア(Saccharopolyspora erythraea)、ストレプトマイセス・フラジアエ(Streptomyces fradiae)、ストレプトマイセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・シンナモネシス(Streptomyces cinnamonensis)、ストレプトマイセス・リモサス(Streptomyces rimosus)、ストレプトマイセス・アルブス(Streptomyces albus)、ストレプトマイセス・グリセオフスカス(Streptomyces griseofuscus)、ストレプトマイセス・ロンギスポロフラブス(Streptomyces longisporoflavus)、ストレプトマイセス・ベネズエラエ(Streptomyces venezuelae)、ミクロモノスポラ・グリセオルビダ(Micromonospora griseorubida)、アミコラトプシス・メジテラネイ(Amycolatopsis mediterranei)、又はアクチノプラネス属(Actinoplanes)種N902-109を含むが、限定されない。
当業者であれば、本発明の方法をポリケチドシンターゼ(PKS)が、修飾されたFK506、若しくはFK520類似体、又はその他のポリケチド類似体を発現するように遺伝子工学によって変化された組換え宿主株に適用することができることを理解するであろう。例えば、相同種、又は異種のPKSは、1つ以上のドメインが除去され、置換され、又は挿入されて、このような置換、又は挿入がその他の異種(又は相同種)PKSクラスターに由来するハイブリッドPKSであることができる。従来技術では、個々のドメインの欠失、又は不活性化(WO93/13663、WO97/92358)、ハイブリッドポリケチドシンターゼの構築(WO98/01546、WO00/00618、WO00/01827)、又は部位特異的変異誘発による領域特異性の変化(WO02/14482)によって、新規ポリケチドの産生のためのいくつかの方法を記述する。
多くの放線菌は、ポリケチド、及び非リボソーム合成ペプチドを含む異なる二次代謝産物のための複数の生合成の遺伝子クラスターを含むことが周知である。具体的には、S. ハイグロスコピカスの株は、FK506、FK520、FK523、メリダマイシン、FK525、アンタスコマイシン、又はツクバマイシンに加えて、種々のポリケチド、及び非リボソーム合成ペプチドを産生することが証明されている。これらには、エライオフィリン、ビアラホス、ハイグロマイシン、アングストマイシン、エンドマイシン(A、B)、グレボマイシン、ハイグロスコピン、オサマイシン、及びナイジェリシンを含むが、限定されない。これらのさらなる生合成遺伝子クラスターは、宿主株に対して生合成前駆体のための要求、及びさらなる代謝需要が競合することを表す。従って、所望のラパマイシン、又はその他のポリケチド、類似体の産生を増強するために、宿主株に存在する任意のその他の生合成遺伝子クラスターを欠失させ、又は不活性化することが有利であろう。生合成遺伝子クラスターの欠失、又は不活性化のための方法は、当該技術分野において周知である。
適切には、スターター単位は、以下のカルボン酸、又はカルボン酸誘導体から選択される:
Figure 2011524413
式中、R10、R11、及びR12は、H、F、Cl、OR13、SR13、及びNHR13から独立して選択され、かつR13は、H、C1-C4アルキル、及びC1-C4アシルから選択され;
又は
Figure 2011524413
式中、Aは、O、S、及びNR13aから選択され、R13aは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R14、及びR15は、H、C1-C4アルキル、OR16、SR16、及びNHR16から独立して選択され、R16は、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、Xbは、結合、又はCH2を表し、Xbが結合であるとき、R17は、Hを表し、かつXbがCH2であるとき、R17は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16a、SR16a、又はNHR16aを表し、かつR16aは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
又は
Figure 2011524413
式中Aは、O、S、又はNR13bを表し、R13bは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R14aは、C1-C4アルキル、OR16、SR16、又はNHR16を表し、R16はC1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R18は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16a、SR16a、又はNHR16aを表し、R16aは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、Xc、及びXdは、結合、又はCH2を独立して表し、但し、XcとXdの両者がCH2を表すことはなく、かつXcが結合であるときに、R17aは、Hを表し、かつXcがCH2であるときに、R17aは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16b、SR16b、又はNHR16bを表し、R16bは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、かつXdが結合であるときに、R19は、Hを表し、かつXdがCH2を表すときに、R19は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16c、SR16c、又はNHR16cを表し、かつR16cは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
又は
Figure 2011524413
式中、R19b、及びR20は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16d、SR16d、又はNHR16dを独立して表し、かつR16dは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
又は
Figure 2011524413
式中、R19cは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16e、SR16e、又はNHR16eを表し、かつR16eは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
又は
Figure 2011524413
式中、R19d、及びR20aは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16f、SR16f、又はNHR16fを独立して表し、かつR16fは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
又は
Figure 2011524413
式中、R18a、R19e、及びR20bは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16g、SR16g、又はNHR16gを独立して表し、かつR16gは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
又は
Figure 2011524413
式中R21、R22、及びR23は、H、F、Cl、OR26、SR26、C1-C4アルキル、又はCNを独立して表し、R26は、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R24、及びR25は、H、F、Cl、OH、SH、又はC1-C4アルキルを独立して表し、但しR21、R22、及びR23の少なくとも1つは、H、又はC1-C4アルキルでないことを条件とし;
又は
Figure 2011524413
式中R21a、R22a、及びR23aは、H、F、Cl、OR26a、SR26a、C1-C4アルキル、及びCNから独立して選択され、R26aは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R24a、及びR25aは、H、F、Cl、OH、SH、又はC1-C4アルキルを独立して表し、かつ但しR21a、R22a、及びR23aの少なくとも1つは、H、又はC1-C4アルキルを表さないことを条件とする。
スターター単位は、遊離カルボン酸として適切に提供されるが、使用してもよい誘導体には、塩、及びエステルを含む。
上述したスターター単位物質は、公知であるか、又は従来法を使用して当業者によって調製され得る。
当業者に公知の標準的な方法を使用して、式(I)の化合物を産生するために宿主、又は組換え株を培養してもよい。このような方法には、下記の実施例において記述したものを含むが、限定されず;さらなる方法がReynolds、及びDemainの文献、1997、並びにその中に参照において見いだされるであろう。
本発明の化合物は、下記の実施例の方法に記述したものを含むが、限定されない当業者に公知の標準的な方法を使用して単離してもよい。当業者によって考慮され得るこれらの方法の変形例は、天然産物単離(Natural Products Isolation)(Cannellらの文献、1998)に記載されているようなものを含む。
式(I)の化合物は、例えば、限定されないが、免疫抑制薬、抗真菌薬、抗癌薬、神経再生剤、又は乾癬、リウマチ様関節炎、線維症、及びその他の高増殖性疾患の治療のための薬剤として潜在的有用性を有する医薬品として有用である。さらなる態様において、本発明は、移植後の器官拒絶反応、自己免疫疾患、炎症性障害、真菌感染、癌、神経変性、乾癬、リウマチ様関節炎、線維症、及び/若しくはその他の高増殖性障害の予防、並びに/又は治療のための医薬の調製における、本明細書に開示したような式(I)の化合物の使用を提供する。さらなる態様において、本発明は、移植後の器官拒絶反応、自己免疫疾患、真菌感染、癌、神経変性、乾癬、リウマチ様関節炎、線維症、及び/若しくはその他の高増殖性障害の治療、又は予防の方法であって、その必要のある対象に式(I)の化合物を投与することを含む、前記方法を提供する。加えて、本明細書に開示した式(I)の化合物は、器官同種異系移植片拒絶反応の予防のための医薬の調製に使用してもよい。好ましい実施態様において、式(I)の化合物は、自己免疫疾患、又は炎症性の障害の治療のための医薬の調製において使用される。
当業者であれば、ルーチン試験によって、これらの化合物が心筋の増殖を阻害する能力を決定することができるだろう(例えば、Baker、H.らの文献、1978;酵母のためのブロス希釈抗真菌薬感受性試験のためのNCCLS 参照法:承認された標準的なM27-A(NCCLS Reference method for broth dilution antifungal susceptibility testing for yeasts:Approved standard M27-A)、17(9)、1997)。加えて、当業者であれば、ルーチン試験によってこれらの化合物が腫瘍細胞増殖を阻害する能力を決定することができるだろう(Dudkin, L.らの文献、2001;Yuらの文献、2001を参照されたい)。さらなる態様において、本発明の化合物は、免疫抑制を誘導するために有用であり、従って移植臓器、若しくは組織の拒絶反応の治療、若しくは予防、自己免疫性、炎症性、増殖性、及び高増殖性の疾患(例には、自己免疫疾患、I型糖尿病、器官、若しくは組織移植の急性、又は慢性拒絶反応、喘息、腫瘍、又は過剰増殖性(hyperprolific)障害、乾癬、湿疹、リウマチ様関節炎、線維症、アレルギー、及び食物関連アレルギーを含むが、限定されない)の治療のために、治療的に、又は予防的にヒトの、又は動物の免疫系の抑制を誘導する方法に関する。このようなアッセイ法は、当業者に周知であり、例えば、限定されないが:免疫抑制活性− Warner, L.M.らの文献、1992、Kahanらの文献、(1991)、及びKahan、及びCamardoの文献、2001);同種移植−Fishbein, T.M.らの文献、2002、Kirchnerらの文献、2000;自己免疫性/炎症性/喘息− Carlson, R.P.らの文献、1993、Powell, N.らの文献、2001;糖尿病I−Rabinovitch, A.らの文献、2002;乾癬−Reitamo, S.らの文献、2001;リウマチ様関節炎−Foey, A.らの文献、2002;線維症− Zhu, J.らの文献、1999、Jain, S.らの文献、2001、Gregoryらの文献、1993である。
本発明の化合物が免疫抑制を誘導する能力は、この目的のために使用される標準試験において証明してもよい。さらなる態様において、本発明の化合物は、抗線維化、神経再生、及び抗血管新生のメカニズムに関して有用であり、当業者であれば、ルーチン試験によって、これらの化合物が血管形成を防ぐ能力を決定することができるだろう(例えば、Guba, M.らの文献、2002)。当業者であれば、ルーチン試験によって、ステントにおけるこれらの化合物の有用性を決定することができるだろう(例えば、Morice, M.C.らの文献、2002)。加えて、当業者であれば、ルーチン試験によって、これらの化合物のニューロ再生の能力を決定することができるだろう(例えば、Myckatyn, T.M.らの文献、2002、Steinerらの文献、1997)。
また、式(I)の化合物は、又は特に、以下の状態の1つ以上のために治療的な、又は予防的な薬剤として有用であることが予想される:器官、又は組織(例えば心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、肢、筋肉、神経、椎間円板、気管、筋芽細胞、及び軟骨)の移植後の拒絶反応;骨髄移植後の対宿主移植片反応;自己免疫疾患(例えば、リウマチ様関節炎、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病);病原微生物によって生じる感染、特に真菌感染;免疫学的に媒介される疾患の炎症性、若しくは高増殖性皮膚病、又は皮膚徴候(例えば、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹様の皮膚炎、壊疽性膿皮症、脂漏皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水泡症、酒さ、じんま疹、血管性浮腫、脈管炎、紅斑、真皮好酸球増加症、エリテマトーデス、座瘡、ネザートン症候群、及び円形脱毛症);眼の自己免疫性、又はアレルギー性疾患(例えば、角結膜炎、春季結膜炎、アレルギー性結膜炎、ベーチェット病に関連したブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐体の角膜炎、角膜上皮ジストロフィー、角膜白色混濁、眼の天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グラーブの眼障害、フォークト-小柳-原田症候群、乾性角結膜炎(ドライアイ)、小水疱、虹彩毛様体炎、眼に影響を及ぼすサルコイドーシス、内分泌性眼障害);可逆的閉塞性気道疾患、又は喘息、特に慢性、又は難治性喘息(例えば、遅発型喘息、気道過敏、気管支喘息、アレルギー喘息、内因性喘息、外因性喘息、及びダスト喘息)、粘膜、又は血管の炎症(例えば、胃潰瘍、虚血性、又は血栓性の血管損傷、虚血性腸疾患、腸炎、壊死性小腸大腸炎、熱傷に関連した腸管の損傷、ロイコトリエンB4を媒介した疾患);腸管炎症、又はアレルギー(例えば、セリアック病(coeliac disease)、直腸炎、エオジン嗜好性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、及び潰瘍性大腸炎);胃腸管と離れた症候性の徴候を有する食物関連アレルギー疾患(例えば、片頭痛、鼻炎、及び湿疹);腎疾患(例えば、腎盂腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、ネフローゼ症候群(例えば、糸球体腎炎)、及び糖尿病性腎症);神経系疾患(例えば、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、メニエール病、多発性神経炎、単生神経炎、脳梗塞、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、及び神経根障害);虚血性疾患(例えば、頭部外傷、脳出血、脳血栓症、脳塞栓症、心停止、脳卒中、一過性脳虚血発作、高血圧性脳障害、脳梗塞);内分泌性疾患(例えば、甲状腺機能亢進症、及びバセドウ病);血液疾患(例えば、赤芽球癆、再生不良性貧血、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、及び赤血球形成不全);骨疾患(例えば、骨粗鬆症);呼吸器疾患(例えば、気道に影響を及ぼすサルコイドーシス、肺線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及び特発性間質性肺炎);皮膚病(例えば、皮膚筋炎、尋常性白斑、尋常性魚鱗癬、感光性、及び悪性皮膚T細胞リンパ腫);循環器系統の病気(例えば、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発性動脈炎、及び心筋症);膠原病(例えば、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、及びシェーグレン症候群);脂肪過多;好酸球性筋膜炎;歯周病(例えば、歯肉、歯根膜、歯槽骨、又は歯のセメント質に対する損傷);男性型脱毛症、老年性脱毛症;筋ジストロフィー;膿皮症、及びセザリー症候群;染色体異常に関連した疾患(例えば、ダウン症候群);アジソン病;ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染、又はAIDS;外傷、火傷、又は外科手術のための肥大性瘢痕、及びケロイド。
また、式(I)の化合物は、閉塞性細気管支炎症候群(BOS)のための治療的、又は予防的薬剤として有用であろう。
本発明の上述した化合物、又はその製剤は、局所的に(例えば、吸入法によって、経膣的、鼻腔内、又は点眼、又は点耳液によって)、経腸的に(例えば、経口的、又は経直腸)、又は、非経口的に(例えば、静脈内、空洞内、皮下、筋肉内、心臓内、又は腹腔内の注射により)、又は医療器具を介して(例えば、ステントを経て)を含む任意の従来法によって投与してもよい。治療は、全期間にわたって単一用量、又は複数用量からなってもよい。
本発明の化合物は、単独で投与することができる一方、これは、1つ以上の生理的に許容し得る希釈剤、又は担体と共に医薬品製剤として存在することが好ましい。希釈剤、又は担体(類)は、本発明の化合物と適合性であるという意味において「生理的に許容し得る」でなければならないし、そのレシピエントに有害であってはならない。場合によっては、希釈剤、又は担体は、無菌、及び発熱物質を含まないであろう水、又は生理食塩水であるだろう。
製剤は、単位剤形において都合よく存在してもよく、薬学の技術分野において周知の方法のいずれによって調製してもよい。このような方法は、活性成分(本発明の化合物)を1つ以上の付属成分を構成する担体と会合させる工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を液体担体、若しくは微粉固体担体、又は両方と均一かつ均質に会合させること、次いで、必要に応じて生成物を成形することによって調製される。
錠剤は、微結晶性セルロース、乳糖、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、及びグリシンなどの賦形剤、デンプン(好ましくは、トウモロコシ、ジャガイモ、又はタピオカデンプン)、ナトリウムデンプングリコラート、クロスカルメロースナトリウム、及び特定の複合体ケイ酸などの崩壊剤、並びにポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシ-プロピルセルロース(HPC)、スクロース、ゼラチン、及びアカシアなどの顆粒化結合剤を含んでいてもよい。加えて、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ベヘン酸グリセリル、及びタルクなどの滑沢剤が含まれていてもよい。
また、同様のタイプの固体組成物を、ゼラチンカプセルにおける充填剤として使用してもよい。好ましい賦形剤は、この点に関して、乳糖、デンプン、セルロース、乳糖、又は高分子量ポリエチレングリコールを含む。水性懸濁液、及び/又はエリキシルについては、本発明の化合物は、種々の甘味料、若しくは風味料、着色材料、又は色素と、乳化剤、及び/又は懸濁剤と、並びに水、エタノール、プロピレングリコール、及びグリセリンなどの希釈剤、並びにこれらの組み合わせと組み合わせてもよい。
錠剤は、圧縮、又は成形によって任意に1つ以上の付属成分と共に製造してもよい。圧縮錠剤は、任意に結合剤(例えば、ポビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、ナトリウムデンプングリコラート、クロスリンクポビドン、クロスリンクカルボキシルメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤、又は分散剤と混合された粉末、又は顆粒などの易流動性形態の活性成分を適切な機械において圧縮することによって調製してもよい。成形錠剤は不活性な液体の希釈剤で湿らせた、粉末状化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作製してもよい。錠剤は、任意に被覆しても、又は刻み目を付けてもよく、所望の放出プロフィールを提供するために、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを種々の比率で使用して、その中の活性成分の緩徐放出、又は徐放を提供するように製剤化してもよい。
経口投与に適した本発明に従った製剤は、カプセル、カシェ剤、又は錠剤などの別々の単位として提示され、それぞれが;粉末、若しくは顆粒として;水性液体、若しくは非水溶液体中の溶液、又は懸濁液として;又は水中油型液状乳剤、若しくは油中水型液状乳剤として予め定められた活性成分の量を含む。また、活性成分は、巨丸剤、舐剤、或いはペーストとして提供してもよい。
また、吸入法を介して投与するために適したエアロゾル製剤は、当該技術分野において公知の方法を使用して作製することができる。この例には、粉末の形態の(例えば、微粒子化されたもの)、又は霧状にされた溶液、若しくは懸濁液の形態の吸入による本発明の化合物の投与を含む。エアロゾル製剤は、適切な加圧噴霧剤中に置いてもよく、噴霧器、又は吸入器などの付加装置と共に使用してもよい。
外部組織、例えば口、及び皮膚に対する適用については、組成物は、局所用軟膏、又はクリームとして好ましくは適用される。軟膏に製剤化されるときに、活性薬剤は、パラフィン、又は水混和性の軟膏基剤と共に使用してもよい。或いは、活性薬剤は、水中油型クリーム基剤、又は油中水型基剤と共にクリームに製剤化してもよい。
また、本発明の化合物は、当該技術分野において公知の医療器具を使用して投与してもよい。例えば、一つの実施態様において、本発明の医薬組成物は、米国特許第5,399,163号;米国特許第5,383,851号;米国特許第5,312,335号;米国特許第5,064,413号;米国特許第4,941,880号;米国特許第4,790,824号;又は米国特許第4,596,556号に開示された装置などの針のない皮下注射装置で投与することができる。本発明において有用な周知のインプラント、及びモジュールの例には、以下を含む:制御された割合の薬物を調合するための移植可能な微小注入ポンプを開示する米国特許第4,487,603号;皮膚を介して医薬を投与するための治療装置を開示する米国特許第4,486,194号;正確な注入速度にて薬物療法を送達するための薬剤注入ポンプを開示する米国特許第4,447,233号;連続的な薬物送達のための可変流移植可能注入装置を開示する米国特許第4,447,224号;マルチチャンバーコンパートメントを有する浸透圧性薬物送達システムを開示する米国特許第4,439,196号;及び浸透圧性薬物送達システムを開示する米国特許第4,475,196号。多くのその他のこのようなインプラント、送達系、及びモジュールが当業者に公知である。
本化合物は、単一の活性薬剤として、又は免疫応答の細胞増殖を刺激し、若しくは阻害するその他の薬剤などのその他の医薬品と組み合わせて投与することができる。これらの薬剤には、例えばシクロスポリン、ラパマイシン、FK506、レフルノミド、ブテナミド、副腎皮質ステロイド、ドキソルビシン等を含む。このような組み合わせにおいて、それぞれの活性成分は、その常用量範囲に従って、又はより低用量レベルにて、いずれで投与することもできる。
特に前述した成分に加えて、本発明の製剤は、問題の製剤のタイプを考慮して、当該技術分野の従来のその他の薬剤を含んでいてもよいことを理解すべきであり、例えば経口投与のために適切なものには、風味料を含んでいてもよい。
本発明の医薬組成物は、任意にさらなる活性成分を含んでいてもよい。
本発明のさらなる態様には、以下を含む:
-fkbO、又はその相同体、及び任意にさらなる前駆体供給遺伝子、及び/又はポスト-PKS遺伝子が欠失され、又は不活性化されている、FK506、又はFK520産生株に基づいた操作された株;
-PKSのローディングモジュールがアベルメクチンローディングモジュールで置換されており、かつ任意にPKSのKS1モジュールがアベルメクチンKS1モジュールで置換されている、FK506、又はFK520産生株に基づいた操作された株;
-株がストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス、又はストレプトマイセス・ツクバエンシスであるFK506、又はFK520産生株である、このような操作された株;
-FK506、又はFK520類似体、又はその医薬として許容し得る塩の調製におけるこのような操作された株の使用;
- (a)前記操作された株に非天然のスターター単位を供給すること;
(b)前記株を培養すること;及び、
(c)任意にポリケチドを単離すること、
を含む、ポリケチド(すなわち、FK506、又はFK520類似体)の調製のための方法。
fkbO遺伝子がフレームシフトを誘導する小さな欠失を導入することによって不活性化されたストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス株の産生のために使用した方法論を記述する図。 fkbO遺伝子がフレームシフトを誘導する小さな欠失を導入することによって不活性化されたストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス株の産生のために使用される方法論を記述する図。 fkbO遺伝子がフレームシフトを誘導する小さな欠失を導入することによって不活性化されたストレプトマイセス・ツクバエンシス株の産生のために使用される方法論を記述する図。 一回の1mg/kgのi.v.用量(黒い菱形)、又は10mg/kgのp.o.用量(白い菱形)としてFK506、FK520、又はピラン FK520の投薬後の化合物の解析から作成したデータのプロットで、全血(ng/mLの3回の平均)において測定された濃度を投薬後の時間(時間で)と比較した。
(材料、及び方法)
材料
全ての分子生物学酵素、及び試薬は、市販の販売元からのものであった。コスミドSupercos-1は、Stratageneから得た。ベクターpKC1139B01は、pKC1139にリンカーを挿入することによって得られた(Bierman らの文献、1992)。pKC1139の674bp Bg/II PvuII断片をオリゴ B01、及びB02のアニーリング産物によって置換して、下記のポリリンカーを含むプラスミドpKC1139B01(5789bp)を与えた:
プライマー
Figure 2011524413
生じるポリリンカー
Figure 2011524413
スターター材料
開始ユニットのために使用した全てのフィードは、Strasslerらの文献、1997の方法によって合成されたテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボン酸を除いて、市販の販売元から得た。
菌株、及び増殖条件
大腸菌DH10B(GibcoBRL)は、Sambrook らの文献(1989)によって記述されているとおりに2×TY培地中で増殖させ、大腸菌ET12567(pUZ8002)は、Pagetらの文献(1999)に記載されているようにカナマイシン(25mg/L)、及びクロラムフェニコール(12.5mg/L)を含む2×TY培地中で増殖させた。大腸菌VCS257をインビトロでのパックされたコスミドのトランスフェクションのために使用した。StratageneのGigapack(登録商標)III XL Packaging Extractの説明書に従って、株をLB培地で保持して、トランスフェクションのためにLB培地プラス0.2%マルトース、及び10mM MgSO4上で増殖させた。ベクターpUC19は、New England Biolabsから得た。ベクターpSET152は、Bierman らの文献、(1992a)に記述されている。大腸菌形質転換体は、100mg/Lアンピシリン、又は50mg/Lアプラマイシンに対して選択した。
アベルメクチン産生株ストレプトマイセス・アベルミチリス(DSM41443)は、ゲノムDNA単離のために28℃にてTSB上で増殖させた。
FK506産生株ストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)(国際特許生物寄託センター、Tsukuba、Japan)、及びその誘導体は、28℃にて培地1寒天板、又はISP4、ISP3、若しくはISP2(下記参照)上で維持した。
FK520産生株、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822、DSMZ、Braunschweig Germanyから購入した)(ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種アスコマイセチカス ATCC 14891と同じものであることが知られる)、及びその誘導体は、28℃にて培地1寒天板、ISP2、ISP3、又はISP4(下記参照)上で維持した。
FK520の産生は、BIOT-4081とも称するストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)の発酵によって行った。また、BIOT-4168と称されるこの株の単一の胞子単離体を使用した。また、BIOT-3119と称されるストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)を、FK506を産生するために使用した。また、BIOT-4206と称されるこの株の単一の胞子単離体を使用した。
株は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2寒天上で28℃にて5〜21日間増殖させて、種培地NGYに播種するために使用した。播種した種培地を、200〜300rpmの間で振盪して、5.0、又は2.5cm距離にて28℃にて48時間インキュベートした。FK520、又はFK506の産生については、発酵培地PYDG、又はPYDG+MES緩衝液(PYDM)に2.5%〜10%の種培養を播種して、200〜300rpmの間に振盪して、5、又は2.5cm距離にて28℃にて6日間インキュベートした。次いで、培養を抽出のために収集した。
振盪させたチューブにおけるFK520、FK506、又は類似体の産生
胞子株のBIOT-4081、BIOT-4168、BIOT-3119、BIOT-4206、又は下記に記述した株を、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2での増殖後に調製して、蒸留水中の20%のw/vグリセロールに保存し、-80℃にて貯蔵した。胞子株をMAM、ISP4、ISP3、又はISP2のプレート上へ回収して、28℃にて5〜21日間インキュベートした。増殖培養(Vegetative cultures)(種培養)は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2プレートから1つの寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで50mL ポリプロピエレン遠心チューブ(cat no. 227261(Greiner Bio-One Ltd、Stonehouse、Gloucestershire、UKから購入した)において、又は下記に記述したように三角フラスコにおいて、7mL培地NGYに播種することによって調製した。培養チューブを28℃、300rpm(2.5cmの距離)にて48時間インキュベートした。種培養から、0.5mLを泡プラグで50mL 遠心チューブ中の7mL産生培地PYDG、又はPYDG+MESに移した。培養は、28℃、及び300rpm(2.5cmの距離)にて6日間実施した。必要に応じて、選択したスターター単位を、播種後24時間に産生培地に供給した。十分な供給を0.05mL〜0.1mLメタノールに溶解して、培養に添加して2.12mMの供給化合物の終濃度を得た。
振盪させたフラスコにおけるFK520、FK506、又は類似体の産生
胞子株のBIOT-4081、BIOT-4168、BIOT-3119、BIOT-4206、又は下記に記述した株を、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2寒天培地での増殖後に調製して、蒸留水中の20%のw/vグリセロールに保存し、-80℃にて貯蔵した。胞子株をMAM、ISP4、ISP3、又はISP2培地のプレート上へ回収して、28℃にて5〜21日間インキュベートした。増殖培養(種培養)は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2プレートから4〜10個の寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで250mL、又は2000mL三角フラスコにおいて、50〜250mL培地NGYを播種することによって調製した。種フラスコを28℃、200〜250rpm(5、又は2.5cmの距離)にて48時間インキュベートした。種培養から、2〜10%のv/vを、泡プラグで250mL、又は2000mL三角フラスコ中の50、又は250mL産生培地PYDG(又はPYDG + MES)に移した。培養は、28℃、及び200〜250rpm(5、又は2.5cmの距離)にて6日間実施した。必要に応じて、選択したスターター単位を、播種後24時間に産生培地に供給した。十分な供給を0.375mL〜1mLメタノールに溶解して、培養に添加して2.12mMの供給化合物の終濃度を得た。
撹拌したバイオリアクターにおけるFK520、FK506、又は類似体の産生
胞子株のBIOT-4081、BIOT-4168、BIOT-3119、BIOT-4206、又は下記に記述した株を、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2寒天培地での増殖後に調製して、蒸留水中の20%のw/vグリセロールに保存し、-80℃にて貯蔵した。胞子株をMAM、ISP4、ISP3、又はISP2培地のプレート上へ回収して、28℃にて5〜21日間インキュベートした。
増殖培養(種培養)は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2プレートから5〜10個の寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで2リットルの三角フラスコにおいて、200〜350mL培地NGYを播種して調製した。培養は、28℃、250rpm(2.5cmの距離)にて48時間実施した。一つのフラスコ中の全ての種培養を7L Applikon Fermentorにおいて、0.01〜0.05%の泡止め剤SAG 471を含む5リットルの培地PYDGに移した。発酵培地は、滅菌後pH 6.0〜7.0にて事前に調整した。発酵は、28℃にて6日間、開始撹拌を300〜450rpmにセットして、0.5〜0.8V/V/Mの通気割合で、溶存酸素(DO)レベルを20〜40%の空気飽和の撹拌カスケードで制御して、実施した。必要であれば、pHは、要求に即応して、酸、又は塩基添加を使用して維持してもよい。FK520、又はFK506の類似体の産生については、選択した供給(標的化合物の生合成のための開始単位)を、播種後12〜24時間に産生培地に供給した。十分な供給を3mL〜5mLメタノールに溶解して、培養に添加して2mMの供給化合物の終濃度を得た。メタノールの量は、総容積の1%を上回らない。発酵は、供給後更に5日間続けた。
培地レシピ
培地を調製するために使用される水は、Millipore Elix Analytical Grade Water Purification Systemを使用して調製した。
Figure 2011524413
pH調整は、行っていない。121℃、15分オートクレーブすることによって殺菌する。
Figure 2011524413
20g BACTOアガー、及び攪拌棒をそれぞれの1L Duranに添加して、121℃、15分オートクレーブする。
Figure 2011524413
Figure 2011524413
オートミールは、20分間水中で料理し/蒸し、モスリンによって変形させて、より多くの水を添加して、失われた容積を置き換える。ISP微量元素溶液を添加して、pHをNaOHで7.2に調整した。寒天は、121℃にて15分オートクレーブする前に添加する。
Figure 2011524413
4℃、暗下で保存する。
Figure 2011524413
121℃、15分オートクレーブすることによって殺菌する。
Figure 2011524413
121℃、15分オートクレーブすることによって殺菌する。
Figure 2011524413
121℃、15分オートクレーブすることによって殺菌する。
Figure 2011524413
培地は、NaOHでpH 7.0に調整し、次いで121℃にて15分オートクレーブすることによって殺菌する。
Figure 2011524413
培地は、NaOHでpH 7.0に調整し、次いで121℃にて15分オートクレーブすることによって殺菌する。
MESをPYDG(PYDG + MES)に添加するときは、これはpH調整の前に21.2g/L添加する。
Figure 2011524413
ペーストは、少量の冷水、及びデンプンを使用して作製する。これを500mLの容積にする。次いで、他の全ての成分を添加して、培地のpHをpH 7.0〜7.4に調整する。121℃、15分オートクレーブすることによって殺菌する。
Figure 2011524413
121℃、15分オートクレーブすることによって殺菌する。
DNA操作、及びシーケンシング
DNA操作、PCR、及びエレクトロポレーションの手順は、Sambrook らの文献(1989)に記述されたとおりに実施した。DNAシーケンシングは、以前に記述されたとおりに実施した(Gaisserらの文献、2000)。ゲノムシーケンシングは、Cogenics、及びケンブリッジ大学にて454技術(Marguliesらの文献、2005)を使用して実施した。
ゲノムDNA調製
株は、25mL TSB、又はISP2培地を含む振盪フラスコにおいて、250〜300rpm、及び28℃にて増殖させて、2〜3日後に収集した。細胞ペレットを10.3%のスクロースで洗浄して、使用するまで-20℃にて凍結した。以下の方法が、S.ハイグロスコピカス、S.ツクバエンシス、及びS.アベルミチリスからのゲノムDNA単離のために最も良好であった。12.5mLの培養から生じるペレットを1mL STE緩衝液(100mM NaCl、10mM Tris HCl pH8、1mM EDTA)に再懸濁した。2mg/mLリゾチームを補った20mLのSTE緩衝液を添加して、再懸濁液を37℃にて30分間インキュベートした。20μLのRNaseA(10mg/mL)を添加して、混合物を37℃にて更に30分間インキュベートした。4.8 mL EDTA(0.1Mの終濃度)を添加して反応を止めた。1.4mL 20%のSDSを添加した。慎重に混合後、可溶化液を氷上で5分間インキュベートし、次いで1体積のフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1)で抽出して、少なくとも15分間、1時間まで2300g、及び4℃にて遠心した。さらなるタンパク質が界面にて見えなくなるまで抽出を繰り返し、続いて最終的にクロロホルム/イソアミルアルコール(49:1)抽出した。上相を1/10vol 5MのNaCl、及び1volの冷却イソプロパノールで沈殿させた。数分後、DNAをガラス棒でスプールし、氷冷70%EtOH中で洗浄した。簡単に乾燥後、回収したDNAを0.5〜1mL TE 10:1 に溶解した。また、プロテイナーゼK法(Kieserらの文献、2000)を首尾よく適用し、S.ツクバエンシスからゲノムDNAを回収した。
S.ツクバエンシスのためのコスミドライブラリ調製
S.ツクバエンシスのゲノムDNAのコスミドライブラリを構築した。いくつかのゲノムDNA標品からの高分子量のDNAをSau3Aのイソ制限酵素であるBfuClで30〜60kbの平均サイズに部分的に消化して、Supercos-1に連結して、Gigapack(登録商標)III XL Packaging Extract(Stratagene)を使用してファージにパックして、大腸菌VCS257にトランスフェクトした。力価は、6.7×105cfu/μgベクターであった。10コスミドのDNAを単離して、EcoRIで消化し、挿入サイズを調べ、平均して40kbであった。2000クローンを37℃にて96ウェルマイクロタイタープレート(ウェルあたり150μL LB Amp100 Kan50)において増殖させ、1:1 50mLのLB/グリセロールとよく混合した後、-80℃にて凍結した。
FkbOプローブ調製
DIG標識されたfkbOプローブを使用してFK506生合成クラスターのこの領域を含むコスミドを検出した。プローブは、DIG標識されたdNTP混合物(Roche)を使用するPCRによって調製した。これは、410bpの3'-末端fkbO配列を含む。プライマー設計のための配列情報は、BIOT-3119の454シーケンシングによって得られた−図1、及び配列番号1を参照されたい。プライマー配列は、以下の通りだった:
Figure 2011524413
66〜71℃の間のアニーリング温度、及び68℃にて20秒間の伸長が良好であると判明した。
コロニーハイブリッド形成
Thawedマイクロプレート-培養をLB Amp100 Kan50プレート上に置いた正に荷電したフィルター膜(Roche)に押しつけた。37℃にて一晩増殖後、膜を取り除いた。細胞を溶解して、細胞片をフィルターハイブリダイゼーションのためのDIG適用マニュアル(Roche)に従って取り除いた。膜を5分間UV(302nm)に曝露することによってDNAを架橋した。膜は、4℃にて2×SSCをしみ込ませた2枚の濾紙の間に保持するか、又はハイブリダイゼーションのために即座に使用した。ハイブリダイゼーションは、標準的なハイブリダイゼーション緩衝液、及びDIG標識されたfkbOプローブ(上記参照)を使用して68℃のハイブリダイゼーション温度にて実施した。ストリンジェントな洗浄を68℃にて行った。Rocheからの非放射性のDIG核酸検出キットを使用して4枚のライブラリープレート上に5つの陽性クローンを同定した。手順は、フィルターハイブリダイゼーションのためのDIG適用マニュアルの説明書(Roche)に従った。
ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスの接合
プラスミドpUZ8002(Macneilらの文献、1992パジェットらの文献、1999)を有する大腸菌ET12567をエレクトロポレーションによってpAESAB1で形質転換して、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合(Kieserらの文献、2000)によってストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)を形質転換した。
新鮮な胞子をストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)のプレートから水中に収集して、10分間50℃にて熱ショックを与えた。次いで、これらを2×TYで2回洗浄した大腸菌ドナー株と、1:3のストレプトミセス菌対大腸菌の比で混合して、R6培地の上でプレートにまいて28℃にてインキュベートした。〜20時間後、プレートを2mgのアプラマイシンサルフェート、及び1mgのナリジクス酸を含む水で覆い、28℃にてインキュベーションを続けた。
3〜5日後に、ゲノムへのpAESAB1プラスミドの組込みを示すアプラマイシン耐性コロニーが見られた。
ストレプトマイセス・ツクバエンシスの接合
プラスミドpUZ8002(Macneilらの文献、1992、Pagetらの文献、1999)を有する大腸菌ET12567をエレクトロポレーションによってpAES10で形質転換して、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合(Kieser らの文献、2000)によってストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)を形質転換した。
新鮮な胞子をストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)のプレートから水中にて収集して、50℃にて10分間熱ショックを与えた。次いで、これらを2×TYで2回洗浄した大腸菌ドナー株と、3:1のストレプトミセス菌対大腸菌の比で混合して、混合物を37℃にて、200rpm、1インチ距離にて3時間振盪した。次いで、接合混合物をR6培地上にまいて、37℃にてインキュベートした。〜20時間後、プレートを2mgのアプラマイシンサルフェート、及び1mgのナリジクス酸を含む水で覆い、37℃にてインキュベーションを続けた。
4〜6日後に、ゲノムへのpAES10プラスミドの組込みを示すアプラマイシン耐性のコロニーが見られた。
培養ブロス試料抽出、及び解析
培養ブロス(0.9mL)をEppendorfチューブ(2.0mL)に添加して、酢酸エチル(0.9mL)を添加した。ブロスは、振盪プラットホーム(vibrax)上で400rpmにて30分間溶媒と混合する。次いで、遠心分離(10分、13,200rpm)によって相を分離する。次いで、有機物層(0.1mL)の一定分量を0.005mgのピメクロリムスを含む清潔なガラスLC-バイアル、又はバイアルへ移す(定量化のための内部標準として)。溶媒を真空中で除去し、次いで残渣を振盪プラットホーム(5分)上で穏やかに撹拌することによってメタノール(1mL)中に再融解させる。
LCMSによる解析
HPLCシステムには、Hyperclone ODS2 C18、3ミクロン4.6×150mmのカラム(Phenomonex)を備えたAgilent HP1100を含んだ。10μL注入容積、オーブン50℃、A:0.1%のギ酸、B:MeCN中の0.1%のギ酸。1mL/分;0〜1分65% B;6.5分100% B;10分100% B;10.05分65% B、12分65% B。上記のHPLCシステムをBruker Daltonics Esquire3000エレクトロスプレー質量分析計に結合した。ポジティブ-ネガティブ変換を500〜1000Daltonのスキャン範囲にわたって使用した。
或いは、0.005mg/mLピメクロリムスでスパイクしたLC試料を同じ機器で、及び同じクロマトグラフィー条件によって解析した。しかし、MSは、試料中のFK類似体の量を定量化するために、複数の反応をモニターするモード(MRMモード)で行った。定量化の詳細は、以下の通りである:
ネガティブ走査モード、m/z = 450〜850
Figure 2011524413
全ての親イオンは、3amuの幅で分離される。
全てのFK520、及びFK506類似体は、このように定量化することができ、[M-H]-として単離された親イオン、及び548.2(Fk520類似体のために)、又は560.2(FK506類似体のために)への遷移を使用した。
次いで、存在する分析物の量を分析物遷移(上記で詳述されるように)についての積分を内部標準のピメクロルミウスについてのもので割ることによって算出する。次いで、この比を、50ngのカラムピメクロリムスであるカラム上の100ngまでのFK520、又はFK506についての標準的な検量線と比較する。
精製した材料のNMRスペクトル(1H、13C、DQF-COSY、TOCSY、HMQC、HMBC、NOESY)は、27℃にて500MHz(プロトン由来スペクトルについて、その他の核について比例して)にて作動させたBruker Advance DRX500分光計で記録した。化学シフトは、百万分率(ppm)で記述し、例えばδH 7.26(1H)におけるCHCl3、及びδC 77.0(13C)におけるCHCl3で、溶媒シグナルに対して示してある。J値は、ヘルツ(Hz)で示してある。
NFAT遺伝子発現に対する効果の評価
IL2経路の阻害に対する化合物の能力を評価するために、Invitrogen GENEblazer NFAT遺伝子リポータアッセイ法を使用した(Hansonの文献、2006;Qureshiの文献、2007)。
アッセイを実施する一般的な方法は、以下の通りであった:NFAT-bla Jurkat細胞を781,250細胞/mLの濃度に融解して、アッセイ培地(OPTI-MEM、0.5%の透析したFBS、0.1mM NEAA、1mM ピルビン酸ナトリウム、100U/mL/100μg/mL Pen/Strep)に再懸濁した。4μLの試験化合物の10×段階希釈をTC-処理したアッセイプレートの適切なウェルに添加した。32μLの細胞懸濁液をウェルに添加して、加湿されたインキュベーターにおいて37℃/5%のCO2にて試験化合物と共に30分間プレインキュベートした。抗CD4:CD8活性化因子を予め定められたEC80濃度にて試験化合物を含むウェルに添加した。プレートを加湿されたインキュベーターにおいて37℃/5%のCO2にて5時間インキュベートした。8μLの1μM 基質添加液をそれぞれのウェルに添加して、プレートを室温で2時間インキュベートした。プレートを蛍光プレートリーダーで読み込んだ。
水溶性の評価
水溶性は、以下の通りに試験してもよい:10mMのサングリフェリン(sanglifehrin)類似体の保存液を室温で100%のDMSOに調製する。3つの0.01mLの一定分量をこはく色のバイアルに、0.1MのPBS、pH 7.3溶液、又は100%のDMSOのいずれかで0.5mLにする。生じる0.2mM溶液をIKA(登録商標)vibrax VXRシェーカー上で室温にて6時間振盪して、続いて生じる溶液、又は懸濁液を2mL Eppendorfチューブに移して、13200rpmにて30分間遠心分離する。次いで、上澄み液の一定分量を上記の通りにLCMS方法によって解析する。
細胞透過性の評価
細胞透過性は、BD Biosciencesによって開発されたBIOCOAT(登録商標)HTS Caco-2 アッセイシステムを使用して、以下の通りに試験した:試験化合物をDMSOに溶解して、次いで最終1μM投薬濃度を生じるように、更に緩衝液に希釈した。また、蛍光マーカールシファーイエローを、膜統合性をモニターするために含めた。次いで、試験化合物をCaco-2細胞単層の先端面に適用させて、側底のコンパートメントへの化合物浸透を測定する。これを逆方向で(基底面から先端へ)行って、能動輸送を調査した。LC-MS/MSを使用して、試験化合物、及び標準管理化合物(プロパノール、及びアセブトロール)のレベルを定量化した。
薬物動態のインビボ評価
また、インビボアッセイを使用して、化合物の生物学的利用能を測定してもよい。一般に、化合物を試験動物(例えばマウス)に対して静脈内(i.v.)、及び経口的(p.o.)の両方に投与して、血液試料を定期的に採取して、薬物の血漿(又は全血)濃度が時間とともにどのように変化するかを調べる。血漿(又は全血)濃度の時間経過は、標準モデルを使用する割合として、化合物の絶対生物学的利用能を算出するために時間とともに使用することができる。
FK506類似体について、全血を解析した。化合物をp.o.、及びi.v.投与のために5%のエタノール/5%のクレモホルEL/90%の生理食塩水中に処方した。マウスには、1mg/kgのi.v.、又は10mg/kgのp.o.の本発明の化合物、又は親化合物を投薬した。3つの血液試料を0.25、0.5、2、8、及び24時間にて採取して、試料における本発明の化合物、又は親化合物の濃度をLCMSによって決定した。血漿濃度の時間経過をプロットして、全血濃度-時間曲線下の領域(AUC−体循環に達する不変の薬物の総量に正比例する)を導くために使用した。これらの値を使用して、経口生物学的利用能(F%)を作成した。
実施例1−fkbO遺伝子がフレームシフトを誘導する小さな欠失を導入することによって不活性化されたストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス株の産生。
(1.1 fkbO破壊の上流のフランキング領域に相同なDNAのクローニング。)
オリゴ SG165(配列番号:1)、及びSG166(配列番号:2)を使用して、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)由来のDNA(aesFK520A)の1727bp領域(配列番号:10)を標準的なPCR反応(Sambrook、及びRussellの文献、2001)において、鋳型としてのゲノムDNA(Kieserらの文献、2000)、及びホットスタートKOD DNAポリメラーゼを使用して増幅した。増幅された断片のクローニングを補助するために、ゲノム配列に存在する制限部位を含むように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した(図1)。この1727bp断片を、SmaIで直線状にしたpUC19にクローン化して、プラスミドpAESA5を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
(1.2 fkbO破壊の下流のフランキング領域へのDNA相同のクローニング。)
オリゴSG167(配列番号:3)、及びSG168(配列番号:4)を使用して、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)由来のDNA(aesFK520Bと称される)の2034bp領域(配列番号:11)を標準的なPCR反応(Sambrook、及びRussellの文献、2001)において、鋳型としてのゲノムDNA(Kieserらの文献、2000)、及びホットスタートKOD DNAポリメラーゼを使用して増幅した。増幅された断片のクローニングを補助するために制限部位を導入するように、5'伸長をオリゴSG167に設計し(図1)、SG168には、ゲノム配列に存在する制限部位を含んだ。この2034bp断片を、SmaIで直線状にしたpUC19にクローン化して、プラスミドpAESB1を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
pAESA5からの〜1.7kb BglII/XhoI断片、及びpAESB1からの〜2.0kb XhoI/EcoRI断片をpKC1139(Biermanらの文献、1992)の〜5.9kb BglII/EcoRI断片にクローン化してpAESAB1を作製した。従って、pAESAB1は、二重交雑により所望の小さな欠失を生じてfkbO遺伝子にフレームシフトを導入するように、上流、及び下流の領域を含んだ。
(1.3 ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスの形質転換)
プラスミドpUZ8002を有する大腸菌ET12567をエレクトロポレーションによってpAESAB1で形質転換し、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合によって(一般的方法に記載されているように)ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)を形質転換した。接合完了体をR6寒天にまいて、28℃にてインキュベートした。pAESAB1は、28℃にてストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)において自己複製することができる。形質転換体を、アプラマイシン(0.050mg/mL)を含むMAMプレート上で28℃にて二次培養して、耐性マーカーをもつpAESAB1プラスミドがあったことを確認した。二次組換えさせるための二次培養は、以下の通りに実施した:プラスミドは、37℃にて自己複製することができないので、形質転換体を、アプラマイシンを含むMAMプレート上で37℃にて再び二次培養して、プラスミドに取り込みを誘導した。次いで、形質転換体を、4回のその後のラウンドの間37℃にて抗生物質を含まないMAMプレート上で二次培養した。抗生物質のないプレート上の4回の二次培養からの形質転換体をISP3培地上の胞子収穫のためのプレートに28℃にてまいた。段階希釈を濾過した収集した胞子から作製して、単一のコロニーを達成するためにMAMプレート上にまいた。
(1.4 二次交雑のためのスクリーニング)
単一コロニーを、0.050mg/mLアプラマイシンを補ったMAM、及び抗生物質を含んでいないMAM上で複製してパッチして(patch)、28℃にて3〜4日間増殖させた。抗生物質のないプレート上で増殖したが、アプラマイシンプレート上で増殖しなかったパッチをスクリーニングして、所望の二重組換え効果が生じたかどうかを試験した。マーカーを失ったそれぞれのパッチからの6mmの環状プラグを使用して、抗生物質を含まない7mL FK種培地(培地レシピを参照されたい)を含む個々の50 mL falconチューブを播種して、28℃、1インチの距離で300rpmにて2日間増殖させた。次いで、これらを使用して、50mL falconチューブにおいて(0.5mLから7mLに- 7%種菌)FK産生培地(培地レシピを参照されたい)を28℃、1インチの距離で300rpmにて播種した。24時間後、それぞれのfalconチューブを0.050mL 0.32 M 4-トランス-ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸と共に供給して、2.12mM酸の終濃度を与えて、振盪インキュベーションを前の通りに続けた。培養は、6日増殖後にサンプルをとって、上記の方法を使用してLC-MSによって解析した。
試験した79個のアプラマイシン感受性株のうちの14個が所望の組換えイベントを受けて、fkbO遺伝子の破壊を示した。これらの株は、それ自体でFK520未満の30amuの代謝産物を産生した。この化合物は、その化合物の単離、及び特徴づけ後に、31-デスメトキシFK520であることが示された。1つの株を最終的に選択して、「AB5-10」と命名した。この株は、後で「BIOT-4131」に名前を変えた。
実施例2−fkbO遺伝子がフレームシフトを誘導する小さな欠失を導入することによって不活性化されたストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス株の産生。
(2.1 fkbO破壊の上流のフランキング領域に相同なDNAのクローニング。)
オリゴSG165(配列番号:1)、及びSG166(配列番号:2)を使用して、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)由来のDNA(aesFK520Aと称される)の1727bp領域(配列番号:10)を標準的なPCR反応(Sambrook、及びRussellの文献、2001)において、鋳型としてのゲノムDNA(Kieserらの文献、2000)、及びホットスタートKOD DNAポリメラーゼを使用して増幅した。増幅された断片のクローニングを補助するために、ゲノム配列に存在する制限部位を含むように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した(図2)。この1727bp断片を、SmaIで直線状にしたpUC19にクローン化して、プラスミドpAESA5を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
(2.2 fkbO破壊の下流のフランキング領域に相同なDNAのクローニング。)
オリゴSG169(配列番号:5)、及びSG168(配列番号:6)を使用して、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)由来のDNA(aesFK520Cと称される)の1460bp領域(配列番号:12)を標準的なPCR反応(Sambrook、及びRussellの文献、2001)において、鋳型としてのゲノムDNA(Kieserらの文献、2000)、及びホットスタートKOD DNAポリメラーゼを使用して増幅した。増幅された断片のクローニングを補助するために制限部位を導入するように、5'伸長をオリゴSG169に設計し(図2)、SG168にはゲノム配列に存在する制限部位を含んだ。この1460bp断片を、SmaIで直線状にしたpUC19にクローン化して、プラスミドpAESC8を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
pAESA5からの〜1.7kb BglII/XhoI断片、及びpAESB1からの〜1.5kb XhoI/EcoRI断片をpKC1139(Biermanらの文献、1992)の〜5.9kb BglII/EcoRI断片にクローン化してpAESAC4を作製した。従って、pAESAC4は、二重交雑によりfkbO遺伝子の所望の大きな欠失を生じるように、上流、及び下流の領域を含んだ。
(2.3 ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスの形質転換)
プラスミドpUZ8002を有する大腸菌ET12567をエレクトロポレーションによってpAESAC4で形質転換し、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合によって(一般的方法に記載されているように)ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)を形質転換した。接合完了体をR6寒天にまいて、28℃にてインキュベートした。pAESAC4は、28℃にてストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM 40822)において自己複製することができる。形質転換体を、アプラマイシン(0.050mg/mL)を含むMAMプレート上で28℃にて二次培養して、耐性マーカーをもつpAESAC4プラスミドがあったことを確認した。二次組換えさせるための二次培養は、以下の通りに実施した:プラスミドは、37℃にて自己複製することができないので、形質転換体を、アプラマイシンを含むMAMプレート上で37℃にて再び二次培養して、プラスミドに取り込みを誘導した。次いで、形質転換体を、4回のその後のラウンドの間37℃にて抗生物質を含まないMAMプレート上で二次培養した。抗生物質のないプレート上の4回の二次培養からの形質転換体をISP3培地上の胞子収穫のためのプレートに28℃にてまいた。段階希釈を濾過した収集した胞子から作製して、単一のコロニーを達成するためにMAMプレート上にまいた。
(2.4 二次交雑のためのスクリーニング)
単一コロニーを、0.050mg/mLアプラマイシンを補ったMAM、及び抗生物質を含んでいないMAM上で複製してパッチして、28℃にて3〜4日間増殖させた。抗生物質のないプレート上で増殖したが、アプラマイシンプレート上で増殖しなかったパッチをスクリーニングして、所望の二重組換え効果が生じたかどうかを試験した。マーカーを失ったそれぞれのパッチからの6mmの環状プラグを使用して、抗生物質を含まない7mL FK種培地(培地レシピを参照されたい)を含む個々の50 mL falconチューブを播種して、28℃、1インチの距離で300rpmにて2日間増殖させた。次いで、これらを使用して、50mL falconチューブにおいて(0.5mLから7mLに- 7%種菌)FK産生培地(培地レシピを参照されたい)を28℃、1インチの距離で300rpmにて播種した。24時間後、それぞれのfalconチューブを0.050mL 0.32 M 4-トランス-ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸と共に供給して、2.12mM酸の終濃度を与えて、振盪インキュベーションを前の通りに続けた。培養は、6日増殖後にサンプルをとって、上記の方法を使用してLC-MSによって解析した。
試験した59個のアプラマイシン感受性株のうちの15個が所望の組換えイベントを受けて、fkbO遺伝子の破壊を示した。上記の通りに供給されたときに、これらの株は、それ自体でFK520未満の30amuの代謝産物を産生した。この化合物は、単離、及び特徴づけた材料と比較すると、31-デスメトキシFK520であることが示された。これらの株の1つをBIOT-4131と命名した。
実施例3-fkbO遺伝子がフレームシフトを誘導する小さな欠失を導入することによって不活性化されたストレプトマイセス・ツクバエンシス株の産生。
(3.1 fkbO破壊の上流のフランキング領域に相同なDNAのクローニング。)
オリゴAES43(配列番号:6)、及びAES40(配列番号:7)を使用して、ストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)由来のDNA(aesFK506D11と称される)の2057bp領域(配列番号:13)を標準的なPCR反応(Sambrook、及びRussellの文献、2001)において、鋳型としてのゲノムDNA(Kieserらの文献、2000)、及びホットスタートKOD DNAポリメラーゼを使用して増幅した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した(図3)。この2057bp断片を、SmaIで直線状にしたpUC19にクローン化して、プラスミドpAES8を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
(3.2 fkbO破壊の下流のフランキング領域に相同なDNAのクローニング。)
オリゴAES41(配列番号:8)、及びAES42(配列番号:9)を使用して、ストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)由来のDNA(aesFK506E3と称される)の1985bp領域(配列番号:14)を標準的なPCR反応(Sambrook、及びRussellの文献、2001)において、鋳型としてのゲノムDNA(Kieserらの文献、2000)、及びホットスタートKOD DNAポリメラーゼを使用して増幅した。増幅された断片のクローニングを補助するために制限部位を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した(図3)。この1985bp断片を、SmaIで直線状にしたpUC19にクローン化して、プラスミドpAES9を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
pAES8からの〜2.0kb HindIII/NsiI断片、及びpAES9からの〜2.0kb NsiI/BglIII断片をpKC1139(Biermanらの文献、1992)の〜6.0kb HindIII/BglII断片にクローン化してpAES10を作製した。従って、pAES10は、二重交雑により所望の小さな欠失を生じてfkbO遺伝子にフレームシフトを導入するように、上流、及び下流の領域を含んだ。
(3.3ストレプトマイセス・ツクバエンシスの形質転換)
プラスミドpUZ8002を有する大腸菌ET12567をエレクトロポレーションによってpAES10で形質転換し、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合によって(一般的方法に記載されているように)ストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)を形質転換した。接合完了体をR6寒天にまいて、37℃にてインキュベートした。pAES10は、37℃にてストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993(FERM BP-927)において自己複製することができず、ゲノムに組み込まなければならない。形質転換体を、アプラマイシン(0.050mg/mL)を含むMAMプレート上で37℃にて2〜3回二次培養して、耐性マーカーをもつpAES10プラスミドが組み込まれたことを確認した。二次組換えさせるための二次培養は、以下の通りに実施した:形質転換体を2回のその後のラウンドの間、抗生物質を含まないMAMプレート上で37℃にて、及び次いで最終時に28℃にて二次培養した。抗生物質のないプレート上の4回の二次培養からの形質転換体を28℃にてISP4培地上の胞子収穫のためにプレートにまいた。段階希釈を濾過した収集した胞子から作製して、単一のコロニーを達成するために28℃にてISP4プレート上にまいた。
(3.4 二次交雑のためのスクリーニング)
単一コロニーを、0.050mg/mLアプラマイシンを補ったISP4、及び抗生物質を含んでいないISP4上で複製してパッチして28℃にて3〜4日間増殖させた。抗生物質のないプレート上で増殖したが、アプラマイシンプレート上で増殖しなかったパッチをスクリーニングして、所望の二重組換え効果が生じたかどうかを試験した。マーカーを失ったそれぞれのパッチからの6mmの環状プラグを使用して、抗生物質を含まない7mL NGY種培地(培地レシピを参照されたい)を含む個々の50 mL falconチューブを播種して、28℃、1インチの距離で300rpmにて2日間増殖させた。次いで、これらを使用して、50mL falconチューブにおいて(0.5mLから7mLに- 7%種菌)PYDG+MES(培地レシピを参照されたい)を28℃、1インチの距離で300rpmにて播種した。24時間後、それぞれのfalconチューブを0.050mL 0.32 M 4-トランス-ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸と共に供給して、2.12mM酸の終濃度を与えて、振盪インキュベーションを前の通りに続けた。培養は、6日増殖後にサンプルをとって、上記の方法を使用してLC-MSによって解析した。スクリーニングした93個のパッチのうちの49個は、所望の二重組換えイベントを受けた。これらの株の1つをBIOT 4254と命名した。
実施例4−種々のスターター単位でのBIOT-4131に対するアレイ供給
BIOT-4131の胞子株は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2培地での増殖後に調製して、蒸留水中の20%のw/vグリセロールに保存し、-80℃にて貯蔵した。胞子株をMAM培地のプレート上へ回収して、28℃にて5〜21日間インキュベートした。増殖培養(種培養)は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2プレートから1つの寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで50mL 遠心チューブにおいて7mL培地NGYに播種することによって調製した。培養は、28℃、300rpm(2.5cm距離)にて48時間実施した。種培養から、0.5mLを泡プラグで50mL遠心管の7mLの産生培地PYDG+ MESに移した。培養は、28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて実施した。FK520類似体の産生については、0.05mLの0.32Mの供給化合物のメタノール溶液を、播種後24時間にてそれぞれのチューブに添加して2.12mMの終濃度を与えた。培養を28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて更に供給後5日間続けた。
Figure 2011524413
実施例5−28-デス(3-シス-メトキシ-4-トランス-ヒドロキシシクロヘキシル)-28-(4-テトラヒドロ-2H-ピラン)FK520(ピラン-FK520)の単離
BIOT-4131の胞子株は、MAM培地のプレート上に回収して、28℃にて10日間インキュベートした。増殖培養(種培養)は、MAMプレートから4〜5個の寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで250mL三角フラスコにおいて50mL培地NGYに播種することによって調製した。培養は、28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて48時間実施した。種培養から、2.5mLを泡プラグで250mL三角フラスコの50mL産生培地PYDGに移した。28℃、及び200rpm(2.5cm距離)にて(また、250rpmでも同様の結果)24時間の培養後、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸の0.32Mのメタノール溶液から0.33mLをそれぞれの産生にフラスコに添加して、最終2.12mMの供給濃度を与えた。培養を28℃、及び200rpm(2.5cm距離)にて更に5日間続けた。培養ブロスをプールし(3.75Lまで)、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機物を減圧下で乾燥させて褐色油(8g)を得た。油をメタノールに溶解して、シリカ(10g)を添加した。溶媒を減圧下で除去して、粗抽出液でシリカを含浸させた。含浸させたシリカを、5cmの直径をもつカラムにおいて上記のシリカ(110g)を乾燥パックした。カラムは、酢酸エチル/ヘキサン(1:1、1リットル)、酢酸エチル(1リットル)でならして、溶出させた。250mLプレ画分の後、50mL画分を収集して、標的化合物を画分2〜10において同定した。画分を合わせ、乾燥(500mg)させた。この材料をシリカ(4g)に含浸させて、この材料をシリカ(20cm×2.5 cm直径)上に乾燥パックして、酢酸エチル/ヘキサン(1:2、300 mL)でならして、酢酸エチル/ヘキサン(1:1、300 mL)、酢酸エチル/ヘキサン(2:1、300 mL)、及び最後に酢酸エチルで溶出した。プレ画分(150mL)後、15mL画分を収集して、標的化合物が画分13〜20において同定された。これらを合わせて、減圧(133mg)下で乾燥させた。この材料を0.9mLメタノールに溶解して、2回の注射での分取HPLCによって精製した。Phenomenex C18 Lunaカラム(5ミクロン、25cm×22.5mm)を21mL/分にて溶媒をポンピングして使用した。溶媒Aは、水であり、溶媒Bは、アセトニトリルであった。カラムを注射後に均一濃度にて60%のBにて5分間、続いて25分にて100%のBへの勾配によって実行した。化合物は、21分にて溶出し始めた。純粋な画分をHPLC-MSによって同定して、合わせた。これらの画分を減圧下で乾燥させて、白色固体(56mg)として28-デス(3-シス-メトキシ-4-トランス-ヒドロキシシクロヘキシル)-28-(4-テトラヒドロ-2H-ピラン)FK520(また、ピラン-FK520と記述される)を得た。
実施例6−FK520 PKSのローディングモジュール(DHCHCA CoAリガーゼ様ドメイン、エノイルCoAレダクターゼ、及びACPを含む)がストレプトマイセス・アベルミチリス由来のアベルメクチンPKSのローディングモジュール(AT、及びACPを含む)によって置換されたストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス株の産生。
(6.1 FK520ローディングモジュールの上流に位置する左側のフランキング配列のクローニング。)
オリゴPCR11F、及びPCR11Rを使用して、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM40822)由来のDNAの2.19kbの領域を、NovagenからのゲノムDNA鋳型(Kieserらの文献、2000)、及びKOD ポリメラーゼキットを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。65〜70℃間のアニーリング温度、及び70℃にて1分間の伸長を使用した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(SpeI、NdeI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。PCR11RのNdeI部位は、ローディングモジュール開始コドン(ATG)を含み、上流の3非コード塩基は、CAT(TCCを置換)に変異される。2.19kbのPCR断片を、SmaI消化してSAP処理したpUC19と連結して、プラスミドpUC19 PCR11を生じた。挿入配列をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
(6.2 FK520ローディングモジュールの下流に位置し、かつFK520 KS1、及びAT1の一部を含む領域をカバーする右側のフランキング配列のクローニング。)
オリゴPCR13F2、及びPCR13Rを使用して、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス(DSM40822)由来のDNAの2.20kbの領域をゲノムDNA鋳型(Kieserらの文献、2000)、及びKOD ポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。65〜70℃間のアニーリング温度、及び70℃にて1分間の伸長を使用した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(NheI、XbaI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。2.20kbのPCR断片を、SmaI消化し、かつSAPで処理したpUC19と連結した。構築物は、PCR断片のNheI部位がpUC19のNdeI部位の近くにあるような向きになる挿入物で選択した。これは、その後のクローン化手順に関連しており、生じるプラスミドをpUC19 PCR13Fと命名した。挿入配列をシーケンシングによって検証した。PCR13F2は、KS1の5'末端を含み、かつNheIの選択により、本来のFK520 KS1配列「DPVA」の代わりに「DPLA」のKS1 N末端基配列を生じる突然変異を導入する。
Figure 2011524413
(6.3 アベルメクチンPKSのローディングモジュール(AT、及びACPを含む)をコードするDNA断片のクローニング)
オリゴPCR12F、及びPCR12Rを使用して、ストレプトマイセス・アベルミチリス(DSM41443)からDNAの1.46kbの領域をゲノムDNA鋳型(Kieserらの文献、2000)、及びKODポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。65、及び70℃間のアニーリング温度、及び70℃にて1分間伸長を使用した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(NdeI、ApaI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。1.46kbのPCR断片をSmaI消化し、かつSAPで処理したpUC19と連結して、プラスミドpUC19 PCR22を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。PCR12Fは、aveローディングモジュールの5'末端を含み、かつNdeIの選択により、アベルメクチンPKSの「VQR」の代わりに「MQR」であるローディングモジュールのN末端の配列を生じる突然変異を導入する。PCR12Rは、KS1の5'末端を含み、かつPCR13F2について言及したように、NheIの選択により、FK520クラスターの「DPVA」、及びアベルメクチンクラスターの「DPIA」の代わりに「DPLA」のKS1 N末端基配列を生じる突然変異を導入する。
Figure 2011524413
(6.4 置換ローディングモジュール、及び2つのフランキング断片を有するpUS4の構築)
pUC19PCR11のSpeI NdeI断片をSpeI NdeI切断したpKC1139B01と連結して、pUS1を生じる。pUC19PCR12のNdeI NheI断片をNdeI NheI切断したpUC19PCR13Fと連結して、pUS2を生じる。次いで、pUS2のNdeI XbaI断片をNdeI XbaIで消化したpUS1にクローン化して、最終的なプラスミドがpUS4であった。
(6.5 ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスの形質転換)
大腸菌ET12567(pUZ8002)をpUS4で形質転換した。この株を使用して、胞子接合によって(材料、及び方法に記載されているように)ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスを形質転換した。接合完了体をR6寒天上にまいて、37℃にてインキュベートして、その翌日ナリジクス酸(25mg/L)、及びアプラマイシン(50mg/L)で覆った。pUS4は、37℃にてストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスにおいて自己複製することができず、組換えによってゲノムに強制的に取り込ませる。6日後に、形質転換体を、アプラマイシン(50mg/L)を含むMAMプレート上で37℃にて二次培養し、耐性マーカーをもつpUS4プラスミドが存在したことを確認した。アプラマイシンを含まないMAMプレート上で37℃にて2回のその後のラウンドのための二次培養を行って、二次組換えさせた。このイベントは、それが所望の遺伝子交換を生じる本来の組込みではなく、第2の相同領域を経てプラスミドの喪失を生じさせるか;又は野生型の復帰細胞を生じる本来の組込みと同じ相同領域を経たプラスミドの喪失のいずれかを生じるであろう。予想外の組換えイベントも同様に生じ得る。これには、二次培養したパッチの単胞子分離を必要とした。形質転換体を28℃にてアプラマイシンを含まないMAMプレート上で二次培養して、その後に胞子収集のためにISP3プレート上で28℃にてインキュベートした。段階希釈を収集した胞子から作製して、単一のコロニーを達成するためにMAMプレート上にまいた。
(6.6 二次交雑のためのスクリーニング)
単一コロニーを、50mg/mLアプラマイシンを補ったMAM、及び抗生物質を含んでいないMAM上で複製してパッチして28℃にて3〜4日間増殖させた。抗生物質のないプレート上で増殖したが、アプラマイシンプレート上で増殖しなかったパッチをスクリーニングして、所望の二重組換え効果が生じたかどうかを試験した。マーカーを失ったそれぞれのパッチからの6mmの環状プラグを使用して、抗生物質を含まない7mL FK種培地(培地レシピを参照されたい)を含む個々の50 mL falconチューブを播種して、28℃、2.5cm距離で300rpmにて2日間増殖させた。次いで、これらを使用して、50mL falconチューブにおいて(0.5mLから7mLに- 7%種菌)FK産生培地(培地レシピを参照されたい)を28℃、2.5cmの距離で300rpmにてインキュベートした。培養を6日の増殖後に収集して、上記の方法を使用してLC-MSによって解析した。試験した93個のパッチのうちの61個は、所望の組換えイベントを受けていた。これらの株は、イソブチレート、及び2-メチルブチラートスターター単位の使用から生じてFK520誘導体を産生して、これらのほとんどが同様にFK520を産生した。
これらの株のうちの6つを選択して、供給実験を行った。FK産生培地(上記参照)の播種後、チューブを28℃、300rpm、2.5cm距離にてインキュベートした。24時間後、それぞれのfalconチューブを50μL 0.32 Mシクロブチルカルボン酸と共に供給して、2.12mM酸の終濃度を与えて、振盪インキュベーションを5日間続けた。培養抽出物を、上記の方法を使用してLC-MSによって解析した。全ての6つの単離体は、スターターとしてシクロブチルカルボン酸を使用した。1つの株を最終的に選択して、「#1-9」と命名した。この株は、後で「BIOT-4225」として割り当てた。
実施例7−FK520 PKSのローディングモジュール、及びKS1がストレプトマイセス・アベルミチリス由来のアベルメクチンPKSのローディングモジュール、及びKS1によって置換されたストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス株の産生。
(7.1 FK520ローディングモジュールの上流に位置する左側のフランキング配列のクローニング(1.1節を参照されたい)。)
1.1節からのプラスミド pUC19PCR11を左側のフランキング領域を提供するために使用した。
(7.2 FK520ローディングモジュール+ KS1の下流に位置する右側のフランキング配列のクローニング)
オリゴPCR23F、及びPCR23Rを使用して、ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカス由来のDNAの2.15kbの領域をゲノムDNA鋳型(Kieserらの文献、2000)、及びKODポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。65〜70℃間のアニーリング温度、及び70℃にて1分間の伸長が最も良好であると判明した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(ApaI、XbaI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。2.15kbのPCR断片をSmaI消化し、かつSAPで処理したpUC19と連結した。構築物は、PCR断片のApaI部位がpUC19のNdeI部位の近くにあるような向きになる挿入物で選択した。これは、その後のクローン化手順に関連しており、生じるプラスミドをpUC19 PCR23Fと命名した。挿入配列をシーケンシングによって検証した。ApaIを選択すると、なおも「GP」である翻訳コードをもつサイレント突然変異を導入するであろう。
Figure 2011524413
(7.3 S.アベルミチリスローディングモジュール、及びKS1 をコードするDNA断片のクローニング)
オリゴPCR12F、及びPCR22Rを使用して、ストレプトマイセス・アベルミチリス由来のDNAの2.75kbの領域をゲノムDNA鋳型(Kieserらの文献、2000)、及びKODポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。65〜70℃間のアニーリング温度、及び70℃にて1.5分間の伸長が最も良好であると判明した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(NdeI、ApaI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。2.75kbのPCR断片をSmaI消化し、かつSAPで処理したpUC19と連結して、プラスミドpUC19 PCR22を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。PCR12Fは、aveローディングモジュールの5'末端を含み、かつNdeIの選択により、アベルメクチンPKSの「VQR」の代わりに「MQR」であるローディングモジュールのN末端の配列を生じる突然変異を導入する。PCR22Rは、増幅された断片の配列が、ApaIがFK520配列に連結するKS1遺伝子のわずかに下流で終わるように設計された。
Figure 2011524413
(7.4 2つのフランキング断片、及び交換モジュールの構築。)
pUC19PCR11のSpeI NdeI断片をSpeI NdeI切断したpKC1139B01と連結して、pUS1を生じた。pUC19PCR22挿入物は、2つの内部ApaI部位を含むので、第3の単一の切断制限酵素(ClaI)を、クローニングを補助するために選んだ。ClaIは、damメチル化による影響を受ける。dam-dcm-株大腸菌JM110をpUC19PCR22で形質転換して、単離されたプラスミドをNdeI ClaI、及びClaI ApaIで消化した。3部分のライゲーションをNdeI ApaIで切断した1.76kbのNdeI ClaI断片、0.98kbのClaI ApaI断片、及びpUC19PCR23Fで行って、プラスミドpUS3を生じた。次いで、pUS3のNdeI XbaI断片を、NdeI XbaIで消化したpUS1にクローン化して、最終的なプラスミドは、pUS5であった。
(7.5 ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスの形質転換)
大腸菌ET12567(pUZ8002)をエレクトロポレーションによってpUS5で形質転換して、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合によって(材料、及び方法に記載されているように)ストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスを形質転換した。接合完了体をR6寒天上にまいて、37℃にてインキュベートして、その翌日ナリジクス酸(25mg/L)、及びアプラマイシン(50mg/L)で覆った。pUS5は、37℃にてストレプトマイセス・ハイグロスコピカス亜種ハイグロスコピカスにおいて自己複製することができず、組換えによってゲノムに強制的に取り込ませる。6日後に、形質転換体を、アプラマイシン(50mg/L)を含むMAMプレート上で37℃にて二次培養し、耐性マーカーをもつpUS5プラスミドが存在したことを確認した。アプラマイシンを含まないMAMプレート上で37℃にて2回のその後のラウンドのための二次培養を行って、二次組換えさせた。このイベントは、それが所望の遺伝子交換を生じる本来の組込みではなく、第2の相同領域を経てプラスミドの喪失を生じさせるか;又は野生型の復帰細胞を生じる本来の組込みと同じ相同領域を経たプラスミドの喪失のいずれかを生じるであろう。予想外の組換えイベントも同様に生じ得る。これには、二次培養したパッチの単胞子分離を必要とした。形質転換体を28℃にてアプラマイシンを含まないMAMプレート上で二次培養して、その後に胞子収集のためにISP3プレート上で28℃にてインキュベートした。段階希釈を収集した胞子から作製して、単一のコロニーを達成するためにMAMプレート上にまいた。
(7.6 二次交雑のためのスクリーニング)
単一コロニーを、50mg/mLアプラマイシンを補ったMAM、及び抗生物質を含んでいないMAM上で複製してパッチして28℃にて3〜4日間増殖させた。抗生物質のないプレート上で増殖したが、アプラマイシンプレート上で増殖しなかったパッチをスクリーニングして、所望の二重組換え効果が生じたかどうかを試験した。マーカーを失ったそれぞれのパッチからの6mmの環状プラグを使用して、抗生物質を含まない7mL FK種培地(培地レシピを参照されたい)を含む個々の50 mL falconチューブを播種して、28℃、2.5cm距離で300rpmにて2日間増殖させた。次いで、これらを使用して、50mL falconチューブにおいて(0.5mLから7mLに- 7%種菌)FK産生培地(培地レシピを参照されたい)を28℃、2.5cm距離で300rpmにて播種した。培養を6日の増殖後に収集して、上記の方法を使用してLC-MSによって解析した。試験した93個のアプラマイシン感受性株のうちの2個は、所望の組換えイベントを受けていた。これらの株は、イソブチレート、及び2-メチルブチラートスターター単位の使用により生じるFK520誘導体(FK520バックグランド)を産生した。供給実験を2つの株で行って、aveローディングモジュール配列の組込みを更に確認した。FK産生培地(上記参照)の播種後、チューブを28℃、300rpm、2.5cm距離にてインキュベートした。24時間後、それぞれのfalconチューブを50μL 0.32 Mシクロブチルカルボン酸と共に供給して、2.12mM酸の終濃度を与えて、振盪インキュベーションを5日間続けた。培養抽出物を、上記の方法を使用してLC-MSによって解析した。「#1-7」、及び「#1-8」と命名された両方の単離体は、スターター単位としてシクロブチルカルボン酸を取り込んだ。単離体#1-7を「BIOT-4230」と命名した。
実施例8−FK506 PKSのローディングモジュール(DHCHCA CoAリガーゼ様ドメイン、エノイルCoAレダクターゼ、及びACPを含む)がストレプトマイセス・アベルミチリス由来のアベルメクチンPKSのローディングモジュール(AT、及びACPを含む)によって置換されたストレプトマイセス・ツクバエンシス株の産生。
(8.1 ストレプトマイセス・ツクバエンシスのFK506生合成クラスターのfkbO、P、Bについての配列情報。)
BIOT-3119のaveロード変異体の構築のためには、FK506 fkbO、P、Bの配列情報が必要である。BIOT-3119の454配列は、fkbO、及びfkbPを含むFK506クラスターの部分をカバーする2つのコンティグを与えたが、これらのどちらもfkbBを十分にカバーしなかった。FK506 fkbOプローブでのBIOT-3119コスミドライブラリのハイブリダイゼーションを介して得られた5つのポジティブコスミド(材料、及び方法を参照されたい)を末端シーケンスした。FK520クラスター配列(AF235504)をもつ末端配列の整列により、コスミドのうちの2つが完全にfkbO、P、Bを含むことを示した。これらの1つである3G9をシーケンスした(Cambridge University DNAシーケンシング施設)。実施例3、及び4に記述されたクローニング手順のための関連した配列を図1に示してある。
(8.2 FK506ローディングモジュールの上流に位置する左側のフランキング配列のクローニング。)
オリゴUES4_For、及びUES4_Revを使用して、ストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993由来のDNAの2.27kbの領域をコスミド3G9鋳型、及びKOD ポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。66〜71℃のアニーリング温度、及び68℃にて1.5分間の伸長を使用した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(SpeI、NdeI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。UES4_ForのNdeI部位は、ローディングモジュール開始コドン(ATG)を含み、かつ上流の3つの非コード塩基はCAT(TCCを置換する)に変異されている。2.27kbのPCR断片をSmaI消化し、かつSAPで処理したpUC19と連結して、プラスミド「pUC19 fkbP'O 506左」を生じた。挿入配列をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
(8.3 FK506ローディングモジュールの下流に位置し、かつFK506 KS1、及びAT1の一部を含む領域をカバーする右側のフランキング配列のクローニング。)
オリゴUES7_For、及びUES7_Revを使用して、ストレプトマイセス・ツクバエンシス no. 9993由来のDNAの2.29kbの領域を3G9コスミド、及びKOD ポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。66〜71℃間のアニーリング温度、及び68℃にて1.5分間の伸長が良好であると判明した。UES7_Revに対してXbaI部位を導入するように、5'伸長をデザインした。UES7_Forは、aveKS1の5'末端にて内部PvuI部位、続いて「CCATCG」に変異されたFK506 KS1の内部のPvuI部位を含む。2.29kbのPCR断片を、SmaI消化し、かつSAP処理したpUC19と連結して、プラスミド「pUC19 fkbB'506右」を生じた。挿入配列をシーケンシングによって検証した。
Figure 2011524413
(8.4 アベルメクチンPKSのローディングモジュール(AT、及びACPを含む)をコードするDNA断片のクローニング)
オリゴPCR12Fを、及びUES5_Revを使用して、ストレプトマイセス・アベルミチリス由来のDNAの1.46kbの領域をゲノムDNA鋳型(Kieserらの文献、2000)、及びKODポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。66〜71℃間のアニーリング温度、及び68℃にて1.5分間の伸長を使用した。PCR12Fに対してNdeI部位を導入するように、5'伸長をデザインしたが、UES5_RevはaveKS1の5’末端にて内部のPvuI部位を含む。1.46kbのPCR断片をSmaI消化し、かつSAPで処理したpUC19と連結して、プラスミド「pUC19ave load middle」を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。PCR12Fは、aveローディングモジュールの5'末端を含み、かつNdeIの選択により、アベルメクチンPKSの「VQR」の代わりに「MQR」であるローディングモジュールのN末端の配列を生じる突然変異を導入する。UES5_Revは、aveKS1の5'末端を含み、かつFK506クラスターにおいて、アベルメクチンクラスターの「DPIA」の代わりに「EPIA」のKS1 N末端基配列、及び「EPIA」として生じる突然変異を導入する(3.5を参照されたい)。
Figure 2011524413
(8.5 2つのフランキング断片、及び交換モジュールの構築。)
「pUC19 fkbP'O 506左」のSpeI NdeI断片を、SpeI NdeI切断したpKC1139B01と連結して、pUS11を生じた。3つの断片ライゲーションを、pUS11の4.72kbのNdeI XbaI断片、「pUC19ave load middle」の1.46kbのNdeI PvuI断片、及び「pUC19 fkbB'506右」の2.29kbのPvuI XbaI断片で行った。生じるプラスミドをpUS14と命名した。
(8.6 ストレプトマイセス・ツクバエンシスの形質転換)
大腸菌ET12567(pUZ8002)をエレクトロポレーションによってpUS14で形質転換し、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合によって(材料、及び方法に記載されているように)ストレプトマイセス・ツクバエンシスを形質転換した。接合完了体をR6寒天上にまいて、37℃にてインキュベートした。pUS14は、37℃にてストレプトマイセス・ツクバエンシスにおいて自己複製することができず、ゲノムに組み込まなければならない。形質転換体は、37℃にてアプラマイシン(100mg/L)、及びナリジクス酸(50mg/L)を含むMAMプレート上で二次培養して、37℃にてアプラマイシン(50mg/L)、及びナリジクス酸(25mg/L)を含むMAMプレート上で再び二次培養して、もう一度、アプラマイシン(50mg/L)を含むMAMプレート上で二次培養して、耐性マーカーをもつpUS14プラスミドをが組み込まれたことを確認した。二次組換えさせるための二次培養は、以下の通りに行った:形質転換体を抗生物質のないMAM上で3回のその後のラウンドの間、37℃にて、及び最終時に28℃にて二次培養した。抗生物質のないプレート上の最後の二次培養からの形質転換体を28℃にてISP4培地上で、胞子収穫のためにまいた。段階希釈を濾過した収集した胞子から作製して、単一のコロニーを達成するためにMAMプレート上にまいた。
(8.7 二次交雑のためのスクリーニング)
単一コロニーを、50mg/mLアプラマイシンを補ったMAM、及び抗生物質を含んでいないMAM上で複製してパッチして28℃にて7〜8日間増殖させた。抗生物質のないプレート上で増殖したが、アプラマイシンプレート上で増殖しなかったパッチの選択によりスクリーニングして、所望の二重組換えイベントが生じたかどうかを試験した。マーカーを失ったそれぞれのパッチからの6mmの環状プラグを使用して、抗生物質を含まない7mL NGY(培地レシピを参照されたい)を含む個々の50 mL falconチューブを播種して、28℃、2.5cm距離で300rpmにて2日間増殖させた。次いで、これらを使用して、50mL falconチューブにおいて(0.5mLから7mLに- 7%種菌)PYDG+MES培地(培地レシピを参照されたい)を28℃、2.5cm距離で300rpmにて播種した。24時間後、それぞれのfalconチューブを50μL 0.32 Mシクロブチルカルボン酸と共に供給して、2mM酸の終濃度を与えて、振盪インキュベーションを前の通りに続けた。培養を6日の全増殖の後、サンプルをとってLC-MSによって解析した。51個の単離体のうち合計26個が所望の二重組換えイベントを受けた。単離体の選択は、3回再テストして、最後に、株をFK506ave-load株として選択した。この株を「BIOT-4276」と命名した。
実施例9−FK506 PKSのローディングモジュール、及びKS1がストレプトマイセス・アベルミチリスからアベルメクチンPKSのローディングモジュール、及びKS1によって置換されたストレプトマイセス・ツクバエンシス株の産生。
(9.1 FK506ローディングモジュールの上流に位置する左側のフランキング配列のクローニング。)(3.1を参照されたい)
3.2節からのプラスミド「pUC19 fkbP'O 506左」を左側のフランキング領域を提供するために使用した。
(9.2 FK506ローディングモジュール+ KS1(FK506 fkbB内)の下流に位置する右側のフランキング配列のクローニング)
オリゴUES10_For、及びUES10_Revを使用して、ストレプトマイセス・ツクバエンシス由来のDNAの2.23kbの領域をコスミド3G9鋳型、及びKODポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。66〜71℃間のアニーリング温度、及び68℃にて1.5分間の伸長を使用した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(SfoI、XbaI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。2.23kbのPCR断片を、SmaI消化してSAP処理したpUC19と連結して、プラスミド「pUC19 fkbB"506右」を生じた。挿入配列をシーケンシングによって検証した。制限部位としてのSfoIの選択により、fkbB KS1のすぐ下流に、「VPEVS」から「APEVS」(4.4を参照されたい)に変化する翻訳コードをもつ突然変異(GCGに対するGTG)を導入する。
Figure 2011524413
(9.3 S.アベルミチリスローディングモジュール、及びKS1 をコードするDNA断片のクローニング)
オリゴPCR12F、及びUES9_Revを使用して、ストレプトマイセス・アベルミチリス(DSM41443)由来のDNAの2.75kbの領域をゲノムDNA鋳型(Kieserらの文献、2000)、及びKODポリメラーゼを使用して増幅した。PCR試料を10%のDMSOで補った。66〜71℃間のアニーリング温度、及び68℃にて1.5分間伸長が最も良好であると判明した。増幅された断片のクローニングを補助するために、制限部位(NdeI、AfeI)を導入するように、5'伸長をそれぞれのオリゴに設計した。2.75kbのPCR断片をSmaI消化し、かつSAPで処理したpUC19と連結して、プラスミド「pUC19ave load/KS1 middle」を生じて、挿入物をシーケンシングによって検証した。PCR12Fは、aveローディングモジュールの5'末端を含み、かつNdeIの選択により、アベルメクチンPKSの「VQR」の代わりに「MQR」であるローディングモジュールのN末端の配列を生じる突然変異を導入する。右側Fk506断片でのKS1の下流のAfeI部位の導入、及びその後の平滑断端ライゲーション(AfeI/SfoI)により、KS1に続く配列の翻訳コードは、「GVP」(FK506 PKSと同様)よりむしろ「EAP」(アベルメクチンPKSと同様)となるだろう。
Figure 2011524413
(9.4 交換モジュール、及び2つのフランキング断片を有するpUS16の構築)
「pUC19 fkbP'O 506左」のSpeI NdeI断片をSpeI NdeI切断したpKC1139B01と連結して、pUS11を生じた。3断片ライゲーションを、pUS11の4.72kbのNdeI XbaI断片、「pUC19ave load/KS1 middle」の2.75kbのNdeI AfeI断片、及び「pUC19 fkbB"506右」の2.23kbのPvuI XbaI断片」で行った。生じるプラスミドをたpUS16と命名した。
(9.5 ストレプトマイセス・ツクバエンシスの形質転換)
大腸菌ET12567(pUZ8002)をエレクトロポレーションによってpUS16で形質転換し、接合のための大腸菌ドナー株を産生した。この株を使用して、胞子接合によって(材料、及び方法に記載されているように)ストレプトマイセス・ツクバエンシスを形質転換した。接合完了体をR6寒天上にまいて、37℃にてインキュベートした。pUS16は、37℃にてストレプトマイセス・ツクバエンシスにおいて自己複製することができず、ゲノムに組み込まなければならない。形質転換体は、37℃にてアプラマイシン(100mg/L)、及びナリジクス酸(50mg/L)を含むMAMプレート上で二次培養して、37℃にてアプラマイシン(50mg/L)、及びナリジクス酸(25mg/L)を含むMAMプレート上で再び二次培養して、もう一度、アプラマイシン(50mg/L)を含むMAMプレート上で二次培養して、耐性マーカーをもつpUS16プラスミドが組み込まれたことを確認した。二次組換えのための二次培養は、以下の通りに行った:形質転換体を抗生物質のないMAM上で3回のその後のラウンドの間、37℃にて、及び最終時に28℃にて二次培養した。抗生物質のないプレート上の最後の二次培養からの形質転換体を28℃にてISP4培地上で、胞子収穫のためにまいた。段階希釈を濾過した収集した胞子から作製して、単一のコロニーを達成するためにMAMプレート上にまいた。
(9.6 二次交雑のためのスクリーニング)
単一コロニーを、50mg/mLアプラマイシンを補ったMAM、及び抗生物質を含んでいないMAM上で複製してパッチして28℃にて7〜8日間増殖させた。抗生物質のないプレート上で増殖したが、アプラマイシンプレート上で増殖しなかったパッチの選択によりスクリーニングして、所望の二重組換え効果が生じたかどうかを試験した。マーカーを失ったそれぞれのパッチからの6mmの環状プラグを使用して、抗生物質を含まない7mL NGY(培地レシピを参照されたい)を含む個々の50 mL falconチューブを播種して、28℃、2.5cm距離で300rpmにて2日間増殖させた。次いで、これらを使用して、50mL falconチューブにおいて(0.5mLから7mLに- 7%種菌)PYDG+MES培地(培地レシピを参照されたい)を28℃、2.5cmの距離で300rpmにて播種した。24時間後、それぞれのfalconチューブを50mL 0.32 M シクロブチルカルボン酸と共に供給して、2mM酸の終濃度を与えて、振盪インキュベーションを前の通りに続けた。培養は、6日増殖後にサンプルをとって、LC-MSによって解析した。42個の単離体のうちの合計18個が所望の二重組換えイベントを受けていた。1つの株を「BIOT-4278」と命名した。
実施例10-種々のスターター単位でのBIOT-4254に対するアレイ供給
BIOT-4254の胞子株は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2培地での増殖後に調製して、蒸留水中の20%のw/vグリセロールに保存し、-80℃にて貯蔵した。胞子株をMAM培地のプレート上へ回収して、28℃にて5〜21日間インキュベートした。増殖培養(種培養)は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2プレートから1つの寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで50mL 遠心チューブにおいて7mL培地NGYに播種することによって調製した。培養は、28℃、300rpm(2.5cm距離)にて48時間実施した。種培養から、0.5mLを泡プラグで50mL遠心管の7mLの産生培地PYDG+ MESに移した。培養は、28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて実施した。FK506類似体の産生については、0.05mLの0.32Mの供給化合物のメタノール溶液を、播種後24時間にてそれぞれのチューブに添加して2.12mMの終濃度を与えた。培養を28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて更に供給後5日間続けた。
Figure 2011524413
実施例11-生物学的データ-NFAT遺伝子リポータでの能力のインビトロ評価。
(化合物をNFATリポータアッセイ法で解析した(一般的方法を参照されたい)。加えて、IC50値は、対照としてFK506、及びFK520について作成した。)
Figure 2011524413
実施例12-生物学的データ-細胞透過性、及び流出のインビトロ評価。
(一般的方法に記載されているように、caco-2細胞透過性アッセイ法を使用した)
Figure 2011524413
上記のデータから、FK506、及びFK520は、おそらくPgpなどの輸送体の作用のため、高レベルの流出を示すことが分かる。一方、28-デス(3-シス-メトキシ-4-トランス-ヒドロキシシクロヘキシル)-28-(4-テトラヒドロ-2H-ピラン)FK520は、より高い尖端から側底への輸送、及びより低い基底面から尖端への輸送を示し、より浸透性であり、かつ流出のために基質がより少ないことを示唆しており、改善され、かつより一貫した経口生物学的利用能が予測される。
実施例13-生物学的データ-PKのインビボ評価。
インビボでのFK506、FK520、及び28-デス(3-シス-メトキシ-4-トランス-ヒドロキシシクロヘキシル)-28-(4-テトラヒドロ-2H-ピラン)FK520の薬物生体反応学を評価するために、マウスPK方法論を一般的方法に記載されているように使用した。1mg/kgのPO、及び10mg/kgのivの投薬レベルを使用し、データを図4にプロットしてある。PKパラメーターは、以下の通りに算出された:
Figure 2011524413
見られるとおり、ピラン FK520の経口生物学的利用能(F%)は、FK506、及びFK520についてのものよりも高いが、半減期(T1/2)はより短い。
実施例14-種々のスターター単位でのBIOT-4225に対するアレイ供給
BIOT-4225の胞子株は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2培地での増殖後に調製して、蒸留水中の20%のw/vグリセロールに保存し、-80℃にて貯蔵した。胞子株をMAM培地のプレート上へ回収して、28℃にて5〜21日間インキュベートした。増殖培養(種培養)は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2プレートから1つの寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで50mL 遠心チューブにおいて7mL培地NGYに播種することによって調製した。培養は、28℃、300rpm(2.5cm距離)にて48時間実施した。種培養から、0.5mLを泡プラグで50mL遠心管の7mLの産生培地PYDG+ MESに移した。培養は、28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて実施した。FK520類似体の産生については、0.05mLの0.32Mの供給化合物のメタノール溶液を、播種後24時間にてそれぞれのチューブに添加して2.12mMの終濃度を与えた。培養を28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて更に供給後5日間続けた。
Figure 2011524413
実施例15-種々のスターター単位でのBIOT-4276に対するアレイ供給
BIOT-4276の胞子株は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2培地での増殖後に調製して、蒸留水中の20%のw/vグリセロールに保存し、-80℃にて貯蔵した。胞子株をMAM培地のプレート上へ回収して、28℃にて5〜21日間インキュベートした。増殖培養(種培養)は、MAM、ISP4、ISP3、又はISP2プレートから1つの寒天プラグ(直径6mm)を取り出して、泡プラグで50mL 遠心チューブにおいて7mL培地NGYに播種することによって調製した。培養は、28℃、300rpm(2.5cm距離)にて48時間実施した。種培養から、0.5mLを泡プラグで50mL遠心管の7mLの産生培地PYDG+ MESに移した。培養は、28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて実施した。FK506類似体の産生については、0.05mLの0.32Mの供給化合物のメタノール溶液を、播種後24時間にてそれぞれのチューブに添加して2.12mMの終濃度を与えた。培養を28℃、及び300rpm(2.5cm距離)にて更に供給後5日間続けた。
Figure 2011524413
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以下の明細書、及び請求項の全体にわたって、文脈が他に必要としない限り、「含む」の語、及び「含む」、及び「含んでいる」などのバリエーションは、明示された整数、工程、整数の群、又は工程の群を包含することを意味するが、任意のその他の整数、工程、整数の群、又は工程の群を除外しないこと理解するだろう。
特許、及び特許出願を含む本明細書において言及した全ての文書は、それらの全体が参照により組み込まれる。

Claims (25)

  1. 式(I)の化合物、及びその生理的に機能的な誘導体
    Figure 2011524413
    式中
    Xaは、結合、又はCH2を表し;
    R2は、-CH3、-CH2CH3、又は-CH2CH=CH2を表し;
    R3は、H2、又は=Oを表し;
    R1は、以下からなる群から選択され
    Figure 2011524413
    式中、R10、R11、及びR12は、H、F、Cl、OR13、SR13、及びNHR13から独立して選択され、かつR13は、H、C1-C4アルキル、及びC1-C4アシルから選択され;
    及び
    Figure 2011524413
    式中、Aは、O、S、及びNR13aから選択され、R13aは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R14、及びR15は、H、C1-C4アルキル、OR16、SR16、及びNHR16から独立して選択され、R16は、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、Xbは、結合、又はCH2を表し、Xbが結合であるとき、R17は、Hを表し、かつXbがCH2であるとき、R17は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16a、SR16a、又はNHR16aを表し、かつR16aは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
    及び
    Figure 2011524413
    式中Aは、O、S、又はNR13bを表し、R13bは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R14aは、C1-C4アルキル、OR16、SR16、又はNHR16を表し、R16はC1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R18は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16a、SR16a、又はNHR16aを表し、R16aは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、Xc、及びXdは、結合、又はCH2を独立して表し、但し、XcとXdの両者がCH2を表すことはなく、かつXcが結合であるときに、R17aは、Hを表し、かつXcがCH2であるときに、R17aは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16b、SR16b、又はNHR16bを表し、R16bは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、かつXdが結合であるときに、R19は、Hを表し、かつXdがCH2を表すときに、R19は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16c、SR16c、又はNHR16cを表し、かつR16cは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
    及び
    Figure 2011524413
    式中、R19b、及びR20は、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16d、SR16d、又はNHR16dを独立して表し、かつR16dは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
    及び
    Figure 2011524413
    式中、R19cは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16e、SR16e、又はNHR16eを表し、かつR16eは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
    及び
    Figure 2011524413
    式中、R19d、及びR20aは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16f、SR16f、又はNHR16fを独立して表し、かつR16fは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
    及び
    Figure 2011524413
    式中、R18a、R19e、及びR20bは、H、F、Cl、OH、SH、C1-C4アルキル、OR16g、SR16g、又はNHR16gを独立して表し、かつR16gは、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し;
    及び
    Figure 2011524413
    式中R21、R22、及びR23は、H、F、Cl、OR26、SR26、C1-C4アルキル、又はCNを独立して表し、R26は、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R24、及びR25は、H、F、Cl、OH、SH、又はC1-C4アルキルを独立して表し、但しR21、R22、及びR23の少なくとも1つは、H、又はC1-C4アルキルでないことを条件とし;
    及び
    Figure 2011524413
    式中R21a、R22a、及びR23aは、H、F、Cl、OR26a、SR26a、C1-C4アルキル、及びCNから独立して選択され、R26aは、H、C1-C4アルキル、又はC1-C4アシルを表し、R24a、及びR25aは、H、F、Cl、OH、SH、又はC1-C4アルキルを独立して表し、かつ但しR21a、R22a、及びR23aの少なくとも1つは、H、又はC1-C4アルキルを表さないことを条件とする。
  2. R2が-CH2CH=CH2を表す、請求項1に記載の化合物。
  3. R2が-CH2CH3を表す、請求項1に記載の化合物。
  4. R3が=Oを表す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. Xaが結合を表す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. XaがCH2を表す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  7. R1が[G]を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. R1が[J]を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  9. R1が[B]を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  10. R1が[E]を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  11. R1が[D]を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  12. R1が[A]を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 以下から選択される請求項1記載の化合物、及びその生理的に機能的な誘導体:
    Figure 2011524413
    Figure 2011524413
    Figure 2011524413
  14. 以下から選択される請求項1記載の化合物、及びその生理的に機能的な誘導体:
    Figure 2011524413
    Figure 2011524413
    Figure 2011524413
  15. 医薬品として使用するための、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
  16. 1つ以上の生理的に許容し得る希釈剤、又は担体と共に請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
  17. 移植後の器官拒絶反応、自己免疫疾患、真菌感染、癌、神経変性、乾癬、リウマチ様関節炎、線維症、及び/又はその他の高増殖性障害の治療、又は予防に使用するための、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
  18. 移植後の器官拒絶反応、自己免疫疾患、真菌感染、癌、神経変性、乾癬、リウマチ様関節炎、線維症、及び/又はその他の高増殖性障害の治療、又は予防のための医薬の製造における請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  19. 移植後の器官拒絶反応、自己免疫疾患、真菌感染、癌、神経変性、乾癬、リウマチ様関節炎、線維症、及び/又はその他の高増殖性障害の治療、又は予防の方法であって、その必要のある対象に請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の治療上有効量を投与することを含む、前記方法。
  20. FK506、又はFK520産生株に適切な非天然のスターター酸を供給すること、該株を培養すること、及びその後で任意に化合物を単離することを含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物を産生する方法。
  21. (a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、FK506、又はFK520産生宿主の組換え株を産生する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、欠失され、若しくは不活性化されているか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記産生する工程;及び、
    (b)前記組換え株に対して非天然のスターター単位を供給する工程;
    (c)前記株を培養する工程;及び、
    (d)任意に式(I)の化合物を単離する工程
    を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を産生する方法。
  22. (a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、FK506、又はFK520産生宿主の組換え株に非天然のスターター単位を供給する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、欠失され、若しくは不活性化されているか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記供給する工程;
    (b)前記株を培養する工程;及び、
    (c)任意に式(I)の化合物を単離する工程
    を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を産生する方法。
  23. 欠失され、又は不活性化されている前駆体供給遺伝子がfkbOである、請求項21、又は22に記載の方法。
  24. (a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、非FK506、又はFK520産生宿主の組換え株を産生する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、存在せず、若しくは非機能的であるか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記産生する工程;及び、
    (b)前記組換え株に対して非天然のスターター単位を供給する工程;
    (c)前記株を培養する工程;及び、
    (d)任意に式(I)の化合物を単離する工程、
    を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を産生する方法。
  25. (a)FK506、及びFK520類似体合成に関与するポリペプチドをコードする生合成クラスターを含む、非FK506、又はFK520産生宿主の組換え株に非天然のスターター単位を供給する工程であって、少なくとも1つの前駆体供給遺伝子は、存在せず、若しくは非機能的であるか、又は天然のローディングモジュールは、アベルメクチン、若しくはアベルメクチン様PKSからのローディングモジュールによって置換されている、前記供給する工程;
    (b)前記株を培養する工程;及び、
    (c)任意に式(I)の化合物を単離する工程
    を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を産生する方法。
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