JP2011512991A - 折り畳むことができる移植可能な電極アレイアセンブリおよび該アセンブリを移植するためのツール - Google Patents

折り畳むことができる移植可能な電極アレイアセンブリおよび該アセンブリを移植するためのツール Download PDF

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Abstract

電極(36)が配置されている折畳み可能または折曲げ可能なフレーム(32)を有している電極アレイアセンブリ(28)が提供されている。フレームは、フレームの隣接部分から離間したタブ(55)を備えており、電極は、当該タブ上に配置されている。

Description

本発明は、一般的に、患者の体内の目標組織に隣接して最小侵襲的に移植される多数の電極を有する電極アレイおよび該電極アレイを移植するためのツールに関する。
多数の医学的な疾患において、患者の組織の一部に電流を駆動することによって、効果的な治療が得られることが見出されている。多くの場合、電流は、患者内に移植された電極アレイの電極間で駆動されるようになっている。一般的に、電極アレイは、非導電性フレームを備えており、典型的には、2つ以上の電極が、このフレーム上に配置されるようになっている。いったん電極アレイが移植されると、電流が、電極の少なくとも1つから、隣接する組織を通って、他の電極の少なくとも1つに駆動されることになる。組織を通る電流が組織に影響を与え、所望の治療結果をもたらすことになる。例えば、心臓に隣接して位置決めされた電極アレイは、電流を流すことによって、心筋の適切な拡縮を刺激することができる。電極アレイを神経組織に隣接して移植し、生じさせた電流によって、所望の神経学的効果または物理的効果を誘発させることに関心が高まっている。周知の1つの用途では、このようなアレイの電極間で駆動される電流によって、脳に送られる慢性的な苦痛信号の程度が軽減されている。この種の治療は、疼痛を管理するための神経変調療法と呼ばれることもある。代替的に、電流は、食欲抑制/体重管理治療の一部として、胃の満腹感を刺激することもできる。他の用途では、失禁の調整を補助するために、膀胱または肛門括約筋と関連する組織または神経に電流が流されることもある。電極は、筋肉制御および/または感覚をもたらすために、麻酔患者に移植されることもある。
多くの場合、電極間で駆動される電流は、移植可能なパルス発生器(IPG)として知られている、患者に移植されたパルス発生器からソーシングされるようになっている。
いったん上記のアセンブリの電極アレイが移植されると、電極の選択された組間に電流を駆動させることができる。慣習として、1つの電極が陽極と呼ばれ、相補的な電極が陰極と呼ばれることが多い。実際には、電流が典型的には二相電流なので、電極アレイの作動中のある瞬間において、特定の電極が陽極として機能し、次の瞬間には陰極として機能することになる。
「陰極」という用語は、典型的には、二相パルスの第1の位相中に電流ソースとして作用する電極に関連付けられている。「陽極」という用語は、典型的には、二相パルスの第1の位相中に電流シンクとして作用する電極に関連付けられている。
アレイの電極間で電流を駆動するための多くの異なるプロトコルが知られている。1つのプロトコルは、単極刺激である。単極刺激中、電流は、電極アレイの1つまたは複数の電極から移植されたパルス発生器のケースに駆動されるかまたは該パルス発生器から該電極に駆動されるようになっている。従って、IPGは、相補的な電極、すなわち、この電極から電流が駆動されるかまたはこの電極に電流が駆動される、相補的な電極として機能することになる。もしIPGのケースの表面積が大きく、かつ該ケースが移植された1つまたは複数の電極から比較的大きく離れている場合、ケースに隣接する組織内を流れる電流は、極めて弱い。その結果、この電流は、本質的に、この組織に効果をもたらさないことになる。
代替的に、アレイは、二相モードで作動されることがある。二相モードでは、アレイの電極の2つが相補的電極、すなわち、該電極間に電流が駆動される、相補的電極として作用することになる。電流が3つの電極間で駆動される場合、このアレイは、三相モードで作動されているとみなされる。典型的には、電流が三相モードで駆動されるとき、中心電極と2つの外側電極が存在している。ある瞬間、2つの外側電極の電荷は、第1の極性を有しており、中心電極の電荷は、第2の逆極性を有している。
アレイが二相モードまたは三相モードのいずれかで作動しているとき、電極間の電流は、単相刺激と比較して、より集束されることになる。これによって、電流が流れる組織を選択的に標的化することができる。
二相または三相システムでは、IPGのケースは、多くの場合、中立電極または基準電極として機能している。陰極パルスおよび陽極パルスは、それぞれ、IPGケースに対して負のポテンシャルおよび正のポテンシャルを有することになる。
アレイが単相モード、二相モード、または三相モードのいずれで作動されるかに関わらず、アレイは、電荷平衡が生じるように作動されることをさらに理解されたい。これは、ある瞬間において、電極のいくつかによってソーシングされる電流が、相補的電極によってシンキングされる電流と同じになるように、電極が作動されることを意味している。この電荷平衡によって、目標組織から離れた組織を通ってIPGケースに漏れる電流を実質的になくすことができる。従って、電荷平衡は、このような漏れ電流の悪影響を軽減することになる。
さらに、パルスごとに、それぞれの電極の周りの電荷の平衡が取られるように、電極アレイアセンブリを作動することが知られている。それぞれの電極の周りのこの電荷平衡は、正味の直流がアレイに隣接する組織および電極そのものに印加されるのを妨げるために、行われる、この直流は、電極および電極に隣接する組織の両方に損傷をもたらすことが知られている。
この平衡は、受動的または能動的のいずれかによって行うことができる。受動平衡は、キャパシタを電極と直列に配置し、組織から離れた組織−電極界面に局在する残留極性電荷を貯蔵/抽出することによって、達成されることになる。キャパシタは、正味の直流の通過を効率的に防止することができる。しかし、この平衡を確実にするために、キャパシタは、放電するのに十分な時間を取らねばならない。この放電期間中に、電極またはその下の組織を損傷させるのに十分な電流が流れることがある。
能動電荷平衡は、二相刺激パルスを電極に印加することによって達成されるようになっている。この方法では、電極の面上での全電荷平衡を達成するために、パルスの互いに逆の位相中にソーシングされた電荷を互いに等しくしなければならない。
能動電荷平衡プロセスでは、二相刺激プロセスの最初の位相は、リード位相と呼ばれ、第2の位相は、平衡位相と呼ばれている。多くの場合、平衡位相中の電流の大きさは、リード位相中の電流の大きさよりも小さくなっている。時には、平衡位相中の電流の大きさが余りにも小さい場合、電流が流される組織の応答を引き起こすことができないことがある。従って、平衡位相中に流される電流は、所望の個々の電極の電荷平衡をもたらすためにのみ役立つようになっている。
多くの電極アレイは、4つ以上の電極を有している。いったんアレイが移植されると、まず、多数の異なる電極組間で電流が駆動されるようになっている。この実験の結果、患者に最大の利得および/または最小の副作用をもたらす組織内電流経路が見出されることになる。これによって、1つまたは複数の電極が電流ソースまたは電流シンクとして機能しない状態で、アレイを作動させることができる。
疼痛管理治療手術および他の治療法に用いられる多くの電極アセンブリは、柔軟な細長ロッド状に形作られている。この種の電極アセンブリは、典型的には2mm以下の直径を有している。少なくとも疼痛管理用途では、該電極アセンブリは、脊柱内の硬膜外空間、具体的には、黄色靭帯と脊髄硬膜との間の空間内に位置決め可能となるように、寸法決めされている。さらに具体的には、該電極アセンブリは、脊髄硬膜上またはその近傍に接触して、この空間内に位置決めされるようになっている。該電極アセンブリは、カニューレまたはニードル状送達装置を通って導入可能となるように、十分に小型化されている。これによって、硬膜外空間に電極をアクセスして位置決めするために、傍脊柱筋群、棘間靭帯、黄色靭帯、および脊椎薄板の露出部分を侵襲的に切開する必要がない。該電極アセンブリ自体は、縦方向において互いに離間した多数の電極を備えている。いったん電極アセンブリが硬膜に隣接して位置決めされると、電流パルスが電極の選択された組間に印加されることになる。これらの電流パルスは、部分的に、脊髄を通流することになる。電極の電流パターンは、患者が苦痛の代わりに我慢できるチクチク感を告げるまで、試みられることになる。このチクチク感は、錯過敏として知られている。
上記の療法は、慢性的苦痛を患っている多くの患者にいくらかの緩和をもたらすことになる。これらのアセンブリの1つの欠点は、その構造によって、脊髄刺激の空間分解能が比較的低いことである。もし電流パルスが、苦痛信号を伝達するニューロンに最も密接に関連している脊髄後索の区域内に導かれないなら、信号を印加しても、苦痛信号を大きく遮蔽することができないことになる。この不正確な標的化を補うためのいくつかの方法の1つは、脊髄後索の神経を過剰に刺激することである。これによって、一部の神経が不必要に刺激されることになる。さらに、個々の電極間に生じるポテンシャル場が電流を半径方向に駆動する傾向にある。電流の一部がこのように脊髄から離れる方に流れることによって、電気エネルギーが不必要に浪費されることになる。これは、利用できる電力が制限されている移植装置では、著しい欠点になることがある。また、この種の電極アセンブリは、その丸みのある柔軟な形状によって、脊髄に沿って位置ずれを生じることがある。この位置ずれが生じると、個々の電極間に導かれる電流パルスは、もはや、苦痛信号の伝達の阻止に役立たないことになる。
パドル形状の電極アレイを備えている移植可能な電極システムを設けることによって、上記の制約のいくつかを解消する試みがなされてきている。パドル状電極アレイと一体の電極は、典型的には、ロッド状電極アレイアセンブリの電極よりも互いに密に離間して配置されることになる。さらにパドル式電極アレイの電極は、典型的には、硬膜の表面に向かって位置決めされている。しかし、この種のアセンブリを移植するために、傍脊柱筋群、棘間靭帯、黄色靭帯、および脊椎薄板の部分を侵襲的に切開する必要がある。従って、この移植は、比較的侵襲的な外科手術を必要とすることになる。
本発明は、生体組織に対してまたは生体組織内に移植するように適合された新規の有用な電極アレイアセンブリを対象としている。本発明の電極アレイアセンブリは、複数の互いに離間した電極が行列配置されているフレームを備えている。フレームは、湾曲した輪郭を有するように形作られることが可能である。本発明の電極アレイアセンブリのフレームは、実質的永久変形を維持することなく折畳み可能となるように、さらに設計されている。いったん拡げられると、フレームは、その折り畳まれていない元の輪郭、すなわち、湾曲した輪郭に戻ることになる。
本発明の電極は、行列アレイで配置されていることによって、長さおよび幅の両方を有する領域の全体にわたって配置されることになる。アセンブリが組織、例えば、脊髄硬膜の上に位置決めされると、多くの異なる経路に沿って、電流を下に位置する組織内に導くことができる。その結果、脊髄後索内の特定の神経内に電流が流れ、これによって、これらの特定の神経を活性化させ、望ましくない苦通信号を著しく和らげる可能性を高めることができる。
フレームの湾曲形状は、電極アセンブリが、全体として、湾曲形状を有していることを意味している。電極アセンブリの湾曲形状によって、アセンブリを該アセンブリが配置される組織に対して比較的ぴったりと適合させることができる。この適合によって、アセンブリが移植位置から動く可能性が最小限に抑えられることになる。
本発明の電極アレイアセンブリは、湾曲させることが可能であるのに加えて、折畳み可能である。本発明の電極アレイアセンブリを体内の組織に対して位置決めするために、このアセンブリは、最初、導入カニューレまたは導入ニードルの管腔に装着されるように折畳み可能になっている。導入カニューレ/導入ニードルの先端が、電極アセンブリが配置される箇所に隣接して位置決めされるようになっている。いったんカニューレ/ニードルがこのように位置決めされると、電極アレイアセンブリが放出される。このカニューレ/ニードルからの放出時に、電極アレイアセンブリは、拡がって、アセンブリが位置決めされる組織に対してその予め定められた形状を取ることになる。
本発明の電極アレイアセンブリは、比較的大きい表面積の上に配置される多数の電極を有していることを理解されたい。いったん展開されると、電流を電極の第1の組からソーシングし、電極の第2の組にシンキングすることができる。電流を流す電極間の切換えによって、電流を流す組織を常に変更することができる。施術者は、実験によって、どの電極を通して電流を流すかおよびその電流の大きさを調整することができ、これによって、どの組織内電流が最も望ましい治療利得および/または許容できる副作用をもたらすかを決定することができる。いったんこの電流経路が確立されると、本発明の電極アレイアセンブリは、この最適な組織内電流が得られるように、電極が連続的に電流をソーシングおよびシンキングするように、設定されることになる。
脊髄を包囲している硬膜に配置された本発明の電極アレイアセンブリの斜視図である。 電極が配置されているアセンブリの表面を示す本発明の電極アレイアセンブリの平面図である。 図2に示されている電極アレイアセンブリの一部の拡大図である。 2つの導電性トレースを含んでいる基板の一部に沿った電極アレイの断面図である。 電極アレイアセンブリの電極の1つの断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 このアセンブリの電極を含んでいる基板がいかにウエハ上に作製されるかを示す一連の断面図である。 フレームを形成するために実施される初期プロセスステップのフローチャートである。 フレームの平面図である。 湾曲され、かつ被覆されたフレームの断面図である。 本発明のフレームおよび基板がいかに位置合わせジグ内に位置決めされるかを示す図である。 本発明のフレームおよび基板がいかにプレスアセンブリ内に位置決めされるかを示す図である。 プレスシーケンスの段階を表す時系列図である。 電極アレイアセンブリがいかに折畳みルームのワイヤ間に位置決めされるか、およびルームワイヤがアセンブリを折り畳むためにいかに変位されるかを示す図である。 本発明の折り畳まれた電極アレイアセンブリを示す図である。 本発明の折り畳まれた電極アレイアセンブリがいかにカニューレ内に配置されるかを示す図である。 折り畳まれた電極アレイアセンブリがいかに内側カニューレおよび外側カニューレを備える挿入ツール内に配置されるかを示す図である。 図27のツールおよび電極アレイアセンブリの断面図である。 電極アレイアセンブリが内部に配置されている挿入ツールが、最初にアセンブリが位置決めされる脊髄硬膜の一部に隣接して配置されている状態を示す側面図である。 アセンブリが位置決めされる硬膜の表面に対するアセンブリの配向を示すツールおよび電極アレイアセンブリの断面図である。 内側カニューレおよび電極アレイアセンブリが外側カニューレから外に出て長手方向に前進している状態を示す側面図である。 内側カニューレおよびそこに含まれている電極アレイアセンブリが展開方位に向かって回転している状態を示す断面図である。 内側カニューレおよびそこに含まれている電極アレイアセンブリが、電極アレイアセンブリが展開される硬膜の表面に対する展開方向に完全に回転されている状態を示す断面図である。 内側カニューレを外側カニューレ内に後退させ、電極アレイアセンブリを硬膜の上に展開させている状態を示す側面図である。 本発明の代替的な電極アレイアセンブリの平面図である。 駆動モジュールが端子パッドから取り外されている図35の電極アレイの近位端の拡大平面図である。 本発明のアセンブリの単一電極の幅を横切る断面図である。 本発明のアセンブリの2つの導体を横切る断面図である。 アセンブリがいかに湾曲輪郭を有しているかを示す電極アレイアセンブリの近位端の側面図である。 端子パッドの特徴を明らかにするために、駆動モジュールが取り外されたアセンブリの端子パッドの断面図である。 駆動モジュールがパッドにいかに装着されるかを示す端子パッドの断面図である。 駆動モジュールの内部にある多数のサブ回路のブロック図である。 折り畳まれた状態にある図35の電極アレイの斜視図である。 折り畳まれた状態にある電極アレイアセンブリの近位端を前方から見た図である。 折り畳まれた状態にある電極アレイの上面図である。 脊髄硬膜の一部の上に展開された図35の電極アレイの斜視図である。 ある瞬間に8つの電極のどの組がソース電極またはシンク電極として用いられるかを示す図47B−47Eのキーを示す図である。 本発明のアレイを形成する電極の異なる組がいかに同時に作動し、ソース電極またはシンク電極として作用するかを示す概略図である。 本発明のアレイを形成する電極の異なる組がいかに同時に作動し、ソース電極またはシンク電極として作用するかを示す概略図である。 本発明のアレイを形成する電極の異なる組がいかに同時に作動し、ソース電極またはシンク電極として作用するかを示す概略図である。 本発明のアレイを形成する電極の異なる組がいかに同時に作動し、ソース電極またはシンク電極として作用するかを示す概略図である。 電極が図47Bのパターンに従って作動されたときの組織内の電流密度を示す図である。 電極が図47Cのパターンに従って作動されたときの組織内の電流密度を示す図である。 電極が図47Dのパターンに従って作動されたときの組織内の電流密度を示す図である。 電極が図47Eのパターンに従って作動されたときの組織内の電流密度を示す図である。 本発明のアセンブリの2次元配列態様にある異なる電極間に電流をソーシングおよびシンキングすることによって、電流がいかに特定の電極列から離れている組織内に集束されるかを示す概略図である。 電流を本発明のアセンブリの2次元配列態様にある異なる電極間に電流をソーシングおよびシンキングすることによって、電流をいかに本発明のアセンブリによって、3つ、4つ、または5つ以上の組織の区域に同時に流すことができるかを示す概略図である。
[電極アレイアセンブリ]
図1は、脊髄30を取り巻いている硬膜31の上に配置された本発明の電極アレイアセンブリ28の斜視図である。図2〜図4に最もよく見られるように、電極アレイアセンブリ28は、図3および図4で明らかにされるフレーム32を備えている。フレーム32は、非線形形状に成形可能かつ折畳み可能な超弾性材料の薄片から形成されている。フレーム32は、非導電性基板34を支持している。基板34は、フレーム32の表面の全体をほぼ覆っている。多数の互いに離間した電極36が、この基板34上に配置されている。
本発明の例示されている態様では、各電極36は、丸められたコーナを有する矩形の形状を有している。図2Aでは、説明を容易にするために、4つの電極のみ、具体的には、第1の電極列(図面の左側の列)における電極が示されている。また、第5の電極列(図面の右側の列)における電極の位置が、破線の矩形によって示されている。本発明のいくつかの態様では、各電極36が250μmから6000μmの間、さらに典型的には、1000μmから3000μmの間の長さを有することが、意図されている。各電極36は、100μmから2000μmの間、典型的には、500μmから1500μmの間の幅を有している。本発明の多くの態様では、電極36間の最小間隔は、少なくとも100μmであるべきである。本発明のいくつかの態様では、電極間の間隔は、少なくとも300μmである。電極36は、基板34上に複数の互いに離間した行状および複数の互いに離間した列状に配置されている。
本発明の例示されている態様では、各電極列における電極36は、共通の縦軸に沿って一直線に並んでいる。各電極行における電極36は、そのように一直線に並んでいない。具体的には、互いに隣接する電極、すなわち、互いに隣接する列における電極のそれぞれの横軸は、互いにずれている。図2に示されている本発明の態様では、第1の電極列、第3の電極列、および第5の電極列におけるそれぞれの電極行の横軸は、一直線に並んでいる。第2の電極列および第4の電極列におけるそれぞれの電極行の横軸も、一直線に並んでいる。
導電性トレース38が、各電極36に延在している。図2Aでは、説明を容易にするために、例示されている電極36の2つにおける導電性トレース38およびそれらの相補的な導電性扇状部39のみが示されている。本発明の例示されている態様では、各導電性トレース38の(該トレース38が関連している電極36に最も近い)端部が拡げられ、導電性の扇状部39になっている。各導電性扇状部39は、該扇状部が関連している電極36に接触している縦方向縁を有している。
本発明の例示されている態様では、電極アレイアセンブリ28は、比較的広い幅を有するヘッド40を有している。ヘッド40は、外に向かって湾曲した前端35を有するように形成されている。電極36は、このアセンブリヘッド40上に配置されている。多数の互いに離間した脚部41が、アセンブリヘッド40から後方に延在している。本発明の例示されている態様では、電極アレイアセンブリは、5つの脚部41a−41eを有している。中心脚部41cは、直線状であり、アセンブリヘッド40の縦軸に沿って一直線に並んでいないとしても、少なくとも該縦軸と平行になっている。外側脚部41a,41b,41d,41eには、中心脚部41cに向かって内向きのテーパが付けられている。脚部41は、電極アレイアセンブリ28の一部でもある共通足部43で終端している。ヘッド40と縦方向(軸方向)において一直線に並んでいるとよい足部43は、ヘッドの幅よりも狭い幅を有している。
アセンブリ足部43の表面上に配置されているのは、アンテナ44および1対の回路45である。本発明のいくつかの態様では、アンテナ44および回路45は、電極36が配置されているフレームの同一の側に配置されている。これは、本発明の全ての態様に必ずしも必要ではない。導電性トレース38は、回路45の少なくとも1つに接続されている(接続は、図示されていない)。図2Aでは一部しか例示されていないが、電極35の各列に関連する導電性トレース38は、該電極列に隣接した箇所から後方に延在している脚部41の上に配置されている。
アンテナ44は、電極36に電力を供給する信号およびどの電極36にパルス電流を印加するかを示す指令を含む信号を受信するものである。回路45は、受信した信号内の電力を取り入れ、信号に含まれている指令を得るために信号を復調し、かつ指令によって指示されたように電極を電源に接続するように、構成されている。この種のアセンブリのさらに詳細な説明は、本出願人に譲渡された国際特許出願、具体的には、2007年12月21日に「無線接続されたパルス発生器および電極アレイアセンブリを備える移植可能な神経変調療法システム」の表題で出願された国際出願第PCT/US2007/088580号(国際出願公開第2008/080073号)に開示されている。この内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。しかし、一般的には、アセンブリ28上に配置されているのは、受信した信号の電力を保存するための回路であることを理解されたい。切換回路が、個々の電極を電源および貯蔵回路の陽極側および陰極側に選択的に接続するようになっている。他の回路が、受信信号を復調し、指令を抽出するようになっている。コントローラが、切換回路に対して制御信号をアクティブとし、これによって、切換回路が、受信した指令に基づいて、適切な電源−電極接続をもたらすことになる。
本発明のいくつかの態様では、回路45は、アセンブリの性能を監視することができるようになっている。本発明のこれらの態様では、アンテナ44は、信号を制御モジュールまたはプログラミングユニットに返送することができるようになっている。
図35の電極アレイ290に関して説明されることになる図36に見られる端子390を用いて、導電性トレース38を回路要素45に接続することが可能である。
電極アレイアセンブリ28は、基板34に多数の貫通スロット54を有するように、さらに形成されている(図2Aでは、1つのスロット54のみに部番が付されている)。各スロット54は、第1の電極列、第2の電極列、第3の電極列、および第4の電極列における電極36の各々に関連付けられており、その各々の電極を部分的に包囲している。スロットは、図2Aのアセンブリの第5の電極列における電極を包囲していない。各スロット54は、3つの区域を有している。図2Aでは、電極の両端にそれぞれ位置している上区域56および下区域60が示されている。中心区域58が、各スロット54の上区域56と下区域60とを接続している。スロット中心区域58は、関連する電極36の(導電性扇状部39が延在している側と真反対)の側に位置している。各スロット54は、電極アレイアセンブリの一区域にタブ55を画定している。図2Aでは、互いに隣接するスロット上区域56とスロット下区域60との間のアセンブリの区域、すなわち、縦方向において互いに隣接するタブ55間のアセンブリの区域は、ビーム53として示されている。電極36が、タブ55の各々の上に位置している。本発明の図示されている態様では、第5の電極列、すなわち、図2Aの最右側の電極列における電極36は、タブの上に配置されていない。
電極アレイアセンブリ28は、多数の追加スロット61を有するように、さらに形成されている。各追加スロット61は、概して、補助タブ62を画定するように形作られた3つの区域を有している。各補助タブ62は、スロットによって境界が定められた電極36の列の1つにおける電極と縦方向において一直線に並んでいる。スロット61は、補助タブ62がアセンブリヘッド40の上端湾曲面のすぐ後方に位置するように、配置されている。
また、アセンブリヘッド40に形成されているのは、2つの円形位置合わせ開口63である。以下に説明するように、位置合わせ開口63は、アセンブリ28の製造を容易にするものである。
図3および図4に見られる電極アレイアセンブリ28の基板34は、Specialty Coating Systems社から市販されているパリレン−Cのようなポリキシレンポリマー膜から形成されている。本発明のいくつかの態様では、基板34は、典型的には、少なくとも1μmの厚みを有している。本発明の多くの態様では、基板34は、5μmから10μmの間の厚みを有している。
各導電性トレース38および関連する導電性扇状部39は、導電性金属の多数の層から形成されている。各導電性トレースおよび関連する扇状部39の底層64は、クロムから形成されている。底層64は、典型的には、280Å未満の厚みを有している。底層64は、堆積したクロムがポリキシレンポリマーおよび金の両方に接合するという理由から、設けられている。金は、トレース中間層66を形成する材料である。典型的には、中間層66は、5μm以下の厚みを有している。さらに好ましい態様では、中間層は、略2μmの厚みを有している。金から形成されている中間層66は、導電性トレース38および導電性扇状部39の低抵抗導電性要素として機能するものである。上層68が、中間層66の上に配置されている。この上層68は、トレース38および関連する扇状部39の最上層をなしている。上層68は、底層64と同様、クロムから形成されており、底層64と同様の厚みを有している。上層68は、この層のクロムが、底層64のクロムと同様、本発明のアセンブリを形成する他の材料にも接合するという理由から、設けられている。
非導電性外側シェル72が、基板の(導電性トレース38および導電性扇状部39を保持している)表面上に配置されている。本発明の一態様では、シェル72は、ポリキシレンポリマーであるパリレン−C膜の第2の層から構成されている。シェル72は、典型的には、少なくとも1μmの厚みを有している。本発明の多くの態様では、シェル72は、5μmから10μmの間の厚みを有している。シェル72は、導電性トレース38および導電性扇状部39を絶縁して保護するものであり、基板34の(トレース、導電性扇状部、および電極の自由端側である)表面を覆っている。以下に述べるように、シェル72のいくつかの区域は、電極36の部分も覆っている。
各電極36は、導電性ベースパッド76を備えているとよい。このベースパッド76から、多数の導電性ボタン86が突出している。本発明の一態様では、ベースパッド76は、導電性トレース38および導電性扇状部39を構成している3つの材料層と同一の3つの層を備えている。これらの材料層は、クロムの底層78、金の中間層80、およびクロムの上層82である。以下に説明するように、電極ベースパッド76をなすこれらの層は、導電性トレース38および導電性扇状部39をなす層と同時に形成されている。従って、ベースパッド層78,80,82は、それぞれ、トレース/分岐層64,66,68と同じ厚みを有している。
各導電性ボタン86は、典型的には、上から見たときに、円形断面の輪郭を有している。ボタンの直径は、典型的には、少なくとも10μmである。本発明の多くの態様では、ボタン86の断面直径は、20μmから40μmの間である、導電性ボタン86は、典型的には、拡大しない限り、肉眼では見ることができない。例示のみを目的として、図2および図2Aに描かれているアセンブリにおける1つの電極列におけるボタン86が、ドット(点)で表わされている。これは、単に説明するためにすぎない。図面の残りを通して、導電性ボタン86は、実際よりも極めて大きい寸法で描かれている。これは、説明のために、ボタン86を見えるようにするためである。
各ボタン86は、隣接するベースパッド上層82の直上に配置された台座88を有している。各台座88は、チタンから形成されており、少なくとも100Åの厚みを有している。本発明の多くの態様では、台座88は、約300Åの厚みを有している。イリジウムから形成されたヘッド90が、各台座88の上方に配置されており、ボタン86の最上要素をなしている。ヘッド90は、少なくとも100Å、多くの場合、少なくとも1000Åの厚みを有している。本発明のいくつかの態様では、ボタンヘッド90は、約1500Åの厚みを有している。
非導電性シェル72は、電極36の上にも配置されている。さらに具体的には、シェル72を形成する膜は、(ボタンの自由端側である)ベースパッド上層82の外面上に配置されている。シェル72は、ボタンヘッド90の露出面の外周にも延在している。シェル72の開口92が、その外周から内方にボタンヘッド90の面を露出させている。
フレーム32は、超弾性材料、すなわち、いったん成形されると、かなりの変形を受けた後、成形された形状に戻る材料から形成されている。本発明の一態様では、フレーム32は、金属、さらに具体的には、ニッケル−チタン合金である。このような1つの合金は、ニチノール(Nitinol)である。フレーム32は、10μmの最小厚みを有している。本発明の多くの態様では、フレーム32は、少なくとも10μmの厚みを有している。本発明のいくつかの態様では、フレーム32は、少なくとも25μmの厚みを有している。電極アレイアセンブリ28が湾曲したとき、フレームのその横軸、すなわち、湾曲される軸に沿った曲率は、0.5cmほどの小さいものとすることができる。アセンブリ28の多くの構造では、フレームは、3cmから5cmの間の曲率を有している。これよりも大きい曲率も可能である。
[II.組立の方法]
以下、まず図5を参照して、アセンブリ28の電極36,導電性トレース38,および導電性扇状部39を形成するプロセスステップについて説明する。まず、略2μmの厚みを有する酸化シリコン層122が、シリコンウエハ120の露出面上に形成される。さらに説明しないが、電極アレイアセンブリ28を形成する材料の層を堆積させる各ステップの後、材料層の厚みが確認され、露出面が洗浄されることを理解されたい。以下に説明するように、酸化シリコン層122は、部分的に作製されたアセンブリ28のための犠牲層として機能するものである。
パリレン−Cの層124が、酸化シリコン層122の上に堆積される(図6)。アセンブリ28を作製する1つの方法では、パリレン−C層124は、蒸着によって施されるようになっている。パリレン−C層124は、以下に述べるように、最終的には、フレーム32上の基板34の一部になる。電極36、導電性トレース38、および導電性扇状部38が形成される後続の製造ステップ中、パリレン−C層124は、これらの構成要素がその上に形成される基板として機能することになる。
次いで、図7におけるクロムの薄層、すなわち、層126が、パリレン−C層124の上に配置される。クロム層126は、後になって、導電性トレースおよび導電性扇状部の底層64と電極ベースパッドの底層78との両方を形成することになる。クロム層126がパリレン−C層124に施されたすぐ後に、金の薄層が、クロム層126の上に施される。金層128は、略500Åの厚みを有している。金層128は、アセンブリ28の主導電性要素を形成する後続の層134のための金のシード層として機能する。クロム層126および金層128は、蒸着プロセスまたはスパッタリングプロセスによって施されるようになっている。
いったん金層128がウエハに施されると、フォトレジストマスク132が、電極36、導電性トレース38、または導電性扇状部39を保持しない表面に施される。図8は、電極が作製されるウエハ120の一断片部に沿って施されたマスク132を示している。マスク132は、典型的には、3μmよりも大きい高さ、多くの場合、略4μmの高さを有しているべきである。
いったんマスク132が施されると、層134として示されている金が、金層128の露出面の上に施される(図9)。層128を形成している材料および層134を形成している材料は、図9およびその後の図において同じなので、これらの層が重なっている箇所は、層134のみで呼ぶことにする。金層134が、導電性トレース38および導電性扇状部39の中間層および電極ベースパッド76の中間層80として機能するのに必要な厚みを有するようにするために、電気メッキプロセスを用いて、この金層134を施すようになっている。
金をウエハ120に施す電気メッキプロセスにおいて、電位差は、加工品の全体に延在している金層128に印加されるようになっている。これによって、層134を形成する金が、加工片の(中間層66,80が形成されることになる)互いに離間したマスクのない露出面の全てに均一に付着することが確実になる。
いったん金層134が加工片に施されると、クロム層136が金層134の露出面に施される。クロム層136は、導電性トレース38および導電性扇状部39の上層68および電極ベースパッド76の上層80になる。クロム層136は、蒸着またはスパッタリングによって、施されるようになっている。
図示されていないが、層134および層136をそれぞれ形成するために施される金およびクロムの一部は、マスク132の外面を覆っていることを理解されたい。
いったんクロム層136が施されると、マスク132が除去される(除去後の図面は、示されていない)。次いで、図10に示されているように、フォトレジストマスク138が、クロム層136ならびにその下に位置している金層134およびクロム層126の上に施される。マスク138は、金層134およびクロム層136のそれぞれの側面にも施されるようになっている。
いったんマスク138が施されると、金層128の保護されていない部分および金層128のこれらの保護されていない部分の下に位置しているクロム層126の部分が除去される。アセンブリ28を製造する方法のいくつかの態様では、これは、湿式エッチングプロセスによって行われるようになっている。層126,128の保護されていない部分が除去された結果として、図11に示されているように、パリレン−C層124上に残っているのは、クロム層126の保護されている部分、その上の金層134、および最上クロム層136である。これらのクロム−金−クロムが組になった層は、導電性トレース38および導電性扇状部39ならびに電極ベースパッド76になる。これらのクロム−金−クロムの組になった層は、以下に述べる(図示されていない)接合パッドも形成することになる。
前述したように、マスク138は、金層134の側面を覆っている。これは、層状のクロム/金/クロムのアンダーカットを回避するために、行われている。この理由から、このようなアンダーカットが進展する可能性を最小限に抑えるために、これらの側面に隣接して比較的厚いマスク層を施す必要がある。従って、マスク138を除去した後、金層128およびその下のクロム層126の小さい尾部からなる極めて小さいエッチング阻止段差が、残っていることになる。この段差は、その大きさが比較的小さいので、図11およびその後の図に示されていない。
電極アレイアセンブリ28の製造が継続され、電極36の導電性ボタン86が形成されることになる。ボタン86の製造は、図12に示されている加工片の実質的に全体にわたるフォトレジストマスク146の塗布から開始される。マスク146は、該マスク146の塗布の後に形成される導電性ボタン86の厚みよりも大きい厚みを有している。マスク146は、ウエハ120の殆どを覆っているが、クロム層136の(電極接合パッド76を形成する)区域の露出面の上方において、マスク146に開口148が設けられている。
いったんマスク146が形成されると、最初にチタン、続いて、イリジウムが加工片に施され、これらの金属は、マスク開口148内に堆積することになる(図13)。チタンは、クロム層136の露出した区域上に堆積され、これによって、ボタン台座88が形成される。いったんチタンが堆積されると、イリジウムがマスク開口148内に堆積され、ボタンヘッド90が形成されることになる。本発明のいくつかの方法では、チタンおよびイリジウムは、個別のスパッタリングステップによって堆積されるようになっている。図13では、マスク146の上に堆積されたチタンおよびイリジウムは、示されていない。
いったん電極ボタン86が形成されると、マスク146およびマスクを覆っている金属が除去される(除去後の図は、示されていない)。次いで、パリレン−Cが、図14に示されているように、導電性ボタン86を含むウエハの全体にわたって堆積される。このパリレン−Cの層は、アセンブリの外側シェル72を形成することになる。外側シェル72を形成するパリレン−Cは、ボタンが存在していない(電極ベースパッド上層82を形成する)クロムの露出区域の上にも堆積されるようになっている。パリレン−Cは、電極アレイアセンブリまたは複数のアセンブリの作製に関わりのないウエハの露出区域も覆うようになっている。
いったん外側シェル72がウエハ上に形成されると、電極ボタン86の上に開口92を画定するように、シェルの一部が選択的にエッチングされる。本発明の組立の1つの方法では、このプロセスは、外側シェル72上にフォトレジストマスクを施すことから開始される(マスクは、図示されていない)。このマスクは、開口を画定するために、形成される。各開口は、個々の電極ボタン86を中心として位置している。さらに具体的には、これらの開口は、マスクの各開口がその開口と関連するボタン86の面領域よりも小さい領域を画定するように、形成されるようになっている。
次いで、外側シェル72を形成しているパリレン−Cが選択的に除去される。本発明の一態様では、酸素プラズマを用いて、パリレンの露出区域を選択的に除去するようになっている。その結果、図15に示されているように、外側シェル72に開口92が穿孔され、開口92を通して、電極ボタン86のイリジウムヘッド90が露出することになる。多くの場合、電極アレイアセンブリ28は、各開口92が関連する導電性ボタン86の直径よりも少なくとも2μm小さい外径を有するように、作製されるようになっている。本発明のいくつかの好ましい態様では、各開口92は、関連する導電性ボタン86の直径よりも少なくとも5μm小さい直径を有している。
従って、このプロセスステップの終わりには、外側シェル72のパリレン−Cは、導電性ボタン86の上端周辺部の周りおよび上方に存在していることになる。外側シェル72は、アセンブリ28の導電性要素を絶縁すると共に、電極36の導電性ボタン86を適所に保持するものである。
また、図示されていないが、接合パッド(図示せず)を形成している層の外側クロム層が除去されてもよい。これは、構成要素45のワイヤまたは接触パッドのいずれかを接合パッドに後で接合するのを容易にするために、行われるとよい。
部分的に組み立てられた電極が形成されたウエハ120は、次いで、スロット54,61および開口63を画定するように、処理されることになる。また、アセンブリの周辺部を画定するためのこの一連のステップにおいて、過剰なパリレン−Cが除去される。図示されていないが、貫通孔をなす小さい点孔がアセンブリに形成されてもよい。これらの点孔によって、以下に説明する離脱プロセスにおいて、湿式エッチング液が犠牲酸化シリコン層122の方に貫流することが可能になる。具体的には、フォトレジストが、アセンブリの全体、すなわち、外側シェル72、電極ボタン86の露出面の上に堆積される。次いで、フォトレジスト層は、スロット54および他の開口が形成される箇所において、選択的に除去される。この後、酸素プラズマプロセスを用いて、外側シェル72およびその下のパリレン−Cの層124の両方の露出部分が除去される。このプロセスでは、酸化シリコン層122に至るまで(酸素シリコン層122は、含まない)、材料が下方に向かって除去されることになる。図16に示されているように、このプロセスによって、スロットのような開口(スロット区域54,60は、図示されていない)を形成するのに十分なパリレンが除去されることになる。
図示されていないが、基板サブアセンブリを囲んでいるパリレンを除去するのにも、このステップが用いられることを理解されたい。ここでは、単一の100mm直径のウエハ120上に、略25個の基板サブアセンブリを同時に形成することができる。
次いで、部分的に組み立てられたアレイ、具体的には、パリレン−Cの底層(ここでは、基板34)上の構成要素が、ウエハ120から除去されることになる。具体的には、湿式エッチングプロセスを用いて、サブアセンブリを酸化シリコン層122から除去することになる。これによって、図17に示されているように、パリレン−C124の上に配置された電極36、導体38、および導電性トレース39が残ることになる。代替的な切り離し方法が用いられてもよい。このような1つのプロセスは、キセノンエッチングプロセスである。
図18は、アセンブリフレーム32を形成するのに用いられる初期プロセスステップのフローチャートである。最初、ステップ162において、フレームの物理的な特徴部が形成されることになる。すなわち、ステップ162において、フレームの形状、上縁、底縁、および側縁がもたらされる。また、ステップ162において、アセンブリスロット54の一部となる(図19に示されている)開口164が形成されることになる。また、ステップ162において、フレーム位置合わせ開口166も形成されるようになっている。これらの開口166は、アセンブリ位置合わせ開口63の区域になるものである。図19では部番が付されていないが、ステップ162において、フレームには、スロット61およびスロット61に隣接する追加開口65(図2A)の区域を形成する開口も形成されるようになっている。フレーム32は、エッチングプロセス、微細加工プロセス、またはレーザ切断プロセスによって、このように形成されるとよい。
ステップ170では、フレーム32は、所望の曲率を有するように熱硬化されることになる。
いったんフレームが形成され、かつ湾曲されると、基板−電極のサブアセンブリが、このフレームに接合されることになる。このプロセスは、パリレン−Cの層180をフレームの外面に施すことから開始される。このパリレンの特定層は、略5μmの厚みを有している。図20に示されているように、パリレン−C層は、少なくともフレーム32の内側の湾曲面に施され、この層の表面に電極36および関連する構成要素が後で接合されることになる。本発明のいくつかの態様では、1つまたは複数のサブステップを用いて、パリレン−C層をフレーム32の内側湾曲面および外側湾曲面ならびに露出縁に施すようになっている。
蒸着プロセスを用いて、パリレン層がフレーム32上に被覆される。このプロセスでは、蒸着されたパリレンは、フレームの表面に適合することになる。従って、パリレン−Cは、フレームに形成された開口164および他の開口の上に薄層を形成することがない(図20の断面図では、フレーム開口164のみが示されている)。
次いで、基板アセンブリおよびフレーム32は、接合プロセスのために、重ね合わせて配置されることになる。このステップを実施する1つの方法では、底のパリレン−C層が最上層となるように、基板−電極アセンブリが反転されるようになっている。サブアセンブリは、図21に示されている位置合わせジグ182上に配置される。さらに具体的には、サブアセンブリは、位置合わせプレート183の上面の上に予め配置された下側フレームプレート184上に配置されることになる。下側フレームプレート184は、アルミニウムから形成されており、略12mmの厚みを有している。
1対の位置合わせピン186が、位置合わせジグ182の表面から上方に延在している。ピン186は、位置合わせジグの孔188(1つが示されている)に離脱可能に着座されるようになっている。下側フレームプレート184には、該プレートがピン186に着座されることを可能にする貫通孔190(1つが示されている)が設けられている。基板−電極サブアセンブリは、ピン186が位置合わせ開口63の区域を形成する基板の開口を貫通するように、下側フレームプレート184上に着座される。
次いで、フレーム32が、その湾曲した内面が露出したパリレン−C層124と向き合うように、基板−電極アセンブリの上に配置される。さらに具体的に、このステップでは、フレームは、ピン186がフレーム位置合わせ開口166を貫通するように、位置合わせジグ182に装着されるようになっている。位置合わせ開口の位置決めによって、フレーム32がこのように位置決めされると、フレームは、その湾曲形状から平坦形状に曲げられることになる。また、タブ55の上に配置された電極36は、関連するフレームタブの上に重なることになる。この時点で、フレーム32と一体のパリレン−C層180が基板−電極アセンブリのパリレン−C層124に当接していることを理解されたい。点線187は、これらの2つの層124,180の境界を表している。パリレン−Cからなる層124とパリレン−Cからなるシェル72との間の分離線には、部番が付されていない。
また、図21には、フレーム32の(電極36が形成されている側と反対の側の)パリレン−C層180の断面が示されていない。作製された後、このパリレン−C層180は、図3,4に示されているように、フレーム32の下側の絶縁層37になるとみなすことができる。
次いで、上側フレームプレート192が、フレーム32の外面の上に配置されることになる。フレームプレート192は、アルミニウムのような剛性のある熱伝導性材料から形成されている。開口194(1つが示されている)がフレームプレート192に形成されている。上側キャリアプレート192が位置合わせジグ182上に着座されたとき、ピン186は、プレート開口194と一直線に並んでいる。
次いで、下側キャリアプレート−基板および電極−キャリア−上側キャリアプレートのアセンブリは、プレスユニット202内に配置されることになる(図22)。移送プロセス中、ピン186は、このアセンブリの一部になっており、基板−電極アセンブリおよびフレーム32を重ねて保持するのに用いられている。
プレスユニット202は、静止(固定)プラテン204および対向する可動プラテン206を備えている。一端閉鎖孔188が、静止プラテンの露出面から延在している。可動プラテン206は、ピン186を受け入れるための貫通孔205(1つが示されている)を備えている。ネジ付き駆動ロッド207は、可動プラテン204を静止プラテンに向かう方および静止プラテンから離れる方に移動させる、プレスユニット202と一体の機構を代表するものである。以下に明らかになる理由から、プレスユニット202は、真空チャンバ内に配置されている。
基板およびフレームを保持するアセンブリは、下側キャリアプレート184の露出面が静止プラテンに着座し、かつ上側キャリアプレート192が可動プラテン206に隣接するように、位置決めされている。アセンブリがこのように位置決めされた後、可動プレート206がアセンブリに付勢され、これによって、フレーム32に対する基板−電極のサブアセンブリの横方向の滑りをなくすのに十分な力が加えられることになる。次いで、ピン186が、プレスから取り外されるとよい。
以下、図23のタイミング図を参照して、実際の接合プロセスについて説明する。最初、基板および電極−フレームが積層されたチャンバハウジングプレスユニット202が閉鎖される(時間t0)。時間t1において、チャンバが、少なくとも10マイクロトールの真空が得られるまで、吸引される。本発明のいくつかの方法では、5マイクロトール以下まで吸引されるようになっている。吸引を行うことによって、チャンバ内の酸素量が減少することになる。これによって、後に続く加熱ステップにおいて、パリレン−Cが酸化する可能性が少なくなる。もしこの酸化が生じると、破断を引き起こす応力がパリレンに生じるか、またはパリレンの特性が劣化する可能性がある。次いで、力が可動プラテン206に加えられ、これによって、このプラテンが、フレームのパリレン−C層180を基板のパリレン−C層124に付勢することになる(時間t2)。このプロセスでは、2つの互いに隣接したパリレン層間に略4−12MPaの圧力が生じるように、十分な力が基板および電極−フレームアセンブリに加えられるようになっている。
圧力が加えられたあと、時間t3において、アセンブリは、パリレン−Cのガラス遷移温度よりもいくらか高くその融点よりも低い温度に加熱されることになる。この温度は、150℃から320℃の間である。この加熱は、静止プラテン204内に配置された加熱要素208を作動させることによって、行われるようになっている(時間t3)。
本発明を実施する一態様では、パリレン−C層124,180の温度をパリレン−Cのガラス遷移温度を超えるまで上昇させるには、加熱要素208が作動された後、略15分(時間t3から時間t4の間)掛かることが見出されている。実際の時間は、このプロセスを行うために用いられる機器によって、変動する。いったんパリレン−C層がこの状態になると、これらの層が当接している表面に沿って均一な接合をもたらすために、これらの層が加圧される。これらのパリレン−C層124,180の接合によって、これらの層が、アセンブリ28の基板34を形成することになる。剥離を生じることなくせん断に耐えることができる連続的な接合をパリレン層間にもたらすには、熱が略30分間加えられるべきであることが見出されている(時間t5)。この時点で、加熱要素208の作動が停止される。
加熱要素208の作動を停止した結果として、電極アレイアセンブリは、大気温度まで冷却されることになる。アセンブリの冷却率は、調整されるようになっている。この冷却率は、加熱要素の循環(ステップは、示されていない)によって、制御されるようになっているとよい。代替的に、備品が配置された筺体を包囲する絶縁物が、備品から熱が放出する率を制限する熱伝導率を有するように、選択されるようになっていてもよい。
アセンブリは、その幾何学的形状に起因して、比較的低い冷却率で冷却されるようになっている。具体的には、電極36、導電性トレース38、および導電性扇上部39を形成している金属の存在によって、圧力を加えるステップ中、上側プラテン206は、アセンブリの上面の全体と接触しない。従って、圧力は、パリレン−Cに加えられるとき、不均一である。この不均一な圧力の印加によって、パリレンの表面に不均一な応力が生じることになる。アセンブリの加熱が終了した後、電極36、導電性トレース38、および導電性扇状部39を形成している金属は、隣接しているパリレンよりも迅速に冷却する。この冷却差によって、アセンブリの構成要素に収縮差が生じる。この収縮差は、これらの構成要素間の界面に機械的な応力をもたらすことになる。これらの収縮差を補うために、アセンブリは、緩慢に冷却されるようになっている。この緩慢冷却によって、パリレンは、緩慢にクリープ(変形)することになる。もし冷却率がパリレンにクリープを生じるように遅くされた場合、これらの機械的な応力を部分的に軽減することができる。このように、パリレンのクリープによって、これらの応力が緩和されることになる。
温度が140℃以下に降下したとき(時間t6)、アセンブリ28に加えられていた圧力が解除されることになる。パリレンがクリープを生じるのと同時にアセンブリへの圧力を解除することによって、アセンブリへの全応力がさらに軽減されることになる。この応力の軽減によって、(応力軽減がなされない場合に生じる可能性がある)パリレンの破断を軽減することができる。
アセンブリ28への圧力が解除された後、アセンブリは、その温度が継続して降下する間、真空に維持されている。温度が略80℃まで降下したとき(時間t7)、アセンブリは、その作製チャンバから取り出される準備がなされる。この取出しの直前に、吸引が終了されることになる。
電極アレイアセンブリ28が作製された時点で、アンテナ44および回路45のような他の構成要素がアセンブリに付加されるとよい。次いで、電極アレイアセンブリ28は、折り畳まれることになる。本発明の1つの方法では、電極アレイアセンブリは、図24に示されている折畳みルーム(織機)210内に配置されるようになっている。このルームは、7つの互いに平行に離間したワイヤ211−216を備えている。アセンブリ28は、下側ワイヤ211,212,213と上側ワイヤ214,215,216との間に挟み込まれている。電極アレイアセンブリ28を折畳みルーム210内に配置することによって、アセンブリは、その湾曲形状から平坦な形状に外方に曲げられることになる。
以下に明らかになるように、ワイヤ211−216の直径が、電極アレイアセンブリ28の折目の半径をもたらすことになる。これらの折目の最小半径は、このような折畳みが折り畳まれる材料の弾性制限を超える歪を与える半径よりも大きくなっている必要がある。本発明のいくつかの態様では、この重要な材料は、フレーム32を形成するニチノールである。ニチノールは、典型的には、10%歪の弾性限を有している。従って、50μmの厚みのニチノールフレームを有するアセンブリの場合、ワイヤ211−216は、0.3mmの最小半径を有しているべきである。
また、電極36、導電性トレース38、および導電性扇状部39を形成している金属は、破断を引き起こす応力を受けることなく折り畳むことが困難である。従って、電極36、導電性トレース38、および導電性扇状部39を形成している金属がアセンブリの(以下に述べる折畳みプロセスを受ける)領域の上に配置されないように、アセンブリを作製することが好ましい。
ワイヤ組211−213とワイヤ組214−216との間に挟まれることに加えて、電極アレイアセンブリ28は、電極36の各列が概してルームワイヤの1つの上方または下方に位置するように、配向されている。具体的には、ルームワイヤ211,212,213は、それぞれ、図2のアセンブリの電極36の第1の列、第3の列、および第5の列の下方に配置されている。ルームワイヤ214は、ルームワイヤ211とアセンブリの隣接する側縁との間において、ワイヤ211−213が配置されているのと反対側のアセンブリの表面上に配置されている。ルームワイヤ215,216は、ルームワイヤ214が配置されているのと同じ側のアセンブリの表面上に配置されている。ルームワイヤ215,216は、それぞれ、電極36の第2の列および第4の列の上に配置されている。必ずしも必要ではないが、本発明を実施するいくつかの方法では、電極アレイアセンブリ28は、各電極列の縦軸が、関連するルームワイヤ211,212,213、215,216と正確ではないにしても、ほぼ一直線に並ぶように、折畳みルーム210に対して位置決めされている。
いったん電極アレイアセンブリが折畳みルーム210内に位置決めされると、ルームが作動されることになる。このプロセスでは、ルームワイヤ211〜216は、同時に作動され、電極アセンブリを折り畳むようになっている、具体的には、ルームワイヤ212、すなわち、アセンブリ28の下方の(第3の電極列に関連する)ルームワイヤは、直線矢印230によって表わされているように、上方に移動するようになっている。ワイヤ215,216は、それぞれ、矢印231,232によって表わされている対称的な円弧経路に沿って、下方に移動するようになっている。
第1の電極列および第5の電極列にそれぞれ関連するワイヤ、すなわち、ワイヤ211,213は、それぞれ、湾曲した矢印233,234によって表わされているように、ワイヤ212が移動する面に向かって上方に対称的に移動するようになっている。ワイヤ214、すなわち、電極アレイアセンブリの左側の外周のすぐ上方かつ内方に位置しているワイヤは、湾曲した矢印235によって表わされているように、ワイヤ212が移行するときに沿う面に向かって下方かつ内方に移動するようになっている。
これらの動作が連携し、ワイヤ211およびアセンブリの他の側のワイヤ214,215の変位によって、アセンブリが折り曲げられ、図2の点線262によって表わされている第1の折目が形成されることになる。ワイヤ215およびアセンブリの他の側のワイヤ211,212の変位によって、アセンブリが折り曲げられ、点線264によって表わされている第2の折目が形成されることになる。ワイヤ212およびアセンブリ28の他の側のワイヤ215,216によって、アセンブリが折り曲げられ、点線266によって表わされている第3の折目が形成されることになる。ワイヤ216およびアセンブリ28の他の側のワイヤ212,213の変位によって、アセンブリが折り曲げられ、点線268によって表わされている第4の折目が形成されることになる。
スロット54,61の存在は、電極アレイアセンブリを特定の縦軸に沿って選択的に弱くする。これらの縦軸は、アセンブリがルーム210上に配置されたとき、ワイヤ211,212,215,216が一直線に並ぶ軸である。従って、これらの軸に沿ったアセンブリ上の材料は、本質的に、電極アレイアセンブリが折り畳まれるときに沿う折畳み軸になる。
折畳みルーム210の作動によって、電極アレイアセンブリの全体が折り曲げられることはない。個々の電極36は、スロット54によって画定されたタブ55上に配置されている。従って、(タブ55間にビーム53を形成している)フレーム30、基板34、および外側シェル72のそれぞれの区域が折り曲げられる一方、タブ自体は、折り曲げられることがない。代わって、各タブ列は、実質的に回転すると共に、ある程度、タブが位置合わせされているルームワイヤ211,212,213,215,または216の周りに平行移動することになる。その結果、図25に示されているように、電極保持タブ55および補助タブ62は、アセンブリ28の残りが折り曲げられて折り畳まれるほどには、折り曲げられないことになる。アセンブリのこれらの区域は、(アセンブリ28の全体的な湾曲を考慮しない場合)、それらの平坦な輪郭を実質的に維持している。
また、足部43が折り畳まれないように、ルーム210が構成されていると共に、足部43が折り畳まれないように、電極アレイアセンブリが配置されていることを理解されたい。
さらに、方法を厳密に規定することは、本発明の一部をなすものではないが、足部43上へのアンテナ44の形成および足部への構成要素45の取付けは、電極アレイの構成の一部であることを理解されたい。
[III.挿入ツール]
アセンブリは、折り畳まれているので、経皮挿入用のカニューレまたは導入ニードルの管腔内に配置されることが可能である。具体的には、略7mmの幅を有する本発明の電極アレイアセンブリは、5つの区域に折り畳まれ、これらの区域の各々は、電極36の列を備えており、最も広い軸の直径が3mm未満の管腔を有するカニューレ内に装着可能であることが見出されている。
電極アレイアセンブリ28を体内の組織に挿入するために用いられる展開カニューレまたは内側カニューレ240として具体化されているカニューレが図26に示されている。内側カニューレ240は、管腔242を画定している超弾性材料から形成されている。カニューレ240は、楕円形または卵形の断面輪郭を有するように、形作られている。管腔242は、内側カニューレ240の本体の輪郭と同じ輪郭を有している。図26において、線分246は、カニューレ管腔242の主軸、すなわち、管腔を横切る最大直径線を表している。電極アレイアセンブリ28は、タブ55,62が管腔242の主軸の面と略平行の面内にあるように、管腔内に装着されている。
硬膜外空間にアクセスし、これによって、電極アレイアセンブリ28の組織への取付けを容易にするために、電極アレイアセンブリ28が装着されている内側カニューレ240を備えている組立体が、図28に示されているように、アクセスカニューレまたは外側カニューレ250内に装着されるようになっている。外側カニューレ250は、アンチコアリング遠位端開口を有している。このような1つの設計は、チューイ(Touhy)式チップである。すなわち、カニューレの遠位端開口は、カニューレの中心に沿った孔の縦軸と軸方向において一直線に並んでいない。代わって、カニューレ250は、カニューレの管腔の縦軸に対して角度がずれた軸を中心とする開口252を有している。本発明の例示されている態様では、これらの2つの軸は、略120°だけ角度がずれている。この角度は、例示的なものであり、制限するものではない。開口252の最遠位区域の近くのカニューレ遠位端の区域は、比較的鋭利な外縁254を有するように、形成されている。これによって、カニューレ250は、組織に挿通されることが可能になる。開口252の近位端を画定している(カニューレ本体の)反対側の端は、丸い表面256を有している。丸い表面256の存在によって、電極アレイアセンブリ28が展開したときに引っ掻き傷を受ける程度を最小限に抑えることができる。
外側カニューレ250は、図27に示されているように、開口252の近位側(後方)に本体260を有するように、形作られている。本体260は、少なくとも電極アレイアセンブリが着座している区域において、楕円形または卵形の断面輪郭を有している。図27に示されているように、内側カニューレ240の管腔242の主軸と同じように、外側カニューレ本体260の管腔251の主軸は、アセンブリが折り畳まれていないとき、電極アレイアセンブリ28の幅よりも長さが短くなっていることを理解されたい。電極アレイアセンブリ28および内側カニューレ240を備えている組立体は、図28に示されているように、外側カニューレ本体260内において内側カニューレの主軸が外側カニューレの主軸と一直線に並ぶように、外側カニューレ250内に位置決めされている。このプロセスは、内側カニューレが患者内に実際に挿入される前に、行われるようになっている。
いったん構成要素が前述したように組み立てられると、外側カニューレ250の遠位端が患者の体内に挿入されることになる。カニューレ縁254は、組織を切り裂くナイフエッジとして機能するものである。外側カニューレ250は、開口252が電極アレイアセンブリが位置決めされる表面の上方にくるように、位置決めされている。図29では、2つの椎骨間の棘間靭帯内に切り込んだ状態で位置決めされている外側カニューレが、示されている。外側カニューレの開口は、電極アレイアセンブリ28が展開される硬膜31の表面の上の硬膜外空間内に位置している。
アセンブリ28が上記の位置、すなわち、展開前位置にあるとき、硬膜の表面に対するアセンブリの配向は、図30に示されている通りである。具体的には、アセンブリ28の個別の折目は、アセンブリが展開される硬膜の表面と略平行であることが分かる。もしアセンブリがこの配向で展開され、拡げられたなら、このアセンブリは、硬膜とその上の椎骨の内面との間の硬膜外空間内で拡張することになるだろう。しかし、この面に沿った展開では、電極36は、硬膜31の表面に向かって配向しないことになる。
次いで、電極アレイアセンブリ28が含まれている内側カニューレ240が、図31に示されているように、外側カニューレ開口252から前方に押し出される。このように放出されるために、電極アレイアセンブリ28/カニューレ240の組立体は、外側カニューレ250の本体の軸から外側カニューレ開口252の軸への移行部において湾曲している移行経路に沿って、移動することになる。電極、導電性トレース、および導電性扇状部の輪郭が比較的薄いこと、および電極が移行するときに沿う湾曲の半径が比較的大きいことによって、これらの構成要素は、この湾曲経路を移行する時、著しい曲げを受けることがない。どのような構成要素もそれほど曲げられることがないので、このような曲げが電極アレイアセンブリを形成している構成要素を破損する可能性が、実質的に排除されることになる。
前述の電極アレイアセンブリ28に関して、該アセンブリが移行するときに沿う湾曲の半径は、少なくとも1mmと見込まれている。
いったん電極アレイアセンブリ28が含まれている内側カニューレ240が外側カニューレ250から外に押し出され始めると、内側カニューレの継続的な放出に付随して、カニューレ250が同時に回転する。図32の湾曲矢印によって表わされているように、電極アレイアセンブリ28が含まれている内側カニューレ240は、90°回転されることになる。図30、図32および図33に順次描かれているこの回転の結果、電極アレイアセンブリ28の折目が、アセンブリが配置される組織の表面と略直交する平面にくることが分かるだろう。
展開プロセス中に内側カニューレ240の適切な配向を容易にするために、このカニューレは、予め捩じった形状に形成されているとよい。具体的には、内側カニューレ240は、カニューレ管腔242の主軸246が管腔の近位端−遠位端方向の縦軸を中心として回転しているように、形作られているとよい。アセンブリ28が含まれている内側カニューレ240が最初外側カニューレ250内に装着されたとき、内側カニューレは、捩じられていない形状で拘束されている。従って、内側カニューレ240が外側カニューレ250から外に前進すると、内側カニューレは、自在に回転して、捩じられた形状になる。カニューレ240がその予め形成された形状に捩じられると共に、カニューレ240が施術者によって捩じられることによって、内側カニューレ240は、図33の硬膜31に対する内側カニューレ240の配向が確実なものになる。このようにして、内側カニューレ240、従って、電極アレイアセンブリ28は、硬膜31の全体にわたってアセンブリが展開するのに適切した配向を取ることになる。
いったん電極アレイアセンブリ−内側カニューレの組立体が適切に位置決めされると、内側カニューレは、図34に示されているように、外側カニューレ250内に少なくとも部分的に後退される。内側カニューレがこのように後退される間、電極アレイアセンブリ28は、外側カニューレ250に対してその位置に保持されている。本発明を実施する一態様では、電極アレイアセンブリは、内側カニューレ管腔242内にロッドを挿入することによって、適所に保持されている。内側カニューレ242は、ロッドの周囲に沿って後退されることになる。ロッドに対する電極アレイアセンブリの足部43の当接によって、電極アレイアセンブリ28の後退が阻止されるようになっている。
代替的に、電極アレイアセンブリヘッド40に取り付けられたガイドワイヤが、アセンブリ28を内側カニューレ240と共に後退しないように拘束するようになっていてもよい。ガイドワイヤは、内側カニューレ240内に拘束されている限り、座屈に対するいくらかの抵抗を有している。この座屈に対する抵抗によって、ワイヤは、内側カニューレ240が後退する間、電極アレイアセンブリ28を拘束する部材として機能することが可能になる。いったん電極アレイアセンブリが展開されると、ガイドワイヤを用いて、アセンブリ28の位置の調整をすることができる。これらの位置調整中、アセンブリヘッド40の湾曲形状によって、アセンブリを前進させることが可能になる。アセンブリ28が位置決めされた後、ワイヤは、アセンブリから自由に作動され、それぞれ、内側カニューレ240および外側カニューレ250のそれぞれを通って、外に後退されることになる。
内側カニューレ240が電極アレイアセンブリ28から後退する結果として、アセンブリ28は、カニューレ240の物理的な拘束から免れることになる。フレーム30の超弾性によって、電極アレイアセンブリは、拡げられ、その予成形された湾曲形状に展開されることになる。ここでも、展開の前に、アセンブリは、その折目が展開される硬膜31の表面と略直交するように配向されている。フレーム32、従って、アセンブリ28の全体が、折目の面に直交する軸に沿って拡げられることになる。アセンブリ28のこの配向によって、アセンブリの展開軸は、アセンブリが位置する表面と平行になっている。電極アレイアセンブリ28の予成形された湾曲形状によって、アセンブリは、拡げられるとき、硬膜31の表面に適合することになる。
アセンブリ28のいくつかの展開形態では、アセンブリは、該アセンブリが配置される組織によって、横方向に支持されている。この支持によって、アセンブリ28は、組織に保持されることになる。
次いで、電極アレイアセンブリ28を利用して、アセンブリの下方の組織の選択された区域に電流を印加することになる。いったんアセンブリが配置されると、施術者は、所望の治療効果を得るために、実験によって、どの電極36に電流を流すかを決定する。電極が組織の上に行列配列しているので、施術者は、電流が印加される組織の区域に対して、広範囲の選択枝を有することになる。すなわち、単一の電極列の下に位置する組織の箇所、単一の電極行の下に位置する組織の箇所、複数の電極列および/または複数の電極行の下に位置する組織の箇所、または互いに広く離間した電極間に位置する組織の箇所に、電流を印加することができる。多数の利用可能な電流経路から1つの電流経路を定めることができるこの能力によって、施術者は、所望の治療効果が得られると共に副作用が最小限に抑えられるように、組織内を通る電流を特定することができる。
本発明の電極アレイアセンブリ28は、個々の電極36が、密集しているが、(互いに隣接する電極が組織に移植されたときに実質的に互いに電気的に隔離されている可能性を最大限にする距離だけ)、互いに離間するように、設計されている。電極をこのように電気的に隔離することによって、著しい電流が2つの互いに隣接する電極間に流れる可能性が最小限に抑えられることになる。もしこれらの予期しない電流が現れると、神経への役に立たない電流パルスの送達をもたらすことになる。
電極36は、フレーム32上に比較的密集して配置されている。前述したように、本発明のいくつかの好ましい態様では、列のいくつかにおける電極は、他の列における電極から横方向にずれている。これらの特徴によって、施術者が利用できる脊髄後柱の神経組織を通る電流経路の空間解像度が大きくなる。この空間解像度の増大によって、神経組織にパルス電流を流すアセンブリの能力を改良し、その結果、最適な治療効果を得ることができる。さらに、この増大した空間解像度によって、パルス電流が組織内に流されたとき、このような電流が臨床効果を最小にするかまたは逆効果をもたらす程度を最小限に抑えることができる。この電流の軽減によって、移植されたアセンブリ28の電気的な効率が改良されることになる。
電極36は、密集しているが、(互いに隣接する電極が組織に移植されたときに電気的に隔離されている可能性を最大限にする距離だけ)、互いに離間している。電極36をこのように電気的に隔離することによって、著しい電流が2つの互いに隣接する電極間に流れる可能性が最小限に抑えられることになる。もしこれらの予期しない電流が現れると、電流経路の空間解像度が低下することになる。
本発明の電極アレイアセンブリ28の他の特徴は、各電極36に印加される信号が、関連する導電性扇状部39を通して加えられることにある。導電性扇状部39は、電極36の縦方向縁の1つに沿って、低インピーダンス経路を電極36にもたらすものである。この低インピーダンス経路は、電極36の表面の全体にわたる電荷供給分布の変動を最小限に抑えることができる。
本発明の電極アレイアセンブリ28は、電極28の金が電流を組織に印加する表面をなす実材料にならないように、さらに構成されている。代わって、導電性ボタン86のイリジウムヘッド90が、電流を印加するときに通過する表面を画定している。本発明のこの特徴の利得は、イリジウムヘッドが、金界面を通る経路と比較して、組織に対する低インピーダンス界面を形成することにある。この低インピーダンスの経路によって、電力損失が最小限に抑えられることになる。さらに、イリジウムは、他の貴金属と比較して、比較的高い電荷保持容量を有している。この高電荷保持容量は、ある電流レベルにおいて電極の導電性能力が減衰し始める可能性を最小限に抑えるのに役立つことになる。
本発明のこの態様では、イリジウムは、導電性ボタン86の層として形成することによって、電極36の一部として作製されている。イリジウムを多数の小さいヘッド内に分割することによって、折畳み、巻込み、展開、または移植後の折曲げによる機械的応力を受けるときに、イリジウムが電極の残りから剥がれる可能性が、著しく軽減されることになる。
さらに、イリジウムを導電性ボタン内に分割することによって、外側シェル72がアセンブリの残りに対してイリジウムを保持することが可能になる。
アセンブリ28が展開される硬膜外空間内の材料は、幅広く変化するインピーダンスを有していることをさらにさらに理解されたい。この材料は、領域によっては、比較的高いインピーダンスを有していることがある。この材料内に駆動される電流は、電力損失をもたらす可能性がある。すぐ隣の領域において、電流が印加される組織の上方の材料が比較的低いインピーダンスを有していることがある。この材料内に駆動される電流は、目標組織を超えて伝搬することがある。この電流の伝搬は、電流パルスの空間解像度を低減させることになる。これらを合わせて考えると、この高インピーダンス材料と低インピーダンス材料とが相対的に近接していることによって、所望の臨床効果をもたらす電流経路を定めることが困難になる場合がある。
本発明のアセンブリ28は、展開されると、湾曲形状に拡がるようになっている。この曲率が、アセンブリをその下の硬膜31の表面に適合させることになる。この適合によって、導電性ボタン85と硬膜31との間の距離が減少する。従って、電流が可変インピーダンスを有するこの材料層内に駆動される程度も、同じように低減する。その結果、この材料の可変インピーダンスによる悪影響も、同じように低減することになる。
さらに、電極アレイアセンブリ28がその下の組織に適合することによって、アセンブリに組織への比較的高い安定性をもたらすことができる。この安定性によって、移植された後、アセンブリがその意図された展開位置からずれる可能性または離脱する可能性が低減されることになる。
[IV.代替的な電極アレイ]
図35および図36は、本発明によって構成された電極アレイアセンブリ290を示している。電極アレイアセンブリ290は、組織の一部に配置されるように設計されている。例えば、アセンブリ290は、脊髄硬膜31(図1)の一部の上に配置されるように、湾曲させることが可能である。アセンブリ290は、多数の個々の電極292を備えている。電極292は、電流ソースおよび電流シンクに選択的に結合されるようになっている。電流ソースおよび電流シンクが作動されると、電流が、1つまたは複数の電流ソースに結合された1つまたは複数の電極292から、アセンブリ290の下に位置する組織の領域を通って、1つまたは複数の電流シンクに結合された1つまたは複数の電極292に流れることになる。駆動モジュール294が、電極292を電流ソースおよび電流シンクに選択的に結合するようになっている。駆動モジュール294は、アセンブリの近位端に位置している。(ここで、「近位側」は、図35の下方に位置するアセンブリ端に向かう側を意味し、「遠位側」は、図35の上方に位置するアセンブリ端に向かう側を意味している)。
図35では、アセンブリ290は、電極292および駆動モジュール294が見えるように、能動側を上にして示されている。アセンブリ290の「能動」側は、電極292が配置されているアセンブリの側である。能動側の反対側に、アセンブリ290は、「受動」側を有している。
図36では、駆動モジュール294は、アセンブリの近位端における端子パッド296が見えるように、アセンブリ290から取り外されている。端子パッド296は、駆動モジュール294が取り付けられる(アセンブリ290の)基板である。本発明の多くの態様では、アセンブリ290を形成している構成要素は、駆動モジュール294が端子パッド296の近位端を超えて後方に延在するように、寸法決めされている。
3つの互いに平行に離間したブリッジ302,304,306が、端子パッド296から遠位側(前方)に延在している。外側の2つのブリッジ、すなわち、ブリッジ302,306には、それぞれ、脚部308,310が形成されている。同軸の脚部308,310は、端子パッド296の両側の縁から外方に延在している。ブリッジ302,306は、それぞれ、脚部308,310と直交し、遠位側(前方)に延在している。足部312、314が、それぞれ、脚部308,310を端子パッド296に接続している。各足部312,314は、近位端縁部を有しており、この近位端縁部には、足部が端子パッド296の隣接する側縁から離れる方に進むにつれて遠位側(前方)に徐々に傾斜するテーパが付されている。ブリッジ304、すなわち、中心に位置するブリッジは、端子パッド296の遠位端から前方に延在している。
複数のタブ318が各ブリッジ302,304,306から外方に延在している。さらに具体的には、各ブリッジ302,304,306の長さに沿った多数の互いに離間した箇所において、2つのタブ318がブリッジの両側から外方に延在している。少なくとも図35に示されている本発明の態様では、タブ318は、これらのタブが延在しているブリッジ302,304,または306に対して、正反対に向き合った対になって配置されている。電極アレイアセンブリ290は、タブ318が延在しているブリッジ302の各縦方向区域において、タブ318がブリッジ304、306の横方向において互いに隣接する縦方向区域からも延在するように、さらに構成されている。従って、本発明の例示されている態様では、タブ318は、行配列で配置されている。具体的には、この各行において、各ブリッジ302,304,306から、2つのタブが外方に延在している。タブ318の行は、縦方向において互いに離間している。本発明のいくつかの態様では、1つのタブ行の遠位端とそのタブ行の遠位側に隣接するタブ行の近位端との間の間隔は、1mmから10mmの間にある。本発明の多くの態様では、この間隔は、2mmから6mmの間にある。
各タブ318は、概して、丸められたコーナを有する矩形の形状を有している。各タブ318は、0.5mmから5mmの間にある(アセンブリの縦軸と平行の軸に沿って測定された)長さを有している。多くの場合、この長さは、2mmから4mmの間にある。各タブ318は、0.25mmから2mmの間にある(アセンブリの縦軸と直交する軸に沿って測定された)幅を有している。本発明の多くの態様では、この幅は、0.5mmから1mmの間にある。電極にこれらの寸法をもたらすことによる利点は、複数の基板上に配置されねばならない多くの導体を設ける必要性がなく、電極の比較的密な充填をもたらすことができることにある。1つのブリッジ302または304に取り付けられた各タブ318は、隣接するブリッジ304または306に取り付けられた隣接タブ318から離れていることをさらに理解されたい。互いに隣接するブリッジから延在している隣接タブ間の間隔は、典型的には、500μm以下、好ましくは、100μm以下である。隣接タブ間のこの小さい間隔によって、タブ318間に成長し得る組織の量が低減することになる。もしかなりの組織がタブ318間に成長したなら、この組織がアセンブリ290の使用後の取外しを阻止することになるだろう。
ブリッジ302,304,306は、各々、2つの互いに隣接するタブ対間のブリッジの幅が、遠位側に隣接する次のタブ対間の同一ブリッジの幅よりも大きくなるように、形作られている。従って、第1のタブ対、具体的には、駆動モジュール294に最近接しているタブ対と隣接するタブ対との間のブリッジの幅は、略0.88mmである。第2のタブ対と第3のタブ対との間のブリッジ(駆動モジュール294に近接している第2のタブ対と第3のタブ対との間のブリッジ)の幅は、略0.80mmである。第8のタブ対318と隣接する第9のタブ対(遠位側のタブ対318)との間の各ブリッジの幅は、略0.32mmである。
ビーム320がブリッジ302,304,306間に延在している。さらに具体的には、各ビーム320は、互いに隣接しているブリッジ302,304間または互いに隣接しているブリッジ304,306間に延在している。本発明の例示されている態様では、アセンブリ290は、ブリッジ302,304を接続している各ビーム320がブリッジ304,306を接続している隣接ビームと同一直線上にあるように、さらに構成されている。各ビーム320は、略0.25mmの(アセンブリ290の縦軸と平行の軸に沿って測定された)幅を有している。
図35の電極アレイアセンブリ290は、各タブ行におけるタブ318の各々の近位端および遠位端に隣接して1対の一直線に並んだビーム320が配置されるように、さらに構成されている。従って、本発明の例示されている態様では、互いに離間したブリッジ302,304,306を一緒に接続している18対のビームが設けられている。ビーム320は、タブ318に隣接しているが、これらのタブから離間されていることを理解されたい。
タブ318間の間隔を考えれば、縦方向に互いに隣接するビーム320の対は、電極アレイアセンブリ290の縦軸に沿って互いに離間していることが分かるだろう。以下に説明するように、柔軟膜322が、これらの互いに隣接して離間しているビーム320間に配置されている。図36では、膜322は、表面陰影によって示されている。同様に、ブリッジ302,306の外側にも、膜324が位置している。ブリッジ302,306の外側から延在しているこれらの膜324の各々は、1対の縦方向において互いに隣接するタブ318間に延在している。しかし、タブ318とそれらのタブに隣接しているビームと間には膜が存在していないことを理解されたい。代わって、ブリッジ302,306およびブリッジ314の両側から内方に延在している各タブ318の外側の周囲に、(部番が付されていない)3方スロットが設けられている。
また、電極アレイアセンブリ290は、ヘッド326および2つの肩340を有するように、形成されている。ヘッド326は、中心に位置するブリッジ304の遠位端を形成する小さいネック328の前方に位置している。従って、ネック328は、ブリッジ304から外方に延在している2つの最遠位タブ318の前方に位置している。2つの最遠位ビーム320の各々がネック328から延在している。ヘッド326は、これらの2つの最遠位ビーム320の前方に位置している。ヘッド326は、ネック328の各側にネックを超えて横方向に延在している近位縁を有している。ヘッド326は、2つの平行の側縁を有している。最遠位端において、ヘッド326は、外側に湾曲した遠位側を向いた前縁を有している。
各肩340は、関連する外側ブリッジ302または306の前方に位置する小さいランド342から前方に延在している。各ランド342は、該ランドが取り付けられたブリッジ302または306と一体の外側タブ318と一体でそこから遠位側(前方)に延在している。ランド342は、ネック328から延在しているビーム320の終端をなしている。各肩340は、隣接するビーム320から前方に離間している。また、肩340は、ヘッド326の隣接する側縁から横方向に離間している。具体的には、図35の左側の肩340は、ブリッジ302に関連するタブ318をブリッジ304に関連する隣接タブ318から離間している線と真っ直ぐに並んだ線に沿って、隣接するヘッド側縁から離間されている。同様に、図35の右側の肩340は、ブリッジ304に関連するタブをブリッジ306に関連する隣接タブ318から離間している線と真っ直ぐに並んだ線に沿って、隣接するヘッド側縁から離間されている。
各肩340は、ほぼ直角三角形の形状にあり、90°のコーナがヘッド326の縁に隣接している側の底に隣接して位置している。肩340の斜辺の縁は、肩の外縁である。しかし、各肩340は、丸められた遠位端344を有するように、さらに形成されている。
ビーム346が各肩340の斜辺をヘッド326の上端に接続している。各ビーム346は、関連する肩の外側延長部から前方かつ内方に延在している。従って、各ビーム346は、関連する肩340の遠位端344から前方に離間しており、ヘッド326の前縁の隣接する側を内方に湾曲している。各ビーム346の内端は、ヘッド326の最前縁から前方に延在している小さいノーズ347に接続されている。従って、各肩340とそれに関連するビーム346との間に、概して、矢印ヘッドの形状を有する(部番が付されていない)小さい空洞が存在することになる。ノーズ347のすぐ側方において、各ビーム346とヘッド326の隣接する遠位端との間に(部番が付されていない)小さい湾曲スロットが存在している。このスロットは、ビーム346とそれに隣接する肩340との間の空洞に隣接している。
電極292は、タブ318の各々の上に配置されている。複数の導体348が、ブリッジ302,304,306上に配置されている。各導体348は、関連するブリッジ302,304,または306と一体の電極292の各々に延在している。図35では、縮尺上、各ブリッジ上の導体の組は、単一の黒線として示されている。この線の厚みは、各ブリッジの長さに沿って遠位側に向かって減少している。この線厚みの減少は、各ブリッジ302,304,または306に沿って遠位側に進むにつれて、ブリッジ上の導体の数が減少することを表している。導体348は、電流を電極292にソーシングするかまたは電極292からシンキングするときにその電流が通過する導体である。電極292が電流ソースまたは電流シンクとして機能していない場合、それらの電極は、電圧プローブとして機能するようになっているとよい。電極292がこの機能を果たすとき、関連する導体348は、検知した電圧を監視回路に接続させる導体として働くことになる。
各導体348は、その導体が接続された電極292と同じように遠位側(前方)にのみ延在している。関連する電極に隣接して、各導体は、電極292の長さと実質的に等しい幅(アレイ290の縦軸と平行の線に沿った寸法)を有するように、延びている。従って、各ブリッジ302,304,306は、その遠位端よりもその近位端に隣接する側により多くの導体を保持していることになる。このようにブリッジ302,304,306の近位端に隣接する側において最大数の導体を保持する必要があるので、ブリッジのこれらの端は、それらの相補的な遠位端よりも広くなっている。
図37および図38に示されているように、電極アレイアセンブリ290は、本発明の前述した第1の電極アレイアセンブリのフレーム30を形成するのと同じ超弾性材料から形成されたフレーム350を有している。本発明のいくつかの態様では、フレーム350は、略25μmから100μmの間の厚みを有している。フレーム350は、ブリッジ302〜306、脚部308,310、足部312,314、タブ318、ビーム320,346、ヘッド326、ネック328、肩340、およびランド342を備えているアセンブリの基本的な幾何学的特徴部を形成するように、形作られている。しかし、以下に述べるように、フレーム350は、端子パッド296用の基板として機能するものではない。同様に、膜322,324は、フレーム350を形成する材料と異なる材料から形成されるようになっている。
フレーム350は、フレーム30と同じように、アセンブリ290を作製するプロセスの初期において湾曲されているとよい。多くの場合、この曲率の円弧は、アセンブリ290の縦軸と直交している。本発明のこれらの態様では、これは、作製されたアセンブリ290が電極292を下方に向けて平坦な表面上に配置されたとき、図39に示されているように、中心ブリッジ304が側方ブリッジ302,306に対して持ち上がっていることを意味している。さらに具体的に、図39は、中心ブリッジ304がブリッジ306に対して持ち上がっている状態を示している。
図39から、フレーム350がこのように形作られているとき、脚部308,310および足部312,314は、フレームの残りが湾曲している程度まで、湾曲されていないことがさらに分かるだろう。また、ブリッジ304の近位端、すなわち、ブリッジ304の最近位ビーム320に近い端が、下方に折り曲げられている。フレーム350をさらにこのように形成することによって、ブリッジ304および足部312,314の近位端から延在している端子パッド296の平坦な構造が確実に得られることになる。
絶縁材料、具体的には、パリレン−Cが、フレーム350の上面、底面、および側面上に配置されている(側面に位置している絶縁材料は、示されていない)。この絶縁材料は、フレーム350の表面の上に配置されている。図37および図38では、アセンブリ290が適用される組織から離れている側のフレーム350の表面の上に配置された絶縁材料は、受動側絶縁層352として示されている。絶縁層352は、略1μmから20μmの間の厚みを有している。本発明の多くの態様では、層352の絶縁材料は、略5μmから15μmの間の厚みを有している。受動側絶縁層352は、フレーム350の「受動」側上に配置されているのに加えて、フレーム350の側縁上にも配置されている。また、受動側絶縁層352を形成する被膜は、フレーム350の側縁を超えて延在している。
電極292および導体348が位置するフレーム350の表面上に配置された絶縁層は、中間絶縁層354として示されている。中間絶縁層354は、受動側絶縁層352の厚みの範囲内の厚みを有している。中間絶縁層354を形成している材料は、ブリッジ304および足部312,314の近位端によって境界が定められている領域にも配置されている。この領域において、この材料は、図40に示されている端子パッド296の受動側層356を形成している。この受動側絶縁層356には、多数の開口358(図40では、1つの開口358が示されている)が形成されている。
作製のいくつかの方法では、受動側絶縁層352および中間絶縁層354を形成する材料は、単一ステップで施されるようになっている。これらの絶縁層352,354は、フレーム350の周りに連続的な被膜を形成することになる。
電極292用のベースパッド293、および導体348の全体が、中間絶縁層354の露出面上に配置されている。典型的には、各導電性トレースは、中間絶縁層354に直接施されたチタンの薄層362を備えている。層362は、典型的には、100Åから1000Åの厚みを有している。金の厚層364が、チタン層362上に配置されている。電極ベースパッドを形成する金層364は、1μmから15μm、典型的には、8μmから12μmの間の厚みを有している。導体348の一部をなす金層364は、1μmから3μmの間の厚みを有している。チタンの薄い外層366は、金層364の露出面の上に配置されている。チタン層366は、チタン層362の厚みと略等しい厚みを有している。チタン層362,366および金層364は、導電性トレースの低抵抗導電性アセンブリとして機能する。しかし、チタンは、比較的脆い。金は、より柔軟性がある。従って、折曲げによって導体が破断する可能性を軽減するために、チタンの層は、比較的薄くされている。チタン層362は、金と中間絶縁層354との間の接合を強めるために、設けられている。外側チタン層366は、金層364に対する以下に述べる能動側絶縁層398の接合を強めるために、設けられている。また、外側チタン層366は、個々の電極292を形成する外側金属層の接合を容易にするために、設けられている。
このチタン/金/チタンの積層は、導体348として機能するように形成されており、略1μmから100μmのトレース幅を有している。多くの場合、このトレースは、20μmから50μmの間の幅を有している。この幅を有するトレースは、著しい表面積を占めることなく、低インピーダンス導体をもたらすことが見出されている。これらのトレースは、1μmほどの狭い間隙を隔てて互いに密に離間されていることが分かるだろう。製造上の理由から、これらのトレースは、多くの場合、少なくとも5μmの間隙を隔てて、互いに離間されている。
導体を形成するチタン/金/チタンの積層は、5μmよりも薄い厚みを有しているべきであることをさらに理解されたい。これによって、導体348が折り畳まれたときまたは折り曲げられたときに受ける歪が、この積層が破断を生じることなく耐える程度に制限されることになる。
電極ベースパッド293を形成するチタン/金/チタンの積層は、少なくとも5μm、典型的には、少なくとも10μmの厚みを有している。これらの積層の厚みが比較的大きいことによって、ベースパッド293を放射線不透過性とすることができる。アセンブリの位置をX線透過装置によって追跡するために、ベースパッド293を放射線不透過性にすることが望ましい。従って、図示されていないが、電極ベースパッド293の一部である金層364の厚みが、多くの場合、導体348の一部である金層364の厚みよりも厚くなっていることを理解されたい。電極292のベースパッド293を画定しているこの積層の一部は、少なくとも1mm2の表面積を占めている。典型的には、このベースパッドは、10mm2以下、典型的には、5mm2以下の最大表面積を占めている。小さい寸法のベースパッドを有する電極は、X線機器によって検出することが困難であり、かつこれらの機器によって生じたイメージを肉眼によって監視することが困難であることが見出されている。
図36および図40では、各導体348は、隣接する端子パッドの受動側絶縁層356上に短距離にわたって延在するように、さらに形成されていることが分かる。各導体348は、端子パッド受動側絶縁層356の上に形成されたリング状端子390で終端している。端子390は、導体348および電極接合パッド293を形成する同一プロセスステップ中に形成されるようになっている。具体的には、プロセスの段階において、各チタン層362は、関連する端子390の直径と等しい直径(部番が付されていない)を画定するように、形成されている。図40の断面に示されているこの円部は、下に位置する受動側絶縁層の開口358を中心として配置されている。このチタン円部は、下に位置する開口358の直径よりも大きい直径を有している。中心開口(部番が付されていない)がこのチタン円部に形成されている。金層364に隣接している金が、チタン層362の端子形成部の開口を充填することになる。チタン層366を画定するためにチタンが施されるとき、このチタンは、端子390の面として機能する金の面には施されないようになっている。
開口392が、各端子390を画定する金層364およびチタン層362の一部に設けられている。この開口392は、端子パッド受動側層356の開口358と同心になっている。開口392は、下に位置するチタン層362内の同軸の開口よりも小さい直径を有している。開口392は、略45μmの直径を有している。開口392の周囲の端子の外周を画定している金は、略90μmの直径を有している。
本発明のアセンブリ290の電極292は、チタン/金/チタンのベースパッド293を有しているのに加えて、ベースパッドの最外チタン層366の上に堆積される2つの追加的な層を有している。図37に示されているように、第2のチタン外側層394が配置されている。このチタン層394の外面上には、イリジウム層396が配置されている。イリジウムの露出面は、電極292の組織接触面として機能することになる。
ここでもポリキシレンポリマー被膜とすることができる絶縁層が、各電極292の少なくとも一部および導体348の全体の上に配置されている。導体348の上に施される絶縁層によって、導体が電極として機能することが阻止されることになる。この絶縁層は、アセンブリ290に構造的強度を加える積層として、電極292および導体348の両方の上に施されている。図面において、この絶縁層は、能動側絶縁層398として示されている。開口402が、端子開口392と同心となるように、層398に形成されている。開口402は、端子開口392よりも大きい直径を有している。
能動側絶縁層398を形成する被膜は、端子パッド受動側層356の隣接面の上にも配置されている。アセンブリのこの部分では、この被膜は、端子パッド能動側層404として示されている。この能動側層404は、端子390のチタン層366の上に配置されている。図40,41では、端子パッド能動側層404は、能動側絶縁層398から下方に湾曲して示されている。これは、能動側絶縁層398および端子パッド能動側層404を形成している材料が相似被膜(conformal coating)だからである。端子パッド296の殆どの上に、導体348または端子390のいずれも存在していない。従って、導電材料を含んでいない端子パッド296のこれらの部分では、端子パッド能動側層404は、隣接している作動側絶縁層398から下方に窪んでいる。
本発明の電極アレイアセンブリを作製するいくつかの方法では、能動側絶縁層398および端子パッド能動側層404を形成する材料は、電極292、導体348、および端子390の全体を覆うように、施されている。この絶縁材料の一部は、個々の電極292のイリジウム層396の各々の小さい部分を露出させるために、除去されることになる。これらの個々の開口399は、円形または矩形の形状を有している。従って、個々の電極のベースパッド293は、2.25mm2の表面積、すなわち、イリジウム層396の露出面を有しているが、電流が隣接する組織にソーシングされるかまたは該組織からシンキングされる表面は、全体として、1.8mm2の面積を有している。
図41は、駆動モジュール294がいかに電極アレイアセンブリ290の他の構成要素に取り付けられるかを示している。駆動モジュール294は、半導体ダイ408を備えており、この半導体ダイ408上に、個々の電極292を電流ソースおよび電流シンクに接続するための回路が作製されている。以下に説明するように、本発明のいくつかの態様では、電流ソースおよび電流シンクもダイ408上に作製されているとよい。接合パッド410(1つが示されている)が、端子パッド能動側層404と向き合っているダイ408の底面上に形成されている。ダイ408の一部は、能動側絶縁層398の全体にわたって延在していてもよい。
ダイ408は、端子パッド能動側層404の露出面の上に配置されている。さらに具体的には、ダイ408は、各接合パッド410がその対応する端子開口392に真っ直ぐ並ぶように、アセンブリ端子パッド296上に位置決めされている。図41では、説明の目的で、端子パッド能動側層404の外面とダイ408との間の小さい間隙が誇張されている。リベット412が、導電性リング390を通って接合パッドに延在している。液化金の小滴から形成されていることが多いリベット412は、中間絶縁層開口358を通して露出している端子の金層364の面の周りに形成されたヘッド413を有している。リベット412は、リベットヘッド413から関連するダイ接合パッド410に延在しているシャフト414を有している。このようにして、各リベット412は、関連するダイ接合パッド410をその関連する導電性リング390に接続している。
リベット412は、ダイ408をアセンブリ端子パッド296に保持するものでもある。本発明のいくつかの態様では、ダイ−導体を電気的に接続しない追加的なリベットが、端子パッド296とダイ408との間の追加的な接続をもたらすようになっている。端子パッド296および足部312,314が平坦なので、ダイ408は、端子パッド上に平坦に配置されていることをさらに理解されたい。この平坦面−平坦面の界面によって、アセンブリ290の残りに対するダイ408の接合が容易になる。
内側カプセル415が、ダイ408の露出面を囲んで延在している。具体的には、内側カプセル415は、端子パッド能動側層404の上に配置されている。内側カプセル415は、エポキシのような材料から形成されている。本発明のいくつかの態様では、ダイ408は、端子パッド296に取り付けられる前に、内側カプセル415内に包み込まれている。内側カプセル415の両側が、ダイ408を包囲する端子パッド能動側層404の表面に延在している。
駆動モジュール294は、機械的に剛直な絶縁性生体適合材料、例えば、エポキシまたは酸化シリコンから形成されている外側カプセル416も備えている。外側カプセル416は、シェル418およびキャップ420を備えている。外側カプセルシェル418は、内側カプセル415およびそこに包み込まれた半導体ダイ408を覆っている。外側カプセルシェル418の側壁は、能動側絶縁層398に当接している。さらに具体的には。外側カプセルシェル418は、ブリッジ304の近位端および足部312,314を画定しているフレーム350の部分にわたって延在している能動側絶縁層398の一部と当接するように、寸法決めされている。
外側カプセルキャップ420は、端子パッド受動側層356を覆って配置されている。また、キャップ420は、受動側絶縁層356の周囲を超えて延在している。従って、キャップ420は、(同じように端子パッド受動側層356および端子能動側層404の周囲を超えて延在している)外側カプセルシェル418の一部を少なくとも部分的に覆って延在している。シェル418およびキャップ420の互いに隣接する当接部分は、密封されるかまたは他の方法によって一緒に接合され、これによって、外側カプセル416が形成されることになる。
本発明のいくつかの態様では、ブリッジ304の近位端およびアセンブリ足部312,314は、図示されていないが、開口を通って形成されている。これらの貫通開口は、絶縁層352,354,404およびフレーム350を通って延在している。外側カプセルシェル418および/またはキャップ420のいずれかを形成している材料が、適所に成形されている。この成形された構造体をなす材料の一部が、ブリッジ304および足部312,314のこれらの開口を通って延在している。硬化時に、この材料は、ブリッジ304および足部312,314を通って延在するポストを形成し、これによって、外側カプセル416は、アセンブリ290の残りにさらに固定されることになる。
駆動モジュール294と一体のダイ408上に形成され得るサブ回路は、電極アレイアセンブリ40の回路45内に含まれているサブ回路と同様であればよい。図示されているように、電極アレイアセンブリ290は、アンテナを備えていない。電極292間にソーシングまたはシンキングされる電流をもたらす電力および駆動モジュール内の構成要素を励起する電力は、移植可能な装置コントローラ(IDC)428(図35)からもたらされるようになっている。IDC428は、電極アレイアセンブリ290に接続されているが、該アセンブリ290から分離されている。この接続は、ケーブル427によって行われている。このケーブル427が設けられている本発明の態様では、ケーブル内のワイヤは、ダイ408と一体の接合パッドに接続されている。これらの接合パッドは、リベット412が結合される接合パッド410から離間されている。本発明のいくつかの態様では、図示されていない接合ワイヤは、ダイ接合パッドから内側カプセル415の隣接面上の端子パッドに接続されている。ケーブル427と一体のワイヤは、内側カプセル415上の接合パッドにも接続されている。ケーブル427の隣接端は、外側カプセルシェル418とキャップ420との間に埋め込まれることによって、アセンブリ290に保持されている。
図42に見られるように、本発明のいくつかの態様では、駆動モジュール294は、電源425を備えている。電源モジュールは、電力収穫回路(図示せず)を備えているとよい。電力収穫回路は、IDC428によって電極アレイアセンブリ290に転送される指示信号内に含まれている電力を保存するものである。この電力は、電源425の一部であるキャパシタまたは再充電可能電池(図示せず)内に保存されることになる。電源425の一部である一定電圧回路が、1つまたは複数の一定電圧信号を駆動モジュール294の他の構成要素に出力するようになっている。
駆動モジュール294は、多数の可変出力電流ソース430および可変出力電流シンク432も備えている。(説明を容易にするために、電源425は、1つの単一電流ソース430にのみ接続しているものとして示されている)。電源425は、各ソース430および各シンク432に接続されていることを理解されたい。図42では、2つの電流ソース430および2つの電流シンク432のみが示されている。実際には、駆動モジュール294は、3つ以上の電流ソース430および3つ以上の電流シンク432を有することが可能である。本発明のいくつかの態様では、電流ソース430および電流シンク432の数は、各々、電極292の数と等しくなっている。
電流ソース430および電流シンク432の数が、各々、電極の全数よりも少ない本発明の態様では、これらのソースおよびシンクは、ダイ408の一部として作製されている電流マルチプレクサー434を通して、アレイ電極292に接続されている。電流マルチプレクサー434は、電流ソース430および電流シンク432をそれぞれ電極292に接続している。図42では、説明を容易にするために、6つ(図35のアセンブリ290の単一行の電極の数)の電極292のみが示されている。
駆動モジュール294は、制御プロセッサ436も備えている。プロセッサ436は、ソース430からソーシングされ、シンク432からシンキングされる電流の大きさを調整するものである。また、プロセッサ436は、電流マルチプレックサー434への制御信号をアクティブにするようになっている。プロセッサ436によってアクティブにされた信号に基づいて、マルチプレックサー434は、各ソース430およびシンク432を適切な1つまたは複数の電極292に接続することになる。
ある瞬間において、マルチプレックサー434は、各電極を電流ソース430または電流シンク432に接続することができることを理解されたい。にもかかわらず、マルチプレックサー434を形成しているスイッチは、各々、少なくとも1つのフェイルセーフサブスイッチ(図示せず)を有していることを理解されたい。各マルチプレクサーサブスイッチは、単一電極292が電流ソース430および電流シンク432の両方に同時に結合されるのを阻止するものである。この構成によって、ソース430とシンク432との間に短絡が生じる可能性が、実質的に排除されることになる。
図42では、電源425は、制御プロセッサ436に接続されている状態で示されている。これは、電源425がモジュール294内の構成要素に通電される電流をソーシングすることを表している。
制御プロセッサ436は、該プロセッサ内にロードされた指示に一部基づいてソース430およびシンク432が結合された電極に、該ソース430およびシンク432からそれぞれソーシングまたはシンキングされる電流の大きさを制御するようになっている。図示されていないが、プロセッサ436には、独立した構成要素としてメモリが設けられている。このメモリが、プロセッサ436の操作指示を記憶するようになっている。また、このメモリは、どの電極292が電流ソース430または電流シンク432に結合されるべきかに関して、および電流ソース430または電流シンク432にソーシングまたはシンキングされる電流の大きさに関して、プロセッサ436によって実行される指示を記憶するようになっている。これらの指示は、変調器/復調器回路からまたはアセンブリ290をIDC428に接続している導体から受信可能である。
また、制御プロセッサ436は、電極292を横切る電圧の測定に基づいて出力信号をアクティブにするようになっている。このフィードバック制御を容易にするために、モジュール294は、1つまたは複数のアナログ−デジタル電圧変換器(ADC)438(2つが示されている)も備えている。ADC438は、これも駆動モジュール294の一部であるフィードバックマルチプレックサー440を介して電極292に接続されている。本発明の例示されている態様では、フィードバックマルチプレックサー440は、2つの電極292のいずれかを2つのADC438の各1つに同時に接続することができるようになっている。
組み立てられた時点で、電極アレイアセンブリ290は、折り畳まれることになる。具体的には、アセンブリ290は、アセンブリの縦軸と平行に横方向に離間している2つの折畳み線446,448に沿って折り曲げられるようになっている。図35では、折畳み線446,448の遠位端が、点線で描かれている。折畳み線の1つ、具体的には、線446は、ブリッジ302に関連するタブ318をブリッジ304に関連する隣接タブ318から離間させている線である。折畳み線448は、ブリッジ304から延在しているタブ318をブリッジ306より延在している隣接タブ318から分離している線である。各折畳み線446,448は、同様に、アセンブリヘッド326の側縁の1つをその隣接する肩340から分離している線である。
折畳みプロセスの結果として、ブリッジ302,306は、各々、図43および図44に示されているように、中心に位置するブリッジ304に向かって内方に折り畳まれることになる。折畳みプロセス中、ブリッジ302,304,306間に延在している脚部308,310およびビーム320も折り畳まれている。また、ブリッジ302,304,306間の膜322も折り畳まれている。しかし、ブリッジ302,304,306、タブ318、およびタブ318上に支持されている電極292は、折り畳まれていない。
典型的には、最初、1つのブリッジ、具体的には、図44における任意のブリッジ302が、ブリッジ304に向かって内方に折り畳まれる。さらに具体的には、ブリッジ302は、ブリッジ304から離間している駆動モジュール294の表面に重なるように、内方に折り畳まれる。次いで、第2の外側のブリッジ、具体的には、ブリッジ306が、第1のブリッジ304、駆動モジュール294、およびブリッジ302の上に重なるように、内方に折り畳まれる。
いったんアセンブリ290がこのように折り畳まれると、ブリッジ302,306から延在しているタブ318は、いずれも、ブリッジ304から延在しているタブ318と実質的に重なっている。これは、図45に最もよく示されている。この図では、アセンブリ290が折り畳まれた状態で、最上ブリッジ、すなわち、304しか見えていない。
この折畳みプロセス中、駆動モジュール294および端子パッド296のいずれも大きな折畳みを受けていないことを理解されたい。
このように折り畳まれた時点で、電極アレイアセンブリ290は、展開カニューレ(内側カニューレ)240の管腔内に装着されることになる(図26)。アセンブリは、折り畳まれているので、アセンブリの拡張幅よりも小さい主直径の管腔242を有する展開カニューレ内に装着可能である。折り畳まれたアセンブリ290を含む展開カニューレは、アクセスカニューレ250内に装着されることになる(図27)。アクセスカニューレ250は、展開カニューレ240と同様、電極アレイアセンブリ290の拡張幅よりも小さい主直径の管腔251を有している。モジュール294に取り付けられたケーブル427を備えている本発明の態様では、ケーブル427は、送達カニューレを通してカニューレ240,250内に延在していることを理解されたい。
次いで、前述した展開方法を用いて、電極アレイアセンブリおよび展開カニューレ240は、目標組織の上に位置決めされることになる。展開カニューレ240および折り畳まれた電極アレイアセンブリは、挿入カニューレから組織を横切って前進される。いったん折り畳まれたアセンブリ290が適切に位置決めされると、展開カニューレがアクセスカニューレ内に後退される一方、電極アレイアセンブリは、同様の運動を伴わないように阻止されている。展開カニューレが電極アレイアセンブリから後退すると、アセンブリフレーム350の超弾性特性によって、アセンブリが拡げられる。さらに具体的には、折畳まれたビーム320内に蓄えられた潜在エネルギーが解放される。このエネルギーの解放によって、ブリッジ302,306がブリッジ304から拡げられる。その結果、電極アレイアセンブリ290は、治療電流が印加される組織に向かって拡げられることになる。下に位置する組織の曲率に少なくともほぼ対応している曲率を有するフレーム350によって、アセンブリが拡げられるとき、個々の電極292は、下に位置する組織に最近接して配置されることになる。図46は、脊髄30の硬膜31の一部の上に展開されたときの電極アレイアセンブリ290を示している。
アレイ290のブリッジ302,304,306が互いに重なっている限り、アレイは、柔軟であり、その縦軸に沿って屈曲可能である。換言すると、図45の折り畳まれた状態にあるとき、アセンブリ290は、紙面の裏表または紙面の左右に屈曲可能である。アレイ290を位置決めするのに用いられる展開アセンブリは、折り畳まれたアレイ290を目標組織上の適所に導く操縦アセンブリ(図示せず)を備えていてもよい。しかし、この操縦アセンブリは、本発明の一部ではない。この特定の展開アセンブリは、開示されているアクセスカニューレ250および展開カニューレ240以外の特徴部を備えていてもよい。
この展開プロセス中、肩344の遠位端の丸められた形状によって、これらの肩が隣接する組織に引っ掛かる可能性が最小限に抑えられることになる。また、展開プロセス中、膜324は、アセンブリの側面に隣接する組織がアセンブリ290の最外タブ318によって擦られる率を軽減する。これによって、組織がこれらのタブ318によって損傷される可能性が低減されることになる。
電極アレイアセンブリ290が展開され、かつ拡げられた後、施術者は、アレイの位置を微調整することができる。アレイヘッド326の丸い形状によって、この運動に対するアレイ290の抵抗が低減されることになる。
本発明のいくつかの態様では、電極アレイアセンブリ290が患者に移植されたとき、IDC428も患者内に移植されるようになっている。典型的には、IDC428は、20ccの空間を占め、皮膚下の皮下脂肪の窪み内に配置されている。IDC428は、電力および患者の外部のプログラマーからの指示を受けるアンテナを備えている。信号を電極アレイアセンブリ290と交換しあうケーブル427は、移植可能な装置コントローラ428に接続されている。
アセンブリ290が拡げられ、かつ展開された状態において、膜322がビーム320間の組織成長の可能性を最小限に抑えるようになっている。膜324は、同様に、最外タブ318間の組織成長を最小限に抑えることになる。また、絶縁材料が、内側タブ、ブリッジ304と一体のタブ、およびブリッジ302,306に関連する内向きタブから外方に延在している。この絶縁材料は、これらのタブを囲む開空間を減少させ、これらのタブ間に隣接する組織成長を同様に軽減させることになる。展開したときのアセンブリ290のこれらの特徴部間の組織成長を最小限に抑えることによって、アセンブリ290の取外しが必要な場合、組織成長がこのような動作を妨げる程度を軽減することができる。
[V.アセンブリの起動]
本発明の電極アレイアセンブリ28,290は、それぞれ、電流が電極36,292の異なる組合せ間で同時にソーシングおよびシンキングされるように設計されている。図47B〜図47Eは、アレイ290の異なる操作モードにおいて、8つの線状に離間した電極292a〜292hの組にソーシングおよびシンキングされる電流の大きさを表している図である。図47Aは、ある瞬間に、電極292a〜292hのどの1つが電流ソースまたは電流シンクとして機能するかを示す図47B〜図47Eの参照キーを表す図である。図47B〜図47Eにおいて、「+」記号は、電流ソースとして機能する電極を表し、「−」記号は、電流シンクとして機能する電極を表している。図47B〜図47Eにおけるスカラー数は、ソーシングまたはシンキングされる電流の相対的な大きさを示している。
実際には、各能動電極は、0.1mAから20mAの大きさの範囲内の電流を瞬間的にソーシングまたはシンキングするようになっている。本発明の電極36,292は、少なくとも1mm2の表面積のベースパッドを有しているので、表面電極の電流密度は、電極を形成している材料が破断するレベル未満である。もし適切なパルスごとの電荷平衡が保たれているなら、この場合も、電流密度は、組織内を流れる電流が組織に損傷をもたらすレベル未満である。
図48〜図51は、それぞれ、図47B〜図47Eのパターンに従って電流がソーシングおよびシンキングされた結果として得られる脊髄30の組織内を流れる電流の密度を表している。さらに具体的には、これらの図は、電流パルスの進み位相中の電流密度を表している。図48〜図51において、脊髄は、多数の平坦な層として描かれている。図48〜図51において、電極292a〜292hは、あたかも電極292を構成する単一列を表すかのように示されている。しかし、これらの電極の数は、ブリッジ302,304,306から延在している各電極列における電極の数よりも1つ少ない。
図48〜図51では、電極アレイアセンブリ290の列における8つの電極292が脊髄硬膜31上にある状態が、示されている。硬膜31は、太い実線として示されている。脊髄30は、この硬膜の下方に、領域492を有している。この領域492は、脳脊髄液(CSF)を含んでいる。脊髄30は、このCSFの下方に、白質を有する領域494を備えている。白質494の下方の脊髄の中心に位置しているのが、灰質496である。白質494および灰質496のいずれも、脊髄の実神経から形成されている。アセンブリ290の一用途では、電流は、白質494の特定の領域に流れるようになっている。この電流は、白質内に流れ、白質神経が灰質496を形成している神経の機能に影響を及ぼすように、白質を反応させることになる。
図48〜図51では、線は、一定電流密度(アンペア/m2)の線を表している。説明を容易にするために、図48〜図51の各々において、これらの線のいくつかの電流密度のみに具体的な数値が付されている。電流の実際の方向は、一定電流密度のこれらの線とは無関係である。領域492のCSFは、比較的低いインピーダンスを有している。それと比較して、領域494の白質は、比較的高いインピーダンスを有している。従って、CSF領域492が電極292に近接していることおよびCSFのインピーダンスが比較的低いことから、電流密度は、この領域において最大になる。これは、電流の大半がCSF領域492内に流れることを意味している。にもかかわらず、もし電流が十分な振幅を有しているなら、十分な電流が、白質領域494内に流れ、この領域を形成している神経と所望の反応を生じることになる。
図48〜図51の一定電流密度の線は、いくらかの電流が電極アレイアセンブリ290の上方、従って、脊髄30の上方に流れていることを示している。体のこの区域は、典型的には、脂肪、従って、高インピーダンス組織を含んでいる。従って、いくらかの電流がこの組織内を流れるが、この電流の大きさは、比較的小さいことになる。この電流の大きさおよびこの組織の性質から、この組織内を流される電流は、通常、患者にそれほどの影響を与えるものではない。
図48は、電流が単一対の電極間、具体的には、図47Bの配列における電極間にのみ流れた結果として生じた電流密度を示している。従って、以下に述べる電流パターンを達成するために、電極292bは、電流ソース430の1つに結合されており、電極292gは、電流シンク432の1つに結合されていることを理解されたい。制御プロセッサ436は、稼働するソース430およびシンク432を、それぞれ、同一電流値をソーシングおよびシンキングするように設定している。従って、電流は、電極292bの下方から電極292gの下方に流れることになる。
結果的に、この電流ソース/シンク構成によって、駆動電極間において、白質領域の表面から一定深さの線に沿って、電流が一定の密度を有していることになる。具体的には、電極292b下の点502と、電極292b,292g間の点504と、電極292g下の点506とを通るそれぞれの電流は、互いに比較的近い電流密度を有している。点502,504,506は、白質領域の外面下の一定深さに位置していることを理解されたい。このような電流は、もし電流が組織の比較的大きい区域に影響を与えることを治療が望んでいる場合、望ましい。
図47Cは、電極間の白質領域内の電流を最小限に抑えるために、電流がいかに該電極間にソーシングおよびシンキングされるかを示している。ここでは、1つの電極、具体的には、電極292bは、主ソース電極として機能し、電極292gは、主シンク電極として機能している。すなわち、電極292bは、マルチプレクサー434を介して、電流ソース430の1つに接続されている。電極292gも、マルチプレクサー434を介して、電流シンク432の1つに接続されている。主ソース電極292bの両側の電極、具体的には、電極292a,292cは、マルチプレクサー434を介して、電流シンク432の別の1つに結合されている、これらの電極は、二次的な電流シンクとして機能することになる。同時に、電極292gの両側の電極、具体的には、電極292f,292hは、電流ソース430の別の1つに結合されている。
電流がこのプロセス中に駆動されると、制御プロセッサ436は、電極292h,292gが接続されている電流ソースを、電極292bが接続されているソース430によって供給される電流の半分をソーシングするように、設定することになる。電極292a,292cが接続されている電流シンク432は、電極292gが接続されているシンク432によってシンキングされる電流の半分をシンキングするように、設定されることになる。電流がこの操作モードでソーシング/シンキングされると、第1の主電流経路は、電極292bから電極292a,292cに至るものとなる。第2の主電流経路は、電極292f,292hから電極292gに至るものとなる。また、いくらかの電流が、少なくとも電極292cと電極292fの下方かつそれらの間の空間のCSF領域に生じることになる。
図49は、図47Cのパターンに従って電流がソーシングおよびシンキングされた結果として生じた電流密度を示している。ここでは、白質内の電極292b,292g下の領域における(点502,506と同じ)点512,516では、電流が図47Bに関連して前述したパターンで流れたときよりも電流が少なくなっていることが分かるだろう。さらに、電極間の領域を表す(点504と同じ位置の)点514では、本質的に、電流が流れていない。
図47Dは、脊髄白質の2つの領域に電流を流しながら、これらの領域間を流れる電流を最小限に抑えることが望ましい場合における本発明のアセンブリ290の電極のソース/シンク構成を示している。ここでは、電極292c,292fが、それぞれ、主ソース電極および主シンク電極として機能するように設定されている。すなわち、電極292cは、最大電流をソーシングするように設定された電源430に接続されており、同時に電極292fは、最大電流をシンキングするように設定された電流シンク432に接続されている。電極292a,292b、すなわち、電極292cの片側に位置している電極は、第2の電流ソース430に接続されている。この第2の電源は、電極292a,292bの各々が電極292cによってソーシングされる電流の半分をソーシングするように設定されている。従って、アレイ290のこの構成では、電極292a,292bは、二次的な電流ソース電極として機能することになる、本発明のこの構成では、電極292g,292hが、同時に第2の電流シンク432に結合されている、プロセッサ436は、この第2のシンク432を、電極292fによってシンキングされる電流の半分を電極292g,292hの各々にシンキングするように、設定している。
アセンブリ290がこの構成で作動されると、白質領域を流れる電流は、主に2つの互いに離間した領域を通過することになる。1つの領域は、電流が電極292cから電極292a,292bに流れる領域である。第2の領域は、電流が電極292g,292hから電極292fに流れる領域である。図50の点522,526は、それぞれ、これらの第1の領域および第2の領域を表している。点522,526は、図49の点512,516に類似している。点522,526を通る電流が点512,516を通る電流よりも大きいことが分かるだろう。
白質の主領域を通る前述の電流は、点524の両側において互いに反対方向に流れる小電流をもたらしている。この電流の大きさが小さいことおよびこの電流が互いに反対の方向に流れていることから、点524を通る電流は、点514と同じようにゼロと考えられる。
図47Eは、本発明の電極アレイアセンブリ290が、いかに、相補的ではない主ソース電極および主シンク電極の1つに隣接する組織に大きな電流を生じさせるように構成することができるかを示している。本発明のこの構成では、2つの電極、具体的には、電極292a,292bは、同時に主ソース電極として機能するようになっている。すなわち、これらの電極は、いずれも、同一の電流をこれらの電極にソーシングする電流ソースに接続されている。また、本発明のこの構成では、単一の電極、具体的には、電極292gは、シンク電極として機能している。従って、プロセッサ436は、この電極を電流シンク432の1つに接続している。さらに、本発明のこの構成では、電極292gの両側の電極、すなわち、電極292f,292hは、二次的なソース電極として機能している。すなわち、電極292f,292hは、電極292a,292bが接続されているソースと異なるソースに接続されている。電極292f,292hが接続されているソースによって、これらの電極の各々は、電極292a,292bの各々によってソーシングされる電流の半分をソーシングするようになっている。
図47B〜図47Eの各々から、本発明の好ましい態様では、シンク電極によってシンキングされる電流は、ソース電極によってソーシングされる電流と同じであることをさらに理解されたい。これは、組織内を流れる浮遊電流を阻止するためである。
アセンブリ290が図47Eに記載されているように作動された結果として、電流は、広い領域にわたってソーシングされ、狭い領域にわたってシンキングされることが見込まれる。図51は、これらの電流の密度を示している。ここでは、点502に類似している点532の周りの電極292b下の近傍の白質領域において、いくらかの電流が生じていることが分かるだろう。また、電極292d,292e間、すなわち、点504に類似の点534の白質領域においても、いくらかの電流が生じている。点532,534を通る電流は、実質的に等しい。図51から、電流が図47Eのパターンに従って流れるとき、電流密度は、電極292f,292g間、すなわち、点506に類似の点536の白質領域において、より強くなっていることがさらに分かるだろう。換言すると、点536を通る電流は、点532,534のいずれを通る電流よりもかなり大きいことになる。
従って、本発明の特徴は、アセンブリ290の4つ以上の電極をソース電極またはシンク電極として同時に作用させ、これによって、電流が流れる脊椎の領域を標的化することを可能にすると共に、電流の強度を調整することを可能にすることにあることを理解されたい。この標的化および電流の集束/拡散によって、電流と白質領域494を形成している神経との望ましい反応がもたらされる。本発明のさらに他の特徴は、ソース電極およびシンク電極をそれらが互いに非対称となるように設定することによって、本発明のアセンブリを脊髄白質の特定の画定領域のみに大きい電流が印加されるように構成することができることにある。どの電極をソースまたはシンクとして機能させるかを定める操作モードは、アレイが組織に対して配置されている期間の全体を通して再設定可能であることも同様に理解されたい。これによって、電流が流れている組織の箇所および電流の集束/拡散を、もし患者の状態の変化によって必要とされるなら、変更することも可能である
さらに、アセンブリ290を最初に移植したとき、下に位置する組織の多数の異なる領域内に電流を駆動することができる。これによって、施術者および患者は、組織のどの領域を通して電流を供給すれば、最も満足のいく効用および/または許容される副作用をもたらすかを決定することができる。いったんこの領域が確定されたなら、アレイがこの組織の領域内に電流を駆動するように、IDC428を設定することができる。
本発明の電極アレイアセンブリが電極292の複数の行および複数の列を備えていることを考えれば、本発明がソース電極またはシンク電極から横方向にずれている組織内に電流を集束させることもできることを理解されたい。これは、図52に示されている。ここでは、図35のアセンブリの個々の電極292は、矩形ブロックとして示されている。図35に合わせて、電極292の各水平線は、図35の電極列の1つに対応している。最上行から延在している電極292の各斜線は、図35の電極行に対応している。電流が、数字が記載されている全てのブロック(電極)からソーシングされるかまたは該ブロックからシンキングされるようになっている。これらの数字は、各電極292にソーシングまたはシンキングされる電流の相対的な強度を示している。前述したように、「+」記号は、電極がソースとして機能することを示し、「−」記号は、電極がシンクとして機能することを示している。
例示されている構成では、図52の左側から3番目の列における2つの電極292は、主ソース電極として機能している。(上から)4番目の行でかつ左から8番面の列に位置する電極が、主シンク電極である。4番目の行でかつ9番目の列に位置する電極は、二次的シンク電極として機能する電流シンクに接続されている。3番目の行および5番目の行の7番目〜9番目の電極は、フィールド集束電極として機能するようになっている。これらの電極は、主シンク電極および二次的シンク電極の両側に位置している。これらのフィールド集束電極は、主シンク電極および二次的シンク電極による電流のシンキングと逆方向に、電流をソーシングするようになっている。
電流が図52のパターンに従ってアレイ内にソーシングおよびシンキングされた結果として、電流が集束される脊髄白質区域内の領域は、いくらか深く、かつ(図52の点544によって示されているように)主シンク電極として機能する電極のいくらか右側に位置することになる。この図では、点線は、組織内を流れる電流を表している。これは、電流が(組織の湾曲を差し引いた)二次元領域にわたってソーシングまたはシンキングされているので、電流が集束される領域は、所定の主ソース電極または主シンク電極に対して長手方向および横方向にずれていることを示している。
図53は、アセンブリ28または290の他の特徴を示している。ここでは、互いに離間した電極の2つの組に電流を選択的にソーシングおよびシンキングすることによって、電流が、アセンブリが適用されている組織の2つ以上の互いに離間した領域内に同時に集束されるようになっている。図53では、電極は、図52の電極と同じパターンで配置されている。
図53では、上から2番目の行/左から2番目の列の電極は、第1の電流経路をもたらす主シンク電極として機能している。上から5番目の行/左から2番目の列および3番目の列の電極は、電流をこの第1の主シンク電極にソーシングする相補的電極である。電極のこの第1の組の電極間に電流を同時に流すことによって、電流は、電極の第2の組内に流れることになる。この電極の第2の組は、(主ソース電極として機能する)上から2番目の行/左から6番目の列の電極を備えている。また、この電極の第2の組の一部は、(主シンク電極として機能する)上から3番目の行/右から8番目の列の電極である。
本発明のアセンブリ290の互いに離間したブリッジ302,304,306によって、このアセンブリを拡がったアセンブリの幅よりも小さい幅を有する展開カニューレ内に装着することが可能である。その結果、アクセスカニューレを介して、または他の最小侵襲外科技術を用いて、このアセンブリを経皮的に配置することができる。アセンブリを折り畳むのを可能とするのに加えて、ブリッジ302,304,306は、互いに重ね合わされると、アセンブリの折曲げを可能にする。これによって、アセンブリ290の正確な位置決めが容易になる。さらに、前述したように構成された本発明の態様では、ブリッジは、アセンブリの近位端と比較して、アセンブリの遠位端に隣接する側が狭くなっている。本発明のこの特徴は、アセンブリの遠位端にさらなる柔軟性をもたらすことになる。これは、柔軟性がアセンブリの位置決めに最も有用であるというアセンブリの目的を果たすものである。
折畳みプロセスの結果として、ブリッジ302,304,306が重なって配置される一方、ブリッジ自体または関連する電極保持タブ318は、折畳まれることがない。これによって、本発明のアセンブリ290の電極292を、必要な厚みを有するイリジウム層で、これらの層の大きな折畳みが破断を引き起こす危険をもたらすことなく、構成することが可能になる。
さらに、駆動モジュールダイ408を外側カプセル内に密封することによって、ダイおよびその下に位置する端子パッド206を機械的に隔離することができる。これによって、アレイ折畳み/折曲げプロセス中に、ダイを端子パッドに接続するリベットが過剰な歪を受けることが阻止されることになる。この歪みは、過剰に生じると、リベットを破損させることがある。展開後、外側カプセルは、ダイ408上に作製された構成部品への生物学的または化学的侵食を防ぐことになる。
膜322,324は、アセンブリ290を取り巻く組織への損傷を防ぐものである。また、膜322,324は、アセンブリの特徴部に隣接する組織成長および特徴部間の組織成長を妨げることにもなる。この組織成長の最小化によって、このような組織成長がアセンブリ290の取外しを妨げる可能性が軽減されることになる。
[V1.代替的な実施形態]
以上の説明は、本発明の特定の態様を対象としたものであることを理解されたい。本発明の他の態様が、ここに記載されたものと異なる特徴を有していてもよい。例えば、電極アレイアセンブリ28,290は、選択的に互いに組み合わされてもよい。
本発明のアセンブリ28,290は、脊髄硬膜付近への移植以外の用途を有していることを理解されたい。例えば、これらのアセンブリは、脳、迷走神経、神経根、横隔神経、視床、または他の神経系構造に移植されてもよい。本発明のこれらの態様では、アセンブリの構造的特徴部は、ここに記載されている寸法と異なる寸法を有していてもよい。例えば、ビーム320の幅を広げることによって、拡張プロセス中にビームが解放されるときのポテンシャルエネルギーを増大させることができる。本発明のアレイアセンブリに広幅ビームをもたらすと、アセンブリを極めて展開し難い組織に隣接して展開しようとする場合に有益である。同様に、構成要素の厚みは、ここに記載されている厚みと異なっていてもよい。
本発明のいくつかの態様では、必ずしもフレームを設ける必要がない。同様に、フレームを有する本発明の態様では、フレームの全体が、必ずしも、超弾性材料から形成されている必要がない。従って、本発明のいくつかの態様では、超弾性材料のビーム320を形成することのみが必要とされている。
例えば、電極アレイアセンブリの全ての態様が、必ずしも、3つのブリッジを有している必要がない。本発明のいくつかの態様が、1つまたは2つのブリッジを有していてもよいし、本発明の他の態様が、4つ以上のブリッジを有していてもよい。2つのブリッジを有している本発明の態様では、1つのブリッジは、アセンブリ端子パッドから延在しているとよい。この場合、第2のブリッジは、第1のブリッジと平行に横方向に離間している。アセンブリ290を展開カニューレ内に装着するには、第2のブリッジが第1のブリッジの上に折り畳まれることになる。
4つ以上の偶数のブリッジを有する本発明の態様では、等しい数のブリッジが端子パッドの両側から延在しているとよい。これらのブリッジは、1つのブリッジの片面が反対側のブリッジの隣接面に向かって折り畳まれるように、一緒に折り畳まれるようになっている。従って、4つのブリッジの折目は、W字状になって現れることになる。5つ以上の奇数のブリッジを有する本発明の態様では、端子パッドから延在している中心ブリッジが設けられているとよい。他のブリッジは、中心ブリッジの上または下に折り畳まれることになる。代替的に、まず、中心ブリッジの片側に位置するブリッジが、中心ブリッジに近づくように折り畳まれる。次いで、中心ブリッジの他の側に位置するブリッジが、中心ブリッジに近いブリッジの上に配置されるように、折り畳まれるようになっていてもよい
同様に、本発明の全ての態様では、ブリッジの幅は、必ずしも、駆動モジュールがアセンブリに取り付けられる箇所から狭くなっている必要がない。さらに、本発明のいくつかの態様では、ブリッジの幅は、ブリッジ上に設けられる導体の数以外の理由から、長さに沿って変化していてもよい。すなわち、いくつかのブリッジは、アレイの柔軟性を最小限に抑えることが望ましい比較的広い領域、および柔軟性を高めることが望ましい他の狭い区域を有していてもよい。本発明のいくつかの態様では、狭幅および広幅のブリッジ区域が、交互配置されていてもよい。
ブリッジの数または電極の行列の数とは無関係に、本発明の殆どの態様では、アセンブリは、少なくとも16個のそれぞれの電極を備えており、本発明の多くの態様では、少なくとも30個のそれぞれの電極を備えていることを理解されたい。
アレイの幾何学的形状の他の態様も可能である。例えば、本発明の記載されている態様では、電極292(タブ318)の各列行に2つのビーム320が設けられている。本発明のいくつかの態様では、電極保持タブ318の各行に、単一のブリッジ間ビームのみまたは2つ以上のブリッジ間ビームが設けられていてもよい。同様に、多数のブリッジ間ビームが、必ずしも、アレイを横切る方向において対称的である必要がなく、またはアレイの長さに沿って同じように配置されている必要がない。本発明のいくつかの態様では、これらのビームは、ブリッジ間に斜めに延在していてもよい。このような変更は、ビームによって解放されるポテンシャルエネルギーがアレイの拡張を促進する程度を調整することになるので、望ましい。
同様に、本発明の全ての態様では、必ずしも電極のみがアセンブリの片側に配置されている必要がない。本発明のいくつかの態様では、電極は、基板の全ての側に配置されていてもよい。本発明のこれらの態様では、このアセンブリは、両面に作動側を有していると考えることができる。
アセンブリ28,290を形成している材料は、ここに記載されているものと異なっていてもよい。例えば、隣接材料と接触する材料として機能する各電極の実材料は、常にイリジウムでなくてもよい。本発明のいくつかの態様では、この材料は、酸化イリジウム、プラチナ、プラチナの合金、酸化プラチナ、または他の導電性生体適合性材料であってもよい。
本発明のいくつかの態様では、機械的な接続部材と向き合っている接触剤がダイ408を端子パッド296に保持していてもよい。
同様に、本発明のいくつかの態様において、製造方法は、外側カプセルシェル418およびキャップ420を単一の現場成形構造物として形成することを含んでいてもよい
さらに、本発明の全ての態様では、電極保持タブは、必ずしも各ブリッジの両側から延在している必要がない。本発明のいくつかの態様では、単一列の電極保持タブのみが1つまたは複数のブリッジの片側から延在していることが望ましい場合がある。典型的には、単一列の電極保持タブのみを備えているのは、最外ブリッジ、具体的には、端子パッドから最も遠くに位置する一方または両方のブリッジである。
同様に、本発明のアセンブリ28,290をここに記載されているのと異なる手法によって製造する代替的な方法が用いられてもよい。例えば、(米国特許出願公開第2009/0293270号およびPCT国際公開第2009/155084号として公開されている)2008年5月30日に「超弾性キャリアを備える電極アレイを組み立てる方法」の表題で出願された米国特許出願第61/057,684号に開示された製造方法は、このような代替的な製造方法を開示している。なお、この内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。
同様に、電極の列の数は、記載されている実施形態におけるよりも少なくてもよいし、または多くてもよい。
同様に、駆動モジュールの構造は、例示的なものであり、制限するもではないことを理解されたい。本発明の代替的な態様では、駆動モジュールは、本発明の記載されている態様におけるよりも少ないサブ回路または多いサブ回路を備えていてもよい。例えば、本発明のいくつかの態様では、駆動モジュール294の唯一の回路がマルチプレクサーとされていてもよい。本発明のこれらの態様では、移植可能な装置コントローラ428は、組織内に流れる電流を供給するだけにとどまらないようになっている。すなわち、IDC28は、マルチプレクサーに電流を特定の電極292へまたは特定の電極292から転送させる指示も、出力するようになっている。
本発明の電極アレイアセンブリを移植するいくつかの方法では、アクセスカニューレが挿入される門脈を形成するために、スタイレットを用いて、皮膚を穿刺するようにしてもよい。
本発明の電極アレイアセンブリが、必ずしも、経皮的に移植される必要がないことも同様に理解されたい。他の手術を用いて、電流が流される目標組織の近くにこの電極アレイアセンブリを展開してもよい。具体的には、アレイが心臓の近くに適用されるいくつかの心臓用途、またはアレイが脳に隣接して適用される神経用途では、他の手術、例えば、最小侵襲外科手術を用いて、アレイを移植してもよい。
同様に、本発明のいくつかの態様では、IDC428は、充填式ではない電池を備えていてもよい。本発明のこれらの態様では、IDCの全体を取り換える必要がなくても、電池を取り換えるために、副次的な外科手術が必要とされることがある。
また、本発明の開示されている態様では、電極アレイアセンブリは、折り曲げられ、すなわち、折り畳まれて、挿入ツール内に装着されるようになっているが、常に、このようになっている必要がない。本発明のいくつかの構成では、電極アセンブリの幅を縮小するために、アセンブリは、巻き込まれてもよい。従って、電極アレイの折畳みまたは折曲げは、アレイの巻込みを含んでいると解釈されるべきである。ここでも、電極は、アセンブリの周囲部分が巻き込まれる程度に影響されないタブ上に配置されているとよい。
アクセスカニューレ250内に展開カニューレ240を備えている本発明の展開アセンブリは、開示されている電極アレイ以外の電極アレイを展開するのに用いられてもよいことを理解されたい。すなわち、カニューレ240,250は、展開カニューレ240の後退時に広がらないまたは真っ直ぐにならない電極アレイを展開して適切に配向させるのに、用いられてもよい。
同様に、展開カニューレ240,250は、ここに記載されている形状と異なる形状を有していてもよい。これらのカニューレは、カニューレの長さに沿って輪郭が変化しているかまたは変化していない円形または非円形断面の管腔を有することができる。さらに、本発明の内側送達カニューレおよび外側送達カニューレの全てが、電極アセンブリが着座するカニューレ管腔の両端が開いているように、必ずしも構成されている必要がない
従って、添付の請求項の目的は、以下の請求項の範囲内にある全てのこのような変更形態および修正形態を包含することにある。

Claims (35)

  1. 生体内に挿入可能な材料から形成された構造部材からなるアクセスカニューレ(250)であって、前記部材は、主直径および遠位端を有する管腔(251)を画定するように形作られており、前記管腔は、前記遠位端で開いている、アクセスカニューレ(250)と、
    電極アレイ(28,290)であって、
    折畳み可能または巻込み可能であると共に、折り畳まれたまたは巻き込まれた状態から拡げられたときに折り畳まれていないまたは巻き込まれていない状態に戻ることができる柔軟材料から形成されたフレーム(32,350)であって、前記フレームは、前記アクセスカニューレ管腔の前記主直径よりも大きい幅を有しており、前記フレームは、前記アクセスカニューレ管腔内に配置されるように折り畳まれるかまたは巻き込まれるようになっている、フレーム(32,350)と、
    前記フレーム上に配置された少なくとも1つの電極(36,292)と、
    を備えている電極アレイ(28,290)と、
    を備えており、
    前記フレーム(32,350)は、前記フレーム(32,350)の一部であって前記フレームの周囲区域(53,320)から分離されている少なくとも1つのタブ(55,318)を画定するように、さらに形成されており、
    前記少なくとも1つの電極(36,292)は、前記少なくとも1つのタブ上に配置されており、
    前記フレームが前記アクセスカニューレ管腔(251)内に配置されるとき、前記少なくとも1つの電極(36,292)が載置されている前記少なくとも1つのタブ(55,318)は、前記フレーム(32,350)の前記周囲区域(53,320)が折り畳まれるかまたは巻き込まれる程度に対して、より少なく折り畳まれるかまたは巻き込まれるようになっていることを特徴とする、電極アレイおよび展開アセンブリ。
  2. 前記フレーム(32)は、スロット(54)を画定するように形成されており、前記スロットは、前記タブを前記フレームの前記周囲区域から分離するために、前記タブに隣接して配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  3. 前記スロット(54)は、前記少なくとも1つのタブの前後縁を画定するように前記タブの周囲に配置されており、前記前縁および後縁は、互いに向き合っており、
    前記フレーム(32)は、前記少なくとも1つのタブの前記前縁および後縁と交差する、前記フレームの折目(262,264,266,268)の周りに折り畳まれるかまたは巻き込まれるようになっていることを特徴とする、請求項2に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  4. 前記スロットは、前記少なくとも1つのタブの前記前縁を画定している上区域(56)と、前記上区域(56)から延在して、前記少なくとも1つのタブの側縁を画定している側区域(58)と、前記側区域から前記前区域と平行に延在して、前記タブの前記後縁を画定している底区域(60)とを有するように形成されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  5. 前記フレーム(32,350)は、金属から形成されており、
    非導電性基板(34,354)が、前記少なくとも1つの電極(36,292)が前記基板の上に配置されるように、前記フレームの上に少なくとも部分的に配置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  6. 前記フレーム(32,350)は、複数のタブ(55,318)を形成するように形作られており、前記複数のタブ(55,318)は、互いに離間しており、かつ前記タブの前記縦軸が同一線上にあるように、一直線に並べられており、
    前記電極(36,292)は、前記タブ(55,318)の少なくとも2つの上に配置されており、
    前記フレームは、前記タブの前記縦軸と少なくとも平行に延在している折目(262,264,268,446,448)に沿って、折り畳まれるかまたは巻き込まれるようになっていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  7. 前記フレーム(32,350)は、互いに横方向に離間した複数の列に配置された複数のタブ(55,318)を形成するように、形作られており、前記タブの各列は、互いに縦方向に離間していると共に同一直線上にある縦軸を有するように一直線に並んでいる複数のタブを含んでおり、
    前記電極(36,292)は、前記タブの少なくとも2つの上に配置されており、
    前記フレーム(350)は、前記タブの前記列の1つの前記縦軸に少なくとも平行に延在している少なくとも1つの折目(262,264,266,268,446,448)に沿って折り畳まれるかまたは巻き込まれるようになっていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  8. 前記電極アレイは、折畳みまたは折曲げを受けない端区域(43,296)を有するように、形作られており、
    前記少なくとも1つの電極の作動を調整するための駆動モジュール(45,294)が、折畳みまたは折曲げを受けない前記電極アレイ端区域に取り付けられていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  9. 前記少なくとも1つの電極は、
    導電性ベース層(76)と、
    前記ベース層から上方に延在している複数の導電性ボタン(86)であって、互いに離間しており、各々が電流を組織に印加するための材料から選択的に位置決めされたヘッドを有している、導電性ボタン(86)と、
    前記導電性ボタン間において前記ベース層の上に配置された絶縁材料の層(72)であって、前記導電性ボタンの前記ヘッドを露出させる開口(92)を有している、絶縁材料の層(72)と、
    を備えていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電極アレイ及び展開アセンブリ。
  10. 前記電極の少なくとも1つは、
    導電性ベース層(293)と、
    前記ベース層に接合された導電性材料の層(396)であって、前記導電性材料の層(396)の表面は、前記電極が配置される組織と前記電極との間に界面を形成することになる、導電性材料の層(396)と、
    前記導電材料の電極層の上に配置された絶縁材料の層(398)であって、前記導電性材料の層(396)の互いに離間した区域を露出させる開口(399)を有している、絶縁材料の層(398)と、
    を備えていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  11. 前記電極アレイ(28)は、
    互いに向き合った前部および後部を有するヘッド(40)であって、電極が載置された前記タブ(55)は、前記ヘッド上に配置されており、かつ前記タブのそれぞれの列の縦軸が前記ヘッドの前記前部から前記後部に延在するように配列されており、前記ヘッドは、前記導入具管腔内に配置されるように、巻き込まれるかまたは折り畳まれるようになっている、ヘッド(40)と、
    前記ヘッドから離間した足部(43)であって、前記電極アレイアセンブリが前記導入具管腔内に配置されるとき、折畳みまたは折曲げを受けないようになっている足部(43)と、
    前記足部に延在している互いに離間した箇所において、前記ヘッドの前記後部から延在している複数の脚部(41)と、
    を有するように形作られていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  12. 前記電極アレイ(290)は、
    少なくとも2つの互いに離間したブリッジ(302,304,306)であって、前記ブリッジの各々は、前記タブ(318)の少なくとも1つを有しており、2つの互いに隣接するブリッジ上の前記タブは、互いに向き合っており、かつ互いに離間しており、前記ブリッジは、少なくとも1つのブリッジが前記ブリッジの第2のものの上に配置されるように折畳み可能または折曲げ可能となるように、一緒に接続されている、ブリッジ(302,304,306)と、
    前記ブリッジ間に延在している少なくとも1つのビーム(320)であって、前記第1のブリッジが前記第2のブリッジの上に折り畳まれたときに曲がるように、折曲げ可能になっており、かつ前記タブ(318)から離間している、少なくとも1つのビーム(320)と、
    を有するように形作られていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  13. 前記フレーム(32,350)は、超弾性材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  14. 前記アクセスカニューレ(250)は、遠位端開口(252)を有しており、
    展開カニューレ(240)が、前記アクセスカニューレ(250)の前記管腔(251)内に配置されており、前記展開カニューレは、管腔(242)を有しており、前記アクセスカニューレの前記遠位端開口(252)を通って、前記アクセスカニューレの前記管腔(251)から拡張することができると共に該管腔(251)内に後退することができるようになっており、
    前記電極アレイ(28,290)は、前記展開カニューレの前記管腔(242)内に配置されるように折り畳まれるかまたは折り曲げられるようになっていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  15. 生体組織に移植される電極アレイ(290)であって、
    巻込み可能または折畳み可能であると共に、折り畳まれていないまたは巻き込まれていない形状に戻ることができる材料から形成されたフレーム(350)と、
    前記フレーム上に配置された複数の電極(292)であって、電流を前記電極が配置された組織にソーシングさせることができ、または該組織からシンキングさせることができる通電材料から形成されている、複数の電極(292)と、
    を備えており、
    前記フレーム(350)は、複数の互いに離間したブリッジ(302,304,306)を有するように形成されており、前記ブリッジの各々は、該ブリッジから外方に延在している少なくとも1つのタブ(318)を有しており、前記ブリッジの1つの少なくとも1つのタブは、第2のブリッジに向かって延在しており、前記タブは、前記第2のブリッジから離間かつ隔離されており、前記ブリッジは、少なくとも1つのブリッジが前記ブリッジの第2のものの上/下に配置されるように折畳みまたは巻込み可能になるように、配置されており、
    少なくとも1つのビーム(320)が、前記第1のブリッジと前記第2のブリッジとの間に延在しており、前記少なくとも1つのビームは、前記タブから離間しており、前記第1のブリッジが前記第2のブリッジの上に折畳み/折曲げされたときに、折畳み/折曲げされるようになっており、
    前記電極(292)は、前記タブ上に配置されていることを特徴とする、電極アレイ。
  16. 前記タブは、前記第1のブリッジ(302)が前記第2のブリッジ(304)の上/下に折畳み/折曲げされたとき、前記第1のブリッジから延在している前記タブ(318)の少なくとも1つが、前記第2のブリッジから延在している前記タブの少なくとも1つの上/下に配置されるように、配列されていることを特徴とする、請求項15に記載の電極アレイ。
  17. 前記フレーム(350)は、少なくとも3つのブリッジ(302,304,306)を画定するように形成されており、前記ブリッジの各々は、前記ブリッジの隣接するものに対して折畳み可能になっており、
    前記ビーム(320)の少なくとも1つは、前記ブリッジの各隣接対間に延在していることを特徴とする、請求項15または16に記載の電極アレイ。
  18. 前記少なくとも3つのブリッジは、前記ブリッジが互いに重なり合うように折畳み/折曲げ可能になるように、配置されていることを特徴とする、請求項17に記載の電極アレイ。
  19. 前記ブリッジ(302,304,306)の少なくとも1つは、該ブリッジの両側から外方に延在している電極保持タブ(318)を備えていることを特徴とする、請求項15〜18のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  20. 2つの互いに離間したビーム(320)が、互いに離間している前記隣接ブリッジ間に延在しており、前記ビーム間にはタブが存在しておらず、
    柔軟膜(322)が、前記互いに離間したビーム間に延在していることを特徴とする、請求項15〜19のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  21. 前記フレーム(350)は、超弾性材料から形成されており、
    前記柔軟膜(322)は、前記フレームを形成している材料と異なる材料から形成されていることを特徴とする、請求項21に記載の電極アレイ。
  22. 前記ブリッジ(302,304,306)は、端子パッド(296)から延在しており、前記ブリッジの少なくとも1つは、前記端子パッドに対して折畳み/折曲げ可能になっており、
    前記電極(292)の作動を調整するための駆動モジュール(294)が、前記端子パッド上に配置されていることを特徴とする、請求項15〜22のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  23. 前記ブリッジ(302,304,306)の少なくとも1つは、該ブリッジから外方に延在している互いに離間した第1,第2、および第3の電極保持タブ(318)を有しており、前記ブリッジは、前記第1のタブと前記第2のタブとの間における前記ブリッジを横切る幅が、前記第2のタブと前記第3のタブとの間における前記ブリッジを横切る幅と異なるように構成されていることを特徴とする、請求項15〜23のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  24. 前記ブリッジの少なくとも1つ(302,306)は、前記アレイの外周に沿って配置されるように前記ブリッジから外方に延在している電極保持タブ(318)を有しており、前記タブは、互いに縦方向に離間されており、
    膜(324)が、前記互いに縦方向に離間したタブ間に延在していることを特徴とする、請求項15〜24のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  25. 前記電極(292)の各々は、ある厚みを有しており、
    導体(348)が、前記ブリッジ上に配置されており、前記導体は、前記電極に延在して、ある厚みを有しており、前記導体の前記厚みは、前記電極の前記厚みよりも薄くなっていることを特徴とする、請求項15〜25のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  26. 前記電極の各々は、ある厚みのベースパッド(293)と、前記ベースパッド上に配置された少なくとも1つの層(394,396)とを有しており、前記ベースパッドは、前記導体(348)の前記厚みよりも大きい厚みを有していることを特徴とする、請求項26に記載の電極アレイ。
  27. 前記フレーム(350)は、金属から形成されており、
    非導電性基板(354)が、前記フレーム(350)と前記電極(292)との間に配置されていることを特徴とする、請求項15〜27のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  28. 前記少なくとも1つのビーム(320)は、超弾性材料から形成されていることを特徴とする、請求項15〜28のいずれか一項に記載の電極アレイ。
  29. 前記フレーム(350)および前記少なくとも1つのビーム(320)は、超弾性材料から形成された共通基板を有していることを特徴とする、請求項15〜29に記載の電極アレイ。
  30. 生体組織内に挿入可能な材料から形成された外側構造部材(260)からなるアクセスカニューレ(250)であって、前記外側構造部材は、管腔(251)および遠位端を画定するように形作られており、前記管腔は、前記構造部材の前記遠位端に隣接して開いている、アクセスカニューレ(250)と、
    フレーム(32、350)と、前記フレーム上に配置された少なくとも1つの電極(36,292)とを備えている電極アレイアセンブリ(28,290)であって、前記アクセスカニューレの前記管腔内に配置されるようになっている、電極アレイアセンブリ(28,290)と、
    を備えており、
    展開カニューレ(240)が、前記アクセスカニューレ(250)の前記管腔内に配置されており、前記展開カニューレは、管腔(242)および遠位端開口を有しており、前記展開カニューレは、前記外側構造部材の前記管腔内に、前記管腔開口から放出されると共に前記放出中に回転可能となるように配置されており、
    前記電極アレイアセンブリ(28,290)は、前記展開カニューレの前記管腔の前記遠位開口から放出されるように、前記展開カニューレの前記管腔内に配置されており、前記電極アセンブリは、前記管腔に対して選択的に配向されており、前記展開カニューレと共に回転するように前記展開カニューレの前記管腔内に着座されており、前記展開カニューレの回転によって、前記電極アセンブリが前記展開カニューレから放出される前に、前記電極アセンブリを回転させるようになっていることを特徴とする、電極アレイおよび展開アセンブリ。
  31. 前記展開カニューレの前記管腔(242)は、ある直径(246)を有しており、
    前記電極アレイアセンブリ(28,290)は、超弾性材料から形成されており、前記展開カニューレの前記管腔の前記直径(246)よりも大きい未折畳み幅を有しており、前記展開カニューレの前記管腔に配置されるとき、前記電極アセンブリは、巻込まれるか、折り畳まれるか、または折り曲げられるようになっていることを特徴とする、請求項31に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  32. 前記展開カニューレ(240)は、前記展開カニューレの前記遠位端開口から近位側に延在している前記管腔(242)の主軸(246)が前記管腔の縦軸を中心として回転するように、前記展開カニューレの前記遠位端開口に隣接して少なくとも部分的に捩じられている超弾性材料から形成されおり、
    前記電極アレイが内部に配置されている前記展開カニューレは、捩じられていない形状にあるように前記アクセスカニューレの管腔(251)内に配置されており、これによって、前記展開カニューレが前記アクセスカニューレの前記遠位端開口(252)から放出されるとき、前記電極アレイアセンブリ(28,290)が内部に配置されている前記展開カニューレの前記遠位端が捩じれた形状に回転することになることを特徴とする、請求項31または32に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  33. 前記アクセスカニューレ(250)は、前記管腔(251)の前記遠位開口(252)の近位側が前記開口から離れる方に湾曲するように、形作られており、
    前記電極アレイアセンブリ(28,290)が内部に配置されている前記展開カニューレ(240)は、前記展開カニューレおよび前記電極アレイアセンブリが、前記アクセスカニューレ(250)から放出されるにつれて、前記アクセスカニューレの前記管腔の湾曲に沿って湾曲するように、前記アクセスカニューレの前記管腔(251)内に配置されていることを特徴とする、請求項31〜33のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  34. 前記アクセスカニューレ(250)は、主軸を有する非円形輪郭の遠位端開口(252)を有するように、形成されており、
    前記展開カニューレは、前記管腔(242)が主軸(246)を有する非円形断面形状を有するように、形作られており、
    前記電極アレイアセンブリ(28,290)が内部に配置されている前記展開カニューレ(240)は、前記外側構造部材から放出される前に、前記展開カニューレの前記管腔の前記主軸(246)が前記アクセスカニューレの前記遠位端開口の前記主軸と実質的に平行になっているように、前記アクセスカニューレの前記管腔(251)内に配置されており、前記展開カニューレおよび前記電極アレイアセンブリが前記アクセスカニューレから放出されるとき、前記展開カニューレは、前記展開カニューレの前記管腔の前記主軸が前記アクセスカニューレの前記遠位端開口の前記主軸と実質的に平行になっている関係から外れて回転されるようになっていることを特徴とする、請求項31〜34のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
  35. 前記電極アレイアセンブリ(28,290)は、前記電極アレイの遠位端から横方向および近位側に湾曲している前縁を有するヘッド(40,326,340,346)を備えていることを特徴とする、請求項31〜36のいずれか一項に記載の電極アレイおよび展開アセンブリ。
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