本明細書では、「一実施形態(one embodiment、an embodiment)」への言及は、その実施形態に関連して述べられた特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な場所に「一実施形態では」の語句が現れることは、必ずしもすべてが同じ実施形態に言及するとは限らず、また別個のまたは代替の実施形態は、必ずしも他の実施形態と相互排他的であるとは限らない。同じことが、用語「実装形態」にも当てはまる。
本発明は、盗まれたカード番号を使用して購入が行われ得る容易さを減少させることによって、オンライン購入を通じて行われるクレジット・カードおよびデビット・カード詐欺の発生を少なくすることを目的とする。一般に、本発明は、購入が開始される位置を識別する。位置データは、手動の顧客入力を使用せずに独立に生成され、顧客によって指定された1つまたは複数の所定の承認された位置と比較するために送信される。送信された位置が所定の承認された位置のうちの1つに一致する場合は、オンライン取引が承認される。そうでない場合は、その取引は拒否される。
図1は、従来のオンライン・クレジット・カード・システム100の一実装形態の簡略化されたブロック図を示している。システム100は、その場合には取引が数秒で処理されるリアル・タイムのオンライン取引を実施するために使用することができ、あるいはそれは、時間的にさらに遅延される取引を実施するために使用してもよい。システム100は、顧客ノード102と、マーチャント・ノード104と、マーチャントの銀行ノード106と、顧客のクレジット・カード発行会社ノード108と、恐らく他の仲介者ノード(図示せず)とを含む。システム100を使用して取引がどのように処理されるかさらに理解するために、図2のフロー・チャートを考慮されたい。
図2は、図1のオンライン・クレジット・カード・システム100を使用して実施される取引200のステップを示す簡略化されたフロー・チャートである。取引は、ステップ202で開始し、コンピュータ、携帯電話、PDA、またはインターネットにアクセスするのに適した他の通信デバイスなど、通信デバイス110を使用して購入が顧客ノード102で開始される。顧客は、マーチャント・ノード104で実装されるマーチャントのウェブサイト上で、購入する1つまたは複数のアイテムを選択する。
マーチャント・ノード104は、(i)プロセッサまたはコントローラと、(ii)ハードドライブ、RAM、CD−ROM、または他の任意の有形媒体などのコンピュータ読取り可能記憶媒体と、(iii)送信機と、(iv)受信機とを備えるコンピュータまたはサーバなどの通信デバイスを使用して実装されてよい。コンピュータ読取り可能記憶装置は、プログラム・コードで実施され得るマーチャントのウェブサイトをサポートする。通信デバイスは、マーチャントによって所有されてもよいし、マーチャントのためにマーチャントのウェブサイトをサポートする第三者サービス・プロバイダによって所有されてもよいことに留意されたい。
マーチャントは、支払いを受けるようにウェブサイトを構成するための複数のオプションを有する。たとえば、1つのオプションによれば、マーチャントのウェブサイトは、「ショッピング・カート」やオンライン・フォームなど、支払いウェブページに顧客を導くことができる。次いで、マーチャント・ノード104は、購入のコスト、および顧客の名前、クレジット・カード番号および請求先住所などの顧客の個人的情報を含めて、購入情報を銀行ノード106に送信してよい(ステップ204)。購入情報は、銀行ノード106または第三者ノード(たとえばauthorize.net)で実装される支払いゲートウェイを介して銀行ノード106に送信される。別のオプションによれば、マーチャントのウェブサイトは、取引を処理できる第三者ノード内に格納された独立した支払いウェブサイト(たとえばpaypal.com)に顧客を向け直す。別のオプションによれば、マーチャントは、そのウェブサイトを介して購入情報を受け取ることができ、マーチャントは、購入情報を銀行ノード106に送信するクレジット・カード端末またはオンライン仮想端末にカード番号を入力することによってクレジット・カードを手動で処理してよい。
銀行ノード106は、マーチャント・ノード104の通信デバイスの要素に類似の要素を備えるコンピュータやサーバなどの通信デバイスを使用して実装されてよい。銀行ノード106のコンピュータ読取り可能記憶装置は、購入情報を処理するための銀行ソフトウェアをサポートしてよい。銀行ソフトウェアは、たとえば、クレジット・カード番号に対応するクレジット・カード発行会社を決定し、購入情報に基づいて出力信号を生成してよい。
ステップ206で、銀行ノード106は、カード発行会社ノード108に購入情報を送信する。カード発行会社ノード108は、マーチャント・ノード104の通信デバイスの要素に類似の要素を備えるコンピュータやサーバなどの通信デバイスを使用して実装することもできる。カード発行会社ノード108のコンピュータ読取り可能記憶装置は、購入情報を処理するためのカード発行会社ソフトウェアをサポートしてよい。カード発行会社ソフトウェアは、購入が特定の指定された条件を満たすかどうか判定することによって取引を承認または拒否してよい(ステップ208)。これらの指定された条件は、たとえば、顧客口座が十分な預金残高を有すること、カードが紛失中と報告されていないこと、または提供された個人的情報またはPIN番号が正確であることを必要とし得る。取引が承認される場合、承認は、恐らく取引完了に必要な資金と共に銀行ノード106に送信される(ステップ210)。銀行ノード106は、マーチャント・ノード104に承認を送信し、マーチャント・ノード104は、取引の間、オンラインで電子メールによって、または他の何らかの手段によって顧客ノード102に承認を恐らく送信し得る(ステップ212)。
取引が拒否される場合(ステップ208)、拒否が銀行ノード106に送信され(ステップ214)、銀行ノード106は、マーチャント・ノード104に拒否を送信し、マーチャント・ノード104は恐らく、上述された方法のうちの1つを使用して顧客ノード102に拒否を送信する(ステップ216)。支払いゲートウェイを使用する場合、承認または拒否がわずか数秒(すなわちリアル・タイム処理)でマーチャント・ノード104によって受け取られ得ることに留意されたい。あるいは、マーチャントがクレジット・カード端末またはオンライン仮想端末への取引の入力を遅延する場合、承認または拒否は、マーチャントの遅延に対応する期間だけ遅延される。
図3は、本発明の一実施形態による位置検証(LV)クレジット・カード・システム300の簡略化されたブロック図を示している。システム300は、取引における各ノードが顧客の位置に関する情報を処理することができる、完全に統合されたLVクレジット・カード・システムである。図1のシステム100に類似して、LVクレジット・カード・システム300の取引におけるノードは、顧客ノード302、マーチャント・ノード304、マーチャントの銀行ノード306、顧客のクレジット・カード発行会社ノード308(この場合、LVクレジット・カード発行会社ノード)および恐らく他の仲介ノード(図示せず)を含んでよい。それぞれの取引は、リアル・タイムで処理されてもよいし、遅延支払い計画の受入れなど、様々な理由によりマーチャントによって遅延されてもよい。システム300を使用して取引がどのように処理されるかさらに理解するために、図4のフロー・チャートについて考慮されたい。
図4は、本発明の一実施形態による図3のLVクレジット・カード・システム300を使用して実施される取引400のステップを示す簡略化されたフロー・チャートである。取引400は、図1の通信デバイス110に類似し得る通信デバイス310を使用して取引200のやり方と同じように、マーチャント・ノード304上で実装されたマーチャントのウェブサイトを介してオンラインで開始される(ステップ402)。マーチャントのウェブサイトは、システム100のマーチャント・ノード104に関連して上述された複数のオプションのいずれかを使用して支払いを受けるように構成されてよい。
顧客が購入する1つまたは複数のアイテムを選択し、クレジット・カード番号および個人的情報を入力することに関連して、通信デバイス310の位置が、GPS受信機312を使用して決定される(ステップ404)。GPS受信機312は、複数のGPS衛星314に対する通信デバイスの位置に基づいて、デバイス310の位置を計算することができる。受信機312は、(i)通信デバイス310に組み込まれてもよいし、(ii)通信デバイス310に接続するドングル・デバイス、ルータまたは他のハードウェアなど、1つの分離可能なハードウェアに含まれてもよいし、(iii)通信デバイス310と通信可能なBluetoothなどの無線技術を有する1つの分離可能なハードウェアに含まれてもよい。
位置データを決定するようにGPS受信機312をトリガすることは、複数の可能な手法のいずれかを使用して実施することができる。たとえば、様々な手法によれば、位置は、顧客が取引を受け付けるとき、自動的に計算され送信されてよい。他の手法によれば、顧客は、ユーザ・ソフトウェアまたはマーチャントのウェブサイトによって、取引を送信する(submit)前に位置データを生成するように促され得る。位置データが計算されると、顧客は、マーチャントのウェブサイト上にこのデータを手動で入力してよいことに留意されたい。しかし、他者が位置データを盗むことおよびこのデータを不正に使用することを防ぐには、位置データは、マーチャントのウェブサイト上で顧客によって手動入力することなしに独立に生成されることが望ましい。この場合、クレジット・カード番号が不正に使用される場合、不正ユーザの通信デバイスは、顧客の位置データとは異なる位置データを生成することがあり、または位置データを全く生成しないことがある。
マーチャント・ノード304は、図1のマーチャント・ノード104の要素に類似の要素を備えるコンピュータまたはサーバなどの通信デバイスを使用して実装されてよい。コンピュータ読取り可能記憶装置は、プログラム・コードで実施され得るマーチャントのウェブサイトと、購入情報および位置データを処理するためのマーチャント・ソフトウェアの両方をサポートする。マーチャント・ソフトウェアは、この情報の内容を考慮せずに、(1)位置データおよび(2)購入情報に基づいて出力信号を生成することができる。あるいは、ソフトウェアは、たとえば顧客のクレジット・カード番号が含まれていること、または提供されたカード番号が正確な桁数を有することを保証するために、出力信号生成の前に情報の内容を考慮してもよい。
購入情報と位置データは、銀行ノード306に送信され(ステップ406)、この銀行ノードは、LVカード発行会社ノード308にこの情報を送信する(ステップ408)。銀行ノード306は、図1のマーチャント・ノード104の要素に類似の要素を備えるコンピュータまたはサーバなどの通信デバイスを使用して実装されてよい。銀行ノード306のコンピュータ読取り可能記憶装置は、購入情報と位置データの両方を処理する銀行ソフトウェアをサポートしてよい。マーチャント・ノード104に類似して、銀行ソフトウェアは、たとえば、クレジット・カード番号に対応するクレジット・カード発行会社を識別し、購入情報と位置データの両方に基づいて出力信号を生成してよい。
LVカード発行会社ノード308は、図2のステップ208のやり方と同じように、購入が特定の指定された条件を満たすかどうか判定する(ステップ410)。さらに、LVカード発行会社ノード308は、銀行ノード306から受け取られた位置データを、たとえば顧客によって提供された、承認された購入位置の所定のリストと比較する(ステップ412)。承認された購入位置は、顧客の自宅、営業場所、または顧客がそこからオンライン購入を行うと予期する他の位置を含んでよい。
特定の実装形態に応じて、承認された購入位置は、特定のコンピュータの固定位置など特定の空間地点から、町や都市などの広いエリアの範囲に及び得る。範囲が小さくなるにつれて、顧客が購入を行うことができるエリアが減少するので、顧客への便利さは減少する。しかし、範囲が増加するにつれて、カード番号が不正に使用される機会が増える。したがって、承認された購入位置に特定の範囲を決定する際に、顧客への便利さと、不正利用のリスクとを比較して検討すべきである。
LVカード発行会社ノード308は、図1のマーチャント・ノード104の要素に類似の要素を備えるコンピュータまたはサーバなどの通信デバイスを使用して実装することもできる。LVカード発行会社ノード308のコンピュータ読取り可能記憶装置は、購入情報と位置データの両方を処理するためのLVカード発行会社ソフトウェアをサポートしてよい。LVカード発行会社ソフトウェアは、たとえば、顧客によって提供されたクレジット・カード番号および個人的情報を、顧客口座情報と比較し、上述されたように位置データを、顧客によって提供された承認された位置のリストと比較し、これらの比較に基づいて出力承認または拒否信号を生成してよい。
購入情報および位置が検証される場合、承認は、恐らく取引のための資金と共に銀行ノード306に送信される(ステップ414)。次いで、マーチャント・ノード304および顧客ノード302は、図2のステップ212に関して上記に論じられたように、複数の手法のいずれかを使用して承認の通知を受けることができる(ステップ416)。しかし、購入情報が検証されない場合は、位置データは、所定の位置のうちの1つと一致せず、あるいは位置データは提供されず、次いで拒否通知が、図2のステップ214および216のやり方と同じように、銀行ノード306に送信され(ステップ418)、マーチャント・ノード304に送信され(ステップ420)、恐らく顧客ノード302に送信される。あるいは、銀行ノード306、LVカード発行会社ノード308あるいは第三者ノードは、承認または拒否について顧客ノード302に通知してよい。
図3の完全に統合されたLVクレジット・カード・システム300をうまく実装するために、取引(たとえば400)におけるすべてのノードは、位置データを処理できなければならない。図3のシステムなどのシステムを実装する際、一部のマーチャント、マーチャントの銀行または独立した第三者(支払いゲートウェイを管理する第三者など)は、時間、金、あるいは位置データの処理に必要なハードウェア、ソフトウェアまたはプログラミングを組み込む労力を費やさないことがある。その結果、取引におけるすべてのノードが位置データを処理できるとは限らない場合をサポートするために、代替のLVクレジット・カード・システム構成を考案することが望ましい。一例として、図5の代替実施形態について考慮されたい。
図5は、本発明の別の実施形態による位置検証(LV)クレジット・カード・システム500の簡略化されたブロック図を示している。システム500は、部分的に統合されたLVクレジット・カード・システムであり、このLVクレジット・カード・システムでは、取引におけるすべてではないが一部のノードが顧客位置に関する情報を処理できる。取引におけるノードは、図3のシステム300および図1の100のノードに類似してよい。この特定の実施形態では、マーチャント・ノード504およびマーチャントの銀行ノード506は、顧客の位置に関する情報を処理できないが、顧客ノード302およびLVカード発行会社ノード508は、この情報を処理できる。他の実施形態では、マーチャント・ノード504または銀行506は、LVカード発行会社ノード508への顧客の位置も処理可能であってよい。システム500を使用してどのように取引が処理されるかさらに理解するために、図6のフロー・チャートを考慮されたい。
図6は、本発明の一実施形態による、図5のLVクレジット・カード・システム500を使用して実施される取引600のステップを示す簡略化されたフロー・チャートである。取引600は、図3の通信デバイス310に類似し得る通信デバイス510を使用して、取引400のやり方と同じように、マーチャント・ノード504上で実装されるマーチャントのウェブサイトを介してオンラインで開始されてよい(ステップ602)。マーチャントのウェブサイトは、図1のマーチャント・ノード104に関して上述された複数のオプションのいずれかを使用して支払いを受けるように構成されてよい。この実施形態によれば、マーチャント・ノード504は、マーチャント・ノード104に関して上述されたように(すなわち位置データを処理するためのソフトウェアまたはプログラム・コードなしに)実装されてよい。
顧客が購入する1つまたは複数のアイテムを選択し、クレジット・カード番号および個人情報を入力した後、購入情報は、銀行ノード506に送信され(ステップ604)、この銀行ノード506は、購入情報をLVカード発行会社ノード508に送信する(ステップ606)。銀行ノード506は、図1の銀行ノード106に関して上述されたように(すなわち位置データを処理するためのソフトウェアまたはプログラム・コードなしに)実装されてよく、LVカード発行会社ノード508は、図3のLVカード発行会社ノード308に関して上述されたように(すなわち位置データを処理するためのソフトウェアまたはプログラム・コードを用いて)実装されてよい。
購入情報の処理と並行して、通信デバイス510の位置が、図3のGPS受信機312に類似し得るGPS受信機512を使用して決定される(ステップ608)。位置データ、および恐らく購入情報は、顧客ノード302によって、LVカード発行会社ノード508に直接送信される(ステップ610)。図3に関して上記に論じられたように、クレジット・カード番号が不正に使用される場合、不正ユーザの通信デバイスは、顧客の位置データとは異なる位置データを生成することがあり、またはそれは、位置データを全く生成しないことがあることに留意されたい。
LVカード発行会社ノード508は、図2のステップ208のやり方と同じように、購入が特定の指定された条件を満たすかどうか判定することによって、銀行ノード506から受け取られた購入情報を処理する(ステップ612)。さらに、LVカード発行会社ノード508は、顧客から受け取られた場合、位置データを、顧客によって指定された承認された位置の所定のリストと比較し(判定614)、顧客から受け取られた購入情報を、銀行ノード506から受け取られた購入情報と恐らく比較する。購入情報と位置の両方が検証される場合、ステップ616および618は、それぞれ図4のステップ414および416のやり方と同じように実施される。購入情報または位置のいずれも検証されない場合、ステップ620および622は、それぞれ図4のステップ418および420のやり方と同じように実施される。
LVカード発行会社ノード508に位置データを送信するように通信デバイス510をトリガすることは、複数の異なる手法のいずれかを使用して実施されてよい。たとえば、1つのこうした手法によれば、LVカード発行会社は、位置データをいつ生成し送信すべきか決定できるソフトウェアを各LVカード所有者(すなわち顧客)に提供してよい。これらの決定は、たとえば、顧客がいつクレジット・カード番号を入力するか識別することに基づくことができる。別のこうした手法によれば、位置データは、LVカード発行会社ノード508上で実装されたLVカード発行会社のウェブサイトを介してLVカード発行会社ノード508に送信されてよい。たとえば、LVカード発行会社は、複数フレームを備えたウェブサイトを構築することがあり、このウェブサイトでは、少なくとも1つのフレームは、購入を行うためにインターネットを探索するのに使用することができ、別のフレームは、LVカード発行会社ノード508に位置データおよび恐らく購入情報を提供するために使用することができる。この場合、購入は、LVカード発行会社のウェブサイトを介してマーチャントのウェブサイトをブラウズすることによって行われる。
マーチャント・ノード504および銀行ノード506が位置データを処理しないので、マーチャントおよびマーチャントの銀行は、このデータを処理できるハードウェア、ソフトウェアまたはプログラミングを実装する必要はない。この実施形態は、位置データの送信を認識しないレガシー・マーチャントおよび銀行ノードとの後方互換性を提供する。さらに、この実施形態は、たとえばマーチャントがそのウェブサイトを介してクレジット・カード番号を受け取り、購入を処理するためにその番号をクレジット・カード端末に入力する状況において有利であり得る。マーチャントがクレジット・カード購入を入力するのが遅れる場合、LVカード発行会社ノード508は、マーチャント・ノード504からの購入情報が使用可能になるまで、顧客ノード302によって提供された位置データおよび恐らく購入情報を格納しなければならないことがあることに留意されたい。
本発明の代替実施形態によれば、位置データの生成および送信は、図3のマーチャント・ノード304または図5のLVカード発行会社ノード508の側のアクションによってトリガされ得る。たとえば、これらの2つのノードのいずれかが、デバイスのIPアドレスに基づいて通信デバイスをPINGしてよい。通信デバイス上のソフトウェアは、要求を受け付け、位置データを生成し、要求側ノードにデータを送信してよい。したがって、不正ユーザが、顧客によって指定された所定の位置のうちの1つ以外の位置から購入しようと試みている場合、位置データが返されず、または不正確な位置データが返される。別の例として、マーチャント・ノード内に格納されたマーチャントのウェブサイトまたはLVカード発行会社ノード内に格納されたLVカード発行会社のウェブサイトからのポップアップ・メッセージによって、顧客に購入を受け付けまたは拒否するように指示することができ、それに応答して、位置データが生成されることも、生成されないこともある。さらに別の例として、マーチャントのノードあるいはLVカード発行会社ノードは、顧客が購入を受け付け、または拒否するのに使用するウェブリンクを伴う電子メールを送信することができる。顧客が購入を受け付ける場合、位置データの生成および送信がトリガされる。
本発明のさらなる実施形態によれば、GPSデバイスは、位置データを顧客の通信デバイス(たとえば310、510)に通信できるBluetoothなどの無線技術を有する別個のLVカード・デバイスで実装されてよい。LVカードは、クレジット・カードに近いサイズを有してよく、LVカード・デバイスは、マーチャントの営業場所でカード読取り型取引用のクレジット・カードとして働くこともできる。
もうさらなる実施形態によれば、上記に論じられたドングル・デバイスなどのGPSデバイスは、顧客による手動の入力なしにカード情報が独立に生成されるように、クレジット・カードまたはデビット・カードを読取り機に通すための備えを有してよい。
さらにもうさらなる実施形態によれば、本発明は、公開鍵暗号化/復号など、任意の適切な暗号化/復号方法を使用して実施されてよい。たとえば、位置データおよび恐らく購入情報が、対応する秘密鍵を所有する受信者(たとえばLVカード発行会社ノード、マーチャントの銀行ノード、第三者ノード)を除いて、誰によっても復号できない公開鍵を有する顧客ノードによって暗号化され得る。他の実施形態は、プリティ・グッド・プライバシー(PGP:pretty good privacy)および公開鍵基盤(PKI:public−key infrastructure)技術を使用して実装されてよい。
本発明について、GPS衛星を使用して通信デバイスの位置を生成することに関して述べられたが、本発明は、それに限定されない。通信デバイスの位置は、携帯電話アプリケーションで使用されるものなど、マルチラテレーションや三角分割法の技術に基づいて位置データを計算できるGPSデバイス以外のデバイスを使用して生成することもできる。GPSデバイスに類似して、これらの他のデバイスは複数個の分離可能なハードウェアであることも、通信デバイス自体に組み込まれることもある。
オンライン購入がそこから行われる位置を検証することによって、盗まれたクレジット・カード番号を不正ユーザが使用する機会は、PIN番号または他の個人的情報の手動入力を必要とする他の方法に比べて減少し得る。特定のLVカード所有者に固有の位置データを(手動入力なしに)自動的に送信し、それによって、不正ユーザがこの情報を使用してオンライン購入を行う機会を減らすことができる。
本発明は、クレジット・カード口座またはデビット・カード口座でそれを使用することに関して述べられているが、本発明は、それに限定されない。本発明は、銀行口座や他のタイプのクレジット口座など、カードが発行されていない、クレジット・カード口座またはデビット・カード口座以外の口座で使用することもできる。
さらに、上記で述べられたもの以外の関係者の様々な構成は、本発明の範囲内と想定され得る。たとえば、代替実施形態によれば、銀行ノードは、LVカード発行会社ノードと同じであってもよいし、購入において他の仲介ノードが含まれてもよい。別の例として、マーチャント・ノードは、銀行ノードにこの情報を送信せずに、購入情報および恐らく位置データをカード発行会社ノードに直接送信することができる。さらに、位置データの検証のために、LVカード発行会社ノード以外のノードを使用することができる。たとえば、支払いゲートウェイを実装する第三者ノードは、恐らくLVカード発行会社ノードによって使用されるものに類似の位置検証デバイスを備えることができ、位置検証デバイスが位置データの検証のために使用される。
本発明の特定の態様は、単一の集積回路(ASICやFPGAなど)、マルチチップ・モジュール、単一のカードまたはマルチカード回路パックとしての可能な実装を含めて、回路ベースのプロセスとして実装されてよい。当業者には明らかなように、回路素子の様々な機能は、ソフトウェア・プログラム内の処理ブロックとして実装することもできる。こうしたソフトウェアは、たとえばデジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラまたは汎用コンピュータで使用されてよい。
本発明の特定の態様は、それらの方法を実施するための方法および装置の形で実施することができる。本発明の特定の態様は、磁気記録媒体、光記録媒体、ソリッド・ステート・メモリ、フロッピー・ディスケット、CD−ROM、ハードドライブ、または他の任意のマシン読取り可能記憶媒体などの有形媒体で実施されたプログラム・コードの形で実施することもでき、プログラム・コードがコンピュータなどのマシンにロードされ、マシンによって実行されるとき、このマシンは、本発明を実施する装置となる。本発明の特定の態様は、たとえば記憶媒体に格納され、マシンにロードされ、かつ/またはマシンによって実行されるにせよ、電気配線またはケーブルを介して、光ファイバによって、または電磁放射によってなど、何らかの伝送媒体または搬送波を介して送信されるにせよ、プログラム・コードの形で実施することもでき、プログラム・コードがコンピュータなどのマシンにロードされ、マシンによって実行されるとき、このマシンは、本発明を実施する装置となる。汎用プロセッサ上で実装されるとき、プログラム・コード・セグメントは、プロセッサと結合して、特定の論理回路に類似して動作する一意のデバイスを提供する。本発明の特定の態様は、本発明の方法および/または装置を使用して生成された、媒体を介して電気的または光学的に送信されたビットストリームまたは他の信号系列値、磁気記録媒体内に格納された磁界変動などの形で実施することもできる。
本発明の性質について説明するために述べられ示された詳細、材料および部品の構成の様々な変更が、添付の特許請求の範囲に表された本発明の範囲から逸脱せずに当業者によって行われ得ることがさらに理解されよう。
特許請求の範囲において図の番号および/または図の参照ラベルを使用することは、特許請求の範囲の解釈を容易にするために、特許請求された主題の1つまたは複数の可能な実施形態を識別するためのものである。こうした使用は、それらの請求項の範囲を、対応する図に示された諸実施形態に必ずしも限定するものと解釈すべきでない。
本明細書に述べられた例示的な方法のステップは、述べられた順序で必ずしも実施する必要はなく、こうした方法のステップの順序は、単に例示的なものと理解されたい。同様に、こうした方法に追加のステップが含まれてよく、本発明の様々な実施形態に一致する方法では、特定のステップが省かれることも、組み合わされることもある。
添付の方法クレーム中の諸要素は、もしあれば、対応するラベルを付けて特定の順序で列挙されているが、クレームの列挙がそれらの要素の一部またはすべてを実施するための特定の順序を他に示唆していない限り、それらの要素は、その特定の順序で実施されることに必ずしも限定されるものではない。