JP2011504676A - Ｗｃｄｍａ公衆陸上移動体アクセスネットワークからジェネリック・アクセス・ネットワークへのハンドオーバを促進する方法および装置 - Google Patents

Abstract

３Ｇ ＷＣＤＭＡ ＵＴＲＡＮからジェネリック・アクセス・ネットワーク（ＧＡＮ）セルへのハンドオーバを促進する方法および装置を提案する。ハンドオーバに備えて、移動局が、ＲＮＣからの指示に従い隣接セルから送信された信号のレベルを測定する。ＷＣＤＭＡ ＵＴＲＡＮでは、周波数間セルすなわちサービングセルと異なる周波数番号を有するセルの測定は、移動局が異なる周波数での測定を実行しうる時間ギャップを作り出すことをネットワークに要求する（コンプレスモード）。ＧＡＮセルは自セルに配分された周波数番号で送信しないが、この番号は識別子と一緒に、ＭＳとＲＮＣとの間でＧＡＮセルを識別するために使用される。ＧＡＮセルが隣接ＵＴＲＡＮセルと同じ周波数番号を常に有することができるように、変更登録手順を提案する。変更登録手順では、ＭＳが現在のＵＴＲＡＮセルで使用されている周波数番号をＧＡＮ制御装置に伝達し、ＧＡＮ制御装置はこの周波数を選択し、必要なら対応する識別子を決定するためにそれを使用する。識別子は、すべてのＧＡＮセルに対して同じでもよいし、また識別子を各周波数もしくは周波数グループにマッピングする小さなマッピングテーブルから取得されてもよい。

Description

本発明は、一般に、第３世代パートナーシップ・プロジェクト（３ＧＰＰ）のリリース６および７の非特許文献１および２で最初に規定されたジェネリック・アクセス・ネットワークに特に関連する無認可移動体アクセス（ＵＭＡ、Unlicensed Mobile Access）に関する。本発明は、特に、広帯域符号分割多元接続（ＷＣＤＭＡ）技術に基づく第３世代公衆陸上移動体アクセス・ネットワークからジェネリック・アクセス・ネットワークへの移動局もしくはユーザ装置のハンドオーバと、このハンドオーバのサポートとに関する。

無認可移動体アクセスとは、移動局と通信するために通常は低電力の無認可無線インタフェースを利用するアクセス・ネットワークを使用して、公衆陸上移動体ネットワークにアクセスすることを一般に指す。

既存のアクセス・ネットワークは、無線部と有線部との両方を含んでもよいところの広帯域ネットワーク、好ましくは無線ＬＡＮなどのＩＰネットワークを典型的には含み、そこでは、例えばＧＳＭプロトコルなどのより高位レイヤのプロトコルが、関連するＧＳＭ無線レイヤを介するよりもむしろＩＰネットワークを介して実行される。アクセス・ネットワーク制御装置が、アクセスポイント経由でネットワークに接続している移動局と、ＩＰネットワークを介して通信する。アクセス・ネットワーク制御装置はまた、公衆移動体コアネットワークのタイプに応じて移動局に特定のサービスを提供する公衆移動体ネットワークコア要素との、インタフェースも制御する。セキュリティゲートウェイもアクセス・ネットワークの一部を形成し、アクセス・ネットワーク制御装置と１つのノードの中で結合されるか、または別のノードとして実装される。このタイプのアクセス・ネットワークは、ＧＳＭ（Ｇｌｏｂａｌ Ｓｙｓｔｅｍ ｆｏｒ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）、ＥＤＧＥ（Ｅｎｈａｎｃｅｄ Ｄａｔａ ｒａｔｅｓ ｆｏｒ ＧＳＭ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ）およびＧＰＲＳ（Ｇｅｎｅｒａｌ Ｐａｃｋｅｔ Ｒａｄｉｏ Ｓｅｒｖｉｃｅ ｎｅｔｗｏｒｋｓ）を含む第２世代ＰＬＭＮにアクセスを提供するため使用されている。このような状況において、無認可アクセス・ネットワークはジェネリック・アクセス・ネットワーク（ＧＡＮ、Generic Access Network）と呼ばれ、このアクセス・ネットワーク制御装置は、ジェネリック・アクセス・ネットワーク制御装置またはＧＡＮＣと呼ばれる。

第３世代サービスであるＵＭＴＳ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｍｏｂｉｌｅ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ Ｓｙｓｔｅｍ）またはＷＣＤＭＡ（Ｗｉｄｅｂａｎｄ Ｃｏｄｅ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ）に関するジェネリック・アクセス・ネットワークの仕様を定めるリリース８に向けた作業が、３ＧＰＰで現在行われている。対応する技術仕様書は、非特許文献３および４と呼ばれることになり、３ＧＰＰリリース６および７の非特許文献１および２の技術仕様書の中にある以前の内容も含むであろう。ジェネリック・アクセス・ネットワークは、ＰＬＭＮコアネットワークノードから見ると、本質的にトランスペアレントである。これは、ＧＡＮＣが種々のノードに対して標準ＰＬＭＮインタフェースを利用することによって達成される。既存の３ＧＰＰのリリース６および７は、第２世代移動体サービスがＧＡＮＣおよびＧＡＮＣがアクセスを提供するＰＬＭＮでどのようにサポートされるかを規定している。第２世代（２Ｇ）移動体サービスは、ＧＳＭ（Ｇｌｏｂａｌ Ｓｙｓｔｅｍ ｆｏｒ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）、ＥＤＧＥ（Ｅｎｈａｎｃｅｄ Ｄａｔａ ｒａｔｅｓ ｆｏｒ ＧＳＭ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ）およびＧＰＲＳ（Ｇｅｎｅｒａｌ Ｐａｃｋｅｔ Ｒａｄｉｏ Ｓｅｒｖｉｃｅ ｎｅｔｗｏｒｋｓ）のサービスを含むと一般に理解されている。従って、ＧＡＮＣは、２Ｇ音声トラヒックに関して（非特許文献５に規定のように）移動通信交換局ＭＳＣ向けにＡインタフェースを利用し、２Ｇ／ＧＰＲＳサービスへのアクセスを提供するとき（非特許文献６に規定のように）サービングＧＰＲＳサポートノードＳＧＳＮ向けにＧｂインタフェースを利用する。第３世代（３Ｇ）サービスすなわちＵＭＴＳ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｍｏｂｉｌｅ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ Ｓｙｓｔｅｍ）またはＷＣＤＭＡに関するジェネリック・アクセス・ネットワークの現行の仕様では、ＧＡＮＣは、３Ｇサービス（ＷＣＤＭＡ／ＵＭＴＳ）へのアクセスを提供し、（非特許文献７に規定のように）ＭＳＣ向けにＩｕ−ｃｓインタフェースおよびＳＧＳＮ向けにＩｕ−ｐｓインタフェースを使用する。ＧＡＮＣは、自装置に接続する各ＭＳに対して必要な動作モードを選択し、そのＭＳが自装置に接続している間はこのモードを使用する。既存の動作モードは、ＧＡＮ Ａ／Ｇｂモードと呼ばれ、仕様を制定中の新しい動作モードはＧＡＮ Ｉｕモードと呼ばれることになる。

移動局に対してどの動作モードが選択されるかによって、ＧＡＮＣ（ＧＡＮセルとも呼ばれる）の識別の仕方が異なる。例えばアイドルモビリティ管理手順で、ＧＳＭまたはＷＣＤＭＡ（すなわちＧＥＲＡＮまたはＵＴＲＡＮ）からＧＡＮへの回線交換（ＣＳ）ハンドオーバかまたはパケット交換（ＰＳ）ハンドオーバをトリガするときなどでは、以下の識別子が使用される。ＧＡＮ Ａ／Ｇｂモードでは、ＧＡＮＣは、セルグローバル識別（ＣＧＩ、Cell Global Identity）、絶対無線周波数チャネル番号（ＡＲＦＣＮ、Absolute Radio Frequency Channel Number）および基地局識別コード（ＢＳＩＣ、Base transceiver Station Identity Code）を用いて、ＧＳＭ／ＧＥＲＡＮセルがＧＥＲＡＮおよびＵＴＲＡＮの中で識別されるのと同様に、ＧＳＭ／ＧＥＲＡＮセルとして識別される。他方ＧＡＮ Ｉｕモードでは、ＧＡＮＣは、ロケーションエリア識別（ＬＡＩ、Location Area Identity）、３Ｇセルアイデンティティ、ＵＴＲＡ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｔｅｒｒｅｓｔｒｉａｌ Ｒａｄｉｏ Ａｃｃｅｓｓ）絶対無線周波数チャネル番号（ＵＡＲＦＣＮ）およびプライマリスクランブリングコード（ＰＳＣ、Primary Scrambling Code）を用いて、ＷＣＤＭＡ／ＵＴＲＡＮセルがＧＥＲＡＮおよびＵＴＲＡＮの中で識別されるのと同様に、ＷＣＤＭＡ／ＵＴＲＡＮセルとして識別される。これはまた、ＧＡＮ Ａ／Ｇｂモードに対してか、またはＧＡＮ Ｉｕモードに対してかで、ＣＳハンドオーバまたはＰＳハンドオーバ（または再配置）手順がトリガされるやり方に違いがあることも意味する。ＧＡＮ Ａ／Ｇｂモードでは、ＧＡＮＣ（またはＧＡＮセル）がＧＳＭ／ＧＥＲＡＮセルとして識別されるので、従来のＧＳＭ／ＧＥＲＡＮのＣＳおよびＰＳのハンドオーバ手順が使用される。同様に、ＧＡＮ ＩｕモードにおけるＧＡＮへのＣＳまたはＰＳのハンドオーバまたは再配置では、ＷＣＤＭＡ／ＵＴＲＡＮに対する既存のＣＳハンドオーバ手順およびＰＳハンドオーバ手順が使用される。

ＰＬＭＮアクセス・ネットワークからジェネリック・アクセス・ネットワークへのハンドオーバは、ジェネリック・アクセス・ネットワークとジェネリック・アクセス・ネットワークで使用される種々のアクセスポイントとに関する詳細情報が、ＰＬＭＮコアネットワークの中に構成されていないために、複雑化している。ジェネリック・アクセス・ネットワークのアクセスポイントは比較的小さく、設置が容易であり、様々な場所のジェネリック・アクセス・ネットワークへのユーザ装置の登録がＰＬＭＮカバレッジとは無関係に可能なので、ジェネリック・アクセス・ネットワークはプラグアンドプレイの原理に従うのが好ましい。この融通性により、すべてのＰＬＭＮおよびすべてのジェネリック・アクセス・ネットワークを、ハンドオーバに従来必要なデータを使用して構成することがほとんど不可能になっている。このため、ＰＬＭＮおよびＧＡＮの要素の構成は最小限に保たれている。例えば、第３世代公衆移動体アクセス・ネットワーク（ＵＭＴＳアクセス・ネットワークまたはＵＴＲＡＮとしても知られている）からＧＡＮ Ｉｕモードで動作するジェネリック・アクセス・ネットワークへのハンドオーバに備えて、ＵＴＲＡＮの無線ネットワーク制御装置ＲＮＣが、移動局に隣接セルの無線周波数を測定するように命令するとき、ターゲットのジェネリック・アクセス・ネットワーク制御装置（ＧＡＮＣ）と関係がある周波数番号（ＵＡＲＦＣＮ）および確認された周波数で使用されるスクランブリングコード（ＰＳＣ）を含める。しかし、対応する周波数は、実際にはジェネリック・アクセス・ネットワークからブロードキャストされない。その代わりに移動局は、ハンドオーバの試行開始メカニズムとして、ジェネリック・アクセス・ネットワーク周波数番号に対して最高の信号レベルを示す測定報告を偽造する。これを実現するために、移動局は、まず、ジェネリック・アクセス・ネットワークに登録し、ＵＡＲＦＣＮおよびジェネリック・アクセス・ネットワーク制御装置ＧＡＮＣを識別するスクランブリングコードを受信していなければならない。次いで、移動局は、これらのパラメータが無線ネットワーク制御装置から送信されると、それらの出所がジェネリック・アクセス・ネットワークであると認識するであろう。

隣接セル測定を実行するために、移動局というよりそのユーザ装置は、ＲＮＣから伝達された、いわゆる監視セット中で示されたセルをモニタしなければならない。隣接セルは、現在のセルと同じ周波数であってもよく、この場合周波数内セルと呼ばれる。周波数内セルに関しては、ＲＮＣからＰＳＣだけが伝達される必要がある。隣接セルはまた、移動局の現在のセルとは異なる周波数または無線アクセス技術（ＲＡＴ、Radio Access Technology）さえも使用してもよい。周波数間セルに関しては、ＲＮＣから周波数もＰＳＣも伝達される。しかし、使用される無線アクセス技術が広帯域符号分割多元接続（ＷＣＤＭＡ）であるとき、周波数のモニタリングは、多くの移動局が異なる周波数を同時にモニタできないことから複雑化する。特に、周波数間またはＲＡＴ間隣接セルが監視セットに含まれるとき、ユーザ装置はいわゆる「コンプレスモード」に入るように構成されなければならないが、これは、ユーザ装置が別の周波数に合わせて要求された測定を実行しうる時間ギャップを、ネットワークがユーザ装置のために作り出さなければならないことを意味する。これは明らかに時間と容量の両方がかかり、電力も使用し、移動局のバッテリ使用時間を短くする。このため、移動局に周波数内隣接セルすなわち現在のセルと同じ周波数を共有するセルをモニタさせることが好ましい。

ジェネリック・アクセス・ネットワークセルが異なる周波数番号を割り当てられている、すなわち周波数間隣接セルであるとき、ＧＡＮ使用可能移動局は実際にはこの周波数で周波数測定を実行しないが、ネットワークはやはり時間ギャップを作り出すので、やはり費用がより高くなる。さらに、ＧＡＮ使用可能でない移動局は実際にはブロードキャストされていない周波数のサーチを強いられるであろう。現在のところ、ジェネリック・アクセス・ネットワーク制御装置が、ＰＬＭＮセルで使用されている周波数番号を確認するためのメカニズムはない。

移動局は、ハンドオーバがトリガされる前にＧＡＮＣに登録されなければならず、移動局が使用している現在のサービングセルのＷＣＤＭＡセルアイデンティティは、登録手順または登録更新手順中に、ＧＡＮに伝達される。それ故、考えられるところでは、移動局に現在サービスを提供しているセルのＵＡＲＦＣＮをＧＡＮＣが確認できるようにし、続いてＧＡＮＣ自体が同じ周波数のセルすなわち周波数内セルとして移動局に名のることができるようにするために、ＷＣＤＭＡセルアイデンティティをＷＣＤＭＡ無線周波数番号にマッピングする大規模なデータベースを有するように、ＧＡＮまたはＧＡＮＣを構成できよう。しかし、そのようなデータベースに必要な規模の大きさ（１つのＷＣＤＭＡネットワークは数万のセルを有しうる）があったにしても、セルの変化およびネットワークの再構築に後れを取らないようにするために更新が頻繁に必要であろうから、そのような構成を効率的に維持することは不可能であろう。

この困難さに鑑みて、ＧＡＮ周波数番号を移動局の現在のＷＣＤＭＡセルの周波数番号に一致するように構成しうるメカニズムで、かつＧＡＮの限定的設定または「プラグアンドプレイ」の本質も維持するメカニズムが必要である。

３ＧＰＰ ＴＳ ４３．３１８ ３ＧＰＰ ＴＳ ４４．３１８ ３ＧＰＰ ＴＳ ４３．３１９ ３ＧＰＰ ＴＳ ４４．３１９ ３ＧＰＰ ＴＳ ４８．００８ ３ＧＰＰ ＴＳ ４８．０１８ ３ＧＰＰ ＴＳ ２５．４１０

上記の目的は、添付の特許請求の範囲に規定されている、ハンドオーバを促進する方法および無認可アクセス・ネットワーク制御装置で達成される。

より具体的には、本発明は、移動局とＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークとの間で、無線ネットワーク制御装置が制御する公衆陸上移動体ネットワークセルを通して行われているアクティブ呼またはパケットセッションの、この公衆陸上移動体ネットワークセルからこのＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークに接続された無認可アクセス・ネットワーク制御装置がサービスを提供する無認可アクセス・ネットワークセルへのハンドオーバを促進する方法の中にある。この方法は、無認可アクセス・ネットワーク制御装置において、移動局から登録要求メッセージを受信し、このメッセージから公衆陸上移動体ネットワークセルで使用されている無線周波数を示す情報を抽出する工程と、公衆陸上移動体ネットワークセルで使用されている無線周波数とは異なる無線周波数を示すことなしに、移動局が無線ネットワーク制御装置に無認可アクセス・ネットワークセルに関する信号強度を報告できるようにするために、この無線周波数を公衆陸上移動体ネットワークセルの中の無認可アクセス・ネットワーク制御装置の識別周波数として選択する工程と、選択した無線周波数を示す情報を前述の無認可アクセス・ネットワーク制御装置に対する識別子と共に含む登録承認メッセージを移動局に送信する工程とを有する。

現在使用されている無線周波数を取得し、これを識別周波数として移動局に送信することによって、移動局は、無認可アクセス・ネットワークを周波数内隣接セルとして認識できる。無認可アクセス・ネットワークセルを識別する測定報告は、移動局に異なる周波数のサーチを要求しないので、容量の損失が避けられる。

好ましくは、無線ネットワーク制御装置に無認可アクセス・ネットワークセルからの信号強度を報告するとき、識別子は、無認可アクセス・ネットワーク制御装置を識別するために移動局が使用しうるスクランブリングコードである。このように、測定報告には、無線周波数のインジケータを含む必要はなく、単にこのスクランブリングコードを使用する。

好ましい実施形態によれば、方法は、無線周波数を示す情報を用いて前述の無認可ネットワーク制御装置の識別子を選択する工程をさらに有する。このようにして、無線周波数のインジケータへのマッピングを用いるだけで、一意の識別子を無認可アクセス・ネットワーク制御装置が取得してもよい。

無認可アクセス・ネットワーク制御装置が、登録要求メッセージの一部として少なくとも１つの公衆陸上移動体ネットワークおよびこの公衆陸上移動体ネットワークセルを識別する情報も受信するとき、マッピングテーブルの規模は、好ましい実施形態に従って削減されてもよい。この場合この方法は、公衆陸上移動体ネットワークおよびまたは公衆陸上移動体ネットワークセルを識別する情報を用いて、無認可ネットワーク制御装置の識別子を選択する工程を都合良く有する。

さらなる態様によれば、本発明は、移動局とＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークとの間の、無線ネットワーク制御装置が規定する公衆陸上移動体ネットワークセルを通したアクティブ呼またはパケットセッションの、この公衆陸上移動体ネットワークセルからこのＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークに接続された無認可アクセス・ネットワーク制御装置が制御する無認可アクセス・ネットワークセルへのハンドオーバを促進する方法の中にもあり、この方法は、移動局が無認可アクセス・ネットワーク制御装置に登録する工程を有し、この登録工程は、公衆陸上移動体ネットワークセルで使用されている無線周波数を識別する情報を有するメッセージを送信する工程と、公衆陸上移動体ネットワークセルにおいて無認可無線アクセス・ネットワーク制御装置の識別用に使用する無線周波数と同一の無線周波数を示す情報を含む登録承認メッセージを無認可アクセス・ネットワーク制御装置から受信する工程と、公衆陸上移動体ネットワークセルで使用される無線周波数とは異なる無線周波数を示すことなしに、無認可アクセス・ネットワークセルの信号強度を示す測定報告を無線ネットワーク制御装置に送信する工程を有する。

また別の態様によれば、本発明は、無認可アクセス・ネットワーク制御装置が制御する無認可アクセス・ネットワークセル内に位置する移動局に、少なくとも１つのＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークへのアクセスを提供し、無線ネットワーク制御装置が制御する公衆陸上移動体ネットワークセルを通して、移動局と公衆陸上移動体ネットワークの１つとの間で行われているアクティブ呼またはパケットセッションのハンドオーバを受け付けるように構成された無認可アクセス・ネットワーク制御装置の中にある。無認可アクセス・ネットワーク制御装置は、ハンドオーバに先立ち、移動局にサービスを提供している現在の公衆陸上移動体ネットワークセルを識別する情報および現在サービスしている公衆陸上移動体ネットワークセルの無線周波数を示す情報を有する登録要求メッセージを移動局から受信するように構成される。無認可アクセス・ネットワーク制御装置は、この無線周波数を、移動局とのアクティブ呼またはパケットセッションの現在の公衆陸上移動体ネットワークセルからのハンドオーバを受け入れできる無認可アクセス・ネットワークセルの識別子としての識別コードと一緒に選択し、この無線周波数を示す情報および識別子を含む登録承認メッセージを移動局に送信するようにさらに構成される。

本発明のさらなる目的および利点は、添付図面と関連していて、かつ例証として挙げる好ましい実施形態についての以下の説明から明らかになるであろう。

公衆陸上移動体ネットワークが提供する第２世代および第３世代の両方のサービスをサポートするジェネリック・アクセス・ネットワークの機能アーキテクチャの概要を示す図である。 本発明による、移動局を無認可アクセス・ネットワークまたはジェネリック・アクセス・ネットワークに登録するための登録手順を示す図である。 無認可アクセス・ネットワーク制御装置またはジェネリック・アクセス・ネットワーク制御装置に構成された、特定の公衆陸上移動体ネットワークに関して周波数番号をスクランブリングコードにマッピングするマッピングテーブル例を示す図である。

図１は、以下ＭＳという移動局３００が、ジェネリック・アクセス・ネットワーク（ＧＡＮ）または無認可アクセス・ネットワーク経由で、以下ＰＬＭＮという公衆陸上移動体ネットワーク２００にどのように接続するかを示す。ジェネリック・アクセス・ネットワークは、この実施形態ではＩＰネットワークであり、無線部分と有線部分の両方を含んでもよい広帯域アクセス・ネットワーク１００と、以下ＧＡＮＣというジェネリック・アクセス・ネットワーク制御装置１１０とを有する。ＭＳは、ＩＰアクセス・ネットワーク１００に直接かまたは図示されていないアクセスポイント経由で接続する。ＧＡＮＣ１１０は、Ｕｐと定義されているインタフェースを使用してＩＰアクセス・ネットワーク１００を介して移動局と通信する。このインタフェースは、ＩＰネットワーク１００を通じた接続と、ＭＳ３００とＢｌｕｅｔｏｏｔｈ、ＤＥＣＴ、Ｗｉ−Ｆｉなどのような無認可無線技術を使用するアクセスポイントとの間のエアインタフェースとの両方を規定する。

ＧＡＮＣ１１０内に、以下ＳＥＧＷというセキュリティゲートウェイ１２０が示されている。この要素はＧＡＮＣ１１０の一部として示されているが、ＳＥＧＷ１２０は、ＧＡＮＣ１１０と機能上常に関係しているだろうが、別のノードの中に備えられてもよい。ＳＥＧＷ１２０は、ＭＳ３００からアクセス・ネットワーク１００を通るセキュア・リモート・アクセス・トンネルを本質的に終端し、シグナリング、音声およびデータトラヒックに対して相互認証、暗号化およびデータインテグリティを提供する働きをする。

ＰＬＭＮ２００内に２つの交換ノードが示されている。これらは、回線交換トラヒックまたは音声トラヒックを扱う移動通信交換局ＭＳＣ２１０と、データ、映像またはＶｏＩＰトラヒックなどのパケット交換トラヒックを扱うサービングＧＰＲＳサポートノードＳＧＳＮ２２０とである。第３のノードは、認証、認可および課金（ＡＡＡ : authentication, authorization and accounting）プロキシ／サーバ２３０であり、セキュリティゲートウェイＳＥＧＷ１２０およびホームロケーションレジスタＨＬＲ２４０と通信する。ＡＡＡプロキシ／サーバ２３０とホームロケーションレジスタ２４０の両方の構造および動作、ならびにそれらの例えばＭＳ３００との相互作用は当技術分野では公知であり、ここでこれ以上は説明しない。さらに、本発明を説明するために必要な要素だけが図１に描かれていることが理解されるべきである。両方の要素とも図に示されていない他の要素を含んでもよいし、またそれらの要素と相互に作用してもよいことも、当業者なら分かるであろう。

ジェネリック・アクセス・ネットワーク１００、１１０は、ＰＬＭＮコアネットワークノードから見ると、本質的にトランスペアレントである。これは、ＧＡＮＣ１１０が種々のノードに対して標準ＰＬＭＮインタフェースを利用することによって達成される。この実施形態では、ＧＡＮＣ１１０とＰＬＭＮ２００の両方とも、第２世代および第３世代の移動体サービスをサポートする。言い換えると、これらは、ＧＳＭ（Ｇｌｏｂａｌ Ｓｙｓｔｅｍ ｆｏｒ Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）、ＥＤＧＥ（Ｅｎｈａｎｃｅｄ Ｄａｔａ ｒａｔｅｓ ｆｏｒ ＧＳＭ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ）およびＧＰＲＳ（Ｇｅｎｅｒａｌ Ｐａｃｋｅｔ Ｒａｄｉｏ Ｓｅｒｖｉｃｅ ｎｅｔｗｏｒｋｓ）のサービスと、ＵＭＴＳ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｍｏｂｉｌｅ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ Ｓｙｓｔｅｍ）もしくはＷＣＤＭＡ（Ｗｉｄｅｂａｎｄ Ｃｏｄｅ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ）のサービスをサポートする。それに応じて、ＧＡＮＣ１１０は、２Ｇ音声トラヒックに関して（非特許文献５に規定のように）移動通信交換局ＭＳＣ２１０向けにＡインタフェースを利用し、２Ｇ／ＧＰＲＳサービスへのアクセスを提供するとき（非特許文献６に規定のように）サービングＧＰＲＳサポートノードＳＧＳＮ２２０向けにＧｂインタフェースを利用する。ＧＡＮＣ１１０が３Ｇサービス（ＷＣＤＭＡ／ＵＭＴＳ）へのアクセスを提供するとき、（非特許文献７に規定のように）ＭＳＣ２１０向けにＩｕ−ｃｓインタフェースおよびＳＧＳＮ２２０向けにＩｕ−ｐｓインタフェースを使用する。ＧＡＮＣ１１０は、自装置に接続する各ＭＳ３００に対して必要な動作モード、すなわち本明細書に記載のＧＡＮ Ａ／ＧｂモードまたはＧＡＮ Ｉｕモードのどちらかを選択し、そのＭＳがＧＡＮＣ１１０に接続している間このモードを使用する。

別の実施形態によれば、ＧＡＮＣ１１０とＰＬＭＮ２００の両方とも、第３世代移動体サービスだけをサポートする、すなわち、ＧＡＮ Ｉｕ動作モードだけをサポートすることも可能である。

第３世代移動体アクセス・ネットワークまたはＵＴＲＡＮからＧＡＮ Ｉｕモードのジェネリック・アクセス・ネットワークまたはＧＡＮへのハンドオーバで従う手順が、決められた３ＧＰＰ規格の主題であるが、ここではこれ以上説明しない。ハンドオーバでは、モニタし、ハンドオーバについて報告し、それによりハンドオーバをトリガするために、ＭＳが、ＧＡＮＣまたはＧＡＮセルに対して使用する識別子を含む、隣接セルの周波数チャネル番号およびスクランブリングコードのリストを受信していることを前提としている。３ＧＰＰ規格では、これらのパラメータは、ＵＴＲＡ絶対無線周波数チャネル番号もしくはＵＡＲＦＣＮと、プライマリスクランブリングコードもしくはＰＳＣと呼ばれる。ＧＡＮＣ、というよりこのＧＡＮＣによって取り扱われるジェネリック・アクセス・ネットワークセルまたはＧＡＮセルは、ＲＮＣにとって隣接セルとして構成される。それに応じて、ＧＡＮセルが周波数間セルと確認された場合、ＲＮＣは、モニタすべき周波数のリストの中に、周波数チャネル番号およびこのＧＡＮセルまたはＧＡＮＣを識別するスクランブリングコードを含める。ソースセルが使用するのと同じ周波数を使用する隣接セルすなわち周波数内セルに関しては、ＲＮＣは、モニタすべき隣接セルリストの中にこのセルを識別するスクランブリングコードだけを含める。図２に示されるように、ＭＳはジェネリック・アクセス・ネットワークのＧＡＮＣに前もって登録しているとさらに想定されている。登録手順について、以下でより詳細に説明する。回線交換（ＣＳ）ハンドオーバは、ＭＳがＵＴＲＡＮのアクティブ呼であることも暗示する。同じ原理は、ＰＳハンドオーバの場合、すなわち移動局がＵＴＲＡＮでパケットセッションを行っているときにも使用しうる。ハンドオーバは、ＲＮＣから受信した隣接セルリストに含まれる隣接セルの強度を識別する測定報告メッセージをＭＳが送信することから始まる。移動局は、ＧＡＮセルに関して最高の信号レベルを報告するであろうが、これは実際に測定されたＧＡＮの信号レベルではなく、ＭＳまたはそのユーザ装置のＧＡＮに対する好みを示すことを可能にする人工的な値である。この測定報告および他の内部アルゴリズムに基づき、ＲＮＣは、ＧＡＮセルへのハンドオーバの開始を決定する。

ＭＳおよびＭＳが接続しているＰＬＭＮがＷＣＤＭＡ技術をサポートするとき、ＲＮＣが送信する隣接セル周波数リストは、好ましくはハンドオーバに適しているターゲットセルとして、すなわち隣接セルとして、現在のサービングセルと同じ無線周波数を共有する周波数内隣接セルだけを含む。一部のＷＣＤＭＡ移動局のユーザ装置は、異なる周波数を同時にモニタすることができなくてもよい。ＲＮＣから受信したモニタする周波数の中に異なる周波数が含まれる場合、これらの移動局は、ネットワークによってコンプレスモードに入るように構成されなければならない。コンプレスモードは、これらの異なる周波数に合わせ、測定を実行するために、移動局がタイムスロットを割り当てられなければならないことを意味する。ＰＬＭＮに接続された移動局の一部だけがＧＡＮ使用可能であろうから、ＧＡＮに関係がある周波数番号がＲＮＣセルで使用されている周波数番号と同じであることはいっそう重要であり、そうしないとＧＡＮをサポートしていない移動局は、アクセスできないセルのために、存在しない周波数の周波数測定を試みて貴重なリソースを無駄にするであろう。本発明によれば、これは、現在のサービングセルの使用周波数をＧＡＮＣに伝えるように、移動局と無認可アクセス・ネットワークまたはＧＡＮとの間の登録手順を変更することによって達成される。また、特定の周波数番号でかつ特定の公衆陸上移動体ネットワークで使用する正しいスクランブリングコードをＧＡＮＣが決定できるようにする小さなマッピングテーブルを、ＧＡＮＣが有するように構成される。

変更登録手順が図２に示されている。登録は、現在のサービングＧＡＮＣすなわち移動局の現在位置にサービスを提供するＧＡＮＣと行われる。移動局が登録を試みるＧＡＮＣ、通常は移動局のホームＰＬＭＮに関係があるＧＡＮＣが、移動局にその現在位置でサービスを提供できない場合、この前に、リディレクション手順があってもよい。登録手順の目的は、移動局が適切なＧＡＮＣに確実に登録され、移動局が今はジェネリックＩＰアクセス・ネットワークを通して接続され、確立したＴＣＰ接続を介して特定のＩＰアドレスで応じられることをＧＡＮＣに通知することである。この手順は、移動局にジェネリック・アクセス・ネットワークサービスと関係がある動作パラメータも提供する。登録手順に先立ち、移動局は、ＧＡＮＣと関係があるセキュリティゲートウェイＳＥＧＷとサービングＧＡＮＣ自体の両方の完全修飾ドメイン名（ＦＱＤＮ）を提供される。こうして、登録手順は、ステップ１のＳＥＧＷ ＦＱＤＮをＩＰアドレスに解決するためのドメインネームサーバＤＮＳクエリから始まる。移動局がＳＥＧＷのＩＰアドレスを有する場合、このステップは省略される。ステップ２で、ＳＥＧＷへのセキュアＩＰｓｅｃトンネルが確立される。ステップ３で、ＧＡＮＣ ＦＱＤＮをＩＰアドレスに解決するためにさらなるＤＮＳクエリがセキュアトンネルを通して実行されるが、移動局が既にそのアドレス持っている場合は省略される。ステップ４で、移動局は、ＧＡＮＣのＴＣＰポートへのＴＣＰ接続を設定し、登録要求メッセージを送信することによって登録を試みる。この要求は、現在のサービングセルのセル識別子の形態の位置情報を含む。本発明に関して現在のサービングセルがＷＣＤＭＡ／ＵＴＲＡＮセルである場合、情報はＬＡＩおよび３Ｇセルアイデンティティからなる。現在のサービングセルがＧＳＭ／ＧＥＲＡＮセルである場合、現在のＰＬＭＮセルに関するセルグローバル識別子（ＣＧＩ、Cell Global Identifier）が含まれるであろう。移動局アイデンティティ（ＩＭＳＩ）のような他の情報も含まれる。このサービングセルおよび移動局アイデンティティ情報に加えて、登録要求メッセージは、本発明の一部として、移動局がＵＴＲＡＮまたはＷＣＤＭＡのアクセス・ネットワークセルで現在アクティブの場合、ＰＬＭＮセルで使用されている現在の周波数を識別する情報も含む。この情報は、周波数番号（ＵＡＲＦＣＮ）でもよい。ステップ５では、ＧＡＮＣは、ＧＡＮシステム情報を含む登録承認メッセージを送信して、登録を承認する。この事例では、ＧＡＮＣは、この登録にはＧＡＮ Ｉｕモードを使用すると決定し、ＧＡＮシステム情報は、チャネル周波数番号（ＵＡＲＦＣＮ）およびＧＡＮセルに対応するスクランブリングコード（ＰＳＣ）をはじめとするＧＡＮセルに関するセル記述を含み、さらにＧＡＮセルのロケーションエリア識別情報およびＧＡＮセルの３Ｇセルアイデンティティのような他の情報をさらに含む。

ＧＡＮＣは、図３に示されるテーブルを有するように構成される。各ＰＬＭＮに関して、このテーブルは、チャネル周波数番号をスクランブリングコードまたはＰＳＣにマッピングするエントリのセットを有する。ステップ４の登録要求メッセージの中で受信した「使用周波数」とこのテーブルを使用して、ＧＡＮＣは、正しいスクランブリングコードを確かめ、ステップ５で移動局に送信する登録承認メッセージの一部として、ＧＡＮシステム情報の中でこれをチャネル周波数番号とともに送信することができる。図３に示される例を使用して、ＰＬＭＮｘに関して、使用チャネル周波数番号またはＵＡＲＦＣＮの１４８は、上のテーブルのエントリに相当し、ＧＡＮＣスクランブリングコードまたはＰＳＣの２２０を与える。同様に、移動局がＰＬＭＮｙのＲＮＣからサービスを現在提供され、周波数１６１を使用する場合、ＧＡＮＣは、この周波数を対応するスクランブリングコードまたはＰＳＣの３１０とともに選択してもよい。この情報は、隣接セルとしてサービングＧＡＮＣを含む関連ＲＮＣの中にも構成される。その結果として、移動局がＵＴＲＡＮセルの中で続いてアクティブモードにあり、ハンドオーバの開始を望む場合、これは、周波数を切り替える必要なしに行われてもよい。同様に、隣接ＲＮＣからサービスを提供される移動局はすべて、測定報告のデータを集めるために異なる周波数に合わせることも強いられない。

図３に示されるマッピングテーブルは、使用周波数またはＵＡＲＦＣＮのそれぞれに割り当てられたスクランブリングコードまたはＰＳＣを示す。しかし、このマッピングは、代替実施形態によれば、各ＰＬＭＮに関してまたはもっとはっきり言えば報告されたサービングセル識別子の他の何らかの部分に対してＰＳＣを１つだけを定めることで減少できよう。この場合、ＧＡＮＣは、移動局から登録要求メッセージの中で受信したＵＡＲＦＣＮを登録承認メッセージに含まれるＧＡＮシステム情報にコピーする。また、ＧＡＮＣは、報告されたサービングセル識別子の全部または一部に基づき、小さなマッピングテーブルからＰＳＣを選択する。

また別の実施形態によれば、図３に示されるマッピングテーブルはＧＡＮＣに必要ない。各使用周波数に対してスクランブリングコードまたはＰＳＣを定めるのではなくて、ＧＡＮＣは、このＧＡＮＣによってサービスを提供されるすべての呼で使用される唯一のＰＳＣを有するように構成される。この場合、ＧＡＮＣは、移動局から受信した図２のステップ４の登録要求メッセージの中のＵＡＲＦＣＮを図２のステップ５で送信される登録承認メッセージに含まれるＧＡＮシステム情報にコピーする。次いで、ＧＡＮＣ ＰＳＣも、登録承認メッセージに含まれることになる。

Claims (11)

1. 移動局とＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークとの間で、無線ネットワーク制御装置が制御する公衆陸上移動体ネットワークセルを通して行われているアクティブ呼またはパケットセッションの、前記公衆陸上移動体ネットワークセルから、前記ＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークに接続された無認可アクセス・ネットワーク制御装置がサービスを提供する無認可アクセス・ネットワークセルへのハンドオーバを促進する方法であって、
   前記無認可アクセス・ネットワーク制御装置において、前記移動局から登録要求メッセージを受信し、前記登録要求メッセージから前記公衆陸上移動体ネットワークセルで使用されている無線周波数を示す情報を抽出する工程と、
   前記無線周波数を前記公衆陸上移動体ネットワークセルにおける無認可アクセス・ネットワーク制御装置の識別周波数として選択し、公衆陸上移動体ネットワークセルで使用されている無線周波数とは異なる無線周波数を示すことなしに、前記移動局が前記無認可アクセス・ネットワークセルの信号強度を無線ネットワーク制御装置に報告できるようにする工程と、
   前記選択した無線周波数を示す情報を前記無認可アクセス・ネットワーク制御装置の識別子と共に含む登録承認メッセージを、前記移動局に送信する工程と
   を有することを特徴とする方法。
2. 前記識別子は、前記移動局が前記無認可アクセス・ネットワークセルからの信号強度を前記無線ネットワーク制御装置に報告するとき、前記無認可アクセス・ネットワーク制御装置を識別するために使用しうるスクランブリングコードであることを特徴とする、請求項１に記載の方法。
3. 無線周波数を示す前記情報を使用して前記無認可ネットワーク制御装置の前記識別子を選択する工程をさらに有することを特徴とする、請求項１または２に記載の方法。
4. 前記登録要求受信工程は、少なくとも１つの公衆陸上移動体ネットワークおよび前記公衆陸上移動体ネットワークセルを識別する情報を受信する工程を有し、少なくとも１つの公衆陸上移動体ネットワークおよび前記公衆陸上移動体ネットワークセルを識別する前記情報を使用して、前記無認可ネットワーク制御装置の前記識別子を選択する工程をさらに有することを特徴とする、請求項１または２に記載の方法。
5. 移動局とＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークとの間の、無線ネットワーク制御装置が規定する公衆陸上移動体ネットワークセルを通したアクティブ呼またはパケットセッションの、前記公衆陸上移動体ネットワークセルから、前記ＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークに接続された無認可アクセス・ネットワーク制御装置が制御する無認可アクセス・ネットワークセルへのハンドオーバを促進する方法であって、
   前記移動局が前記無認可アクセス・ネットワーク制御装置に登録する工程であって、前記公衆陸上移動体ネットワークセルで使用されている無線周波数を識別する情報を含むメッセージを送信する工程と、前記公衆陸上移動体ネットワークセルにおいて無認可無線アクセス・ネットワーク制御装置の識別用に使用する無線周波数と同一の無線周波数を示す情報を含む登録承認メッセージを前記無認可アクセス・ネットワーク制御装置から受信する工程を有する登録する工程と、
   前記公衆陸上移動体ネットワークセルで使用されている無線周波数とは異なる無線周波数を示すことなしに、前記無認可アクセス・ネットワークセルの信号強度を示す測定報告を、前記無線ネットワーク制御装置に送信する工程と
   を有することを特徴とする方法。
6. 前記登録承認メッセージにおいて前記無認可アクセス・ネットワークの識別子を受信し、前記無認可アクセス・ネットワークセルの信号強度を識別する前記測定報告の中に前記識別子を含める工程とをさらに有することを特徴とする、請求項５に記載のハンドオーバを促進する方法。
7. 無認可アクセス・ネットワーク制御装置（１１０）が制御する無認可アクセス・ネットワークセル内に位置する移動局に対して、少なくとも１つのＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワーク（２００）へのアクセスを提供するように構成され、かつ、移動局（３００）と前記公衆陸上移動体ネットワークの１つとの間で、無線ネットワーク制御装置が制御する公衆陸上移動体ネットワークセルを通して行われているアクティブ呼またはパケットセッションのハンドオーバを受け付けるように構成された無認可アクセス・ネットワーク制御装置（１１０）であって、
   前記移動局にサービスを提供している現在の公衆陸上移動体ネットワークセルを識別する情報と、前記サービスを提供している現在の公衆陸上移動体ネットワークセルの無線周波数を示す情報とを含む登録要求メッセージを、ハンドオーバの前に移動局（３００）から受信し、
   前記無線周波数を、前記現在の公衆陸上移動体ネットワークセルから、前記移動局のアクティブ呼またはパケットセッションのハンドオーバを受け入れ可能な無認可アクセス・ネットワークセルの識別子としての識別コードと組み合わせて選択し、
   前記無線周波数を示す情報および前記識別子を含む登録承認メッセージを前記移動局に送信する
   ように構成されていることを特徴とする無認可アクセス・ネットワーク制御装置（１１０）。
8. 前記無線周波数を使用して前記識別コードを選択するようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項７に記載の無認可アクセス・ネットワーク制御装置。
9. 前記移動局にサービスを提供するＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークを識別する情報を前記登録要求メッセージから抽出するように更に構成され、
   前記無認可アクセス・ネットワーク制御装置は、少なくとも１つのＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークの識別コードに無線周波数をマッピングした情報を格納し、前記登録承認メッセージで送信する前記識別コードを決定するために、前記格納された情報を参照し、前記登録要求メッセージにおいて受信した前記無線周波数を示す情報及び前記ＷＣＤＭＡ公衆陸上移動体ネットワークを識別する情報の一方又は両方を使用するように構成されている
   ことを特徴とする請求項７または８に記載の無認可アクセス・ネットワーク制御装置。
10. 前記格納された情報は、１つのスクランブリングコードを、無線周波数のグループにマッピングすることを特徴とする請求項９に記載の無認可アクセス・ネットワーク制御装置。
11. 前記無線周波数のグループは、単一の公衆陸上アクセス・ネットワークについて使用されることを特徴とする請求項１０に記載の無認可アクセス・ネットワーク制御装置。

Images