JP2011502021A - 心室部位間の刺激遅延の判定 - Google Patents

心室部位間の刺激遅延の判定 Download PDF

Info

Publication number
JP2011502021A
JP2011502021A JP2010532027A JP2010532027A JP2011502021A JP 2011502021 A JP2011502021 A JP 2011502021A JP 2010532027 A JP2010532027 A JP 2010532027A JP 2010532027 A JP2010532027 A JP 2010532027A JP 2011502021 A JP2011502021 A JP 2011502021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bvo
interval
bvo interval
activation
intrinsic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010532027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5149390B2 (ja
Inventor
ユー、インホン
ディン、ジャン
Original Assignee
カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド filed Critical カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド
Publication of JP2011502021A publication Critical patent/JP2011502021A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5149390B2 publication Critical patent/JP5149390B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/362Heart stimulators
    • A61N1/3627Heart stimulators for treating a mechanical deficiency of the heart, e.g. congestive heart failure or cardiomyopathy
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
    • A61N1/18Applying electric currents by contact electrodes
    • A61N1/32Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents
    • A61N1/36Applying electric currents by contact electrodes alternating or intermittent currents for stimulation
    • A61N1/362Heart stimulators
    • A61N1/365Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential
    • A61N1/368Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential comprising more than one electrode co-operating with different heart regions
    • A61N1/3684Heart stimulators controlled by a physiological parameter, e.g. heart potential comprising more than one electrode co-operating with different heart regions for stimulating the heart at multiple sites of the ventricle or the atrium
    • A61N1/36843Bi-ventricular stimulation

Abstract

右心室および左心室の早発内因性活性化および遅発内因性活性化が判定される。この情報は、遅発内因性活性化に該当する心室に送出されるペーシングエネルギーと、早発内因性活性化を有する心室内で検知される脱分極であって、ペーシングエネルギーに応答して誘発される脱分極からの間隔に応じて両室ペーシング間隔を計算するために使用される。

Description

本文書は、一般に、心臓治療に関し、制限のためではないがより詳細には、心室部位間の刺激遅延を判定することに関する。
(優先権の主張)
優先権の利益は、2007年10月29日に出願された米国特許出願第60/983,548号に対して請求され、その出願は参照により本明細書に組込まれる。
心臓調律管理デバイスは、心臓調律(cardiac rhythm)の乱れを処置するために、選択された心腔に電気刺激を供給する埋め込み型デバイスを含む。ペースメーカは、タイミングをとったペーシングパルスによって心臓をペーシングする心臓調律管理デバイスである。ペースメーカが使用される最も一般的な状況は、心室レートが著しく遅い徐脈の処置においてである。断続的なまたは永久的な房室伝動障害(atrio−ventricular conduction defect)(AVブロック)および洞不全症候群(sick sinus syndrome)は、永久的なペーシングが指示される可能性がある徐脈の最も一般的な原因を示す。適切に機能する場合、ペースメーカは、適切な調律で心臓が自分自身をペーシングできないことを補償して、最低心拍数を強制するか、または、人工的にAV伝動を回復させることによって代謝要求を満たす。
ペーシング治療はまた、心不全の処置において使用されうるものであり、心不全は、心臓機能の異常が、末梢組織の代謝要求を満たすのに適切なレベルより低下する可能性がある正常以下の心拍出量をもたらす臨床症候群を指す。心不全は、種々の理由で生じる可能性があり、虚血性心臓疾患が最も一般的である。一部の心臓疾患被検者は、心室内または心室間伝動障害(たとえば、脚ブロック(bundle branch blocks))を患うため、彼等の心拍出量は、電気刺激によって心室収縮の同期を改善することによって増加する可能性がある。これらの問題を処置するために、心房または心室収縮の協調を改善しようと試みて(心臓再同期治療(cardiac resynchronization therapy)(CRT)と呼ばれることがある)、1つまたは複数の心腔に適切にタイミングをとった電気刺激を供給する埋め込み型心臓デバイスが開発された。心室再同期は、心不全を処置するときに有用である。その理由は、直接的に変力性(inotropic)ではないが、再同期は、心室のより協調した収縮をもたらし、ポンピング効率を改善し、心拍出量を増加させる可能性があるからである。
CRTは、両方の心室に対して同時に、あるいは、所定の両室オフセット(biventricular offset)(BVO)間隔で別々に、かつ、内因性心房収縮の検出または心房ペースに対して所定の房室遅延(atrio−ventricular delay)(AVD)間隔の後に、刺激パルスを印加しうる。
例1はシステムを述べる。この例では、システムは、右心室内因性活性化を検知するよう構成された右心室検知チャネルを備える。この例では、システムはまた、左心室内因性活性化を検知するよう構成された左心室検知チャネルを備える。この例では、システムはまた、右心室にペーシングエネルギーを送出するよう構成された右心室ペーシングチャネルを備える。この例では、システムはまた、左心室にペーシングエネルギーを送出するよう構成された左心室ペーシングチャネルを備える。この例では、システムはまた、右心室および左心室検知チャネルおよびペーシングチャネルに通信可能に結合される埋め込み型または外部プロセッサとを備え、プロセッサは、検知された右心室および左心室内因性活性化に関する情報を使用して、第1心周期中に、右心室内因性活性化および左心室内因性活性化の早発活性化および遅発活性化を判定し、第2心周期中に、遅発活性化に該当する心室に第1ペーシングエネルギーをトリガーし、早発活性化に該当する心室内の第1脱分極(depolarization)であって、第1ペーシングエネルギーに応答して誘発される、第1脱分極の標示(indication)を受信し、第1ペーシングエネルギーの時間から第1脱分極の時間までの第1間隔(β)を測定し、第1間隔(β)に応じて、左心室ペースと右心室ペースとの間の第1両室ペーシング間隔、第1両室オフセット(biventricular offset)(BVO)間隔、を計算するよう構成される。
例2では、例1のシステムは、任意選択で、右心房事象後の所定の房室遅延(AVD)で第1ペーシングエネルギーをトリガーするよう構成されるプロセッサを備える。
例3では、例1〜2の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、プロセッサが、
BVO=k(β)
として第1BVO間隔を計算するよう構成され、
式中、0≦|k|≦1であるように構成される。
例4では、例1〜3の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、kが0.5であるように構成される。
例5では、例1〜4の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、
BVO=k(β)+k
として第1BVO間隔を計算するよう構成され、
式中、係数kおよびkが、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるプロセッサを備える。
例6では、例1〜5の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、心房事象を検知するよう構成される心房検知チャネルを備え、プロセッサが、検知された心房事象および検知された右心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定し、検知された心房事象および検知された左心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定し、AVおよびAVに応じて第2BVO間隔を計算するよう構成される。
例7では、例1〜6の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、BVO=k(AV)+k(AV)+kとして第2BVO間隔を計算するよう構成され、
式中、係数k、kおよびkが、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるAVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるプロセッサを備える。
例8では、例1〜7の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、BVO=k(ΔRL)+kとして第2BVO間隔を計算するよう構成され、式中、ΔRLが、AVとAVとの差であり、係数kおよびkが、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるプロセッサを備える。
例9では、例1〜8の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、第1BVO間隔または第2BVO間隔の少なくとも一方を使用してBVO間隔を設定するよう構成されるプロセッサを備える。
例10では、例1〜9の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、第1BVO間隔および第2BVO間隔に応じてBVO間隔を設定するよう構成されるプロセッサを備える。
例11では、例1〜10の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、BVO=k(β)+k10(AV)+k11(AV)+k12としてBVO間隔を設定するよう構成され、式中、係数k、k10、k11およびk12が、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβ、AVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるプロセッサを備える。
例12では、例1〜11の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、BVO=k13(β)+k14(ΔRL)+k15としてBVO間隔を設定するよう構成され、式中、ΔRLが、AVとAVとの差であり、係数k13、k14およびk15が、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβおよびΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるプロセッサを備える。
例13では、例1〜12の任意の1つまたは複数のうちのシステムは、任意選択で、第1BVO間隔と第2BVO間隔との間で選択することによってBVO間隔を設定するよう構成されるプロセッサを備える。
例14は、心臓再同期治療を被検者に送出するために所望のペーシングパラメータを設定する方法を述べ、方法は、右心室内因性活性化を検知すること、左心室内因性活性化を検知すること、検知された右心室および左心室内因性活性化に関する情報を使用して、第1心周期中に、右心室内因性活性化および左心室内因性活性化の早発活性化および遅発活性化を判定すること、第2心周期中に、遅発活性化に該当する心室に第1ペーシングエネルギーを送出すること、早発活性化に該当する心室内の第1脱分極であって、第1ペーシングエネルギーに応答して誘発される、第1脱分極を検知すること、第1ペーシングエネルギーの時間から第1脱分極の時間までの第1間隔(β)を測定すること、および、第1間隔(β)に応じて、左心室ペースと右心室ペースとの間の第1両室ペーシング間隔、第1両室オフセット(BVO)間隔、を計算することを含む。
例15では、例14の方法は、任意選択で、第1ペーシングエネルギーを送出することが、右心房事象後の所定所望の房室遅延(AVD)で送出することを含むように実施される。
例16では、例14〜15の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、第1BVO間隔を計算することが、BVO=k(β)とすることを含み、式中、0≦|k|≦1であるように実施される。
例17では、例14〜16の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、kが0.5であるように実施される。
例18では、例14〜17の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、第1BVO間隔を計算することが、BVO=k(β)+k
とすることを含み、式中、係数kおよびkが、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるように実施される。
例19では、例14〜18の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、心房事象を検知すること、検知された心房事象および検知された右心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定すること、検知された心房事象および検知された左心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定すること、および、AVおよびAVに応じて第2BVO間隔を計算することを含む。
例20では、例14〜19の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、BVO=k(ΔRL)+kであり、式中、ΔRLが、AVとAVとの差であり、係数kおよびkが、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるように実施される。
例21では、例14〜20の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、BVO間隔を設定することが、第1BVO間隔または第2BVO間隔の少なくとも一方を使用することを含むように実施される。
例22では、例14〜21の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、BVO間隔を設定することが、第1BVO間隔および第2BVO間隔に応じて設定することを含むように実施される。
例23では、例14〜22の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、BVO間隔を設定することが、BVO=k(β)+k10(AV)+k11(AV)+k12とすることを含み、式中、係数k、k10、k11およびk12が、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβ、AVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるように実施される。
例24では、例14〜23の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、BVO間隔を設定することが、BVO=k13(β)+k14(ΔRL)+k15
とすることを含み、式中、ΔRLが、AVとAVとの差であり、係数k13、k14およびk15は、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβおよびΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔が、心臓機能パラメータの測定によって判定されるように実施される。
例25では、例14〜24の任意の1つまたは複数のうちの方法は、任意選択で、BVO間隔を設定することが、第1BVO間隔と第2BVO間隔との間で選択することを含むように実施される。
本概要は、本特許出願の主題の概要を提供することを意図される。本発明の排他的でかつ網羅的な説明を提供することを意図されない。詳細な説明は、本特許出願に関するさらなる情報を提供するために含まれる。
心臓再同期治療を提供するシステムまたはシステムの所定部分の実施例の概要を示す図である。 心臓再同期治療を提供するシステムまたはシステムの所定部分の実施例の概要を示す図である。 心臓再同期治療を提供するシステムまたはシステムの所定部分の実施例の概要を示す図である。 第1または第2両室オフセット(BVO)を計算する方法または方法の所定部分の実施例の概要を示す図である。 第1または第2両室オフセット(BVO)を計算する方法または方法の所定部分の実施例の概要を示す図である。 BVOを設定する方法の一部分の実施例の概要を示す図である。
必ずしも一定比例尺に従って描かれていない図面では、同じ数字は、異なる図において同じコンポーネントを述べてもよい。異なる添え字を有する同じ数字は、同じコンポーネントの異なる例を示してもよい。図面は、一般に、本文書で説明される種々の実施形態を、制限としてではなく例として示す。
一般に、両室ペーシングは、エネルギーが右心室と左心室の両方に送出されるペーシングを含む。いくつかの実施例では、両室ペーシング中、右心室および左心室に対するペースは、両室オフセット(BVO)間隔(左心室オフセット(left ventricular offset)(LVO)間隔または心室−心室(ventricle−ventricle)(VV)遅延と呼ばれることもある)と呼ばれるペース間の間隔によって、同時に、または、実質的に同時に送出される。ある実施例では、BVOは、両方の心室を実質的に同時にペーシングするように計算されるかまたはゼロに設定されうる、あるいは、BVO間隔は、左心室および右心室を順次ペーシングするように計算されるかまたは非ゼロに設定されうる。
とりわけ、右心室および左心室の早発内因性活性化(earlier intrinsic activation)および遅発内因性活性化(later intrinsic activation)を判定し、(1)遅発内因性活性化に該当する心室に送出される第1ペーシングエネルギーと、(2)早発内因性活性化を有する心室内で検知される脱分極(depolarization)であって、ペーシングエネルギーに応答して誘発される、脱分極からの間隔に応じて第1BVO間隔を計算することによって、第1BVO間隔が確立されるかまたは調整されうることを、本発明者等は認識した。
図1は、心臓再同期治療を提供するシステム100の実施例の概要を示す。ある実施例では、システム100は、右心室検知チャネル10、右心室ペーシングチャネル20、左心室検知チャネル30、および左心室ペーシングチャネル40を有するプロセッサ50を含む。いくつかの実施例では、右心室検知チャネル10はセンス増幅器11を含み、左心室検知チャネル30はセンス増幅器31を含み、右心室ペーシングチャネル20はパルス発生器21を含み、左心室ペーシングチャネル40はパルス発生器41を含む。他の実施例では、右心室検知チャネル10または右心室ペーシングチャネル20は、リード線15上にまたは他の所に配設された電極16に結合され、左心室検知チャネル30または左心室ペーシングチャネル40は、リード線35上にまたは他の所に配設された電極36に結合される。
いくつかの実施例では、リード線15は、右心室の中隔領域、自由壁領域、または別の領域などの右心室内に位置するよう構成される電極16に、センス増幅器11またはパルス発生器21を電気結合するよう構成される。同様に、リード線35は、左心室の中隔領域、自由壁領域、または別の領域などの左心室内に位置するよう構成される電極36に、センス増幅器31またはパルス発生器41を電気結合するよう構成される。
図1の実施例では、プロセッサ50は、埋め込み型コンポーネント、外部コンポーネント、あるいは、埋め込み型コンポーネントおよび外部コンポーネントの組合せまたは置換であってよい。ある実施例では、プロセッサ50の少なくとも一部分が外部プロセッサを含む場合、プロセッサ50は、残りの埋め込み型コンポーネント(センス増幅器11、31、パルス発生器21、41、リード線15、35、または電極16、36など)と(テレメトリ(telemetry)、RF、または他の通信プロトコルなどによって)通信可能に結合されるよう構成される。ある実施例では、埋め込み型プロセッサは、低減されたまたは最小の機能または電力消費を有するよう構成される。いくつかの実施例では、プロセッサ50が、BVO間隔を計算することなど、複雑な操作を計算する外部プロセッサを含むことが有利である。他の実施例では、外部プロセッサは、ローカルかまたはリモートである外部デバイスを含む。ある実施例では、プロセッサ50は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ロジック回路、または他のプロセッサを含む。
図2は、被検者101内に埋め込まれるよう構成されるプロセッサ50を含むシステム200の一部分の実施例の概要を示す。システム200は、ローカルプログラマ70またはリモートプログラマ75の少なくとも一方を含む。ローカルプログラマ70およびリモートプログラマ75は共に、外部コンポーネントである。ある実施例では、ローカルプログラマ70は、手持ち式プログラマ、または、プロセッサ50と通信可能に近接した状態で配置されることが可能な他のプログラマを含む。プロセッサ50とローカルプログラマ70との近接範囲は、データ通信のタイプに応じて変わる可能性があり、通信タイプの物理的制約によって拘束される。ある実施例では、リモートプログラマ75は、プロセッサ50と直接的にまたは間接的に(たとえば、別のデバイス、たとえば、ルータ、ローカルプログラマ70などを通して)通信するよう構成される任意のプログラマを含む。種々の実施例では、リモートプログラマ75は、複数の埋め込み式のまたは外部のデバイスと通信し、そこからの情報を格納するよう構成され、また、被検者101から長い距離のところに位置するよう構成される。
ある実施例では、ローカルプログラマ70またはリモートプログラマ75は、プロセッサ50に情報を送出するか、または、プロセッサ50から情報を受信するよう構成される。情報は、プログラミング情報、被検者データ、デバイスデータ、あるいは他の命令、警報、または他の情報を含みうる。さらに、ローカルプログラマ70またはリモートプログラマ75は、被検者101またはシステムコンポーネントについての状態の電子メールによる警報を送出することなどによって、ユーザまたは医師に送出されるかまたは受信された情報を通信するよう構成される。
図3は、心臓再同期治療を提供するシステム300の実施例の概要を示す。ある実施例では、システム300は、心房検知チャネル60を有するプロセッサ50を含む。心房検知チャネル60は、右心房検知チャネルまたは左心房検知チャネルの少なくとも一方を含む。いくつかの実施例では、心房検知チャネル60は、センス増幅器61を含み、心房検知チャネル60は、電極66を有するリード線65に結合される。リード線65は、センス増幅器61を電極66に電気結合するよう構成され、電極66は、被検者101の右心房または左心房の少なくとも一方に位置するよう構成される。
心臓再同期治療(Cardiac Resynchronization Therapy:CRT)
CRTが使用されて、ペーシングパルスを使用することによって被検者の心臓ポンピング機能が改善され、それにより、心室間および心室内の少なくとも一方の伝動障害が補償されうる。CRTは、心房トラッキング(atrial−tracking)またはAV順次モード(sequential mode)で送出されることがあり、BVO間隔の仕様(specification)を含む。BVO間隔は、心房収縮期中に前負荷がかけられた後に、収縮期(systole)中に心室が同期することをもたらすのに使用されうる。こうして、所望の心室間同期および所望の房室同期が共に達成される。無傷でかつ正常に機能するAV伝動経路を有する被検者では、早期興奮していない(non−pre−excited)心室は、所望の前負荷(preloading)を達成するために、その心室が内因的に活性化される時間付近において、とにかくペーシングされうる。正常AV伝動を有する被検者では、所望のBVO間隔は、内因性房室間隔と、他の心室を基準として1つの心室について必要とされる早期興奮の量(たとえば、心室伝動障害の程度)との両方に関連しうる。
ある実施例では、CRTは、内因性心周期中に正常より遅く収縮する左心室または右心室の部分によってもたらされる左心室または右心室機能障害を処置するのに使用される。ある実施例では、両室ペーシングは、左心室に送出される第1ペースと、それに続く、BVO間隔で右心室に送出されるペースによって左心室を早期興奮させることによって、CRTを処理しうる。別の実施例では、右心室は、右心室に送出される第1ペースと、それに続く、BVO間隔で左心室に送出されるペースによって早期興奮されうる。ある実施例では、左心室電極は左心室自由壁を興奮させ、一方、右心室電極は心室中隔を興奮させる。他の実施例では、左心室電極は心室中隔を興奮させ、一方、右心室電極は左心室自由壁を興奮させる。左心室または右心室の自由壁および中隔の同時収縮を行うことが望ましい場合がある。
両室オフセット(BVO)間隔の計算
ある実施例では、BVO間隔は、埋め込み後に実施される臨床血行動態試験(clinical hemodynamic testing)を使用して被検者に対して指定され、この場合、心臓機能が評価されるにつれて1つまたは複数のパラメータが変更される。たとえば、被検者は、再同期刺激を与えられ、一方、1つまたは複数の早期興奮タイミングパラメータを変更して、最大左心室圧変化率(dP/dt)、心房脈圧、または心拍出量の測定値などの、心臓機能を反映するパラメータを測定することによって判定されるような最大心臓性能をもたらすパラメータが判定されてもよい。しかし、臨床血行動態試験によって個々の被検者について所望のペーシングパラメータを判定することは、難しくかつコストがかかる可能性がある。本発明者等は、特に、ペーシングされた拍動または内因性拍動中に被検者の心臓内で興奮がどのように伝動されるかを反映する、ペース後のまたは内因性の伝動パラメータの測定値から、所望のペーシングパラメータが判定されうることを認識した。
BVOの所望の値を判定するために、無傷のAV経路を有する被検者の母集団に対して実施される臨床血行動態試験から、特定の被検者についての所望のBVO間隔と、右心室と左心室との間のその被検者の測定される伝動遅延との間に相関が存在することを判定することができる。
(以下で説明される)ある所定の係数を予め導出して、後でシステムにプログラム入力するため、または、臨床医によって使用されるために、心臓機能を反映する別のパラメータ(たとえば、最大dP/dtまたは最小心房レート)の同時測定によって判定されるような、測定される内因性伝動パラメータの特定の値を、早期興奮タイミングパラメータの所望の値に関連付ける臨床母集団データを取得することができる。そして、解析が実施されて、早期興奮タイミングパラメータを設定する式で使用される所定の係数の値が導出される。いくつかの実施例では、所定の係数は、以下で説明するように、回帰係数を含む。
図4は、第1BVO間隔を計算することを含む方法400の実施例の概要を示す。一般に、特定心周期について、ほとんどの被検者は、左心室において遅発内因性活性化を、右心室において早発内因性活性化を示す。しかし、他の被検者は、右心室において遅発内因性活性化を、左心室において早発内因性活性化を示す。したがって、左心室および右心室内での内因性心室活性化のシーケンスまたは順序は、生理的に適切なBVO間隔をより正確に計算するために判定される。
405にて、右心室内因性活性化が検知されうる。ある実施例では、右心室内因性活性化は、右心室の第1ロケーション(右心室の中隔領域または自由壁領域など)で検知されうる。ある実施例では、右心室内因性活性化は、右心室検知チャネル10、リード線15、電極16、およびセンス増幅器11を使用して検知されうる。
410にて、左心室内因性活性化が検知されうる。ある実施例では、左心室内因性活性化は、左心室の第1ロケーション(左心室の自由壁領域または中隔領域など)で検知される。ある実施例では、左心室内因性活性化は、左心室検知チャネル30、リード線35、電極36、およびセンス増幅器31を使用して検知される。
415にて、早発活性化および遅発活性化は、同じ心周期中に右心室と左心室との間のものとして判定される。ある実施例では、早発および遅発活性化は、検知された右心室および左心室内因性活性化に関する情報を使用して、第1心周期中に判定される。種々の実施例では、異なる方法が使用されて、早発および遅発活性化が判定される。たとえば、プロセッサは、心房事象(atrial event)に続く第1内因性活性化があるかについて、左心室活性化データおよび右心室活性化データを受信するチャネルを監視し、対応する心室を、判定された早発活性化として記録する。その場合、他の心室は、自動的に、遅発活性化を有するものとみたされうる。他の実施例では、プロセッサは、心房事象からの検知された間隔(または、他の一般的なマーカ)を、右心室および左心室内因性活性化と比較し、その比較から早発活性化する心室を判定するよう構成される。ある実施例では、早発および遅発活性化は、プロセッサ50を使用して判定される。
420にて、第1ペーシングエネルギーは、第2心周期中に遅発活性化に該当する心室に送出される。遅発活性化に該当する心室に送出される第1ペーシングエネルギーは、早発活性化に該当する心室内に脱分極を誘発すると合理的に予想されるペーシングエネルギーを含むことができる(遅発活性化に該当する心室が右心室であると判定された場合、第1ペーシングエネルギーは、右心室に送出され、かつ第1ペーシングエネルギーは、左心室内で脱分極を誘発すると合理的に予想されるようなものである)。ある実施例では、第1ペーシングエネルギーは、右心室ペーシングチャネル20または左心室ペーシングチャネル40の少なくとも一方を使用して送出される。
ある実施例では、420にて、第1ペーシングエネルギーは、心房事象後に所望のAVD間隔で送出される。ある実施例では、心房事象(心房ペースまたは心房センス)は、房室遅延(AVD)間隔の始まりをトリガーする。AVD間隔は、「心臓再同期治療パラメータを設定する方法及びシステム(METHOD AND SYSTEM FOR SETTING CARDIAC RESYNCHRONIZATION THERAPY PARAMETERS)」という名称の同一譲受人に譲渡されたディング(Ding)他の米国特許第7,013,176号、「心臓再同期治療を可変房室遅延で提供する方法及びシステム(METHOD AND SYSTEM FOR DELIVERING CARDIAC RESYNCHRONIZATION THERAPY WITH VARIABLE ATRIO−VENTRICULAR DELAY)」という名称の米国特許第7,123,960号、「心臓再同期治療パラメータを設定する方法及びシステム(METHOD AND SYSTEM FOR SETTING CARDIAC RESYNCHRONIZATION THERAPY PARAMETERS)」という名称の米国特許第7,203,540号、「心臓再同期治療を可変房室遅延で提供する方法及びシステム(METHOD AND SYSTEM FOR DELIVERING CARDIAC RESYNCHRONIZATION THERAPY WITH VARIABLE ATRIO−VENTRICULAR DELAY)」という名称の米国出願第11/206,394号、「心臓再同期治療パラメータを設定する方法及びシステム(METHOD AND SYSTEM FOR SETTING CARDIAC RESYNCHRONIZATION THERAPY PARAMETERS)」という名称の米国出願第11/681,244号に開示されるように、計算され、変更され、設定され、あるいは、その他の方法で調節されるかまたは変更されることが可能であり、それぞれの特許文献が参照によりその全体を組込まれ、AVD間隔を設定するという開示を含む。
425にて、第1脱分極は、早発活性化に該当する心室で検知される。この実施例では、第1脱分極は、第1ペーシングエネルギーの送出によって誘発された脱分極を含みうる。ある実施例では、第1脱分極は、右心室検知チャネル10または左心室検知チャネル30の少なくとも一方を使用して検知されうる。
430にて、第1ペーシングエネルギーの時間から第1脱分極の時間までの第1時間間隔(β)が測定される。いくつかの実施例では、第1ペーシングエネルギーの時間は、第1ペーシングエネルギーを送出する命令をプロセッサ50(または他のコンポーネントまたはユーザ)が発する時間を含みうる、または、第1ペーシングエネルギーの時間は、第1ペーシングエネルギーの別の部分を含みうる。別の実施例では、第1脱分極の時間は、脱分極が起こる時間、第1脱分極が始まる時間、または、第1脱分極に実質的に関連する他の時間を含みうる。
435にて、第1BVO間隔は、βに応じて計算される。ある実施例では、第1BVO間隔は、βの比として計算される。
BVO=k(β) (式1)
式中、0≦k≦1である。ある実施例では、kは、その範囲内の、またはより狭い範囲内(たとえば、0.25≦k≦0.75または0.4≦k≦0.6)の特定の数字(たとえば、0.5)として規定されうる。
他の実施例では、435にて、第1BVO間隔は、
BVO=k(β)+k (式2)
として計算される。式中、係数kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される。いくつかの実施例では、こうした心臓機能パラメータは、最大左心室圧変化率(dP/dt)、心房脈圧、または心拍出量の測定値を含みうる。
図5は、第2両室オフセット(BVO)間隔を計算する方法500の実施例の概要を示す。
505にて、右心室内因性活性化が検知される。ある実施例では、右心室内因性活性化は、右心室の第1ロケーション(右心室の中隔領域または自由壁領域など)で検知されうる。ある実施例では、右心室内因性活性化は、右心室検知チャネル10、リード線15、電極16、およびセンス増幅器11を使用して検知されうる。
510にて、左心室内因性活性化が検知される。ある実施例では、左心室内因性活性化は、左心室の第1ロケーション(左心室の自由壁領域または中隔領域など)で検知されうる。ある実施例では、左心室内因性活性化は、左心室検知チャネル30、リード線35、電極36、およびセンス増幅器31を使用して検知されうる。
515にて、心房事象が検知される。心房事象は、右心房事象または左心房事象を含みうる。ある実施例では、心房事象は、心房検知チャネル60、リード線65、電極66、およびセンス増幅器61を使用して検知されうる。
520にて、内因性房室間隔AVが、検知された心房事象および検知された右心室内因性活性化を使用して測定される。525にて、内因性房室間隔AVが、検知された心房事象および検知された左心室内因性活性化を使用して測定される。ある実施例では、AVおよびAVは、プロセッサ50を使用して測定されうる。
530にて、第2BVO間隔は、AVおよびAVに応じて計算される。ある実施例では、第2BVO間隔は、
BVO=k(AV)+k(AV)+k (式3)
として計算されうる。式中、係数k、kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるAVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定されうる。
ある実施例では、第2BVO間隔は、
BVO=k(ΔRL)+k (式4)
として計算される。式中、ΔRLは、AVとAVとの差であり、係数kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定されうる。
図6は、第1BVO間隔または第2BVO間隔の少なくとも一方を使用してBVO間隔を設定する方法600の実施例の概要を示す。ある実施例では、BVO間隔は、プロセッサ50を使用して設定される。
ある実施例では、BVO間隔は、第1BVO間隔および第2BVO間隔に応じて設定される。ある実施例では、BVO間隔は、
BVO=k(β)+k10(AV)+k11(AV)+k12 (式5)
として設定されうる。式中、係数k、k10、k11およびk12は、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβ、AVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定されうる。
別の実施例では、BVO間隔は、
BVO=k13(β)+k14(ΔRL)+k15 (式6)
として設定されうる。式中、ΔRLは、AVとAVとの差であり、係数k13、k14およびk15は、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβおよびΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定されうる。
他の実施例では、BVO間隔は、医師または他のユーザによって選択されるように、第1BVOおよび第2BVOから選択されうる、または、閾量を使用して選択されうる(たとえば、第1BVO間隔が、ある閾値内にあるときのBVO間隔を使用するなど)。
上述したように再同期ペーシングパラメータを設定する技法ならびに以下で述べる他の技法は、多数の異なる方法で実施されうる。一実施態様では、ペーシングパラメータを設定するシステムは、外部プログラマを含む。ある実施例では、内因性拍動中に埋め込み型心臓再同期デバイスの検知チャネルによって生成される電位図信号から測定される、1つまたは複数の内因性伝動パラメータは、無線テレメトリリンクによって外部プログラマに送信される。測定された内因性伝動パラメータは、指定数の内因性拍動中に取得された値の平均を示しうる。外部プログラマは、その後、早期興奮タイミングパラメータを、所定の係数を掛けた、測定された内因性伝動パラメータの線形と等しいと置く式に従って、BVO間隔などの早期興奮タイミングパラメータを計算する。自動化システムでは、外部プログラマは、その後、計算された所望のパラメータ値を埋め込み型デバイスに自動的にプログラムし、一方、半自動化システムでは、外部プログラマは、計算された所望のパラメータ値を、推奨の形で臨床医に提示する。自動化システムはまた、埋め込み型デバイスだけからなることができ、内因性伝動データを収集し、所望のパラメータ値を計算し、その後、相応してパラメータを設定する。手動システムと呼ばれてもよい別の実施形態では、外部プログラマは、収集された内因性伝動データを臨床医に提示し、臨床医は、その後、たとえば印刷されたルックアップテーブルおよび手順を使用することによって、内因性伝動データから計算されるパラメータを埋め込み型デバイスにプログラムする。
付記
上述した説明は、詳細な説明の一部を形成する添付図面に対する参照を含む。図面は、例証として、本発明が実施されうる特定の実施形態を示す。これらの実施形態はまた、本明細書で「実施例(example)」とも呼ばれる。本文書で参照される全ての出版物、特許、および特許文書は、参照により個々に組込まれるかのように、参照によりその全体が本明細書に組込まれる。本文書と、参照により組込まれるこれらの文書との間に矛盾する使用法がある場合、組込まれる参照(複数可)における使用法は、本文書の使用法を補助するものと考えられるべきである。すなわち、両立しない矛盾については、本文書における使用法が規制する。
本文書では、用語「または(or)」は、非排他的なまたは(or)を指すのに使用される。したがって、特に指示されない限り、「AまたはB」は「AであるがBではない」、「BであるがAではない」および「AおよびB」を含む。添付特許請求の範囲では、用語「含む(including)」は、用語「備える(comprising)」の平易な等価物として使用される。同様に、添付特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」は、無制限(pen−ended)である、すなわち、特許請求項の範囲においてこうした用語の後に挙げられる要素に加えて、要素を含むシステム、デバイス、製品またはプロセスは、依然として特許請求項の範囲内に入ると考えられる。さらに、添付特許請求の範囲では、用語「第1の(first)」、「第2の(second)」および「第3の(third)」などは、単にラベルとして使用され、その物体に対して数値要件を課すことを意図されない。
先の説明は、例証的であり、制限的でないことを意図される。たとえば、上述した実施例(またはその1つまたは複数の態様)は、互いに組合せて使用されてもよい。先の説明を検討することによって、他の実施形態が当業者などによって使用されうる。要約は、読者が技術的開示の特質を迅速に確認することを可能にするために提供される。要約は、特許請求項の範囲または意味を解釈するかまたは制限するために使用されることがないという理解によって提出される。同様に、上記詳細な説明では、種々の特徴は、開示を簡素化するために一緒にグループ化されてもよい。このことは、未請求の開示特徴が、任意の特許請求項に必須であることを意図するものとして解釈されるべきでない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示される実施形態の全ての特徴より少ない特徴に存在する可能性がある。そのため、添付特許請求項は、詳細な説明に組込まれ、各請求項は、別個の実施形態として自分自身を主張する。本発明の範囲は、添付特許請求の範囲を参照して、添付特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に決定されるべきである。

Claims (25)

  1. システムであって、
    右心室内因性活性化を検知するよう構成された右心室検知チャネルと、
    左心室内因性活性化を検知するよう構成された左心室検知チャネルと、
    右心室にペーシングエネルギーを送出するよう構成された右心室ペーシングチャネルと、
    左心室にペーシングエネルギーを送出するよう構成された左心室ペーシングチャネルと、
    前記右心室および左心室検知チャネルと前記右心室および左心室ペーシングチャネルとに通信可能に結合された埋め込み型または外部プロセッサと
    を備え、前記プロセッサは、
    検知された前記右心室および左心室内因性活性化に関する情報を使用して、第1心周期中に、前記右心室内因性活性化および前記左心室内因性活性化の早発活性化および遅発活性化を判定し、
    第2心周期中に、前記遅発活性化に該当する心室に第1ペーシングエネルギーをトリガーし、
    前記早発活性化に該当する心室内の第1脱分極であって、前記第1ペーシングエネルギーに応答して誘発される前記第1脱分極の標示を受信し、
    前記第1ペーシングエネルギーの時間から前記第1脱分極の時間までの第1間隔(β)を測定し、
    前記第1間隔(β)に応じて、左心室ペースと右心室ペースとの間の第1両室ペーシング間隔、第1両室オフセット(BVO)間隔、を計算するよう構成されている、システム。
  2. 前記プロセッサは、右心房事象の後、所定の房室遅延(AVD)で前記第1ペーシングエネルギーをトリガーするよう構成されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記プロセッサは、前記第1BVO間隔を、
    BVO=k(β)
    として計算するよう構成され、
    式中、0≦|k|≦1である、請求項1乃至2のいずれか1項に記載のシステム。
  4. は0.5である、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記プロセッサは、第1BVO間隔を、
    BVO=k(β)+k
    として計算するよう構成され、
    式中、前記係数kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシステム。
  6. 心房事象を検知するよう構成された心房検知チャネルを含み、
    前記プロセッサは、検知された前記心房事象および検知された前記右心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定し、検知された前記心房事象および検知された前記左心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定し、前記AVおよび前記AVに応じて第2BVO間隔を計算するよう構成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシステム。
  7. 前記プロセッサは、第2BVO間隔を、
    BVO=k(AV)+k(AV)+k
    として計算するよう構成され、
    式中、前記係数k、kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるAVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記プロセッサは、第2BVO間隔を、
    BVO=k(ΔRL)+k
    として計算するよう構成され、
    式中、ΔRLは、前記AVと前記AVとの差であり、前記係数kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項6に記載のシステム。
  9. 前記プロセッサは、前記第1BVO間隔か、または前記第2BVO間隔の少なくとも一方を使用してBVO間隔を設定するよう構成されている、請求項6乃至8のいずれか1項に記載のシステム。
  10. 前記プロセッサは、前記第1BVO間隔および前記第2BVO間隔に応じてBVO間隔を設定するよう構成されている、請求項6乃至9のいずれか1項に記載のシステム。
  11. 前記プロセッサは、BVO間隔を、
    BVO=k(β)+k10(AV)+k11(AV)+k12
    として設定するよう構成され、
    式中、前記係数k、k10、k11およびk12は、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβ、AVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシステム。
  12. 前記プロセッサは、BVO間隔を、
    BVO=k13(β)+k14(ΔRL)+k15
    として設定するよう構成され、
    式中、ΔRLは、前記AVと前記AVとの差であり、前記係数k13、k14およびk15は、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβおよびΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシステム。
  13. 前記プロセッサは、前記第1BVO間隔と前記第2BVO間隔との間で選択することによってBVO間隔を設定するよう構成されている、請求項6乃至12のいずれか1項に記載のシステム。
  14. 心臓再同期治療を被検者に提供するために所望のペーシングパラメータを設定する方法であって、
    右心室内因性活性化を検知すること、
    左心室内因性活性化を検知すること、
    検知された前記右心室および左心室内因性活性化に関する情報を使用して、第1心周期中に、前記右心室内因性活性化および前記左心室内因性活性化の早発活性化および遅発活性化を判定すること、
    第2心周期中に、前記遅発活性化に該当する心室に第1ペーシングエネルギーを送出すること、
    前記早発活性化に該当する心室内の第1脱分極であって、前記第1ペーシングエネルギーに応答して誘発される前記第1脱分極を検知すること、
    前記第1ペーシングエネルギーの時間から前記第1脱分極の時間までの第1間隔(β)を測定すること、
    前記第1間隔(β)に応じて、左心室ペースと右心室ペースとの間の第1両室ペーシング間隔、第1両室オフセット(BVO)間隔、を計算すること
    を含む方法。
  15. 前記第1ペーシングエネルギーを送出することは、右心房事象の後、所定所望の房室遅延(AVD)で送出することを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第1BVO間隔を計算することは、
    BVO=k(β)
    とすることを含み、
    式中、0≦|k|≦1である、請求項14乃至15のいずれか1項に記載の方法。
  17. は0.5である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記第1BVO間隔を計算することは、
    BVO=k(β)+k
    とすることを含み、
    式中、前記係数kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項14乃至15のいずれか1項に記載のシステム。
  19. 心房事象を検知すること、
    検知された前記心房事象および検知された前記右心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定すること、
    検知された前記心房事象および検知された前記左心室内因性活性化を使用して内因性房室間隔AVを測定すること、
    前記AVおよび前記AVに応じて第2BVO間隔を計算すること
    を含む、請求項14乃至18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記第2BVO間隔を計算することは、
    BVO=k(ΔRL)+k
    とすることを含み、
    式中、ΔRLは、前記AVと前記AVとの差であり、前記係数kおよびkは、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第1BVO間隔か、または前記第2BVO間隔の少なくとも一方を使用してBVO間隔を設定することを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記BVO間隔を設定することは、前記第1BVO間隔および前記第2BVO間隔に応じて設定することを含む、請求項20乃至21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記BVO間隔を設定することは、
    BVO=k(β)+k10(AV)+k11(AV)+k12
    とすることを含み、
    式中、前記係数k、k10、k11およびk12は、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβ、AVおよびAVに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項14乃至22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記BVO間隔を設定することは、
    BVO=k13(β)+k14(ΔRL)+k15
    とすることを含み、
    式中、ΔRLは、前記AVと前記AVとの差であり、前記係数k13、k14およびk15は、心臓再同期治療を提供するための所望のBVO間隔に対して測定されるβおよびΔRLに関する臨床母集団データの解析から導出され、前記所望のBVO間隔は、心臓機能パラメータの測定によって判定される、請求項14乃至22のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記BVO間隔を設定することは、前記第1BVO間隔と前記第2BVO間隔との間で選択することを含む、請求項20乃至24のいずれか1項に記載の方法。
JP2010532027A 2007-10-29 2008-10-27 心室部位間の刺激遅延の判定 Expired - Fee Related JP5149390B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US98354807P 2007-10-29 2007-10-29
US60/983,548 2007-10-29
PCT/US2008/012180 WO2009058236A1 (en) 2007-10-29 2008-10-27 Determination of stimulation delay between ventricular sites

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011502021A true JP2011502021A (ja) 2011-01-20
JP5149390B2 JP5149390B2 (ja) 2013-02-20

Family

ID=40317026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010532027A Expired - Fee Related JP5149390B2 (ja) 2007-10-29 2008-10-27 心室部位間の刺激遅延の判定

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8271084B2 (ja)
EP (1) EP2217324B1 (ja)
JP (1) JP5149390B2 (ja)
WO (1) WO2009058236A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014506505A (ja) * 2011-02-08 2014-03-17 カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド 心室間のペーシング時間遅れを使用するペーシング部位の最適化
JP2018525119A (ja) * 2015-11-20 2018-09-06 カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド 複数チャンバーにおいて検出とペーシングを行うための単一パス冠状静脈リード線

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2731499B1 (en) 2011-07-13 2015-11-25 Cardiac Pacemakers, Inc. Apparatuses to predict ventricular remodeling
EP2734267B1 (en) 2011-07-22 2018-11-21 Cardiac Pacemakers, Inc. Optimization of lv and rv lead placement based on electrical delays
US10850107B2 (en) 2018-11-05 2020-12-01 Pacesetter, Inc. Automated optimization of his bundle pacing for cardiac resynchronization therapy
EP3789082B1 (de) * 2019-09-06 2023-07-26 BIOTRONIK SE & Co. KG Implantierbare anordnung zur detektion elektrischer signale eines menschlichen oder tierischen herzens

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040193223A1 (en) * 2003-01-28 2004-09-30 Kramer Andrew P. Method and apparatus for adjustment of sequential biventricular pacing parameters
US20060241703A1 (en) * 2005-04-25 2006-10-26 Jiang Ding Method and system for treatment of mechanical cardiac asynchrony
US20070150013A1 (en) * 2003-12-22 2007-06-28 Cardiac Pacemakers, Inc.. Method and system for setting cardiac resynchronization therapy parameters

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7181285B2 (en) 2000-12-26 2007-02-20 Cardiac Pacemakers, Inc. Expert system and method
US7206634B2 (en) * 2002-07-26 2007-04-17 Cardiac Pacemakers, Inc. Method and apparatus for optimizing cardiac pumping performance
US7123960B2 (en) 2003-12-22 2006-10-17 Cardiac Pacemakers, Inc. Method and system for delivering cardiac resynchronization therapy with variable atrio-ventricular delay

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040193223A1 (en) * 2003-01-28 2004-09-30 Kramer Andrew P. Method and apparatus for adjustment of sequential biventricular pacing parameters
US20070150013A1 (en) * 2003-12-22 2007-06-28 Cardiac Pacemakers, Inc.. Method and system for setting cardiac resynchronization therapy parameters
US20060241703A1 (en) * 2005-04-25 2006-10-26 Jiang Ding Method and system for treatment of mechanical cardiac asynchrony

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014506505A (ja) * 2011-02-08 2014-03-17 カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド 心室間のペーシング時間遅れを使用するペーシング部位の最適化
JP2018525119A (ja) * 2015-11-20 2018-09-06 カーディアック ペースメイカーズ, インコーポレイテッド 複数チャンバーにおいて検出とペーシングを行うための単一パス冠状静脈リード線
US10456581B2 (en) 2015-11-20 2019-10-29 Cardiac Pacemakers, Inc Single pass coronary venous lead for multiple chamber sense and pace

Also Published As

Publication number Publication date
US20090112276A1 (en) 2009-04-30
WO2009058236A1 (en) 2009-05-07
EP2217324B1 (en) 2015-02-25
EP2217324A1 (en) 2010-08-18
JP5149390B2 (ja) 2013-02-20
US8271084B2 (en) 2012-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7203540B2 (en) Method and system for setting cardiac resynchronization therapy parameters
US8626289B2 (en) Method and system for delivering cardiac resynchronization therapy with variable atrio-ventricular delay
US8509891B2 (en) Method and apparatus for adjustment of sequential biventricular pacing parameters
EP1885439B1 (en) Apparatus for treatment of prolonged inter-atrial delay
US20020082652A1 (en) Method for collection of biventricular histograms
JP5149390B2 (ja) 心室部位間の刺激遅延の判定
JP4680205B2 (ja) 順次両心室ぺーシング・パラメータの調整
EP2231270B1 (en) Av delay features

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120515

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120813

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5149390

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151207

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees