JP2011501282A - 単純化されたシステムセットアップ - Google Patents

Abstract

本発明は、コンピュータシステムの一部をセットアップするための方法、デバイス、及びコンピュータプログラム記録媒体、並びにそのようなコンピュータシステムに関し、このコンピュータシステムは、システムデータセットにおいて提供される複数のデータフィールド内のデータを用いる様々な種類の複数のモジュールを含む。このコンピュータプログラム記録媒体は、システムデータ定義構造（ＳＤＤ）において提供されるシステムデータセットのデータフィールドについてのデータフィールド定義を提供するコンピュータプログラムコードを含み、システムデータ定義構造は、システムデータセットのデータフィールドについての様々なデータフィールド定義を、どのモジュール（１６，１８）がデータフィールド定義を用いるのかに従って、データパッケージ（ＣＣ，ＣＭ，ＣＩ，ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）へとグループ化し、データフィールド定義は、システムデータセットのデータフィールド内のデータを取り扱うためのデータハンドリングユニットを生成することを可能とするデータを含む。

Description

本発明は、コンピュータシステムに関する。より詳細には本発明は、コンピュータシステムの一部をセットアップするための方法、デバイス及びコンピュータプログラム、並びにそのようなコンピュータシステムに関する。

トレーディングシステムのような複雑なコンピュータシステムにおいては、様々な機能を提供する様々なモジュールが、データベースに格納された様々なデータフィールド内のデータを共有することが知られている。実際のトレーディングアプリケーションが与えられる場合の、このようなモジュールの一つの例が、マーケットモジュールである。この時モジュールは、これらのデータフィールドを扱うためのデータハンドリングユニットを含む。このデータベースに関連する、データフィールドハンドリング機能もまた必要とされる。

このようなデータハンドリングユニットを提供するためには、システム内のデータフィールドについてのデータフィールド定義を与えることが必要となる。

しかしながら、多くのこのようなシステムに与えられるこのようなデータフィールド定義は、たいていあまりよく組織化されていない。このことは、新しいモジュールと新しいデータフィールド定義との少なくとも一方が導入される場合に、他のモジュール又は他のデータハンドリングユニットによるデータの取り扱いが影響を受けるかもしれないという点で、システムの更新を行うことが難しいことを意味する。このことは、新しいモジュール及び新しいデータフィールド定義の導入とともに、既に存在するモジュールが更新されなければならないだろうことを意味する。これにはたいていコストがかかり、多くの労力を必要とする。このようなシステムを購入した顧客が、システムへの彼ら独自の特別な実装を適用させるようにすることもまた、簡単ではない。

したがって、既に存在するモジュール及びデータハンドリング機能に対する影響を限定しながら、新しいモジュール、新しい機能、及び新しいデータフィールド定義を管理された方法で用意することを可能にすることに対する要求が存在する。

米国特許出願公開２００６／００７５３９６号明細書及び米国特許７，１２４，１４５号明細書は、ユーザによって新しい規則が動的にトレーディングシステムへと追加されうる、トレーディングシステムを開示している。

しかしながら、トレーディングシステムのサプライヤのようなシステムのサプライヤにとっては、多くの場合、ユーザにシステムを動的に変更する可能性を与えることは望ましくない。なぜならこの場合、システムに対してなされた変更をサポートすることは、この変更が不明であるかもしれないために、しばしば困難であるからである。

それゆえ、システムに対する制御されていない追加を回避しながら、システム全体を変更する必要なく効率的かつ制御された方法で様々なデータフィールド定義に関する更新がなされうるような、すなわちシステムの設計のために用いられる労力が再利用されうるような、システムに対する要求が存在する。

本発明の第１の態様は、システムデータセットにおいて提供される複数のデータフィールドのデータを用いる様々な種類の複数のモジュールを含むコンピュータシステム（１０）の一部をセットアップする方法に関し、
システムデータ定義構造において提供される、前記システムデータセットの前記データフィールドについてのデータフィールド定義を読み取る工程と、
前記システムデータセット内のデータを取り扱うためのデータハンドリングユニットを、前記データフィールド定義に基づいて生成する工程とを含み、
前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセットの前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュールが前記データフィールド定義を用いるのかに従って、データパッケージへとグループ化し、
それぞれの前記データハンドリングユニットは、少なくとも１つの前記データパッケージ内の前記データフィールド定義によって示される機能を受け取ることを特徴とする。

本発明の第２の態様は、システムデータセットにおいて提供される複数のデータフィールド内のデータを用いる様々な種類の複数のモジュールを含むコンピュータシステムの一部をセットアップするためのデバイスに関し、
前記デバイスは、
システムデータ定義構造において提供される、前記システムデータセットの前記データフィールドについてのデータフィールド定義を読み取り、
前記システムデータセット内のデータを取り扱うためのデータハンドリングユニットを、前記データフィールド定義に基づいて生成する ように構成され、
前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセットの前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュールが前記データフィールド定義を用いるのかに従って、データパッケージへとグループ化し、
それぞれの前記データハンドリングユニットは、少なくとも１つの前記データパッケージ内の前記データフィールド定義によって示される機能を受け取ることを特徴とする。

本発明の第３の態様は、システムデータセットにおいて提供される複数のデータフィールドのデータを用いる様々な種類の複数のモジュールを含むコンピュータシステムの一部を提供するコンピュータプログラム記録媒体に関し、
前記コンピュータプログラム記録媒体は、システムデータ定義構造において提供される前記システムデータセットの前記データフィールドについてのデータフィールド定義を提供するコンピュータプログラムコードを含み、
前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセットの前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュールが前記データフィールド定義を用いるのかに従って、データパッケージへとグループ化し、
前記データフィールド定義は、前記システムデータセットの前記データフィールド内のデータを取り扱うためのデータハンドリングユニットを生成することを可能とするデータを含むことを特徴とする。

本発明の第４の態様はコンピュータシステムに関し、
前記コンピュータシステムは、
それぞれが、システムデータセットにおいて提供される複数のデータフィールドのうちの少なくとも１つの中のデータを用いる、様々な種類の複数のモジュールとと、
前記システムデータセット内のデータを取り扱うための、少なくとも１つのデータハンドリングユニットと、
前記システムデータセット内のデータを含む、少なくとも１つのデータベースと、
を備え、
それぞれの前記データハンドリングユニットは、前記システムデータセットの少なくとも１つのデータフィールドについてのデータフィールド定義と関連する機能を含み、
前記システムデータセットのデータフィールドについてのデータフィールド定義は、システムデータ定義構造において提供され、
前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセットの前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュールが前記データフィールド定義を用いるのかに従って、パッケージへとグループ化することを特徴とする。

更新することに関心のあるモジュール及びデータフィールドに関する構造しか更新される必要がないために、コンピュータシステムにおける更新の実行を簡略化するという利点を、本発明は持つ。基本構造を修正することなく、新しいモジュール及び新しいデータフィールドを提供することもまた容易である。このことは、システムプロバイダとこのシステムを購入した様々な顧客の双方にとって、行うことが可能である。こうして、更新が、提供されている様々な機能に対して必要以上の影響を与えないことが保証される。こうして、保守及び更新が容易な柔軟なコンピュータシステムを提供することが可能となる。更新はさらに、費用効率の高い方法で与えられることができる。

本明細書で用いられる場合、「備える(comprises/comprising)」との用語は、述べられた特徴、工程又は要素の存在を特定するものとして理解されるが、１以上の他の特徴、工程、要素、又はこれらからなるグループの存在又は追加を排除しないことが強調されるべきである。

本発明はここで、同封の図面に関してより詳細に説明されるだろう。

本発明に従う、長所を持つトレーディングシステムであるコンピュータシステムを概略的に示す。 データベースにおける準備に関する、参照データの単純化された表であって、このデータはシステムデータセットのデータフィールドで与えられる。 システムデータセットのデータフィールドを定義するデータフィールド定義についてのシステムデータ定義構造を概略的に示す。 システムデータ定義構造に基づいて複数のデータハンドリングユニットを生成する、コードジェネータを概略的に示す。

以下の説明においては、制限の目的ではなく説明の目的のために、本発明の完全な理解を与えるために、特定のアーキテクチャ、インタフェース、技術、等のような特定の詳細が述べられる。しかしながら、これらの特定の詳細からは離れた他の実施形態として本発明が実施されてもよいことは、当業者には明らかであろう。他の例、及びよく知られたデバイスと回路と方法との詳細な説明は、不必要な詳細で本発明の説明を不明瞭にしないように、省略される。

図１は、本発明に従う単純化されたコンピュータシステム１０を概略的に示す。システム１０は、トレーディングシステムに関連して、以下で説明されるだろう。しかしながら、本発明は決してトレーディングシステムに限られることはなく、任意の形式のコンピュータシステムにおいて用いられうることが、認識されるべきである。

システム１０には、複数のモジュール１６及び１８が存在する。それぞれのモジュールは、システムに関連するいくつかの関係者にいくつかの機能を提供する、異なった種類のモジュールである。トレーディングシステムにおける関係者は、トレーディングエージェント、ストックエクスチェンジ、トレーディング機器が備えられた会社、当局、情報ベンダ、等でありうる。図１には２つのモジュールが示されており、第１のモジュール１６はマーケットモジュールであり、第２のモジュール１８は情報ハンドリングモジュールである。これらのモジュールは本発明に従って提供されうるモジュールの例に過ぎず、多くの他のモジュールが存在してもよいことが認識されるべきである。様々な関係者のための機能を実行する時に、これらのモジュールはデータベース１４のシステムデータセットに備えられたシステムデータを用いる。このためそれぞれのモジュールは、中央データハンドリングユニット１２と通信するように構成された特有のデータハンドリングユニット２０及び２２を備える。中央データハンドリングユニット１２は続けて、データベース１４のシステムデータセット内のデータにアクセスする。中央データハンドリングユニット１２は、データベース１４と、モジュール１６及び１８との間のインタフェースを提供する。ここでマーケットモジュールとは、様々な証券の実際の取引を行うモジュールであり、情報ハンドリングモジュールは、例えば現在の価格を送信するように、行われている取引に関する情報を提供する。

本発明の１つの変形例によれば、データベース１４のシステムデータセットは、様々なモジュールについての参照データで構成されている。このような参照データは、取引されている証券の定義、特定の証券の定義、証券についての様々な制限、などでありうる。このため、中央データハンドリングユニット１２はしばしば参照データマネージャとしても表され、特有のデータハンドリングユニット２０及び２２はしばしば参照データキャッシュとしても表される。

図においてさらに、グラフィカル・ユーザ・インタフェース・ユニット（ＧＵＩ）であるエンドユーザ・データハンドリングユニット２４が備えられており、このＧＵＩを介してシステムのユーザはデータベース１４のシステムデータセット内の様々なシステムデータにアクセスし、これらを監視できる。

データベース内のシステムデータセットＳＤが、図２に示されている。図２は、いくつかのデータアイテムを含むテーブルを概略的に示す。図２のシステムデータセットＳＤは例示にすぎず、このためデータアイテムの数は低く抑えられている。このデータベースは、様々なデータフィールドのデータを含むことができることが認識されるべきである。図２の図には、４つのデータフィールドが示されている。第１のフィールドは列「名前」として示され、ここでは証券の名前、この場合は株の名前である。例として２つの異なる株、「ＥＲＩＣＳＳＯＮ（エリクソン）」及び「ＮＯＫＩＡ（ノキア）」が示されている。「シンボル」と名付けられた第２のデータフィールドがまた存在する。この第２のフィールドもまた株と関連づけられており、これは株の取引において用いられる名前である。さらに、第３のフィールド「最大量」が存在する。この列の項目は最大注文量を示し、株「ＥＲＩＣＳＳＯＮ」については１０００に設定され、株「ＮＯＫＩＡ」については１００に設定されている。最後に、ここでは「最小量」である第４のデータフィールドが存在する。この列の項目は取引されることができる株の最小量を示し、株ＥＲＩＣＳＳＯＮについては５０として示され、株ＮＯＫＩＡについては５として示される。全てのデータフィールドの全てのデータ項目は、ここではシステムデータセットの一部である。第１及び第２のデータフィールドのデータ項目は、ここではシステムの全てのモジュールによって使われる項目であり、一方第３及び第４の列はただ１つのモジュール、ここではマーケットモジュールによって使われる項目である。

構造化された方法でこのシステムを実装することを可能にするデータを提供するために、システムデータ定義構造ＳＤＤが与えられる。このようなシステムデータ定義構造は、図３に一般的に略述されている。このシステムデータ定義構造ＳＤＤは、システムデータセットのデータフィールドを定義するデータフィールド定義を含む。ここでデータフィールド定義は、システム内の様々なデータハンドリングユニットとデータベースとを生成することを可能とする情報を含む。本発明によれば、このシステムデータ定義構造ＳＤＤにはそれゆえ、複数のデータパッケージ（ＣＣ，ＣＭ，ＣＩ，ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）が存在する。ここでそれぞれのデータパッケージは、システムデータセットにおける１以上のデータフィールドについてのデータフィールド定義を含む。それぞれのパッケージはこうして、１つのデータフィールドに限定されるかもしれないがより多くのデータフィールドを含んでもよいデータフィールドのグループについての、データフィールド定義を与える。本発明に従うと、これらのパッケージ、すなわちデータフィールド定義のグループは、これらを用いるモジュールに基づいて与えられる。例として、ここにはコア・コモン（ＣＣ）、コア・マーケット（ＣＭ）、及びコア・インフォ（ＣＩ）データパッケージが存在する。第１のパッケージであるコア・コモン（ＣＣ）パッケージは、システムの全てのモジュールについて共通である、第１のデータフィールド定義を含む。第１のデータフィールド定義はこうして、システムの全てのモジュールによって用いられるシステムデータセットにおける、データフィールドを定義する。第２のパッケージであるデータパッケージである、コア・マーケット（ＣＭ）は、１つの種類のモジュール専用の、第２のデータフィールド定義を含む。これらの第２のデータフィールド定義はこうして１つのモジュール、コア・マーケット（ＣＭ）パッケージの例においてはマーケットモジュール、によってのみ用いられるデータフィールドを定義する。コア・インフォ（ＣＩ）は、同様に第２のデータフィールド定義を含む、もう１つの第２のパッケージである。しかしながらここでは、これらは情報ハンドリングモジュールに関連する。第１のデータパッケージであるコア・コモン（ＣＣ）はさらに、常に備えられる。一方で第２のデータパッケージ（ＣＩ及びＣＭ）は、対応するモジュールがシステムに備えられるであろうか否かに基づいて、備えられる。データパッケージであるコア・コモン（ＣＣ）はさらに、全てのモジュールによって必要とされる基本パッケージである。一方で他のパッケージであるコア・マーケット（ＣＭ）及びコア・インフォ（ＣＩ）は、この基本パッケージに依存し、コア・コモンパッケージにリンクされる。コア・コモン（ＣＣ）パッケージはこうして、システムの全てのモジュールによって用いられるデータフィールドについての、データハンドリング機能の生成を可能とするデータを提供する。一方で第２のパッケージ、ここではコア・マーケット（ＣＭ）及びコア・インフォ（ＣＩ）は、システムの特定のモジュールについてのデータハンドリング機能の生成を可能とするデータを提供する。このデータフィールド定義は、さらにエンティティへとグループ化されることができる。ここで全てのエンティティは１以上のこのようなフィールド定義を含んでもよく、いくつかのフィールド定義が２以上のエンティティに現れてもよい。

それぞれのデータパッケージは、サポートされるデータフィールドに関する情報と、これらのデータフィールドのデータ形式に関する情報とを含む。データパッケージにおけるこのデータフィールド定義はこうして、コア・コモンデータパッケージの場合には全てのデータハンドリングユニットの用意を、コア・マーケット（ＣＭ）又はコア・インフォ（ＣＩ）データパッケージの場合には特有のデータハンドリングユニットの用意を可能とし、このパッケージによってカバーされるデータフィールドについてのデータベースの生成を可能とする、ＸＭＬであってもよい構造化された言語表現の形で情報を与える。

図３において、第３のデータパッケージとしてもまた示される、さらなるデータパッケージのセットが存在する。カスタマー・スペシフィック・コモン（ＣＳＣ）、カスタマー・スペシフィック・マーケット（ＣＳＭ）、及びカスタマー・スペシフィック・インフォ（ＣＳＩ）である。これらのパッケージは、第１のデータパッケージと第２のデータパッケージとの少なくとも一方のデータフィールドを顧客に特有の方法で取り扱うための、顧客特有の機能の生成を可能とする、第３のデータフィールド定義を含む追加のパッケージである。これらはまた、顧客特有の新しいデータフィールドをモジュールへと拡張することを可能とする。これらの第３のデータパッケージはそれゆえ、第１及び第２のデータパッケージに対する追加機能(add-on functionality)として理解されることができる。したがってこれらは、少なくとも１つのモジュールの特定の顧客向けバージョン専用である。データパッケージであるカスタマー・スペシフィック・コモン（ＣＳＣ）はこうしてデータパッケージであるコア・コモン（ＣＣ）にリンクされ、データパッケージであるカスタマー・スペシフィック・マーケット（ＣＳＭ）はこうしてデータパッケージであるコア・マーケット（ＣＭ）にリンクされ、データパッケージであるカスタマー・スペシフィック・インフォ（ＣＳＩ）はデータパッケージであるコア・インフォ（ＣＩ）にリンクされる。顧客特有のデータパッケージはこのように、対応する第１又は第２のデータパッケージなしに供給されることができない。顧客特有のデータパッケージはこうして、第１のデータパッケージと第２のデータパッケージとの少なくとも一方の顧客特有のバージョンの生成を可能とする。このように、顧客すなわちこのシステムを購入したユーザが、基本構造を変更することなく、自分たちの個別の要件に従うデータフィールドを使うことが可能となる。ここで、顧客特有のデータパッケージ及び顧客特有のデータフィールドは、任意的なものであることが理解されるべきである。このシステムはしたがって、特定の顧客の要件に従うデータフィールドの１以上又は全てを備えずに、提供されてもよい。

ここで図４に関して、本発明に従うシステムのセットアップが説明される。図４は、ＣＤ ＲＯＭ２６の形を取るコンピュータプログラム記録媒体と、システムのデータハンドリングユニットを生成するためのデバイス２８とを示し、ここでシステムデータセット内のシステムデータは、モジュールについての参照データである。このデバイス２８はこの場合しばしば、ソースコードジェネレータであってもよい、コードジェネレータとして表される。このコンピュータプログラム記録媒体は、図３で略述されているシステムデータ定義構造ＳＤＤを含む。このシステムデータ定義構造ＳＤＤは、ここでは１以上のデータファイルとして提供されてもよい。それゆえ、データパッケージ毎に１つのファイルを提供することができ、これらのファイルはＸＭＬファイルであることが有利である。ここで、新しいデータフィールド定義を生成するために、様々なデータパッケージファイルを編集することが可能である。

本発明によれば、ソースコードジェネレータ２８は、記録媒体２６から、システムデータ定義構造ＳＤＤを読み取る。すると、これはデータパッケージ／ファイルを１つ１つ読み取り、生成されるデータハンドリングユニットの表示とともにそれぞれのパッケージの上述の情報が提供される１つの大きなファイルを生成する。全てのデータパッケージが読み取られると、ジェネレータ２８は、様々なデータハンドリングユニットのための機能、及びデータベースを生成するための機能を提供するコードを生成する。ジェネレータ２８はこうして、ＧＵＩ２４のデータフィールドを取り扱うコードＣ１と、データベース１４を生成するためのすなわちデータベース１４にテーブルを構築するためのコードＣ２と、中央データハンドリングユニット１２において全てのデータフィールドを取り扱うためのコードＣ３と、特有のデータハンドリングユニットにおいてデータを取り扱うためのコードＣ４と、を生成する。ここには、マーケットモジュールの第１の特有のデータハンドリングユニット２０について、どのようにコードＣ４が生成されるかのみが示される。しかしながら、ソースコードジェネレータはまた、第２の特有のデータハンドリングユニットについてのコードも生成することが理解されるべきである。

中央データハンドリングユニット１２はここで、システムデータセットの全てのデータフィールドを取り扱う。それゆえこれは、全てのデータパッケージのデータフィールド定義に基づく。一方で特有のデータハンドリングユニットは、対応するモジュールに関連するデータパッケージのデータフィールド定義にのみ基づく。このことは、例えばマーケットモジュールの顧客特有のデータハンドリングユニットが、コア・コモン及びカスタマー・スペシフィック・コモンのような共通のデータパッケージと、コア・マーケット及びカスタマー・スペシフィック・マーケットのようなこのモジュールに特有のデータパッケージと、にのみ基づいて生成されることを意味する。上記生成されたコードは、ここではソースコードとして通常は提供される。

このように、データハンドリングユニット及びデータベースは、データフィールド定義に基づいて、ジェネレータ２８によって生成された。それぞれのデータハンドリングユニットはまた、様々なデータパッケージによって示される機能を受け取った。このことがなされるために、特有のデータハンドリングユニットもまた、モジュールに提供される。

その後、ソースコードはバイナリコードへとコンパイルされ、データベースが関連する参照データで満たされると、システムは利用される。

エンドユーザ・データハンドリングユニットは、ここではエンドユーザによってアクセスされてもよいし、エンドユーザ・デバイスへとエクスポートされてもよい。

参照データジェネレータはさらに、システムデータ定義に従って、対応するモジュールの様々なユーザについてのデータフィールドを、ビューにおいて提供する。

この形式の組織化により、拡張することに興味があるモジュールのみが更新される一方で他のモジュールが変更されないことができるために、システムデータセットを容易に拡張することが可能である。基本構造を修正することなく、新しいモジュール及び新しいデータフィールドを提供することもまた容易である。システムプロバイダと、システムを購入した様々な顧客の双方にとって、これをすることが可能である。このように、提供されている様々な機能に対して、更新が必要以上に影響を与えないことが保証される。このように、保守及び更新が容易な柔軟なコンピュータシステムを提供することが可能である。更新はさらに、費用効率の高い方法で与えられることができる。システムが動作させられる前に更新がなされるために、許可されていない追加が管理されていない方法で追加されえないことがさらに保証される。

上述の実施形態においては、異なるデータパッケージからの異なるデータフィールド定義がバイナリコードで与えられる場合を見ることができない。本発明の１つの変形例によれば、バイナリコードのどの部分に、特定のデータパッケージと関連する機能が位置しているかを知ることができる。このことは、更新が行われる時に、このコードのみを置き換えることを可能とする。このように、更新がさらに単純化される。

本発明のデータハンドリングユニットは上述のように、これらの機能を実行するためのコンピュータプログラムコードと共に、１以上のプロセッサとして実装される。またソースコードジェネレータも、このように提供されることが有利である。

本発明は最も実用的で最も好ましい実施形態であると現在考えられるものに関連して説明されたが、本発明は開示された実施形態に限られず、反対に様々な変形例及び均等な構成をカバーすることが意図されていることが、理解されるだろう。本発明は例えば、参照データには限定されない。システムにおいて用いられるどのようなデータフィールドに対しても適用することが可能である。上述のように、顧客特有のパッケージと一緒である必要はない。これらはこのように、任意的なものである。本発明はまた、特定のデータフィールドの挿入されたデータの正当性をほんの少しの労力で確認するためのビジネス確認機能を加える可能性を、容易とする。したがって本発明は、以下の請求の範囲によって限定されるのみである。

Claims (23)

1. システムデータセット（ＳＤ）において提供される複数のデータフィールド内のデータを用いる様々な種類の複数のモジュール（１６，１８）を含むコンピュータシステム（１０）の一部をセットアップする方法であって、
   システムデータ定義構造（ＳＤＤ）において提供される、前記システムデータセットの前記データフィールドについてデータフィールド定義を読み取る工程と、
   前記システムデータセット内のデータを取り扱うためのデータハンドリングユニット（１２，２０，２２，２４）を、前記データフィールド定義に基づいて生成する工程とを含み、
   前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセットの前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュール（１６，１８）が前記データフィールド定義を用いるのかに従って、データパッケージ（ＣＣ，ＣＭ，ＣＩ，ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）へとグループ化し、
   それぞれの前記データハンドリングユニット（１２，２０，２２，２４）は、少なくとも１つの前記データパッケージ内の前記データフィールド定義によって示される機能を受け取る
   ことを特徴とする方法。
2. 前記システムデータ定義構造（ＳＤＤ）は、第１のデータパッケージ（ＣＣ）に第１のデータフィールド定義を含み、かつ少なくとも１つの第２のデータパッケージ（ＣＭ，ＣＩ）に第２のデータフィールド定義を含み、
   前記第１のデータパッケージ（ＣＣ）に含まれる前記第１のデータフィールド定義は、少なくともいくつかのモジュールについて共通であり、
   １つの前記第２のデータパッケージに含まれる前記第２のデータフィールド定義は、１つの種類のモジュール（１６，１８）専用である
   ことを特徴とする、請求項１に記載の方法。
3. 前記システムデータ定義構造は、少なくとも１つの第３のデータパッケージ（ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）に第３のデータフィールド定義を含み、
   前記第３のデータフィールド定義は、少なくとも１つのモジュールの特定の顧客バージョン専用である
   ことを特徴とする、請求項２に記載の方法。
4. 前記第３のデータパッケージのそれぞれは、対応する前記第１及び前記第２のデータパッケージにリンクされていることを特徴とする、請求項３に記載の方法。
5. 前記データハンドリングユニットは、少なくとも１つの特有のデータハンドリングユニット（２０，２２）と、少なくとも１つの中央データハンドリングユニット（１２）とを備え、
   前記方法は、前記特有のデータハンドリングユニット（２０，２２）をモジュール（１６，１８）に提供する工程と、前記システムデータセット内のデータについてのデータベース（１４）を生成する工程とを備え、
   前記少なくとも１つの中央データハンドリングユニットは、前記データベース（１４）と前記モジュール（１６，１８）との間のインタフェースを提供する
   ことを特徴とする、請求項２乃至４の何れか１項に記載の方法。
6. 前記中央データハンドリングユニット（１２）を生成する工程は、全ての前記データパッケージの前記データフィールド定義に基づくことを特徴とする、請求項５に記載の方法。
7. 前記モジュールの前記特有のデータハンドリングユニット（２０，２２）を生成する工程は、対応する前記モジュールに関連する前記データパッケージの前記データフィールド定義にのみ基づくことを特徴とする、請求項５又は６に記載の方法。
8. 前記システムデータセットのデータをエンドユーザ・デバイスにおいてユーザインタフェースを介して扱うための、少なくとも１つのエンドユーザ・データハンドリングユニット（２４）を、前記システムデータ定義構造に基づいて生成する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項１乃至７の何れか１項に記載の方法。
9. 前記工程のそれぞれは、前記システムが使用される前に実行されることを特徴とする、請求項１乃至８の何れか１項に記載の方法。
10. 前記システムデータセット内のデータは、前記モジュールによって用いられる参照データであることを特徴とする、請求項１乃至９の何れか１項に記載の方法。
11. 前記システムはトレーディングシステムであることを特徴とする、請求項１乃至１０の何れか１項に記載の方法。
12. システムデータセット（ＳＤ）において提供される複数のデータフィールド内のデータを用いる様々な種類の複数のモジュール（１６，１８）を含むコンピュータシステム（１０）の一部をセットアップするためのデバイス（２８）であって、
    前記デバイスは、
    システムデータ定義構造（ＳＤＤ）において提供される、前記システムデータセット（ＳＤ）の前記データフィールドについてのデータフィールド定義を読み取り、
    前記システムデータセット内のデータを取り扱うためのデータハンドリングユニット（１２，２０，２２，２４）を、前記データフィールド定義に基づいて生成する
    ように構成され、
    前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセット（ＳＤ）の前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュール（１６，１８）が前記データフィールド定義を用いるのかに従って、データパッケージ（ＣＣ，ＣＭ，ＣＩ，ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）へとグループ化し、
    それぞれの前記データハンドリングユニット（１２，２０，２２，２４）は、少なくとも１つの前記データパッケージ内の前記データフィールド定義によって示される機能を受け取る
    ことを特徴とするデバイス。
13. システムデータセット（ＳＤ）において提供される複数のデータフィールドのデータを用いる様々な種類の複数のモジュール（１６，１８）を含むコンピュータシステム（１０）の一部を提供するコンピュータプログラム記録媒体（２６）であって、
    前記コンピュータプログラム記録媒体は、システムデータ定義構造（ＳＤＤ）において提供される前記システムデータセットの前記データフィールドについてのデータフィールド定義を提供するコンピュータプログラムコードを含み、
    前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセットの前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュール（１６，１８）が前記データフィールド定義を用いるのかに従って、データパッケージ（ＣＣ，ＣＭ，ＣＩ，ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）へとグループ化し、
    前記データフィールド定義は、前記システムデータセットの前記データフィールド内のデータを取り扱うためのデータハンドリングユニット（１２，２０，２２，２４）を生成することを可能とするデータを含む
    ことを特徴とするコンピュータプログラム記録媒体。
14. 前記システムデータ定義構造（ＳＤＤ）は、第１のデータパッケージ（ＣＣ）に第１のデータフィールド定義を含み、かつ少なくとも１つの第２のデータパッケージ（ＣＭ，ＣＩ）に第２のデータフィールド定義を含み、
    前記第１のデータフィールド定義は、少なくともいくつかのモジュールについて共通であり、
    １つの前記第２のデータパッケージに含まれる前記第２のデータフィールド定義は、１つの種類のモジュール（１６，１８）専用である
    ことを特徴とする、請求項１３に記載のコンピュータプログラム記録媒体。
15. 前記システムデータ定義構造は、少なくとも１つの第３のデータパッケージ（ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）に、第３のデータフィールド定義を含み、
    前記第３のデータフィールド定義は、少なくとも１つのモジュールの特定の顧客バージョン専用である
    ことを特徴とする、請求項１４に記載のコンピュータプログラム記録媒体。
16. 前記第３のデータパッケージのそれぞれは、対応する前記第１及び前記第２のデータパッケージにリンクされていることを特徴とする、請求項１５に記載のコンピュータプログラム記録媒体。
17. コンピュータシステム（１０）であって、
    前記コンピュータシステムは、
    それぞれが、システムデータセット（ＳＤ）において提供される複数のデータフィールドのうちの少なくとも１つの中のデータを用いる、様々な種類の複数のモジュールと（１６，１８）と、
    前記システムデータセット内のデータを取り扱うための、少なくとも１つのデータハンドリングユニット（１２，２０，２２）と、
    前記システムデータセット内のデータを含む、少なくとも１つのデータベースと、
    を備え、
    それぞれの前記データハンドリングユニット（１２，２０，２２）は、前記システムデータセットの少なくとも１つのデータフィールドについてのデータフィールド定義と関連する機能を含み、
    前記システムデータセットのデータフィールドについてのデータフィールド定義は、システムデータ定義構造（ＳＤＤ）において提供され、
    前記システムデータ定義構造は、前記システムデータセット（ＳＤ）の前記データフィールドについての様々な前記データフィールド定義を、どのモジュール（１６，１８）が前記データフィールド定義を用いるのかに従って、パッケージ（ＣＣ，ＣＭ，ＣＩ，ＣＳＣ，ＣＳＭ，ＣＳＩ）へとグループ化する
    ことを特徴とするコンピュータシステム。
18. 前記システムデータ定義構造は、全てのモジュールについて共通であるデータパッケージ（ＣＣ）と、１つの種類のモジュール専用である少なくとも１つのデータパッケージ（ＣＭ，ＣＩ）とを含むことを特徴とする、請求項１７に記載のコンピュータシステム。
19. 特有のデータハンドリングユニット（２０，２２）がモジュール（１６，１８）において提供され、中央データハンドリングユニット（１２）が前記データベース（１４）と前記モジュール（１６，１８）との間のインタフェースを提供することを特徴とする、請求項１７又は１８に記載のコンピュータシステム。
20. 前記中央データハンドリングユニット（１２）は、前記システムデータ定義の全てのデータパッケージのデータフィールド定義と関連する機能を含むことを特徴とする、請求項１９に記載のコンピュータシステム。
21. 特有のデータハンドリングユニット（２０，２２）は、対応する前記モジュールに関連する前記データパッケージの前記データフィールド定義にのみ基づく機能を含むことを特徴とする、請求項１９又は２０に記載のコンピュータシステム。
22. 全ての前記データハンドリングユニットがソースコードとして提供されることを特徴とする、請求項１７乃至２１の何れか１項に記載のコンピュータシステム。
23. 全ての前記データハンドリングユニットがバイナリコードとして提供されることを特徴とする、請求項１７乃至２１の何れか１項に記載のコンピュータシステム。

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