JP2011252868A - Nafldの進展度合いを判定する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の進展度合いの判定に際して、肝生検体を用いることなく、従来法より安価でしかも患者に対する負担が少なくてすむ方法を提供すること。
【解決手段】(a)NAFLD患者から血液を採取するステップ;(b)血液試料中のオンコスタチンM濃度を測定するステップ;(c)オンコスタチンMの測定値が60pg/mlを超える場合、NAFLD activity score(NAS)が「6以上」と評価し、オンコスタチンMの測定値が20〜60pg/mlである場合、NASが5と評価し、オンコスタチンMの測定値が20pg/ml未満である場合、NASが4以下と評価するステップ;を備えたことを特徴とするNAFLDの進展度合いを判定する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、非アルコール性脂肪性肝疾患(Non Alcoholic fatty liver disease; NAFLD)患者から採取した血液中のオンコスタチンM濃度を測定し、NAFLDの進展度合いを判定する方法に関する。
脂肪性肝疾患とは肝臓に脂肪が沈着して障害をきたす病態の総称であるが、従前は、主としてアルコール多量摂取を原因とするアルコール性肝障害に起因する病態であると考えられてきた。しかし、近年、アルコールを摂取しないヒトの間にもアルコール性肝障害に類似した所見が現れることが判明してきた。かかるNAFLDは、まず肝細胞への中性脂肪の沈着が認められる単純性脂肪肝が所見として現れるが、より重症化すると、遊離脂肪酸、TNF−α、レプチン、レジスチンの上昇とアディポネクチンの低下をおこし、肝細胞の脂肪化に壊死、炎症、線維化、炎症細胞浸潤等を伴う脂肪肝炎(Non-alcoholic steatohepatitis;NASH)へ進展し、さらには肝硬変症や肝癌に進行するといわれている。NAFLDは約90%が病態のほとんど進行しない単純性脂肪肝(simple steatosis)であるが、他の10%は肝硬変、肝細胞癌へと進行していくNASHである。内臓脂肪型肥満をもつ人が高血圧・脂質異常症・糖尿病等の病気を併発する症候群として、メタボリックシンドロームに注目が集まってきたことを背景に、アルコールを摂取しなくても肝硬変症や肝癌に進行するおそれがある点が重要視され、NASHを含めたNAFLDの病態のさらなる解明が求められている。また、C型肝炎をはじめとするウイルス性肝炎は初期の段階では肝細胞の脂肪沈着は所見として認められないが、症状が進行するにつれて、肝細胞への中性脂肪の沈着が認められるようになり、重症化すると肝硬変症や肝癌に進行しうる点は、NAFLDと共通すると考えられている。
肝細胞の1/3以上に脂肪滴が存在すると脂肪肝と診断されるが、最近、NAFLDの肝組織所見の中から3項目、すなわち、脂肪肝(steatosis)、肝細胞風船様腫大(hepatocellular ballooning)、実質炎症(lobular inflammation)の程度をスコア化し(NAS;NAFLD activity score)、NASが5以上をNASHとし、単純性脂肪肝との鑑別に利用することが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
また、NAFLDやNASHの診断については、患者のサンプルにおいて、NASHの発病又は進行に関連した1又は2以上の小誘導性サイトカインを含む遺伝子パネルの発現レベルを測定し、該発現レベルと前記遺伝子パネルにおけるNASHに関連した遺伝子発現に対する所定値とを比較して、該発現レベルとNASHの病状とを関連づける方法(例えば、特許文献1参照)や、検出可能に標識されたコリンを含む、非アルコール性脂肪性肝障害等の脂肪肝炎への罹患、前記疾患の重症度又は前記疾患に対する治療効果の判定のための診断薬(例えば、特許文献2参照)や、非アルコール性脂肪肝炎の診断に際して、体液試料をIII型プロコラーゲンのN末端のペプチドに特異性を有する免疫結合的パートナーと接触させ、体液試料と免疫結合パートナーとの間で生じた反応生成物を測定することを特徴とする測定方法(例えば、特許文献3参照)や、末梢血のリン脂質若しくはリン脂質の脂肪酸組成を測定することを特徴とする非アルコール性脂肪肝炎の鑑別方法(例えば、特許文献4参照)や、被験体の体液からの1つ以上の試料中の1つ以上の脂質代謝物の量を決定し、1つ以上の脂質代謝物の量を肝障害の存在と相関させることを含む、被験体における脂肪沈着、NAFLD、NASH等の肝障害を診断又はモニタリングする方法(例えば、特許文献5参照)が提案されている。
他方、オンコスタチンM(Oncostatin M;OSM)は、1980年代後半にヒトのA375メラノーマ細胞の増殖を抑制する因子として同定された、インターロイキン6(IL−6)ファミリーに属するサイトカインの一種であり、ヒトのオンコスタチンMは、252アミノ酸からなる分子量約26kDの前駆タンパク質が、プロセシングによりN末端の25アミノ酸残基が除去されて227アミノ酸残基からなる成熟タンパク質となるものであるが、さらにC末端側の31アミノ酸残基が除去された、196アミノ酸残基からなる分子量約22kDaの成熟タンパク質の存在も知られている。これらの成熟タンパク質の生理活性は、前駆タンパク質よりも5〜60倍高いとされている(例えば、非特許文献2参照)。
オンコスタチンMについては、肝臓毒を投与して肝障害を誘発することで、肝障害モデルとして有用である、オンコスタチンM受容体遺伝子欠損動物(例えば、特許文献6参照)が提案されており、ヒトオンコスタチンMを含むオンコスタチンM受容体アゴニストを有効成分として含有する肝疾患治療又は予防薬が肝細胞壊死の軽減、肝臓の組織破壊の軽減及び血清肝障害マーカーの低減等、肝臓障害の軽減に種々の点から有効であり、急性肝炎や劇症肝炎のような、肝細胞壊死又は肝臓の組織破壊を伴う種々の肝疾患の治療及び予防に有効であることが示されている(例えば、特許文献7参照)。また、オンコスタチンMアンタゴニストおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む、疼痛を処置するための薬学的組成物(例えば、特許文献8参照)や、オンコスタチンMを含有していることを特徴とする抗HCV剤(例えば、特許文献9参照)についても報告されている。
また、センダイウイルスに包まれたオンコスタチンMcDNAを繰り返し投与することによりオンコスタチンMタンパク質が肝臓のクッパー細胞に発現し、かかるオンコスタチンM遺伝子治療により、体重の増加や肝臓の重量増加、肝機能悪化のパラメーターの減少が見られたこと(例えば、非特許文献3参照)が報告されており、オンコスタチンM、デキサメタゾン又はその誘導体若しくはその塩、及びTGF−βの存在下で間葉系幹細胞を培養し、間葉系幹細胞を成熟肝細胞様細胞に分化させる工程を含む、成熟肝細胞様細胞の製造方法(例えば、特許文献10参照)が報告されている。さらには、炎症マーカーとしてのオンコスタチンMが増加している場合に、肝炎を含む炎症性疾患を治療する方法であって、該治療を必要とする対象者に、GABAA作動性神経伝達を増強する化合物の治療的有効量を投与することを含む方法(例えば、特許文献11参照)が報告されている。
特表2009−535642号公報 特開2008−201759号公報 特開2006−029919号公報 国際公開第2005/109006号パンフレット 特表2010−500566号公報 特開2003−180198号公報 特開2004−026768号公報 特開2005−247836号公報 特開2010−59081号公報 特開2009−153383号公報 特表2009−526786号公報
Kleiner et al., Hepatology 41:1313-1321, 2005 Linsley et al., Mol. Cell. Biol. 10:1882-1890, 1990 Hamada et al., American Journal of Pathology, 872-881, 2007
本発明の課題は、NAFLDの進展度合いの判定に際して、肝生検体を用いることなく、従来法より安価でしかも患者に対する負担が少なくてすむ方法を提供することにある。
本発明者は、慢性C型肝炎患者の肝生検組織において、オンコスタチンMレセプターの発現が脂肪沈着部に多いことを見いだし、NAFLDの進行にオンコスタチンMの上昇が関与するかもしれないという着想を得た。この着想に加え、NAFLDはサイトカインが原因で進行している可能性を考え、実際にNAFLD患者の血清オンコスタチンMの測定と、肝生検組織におけるNAFLDの進行度をNASで評価すると共に、オンコスタチンMレセプターの発現の程度について検討し、オンコスタチンMがNAFLD進行に重要な意義があることを明らかにした。本発明はこのような知見に基づき完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は(1)(a)NAFLD患者から血液を採取するステップ;(b)血液試料中のオンコスタチンM濃度を測定するステップ;(c)オンコスタチンMの測定値が60pg/mlを超える場合、NAFLD activity score(NAS)が「6以上」と評価し、オンコスタチンMの測定値が20〜60pg/mlである場合、NASが5と評価し、オンコスタチンMの測定値が20pg/ml未満である場合、NASが4以下と評価するステップ;を備えたことを特徴とするNAFLDの進展度合いを判定する方法に関する。
また、本発明は、(2)NAFLD患者から経時的に採取した血液中のオンコスタチンM濃度を測定し、経時的データを収集することを特徴とする上記(1)記載のNAFLDの進展度合いを判定する方法や、(3)オンコスタチンMの測定キットをNAFLDの進展度合いの判定に使用する方法に関する。
本発明によると、NAFLDの進行に関連を有する新規の指標として血清中のオンコスタチンM量を用いることにより、従来、直接患者からの生検による組織採取が行われ、被検者の負担が大きかったNAFLDの進行度についての判定が、血液採取のみで可能となる。
NAFLD患者Aの肝生検の結果(HE染色;200倍)を示す図である。 NAFLD患者Aの肝生検の結果(アザン染色;100倍)を示す図である。 NAFLD患者Aの肝生検の結果(OSMRを標的とした免疫抗体染色;400倍)を示す図である。 NAFLD患者Bの肝生検の結果(HE染色;200倍)を示す図である。 NAFLD患者Bの肝生検の結果(アザン染色;100倍)を示す図である。 NAFLD患者Bの肝生検の結果(OSMRを標的とした免疫抗体染色;400倍)を示す図である。
本発明のNAFLDの進展度合いを判定する方法としては、(a)NAFLD患者から血液を採取するステップ;(b)血液試料中のオンコスタチンM濃度を測定するステップ;(c)オンコスタチンMの測定値が60pg/mlを超える場合、NAS(NAFLD activity score)が「6以上」と評価し、オンコスタチンMの測定値が20〜60pg/mlである場合、NASが5と評価し、オンコスタチンMの測定値が20pg/ml未満である場合、NASが4以下と評価するステップ;を順次備えた方法であれば特に制限されず、上記血液試料としては、全血、血漿、血清を挙げることができるが血清が好ましく、また、オンコスタチンMの測定には、タンパク質の発現量の測定方法やmRNAの発現量の測定方法を適用することができる。
タンパク質の発現量の測定方法としては、ウエスタンブロット法又はELISA法を好適に例示することができる。上記ウエスタンブロット法は、SDSを含むポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)でオンコスタチンMを分画し、ニトロセルロースフィルターに移し、これを抗体により検出する方法である。フィルターへ付着したオンコスタチンMは抗オンコスタチンM抗体をプローブとすることによって同定できる。抗体検出には標識化二次抗体法を用いる。ゲルからフィルターへのトランスファーは多くの場合エレクトロブロッティングによって行うことができる。
オンコスタチンMを特異的に認識する抗オンコスタチンM抗体としては、モノクローナル抗体であっても、ポリクローナル抗体であってもよいが、モノクローナル抗体がその特異性の点でより好ましく、またそのクラスとしては、IgG、IgM、IgA、IgD、IgE等のいずれのアイソタイプを含むものであってもよく、好ましくは、IgGまたはIgMであり、精製の容易性等を考慮すると、より好ましくはIgGである。また、ここでいう「抗体」という用語は、任意の抗体断片又は誘導体を含む意味で用いられ、例えば、Fab、Fab’2、ヒト化抗体、多機能抗体、単鎖抗体(ScFv)等の免疫特異的な抗体などを含む。本発明の抗体は、これらは上記オンコスタチンMを特異的に認識する受容体タンパク質を抗原として用いて常法により作製することができる(例えば、Harlow E. & Lane D., Antibody, Cold Spring Harbor Laboratory Press (1988)を参照)。
上記ELISA法は、サンドイッチ法(非競合法)と競合法の二つに大別される。サンドイッチ法は、マイクロプレートのウェルやプラスチックチューブなどの固相に、あらかじめ抗オンコスタチンM抗体を結合させておき、これにサンプルを添加してサンプル中の目的物質を抗原抗体反応により固相に結合させ、夾雑物を洗い流した後、酵素標識した第二の抗体を添加すると再度抗原抗体反応が起こり、固相化抗体−目的物質−酵素標識抗体のサンドイッチ構造が構築される。ここで遊離の酵素標識抗体を洗い流し、発色基質を添加すると、サンドイッチ構造の量(すなわちサンプル中のオンコスタチンM質量)に比例して生起する発色反応により目的物質量を定量することができる。ELISA法によるオンコスタチンMの測定には、例えば株式会社エスアールエル社製のキット「human OSM(カタログナンバー:DY295)」を有利に使用することができる。また競合法は、あらかじめ目的物質に対する抗体を結合させた固相に、サンプルと酵素標識抗原を添加して抗原抗体複合体を形成させ、固相に結合しなかった酵素標識抗原を洗い流した後に発色基質を添加し、生成した発色物質の吸光度を吸光度計で測定することによりサンプル中の目的物質量を定量することができる。
他方、mRNAの発現量の測定方法としては、ノーザンハイブリダイゼーション法、RT−PCR法、FISH法、リアルタイムPCR法、コンペティティブPCR法又はDNAマイクロアレイ法を挙げることができる。これらの方法に用いられるプローブやプライマーは、オンコスタチンM遺伝子の配列情報に基づいて適宜設計し、適当なオリゴヌクレオチド合成装置を用いて適宜作製することができる。
上記ノーザンハイブリダイゼーション法におけるハイブリダイゼーションは、例えばモレキュラー・クローニング、ア・ラボラトリーマニュアル(Molecular cloning,A laboratorymanual)、第3版、第9.52−9.55頁(1989)に記載の方法で行うことができる。また、使用されるプローブの標識化に用いられる標識物質としては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質、ランタニド元素、スピン試薬などを挙げることができる。放射性同位元素としては、例えば、〔125I〕、〔131I〕、〔H〕、〔14C〕、〔32P〕、〔33P〕、〔35S〕、〔59Fe〕などが用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などを用いることができ、蛍光物質としては、例えば、シアニン蛍光色素(例、Cy2、Cy3、Cy5、Cy5.5、Cy7(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)など)、フルオレスカミン、フルオレッセンイソチオシアネートなどを用いることができ、発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどを用いることができる。
上記RT−PCR法は、当業者において周知の技術を用いて容易に行なうことができる。具体的には、オンコスタチンM遺伝子の転写産物であるmRNA又はその断片に対して相補的な一本鎖DNAを合成し、該DNA又はその断片を特異的に増幅することができるプライマーにより該DNA又はその断片をPCR増幅した後、増幅産物を電気泳動などで検出することができる。RT−PCR法については、例えば、Ishikawaら, J.Clin. Oncol., 28:723-728, 1998などを参照して行なうこともできる。また、FISH(Fluorescent in situ hybridization)法によりオンコスタチンM遺伝子の転写状態を検出することができる。
上記リアルタイムPCR法としては、例えば、血液試料中のトータルRNAやmRNAから逆転写酵素を用いてcDNAを合成し、このcDNAを鋳型に目的領域をPCRで増幅し、リアルタイムモニタリング用試薬を用いて増幅産物の生成過程をリアルタイムでモニタリングし、解析する方法があげられる。前記リアルタイムモニタリング試薬としては、例えば、SYBR(登録商標:Molecular Probes社製)Green Iや、TaqMan(登録商標:Applied Biosystems社製)プローブ等があげられる。リアルタイムPCR法は、微量のRNAであっても簡便にmRNAを検出又は定量することができるので好適に例示することができる。
また、定量的PCRとして知られている上記コンペティティブPCR法としては、例えば、血液試料中のトータルRNAやmRNAから逆転写酵素を用いてcDNAを合成し、このcDNAとDNAコンペティターとを同一チューブ内で反応させる方法や、さらに前記逆転写反応時にmRNAとともにRNAコンペティターを加えて反応させる方法等があげられる。またコンペティターのプライマー配列以外の内部配列としては、例えば、増幅目的mRNAの配列と相同配列でもよく、非相同な配列でもよい。
上記マイクロアレイ(マイクロチップ)法に用いられる、マイクロアレイやマイクロチップは、プローブが支持体上の定められた領域に固定されているアレイ又はチップであり、アレイ又はチップの支持体としては、ハイブリダイゼーションに使用可能なものであればよく、例えばガラス、シリコン、プラスチックなどの基板や、ニトロセルロース膜、ナイロン膜等を好適に用いることができる。マイクロアレイやマイクロチップの製造方法は特に制限されず、例えば、以下に示す文献に記載されたような当業者に公知の任意の方法で製造することができる。
DNAマイクロアレイ 実戦マニュアル、林崎良英 監修(羊土社);DNA Microarrays -A Practical Approach-, Edited by Mark Schene, Oxford University Press 1999;Lockhart DJ, Dong H, Byrne MC, Follettie MT, Gallo MV, Chee MS, Mittmann M, Wang C, Kobayashi M, Horton H, Brown EL. Expression monitoring by hybridization to high-density oligonucleotide arrays;Nat. Biotechnol. 1996 Dec. 14(13):1675-80;Wodicka L, Dong H, Mittmann M, Ho MH, Lockhart DJ. Genome-wide expression monitoring in Saccharomyces cerevisiae;Nat. Biotechnol. 1997 Dec. 15(13):1359-67.
マイクロアレイ(マイクロチップ)に用いるプローブは、DNAであってもよいし、RNAであってもよいが、プローブの安定性に優れていることからDNAプローブであることが好ましい。マイクロアレイを用いることにより、少量のサンプルから多数の遺伝子について一度に検出又は定量することができる。より具体的には、血液試料からmRNAを調製し、該mRNAを鋳型とした逆転写反応を行う際に、適切な標識を付したプライマーや標識ヌクレオチドを使用することにより、標識されたcRNAを得ることができる。この標識化cRNAとマイクロアレイやマイクロチップ表面上に固定されたプローブとの間でハイブリダイゼーションを行わせ、オンコスタチンMのmRNA発現量を測定することができる。ハイブリダイゼーションは公知の方法で実施すればよく、その条件は使用するマイクロアレイ(マイクロチップ)や標識cDNAに適したものを適宜選択すればよい。例えば、モレキュラー・クローニング、ア・ラボラトリーマニュアル(Molecular cloning,A laboratory manual)、第2版、第9.52−9.55頁(1989)の記載を参考にしてハイブリダイゼーション条件を選択することができる。上記cDNAの標識化にあたっては、前述した放射性同位元素、蛍光物質、化学発光物質、発光団を有する物質等の標識物質を用いることができる。
本発明において、NAFLDとは、肝細胞の脂肪沈着が病因である疾患であり、かつ病態のほとんど進行しない単純脂肪肝と、肝硬変、肝細胞癌へと進行していくNASHまでを含めた総称として用いられ、NASHとは、脂肪沈着に加えて壊死炎症性変化を示し、その病態はほとんど線維化を認めない軽症例から肝硬変までを含めた総称として用いられる。また、本発明においてNAFLDの進展度合いとは、NASHへの進展(単純脂肪肝からNASHへの進展)度合いをも含めたNAFLDにおける進展度合いを意味する。
本発明におけるNAFLDの評価方法は、前記非特許文献1や日本肝臓学会編「NASH・NAFLDの診療ガイド」(文光堂)の35頁の表1や、日本消化器病学会編「肥満と消化器疾患」(2010年3月31日発行)の138頁の表1に記載されているように、脂肪肝(steatosis)、肝細胞風船様腫大(hepatocellular ballooning)、実質炎症(lobular inflammation)の程度をスコア化することにより行うことができる。
[オンコスタチンMの測定]
18才の男性と20才の男性の2人のNAFLD患者から、定法により調製した血清をそれぞれ試料に供した。ELISA法によるオンコスタチンMの測定には、株式会社エスアールエル社製のキット「human OSM(カタログナンバー:DY295)」を用い、添付のプロトコールにしたがって血清中のオンコスタチンM濃度を測定した。
(プレートの調製)
オンコスタチンM捕捉抗体をPBS(137mM NaCl,2.7mM KCl,8.1mM NaHPO,1.5mM KHPO,pH7.2〜7.4,0.2μmフィルター滅菌)中に希釈した。96ウェルのマイクロプレートに、100μl/ウェルの希釈した捕捉抗体をコーティングし、プレートをシールして室温にて一晩静置した。各ウェルを吸引後、洗浄バッファーで洗浄し、同様のことを二回繰り返して合計三回行った。最後の洗浄後、プレートを吸引又はペーパータオルの上にインバートしてブロッティングすることにより、残存する洗浄バッファーを取り除いた。ウェル毎に300μlのブロッキングバッファー(1%BSA,5%シュークロースのPBS)でプレートをブロッキングし、1時間室温にてインキュベートした。吸引と洗浄を合計三回行い、ブロッキングバッファーを吸引後、サンプルの添加を行った。
(アッセイ)
100μlの試料又は対照試料をウェルに添加し、2時間インキュベートした。その後、プレートの調製と同様に吸引と洗浄を行った。100μlの基質溶液(発色試薬A(H)と発色試薬B(Tetremethylbenzidine)の1:1混合物)をウェルに添加し、直射光を避けて室温で20分間インキュベートした。50μlのストップ溶液(2N HSO)を添加し、そっとたたいて十分混合した後、450nmにおける吸光度を測定した。
[オンコスタチンMの測定結果]
18才の男性のNAFLD患者の血清中のオンコスタチンM濃度は、72.9pg/ml(2009年9月8日)、68.8pg/ml(肝生検の翌日の2010年1月6日)、56.1pg/ml(2010年1月19日より小腸コレステロールトランスポーター阻害薬「EPA製剤」の内服加療開始後の2010年2月16日)であった。他方、20才の男性のNAFLD患者の血清中のオンコスタチンM濃度は、4回の測定(2009年11月24日、肝生検の翌日の2009年12月9日、2010年1月26日、2010年3月23日)とも測定感度(15.6pg/ml)未満であった。
[肝生検]
上記の18才の男性と20才の男性の2人のNAFLD患者について、それぞれ2010年1月5日と2009年12月8日に肝生検を実施した。被検者の右肋間をイソジン(登録商標)にて消毒し、0.5%キシロカイン溶液で、穿刺部を局所麻酔した。エコーガイド下に、supercore 16G needleで肝右葉を穿刺し、微量の肝組織を採取した。採取された肝組織をホルマリン瓶に漬け、ホルマリン固定した組織からパラフィン標本を作製し、パラフィン包埋未染標本を作製し、ヘマトキシリンエオジン(HE)染色、アザン(Azan)染色及びオンコスタチンMレセプター(OSMR)を標的とした免疫抗体染色でそれぞれ染色し光学顕微鏡にて観察した。
(免疫抗体染色)
上記のパラフィン包埋組織切片標本を、キシレンに5分間浸漬し、キシレンを蒸発させ、さらにキシレンに2回各3分間浸漬した。乾燥後同様に100%エタノール2回、95%エタノール1回、80%エタノール1回、70%エタノール1回、蒸留水1回の、各5分間の浸漬、及び乾燥処理を繰り返して脱パラフィン処理を行った。
(抗原の賦活化)
クエン酸一水和物2.1gと蒸留水100mlを混合して調製した、0.1Mクエン酸水溶液(A液)と、クエン酸三ナトリウム二水和物14.7gと蒸留水500mlを混合して調製した、0.1Mクエン酸ナトリウム水溶液(B液)とを準備し、ビーカーに、A液9ml、B液41ml、蒸留水450mlを入れて97℃に熱し、上記脱パラフィン処理を行った組織切片標本を5分間浸漬し、抗原(オンコスタチンM受容体)を賦活化した。その後、ビーカーごと水道水の中に入れ冷却後、切片標本を取り出して蒸留水に入れて冷却した。
(内因性ペルオキシダーゼのブロッキング)
0.3%過酸化水素メタノール溶液に、上記抗原が賦活化された切片標本を30分浸漬し、内因性ペルオキシダーゼのブロッキングを行い、蒸留水で3回各3分間洗浄した。
(一次抗体反応)
湿潤箱に少量の水道水を加え、切片標本の水分をよく切って、渡し棒の上にのせた。
10mlのPBS(Phosphate buffered saline)にブロッキング用血清として10%ヤギ血清を添加したブロッキング溶液を、切片標本に3滴滴下し、20分間反応させた後、ブロッキング溶液を捨て、切片標本に抗オンコスタチンM受容体一次抗体(Anti OSMR, Human (Rabbit) [Catalog Number : 10982-1-AP]、Proteintech Group社製)を滴下し、4℃にて一晩静置した後、PBSで3回各5分間洗浄した。
(二次抗体反応)
10mlのPBSにビオチン化二次抗体を3滴添加した溶液を切片標本に滴下し、室温にて60分間反応させた後、PBSで3回各5分間洗浄し、アビジン・ビオチン複合体PBS溶液を切片標本に滴下して室温にて30分間静置し、ABC反応させた。
(発色反応)
DAB溶液(PBS 150ml+DAB(3,3'-Diaminobenzidine, tetrahydrochloride))に、30%過酸化水素溶液を30μl添加して混合した溶液に、上記ABC反応後の切片標本を入れて発色させ、顕微鏡下オンコスタチンM受容体の発現状態を観察した。
(HE染色)
ヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色)は組織学で組織薄片をみるのによく使われている。上記のパラフィン包埋未染標本をキシロール槽に入れてパラフィンを除去した切片を、ヘマトキシリン溶液に10秒程度浸漬して染色し、水道水で軽く洗浄した。70%エタノールに切片を1回3分間浸漬し、80%エタノールに切片を1回3分間浸漬し、90%エタノールに切片を1回3分間浸漬し、95%エタノールに切片を1回3分間浸漬し、100%エタノールに切片を2回各3分間浸漬した後、キシレンに、切片を3回各3分間浸漬した切片標本に、オイキットを滴下し、カバーグラスを載せて、顕微鏡で撮像した。
(アザン染色)
上記のパラフィン包埋未染標本について、線維組織染色のためのアザン染色を常法に従って行った。
[肝生検の結果]
18才の男性のNAFLD患者の肝生検のHE染色(200倍)の結果を図1に、アザン染色(100倍)の結果を図2に、OSMRを標的とした免疫抗体染色(400倍)の結果を図3に示す。これらの病理診断の結果から、18才の男性のNAFLD患者のNASは6点と判断され、NASHと判定された。他方、20才の男性のNAFLD患者の肝生検のHE染色(200倍)の結果を図4に、アザン染色(100倍)の結果を図5に、OSMRを標的とした免疫抗体染色(400倍)の結果を図6に示す。これらの病理診断の結果から、20才の男性のNAFLD患者のNASは4点と判断された。
[まとめ]
ヒト肝臓組織の二重免疫組織染色の結果、オンコスタチンMレセプターの発現の局在と目視による脂肪滴の局在は一致した。ウイルス性肝炎であるC型慢性肝炎が進行すると、細胞への脂肪沈着が進み、いわゆる脂肪肝の症状が現れるが、この場合も、オンコスタチンMがかかる症状のマーカーとなる可能性を強く示唆している。実際に、NAS6点と判断された18才の男性のNAFLD患者の血清中のオンコスタチンM濃度は68.8pg/ml(肝生検の翌日)であり、NAS4点と判断された20才の男性のNAFLD患者の血清中のオンコスタチンM濃度は測定感度(15.6pg/ml)未満であった。これらのことから、NAFLD患者の血清中のオンコスタチンMを測定することにより、NAFLDの進展度合いを判定しうることが示された。

Claims (3)

  1. 以下の(a)〜(c)のステップを備えたことを特徴とする非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の進展度合いを判定する方法。
    (a)NAFLD患者から血液を採取するステップ;
    (b)血液試料中のオンコスタチンM濃度を測定するステップ;
    (c)オンコスタチンMの測定値が60pg/mlを超える場合、NAS(NAFLD activity score)が「6以上」と評価し、オンコスタチンMの測定値が20〜60pg/mlである場合、NASが5と評価し、オンコスタチンMの測定値が20pg/ml未満である場合、NASが4以下と評価するステップ;
  2. NAFLD患者から経時的に採取した血液中のオンコスタチンM濃度を測定し、経時的データを収集することを特徴とする請求項1記載のNAFLDの進展度合いを判定する方法。
  3. オンコスタチンMの測定キットを非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の進展度合いの判定に使用する方法。
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