JP2011250250A - 障害検出装置、方法及びプログラム - Google Patents

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充浩 佐藤
Kazunori Umezaki
和則 梅崎
Katsuyuki Fujiyoshi
勝幸 藤吉
Hiroaki Kiyota
宏明 清田
Tadashi Iwahashi
忠 岩橋
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Abstract

【課題】音声通信の音声品質を劣化させている通信網上の箇所を特定する技術を提供する。
【解決手段】第1ユーザ端末と第2ユーザ端末との間の音声通信を実現する通信網で利用される障害検出装置は、通信網を流れる呼制御パケット及び音声パケットを通信網上の複数箇所からそれぞれ取り出す取得手段と、当該複数個所の各々から取り出された呼制御パケット及び音声パケットに基づいて、複数箇所の各々における第1ユーザ端末から第2ユーザ端末方向の音声品質情報及び第2ユーザ端末から第1ユーザ端末方向の音声品質情報を含む呼情報を、各呼についてそれぞれ管理する管理手段と、この管理手段により管理される呼情報に応じて音声通信の音声品質を劣化させる障害箇所を特定する特定手段と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワーク上の障害検出技術に関する。
現在、インターネット等のIP(Internet Protocol)ネットワークを用いて音声通信
を行う技術が実用化されている。このような音声通信では、通話情報は、IPをサポートする交換機(以降、IP交換機と表記する)により交換制御され、呼制御等のためのシグナリング情報及び音声通話データとして各種制御サーバを経由して伝達される。なお、シグナリング情報はCプレーン情報とも呼ばれ、音声通話データはUプレーン情報とも呼ばれる。Cプレーン情報は例えばSIP(Session Initiation Protocol)パケットにより
IPネットワーク上を伝送される。Uプレーン情報はRTP(Real-time Transport Protocol)パケットによりIPネットワーク上を伝送される。
このようなIPネットワークを用いた音声通信システムでは、発信者からの呼は、その発信者が収容される電話網に接続されるIP交換機に送られる。最終的には、その呼がそのIP交換機からIPネットワークを経由して着信者が収容される電話網に接続される他のIP交換機へ送られることにより、発信者と着信者との間の音声通話が実現される。発信者及び着信者が収容される電話網には、例えば、PSTN(Public Switched Telephone Networks)等の既存電話網やPDC(Personal Digital Cellular)等のような携帯電
話網が存在する。
このような音声通信システムではサービス品質を保つために監視手段が実装される。この監視手段は、例えば、IP交換機を経由する音声情報パケットをキャプチャすることにより通話品質を測定することにより、通話の劣化発生状況に応じて障害が発生していると想定されるIP交換機を特定する。また、監視手段が、各IP交換機から定期的にCPU(Central Processing Unit)負荷状況や故障の発生状況をそれぞれ収集し、この収集さ
れた情報から障害が発生していると想定されるIP交換機を特定する手法も存在する。
特開2000−13374号公報
しかしながら、上述のような従来の音声通信システムの監視手法では以下のような問題がある。音声情報パケットをキャプチャする手法では、障害が発生していると想定されるIP交換機が特定されたとしても、その障害発生の要因まで特定することはできない。保守者が、各通話についての監視結果で障害が生じていると想定されるIP交換機の情報を各通話についてそれぞれ集計することにより、劣化要因を或る程度推定することは可能かもしれない。しかしながら、監視対象となり得る通話数は、例えば、1分間に100万通話のように膨大であるため、保守者による手動での劣化箇所の特定は実質不可能である。
また、監視手段による収集手法では、必要な情報を収集するための処理負荷、及び、ネットワーク負荷が余計に掛かってしまう。この収集周期を長くすると、品質劣化の検出が遅れてしまう。また、この手法では、IP交換機等のような装置自体の情報を収集しているに過ぎないため、実際の音声通話サービスの品質を判定することはできない。更に、サイレント故障等のような装置自体で検知できない劣化は検出することができない。
本発明の一態様に係る課題は、このような問題点に鑑み、音声通信の音声品質を劣化させている通信網上の箇所を特定する技術を提供することにある。
本発明の各態様では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
第1の態様は、第1ユーザ端末と第2ユーザ端末との間の音声通信を実現する通信網で利用される障害検出装置に関する。第1の態様に係る障害検出装置は、通信網を流れる呼制御パケット及び音声パケットを通信網上の複数箇所からそれぞれ取り出す取得手段と、当該複数個所の各々から取り出された呼制御パケット及び音声パケットに基づいて、複数箇所の各々における第1ユーザ端末から第2ユーザ端末方向の音声品質及び第2ユーザ端末から第1ユーザ端末方向の音声品質を含む呼情報を、各呼についてそれぞれ管理する管理手段と、この管理手段により管理される呼情報に応じて音声通信の音声品質を劣化させる障害箇所を特定する特定手段と、を備える。
なお、本発明の別態様としては、上記態様の各構成要素を実現する障害検出方法であってもよいし、障害検出プログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
上記各態様によれば、音声通信の音声品質を劣化させている通信網上の箇所を特定する技術を提供することができる。
音声通信システムの概略構成例を示す図。 本実施例の障害検出システムのハードウェア構成例を示す図。 プローブ装置10、コレクタ装置20及びマネージャ装置30における各処理部の構成例を示す図。 呼管理テーブルの例を示す図。 本実施例における障害検出システムの動作シーケンスを示す図。 障害箇所特定処理を示すフローチャート。 音声品質情報と特定される障害箇所との関係を示す表。 呼管理テーブルの変形例を示す図。 変形例として障害検出装置の詳細構成を示す図。 変形例の障害検出システムの詳細構成を示す図。 優先度テーブル27の例を示す図。
以下、一実施形態としての障害検出システムについて具体例(以降、実施例と表記する)を挙げ説明する。以下、実施例の障害検出システムが、IPネットワークを用いて音声通信を行う音声通信システムに適用される場合を例に挙げ説明する。この例では、通信プロトコルとしてIPを例に挙げるが、本実施形態はこのような通信プロトコルを限定するものではない。以下に挙げた実施例はそれぞれ例示であり、本実施形態は以下の実施例の構成に限定されない。
[システム構成]
実施例の障害検出システムが適用される音声通信システムのシステム構成について図1を用いて説明する。図1は、音声通信システムの概略構成例を示す図である。音声通信シ
ステムは、ローカル網1、IP交換機2、ルータ3、IP網5等を含み、ローカル網1を介して接続されるユーザ端末に音声通信サービスを提供する。
ローカル網1は、発信者となるユーザ端末(以降、発信者端末と表記する)や着信者となるユーザ端末(以降、着信者端末と表記する)が存在する各エリアに設置されたネットワークである。ローカル網1は、例えば、PSTN等の既存電話網、PDC等のような携帯電話網、IP電話等が接続されるLAN(Local Area Network)等である。図1は、発信者端末が存在するエリアに存在するローカル網1(T)と、着信者端末が存在するエリアに存在するローカル網1(R)とを区別して表記する。しかしながら、本実施形態は、発信者端末及び着信者端末が収容されるローカル網1を制限するものではない。ここで、発信者とは、音声通信を開始した、即ち、発呼したユーザを意味し、着信者とは、当該発信者から発せられた音声通信を受け入れた、即ち、着呼したユーザを意味する。
IP網5は、インターネット等のような各ローカル網1を接続し得るネットワークである。
IP交換機2は、各ローカル網1及びIP網5にそれぞれ接続され、各ローカル網1とIP網5との間の中継機である。IP交換機2は、発信者端末からの呼をローカル網1を経由して受信し、この呼を必要に応じて呼制御パケット及び音声パケットに変換し、呼制御パケット及び音声パケットをIP網5側へ転送する。逆に、IP交換機2は、呼制御パケット及び音声パケットをIP網5を経由して受信すると、この呼制御パケット及び音声パケットを必要に応じて呼信号に変換し、この呼信号をローカル網1側へ送出する。なお、ローカル網1がIP網である場合には、IP交換機2は、呼制御パケット及び音声パケットの変換処理を実行しなくてもよい。
IP交換機2は、例えば、図1に示すように、各種処理をそれぞれ実行する複数のブレードが装着されるブレードサーバとして実現される。複数のブレードには、接続されるローカル網1とのインタフェース処理を実行するブレード、ローカル網1のプロトコルをIPに変換する処理を実行するブレード、呼制御を行うブレード、IP網5とのインタフェース処理を実行するブレード等を含む。なお、本実施形態では、IP交換機2は、各ローカル網1とIP網5との間の中継機として動作する装置であればよく、IP交換機2自体の具体的処理を限定するものではない。
各IP交換機2から送出された音声通信パケットは、ルータ3を経由してIP網5に伝送され、IP網5からルータ3を経由して他のIP交換機3へ送られる。図1では、IP網5のエッジに設置されたルータはエッジルータ3(T2)及び3(R2)と表記され、その他のルータは中継ルータ3(T1)及び3(R1)と表記されている。
上述のように、本実施例では、ローカル網1及びIP交換機2を発信者側と着信者側とに区別して示すが、これは説明の便宜のためである。
[装置構成]
本実施例の障害検出システムは、このような音声通信システム内の障害を検出し、かつ、その障害箇所を特定する。図2は、本実施例の障害検出システムのハードウェア構成例を示す図である。本実施例の障害検出システムは、プローブ装置10、コレクタ装置20、マネージャ装置30等を含む。
プローブ装置10は、音声通信システム内に流れるパケットを所定箇所でキャプチャすることにより当該パケットの情報を取り出す。プローブ装置10は、発信者端末と着信者端末との間の各呼について、IP網5を介して発信者端末側(発側とも表記する)と着信
者端末側(着側とも表記する)との少なくとも2つの箇所からパケットを取り出す。本実施例では、IP網5が監視対象網とされ、IP交換機2が監視対象装置とされる。ここで、呼とは、発信者端末及び着信者端末間における発呼から切断までの一連の通信を示す。
プローブ装置10は、図2に示すようなネットワークタップ等と呼ばれる信号分岐装置(以降、単にタップと表記する)7を用いることによりパケット情報を取り出す。なお、本実施形態は、パケットを対象ネットワークから取り出す手法を限定するものではなく、ルータのミラーポートから取り出すようにしてもよい。本実施形態は、ネットワークに影響を与えることなくパケット情報を取り出し得る手法であればいずれの手法が利用されてもよい。
本実施例では、監視対象装置としてのIP交換機2(T)及び2(R)をIP網5へ接続するための各通信線に各タップ7がそれぞれ設置され、プローブ装置10は、各タップ7により取り出されたパケットをそれぞれ受信する。図2における複数の監視対象装置2(T)は、例えば、IP交換機2(T)におけるIP網5と接続するための通信線を収容する複数のブレードを示す。なお、本実施形態は、このタップ7の数を制限するものではなく、監視の仕様に応じて、パケット情報を取り出す所定箇所は任意の数及び位置で設定されればよい。本実施例では、送信者端末が接続されるローカル網1(T)に接続されるIP交換機2(T)から送出されるパケットを取り出すプローブ装置を10(T)と表記する。同様に、受信者端末が接続されるローカル網1(R)に接続されるIP交換機2(R)から送出されるパケットを取り出すプローブ装置を10(R)と表記する。
プローブ装置10は、パケット情報を取り出す通信線の数等に応じて所定台数、設けられる。例えば、1つのIP交換機2に対して1つのプローブ装置10が利用される。本実施形態は、このプローブ装置10の数を限定するものではない。プローブ装置10は、各々取り出されたパケットから音声通信パケットを抽出し、この音声通信パケットをコレクタ装置20へ送る。
コレクタ装置20は、プローブ装置10から音声通信パケットを受信し、この音声通信パケットを解析することにより音声通信情報を呼情報を取得し、取得された呼情報を管理する。コレクタ装置20は、管理される呼情報に基づいて音声通信システム内に発生したと想定される障害を検出し、かつ、この障害の箇所を特定する。
マネージャ装置30は、コレクタ装置20で検出及び特定された障害情報を音声通信システムの管理者や保守者等へ提供するためのユーザインタフェースを実現する。
なお、本実施例では、障害検出システムが、図2に示すように、プローブ装置10、コレクタ装置20、マネージャ装置30を含むが、本実施形態はこのようなハードウェア構成に限定するものではなく1台のハードウェアとして実現されてもよいし、2台以上の複数のハードウェアとして実現されてもよい。
〔詳細構成〕
以下、プローブ装置10、コレクタ装置20及びマネージャ装置30における各処理部の構成例について説明する。図3は、プローブ装置10、コレクタ装置20及びマネージャ装置30における各処理部の構成例を示す図である。図3に示す各処理部は、ソフトウェアの構成要素又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される([その他]の項参照)。
プローブ装置10は、受信部11、抽出部15等を含む。
受信部11は、各タップ7に接続される通信線を収容するための各通信ポートを有する。受信部11は、各通信ポートに接続される各通信線からIPパケットをそれぞれ受信する。受信部11は、受信されたIPパケットを抽出部15へ送る。
抽出部15は、受信部11から送られたIPパケットのうち音声通信パケットを抽出する。例えば、抽出部15は、呼制御パケットとしてのSIPパケット及び音声パケットとしてのRTPパケットを抽出する。本実施形態は音声通信プロトコルをSIP及びRTPに限定するものではないが、以下では、呼制御プロトコルとしてSIPを例に挙げ、音声伝送プロトコルとしてRTPを例に挙げ説明する。
抽出部15は、ポート番号を用いることによりSIPパケットを抽出する。抽出部15は、更に、抽出されたSIPパケットの中から呼情報を抽出するために必要なSIPパケットを抽出する。具体的には、例えば、呼開始を示すINVITEメッセージ、そのINVITEメッセージに対する受信者側からの応答である200OKメッセージ、呼終了を示すBYEメッセージを示すSIPパケットが抽出される。抽出部15は、抽出されたこれらのSIPパケットをコレクタ装置20へ送る。
このとき、抽出部15は、INVITEメッセージ及び200OKメッセージから発信者端末のIPアドレス及びポート番号、受信者端末のIPアドレス及びポート番号を取得し、保持する。抽出部15は、保持された発信者端末及び受信者端末のIPアドレス及びポート番号の各セットを送信元IPアドレス、送信元ポート番号、送信先IPアドレス及び送信先ポート番号に設定されたパケットを抽出する。この抽出により、RTPパケットが抽出される。抽出部15は、抽出されたRTPパケットをコレクタ装置20へ送る。
このように、プローブ装置10は、複数の呼に関する呼制御パケット及び音声パケットを処理する。抽出部15からコレクタ装置20へ送られるSIPパケット及びRTPパケットは、複数の呼を示す場合がある。
コレクタ装置20は、解析部21、呼管理テーブル23、障害特定部25等を含む。
解析部21は、プローブ装置10(T)及び10(R)から送られるSIPパケット及びRTPパケットを受信し、受信されたSIPパケット及びRTPパケットを解析することにより呼情報を取得する。解析部21は、取得された呼情報を呼管理テーブル23に格納する。
図4は、呼管理テーブルの例を示す図である。呼管理テーブル23は、各呼についてそれぞれ呼情報を格納する。呼管理テーブルは、CALL−IDフィールド、発番号フィールド、発信者IPフィールド、発信者ポート番号フィールド、着番号フィールド、着信者IPフィールド、着信者ポート番号フィールド、第1方向発側音声品質情報フィールド、第1方向着側音声品質情報フィールド、第2方向発側音声品質情報フィールド、第2方向着側音声品質情報フィールドを持つ。
CALL−IDフィールドには、呼の識別番号が格納される。呼の識別番号としては、例えば、SIPパケットのINVITEメッセージ及び200OKメッセージのCALL−IDヘッダの値が利用される。発番号フィールドには、発信者の識別番号が格納される。発信者の識別番号としては、例えば、SIPパケットのINVITEメッセージのFROMヘッダに設定されるデータが設定される。発信者IPフィールドには、発信者のIPアドレスが格納される。発信者のIPアドレスは、例えば、SIPパケットのINVITEメッセージ及び200OKメッセージのボディ部から取得される。発信者ポート番号フィールドには、RTPパケットで利用される発信者のポート番号が格納される。発信者の
ポート番号は、例えば、SIPパケットのINVITEメッセージ及び200OKメッセージのボディ部から取得される。
着番号フィールドには、着信者の識別番号が格納される。着信者の識別番号としては、例えば、SIPパケットのINVITEメッセージのTOヘッダに設定されるデータが設定される。着信者IPフィールドには、着信者のIPアドレスが格納される。着信者のIPアドレスは、例えば、SIPパケットのINVITEメッセージ及び200OKメッセージのボディ部から取得される。着信者ポート番号フィールドには、RTPパケットで利用される着信者のポート番号が格納される。着信者のポート番号は、例えば、SIPパケットのINVITEメッセージ及び200OKメッセージのボディ部から取得される。
第1方向発側音声品質情報フィールドには、発信者端末が接続されるローカル網1(T)側のプローブ装置10(T)により取り出される、発信者から着信者に対して発せされた音声データの品質を示す情報が格納される。第1方向着側音声品質情報フィールドには、着信者端末が接続されるローカル網1(R)側のプローブ装置10(R)により取り出される、発信者から着信者に対して発せられた音声データの品質を示す情報が格納される。第2方向発側音声品質情報フィールドには、発信者端末が接続されるローカル網1(T)側のプローブ装置10(T)により取り出される、着信者から発信者に対して発せられた音声データの品質を示す情報が格納される。第2方向着側音声品質情報フィールドには、着信者端末が接続されるローカル網1(R)側のプローブ装置10(R)により取り出される、着信者から発信者に対して発せられた音声データの品質を示す情報が格納される。
このように、着信者端末が接続されるローカル網1(R)側のプローブ装置10(R)により取り出されたデータを着側のデータと表記する場合がある。同様に、発信者端末が接続されるローカル網1(T)側のプローブ装置10(T)により取り出されたデータを発側のデータと表記することもある。更に、発信者端末から着信者端末への方向を第1方向と表記し、着信者端末から発信者端末への方向を第2方向と表記することもある。
音声通信では、SIPパケットを用いたシグナリングにより発信者端末と着信者端末との間で呼が確立された後、RTPパケットにより音声データが伝送される。そこで、解析部21は、同じCALL−IDが設定されたINVITEメッセージ及び200OKメッセージをそれぞれ受けると、新たな呼が発生したとみなし、呼管理テーブル23に新たなレコードを追加する。RTPパケットを受けると、解析部21は、そのRTPパケットに設定されている送信元及び送信先のIPアドレス及びポート番号により呼管理テーブル23に格納されるそのRTPパケットに対応する呼を示すレコードを特定する。
解析部21は、そのRTPパケットから周知の所定手法によりそのRTPパケットに含まれる音声データの音声品質を解析する。周知の所定手法には、例えば、ITU−T G.107及びG.113で規定される手法が利用される。本実施形態はこの音声品質解析
手法を限定するものではないため、周知の手法が利用されればよい。解析部21は、音声品質解析結果を、第1方向発側音声品質情報フィールド、第1方向着側音声品質情報フィールド、第2方向発側音声品質情報フィールド、又は、第2方向着側音声品質情報フィールドに格納する。解析部21は、そのRTPパケットの転送元であるプローブ装置10により、そのRTPパケットの取り出された箇所が発側か、着側かを判断する。また、解析部21は、そのRTPパケットに設定されている送信元IPアドレス及び送信先IPアドレスに基づいて、そのRTPパケットが第1方向の音声データを含むか、第2方向の音声データを含むかを判断する。
障害特定部25は、任意のタイミングで、呼管理テーブル23を参照することにより、
音声品質が劣化していること(障害)を検知し、その障害が発生している箇所を特定する。具体的には、障害特定部25は、呼管理テーブル23に格納される第1方向発側音声品質情報、第1方向着側音声品質情報、第2方向発側音声品質情報及び第2方向着側音声品質情報に基づいて、障害の検知及び障害箇所の特定を行う。障害特定部25のこの障害箇所特定手法については動作例の項において説明する。障害特定部25は、特定された障害箇所の情報をマネージャ装置30へ送る。
マネージャ装置30は、障害通知部31等を含む。障害通知部31は、1つ以上のコレクタ装置20から送られる障害箇所情報を取得し、この取得された障害箇所情報を本音声通信システムの保守者、管理者等のユーザ(以降、保守ユーザと表記する)に提供する。例えば、マネージャ装置30がWEBサーバ機能を有している場合には、障害通知部31は、この障害箇所を示すWEBページを生成するようにしてもよい。この場合には、保守ユーザは、WEBブラウザを用いてマネージャ装置30にアクセスすることによりその障害箇所を示す画面を参照することができる。
〔動作例〕
以下、本実施例における障害検出システムの動作例について説明する。
図5は、本実施例における障害検出システムの動作シーケンスを示す図である。本実施例の障害検出システムでは、図2に示すように、プローブ装置10(T)が監視対象装置としてのIP交換機2(T)のIP網5側への通信線にタップ7を介して接続されている。また、プローブ装置10(R)が監視対象装置としてのIP交換機2(R)のIP網5側への通信線にタップ7を介して接続されている。これにより、プローブ装置10(T)及び10(R)は、IP交換機2(T)に接続されるローカル網1(T)内の発信者端末とIP交換機2(R)に接続されるローカル網1(R)内の着信者端末との間で伝送されるパケットを逐次受ける。IP交換機2(T)及びIP交換機2(R)の間で送受されるパケットは、正常であれば、プローブ装置10(T)及び10(R)においてそれぞれ取り出される。以降、各プローブ装置10(T)及び10(R)をプローブ装置10と総称して説明する。
プローブ装置10の受信部11は、タップ7により取り出されたIPパケットを受信する。受信されたIPパケットは抽出部15に逐次送られる。
抽出部15は、受信部11から送られたIPパケットのうち音声通信パケットとしてSIPパケット及びRTPパケットを抽出する。音声通信では、SIPパケットを用いたシグナリングにより発信者端末と着信者端末との間で呼が確立された後、RTPパケットにより音声データが伝送される。よって、図5に示すように、1つの呼において、まず、SIPパケットが抽出される(S50)。抽出部15は、IPパケットのTCPヘッダ又はUDPヘッダに設定されているポート番号が所定の番号である場合に、そのIPパケットをSIPパケットと判定する。抽出部15は、抽出されたSIPパケットをコレクタ装置20へ送る。
プローブ装置10に接続されるコレクタ装置20では、解析部21がSIPパケットを受信する。解析部21は、SIPパケットを解析することにより、このSIPパケットから呼情報を取得する(S51)。解析部21は、具体的には、SIPパケットのリクエスト行又はステータス行に設定されるテキストデータに基づいて、そのSIPパケットがINVITEメッセージ、200OKメッセージ、BYEメッセージのいずれを示すか判定する。解析部21は、同じCALL−IDが設定されたINVITEメッセージ及び200OKメッセージをそれぞれ受けると、新たな呼が発生したと判定する。解析部21は、新たな呼が発生したと判定すると、INVITEメッセージ及び200OKメッセージか
らCALL−ID、発信者及び着信者の識別番号、発信者及び着信者のIPアドレス及びポート番号を抽出する。一方で、解析部21は、BYEメッセージを受けた場合には、呼が解放されたと判定する。解析部21は、呼が解放されたと判定すると、BYEメッセージからCALL−IDを抽出する。
解析部21は、このように抽出された呼情報に基づいて、呼管理テーブル23を更新する(S52)。具体的には、解析部21は、新たな呼が発生したと判定した場合に抽出された情報を、CALL−IDフィールド、発番号フィールド、発信者IPフィールド、発信者ポート番号フィールド、着番号フィールド、着信者IPフィールド、着信者ポート番号フィールドに設定した新たなレコードを呼管理テーブル23に格納する(S52)。一方、解析部21は、呼が解放されたと判定した場合に抽出されたCALL−IDと同一の値がCALL−IDフィールドに格納されているレコードを呼管理テーブル23から削除する。
音声通信のメッセージシーケンス上、次に、RTPパケットが受信部11で受信され、抽出部15へ送られる。抽出部15は、SIPパケット抽出時に同じCALL−IDが設定されたINVITEメッセージ及び200OKメッセージを受信した際に、それらメッセージから発信者端末のIPアドレス及びポート番号、受信者端末のIPアドレス及びポート番号を取得し、保持する。抽出部15は、保持された発信者端末及び受信者端末のIPアドレス及びポート番号の各セットを送信元IPアドレス、送信元ポート番号、送信先IPアドレス及び送信先ポート番号に設定されたパケットを抽出する。この抽出により、RTPパケットが抽出される(S53)。抽出部15は、抽出されたRTPパケットをコレクタ装置20へ送る。
プローブ装置10に接続されるコレクタ装置20では、解析部21がRTPパケットを受信する。解析部21は、この受信されたRTPパケットに関する情報を用いることにより、そのRTPパケットで伝送される音声の品質を解析する(S54)。
解析部21は、そのRTPパケットのUDPヘッダに格納される送信先及び送信元のIPアドレス及びポート番号が、発信者端末及び着信者端末のIPアドレス及びポート番号に設定されているレコードを呼管理テーブル23から抽出する(S55)。具体的には、UDPヘッダに格納される送信先のセット(送信先IPアドレス及び送信先ポート番号)が呼管理テーブル23の発信者のセット(発信者IPアドレス及び発信者ポート番号)又は着信者のセット(着信者IPアドレス及び着信者ポート番号)に設定されているレコードが特定される。更に、この特定されたレコードのうち、UDPヘッダに格納される送信元のセット(送信元IPアドレス及び送信元ポート番号)が呼管理テーブル23の発信者のセット又は着信者のセットに設定されているレコードが特定される。
このように、IPアドレス及びポート番号の各セットに基づいて、解析部21は、呼管理テーブル23におけるSIPパケットにより設定された各呼の情報とRTPパケットとを関連付ける。これは、RTPパケットにはCALL−IDが設定されていないからである。
解析部21は、上述のように特定されたレコードの第1方向発側音声品質情報フィールド、第1方向着側音声品質情報フィールド、第2方向発側音声品質情報フィールド、第2方向着側音声品質情報フィールドに上述のように解析された音声品質情報を設定する(S56)。ここで、解析部21は、解析された音声品質情報が第1方向及び第2方向のいずれのものであるかについては、対象のRTPパケットの伝送方向により決める。具体的には、RTPパケットの送信先のセットが特定されたレコードの着信者のセットと一致し、RTPパケットの送信元のセットが特定されたレコードの発信者のセットと一致する場合
には、そのRTPパケットは第1方向に伝送されたものとして決められる。逆に、RTPパケットの送信先のセットが特定されたレコードの発信者のセットと一致し、RTPパケットの送信元のセットが特定されたレコードの着信者のセットと一致する場合には、そのRTPパケットは第2方向に伝送されたものとして決められる。また、解析部21は、解析された音声品質情報が発側及び着側のいずれかのものであるかについては、そのRTPパケットの転送元のプローブ装置10により判定される。例えば、プローブ装置10(T)で受信されたRTPパケットは発側を示し、プローブ装置10(R)で受信されたRTPパケットは着側を示す。
コレクタ装置20の障害特定部25は、任意のタイミングで呼管理テーブル23の各レコードを分析する(S57)。障害特定部25は、この分析により、後述するように、音声品質の劣化を生じさせている障害の検出とその障害箇所の特定を行う(S58)。障害特定部25は、特定された障害箇所の情報をマネージャ装置30へ送る。
マネージャ装置30の障害通知部31は、コレクタ装置20から送られる障害箇所情報を取得し、この取得された障害箇所情報を本音声通信システムの保守ユーザに通知する(S59)。
以下、障害特定部25による障害箇所特定処理について図6及び7を用いて説明する。
図6は、障害箇所特定処理を示すフローチャートである。障害特定部25は、呼管理テーブル23の各レコードを順次読み出し(S60)、読み出されたレコードについてそれぞれ以下のような処理を行う。なお、呼管理テーブル23の各レコードは、上述したように各呼に対応する。
障害特定部25は、呼管理テーブル23の各レコードについての、第1方向の発側、第1方向の着側、第2方向の発側、第2方向の着側の4つの音声品質情報をそれぞれ解析することにより、各音声品質情報が正常を示すか異常を示すかを判断する(S61)。例えば、障害特定部25は、所定の閾値と各音声品質値とを比較することによりその判断を行う。
障害特定部25は、4つの音声品質情報について正常か異常かを判定すると、その判定結果に応じて、その呼(レコード)が示す伝送状態を図7に示す6つのケースのいずれか1つに特定する(S62、S63、S64、S65、S66、S67)。図7は、音声品質情報と特定される障害箇所との関係を示す表である。
具体的には、障害特定部25は、全ての音声品質情報が正常である場合には、その呼の伝送状態はケース1であると判断する(S62;YES)。障害特定部25は、ケース1の場合には、障害なしと判定する(S71)。
障害特定部25は、第1方向発側及び第1方向着側の音声品質情報がそれぞれ異常であり、その他の音声品質情報が正常である場合には、その呼の伝送状態はケース2であると判断する(S63;YES)。障害特定部25は、ケース2の場合には、発側の監視対象装置2(T)即ちIP交換機2(T)を障害箇所として特定する(S72)。これは、発信者端末から送信された音声データが、RTPパケットとしてIP交換機2(T)からIP網5方向へ送出され、プローブ装置10(T)により取り出された時点で既に異常(品質劣化)状態となっているからである。その音声データは、品質が劣化した状態でIP網5を経由してIP交換機2(R)へ伝送されるため、第1方向着側即ちプローブ装置10(R)で取り出された時点でも異常状態と判定される。一方で、着信者端末から発信者端末へ送信された音声データは、他の箇所に障害がないため、IP交換機2(T)で処理さ
れるまで異常状態とならない。これにより、ケース2の場合には、障害箇所は、発側の監視対象装置2(T)即ちIP交換機2(T)に特定することができる。
障害特定部25は、第2方向発側及び第2方向着側の音声品質情報がそれぞれ異常であり、その他の音声品質情報が正常である場合には、その呼の伝送状態はケース3であると判断する(S64;YES)。障害特定部25は、ケース3の場合には、着側の監視対象装置2(R)即ちIP交換機2(R)を障害箇所として特定する(S73)。これは、着信者端末から送信された音声データが、RTPパケットとしてIP交換機2(R)からIP網5方向へ送出され、プローブ装置10(R)により取り出された時点で既に異常状態となっているからである。この場合、その音声データは、第1方向発側即ちプローブ装置10(T)で取り出された時点でも異常状態と判定される。一方で、発信者端末から着信者端末へ送信された音声データは、他の箇所に障害がないため、IP交換機2(R)で処理されるまで異常状態とならない。これにより、ケース3の場合には、障害箇所は、着側の監視対象装置2(R)即ちIP交換機2(R)に特定することができる。
障害特定部25は、第1方向着側の音声品質情報のみが異常であり、その他の音声品質情報が正常である場合には、その呼の伝送状態はケース4であると判断する(S65;YES)。障害特定部25は、ケース4の場合には、監視対象網即ちIP網5の第1方向を障害箇所として特定する(S74)。これは、発信者端末から送信された音声データが発側のプローブ装置10(T)により取り出された時点では正常状態であり、着側の監視対象装置2(R)の手前で取り出された時点で異常状態となっているからである。一方で、着信者端末から発信者端末へ送信された音声データは、その方向ではIP網5には障害がないため、いずれの箇所でも正常状態となっている。これにより、ケース4の場合には、障害箇所は、IP網5の第1方向即ち発信者端末から着信者端末方向に特定することができる。
障害特定部25は、第2方向発側の音声品質情報のみが異常であり、その他の音声品質情報が正常である場合には、その呼の伝送状態はケース5であると判断する(S66;YES)。障害特定部25は、ケース5の場合には、IP網5の第2方向を障害箇所として特定する(S75)。これは、着信者端末から送信された音声データが着側のプローブ装置10(R)からIP網5側に送出された時点で取り出された場合には正常状態であり、発側の監視対象装置2(T)の手前で取り出された時点で異常状態となっているからである。一方で、発信者端末から着信者端末へ送信された音声データは、その方向ではIP網5には障害がないため、いずれの箇所でも正常状態となっている。これにより、ケース5の場合には、障害箇所は、IP網5の第2方向即ち着信者端末から発信者端末方向に特定することができる。
障害特定部25は、第1方向着側及び第2方向発側の音声品質情報がそれぞれ異常であり、その他の音声品質情報が正常である場合には、その呼の伝送状態はケース6であると判断する(S67;YES)。障害特定部25は、ケース6の場合には、IP網5の両方向を障害箇所として特定する(S76)。ケース6は、ケース4とケース5とを組み合わせたケースであるため、このように特定することができる。
〈実施例の作用及び効果〉
上述したように、本実施例では、監視対象のIP網5と監視対象の各IP交換機2との間の各所定箇所からタップ7によりそれぞれパケットが取り出される。各プローブ装置10では、このように取り出されたパケットから、呼制御パケットや音声パケットのような音声通信パケットが抽出される。各プローブ装置10で抽出された音声通信パケットはそれぞれコレクタ装置20に送られ、コレクタ装置20により解析される。
コレクタ装置20では、SIPパケットのような呼制御パケットから各呼についての呼情報が取得され、呼管理テーブル23に格納される。また、RTPパケットのような音声パケットからその音声パケットに含まれる音声データの品質が判定される。音声パケットにより判定された音声品質情報は、その音声パケットの送信元情報(IPアドレス及びポート番号)及び送信先情報(IPアドレス及びポート番号)により、呼制御パケットから取り出された各呼についての呼情報に関連付けられ、呼管理テーブル23に格納される。
音声品質判定では、同一音声パケットにつき、発側で取り出された音声パケットに含まれる音声データの品質(発側音声品質)及び着側で取り出された音声パケットに含まれる音声データの品質(着側音声品質)がそれぞれ判定される。加えて、各呼につき、発信者から着信者への方向(第1方向)の音声パケットに含まれる音声データの品質(第1方向音声品質)及び着信者から発信者への方向(第2方向)の音声パケットに含まれる音声データの品質(第2方向音声品質)がそれぞれ判定される。
コレクタ装置20の障害特定部25では、各呼の各方向について、発側及び着側の各音声品質情報の状態(正常か異常か)がそれぞれ判定され、音声品質の劣化が生じていることが検出され、かつ、その発生箇所が特定される。障害箇所は、発側の監視対象装置(IP交換機2(T))、着側の監視対象装置(IP交換機2(R))、監視対象網(IP網5)のいずれか1つに特定される。更に、監視対象網については、その音声品質の劣化が生じている通信方向が特定される。
結果、マネージャ装置30により、音声品質の劣化が生じていること(障害発生)、音声品質の劣化を生じさせている箇所(障害箇所)が保守ユーザに通知される。
従って、本実施例の障害検出システムによれば、音声通信システム内の障害発生を検出することができることに加え、その障害箇所を適切に特定することができる。これにより、保守ユーザは、障害対処を迅速に実施することができる。また、本実施例の障害検出システムによる障害箇所特定は、自動で実行されるため、膨大な通話数を対象としても実行することが可能である。更に、この障害箇所特定処理は、タップ7等により取り出されたパケットを用いて行われるため、音声通信システム内を流れるトラフィックに何ら影響を与えず、かつ、音声通信システム内のネットワーク装置に負荷を与えるものでもない。更に、監視対象となるネットワーク装置自身では検知できない障害についても品質劣化の検知が可能である。
[変形例]
上述の実施例では、コレクタ装置20が呼管理テーブル23を有し、各呼についてその呼管理テーブル23の1つのレコードで管理していたが、RTPパケット及びSIPパケットの転送元であるプローブ装置10毎にレコードを生成するようにしてもよい。
図8は、呼管理テーブルの変形例を示す図である。この変形例の呼管理テーブル23には、呼情報と共に、RTPパケット及びSIPパケットの転送元であるプローブ装置10のIPアドレスが格納される。また、プローブ装置10毎に、第1方向及び第2方向の各音声品質情報が格納される。この場合、障害特定部25は、障害特定処理をする際に、呼管理テーブル23のCALL−IDが等しいレコードを同一呼のレコードとして抽出する。障害特定部25は、転送元のプローブ装置10のアドレスによりそのレコードの音声品質情報が発側の情報か着側の情報かを決めるようにすればよい。更に、各プローブ装置10のIPアドレスと発側か着側かを示す情報とが対応付けられたテーブルがコレクタ装置20で保持されるようにすればよい。
また、上述の実施例では、コレクタ装置20の障害特定部25が、呼管理テーブル23
の音声品質情報が正常か異常かを判断していたが、解析部21が音声品質情報として正常か異常かを呼管理テーブル23に格納するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、プローブ装置10からコレクタ装置20へは音声通信パケットが渡されていたが、プローブ装置10で音声品質情報の解析(評価)を行い、この解析結果がプローブ装置10からコレクタ装置20へ送られるようにしてもよい。このようにすれば、プローブ装置10とコレクタ装置20との間の受け渡しデータ量を削減することができる。
また、上述の実施例では、障害検出システムが、図2に示すように、プローブ装置10、コレクタ装置20、マネージャ装置30を有していたが、その障害検出システムは1台の障害検出装置として実現されるようにしてもよい。図9は、変形例として障害検出装置の詳細構成を示す図である。この場合には、障害検出装置の受信部11が各タップ7により取り出されたパケットをそれぞれ受信する。
また、上述の実施例では、監視対象が、発側監視対象装置としてのIP交換機2(T)、着側監視対象装置としてのIP交換機2(R)、監視対象網としてのIP網5であったが、更に監視対象を増やしてもよい。その場合には、監視対象を介して両側の通信線からパケットを取り出すようにし、その各パケットの呼が示す音声品質情報を判定するようにすればよい。
また、コレクタ装置20の障害特定部25は、呼管理テーブル23の各レコードに優先度を付し、優先度の高いレコードを優先的に障害特定処理の対象とするようにしてもよい。言い換えれば、各呼について障害特定処理優先度がそれぞれ付されるようにしてもよい。
図10は、変形例の障害検出システムの詳細構成を示す図である。図11は、優先度テーブル27の例を示す図である。変形例の障害検出システムでは、コレクタ装置20が更に優先度テーブル27を有する。優先度テーブル27には、呼管理テーブル23の着番号と優先度との対応関係が格納される。図11に示すように、警察機関に提供される緊急通報用電話番号のような特定番号には高い優先度が付される。障害特定部25は、各呼を示すレコードをその着番号に対応する優先度の順に並び替え、その優先度の高いレコードから優先的に障害特定処理を実行する。このようにすれば、特定番号向けの通話についての障害箇所を優先的に判断することができる。
[その他]
〈ハードウェアの構成要素(Component)及びソフトウェアの構成要素(Component)について〉
ハードウェアの構成要素とは、ハードウェア回路であり、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ゲートアレイ、論理ゲートの組み合わせ、信号処理回路、アナログ回路等がある。
ソフトウェアの構成要素とは、ソフトウェアとして上記処理を実現する部品(断片)であり、そのソフトウェアを実現する言語、開発環境等を限定する概念ではない。ソフトウェアの構成要素としては、例えば、タスク、プロセス、スレッド、ドライバ、ファームウェア、データベース、テーブル、関数、プロシジャ、サブルーチン、プログラムコードの所定の部分、データ構造、配列、変数、パラメータ等がある。これらソフトウェアの構成要素は、コンピュータ内において、1又は複数のメモリ上で実現されるか、或いは、1又は複数のメモリ上のデータが1又は複数のプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等)で実行されることにより実現さ
れる。
なお、上述の各実施形態は、上記各処理部の実現手法を限定するものではない。上記各処理部は、上記ハードウェアの構成要素又はソフトウェアの構成要素若しくはこれらの組み合わせとして、本技術分野の通常の技術者において実現可能な手法により構成されていればよい。
1 ローカル網
2、2(T)、2(R) IP交換機
5 IP網
7 タップ
10 プローブ装置
11 受信部
15 抽出部
20 コレクタ装置
21 解析部
23 呼管理テーブル
25 障害特定部
27 優先度テーブル
30 マネージャ装置
31 障害通知部

Claims (7)

  1. 第1ユーザ端末と第2ユーザ端末との間の音声通信を実現する通信網で利用される障害検出装置において、
    前記通信網を流れる呼制御パケット及び音声パケットを前記通信網上の複数箇所からそれぞれ取り出す取得手段と、
    前記複数個所の各々から取り出された呼制御パケット及び音声パケットに基づいて、前記複数箇所の各々における第1ユーザ端末から第2ユーザ端末方向の音声品質情報及び第2ユーザ端末から第1ユーザ端末方向の音声品質情報を含む呼情報を、各呼についてそれぞれ管理する管理手段と、
    前記管理手段により管理される呼情報に応じて音声通信の音声品質を劣化させる障害箇所を特定する特定手段と
    を備えることを特徴とする障害検出装置。
  2. 前記管理手段は、前記呼制御パケットに含まれる発信者側情報及び着信者側情報を各呼についての呼情報として格納部に格納し、該格納部に格納される発信者側情報及び着信者側情報と前記音声パケットに設定されている送信先情報及び送信元情報とに基づいて該音声パケットに対応する呼を特定し、該音声パケットに応じて判定される音声品質を該特定された呼についての呼情報として該格納部に格納する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の障害検出装置。
  3. 前記特定手段は、同一方向の音声品質の劣化判定が前記複数個所のうちの第1箇所と第2箇所のそれぞれにおいて異なる場合に、該第1箇所と該第2箇所との間を障害箇所として特定し、同一方向の音声品質が該第1箇所及び該第2箇所の両方で劣化していると判定した場合には、該第1箇所から前記第1ユーザ端末側、又は、該第2箇所から前記第2ユーザ端末側を障害箇所として特定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の障害検出装置。
  4. 前記管理手段は、前記呼制御パケットに含まれる呼識別情報を更に各呼についての呼情報としてそれぞれ前記格納部に格納し、前記複数箇所のうちの第1箇所から取得された呼制御パケット及び音声パケットに基づいて管理される呼情報と該第1箇所とは異なる第2箇所から取得された呼制御パケット及び音声パケットに基づいて管理される呼情報とを該呼識別情報を用いて関連付ける、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の障害検出装置。
  5. 前記管理手段は、前記呼情報に、前記呼制御パケットに含まれる着信電話番号を含め、
    前記特定手段は、各電話番号についてそれぞれ優先度が格納される優先度格納部から、前記管理手段により管理される各呼情報に含まれる着信電話番号に対応する優先度を取得し、該取得された優先度の高い呼を優先的に障害箇所特定処理の対象とする、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の障害検出装置。
  6. 第1ユーザ端末と第2ユーザ端末との間の音声通信を実現する通信網において実行される障害検出方法において、
    前記通信網を流れる呼制御パケット及び音声パケットを前記通信網上の複数箇所からそれぞれ取り出し、
    前記複数個所の各々から取り出された呼制御パケット及び音声パケットに基づいて、前記複数箇所の各々における第1ユーザ端末から第2ユーザ端末方向の音声品質情報及び第2ユーザ端末から第1ユーザ端末方向の音声品質情報を含む呼情報を、各呼についてそれぞれ管理し、
    前記管理される呼情報に応じて音声通信の音声品質を劣化させる障害箇所を特定する、
    ことを含む障害検出方法。
  7. 第1ユーザ端末と第2ユーザ端末との間の音声通信を実現する通信網に設置されるコンピュータで実行される障害検出プログラムにおいて、
    前記通信網を流れる呼制御パケット及び音声パケットを前記通信網上の複数箇所からそれぞれ取り出し、
    前記複数個所の各々から取り出された呼制御パケット及び音声パケットに基づいて、前記複数箇所の各々における第1ユーザ端末から第2ユーザ端末方向の音声品質情報及び第2ユーザ端末から第1ユーザ端末方向の音声品質情報を含む呼情報を、各呼についてそれぞれ管理し、
    前記管理される呼情報に応じて音声通信の音声品質を劣化させる障害箇所を特定する、
    ことを含む障害検出プログラム。
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