JP2011247216A - 流体圧送装置を用いた廃熱発電システム - Google Patents

流体圧送装置を用いた廃熱発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】効率よく偏心回転子を回転させることができる流体圧送装置および廃熱発電システムを提供する。
【解決手段】流体圧送装置Pは、円筒形状を有するケーシング1と、ケーシング1の軸線Oと同軸に固定された円柱部2と、ケーシング1の軸線Oから離間した軸線Oを中心にして、偏心回転することにより回転出力する偏心回転子3と、円柱部2の周りを回転しながら偏心回転子3の半径方向に対する位置が変位して、常時、内側流体移送室R1および外側流体移送室R2を複数に仕切る隔壁部4とを備えている。隔壁部4の両端部に設けられた収納部45には、それぞれの流体移送室の気密性を確保するために、円柱棒状体(コロ)46の外周面と摺動するパッキン47が設けられている。偏心回転子3の切欠部34の内壁面には、内側流体移送室R1と外側流体移送室R2との間の気密性を確保するために、隔壁部4の摺動面と摺動するパッキン35が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体を効率よく移送したり、流体により回転運動を出力したりすることができる流体圧送装置およびそれを用いて発電することができる廃熱発電システムに関するものである。
従来の流体圧送装置として、例えば本願発明者によるものが知られている(特許文献1,2参照)。この特許文献1,2に記載の液体圧送装置は、両端面が閉止された円筒形状のケーシングと、ケーシングの内部にケーシングの軸線と同軸的に配置され、ケーシングの周壁との間に環状空間を形成する円柱部と、環状空間に収納されることで、環状空間を、ケーシングの半径方向に内側流体移送室と外側流体移送室とに画成するとともに、ケーシングの軸線から離間した軸線を中心にして円柱部の周りを偏心回転自在なリング形状を有する偏心回転子と、偏心回転子の周方向に所定角度ごとに配置され、偏心回転子と一体的に円柱部の周りを回転しながら偏心回転子の半径方向に移動し、常時、内側流体移送室および外側流体移送室を複数に仕切る円柱棒状体(以下、この円柱棒状体をコロと称する。)とを備えている。
特許3657950号公報 特許3735111号公報
特許文献1によれば、偏心回転子と一体的に円柱部の周りを回転しながら偏心回転子の半径方向に移動する円柱状のコロの表面は、硬質のゴム状の物質(ライニング材)により被覆されている。従って、この従来の液体圧送装置には、コロの表面に設けられたライニング材により、内側流体移送室と外側流体移送室との間の気密性が確保されていると共に、内側流体移送室と外側流体移送室とのそれぞれについてコロにより仕切られた三日月型空洞部(内側流体移送室・外側流体移送室)の気密性が確保されている。
しかし、偏心回転子の回転と共に移動するコロが、円柱部の外周面とケーシングの内周面とを転がりながら、偏心回転子の切り込み部(切欠部)内で回転することで、コロの外周面が切り込み部の内壁面に摺動するので、大きな摩擦が発生する。従って、液体圧送装置が大きくなればなるほど大きな抵抗となるため効率化の阻害要因となる。
そこで本発明は、効率よく偏心回転子を回転させることができる流体圧送装置および廃熱発電システムを提供することを目的とする。
本発明の流体圧送装置は、両端面が閉止された円筒形状を有するケーシングと、前記ケーシングの内部であって、前記ケーシングの軸線と同軸に固定され、前記ケーシングの内周面との間に環状空間を形成する円柱部と、前記環状空間に収納され、前記ケーシングの軸線から離間した軸線を中心にして、偏心回転する円筒形状に形成され、前記環状空間を前記ケーシングの半径方向に内側流体移送室と外側流体移送室とに画成して、回転することにより回転出力する偏心回転子と、前記偏心回転子の周方向の所定角度ごとに軸線に沿って形成された切欠部に配置され、前記偏心回転子と一体的に前記円柱部の周りを回転しながら、前記偏心回転子の回転位置に応じて前記偏心回転子の半径方向に対する位置が変位して、常時、前記内側流体移送室および前記外側流体移送室を複数に仕切る隔壁部と、
前記内側流体移送室および前記外側流体移送室が前記隔壁部により複数に仕切られることによりできるそれぞれの流体移送室のうち、前記偏心回転子の回転に伴って流体移送室容量が拡大する流体移送室と連通する位置に、それぞれ設けられた流体を流入させる流入口と、前記内側流体移送室および前記外側流体移送室が前記隔壁部により複数に仕切られることによりできるそれぞれの流体移送室のうち、前記偏心回転子の回転に伴って流体移送室容量が縮小する流体移送室と連通する位置に、それぞれ設けられた流体を流出させる流出口とを備え、前記隔壁部は、前記ケーシングの内周壁を転動する円柱棒状体と、前記円柱部の外周面を転動する円柱棒状体とが、両端部に設けられた収納部に収納されており、前記隔壁部の両端部に設けられた収納部には、前記それぞれの流体移送室の気密性を確保するために、前記円柱棒状体の外周面と摺動する第1パッキンが設けられ、前記偏心回転子の切欠部の内壁面には、前記内側流体移送室と前記外側流体移送室との間の気密性を確保するために、前記隔壁部の摺動面と摺動する第2パッキンが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、外側流体移送室および内側流体移送室のそれぞれの流体移送室であって、偏心回転子の回転に伴って流体移送室容量が拡大する流体移送室に、それぞれの流入口から流体が流入し、流入した流体は、偏心回転子の回転に伴って流体移送室容量が縮小する流体移送室に連通するそれぞれの流出口から流体が流出する。偏心回転子の回転により隔壁部は、両端部の収納部に設けられた円柱棒状体が、ケーシングの内周壁と円柱部の外周面とをそれぞれ転動する。収納部には、円柱棒状体の外周面と摺動する第1パッキンが設けられている。従って、収納部の一部に第1パッキンが設けられていれば、それぞれの流体移送室の気密性が確保できるので、円柱棒状体の回転に伴う摩擦を低く抑えることができ、抵抗を小さくすることができる。また、偏心回転子の軸線はケーシングおよび円柱部に対して偏心回転するため、偏心回転子に対して相対的に半径方向の位置が変位するが、偏心回転子の切欠部の内壁面には、隔壁部の摺動面と摺動する第2パッキンが設けられている。従って、切欠部の内壁面の一部に第2パッキンが設けられていれば、内側流体移送室と外側流体移送室との間の気密性を確保することができるので、隔壁部の移動に伴う摩擦を低く抑えることができ、抵抗を小さくすることができる。
前記隔壁部が、前記偏心回転子の軸線を中心として120°ごとに配置され、前記偏心回転子の厚みが、前記環状空間の半径方向の距離の1/2に形成され、前記偏心回転子の軸線が、前記円柱部の軸線から、前記環状空間の半径方向の距離の1/4の位置に離間させた流体圧送装置とすることができる。隔壁部を偏心回転子の軸線を中心として120°ごとに配置することで、外側流体移送室と内側流体移送室とのそれぞれに設けられた流入口と流出口とは隣接する流体移送室の位置に配置されることになる。従って、外側流体移送室と内側流体移送室との流入口から流入した流体は、偏心回転子の回転と共に移送され、外側流体移送室と内側流体移送室との流出口から流出することにより、偏心回転子の回転に応じて無駄なく流体を移送することができる。
本発明の流体圧送装置を用いた廃熱発電システムは、前記本発明の流体圧送装置と、前記流体圧送装置の内側流体移送室に連通する流入口に、前記流体圧送装置の外側流体移送室に連通する流出口から排出された気化ガスを液化した液状流体を送るガス液化装置と、前記内側流体移送室に連通する流出口からの液状流体を貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクからの液状流体を加熱し、気化ガスとして、前記流体圧送装置の外側流体移送室に連通する流入口に送る気化ガス発生装置と、前記流体圧送装置からの回転出力により発電する発電機とを備えたことを特徴とする。
本発明の廃熱発電システムは、気化ガス発生装置からの気化ガスが、流入口から連通する外側流体移送室へ流入し、気化ガスの膨張により偏心回転子の回転を促進し、流体移送室が移動して流出口から排出され、ガス液化装置へ送られる。従って、気化ガスの膨張を、直接、偏心回転子の回転運動とすることができる。偏心回転子の回転によりガス液化装置からの液状流体が、流入口から連通する内側流体移送室へ流入し、偏心回転子の回転と共に移送されて、排出口から排出されて貯留タンクへ貯留される。そして、貯留タンクからの液状流体は、気化ガス発生装置へ送られて気化ガスとなり、再び、流入口から連通する外側流体移送室へ流入される。このように本発明の廃熱発電システムは、液状流体を液化したり気化させたりすることで、本発明の流体圧送装置を回転させることで発電することができる。
本発明は、摺動に伴う摩擦を低減できるので、効率よく偏心回転子を回転させることができる。従って、本発明によれば、円滑な回転動作および高速な回転動作を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る流体圧送装置を示す図である。 図1に示す流体圧送装置の各部を説明するための図である。 図2に示す流体圧送装置のA−A線断面図である。 図1に示す流体圧送装置の流体移送室を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る廃熱発電システムを示す図である。 (A)から(C)は偏心回転子が偏心回転する状態を説明するための図である。
本発明の実施の形態に係る廃熱発電システムについて、図面に基づいて説明する。まず、この廃熱発電システムに用いられる流体圧送装置について図1から図4に基づいて説明する。
図1に示す流体圧送装置Pは、ケーシング1と、円柱部2と、偏心回転子3と、隔壁部4(4a〜4c)とを備えている。
図3に示すように、ケーシング1は、両端面が閉止された円筒形状を有するもので、台座D上に固定されている。
円柱部2は、ケーシング1の一方を閉止する端面11と一体的に設けられて内部に配置されている。図1に示すように、円柱部2がケーシング1の軸線Oと同軸に固定されていることで、外周面21とケーシング1の内周面12との間に環状空間Sが形成されている。
偏心回転子3は、環状空間Sに収納され、円筒形状に形成されたものである。偏心回転子3は、ケーシング1の軸線Oから離間した軸線Oを中心に配置されている。偏心回転子3は、一側(図1においては上側)の内周面31が円柱部2の外周面21の一側(図1においては上側)と摺動し、他側(図1においては下側)の外周面32がケーシング1の他側の内周面12と摺動しながら、円柱部2との位置関係を変えることなく偏心回転する。偏心回転子3は、軸心Oに沿って設けられた回転出力するための回転軸33(図3参照)がケーシング1の他方の端面を閉止する蓋部13により回転自在に支持されている。偏心回転子3は、ケーシング1内の環状空間Sをケーシング1の半径方向に内側流体移送室R1と外側流体移送室R2とに画成している。
この偏心回転子3には、周方向の所定角度ごとに軸線Oに沿って形成された切欠部34が設けられている。この切欠部34は、対向する内壁面34aが軸線O方向に沿った平行面に形成されている。内壁面34aには、位置が偏心回転子3の半径方向に変位する隔壁部4と摺動するパッキン35(第2パッキン)がそれぞれに設けられている。このパッキン35により内側流体移送室R1と外側流体移送室R2との間のそれぞれの気密性が確保されている。
本実施の形態では、偏心回転子3は軸線Oを中心としてケーシング1に対して図1において時計回りに回転する。切欠部34は120°ごとに3箇所に設けられている。また、図2に示すように、偏心回転子3の厚みTは、ケーシング1の内周面12から円柱部2の外周面21までの距離L1(環状空間Sの半径方向の距離)の1/2に形成されている。また、偏心回転子3の中心である軸線Oは、ケーシング1の中心である軸線Oから距離L1の1/4の距離L2ほど離間している。
図4に示す隔壁部4(4a〜4c)は、3つの切欠部34にそれぞれ、軸線Oに向けて配置されている。隔壁部4は、偏心回転子3と一体的に円柱部2の周りを回転しながら、偏心回転子3の回転位置に応じて偏心回転子3の半径方向に対する位置が変位して、常時、内側流体移送室R1および外側流体移送室R2を複数の流体移送室R11〜R13,R21〜R23に仕切るものである。従って、図2に示す隔壁部4の長さは、ケーシング1の内周面12から円柱部2の外周面21までの間の距離L1に形成されている。
本実施の形態では、隔壁部4は、偏心回転子3の切欠部34との摺動がスムーズに行えるように、図2に示すように仮想円柱棒41の軸線に沿った両側部42を切除して偏心回転子3の切欠部34の内壁面34aと対向する平面43としている。また、両端部の円弧面44には、詳細には後述する円柱棒状体を収納する収納部45がそれぞれ設けられている。この2つの収納部45は、ケーシング1の内周面12側の円柱棒状体の一部と、円柱部2の外周面21側の円柱棒状体の一部を露出させた状態で保持するための略円柱状空間である。
この収納部45には、隔壁部4を円滑に周方向に回転させるための円柱棒状体(コロ)46が配置されている。
それぞれの収納部45の奥部には、コロ46の外周面と摺動するパッキン47(第1パッキン)が設けられている。このパッキン47によりコロ46により仕切られる流体移送室R11〜R13,R21〜R23(図4参照)のそれぞれの間の気密性が確保されている。
ケーシング1には、図4に示すように、隔壁部4a〜4cにより複数に仕切られる内側流体移送室R1の流体移送室R11〜R13のうち、偏心回転子3の回転に伴って流体移送室容量が拡大する流体移送室と連通する位置に流体を流入させる第1流入口51が設けられている。図4においては、円柱部2の中心軸Oに対して中心軸Oが下方に離間しているため内側流体移送室R1は中心軸Oに対して下側に形成され、偏心回転子3が時計回りに回転し、隔壁4a〜4cが120°ごとの3箇所に設けられているため、偏心回転子3の回転に伴って流体移送室容量が拡大する流体移送室は内側流体移送室R1の右下に位置する流体移送室13となる。従って、第1流入口51は、円柱部2の中心から右方向となる内側流体移送室R1に設けられている。
また、ケーシング1には、外側流体移送室R2にも同様に、偏心回転子3の回転に伴って流体移送室容量が拡大する流体移送室21と連通する位置に流体を流入させる第2流入口52が設けられている。図4においては、第2流入口52は、円柱部2の中心から左方向となる外側流体移送室R2に設けられている。
また、偏心回転子3の回転に伴って流体移送室容量が縮小する流体移送室R11と連通する位置に流体を流入させる第1流出口53が設けられている。図4においては、第1流入口53は、円柱部2の中心から左方向となる内側流体移送室R1に設けられている。
更に、流体移送室R21〜R23のうち、偏心回転子3の回転に伴って流体移送室容量が縮小する流体移送室R23と連通する位置に流体を流入させる第2流出口54が設けられている。図4においては、第2流入口54は、円柱部2の中心から右方向となる外側流体移送室R2に設けられている。
次に、このような流体圧送装置を用いた廃熱発電システムを図5に基づいて説明する。図5に示すように、廃熱発電システム10は、混合流体の媒体としてアンモニアと水とを使用し、この混合流体を他の発電設備や空調設備からの廃熱を利用して発電するシステムである。廃熱発電システム10は、流体圧送装置Pと、発電機20と、気化ガス発生装置30と、ガス液化装置40と、混合流体貯留タンク50(貯留タンク)と、これらを制御する図示しない制御装置とを備えている。
発電機20は、流体圧送装置Pからの回転出力により単相または多相の交流、または直流を出力するものである。
気化ガス発生装置30は、混合流体貯留タンク50からの液状流体である混合流体を廃熱により加熱して気化させ、流体圧送装置Pへ送出するものである。気化ガス発生装置30は、混合流体圧入口30aが混合流体貯留タンク50に配管により接続されていると共に、気化ガス圧送口30bが流体圧送装置Pの気化ガス受圧口P1(第2流入口52)に配管により接続されている。気化ガス発生装置30には、混合流体貯留タンク50との間の配管に逆止弁301が設けられている。また、気化ガス発生装置30には、逆止弁301を操作するカムロータ302が設けられている。
ガス液化装置40は、流体圧送装置Pからの気化ガスを冷却して混合流体として、再度、流体圧送装置Pへ送出するものである。ガス液化装置40は、排出気化ガス受入口40aが流体圧送装置Pの気化ガス排出口P2(第2流出口54)に配管により接続されていると共に、混合流体送出口40bが流体圧送装置Pの混合流体吸入口P3(第1流入口51)に配管により接続されている。また、ガス液化装置40には、気化ガスを冷却するための冷却水を冷却水受入口40cから取り入れ、冷却水排出口40dから排出させるための配管が接続されている。ガス液化装置40には、流体圧送装置Pとの間の配管にスプリング制動逆止弁401が設けられている。
混合流体貯留タンク50は、流体圧送装置Pからの混合流体を一旦貯留するタンクである。混合流体貯留タンク50は、混合流体受圧口50aが流体圧送装置Pの混合流体圧送口P4(第1流出口53)に配管により接続されている。混合流体貯留タンク50には、流体圧送装置Pとの間の配管にスプリング制動逆止弁501が設けられている。
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る廃熱発電システム10について、動作および使用状態を図面に基づいて説明する。
図6に示すように、流体圧送装置Pは、偏心回転子3の回転位置により隔壁部4aが上に位置し、隔壁部4bが右下に位置し、隔壁部4cが左下にした状態からスタートするものとする。
まず、偏心回転子3の回転軸33を図示しない起動装置により、図1において時計回りに回転させる。偏心回転子3の回転に伴って隔壁部4がケーシング1の内周面12と円柱部2の外周面21に沿って移動する。このとき、外側のコロ46がケーシング1の内周面12を転動すると共に、内側のコロ46が円柱部2の外周面21を転動することでスムーズに隔壁部4がそれぞれ移動することができる。
図6(A)に示すように、隔壁部4aが円柱部2の周囲を回転移動することにより、隔壁部4aと隔壁部4bとにより囲まれた内側流体移送室R1の流体移送室R11は、流体移送容量室が徐々に拡大することで、ガス液化装置40からのアンモニアと水の混合流体が混合流体吸入口P3(第1流入口51)から流体移送室R11内へ吸入される。
図6(B)に示すように、隔壁部4aの回転移動が進み、流体移送室R11の流体移送室容量が徐々に縮小することで、流体移送室R11内の混合流体は混合流体圧送口P4(第1流出口53)から排出される。混合流体圧送口P4(第1流出口53)から排出された混合流体は、スプリング制動逆止弁501を経由して、混合流体受圧口50aから混合流体貯留タンク50に一旦貯留される。
隔壁部4が気化ガス受圧口P1(第2流入口52)に達したことを検知した制御装置がカムロータ302を作動させることで、逆止弁301を作動させて、混合流体貯留タンク50に貯留された混合流体を気化ガス発生装置30へ流入させる。例えば図6(B)においては、隔壁部4bが回転により気化ガス受圧口P1(第2流入口52)に達し、通過している。
気化ガス発生装置30では、廃熱により混合流体が霧状に加熱され気化ガスとなる。そして、圧力が高まった状態の気化ガスは、図6(B)に示すように気化ガス受圧口P1(第2流入口52)から隔壁部4aと隔壁部4bとにより囲まれた流体移送室R21へ圧送される。気化ガスの膨張に伴って隔壁部4bの回転が更に促進され、図6(C)に示すように、隔壁部4bの回転と共に、流体移送室R21の流体移送室容量が徐々に拡大する。そして、図6(A)に戻って、更に隔壁部4aが回転することで、流体移送室R21内の気化ガスは気化ガス排出口P2(第2流出口54)から排出される。気化ガス排出口P2(第2流出口54)から排出された気化ガスは、スプリング制動逆止弁401を経由して、排出気化ガス受入口40aからガス液化装置40へ送気される。
ガス液化装置40では、冷却水受入口40cから取り入れ、冷却水排出口40dから排出される冷却水により、気化ガスが液化して混合流体となる。
そして液化した混合流体は、混合流体吸入口P3(第1流入口51)から吸入されるが、このとき混合流体吸入口P3と連通状態にある流体移送室内へ吸入される。これを繰り返すことで、流体圧送装置Pの偏心回転子3は回転し続ける。
このように気化ガス発生装置30により混合流体を気化させた気化ガスの膨張を利用して流体移送室R21〜R23を膨張方向へ回転させることで、偏心回転子3を回転させ、偏心回転子3の回転により流体移送室R11〜R13内の混合流体を移送する。そして偏心回転子3の回転により発電機20にて発電させることができるので、効率よく回転させることができる。また、流体圧送装置Pは、直線運動であるピストン運動をリンク機構などにより回転運動に変換するエンジンと異なり、直接回転運動により発電するので、発電効率を向上させることができる。また、廃熱発電システム10は、気化ガス発生装置30にて混合流体を気化させるための熱として廃熱を利用しているので、環境に配慮したシステムである。
隔壁部4が偏心回転子3の軸線Oを中心として120°ごとに配置されていることで、内側流体移送室R1に設けられた第1流入口51と第1流出口53とは隣接した流体移送室の位置に配置されることになる。また、外側流体移送室R2に設けられた第2流入口52と第2流出口54とも隣接した流体移送室の位置に配置されることになる。従って、内側流体移送室R1と外側流体移送室R2との流入口(第1流入口51,第2流入口52)から流入した流体は、偏心回転子3の回転と共に移送され、内側流体移送室R1と外側流体移送室R2との流出口(第1流出口53,第2流入口54)から流出することにより、偏心回転子3の回転に応じて無駄なく流体を移送することができる。
偏心回転子3の回転に伴い隔壁部4の位置が偏心回転子3の半径方向に対して相対的に変位する。つまり、隔壁部4の平面43は偏心回転子3の切欠部34の内壁面34aに摺動する摺動面である。本実施の形態に係る流体圧送装置Pでは、切欠部34の内壁面34aにパッキン35を設けている。このパッキン35は、内側流体移送室R1と外側流体移送室R2との間の気密性を確保できればよいので、内壁面34a全体に設ける必要がなく一部分に設ければよい。従って、隔壁部4の平面43が偏心回転子3の切欠部34の内壁面34aに摺動しても、摩擦により抵抗を最小限とすることができる。また隔壁部4の両端部にコロ46が設けられているためコロ46の直径を、隔壁部4の代わりを1本のコロで実現した従来の流体圧送装置と比べて小さくすることができる。従って、偏心回転子3の切欠部34の開口度合いを小さいものとすることができるので気密性の確保が容易である。
また、流体移送室R11〜R13および流体移送室R21〜R23のそれぞれの気密性を確保するためのパッキン47が隔壁部4の収納部45に設けられているため、コロ46の周面全体に設ける必要がない。従って、コロ46が収納部45と摺動する際の抵抗を最小限とすることができる。従って、偏心回転子3を効率よく回転させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本実施の形態では、図1において偏心回転子3を時計回りとしたが、第1流入口51を第1流出口53とし、第1流出口53を第1流入口51とし、第2流入口52を第2流出口54とし、第2流出口54を第2流入口52とすることで、混合流体と気化ガスの流れが反対となるようにすれば、逆回転とすることが可能である。
また、本実施の形態ではアンモニアと水との混合流体を利用したが、加熱することで気化し、冷却することで液化することが容易な他の流体とすることも可能である。
本発明の流体圧送装置は、流体を液送したり、回転出力を得たりするものに好適であり、特に、廃熱発電システムには最適である。
P 液体圧送装置
1 ケーシング
11 端面
12 内周面
13 蓋部
2 円柱部
21 外周面
3 偏心回転子
31 内周面
32 外周面
33 回転軸
34 切欠部
34a 内壁面
35 パッキン
4,4a〜4c 隔壁部
41 仮想円柱棒
42 両側部
43 平面
44 円弧面
45 収納部
46 円柱棒状体(コロ)
47 パッキン
51 第1流入口
52 第2流入口
53 第1流出口
54 第2流出口
S 環状空間
R1 内側流体移送室
R2 外側流体移送室
R11〜R13,R21〜R23 流体移送室
D 台座
10 廃熱発電システム
20 発電機
30 気化ガス発生装置
30a 混合流体圧入口
30b 気化ガス圧送口
301 逆止弁
302 カムロータ
40 ガス液化装置
40a 排出気化ガス受入口
40b 混合流体送出口
40c 冷却水受入口
40d 冷却水排出口
401 スプリング制動逆止弁
50 混合流体貯留タンク
50a 混合流体受圧口
501 スプリング制動逆止弁
P1 気化ガス受圧口
P2 気化ガス排出口
P3 混合流体吸入口
P4 混合流体圧送口
本発明は、流体を効率よく移送したり、流体により回転運動を出力したりすることができる流体圧送装置を用いた廃熱発電システムに関するものである。
そこで本発明は、効率よく偏心回転子を回転させることができる流体圧送装置を用いた廃熱発電システムを提供することを目的とする。

Claims (3)

  1. 両端面が閉止された円筒形状を有するケーシングと、
    前記ケーシングの内部であって、前記ケーシングの軸線と同軸に固定され、前記ケーシングの内周面との間に環状空間を形成する円柱部と、
    前記環状空間に収納され、前記ケーシングの軸線から離間した軸線を中心にして、偏心回転する円筒形状に形成され、前記環状空間を前記ケーシングの半径方向に内側流体移送室と外側流体移送室とに画成して、回転することにより回転出力する偏心回転子と、
    前記偏心回転子の周方向の所定角度ごとに軸線に沿って形成された切欠部に配置され、前記偏心回転子と一体的に前記円柱部の周りを回転しながら、前記偏心回転子の回転位置に応じて前記偏心回転子の半径方向に対する位置が変位して、常時、前記内側流体移送室および前記外側流体移送室を複数に仕切る隔壁部と、
    前記内側流体移送室および前記外側流体移送室が前記隔壁部により複数に仕切られることによりできるそれぞれの流体移送室のうち、前記偏心回転子の回転に伴って流体移送室容量が拡大する流体移送室と連通する位置に、それぞれ設けられた流体を流入させる流入口と、
    前記内側流体移送室および前記外側流体移送室が前記隔壁部により複数に仕切られることによりできるそれぞれの流体移送室のうち、前記偏心回転子の回転に伴って流体移送室容量が縮小する流体移送室と連通する位置に、それぞれ設けられた流体を流出させる流出口とを備え、
    前記隔壁部は、前記ケーシングの内周壁を転動する円柱棒状体と、前記円柱部の外周面を転動する円柱棒状体とが、両端部に設けられた収納部に収納されており、
    前記隔壁部の両端部に設けられた収納部には、前記それぞれの流体移送室の気密性を確保するために、前記円柱棒状体の外周面と摺動する第1パッキンが設けられ、
    前記偏心回転子の切欠部の内壁面には、前記内側流体移送室と前記外側流体移送室との間の気密性を確保するために、前記隔壁部の摺動面と摺動する第2パッキンが設けられていることを特徴とする流体圧送装置。
  2. 前記隔壁部は、前記偏心回転子の軸線を中心として120°ごとに配置され、
    前記偏心回転子の厚みは、前記環状空間の半径方向の距離の1/2に形成され、
    前記偏心回転子の軸線は、前記円柱部の軸線から、前記環状空間の半径方向の距離の1/4の位置に離間している請求項1記載の流体圧送装置。
  3. 前記請求項1または2記載の流体圧送装置と、
    前記流体圧送装置の内側流体移送室に連通する流入口に、前記流体圧送装置の外側流体移送室に連通する流出口から排出された気化ガスを液化した液状流体を送るガス液化装置と、
    前記内側流体移送室に連通する流出口からの液状流体を貯留する貯留タンクと、
    前記貯留タンクからの液状流体を加熱し、気化ガスとして、前記流体圧送装置の外側流体移送室に連通する流入口に送る気化ガス発生装置と、
    前記流体圧送装置からの回転出力により発電する発電機とを備えたことを特徴とする流体圧送装置を用いた廃熱発電システム。
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