JP2011228797A - 表示装置 - Google Patents

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Shuji Inoue
修司 井上
Seiji Nakazawa
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Abstract

【課題】表示装置が置かれた環境に応じて、同期信号の通信を調整することを可能にする表示装置を提供する。
【解決手段】映像を表示する表示部と、前記映像のフレーム画像の表示に同期する同期信号を送信する送信部と、前記同期信号の到達範囲を調整する調整部と、を備える。前記送信部は、前記表示部の幅方向において、互いに異なる位置に配設された第1送信部及び第2送信部を備え、前記調整部は、前記第1送信部から送信される前記同期信号が到達する第1の到達範囲と、前記第2送信部から送信される前記同期信号が到達する第2の到達範囲と、を決定する決定部と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、視聴者に3次元的に知覚される映像を提供するための表示装置に関する。
近年の映像技術の発達により、視聴者に3次元的に知覚される映像(3次元映像)を提供するための表示装置が開発されてきている。多くの場合、表示装置は、左眼で視聴されるための左眼フレーム画像と、右眼で視聴されるための右眼フレーム画像とを含む映像を表示する。また、表示装置は、映像のフレーム画像の表示に同期する同期信号を送信する。表示装置とともに用いられる眼鏡装置は、同期信号に基づいて、映像の視聴を補助するための立体視補助動作を実行する。かくして、映像のフレーム画像に同期した立体視補助動作を実行する眼鏡装置を着用した視聴者は、表示装置が表示する映像を立体的に知覚することができる(例えば、特許文献1参照)。
表示装置と眼鏡装置との間での同期信号の通信環境は、快適な映像の視聴を視聴者に提供するために重要である。このため、特許文献1は、表示装置を操作するためのリモートコントローラからの制御信号と、表示装置と眼鏡装置との間の同期信号との混信を防ぐための通信技術を開示する。
特開平8−336167号公報
適切な同期信号の通信環境は、表示装置が置かれた環境に応じて変動する。例えば、複数の視聴者が1つの表示装置が表示する映像を同時に視聴する場合には、表示装置からの同期信号は、全ての視聴者に適切に到達する必要がある。オーディオ機器を販売する店内では、隣接して配設された表示装置からの同期信号との間での混信は、できる限り回避される必要がある。しかしながら、特許文献1の技術は、上述の課題に取り組むものではない。
上記実情を鑑みて、本発明は、表示装置が置かれた環境に応じて、同期信号の通信を調整することを可能にする表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一の局面に係る表示装置は、映像を表示する表示部と、前記映像のフレーム画像の表示に同期する同期信号を送信する送信部と、前記同期信号の到達範囲を調整する調整部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、表示部による映像のフレーム画像の表示に同期する同期信号の到達範囲が、調整部によって調整されるので、同期信号の通信が、表示装置が置かれた環境に応じて調整されることとなる。
上記構成において、前記送信部は、前記表示部の幅方向において、互いに異なる位置に配設された第1送信部及び第2送信部を備え、前記調整部は、前記第1送信部から送信される前記同期信号が到達する第1の到達範囲と、前記第2送信部から送信される前記同期信号が到達する第2の到達範囲と、を決定する決定部と、を含むことが好ましい。
上記構成によれば、第1送信部及び第2送信部は、表示部の幅方向において、互いに異なる位置に配設される。決定部は、第1送信部から送信される同期信号が到達する第1の到達範囲と、第2送信部から送信される同期信号が到達する第2の到達範囲とを決定する。したがって、決定部の決定にしたがって、表示部の幅方向の同期信号の到達範囲の広がりが調整されることとなる。
上記構成において、前記第1の到達範囲及び前記第2の到達範囲は、部分的に重なり合うことが好ましい。
上記構成によれば、第1の到達範囲及び第2の到達範囲は、部分的に重なり合う。したがって、同期信号の到達範囲の形状を好適に調整することができる。
上記構成において、前記送信部は、前記表示部の幅方向において、前記第1送信部及び前記第2送信部とは異なる位置に配設された第3送信部を備え、前記決定部は、前記第3送信部から送信される前記同期信号が到達する第3の到達範囲を決定することが好ましい。
上記構成によれば、送信部は、表示部の幅方向において、第1送信部及び第2送信部とは異なる位置に配設された第3送信部を備えるので、表示部の幅方向の同期信号の到達範囲の広がりに対する調整が精度よくなされることとなる。
上記構成において、前記第3の到達範囲は、前記第1の到達範囲及び前記第2の到達範囲のうち少なくとも一方と部分的に重なり合うことが好ましい。
上記構成によれば、第3の到達範囲は、第1の到達範囲及び第2の到達範囲のうち少なくとも一方と部分的に重なり合うので、同期信号の到達範囲の形状を一層多様に調整することができる。
上記構成において、前記送信部は、前記表示部の幅方向において、前記第1送信部、前記第2送信部及び前記第3送信部とは異なる位置に配設された第4送信部を備え、前記決定部は、前記第4送信部から送信される前記同期信号が到達する第4の到達範囲を決定し、前記第1送信部及び前記第2送信部は、前記第1の到達範囲及び前記第2の到達範囲が部分的に重なり合うように互いに隣接して配置され、第1送信ユニットを構成し、前記第3送信部及び前記第4送信部は、前記第3の到達範囲及び前記第4の到達範囲が部分的に重なり合うように互いに隣接して配置され、第2送信ユニットを構成し、前記第1送信ユニットは、前記表示部の幅方向中心位置に対して、第1の方向にずれた位置に配設され、前記第2送信ユニットは、前記表示部の幅方向中心位置に対して、前記第1の方向とは反対方向にずれた位置に配設されることが好ましい。
上記構成によれば、送信部は、表示部の幅方向において、第1送信部、第2送信部及び第3送信部とは異なる位置に配設された第4送信部を備える。第1送信部及び第2送信部は、第1の到達範囲及び第2の到達範囲が部分的に重なり合うように互いに隣接して配置され、第1送信ユニットを構成する。また、第3送信部及び第4送信部は、第3の到達範囲及び第4の到達範囲が部分的に重なり合うように互いに隣接して配置され、第2送信ユニットを構成する。第1送信ユニットは、表示部の幅方向中心位置に対して、第1の方向にずれた位置に配設される。第2送信ユニットは、表示部の幅方向中心位置に対して、第1の方向とは反対方向にずれた位置に配設される。したがって、第1送信ユニット及び第2送信ユニットの単位で、同期信号の到達範囲を調整することによって、同期信号の幅方向の広がりが大幅に変更される。更に、第1送信ユニット及び第2送信ユニットそれぞれについて、同期信号の到達範囲を調整することによって、同期信号の幅方向の広がりが細かく調整されることとなる。かくして、同期信号の通信が、表示装置が置かれた環境に応じて調整されることとなる。
上記構成において、前記第1送信部は、赤外線を前記同期信号として発光させる第1発光ダイオードを含み、前記第2送信部は、赤外線を前記同期信号として発光させる第2発光ダイオードを含み、前記第1発光ダイオードは、前記第2発光ダイオードが提供する前記第2の到達範囲よりも細長い第1の到達範囲を提供する配光特性を有することが好ましい。
上記構成によれば、第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードがそれぞれ第1送信部及び第2送信部として用いられ、赤外線を同期信号として発光させる。第1発光ダイオードは、第2発光ダイオードが提供する第2の到達範囲よりも細長い第1の到達範囲を提供する配光特性を有する。したがって、第1発光ダイオードの放射強度が増加され、第2発光ダイオードの放射強度が低減されることにより、細長い同期信号の到達範囲が提供されることとなる。一方、第1発光ダイオードの放射強度が低減され、第2発光ダイオードの放射強度が増加されることにより、幅方向に拡がった同期信号の到達範囲が提供されることとなる。更に、第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードの放射強度がともに増大されることにより、幅広く且つ長い同期信号の到達範囲が提供されることとなる。したがって、表示装置が置かれた使用環境に応じて、同期信号の到達範囲が適切に定められやすくなる。
上記構成において、前記同期信号の前記到達範囲に関する要求情報が入力される入力部を更に備え、前記要求情報は、前記第1発光ダイオード及び前記第2発光ダイオードの位置と所定の位置との間の関係を表す位置情報と、該所定の位置において必要とされる前記赤外線の照度値に関する照度情報を含み、前記決定部は、前記所定の位置において、前記照度情報の前記照度値が得られるように、前記第1発光ダイオードの放射強度と前記第2発光ダイオードの放射強度とを算出し、前記調整部は、前記算出された前記第1発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第1発光ダイオードへ出力される第1駆動電流の大きさを算出する第1駆動部と、前記算出された前記第2発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第2発光ダイオードへ出力される第2駆動電流の大きさを算出する第2駆動部と、を備え、前記第1発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第1駆動電流によって駆動され、前記第2発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第2駆動電流によって駆動されることが好ましい。
上記構成によれば、入力部に、同期信号の到達範囲に関する要求情報が入力される。要求情報は、第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードの位置と所定の位置との間の関係を表す位置情報と、所定の位置において必要とされる赤外線の照度値に関する照度情報を含む。決定部は、所定の位置において、照度情報の照度値が得られるように、第1発光ダイオードの放射強度と第2発光ダイオードの放射強度とを算出する。第1駆動部は、算出された第1発光ダイオードの放射強度に基づいて、第1駆動電流の大きさを算出する。また、第2駆動部は、算出された第2発光ダイオードの放射強度に基づいて、第2駆動電流の大きさを算出する。第1発光ダイオードは、算出された大きさの第1駆動電流によって駆動される。また、第2発光ダイオードは、算出された大きさの第2駆動電流によって駆動される。かくして、所定位置における発光ダイオードからの赤外線の照度が定められるので、適切に同期信号の到達範囲が定められることとなる。
上記構成において、前記同期信号の前記到達範囲に関する複数のパターンを記憶する記憶部と、前記複数のパターンのうち1つを選択するための要求情報が入力される入力部と、を更に備え、前記決定部は、前記要求情報に従って選択されたパターンに応じて、前記第1発光ダイオードの放射強度と前記第2発光ダイオードの放射強度とを決定し、前記調整部は、前記算出された前記第1発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第1発光ダイオードへ出力される第1駆動電流の大きさを算出する第1駆動部と、前記算出された前記第2発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第2発光ダイオードへ出力される第2駆動電流の大きさを算出する第2駆動部と、を備え、前記第1発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第1駆動電流によって駆動され、前記第2発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第2駆動電流によって駆動されることが好ましい。
上記構成によれば、入力部に入力される要求情報によって、記憶部に記憶された同期信号の到達範囲に関する複数のパターンのうち1つが選択される。決定部は、要求情報に従って選択されたパターンに応じて、第1発光ダイオードの放射強度と第2発光ダイオードの放射強度とを決定する。第1駆動部は、決定された第1発光ダイオードの放射強度に基づいて、第1駆動電流の大きさを算出する。また、第2駆動部は、決定された第2発光ダイオードの放射強度に基づいて、第2駆動電流の大きさを算出する。第1発光ダイオードは、算出された大きさの第1駆動電流によって駆動される。また、第2発光ダイオードは、算出された大きさの第2駆動電流によって駆動される。かくして、要求情報に応じて、所望のパターンの同期信号の到達範囲が定められることとなる。
上述の如く、本発明に係る表示装置は、表示装置が置かれた環境に応じて、同期信号の通信を調整することを可能にする。
本発明の第1実施形態に係る表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図1に示される表示装置からの同期信号に従って立体視補助動作を行う眼鏡装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図1に示される表示装置を用いた映像システムを概略的に示す模式図である。 同期信号の到達範囲を概略的に説明する図である。 放射強度と放射照度との関係を概略的に説明する模式図である。 特定の種類の発光ダイオードLの配光特性を示す図である。 図1に示される表示装置の同期信号の到達範囲の決定方法を概略的に説明する図である。 図1に示される表示装置の第1駆動部及び第2駆動部が実行する処理を概略的に説明する図である。 図1に示される表示装置の同期信号の到達範囲を決定するためのパターン設定モードを例示する図である。 本発明の第2実施形態に係る表示装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る表示装置の機能構成を概略的に示すブロック図である。 図10及び図11に示される表示装置によって設定される同期信号の到達範囲の様々なパターンを例示する図である。 図10及び図11に示される表示装置が併設されたときに好適な同期信号の到達範囲のパターンを例示する。 本発明の第3実施形態に係る表示装置の概略的な斜視図である。 図14に示される表示装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 図14に示される表示装置の機能構成を概略的に示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態に係る表示装置について図面を参照して説明する。尚、図面に示される構成、配置或いは形状等並びに図面に関連する記載は、単に本発明の原理を容易に理解させることを目的とするものであり、本発明を何ら限定するものではない。
<第1実施形態>
(表示装置)
図1は、表示装置を概略的に示すブロック図である。図1(a)は、表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図1(b)は、表示装置の機能構成を示すブロック図である。
表示装置100は、第1処理回路110、表示パネル120、送信回路130、受信素子140及び受信回路150を備える。
第1処理回路110には、符号化された映像信号が入力される。第1処理回路110は、映像信号を復号化する。尚、映像の符号化には、MPEG(Motion Picture Experts Group)−2、MPEG−4やH264等の方式がある。第1処理回路110は更に、3次元映像の表示に関する信号処理を行う。第1処理回路110は、復号化された映像信号を処理し、3次元映像として表示されるための映像信号にする。特定の実施形態において、第1処理回路110は、復号化された映像信号から左眼フレーム画像に対応する映像信号と右眼フレーム画像に対応する映像信号とを検出する。検出された映像信号は、左眼フレーム画像及び右眼フレーム画像として、表示パネル120に時間的に交互に表示される。他の特定の実施形態において、復号化された映像信号から左眼フレーム画像に対応する映像信号と右眼フレーム画像に対応する映像信号とが自動的に生成される。第1処理回路110は、生成された左眼フレーム画像に対応する映像信号及び右眼フレーム画像に対応する映像信号を表示パネル120に交互に出力する。3次元映像の表示に関する信号処理を行なった後、第1処理回路110は、表示パネル120の信号入力方式に適合した出力信号を生成する。
尚、第1処理回路110は、上記の処理以外の処理を実行してもよい。例えば、表示パネル120の特性に応じて、表示する映像の色彩を調整する処理や復号化された映像信号のフレーム画像間の映像(フレーム画像)を補間してもよい。この結果、映像のフレームレートが増加することとなる。
表示パネル120には、第1処理回路110から出力された映像信号(左眼フレーム画像及び右眼フレーム画像)が表示される。眼鏡装置を着用した視聴者は、眼鏡装置の立体視補助動作を通じて、表示パネル120に表示されるフレーム画像を3次元的に知覚することとなる。表示パネル120として、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、PDP(プラズマディスプレイパネル)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイや映像を表示可能な他の装置が好適に使用される。
第1処理回路110は、表示パネル120によって表示される映像信号に関する処理に加えて、表示パネル120でのフレーム画像の表示に同期する同期信号を生成する。生成された同期信号は、送信回路130へ出力される。
受信素子140は、例えば、表示装置100を操作するためのリモートコントローラからの操作信号を受信する。本実施形態において、視聴者は、同期信号の到達範囲を、リモートコントローラの操作を通じて調整することができる。したがって、本実施形態において、リモートコントローラからの操作信号は、同期信号の到達範囲に関する要求情報を含む。
受信回路150は、受信素子140が受信した操作信号を解析する。視聴者が要求する操作が達成されるように、受信回路150は、解析結果に応じて、表示装置100の各構成要素に視聴者からの要求に関する情報を出力する。本実施形態において、操作信号が、同期信号の到達範囲に関する要求情報を含むと解析されたとき、受信回路150は送信回路130へ、同期信号の到達範囲に関する要求情報を出力する。
送信回路130は、第2処理回路160、第1送信素子171及び第2送信素子172を含む。
第1送信素子171及び第2送信素子172には、本実施形態において、赤外線を発光する発光ダイオード(第1発光ダイオード及び第2発光ダイオード)が用いられる。したがって、赤外線が、表示装置100と眼鏡装置との間の同期信号として用いられる。第1送信素子171及び第2送信素子172は互いに協働して1つの同期信号を出力する。尚、第1送信素子171として用いられる第1発光ダイオードの配光特性は、第2送信素子172として用いられる第2発光ダイオードの配光特性と異なるものであってもよい。本実施形態において、第1発光ダイオードからの赤外線が到達する範囲(眼鏡装置が受信可能な照度(放射照度)を保って到達できる範囲)は、第1の到達範囲と称され、第2発光ダイオードからの赤外線が到達する範囲(眼鏡装置が受信可能な照度(放射照度)を保って到達できる範囲)は、第2の到達範囲と称される。したがって、同期信号の到達範囲は、第1の到達範囲と第2の到達範囲とで定められる。尚、本実施形態の原理は、RF信号を用いた場合にも、同様に適用できる。したがって、必要に応じて、第1送信素子171及び第2送信素子172として、RF送信器が用いられてもよい。
第2処理回路160は、演算回路161、メモリ162、駆動制御回路163、第1駆動回路164及び第2駆動回路165を備える。
第1駆動回路164は、第1送信素子171に第1駆動電流を出力する。第2駆動回路165は、第2送信素子172に第2駆動電流を出力する。第1駆動電流の大きさに応じて、第1の到達範囲の広さが変動する。同様に、第2駆動電流の大きさに応じて、第2の到達範囲の広さが変動する。
演算回路161は、第1駆動電流の大きさ及び第2駆動電流の大きさを決定するための演算を行う。メモリ162には、演算回路161が第1駆動電流の大きさ及び第2駆動電流の大きさを決定するための演算に必要なデータ(例えば、第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードの配光特性に関するデータ)が格納される。演算回路161には、受信回路150から同期信号の到達範囲に関する要求情報が入力される。演算回路161は、メモリ162に格納されたデータ及び受信回路150から入力される要求情報を用いて、第1駆動電流の大きさ及び第2駆動電流の大きさを決定するための演算を行う。第1駆動回路164及び第2駆動回路165それぞれは、演算回路161の演算結果に基づき決定された大きさの第1駆動電流及び第2駆動電流を出力する。
駆動制御回路163は、第1駆動回路164及び第2駆動回路165それぞれによる第1駆動電流及び第2駆動電流の出力タイミングを制御する。例えば、同期信号の送信が間欠式に行われる場合、駆動制御回路163は、同期信号が送信されるべき第1期間において、第1駆動回路164及び第2駆動回路165が第1駆動電流及び第2駆動電流を出力し、同期信号が送信されるべきでない第2期間において、第1駆動回路164及び第2駆動回路165が第1駆動電流及び第2駆動電流を出力しないように、第1駆動回路164及び第2駆動回路165を制御する。第1期間において、駆動制御回路163の制御下で、第1駆動回路164及び第2駆動回路165は、表示パネル120によるフレーム画像の表示に同期して、第1駆動電流及び第2駆動電流を出力する。
次に、図1(b)を参照しつつ、表示装置100の機能構成が説明される。表示装置100は、復号化部211、L/R信号分離部212、立体信号処理部213、表示部220、同期信号生成部214、送信制御部263、入力部250、調整部260及び送信部270を備える。
復号化部211には、符号化された映像信号が入力される。復号化部211は、入力された映像信号を復号する。
L/R信号分離部212は、復号化部211が復号化した映像信号から左眼用と右眼用の映像信号(左眼フレーム画像及び右眼フレーム画像)を生成若しくは分離する。
立体信号処理部213は、眼鏡装置を通じて視認される映像を表示する表示部220の特性に応じて、L/R信号分離部212で分離された左眼用及び右眼用の映像信号を調整する。例えば、立体信号処理部213は、表示部220の表示面の大きさに応じて、左眼フレーム画像と右眼フレーム画像との間の視差量を調整する処理を実行する。尚、表示部220は、図1(a)に例示される表示パネル120に相当する。
同期信号生成部214は、L/R信号分離部212が生成した左眼フレーム画像及び右眼フレーム画像と同期又は対応した同期信号を生成する。この際、表示部220の特性に応じて、生成される同期信号の種類(例えば、波形)や生成タイミングが調整される。
復号化部211、L/R信号分離部212、立体信号処理部213並びに同期信号生成部214は、図1(a)に関連して説明されたハードウェア構成において、第1処理回路110に該当する。
表示部220は、立体信号処理部213によって処理された映像信号を映像として表示する。上述の如く、図1(a)に関連して説明されたハードウェア構成において、表示部220は、表示パネル120に該当する。
入力部250には、同期信号の到達範囲に関する視聴者からの要求情報が入力される。本実施形態において、入力部250は、図1(a)に関連して説明されたハードウェア構成において、表示装置100を操作するために用いられるリモートコントローラからの操作信号を受信する受信素子140及び受信回路150に相当する。尚、同期信号の到達範囲に関する要求情報は、リモートコントローラの操作を通じてではなく、表示装置100に備え付けられた入力ボタンが入力部250として用いられてもよい。
調整部260は、同期信号の到達範囲を調整する。調整部260は、決定部261、記憶部262、第1駆動部264及び第2駆動部265を含む。決定部261は、図1(a)のハードウェア構成において、演算回路161に相当し、第1駆動電流の大きさ及び第2駆動電流の大きさを決定する。この結果、第1送信部271から送信される同期信号が到達する第1到達範囲と、第2送信部272から送信される同期信号が到達する第2の到達範囲が決定される。記憶部262は、図1(a)のハードウェア構成において、メモリ162に相当する。記憶部262には、決定部261が第1駆動電流の大きさ及び第2駆動電流の大きさを決定するための演算に必要なデータ(例えば、第1発光ダイオード及び第2発光ダイオードの配光特性に関するデータ)が格納される。決定部261には、入力部250から同期信号の到達範囲に関する要求情報が入力される。決定部261は、記憶部262に格納されたデータ及び入力部250から入力される要求情報に基づき、第1駆動電流の大きさ及び第2駆動電流の大きさを決定するための演算を行う。第1駆動部264及び第2駆動部265それぞれは、図1(a)のハードウェア構成において、第1駆動回路164及び第2駆動回路165に相当し、決定部261による演算結果に基づき決定された大きさの第1駆動電流及び第2駆動電流を出力する。
送信制御部263は、図1(a)のハードウェア構成において、駆動制御回路163に相当し、第1駆動部264及び第2駆動部265それぞれによる第1駆動電流及び第2駆動電流の出力タイミングを制御する。例えば、同期信号の送信が間欠式に行われる場合、送信制御部263は、同期信号が送信されるべき第1期間において、第1駆動部264及び第2駆動部265が第1駆動電流及び第2駆動電流を出力し、同期信号が送信されるべきでない第2期間において、第1駆動部264及び第2駆動部265が第1駆動電流及び第2駆動電流を出力しないように、第1駆動部264及び第2駆動部265を制御する。第1期間において、駆動制御回路163の制御下で、第1駆動回路164及び第2駆動回路165は、表示部220によるフレーム画像の表示に同期して、第1駆動電流及び第2駆動電流を出力する。
送信部270は、第1送信部271及び第2送信部272を含む。第1送信部271は、図1(a)に示される第1送信素子171に相当する。第2送信部272は、第2送信素子172に相当する。送信部270は、映像のフレーム画像の表示に同期する同期信号を送信する。
第1送信部271には、第1駆動部264から第1駆動電流が入力される。第2送信部272には、第2駆動部265から第2駆動電流が入力される。第1送信部271及び第2送信部272は、互いに協働して1つの同期信号を出力する。第1送信部271は、第1の到達範囲において、同期信号を送信する。第2送信部272は、第2の到達範囲において、同期信号を送信する。上述の如く、第1の到達範囲及び第2の到達範囲は、決定部261が決定する第1駆動電流及び第2駆動電流の大きさに依存する。したがって、同期信号の到達範囲は、決定部261によって調整されることとなる。
(眼鏡装置)
図2は、眼鏡装置を概略的に示すブロック図である。図2(a)は、眼鏡装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2(b)は、眼鏡装置の機能構成を示すブロック図である。図2と併せて、図1を参照しつつ、眼鏡装置が説明される。
眼鏡装置300は、電池310、受信回路320、タイミング信号生成回路330、駆動回路340及び光学フィルタ部350を備える。
電池310は、眼鏡装置300の電源として用いられる。受信回路320、タイミング信号生成回路330及び駆動回路340は、電池310から電力の供給を受ける。
受信回路320は、受信素子321及び第3処理回路322を含む。受信素子321は、表示装置100から送信された同期信号を受信する。第3処理回路322は、受信素子321が受信した同期信号を所定の電気信号として、タイミング信号生成回路330へ出力する。本実施形態において、受信素子321には、赤外線を受光する受光素子が用いられるが、第1送信素子171及び第2送信素子172にRF送信機が用いられる場合には、受信素子321としてRF受信機が用いられてもよい。
タイミング信号生成回路330は、受信回路320から出力された電気信号に基づき、タイミング信号を生成する。タイミング信号は、受信素子321が受信した同期信号と同期するように生成される。生成されたタイミング信号は、駆動回路340へ出力される。
駆動回路340は、タイミング信号に基づいて、光学フィルタ部350を制御する。光学フィルタ部350は、左眼フィルタ351と右眼フィルタ352とを含む。表示部220が左眼フレーム画像を表示している間、駆動回路340の制御下で、左眼フィルタ351は視聴者の左眼へ到達する左眼フレーム画像からの光量を増大させる一方で、右眼フィルタ352は視聴者の右眼へ到達する左眼フレーム画像からの光量を低減させる。また、表示部220が右眼フレーム画像を表示している間、右眼フィルタ352は視聴者の右眼へ到達する右眼フレーム画像からの光量を増大させる一方で、左眼フィルタ351は視聴者の左眼へ到達する右眼フレーム画像からの光量を低減させる。
次に、図2(b)を参照しつつ、眼鏡装置300の機能構成が説明される。眼鏡装置300は、電池310、受信部420、タイミング信号生成部430、制御部440及び光学フィルタ部350を備える。
電池310は、眼鏡装置300の電源として用いられる。受信部420、タイミング信号生成部430及び制御部440は、電池310から電力の供給を受ける。
受信部420は、表示装置100から送信された同期信号を受信し、受信した同期信号を所定の電気信号として、タイミング信号生成部430へ出力する。受信部420は、図2(b)に関連して説明された受信回路320に該当する。
タイミング信号生成部430は、同期信号の波形や受信間隔に基づき、タイミング信号を生成する。例えば、左眼フレーム画像の表示に同期する同期信号の波形は、右眼フレーム画像の表示に同期する同期信号の波形と異なるものであってもよい。タイミング信号生成部430は、受信された同期信号の波形に基づき、左眼フレーム画像に同期する同期信号と右眼フレーム画像に同期する同期信号とを識別してもよい。タイミング信号生成部430は、左眼フレーム画像に同期する同期信号の受信間隔及び右眼フレーム画像に同期する同期信号の受信間隔を測定してもよい。送信制御部263が、間欠式に同期信号を送信している場合、同期信号が送信されない第2期間中、タイミング信号生成部430は、測定された左眼フレーム画像に同期する同期信号の受信間隔及び右眼フレーム画像に同期する同期信号の受信間隔に基づき、タイミング信号を生成し続けることができる。タイミング信号生成部430は、図2(a)のハードウェア構成において、タイミング信号生成回路330に相当する。
制御部440は、タイミング信号に基づいて、光学フィルタ部350を制御する。この結果、表示部220が左眼フレーム画像を表示している間、左眼フィルタ351は視聴者の左眼へ到達する左眼フレーム画像からの光量を増大させる一方で、右眼フィルタ352は視聴者の右眼へ到達する左眼フレーム画像からの光量を低減させる。また、表示部220が右眼フレーム画像を表示している間、右眼フィルタ352は視聴者の右眼へ到達する右眼フレーム画像からの光量を増大させる一方で、左眼フィルタ351は視聴者の左眼へ到達する右眼フレーム画像からの光量を低減させる。制御部440は、図2(a)のハードウェア構成において、駆動回路340に相当する。
(映像システム)
図3は、映像システムを概略的に示す。図3と併せて、図1及び図2を参照しつつ、映像システムが説明される。
映像システム500は、図1に関連して説明された表示装置100と、図2に関連して説明された眼鏡装置300と、表示装置100を操作するためのリモートコントローラ550とを含む。眼鏡装置300は、第1眼鏡装置300Aと第2眼鏡装置300Bとを含む。
上述の如く、表示装置100は、3次元的に知覚されるための映像を表示する略矩形状の表示部220を含む。表示部220に表示される映像は、左眼で視認されるように撮像或いは描写された左眼フレーム画像と、右眼で視認されるように撮像或いは描写された右眼フレーム画像とを含む。本実施形態において、左眼フレーム画像及び右眼フレーム画像は、表示部220に交互に表示される。
表示装置100は、表示部220の周縁を取り囲むように形成された略直方体形状の筐体101を含む。筐体101の下縁と表示部220の下縁との間に形成される筐体101の細長い帯面の略中央に、送信部270が配設される。上述の如く、送信部270は、第1送信部271及び第2送信部272を含む。第1送信部271及び第2送信部272は、協働して、同期信号を送信する。図3に示される如く、第1送信部271及び第2送信部272は表示部220の幅方向において、互いに異なる位置に配設される。また、第1送信部271及び第2送信部272は、互いに近接し、第1送信部271から送信される同期信号の第1の到達範囲は、第2送信部272から送信される同期信号の第2の到達範囲と部分的に重なり合う。
筐体101の帯面に端部に入力部250が配設される。表示装置100を操作するための操作信号がリモートコントローラ550から送信されると、入力部250は操作信号の入力を受ける。操作信号が同期信号の到達範囲に関する要求情報を含むとき、入力部250は、調整部260へ要求情報を出力する。調整部260は、要求情報に基づき、第1送信部271及び第2送信部272へ供給される駆動電流を決定し、同期信号の到達範囲を調整する。
同期信号の到達範囲が、2つの眼鏡装置300A,300Bを含むように定められると、送信部270からの同期信号は、両方の眼鏡装置300A,300Bに受信される。眼鏡装置300A,300Bは、受信した同期信号に基づき、表示される映像を立体的に知覚させるための立体視補助動作を実行する。眼鏡装置300の立体視補助動作を通じて、視聴者は、左眼で左眼フレーム画像を視聴し、右眼で右眼フレーム画像を視聴する。この結果、視聴者は、表示部220上に表示された映像を3次元的(立体的)に知覚することとなる。映像が立体的に知覚されるとき、左眼フレーム画像及び右眼フレーム画像中のオブジェクト(左眼フレーム画像及び右眼フレーム画像中に描かれた物体の像)は、表示部220の平坦な面から飛び出たように或いは引っ込んだように知覚されることとなる。
眼鏡装置300は、全体として、視力矯正用の眼鏡と同様の形状をなす。光学フィルタ部350の左眼フィルタ351は、視聴者の左眼前に配置される。また、右眼フィルタ352は、視聴者の右眼前に配置される。左眼フィルタ351及び右眼フィルタ352は、視聴者の左眼及び右眼へ透過する光の量を調整可能に形成される光学素子である。したがって、左眼フィルタ351及び右眼フィルタ352として、視聴者の左眼及び右眼へ透過する光路を開閉するシャッタ素子(例えば、液晶シャッタ)、視聴者の左眼及び右眼へ透過する光を偏光する偏光素子(例えば、液晶フィルタ)や光量を調整可能な他の光学素子が好適に用いられる。
表示部220が左眼フレーム画像を表示している間、左眼フィルタ351が視聴者の左眼への光の透過を許容する一方で、右眼フィルタ352は、視聴者の右眼への光の透過を抑制する。かくして、視聴者は左眼フレーム画像を左眼で視聴することができる。表示部220が右眼フレーム画像を表示している間、右眼フィルタ352が視聴者の右眼への光の透過を許容する一方で、左眼フィルタ351は、視聴者の左眼への光の透過を抑制する。かくして、視聴者は右眼フレーム画像を右眼で視聴することができる。このような立体視補助動作を通じて、視聴者は表示部220が表示する映像を3次元的に知覚することができる。
左眼フィルタ351と右眼フィルタ352との間に受信部420が配設される。表示装置100の決定部261が決定した第1駆動電流及び第2駆動電流の大きさによって定められる同期信号の到達範囲内に受信部420が存するとき、受信部420は適切に同期信号を受信することができる。
(同期信号の到達範囲)
図4は、同期信号の到達範囲を概略的に説明する図である。図4(a)及び図4(b)それぞれには、表示装置D(第1表示装置D1及び第2表示装置D2)が示されている。図4(a)に示される第1表示装置D1及び第2表示装置D2それぞれは、送信部Sとして、細長い(砲弾型の)配光特性を有する単一の発光ダイオードを用いている。図4(b)に示される第1表示装置D1及び第2表示装置D2それぞれは、送信部Sとして、幅広い(球形の)配光特性を有する単一の発光ダイオードを用いている。
図4(a)に示される第1表示装置D1及び第2表示装置D2の送信部Sから送信される同期信号の到達範囲は、細長い領域R1,R2として示されている。細長い領域R1,R2は、互いに干渉していない。このことは、第1表示装置D1から送信される同期信号と第2表示装置D2から送信される同期信号との間での混信が好適に抑制されることを意味する。
図4(a)に示される6つの点A1,A2,B1,B2,C1,C2は、視聴者の位置を示す。点A1に存する視聴者は、領域R1内に存するので、表示装置D1が表示する映像を好適に3次元的に知覚することができる。点A2に存する視聴者は、領域R2内に存するので、表示装置D2が表示する映像を好適に3次元的に知覚することができる。しかしながら、点B1,B2,C1,C2に存する視聴者は、領域R1,R2の範囲外に存するので、第1表示装置D1及び第2表示装置D2が表示する映像を3次元的に知覚することはできない。
図4(b)に示される第1表示装置D1及び第2表示装置D2の送信部Sから送信される同期信号の到達範囲(領域R1,R2)は、点B1,B2,C1,C2を含んでいるが、点A1,A2を含んでいない。したがって、点A1,A2に存する視聴者は、第1表示装置D1及び第2表示装置D2が表示する映像を3次元的に知覚することはできない。
点C1,B2は、領域R1,R2が互いに重なり合う領域Iの境界に位置する。したがって、点C1,B2に存する視聴者が着用する眼鏡装置300(図3参照)は、第1表示装置D1からの同期信号及び第2表示装置D2からの同期信号の両方に基づき、立体視補助動作を実行しようとする(即ち、第1表示装置D1からの同期信号及び第2表示装置D2からの同期信号が混信する)。この結果、点C1,B2に存する視聴者も、第1表示装置D1及び第2表示装置D2が表示する映像を好適に3次元的に知覚することはできない。
点B1は、領域R1内に存するとともに、領域R2外に位置する。したがって、点B1に存する視聴者は、第1表示装置D1が表示する映像を好適に3次元的に知覚することができる。点C2は、領域R2内に存するとともに、領域R1外に位置する。したがって、点C2に存する視聴者は、第2表示装置D2が表示する映像を好適に3次元的に知覚することができる。
したがって、視聴者の位置及び/又は他の表示装置との位置関係に応じて、同期信号の到達範囲が調整されることが好ましい。以下に、同期信号の到達範囲の調整のための原理が説明される。
(配光特性)
図5は、放射強度と放射照度との関係を概略的に説明する模式図である。図5と併せて、図1及び図2を参照しつつ、放射強度と放射照度との関係が説明される。
図5には、放射強度P[mW/sr]の発光ダイオードLと、発光ダイオードLの放射方向線(発光ダイオードLから延びる放射照度が最も高くなる直線)上において発光ダイオードLから距離R[cm]だけ離れた位置に存する点Aが示されている。図5には、点Aにおける放射照度Pw[mW/cm2]が更に示されている。以下に示される数式は、放射強度P、発光ダイオードLから点Aまでの距離R及び放射照度Pwとの間の関係を示す。
Figure 2011228797
眼鏡装置300の受信部420が検出できる放射照度Pwであるとき、表示装置100の送信部270から送信される同期信号の到達最大距離Rは、以下の数式によって表される。
Figure 2011228797
図5には、発光ダイオードLを中心として、点Aを角度θだけ回転させた回転写像点Bが示されている。図5には、点Bにおける放射照度Pw[mW/cm2]が更に示されている。以下の数式は、放射係数Kを定義する。
Figure 2011228797
放射係数Kを用いて、発光ダイオードLから距離Rであって、発光ダイオードLの放射方向線に対して角度θだけ傾斜した任意の位置における放射照度Pwが、以下に示される数式によって表される。
Figure 2011228797
図6は、特定の種類の発光ダイオードLの配光特性を示す。図6(a)は、角度θと放射係数との間の関係を示す表である。図6(b)は、図6(a)に示される角度θと放射係数Kとの間の関係に基づき描かれた配光特性を表すグラフである。図6と併せて、図5を参照しつつ、発光ダイオードLの配光特性が説明される。
発光ダイオードLから距離Rだけ放射方向線に沿って離間した位置Aにおける放射照度Pwが測定された後、或いは、放射照度Pwが既知であるであるとき、角度θの値を変更しながら、図5に示される点Bにおける放射照度Pwを測定することによって、上述の数式3に従って、図6(a)に示される角度θと放射係数Kとの間の関係が得られる。図6(b)のグラフにおいて、直線で示される目盛り線は、角度θを示し、弧状の目盛り線は、放射係数Kを表す。図6(b)の角度0°の目盛り線と放射係数0の目盛り線との交点に、発光ダイオードLが配置されている。図6(b)の略円を描く曲線は、所定の値の放射照度Pwの等高線である。放射照度Pwの値を、眼鏡装置300の受信部420が検出できる放射照度Pwとするとき、同期信号の到達範囲に相似する領域が図6(b)のグラフ中に描かれる。また、図6(b)のグラフ中に描かれた領域と同期信号の到達範囲との相似関係並びに上述の数式2を用いて示される関係に基づき、発光ダイオードLを基点とした同期信号の到達範囲が算出されることとなる。
図7は、表示装置100の同期信号の到達範囲の決定方法を概略的に説明する図である。図7と併せて、図1乃至図3を参照しつつ、表示装置100の同期信号の到達範囲の決定方法が説明される。
上述の如く、表示装置100は、第1送信部271及び第2送信部272を備える。第1送信部271及び第2送信部272には、発光ダイオードが用いられる。第1送信部271に用いられる発光ダイオードの放射強度はPである。また、第1送信部271に用いられる発光ダイオードの放射係数はK(θ)で表される。第2送信部272に用いられる発光ダイオードの放射強度はPである。また、第2送信部272に用いられる発光ダイオードの放射係数はK(θ)で表される。
図7には、互いに異なる3つの点F0,F1,F2が示されている。点F0における照射照度は、Pwである。点F1における照射照度は、Pwである。点F2における照射照度は、Pwである。点F0は、第1送信部271と第2送信部272との間の中間位置から表示部220の表示面(表示パネル120)に対して、略直角方向に距離Rだけ離間した位置に設定される。尚、第1送信部271と第2送信部272との間の距離が無視できる程度に、第1送信部271及び第2送信部272は十分に近接している。点F1は、表示装置100と点F0とを結ぶ線分の基端(表示面と当該線分との交点)を軸に、表示装置100と点F0とを結ぶ線分を反時計回りに角度θだけ傾斜させた方向であって、第1送信部271と第2送信部272との間の中間位置から距離Rだけ離間した位置に存する。点F2は、表示装置100と点F0とを結ぶ線分の基端(表示面と当該線分との交点)を軸に、表示装置100と点F0とを結ぶ線分を時計回りに角度θだけ傾斜させた方向であって、第1送信部271と第2送信部272との間の中間位置から距離Rだけ離間した位置に存する。
図7に示される点F0,点F1,点F2における放射照度は、以下の数式5,6,7によって表される。
Figure 2011228797
Figure 2011228797
Figure 2011228797
以下に示される数式8は、上記の数式5,6,7をまとめた行列式である。
Figure 2011228797
記憶部262は、第1送信部271及び第2送信部272に用いられる発光ダイオードの配光特性に関する情報(例えば、図6(a)及び/又は図6(b)に示されるような情報)を予め格納している。リモートコントローラ550の操作を通じて入力される同期信号の到達範囲に関する要求情報は、送信部270に対する点F0,F1,F2の位置情報(距離情報R,R,R及び角度情報θ,θ)及び点F0,F1,F2における放射照度Pw,Pw,Pwに関する情報を含む。決定部261は、点F0,F1,F2の角度情報に基づき、記憶部262から各点F0,F1,F2における放射係数K,Kの値を参照する。その後、距離情報R,R,R及び点F0,F1,F2における放射照度Pw,Pw,Pwを用いて、決定部261は、以下の数式9を演算することによって、第1送信部271及び第2送信部272の放射強度P,Pを算出することができる。決定部261は、算出された放射強度Pの値を第1駆動部264へ出力する。また、決定部261は、算出された放射強度Pの値を第2駆動部265へ出力する。
Figure 2011228797
図8は、第1駆動部264及び第2駆動部265が実行する処理を概略的に説明する図である。図8(a)は、駆動電流と発光ダイオードの放射強度との間の関係を示す模式図である。図8(b)は、第1駆動部264及び第2駆動部265の入出力を示す。図8と合わせて、図1を参照しつつ、第1駆動部264及び第2駆動部265が実行する処理が説明される。
図8(a)に示されるように、発光ダイオードLに供給される電流Iと発光ダイオードLの放射強度Pとの間には、比例関係が成立する。したがって、第1駆動部264及び第2駆動部265それぞれは、第1送信部271及び第2送信部272として用いられる発光ダイオードの種類に応じて定められる固有の比例係数KL1,KL2を、決定部261が第1駆動部264及び第2駆動部265に出力した放射強度P,Pに乗算することによって、第1駆動電流の値IF1及び第2駆動電流の値IF2を算出することができる。第1駆動部264が算出された値の第1駆動電流を第1送信部271に出力することにより、第1送信部271は、放射強度Pで赤外線を発光する。同様に、第2駆動部265が算出された値の第2駆動電流を第2送信部272に出力することにより、第2送信部272は、放射強度Pで赤外線を発光する。かくして、互いに異なる3つの位置における放射照度に基づき、第1駆動電流及び第2駆動電流の大きさが定まり、同期信号の到達範囲が適切に調整されることとなる。尚、同期信号の到達範囲は、3以上の互いに異なる位置における放射照度に基づき決定されてもよい。
図3に示される眼鏡装置300Aを装着した視聴者が点F0に存し、眼鏡装置300Bを装着した視聴者が点F0に存するとき、視聴者は、リモートコントローラ550を用いて、眼鏡装置300の受信部420が検出できる放射照度Pw(送信部270に用いられる発光ダイオードの規格によって定められる)を点F0,F1における放射照度Pw,Pwとして入力することができる。また、点F2には、視聴者は存在しないので、点F2における放射照度Pwとして値「0」を入力することができる。また、視聴者は、リモートコントローラ550を用いて、点F0,F1,F2の位置情報を入力することができる。この結果、決定部261は、点F1,F2において表示部220が表示する映像が3次元的に知覚されるために必要とされる最小の同期信号の到達範囲を設定することが可能となる。
図9は、より実用的な同期信号の到達範囲の設定手法を概略的に説明する図である。図9と併せて、図1乃至図3を参照しつつ、同期信号の到達範囲の設定手法が説明される。図7に関連して説明された同期信号の到達範囲の設定手法では、互いに異なる3以上の位置における放射照度を入力されたが、図9に関連して説明される設定では、放射照度の入力は、表示部220に表示される予め定められたパターンに従ってなされる。
記憶部262は、予め、同期信号の到達範囲に関するいくつかのパターンを記憶していてもよい。図9に示される如く、表示装置100の表示部220は、視聴者がリモートコントローラ550を操作し、同期信号の到達範囲を選択するための「パターン設定モード」を表示してもよい。
図9に示されるパターン設定モードにおいて、同期信号の到達範囲に関する3つのパターンPt1,Pt2,Pt3が示されている。また、表示部220は、3つのパターンPt1,Pt2,Pt3に加えて、3次元的に知覚されるように描かれたオブジェクトOを表示する。
記憶部262は、各パターンPt1,Pt2,Pt3に対応する第1駆動電流及び第2駆動電流のデータを予め格納している。視聴者がリモートコントローラ550を操作して、3つのパターンのうち1つにカーソルCuを合わせることにより、入力部250への要求情報の入力がなされる。決定部261は、この要求情報の入力により、記憶部262を参照し、選択されたパターンに対して定められた放射強度P,Pに関する情報を第1駆動部264及び第2駆動部265へ出力する。第1駆動部264は、選択されたパターンに対して定められた第1駆動電流を第1送信部271へ出力する。この結果、第1送信部271は、選択されたパターンに対して定められた放射強度Pで発光する。同様に、第2駆動部265は、選択されたパターンに対して定められた第2駆動電流を第2送信部272へ出力する。この結果、第2送信部272は、選択されたパターンに対して定められた放射強度Pで発光する。
視聴者は、オブジェクトOを視聴しながら、表示されたパターンPt1,Pt2,Pt3のうち最も良好にオブジェクトOを3次元的に知覚することができるパターンを見いだすことができる。視聴者は、最終的に、最も適切なパターンを決定し、パターン選択モードを終了する。パターン選択モードが終了した後、送信部271は、決定されたパターンに従って、同期信号を送信する。
本実施形態において、第1送信部271及び第2送信部272は、第1の到達範囲と第2の到達範囲とが互いに重なり合うように近接して配置されたが、第1送信部271及び第2送信部272が、第1の到達範囲と第2の到達範囲とが互いに重ならない程度に十分に離間した位置(例えば、表示装置100の前面の左右端)に配設されてもよい。
<第2実施形態>
第1実施形態の表示装置100は、2つの送信部(第1送信部271及び第2送信部272)を備え、これらの放射強度を独立して調整することにより同期信号の到達範囲の調整がなされたが、3以上の送信部が用いられてもよい。送信部の数を増やすことにより、一層多くの同期信号の到達範囲のパターンを設定することが可能となる。
図10は、第2実施形態に係る表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図11は、第2実施形態に係る表示装置の機能構成を示すブロック図である。第1実施形態に係る表示装置100との相違点が以下に説明される。
図10に示されるハードウェア構成において、表示装置100Aの送信回路130Aは、第1送信素子171及び第2送信素子172に加えて、第3送信素子173を備える。第3送信素子173は、第1送信素子171及び第2送信素子と同様に発光ダイオード(第3発光ダイオード)を用いて形成される。また、送信回路130Aの第2処理回路160Aは、第3送信素子173へ第3駆動電流を出力する第3駆動回路166を備える。また、第2処理回路160Aの演算回路161Aは、第1駆動回路164が出力する第1駆動電流及び第2駆動回路165が出力する第2駆動電流だけでなく、第3駆動回路166が出力する第3駆動電流を決定するための演算を実行する。
図11に示される機能構成において、表示装置100Aの送信部270Aは、第3送信素子173に相当する第3送信部273を備える。以下の説明において、第3送信部273から送信される同期信号の到達範囲は、第3の到達範囲と称される。また、第2処理回路160Aに相当する調整部260Aは、第3送信部273を駆動する第3駆動部266を備える。第3駆動部266は、第3送信部273を駆動するための第3駆動電流を出力する。演算回路161Aに相当する決定部261Aは、第1駆動部264が出力する第1駆動電流及び第2駆動部265が出力する第2駆動電流だけでなく、第3駆動部266が出力する第3駆動電流を決定するための演算を実行する。この結果、決定部261Aは、第1の到達範囲及び第2の到達範囲に加えて、第3の到達範囲を決定することとなる。以下の数式は、決定部261Aが第1送信部271、第2送信部272及び第3送信部273の放射強度P,P,Pを算出するために用いる演算式を表す。
Figure 2011228797
上記の数式9と数式10とを比較することにより明らかであるが、第3送信部273が用いられる場合、逆行列中に、第3送信部273として用いられる発光ダイオードの放射係数はK(θ)を係数とする要素列が追加されている。かくして、4以上の発光ダイオードが送信部270Aに用いられる場合には、決定部261Aが実行する演算式中の逆行列中に、使用される発光ダイオードの放射係数を係数とする要素列を追加することによって、決定部261Aは全ての発光ダイオードに対する放射強度を決定することができる。
図12は、同期信号の到達範囲の様々なパターンを示す。図12(a)乃至図12(d)は、それぞれ異なる放射強度P,P,Pの組み合わせ下において定まる同期信号の到達範囲のパターンを示す。
図12に示される表示装置100Aの略中央に第1送信部271が配設され、第1送信部271に隣接して第2送信部272及び第3送信部273が配設される。第1送信部271,第2送信部272及び第3送信部273は、表示装置100A(表示部220)の幅方向において互いに異なる位置に配設される。図12中の点線は、第1送信部271,第2送信部272及び第3送信部273それぞれが単独で用いられたときの最大放射強度(P1max,P2max,P3max)における同期信号の到達範囲(最大の第1の到達範囲,最大の第2の到達範囲,最大の第3の到達範囲)を示す。本実施形態において、第3の到達範囲が第1の到達範囲及び第2の到達範囲のうち少なくとも一方に重なり合う程度に、第3送信部273は第1送信部271及び第2送信部272に近接して配設される。
図12(a)に示されるように、第1送信部271には、細長い配光特性を有する発光ダイオードが用いられている。図12(b)及び図12(c)に示されるように、第2送信部272及び第3送信部273には、略円形の放射範囲を描く配光特性の発光ダイオードが用いられている。図12(d)に示される表示装置100Aにおいて、第1送信部271に用いられる発光ダイオードが消灯され、第2送信部272及び第3送信部273が最大の放射強度P2max,P3maxで発光されている。図12(d)中、細い実線は、第2送信部272及び第3送信部273それぞれが単独で最大の放射強度P2max,P3maxで発光したときの同期信号の到達範囲(第2の到達範囲及び第3の到達範囲)を示す。図12(d)中、太い実線は、第2の到達範囲と第3の到達範囲とを合成して得られる実際の同期信号の到達範囲を示す。図12(d)に示される如く、第1送信部271に用いられる発光ダイオードが消灯され、第2送信部272及び第3送信部273が最大の放射強度P2max,P3maxで発光されるとき、表示装置100Aの前方に存する視聴者V全てを網羅するような同期信号の到達範囲が設定されることとなる。
図13は、2つの表示装置100Aを併設したときに好適な同期信号の到達範囲のパターンを例示する。図13と併せて、図12を参照しつつ、同期信号の到達範囲のパターンが更に説明される。
説明の明瞭化のため、左方の表示装置100Aは、第1表示装置101Aと称され、右方の表示装置100Aは第2表示装置102Aと称される。第1表示装置101A及び第2表示装置102Aはそれぞれ、図12に示された表示装置100Aと同様の構成を備える。
第1表示装置101Aの第1送信部271及び第2送信部272は、それぞれの最大放射強度P1max,P2maxの半分の放射強度で発光している一方で、第3送信部273に用いられる発光ダイオードは消灯されている。図13中、細い実線は、第1送信部271及び第2送信部272それぞれからの同期信号の到達範囲(第1の到達範囲及び第2の到達範囲)を示す。図13中、太い実線は、第1の到達範囲及び第2の到達範囲を合成して得られる実際の同期信号の到達範囲である。
第2表示装置101Aの第1送信部271及び第3送信部273は、それぞれの最大放射強度P1max,P3maxの半分の放射強度で発光している一方で、第2送信部272に用いられる発光ダイオードは消灯されている。図13中、細い実線は、第1送信部271及び第3送信部273それぞれからの同期信号の到達範囲(第1の到達範囲及び第3の到達範囲)を示す。図13中、太い実線は、第1の到達範囲及び第3の到達範囲を合成して得られる実際の同期信号の到達範囲である。
図13に示される如く、第2表示装置102A側に配設された第1表示装置101Aの第3送信部273の放射強度と、第1表示装置101A側に配設された第2表示装置102Aの第2送信部272の放射強度とを低減することによって、第1表示装置101Aと第2表示装置102Aとの間での同期信号の混信が好適に抑制される。また、第1表示装置101Aの第1送信部271及び第2送信部272の放射強度並びに第2表示装置102Aの第1送信部271及び第3送信部273の放射強度を増大させることによって、第1表示装置101A及び第2表示装置102Aを視聴するための広い領域(同期信号の到達範囲)が提供されることとなる。
本実施形態において、送信部270Aのうち中央に配置された第1送信部271に用いられる第1発光ダイオードは、第2送信部272及び第3送信部273にそれぞれ用いられる第2発光ダイオード及び第3発光ダイオードよりも細長い配光特性を有するが、他の実施形態において、第2発光ダイオード及び第3発光ダイオードが第1発光ダイオードよりも細長い配光特性を有していてもよい。
<第3実施形態>
第1実施形態及び第2実施形態に係る説明において、送信部270,270Aは、表示装置100,100Aの略中央(表示部220の幅方向において)に配設されたが、他の位置に送信部が形成されてもよい。
図14は、第3実施形態に係る表示装置を概略的に示す斜視図である。以下に、第1実施形態及び第2実施形態に対する相違点が説明される。
表示装置100Bは、送信部270Bとして用いられる第1送信ユニット281及び第2送信ユニット282を備える。第1送信ユニット281及び第2送信ユニット282は、筐体101の下縁と表示部220の下縁との間に形成される筐体101の細長い帯面の左右端近くにそれぞれ配設される(即ち、表示部220の幅方向中心位置に対して、表示部220の幅方向に互いに反対の方向にずれた位置に配置される)。
第1送信ユニット281は、第1送信部271及び第2送信部272を含む。表示部220の幅方向において互いに異なる位置に配置された第1送信部271及び第2送信部272は、第1の到達範囲と第2の到達範囲とが互いに重なり合う程度に近接している。第2送信ユニット282は、第3送信部273及び第4送信部274を含む。以下の説明において、第4送信部274から送信される同期信号が到達する範囲は、第4の到達範囲と称される。表示部220の幅方向において互いに異なる位置に配置された第3送信部273及び第4送信部274は、第3の到達範囲と第4の到達範囲とが互いに重なり合う程度に近接している。第4送信部274には、第1送信部271、第2送信部272及び第3送信部273と同様に発光ダイオード(第4発光ダイオード)が用いられる。
図15は、表示装置100Bのハードウェア構成を示すブロック図である。図16は、表示装置100Bの機能構成を示すブロック図である。図15及び図16と併せて、図14を参照しつつ、表示装置100Bの構成が説明される。
図15に示されるハードウェア構成において、表示装置100Bの送信回路130Bは、第1送信素子171、第2送信素子172、第3送信素子173及び第4送信素子174を備える。第1送信素子171は、第1送信部271として用いられる。第2送信素子172は、第2送信部272として用いられる。第3送信素子173は、第3送信部273として用いられる。第4送信素子174は、第4送信部274として用いられる。第1送信素子171及び第2送信素子172は、第1送信ユニット281として用いられる。第3送信素子173及び第4送信素子174は、第2送信ユニット282として用いられる。
送信回路130Bの第2処理回路160Bは、第1送信素子171へ第1駆動電流を出力する第1駆動回路164、第2送信素子172へ第2駆動電流を出力する第2駆動回路165、第3送信素子173へ第3駆動電流を出力する第3駆動回路166及び第4送信素子174へ第4駆動電流を出力する第4駆動回路167を備える。第2処理回路160Bの演算回路161Bは、第1駆動回路164が出力する第1駆動電流、第2駆動回路165が出力する第2駆動電流、第3駆動回路166が出力する第3駆動電流及び第4駆動回路167が出力する第4駆動電流を決定するための演算を実行する。
図16に示される機能構成において、表示装置100Bの送信部270Bは、上述の如く、第1送信部271、第2送信部272、第3送信部273及び第4送信部274を備える。また、第2処理回路160Bに相当する調整部260Bは、第1送信部271を駆動する第1駆動部264、第2送信部272を駆動する第2駆動部265、第3送信部273を駆動する第3駆動部266、第4送信部274を駆動する第4駆動部267を備える。第1駆動部264は、第1送信部271を駆動するための第1駆動電流を出力する。第2駆動部265は、第2送信部272を駆動するための第2駆動電流を出力する。第3駆動部266は、第3送信部273を駆動するための第3駆動電流を出力する。第4駆動部267は、第4送信部274を駆動するための第4駆動電流を出力する。
演算回路161Bに相当する決定部261Bは、第1駆動部264が出力する第1駆動電流、第2駆動部265が出力する第2駆動電流、第3駆動部266が出力する第3駆動電流及び第4駆動部267が出力する第4駆動電流を決定するための演算を実行する。かくして、決定部261Bは、第1の到達範囲、第2の到達範囲、第3の到達範囲及び第4の到達範囲を決定する。
図7に関連して説明された点F0,F1,F2の位置情報(距離情報R,R,R及び角度情報θ,θ)は、送信ユニット281,282単位で実行される。第1送信部271及び第2送信部272の放射強度は、第1送信ユニット281を基準として定められた点F0,F1,F2の位置情報(距離情報R,R,R及び角度情報θ,θ)を用いて算出される。第3送信部273及び第4送信部274の放射強度は、第2送信ユニット282を基準として定められた点F0,F1,F2の位置情報(距離情報R,R,R及び角度情報θ,θ)を用いて算出される。
本実施形態において、第1送信ユニット281側に他の表示装置が配置されたとき、第1送信ユニット281からの発光を抑制し、第2送信ユニット282からの発光を増大させることにより、他の表示装置との同期信号の混信を抑制しつつ、比較的広い同期信号の到達範囲を提供することができる。また、第2送信ユニット281側に他の表示装置が配置されたとき、第2送信ユニット282からの発光を抑制し、第1送信ユニット281からの発光を増大させることにより、他の表示装置との同期信号の混信を抑制しつつ、比較的広い同期信号の到達範囲を提供することができる。
表示装置100Bの両側に他の表示装置が配設されたときには、表示装置100Bの側縁に近い送信部(本実施形態において、第1送信部271及び第4送信部274)の発光を抑制しつつ、表示装置100Bの中央部に近い送信部(本実施形態において、第2送信部272及び第3送信部273)の発光を増大させることにより、他の表示装置との同期信号の混信を抑制しつつ、比較的広い同期信号の到達範囲を提供することができる。
図14に示される表示装置100Bにおいて、送信部270Bのうち第1送信部271及び第4送信部274が表示部220の幅方向において最も端に位置している。したがって、第1送信部271及び第4送信部274にそれぞれ用いられる第1発光ダイオード及び第4発光ダイオードが、第2送信部272及び第3送信部273それぞれに用いられる第2発光ダイオード及び第3発光ダイオードよりも細長い配光特性を有してもよい。この結果、第1の到達範囲及び第4到達範囲は、第2到達範囲及び第3到達範囲より幅狭となり、他の表示装置からの同期信号との混信が好適に抑制されることとなる。
第1実施形態乃至第3実施形態において、視聴者の位置情報(図7に関連して説明された点F0,F1,F2に対する距離情報R,R,R及び角度情報θ,θ)は、リモートコントローラ及び/又は眼鏡装置との間の通信を用いて取得されてもよい。
例えば、表示装置からリモートコントローラ及び/又は眼鏡装置へ任意の信号を送信し、リモートコントローラ及び/又は眼鏡装置が当該任意の信号に応答する応答信号を返信してもよい。表示装置は、互いに異なる複数の受信部を備え、これら受信部を用いて応答信号を受信してもよい。この結果、表示装置からの信号の出力時刻と、各受信部における受信時刻とから、表示装置に対するリモートコントローラ及び/又は眼鏡装置の相対位置が算出されることとなる。
表示装置は、例えば、算出された相対位置を含むような同期信号の到達範囲のパターンのみを、図9に示されるパターン設定モード中のパターンとして表示してもよい。かくして、視聴者は効率的に同期信号の到達範囲のパターンを決定することが可能となる。
本発明は、3次元映像を視聴するための技術に好適に利用可能である。
100,100A,100B・・・・・表示装置
220・・・・・・・・・・・・・・・表示部
250・・・・・・・・・・・・・・・入力部
260,260A,260B・・・・・調整部
261,261A,261B・・・・・決定部
262・・・・・・・・・・・・・・・記憶部
264・・・・・・・・・・・・・・・第1駆動部
265・・・・・・・・・・・・・・・第2駆動部
270,270A,270B・・・・・送信部
271・・・・・・・・・・・・・・・第1送信部
272・・・・・・・・・・・・・・・第2送信部
273・・・・・・・・・・・・・・・第3送信部
274・・・・・・・・・・・・・・・第4送信部
281・・・・・・・・・・・・・・・第1送信ユニット
282・・・・・・・・・・・・・・・第2送信ユニット

Claims (9)

  1. 映像を表示する表示部と、
    前記映像のフレーム画像の表示に同期する同期信号を送信する送信部と、
    前記同期信号の到達範囲を調整する調整部と、を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 前記送信部は、前記表示部の幅方向において、互いに異なる位置に配設された第1送信部及び第2送信部を備え、
    前記調整部は、前記第1送信部から送信される前記同期信号が到達する第1の到達範囲と、前記第2送信部から送信される前記同期信号が到達する第2の到達範囲と、を決定する決定部と、を含むことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記第1の到達範囲及び前記第2の到達範囲は、部分的に重なり合うことを特徴とする請求項2記載の表示装置。
  4. 前記送信部は、前記表示部の幅方向において、前記第1送信部及び前記第2送信部とは異なる位置に配設された第3送信部を備え、
    前記決定部は、前記第3送信部から送信される前記同期信号が到達する第3の到達範囲を決定することを特徴とする請求項2又は3に記載の表示装置。
  5. 前記第3の到達範囲は、前記第1の到達範囲及び前記第2の到達範囲のうち少なくとも一方と部分的に重なり合うことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  6. 前記送信部は、前記表示部の幅方向において、前記第1送信部、前記第2送信部及び前記第3送信部とは異なる位置に配設された第4送信部を備え、
    前記決定部は、前記第4送信部から送信される前記同期信号が到達する第4の到達範囲を決定し、
    前記第1送信部及び前記第2送信部は、前記第1の到達範囲及び前記第2の到達範囲が部分的に重なり合うように互いに隣接して配置され、第1送信ユニットを構成し、
    前記第3送信部及び前記第4送信部は、前記第3の到達範囲及び前記第4の到達範囲が部分的に重なり合うように互いに隣接して配置され、第2送信ユニットを構成し、
    前記第1送信ユニットは、前記表示部の幅方向中心位置に対して、第1の方向にずれた位置に配設され、
    前記第2送信ユニットは、前記表示部の幅方向中心位置に対して、前記第1の方向とは反対方向にずれた位置に配設されることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  7. 前記第1送信部は、赤外線を前記同期信号として発光させる第1発光ダイオードを含み、
    前記第2送信部は、赤外線を前記同期信号として発光させる第2発光ダイオードを含み、
    前記第1発光ダイオードは、前記第2発光ダイオードが提供する前記第2の到達範囲よりも細長い第1の到達範囲を提供する配光特性を有することを特徴とする請求項2乃至6いずれか1項に記載の表示装置。
  8. 前記同期信号の前記到達範囲に関する要求情報が入力される入力部を更に備え、
    前記要求情報は、前記第1発光ダイオード及び前記第2発光ダイオードの位置と所定の位置との間の関係を表す位置情報と、該所定の位置において必要とされる前記赤外線の照度値に関する照度情報を含み、
    前記決定部は、前記所定の位置において、前記照度情報の前記照度値が得られるように、前記第1発光ダイオードの放射強度と前記第2発光ダイオードの放射強度とを算出し、
    前記調整部は、前記算出された前記第1発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第1発光ダイオードへ出力される第1駆動電流の大きさを算出する第1駆動部と、前記算出された前記第2発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第2発光ダイオードへ出力される第2駆動電流の大きさを算出する第2駆動部と、を備え、
    前記第1発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第1駆動電流によって駆動され、
    前記第2発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第2駆動電流によって駆動されることを特徴とする請求項7記載の表示装置。
  9. 前記同期信号の前記到達範囲に関する複数のパターンを記憶する記憶部と、
    前記複数のパターンのうち1つを選択するための要求情報が入力される入力部と、を更に備え、
    前記決定部は、前記要求情報に従って選択されたパターンに応じて、前記第1発光ダイオードの放射強度と前記第2発光ダイオードの放射強度とを決定し、
    前記調整部は、前記算出された前記第1発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第1発光ダイオードへ出力される第1駆動電流の大きさを算出する第1駆動部と、前記算出された前記第2発光ダイオードの前記放射強度に基づいて、前記第2発光ダイオードへ出力される第2駆動電流の大きさを算出する第2駆動部と、を備え、
    前記第1発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第1駆動電流によって駆動され、
    前記第2発光ダイオードは、前記算出された大きさの前記第2駆動電流によって駆動されることを特徴とする請求項7記載の表示装置。
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JP2012133190A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Seiko Epson Corp プロジェクター、プロジェクションシステム、及びプロジェクターの制御方法
US10807779B2 (en) 2014-12-23 2020-10-20 Sonoco Development, Inc. Die cut opening for multi-layer flexible package

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