JP2011226859A - 粒子状物質検出装置 - Google Patents

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    • G01N15/06Investigating concentration of particle suspensions
    • G01N15/0656Investigating concentration of particle suspensions using electric, e.g. electrostatic methods or magnetic methods

Abstract

【課題】極めて小型で安価に製造することが可能な粒子状物質検出装置を提供する。
【解決手段】本発明の粒子状物質検出装置100は、板状の素子基材の一方の端部に、計測電極12及びヒータ電極が配置されたセンサ素子10、このセンサ素子10をその軸方向に貫通する貫通部31に挿入し、検出装置外筒20の内部にセンサ素子10を保持する筒状の取出端子被覆部材30、及び検出装置外筒20を備え、上記貫通部31が、センサ素子10の断面の大きさに相当する第一貫通部31aと、第一貫通部31aよりも貫通方向に垂直な断面が大きな第二貫通部31bとから構成され、第二貫通部31bと第二貫通部31b内に挿入されたセンサ素子10との隙間に、電気絶縁性の封止剤32が充填され、センサ素子10と取出端子被覆部材30とが固定されている。
【選択図】図1D

Description

本発明は、粒子状物質検出装置に関する。更に詳しくは、極めて小型で安価に製造することが可能な粒子状物質検出装置に関する。
煙道排ガスやディーゼルエンジン排ガスには煤等の粒子状物質(Particulate Matter:PM)が含まれており、大気汚染の原因になっていた。これらを除去するために、セラミック等で作製されたフィルタ(ディーゼルパティキュレートフィルタ:DPF)が広く用いられている。セラミック製のDPFは、長期間の使用が可能であるが、熱劣化等によりクラックや溶損等の欠陥が発生することがあり、微量ではあるが粒子状物質が漏れる可能性がある。このような欠陥が発生した場合には、その欠陥の発生を即座に検知し、装置の異常を認識することが、大気汚染防止の観点から極めて重要である。
このような欠陥の発生を検知する方法として、DPFの下流側に粒子状物質検出装置を設ける方法がある(例えば、特許文献1参照)。
このような粒子状物質検出装置としては、図6A及び図6Bに示すような、一方の端部に一対の計測電極112が配置されたセンサ素子110を備えた粒子状物質検出装置が提案されており、この計測電極112が配置されるセンサ素子110は、排ガス中が通過する流路に挿入した場合に、排ガス中の粒子状物質を効率よくサンプリングすることが可能なように、且つ、排ガス等からの熱が装置全体に伝わらないように、一方向に長い板状の素子基材111を有している。
このような一方向に長い板状の素子基材111は、一方の端部に一対の計測電極112が配置されるとともに、他方の端部に取出端子116が配置され、更に素子基材111上には、一方の端部の計測電極112と他方の端部の取出端子116とを結ぶ(電気的に接続する)配線114が配置されている。
また、このようなセンサ素子110は、センサ素子110の計測電極112に粒子状物質を付着させて、一対の計測電極112間の電気的特性を測定することによって、排ガス中の粒子状物質を測定するものであるが、定期的に計測電極112に付着した粒子状物質を燃焼除去する必要があるため、例えば、素子基材111の一方の端部側に、計測電極112に付着した粒子状物質を燃焼除去するためのヒータ電極113が配設されている。このヒータ電極113も、上記計測電極112と同様に、他方の端部に取出端子117が配置され、更に素子基材111上には、ヒータ電極113と他方の端部の取出端子117とを結ぶ配線115が配置されている。
なお、このような一方向に長い板状の素子基材を有するセンサ素子、即ち、一方向に長い板状のセンサ素子は、筒状の外装体の内部に配置され、絶縁性の碍子や、タルク等の粉体を外装体内部の隙間に圧縮状態で充填することによって固定されている。センサ素子は、このような方法によって筒状の外装体の内部に配置されるため、ある一定以上の長さが必要であった。
特表2007−519899号公報
このような粒子状物質検出装置は、センサ素子の一方の端部が排ガス中に曝された状態で測定を行うため、一対の計測電極、ヒータ電極、及びそれぞれの電極に接続される配線は、耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料によって形成されている。そして、このような耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料としては、高価な白金等の貴金属が主として用いられていた。
上述したように、センサ素子は、タルク等の粉体の圧縮によって筒状の外装体の内部に固定されているため、一方の端部側の熱が、他方の端部に過剰に伝達されないように、また、外装体の内部に安定して固定されるように、一定以上の長さであることが必要とされていた。そして、このような一方向に長い板状のセンサ素子は、一方の端部から他方の端部に配置される配線に使用される白金の量が極めて多く、この配線に使用される大量の白金が、製造コストの増大を招来していた。また、ヒータ電極に接続される配線に関しては、ヒータ電極よりも配線部分の抵抗値を小さくするために、配線の厚さを厚くする必要があり、白金の使用量を更に増大させることとなっていた。例えば、ヒータ電極の配線を薄くすると、配線部分の抵抗値が大きくなり、ヒータ電極が配置された部分だけでなく、配線部分においても発熱が生じ、センサ素子全体が加熱されてしまうという問題がある。
また、センサ素子は、自動車等の振動、或いは装置の外部や排ガスの流れに乗って飛来する固形異物(飛来物)の衝突等により破損し易いという問題もあった。また、このような一方向に長い板状のセンサ素子を備えた粒子状物質検出装置は、自動車の排気系に安定した状態で固定することが容易ではないという問題もあった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、極めて小型で安価に製造することが可能な粒子状物質検出装置を提供する。
上述の目的を達成するため、本発明は、以下の粒子状物質検出装置を提供するものである。
[1] 一方向に長い平板状の素子基材、前記素子基材の一方の端部側に配置された少なくとも一対の計測電極、前記素子基材の前記一方の端部に配置されたヒータ電極、前記素子基材の他方の端部に配置された計測電極用取出端子、前記素子基材の前記他方の端部に配置されたヒータ電極用取出端子、前記計測電極と前記計測電極用取出端子とを電気的に接続する計測電極用配線、及び前記ヒータ電極と前記ヒータ電極用取出端子とを電気的に接続するヒータ電極用配線を有するセンサ素子と、電気絶縁性を有するセラミックスからなり、その一方の端面から他方の端面に貫通する貫通部が形成され、少なくとも前記センサ素子の前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子の少なくとも一部が、前記貫通部の内部に配置されるように、前記センサ素子が前記貫通部に挿入された中空柱状の取出端子被覆部材と、金属材料からなり、その一方の端面から前記センサ素子の前記一方の端部を外部に露出させた状態で、前記センサ素子が前記貫通部に挿入された前記取出端子被覆部材を収納する検出装置外筒と、を備え、前記取出端子被覆部材に形成された前記貫通部は、前記取出端子被覆部材の前記一方の端面から所定の長さの範囲における貫通方向に垂直な断面の大きさが、前記センサ素子の長手方向に垂直な断面の大きさに相当する第一貫通部と、前記第一貫通部から前記取出端子被覆部材の前記他方の端面まで貫通し、その貫通方向に垂直な断面の大きさが、前記第一貫通部よりも大きくなるように形成された第二貫通部と、から構成されてなり、前記第二貫通部と前記第二貫通部内に挿入された前記センサ素子との隙間に、電気絶縁性の封止剤が充填され、前記センサ素子と前記取出端子被覆部材とが固定されている粒子状物質検出装置。
[2] 前記第二貫通部と前記第二貫通部内に挿入された前記センサ素子との隙間に、前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子との電気的接続を行うための引出配線が配置されている前記[1]に記載の粒子状物質検出装置。
[3] 前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子と、各前記引出配線とが溶接によって接合されている前記[2]に記載の粒子状物質検出装置。
[4] 前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子と、各前記引出配線とが、前記封止剤によって固定されている前記[2]又は[3]に記載の粒子状物質検出装置。
[5] 前記計測電極用配線及び前記ヒータ電極用配線の一部が、前記取出端子被覆部材の前記第二貫通部内部に配置され、前記封止剤によって被覆されている前記[1]〜[4]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
[6] 前記封止剤が、無機接着剤、ガラス材、及び耐熱性樹脂からなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]〜[5]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
[7] 前記取出端子被覆部材に形成された前記第二貫通部の、貫通方向における長さが、センサ素子に対して、0.05〜0.5倍の長さである前記[1]〜[6]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
[8] 前記検出装置外筒の他方の端部側に嵌合可能な嵌合部を有する筒状の後部外筒を更に備え、前記検出装置外筒の他方の端部が、前記後部外筒の前記嵌合部と嵌合して、前記取出端子被覆部材が、前記検出装置外筒の前記一方の端部側に押圧した状態で、前記検出装置外筒の内部に収納されてなる前記[1]〜[7]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
[9] 前記検出装置外筒の他方の端部側と嵌合可能に構成された後部外筒を更に備え、前記検出装置外筒の他方の端部側に、前記後部外筒が嵌合されてなり、前記検出装置外筒と前記後部外筒との嵌合部分が溶接接合されている前記[1]〜[8]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
[10] 前記検出装置外筒内部には、前記検出装置外筒の前記一方の端部側に、電気絶縁性の碍子体が更に配置されるとともに、前記碍子体と前記取出端子被覆部材との間に、電気絶縁性の無機粉末が充填されており、前記取出端子被覆部材の前記貫通部を貫通した前記センサ素子の前記一方の端部は、充填された前記無機粉末及び前記碍子体を貫通して、前記検出装置外筒の前記一方の端部から露出している前記[1]〜[9]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
[11] 前記第二貫通部と前記第二貫通部内に挿入された前記センサ素子との隙間には、前記取出端子被覆部材の前記一方の端部側に、電気絶縁性の電気絶縁性の無機粉末が充填され、前記取出端子被覆部材の前記他方の端部側に、前記封止剤が充填されている前記[1]〜[10]のいずれかに記載の粒子状物質検出装置。
本発明の粒子状物質検出装置は、第二貫通部と第二貫通部内に挿入されたセンサ素子との隙間に、電気絶縁性の封止剤が充填されて、そのセンサ素子と取出端子被覆部材とが固定されているため、センサ素子を検出装置外筒の内部に安定した状態で収納することができ、且つ、従来のセンサ素子と比較して、その長手方向の長さを短くすることができる。これにより、粒子状物質検出装置の排気系への設置(固定)が容易になるとともに、飛来物の衝突や、振動及び落下等による衝撃に対して、センサ素子の破損を生じ難くすることができる。また、センサ素子の長さを短くすることによって、各電極(計測電極及びヒータ電極)と電気的な接続を行うための配線の長さを短くすることができるため、高価な白金等の貴金属の使用量を大幅に減少させることができ、粒子状物質検出装置の材料コストを大幅に削減することができる。また、粒子状物質検出装置の小型化も実現可能である。
また、上述したように、センサ素子の他方の端部を、電気絶縁性の封止剤により取出端子被覆部材に固定するため、計測電極用取出端子及びヒータ電極用取出端子が、素子基材から剥離してしまうことも有効に防止することができる。
また、本発明の粒子状物質検出装置は、上述した構成のセンサ素子及び取出端子被覆部材を用いることによって、センサ素子を従来のものよりも短くすることが可能となり、粒子状物質検出装置の小型化も実現可能である。
本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す正面図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す側面図である。 図1BのA−A’断面を示す模式図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態に用いられるセンサ素子の上面を模式的に示す平面図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態に用いられるセンサ素子の側面を模式的に示す平面図である。 本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態に用いられるセンサ素子の下面を模式的に示す平面図である。 図2BのB−B’断面を示す模式図である。 本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態の断面の模式図である。 本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態の断面の模式図である。 本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態の断面の模式図である。 従来の粒子状物質検出装置のセンサ素子の上面を模式的に示す平面図である。 従来の粒子状物質検出装置のセンサ素子の下面を模式的に示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
[1]粒子状物質検出装置:
本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態は、図1A〜図1Dに示すように、センサ素子10と、センサ素子10がその軸方向に貫通する貫通部31に挿入された中空柱状の取出端子被覆部材30と、センサ素子10が貫通部31に挿入された上記取出端子被覆部材30を収納する検出装置外筒20とを備えた粒子状物質検出装置100である。
上記したセンサ素子10は、図2A〜図2Dに示すように、一方向に長い平板状の素子基材11、素子基材11の一方の端部16に配置された少なくとも一対の計測電極12(図2Aにおいては、素子基材11の一方の端部16の表面側に配置された一対の計測電極12a,12b)、素子基材11の一方の端部16に配置されたヒータ電極13、素子基材11の他方の端部17に配置された計測電極用取出端子14a、素子基材11の他方の端部17に配置されたヒータ電極用取出端子15a、一対の計測電極12と計測電極用取出端子14aとを電気的に接続する計測電極用配線14b、及びヒータ電極13とヒータ電極用取出端子15aとを電気的に接続するヒータ電極用配線15bを有している。
このように、本実施形態の粒子状物質検出装置100は、センサ素子10のヒータ電極13及びヒータ電極用配線15bが、素子基材11の内部に配置され、このヒータ電極13及びヒータ電極用配線15bが排ガスと直接接触しないため、従来の粒子状物質検出装置のセンサ素子のように、高価な白金等の貴金属をヒータ電極13及びヒータ電極用配線15bの材料として用いる必要が必ずしもなく、粒子状物質検出装置100の材料コストを大幅に削減することができる。
そして、本実施形態の粒子状物質検出装置100は、図1Dに示すように、センサ素子10をその軸方向に貫通する貫通部31に挿入し、検出装置外筒20の内部にセンサ素子10を保持する、中空柱状の取出端子被覆部材30を備えている。具体的には、取出端子被覆部材30は、電気絶縁性を有するセラミックスからなり、その一方の端面36から他方の端面37に貫通する貫通部31が形成され、少なくともセンサ素子10の計測電極用取出端子14a及びヒータ電極用取出端子15a(図2A〜図2D参照)の少なくとも一部が、貫通部31の内部に配置されるように、センサ素子10が貫通部31に挿入されたものである。
そして、この取出端子被覆部材30に形成された貫通部31は、取出端子被覆部材31の一方の端面36から所定の長さの範囲における貫通方向に垂直な断面の大きさが、センサ素子10の長手方向に垂直な断面の大きさに相当する第一貫通部31aと、第一貫通部31aから取出端子被覆部材30の他方の端面37まで貫通し、その貫通方向に垂直な断面の大きさが、第一貫通部31aよりも大きくなるように形成された第二貫通部31bと、から構成されてなり、第二貫通部31bと第二貫通部31b内に挿入されたセンサ素子10との隙間に、電気絶縁性の封止剤32が充填され、センサ素子10と取出端子被覆部材30とが固定されている。
このように構成することによって、センサ素子10を検出装置外筒20の内部に安定した状態で収納することができる。これにより、粒子状物質検出装置100の排気系への設置(固定)が容易になるとともに、飛来物の衝突や、振動及び落下等による衝撃に対して、センサ素子10の破損を生じ難くすることができる。
更に、上記構成を採用することによって、従来のセンサ素子と比較して、その長手方向の長さを短くすることができる。即ち、従来の粒子状物質検出装置のセンサ素子は、タルク等の粉体の圧縮等によって外装体(本発明における「検出装置外筒」に相当する)の内部に固定されているため、一方の端部側の熱が、他方の端部に過剰に伝達されないように、また、外装体の内部に安定して固定されるように、一定以上の長さであることが必要とされていたが、本実施形態の粒子状物質検出装置100においては、センサ素子10を、その内部の貫通部31に貫通させることによって保持することが可能な取出端子被覆部材30を備え、且つ、この貫通部(具体的には、第二貫通部31b)とセンサ素子10との隙間に、電気絶縁性の封止剤32を充填することによって、センサ素子10が取出端子被覆部材30に固定されているため、従来のセンサ素子と比較して、その長手方向の長さを短くすることができる。これにより、各電極(計測電極及びヒータ電極)と電気的な接続を行うための配線(計測電極用配線14b、ヒータ電極用配線15b)の長さを短くすることができるため、高価な白金等の貴金属の使用量を大幅に減少させることができ、粒子状物質検出装置100の材料コストを大幅に削減することができる。また、粒子状物質検出装置100の小型化も実現可能である。
また、上記第二貫通部31bの内部に、センサ素子10の計測電極用取出端子14a及びヒータ電極用取出端子15aの少なくとも一部が配置されているため、例えば、計測電極用取出端子14a及びヒータ電極用取出端子15aとの電気的接続を行うための引出配線33等を配置することによって、センサ素子10と引出配線33との電気的接続を極めて簡便に行うこともできる。また、計測電極用取出端子14a及びヒータ電極用取出端子15aが、素子基材11から剥離してしまうことも有効に防止することができる。なお、ここで、引出配線33とは、計測電極用取出端子14a及びヒータ電極用取出端子15aと、図示しない粒子状物質検出装置の電源や検出部等との電気的接続を行うための配線のことを意味する。
粒子状物質検出装置100に用いられる検出装置外筒20は、金属材料からなり、その一方の端面26からセンサ素子10の一方の端部16(より具体的には、センサ素子10の一方の端部16に配置された少なくとも一対の計測電極12a,12b)を外部に露出させた状態で、センサ素子10が貫通部31に挿入された取出端子被覆部材30を収納する外筒本体21を有している。このような検出装置外筒20を用いることによって、センサ素子10及び取出端子被覆部材30を安定的に装置の内部に収納することができる。
なお、検出装置外筒20は、その他方の端面27に、センサ素子10等を収納し、検出装置外筒20の内部を密閉するための後部外筒28を更に備えていてもよい。外筒本体21と後部外筒28とは、いずれか一方の端部に、他方の端部が嵌合可能に構成されていることが好ましい。図1Dにおいては、外筒本体21の他方の端面27側に、後部外筒28が嵌め合わされて、検出装置外筒20内部に、センサ素子10が貫通部31に挿入された取出端子被覆部材30が、加圧状態(一方の端部36側に押し付けられた状態)で収納されている。
なお、後部外筒28の内部には、グロメット等の配線保護材43を配設することが好ましい。この配線保護材43としては、各配線42を通過させる貫通孔を有するゴム又はエストラマーからなる弾性部材を好適例として挙げることができる。なお、配線42は、後部外筒28の内部を経由して、センサ素子10の他方の端部に配置された計測電極用取出端子14a又はヒータ電極用取出端子15aと電気的に接続されている。なお、配線保護材43を貫通して配置される各配線42は、配線保護材43のいずれか一方の端部にて、かしめられ或いは溶接されて固定されていることが好ましい。
ここで、図1Aは、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す斜視図である。図1Bは、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す正面図である。図1Cは、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態を模式的に示す側面図である。図1Dは、図1BのA−A’断面を示す模式図である。また、図2Aは、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態に用いられるセンサ素子の上面を模式的に示す平面図である。図2Bは、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態に用いられるセンサ素子の側面を模式的に示す平面図である。図2Cは、本発明の粒子状物質検出装置の一の実施形態に用いられるセンサ素子の下面を模式的に示す平面図である。図2Dは、図2BのB−B’断面を示す模式図である。
以下、本実施形態の粒子状物質検出装置を、各構成要素毎に更に詳細に説明する。
[1−1]センサ素子:
本実施形態の粒子状物質検出装置に用いられるセンサ素子は、図2A〜図2Dに示すように、センサ素子10の基材として、一方向に長い平板状の素子基材11を有している。そして、この素子基材11の一方の端部16に、少なくとも一対の計測電極12a,12bとヒータ電極13とが配置されている。
また、素子基材11の他方の端部17側には、計測電極用取出端子14aとヒータ電極用取出端子15aが配置され、各電極(計測電極12及びヒータ電極13)と、各取出端子(計測電極用取出端子14a及びヒータ電極用取出端子15a)とを電極的に接続するための配線(計測電極用配線14b及びヒータ電極用配線15b)が、素子基材11の一方の端部16から他方の端部17に亘って配置されている。
本実施形態において、「素子基材(或いはセンサ素子)の一方の端部」というときは、素子基材の一方の先端部分から、素子基材の全長の50%の長さに相当する位置までの範囲をいう。また、「素子基材(或いはセンサ素子)の他方の端部」というときは、素子基材の他方の先端部分から、素子基材の全長の50%の長さに相当する位置までの範囲をいう。なお、素子基材の一方の端部は、好ましくは、素子基材の一方の先端部分から、素子基材の全長の40%の長さに相当する位置までの範囲であり、更に好ましくは、30%の長さに相当する範囲である。また、素子基材の他方の端部は、好ましくは、素子基材の他方の先端部分から、素子基材の全長の40%の長さに相当する位置までの範囲であり、更に好ましくは、30%の長さに相当する範囲である。素子基材の一方の端部と他方の端部との間の位置とは、素子基材から、上記一方の端部と他方の端部の範囲を除いた部分ということになる。
本実施形態の粒子状物質検出装置において、図2A〜図2Dに示すように、素子基材(或いはセンサ素子)は、一方向に長く形成され、その長手方向の長さは、特に限定されないが、排ガス配管に挿入したときに排ガス中の粒子状物質を効率よくサンプリングできる長さであることが好ましい。なお、本実施形態の粒子状物質検出装置においては、従来の粒子状物質検出装置と比較して、その長手方向の長さを短くすることができることから、センサ素子の長さは、15〜60mmであることが好ましく、20〜40mmであることが更に好ましく、25〜35mmであることが特に好ましい。
また、素子基材の厚さ(「素子基材の長手方向」及び「計測電極が配置された面」の両方に垂直な方向(厚さ方向)における長さ)は、特に限定されないが、例えば、0.5〜2.0mm程度が好ましい。ここで、「素子基材の厚さ」というときは、上記厚さ方向において最も厚い部分の厚さをいう。また、素子基材の幅(「計測電極が配置された面」に平行で、且つ「素子基材の長手方向」に垂直な方向における長さ)は、特に限定されないが、例えば、1.0〜5.0mm程度が好ましい。そして、素子基材の長手方向長さは、素子基材の厚さの10〜100倍であることが好ましく、素子基材の幅の3〜100倍であることが好ましい。このように構成することによって、例えば、素子基材の内部にヒータ電極とヒータ電極用配線とを配置することも可能となる。
素子基材11の形状は、図2A〜図2Dに示すように、長手方向に直行する断面形状が長方形の板状であってもよいし、当該断面形状が円形、楕円形等の棒状であってもよいし、一方向に長い形状であれば、その他の形状であってもよい。
このような素子基材は、テープ状セラミック(セラミックグリーンシート)からなるものであることが好ましい。例えば、セラミックグリーンシートの表面又は裏面に、少なくとも一対の計測電極、計測電極用配線、ヒータ電極、ヒータ電極用配線、及び各取出端子を配置することによって、所定の形状のセンサ素子を効率的に作製することができる。また、ヒータ電極及びヒータ電極用配線を素子基材の内部に配置する場合には、複数のセラミックグリーンシートが積層されてなるものであることが好ましい。例えば、複数のテープ状セラミックの間に、ヒータ電極及びヒータ電極用配線を挟みながら積層し、且つ、その表面又は裏面に、少なくとも一対の計測電極、計測電極用配線、及び各取出端子を配置することによって、所定の形状のセンサ素子を効率的に作製することができる。
素子基材は、例えば、アルミナ、コージェライト、ムライト、ガラス、ジルコニア、マグネシア、及びチタニアからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。中でも、アルミナを好適に用いることができる。このような素子基材は、優れた耐熱性、耐絶縁破壊特性等を有するものとなる。
計測電極は、耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料を用いることが好ましい。具体的には、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、ニッケル及び金等を挙げることができ、特に、白金を好適に用いることができる。
少なくとも一対の計測電極は、互いに対向して配設され、対向配置された計測電極間の電気的特性の変化を測定するための電極である。計測電極間の距離は、粒子状物質が計測電極間及びその周囲に付着した際に、測定電極間の電気的特性の変化を、明確に測定することができる範囲に設定されることが好ましい。例えば、0.2〜10mm程度であることが好ましい。
計測電極は、それぞれの計測電極が線状の電極であり、この線状の電極が互いに平行に配置されたものであってもよいが、図2Aに示すセンサ素子10のように、一対の計測電極12を構成するそれぞれの計測電極12a,12bが、平面的に配列された複数の櫛歯部12xと、複数の櫛歯部をその一端で連結する櫛骨部12yとを有する櫛歯状の電極であり、それぞれの計測電極12a,12bの櫛歯部12xが、相互にかみ合わされるように配置されたものであることが好ましい。このように構成することによって、一対の計測電極12a,12bの対向配置された部分を長く(広く)とることができ、電気的特性の測定感度及び測定精度をより向上させることができる。
計測電極の厚さは特に限定されず、例えば、2〜30μmであることが好ましい。また、計測電極の幅も特に限定されず、例えば、30〜300μmであることが好ましい。なお、「計測電極の厚さ」は、素子基材の表面に直交する方向における計測電極の長さ(厚さ)を意味し、「計測電極の幅」は、例えば、計測電極が線状或いは櫛歯状である場合、素子基材の表面において、計測電極の長手方向に直交する方向の長さを意味する。
少なくとも一対の計測電極は、素子基材の他方の端面に配置された計測電極用取出端子と、計測電極用配線によって電気的に接続されている。
計測電極用取出端子は、耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料を用いることが好ましい。具体的には、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、金及びニッケル等を挙げることができ、特に、白金を好適に用いることができる。計測電極用取出端子の厚さは特に限定されず、例えば、2〜30μmであることが好ましい。また、計測電極用取出端子の幅も特に限定されず、例えば、100〜1000μmであることが好ましい。
計測電極用配線は、耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料を用いることが好ましい。具体的には、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、ニッケル及び金等を挙げることができ、特に、白金を好適に用いることができる。計測電極用配線の厚さは特に限定されず、例えば、2〜30μmであることが好ましい。また、計測電極用配線の幅も特に限定されず、例えば、100〜500μmであることが好ましい。
素子基材には、センサ素子を加熱するヒータ電極が配置されている。このようなヒータ電極を有することにより、計測電極及びその周囲に付着した粒子状物質を加熱酸化(即ち、燃焼除去)させることができ、また、粒子状物質の質量測定時等において、センサ素子を所望の温度に調節し、少なくとも一対の計測電極間の電気的な特性の変化を安定的に測定するための温調を行うことができる。特に、ヒータ電極用配線は、ヒータ電極が配置された部分が選択的に加熱されるように、ヒータ電極よりも抵抗値が低いものであることが好ましい。このため、他の配線等と比較して、ヒータ電極用配線は、より多くの金属材料が必要であり、白金等の貴金属が使用される場合には、ヒータ電極用配線の材料コストが、センサ素子の材料コストの多くの部分を占めてしまうことがある。本実施形態の粒子状物質検出装置は、センサ素子の長さを短くすることができるため、これに伴いヒータ電極用配線も短くすることができ、粒子状物質検出装置の製造コストを大幅に削減することができる。
また、本実施形態の粒子状物質検出装置は、素子基材の内部にヒータ電極及びヒータ電極用配線を配置することによって、更に材料コストを削減することができる。即ち、ヒータ電極及びヒータ電極用配線を素子基材の内部に配置することにより、これらの電極及び配線が排ガスと直接接触しなくなるため、ヒータ電極及びヒータ電極用配線の材料として、比較的安価な導電性材料を用いることが可能となる。
ヒータ電極及びヒータ電極用配線の材質としては、ヒータ電極を内層に配置する場合は、タングステン、モリブデン、白金、銅、アルミ二ウム、銀、ニッケル及び鉄等を挙げることができ、特に、タングステンを好適に用いることができる。ヒータ電極をセンサ素子の表面あるいは裏面に配置する場合は、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、金等の耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料を好適に用いることができる。特に、白金を好適に用いることができる。
また、ヒータ電極の厚さは特に限定されず、例えば、1〜10μmであることが好ましい。また、ヒータ電極用配線の厚さは、ヒータ電極の厚さよりも厚いことが好ましく、例えば、5〜20μmであることが好ましい。このように構成することによって、ヒータ電極を良好に発熱させることができる。例えば、ヒータ電極の厚さよりも、ヒータ電極用配線が薄いと、ヒータ電極用配線の抵抗値が大きくなり、ヒータ電極用配線が発熱してしまうことがある。また、ヒータ電極の幅は特に限定されず、例えば、0.2〜1.0μmであることが好ましい。ヒータ電極用配線の幅は特に限定されず、例えば、0.5〜2.0μmであることが好ましい。
ヒータ電極は、図2Dに示すように、細線状の金属材料が、同一面上に、間隔を空けて密集した状態で配置されたものであることが好ましい。このように構成することによって、ヒータ電極に電圧を印加することにより、細線状の金属材料が良好に発熱する。なお、ヒータ電極は、図2Dに示す形状に限定されることはなく、例えば、細線状の金属材料が、波状に配置されたものや蛇行して配置されたもの等であってもよい。
ヒータ電極は、少なくとも一方の端面において、計測電極が配置された領域を良好に加熱することが可能な範囲に配置されていることが好ましい。具体的には、計測電極が配置された領域を含む範囲に配置されていることが好ましい。このように構成することによって、計測電極に付着した粒子状物質検出装置を良好に除去することができる。
また、ヒータ電極用取出端子の材質としては、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、金等を挙げることができ、特に、白金を好適に用いることができる。また、ヒータ電極用取出端子の厚さは特に限定されず、例えば、2〜30μmであることが好ましい。
なお、ヒータ電極用配線とヒータ電極用取出端子とは、素子基材の同一面上に配置されている場合には、ヒータ電極用配線を延設してヒータ電極用取出端子と接続することができる。また、ヒータ電極用配線が、素子基材の内部に配置されている場合や、ヒータ電極用配線とヒータ電極用取出端子とが異なる面に配置されている場合には、ビア接続による層間接続あるいはセンサ素子側面に電極を配置して層間接続させることができる。
ビア接続による層間接続は、例えば、素子基材にビアホールを形成し、ヒータ電極用配線とヒータ電極用取出端子とをビアホールを経由して電気的に接続させることができる。なお、ビアホールを形成する場合には、ヒータ電極用配線とヒータ電極用取出端子とに、二以上のビアホールを形成して電気的接続を行ってもよい。また、センサ素子の側面まで電極を延設させる場合には、センサ素子の側面に、ガラスコート等の絶縁被覆を施すことが好ましい。このように構成することによって、センサ素子の側面の配線部分と、粒子状物質検出装置の他の構成要素との電気的な接触を有効に防止することができる。
なお、計測電極用取出端子及びヒータ電極用取出端子と、各引出配線とは、取出端子被覆部材の第二貫通部に充填させる封止剤によって固定されていることが好ましい。また、各取出端子と各引出配線とは、予め溶接によって接合されていることが好ましい。このように構成することによって、より確実な電気的接続を実現することができる。
[1−2]取出端子被覆部材:
図1A〜図1Dに示すように、本実施形態の粒子状物質検出装置100は、センサ素子10をその軸方向に貫通する貫通部31に挿入し、検出装置外筒20の内部にセンサ素子10を保持する、中空柱状の取出端子被覆部材30を備えている。なお、この取出端子被覆部材30は、粒子状物質検出装置100の外筒となる検出装置外筒20に更に挿嵌された状態で保持されている。
この取出端子被覆部材30は、検出装置外筒20とセンサ素子10との間に配置され、その一方の端面36から他方の端面37に貫通する貫通部31にセンサ素子10を貫通させ、検出装置外筒20の一方の端面26側から、センサ素子10の計測電極12を露出させることができるような大きさに構成されたものであれば、その形状については特に制限はない。例えば、図1Dに示すように、検出装置外筒20の内部に挿入されるような柱状の外周形状を有し、その内部に、センサ素子10を貫通させ得る貫通部31が形成されたものであればよい。なお、図1Dに示す取出端子被覆部材30は、円柱状のものであるが、例えば、その端面が四角形や他の多角形の角柱状のものであってもよい。
上述した取出端子被覆部材30に形成された貫通部31は、取出端子被覆部材31の一方の端面36から所定の長さの範囲における貫通方向に垂直な断面の大きさが、センサ素子10の長手方向に垂直な断面の大きさに相当する第一貫通部31aと、第一貫通部31aから取出端子被覆部材30の他方の端面37まで貫通し、その貫通方向に垂直な断面の大きさが、第一貫通部31aよりも大きくなるように形成された第二貫通部31bと、から構成されてなり、第二貫通部31bと第二貫通部31b内に挿入されたセンサ素子10との隙間に、電気絶縁性の封止剤32が充填され、センサ素子10と取出端子被覆部材30とが固定されている。
このように構成することによって、取出端子被覆部材30の他方の端面37側からセンサ素子10を挿入した場合に、取出端子被覆部材30を貫通させてセンサ素子10の一方の端部16を露出させることができるとともに、電気絶縁性の封止剤32によって、センサ素子10を良好に固定することができる。
この取出端子被覆部材30を構成する電気絶縁性を有するセラミックスとしては、例えば、アルミナ、コージェライト、ムライト、ガラス、ジルコニア、マグネシア、チタニア及びシリコンからなる群より選択される少なくとも一種のセラミックスであることが好ましい。より具体的には、アルミナ、コージェライト、ジルコニアを好適例として挙げることができる。
取出端子被覆部材30の長さ(即ち、取出端子被覆部材30の一方の端面26から他方の端面27までの長さ)については特に制限はないが、センサ素子10の長手方向の長さに対して、20〜80%に相当する長さであることが好ましく、60〜70%に相当する長さであることが更に好ましい。このように構成することによって、センサ素子10を良好に固定することができるとともに、各取出端子14a,15a(図2D参照)を取出端子被覆部材30によって覆い、各取出端子14a,15aの電気的接続を確保することができる。
また、取出端子被覆部材30は、粒子状物質検出装置100の外筒となる検出装置外筒20に更に挿嵌された状態で保持されるため、取出端子被覆部材20の長手方向に垂直な断面の外周形状は、例えば、検出装置外筒20の内部に隙間なく挿嵌され得る形状であることが好ましい。このように構成することによって、取出端子被覆部材30及びセンサ素子10を安定した状態で保持することが可能となる。
取出端子被覆部材に形成された貫通部は、一方の端面から所定の範囲までに形成された第一貫通部と、この第一貫通部から他方の端面までに形成された第二貫通部とによって構成されている。上記第一貫通部は、センサ素子を挿入した場合に、センサ素子の断面と、貫通部の断面との大きさが略同一となる貫通部であり、第二貫通部は、第一貫通部よりも断面の大きさが大きく、センサ素子を挿入した場合に、第二貫通部とセンサ素子との間に隙間が形成される。この隙間に、センサ素子の各取出端子が配置され、更に、各取出端子との電気的接続を行うための引出配線も配置され、上記隙間に電気絶縁性の封止剤が充填されることによって、センサ素子及び引出配線の固定が行われる。
取出端子被覆部材30の第二貫通部31bは、センサ素子10の厚さ方向に対して、表面及び裏面に、0.1〜2.5mm程度の隙間できるような大きさに形成されたものであることが好ましい。なお、この隙間は、1.0〜2.0mmであることが更に好ましく、1.4〜1.6mmであることが特に好ましい。0.1mm未満であると、封止剤の充填量が少なく、センサ素子を十分に固定することができないことがあり、2.5mmを超えると、第二貫通部の径が大きくなり過ぎ、取出端子被覆部材の第二貫通部部分の肉厚が薄くなり、強度が低下することがある。なお、取出端子被覆部材の第二貫通部部分の肉厚は、0.5mm以上であることが好ましい。
取出端子被覆部材に形成された第二貫通部の、貫通方向における長さは、取出端子被覆部の一方の端面から他方の端面の長さに対して、0.1〜0.8倍の長さであることが好ましく、0.2〜0.5倍の長さであることが更に好ましく、0.3〜0.4倍の長さであることが特に好ましい。また、この第二貫通部の、貫通方向における長さは、センサ素子の長手方向の長さに対して、0.05〜0.5倍の長さであることが好ましく、0.2〜0.3倍の長さであることが更に好ましい。このように構成することによって、センサ素子を良好に保持することができる。なお、第二貫通部の長さが短すぎると、封止剤が充填される範囲が短く、センサ素子の固定を十分に行うことができないことや、センサ素子の取出端子が第二貫通部内に十分に収まらないことがある。一方、第二貫通部の長さが長すぎると、取出端子被覆部材自体の強度が低下することがある。
取出端子被覆部材30の第二貫通部31bと、この第二貫通部31b内に挿入されたセンサ素子10との隙間には、電気絶縁性の封止剤32が充填されている。この封止剤32としては、無機接着剤、ガラス材、及び耐熱性樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を好適に用いることができる。より具体的には、例えば、例えば、アルミナを主成分とし、溶媒としてアルコール系溶剤を用いた無機接着剤等を挙げることができる。
図1Dにおいては、第二貫通部31bと、この第二貫通部31b内に挿入されたセンサ素子10との隙間の全域に、電気絶縁性の封止剤32が充填された場合の例を示しているが、例えば、図5に示す粒子状物質検出装置103のように、第二貫通部31bと、第二貫通部31b内に挿入されたセンサ素子10との隙間には、取出端子被覆部材30の一方の端部36側に、電気絶縁性の電気絶縁性の無機粉末34が充填され、取出端子被覆部材30の他方の端部37側に、上記封止剤32が充填されたものであってもよい。即ち、上記隙間の全域に封止剤を充填するのではなく、隙間の先端側には、電気絶縁性の無機粉末34を充填し、この無機粉末34を栓するように封止剤32を充填してもよい。
このように構成することによって、無機粉末34によって、センサ素子10と取出端子被覆部材30とのリーク(排ガスの漏洩)を有効に防止することができる。なお、上述した無機粉末としては、例えば、タルク粉末、炭酸カルシウム粉末、ドロマイト粉末、及びマイカ粉末からなる群より選択される少なくとも一種の電気絶縁性を有する無機粉末を挙げることができる。ここで、図5は、本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態の断面の模式図である。なお、図5においては、図1Dと同様の断面を示し、図1Dの粒子状物質検出装置と同様の各要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
また、例えば、図4に示すように、検出装置外筒20内部には、検出装置外筒20の一方の端部36側に、電気絶縁性の碍子体51が更に配置されるとともに、この碍子体51と取出端子被覆部材30との間に、電気絶縁性の無機粉末52が充填された粒子状物質検出装置102であってもよい。図4に示す粒子状物質検出装置102は、取出端子被覆部材30の貫通部31を貫通したセンサ素子10の一方の端部16は、充填された無機粉末52及び碍子体51を更に貫通して、検出装置外筒20の一方の端面26から露出している。
このように、検出装置外筒20の内部に、電気絶縁性の無機粉末52と電気絶縁性の碍子体51とを更に配置することによって、検出装置外筒20内部のリーク(排ガスの漏洩)を有効に防止することができる。ここで、図4は、本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態の断面の模式図である。なお、図4においては、図1Dと同様の断面を示し、図1Dの粒子状物質検出装置と同様の各要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
なお、上記電気絶縁性の碍子体51は、取出端子被覆部材30と同様のセラミック材料を用いて形成することができる。また、碍子体51と取出端子被覆部材30との間に充填する電気絶縁性の無機粉末52は、図5に示す粒子状物質検出装置103に用いられる無機粉末34と同様の無機粉体を用いることができる。
[1−3]検出装置外筒:
検出装置外筒は、その内部に、センサ素子及び取出端子被覆部材を収納するための粒子状物質検出装置の外装部材である。本実施形態の粒子状物質検出装置においては、金属材料からなり、その一方の端面26からセンサ素子10の一方の端部16(より具体的には、センサ素子10の一方の端部16に配置された少なくとも一対の計測電極12a,12b)を外部に露出させた状態で、センサ素子10が貫通部31に挿入された取出端子被覆部材30を収納する中空柱状の外筒本体21を有している。
図1A〜図1Dに示すように、本実施形態の粒子状物質検出装置に用いられる外筒本体21は、その一方の端面26に、センサ素子10の計測電極12a,12bが配置された一方の端部16を、装置の外部に露出させるための開口部23が形成されている。
外筒本体21の材質については特に制限はないが、例えば、ステンレス、鉄、ニッケル、白金、コバール、銅、金、モリブデン、及びタングステン等の金属材料によって構成することができる。特に、耐腐食性に強く、安価な材料である、ステンレスを好適例として挙げることができる。
外筒本体21は、例えば、煙道排ガスやディーゼルエンジン排ガスが通過する配管に、検出装置外筒の直径と同程度のネジ穴を開け、そのネジ穴に、外筒本体21の一部を挿入し、上記ネジ穴と外筒本体21と固定し、粒子状物質検出装置を設置することができる。例えば、図1A〜図1Dに示す粒子状物質検出装置100は、検出装置外筒20が、外筒本体21の外周に配置されたスクリューナット29を有し、このスクリューナット29によって排ガスが通過する配管に、粒子状物質検出装置100を固定することができる。
外筒本体21の内部に取出端子被覆部材30を収納する際には、外筒本体21と取出端子被覆部材30のとの間に、座金41(ワッシャー)を配置することが好ましい。このように構成することによって、外筒本体21の開口部23から、外筒本体21内部に排ガスが侵入することを有効に防止することができる。上記座金41の材質等については、特に制限はないが、例えば、ニッケル、銅、ステンレス、鉄、金、白金、コバール等の金属を好適に用いることができる。
また、本実施形態の粒子状物質検出装置100は、外筒本体21の内部を密閉するための後部外筒28を更に備えていてもよい。外筒本体21と後部外筒28とは、いずれか一方の端部に、他方の端部が嵌合可能に構成されていることが好ましい。図1Dにおいては、外筒本体21の他方の端面27側に、後部外筒28が嵌め合わされて、外筒本体21内部に、センサ素子10及び取出端子被覆部材30が加圧状態で収納されている。後部外筒28は、外筒本体21と同様の金属材料によって形成することができる。
なお、図1Dにおいては、後部外筒28が外筒本体21の他方の端部27の内側に配置され、後部外筒28と外筒本体21とが嵌め合わされた場合の例を示しているが、例えば、図3に示すように、検出装置外筒20の外筒本体21の他方の端部27側と嵌合可能に構成された後部外筒28を更に備え、検出装置外筒20の外筒本体21の他方の端部27側に、後部外筒28が嵌合され、検出装置外筒20外筒本体21と後部外筒28との嵌合部分が溶接接合された粒子状物質検出装置101であってもよい。
このように構成することによって、外筒本体21と後部外筒28とによって、外筒本体21の内部に、取出端子被覆部材30を堅固に固定することができる。ここで、図3は、本発明の粒子状物質検出装置の他の実施形態の断面の模式図である。なお、図3においては、図1Dと同様の断面を示し、図1Dの粒子状物質検出装置と同様の各要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
[1−4]その他の構成要素:
本実施形態の粒子状物質検出装置によって粒子状物質の質量を検出する際には、例えば、少なくとも一対の計測電極間の静電容量等から計算されるインピーダンスを測定し、インピーダンスの変化から、計測電極間に吸着された粒子状物質の質量を算出し、排ガス中の粒子状物質(質量)を検出する方法を挙げることができる。従って、本実施形態の粒子状物質検出装置は、計測電極間のインピーダンスを測定する検出部(以下、「測定部」ともいう)を更に備えることが好ましい。検出部としては、静電容量だけでなく、インピーダンス計測可能なLCRメーターやインピーダンスアナライザ等を挙げることができる。
また、本実施形態の粒子状物質検出装置は、ヒータ電極に電圧を印加するためのヒータ用電源を更に備えることが好ましい。ヒータ用電源としては、定電流電源等を挙げることができる。
更に、本実施形態の粒子状物質検出装置は、検出装置外筒の一方の端面に装着され、粒子状物質を含む測定対象ガス(以下、単に「ガス」ということがある)を、検出装置外筒の一方の端面側(換言すれば、検出装置外筒の一方の端面から外部に露出されている、少なくとも一対の計測電極が配置されたセンサ素子の一方の端部)に滞留させることが可能なドーム状のガス滞留部材を更に備えていてもよい。このガス滞留部材は、その表面に、測定対象ガスが流入し、且つガス滞留部材の内部に滞留したガスが流入するための、少なくとも二以上のガス通過開口部が形成されており、適当なガス流れを生じさせつつ、ガス滞留部材の内部に、粒子状物質を含む測定対象ガスを滞留させることができる。
このようなガス滞留部材を更に備えることによって、センサ素子の少なくとも一対の計測電極に対して、測定対象ガス中の粒子状物質を良好に付着させることができる。
[2]粒子状物質検出装置の製造方法:
次に、本実施形態の粒子状物質検出装置を製造する方法について、図1A〜図1Dに示す本実施形態の粒子状物質検出装置100を製造する場合の例を説明する。
[2−1]センサ素子の作製:
まず、センサ素子の作製方法について説明する。センサ素子は、セラミック原料を用いて、素子基材となる複数のセラミックグリーンシート(以下、単に「グリーンシート」ともいう)を得、得られた複数のグリーンシートに、少なくとも一対の計測電極、ヒータ電極、各取出端子、及び各配線をそれぞれ配設し、これらのグリーンシートを積層することによって作製することができる。以下、更に詳細に、センサ素子の作製方法を説明する。
[2−1A]成形原料の調製:
アルミナ、コージェライト化原料、ムライト、ガラス、ジルコニア、マグネシア、及びチタニアからなる群より選択される少なくとも一種のセラミック原料(誘電体原料)と、成形原料として使用する他の成分とを混合し、スラリー状の成形原料を調製する。セラミック原料としては、上記原料が好ましいが、これに限定されるものではない。他の原料としては、バインダー、可塑剤、分散剤、分散媒等を使用することが好ましい。
バインダーとしては、特に限定されるものではないが、水系バインダー、非水系バインダーのどちらでもよい。例えば、水系バインダーとしてはメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド等を好適に使用でき、非水系バインダーとしてはポリビニルブチラール、アクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等を好適に使用することができる。アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等を好適例として挙げることができる。
バインダーの添加量は、セラミック原料100質量部に対して、3〜20質量部であることが好ましく、6〜17質量部であることが更に好ましい。このようなバインダー含有量とすることにより、スラリー状の成形原料を成形してグリーンシートを成形したとき、及び、乾燥、焼成したときに、クラック等の発生を防止することが可能となる。
可塑剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、ジブチルフタレート、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル等を使用することができる。
可塑剤の添加量は、バインダー添加量100質量部に対して、30〜70質量部であることが好ましく、45〜55質量部であることが更に好ましい。70質量部より多いと、グリーンシートが柔らかくなりすぎ、シートを加工する工程において変形し易くなることがあり、30質量部より少ないと、グリーンシートが硬くなりすぎ、曲げただけでクラックが入るなどハンドリング性が悪くなることがある。
分散剤としては、水系の分散剤としては、アニオン系界面活性剤、ワックスエマルジョン、ピリジン等を使用することができ、非水系の分散剤としては、脂肪酸、リン酸エステル、合成界面活性剤等を使用することができる。
分散剤は、セラミック原料100質量部に対して、0.5〜3質量部であることが好ましく、1〜2質量部であることが更に好ましい。0.5質量部より少ないと、セラミック原料の分散性が低下することがあり、グリーンシートにクラック等が生じることがある。3質量部より多いと、セラミック原料の分散性は変わらずに焼成時の不純物を増やすことになる。
分散媒としては、水等を使用することができる。分散媒は、セラミック原料100質量部に対して、50〜200質量部であることが好ましく、75〜150質量部であることが更に好ましい。
上記各原料をアルミナ製ポット及びアルミナ玉石を用いて十分に混合してグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を調製する。また、これらの材料を、モノボールによりボールミル混合して調製してもよい。
次に、得られたグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を、減圧下で撹拌して脱泡し、更に所定の粘度となるように調製する。成形原料の調製において得られるスラリー状の成形原料の粘度は、2.0〜6.0Pa・sであることが好ましく、3.0〜5.0Pa・sであることが更に好ましく、3.5〜4.5Pa・sであることが特に好ましい。粘度範囲をこのように調整すると、スラリーをシート状に成形し易くなるため好ましい。スラリー粘度は、高過ぎても低過ぎても成形し難くなることがある。なお、スラリーの粘度は、B型粘度計で測定した値である。
[2−1B]成形加工:
次に、上記方法により得られたスラリー状の成形原料をテープ状に成形加工して、一方向に長いグリーンシートを作製する。成形加工方法は、成形原料をシート状に成形してグリーンシートを形成することができれば特に限定されず、ドクターブレード法、プレス成形法、圧延法、カレンダーロール法等の公知の方法を使用することができる。作製するグリーンシートの厚さは、50〜800μmであることが好ましい。
[2−1C]グリーンシート積層体の形成:
次に、得られたグリーンシートの表面に、少なくとも一対の計測電極、ヒータ電極、及び、各電極に電気的に接続される各配線と各取出端子を配設する。例えば、まず、計測電極、計測電極用配線、及び計測電極用取出端子を形成するための計測電極用の導体ペーストを調製し、得られた導体ペーストを、図2Aに示すように、各グリーンシートの対応する位置に印刷して、計測電極、及び各配線と取出端子を形成する。
次に、ヒータ電極、ヒータ電極用配線、及びヒータ電極用取出端子を形成するための計測電極用の導体ペーストを調製し、得られた導体ペーストを、図2Cに示すように、各グリーンシートの対応する位置に印刷して、ヒータ電極、及び各配線と取出端子を形成する。
上述した導体ペーストは、各電極や配線等のそれぞれの形成に必要なそれぞれの材質に合わせて、金、銀、白金、ニッケル、モリブデン、及びタングステンからなる群より選択される少なくとも一種を含有する粉末に、バインダー及びテルピネオール等の溶剤を加え、トリロールミル等を用いて十分に混錬して調製することができる。導体ペーストの印刷方法については特に制限はないが、例えば、スクリーン印刷等を用いることができる。
なお、計測電極、計測電極用配線、及び計測電極用取出端子については、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、金等の耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料を用いることが好ましい。
また、ヒータ電極、ヒータ電極用配線については、これらを素子基材の内部に配置する場合は、タングステン、モリブデン、白金、銅、アルミ二ウム、銀、ニッケル及び鉄等の金属材料を用いることが好ましく、素子基材の表面あるいは裏面に配置する場合は、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、金等の耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料を用いることが好ましい。ヒータ電極用取出端子については、白金、イリジウム、パラジウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、銀、金等の耐熱性、及び耐食性に優れた金属材料を用いることが好ましい。
各電極、配線、及び取出端子のより具体的な形成方法としては、まず、複数のグリーンシートのなかの1つのグリーンシートについて、一方の面の一方の端部側に、少なくとも一対の計測電極を配設し、他方の端部に計測電極用取出端子を配設し、各計測電極から計測電極用取出端子に向かって延びる配線(一方の端部から他方の端部に向かって延びる配線)とを配設して、一対の計測電極配設グリーンシートを形成する。
また、他の1つのグリーンシートについて、一方の面の一方の端部側にヒータ電極を配設し、ヒータ電極から他方の端部に向かって延びる配線を配設して、ヒータ電極配設グリーンシートを形成する。なお、このヒータ電極の配線は、このグリーンシートを経由して、裏面側に配設されたヒータ電極用取出端子に層間接続される。
次に、このようにして得られた複数のグリーンシートを、図2A〜図2Cに示すようなセンサ素子10の構成に合わせて積層して、グリーンシート積層体を得る。
[2−1D]焼成:
次に、得られたグリーンシート積層体を乾燥、焼成して、センサ素子を得る。更に具体的には、得られた、グリーンシート積層体を60〜150℃で乾燥し、1200〜1600℃で焼成して粒子状物質検出装置を作製する。グリーンシートが有機バインダーを含有する場合には、焼成の前に、400〜800℃で脱脂することが好ましい。このようにして、図2A〜図2Cに示すようなセンサ素子10を得ることができる。
[2−2]取出端子被覆部材、及び検出装置外筒の作製:
また、上記センサ素子とは別に、取出端子被覆部材、及び検出装置外筒を作製する。取出端子被覆部材は、所定の粉末を円柱形の金型に封入し、加圧成型後、高温で焼成することで絶縁性セラミックスを作製し、得られた絶縁性セラミックスを所定の形状に切り出し加工することで作製する。
また、検出装置外筒は、円筒形の金属或いは合金管を所定の形状にプレス加工、鍛造加工、あるいは切り出し加工することで作製する。
[2−3]粒子状物質検出装置の組み立て:
まず、上述したグリーンシートによって製造したセンサ素子の各取出端子に、電源及び測定部に電気的に接続するための配線(引出配線)を接続する。接続方法については特に制限はないが、例えば、溶接によって行うことが好ましい。
次に、このセンサ素子を、取出端子被覆部材の他方の端面側から貫通部に挿入する。センサ素子は、取出端子被覆部材の一方の端面側から、センサ素子の計測電極が配置された部位が露出するように貫通させ、且つ、取出端子被覆部材(特に、第二貫通部)によって各取出端子が覆われる挿嵌状態とする。
その後、取出端子被覆部材の第二貫通部内におけるセンサ素子との隙間に、電気絶縁性を有する封止剤(例えば、無機接着剤やガラス材)を充填する。
次に、取出端子被覆部材の貫通部にセンサ素子が挿嵌された状態で、検出装置外筒(外筒本体)の内部に取出端子被覆部材を配置して、粒子状物質検出装置を製造する。この際、外筒本体の他方の端面側に、後部外筒を嵌合し、センサ素子が貫通部に挿入された取出端子被覆部材を、加圧状態(即ち、外筒本体の一方の端部側に押し付けた状態)で収納することが好ましい。なお、必要に応じて、外筒本体と取出端子被覆部材のとの間に、座金(ワッシャー)を配置することが好ましい。
このような製造方法によれば、効率的に本実施形態の粒子状物質検出装置を製造することができる。なお、本実施形態の粒子状物質検出装置を製造する方法については、これまでに説明した製造方法に限定されることはない。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例においては、一方向に長い平板状の素子基材の一方の端部側の表面に一対の計測電極が配置され、その裏面にヒータ電極が配置されたセンサ素子を作製し、このセンサ素子を、図1A〜図1Dに示すような取出端子被覆部材30の貫通孔31に挿入し、更に検出装置外筒20の内部に配置して粒子状物質検出装置を作製した。
(センサ素子の作成)
(成形原料の調製)
アルミナを誘電体原料として使用し、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレエートを使用し、分散媒として有機溶剤(キシレン:ブタノール=6:4(質量比))を使用し、これらをアルミナ製ポットに入れて混合し、グリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を作製した。各原料の使用量は、アルミナ100質量部に対して、バインダー7質量部、可塑剤3.5質量部、分散剤1.5質量部、有機溶剤100質量部とした。
次に、得られたグリーンシート製作用のスラリー状の成形原料を、減圧下で撹拌して脱泡し、粘度4Pa・sとなるように調製した。スラリーの粘度は、B型粘度計で測定した。
(成形加工)
次に、上記方法により得られたスラリー状の成形原料をドクターブレード法を用いてシート状に成形加工した。グリーンシートの厚さは、600μmとした。
次に、一枚のグリーンシートの表面に、一対の計測電極、計測電極用配線、及び計測電極用取出端子を配置した。また、他のグリーンシートの表面に、ヒータ電極、ヒータ電極用配線、及びヒータ電極用取出端子を配置した。
計測電極等を形成するための導体ペーストは、白金粉末に、溶剤として2−エチルヘキサノール、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレエート、グリーンシートの共生地としてアルミナ、焼結助剤としてガラスフリットを加え、らいかい機及びトリロールミルを用いて十分に混錬して調製した(質量比で、白金:アルミナ:ガラスフリット:2−エチルヘキサノール:ポリビニルブチラール:フタル酸ジ−2−エチルヘキシル:ソルビタントリオレエート=80:15:5:50:7:3.5:1)。
なお、計測電極は、幅100μm、厚さ10μmの櫛歯形状とし、計測電極用取出端子は、厚さ20μmとした。また、計測電極用配線は、幅300μm、厚さ10μm、長さ23mmとした。計測電極の先端から、計測電極用取出端子の末端までの長さは、29mmである。
また、ヒータ電極は、幅440μm、厚さ10μmとし、ヒータ電極用取出端子は、厚さ20μmとした。また、ヒータ電極用配線は、幅1.0mm、厚さ10μm、長さ20mmとした。ヒータ電極の先端から、ヒータ電極用取出端子の末端までの長さは、29mmである。
計測電極を形成したグリーンシートが、素子基材の表面側となり、ヒータ電極を形成したグリーンシートが、素子基材の裏面側となるように積層し、グリーンシート積層体(未焼成センサ素子)を得た。グリーンシートの積層は、グリーンシートを加熱可能な一軸プレス機を用いて加圧積層した。
(焼成)
得られた、未焼成センサ素子を120℃で乾燥し、1570℃で焼成してセンサ素子を作製した。得られたセンサ素子は、長さ30.5mm、幅2.8mm、厚さ1.0mmであった。
(取出端子被覆部材の作製)
取出端子被覆部材の作製に用いた成形原料と同様の成形原料を用いて、中空筒状の取出端子被覆部材を作製した。
得られた取出端子被覆部材は、外径6mm、長さ20mmの円柱状であり、その内部に、センサ素子を挿嵌するための貫通部が形成されている。貫通部は、取出端子被覆部材の一方の端面から13mmの範囲において、貫通方向に垂直な断面が、センサ素子の長手方向に垂直な断面の大きさと略同一の大きさ(1.2mm×3.0mmの長方形)に形成された第一貫通部と、第一貫通部から取出端子被覆部材の他方の端面まで貫通し、その貫通方向に垂直な断面が、第一貫通部よりも大きくなるように構成された第二貫通部とから構成されている。なお、第二貫通部は、センサ素子の外周面に対して、それぞれ約0.8mmの隙間が形成される大きさ(即ち、2.6mm×4.4mmの長方形)に形成した。
(検出装置外筒の作製)
また、検出装置外筒は、円筒形のステンレス管を外径8mm(内径6mm)×25mmの円筒状に切り出し加工することで作製した。
(粒子状物質検出装置の作製)
取出端子被覆部材の貫通部に、他方の端面側(第二貫通部側)からセンサ素子を挿入し、取出端子被覆部材の一方の端部側から、センサ素子の一方の端部が10.5mm出現する状態とした。その後、第二貫通部とセンサ素子との隙間に、電気絶縁性の封止剤として、アルミナを主成分とし、溶媒としてアルコール系溶剤を用いた接着剤を充填し、取出端子被覆部材とセンサ素子とを固定した。
次に、取出端子被覆部材の貫通部にセンサ素子が挿嵌された状態で、検出装置外筒の内部に取出端子被覆部材を配置して、粒子状物質検出装置を製造した。実施例1の粒子状物質検出装置の構成を表1に示す。
Figure 2011226859
(実施例2)
一方向に長い平板状の素子基材の一方の端部側の表面に一対の計測電極が配置され、その内部にヒータ電極が配置されたセンサ素子を作製した。
実施例2においては、計測電極とその配線及び取出端子は、実施例1と同様に白金のペーストを使用し、ヒータ電極とその配線及び取出端子については、導体ペーストとして、タングステン粉末に、溶剤として2−エチルヘキサノール、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、分散剤としてソルビタントリオレエート、グリーンシートの共生地としてアルミナ、焼結助剤としてガラスフリットを加え、らいかい機及びトリロールミルを用いて十分に混錬して調製したものを用いた。(質量比で、タングステン:アルミナ:ガラスフリット:2−エチルヘキサノール:ポリビニルブチラール:フタル酸ジ−2−エチルヘキシル:ソルビタントリオレエート=80:15:5:50:7:3.5:1)。
得られたセンサ素子と、実施例1と同様に構成された取出端子被覆部材及び検出装置外筒とを用いて、粒子状物質検出装置を製造した。実施例2の粒子状物質検出装置の構成を表1に示す。
(比較例1)
本比較例においては、図6A及び図6Bに示すようなセンサ素子110を用いて粒子状物質検出装置を作製した。なお、センサ素子の大きさは、長手方向の長さが67.6mm、幅が4.25mm、厚さが1.45mmとした。
(センサ素子の作製)
実施例1と同様の成形原料の調製し、グリーンシートを作製し、得られたグリーンシートに、実施例1と同様に調製された導体ペーストを用いて、計測電極、ヒータ電極、取出端子、及び各配線を作製した。計測電極は、幅100μm、厚さ10μmの櫛歯形状とし、ヒータ電極は、幅440μm、厚さ10μmとし、取出端子は、厚さ20μmとした。なお、計測電極の形状及び大きさは、実施例1におけるセンサ素子と略同一である。
また、計測電極と取出端子を繋ぐ配線は、幅350μm、厚さ10μm、長さ54mmとし、ヒータ電極と取出端子を繋ぐ配線は、幅1550μm、厚さ20μm、長さ50mmとした。なお、各配線等の幅及び厚さは、その配線の最大部分における値である。
このようなグリーンシートを積層し、実施例1と同様の方法で焼成して図6A及び図6Bに示すようなセンサ素子を作製した。
得られたセンサ素子を、中空柱状の外装体の内部に、センサ素子を固定する3個の絶縁性の碍子と、タルクの粉体とを用いて収納した。具体的には、センサ素子を、絶縁性の碍子(第一の碍子)によって支持した状態で、外装体の後方からタルクの粉体を一定量充填し、外装体の後方からタルクの粉体を押圧することにより押し固めた。更に、別の絶縁性の碍子(第二の碍子)を、外装体の後方から配置し、再度タルクの粉体を充填して押し固めた。その後、第三の碍子を配置して、センサ素子を外装体の内部に固定した状態で収納した。その後、センサ素子の他方の端部側の取出端子に、電気的接続を行うための接続プラグ(コネクタ)を配置して粒子状物質検出装置を作製した。
比較例1の粒子状物質検出装置は、装置の製造時に使用した白金の使用量が、114.7mgであり、実施例1と比較して、約13倍の白金を使用し、また、実施例2と比較して、約50倍の白金を使用することとなった。特に、ヒータ電極の配線部分に使用された白金の量が、全白金使用量の約7割を占めるものであった。比較例1の粒子状物質検出装置の構成、及び白金の使用量を表1に示す。
本発明の粒子状物質検出装置は、DPFの欠陥の発生を即座に検知し、装置の異常を認識するために好適に利用することができ、これにより大気汚染の防止に貢献することができる。
10:センサ素子、11:素子基材、12:一対の計測電極、12a,12b:計測電極、12x:櫛歯部、12y:櫛骨部、13:ヒータ電極、14a:計測電極用取出端子取出端子、14b:計測電極用配線、15a:ヒータ電極用取出端子、15b:ヒータ電極用配線、16:一方の端面、17:他方の端面、20:検出装置外筒、21:外筒本体、23:開口部、26:一方の端面、27:他方の端面、28:後部外筒、29:スクリューナット、30:取出端子被覆部材、31:貫通部、31a:第一貫通部、31b:第二貫通部、32:封止剤、33:引出配線、34:無機粉末、36:一方の端面、37:他方の端面、41:座金、42:配線、43:配線保護材、51:碍子体、52:無機粉末、100:粒子状物質検出装置、110:センサ素子、111:素子基材、112:一対の計測電極、113:ヒータ電極、114,115:配線、116,117:取出端子。

Claims (11)

  1. 一方向に長い平板状の素子基材、前記素子基材の一方の端部側に配置された少なくとも一対の計測電極、前記素子基材の前記一方の端部に配置されたヒータ電極、前記素子基材の他方の端部に配置された計測電極用取出端子、前記素子基材の前記他方の端部に配置されたヒータ電極用取出端子、前記計測電極と前記計測電極用取出端子とを電気的に接続する計測電極用配線、及び前記ヒータ電極と前記ヒータ電極用取出端子とを電気的に接続するヒータ電極用配線を有するセンサ素子と、
    電気絶縁性を有するセラミックスからなり、その一方の端面から他方の端面に貫通する貫通部が形成され、少なくとも前記センサ素子の前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子の少なくとも一部が、前記貫通部の内部に配置されるように、前記センサ素子が前記貫通部に挿入された中空柱状の取出端子被覆部材と、
    金属材料からなり、その一方の端面から前記センサ素子の前記一方の端部を外部に露出させた状態で、前記センサ素子が前記貫通部に挿入された前記取出端子被覆部材を収納する検出装置外筒と、を備え、
    前記取出端子被覆部材に形成された前記貫通部は、前記取出端子被覆部材の前記一方の端面から所定の長さの範囲における貫通方向に垂直な断面の大きさが、前記センサ素子の長手方向に垂直な断面の大きさに相当する第一貫通部と、前記第一貫通部から前記取出端子被覆部材の前記他方の端面まで貫通し、その貫通方向に垂直な断面の大きさが、前記第一貫通部よりも大きくなるように形成された第二貫通部と、から構成されてなり、
    前記第二貫通部と前記第二貫通部内に挿入された前記センサ素子との隙間に、電気絶縁性の封止剤が充填され、前記センサ素子と前記取出端子被覆部材とが固定されている粒子状物質検出装置。
  2. 前記第二貫通部と前記第二貫通部内に挿入された前記センサ素子との隙間に、前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子との電気的接続を行うための引出配線が配置されている請求項1に記載の粒子状物質検出装置。
  3. 前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子と、各前記引出配線とが溶接によって接合されている請求項2に記載の粒子状物質検出装置。
  4. 前記計測電極用取出端子及び前記ヒータ電極用取出端子と、各前記引出配線とが、前記封止剤によって固定されている請求項2及び3に記載の粒子状物質検出装置。
  5. 前記計測電極用配線及び前記ヒータ電極用配線の一部が、前記取出端子被覆部材の前記第二貫通部内部に配置され、前記封止剤によって被覆されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置。
  6. 前記封止剤が、無機接着剤、ガラス材、及び耐熱性樹脂からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜5のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置。
  7. 前記取出端子被覆部材に形成された前記第二貫通部の、貫通方向における長さが、センサ素子に対して、0.05〜0.5倍の長さである請求項1〜6のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置。
  8. 前記検出装置外筒の他方の端部側に嵌合可能な嵌合部を有する筒状の後部外筒を更に備え、前記検出装置外筒の他方の端部が、前記後部外筒の前記嵌合部と嵌合して、前記取出端子被覆部材が、前記検出装置外筒の前記一方の端部側に押圧した状態で、前記検出装置外筒の内部に収納されてなる請求項1〜7のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置。
  9. 前記検出装置外筒の他方の端部側と嵌合可能に構成された後部外筒を更に備え、前記検出装置外筒の他方の端部側に、前記後部外筒が嵌合されてなり、前記検出装置外筒と前記後部外筒との嵌合部分が溶接接合されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置。
  10. 前記検出装置外筒内部には、前記検出装置外筒の前記一方の端部側に、電気絶縁性の碍子体が更に配置されるとともに、前記碍子体と前記取出端子被覆部材との間に、電気絶縁性の無機粉末が充填されており、
    前記取出端子被覆部材の前記貫通部を貫通した前記センサ素子の前記一方の端部は、充填された前記無機粉末及び前記碍子体を貫通して、前記検出装置外筒の前記一方の端面から露出している請求項1〜9のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置。
  11. 前記第二貫通部と前記第二貫通部内に挿入された前記センサ素子との隙間には、前記取出端子被覆部材の前記一方の端部側に、電気絶縁性の電気絶縁性の無機粉末が充填され、前記取出端子被覆部材の前記他方の端部側に、前記封止剤が充填されている請求項1〜10のいずれか一項に記載の粒子状物質検出装置。
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