JP2011220581A - 返還機能を有する給湯・給水設備及びその給湯・給水方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷めた温水の返還構造を設けることで、利用者の設定した温度になるまで、吐水初期の冷めた湯水を吐出口、シャワー設備から吐出させず、適温になった温水のみを吐出口等から吐出させ、無駄に水を捨てることがなく、更にこの冷めた温水を再利用する。
【解決手段】貯湯タンク1から温水を混合水栓2に供給する給湯管路3と、給水系統4から水を混合水栓2に供給する給水管路5と、給湯管路3に滞留している滞留水を貯湯タンク1に返還する返還管路6とを備え、混合水栓2からの給湯に際して、給湯管路3内に滞留している滞留水は混合水栓2に吐出させず、利用者の設定した温度の貯湯タンク1内の温水のみを混合水栓2から吐出させるように構成した。
【選択図】図1
【解決手段】貯湯タンク1から温水を混合水栓2に供給する給湯管路3と、給水系統4から水を混合水栓2に供給する給水管路5と、給湯管路3に滞留している滞留水を貯湯タンク1に返還する返還管路6とを備え、混合水栓2からの給湯に際して、給湯管路3内に滞留している滞留水は混合水栓2に吐出させず、利用者の設定した温度の貯湯タンク1内の温水のみを混合水栓2から吐出させるように構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、温水と水とを混合する湯水混合水栓による給湯・給水設備に係り、特に貯湯タンクから長い給湯管を用いて水栓に給湯するときに適し、その冷めた湯水を有効利用することができる返還機能を有する給湯・給水設備及びその給湯・給水方法に関する。
従来、温水と水とを混合し、適温に調整する機能を持つ湯水混合水栓としては、2ハンドル混合水栓、シングルレバー式混合水栓、ミキシング式混合水栓、サーモスタット式混合水栓等の種々の構造が知られている。例えば、2ハンドル混合水栓51は、図11の概略説明図に示すように、ハンドル52a,52bを2個装備し、一方のハンドル52aで水道水等の給水、他方のハンドル52bで湯水をそれぞれ供給、停止する水栓である。この2ハンドル水栓51は、水道水側の給水のハンドル(開閉弁53a)と電気湯水器側又はガス給湯器側のハンドル(開閉弁53b)の開度に応じて水栓から吐出する温水の温度を調整する。
「シングルレバー式混合水栓」は1本のレバーから成り、このレバーの上下の操作で水、湯水を供給、停止し、またレバーの左右の操作で水栓から出てくる水、湯水の温度を調整する。「ミキシング式混合水栓」は、湯水を供給、停止する機能と、温度調節を行う機能とを別々にした水栓をいう。給湯器で40℃や42℃の適温に設定して、温調ハンドルを給湯側全開の給湯器設定温度にして使用することが前提となる。「サーモスタット式混合水栓」は、吐出口の内部に組み込まれたサーモカートリッジの作用で、温調ハンドルで温度を設定すると、安定的に希望の温度の湯水を吐出する水栓である。
例えばシングルレバー式混合水栓に関する技術としては、特許文献1の特許第2541049号公報「シングルレバー式混合水栓」のように、固定ディスク弁とボディとの間からの漏水を防止するよう改善されたシングルレバー式混合水栓が提案されている。
特許第2541049号公報
また、特許文献2の特許第2874322号公報「温水混合水栓」のように、従来のサーモスタットミキシングバルブに比べて操作性に優れ、かつシングルレバー式湯水混合栓に比べて吐出温度の安定性に優れた湯水混合水栓が提案されている。
特許第2874322号公報
しかし、図12の系統図に示すように、従来のシングルレバー式混合水栓61では温水と給水を混合する機能しかないため、レバー62を操作しても、電気温水器の貯湯タンク63から吐出口64、シャワー設備65までの配管66内に滞留している冷めた水(滞留水)が吐出口64、シャワー設備65から出終わるまで適温の湯水が使えないという問題を有していた。例えば、冬場にシャワー設備65を浴びようとして最初に冷めた水が出るのが苦痛となっていた。
そこで、シャワー設備65の栓を捻ってから、10数秒間温水が出るまで、シャワー設備65から吐出される冷たい水を捨てていた。また、台所においては、レバー62を操作してから冷たい最初の水を別な容器にとり、食器洗いや、洗濯機などに有効利用している人もいるが手間がかかっていた。このときも容器から溢れる水はそのまま捨てていた。
このような場合に、外国は元々水不足になる国が多く、水は貴重なものと認識している国が多い。最近では日本でも高度浄水等の水が貴重なものと認識されるようになり、環境負荷の観点からもこのような水を大切に使うという要請が高まってきた。
なお、都市ガス、プロパンガスによるガス給湯器、瞬間湯沸し器は、加熱部と吐出口、シャワー設備が近いので、直に温水を吐出させることができる。しかし、風呂場、台所、洗面所等の場所にそれぞれ設置する分散型設置ではコスト高になりやすいという問題を有していた。
一方、電気温水器は、深夜電力を利用して1台の温水器で風呂場、台所、洗面所などを給湯することが基本である。このようなオール電化住宅においては電気温水器の貯湯タンクから各使用場所までの給湯配管が長くなることは避けられなかった。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、冷めた温水の返還構造を設けることで、利用者の設定した温度になるまで、吐水初期の冷めた湯水を吐出口、シャワー設備から吐出させず、適温になった温水のみを吐出口等から吐出させ、無駄に水を捨てることがなく、更にこの冷めた温水を再利用することができる返還機能を有する給湯・給水設備及びその給湯・給水方法を提供することにある。
本発明の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給湯」に利用する給湯・給水設備は、温水器の貯湯タンク(1)から給湯する温水に、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を供給する給湯・給水設備であって、前記貯湯タンク(1)から温水を混合水栓(2)に供給する給湯管路(3)と、前記給水系統(4)から水を前記混合水栓(2)に供給する給水管路(5)と、前記給湯管路(3)に滞留している滞留水を前記貯湯タンク(1)に返還する返還管路(6)と、を備え、前記混合水栓(2)からの給湯に際して、前記給湯管路(3)内に滞留している滞留水は該混合水栓(2)に吐出させず、利用者の設定した温度の貯湯タンク(1)内の温水のみを該混合水栓(2)から吐出させるように構成した、ことを特徴とする。
前記返還管路(6)の下流側を、前記貯湯タンク(1)の加熱用の発熱体(10)を有する循環パイプ(9)に接続した。
本発明の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給湯」に利用する給湯・給水方法は、温水器の貯湯タンク(1)からの温水と、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を吐出させる給湯・給水方法であって、先ず、混合水栓(2)からの給湯に際して、前記貯湯タンク(1)から該混合水栓(2)までの給湯管路(3)に滞留している滞留水を吐出させず、該貯湯タンク(1)に返還し、次に、前記貯湯タンク(1)内の温水が前記混合水栓(2)まで到達したら、その温水を吐出させ、一方、前記貯湯タンク(1)に返還した滞留水は、再度加熱して温水にする、ことを特徴とする。
本発明の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給水」に利用する給湯・給水設備は、温水器の貯湯タンク(1)から給湯する温水に、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を供給する給湯・給水設備であって、前記貯湯タンク(1)から温水を混合水栓(2)に供給する給湯管路(3)と、前記給水系統(4)から水を前記混合水栓(2)に供給する給水管路(5)と、前記給湯管路(3)に滞留している滞留水を一時貯留する貯留用タンク(31)に返還する返還管路(6)と、前記貯留用タンク(31)に貯留した滞留水を、他の水栓(32)に供給する滞留水供給管路(33)と、を備え、前記混合水栓(2)による給湯に際して、前記給湯管路(3)に滞留している
滞留水は吐出させず、貯留用タンク(31)に溜め、この貯留用タンク(31)の滞留水は他の水栓(32)から吐出させるように構成した、ことを特徴とする。
滞留水は吐出させず、貯留用タンク(31)に溜め、この貯留用タンク(31)の滞留水は他の水栓(32)から吐出させるように構成した、ことを特徴とする。
前記貯留用タンク(31)は、その底部に出入口(41)を設け、かつ該出入口(41)が前記水栓(32)の吐出口(15)位置より上方に位置するように該貯留用タンク(31)を配置し、該貯留用タンク(31)内の滞留水はその自重で前記水栓(32)から吐出するように構成したものである。
前記水栓(32)内にジェットポンプ機構(34,38)を設け、前記貯留用タンク(31)の滞留水を前記給水管路(5)からの給水と同時に該水栓(32)に吸引して吐出させるように構成したものである。
前記水栓(32)内にジェットポンプ機構(34,38)を設け、前記貯留用タンク(31)の滞留水を前記給水管路(5)からの給水と同時に該水栓(32)に吸引して吐出させるように構成したものである。
本発明の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給水」に利用する給湯・給水方法は、温水器の貯湯タンク(1)からの温水と、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を吐出させる給湯・給水方法であって、先ず、混合水栓(2)からの給湯に際して、前記貯湯タンク(1)から該混合水栓(2)までの給湯管路(3)に滞留している滞留水を吐出させず、一時貯留用タンク(14)に返還し、次に、前記貯湯タンク(1)内の温水が前記混合水栓(2)まで到達したら、その温水を吐出させ、一方、前記貯留用タンク(31)に貯留している滞留水は、トイレのような温水を利用しない他の水栓(32)の給水に供する、ことを特徴とする。
前記水栓(32)に、給水系統(4)の給水管路(5)も接続し、該給水管路(5)からの水勢により前記貯留用タンク(31)に貯留している滞留水を吐出させる。
前記水栓(32)に、給水系統(4)の給水管路(5)も接続し、該給水管路(5)からの水勢により前記貯留用タンク(31)に貯留している滞留水を吐出させる。
本発明の構成の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給湯」に利用する給湯・給水設備、方法では、給湯に際して、貯湯タンク(1)から混合水栓(2)までの給湯管路(3)内に滞留している滞留水を、返還管路(6)から貯湯タンク(1)に返還して、この冷たい滞留水は混合水栓(2)、シャワー設備(7)等から吐出させない。貯湯タンク(1)内の温水が混合水栓(2)、シャワー設備(7)等まで到達したら吐出させる。返還した滞留水は、再度加熱して貯湯タンク(1)に貯留する。これにより、滞留水を無駄に捨てることなく、適温になった温水のみを混合水栓(2)、シャワー設備(7)等から吐出させることができる。
本発明の構成の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給水」に利用する給湯・給水設備、方法では、給湯に際して、貯湯タンク(1)から混合水栓(2)までの給湯管路(3)内に滞留している滞留水を、返還管路(6)から貯留用タンク(31)に返還して、この冷たい滞留水は混合水栓(2)、シャワー設備(7)等から吐出させない。貯湯タンク(1)の温水が混合水栓(2)、シャワー設備(7)等まで到達したら吐出させる。これにより、滞留水を無駄に捨てることなく、水適温になった温水のみを混合水栓(2)、シャワー設備(7)等から吐出させることができる。
この貯留用タンク(31)に貯留している滞留水は、トイレのような温水を利用しない他の水栓(32)の給水に供する。これにより、貯湯タンク(1)から混合水栓(2)までの給湯管路(3)内に滞留している滞留水を有効に利用することができる。
この貯留用タンク(31)に貯留している滞留水は、トイレのような温水を利用しない他の水栓(32)の給水に供する。これにより、貯湯タンク(1)から混合水栓(2)までの給湯管路(3)内に滞留している滞留水を有効に利用することができる。
本発明の返還機能を有する給湯・給水設備は、混合水栓による給湯に際して、温水器の貯湯タンクから給湯する給湯管路に滞留している冷めた滞留水は吐出口、シャワー設備等から吐出させず、利用者の設定した温度の温水のみを吐出させ、この冷めた水は再利用するように構成したものである。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給湯」に利用する返還機能を有する給湯・給水設備を示す概略系統図である。
実施例1の給湯管路の冷めた湯水を返還して主に「給湯」に利用する返還機能を有する給湯・給水設備は、電気温水器のような貯湯タンク1から温水を混合水栓2に供給する給湯管路3と、給水系統4から水を混合水栓2に供給する給水管路5と、給湯管路3に滞留している滞留水を貯湯タンク1に返還する返還管路6を備えた設備である。図示例では、給湯管路3、給水管路5及び返還管路6について、2組の混合水栓2に接続した例を示しているが、この数に限定されない。給湯管路3、給水管路5及び返還管路6は、それぞれ台所、洗面所、シャワー設備7等それぞれの混合水栓2に分岐して接続することができる。
図1は本発明の実施例1の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給湯」に利用する返還機能を有する給湯・給水設備を示す概略系統図である。
実施例1の給湯管路の冷めた湯水を返還して主に「給湯」に利用する返還機能を有する給湯・給水設備は、電気温水器のような貯湯タンク1から温水を混合水栓2に供給する給湯管路3と、給水系統4から水を混合水栓2に供給する給水管路5と、給湯管路3に滞留している滞留水を貯湯タンク1に返還する返還管路6を備えた設備である。図示例では、給湯管路3、給水管路5及び返還管路6について、2組の混合水栓2に接続した例を示しているが、この数に限定されない。給湯管路3、給水管路5及び返還管路6は、それぞれ台所、洗面所、シャワー設備7等それぞれの混合水栓2に分岐して接続することができる。
混合水栓2に接続している給湯管路3は、電気温水器で加熱した温水を貯留している貯湯タンク1から温水を供給する管路である。混合水栓2に接続している給水管路5は、水道水、井戸水等の給水系統4から水を供給する管路である。この給水系統4には後述するような開閉弁27を設けている(図6参照)。この水と温水は、例えばレバー8の操作で供給、停止する。このレバー8の上下の操作で水、湯水を供給、停止し、またレバー8の左右の操作で混合水栓2から吐出する湯水の温度を調整する。
電気温水器は、図1に示すように、貯湯タンク1に電気料金の安い夜間電力を利用して湯を沸き上げるため循環パイプ9を用いた外部式の発熱体10とポンプ11を備え、その給湯温度は、サーモスタットにより一定に維持するようになっている。例えば縦長に形成された貯湯タンク1には、その上部に台所、洗面台、浴槽等に温水を供給する給湯口12を、下部に水道水等を補給する給水口13をそれぞれ設けている。発熱体10は図示するような外部方式に限らず、貯湯タンク1の下部に内蔵した内部式の発熱体を備えることも可能である。循環パイプ9に上述した返還管路6をつなぐ三方弁14を設けている。混合水栓2とこの三方弁14の途中に無圧タンク1aを備えている。この無圧タンク1aは、
滞留水を貯湯タンク1に容易に返還するためである。
滞留水を貯湯タンク1に容易に返還するためである。
図2は実施例1の返還機能を有する給湯・給水設備における混合水栓の一例を示す概略説明図である。
実施例1の給湯・給水設備における混合水栓2には、図2に示すように、貯湯タンク1からの給湯管路3と、水を供給する給水管路5の他に返還管路6を接続している。給湯管路3と給水管路5にはそれぞれ閉止弁16を設けている。本発明では給湯管路3には混合水栓2と閉止弁16の間に三方弁17を設け、返還管路6を接続している。この三方弁17は、例えば温度センサにより調整することができる。
実施例1の給湯・給水設備における混合水栓2には、図2に示すように、貯湯タンク1からの給湯管路3と、水を供給する給水管路5の他に返還管路6を接続している。給湯管路3と給水管路5にはそれぞれ閉止弁16を設けている。本発明では給湯管路3には混合水栓2と閉止弁16の間に三方弁17を設け、返還管路6を接続している。この三方弁17は、例えば温度センサにより調整することができる。
図3は実施例1の返還機能を有する給湯・給水設備における混合水栓の一例を示す拡大概略説明図である。図4は混合水栓の動作状態を示す概略説明図であり、(a)は滞留水を返還している状態、(b)は適温の温水を吐出している状態、(c)は温水と水を混合して吐出している状態である。図5は返還機能を有する混合水栓の一例を示す概略説明図である。
実施例1の給湯・給水設備における混合水栓2の調整弁には、例えば図3に示すようなサーモスタット型の調整弁18を設けることができる。この混合水栓2で滞留水を返還する際に、この調整弁18により返還管路6の開閉を行う。この調整弁18は、弁本体19に給湯管路3と返還管路6と吐出口15を接続し、この弁本体19内に貫通孔20を開けた可動弁21を入れ、この可動弁21はその一端はコイルばね22で1方向(図示上は上方)へ付勢し、他端は熱で伸縮する感温体23で挟んだ構成である。この感温体23は調節ねじ24で微調整するようになっている。
実施例1の給湯・給水設備における混合水栓2の調整弁には、例えば図3に示すようなサーモスタット型の調整弁18を設けることができる。この混合水栓2で滞留水を返還する際に、この調整弁18により返還管路6の開閉を行う。この調整弁18は、弁本体19に給湯管路3と返還管路6と吐出口15を接続し、この弁本体19内に貫通孔20を開けた可動弁21を入れ、この可動弁21はその一端はコイルばね22で1方向(図示上は上方)へ付勢し、他端は熱で伸縮する感温体23で挟んだ構成である。この感温体23は調節ねじ24で微調整するようになっている。
このサーモスタット型の調整弁18を設けた混合水栓2の動作状態について説明する。先ず、図4(a)に示すように、混合水栓2を「開」にしたときに、調整弁18の可動弁21は給湯管路3と返還管路6とが「開」になる位置に停止する。同時に吐出口15は「閉」になる。この可動弁21の状態のときは、貯湯タンク1から混合水栓2までの給湯管路3に滞留している滞留水を吐出口15、シャワー設備7等から吐出させることなく、返還管路6の途中に設けた無圧タンク1aを経由して貯湯タンク1に返還する。即ち、この無圧タンク1aに滞留水がある程度溜まると、三方弁14を切替え、給水を止めポンプ11を運転し、この無圧タンク1a内の水を貯湯タンク1に押し込んで給湯する(図1参照)。これにより、無駄に水を捨てることがなくなる。
次に、図4(b)に示すように、貯湯タンク1内の温水が混合水栓2の調整弁18まで到達すると、その温水の熱により感温体23が反応して伸び、調整弁18を下方へ移動させる。この調整弁18の移動により返還管路6を「閉」にして、吐出口15は「開」になる。この可動弁21の状態のときは、給湯管路3の温水を吐出口15又はシャワー設備7等から吐出させる。これにより、適温になった温水のみを吐出させることができ、吐出口15、シャワー設備7等から冷水が出るという不具合がない。
図4(c)に示すように、調整弁18からの温水に、給水管路5からの水と共に混合することも勿論可能である。これにより湯温の調整を図ることができる。
図5は返還機能を有する混合水栓の一例を示す概略説明図である。
実施例1の給湯・給水設備には、三方弁17又はサーモスタット型の調整弁18を有する混合水栓2に限定されない。図5に示すように、給水管路5と給湯管路3とを有し、給湯管路3から冷めた滞留水を返還する返還管路6に切り換える機能を有する調整弁25を混合水栓2が有する構造であれば、何れの構造のものでもよい。
実施例1の給湯・給水設備には、三方弁17又はサーモスタット型の調整弁18を有する混合水栓2に限定されない。図5に示すように、給水管路5と給湯管路3とを有し、給湯管路3から冷めた滞留水を返還する返還管路6に切り換える機能を有する調整弁25を混合水栓2が有する構造であれば、何れの構造のものでもよい。
図6は実施例1の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給湯」に利用する返還機能を有す
る給湯・給水設備の制御方法を示す概略系統図であり、(a)は無圧タンクに滞留水が無い場合、(b)は無圧タンクに滞留水が有る場合である。
次に、実施例1の給湯管路3に滞留している滞留水を返還管路6により貯湯タンク1に返還する際に、コントローラ26を用いて無圧タンク1a、三方弁14と開閉弁27を制御する方法について説明する。図6(a)に示すように、返還管路6途中に備えた無圧タンク1aに滞留水が無いときは、コントローラ26が無圧タンク1aのタンクセンサに水が無いと判断する。この判断をしたときは、三方弁14の循環パイプ9への系統を閉に制御する。一方、給水系統4の開閉弁27は開に制御し、給水系統4から貯湯タンク1に給水し、貯湯タンク1の温水を押し出す。押し出された温水は給湯管路3を通して混合水栓2から吐出される。
る給湯・給水設備の制御方法を示す概略系統図であり、(a)は無圧タンクに滞留水が無い場合、(b)は無圧タンクに滞留水が有る場合である。
次に、実施例1の給湯管路3に滞留している滞留水を返還管路6により貯湯タンク1に返還する際に、コントローラ26を用いて無圧タンク1a、三方弁14と開閉弁27を制御する方法について説明する。図6(a)に示すように、返還管路6途中に備えた無圧タンク1aに滞留水が無いときは、コントローラ26が無圧タンク1aのタンクセンサに水が無いと判断する。この判断をしたときは、三方弁14の循環パイプ9への系統を閉に制御する。一方、給水系統4の開閉弁27は開に制御し、給水系統4から貯湯タンク1に給水し、貯湯タンク1の温水を押し出す。押し出された温水は給湯管路3を通して混合水栓2から吐出される。
この無圧タンク1aに滞留水が有るときは、図6(b)に示すように、コントローラ26が無圧タンク1aのタンクセンサに水が有ると判断する。この判断をしたときは、三方弁14の循環パイプ9の発熱体10側の系統を閉に制御する。一方、給水系統4の開閉弁27は閉に制御する。次に、ポンプ11を運転して無圧タンク1a内の滞留水を貯湯タンク1に底部から供給し、貯湯タンク1の温水を押し出す。このときのポンプ11の押圧方向は通常の循環パイプ9における沸き上げ時の循環方向と逆方向になる。押し出された温水は給湯管路3を通して混合水栓2から吐出される。例えば、ポンプ11は送り出し側の圧力が低下すれば自動で起動し、またその圧力が高くなると自動で停止するように構成する。
図7は本発明の実施例2の給湯管路の冷めた湯水を返還して「給水」に利用する返還機能を有する給湯・給水設備を示す概略系統図である。なお、実施例1と同じ部材、符号については説明を省略する。
実施例2の給湯管路の冷めた湯水を返還して主に「給水」に利用する返還機能を有する給湯・給水設備は、貯湯タンク1から温水を混合水栓2に供給する給湯管路3と、給水系統4から水を混合水栓2に供給する給水管路5と、実施例1とは異なり、給湯管路3に滞留している滞留水を返還管路6から一時貯留する貯留用タンク31を備えた設備である。
実施例2の給湯管路の冷めた湯水を返還して主に「給水」に利用する返還機能を有する給湯・給水設備は、貯湯タンク1から温水を混合水栓2に供給する給湯管路3と、給水系統4から水を混合水栓2に供給する給水管路5と、実施例1とは異なり、給湯管路3に滞留している滞留水を返還管路6から一時貯留する貯留用タンク31を備えた設備である。
この返還管路6は、貯湯タンク1から混合水栓2までの給湯管路3内に滞留している滞留水を、この返還管路6から貯留用タンク31に返還する管路である。給湯管路3に滞留している冷めた滞留水を吐出口15、シャワー設備7等から吐出させない管路である。
実施例2では、新たに貯留用タンク31を設け、この貯留用タンク31に貯留した滞留水は、貯留用タンク31から他の水栓32まで滞留水供給管路33を用いて供給する。例えばトイレのような温水を利用しない他の水栓32の給水に供する。これにより、貯湯タンク1から混合水栓2までの給湯管路3内に滞留している滞留水を有効に利用することができる。勿論貯留用タンク31により、滞留水を無駄にすることなく、適温になった温水のみを混合水栓2、シャワー設備7等から吐出させることができる。
貯留用タンク31の容量は例えば貯湯タンク1から混合水栓2までの給湯管路3から算出する。次の数式に示すような計算式で算出する。
貯留用タンクの容量=給湯管路の容量×α
αは1.5倍〜数倍
例えば、16mmの給湯配管が10mであれば、0.8×0.8×3.14×1000cm=2Lとなり、αを1.5とすれば3Lのタンク容量となる。
貯留用タンクの容量=給湯管路の容量×α
αは1.5倍〜数倍
例えば、16mmの給湯配管が10mであれば、0.8×0.8×3.14×1000cm=2Lとなり、αを1.5とすれば3Lのタンク容量となる。
図8はジェットポンプ機構を設けた水栓の一例を示す概略構成図である。
貯留用タンク31の滞留水を吐出する水栓32には、図8に示すように、ジェットポン
プ機構34を設け、貯留用タンク31の低圧の滞留水を、給水管路5からの高圧の給水と同時に水栓32内に吸引して吐出口35から吐出させる。
貯留用タンク31の滞留水を吐出する水栓32には、図8に示すように、ジェットポン
プ機構34を設け、貯留用タンク31の低圧の滞留水を、給水管路5からの高圧の給水と同時に水栓32内に吸引して吐出口35から吐出させる。
図9はジェットポンプ機構を設けた水栓の他の一例を示す分解斜視説明図である。
図9に示すように、水栓32に、低圧の滞留水を通過させる、フロート36、弁体37からなる空気阻止弁38と、略筒状のジェットポンプ機構39と栓40を設けた。このジェットポンプ機構39に低圧の滞留水と、給水管路5からの高圧の給水と同時に供給して滞留水を吸引して吐出させる。
図9に示すように、水栓32に、低圧の滞留水を通過させる、フロート36、弁体37からなる空気阻止弁38と、略筒状のジェットポンプ機構39と栓40を設けた。このジェットポンプ機構39に低圧の滞留水と、給水管路5からの高圧の給水と同時に供給して滞留水を吸引して吐出させる。
図10は実施例2の返還機能を有する給湯・給水設備の変形例を示す概略系統図である。
この貯留用タンク31は、図10に示すように、その底部に出入口41を設け、かつ出入口41が水栓32の位置より上方に位置するように配置した。このような配置により、貯留用タンク31内の滞留水はその自重で水栓32に戻り、吐出口15等から容易に吐出させることができる。
この貯留用タンク31は、図10に示すように、その底部に出入口41を設け、かつ出入口41が水栓32の位置より上方に位置するように配置した。このような配置により、貯留用タンク31内の滞留水はその自重で水栓32に戻り、吐出口15等から容易に吐出させることができる。
なお、本発明は上述した発明の実施の形態に限定されず、冷めた温水の返還構造を設けることで、利用者の設定した温度になるまで、吐水初期の冷めた湯水を吐出口15、シャワー設備7から吐出させず、適温になった温水のみを吐出口15等から吐出させ、無駄に水を捨てることがなく、更にこの冷めた水を再利用することができる構成であれば、図示したような構成に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明の返還機能を有する給湯・給水設備及びその給湯・給水方法は、家庭用温水器に利用するだけでなく、業務用の大型の貯湯タンクを有する電気温水器においても利用することができる。更に、長い給湯配管を有するものであればガス給湯器にも勿論利用することができる。
1 貯湯タンク
2 混合水栓
3 給湯管路
4 給水系統
5 給水管路
6 返還管路
9 循環パイプ
10 発熱体
13 貯湯タンクの給水口
31 貯留用タンク
32 水栓
33 滞留水供給管路
34 ジェットポンプ機構
38 ジェットポンプ機構
41 貯留用タンクの出入口
2 混合水栓
3 給湯管路
4 給水系統
5 給水管路
6 返還管路
9 循環パイプ
10 発熱体
13 貯湯タンクの給水口
31 貯留用タンク
32 水栓
33 滞留水供給管路
34 ジェットポンプ機構
38 ジェットポンプ機構
41 貯留用タンクの出入口
Claims (8)
- 温水器の貯湯タンク(1)から給湯する温水に、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を供給する給湯・給水設備であって、
前記貯湯タンク(1)から温水を混合水栓(2)に供給する給湯管路(3)と、
前記給水系統(4)から水を前記混合水栓(2)に供給する給水管路(5)と、
前記給湯管路(3)に滞留している滞留水を前記貯湯タンク(1)に返還する返還管路(6)と、を備え、
前記混合水栓(2)からの給湯に際して、前記給湯管路(3)内に滞留している滞留水は該混合水栓(2)に吐出させず、利用者の設定した温度の貯湯タンク(1)内の温水のみを該混合水栓(2)から吐出させるように構成した、ことを特徴とする返還機能を有する給湯・給水設備。 - 前記返還管路(6)の下流側を、前記貯湯タンク(1)の加熱用の発熱体(10)を有する循環パイプ(9)に接続した、ことを特徴とする請求項1の返還機能を有する給湯・給水設備。
- 温水器の貯湯タンク(1)からの温水と、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を吐出させる給湯・給水方法であって、
先ず、混合水栓(2)からの給湯に際して、前記貯湯タンク(1)から該混合水栓(2)までの給湯管路(3)に滞留している滞留水を吐出させず、該貯湯タンク(1)に返還し、
次に、前記貯湯タンク(1)内の温水が前記混合水栓(2)まで到達したら、その温水を吐出させ、
一方、前記貯湯タンク(1)に返還した滞留水は、再度加熱して温水にする、ことを特徴とする返還機能を有する給湯・給水方法。 - 温水器の貯湯タンク(1)から給湯する温水に、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を供給する給湯・給水設備であって、
前記貯湯タンク(1)から温水を混合水栓(2)に供給する給湯管路(3)と、
前記給水系統(4)から水を前記混合水栓(2)に供給する給水管路(5)と、
前記給湯管路(3)に滞留している滞留水を一時貯留する貯留用タンク(31)に返還する返還管路(6)と、
前記貯留用タンク(31)に貯留した滞留水を、他の水栓(32)に供給する滞留水供給管路(33)と、を備え、
前記混合水栓(2)による給湯に際して、前記給湯管路(3)に滞留している滞留水は吐出させず、貯留用タンク(31)に溜め、この貯留用タンク(31)の滞留水は他の水栓(32)から吐出させるように構成した、ことを特徴とする返還機能を有する給湯・給水設備。 - 前記貯留用タンク(31)は、その底部に出入口(41)を設け、かつ該出入口(41)が前記水栓(32)の吐出口(15)位置より上方に位置するように該貯留用タンク(31)を配置し、該貯留用タンク(31)内の滞留水はその自重で前記水栓(32)から吐出するように構成した、ことを特徴とする請求項4の返還機能を有する給湯・給水設備。
- 前記水栓(32)内にジェットポンプ機構(34、38)を設け、前記貯留用タンク(31)の滞留水を前記給水管路(5)からの給水と同時に該水栓(32)に吸引して吐出させるように構成した、ことを特徴とする請求項4の返還機能を有する給湯・給水設備。
- 温水器の貯湯タンク(1)からの温水と、水道水等の給水系統(4)からの水を混合して利用者が設定した温度の温水を吐出させる給湯・給水方法であって、
先ず、混合水栓(2)からの給湯に際して、前記貯湯タンク(1)から該混合水栓(2)までの給湯管路(3)に滞留している滞留水を吐出させず、一時貯留用タンク(14)に返還し、
次に、前記貯湯タンク(1)内の温水が前記混合水栓(2)まで到達したら、その温水を吐出させ、
一方、前記貯留用タンク(31)に貯留している滞留水は、トイレのような温水を利用しない他の水栓(32)の給水に供する、ことを特徴とする返還機能を有する給湯・給水方法。 - 前記水栓(32)に、給水系統(4)の給水管路(5)も接続し、該給水管路(5)からの水勢により前記貯留用タンク(31)に貯留している滞留水を吐出させる、ことを特徴とする請求項7の返還機能を有する給湯・給水方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010088563A JP2011220581A (ja) | 2010-04-07 | 2010-04-07 | 返還機能を有する給湯・給水設備及びその給湯・給水方法 |
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JP2010088563A JP2011220581A (ja) | 2010-04-07 | 2010-04-07 | 返還機能を有する給湯・給水設備及びその給湯・給水方法 |
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2010
- 2010-04-07 JP JP2010088563A patent/JP2011220581A/ja not_active Withdrawn
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