JP2011212092A - 移動ロボットおよびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦者が指示する並進速度で走行しながら自律的に所定軌道に追従する半自律移動型の移動ロボットを提供する。
【解決手段】移動ロボット200には、予め所定軌道が設定記憶されている。速度指令生成部は、操縦者によって入力された並進速度指令値Vcmdを算出する。自己位置推定部は、自己位置を推定する。旋回速度算出部は、推定された自己位置に対応する軌道上の点において、軌道の式に基づいて軌道に追従するための並進速度と旋回速度との速度比を求め、この速度比を前記並進速度指令値Vcmdに乗算した旋回速度指令値ωcmdを算出する。前記並進速度指令値Vcmdと前記旋回速度指令値ωcmdとに基づいて走行する。
【選択図】図7

Description

本発明は、半自律移動型の移動ロボットに関する。具体的には、操縦者が指示する並進速度で走行しながら自律的に所定軌道に追従する半自律移動型の移動ロボットに関する。
近年、介護に用いられる自律移動型ロボットが開発されており、例えば、同軸二輪車型の移動ロボットが知られている。そして、被介護者を自律移動型ロボットに乗せた状態で移動ロボットごと福祉車両等に移動させる場合がある。
このような場合、一般には、介護者が移動ロボットを操作または誘導したり、実際に押したりすることで移動ロボットを福祉車両に移動させている。
ここで、移動ロボットを福祉車両に乗せるにあたり、介助者は移動ロボットの重量に搭乗者の重量を加えた重量物を押し上げたり、引き上げたりしなくてはならない。このような作業はかなりの労力が必要とされる。
そこで、特許第3982152号においては、福祉車両と地面とを繋ぐスロープ装置に乗降補助装置を設けている。
この乗降補助装置には、電動モータの動力で上がり下がりするキャスタ載せ部が設けられている。
車椅子の付設されたキャスタ部を前記キャスタ載せ部に載せて、電動モータをオンする。すると、電動モータの力によって車椅子を福祉車両に載せたりまたは福祉車両から降ろしたりすることができる。
このように電動モータの動力を利用することができるので、介助者の労力が大きく削減される。
特許第3982152号
しかしながら、特許3982152号の構成を実現するためには、福祉車両およびスロープ装置を大きく改造しなければならないという問題がある。このように福祉車両やスロープ装置を大幅に改造するには多大の手間とコストを要する。また、需要者が福祉車両およびスロープ装置をまるごと買い換えるとなるとコスト負担が大きい。
また、前記乗降補助装置に車椅子を連結する作業や、乗降補助装置の操作は、車椅子の搭乗者ではなく介助者が行うことになる。
車椅子の搭乗者自身が自分の思うように自身の移動をコントロールできない場合、移動スピードや移動タイミングに関して恐怖や不安を感じたりすることがある。
したがって、搭乗者自身が思うようにスピードや動作タイミングを自由にコントロールできることがなにより好ましい。
また、介助者に補助を頼らなければならない状況というのは、介助者に労力負担があるのみならず、被介護者自身にとっても精神的ストレスがある。
本発明の移動ロボットは、
予め設定された軌道に追従して移動する移動ロボットであって、
操縦者によって入力された並進速度指令値Vcmdを算出する速度指令生成部と、
自己位置を推定する自己位置推定部と、
推定された自己位置に対応する軌道上の点において、軌道の式に基づいて軌道に追従するための並進速度と旋回速度との速度比を求め、この速度比を前記並進速度指令値Vcmdに乗算した旋回速度指令値ωcmdを算出する旋回速度算出部と、
前記並進速度指令値Vcmdと前記旋回速度指令値ωcmdとに基づくトルク指令値を生成するトルク指令生成部と、を備える
を備えることを特徴とする。
本発明では、
前記推定された自己位置に対応する軌道上の点とは、
自己位置推定値(xe、ye)に対して、x座標推定値xeに対応した軌道上の点である
ことが好ましい。
本発明では、
さらに、自己位置推定値と軌道とのずれを修正するための修正旋回指令値を算出する軌道ずれ算出部を備え、
前記並進速度指令値Vcmdと前記旋回速度指令値ωcmdと前記修正旋回指令値とに基づくトルク指令値によって走行する
ことが好ましい。
本発明では、
前記移動ロボットの車体は、搭乗者が座れる椅子型である
ことが好ましい。
本発明では、前記移動ロボットは、左右一対の同軸車輪を有し、自律的に倒立振り子制御を行う
ことが好ましい。
本発明では、
前記移動ロボットは、被介護者を乗せて走行する移動支援車両であり、
前記移動ロボットはさらに大きな福祉車両に乗り込むものであって、前記福祉車両は、乗降口から外部に展開可能なスロープ装置を有し、
前記軌道は、前記スロープ装置の下端と前記福祉車両内における所定固定位置とを結ぶ軌道である
ことが好ましい。
本発明の移動ロボットの制御方法は、
予め設定された軌道に追従して移動する移動ロボットの制御方法であって、
操縦者によって入力された並進速度指令値Vcmdを算出するステップと、
自己位置を推定するステップと、
推定された自己位置に対応する軌道上の点において、軌道の式に基づいて軌道に追従するための並進速度と旋回速度との速度比を求め、この速度比を前記並進速度指令値Vcmdに乗算した旋回速度指令値ωcmdを算出するステップと、
前記並進速度指令値Vcmdと前記旋回速度指令値ωcmdとに基づくトルク指令値によって走行するステップと、
を備えることを特徴とする。
移動ロボット(移動支援車両)が福祉車両に乗り込む様子を示す図である。 福祉車両を斜め後方から示す図である。 移動ロボットが福祉車両に乗り込む様子を示した図である。 移動ロボットの側面図である。 移動ロボットのシステム構成を示すブロック図である。 軌道進退ボタンの一例である。 軌道自動追従制御部の構成を示す図である。 軌道の例を示す図。 移動ロボットが軌道に沿って走行する際の動作手順を説明するためのフローチャート。
本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明に係る第1実施形態について説明する。
図1は、移動ロボット(移動支援車両)200が福祉車両100に乗り込む様子を示す図である。
図2は、福祉車両100を斜め後方から示す図である。
福祉車両100は、身体が不自由な人でも乗り込みやすく、かつ、車内でも安定して固定できる機構を備えた車である。
そのため、福祉車両100は、いわゆるハッチバック式であって、車両後方部にリアウインドーと一体に上へ開く大型の開閉ドア110を備えている。
さらに、福祉車両100は、移動ロボット200が走行するためのスロープ装置112を有する。
このスロープ装置112は、例えば折り畳み式であり、開閉ドア110が開いたときに乗降口111から外部に向けて展開できるようになっている。そして、移動ロボット200は、図3に示すように、このスロープ装置112の路面を走行することでスムースに福祉車両100に乗り降りできる。
図3は、移動ロボット200が福祉車両100に乗り込む様子を示した図である。
図3に示されるように、移動ロボット200は、福祉車両100に乗り込み、後部シートの左側において福祉車両のフロア170に連結固定される。
ここで、移動ロボット200がフロア170に正確に固定されるためには、所定の連結位置Pconに正確に到達することが必要である。
次に、移動ロボット200について説明する。
図4は、移動ロボット200の側面図である。
移動ロボット200は、車体210と、左右一対の同軸車輪220R、220Lと、を有し、いわゆる倒立振り子制御によって自律的に安定性を保ちながら進行する。
車体210は、被介護者が座れるように椅子型形状である。
一対の車輪220R、220Lは、車体210の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置されるとともに回転自在に車体210に支持されている。
図5は、移動ロボット200のシステム構成を示すブロック図である。
移動ロボット200は、操作レバー211と、角度検出センサ231と、姿勢センサユニット232と、一対の車輪ユニット234R、234Lと、車輪速度センサ235と、走行制御部240と、を備えている。
さらに、本実施形態の移動ロボット200は、軌道進退ボタン250と、カメラ236と、軌道自動追従制御部260と、を備えている。
操作レバー211は、車体210に取り付けられており、この操作レバー211を操作することで任意の方向に移動ロボット200を走行させることができる。
例えば、操作レバー211を前後方向へ傾斜させると移動ロボット200の前進又は後退移動が実行され、操作レバー211を左右方向へ傾斜させると、移動ロボット200の旋回移動が実行される。
角度検出センサ231は、操作レバー211の回動軸に取り付けられている。
角度検出センサ231としては、例えば、ポテンショメータやバリコン構造のセンサ等を適用することができる。
角度検出センサ231は、搭乗者または介護者によって旋回したいと思う所望の方向へ操作レバー211が回動されたとき、その操作量及び操作方向を検出する。
操作レバー211が操作されると、角度検出センサ231は、その操作量及び操作方向に応じた操作信号を速度指令生成部241に出力する。
姿勢センサユニット232は、車体210に配設されており、移動ロボット200の走行時における車体210のピッチ角度、ピッチ角速度、加速度等を検出する。
姿勢センサユニット232は、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ等から構成されている。
一対の車輪ユニット234R、234Lは、車輪220R、220Lおよび車輪を駆動するための駆動回路を含む。
車輪速度センサ235は、左右の車輪220R、220Lにそれぞれ配設されており、各車輪220R、220Lの車輪速度をそれぞれ検出する。
走行制御部240は、姿勢センサユニット232によって検出された車体210のピッチ角度およびピッチ角速度等に基づいて、同軸二輪車である移動ロボット200がバランスを保ちながら移動するように車輪ユニット234R、234Lを駆動制御する。
走行制御部240は、速度指令生成部241と、トルク指令生成部242と、を有する。
速度指令生成部241には、角度検出センサ231からの操作信号が入力されている。そして、速度指令生成部241は、操作信号によって指令された進行方向および進行速度を実現するための速度指令を生成する。
ここで、例えば、角度検出センサ231は、操作レバーの操作方向を前後方向と左右方向とに分解して検出し、操作レバーの前後方向の傾斜量をΔp、左右方向の傾斜量をΔq、として検出するとする。
このとき、速度指令生成部241は、前後方向の速度指令を次のように算出する。
Vcmd=kt・Δp
ここで、前後方向の速度指令を並進速度指令Vcmdと称する。
ktは、所定係数であり、Δpは、操作レバー211の前後方向の傾斜量である。
また、速度指令生成部241は、左右方向の速度指令を次のように算出する。
ωcmd=kr・Δq
左右方向の速度指令を旋回速度指令ωcmdとする。
krは所定係数であり、
Δqは、操作レバー211の左右方向の傾斜量である。
トルク指令生成部242は、並進速度指令Vcmd、旋回速度指令ωcmd、を実現するためのトルク指令を生成する。
例えば、並進速度指令Vcmdおよび旋回速度指令ωcmdを実現するために必要な左右それぞれの車輪220R、220Lの回転速度を算出する。
さらに、必要な回転速度と現在の車輪速度との差異から左右の車輪220R、220Lそれぞれの加速度を算出する。そして、これら加速度を実現するためのトルク指令を算出し、左右の車輪ユニット234R、234Lそれぞれに与える。
ここまでの構成によって、移動ロボット200の通常モードの走行が実現される。すなわち、搭乗者または介護者が操作レバー211を操作すると、その操作に従った走行が実現される。
本実施形態では、さらに、軌道進退ボタン250と、カメラ236と、軌道自動追従制御部260と、を備え、軌道自動追従制御部260による軌道追従モードの動作が用意されている。
軌道追従モードは、移動ロボット200が福祉車両100に乗車する場合、および、移動ロボット200が福祉車両100から降車する場合に使用されるものである。
軌道追従モードにより、搭乗者または介護者が前進または後進だけを指示するだけで移動ロボット200が自動的に軌道に追従して福祉車両100への搭乗、および、福祉車両からの降車を行うものである。
操作レバー211を操縦すれば、移動ロボット200は自在に走行するが、狭いスロープ装置上を走行し、福祉車両100の狭い降車口111を通り、途中で適切にカーブしながら正確に連結位置にたどり着くような操縦はかなり難しい。
特に、車椅子を利用するような被介護者には難しい操縦であると考えられる。
そこで、前進または後退だけの入力指示に応じて、移動ロボット200が自動的に軌道に追従して福祉車両100への搭乗、および、福祉車両100からの降車を行うようにする。
軌道追従モードを実現するための具体的構成について説明する。
図6は、軌道進退ボタン250の一例である。
軌道進退ボタン250は、前進ボタン251と、後進ボタン252と、を備えている。前進ボタン251が押されているときには、並進方向で前進指示が与えられる。後進ボタン252が押されているときには、並進方向で後進指示が与えられる。すなわち、軌道進退ボタン250の操作では並進方向の指示だけが入力され、旋回方向の指示は指示されないようになる。
この場合、旋回方向の移動動作については、予め設定された所定軌道に従って移動ロボット200が自動的に行うものであるが、詳細については後述する。
軌道進退ボタン250は、押されると、所定の並進速度が指示されるようになっていてもよい。
例えば、前進ボタンが押された場合には+Vcmd(=一定値)の速度での前進が指示され、後進ボタンが押された場合には−Vcmd(=一定値)の後進が指示されるようになっていてもよい。
または、押し込み量に応じて速さが調整できるようになっていてもよい。
例えば、前進ボタンがΔdだけ押し込まれた場合には、
+Vcmd=kd・Δd
の速度で前進が指示され、
後進ボタンがΔdだけ押し込まれた場合には、
−Vcmd=kd・Δd
の速度で後進が指示されるようになっていてもよい。
搭乗者または介護者が押しこみ量を調整することで、移動ロボット200の並進速度を調整できる。
カメラ236R、236Lは、移動ロボット200の周囲を撮像して、撮像した画像データを軌道自動追従制御部260に送る。
ここで、カメラ236R、236Lは、移動ロボット200が自己位置認識を行うための画像データを提供するところ、例えば、図4に示すように、移動ロボット200の前後に一つずつ設けてもよい。
次に、図7は、軌道自動追従制御部260の構成を示す図である。
軌道自動追従制御部260は、軌道追従モードにおいて、軌道進退ボタン250によって並進速度だけが入力される場合に、移動ロボット200を軌道に追従させるための制御を行う。
軌道自動追従制御部260は、軌道記憶部261と、自己位置推定部262と、旋回速度算出部263と、軌道ズレ算出部264と、を備えている。
軌道記憶部261には、スロープ装置112の後端と連結位置Pconとを結ぶ軌道が設定記憶されている。すなわち、図8に示す軌道が設定記憶されている。図8に示されるように、軌道は必ずしも直線ではなく、旋回方向に方向を変えるカーブも含まれている。
軌道は、例えば、次のように3次のスプライン関数で表わされてもよい。すなわち、軌道の任意の区間が次の式で表わされるとする。
y=ax3+bx2+cx+d・・・(式1)
ここで、a、b、c、dは、スプライン曲線を表すための所定係数である。
福祉車両100の前後方向にx軸をとり、後ろから前の方向がx軸正方向であるとする。そして、x軸に直交してy軸をとる。
自己位置推定部262は、カメラ236からの画像データに基づいて移動ロボット200の自己位置を求める。
このような認識方法としては種々考えられる。
例えば、福祉車両100の内外にランドマーク(不図示)を設置しておき、移動ロボット200としては取得した画像内において各ランドマークの相対位置から自己の位置を推定できるようにしてもよい。
さらに、自己位置推定部262には、車輪速度センサ235から左右車輪220R、220Lの回転速度検出値が入力されている。
自己位置推定部262は、左右の車輪220R、220Lの回転を積算し、移動ロボット200の自己位置を推定する。
このように、自己位置推定部262は、画像認識による自己位置と、車輪回転のインクリメントによって得られる自己位置と、の両方を用いて移動ロボット200の自己位置を推定する。
なお、自己位置推定の手法としては、画像認識による自己位置推定と、車輪回転のインクリメントによって得られる自己位置推定と、のいずれか一方だけであってもよい。
ただし、画像認識による自己位置推定のみである場合、画像認識だけで精度の高い自己位置推定をしようとすると、高度な画像処理や複数のランドマーク設定が必要になるので、コスト高になる恐れがある。
また、車輪回転のインクリメントによって得られる自己位置推定のみであると、積算誤差が大きくなったり、障害物に当たって車輪が空転しているような場合には自己位置推定値が大きくずれてくる恐れがある。
したがって、自己位置推定の手法としては、画像認識による自己位置と、車輪回転のインクリメントによって得られる自己位置と、の両方を用いることが好ましい。
次に、旋回速度算出部263について説明する。
旋回速度算出部263には、自己位置推定部262から自己位置推定値が入力され、軌道記憶部261から軌道が入力されている。
さらに、旋回速度算出部263には、速度指令生成部241からの速度指令が入力される。
ここで、軌道進退ボタン250が操作される場合、速度指令生成部241は並進速度Vcmdだけを生成するので、旋回速度算出部263にはこの並進速度指令値Vcmdが入力される。
また、旋回速度算出部263には自己位置推定部262から自己位置推定値が入力されているが、旋回速度算出部263で使用するのはx座標の推定値xeのみである。
旋回速度算出部263は、並進速度指令値Vcmdに応じて軌道に追従するための旋回速度指令値ωcmdを算出するものである。
このとき、旋回速度算出部263は、並進速度Vcmdと旋回速度ωcmdとの速度比αrefを用いて、旋回速度ωcmdを、次のように求める。
ωcmd=αref・Vcmd ・・・(式2)
この速度比αrefについて説明する。
軌道上の点を(xref、yref)で表わすとすると、軌道上の一点(xref、yref)における接線の単位長さは、
Figure 2011212092
である。
なお、dyref/dxrefは、x=xrefにおける微分係数を表すものとする。
一方、この接線の先端を軌道上に乗せるために必要な回転角は、
Figure 2011212092
である。
したがって、軌道に沿って進むとすると、接線方向の変化量と回転角との比αrefが次の関係を満たす。
Figure 2011212092
ここで、旋回速度算出部263には、自己位置推定部262からx座標推定値が入力されている。
このx座標推定値をxeとする。
そして、このx座標推定値xeに対応した軌道上の点を(xe、y(xe))とする。
また、旋回速度算出部263には、速度指令生成部241から並進速度指令Vcmdが入力されている。
そこで、旋回速度算出部263は、移動ロボット200が軌道上の点(xe、y(xe))に居ると仮定し、並進速度指令Vcmdで進みつつ、軌道に沿って移動するための旋回速度ωcmdを、次のように算出する。
なお、y(xe)は、式1にx=xeを代入したときのyの値である。
Figure 2011212092
移動ロボット200が軌道上に乗っているとすれば、上記旋回速度指令値ωcmd(xe)により、任意の並進速度指令値Vcmdで進みつつ、軌道と同じ旋回半径で旋回できる。
その結果、軌道への追従が可能になる。
軌道ズレ算出部264は、軌道と自己位置推定値とを比較して、ズレ量を修正するための修正指令を出す。
旋回速度算出部263では移動ロボット200が軌道に乗っていることを仮定して旋回速度を算出したが、スタート時点や途中で軌道からずれてしまうこともある。
そこで、軌道ズレ算出部264は、自己位置推定値(xe、ye)と軌道上の点(xref、yref)との差異を求める。
そして、ズレを修正する方向の修正旋回指令ωcをトルク指令生成部242に与える。
修正旋回指令ωcは、例えば、次のように算出してもよい。
すなわち、自己位置推定値(xe、ye)と軌道上の点(xe、y(xe))とのずれを算出する((y(xe) - ye))。
そして、次の式により、修正旋回指令ωcを算出する。
ここで、kaは、所定のゲインである。
修正旋回指令ωc=ka・tan-1 (y(xe) - ye) ・・・(式7)
このような修正旋回指令により、仮に当初は軌道から外れていたとしても、ほどなく移動ロボット200は軌道に乗ることができる。
そして、一度軌道に乗ってしまえば、旋回速度算出部263による旋回速度指令ωcmdの作用によって移動ロボット200は軌道に沿って進むので、軌道ズレ算出部264からの修正旋回指令ωcはほぼゼロになる。
トルク指令生成部242には、並進速度指令Vcmd、旋回速度指令ωcmd、修正旋回指令ωcが入力されるので、これらを実現するために必要なトルクを左右それぞれの車輪ユニット234R、234Lに指令する。
次に、図9のフローチャートを参照して、移動ロボット200が軌道に沿って走行して福祉車両100に乗り込むまでの動作について説明する。
なお、主として、移動ロボット200が福祉車両100に乗車する場合について説明するが、移動ロボット200が福祉車両100から降車する場合についてはほぼ同様の動作なので省略する。
まず、移動ロボット200をスロープ装置112の下端に寄せる。
これは、搭乗者または介護者が操作レバー211を操縦して行う。
移動ロボット200が軌道に乗りやすいように、移動ロボット200をスロープ装置112の中央部分に対して正対させるようにすることが好ましいが、移動ロボット200がスロープ装置112の右端または左端に多少寄っていても問題はない。
移動ロボット200がスロープ装置112の下端に寄ったところで、移動ロボット200を軌道追従モードに移行させる(ST100)。
軌道追従モードに移行させるにあたっては、搭乗者または介護者が所定の軌道追従モード移行ボタン(不図示)を操作するようにしてもよく、あるいは、スロープ装置112の端部に寄ったことを認識して自動的に移動ロボット200が軌道追従モードに移行するようにしてもよく、あるいは、軌道進退ボタンが押された場合には軌道追従モードに移行するようにしてもよい。
軌道追従モードに移行すると、軌道記憶部261から所定軌道が旋回速度算出部263および軌道ズレ算出部264に読み出される(ST120)。
また、自己位置推定部262による自己位置推定がオンになる(ST130)。
そして、軌道進退ボタン250の操作を検出すると(ST140:YES)、速度指令生成部241は、並進速度指令値Vcmdを生成する(ST150)。
並進速度指令値Vcmdは、トルク指令生成部242および旋回速度算出部263に供給される。
そして、旋回速度算出部263において、旋回速度指令値ωcmdが算出される。
すなわち、自己位置推定部262からx座標推定値xeを取得し、軌道上の点(xe、y(xe))において並進速度指令Vcmdで進みつつ、軌道に沿って移動するための旋回速度ωcmdを上記(式6)で算出する(ST160)。
算出された旋回速度指令ωcmdは、トルク指令生成部242に供給される。
さらに、修正旋回指令ωcが軌道ズレ算出部264において算出される。
すなわち、自己位置推定値(xe、ye)に対し、軌道上の点(xe、y(xe))との差異を求め、ズレ(y(xe)−ye)を修正する方向の修正旋回指令ωcが算出される。
修正旋回指令ωcはトルク指令生成部242に与えられる。
そして、トルク指令生成部242により、並進速度指令Vcmd、旋回速度指令ωcmdおよび修正旋回指令ωcが加算され、これらを実現するために必要なトルクが左右それぞれの車輪ユニットに指令される。
これにより、軌道に滑らかに沿った移動が実現される。
目標(すなわち連結位置pcon)に到達するまで軌道追従動作は継続される。
このような構成を備える第1実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)移動ロボット200が軌道追従モードを有するので、搭乗者または介護者が前進または後進だけを指示すれば、自動的に軌道に沿って移動ロボット200が走行する。これにより、福祉車両100への搭乗、および、福祉車両100からの降車が容易になる。
(2)また、従来技術(特許第3982152号)では、福祉車両、スロープ装置および車椅子のすべてを改造する必要があったので、コストや手間の点で問題があった。
この点、本実施形態では、移動ロボット200の制御システムの改良だけで実現できるので、コストや手間の点で有利である。
また、軌道記憶部261に記憶した軌道を設定変更することにより、任意の福祉車両および任意のスロープ装置に対応できる。例えば、需要者が福祉車両を買い換えた場合でも軌道記憶部261の設定軌道だけを更新しておけばよい。
(3)前進ボタン251または後進ボタン252を押せばよいだけであるので、搭乗者自らが操縦することも容易になる。
これにより、搭乗者が自分の好きなタイミングおよび好みの速さで移動ロボット200を走行させることができるようになる。
自分で操作できるので安心感が増し、また、他者の補助を必要としなくなるので精神的ストレスもなくなる。
介護者にとっては、移動ロボット200を押したり引いたりする労力が削減される利点がある。
(3)本実施形態では、旋回速度算出部263において、並進速度Vcmdに応じて軌道に追従するための旋回速度ωcmdを算出する。
搭乗者による軌道進退ボタン250の操作に応じて、並進速度Vcmdは、後進(Vcmdがマイナス)、加速、減速など、様々に変化するが、ωcmd(xe)=αref・Vcmd(xe)によって旋回速度指令値ωcmdは並進速度指令値Vcmdに応じて変化する。
したがって、搭乗者による軌道進退ボタン250の操作に応じて、軌道にそってバックしたり、軌道に沿ってゆっくり進んだりすることも自在である。
(4)本実施形態では、旋回速度算出部263において、並進速度Vcmdに応じて軌道に追従するための旋回速度ωcmdを算出するので、移動ロボット200が軌道に乗っている場合には軌道に沿ったスムースな走行が実現できる。
ここで、従来例えば、軌道ズレ算出部だけを有し、自己位置推定値と所定軌道との差異に基づいて位置のフィードバック制御を行うことが知られている。
しかし、このようなフィードバック制御だけに頼ると、演算処理が複雑になるので搭乗者が大きな並進速度Vcmdを指示するような場合には応答が間に合わなかったりする恐れがある。そして、応答が間に合わないと、軌道からずれてしまう。スロープ装置112や福祉車両100の乗降口111は狭く、また、福祉車両内の狭い空間において軌道から勢いよく外れてしまうと、何かに衝突する恐れもある。フィードバックゲインを大きくすれば応答は速くできるが、オーバーシュートする危険が高くなるので、やはり軌道に沿ってスムースに進行させることは難しい。
この点、本実施形態では、旋回速度算出部263を備え、並進速度Vcmdに応じて軌道に追従するための旋回速度ωcmdを算出するので、軌道に沿ったスムースな走行を実現できる。
(変形例)
軌道の設定としては種々様々な形式をとり得る。
例えば、次のような媒介変数表示でもよいことはもちろんである。
x=f(τ)
y=g(τ)・・・(式8)
この場合、並進速度指令値は次のように表わされる。
Figure 2011212092
また、軌道に追従するための旋回速度は次のようになる。
Figure 2011212092
したがって、並進速度指令Vcmdで進みつつ、軌道に沿って移動するための旋回速度ωcmdは、次のように表わされる。
Figure 2011212092
ここで、τeは、x座標推定値xeにより求められる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
軌道進退ボタンを備えている場合を例示したが、軌道進退ボタンを特別に備えず、操作レバーだけを備えた構成であってもよい。
この場合、軌道追従モードに移行した際には操作レバーの前傾と後傾とだけを検出して、前進または後進の指示だけを検出するようにすればよい。
移動支援車両としては、同軸二輪車型の移動ロボットを例示したが、補助輪を有する4輪の電動車椅子型であってもよい。
上記実施形態では、被介護者を乗せて走行する移動ロボット(移動支援車両)の場合を例示したが、移動ロボットとしては福祉用途に限らず、半自律的に走行する移動ロボットであればよい。
軌道としては、スロープ装置の下端と福祉車両内の連結位置とを結ぶ軌道を例示したが、この他、例えば、所定の充電位置に到達するための軌道など、各種の目的で設定される軌道に対して本発明を適用できる。
100…福祉車両、110…開閉ドア、111…乗降口、112…スロープ装置、170…フロア、200…移動ロボット、210…車体、211…操作レバー、220…車輪、231…角度検出センサ、232…姿勢センサユニット、234…車輪ユニット、235…車輪速度センサ、236…カメラ、240…走行制御部、241…速度指令生成部、242…トルク指令生成部、250…軌道進退ボタン、251…前進ボタン、252…後進ボタン、260…軌道自動追従制御部、261…軌道記憶部、262…自己位置推定部、263…旋回速度算出部、264…軌道ズレ算出部。

Claims (7)

  1. 予め設定された軌道に追従して移動する移動ロボットであって、
    操縦者によって入力された並進速度指令値Vcmdを算出する速度指令生成部と、
    自己位置を推定する自己位置推定部と、
    推定された自己位置に対応する軌道上の点において、軌道の式に基づいて軌道に追従するための並進速度と旋回速度との速度比を求め、この速度比を前記並進速度指令値Vcmdに乗算した旋回速度指令値ωcmdを算出する旋回速度算出部と、
    前記並進速度指令値Vcmdと前記旋回速度指令値ωcmdとに基づくトルク指令値を生成するトルク指令生成部と、を備える
    を備えることを特徴とする移動ロボット。
  2. 請求項1に記載の移動ロボットにおいて、
    前記推定された自己位置に対応する軌道上の点とは、
    自己位置推定値(xe、ye)に対して、x座標推定値xeに対応した軌道上の点である
    ことを特徴とする移動ロボット。
  3. 請求項1または請求項2に記載の移動ロボットにおいて、
    さらに、自己位置推定値と軌道とのずれを修正するための修正旋回指令値を算出する軌道ずれ算出部を備え、
    前記並進速度指令値Vcmdと前記旋回速度指令値ωcmdと前記修正旋回指令値とに基づくトルク指令値によって走行する
    ことを特徴とする移動ロボット。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動ロボットにおいて、
    前記移動ロボットの車体は、搭乗者が座れる椅子型である
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の移動ロボットは、左右一対の同軸車輪を有し、自律的に倒立振り子制御を行う
    ことを特徴とする移動ロボット。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の移動ロボットにおいて、
    前記移動ロボットは、被介護者を乗せて走行する移動支援車両であり、
    前記移動ロボットはさらに大きな福祉車両に乗り込むものであって、前記福祉車両は、乗降口から外部に展開可能なスロープ装置を有し、
    前記軌道は、前記スロープ装置の下端と前記福祉車両内における所定固定位置とを結ぶ軌道である
    ことを特徴とする移動ロボット。
  7. 予め設定された軌道に追従して移動する移動ロボットの制御方法であって、
    操縦者によって入力された並進速度指令値Vcmdを算出するステップと、
    自己位置を推定するステップと、
    推定された自己位置に対応する軌道上の点において、軌道の式に基づいて軌道に追従するための並進速度と旋回速度との速度比を求め、この速度比を前記並進速度指令値Vcmdに乗算した旋回速度指令値ωcmdを算出するステップと、
    前記並進速度指令値Vcmdと前記旋回速度指令値ωcmdとに基づくトルク指令値によって走行するステップと、
    を備えることを特徴とする移動ロボットの制御方法。
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