JP2011202754A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011202754A
JP2011202754A JP2010071507A JP2010071507A JP2011202754A JP 2011202754 A JP2011202754 A JP 2011202754A JP 2010071507 A JP2010071507 A JP 2010071507A JP 2010071507 A JP2010071507 A JP 2010071507A JP 2011202754 A JP2011202754 A JP 2011202754A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
diameter side
transmission device
output
force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010071507A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Tsuzuki
繁男 都築
Misaki Kamiya
美紗紀 神谷
Masayuki Uchida
雅之 内田
Shoji Takahashi
昭次 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2010071507A priority Critical patent/JP2011202754A/ja
Priority to PCT/JP2011/054096 priority patent/WO2011118324A1/ja
Publication of JP2011202754A publication Critical patent/JP2011202754A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/023Mounting or installation of gears or shafts in the gearboxes, e.g. methods or means for assembly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H15/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members
    • F16H15/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members without members having orbital motion
    • F16H15/04Gearings providing a continuous range of gear ratios
    • F16H15/42Gearings providing a continuous range of gear ratios in which two members co-operate by means of rings or by means of parts of endless flexible members pressed between the first mentioned members

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Friction Gearing (AREA)

Abstract

【課題】入力部材の強度を補強して入力部材の変形の程度を小さくする。
【解決手段】インプットコーン34に閉端部に雌ねじ部を有するボルト孔34aとボルト孔34aの開口端近傍にボルト受け部34bとを形成し、ボルト35をボルト孔34aに嵌挿してボルト35の先端部の雄ねじ部をボルト孔34aの雌ねじ部にねじ結合させることによってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させる。これにより、インプットコーン34の最も強度が小さい小径側に圧縮力を作用させるから、インプットコーン34において最も強度が不足する部位であって最も強度の補強が必要な部位の強度を補強することができ、ボルト35によってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させていない場合に比して、狭圧力調節機構50による狭圧力によって生じるインプットコーン34の変形の程度を小さくすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力伝達装置としては、インプットシャフトに接続されたインプットコーンとこのインプットコーンと同形に形成されてアウトプットシャフトに接続されたアウトプットコーンとを互いに逆向きに平行に両端部が整合するよう配置し、アウトプットシャフトに作用するトルクを狭圧力調節機構によって軸方向の力に変換してアウトプットコーンに作用させることによって両コーンでリングを狭圧する無段変速機を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置における無段変速機では、リングをスライドさせることにより、インプットシャフトに入力された動力を変速比の変更を伴ってアウトプットシャフトに出力している。
特開2009−243559号公報
こうした動力伝達装置では、リングをインプットコーンの小径側端部に移動させて減速比を最大にしようとしても最大減速比を実現できない場合が生じる。リングをインプットコーンの小径側端部に移動させてインプットシャフトに高トルクを入力すると、アウトプットシャフトには大きなトルクが出力される。このため、リングに作用する狭圧力も大きくなり、インプットコーンにも狭圧力による大きな力が作用し、インプットコーンが変形する。こうした変形は、インプットコーンの耐久性を低下させるため、インプットコーンの強度を高める必要が生じる。
本発明の動力伝達装置は、入力部材の強度を補強して入力部材の変形の程度を小さくすることを主目的とする。
本発明の動力伝達装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力伝達装置は、
入力軸と該入力軸に平行に配置された出力軸とを有し、該入力軸に入力された動力を無段階に変速して該出力軸に出力する無段変速機を備える動力伝達装置であって、
円錐形状に形成され、前記入力軸に接続された入力部材と、
円錐形状に形成され、前記入力部材とは逆向きに並行に配置されて前記出力軸に接続された出力部材と、
前記入力部材と前記出力部材とに狭圧され、該入力部材と該出力部材との間で動力の伝達を行なう環状の伝達部材と、
前記伝達部材をスライドさせることにより変速比を変更可能なスライド手段と、
前記出力軸に作用するトルクである出力トルクを前記出力軸の方向のうち前記入力部材の大径側方向の力に変換して前記出力部材に作用させることにより、該出力トルクが大きいほど大きくなる傾向に前記伝達部材に作用する狭圧力を調節する狭圧力調節手段と、
前記入力部材の少なくとも一部に軸方向の圧縮力を作用させる圧縮力作用手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力伝達装置では、伝達部材を入力部材の小径側に移動させて入力軸に大きな動力を作用させると、出力軸に大きなトルクが作用するため、狭圧力調節手段により伝達部材に大きな狭圧力が作用する。この狭圧力は伝達部材を介して入力部材に作用するから、入力部材にも大きな力が作用することになる。入力部材には、この力によって変形が生じるが、圧縮力作用手段によって入力部材の少なくとも一部には軸方向の圧縮力が作用しているから、この圧縮力が作用している部位の強度が高くなり、これにより、こうした圧縮力を受けていない場合に比して、入力部材の変形の程度を小さくすることができる。即ち、入力部材の少なくとも一部に軸方向の圧縮力を作用させることによって、入力部材の強度を補強し、入力部材の変形の程度を小さくすることができるのである。
こうした本発明の動力伝達装置において、前記圧縮力作用手段は、前記入力部材の小径側端部を含む小径側領域で軸方向の圧縮力を作用させる手段である、ものとすることもできる。こうすれば、入力部材において最も強度が必要となる小径側端部における強度を補強することができる。
この入力部材の小径側領域に圧縮力を作用させる態様の本発明の動力伝達装置において、前記圧縮力作用手段は、前記入力部材の小径側端部に開口され閉端部に雌ねじ部が形成されたボルト孔と、先端部に雄ねじ部が形成されたボルトとを有し、前記ボルト孔の雌ねじ部に前記ボルトの雄ねじ部を螺合させて前記ボルトに張力を作用させることによって反力としての圧縮力を前記入力部材の小径側領域に作用させる手段である、ものとすることもできる。こうすれば、簡易な手法により入力部材の小径側領域に圧縮力を作用させることができると共にボルトの張力を調節するだけで小径側領域に作用させる圧縮力を調節することができる。この場合、前記ボルト孔の雌ねじ部は、前記伝達部材を前記入力部材の小径側端部にスライドさせたときに狭圧力により前記入力部材に作用する力の作用点から該力の方向に直線を引いたときに該直線より大径側に形成されてなる、ものとすることもできる。伝達部材を入力部材の小径側端部にスライドさせたときに最も大きな狭圧力が作用するから、作用点から力の方向に引いた直線より入力部材の大径側にボルト孔の雌ねじ部を形成することにより、入力部材において最も大きな狭圧力が作用する部位の強度を有効に補強することができる。
本発明の一実施例としての動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図である。 CVT30の変速の様子を示す説明図である。 スライド機構62の構成の概略を示す構成図である。 狭圧力調節機構50の構成の概略を示す構成図である。 狭圧力調節機構50を部分的に拡大した部分拡大図である。 CVT30の減速比を最大として大きなトルクをインプットシャフト32に入力したときのインプットコーン34とアウトプットコーン36とリング60の状態を模式的に示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の動力伝達装置20は、車両に搭載された図示しないエンジンから図示しない発進装置(例えばトルクコンバータなど)を介して入力された動力を変速して図示しない左右の前輪に伝達可能なトランスアクスル装置として構成されており、図示するように、発進装置の出力軸22に接続され発進装置からの動力を正転と逆転との切替を伴って出力する前後進切替機構24と、前後進切替機構24に接続されたインプットシャフト32とこのインプットシャフト32に平行に配置されたアウトプットシャフト38とを有しインプットシャフト32に入力された動力を無段階に変速してアウトプットシャフト38に出力する無段変速機としてのCVT30と、CVT30のアウトプットシャフト38に減速ギヤ26を介して連結されると共に左右の前輪に連結されたデファレンシャルギヤ28と、これらを収納するトランスアクスルハウジング21aとコンバータハウジング21bとリアケース21cとからなるケース21と、を備える。ケース21の内部には、前後進切替機構24とデファレンシャルギヤ28とが配置される部分とCVT30が配置される部分とを仕切る仕切プレート21dが設けられている。
前後進切替機構24は、ダブルピニオンの遊星歯車機構とブレーキB1とクラッチC1とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構は、外歯歯車のサンギヤ24aと、このサンギヤ24aと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ24bと、サンギヤ24aに噛合する複数の第1ピニオンギヤおよびこの第1ピニオンギヤに噛合すると共にリングギヤ24bに噛合する複数の第2ピニオンギヤを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア24cとを備えており、サンギヤ24aには出力軸22が、キャリア24cにはCVT30のインプットシャフト32が、各々連結されている。遊星歯車機構のリングギヤ24bは、ブレーキB1によりケース21に接続されており、ブレーキB1をオンオフすることにより、リングギヤ24bを自由に回転するものとしたり、その回転を禁止したりする。遊星歯車機構のサンギヤ24aとキャリア24cは、クラッチC1により接続されており、クラッチC1をオンオフすることにより、サンギヤ24aとキャリア24cとを連結したり切り離したりする。前後進切替機構24は、ブレーキB1をオフすると共にクラッチC1をオンすることにより出力軸22の回転をそのままCVT30のインプットシャフト32に伝達して車両を前進させたり、ブレーキB1をオンすると共にクラッチC1をオフすることにより出力軸22の回転を逆方向に変換してCVT30のインプットシャフト32に伝達して車両を後進させたりする。また、ブレーキB1をオフすると共にクラッチC1をオフすることにより出力軸22とCVT30のインプットシャフト32とを切り離すこともできる。なお、実施例では、前後進切替機構24をダブルピニオンの遊星歯車機構とブレーキB1とクラッチC1とにより構成するものとしたが、ダブルピニオンの遊星歯車機構に代えてシングルピニオンの遊星歯車機構により構成するものとしてもよいし、その他の構成とするものとしてもよい。
CVT30は、インプットシャフト32が一体的に形成された円錐形状のインプットコーン34と、インプットコーン34と略同一の円錐形状に形成されてインプットコーン34と逆向きに並行に配置されてアウトプットシャフト38に連結されたアウトプットコーン36と、インプットコーン34に挿入されてインプットコーン34とアウトプットコーン36とにより挟まれるよう配置されたリング60と、リング60を回転自在に支持しリング60をスライド可能なスライド機構62(図3参照)と、インプットコーン34とアウトプットコーン36との間のリング60への狭圧力を調節する狭圧力調節機構50とを備え、スライド機構62によってリング60をスライドさせることによりインプットシャフト32とアウトプットシャフト38との間で動力を無段階に変速して伝達する。インプットコーン34の小径側端部には、インプットコーン34の内側には閉端部近傍(図中左側)にのみ雌ねじ部が形成されたボルト孔34aが形成されると共にボルト孔34aの開放端近傍にはボルト受け部34bが形成されており、ボルト35がボルト孔34aに嵌挿され、ボルト35とボルト孔34aとがボルト35の先端部の雄ねじ部とボルト孔34aの閉端部近傍の雌ねじ部とによってねじ結合している。このねじ結合によりボルト35には張力が作用し、その反力としてインプットコーン34の小径側には圧縮力が作用する。インプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させる理由とボルト孔34aの雌ねじ部の位置については後述する。図2に、CVT30の変速の様子を示す。図示するように、リング60を図中手前側(図1中左側)にスライドさせることによりインプットコーン34の動力を比較的小さな減速比をもって変速してアウトプットコーン36に伝達し、リング60を図中奥側(図1中右側)にスライドさせることによりインプットコーン34の動力を比較的大きな減速比をもって変速してアウトプットコーン36に伝達する。
インプットコーン34およびインプットシャフト32は、図1中右端では仕切プレート21dに取り付けられスラスト力を受けることができないが比較的大きなラジアル力を受けることができる円筒ころ軸受けとして形成された軸受け41により回転自在に支持されると共に左端ではトランスアクスルハウジング21aに取り付けられスラスト力を受けることができる円錐ころ軸受けとして形成された軸受け42により回転自在に支持されている。一方、アウトプットコーン36は、図1中右端では仕切プレート21dに取り付けられ円筒ころ軸受けとして形成された軸受け45により回転自在に支持されると共に左端ではトランスアクスルハウジング21aに取り付けられ円筒ころ軸受けとして形成された軸受け46により回転自在に支持されている。また、アウトプットコーン36に連結されたアウトプットシャフト38の図1中右端ではコンバータハウジング21bに取り付けられ円錐ころ軸受けとして形成された軸受け49により回転自在に支持されている。
仕切プレート21dには、インプットコーン34の軸受け41が配置された位置よりも内側(図1中左側)にオイルシール43が取り付けられると共にアウトプットコーン36の軸受け45が配置された位置よりも内側(図1中左側)にオイルシール47が取り付けられている。また、トランスアクスルハウジング21aには、インプットコーン34の軸受け42が配置された位置よりも内側(図1中右側)にオイルシール44が取り付けられると共にアウトプットコーン36の軸受け46が配置された位置の内側(図1中右側)にオイルシール48が取り付けられている。これにより、ケース21の内部空間を、トランスアクスルハウジング21aとリアカバー21cとオイルシール44,48とにより形成される空間X1と、トランスアクスルハウジング21aと仕切プレート21dとオイルシール43,44,47,48とにより形成される空間X2と、トランスアクスルハウジング21aとコンバータハウジング21bと仕切プレート21dとオイルシール43,47とにより形成される空間X3とに区画しており、空間X1と空間X2とには空間X1に配置された軸受け42,46や空間X3に配置された軸受け41,45,49や前後進切換機構24,デファレンシャルギヤ28などの機械部分を潤滑するための潤滑オイルが充填され、空間X2には空間X2に配置されたCVT30におけるトルクを伝達するためのトラクションオイルが充填されている。このトラクションオイルは、このCVT30がインプットコーン34およびアウトプットコーン36とリング60との間に形成される弾性流体潤滑状態の油膜の剪断力により動力を伝達する機構であることから、潤滑オイルに比して高い圧力粘度係数を有する特殊なオイルが用いられている。
スライド機構62は、図3に示すように、リング60のスライド方向に略平行に延在してトランスアクスルハウジング21aによって回転自在に支持される送りネジとしてのガイドレール64と、ガイドレール64に嵌合する嵌合部を有しガイドレール64の回転時には回転せずにガイドレール64に沿って移動可能なスライダ66と、ガイドレール64の延在方向に揺動可能にスライダ66に取り付けられると共にU字形状のU字部によってリング60を側面から回転自在に保持する保持部68と、ガイドレール64の一端に回転軸が接続されてガイドレール64を回転させるモータ70とを備える。このスライド機構62では、モータ70の回転駆動によってガイドレール64を回転させてスライダ66をガイドレール64に沿って移動させることにより、リング60を図中手前側(図1中左側)または図中奥側(図1中右側)にスライドさせる。
狭圧力調節機構50は、図1に示すように、アウトプットコーン36に内蔵されており、機械的な機構によりインプットコーン34とアウトプットコーン36とによりリング60に作用する狭圧力を調節する。図4は狭圧力調節機構50の構成の概略を示す構成図であり、図5は狭圧力調節機構50を部分的に拡大した部分拡大図である。狭圧力調節機構50は、図4および図5に示すように、アウトプットシャフト38の先端部に形成されたスプラインにスプライン嵌合されアウトプットシャフト38に対して軸方向に移動不能に固定された固定部材52と、アウトプットコーン36の内周面に形成されたスプラインにスプライン嵌合されアウトプットシャフト38に対してアウトプットコーン36と共に軸方向に移動可能に形成された移動部材54と、固定部材52に形成された複数の半球状のボール受け52aと移動部材54に形成された複数の半球状のボール受け54aとの間に配置された複数のボール56と、固定部材52と移動部材54との間に設けられ固定部材52をバネ受けとして移動部材54を軸方向に付勢するバネ58と、アウトプットコーン36に取り付けられアウトプットコーン36をアウトプットシャフト38に対して軸方向に移動可能に支持する支持部材59とを備える。狭圧力調節機構50は、図5(a)に示すように、アウトプットシャフト38にトルクが作用していないときには、固定部材52のボール受け52aと移動部材54のボール受け54aとは丁度向かい合う位置にあり、移動部材54はボール56からの軸方向の力は受けない。このときには、バネ58により移動部材54が軸方向に押される付勢力による狭圧力がリング60に作用する。一方、アウトプットシャフト38にトルクが作用すると、図5(b)に示すように、固定部材52のボール受け52aと移動部材54のボール受け54aとの間にねじれが生じ、両ボール受け52a,54aがボール56を乗り越えようとするためにボール56に軸方向と回転方向の成分を有する力が作用し、その軸方向の分力に対する反力が移動部材54に作用する。このときには、アウトプットシャフト38に作用するトルクに応じてボール56に作用する力の軸方向の成分の反力とバネ58により移動部材54が軸方向に押される付勢力との和の力による狭圧力がリング60に作用する。前述したように、移動部材54にはアウトプットコーン36が取り付けられているから、移動部材54の移動に伴ってアウトプットコーン36も押し出されることになる。このとき、アウトプットコーン36を押し出す力はボール56に作用する力の軸方向の成分が大きいほど大きくなり、ボール56に作用する力はアウトプットシャフト38に作用するトルクが大きいほど大きくなるから、アウトプットシャフト38に作用するトルクに応じてリング60の狭圧力が調節される。したがって、CVT30は、インプットシャフト32に入力されたトルクに対して減速比が大きいほどアウトプットシャフト38に作用するトルクが大きくなるから、減速比が大きいほどリング60に作用する狭圧力は大きくなるように調節される。
次に、インプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させる理由とボルト孔34aの雌ねじ部の位置について説明する。図6は、CVT30の減速比を最大として大きなトルクをインプットシャフト32に入力したときのインプットコーン34とアウトプットコーン36とリング60の状態を模式的に示す説明図である。図中、実線は実施例のインプットコーン34の変形後の外形を示し、破線はインプットコーン34の変形前の外形を示し、一点鎖線はボルト35によってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させていないときの変形後の外形を示し、二点鎖線はリング60を介してインプットコーン34に作用する力の作用点を始点とするこの力の方向の直線を示す。図示するように、ボルト孔34aの雌ねじ部は、二点鎖線よりインプットコーン34の大径側(図中左側)に形成されている。これは、インプットコーン34において最も大きな力が作用する部位であって最も強度が不足する部位の強度を有効に補強するためである。CVT30の減速比を最大にして大きなトルクをインプットシャフト32に作用させたときにアウトプットシャフト38に作用するトルクが大きくなることから、インプットコーン34にも最も大きな力が作用する。この力の作用点はインプットコーン34の小径側端部であり、この小径側端部は最も小径であることから、最も強度が不足する部位となる。したがって、この作用点から力の方向に引いた直線よりインプットコーン34の大径側にボルト孔34aの雌ねじ部を形成することにより、インプットコーン34において最も大きな力が作用する部位であって最も強度が不足する部位の強度を有効に補強するのである。上述したように、インプットコーン34には大きな力が作用することにより、インプットコーン34に変形が生じる。この変形の程度はインプットコーン34の強度によって異なるものとなるから、実施例のように、ボルト35によってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させてインプットコーン34の強度を高くしておくことにより、ボルト35によってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させていない場合に比して、変形の程度を小さくすることができる。また、インプットコーン34の最も強度が小さい小径側に圧縮力を作用させるから、インプットコーン34において最も強度が不足する部位であって最も強度の補強が必要な部位の強度を補強することができる。
以上説明した実施例の動力伝達装置20によれば、インプットコーン34に閉端部に雌ねじ部を有するボルト孔34aとボルト受け部34bとを形成すると共にボルト35の雄ねじ部をボルト孔34aの雌ねじ部にねじ結合させることによってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させることにより、インプットコーン34の強度を高くし、ボルト35によってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させていない場合に比して、狭圧力調節機構50による狭圧力によって生じるインプットコーン34の変形の程度を小さくすることができる。しかも、ボルト孔34aとボルト受け部34bとボルト35だけでインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させるから、簡易な手法によりインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させることができる。また、インプットコーン34の最も強度が小さい小径側に圧縮力を作用させるから、インプットコーン34において最も強度が不足する部位であって最も強度の補強が必要な部位の強度を補強することができる。さらに、CVT30を最大減速比としたときにインプットコーン34にリング60を介して作用する力の作用点である小径側端部から力の方向に直線を引いたときにこの直線よりインプットコーン34の大径側にボルト孔34aの雌ねじ部を形成することにより、インプットコーン34において最も強度が不足する部位であって最も強度の補強が必要な部位の強度を有効に補強することができる。
実施例の動力伝達装置20では、インプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させるものとしたが、インプットコーン34の全体に圧縮力を作用させるものとしてもよい。この場合、ボルト孔34aの雌ねじ部をインプットコーン34の大径側端部に形成するものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、ボルト35によってインプットコーン34の小径側に圧縮力を作用させるものとしたが、ボルト35以外の手法、例えば、引っ張り力を作用させるバネによりインプットコーンに圧縮力を作用させるものとしたりするなど、如何なる手法によってインプットコーン34に軸方向の圧縮力を作用させるものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、CVT30を最大減速比としたときにインプットコーン34にリング60を介して作用する力の作用点である小径側端部から力の方向に直線を引いたときにこの直線よりインプットコーン34の大径側にボルト孔34aの雌ねじ部を形成するものとしたが、この直線より若干インプットコーン34の小径側にボルト孔34aの雌ねじ部を形成するものとしても構わない。
実施例の動力伝達装置20では、狭圧力調節機構50としては、アウトプットシャフト38に取り付けられた固定部材52と、アウトプットコーン36に取り付けられた移動部材54と、固定部材52に形成された複数の半球状のボール受け52aと移動部材54に形成された複数の半球状のボール受け54aとの間に配置された複数のボール56とにより構成するものとしたが、アウトプットシャフト38に作用するトルクを軸方向の力に変換してアウトプットコーン36に作用させることができるものであれば、如何なる機構により構成するものとしても構わない。
実施例の動力伝達装置20では、スライド機構62としては、トランスアクスルハウジング21aに回転自在に取り付けられたガイドレール64と、ガイドレール64の回転時に回転せずにガイドレール64に沿ってスライド可能なスライダ66と、スライダ66に取り付けられると共にリング60を回転自在に保持する保持部68と、ガイドレール64を回転させるモータ70とにより構成するものとしたが、リング60をスライドさせることにより減速比を変更可能なものであれば、如何なる機構により構成するものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、インプットシャフト32とインプットコーン34とを一体的に形成するものとしたが、別体として形成するものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、動力源としてのエンジンからの動力を変速して左右の車輪に伝達するものとしたが、動力源としては、エンジンに代えてまたは加えてモータを用いるものとしてもよい。なお、動力源としてエンジンに代えてモータを用いる場合、動力伝達装置は、前後進切替機構24を備えないものとしてもよい。
実施例の動力伝達装置20では、自動車に搭載されるものとしたが、自動車以外の移動体に搭載されるものとしてもよいし、建設設備などの移動しない設備に組み込まれるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、CVT30が「無段変速機」に相当し、インプットコーン34が「入力部材」に相当し、アウトプットコーン36が「出力部材」に相当し、リング60が「伝達部材」に相当し、スライド機構62が「スライド手段」に相当し、狭圧力調節機構50が「狭圧力調節手段」に相当し、ボルト孔34aとボルト受け部34bとボルト35とが「圧縮力作用手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、動力伝達装置の製造産業などに利用可能である。
20 動力伝達装置、21 ケース、21a トランスアクスルハウジング、21b コンバータハウジング、21c リアケース、21d 仕切プレート、22 出力軸、24 前後進切替機構、24a サンギヤ、24b リングギヤ、24c キャリア、26 減速ギヤ、28 デファレンシャルギヤ、30 CVT、32 インプットシャフト、34 インプットコーン、34a ボルト孔、34b ボルト受け部、35 ボルト、36 アウトプットコーン、38 アウトプットシャフト、41,42,45,46,49 軸受け、43,44,47,48 オイルシール、50 狭圧力調節機構、52 固定部材、52a,54a ボール受け、54 移動部材、56 ボール、58 バネ、59 支持部材、60 リング、62 スライド機構、64 ガイドレール、66 スライダ、68 保持部、70 モータ、B1 ブレーキ、C1 クラッチ、X1,X2,X3 空間。

Claims (4)

  1. 入力軸と該入力軸に平行に配置された出力軸とを有し、該入力軸に入力された動力を無段階に変速して該出力軸に出力する無段変速機を備える動力伝達装置であって、
    円錐形状に形成され、前記入力軸に接続された入力部材と、
    円錐形状に形成され、前記入力部材とは逆向きに並行に配置されて前記出力軸に接続された出力部材と、
    前記入力部材と前記出力部材とに狭圧され、該入力部材と該出力部材との間で動力の伝達を行なう環状の伝達部材と、
    前記伝達部材をスライドさせることにより変速比を変更可能なスライド手段と、
    前記出力軸に作用するトルクである出力トルクを前記出力軸の方向のうち前記入力部材の大径側方向の力に変換して前記出力部材に作用させることにより、該出力トルクが大きいほど大きくなる傾向に前記伝達部材に作用する狭圧力を調節する狭圧力調節手段と、
    前記入力部材の少なくとも一部に軸方向の圧縮力を作用させる圧縮力作用手段と、
    を備える動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記圧縮力作用手段は、前記入力部材の小径側端部を含む小径側領域で軸方向の圧縮力を作用させる手段である、
    動力伝達装置。
  3. 請求項2記載の動力伝達装置であって、
    前記圧縮力作用手段は、前記入力部材の小径側端部に開口され閉端部に雌ねじ部が形成されたボルト孔と、先端部に雄ねじ部が形成されたボルトとを有し、前記ボルト孔の雌ねじ部に前記ボルトの雄ねじ部を螺合させて前記ボルトに張力を作用させることによって反力としての圧縮力を前記入力部材の小径側領域に作用させる手段である、
    動力伝達装置。
  4. 請求項3記載の動力伝達装置であって、
    前記ボルト孔の雌ねじ部は、前記伝達部材を前記入力部材の小径側端部にスライドさせたときに狭圧力により前記入力部材に作用する力の作用点から該力の方向に直線を引いたときに該直線より大径側に形成されてなる、
    動力伝達装置。
JP2010071507A 2010-03-26 2010-03-26 動力伝達装置 Withdrawn JP2011202754A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010071507A JP2011202754A (ja) 2010-03-26 2010-03-26 動力伝達装置
PCT/JP2011/054096 WO2011118324A1 (ja) 2010-03-26 2011-02-24 動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010071507A JP2011202754A (ja) 2010-03-26 2010-03-26 動力伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011202754A true JP2011202754A (ja) 2011-10-13

Family

ID=44672896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010071507A Withdrawn JP2011202754A (ja) 2010-03-26 2010-03-26 動力伝達装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2011202754A (ja)
WO (1) WO2011118324A1 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102007320B (zh) * 2007-11-27 2013-11-20 乌尔里克·罗斯 斜面摩擦环传动装置及其安装或制造方法
JP5012621B2 (ja) * 2008-03-31 2012-08-29 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 動力伝達装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011118324A1 (ja) 2011-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5012621B2 (ja) 動力伝達装置
US6719659B2 (en) Continuously variable vehicle transmission
EP3004686B1 (en) 3-mode front wheel drive and rear wheel drive continuously variable planetary transmission
US6099431A (en) Method for operating a traction drive automatic transmission for automotive vehicles
WO2006103294A1 (en) Continuously variable transmission
EP2141385A2 (en) Dual clutch multi-speed transaxle
WO2016094254A1 (en) 3-mode front wheel drive and rear wheel drive continuously variable planetary transmission
AU2018201386A1 (en) Vehicular power transmitting system
US6517461B2 (en) Infinitely variable transmission
CN107076272B (zh) 组合的多级传动装置
US20200370623A1 (en) Planetary geared reducer with dual reduction ratio
WO2016178913A1 (en) Power path with feedthrough planetary for concentric/coaxial applications
US9464696B2 (en) Continuous variable transmission system and use thereof
WO2011118324A1 (ja) 動力伝達装置
US20110070996A1 (en) Conical friction wheel type continuously variable transmission device
DE102012023150A1 (de) Stufenloses Tretlagergetriebe für Fahrräder, Pedelecs und E-Bikes mit optional integrierbarem Elektromotor
US10088021B2 (en) Continuously variable transmission
CN107387702B (zh) 多模式无级变速器
WO2011118528A1 (ja) 動力伝達装置
CN108533700B (zh) 一种无级变速器
CA2545509A1 (en) An improved continuously variable transmission device
US10234005B2 (en) Device for continuously variable transmission
US9625019B2 (en) Infinitely variable transmission
KR20200122946A (ko) 다단 대칭형 테이퍼 더블 헬리컬 기어로 구성되는 중공축 차동 유성기어 감속기
US20110263378A1 (en) Conical- friction-ring transmission and method for infinitely variable transfer of torques by means of a conical-friction-ring transmission

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20121113