JP2011195590A - 骨および毛成長を刺激するためのプロテアソーム活性のインヒビター - Google Patents

骨および毛成長を刺激するためのプロテアソーム活性のインヒビター Download PDF

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Abstract

【課題】毛成長を刺激することによって利益を受ける状態を処置するための薬学的組成物を提供すること。
【解決手段】毛成長を刺激することによって利益を受ける状態を処置するための薬学的組成物であって、該組成物が、少なくとも3つのアミノ酸およびC末端官能基を有するペプチドを含有し、該C末端官能基が、エポキシド、−B(OR)基、−S(OR)基および−SOOR基からなる群から選択され、ここで、RがH、アルキル(C1〜6)またはアリールであり、但し、該C末端官能基が−B(OR)である場合、該ペプチドは、leu−leu−leuではなく、そして該C末端官能基がエポキシドである場合、該化合物は、エポキソミシンではなく、該化合物は、プロテアソーム活性を阻害するか、またはプロテアソームタンパク質の産生を阻害する、薬学的組成物。
【選択図】なし

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、現在係属中である1998年7月10日に提出された、米国特許出願番号第09/113,947号の一部継続出願である、現在係属中の1999年7月27日に提出された米国特許出願番号第09/361,775号の一部継続出願である、現在係属中である1999年10月20日に提出された、米国特許出願番号第09/421,545号の一部継続出願である。これらの出願の内容は、本明細書中で参考として援用される。
(技術分野)
本発明は、骨の損失の危険性を有する脊椎動物の骨格システムの障害を処置することにおいて、ならびに骨の成長を必要とすることによって特徴付けられる症状を処置することにおいて、骨折を処置することにおいて、そして軟骨の障害を処置することにおいて使用するための組成物および方法に関する。本発明はまた、毛の密度および成長を増強することに関連する。より詳細には、本発明は、プロテアソームの活性のインヒビターの使用(例えば、キモトリプシン様活性のインヒビター、および毛の成長を増強するためのNF−κB活性のインヒビター)に関する。
(発明の背景)
プロテアソーム活性のインヒビター、およびNF−κB活性のいくらかの程度のインヒビターが、2つの重要な生理学的な影響を有する。第1に、プロテアソームインヒビターは、骨の形成を増強することが可能であり、従って、種々の骨の障害を処置するために有用である。第2に、これらのインヒビターの両方ともが、毛嚢の産生を刺激し、そして従って、毛の増殖(それが所望される被験体においては、毛の密度を含む)を刺激することにおいて有用である。
(骨に対する影響)
骨は、骨芽細胞(これは、新しい骨を産生する)、および破骨細胞(これは、骨を崩壊させる)によって媒介される複雑なプロセスにおいて、一定の骨の分解および再合成に供される。これらの細胞の活性は、多数のサイトカインおよび成長因子によって調節され、これらの多くは現在同定されておりそしてクローン化されている。
骨の形成を増強するかまたは骨の再吸収を阻害することを必要とすることによって特徴付けられる血液過多の状態が存在する。おそらく、もっとも明らかなものは骨折の症例であり、ここでは、骨の成長を刺激することおよび骨の修復を早めそして完全にすることが所望される。骨の形成を増強する試薬もまた、顔の再構築手順において有用である。他の骨の欠損状態として、骨の断片の欠損、歯周病、転移性の骨の疾患、骨溶解性の骨の疾患および状態(ここでは、結合組織の修復(例えば、軟骨の欠損または損傷の治癒または再生)が有益である)が挙げられる。大きな趣旨は、骨粗鬆症の慢性的な状態でもあり、これは、年齢に関係する骨粗鬆症および閉経後のホルモン状態に関係する骨粗鬆症を含む。骨の増殖を必要としていることによって特徴付けられる他の状態として、一次的および二次的な副甲状腺機能亢進症、休止状態(disuse)骨粗鬆症、糖尿病に関係する骨粗鬆症、およびグルココルチコイドに関係する骨粗鬆症が挙げられる。
これらの状態の任意のものを管理するための十分な薬学的なアプローチは現在は存在していない。骨折はなお、もっぱらギプス包帯、固定器、固定デバイス、および他の完全な機械的な手段を使用することによってのみ処置されている。さらに、閉経後の骨粗鬆症に関係する骨の劣化は、エストロゲンまたはビスホスホネートを用いて処置されている。これらは、いくつかの個体については欠点を有し得る。種々のアプローチが試みられているが、以下にさらに議論されるように、これらの症状を処置するために使用され得る試薬のレパートリーに対する付加物の必要性が残されている。
骨または他の骨格の障害(例えば、軟骨に関係する障害)の処置は、骨の形成を増強することまたは骨の再吸収を阻害することのいずれかによって、あるいはそれらの両方によって、達成され得る。骨の形成に関係している多数のアプローチが、示唆されている。
骨組織は、骨細胞を刺激する能力を有する因子についての優れた供給源である。従って、屠殺場から得たウシの骨組織の抽出物は、骨の構造的な完全性を維持する役割を果たす構造タンパク質だけではなく、骨細胞を増殖するように刺激し得る生物学的に活性な骨の成長因子をもまた含む。これらの後者の因子は、形質転換成長因子β、ヘパリン結合成長因子(例えば、酸性および塩基性の繊維芽細胞増殖因子)、インシュリン様成長因子(例えば、インシュリン様成長因子Iおよびインシュリン様成長因子II)、ならびに最近記載された骨の形態形成タンパク質(BMP)と呼ばれるタンパク質のファミリーである。これらの成長因子の全てが、他のタイプの細胞および骨細胞に対する影響を有する。
BMPは、拡大された形質転換成長因子βスーパーファミリーの中の新規の因子である。組換えのBMP2およびBMP4は、それらがラットの皮下組織中に局所的に注入された場合に、新しい骨の形成を誘導し得る(非特許文献1)。これらの因子は、それらが分化する際に、正常な骨芽細胞によって発現され、そして骨芽細胞の分化およびインビトロでの骨の結節の形成ならびにインビボでの骨の形成を刺激することが示されている(非特許文献2)。この後者の特性は、骨の損失を生じる疾患において治療薬としての可能性のある有用性を示唆する。
骨の形成に役割を果たす細胞は骨芽細胞である。前駆体から成熟した骨を形成する細胞へと骨芽細胞が分化する際に、これらは、多数の酵素および骨のマトリックスの構造タンパク質(これらには、I型コラーゲン、オステオカルシン、およびアルカリホスファターゼを含む)を発現しそして分泌する。これらはまた、骨のマトリックス中に保存されている多数の成長調節ペプチドを合成し、そしておそらく、正常な骨の形成に役割を果たす。これらの成長調節ペプチドとして、BMP(Harris S.ら(1994)、前出)が挙げられる。胎児のラットの頭蓋冠の骨芽細胞の初代培養物の研究においては、BMP1、2、3、4、および6が、石灰化した骨の結節の形成の前に培養された細胞によって発現される(Harris S.ら(1994)、前出)。アルカリホスファターゼ、オステオカルシンおよびオステオポンチンと同様に、BMPは、それらが増殖しそして分化するに伴って培養された骨芽細胞によって発現される。
BMPはインビトロおよびインビボでの骨の形成の強力な刺激因子であるが、骨の治癒を増強するための治療薬としてのそれらの使用については欠点が存在する。骨の形態形成タンパク質のレセプターが、多くの組織において同定されており、そしてBMP自体は、特異的な時間および空間のパターンで、多くの種々の組織中で発現される。このことは、BMPが骨に加えて多くの組織に対して効果を有し得ることを示唆し、これによって全身的に投与された場合には、治療薬としてのそれらの有用性が限定される可能性がある。さらに、これらがペプチドであるので、これらは、注射によって投与される。これらの欠点は、治療薬としてのBMPの開発に厳しい制限を課す。
この目的のためにまた示唆されるフッ化物は、例えば、非特許文献3に記載されるように、骨芽細胞上の成長因子レセプターのチロシンリン酸化に関係し得る作用の態様を有するが、フッ化物の投与は、おそらく、骨の石灰化に対する影響に起因して、増大した骨のもろさに関係する。
骨の形成を刺激し得る低分子が、1998年4月30日に公開された特許文献1、1997年5月1日に公開された特許文献2、および1997年12月24日に公開された特許文献3に開示されている。これらの試薬は一般的には、リンカーによって空間的に分けられている2つの芳香族系を含む。さらに、1998年6月18日に公開された特許文献4は、骨の形成を増強するスタチン(statin)として公知の化合物のクラスの使用を開示している。1998年6月12日に提出された米国特許出願番号第09/096,631号は、一般的なイソプレノイド経路のインヒビターである、骨の成長を刺激するための化合物に関係している。この出願の内容、ならびに上記のPCT出願の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
他の試薬が、骨の再吸収を妨げることによって作動するようである。従って、特許文献5は、骨粗鬆症の処置において有用であると記載されている化合物を開示する。これらの化合物は、おそらく、骨の再吸収を妨げることによってこの結果を達成する。
ロバスタチンおよびベザフィブレートによって例示される特定の脂質清澄剤を報告する非特許文献4は、ウサギにおいては、ストロイドの投与によって生じる骨の再吸収を阻害することができた。ステロイドでの処置の非存在下では、これらの2つの化合物による骨の形成に対する影響は存在しなかった。ステロイドの存在下で観察される骨の再吸収の阻害の機構(および、本質的には、骨に対するステロイドの作用機構)は、わかっていないと言われている。
Reports of the ASBMR、第18版、Annual Meeting(1996年9月)J Bone Mineral Res.(1996)11(S1):S510において明らかにされた、Cui,Q.らによる「Lovastatin Prevent Steroid−Induced Adipogenesis and Osteoporosis」と表題をつけられた要約は、ニワトリの骨髄間質からクローン化された骨の先祖細胞がデキサメタゾンを用いて培養物中で処理された場合に蓄積する、トリグリセリド小胞をロバスタチンが減少させることを報告する。ロバスタチンは、特定のmRNAの発現を減少させ、そして細胞がデキサメタゾンでの処置の後の骨形成性の表現形を維持することを可能にすること、ならびにデキサメタゾンでの処置の結果としての大腿骨の頭部での骨の欠損を受けたニワトリがロバスタチンでの処置にとって改善されたことを報告した。
しかし反対に、これらのデータは、デキサメタゾンおよび他のインデューサー(例えば、BMP)が、骨芽細胞の分化を誘導し、そしてオステオカルシンmRNAを刺激するという報告とは対照的である(非特許文献5;非特許文献6)。さらに、非特許文献7は、最近、オステオカルシン欠損マウスが、骨の再吸収の損傷を伴うことなく、増大した骨の形成および改善された機能的な質の骨によって明らかである表現形を示すことを報告した。Ducyらは、彼らのデータが、オステオカルシンアンタゴニストがエストロゲン置換治療と組合せて治療的な使用(骨粗鬆症を予防または処置するため)であり得ることを示唆すると記載している。
ロバスタチンが、ヒトの糸球体間質細胞中のリポポリサッカライドによって誘導されるNF−κBの活性化を阻害することもまた示されている。非特許文献8。
転写因子NF−κBの発現を欠失しているマウスが、骨芽細胞の形成がないことに起因して、異常な骨の状態である大理石骨病(骨粗鬆症の逆)を発症することが、最近、示されている(非特許文献9;非特許文献10)。大理石骨病は、例えば、破骨細胞機能が存在しないこと、および骨の軟骨形成材料で骨髄腔中が満たされることによって特徴付けられる。マウスは、異常な骨芽細胞機能は示さない。骨の成長を刺激するプロテアソームインヒビターの能力は、これらの結果を参照しても、骨芽細胞に対する影響が示されていない場合には、予想外である。なぜなら、プロテアソームインヒビターは、十分にNF−κBインヒビターとして機能すると予想されるからである。このことは、NF−κBが特異的な標的遺伝子に対してその効果を発揮する核に侵入しなければならず、そしてその核への侵入を阻害する化合物はその活性を効果的に阻害することが原因である。プロテアソーム活性は、NF−κBの転座のために必要である。NF−κBは、その転座を妨げる阻害性タンパク質IκBαおよびIκBβに結合して細胞質中に存在する。転座は、キナーゼがIκBβをリン酸化してプロテアソーム活性によってその分解を引き起こす場合に生じ、従って、核への侵入のためのその放出を生じる。プロテアソーム活性の阻害は、この放出を妨げ、従ってNF−κBを効果的に阻害する。
(毛の成長に対する影響) ヒトの毛の成長の障害として、男性のパターン禿頭症、円形脱毛症、ガンの化学療法によって誘導される脱毛症、および加齢に関係する毛の菲薄化が挙げられる。これらの症状は、あまり理解されていないが、それにもかかわらず、一般的でありそして悩みの多い状態である。なぜなら、毛は、ヒトの社会的および性的なコミュニケーションにおいて重要な因子であるからである。
毛嚢の調節および成長はなお、十分には理解されていないが、組織の形態形成の間の増殖、分化、および細胞性の相互作用を含む動的なプロセスを示す。毛嚢は、発達の初期段階にのみ形成され、そして置き換えられないと考えられている。
非特許文献11は、TGFスーパーファミリーのメンバーである骨の形態形成タンパク質(BMP)が、発育の間に毛嚢中で異なって発現されるという証拠を記載する。非特許文献12は、BMP−2および骨細胞中の他の基質の発現に対するTGFβの効果を記載する。成熟した毛嚢中でのBMP−2の発現はまた、成熟の間に生じ、そして細胞増殖期の後で生じる(Hardyら(1992)、前出)。しかし、非特許文献13によって記載されるように、毛嚢の成熟におけるBMP−2の正確な機能的な役割は明らかではないままである。
脱毛症を処置するためのアプローチは、米国特許の文献において豊富に存在する。例えば、特許文献6(シアノカルボン酸誘導体)、特許文献7(角質細胞成長因子)、および特許文献8(16−ピラジニル−置換−4−アザ−アンドロスタン−5−α−レダクターゼイソ酵素1インヒビター)を参照のこと。多くの他のものが存在する。
非特許文献14は、β−カテニンが成体の上皮細胞が毛嚢を作成するようにすることを実証した。これは、公知の、成熟した細胞がそのようになることが不能であるということを参照して、驚くべき結果である。B−カテニンは、細胞−細胞接着において、そして成長因子シグナルトランスフェクションにおいて役割を果たすことが公知である。ユビキチンの形成後に、β−カテニンがプロテアソームによって分解されることもまた公知である。非特許文献15。毛の成長(またはその欠失)に関係している少なくとも1つの遺伝子もまた、報告されている。非特許文献16。
毛の喪失の処置のために現在使用されている2つの認可されている試薬は、高血圧症薬であるミノキシジル(Minoxidil)および5α−レダクターゼインヒビターであるフィナステライド(Finasteride)である。いずれも完全には十分ではない。両方ともが中程度の効力のために苦しみ、そして投与する者にとっては不便である。特異的な局所的な活性およびこれらの試薬の効力よりも良好な効力を有する化合物を投与することが容易であることが、明らかな利点を示す。
(プロテアソームおよびNF−κB) 本発明は、骨の障害の処置および毛の成長の刺激において有用である化合物についての便利なアッセイを開示する。このアッセイは、転写因子NF−κBの活性の阻害またはプロテアソームのプロテアオゼーの活性の阻害(好ましくは、プロテアソームのプロテアーゼ)を含む。これらの活性を阻害する化合物は、一般的には、毛の成長の障害において有用である。プロテアソームインヒビターは骨の成長を増強する。転写因子およびこれらのプロテアーゼの産生を阻害する化合物もまた、本発明において有用である。これらのそのようにする能力はさらに、さらなるアッセイによって確認され得る。
プロテアソームは、関連していないプロテアーゼ(これは、そのタンパク質溶解サブユニットが自己組立てされて筒型の複合体が形成される共通の構造を形成する)の区分されていないコレクションである(概説については、Baumeisterら、Cell(1998)92:367−380を参照のこと)。プロテアソームは、真核生物細胞の内部に異なるタンパク質溶解活性のアレイを含む。プロテアソーム活性を阻害する化合物はまた、NF−κB活性を、核に転座するその能力を制限することによって低下させる(非特許文献17)。
国際公開第98/17267号パンフレット 国際公開第97/15308号パンフレット 国際公開第97/48694号パンフレット 国際公開第98/25460号パンフレット 米国特許第5,280,040号明細書 米国特許第5,767,152号明細書 米国特許第5,824,643号明細書 米国特許第5,910,497号明細書
Wozney,J.,Molec Reprod Dev,1992年,32:p.160−67 Harris S.ら、J Bone Miner Res,1994年,9:p.855−63 Burgenerら、J Bone Min Res,1995年,10:p.164−171 Wang,G.−J.ら、J Formos Med Assoc,1995年,94:p.589−592 Bellows,C.G.ら、Develop Biol,1990年,140:p.132−38 Rickrd,D.J.ら、Develop Biol ,1994年,161:p.218−28 Ducy,P.ら、Nature,1996年,382:p.448−52 Guijaro,C.ら、Nephrol Dial Transplant,1996年,11:6:p.990−996 Franzoso,G.ら、Genes and Dev,1997年,11:p.3482−3496 Iotsova,V.ら、Nature Med,1997年,3:p.1285−1289 Hardy,M.H.ら、Trans Genet,1992年,8:p.55−61 Harris,S.E.ら、J Bone Miner Res,1994年,9:p.855−863 Blessing,M.ら、Genes and Develop,1992年,7:p.204−215 Gat,U.ら、Cell,1998年,95:p.605−614 Orford,K.ら、J Biol Chem,1997年,272:p.24735−24738 Ahmed,W.ら、Science,1998年,279:p.720−724 Barnes,P.J.ら、New Engl J Med,1997年,336:p.1066−1071
本発明の目的は、毛成長を刺激することによって利益を受ける状態を処置するための薬学的組成物を提供することである。
本発明は、以下を提供する:
(項目1) 脊椎動物において、骨形成を増強するため、または病理学的な歯の状態を処置するため、または変形性関節状態を処置するための方法であって、該方法は、該処置を必要とする脊椎動物被験体に、有効量の、NF−κBの活性を阻害するか、またはプロテアソーム活性を阻害するか、またはプロテアソームタンパク質の産生を阻害する化合物を投与する工程を包含し、ここで、該化合物が該イソプレノイド経路を阻害しない、方法。
(項目2) 前記化合物が、プロテアソーム活性を阻害するか、またはプロテアソームタンパク質の産生を阻害する、項目1に記載の方法。
(項目3) 前記化合物が、前記プロテアソームのキモトリプシン様活性を阻害する、項目2に記載の方法。
(項目4) 前記化合物が、少なくとも3つのアミノ酸および前記プロテアソームのキモトリプシン様触媒性部位のトレオニン残基と反応するC末端官能基を有するペプチドである、項目3に記載の方法。
(項目5) 前記C末端官能基が、エポキシド、−B(OR)基、−S(OR)基および−SOOR基からなる群から選択され、ここで、RがH、アルキル(C1〜6)またはアリール(C1〜6)である、項目4に記載の方法。
(項目6) 前記官能基が、前記プロテアソームのキモトリプシン様触媒性部位のトレオニン残基とモルホリノ環を形成するエポキシドである、項目5に記載の方法。
(項目7) 前記ペプチドがペプチドα’,β’−エポキシケトンである、項目3に記載の方法。
(項目8) 前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが少なくとも4つのアミノ酸を有する、項目7に記載の方法。
(項目9) 前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンのC末端アミノ酸ペプチドが疎水性アミノ酸である、項目7に記載の方法。
(項目10) 前記疎水性アミノ酸がロイシンまたはフェニルアラニンである、項目9に記載の方法。
(項目11) 項目7に記載の方法であって、前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが、以下の式:
Figure 2011195590

を有し、ここで、R、R、RおよびRの各々が疎水性置換基である、方法。
(項目12) R、R、RおよびRの各々が、以下からなる群
Figure 2011195590

から独立して選択される、項目11に記載の方法。
(項目13) 項目11に記載の方法であって、RおよびRが、
Figure 2011195590

であり、そして前記化合物が、以下からなる群
Figure 2011195590

から選択される、方法。
(項目14) 前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが以下の立体配置:
Figure 2011195590

を有する、項目11に記載の方法。
(項目15) 前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが以下の式:
Figure 2011195590

を有し、ここで、Rが以下からなる群
Figure 2011195590

から選択される、項目7に記載の方法。
(項目16) 前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが以下の立体配置:
Figure 2011195590

を有する、項目15に記載の方法。
(項目17) 前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが
Figure 2011195590

である、項目16に記載の方法。
(項目18) 項目3に記載の方法であって、前記化合物が、以下からなる群
Figure 2011195590

、エポキソミシン、PS−341、NLVS、PSIエポキシド、ラクトシスチン、PTXおよびペプチドアルデヒドからなる群から選択される、方法。
(項目19) 項目3に記載の方法であって、前記化合物が、以下の式:
Figure 2011195590

を有し、ここで、ヘッド部分が、前記プロテアソームの触媒性キモトリプシン部位と不可逆的に反応し;
Aは独立してCO−NHまたはその同配体であり;
Rは独立して、ヒドロカルビルであり;
Xは極性基であり;そして
n=0〜2である、方法。
(項目20) Rが、ハロ基、−OR、−SR、−NR、=O、−COR、−OCOR、−NHCOR、−NO、−CN、および−CFからなる群から選択される置換基を含む、項目19に記載の方法。
(項目21) Xが保護されている、項目19に記載の方法。
(項目22) 項目1に記載の方法であって、前記被験体が、骨粗しょう症、骨折または骨欠損、原発性上皮小体亢進症または続発性上皮小体機能亢進症、歯周病または歯周欠損、転移性骨疾患、溶骨性骨疾患、整形手術後、義関節手術後、および歯の移植後からなる群から選択される状態によって特徴付けられる、方法。
(項目23) 骨成長を促進するかまたは骨の再吸収を抑制する1つ以上の薬剤をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目24) 項目23に記載の薬学的組成物であって、前記薬剤が、骨形態形成因子、抗再吸収薬剤、骨原性因子、軟骨由来形態形成タンパク質、成長ホルモン、エストロゲン、ビスホスホネート、スタチンおよび分化因子からなる群から選択される、方法。
(項目25) 哺乳動物被験体の、毛成長を刺激することによって利益を受ける状態を処置するための方法であって、該方法が、該処置を必要とする哺乳動物被験体に、有効量の、NF−κBの活性を阻害するかまたはプロテアソーム活性を阻害するかまたはこれらのタンパク質の産生を阻害する化合物を投与する工程を包含する、方法。
(項目26) 前記化合物が、プロテアソーム活性を阻害するかまたはプロテアソームタンパク質の産生を阻害する、項目25に記載の方法。
(項目27) 前記化合物が、前記プロテアソームのトリプシン様活性またはPGPH活性を阻害する、項目26に記載の方法。
(項目28) 前記化合物が、ラクトシスチンまたはペプチジルアルデヒドである、項目25に記載の方法。
(項目29) 骨疾患、歯病理学的状態または変形性関節症を処置するための薬学的組成物であって、該組成物が、NF−κBの活性を阻害するかまたはプロテアソーム活性を阻害するかまたはこれらのタンパク質の産生を阻害する化合物を含み、該化合物が、該イソプレノイド経路を阻害しない、薬学的組成物。
(項目30) 前記化合物が、プロテアソーム活性を阻害するかまたはプロテアソームタンパク質の産生を阻害する、項目29に記載の薬学的組成物。
(項目31) 前記化合物が、前記プロテアソームのキモトリプシン様活性を阻害する、項目30に記載の薬学的組成物。
(項目32) 前記化合物が、少なくとも3つのアミノ酸および前記プロテアソームのキモトリプシン様触媒性部位のトレオニン残基と反応するC末端官能基を有するペプチドである、項目31に記載の薬学的組成物。
(項目33) 前記C末端官能基が、エポキシド、−B(OR)基、−S(OR)基および−SOOR基からなる群から選択され、ここで、RがH、アルキル(C1〜6)またはアリール(C1〜6)である、項目32に記載の薬学的組成物。
(項目34) 前記ペプチドがペプチドα’,β’−エポキシケトンである、項目32に記載の薬学的組成物。
(項目35) 項目34に記載の薬学的組成物であって、前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが、以下の式:
Figure 2011195590

を有し、ここで、R、R、RおよびRの各々が疎水性置換基である、薬学的組成物。
(項目36) 前記ペプチドα’,β’−エポキシケトンが以下の式:
Figure 2011195590

を有し、ここで、Rが以下からなる群
Figure 2011195590

から選択される、項目34に記載の薬学的組成物。
(項目37) 項目31に記載の薬学的組成物であって、前記化合物が、以下の式:
Figure 2011195590

を有し、ここで、ヘッド部分が、前記プロテアソームの触媒性キモトリプシン部位と不可逆的に反応し;
Aは独立してCO−NHまたはその同配体であり;
Rは独立して、ヒドロカルビルであり;
Xは極性基であり;そして
n=0〜2である、薬学的組成物。
(項目38) 前記化合物が、ラクトシスチン、ペプチジルアルデヒド、PTX、エポキソミシンまたはPSIエポキシドである、項目29に記載の薬学的組成物。
(項目39) 毛成長を刺激することによって利益を受ける状態を処置するための薬学的組成物であって、該組成物が、NF−κBの活性を阻害するかまたはプロテアソーム活性を阻害するかまたはこれらのタンパク質の産生を阻害する化合物を含む、薬学的組成物。
(項目40) 前記化合物が、プロテアソーム活性を阻害するかまたはプロテアソームタンパク質の産生を阻害する、項目39に記載の薬学的組成物。
(項目41) 前記化合物が、前記プロテアソームのトリプシン様活性またはPGPH活性を阻害する、項目40に記載の薬学的組成物。
(項目42) 前記化合物が、ラクトシスチンまたはペプチジルアルデヒドである、項目39に記載の薬学的組成物。
(項目43) 骨成長を増強するかまたは毛成長を刺激する化合物を同定するための方法であって、該方法は、以下の工程を包含する:
NF−κB活性を阻害する該化合物の能力を決定するためのアッセイに該化合物を供し、それにより、NF−κBの活性を阻害する化合物が、骨成長を増強するかまたは毛成長を刺激する化合物として同定される工程;または
NF−κBの産生を阻害する該化合物の能力を決定するためのアッセイに該化合物を供し、それにより、NF−κBの産生を阻害する化合物が、骨成長を増強するかまたは毛成長を刺激する化合物として同定される工程;または
プロテアソーム活性を阻害する該化合物の能力を評価するためのアッセイに候補化合物を供し、それにより、プロテアソーム活性を阻害する化合物が、骨成長を増強するかまたは毛成長を刺激する化合物として同定される工程;または
プロテアソーム活性を有する酵素の産生を阻害する該化合物の能力を評価するためのアッセイに候補化合物を供し、それにより、プロテアソーム活性を有する酵素の産生を阻害する化合物が、骨成長を増強するかまたは毛成長を刺激する化合物として同定される工程。
(項目44) 項目43に記載の方法であって、阻害される前記プロテアソーム活性が、キモトリプシン様活性、トリプシン様活性、PGPH活性およびその組み合わせからなる群から選択される、方法。
(発明の開示) 本発明は、骨形成性の試薬および毛の成長を刺激する試薬のレパートリーに、プロテアソーム活性に関係している鍵となるタンパク質および酵素を阻害し、そして核転写因子であるNF−κBの活性を低下させ、従って骨または毛の成長を刺激する薬物を提供することによって、付け加える。本発明に従うと、本発明者らは、プロテアソームタンパク質の機能の阻害、および骨の細胞におけるNF−κBのより少ない程度の阻害が、骨の成長を増大させるように、そして毛嚢を形成および刺激するように導くことを、発見した。毛に対する効果はまた、NF−κBインヒビターの阻害によっても示される。このように、そのプロテアソームタンパク質またはNF−κBを阻害する能力について候補の化合物を評価することによって、骨および毛の成長の同化作用の試薬を同定するために有用な手段を提供する。
従って、本明細書は、プロテアソーム活性を阻害するそれらの能力を評価することによって、骨の成長を刺激する骨形成性の化合物および毛の成長を刺激する化合物を同定する方法、ならびに転写因子であるNF−κBの活性を阻害する(好ましくは、プロテアソーム活性を阻害する)それらの能力を評価することによって毛の成長を刺激する化合物を同定する方法を提供する。プロテアソーム中に含まれる酵素の産生をインサイチュで阻害するかまたはNF−κBの産生を阻害する化合物(好ましくは、プロテアソームの酵素)もまた、本発明の方法において有用である。一旦、これらの活性を阻害する化合物が同定されると、これらは、本発明のさらなる局面−−適切な細胞を同定された化合物と接触させることによって、骨または毛の成長を刺激するための方法において使用され得る。細胞性の接触は、インビボでの投与を含み得、そして従って、本発明の化合物は、退行性の骨の疾患、骨折、歯の問題、禿頭症、脱毛症などを処置することにおいて有用である。これらの方法は、プロテアソーム活性のインヒビター、または転写因子NF−κBの活性のインヒビター(好ましくは、プロテアソーム酵素のインヒビター、またはプロテアソーム酵素もしくはNF−κBの産生のインヒビター(好ましくは、プロテアソーム酵素))として同定された化合物を用いて、本発明に従って行われる。
本発明により、毛成長を刺激することによって利益を受ける状態を処置するための薬学的組成物が提供される。
図1は、イソプレノイド経路の模式図を示す。
(発明の実施の態様)
本発明に従うと、骨の不全を罹患している被験体における骨の不全(骨粗鬆症、骨折、骨溶解性の病変、および分節の骨の欠損)を処置する方法が提供される。上記の方法は、上記の被験体に対して、骨の成長を刺激するために十分な量で、プロテアソーム活性および機能、またはこのタンパク質の産生を阻害する化合物を投与する工程を包含する。NF−κBのインヒビターもまた意図される。
本発明に従うと、毛の成長の障害を処置する方法もまた提供される。毛の成長の障害は、存在している毛嚢の毛を押出す能力における欠損の結果であり得るか、または毛嚢自体の数における不全の結果であり得る。「毛の成長の刺激」は、これが長さおよび/または同じ数の毛嚢による濃度における成長の速度の増大、増大した毛嚢の数が原因で生じる成長、またはこれらの両方の結果であるかどうかにかかわらず、被験体の特定の部分の毛の容量を増大させることをいう。毛嚢の数は、存在している毛嚢をさらに活性化することによって、または皮膚の特定の領域の毛嚢の出現もしくは増殖を刺激することによって、増強させられ得る。
本明細書中で使用される場合は、「被験体」は、ヒトならびに他の動物種(例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、げっ歯類、など)を含む。被験体が、骨の成長または毛の成長を刺激することを望んでいることが、適切であることが当業者によって理解される。従って、一般的には、例えば、毛の成長の刺激は、このような成長を適切に示す動物についてほとんどの例において確認される。
本明細書中で使用される場合は、「処置する」または「処置」は、骨の欠損の症状の発症を延期すること、および/または発症するかまたは発症することが予想されるこのような症状の重篤度を減少させることを含む。これらの用語はさらに、存在している骨または軟骨の欠損の症状を緩和すること、さらなる症状を予防すること、症状の根底に有る代謝による原因を緩和するかまたは予防すること、骨の再吸収を予防または逆転させること、ならびに/あるいは骨の成長を助長することを含む。従って、この用語は、有益な結果が、軟骨、骨、または骨格の欠損を有している脊椎動物の被験体に、またはこのような欠損を発症する可能性がある脊椎動物の被験体について確認されていることを示す。
「骨の欠損」は、骨の再吸収に対する骨の形成の比における不均衡を意味する。その結果、改変されない場合には、被験体は、所望されるよりも少ない骨を示すか、または被験体の骨は、不完全であり、そして所望されるよりも密集(coherent)していない。骨の欠損はまた、骨折によって、外科的な介入によって、または歯の疾患もしくは歯周病によって生じ得る。「軟骨の欠損」によって、損傷した軟骨、所望されるよりも少ない軟骨、または不完全でありそして所望されるよりも密集していない軟骨が意味される。「骨の障害」は、骨の欠損および軟骨の欠損の両方を含む。
本発明のアッセイによって同定された化合物の代表的な使用は、以下を含む:骨の欠損および不全の修復(例えば、閉じている、開いている、および結合していない骨折において生じるもの);閉じている、および開いている骨折の整復における予防的な使用;形成外科手術における骨の治癒の促進;非セメント補綴関節および歯の移植物中への骨の増殖の刺激;閉経前の女性におけるピークの骨質量の増大;成長不良の処置、歯周病および欠損の処置、ならびに他の歯の修復プロセス;伸延骨形成の間の骨の形成の増大;ならびに他の骨格の障害(例えば、年齢に関係する骨粗鬆症、閉経後の骨粗鬆症、グルココルチコイドによって誘導される骨粗鬆症、または休止状態骨粗鬆症および関節炎、あるいは骨の形成の刺激によって有益である任意の他の状態。本発明の化合物はまた、先天的な、外傷によって誘導される、または外科手術による骨の切除の修復において(例えば、ガンの処置)、ならびに美容外科手術においても有用であり得る。さらに、本発明の化合物は、軟骨の欠損または障害を限定または処置するために使用され得、そして創傷の治癒または組織の修復において有用であり得る。
毛の成長の刺激のための「処置する」または「処置」によって有益である状態として、男性のパターン禿頭症、化学療法によって誘導される脱毛症、加齢によって生じる毛の菲薄化、毛の被覆率の欠損を生じる遺伝的な障害が挙げられ、そして動物においては、低温からのさらなる保護を提供する。従って、ヒトでの使用は、主に美容上で有利であり得るが、動物での使用は、同様に治療的であり得る。
本発明の組成物は、全身的または局所的に投与され得る。全身的な使用については、本明細書中の化合物は、従来の方法に従って、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内、腹膜内、鼻腔内、または経皮的)または腸に(例えば、経口または直腸)送達のために処方される。静脈内投与は、一連の注射によって、または延長された期間にわたる連続的な注入により得る。注射または他の別々に配置された投与の他の経路による投与は、毎週または1日に1回から3回までの範囲の間隔で行われ得る。あるいは、本明細書中に開示されている化合物は、周期的な様式(開示される化合物の投与;続いて、投与しない;続いて開示される化合物の投与、など)で投与され得る。処置は、所望される結果が達成されるまで継続される。一般的には、薬学的処方物は、薬学的に受容可能なビヒクル(例えば、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、水中の5%のデキストロース、微量金属を含有しているホウ酸緩衝化生理食塩水など)と組合せて、本発明の化合物を含む。処方物はさらに、1つ以上の賦形剤、保存料、可溶化剤、緩衝剤、バイアルの表面上でのタンパク質の損失を防ぐためのアルブミン、潤滑剤、増量剤、安定剤などを含み得る。処方の方法は、当該分野で周知であり、そして例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、最新版、Mack Publishing Co.,Easton PA(これは、本明細書中で参考として援用されている)に開示されている。本発明での使用のための薬学的組成物は、滅菌の、非発熱性の液体の溶液または懸濁物、コーティングされたカプセル、坐剤、凍結乾燥させられた散剤、経皮パッチの形態、または当該分野で公知の他の形態であり得る。局所的な投与は、損傷もしくは欠損の部位での注射により得るか、またはその部位での固体のキャリアの挿入もしくは接着により得るか、または粘性の液体の直接的な局所的な適用などにより得る。局所投与については、送達ビヒクルは、好ましくは、骨または軟骨を成長させるためのマトリックスを提供し、そしてより好ましくは、有害な影響を伴うことなく被験体によって吸収され得るビヒクルである。
本明細書中の化合物の創傷部位への送達は、本明細書中で参考として援用されている、PCT公開第WO93/20859号に記載されているもののような、制御放出組成物の使用によって増強され得る。このタイプのフィルムは、補綴デバイスおよび外科的な移植物についてのコーティングとして特に有用である。例えば、フィルムは、外科的なネジ、ロッド、ピン、プレートなどの外表面をラップで包まれ得る。このタイプの移植可能なデバイスは、整形外科手術において慣用的に使用されている。このフィルムはまた、骨充填材料(例えば、ヒドロキシアパタイトブロック、鉱物質除去骨マトリックスプラグ、コラーゲンマトリックスなど)をコーティングするために使用され得る。一般に、本明細書中に記載されているようなフィルムまたはデバイスは、骨折部位で骨に対して適用される。適用は、一般的には、標準的な外科手術手順を使用した、骨の中への移植、または表面への接着による。
上記のコポリマーおよびキャリアに加えて、生分解性のフィルムおよびマトリックスは、他の活性であるかまたは不活性な成分を含み得る。特に目的とするのは、組織の増殖または浸潤を促進する薬剤(例えば、増殖因子)である。この目的のための例示的な増殖因子として、上皮増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、トランスフォーミング増殖因子(TGF)、副甲状腺ホルモン(PTH)、白血病阻害因子(LIF)、インシュリン様増殖因子(IGF)などが挙げられる。骨の増殖を促進する因子(例えば、骨の形態形成タンパク質(米国特許第4,761,471号;PCT公開第WO90/11366号)、オステオゲニン(Sampathら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1987)84:7109−13)およびNaF(Tencerら、J.Biomed.Mat.Res.(1989)23:571−89))もまた、好ましい。生分解性のフィルムまたはマトリックスとして、硫酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、ポリ乳酸、ポリ無水物、骨または皮膚のコラーゲン、純粋なタンパク質、細胞外マトリックス成分など、およびそれらの組合せが挙げられる。このような生分解性の材料は、所望される機械的、美容的、または組織もしくはマトリックスの界面の特性を提供するように、非生分解性の材料と組合せて使用され得る。
本発明の化合物の送達のための代替の方法としては、ALZET浸透圧ミニポンプ(Alza Corp.,Palo Alto,CA);持続放出マトリックス材料(例えば、Wangら(PCT公開第WO90/11366号)に開示されているもの));電気的に荷電したデキストランビーズ(Baoら(PCT公開第WO92/03125号)に開示されている通り);コラーゲンに基づく送達システム(例えば、Ksanderら、Ann.Surg.(1990)211(3):288−94に開示されている通り);メチルセルロースゲルシステム(Beckら、J.Bone Min.Res.(1991)6(11):1257−65に開示されている通り);アルギネートに基づくシステム(Edelmanら、Biomaterials(1991)12:619−26に開示されている通り)などの使用が挙げられる。骨の中での持続された局所的な送達のための当該分野で周知の他の方法として、含浸され得る多孔性のコーティングされた金属補綴物、および治療用組成物がその中に取り込まれている固体のプラスチックのロッドが挙げられる。
本発明の化合物はまた、骨の吸収を阻害する薬剤と組合せて使用され得る。抗再吸収薬剤(例えば、エストロゲン、ビスホスホネート、およびカルシトニン)が、この目的のために好ましい。より詳細には、本明細書中で開示されている化合物は、骨の欠損の状態の補正を得るために十分な時間(例えば、数ヶ月から数年)の間投与され得る。一旦、骨の欠損状態が補正されると、脊椎動物には、補正された骨の状態を維持するために抗再吸収化合物が投与され得る。あるいは、本明細書中で開示される化合物は、周期的な様式(開示される化合物の投与、続いて、抗再吸収化合物の投与、続いて開示される化合物の投与など)で抗再吸収化合物とともに投与され得る。
さらなる処方物においては、従来の調製物(例えば、以下に記載される従来の調製物)が使用され得る。
水性の懸濁物は、薬学的に受容可能な賦形剤(懸濁剤(例えば、メチルセルロース);および湿潤剤(例えば、レシチン、リゾレシチン、または長鎖の脂肪アルコール)を含む)と組合せて、有効成分を含有し得る。上記の水性の懸濁物はまた、保存料、着色料、矯味矯臭剤、甘味料などを、産業的な基準に従って含有し得る。
局所的および局部での適用のための調製物は、エアゾールスプレー、ローション、ゲル、および軟膏を、低級脂肪族アルコール、ポリグリコール(例えば、グリセロール、ポリエチレングリコール、脂肪酸のエステル、油、および脂肪)、ならびにシリコーンを含み得る、薬学的に適切なビヒクル中に含有する。調製物はさらに、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸またはトコフェロール)および保存料(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エステル)を含有し得る。
非経口調製物は、特に、無菌の、または滅菌された生成物を含有する。活性な化合物および任意の周知の注射可能なキャリアを含有している注射可能な組成物が、提供され得る。これらは、浸透圧を調節するための塩を含有し得る。
所望される場合は、骨形成性の薬剤は、種々の病理学的状態の処置における使用のためのリポソームを調製する報告された方法の任意のものによって、リポソーム中に取り込まれ得る。本発明の組成物は、マクロファージ、単球、ならびにリポソーム組成物を取り込む他の細胞および組織および器官に対して、これらの化合物を指向させるために、リポソーム中に取り込まれた上記の化合物を利用し得る。本発明のリポソームに取り込まれた化合物は、より少ない用量の化合物の効率的な使用を可能にするために、非経口投与によって利用され得る。リガンドはまた、リポソームの特異性に対してさらに焦点を合わせるために取り込まれ得る。
適切な従来のリポソーム調製方法として以下が挙げられるがこれらに限定されない:Bangham,A.D.ら、J.Mol.Biol.(1965)23:238−252、Olson,F.ら、Biochim Biophys Acta(1979)557:9−23、Szoka,F.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1978)75:4194−4198、Kim,S.ら、Bichim.Biophys.Acta.(1983)728:339:348、およびMayerら、Biochim.Biophys.Acta.(1986)858:161−168によって開示されている方法。
リポソームは、天然の供給源(例えば、卵、植物、または動物の供給源)に由来するリン脂質(例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、スフィンゴミエリン、ホスファチジルセリン、またはホスファチジルイノシトールなど)を含めた、従来の合成また天然のリン脂質リポソーム材料の任意のものと組合せた本発明の化合物から作製され得る。また使用され得る合成のリン脂質として、以下が挙げられるがこれらに限定されない:ジミリストイルホスファチジルコリン、ジオレイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、およびジステアロイルホスファチジルコリン、および対応する合成のホスファチジルエタノールアミン、およびホスファチジルグリセロール。コレステロールまたは他のステロール、コレステロールヘミスクシネート、糖脂質、セレブロシド、脂肪酸、ガングリオシド、スフィンゴ脂質、1,2−ビス(オレオイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニオ)プロパン(DOTAP)、N−[1−(2,3−ジオレオイル)プロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、ならびに他の陽イオン性脂質が、当業者に公知であるように、リポソーム中に取り込まれ得る。リポソーム中で使用されるリン脂質および添加物の相対的な量は、所望される場合、変更され得る。好ましい範囲は、リン脂質の約60から90モルパーセントまでであり;コレステロール、コレステロールヘミスクシネート、脂肪酸、または陽イオン性脂質が、0から50モルパーセントの範囲の量で使用され得る。リポソームの脂質層中に取り込まれる本発明の化合物の量は、約0.01から約50モルパーセントまでの範囲の脂質の濃度で変更され得る。
上記の処方物を有するリポソームは、モノクローナル抗体または標的について特異的な他のリガンドの取り込みによって、それらの意図される標的についてなおよりさらに特異的にされ得る。例えば、BMPレセプターに対するモノクローナル抗体が、Leserman,L.ら、Nature(1980)288:602−604の方法によってリポソーム中に取り込まれたホスファチジルエタノールアミン(PE)への連結によって、リポソーム中に取り込まれ得る。
開示される化合物の獣医学的使用もまた、上記に示されるように意図される。このような使用は、家畜動物、家畜、およびサラブレッドのウマの毛または柔毛に関連している骨または軟骨の不全または欠損の処置を含む。
本発明の化合物は、インビトロまたはエキソビボのいずれかで、骨を形成する細胞またはそれらの前駆体の増殖を刺激するために、あるいは骨を形成する細胞の前駆体の分化を誘導するために、使用され得る。本明細書中に記載される化合物はまた、標的組織または標的器官の環境を、骨を形成する細胞をこのような細胞を必要としている環境に対して誘引するように改変し得る。本明細書中で使用される場合は、用語「前駆体細胞」は、分化の経路が拘束されているが、一般的には、成熟した完全に分化した細胞としてのマーカーも機能も発現していない細胞をいう。本明細書中で使用される場合は、用語「間葉細胞」または「間葉幹細胞」は、何回も分裂し得、そしてその子孫が骨格組織(軟骨、骨、腱、靭帯、骨髄支質、および結合組織を含む)を生じる多能性の前駆細胞をいう(A.Caplan,J.Orthop.Res.(1991)9:641−50を参照のこと)。本明細書中で使用される場合は、用語「骨形成性細胞」は、骨芽細胞および骨芽細胞の前駆体細胞を含む。より詳細には、開示される化合物は、骨髄の間葉細胞を含有している細胞集団を刺激し、それによってその細胞集団中の骨形成性細胞の数を増大させるために有用である。好ましい方法においては、造血細胞は、細胞の集団から、開示される化合物での刺激の前または後のいずれかに採取される。このような方法の実施を通じて、骨形成性細胞は増大し得る。増大した骨形成性細胞は、それを必要としている脊椎動物被験体中に注入(または再注入)され得る。例えば、被験体自身の間葉幹細胞が、エキソビボで本発明の化合物に対して暴露され得、そして、骨形成性細胞のさらなる増殖および/または分化が免疫拒絶を伴うことなく生じ得る、被験体の所望される部位に対して得られた骨形成性細胞が注入され得るかまたはそこに対して指向され得る。あるいは、開示される化合物に対して暴露される細胞集団は、不死化されたヒトの胎児の骨芽細胞または骨形成性細胞であり得る。このような細胞が脊椎動物の被験体中に注入されるかまたは移植される場合には、これらの非自己細胞を「免疫防御」すること、またはレシピエントを免疫抑制(好ましくは、局所的に)して、移植および骨もしくは軟骨の修復を増強することが、有利であり得る。
上記に記載されるように、本発明の化合物はまた、存在している毛嚢からのその形成速度を増強すること、不活性な毛嚢を刺激すること、さらなる毛嚢の産生を達成すること、または上記のいくつかの組合せによって、あるいは現在理解されていても理解されていなくてもよい任意の他の機構によってのいずれかによって、毛の成長を刺激するために使用され得る。
本発明の範囲内では、組成物の「有効量」は、統計学的に有意な効果を生じる量である。例えば、治療的な使用のための「有効量」は、骨折の修復における治癒速度の臨床的に有意な増大;骨粗鬆症における骨の喪失の逆転;軟骨の欠損または障害の逆転;骨粗鬆症の発症の予防または遅延;骨折の偽関節および伸延骨形成における骨の形成の刺激および/または増大;補綴デバイス中への骨の増殖の増大および/または加速;ならびに歯の欠損の修復を提供するために必要とされる、本明細書中の活性な化合物を含有している組成物の量である。毛の増殖を刺激することにおける使用のための「有効量」は、毛の長さまたは密度に関して所望される効果を提供する量である。このような有効量は、慣用的な最適化技術を使用して決定され、そして処置される特定の状態、患者の状態、投与の経路、処方物、および医師の判断、ならびに当業者に明らかである他の因子に依存する。本発明の化合物について必要とされる投与量(例えば、骨の形成の増大が所望される骨粗鬆症において)は、処置グループとコントロールグループとの間の骨の質量における統計学的に有意な差異として、証明される。骨の質量におけるこの差異は、例えば、処置グループにおける骨の質量において5〜20%以上の増大として、見られ得る。治癒における臨床的に有意な増大の他の測定値として、例えば、破壊強度および張力についての試験、破壊強度およびねじれ率、4点屈曲、骨の生検における増大した結合性、ならびに当業者に周知の他の生体力学的な試験が挙げられ得る。処置のレジメンについての一般的な指針は、目的の疾患の動物モデルにおいて行われる実験から得られる。毛の増殖の刺激に関して良好に処置された被験体とコントロールとの間の差異は、一般的には、直接的な観察によって確認され得る。
本発明の化合物の投与量は、処置の必要性の程度および重篤度、投与される化合物の活性、被験体の一般的な健康状態、および当業者に周知の他の考慮要因に従って変化する。一般的には、これらは、約0.1mg/kg〜1000mg/kgまで、そしてより好ましくは、約1mg/kgから約200mg/kgまでの経口用量としての毎日の基準で、代表的なヒトに対して投与され得る。非経口用量は、経口用量の約20〜100%である。経口投与は、その状態が骨の欠損であるほとんどの例において好ましくあり得る(容易さ、患者の受容性などの理由のために)が、代替の投与方法が、選択された化合物および選択された欠損または疾患について適切であり得る。一般的には局所的な効果のみが所望される場合には、局所的な投与が毛の増殖を刺激するために好ましいが、全身的な処置もまた、いくつかの例においては好適であり得る。
(本発明において有用である化合物についてのアッセイ)
化合物がプロテアソーム活性を阻害する能力を評価するためのアッセイ、およびNF−κB活性のインヒビターについてのアッセイは、当該分野で周知である。2つの代表的な(限定的ではないが)アッセイが、以下に記載される。
(プロテアソーム活性の評価)
プロテアソーム阻害活性は、本明細書中以下の実施例5に記載されているアッセイによって最も便利に測定される。このアッセイは、蛍光発生性のペプチド基質とともに、可能性のあるインヒビターを、20S好熱性のプロテアソーム(これは、精製された形態で市販される)とともにインキュベートすることを含む。インヒビターの存在は、蛍光発生性のペプチドに対するプロテアソーム画分の作用によって生成される蛍光の量を減少させる。このアッセイは、Coux,O.ら、N Rev Biochem(1996)65:801;Adams,J.ら、Cancer Res(1999)59:2615;およびCraiu,A.ら、J.Biol.Chem.(1997)272:13437にさらに詳細に記載されている。さらなる報告は、Hilt,W.ら、Trans Biochem Sci(1996)21:96;Peters,J.,Trends Biochem Sci(1994)19:377;Maupin−Furlow,J.A.ら、J.Biol.Chem.(1995)270:28617;およびJensen,T.J.ら、Cell(1995)83:129に示されている。蛍光発生性の基質および精製されたプロテアソームは、例えば、CalBiochem,San Diego,CAから入手可能である。
(NF−κB活性のアッセイ)
細胞は、種々の濃度の化合物で処理され、そして核抽出物が調製される。簡潔には、細胞は、リン酸緩衝化生理食塩水で洗浄され、そして溶解緩衝液(0.6%のNonidet P−40、150mMのNaCl、10mMのTris−HCl、pH7.9、1mMのEDTA、0.5mMのDTT、およびプロテアーゼインヒビターの混合物(Complete(TM)、Boehringer Mannheim))中に再懸濁させられる。氷上で15分間のインキュベーションの後、核が遠心分離によって回収される。ペレットは、核抽出緩衝液(10mMのHepes、pH7.9、420mMのNaCl、0.1mMのEDTA、1.5mMのNgCl、0.5mMのDTT、プロテアーゼインヒビター(Complete(TM)、Boehringer Mannheim)、25%のグリセロール)中に再懸濁させられ、そして4℃で30分間インキュベートされる。上清が回収され、そして10mMのTri−HCl、pH7.5、50mMのNaCl、5mMのMgCl、1mMのEDTA、1mMのDTT、および20%のグリセロールを含有している緩衝液中で透析される。透析後、核抽出物は、沈殿したタンパク質を除去するために遠心分離され、そしてアリコートが、−70Cで保存される。核抽出物中のタンパク質濃度は、色素結合アッセイキット(Bio−Rad)を使用してBradfordの方法によって測定される。
電気泳動移動度シフトアッセイのためのプローブは、NF−κBに特異的なコンセンサス配列を含有している、32Pで標識された二本鎖のオリゴヌクレオチドである(Promega)。核抽出物(5μg)は、10mMのTris−HCl、pH7.5、50mMのNaCl、2.5mMのDTT、0.5mMのEDTA、1mMのMgCl、4%のグリセロール、および5μgのポリ(dI−dC)を含有している20ulの反応混合物中で予めインキュベートされる。室温で10分後、10〜20fmolのプローブが添加され、そしてさらに20分間インキュベートされる。DNA−タンパク質複合体が、5%のポリアクリルアミド/0.5×TBEゲル(45mMのTris−HCl、45mMのホウ酸、1mMのEDTA)上で遊離のオリゴヌクレオチドから分離される。電気泳動後、ゲルが乾燥させられ、そしてオートラジオグラフに供される。
(産生の阻害についてのアッセイ)
プロテアソーム活性を有している酵素の産生を阻害する化合物またはNF−κBの産生を阻害する化合物が、候補の化合物の存在下および非存在下でのこれらのタンパク質の産生のレベルを測定することによって評価され得る。産生のレベルは、例えば、産生されたタンパク質のレベルについてのイムノアッセイを使用して、インビトロのシステムで容易に測定され得る。このようなタンパク質のレベルはまた、例えば、評価される細胞中のタンパク質のメチオニン標識およびサイズ分離を利用することによって、評価され得る。測定のために便利なレベルのタンパク質の産生を達成するためには、実質的な量が産生されるように関連する酵素またはNF−κBについての組換え発現システムを使用することが有利である。
NF−κBまたはプロテアソーム酵素の産生を阻害するための代表的なアプローチとして、アンチセンス技術の使用、またはこの遺伝子の発現に関係している二本鎖形態のヌクレオチド配列との三重鎖の形成が挙げられる。さらに、種々の低分子もまた、この産生を阻害し得る。
(スクリーニングアッセイ−骨)
本発明の方法において使用される化合物の骨形成性の活性は、インビトロでのスクリーニング技術(例えば、骨の形態形成タンパク質に関係しているプロモーターに結合させられたレポーター遺伝子の転写の評価)を使用して、または代替のアッセイにおいて確認され得る。
(ABAスクリーニングアッセイ)
骨の形成を刺激する化合物がBMPプロモーター(内因的に産生される骨の形態形成因子の産生の代用物)に連結されたレポーター遺伝子の発現を刺激し得ることの実証による、骨の形成を刺激する化合物についての迅速なスループットスクリーニング試験が、1995年6月2日に出願された米国出願第08/458,434号に記載されている。その全ての内容は、本明細書中で参考として援用されている。このアッセイはまた、Ghosh−Choudhery,N.ら、Endocrinology(1996)137:331−39の、不死化されたマウスの骨芽細胞(T−抗原の発現を駆動するBMP2プロモーターを含むトランスジーンを発現するマウスに由来する)の研究の一部として記載されている。この研究においては、不死化された細胞は、マウスのBMP2プロモーター(−2736/114bp)によって駆動されるルシフェラーゼレポーター遺伝子を含有しているプラスミドで安定にトランスフェクトされ、そして組換えのヒトのBMP2に対して用量依存性の様式で応答した。
簡潔には、このアッセイは、骨の形態形成タンパク質(特に、BMP2またはBMP4)のプロモーターがレポーター遺伝子(代表的には、ルシフェラーゼ)に対して結合されている構築物で、永久にまたは一時的に形質転換された細胞を利用する。これらの形質転換された細胞は、次いで、レポーター遺伝子の産物の産生について評価される;BMPプロモーターを活性化する化合物は、レポータータンパク質の産生を駆動する。これは、容易にアッセイされ得る。数千もの化合物が、この迅速なスクリーニング技術に供されており、そしてごくわずかな割合のものだけが、ビヒクルによって産生されるよりも5倍多いレベルのレポーター遺伝子の発現を誘発し得る。BMPプロモーターを活性化する化合物は、それぞれのグループのメンバーが、不活性な化合物中には存在しない特定の構造的な特徴を共有するグループに分けられる。活性な化合物(「BMPプロモーター−活性化合物」または「活性な化合物」)は、骨または軟骨の増殖を促進することにおいて有用であり、従って、骨または軟骨の増殖を必要としている脊椎動物の処置において有用である。
BMPプロモーター−活性化合物は、特異性および毒性を試験する種々の他のアッセイにおいて試験され得る。例えば、非BMPプロモーターまたは応答エレメントが、レポーター遺伝子に対して連結され得、そして適切な宿主細胞中に挿入され得る。細胞傷害性は、例えば、BMPプロモーター−および/または非BMPプロモーター−レポーター遺伝子を含有している細胞の、可視的なまたは顕微鏡による試験によって決定され得る。あるいは、細胞による核酸および/またはタンパク質の合成がモニターされ得る。インビボでのアッセイについては、組織が採取され得、そして可視的にまたは顕微鏡によって試験され得、そして必要に応じて、組織学的な試験を容易にする色素または染料と組合せて試験され得る。インビボでのアッセイ結果を評価することにおいては、従来の医学的な化学/動物モデル技術を使用して、試験化合物の生体分布を試験することもまた有用であり得る。
(新生児のマウスの頭蓋冠アッセイ(インビトロ))
骨の再吸収または骨の形成についてのアッセイは、Gowen M.およびMundy G.、J Immunol(1986)136:2478−82によって記載されているものと同様である。簡潔には、誕生の4日後、ICR Swiss白色マウスの子供の前頭骨および頭頂骨が顕微解剖によって採取され、そして矢状縫合にそって分離される。再吸収についてのアッセイにおいては、骨は、BGJb培地(Irvine Scientific,Santa Ana,CA)および0.02%(またはそれよりも低い濃度)のβ−メチルシクロデキストリン中でインキュベートされる。ここでは、培地は、試験基質またはコントロール基質をもまた含む。アッセイが骨の形成を評価するために行われる場合には、使用される培地は、6μg/mlのインシュリン、6μg/mlのトランスフェリン、6ng/mlの亜セレン酸、それぞれ、1.25および3.0mMのカルシウムおよびリン酸濃度が補充された、FittonおよびJackson Modified BGJ Medium(Sigma)であり、そして100μg/mlの濃度までのアスコルビン酸が2日ごとに添加される。インキュベーションは、37℃で、5%のCOおよび95%の空気の加湿大気中で、96時間行われる。
この後、骨はインキュベーション培地から取り出され、そして10%の緩衝化ホルマリン中で24から48時間固定され、14%のEDTA中で1週間、鉱物質除去され、段階的なアルコールによって処理され;そしてパラフィンろう中に包埋される。頭蓋冠の3μmの切片が調製される。代表的な切片が、骨の形成または骨の再吸収の組織形態学的な評価のために選択される。骨の変化は、200μm離れて切断された切片について測定される。骨芽細胞および破骨細胞が、それらの特徴的な形態によって同定される。
他の補助的なアッセイが、試験化合物の非BMPプロモーター媒介効果を決定するためのコントロールとして使用され得る。例えば、有糸分裂促進活性が、プロモーターおよびルシフェラーゼレポーター遺伝子として血清応答エレメント(SRE)を特徴とするスクリーニングアッセイを使用して測定され得る。より詳細には、これらのスクリーニングアッセイは、SREによって媒介される経路(例えば、プロテインキナーゼC経路)を通じたシグナル伝達を検出し得る。例えば、骨芽細胞活性化因子SREルシフェラーゼスクリーニング、およびインシュリン模倣物SRE−ルシフェラーゼスクリーニングが、この目的のために有用である。同様に、cAMP応答エレメント(CRE)によって媒介される経路の試験化合物刺激もまた、アッセイされ得る。例えば、PTHおよびカルシトニン(2つの骨活性因子)のレセプターでトランスフェクトされた細胞は、上昇したcAMPレベルを検出するためのCRE−ルシフェラーゼスクリーニングにおいて使用され得る。従って、試験化合物のBMPプロモーターの特異性は、これらのタイプの補助的なアッセイの使用を通じて試験され得る。
(マウスの頭蓋冠の骨の増殖に対する化合物の影響のインビボでのアッセイ)
雄性のICR Swiss白色マウス(4〜6週齢、および体重13〜26g)が、1つのグループあたり4〜5匹のマウスを使用して、使用される。頭蓋冠の骨の増殖のアッセイは、本明細書中で参考として援用されている、PCT出願第WO95/24211号に記載されているように行われる。簡潔には、試験化合物または適切なコントロールビヒクルが、正常なマウスの右側の頭蓋冠の上の皮下組織中に注入される。代表的には、コントロールビヒクルは、化合物が可溶化されたビヒクルであり、そして5%のDMSOを含有しているPBSまたはTween(2μl/10ml)を含有しているPBSである。動物は、14日目に屠殺され、そして骨の増殖が、組織形態計測によって測定される。定量のための骨のサンプルは、隣接している組織をきれいに除去され、そして10%の緩衝化ホルマリン中で24から48時間の間固定され、14%のEDTA中で1〜3週間の間鉱物質除去され、段階的なアルコールを通じて処理され;そしてパラフィンろう中に包埋される。3〜5μmの頭蓋冠の切片が調製され、そして代表的な切片が、骨の形成および骨の再吸収に対する効果の組織形態測定による評価のために選択される。切片は、デジタル化プレート上に顕微鏡の画像を直接トレースするためのカメラルシダアタッチメントを使用して、測定される。骨の変化が、注射された側の頭蓋冠および注射されていない側の頭蓋冠の両方について、4つの隣接している1×1mmの視野にわたって、200μm離れて切断された切片について測定される。新しい骨は、その特徴的な織構造によって同定され、そして破骨細胞および骨芽細胞が、それらの特有の形態によって同定される。組織形態測定ソフトウェア(OsteoMeasure、Osteometrix,Inc.,Atlanta)が、デジタル入力を処理して細胞数を決定するために、そして面積または全周を測定するために使用される。
試験のための代表的な処置レジメは、数日間の繰り返される投与にわたって試験される化合物の適用を利用する。
(さらなるインビボでのアッセイ−骨)
リード化合物が、さらに、インビボでの用量アッセイを使用して完全な動物中で試験され得る。試験的な用量が、皮下、腹膜内、または経口投与によって達成され得、そして注射、徐放、または他の送達技術によって行われ得る。試験化合物の投与のための時間は、変化し得る(例えば、28日、および35日が適切であり得る)。例として、インビボでの経口または皮下の用量アッセイが以下のように行われ得る: 代表的な研究においては、70匹の3ヶ月齢の雌性のSprague−Dawleyラットが、体重が合わせられ、そして7つのグループに分けられる。それぞれのグループは10匹の動物を有する。これは、研究の最初に屠殺される動物のベースラインコントロールのグループ;ビヒクルのみを投与されるコントロールのグループ;PBSで処置されるコントロールのグループ;および骨の成長を促進することが公知の化合物(非タンパク質またはタンパク質)を投与されるポジティブコントロールのグループを含む。試験される化合物の3種の投与量レベルが、残る3つのグループに対して投与される。
簡潔には、試験化合物、ポジティブコントロールの化合物、PBS、またはビヒクルのみが、35日間の間1日に1回皮下投与される。全ての動物が、カルセイン(calcein)を、屠殺の9日前および2日前に注射される(カルセインの2回の注射が、それぞれ示される日に投与される)。毎週、体重が測定される。35日のサイクルの終わりに、動物が体重測定され、そして眼窩または心臓の穿刺によって採血される。血清のカルシウム、リン酸、オステオカルシン、およびCBCが測定される。両足の骨(前足および後足)ならびに腰椎が採取され、接着している軟らかい組織が洗い流され、そして周辺の定量的なコンピューター化されたトポロジー(pQCT;Ferretti,J.,Bone(1995)17:353S−64S)、二相エネルギーX線光吸収分析(DEXA;Laval−Jeantet A.ら、Calcif Tissue Intl(1995)56:14−18;J.Casezら、Bone and Mineral(1994)26:61−68)、および/または組織形態計測によって行われるように、評価のために70%のエタノール中で保存される。これにより、骨再構築における試験化合物の効果が評価され得る。
リード化合物はまた、インビボでの用量アッセイを使用して、緊急に卵巣切除された動物中(予防モデル)で、試験され得る。このようなアッセイはまた、コントロールとしてエストロゲンで処置されたグループを含み得る。例示的な皮下での用量アッセイは、以下のように行われる: 代表的な研究においては、80匹の3ヶ月齢の雌性のSprague−Dawleyラットが、体重が合わせられ、そして8つのグループに分けられる。それぞれのグループは10匹の動物を有する。これは、研究の最初に屠殺される動物のベースラインコントロールのグループ;3つのコントロールのグループ(擬似卵巣切除された(擬似OVX)+ビヒクルのみ;卵巣切除された(OVX)+ビヒクルのみ;PBSで処置したOVX);およびコントロールのOVXグループ(これは、骨の成長を促進することが公知の化合物を投与される)を含む。試験される化合物の3種の投与量レベルが、OVX動物の残る3つのグループに対して投与される。
卵巣切除(OVX)は、過食症を導くので、全てのOVX動物は、35日の研究の間を通じて、擬似OVX動物と対で餌を与えられる。簡潔には、試験化合物、ポジティブコントロールの化合物、PBS、またはビヒクルのみが、35日間の間1日に1回、経口または皮下投与される。あるいは、試験化合物は、35日間にわたって移植される移植可能なペレット中に処方され得るか、または胃管栄養法による強制栄養のような経口的な投与であり得る。全ての動物(擬似OVX/ビヒクルおよびOVX/ビヒクルグループを含む)が、カルセインを、屠殺の9日前および2日前に腹腔内に注射される(新しく形成された骨の適切な標識を確実にするために、カルセインの2回の注射が、それぞれ示される日に投与される)。毎週、体重が測定される。35日のサイクルの終わりに、動物の血液および組織が、上記に記載されるように処理される。
リード化合物はまた、慢性的なOVX動物(処置モデル)においても試験され得る。同化作用の試薬の効率を評価するために使用され得る卵巣切除された動物中での確立された骨の欠損の処置のための例示的なプロトコールが、以下のように行われ得る。簡潔には、80から100匹の6ヶ月齢の雌性のSprague−Dawleyラットが、0日で擬似外科手術(擬似OVX)または卵巣切除(OVX)に供され、そして10匹のラットが、ベースラインコントロールとして提供するために屠殺される。体重が、実験の間、毎週記録される。約6週間(42日)またはさらなる骨の喪失の後、10匹の擬似OVXおよび10匹のOVXラットが、喪失期間のコントロールとしての屠殺のためにランダムに選択される。残りの動物のうちの10匹の擬似OVXおよび10匹のOVXラットが、偽薬処置コントロールとして使用される。残りのOVX動物が、5週間(35日)の期間の間、試験薬物の3から5用量で処置される。ポジティブコントロールとして、OVXラットのグループを、このモデルにおいて、公知の同化作用試薬であるPTHのような試薬で処置し得る(Kimmelら、Endocrinology(1993)132:1577−84)。骨の形成に対する効果を決定するために、以下の手順が行われ得る。大腿骨脛骨および腰椎1から4が切除されそして回収される。近位の左および右の脛骨が、pQCT測定、海綿上の骨の鉱物密度(BMD)(重量の決定)、および組織学のために使用されるが、それぞれの脛骨のミッドシャフト(midshaft)は、皮質のBMDまたは組織学に供される。大腿骨は、生体力学的な試験の前のミッドシフトのpQCTスキャンのために調製される。腰椎(LV)に関して、LV2は、BMDのために処理される(pQCTもまた、行われ得る);LV3は、石灰化する前の骨の組織学のために調製される;そしてLV4は、力学的な試験のために処理される。
(毛の成長についてのアッセイ) 本発明の組成物の、毛の成長を刺激する能力は、驚くべきことに、骨の成長を刺激するそれらの能力を評価する経過において発見された。従って、下記の記載は、これらの化合物の毛の成長を刺激する能力の発見を導く骨の成長アッセイである。
(毛包の増殖および毛の成長に対する化合物の影響のインビボでのアッセイ) 頭蓋冠骨の成長に対する化合物の効果を評価するための上記のアッセイはまた、毛の成長を刺激する化合物の能力を評価するためにも使用され得る。試験化合物または適切なコントロールビヒクルは、局所的または皮下注射のいずれかで、雄性のICR Swiss白色マウスの背中の上部および下部に適用される。ビヒクルは、試験される化合物についておよび投与の経路について適切である場合に、選択される。必要に応じて、試験部分の毛が、投与の前の除去される。適切な間隔(代表的には、7日)の後、マウスは、麻酔され、そして背中の処置部分の生検が、6mmの皮膚のパッチを使用して行われる。標本は、10%の緩衝化ホルマリン中に固定され、そしてパラフィンワックス中に包埋され、そして切片にされ、そして毛包を観察するために染色される。さらに、写真撮影が、毛の成長を観察しそして記録するために使用される;代表的には、このような成長は、14〜18日後に観察される。適切な間隔(代表的には、21日)の後、動物は安楽死させられ、そして毛が繊維分析のために分析され、そして処置領域に由来する組織が、毛包の定量のために分析される。
さらなる詳細においては、雄性のIRC Swiss白色マウス(年齢4〜6週、および体重13〜26gm)が、1つのグループあたり4〜5匹のマウスを使用して、使用される。頭蓋冠の骨の成長のアッセイは、上記に記載されているように行われる。簡潔には、簡潔には、試験化合物または適切なコントロールビヒクルが、正常なマウスの右側の頭蓋冠の上の皮下組織中に注入される。代表的には、コントロールビヒクルは、化合物が可溶化されるビヒクルであり、そして5%のDMSOを含有しているPBSまたはTween(2μl/10ml)を含有しているPBSである。動物は、14日目に屠殺され、そして骨の成長が、組織形態計測によって測定される。定量のための骨のサンプルは、隣接している組織からきれいに除去され、そして10%の緩衝化ホルマリン中で24から48時間の間固定され、14%のEDTA中で1〜3週間の間脱石灰化させられ、段階的なアルコールを介して処理され;そしてパラフィンワックス中に包埋される。3〜5μmの頭蓋冠の切片が調製され、そして代表的な切片が、骨の形成および骨の再吸収に対する効果の組織形態測定による評価のために選択される。切片は、デジタル化プレート上に顕微鏡の画像を直接トレースするためのカメラルシダアタッチメントを使用して、測定される。骨の変化が、頭蓋冠の注射された部分と注射されていない部分の両方について、4つの隣接している1×1mmの領域にわたって、200μm離れた切片の断片上で測定される。新しい骨は、その特徴的な織構造によって同定され、そして破骨細胞および骨芽細胞が、それらの異なる形態学によって同定される。組織形態測定ソフトウェア(OsteoMeasure、Osteometrix,Inc.,Atlanta)が、細胞数を決定するために、そして面積または周辺の長さを測定するために、入力をデジタル処理するために使用される。
試験のための代表的な処置レジメは、数日間の繰り返される投与にわたって試験される化合物の適用を利用する。
(本発明において有用である化合物の性質)
本発明の方法および組成物において有用である化合物は、プロテアソーム活性のインヒビター、転写因子NF−κBのインヒビター(好ましくは、両方)である。これらの活性の公知のインヒビターは、文献から確定され得るか、または複数の化合物が、当該分野で公知のアッセイを使用してこれらの活性について試験され得る。さらに、プロテアソーム活性を有する酵素をコードするヌクレオチド配列またはNF−κBをコードするヌクレオチド配列の効率的な発現のレベルを低下させるインヒビターが評価され得、そして本発明の方法において使用され得る。
しかし、本発明の方法に従って使用される、このように同定された化合物は、それが骨の欠損を処置することに関係する場合には、好ましくは、イソプレノイド経路を阻害する化合物(例えば、スタチン)は含まない。これらの記載は、第WO98/25460号および米国特許出願番号第09/096,631号において見出され得る化合物を除く。これらの両方が上記に記載され、そして本明細書中で参考として援用されている。簡単に、イソプレノイド経路は、図1において本明細書中で示されるように参照される。インヒビターである化合物の1つのクラスは、以下の化学式を有するスタチンである:
Figure 2011195590

ここでは、式(1)および式(2)のそれぞれにおいてXは、2〜6Cの、置換されたかもしくは置換されていないアルキレン、アルケニレン、またはアルキニレンリンカーを示す;
Yは、1つ以上の炭素環式環またはヘテロ環式環を示し、ここで、Yが2つ以上の環を含む場合は、上記の環は縮合され得る;そして
R’は、陽イオン、H、または1〜6Cの置換されたかもしくは置換されていないアルキル基を示す;
そして、点線は、任意のπ結合を示す。
しかし、これらの化合物は、それが毛の成長の刺激に関係している場合には、本発明の方法において使用され得る。
プロテアソームまたはNF−κBインヒビターとして公知の化合物として、以下が挙げられる:
Figure 2011195590


Figure 2011195590

例えば、Vinitsky,A.ら、J.Biol.Chem.(1994)269:29860−29866;Figueiredo−Pereira,M.E.ら、J Neurochem(1994)63:1578−1581;Wojcik,C.ら、Eur J.Cell Biol.(1996)71:311−318を参照のこと。
上記のリストにおいては、ラクタシスチンは、プロテアソーム活性の不可逆的なインヒビターであることが公知である。これは、β触媒サブユニットに結合し、そして20Sプロテアソームの特異的なインヒビターである。これもまた、NF−κBを不可逆的に阻害する。
SN50は、p50のNLS(核局在化配列)およびK−FGFの疎水性領域である。これは、NF−κB活性複合体の核への転移を阻害する。
特定のペプチジルエポキシケトン(例えば、EST)およびPSIのエポキシドは、プロテアソームの不可逆的なインヒビターである。
特定の有用なエポキシケトンは、エポキソマイシンであり、これは、その構造が上記の表中に示される天然の産物である。これは、20Sプロテアソームの少なくとも4個の触媒サブユニットを、共有的に改変することが示されている、プロテアソームの、高度に特異的でありそして不可逆的なインヒビターであるようである。これは、カテプシンB、パパイン、キモトリプシン、またはカルパインのような非プロテアソームプロテアーゼを、50μMまでの濃度で阻害することはないようである。エポキソマイシンもまた、インビトロで有効にNF−κBを活性化する。エポキソマイシンの合成は、Sin,N.ら、Biorg Med Chem Lett(1999)9:2283−2288によって記載されている。
MG−132は、そのATPaseまたはイソペプチダーゼ活性に影響を与えることなく、20Sタンパク質のキモトリプシン活性に対して活性を示し、そしてNF−κB活性を不可逆的に阻害する。MG−115およびMG−341は、MG−132に対して同様の活性を示す。種々の他のNF−κBのインヒビターが、ABAアッセイにおいて少ない程度に活性である。これらとして、カプサイシン、クルクミン、およびレシニフェラトキシン(resiniferatoxin)が挙げられる。NF−κBを阻害することが公知である他の化合物は、淋菌毒素およびPDTC(1−ピロリジンカルボチオン酸(1−pyrrolidine carbothiotic acid))である。種々の他の化合物(例えば、BAY−11−7082およびBAY−11−7085、ならびにカリクリン−A)は、NF−κBのリン酸化を阻害する。カルパインインヒビターは、カルパインおよびプロテアソームを阻害する;他の化合物(例えば、オロムチン(olomoucine)およびロスコビチン(roscovitine))は、cdk2および/またはcdk5を阻害する。
プロテアソームインヒビターであることが示されているさらなる化合物は、ペントキシフィリン(PTX)である。Combaret,L.ら、Mol Biol Rep(1999)26:95−101。これは、上記のインビトロでの頭蓋冠アッセイにおいて活性である。
上記に示されるように、本発明の方法の好ましい実施態様においては、骨の障害の処置において使用される同定された化合物は、代表的には、図1に示されるような、スタチンおよびイソプレノイド経路を阻害する他の化合物以外である。他の好ましい実施態様においては、本明細書中で引用されそして本明細書中で参考として援用されている、PCT出願番号第WO98/17267号、同第WO97/15308号、および同第WO97/48694号に記載される化合物は、本発明の骨の障害の処置の方法における使用から除外される。しかし、これらの化合物の、本発明に従う毛の成長を刺激するための方法における使用は排除されない。
脊椎動物中の病理学的な歯の状態または退行性の関節の状態を処置するための方法および薬学的組成物において使用され得る、1つの特定の型の化合物は、プロテアソームのキモトリプシン様活性を阻害する化合物である。任意の公知のキモトリプシン様活性のインヒビターが使用され得る。例えば、使用される化合物は、「ヘッド部分(warhead)」、すなわち、官能基を有し得、これは、プロテアソームのキモトリプシン様部位と反応する。例示的な「ヘッド部分」として、プロテアソームのキモトリプシン様触媒部位のスレオニン残基でモルホリノ環を形成し得るエポキシド(Elofssonら、Chemistry & Biology、6:811−822(1999);およびGrollら、J.Am.Chem.Soc.,122:1237−1238(2000))、または−B(OR)基、−S(OR)基、もしくは−SOOR基(ここで、Rは、H、アルキル(C1〜6)、またはアリール(C1〜6)である)のようなキモトリプシン様活性の活性部位と不可逆的に反応し得る基が挙げられる。1つの特異的な実施態様においては、使用される化合物は、上記に記載される「ヘッド部分」を有している、ペプチドまたはそのアナログである。好ましくは、ペプチドは、少なくとも3個のアミノ酸を有する。
使用され得るキモトリプシン様活性のインヒビターの1つの例は、ペプチドα’,β’−エポキシケトンである。ペプチドの長さは3であり得るが、好ましくは、少なくとも4アミノ酸である。ペプチドα’,β’−エポキシケトンのC末端のアミノ酸は、好ましくは、ロイシンまたはフェニルアラニンのような疎水性のアミノ酸である。より好ましくは、使用されるペプチドα’,β’−エポキシケトンは、以下の化学式を有する:
Figure 2011195590

ここでは、R、R、R、およびRは、別々に、例えば、以下である:
Figure 2011195590

好ましくは、ペプチドα’、β’−エポキシケトンは、以下の立体構造を有する:
Figure 2011195590

上記の式を有する例示的な化合物においては、式RおよびRは、ロイシン、イソロイシン、バリン、またはフェニルアラニンである側鎖を有し、そしてこれらは以下を含む:
Figure 2011195590

使用され得るペプチドα’,β’−エポキシケトンの別の例は、以下の化学式を有する:
Figure 2011195590

ここでは、Rは、例えば、以下であり得る:
Figure 2011195590

好ましくは、ペプチドα’、β’−エポキシケトンは、以下の立体構造を有する:

Figure 2011195590

より好ましくは、使用されるペプチドα’、β’−エポキシケトンは以下である:
Figure 2011195590

使用され得るプロテアソームインヒビターのなお別の例は、以下の化学式を有する:
Figure 2011195590

ここでは、ヘッド部分は、プロテアソームの触媒性のキモトリプシン部位と不可逆的に反応する;
Aは、別々に、CO−NHまたはその同配体である;
Rは、別々に、ヒドロカルビルである;
Xは、極性の基である;そして
n=0〜2。
必要に応じて、R基は、ハロ基、−OR、−SR、−NR、=O、−COR、−OCOR、−NHCOR、−NO、−CN、または−CFのような置換された基を含み得る。また必要に応じて、Xは、保護された基であり得る。
あるいは、以下の化合物もまた使用され得る:
Figure 2011195590

、エポキソマイシン、PS−341、NLVS、ラクタシスチン、PTX、またはペプチジルアルデヒド。PSIのエポキシドが特に好ましい。
さらに、米国特許第5,780,454号(その全体において本明細書中で参考として援用されている)に開示されているプロテアソームインヒビターが、使用され得る。詳細には、式(1b)または(2b)を有しているプロテアソームインヒビター(米国特許第5,780,454号に開示されている)が、使用され得る。
プロテアソームのトリプシン様またはPGPH活性を阻害する化合物が、哺乳動物の被験体中での毛の成長を刺激する方法および薬学的組成物において使用され得る。好ましくは、使用される化合物は、ラクタシスチンまたはペプチジルアルデヒドである。
脊椎動物における病理学的な歯の状態または退行性の関節の状態を処置するための、または哺乳動物の被験体における毛の成長を刺激するための、本発明の方法および薬学的組成物において使用され得る他の化合物として、スルファサラジン(sulfasalazine)(Liptayら、Br.J.Pharmacol.,128(7):1361−9(1999));およびWahlら、J.Clin.Invest.,101(5):1163−74(1998))、およびカルパインインヒビターIIが挙げられるが、これらに限定されない。
以下の実施例は、本発明を限定するためではなく、例示するように意図される。
(実施例1)
(ハイスループットスクリーニング)
数千の化合物を、1995年6月2日に提出されそして本明細書中で参考として援用されている、米国特許出願番号第08/458,434号に示されるアッセイシステムにおいて試験する。本発明の代表的な化合物は、ポジティブな応答を生じ、一方、(無関係な)化合物の大部分は、不活性である。このスクリーニングにおいては、標準のポジティブコントロールは、以下の化学式である、化合物59−0008(「OS8」ともまた記載される)であった:
Figure 2011195590

より詳細には、上記で参照されるGhosh−Choudhuryら、Endocrinology(1996)137:331−39に記載される、安定に形質転換された骨芽細胞株である、2T3−BMP−2−LUC細胞を使用した。この細胞を、α−MEM、1%のペニシリン/ストレプトマイシンを有する10%のFCS、および1%のグルタミン(「プレーティング培地」)を使用して培養し、そして1週間に1回、1:5に分けた。アッセイのために、細胞を、4%のFCSを含有しているプレーティング培地中に再懸濁し、5×10細胞(50μl)/ウェルの濃度でマイクロタイタープレート中にプレートし、そして5%のCO中で37℃で24時間インキュベートした。アッセイを開始するために、DMSO中の、50μlの試験化合物またはコントロールを、それぞれのウェルに2×濃度で添加し、その結果、最終容量は100μlであった。最終的な血清濃度は、2%のFCSであり、そして最終的なDMSO濃度は1%であった。化合物59−0008(10μM)を、ポジティブコントロールとして使用した。
処理した細胞を、37℃で、そして5%のCOで、24時間インキュベートした。次いで、培地を除去し、そして細胞をPBSで3回リンスした。過剰のPBSの除去後、25μlの1×細胞培養物溶解試薬(Promega #E153A)をそれぞれのウェルに添加し、そして少なくとも10分間インキュベートした。必要に応じて、プレート/サンプルを、この時点で凍結させることができる。それぞれのウェルに対して、50μlのルシフェラーゼ基質(Promega #E152A;7mgのPromegaルシフェラーゼアッセイ基質あたり10mlのPromegaルシフェラーゼアッセイ緩衝液)を添加した。発光を、自動96ウェル発光検出装置上で測定し、そして1ウェルあたりのルシフェラーゼ活性のピコグラムとして、または1マイクログラムのタンパク質あたりのルシフェラーゼ活性のピコグラムとしてのいずれかで、示した。
このアッセイにおいては、化合物59−0008(3−フェニルアゾ−1H−4,1,2−ベンゾチアジアジン)は、約3〜10μMの濃度で最大である反応のパターンを示す。従って、他の試験した化合物を、種々の濃度で評価し、そしてこの結果を10μMで59−0008について得られた結果と比較する(値は100に標準化される)。あるいは、試験される化合物の反応性を、化合物を含有していないネガティブコントロールと直接比較することができる。
コントロール化合物59−0328(これは、シムバスタチンである)は、良好な応答を生じる。公知のプロテアソームインヒビターであるMG−132およびMG−115もまた、高い活性を示す;MG−132は、低い濃度で有効である。ポジティブな応答もまた、ラクタシスチンを使用して得られる。しかし、淋菌毒素、オロモウシン(olomoucine)、ロスコビチン(roscovitine)、SN50、PDTC、およびカプサイシンは、応答の促進は生じない。
(実施例2)
(インビトロでの骨の形成)
選択された化合物および適切なコントロールを、骨の形成の活性についてインビトロ(エキソビボ)でアッセイした(「Techniques for Neonatal Mouse Calvaria Assay(in vitro)」において上記に記載される)。エキソビボでの頭蓋冠の組織形態学的な評価を、OsteoMetrics骨形態計測測定プログラムを使用して、製造業者の説明書に従って行った。測定値を、標準的な点計数接眼レンズグラティキュールを用いて10倍または20倍のいずれかの対物レンズを使用して決定した。
新しい骨の形成を、それぞれの骨(1つのグループあたり4個の骨)の3個の代表的な切片中の1つの領域において形成された新しい骨の領域を測定することによって、(10×の対物レンズを使用して)決定した。それぞれの測定を、縫合線の末端から領域の1/2離れた場所で行った。全ての骨および古い骨の両方の面積を測定した。データは、新しい骨の面積をμmで表した。
実施例1の結果は、いくらか、このアッセイの結果とは不完全に相関した。コントロール化合物であるシンバスタチンは、MG−132およびラクタシスチンと同様に、このアッセイにおいて新しい骨の形成を示した。MG−115もまた、シムバスタチンのものよりも劇的ではないが、ポジティブな結果を示した。しかし、グリオトキシン(これは、実施例1のABAアッセイにおいてネガティブであるようであった)は、骨の成長を刺激する能力を実証した。残りの化合物である、オロムチン(olomoucine)、ロスコビチン、SN50、PDTC、およびカプサイシンは、このアッセイにおいてはネガティブであるようであった。
骨芽細胞の数は、点を計数することによって決定する。骨の表面および骨の両方の側面の両方に沿って並んでいる骨芽細胞の数を、20×の対物レンズを使用して1つの領域中で計数する。データを、骨芽細胞の数/骨の表面のmmとして表す。
アルカリホスファターゼ活性を、マウスの器官の培養の馴化培地中で、Majeska,R.J.ら、Exp Cell Res(1978)111:465−465によって記載されている方法を使用して、測定する。馴化培地を、ホスファターゼ基質104(Sigma)とともに20分間、37℃でインキュベートし、そして反応を、2mlの0.1MのNaOHを用いて停止させる。アルカリホスファターゼ活性を、OD410から、Beckman二重光線分光光度測定装置中で410nmの光学密度で切断された基質を測定することによって計算し、そしてタンパク質濃度について補正する。
PSIおよびMG−132、ならびにコントロール化合物/因子bFGFおよびBMP−2、ならびにビヒクルコントロールをこのアッセイにおいて試験し、そして頭蓋冠を、上記に記載されるように組織形態学的に分析した。濃度の関数としての骨の面積における増大;骨芽細胞における増大、およびPSIについてのアルカリホスファターゼ活性の増強を、測定した。
データは、PSIが、骨の形成を誘導することにおいて、BMP−2およびbFGF(骨の成長についての2つの「金標準」試薬;Wozney,J.,Molec Reprod Dev(1992)32:160−67;WO95/24211を参照のこと)と同様に良好であるかまたはそれらよりも良好であることを示す。
さらなる実験は、ペントキシフィリン(PTX)を、上記のアッセイにおいて試験した。これによって、0.1μm程度の低い濃度で新しい骨の形成を増強する能力を示した。10μmの濃度では、PTXは、新しい骨がコントロールよりも100%上回って増強することを明らかにした;100μmでは、増大は、コントロールの約3倍であった。
(実施例3)
(インビボでの頭蓋冠の骨の成長のデータ)
PSIおよびMG−132を、以前に記載される手順に従ってインビボでアッセイした(「In vivo Assay of Effects of Compounds on Murine Calvarial Bone Growth」、前出を参照のこと)。コントロールとして、シムバスタチンは、骨芽細胞の数において1.5倍の増大を提供した。
1つの実験において、ビヒクルコントロールであるbFGFおよびPSIの種々の容量を、インビボでの頭蓋冠の骨の成長のアッセイにおいて試験した。結果を、以下に示すように、全ての骨の面積の測定、ビヒクルコントロールを上回る面積の増大の%、および新しい骨の広さにおける増大の%として報告する。
Figure 2011195590

さらに、組織学的な試験は、5mg/kg/日のPSIが使用され、そして1mg/kg/日が使用された両方の場合に、骨の成長の確認を示した。
(実施例4)
(骨の形成に対する影響のまとめ)
以下の表は、上記の種々のアッセイにおいて試験した化合物について得られた結果をまとめる。プロテアソームインヒビターである化合物もまた、骨の形成を増強することが見られる。しかし、この表中の試験した化合物において、NF−κBのみのインヒビターであるが、プロテアソーム活性を阻害することができないことが公知である化合物が、高スループットアッセイにおいてルシフェラーゼ活性(BMP−2プロモーター活性の指標)を増強せず、そしてこれらはまた、プロテアソームインヒビターと同じ程度の大きさで、インビトロの頭蓋冠アッセイにおいて骨の形成を増強しない。
本発明において有用である化合物として、以下が挙げられる:
Figure 2011195590

Figure 2011195590

Figure 2011195590

(実施例5)
(プロテアソーム阻害の確認)
20S好熱性プロテアソーム活性に対する化合物の影響を試験するためのアッセイを使用した。精製した20S好熱性プロテアソームおよび蛍光発生性ペプチド基質Suc−Leu−Leu−Val−Tyr−AMCは、CalBiochem、SanDiego,CA.から入手可能である。簡潔には、試験するインヒビターの段階稀釈を、0.01mg/mlのプロテアソーム濃度でプロテアソーム溶液と混合した。37℃で30分のインキュベーション後、25〜30μg/mlの最終濃度の基質溶液を添加し、そして混合物を37℃でインキュベートし、次いで15分間、30分間、および60分間、Fluoroscan機器で読み取った。次いで、インヒビターの非存在下と比較して存在下での蛍光における減少の割合を、計算する。
エポキソミシン、PSI、およびMG−132を、このアッセイで試験し、結果を以下の表1に示す。これは、未処置のコントロールと比較した、これらの化合物の種々の濃度の存在下でのプロテアソーム活性の割合を示す。
Figure 2011195590

見られるように、エポキソミシンおよびPSIの両方が、約60nMの濃度で約50%までプロテアソーム活性を減少させることが可能であった。さらに、プロテアソームインヒビターI(PSI)は、エポキソミシンのものと同様の用量応答曲線を生じた。
(実施例6)
(さらなる高スループットアッセイ)
実施例1に記載する高スループットアッセイを、エポキソミシン、PSIの活性を検するために別々の実験として、そして標準のポジティブコントロールとしてシムバスタチンを用いて行った。このアッセイの結果を表2に示す。
Figure 2011195590

エポキソミシンおよびPSIの両方が、このアッセイにおいてシムバスタチンよりも活性であった。
(実施例7)
(頭蓋冠アッセイにおけるエポキソミシンの活性)
実施例3に記載する頭蓋冠アッセイを、エポキシミシンの骨の成長を刺激する能力を試験するために行った。新しい骨の面積に関する結果を、表3に示す。見られるように、5〜10nMの濃度で、コントロールにおけるよりも有意に、さらなる骨が形成された。
Figure 2011195590

(実施例8)
(毛嚢の産生に対するPSIおよび他のプロテアソームインヒビターの影響)
実施例3のインビボでの骨の頭蓋冠成長アッセイを、処置されたマウスの毛嚢の数を観察するために改変した。最初の観察においては、PSI(5mg/kg/日)を、上記に記載するように、Swiss ICRマウスの頭蓋冠全体に5日間にわたって1日に3回注入した。16日後にマウスを屠殺した。頭蓋冠の組織学は、コントロールのマウスに対して、PSIで処置したそれらのマウス中での毛嚢の数における驚くほど大きな増大を明らかにした。PSIに加えて、同じ方法で投与したMG−132(10mg/kg)、MG115(10mg/kg)、およびラクタシスチンもまた、毛嚢の数における増大を刺激した。
(実施例9)
(毛の成長の刺激)
雄性のSwiss ICRマウスを、最初に、以下のように頭皮および背中の領域から毛を除去するために処置した。パラフィンワックスを、55℃に加熱することによって液状にし、次いで、液状にしたワックスを、頭皮および/または背中にブラシで塗布した(麻酔下で)。ワックスを固化させ、次いで除去した。脱毛の次の日に、PSI(1mg/kg/日)を、頭皮および背中の領域に5日間にわたって1日に3回、皮下注射した。7日目に、皮膚の穿孔生検を行った;組織学的研究によって、コントロールのマウスに対して、PSIを投与したマウスにおいて毛嚢の数の大きな増大を明らかにした。18日までに、処置したマウスが、コントロールのグループのマウスのものよりも大きな毛の成長速度を有したことが、観察可能であった。
マウスを、21日目に屠殺し、そして組織学的研究を、頭皮および背中の領域の真皮について行った。処置したマウスにおいては、コントロールにおけるよりもはるかに多い数の成熟した毛嚢が、真皮の下の方の領域に移動していた。より綿密な試験においては、ビヒクルのみを受容したマウスが、休止状態の毛嚢を有したことが観察された。PSIで処置した場合には、このような毛嚢は、成熟した毛嚢へと分化するように刺激され、そして真皮の下の方の領域に移動するように刺激された。
(実施例10)
(皮下組織に対する影響)
長手方向および横方向の切片に由来する、6週齢のICRマウスの頭皮の皮下組織に対するPS1の影響を決定した。50%のプロピレングリコール、10%のDMSO、および40%の蒸留水中に溶解させたPS1を、5日間にわたって、皮下組織中に毎日注射し(1mg/kg体重/日)、そして16日後に組織を組織学的に試験した。毛嚢の数が増大し、そしてこれらの毛嚢の真皮組織内部への下方への伸張(100×)を記録した。これらの両方が、成長期の特徴である。毛嚢の直径および毛根鞘の直径の大きさにおける明らかな増大が存在した(200×)。
(実施例11)
(体外移植組織)
72時間培養した5日齢のマウスに由来する培養した皮膚の外植片を、プロテアソームインヒビター、非プロテアソームプロテアーゼ、およびNF−κBの非プロテアソームインヒビターで処理し、そして毛嚢の直径および毛嚢の伸張に対する影響を、Kamiya、T.ら、J Derm Sci(1998)17:54−60の方法に従って決定した。5日齢のC3H/HeS1cマウスの背中の皮膚に由来する皮膚の組織切片を、1mlのαMEMおよび0.1%のBSA中で72時間培養し、次いで、画像分析を使用して、倒立顕微鏡下で、毛嚢の直径および毛の伸張の変化について評価した。以下の用量を使用した−エポキソミシン(2.5nM)、PS1−エポキシド(12.5nM)、PS1(12.5nM)、MG−132(0.5μM)、PDTC(10μM)、およびロスコボチン(10μM)。NF−κBインヒビターである1−ピロリジンカルボチオ酸(PDTC)およびサイクリン依存性キナーゼインヒビターであるロスコビチンは、毛嚢の成長には有意な影響を与えなかったが、プロテアーゼインヒビターであるラクタシスチン、PS1、およびMG132は、毛嚢の分化を効率よく刺激し、そして毛の成長を増強した。エポキシケトンを含有している天然の産物であるエポキソミシン(これは、プロテアソームのキモトリプシン様触媒活性を特異的に阻害する)は、12.5nM程度の低い濃度で有効であることを見出した。プロテアソーム(PS1−エポキシド)について選択性を生じるように、エポキソミシンのエポキシケトンのファルマコフォアに対して連結されたPS1のペプチド側鎖を含有するハイブリッド化合物は、プロテアソームのキモトリプシン様活性を選択的に阻害し、そして新しい毛の成長を強力に刺激した。従って、プロテアソームのキモトリプシン様活性は、プロテアソームの触媒成分であり、これは、毛嚢の分化および毛の成長に対するこれらの化合物の影響の原因である。プロテアソームインヒビターのみが、これらのパラメーターに対して識別可能な影響を有した。
(実施例12)
(成長期の効果)
プロテアソームのキモトリプシン様活性のインヒビターを、8週齢のC57黒色マウス中でインビボで、毛嚢の成長期への移行を誘導するその能力について、処置した。エポキソミシン、PS1(5mg/kg/日)またはPS1−エポキシド(10mg/kg/日)を、5日間にわたって毎日頭皮に皮下注射し、そして基部組織を16日後に試験した。全ての3つの化合物が、インビボでの毛嚢の分化を増大させた。対照的に、NF−κBインヒビターであるカルパインインヒビター−I PDTC、および2−ベンゾイルアミノ−1,4−ナフトグイノン(naphthoguinone)(PPM−18)、ならびにスタチンロバスタチン、およびシムバスタチンは、プロテアソーム活性に対して影響を有さなかった(Law,R.E.ら、Mol.Cell.Biol(1992)12:103−111;Guijarro,C.ら、Nephrol Dial Tranplant(1996)11:990−996)。局所的な骨膜の骨の形成を生じるために十分な濃度で皮下組織中に局所的に注入されたロバスタチンおよびシムバスタチン(Mundy,G.ら、Science(1999)286:1946−1949)は、毛嚢に対する影響は有さなかった。カルパインインヒビター−I、PDTC、およびPPM−18もまた、毛嚢に対する影響は有さなかった。
これらのデータは、これらの化合物だけが、インビボで休止状態にある成長期のプロテアソーム機能を刺激する誘導の阻害を生じることを示唆する。
(実施例13)
(局所的な投与)
PSIを、局所的な処方物として調製した。ここでは、ビヒクルは、50%のプロピレングリコール、30%のエタノール、20%の脱イオン水、0.1%の濃度のPSIであった、溶液を、5日間にわたって1日に3回塗布した。処置したグループのマウスを、ビヒクルのみで同様に処置したコントロールと比較して観察した。16日目での結果は、コントロールと比較して、毛の成長の刺激を示した。
毛の成長を刺激することに加えて、PSIは、毛および毛幹の両方を厚くすることが可能であった。PSIは、毛嚢の領域が0.01mmよりも大きい場合には、毛の数を増大させる。上記のプロトコールを、それぞれ5匹のマウスを含むグループにおいて、PSIの0.5%の溶液を使用して繰り返した場合には、0.8mmあたりの毛の数は、コントロールのグループにおける約10に対して、処置したグループにおいては60であった。約0.8mmの領域中の毛嚢の面積の割合は、コントロールのグループの平均としての15%と比較して、処置したグループにおいては約30%の平均であった。
(実施例14)
(用量の必要量)
PSIの最少有効投与量を決定するために、局所的に使用する場合には、PSIについての用量応答曲線を作製した。全ての実験を、現在の良好な研究室の実施規定(21CFR58)に従って行った。マウスを、それぞれ10匹のマウスである7個のグループに分けた。ここでは、1つのグループが、ビヒクルのみで処置されるコントロールであり、そしてグループ1〜6は、50%のプロピレングリコール、30%のエタノール、20%の脱イオン水を含有しているビヒクル中の一連の漸増濃度のPSIで処置した。濃度は、0.006%、0.012%、0.025%、0.05%、0.11%、および0.5%であった。
マウスを麻酔し(3mlのケタミン、2mlの小動物ロンプン(rompum)、5mlのNaClを含有している、50μlのMouse Cocktail)、耳の穿刺コードによって同定し、体重測定し、そして実施例6に記載するように背中の毛をワックスで剥いだ。ワックスで剥いだ後、動物を写真撮影した。1日後(1日目)、ビヒクル中の上記の濃度の100μlのPSIを、脱毛した領域にブラシで塗布した。PSI溶液の同様の塗布を、さらに4日間、毎日行った。
7日目に、マウスを麻酔し、そして6mmの背中の穿刺を使用して採取した背中の処置領域の生検を行った;標本を、10%の緩衝化ホルマリン中に固定し、そしてパラフィンワックス中に包埋した。切片を、標準的なミクロトームを使用してカットした。
マウスを、毛の成長の徴候について毎日モニターし、そして全ての毛の成長を、写真で記録した。21日目にマウスを安楽死させ(75mg/kg体重のフェノバルビタール、IP注射)、2cmの毛のサンプルを、光学に基づく繊維分析のために採取し、そして残りの背中の処置領域を、さらなる組織学的分析のために、10%の緩衝化ホルマリン中に固定した。分析は、毛の厚みの定量、および成熟した毛嚢の定量を含んだ。結果を、平均=平均の±標準偏差として表した。データを、分散の分析の繰り返しの測定によって分析し、続いて<0.05のP値のTukey−Kramerポスト試験を、有意であると考えた。
結果は、PSIの最少有効用量が、4日間にわたる1日に1回の0.5%の塗布であることを示す;さらなる実験は、5日間にわたって1日に3回局所的に塗布された0.1%のPSIもまた有効であったことを示した。
有効用量を受容しているマウスの全体の観察は、増強された毛の成長の速度、毛の直径の肥厚、毛鞘の直径の増大、および休止状態の毛嚢のさらに成熟した形態への分化を示した。
(実施例15)
(脱毛を伴わない影響)
上記の応答が脱毛を伴わずに生じ、そしてマウスの他の株においても生じることを確認するために、PSI(0.5%)を、8週齢の雄性のC57 BL/6マウス(その背中の幹線が削られているが、脱毛はされていない)に対して、5日間にわたって1日に1回、局所的に適用した。この実験のために、18 C57 BL/6マウスを、背中の幹線から毛を注意深く切り取った。3つのグループを試験した。1つのグループは、毛を切り取った領域に対して局所的に毎日塗布したPS1(0.5%)で処置した。第2のグループにおいては、PS1(1mg/kg体重/日)を、毛を切り取った領域の皮下組織中に局所的に注射した。これらの2つのグループを、第3のグループと比較した。第3のグループは、背中の幹線上の毛を同様に切り取った以外は未処置であった。金髪の毛の色素(1対1のw/v比での強力な漂白粉末および12%の過酸化水素)を、金髪にした領域でのメラニン形成の誘導に関連するマウスの自然な黒い毛の出現によって示される、新しい毛の成長を検出することを容易にするために、全てのマウスの背中の幹線に7日目に塗布した。16日目までに、処置したマウスと未処置のマウスとの間での差異は、局所的に塗布したかまたはPS1を注入したかのいずれかを受容した処置したマウスの背中の幹線上に現れた黒い毛によって明らかであった。このことは、これらのマウスにおいて薬物の塗布の部位での新しい毛のより迅速な成長を示す。塗布の部分、ならびにそれに隣接する部分、および毛鞘の刺激を示した部位とは離れた部位に直接由来する、雄性のC57 BL/6マウスの背中の幹線から採取した横断面の切片は、直接的な局所適用の領域に限定した。これらのマウスの背中の幹線に由来する皮膚の横断面の切片は、塗布された領域内においてのみ、PS1が、毛の直径、ならびに毛根鞘の内部直径および外部直径の両方を増大させたことを示した。
(実施例16)
(毛のサイクルの段階の影響)
3週齢での休止期の間のマウスに由来する皮膚の移植片を、72時間、プロテアソームインヒビターの存在下で培養し、次いで移植片を、組織学的に試験した。未処置のコントロール移植片においては、毛嚢は少なく、そして小さかった。PS1(50nM)、エポキソミシン(25nM)、およびハイブリッドのPS1−エポキシド(50nM)で処理した移植片においては、毛嚢の直径および毛嚢の伸張において明らかな増大があった。ミノキシジルもまた、これらの変化を生じたが、10,000倍大きい濃度であった。これらの小さい毛嚢は、雄性のパターン禿頭症において見られる小型化した毛嚢と似ているので、このことは、これらの化合物が、その状況において同じ効果を有し得ることを示唆する。
上記に引用される全ての文献の内容が、本発明を理解するために必要とされる程度で、本明細書中で明確に引用される。
上記から、本発明の特定の実施形態が、例示の目的のために本明細書中に記載されているが、種々の改変が、本発明の精神および範囲を逸脱することなく行われ得ることが理解される。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲による場合を除いて、限定されない。

Claims (14)

  1. 毛成長を刺激することによって利益を受ける状態を処置するための薬学的組成物であって、該組成物が、少なくとも3つのアミノ酸およびC末端官能基を有するペプチドを含有し、該C末端官能基が、エポキシド、−B(OR)基、−S(OR)基および−SOOR基からなる群から選択され、ここで、RがH、アルキル(C1〜6)またはアリールであり、但し、該C末端官能基が−B(OR)である場合、該ペプチドは、leu−leu−leuではなく、そして該C末端官能基がエポキシドである場合、該化合物は、エポキソミシンではなく、該化合物は、プロテアソーム活性を阻害するか、またはプロテアソームタンパク質の産生を阻害する、薬学的組成物。
  2. 前記ペプチドがペプチドα’,β’−エポキシケトンである、請求項1に記載の薬学的組成物。
  3. 前記ペプチドが少なくとも4つのアミノ酸を有する、請求項1または2に記載の薬学的組成物。
  4. 前記ペプチドのC末端アミノ酸が疎水性アミノ酸である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  5. 前記疎水性アミノ酸がロイシンまたはフェニルアラニンである、請求項4に記載の薬学的組成物。
  6. 請求項1または2に記載の薬学的組成物であって、前記ペプチドが、以下の式:
    Figure 2011195590

    を含み、ここで、R、R、RおよびRの各々が、以下からなる群
    Figure 2011195590

    から独立して選択される、薬学的組成物。
  7. 請求項6に記載の薬学的組成物であって、RおよびRが、
    Figure 2011195590

    であり、そして前記化合物が、以下からなる群
    Figure 2011195590

    から選択される、薬学的組成物。
  8. 前記ペプチドが以下の立体配置:
    Figure 2011195590

    を有する、請求項6または7に記載の薬学的組成物。
  9. 前記ペプチドが以下の式:
    Figure 2011195590

    を含み、ここで、Rが以下からなる群
    Figure 2011195590

    から選択される、請求項1または2に記載の薬学的組成物。
  10. 前記ペプチドが以下の立体配置:
    Figure 2011195590

    を有する、請求項9に記載の薬学的組成物。
  11. 前記ペプチドが
    Figure 2011195590

    を含む、請求項1または2に記載の薬学的組成物。
  12. 請求項1に記載の薬学的組成物であって、前記化合物が、以下
    Figure 2011195590

    、ピラジルカルボニル−Phe−Leu−ボロネート(PS−341)、トリ−ロイシンビニルスルホン(NLVS)、およびN−カルボベンゾイル−Ile−Glu−(OtBu)−Ala−Leu−CHO(PSI)エポキシドからなる群から選択される、薬学的組成物。
  13. 毛の成長を促進するさらなる薬剤をさらに含む、請求項1に記載の薬学的組成物。
  14. 請求項13に記載の薬学的組成物であって、前記さらなる薬剤が、成長ホルモン、エストロゲン、スタチンおよび分化因子からなる群から選択される、薬学的組成物。
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