JP2011192929A - 半導体位置検出器および光センサー - Google Patents

半導体位置検出器および光センサー Download PDF

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拓司 加藤
Satoshi Yamamoto
諭 山本
Toshiya Kosaka
俊也 匂坂
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崇 岡田
Masahito Shinoda
雅人 篠田
Daisuke Goto
大輔 後藤
Shinji Matsumoto
真二 松本
Masataka Mori
匡貴 毛利
Keiichiro Yutani
圭一郎 油谷
Tetsuya Ogata
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Abstract

【課題】設置場所の自由度が高く、且つ、生産性の優れた安価な光センサー及び半導体位置検出器を提供する。
【解決手段】受光面を形成する半導体層2と、半導体層の両端部に半導体層に流れる電流を電極3a,bとを有する光センサーを用い、受光面上の入射光位置により電極から検出される電流値がそれぞれ変化することに基づき位置検出をおこなう半導体位置検出器において、半導体層はP型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるP型有機半導体層2aと、N型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるN型有機半導体層2bとを積層した構成を有し、半導体層がアンバイポーラー性を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体からなる光検出素子である光センサーを用いて位置を検出する半導体位置検出器、および、これに採用される光センサーに関するものである。
近年、半導体位置検出器は、様々な分野において利用され、急速に普及している。例えば、カメラ等の撮像機器で被測定物の距離を測定してフォーカシングに利用する装置(特許文献1)、工場で自動化のため対象物の位置を検出してスイッチングに利用する装置、または、トイレの便座で人の位置を検出する人感センサー等の分野で利用されている。このような光センサーを用いた半導体位置検出器としては、受光面となる半導体層の両端部に電極を設け、電極で検出される電流値が受光面の入射光位置に応じて変化することを利用する構成が知られている。
半導体位置検出器に用いられる光センサーとしては、従来、Si,Geなどの無機材料からなるCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide−Semiconductor)等が知られている。しかし、無機材料からなる光センサーは、設置位置を変更することが容易ではなく、特に曲線部への設置が困難であるという問題があった。また、Si,Geなどの無機材料はコストが高いという問題があった。
一方、有機材料からなる光センサーは、無機材料が有する上記問題に対して有利と考えられる。有機半導体を用いた光センサーとして、特許文献2に、半導体基板上に縮合多環芳香族化合物の薄膜を形成して基板側と薄膜側とに電極を設け、光照射に伴う電気的特性変化を検出するものが記載されている。また、特許文献3に、フラーレン構造を有する芳香族化合物の薄膜に接して複数の電極を設け、照射された光の強度に応じて変化する電流値を検出するものが記載されている。
しかし、有機材料からなる光センサーを用いた半導体位置検出器は、ほとんど普及していない。これは、有機半導体の電荷輸送能力は無機半導体と比して桁違いに低いため、有機半導体からなる光センサーで入射光に対して発生した光キャリアを効率よく検出するには電極間距離を極端に短くする必要がある。電極間距離を極端に短くすると受光面が狭くなるため、半導体位置検出器としては、入射光位置に対する位置検出精度が悪くなったり、検出可能な位置範囲が狭くなったりしてしまう。また、有機半導体からなる光センサーのマトリックス化により位置検出を可能とすることはできるが、マトリックス化に複雑な製造プロセスを必要とするため、有機材料が有する生産性での優位性をキャンセルすることになってしまう。このような理由から、上記特許文献2、3の光センサーは、光検出素子としての利用は可能であるが、位置検出器への利用は実用的には困難であった。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、設置場所の自由度が高く、且つ、生産性に優れた安価な光センサー及び半導体位置検出器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、受光面を形成する半導体層と、該半導体層の両端部に流れる電流をそれぞれ検出するための電極とを有する光センサーを用い、受光面上の入射光位置により該電極から検出される電流値がそれぞれ変化することに基づき位置検出をおこなう半導体位置検出器において、上記半導体層はP型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるP型有機半導体層と、N型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるN型有機半導体層とを積層した構成を有し、該半導体層がアンバイポーラー性を有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の半導体位置検出器において、上記半導体層を構成するN型有機半導体層の芳香族化合物薄膜として、フラーレン骨格を有する化合物を用いることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の半導体位置検出器において、上記半導体層を構成するP型有機半導体層の芳香族化合物薄膜としてビチオフェン骨格を有する化合物を用いることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の何れかの半導体位置検出器において、上記N型有機半導体層におけるキャリア移動度と、上記P型有機半導体層におけるキャリア移動度がほぼ等しくなるように、上記半導体層に電圧を印加することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、支持基板と、受光面を形成する半導体層と、該半導体層の両端部に流れる電流をそれぞれ検出するための電極とを有する光センサーにおいて、上記半導体層はP型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるP型有機半導体層と、N型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるN型有機半導体層とを積層した構造であり、該半導体層がアンバイポーラー性を有することを特徴とするものである。
本発明においては、半導体層はP型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるP型有機半導体層と、N型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるN型有機半導体層とを積層し、これらがアンバイポーラー性を有する構成である。従来の半導体層としてP型特性を有する芳香族化合物薄膜、または、N型特性を有する芳香族化合物薄膜の何れかを用いた構成の光センサーは、入射光により発生したホール電流、または、電子電流のいずれかを流すものである。これに対して、本発明の構成は、ホール電流と電子電流との両方をそれぞれ流すことを可能としている。ホール電流と電子電流との両方がそれぞれ流れることで電荷輸送能力が向上するため、電極間距離を従来の有機材料を用いた光センサーよりも長くしても、光キャリアを効率よく検出することが可能であり、位置検出器としての利用が可能となる。このように、本構成の半導体位置検出器は、成形性、可撓性、生産性、コスト面に優れる有機材料を用い、且つ、半導体層を上記構成とすることで位置検出器としての利用が可能とする。
本発明によれば、設置場所の自由度が高く、且つ、生産性の優れた安価な光センサー及び半導体位置検出器を提供することができるという優れた効果がある。
本実施形態の半導体位置検出器の断面図。 P型特性を有するビチオフェン骨格を有する芳香族化合物薄膜の電流−電圧(I−V)特性を示すグラフ。 N型特性を有するフラーレン骨格を有する芳香族化合物薄膜の電流−電圧(I−V)特性を示すグラフ。 ビチオフェン骨格/フラーレン骨格の積層膜の電流−電圧(I−V)特性を示すグラフ。 ビチオフェン骨格/フラーレン骨格の積層膜の光照射による電流―電圧(I−V)特性変化を示すグラフ。 半導体位置検出器を用いたスイッチング装置のブロック図。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態としての半導体位置検出器(PSD)を説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態にかかる半導体位置検出器の断面図である。支持基板4上に、ゲート電極及びゲート絶縁膜1と、半導体層2としてのP型有機半導体層2a、N型有機半導体層2bとが順次積層形成されたものである。さらに、半導体層2の上には、電子電流およびホール電流を取り出すための電極3a、3bを形成する。なお、P型有機半導体層とN型有機半導体層はどちらが先に形成されてもいいが、ここでは、下層として先にP型有機半導体層2aを形成した例で説明をおこなう。
支持基板4としては、特に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板、プラスチック基板、シリコン基板等が挙げられる。特に、プラスチック基板を用いると、完成するデバイスに可撓性、軽量化、安価、耐衝撃性などの特性を与えることができる。プラスチック基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネイト、セルローストリアセテート、セルロースセテートポロピオネート等からなる基板が挙げられる。
また、本実施形態の半導体位置検出器では、後述するように半導体層2にゲート電極から適当な電圧を印加することによりホール電流と電子電流が均一に流れるようする。このため、支持基板4上にゲート電極およびゲート絶縁膜1を設けている。ゲート絶縁膜としては、種々の絶縁膜材料を用いることができる。例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコウム酸化チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム等の無機系絶縁材料が挙げられる。
また、例えば、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエステル、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、無置換またはハロゲン原子置換ポリパラキシリレン、ポリアクリロニトリル、シアノエチルプルラン等の高分子化合物を用いることができる。
さらに、上記絶縁材料を2種以上合わせて用いても良い。特に材料は限定されないが、中でも誘電率が高く、導電率が低いものが好ましい。
上記材料を用いた絶縁膜層の作製方法としては、例えば、CVD法、プラズマCVD法、プラズマ重合法、蒸着法のドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法、キャスト法、ブレードコート法、バーコート法等の塗布によるウェットプロセスが挙げられる。
P型有機半導体層2aに用いられる化合物としては、P型特性を有する芳香族化合物薄膜であれば特に限定されるものではない。また、N型有機半導体層2aに用いられる化合物としては、N型特性を有する芳香族化合物薄膜であれば特に限定されるものではない。何れも、複素環を含んでもよい多環縮合環などが挙げられ、具体例としては、例えば、(化1)などを部分構造として有するものが挙げられる。さらに、必要に応じてアルキル基、アルコキシ基、チオアルキル基、トリアルキルシリル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリル基、アルアリル基、アリルアルキル基、アリロキシ基、パーフロロアルキル基、パーフロロアルケニル基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基などの溶解性基を有してもよい。溶解性基の具体例としては、例えば、(化2)の官能基が挙げられる。ここで、a,b,cはそれぞれ独立に1から30の整数である。溶解性の効果と汎用性の面から1から22の整数の範囲がより好ましい。
Figure 2011192929
Figure 2011192929
さらに、P型有機半導体層2aまたはN型有機半導体層2bに用いられる有機半導体材料の具体的な構造としては、(化3)のものも挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2011192929
さらに、N型有機半導体層2bに用いる特に好ましい有機半導体材料としては、フラーレン骨格を有するC60,C70、PCBMや、フッ素化銅フタロシアニン系のF16CuPc(銅ヘキサデカフルオロフタロシアニン)、FCuPc(銅テトラフルオロフタロシアニン)が挙げられる。また、P型有機半導体層2aに用いる特に好ましい有機半導体材料としては、下記(化4)に示すビチオフェン骨格を有するPTT系化合物である 5,5‘−ビス(4−ヘキシルオキシフェニル)2,2’−ビチオフェンや、ペンタセン、m−MTDATA、P3HTが挙げられる。
Figure 2011192929
さらに、図1の積層構造で、ゲート絶縁膜1と半導体層2の接着性を向上、リーク電流低減等の目的で、ゲート絶縁膜1と半導体層2との間に有機薄膜を設けても良い。この有機薄膜は半導体層2に対し、化学的悪影響を与えなければ、特に限定されないが、例えば、有機分子膜や高分子薄膜が利用できる。有機分子膜としては、オクタデシルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、ヘキサメチレンジシラザン等を具体的な例としたカップリング剤が挙げられる。また、高分子薄膜としては、上述の高分子絶縁膜材料を利用することができ、これらが絶縁膜の一種として機能していても良い。また、この有機薄膜をラビング等により、異方性処理を施していても良い。
下層となる有機半導体層(図1では、P型有機半導体層2a)の界面を平滑にすることは電流値の上昇をもたらすため望ましい。この場合、上述のゲート絶縁膜1と半導体層2との間に有機薄膜層を設けることが有用である。特に、オクチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルブチルトリクロロシランといった有機分子膜を作成し、この上に下層有機半導体層を結晶成長させることで、上記界面の平滑性を向上させることができ、特に望ましい。
また、本実施形態の積層構成では、必要に応じて引出し電極を設けることができる。さらに、水分、大気及びガスからの保護、またはデバイスの集積の都合上の保護等のため必要に応じて保護層を設けることもできる。
このようにP型有機半導体層2aと、N型有機半導体層2bとを積層させて、アンバイポーラー性を有するよう半導体素子からなる光センサーを用いて、後述の図4に示すように、ホール電流、電子電流の両方をほぼ同量流すことができる。これにより、従来の有機材料を用いた光センサーに比べて感度に優れた光センサーを得ることができ、半導体位置検出器としての利用が可能となる。図6は、このような光センサーを受光制御回路と組み合わせた半導体位置検出器をスイッチング回路とを組み合わせることによりスイッチングデバイスとして用いた場合の回路図である。
以下、実施例および比較例に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。
<実施例>
膜厚300nmの熱酸化膜を形成し、さらに浸漬によりオクチルトリクロロシラン処理を施したNドープSi基板4上に、半導体層2として、P型半導体特性を示す(化4)のビチオフェン骨格を有する5,5‘−ビス(4−ヘキシルオキシフェニル)2,2’−ビチオフェンを25nm、N型半導体特性を示すフラーレンを有する化合物C60を55nmを、それぞれ真空蒸着法にて順次成膜した。その後、これらの積層構成の半導体層2の上に、信号取り出し電極3a、bをそれぞれ真空蒸着法にて成膜した。この時、光キャリア発生領域が2mm×50μmとなるシャドーマスクによりパターニングを行った。
このような構成で、半導体特性を確認のために、信号取り出し電極3a,bを、それぞれソース電極(アース)、ドレイン電極(−40V)とし、ゲート電圧を0Vから−100Vまで変化させて、電流−電圧(I−V)特性を測定した。この結果、図4に示すように、ホール電流(図中A)と電子電流(図中B)との両方がそれぞれ流れており、アンバイポーラー性を確認した。また、ソース電極−ドレイン電極間のS−D電圧が100Vの場合に、それぞれ50V付近にキャリアバランスのとれた領域(図中C)があり、ホール移動度0.08cm/Vs、電子移動度0.10cm/Vsと、ほぼ同レベルのキャリア輸送能を持つことを確認した。
次に、ゲート電極に−5V印加し、ソース電極を0V、ドレイン電極を0Vから−10Vまで変化させた場合の、ソース電流とドレイン電流をそれぞれ測定した。その後、光を照射し、同じくソース電流とドレイン電流を測定した。図5に、電流―電圧測定結果を示す。●と○はそれぞれ、暗電流と光電流を示す。図5より、光照射により電流量が大幅に増加していることが確認できる。このように、本実施例では、ソース電極−ドレイン電極間のS−D電圧は最大10Vとしているので、図4の結果から、ゲート電圧が5V付近でキャリアバランスがとれることになる。よって、本実施例の構成では、わずか10Vで、光キャリア発生領域もわずか2mm×50μmと狭いにも関わらず光キャリアが検出することができる。
<比較例1>
膜厚300nmの熱酸化膜を形成したNドープSi基板上に、半導体層2として、(化4)に示すビチオフェン骨格を有するPTTP系化合物、5,5‘−ビス(4−ヘキシルオキシフェニル)2,2’−ビチオフェンを100nmを真空蒸着法にて成膜した。その後、単層の半導体層2の上に、信号取り出し電極3a、bをそれぞれ真空蒸着法にて成膜した。Si基板4のNドープ部分をゲート電極とし、熱酸化膜をゲート絶縁膜1、信号取り出し電極3a,bを、それぞれソース電極(アース)、ドレイン電極(−100V)とした。ゲート電圧を0Vから−100Vまで変化させ半導体特性を確認したところ、図2に示すようにP型半導体特性を示し、その移動度は0.1cm/Vsであった。次に、ゲート電極に−5V印加し、ソース電極を0V、ドレイン電極を0Vから−10Vまで変化させた場合の光照射の有無によるドレイン電流の変化を調べたが、大きな電流値の違いは確認されなかった。
<比較例2>
膜厚300nmの熱酸化膜を形成したNドープSi基板上に、半導体層2として、フラーレン化合物であるC60を100nmを真空蒸着法にて順次成膜した。その後、単層の半導体層2の上に、信号取り出し電極3a、bをそれぞれ真空蒸着法にて成膜した。Si基板4のNドープ部分をゲート電極とし、熱酸化膜をゲート絶縁膜1、信号取り出し電極3a,bを、それぞれソース電極(アース)、ドレイン電極(+100V)とした。ゲート電圧を0Vから+100Vまで変化させ半導体特性を確認したところ、図3に示すようにN型半導体特性を示し、その移動度は1.5cm/Vsであった。次に、ゲート電極に−5V印加し、ソース電極を0V、ドレイン電極を0Vから−10Vまで変化させた場合の光照射の有無によるドレイン電流の変化を調べたが、大きな電流値の違いは確認されなかった。
<比較例3>
実施例において、膜厚300nmの熱酸化膜を形成した後、オクチルトリクロロシラン処理を施さずに酸素プラズマ洗浄による洗浄のみをおこなったNドープSi基板4上に使用した。他の条件は、実施例と同様である。このような構成で、実施例と同様に電気特性を調べたところ、P型半導体特性のみが得られアンバイポーラー性は確認されなかった。また同様に光照射の有無によるドレイン電流の変化を調べたが、大きな電流量の違いは確認されなかった。
以上、本実施形態によれば、受光面を形成する半導体層2と、半導体層2の両端部に流れる電流をそれぞれ検出するための電極3a,bとを有する光センサーを用い、受光面上の入射光位置により電極3a、bから検出される電流値がそれぞれ変化することに基づき位置検出をおこなう半導体位置検出器において、半導体層2はP型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるP型有機半導体層2aと、N型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるN型有機半導体層2bとを積層した構成を有し、半導体層2がアンバイポーラー性を有するものである。このような構成の半導体位置検出器は、設置場所の自由度が高く、且つ、生産性に優れ、安価である。
また、本実施形態によれば、半導体層2を構成するN型有機半導体層2bの芳香族化合物薄膜として、フラーレン骨格を有する化合物を用いることにより、効率よく電子電流の輸送を可能とし、高性能な位置検出器を提供できる。
また、本実施形態によれば、半導体層2を構成するP型有機半導体層2aの芳香族化合物薄膜としてビチオフェン骨格を有する化合物を用いることにより、効率よくホール電流の輸送を可能とし、高性能な位置検出器を提供できる。
また、本実施形態によれば、N型有機半導体層2bにおけるキャリア移動度と、P型有機半導体層2aにおけるキャリア移動度がほぼ等しくなるように半導体層2にゲート電極より電圧を印加して用いる。これにより、入射光位置に応じて、ホール電流、電子電流の両方をほぼ同量流すことができ、感度に優れた半導体位置検出器としての利用が可能となる。
また、本実施形態によれば、このような構成の光センサーは、設置場所の自由度が高く、且つ、生産性に優れ、安価である。
1 ゲート電極およびゲート絶縁膜
2 半導体層
2a P型有機半導体層
2b N型有機半導体層
3a、b 電極
4 支持基板
特開平4−240511号公報 特開平5−55610号公報 特開平6−29514号公報

Claims (5)

  1. 受光面を形成する半導体層と、該半導体層の両端部に流れる電流をそれぞれ検出するための電極とを有する光センサーを用い、受光面上の入射光位置により該電極から検出される電流値がそれぞれ変化することに基づき位置検出をおこなう半導体位置検出器において、
    上記半導体層はP型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるP型有機半導体層と、N型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるN型有機半導体層とを積層した構成を有し、該半導体層がアンバイポーラー性を有することを特徴とする半導体位置検出器。
  2. 請求項1の半導体位置検出器において、上記半導体層を構成するN型有機半導体層の芳香族化合物薄膜として、フラーレン骨格を有する化合物を用いることを特徴とする半導体位置検出器。
  3. 請求項1または2の半導体位置検出器において、上記半導体層を構成するP型有機半導体層の芳香族化合物薄膜としてビチオフェン骨格を有する化合物を用いることを特徴とする半導体位置検出器。
  4. 請求項1、2または3の何れかの半導体位置検出器において、上記N型有機半導体層におけるキャリア移動度と、上記P型有機半導体層におけるキャリア移動度がほぼ等しくなるように、上記半導体層に電圧を印加することを特徴とする半導体位置検出器。
  5. 支持基板と、受光面を形成する半導体層と、該半導体層の両端部に流れる電流をそれぞれ検出するための電極とを有する光センサーにおいて、上記半導体層はP型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるP型有機半導体層と、N型特性を有する芳香族化合物薄膜からなるN型有機半導体層とを積層した構造であり、該半導体層がアンバイポーラー性を有することを特徴とする光センサー。
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