JP2011165686A - 太陽光発電システム追尾ズレ補正方法および追尾型太陽光発電システム - Google Patents

太陽光発電システム追尾ズレ補正方法および追尾型太陽光発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】追尾補正に伴うシステム中断が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い太陽光発電システム追尾ズレ補正方法、および追尾型太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】複数の追尾駆動型太陽光発電装置1が並列接続され、追尾駆動型太陽光発電装置1から供給された電力を直流/交流変換して連系負荷CLDに電力を供給する電力変換部40を備える追尾型太陽光発電システム1sでの追尾駆動型太陽光発電装置1の追尾ズレ(追尾制御の位置ズレ)を補正する。追尾駆動型太陽光発電装置1は、太陽光を電力に変換する太陽電池パネル10と、太陽電池パネル10の出力を検出する検出回路22と、検出回路22の検出結果に基づいて太陽軌道を追尾するように太陽電池パネル10を追尾制御する追尾制御部13とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の追尾駆動型太陽光発電装置が並列接続され連系負荷に電力を供給する電力変換部を備える追尾型太陽光発電システムでの追尾駆動型太陽光発電装置の追尾ズレを補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法、および追尾型太陽光発電システムに関する。
太陽エネルギーを電力に変換する太陽光発電装置が種々実用化されているが、発電量(積算値)を大きくするために、太陽の動き(太陽軌道)を追尾して太陽電池パネルを回動(追尾駆動)するタイプの追尾駆動型太陽光発電装置が開発されている。
特に集光レンズを用いて太陽光を集光して発電する集光型太陽光発電装置は、太陽光を追尾駆動(追尾集光)することにより太陽電池素子の受光面に集光した太陽光を効果的に照射することができるので、発電効率が大きく向上するという利点がある。このような特長から、集光レンズを用いた追尾駆動型(追尾集光型)太陽光発電装置は、広大な面積を利用して設置することが可能な地域などで、電力供給(発電所)用に利用されつつある。
従来の追尾駆動型太陽光発電装置として、支柱に取り付けられた太陽電池パネルを追尾駆動できるようにしたものが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
また、太陽電池パネルを太陽軌道に対向(正対)させるための位置合わせ制御方法(追尾制御方法)に対する提案も種々されている(例えば特許文献2ないし特許文献4参照。)。
センサ(日射計)を用いて太陽光を追尾する場合は、センサを別途取り付け、また、センサの精度を確保する必要があるという問題がある。また、太陽電池の一部をセンサとして用いた場合は、発生電力を無駄にしてしまうという問題がある。
また、センサを用いない場合は、設置精度を高精度にするため高度な設置作業が必要となるという問題がある。つまり、太陽電池パネルを太陽軌道に正対させる前提として、太陽電池パネルが支柱(支持部)を含めた駆動部に高精度に位置決めして設置されることが必要である。
また、太陽光発電装置を用いて発電所を構成することが提案されている。例えば、複数の追尾駆動型太陽光発電装置を用いて発電した直流電力をインバータでえ交流電力に変換し、商用交流系統と連系させる技術が提案されている。
図11は、従来例に係る追尾型太陽光発電システムの概略構成ブロックを示すブロック図である。
従来例に係る追尾型太陽光発電システム101sは、照射された太陽光を直流電力に変換する追尾駆動型太陽光発電装置101と、追尾駆動型太陽光発電装置101が発電した直流電力を直流/交流変換して得られた交流電力を連系負荷CLDに供給するインバータ140とを備える。追尾駆動型太陽光発電装置101は、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネル110と、太陽電池パネル110の出力を検出する検出回路122と、太陽軌道に対する追尾を太陽電池パネル110にさせる追尾情報を出力する追尾制御部113と、追尾情報に基づいて太陽電池パネル110の駆動する駆動部114とを備える。
太陽電池パネル110の出力(直流電力)は、電力線120b、検出回路122、出力側遮断器125を介してインバータ140へ供給される。インバータ140は、太陽電池パネル110の直流電力を交流電力に変換して得られた交流電力を電力線120cによって連系負荷CLDへ供給する。
インバータ140は、太陽電池パネル110に対してMPPT(Maximum Power Point Tracking:最大電力点追尾)制御を実行するMPPT制御部140cを備える。なお、MPPT制御部140cは、インバータ140と一体となって動作するように構成されている。
検出回路122は、太陽電池パネル110の出力(出力電圧Vp、出力電流Ip)を検出する。検出された出力データは、検出線122bを介してPC(パーソナルコンピュータ:Personal Computer)130へ送信され、適宜のデータ処理が実行される。
通常の動作中(定常状態)では、PC130からの追尾情報が通信線113b、追尾制御部113、制御線113cを介して駆動部114へ送信される。駆動部114は、追尾情報に基づいて太陽電池パネル110を駆動させる。つまり、太陽電池パネル110は、追尾情報に応じて太陽軌道に対する追尾を実行する。したがって、太陽電池パネル110は、旋回方向Roth、傾倒方向Rotvで太陽軌道に対して追尾するように制御される。
追尾型太陽光発電システム101sは、最大電力点追尾制御(MPPT制御)によってインバータ140を制御している。したがって、インバータ140は、太陽電池パネル110の出力の動作点を最適動作点に追随させる。また、太陽電池パネル110は、インバータ140に対して1対1で連系され、出力の動作点を制御されている。
したがって、MPPT制御されているインバータ140は、太陽電池パネル110の出力の変動に応じて太陽電池パネル110の出力電圧Vpおよび出力電流Ipを操作することになる。その結果、追尾ズレに対する補正動作を実行したとき、出力電流Ip(あるいは出力電圧Vp)が補正動作に追随しない現象が生じ、太陽電池パネル110が太陽軌道に正対する正対位置を検出することができないという問題が生じる。
つまり、太陽電池パネル110とインバータ140とを連系させた動作状態では、追尾駆動型太陽光発電装置101(太陽電池パネル110)の追尾ズレを補正することは困難であり、連系負荷CLDをインバータ140から分離した状態で追尾ズレを補正する必要がある。
図12は、図11に示した追尾型太陽光発電システムを構成する追尾駆動型太陽光発電装置の追尾ズレを補正するときの概略構成ブロックを示すブロック図である。
追尾型太陽光発電システム101sでは、追尾駆動型太陽光発電装置101(太陽電池パネル110)に対する追尾ズレの補正を実行するときは、出力側遮断器125によってインバータ140を太陽電池パネル110から切断し、代わりに模擬負荷141を太陽電池パネル110に接続する。
追尾駆動型太陽光発電装置101に模擬負荷141を接続することから、太陽電池パネル110の出力を検出回路122で直接検出することが可能となり、太陽電池パネル110の追尾ズレを補正することができる。
しかし、追尾補正を実行するとき、インバータ140を追尾駆動型太陽光発電装置101から切断する。したがって、追尾ズレの補正に際し、専用の機器(模擬負荷141)が必要になること、インバータ140を切り離すことから系統連系を中断することが必要になることなどの作業性(生産性)、経済性(発電量の損失)の面での問題がある。
特開平11−284217号公報 特開平8−241125号公報 特開2002−202817号公報 特開2007−19331号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置(太陽電池パネル)が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部を備える追尾型太陽光発電システムにおける追尾駆動型太陽光発電装置の追尾ズレを補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、追尾駆動型太陽光発電装置を電力変換部に接続した状態で追尾ズレを補正する対象とされた太陽電池パネルの追尾ズレを検出することにより、追尾ズレの補正に伴う追尾型太陽光発電システムの停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い太陽光発電システム追尾ズレ補正方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部を備える追尾型太陽光発電システムであって、追尾ズレを補正する対象とされた太陽電池パネルを電力変換部に接続して稼動させた状態で太陽電池パネルの追尾ズレを検出する構成とすることにより、追尾ズレの補正に伴う停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い追尾型太陽光発電システムを提供することを他の目的とする。
本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法は、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置と、該追尾駆動型太陽光発電装置が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部とを備える追尾型太陽光発電システムにおける前記追尾駆動型太陽光発電装置の太陽軌道に対する追尾ズレを補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネルと、太陽軌道に対する追尾を前記太陽電池パネルにさせる追尾情報に基づいて前記太陽電池パネルを駆動する駆動部とを備え、追尾ズレを補正する対象とされた前記太陽電池パネルの追尾ズレは、前記追尾駆動型太陽光発電装置を前記電力変換部に接続して稼動させた状態で、検出される構成としてあることを特徴とする。
この構成により、電力変換部に太陽電池パネルを接続したままで太陽電池パネルの追尾ズレを検出することから、追尾駆動型太陽光発電装置による発電および連系負荷に対する電力変換部からの電力供給を継続して系統連系を維持した状態で太陽電池パネルの追尾ズレを補正することが可能となるので、追尾ズレの補正に伴う追尾型太陽光発電システムの停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い太陽光発電システム追尾ズレ補正方法とすることができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、前記追尾情報を出力する追尾制御部を備え、追尾ズレは、前記追尾制御部によって検出され、前記駆動部は、前記追尾制御部が検出した追尾ズレに応じて前記太陽電池パネルの追尾ズレを補正する構成としてあることを特徴とする。
この構成により、追尾駆動型太陽光発電装置それぞれで個別に追尾ズレを検出して補正することが可能となることから、追尾型太陽光発電システムの追尾制御部を分散し、制御系に関する配線構造を簡略化して設置作業を簡略化した安価で信頼性の高い追尾型太陽光発電システムとすることができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、前記太陽電池パネルの出力を検出する検出回路を備え、前記追尾制御部は、前記検出回路で検出した前記太陽電池パネルの出力に基づいて追尾ズレを検出する構成としてあることを特徴とする。
この構成により、太陽電池パネルの出力を容易かつ高精度に検出することが可能となることから、太陽電池パネルの追尾ズレを容易かつ高精度に検出して補正することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記検出回路は、前記太陽電池パネルの出力電流を検出する電流検出部を備えることを特徴とする。
この構成により、太陽電池パネルの出力電流を容易かつ高精度に検出することが可能となることから、太陽電池パネルの追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記電流検出部が検出した出力電流に基づいて前記太陽電池パネルが太陽軌道に正対する正対位置を求め、正対位置へ前記太陽電池パネルを移動させて位置ズレの補正を実行することを特徴とする。
この構成により、追尾ズレに対して敏感に応動する出力電流の変動を適用して追尾ズレを補正するので、太陽電池パネルが太陽軌道に正対する正対位置を容易かつ高精度に求めることが可能となり、追尾ズレに対する補正を容易かつ高精度に実行することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記検出回路は、前記太陽電池パネルの出力電圧を検出する電圧検出部を備えることを特徴とする。
この構成により、太陽電池パネルの出力電圧を容易かつ高精度に検出することが可能となることから、太陽電池パネルの追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記電圧検出部が検出した出力電圧に基づいて前記太陽電池パネルが太陽軌道に正対する正対位置を求め、正対位置へ前記太陽電池パネルを移動させて位置ズレの補正を実行することを特徴とする。
この構成により、幅広い範囲での追尾ズレに対して応動する出力電圧の変動を適用して追尾ズレを補正するので、太陽電池パネルが太陽軌道に正対する正対位置を容易かつ高精度に求めることが可能となり、追尾ズレに対する補正を容易かつ高精度に実行することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記正対位置は、旋回方向での正対位置である正対旋回位置として求められることを特徴とする。
この構成により、旋回方向に対して容易かつ高精度に追尾ズレを補正することが可能となる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記正対位置は、傾倒方向での正対位置である正対傾倒位置として求められることを特徴とする。
この構成により、傾倒方向に対して容易かつ高精度に追尾ズレを補正することが可能となる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力を一括して交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ供給するように接続された共有インバータを備えることを特徴とする。
この構成により、複数の追尾駆動型太陽光発電装置を共通する一つの共有インバータに接続して動作させることから、電力変換部の構成を簡略化し、直流電力での動作電圧を安定化させることが可能となるので、追尾ズレの検出を容易かつ高精度に実行することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力をそれぞれ個別に交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ一括して供給するように接続された複数の個別インバータを備えることを特徴とする。
この構成により、追尾駆動型太陽光発電装置(太陽電池パネル)の容量に応じた容量を有する個別インバータを太陽電池パネルに直接対応させることから、太陽電池パネルの出力を調整して動作電圧を安定化させることが可能となるので、追尾ズレの検出を容易かつ高精度に実行することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記共有インバータは、最大電力点追尾制御により前記太陽電池パネルの出力の動作点を最適動作点に追随する構成としてあることを特徴とする。
この構成により、太陽電池パネルを最適動作点(最適出力電圧)で動作させた状態で追尾ズレを補正することが可能となるので、安定した動作状態の下で追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
また、本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、前記共有インバータまたは前記個別インバータは、定電圧制御で動作し前記太陽電池パネルの出力の動作点を定電圧に保持する構成としてあることを特徴とする。
この構成により、太陽電池パネルを定電圧で動作させた状態で追尾ズレを補正することが可能となるので、安定した動作状態の下で追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
また、本発明に係る追尾型太陽光発電システムは、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置と、該追尾駆動型太陽光発電装置が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部とを備える追尾型太陽光発電システムであって、前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネルと、太陽軌道に対する追尾を前記太陽電池パネルにさせる追尾情報に基づいて前記太陽電池パネルを駆動する駆動部とを備え、追尾ズレを補正する対象とされた前記太陽電池パネルの追尾ズレは、前記追尾駆動型太陽光発電装置を前記電力変換部に接続して稼動させた状態で、検出される構成としてあることを特徴とする。
この構成により、追尾駆動型太陽光発電装置を電力変換部に接続して稼動させた状態で、太陽電池パネルの追尾ズレを検出することから、追尾ズレの補正に伴う停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い追尾型太陽光発電システムとすることができる。
また、本発明に係る追尾型太陽光発電システムでは、前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力を一括して交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ供給するように接続された共有インバータを備えることを特徴とする。
この構成により、電力変換部の構成を簡略化し、直流電力での動作電圧を安定化させることが可能となるので、追尾ズレの検出を容易かつ高精度に実行することができる。
また、本発明に係る追尾型太陽光発電システムでは、前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力をそれぞれ個別に交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ一括して供給するように接続された複数の個別インバータを備えることを特徴とする。
この構成により、追尾駆動型太陽光発電装置の容量に応じた容量を有する個別インバータを利用することが可能となることから、小容量で安価な個別インバータを適用した安価で構築しやすい追尾型太陽光発電システムとすることができ、また、太陽電池パネルと個別インバータとを直接対応させることから、太陽電池パネルの出力最適化、出力配線の簡略化が容易となり、合理的で経済的な追尾型太陽光発電システムとすることができる。
本発明に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法によれば、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置と、該追尾駆動型太陽光発電装置が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部とを備える追尾型太陽光発電システムにおける前記追尾駆動型太陽光発電装置の太陽軌道に対する追尾ズレを補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネルと、太陽軌道に対する追尾を前記太陽電池パネルにさせる追尾情報に基づいて前記太陽電池パネルを駆動する駆動部とを備え、追尾ズレを補正する対象とされた前記太陽電池パネルの追尾ズレは、前記追尾駆動型太陽光発電装置を前記電力変換部に接続して稼動させた状態で、検出される構成としてあることから、電力変換部に太陽電池パネルを接続したままで太陽電池パネルの追尾ズレを検出し、追尾駆動型太陽光発電装置による発電および連系負荷に対する電力変換部からの電力供給を継続して系統連系を維持した状態で太陽電池パネルの追尾ズレを補正することが可能となるので、追尾ズレの補正に伴う追尾型太陽光発電システムの停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い太陽光発電システム追尾ズレ補正方法とすることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る追尾型太陽光発電システムによれば、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置と、該追尾駆動型太陽光発電装置が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部とを備える追尾型太陽光発電システムであって、前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネルと、太陽軌道に対する追尾を前記太陽電池パネルにさせる追尾情報に基づいて前記太陽電池パネルを駆動する駆動部とを備え、追尾ズレを補正する対象とされた前記太陽電池パネルの追尾ズレは、前記追尾駆動型太陽光発電装置を前記電力変換部に接続して稼動させた状態で、検出される構成としてあることから、追尾駆動型太陽光発電装置を電力変換部に接続して稼動させた状態で、太陽電池パネルの追尾ズレを検出し、追尾ズレの補正に伴う停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い追尾型太陽光発電システムとすることができる。
本発明の実施の形態1に係る追尾型太陽光発電システムの概略構成ブロックを示すブロック図である。 図1に示した追尾型太陽光発電システムを構成する追尾駆動型太陽光発電装置の概略構成ブロックを示すブロック図である。 図1に示した追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルの出力状態を示すVI特性曲線を示す特性グラフである。 本発明の実施の形態2に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法における追尾ズレを補正する処理フローを示すフローチャートである。 図4に示したフローチャートにおける旋回方向の追尾ズレを検出する処理フローを説明する説明図であり、(A)は旋回位置と出力電流との関係を示すグラフであり、(B)は処理フローを示すフローチャートである。 図4に示したフローチャートにおける傾倒方向の追尾ズレを補正する処理フローを説明する説明図であり、(A)は傾倒位置と出力電流との関係を示すグラフであり、(B)は処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る追尾型太陽光発電システムの概略構成ブロックを示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルのVI特性曲線を示すグラフであり、(A)は補正対象外の太陽電池パネルの正常特性、(B)は補正対象とした太陽電池パネルの正常特性、(C)は補正対象外の太陽電池パネルと補正対象とした太陽電池パネルとの合成特性を示す。 本発明の実施の形態5に係る追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルのVI特性曲線をMPPT制御に対応させて示すグラフであり、(A)は補正対象外の太陽電池パネルの正常特性、(B)は補正対象とした太陽電池パネルの位置ズレを検出するために追尾位置を移動させた状態での特性、(C)は補正対象外の太陽電池パネルと補正対象とした太陽電池パネルとの合成特性を示す。 本発明の実施の形態5に係る追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルのVI特性曲線を定電圧制御に対応させて示すグラフであり、(A)は補正対象外の太陽電池パネルの正常特性、(B)は補正対象とした太陽電池パネルの位置ズレを検出するために追尾位置を移動させた状態での特性、(C)は補正対象外の太陽電池パネルと補正対象とした太陽電池パネルとの合成特性を示す。 従来例に係る追尾型太陽光発電システムの概略構成ブロックを示すブロック図である。 図11に示した追尾型太陽光発電システムを構成する追尾駆動型太陽光発電装置の追尾ズレを補正するときの概略構成ブロックを示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1ないし図3に基づいて、本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システムでの追尾駆動型太陽光発電装置の追尾ズレを補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法、および本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システムについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る追尾型太陽光発電システムの概略構成ブロックを示すブロック図である。
図2は、図1に示した追尾型太陽光発電システムを構成する追尾駆動型太陽光発電装置の概略構成ブロックを示すブロック図である。
本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法は、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置1と、追尾駆動型太陽光発電装置1が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷CLDに供給する電力変換部40とを備える追尾型太陽光発電システム1sにおける追尾駆動型太陽光発電装置1の太陽軌道に対する追尾ズレ(追尾制御の位置ズレ)を補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法に関する。
なお、複数の追尾駆動型太陽光発電装置1として、追尾駆動型太陽光発電装置1−1、1−2、・・・、1−nがそれぞれ並列接続されるように配置されている。以下、追尾駆動型太陽光発電装置1−1、1−2、・・・、1−nのそれぞれを特に区別する必要が無い場合は、単に追尾駆動型太陽光発電装置1とすることがある。
追尾駆動型太陽光発電装置1のそれぞれ(追尾駆動型太陽光発電装置1−1、1−2、・・・、1−n)は、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネル10と、太陽軌道に対する追尾を太陽電池パネル10にさせる追尾情報に基づいて太陽電池パネル10を駆動する駆動部14とを備える。
また、追尾駆動型太陽光発電装置1のそれぞれは、追尾情報を出力する追尾制御部13を備え、定常状態では、PC(パーソナルコンピュータ:Personal Computer)30に予めインストールされた追尾間接情報(例えば、基準となる時刻情報、全体の運転情報などの間接的な追尾情報)に基づいて、PC30と追尾制御部13との間で情報が送受信される。追尾制御部13はPC30からの追尾間接情報に基づいて追尾情報(例えば、時刻情報に基づく太陽電池パネル10の旋回情報、傾倒情報)を駆動部14へ送信し、駆動部14は、追尾情報(旋回情報、傾倒情報)に基づいて太陽電池パネル10を旋回方向Rothおよび傾倒方向Rotvで駆動し太陽軌道を追尾させる。
なお、太陽電池パネル10としては、追尾駆動型太陽光発電装置1−1が備える太陽電池パネル10−1、追尾駆動型太陽光発電装置1−2が備える太陽電池パネル10−2、・・・、追尾駆動型太陽光発電装置1−nが備える太陽電池パネル10−nが配置されている。以下、太陽電池パネル10−1、10−2、・・・、10−nのそれぞれを特に区別する必要が無い場合は、単に太陽電池パネル10とすることがある。
また、追尾制御部13としては、追尾駆動型太陽光発電装置1−1が備える追尾制御部13−1、追尾駆動型太陽光発電装置1−2が備える追尾制御部13−2、・・・、追尾駆動型太陽光発電装置1−nが備える追尾制御部13−nが配置されている。以下、追尾制御部13−1、13−2、・・・、13−nのそれぞれを特に区別する必要が無い場合は、単に追尾制御部13とすることがある。
なお、追尾制御部13−1、13−2、・・・、13−nは、適宜のグループにまとめて追尾駆動型太陽光発電装置1の外部に追尾制御部13として配置することも可能である。この場合には、追尾駆動型太陽光発電装置1と適宜まとめられた追尾制御部13との間に適宜の配線を設ける必要がある。なお、追尾情報自体は、当然、それぞれの追尾駆動型太陽光発電装置1に対応させて発生され、それぞれへの配線を介して送信されることとなる。
また、駆動部14としては、尾駆動型太陽光発電装置1−1が備える駆動部14−1、尾駆動型太陽光発電装置1−2が備える駆動部14−2、・・・、尾駆動型太陽光発電装置1−nが備える駆動部14−nが配置されている。以下、駆動部14−1、14−2、・・・、14−nのそれぞれを特に区別する必要が無い場合は、単に駆動部14とすることがある。
本実施の形態では、追尾ズレを補正する対象とされた太陽電池パネル10の追尾ズレは、追尾駆動型太陽光発電装置1を電力変換部40に接続して稼動させた状態で、検出される構成としてある。
例えば、追尾ズレを補正する対象とされた太陽電池パネル10(太陽電池パネル10−1、10−2、・・・、10−nのいずれか一つ。)に対応する追尾制御部13(太陽電池パネル10−1、10−2、・・・、10−nのいずれかに対応する追尾制御部13−1、13−2、・・・、13−nのいずれか)は、追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)を電力変換部40に接続して稼動させた状態で、太陽電池パネル10の追尾ズレを検出する構成としてある(詳細は実施の形態2でさらに説明する)。すなわち、追尾ズレは、追尾制御部13によって検出される。
つまり、電力変換部40に太陽電池パネル10を接続したままで太陽電池パネル10の追尾ズレを検出することから、追尾駆動型太陽光発電装置1による発電および連系負荷CLDに対する電力変換部40からの電力供給を継続して系統連系を維持した状態で太陽電池パネル10の追尾ズレを補正することが可能となるので、追尾ズレの補正に伴う追尾型太陽光発電システム1sの停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い太陽光発電システム追尾ズレ補正方法とすることができる。
上述したとおり、追尾駆動型太陽光発電装置1のそれぞれに、追尾情報を出力する追尾制御部13を設け、追尾制御部13によって追尾ズレを検出する。
したがって、追尾駆動型太陽光発電装置1それぞれで個別に追尾ズレを検出して補正することが可能となることから、追尾型太陽光発電システム1sの追尾制御部13を分散し、制御系に関する配線構造を簡略化して設置作業を簡略化した安価で信頼性の高い追尾型太陽光発電システム1sとすることができる。
なお、駆動部14は、追尾制御部13が検出した追尾ズレに応じて太陽電池パネル10の追尾ズレを補正する構成としてある(詳細は実施の形態2でさらに説明する)。
太陽電池パネル10の出力(直流電力)は、電力線20b、検出回路22を介して電力変換部40へ供給される。なお、検出回路22としては、太陽電池パネル10−1の出力を検出する検出回路22−1、太陽電池パネル10−2の出力を検出する検出回路22−2、・・・、太陽電池パネル10−nの出力を検出する検出回路22−nが配置されている。以下、検出回路22−1、22−2、・・・、22−nのそれぞれを特に区別する必要が無い場合は、単に検出回路22とすることがある。
追尾駆動型太陽光発電装置1のそれぞれは、太陽電池パネル10の出力(出力電流Ip、出力電圧Vp)を検出する検出回路22を備え、追尾制御部13は、検出回路22で検出した太陽電池パネル10の出力に基づいて追尾ズレを検出する構成としてある。したがって、太陽電池パネル10の出力を容易かつ高精度に検出することが可能となることから、太陽電池パネル10の追尾ズレを容易かつ高精度に検出して補正することができる。
追尾制御部13は、定常状態では、追尾情報(追尾間接情報)をPC30から取得して駆動部14へ追尾情報を送信して駆動部14を制御するが、追尾ズレの補正時には、検出回路22が検出した出力(出力電流Ip、出力電圧Vp)に基づいて追尾ズレを検出する機能を有する。
本実施の形態に係る電力変換部40は、複数の追尾駆動型太陽光発電装置1からの出力(直流電力)を並列接続して一括する電力線接続部40jと、電力線接続部40jからの直流電力を一括して交流電力に変換する共有インバータ41とを備える。共有インバータ41(電力変換部40)は、電力線20cを介して連系負荷CLDへ生成した交流電力を供給する。
つまり、電力変換部40は、太陽電池パネル10それぞれから出力された直流電力を一括して交流電力に変換して得られた交流電力を連系負荷CLDへ供給するように接続された共有インバータ41を備える。
したがって、複数の追尾駆動型太陽光発電装置1を共通する一つの共有インバータ41に接続して動作させることから、電力変換部40の構成を簡略化し、直流電力での動作電圧を安定化させることが可能となるので、追尾ズレの検出を容易かつ高精度に実行することができる。
なお、各太陽電池パネル10の出力線検出部22と電力線接続部40jとの間には逆流防止部品(不図示。例えば、逆流防止ダイオード、ヒューズなど。)が接続されている。したがって、太陽電池パネル10の出力のバラツキに関係なく共通の電圧(最適出力電圧Vpj)の下で出力させることができる。
共有インバータ41は、太陽電池パネル10に対してMPPT(Maximum Power Point Tracking:最大電力点追尾)制御を実行するMPPT制御部41c(図2では、図示を省略している。)を備える。なお、MPPT制御部41cは、共有インバータ41と一体となって動作するように構成されている。
MPPT制御は、太陽電池パネル10の出力電力(出力電圧Vp×出力電流Ip。出力電力の特性は、図3参照。)を一定時間間隔で計測して前回の計測値との比較を行い、出力電力が大きくなる方向へ常に出力電圧Vpを変化させることによって、太陽電池パネルの動作点を最大電力点(最適動作点WPj。図3参照)に追随させる制御方法である。本実施の形態では、従来から知られているMPPT制御をそのまま適用することが可能であるので詳細な説明は省略する。
つまり、共有インバータ41は、最大電力点追尾制御(MPPT制御)により並列接続した太陽電池パネル10(追尾駆動型太陽光発電装置1)の出力の動作点を最適動作点WPjに追随させる構成としてある。したがって、追尾型太陽光発電システム1sでの最適動作点WPj(最適出力電圧Vpj)の下で追尾ズレを補正することが可能となるので、安定した動作状態の下で追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
検出回路22は、太陽電池パネル10の出力電流Ipを検出する電流検出部23を備える。したがって、太陽電池パネル10の出力電流Ipを容易かつ高精度に検出することが可能となることから、太陽電池パネル10の追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
また、検出回路22は、太陽電池パネル10の出力電圧を検出する電圧検出部を備える。したがって、太陽電池パネル10の出力電圧Vpを容易かつ高精度に検出することが可能となることから、太陽電池パネル10の追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
なお、電流検出部23で検出される出力電流Ip、電圧検出部24で検出される出力電圧Vpは、アナログデータであるから、追尾制御部13での演算処理を実行できるようにA/D変換部26によって変換されたデジタルデータが検出線22bを介して追尾制御部13へ送信され、追尾制御部13で追尾ズレを補正するためのデータ処理(演算処理)が施される。
本実施の形態では、追尾制御部13をそれぞれの追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)に対応させて配置し、追尾制御部13で生成した追尾情報(太陽電池パネル10の旋回情報、傾倒情報)を駆動部14へ送信する形態とすることによって、追尾駆動、追尾ズレ補正を実行する形態としている。つまり、PC30による集中制御を排除して、それぞれの追尾駆動型太陽光発電装置1(追尾制御部13)で分散処理を実行することから、追尾制御部13、検出回路22、PC30相互間での通信配線の簡略化、通信ノイズの低減、通信データ量の抑制が可能となり、信頼性の高い追尾制御を実行することができる。
図3は、図1に示した追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルの出力状態を示すVI特性曲線を示す特性グラフである。
なお、横軸は太陽電池パネル10の出力電圧Vpであり、縦軸は太陽電池パネル10の出力電流Ipである。したがって、太陽電池パネル10に対する太陽光の照射状態に応じてVI特性曲線CCsが特定される。
正常に動作している状態では、太陽電池パネル10の出力動作点は、VI特性曲線CCs上にあり、MPPT制御部41c(MPPT制御)によって最適動作点WPjに動作点が追随するように制御されている。なお、出力電圧Vp=Vpoは開放電圧、出力電流Ip=Ipsは短絡電流を示す。
つまり、正常動作時での太陽電池パネル10の出力動作点は、共有インバータ41によるMPPT制御によって、そのときの太陽光の照射状態に応じたVI特性曲線CCsの特性曲線上に存在する最適動作点WPjに位置し、出力電圧Vpは最適出力電圧Vpjに制御される。
本実施の形態では、複数(例えば10台以上)の追尾駆動型太陽光発電装置1を並列接続した状態で共有インバータ41へ電力を供給している。したがって、全ての追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)の出力電圧Vpは、MPPT制御部41cによって制御された最適出力電圧Vpjに一致する。
例えば追尾駆動型太陽光発電装置1−1(太陽電池パネル10−1)の追尾制御において追尾ズレが生じた場合、太陽電池パネル10−1の出力は減少し、VI特性曲線は追尾ズレVI特性曲線CCdへと変動する。つまり、VI特性曲線CCdの短絡電流はIpsより小さくなり、VI特性曲線CCdの開放電圧はVpoより小さくなる。このようにVI特性曲線が追尾ズレVI特性曲線CCdへ変動した場合であっても、出力電圧Vpは、追尾型太陽光発電システム1s全体としてMPPT制御によって制御されていることから、最適出力電圧Vpjに維持される。
したがって、太陽電池パネル10−1は、出力の減少に伴う追尾ズレVI特性曲線CCd上の追尾ズレ動作点WPd(出力電圧Vp=最適出力電圧Vpj)で動作することから、減少した出力電流Ipは追尾ズレ出力電流Ipdとなる。
すなわち、10台以上接続された追尾駆動型太陽光発電装置1の内で1台の追尾駆動型太陽光発電装置1が追尾ズレを生じたとしても出力電圧Vpへの影響は小さく(端的に言えば、10分の1以下。接続される台数がさらに多くなれば、さらに影響は小さくなる。)、容易に最適出力電圧Vpjを維持することが可能である。
追尾ズレが生じたとき、追尾制御部13は、検出回路22からの出力によって追尾ズレを検出することが可能である。共有インバータ41は、MPPT制御されていることから、出力電圧Vpは最適出力電圧Vpjに維持される。したがって、通常は、出力電流Ipの変動によって追尾ズレを検出することになる。なお、出力電流Ipの変動の検出と同様にして、出力電圧Vpの変動を検出して追尾ズレを検出することも可能である。
追尾制御部13は、例えばPC30に予めインストールされた演算式を適用して検出回路22の出力に対して演算処理を施し、検出回路22の出力から追尾ズレ(追尾ズレの大きさ)を検出する。駆動部14は、追尾制御部13が求めた追尾ズレに応じて太陽電池パネル10の追尾ズレを補正する。追尾ズレの具体的な方法については、実施の形態2でさらに説明する。
つまり、本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システム1sでは、各検出回路22で検出された出力データ(出力電流Ip、出力電圧Vp)に基づいて、各太陽電池パネル10の追尾ズレを個別に検出し、検出した結果に基づいて各太陽電池パネル10の追尾ズレを個別に補正することが可能である。
追尾駆動型太陽光発電装置1−1(太陽電池パネル10−1)に対して追尾ズレの補正が施されると、太陽電池パネル10−1の出力は追尾ズレVI特性曲線CCdからVI特性曲線CCsへ復帰する。したがって、太陽電池パネル10−1の出力電流Ipは、出力電圧Vp=最適出力電圧Vpjの状態で、矢符dIpで示すように増加し、追尾ズレ動作点WPd(追尾ズレVI特性曲線CCd)から、最適動作点WPj(VI特性曲線CCs)へ戻る。
上述したとおり、本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、共有インバータ41(電力変換部40)および追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)を稼動させ、追尾ズレを補正する対象として選択した太陽電池パネル10(例えば、太陽電池パネル10−1)を共有インバータ41に接続したままで追尾ズレを補正する構成としてある。
この構成により、補正対象とした太陽電池パネル10の追尾ズレを共有インバータ41に接続したままで補正することから、追尾駆動型太陽光発電装置1による発電および連系負荷CLDに対する共有インバータ41からの電力供給を継続し、系統連系を維持した状態で追尾型太陽光発電システム1sとしての追尾ズレを補正することが可能となるので、追尾補正に伴うシステム中断が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い太陽光発電システム追尾ズレ補正方法とすることができる。
また、上述したとおり、共有インバータ41は、MPPT制御(最大電力点追尾制御)により太陽電池パネル10の出力の動作点を最適動作点WPjに追随する構成としてある。したがって、追尾型太陽光発電システム1s(太陽電池パネル10)を最適動作点WPj(最適動作点WPjに対する最適出力電圧Vpj)で動作させた状態で追尾ズレを補正することが可能となるので、安定した動作状態の下で追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
換言すれば、本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、太陽電池パネル10の出力電圧Vpを共有インバータ41のMPPT制御によって最適出力電圧Vpjに保持した状態で追尾ズレを補正する。したがって、太陽電池パネル10の出力電圧Vpを共有インバータ41によって最適出力電圧Vpjに保持した状態で追尾ズレを補正することから、容易かつ高精度に追尾ズレの補正を実施することができる。
上述したとおり、本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システム1sは、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置1と、追尾駆動型太陽光発電装置1が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷CLDに供給する電力変換部40とを備える。
また、追尾型太陽光発電システム1sでは、追尾駆動型太陽光発電装置1のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネル10と、太陽軌道に対する追尾を太陽電池パネル10にさせる追尾情報に基づいて太陽電池パネル10を駆動する駆動部14とを備え、追尾ズレを補正する対象とされた太陽電池パネル10の追尾ズレは、追尾駆動型太陽光発電装置1を電力変換部40に接続して稼動させた状態で検出される構成としてある。
したがって、追尾駆動型太陽光発電装置1を電力変換部40に接続して稼動させた状態で、太陽電池パネル10の追尾ズレを検出することから、追尾ズレの補正に伴う停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い追尾型太陽光発電システム1sとすることができる。
また、電力変換部40は、太陽電池パネル10それぞれから出力された直流電力を一括して交流電力に変換して得られた交流電力を連系負荷CLDへ供給するように接続された共有インバータ41を備える。
したがって、電力変換部40の構成を簡略化し、直流電力での動作電圧を安定化させることが可能となるので、追尾ズレの検出を容易かつ高精度に実行することができる。
<実施の形態2>
図4ないし図6に基づいて、実施の形態1に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法における追尾補正ステップの詳細、追尾型太陽光発電システム1sの追尾制御部13、駆動部14の動作について実施の形態2として説明する。なお、追尾補正ステップは、本実施の形態で示す処理フローに限らず他の処理フローを適用することが可能である。
図4は、本発明の実施の形態2に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法における追尾ズレを補正する処理フローを示すフローチャートである。
以下のステップS1ないしステップS5によって、本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法における追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)の追尾ズレ(追尾制御の位置ズレ)を補正することができる。
つまり、ステップS1で補正対象の追尾駆動型太陽光発電装置1を選択する。次いで、ステップS2で旋回方向について正対旋回位置を検出(旋回方向Rothでの追尾ズレを検出)し、ステップS3で旋回方向について追尾ズレを補正(旋回位置を正対旋回位置Phjへ移動)する。その後、ステップS4で傾倒方向について正対傾倒位置を検出(傾倒方向Rotvでの追尾ズレを検出)し、ステップS5で傾倒方向について追尾ズレを補正(傾倒方向を正対傾倒位置Phvへ移動)する。
なお、正対旋回位置は、旋回方向Rothで太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する位置を示し、正対傾倒位置は、傾倒方向Rotvで太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する位置を示す。以下、各ステップについて、さらに詳細を説明する。
ステップS1:
補正対象とする追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)を特定して選択する。例えば、電流検出部23で検出する出力電流Ipを定期的にサンプリングして他の電流検出部23で検出した出力電流Ipと比較し、低い電流値となっているものを追尾ズレが生じているものとして選択することが可能である。
追尾ズレが、例えば0.2度程度の場合、追尾ズレによる出力低下は10%程度であり、MPPT制御の下で出力電圧Vpが最適電圧Vpjに調整されていることから、出力低下はそのまま出力電流Ipの低下として表れ、電流検出部23によって容易かつ高精度に検出することが可能である。
つまり、電流検出部23で検出する出力電流Ipを追尾駆動型太陽光発電装置1に備える複数の他の電流検出部23で検出する出力電流Ipと相互に比較することによって、追尾ズレが発生している太陽電池パネル10(例えば、太陽電池パネル10−1。以下では、単に太陽電池パネル10とする。)を容易かつ高精度に検出することができる。
なお、以下では、出力電流Ipを検出対象とした場合について説明するが、出力電圧Vpを検出対象として同様に処理することが可能である。なお、MPPT制御の下では、出力電圧Vpの変動は微弱であることから、より高精度の電圧検出を採用することが望ましい。
ステップS2:
選択した太陽電池パネル10の正対旋回位置Phj(図5参照)を検出する。つまり、正対旋回位置Phjを検出することによって、旋回方向Rothでの追尾ズレを検出する。
追尾制御部13は、電流検出部23で検出した出力電流Ipに対して演算処理を施すことによって太陽電池パネル10の追尾ズレ(追尾ズレ量、追尾ズレ方向)を検出することができる。
追尾ズレを検出する方法としては、種々の方法を適用することが可能であり、後で説明する図5に一例を示す。
ステップS3:
検出した正対旋回位置Phjへ補正対象の太陽電池パネル10の旋回位置を移動して旋回方向Rothでの追尾ズレ(位置ズレ)を補正する。つまり、駆動部14は、追尾制御部13が検出した追尾ズレ(追尾ズレ量、追尾ズレ方向)に応じて太陽電池パネル10の追尾ズレを補正する。
なお、検出した正対旋回位置Phjへ太陽電池パネル10の旋回位置を移動するとき、正対旋回位置Phjを検出した時刻に対する時間の経過による正対旋回位置Phjの推移分を予め補正しておくことによってさらに高精度に追尾ズレを補正することが可能となる。
ステップS4:
選択した太陽電池パネル10の正対傾倒位置Pvj(図6参照)を検出する。つまり、正対傾倒位置Pvjを検出することによって、傾倒方向Rotvでの追尾ズレを検出する。
追尾制御部13は、電流検出部23で検出した出力電流Ipに対して演算処理を施すことによって太陽電池パネル10の追尾ズレ(追尾ズレ量、追尾ズレ方向)を検出することができる。
追尾ズレを検出する方法としては、種々の方法を適用することが可能であり、後で説明する図6に一例を示す。
ステップS5:
検出した正対傾倒位置Pvjへ補正対象の太陽電池パネル10の傾倒位置を移動して傾倒方向Rotvでの追尾ズレ(位置ズレ)を補正する。つまり、駆動部14は、追尾制御部13が検出した追尾ズレ(追尾ズレ量、追尾ズレ方向)に応じて太陽電池パネル10の追尾ズレを補正する。
なお、検出した正対傾倒位置Pvjへ太陽電池パネル10の傾倒位置を移動するとき、正対傾倒位置Pvjを検出した時刻に対する時間の経過による正対傾倒位置Pvjの推移分を予め補正しておくことによってさらに高精度に追尾ズレを補正することが可能となる。
上述したとおり、追尾ズレの補正は、太陽電池パネル10の出力電流Ip(あるいは、出力電圧Vp)を検出することによって、太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する正対位置Pjc(正対旋回位置Phj、正対傾倒位置Pvj。正対旋回位置Phj、正対傾倒位置Pvjの区別をする必要が無い場合は、単に正対位置Pjcとすることがある。)を求め、求めた正対位置Pjcへ太陽電池パネル10を追尾移動させることによって実行する。
つまり、追尾制御部13は、電流検出部23(電圧検出部24)で検出した出力電流Ip(出力電圧Vp)に基づいて太陽電池パネル10の追尾ズレを検出し、駆動部14は、追尾制御部13が検出した追尾ズレ(正対位置Pjcに対する位置ズレ)に応じて太陽電池パネル10の追尾ズレを補正する構成としてある。
出力電流Ipに基づいて追尾ズレを検出する場合は、追尾ズレに対して敏感に応動する出力電流Ipの変動を適用して追尾ズレを補正するので、太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する正対位置Pjcを容易かつ高精度に求めることが可能となり、追尾ズレに対する補正を容易かつ高精度に実行することができる。
また、出力電圧Vpに基づいて追尾ズレを検出する場合は、幅広い範囲での追尾ズレに対して応動する出力電圧Vpの変動を適用して追尾ズレを補正するので、太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する正対位置Pjcを容易かつ高精度に求めることが可能となり、追尾ズレに対する補正を容易かつ高精度に実行することができる。
また、正対位置Pjcは、上述したとおり、旋回方向Roth、傾倒方向Rotvいずれの方向においても対応させることが可能である。
つまり、正対位置Pjcは、旋回方向Rothでの正対位置である正対旋回位置Phjとして求められる。したがって、旋回方向Rothに対して容易かつ高精度に追尾ズレを補正することが可能となる。
また、正対位置Pjcは、傾倒方向Rotvでの正対位置である正対傾倒位置Pvjとして求められる。したがって、傾倒方向Rotvに対して容易かつ高精度に追尾ズレを補正することが可能となる。
上述したとおり、太陽電池パネル10の追尾制御における追尾ズレには、旋回方向Rothでの追尾ズレ、傾倒方向Rotvでの追尾ズレがあるが、一般的には旋回方向Rothでの追尾ズレの方が生じやすい。つまり、施工時に、傾倒方向Rotvでの位置合わせは比較的高い精度で実施することが可能であるが、旋回方向Rothでの位置合わせは傾倒方向Rotvに比較して困難であることから、旋回方向Rothでは追尾ズレが生じやすい。
したがって、本実施の形態では、ステップS1ないしステップS3によって太陽電池パネル10の追尾ズレの補正を終了させる形態とすることも可能である。また、ステップS2ないしステップS5を繰り返すことによってさらに精度を向上させることも可能である。
なお、ステップS1ないしステップS5の処理フローを実現するコンピュータプログラムは、予め追尾制御部13、PC30へインストールしておくことによって容易に実行させることが可能である。
図5は、図4に示したフローチャートにおける旋回方向の追尾ズレを検出する処理フローを説明する説明図であり、(A)は旋回位置と出力電流との関係を示すグラフであり、(B)は処理フローを示すフローチャートである。
なお、図5(A)では、横軸を太陽電池パネル10の旋回位置Phとし、縦軸を太陽電池パネル10の出力電流Ipとしている。
以下のステップS21ないしステップS23によって、ステップS2で説明した正対旋回位置Phj(正対位置Pjc)を検出することができる。なお、正対旋回位置Phjを検出する方法は、ステップS2で説明したとおり、ステップS21ないしステップS23に示す方法に限らず種々の方法を適用することが可能である。
ステップS21:
補正開始時旋回位置Phsから予め設定された第1旋回移動角dφ1に対応させた過去の太陽方位位置(補正用旋回遡及位置Phb)へ太陽電池パネル10を遡及して旋回移動させる。図5では、出力電流Ipが、旋回移動に伴ってさらに追尾ズレを生じて減少する場合を示した。
ステップS22:
補正用旋回遡及位置Phbから太陽方位の推移に対して第2旋回移動角dφ2で先行させた後刻の太陽方位位置(補正用旋回後刻位置Phf)へ太陽電池パネル10を旋回移動させ、旋回移動中の太陽電池パネル10の出力電流Ipを検出する。
出力電流Ipは、旋回移動に応じて最大値を有する山形の曲線を構成する。つまり、最大値を示す位置が太陽電池パネル10を正対させるべき太陽方位角である。
ステップS23:
旋回移動中の太陽電池パネル10の出力電流Ipが最大となる旋回位置Phを正対旋回位置Phjとして検出する。つまり、出力電流Ipを最大値とする旋回位置Phが正対旋回位置Phj(正対位置Pjc)として確定される。
追尾制御部13は、電流検出部23が検出する出力電流Ipと旋回位置Phとの関係から位置ズレを検出することができる。つまり、正対旋回位置Phjと旋回位置Ph(例えば、補正開始時旋回位置Phs、補正用旋回後刻位置Phf)との相違(位置の相違)に基づいて追尾ズレ(追尾ズレ量、追尾ズレ方向)を検出する。
また、追尾制御部13は、検出した追尾ズレを補正するための情報(旋回位置情報、傾倒位置情報)を駆動部14へ供給し、駆動部14は、追尾制御部13からの情報に応じて太陽電池パネル10の旋回位置、傾倒位置を調整(駆動)する。
なお、図5では、出力電流Ipの変動を検出して旋回方向Rothでの追尾ズレを検出する場合について説明したが、出力電圧Vpの変動を検出して旋回方向Rothでの追尾ズレを検出することも同様に可能である。
図6は、図4に示したフローチャートにおける傾倒方向の追尾ズレを検出する処理フローを説明する説明図であり、(A)は傾倒位置と出力電流との関係を示すグラフであり、(B)は処理フローを示すフローチャートである。
なお、図6(A)では、横軸を太陽電池パネル10の傾倒位置Pvとし、縦軸を太陽電池パネル10の出力電流Ipとしている。
以下のステップS41ないしステップS43によって、ステップS4で説明した正対傾倒位置Pvj(正対位置Pjc)を検出することができる。なお、正対傾倒位置Pvjを検出する方法は、ステップS4で説明したとおり、ステップS41ないしステップS43に示す方法に限らず種々の方法を適用することが可能である。
ステップS41:
補正開始時傾倒位置Pvsから予め設定された第1傾倒移動角dθ1に対応させた過去の太陽高度位置(補正用傾倒遡及位置Pvb)へ太陽電池パネル10を遡及して傾倒移動させる。図6では、出力電流Ipが、傾倒移動に伴ってさらに追尾ズレを生じて減少する場合を示した。
ステップS42:
補正用傾倒遡及位置Pvbから太陽高度の推移に対して第2傾倒移動角dθ2で先行させた後刻の太陽高度位置(補正用傾倒後刻位置Pvf)へ太陽電池パネル10を傾倒移動させ、傾倒移動中の太陽電池パネル10の出力電流Ipを検出する。
出力電流Ipは、傾倒移動に応じて最大値を有する山形の曲線を構成する。つまり、最大値を示す位置が太陽電池パネル10を正対させるべき太陽高度である。
ステップS43:
傾倒移動中の太陽電池パネル10の出力電流Ipが最大となる傾倒位置Pvを正対傾倒位置Pvjとして検出する。つまり、出力電流Ipを最大値とする傾倒位置Pvが正対傾倒位置Pvj(正対位置Pjc)として確定される。
追尾制御部13、駆動部14の動作は図5の場合と同様である。
なお、図6では、出力電流Ipの変動を検出して傾倒方向Rotvでの追尾ズレを検出する場合について説明したが、出力電圧Vpの変動を検出して傾倒方向Rotvでの追尾ズレを検出することも同様に可能である。
上述したとおり、本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、電流検出部23が検出した出力電流Ipに基づいて太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する正対位置Pjcを求め(追尾制御部13による演算処理)、正対位置Pjcへ太陽電池パネル10を移動(駆動部14による太陽電池パネル10の追尾方向の制御)させて位置ズレの補正を実行する。
したがって、追尾ズレに対して敏感に応動する出力電流Ipの変動を適用して追尾ズレを補正するので、太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する正対位置Pjcを容易かつ高精度に求めることが可能となり、追尾ズレに対する補正を容易かつ高精度に実行することができる。
また、本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、電圧検出部24が検出した出力電圧Vpに基づいて太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する正対位置Pjcを求め、正対位置Pjcへ太陽電池パネル10を移動させて位置ズレの補正を実行することも可能である。
したがって、幅広い範囲での追尾ズレに対して応動する出力電圧の変動を適用して追尾ズレを補正するので、太陽電池パネル10が太陽軌道に正対する正対位置Pjcを容易かつ高精度に求めることが可能となり、追尾ズレに対する補正を容易かつ高精度に実行することができる。
<実施の形態3>
実施の形態1、実施の形態2では、共有インバータ41は、MPPT制御部41cによってMPPT制御される。本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法は、MPPT制御部41cによらずに追尾ズレを補正するものである。なお、基本的な構成は、実施の形態1、実施の形態2と同様であるので、適宜符号を援用する。
本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法では、共有インバータ41は、MPPT制御を実施しない。つまり、共有インバータ41は、MPPT制御部41cによるMPPT制御ではなく、定電圧制御で動作し太陽電池パネル10の出力の動作点を定電圧に保持する構成としてある。
したがって、追尾型太陽光発電システム1(太陽電池パネル10)を定電圧で動作させた状態で追尾ズレを補正することが可能となるので、安定した動作状態の下で追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
なお、共有インバータ41での定電圧モードの設定は自動または手動のいずれであっても良い。また、定電圧モードの設定は、周知の技術を適用することが可能であるので詳細な説明は省略する。
つまり、本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法は、実施の形態1、実施の形態2の場合と同様に追尾ズレを補正することができる。したがって、追尾ズレの補正をするとき、ステップS2(ステップS21〜ステップS23)、ステップS4(ステップS41〜ステップS43)と同様にして太陽電池パネル10の出力電流Ipを変動させて正対位置Pjcを検出することが可能であり、検出した正対位置Pjcに向けて太陽電池パネル10を旋回移動、傾倒移動させることによって追尾ズレを補正することができる。
本実施の形態によれば、MPPT制御部41cを用いる必要がないことから、さらに容易に追尾ズレの補正を実行することが可能となる。また、少数台の追尾駆動型太陽光発電装置1を備える追尾型太陽光発電装置1sにおいても、追尾ズレの補正動作中に動作電圧を定電圧に保持することができるので、容易かつ正確に追尾ズレの補正を実行することが可能となる。
<実施の形態4>
図7に基づいて、本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システムでの追尾駆動型太陽光発電装置の追尾ズレを補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法、および本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システムについて説明する。
なお、基本的な構成は、実施の形態1ないし実施の形態3で示した追尾駆動型太陽光発電装置1、追尾型太陽光発電システム1s、太陽光発電システム追尾ズレ補正方法と同様であるので、符号を援用し、主に異なる事項について説明する。
図7は、本発明の実施の形態4に係る追尾型太陽光発電システムの概略構成ブロックを示すブロック図である。
本実施の形態に係る太陽光発電システム追尾ズレ補正方法は、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置1と、追尾駆動型太陽光発電装置1が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷CLDに供給する電力変換部40とを備える追尾型太陽光発電システム1sにおける追尾駆動型太陽光発電装置1の太陽軌道に対する追尾ズレ(追尾制御の位置ズレ)を補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法に関する。
追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10、追尾制御部13、駆動部14、検出回路22)の構成は、実施の形態1ないし実施の形態3と同様である。
本実施の形態では、追尾ズレを補正する対象とされた太陽電池パネル10に対応する追尾制御部13は、追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)を電力変換部40に接続して稼動させた状態で、太陽電池パネル10の追尾ズレを検出する構成としてある。また、駆動部14は、追尾制御部13が検出した追尾ズレに応じて太陽電池パネル10の追尾ズレを補正する構成としてある。具体的な構成は、実施の形態2の場合と同様とすることが可能である。
本実施の形態に係る電力変換部40は、太陽電池パネル10それぞれから出力された直流電力をそれぞれ個別に交流電力に変換して得られた交流電力を連系負荷CLDへ一括して供給するように接続された複数の個別インバータ43を備える。個別インバータ43(電力変換部40)は、電力線接続部40jで並列接続され、電力線20cを介して連系負荷CLDへ生成した交流電力を供給する。
電力変換部40としては、太陽電池パネル10−1の出力を電力変化する個別インバータ43−1、太陽電池パネル10−2の出力を電力変化する個別インバータ43−2、・・・、太陽電池パネル10−nの出力を電力変化する個別インバータ43−nが配置されている。以下、個別インバータ43−1、43−2、・・・、43−nのそれぞれを特に区別する必要が無い場合は、単に個別インバータ43とすることがある。
つまり、電力変換部40は、太陽電池パネル10それぞれから出力された直流電力を個別に交流電力に変換して得られた交流電力を一括して連系負荷CLDへ供給するように接続された個別インバータ43を備える。なお、個別インバータ43は、定電圧制御とされる。
したがって、追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル)の容量に応じた容量を有する個別インバータ43を太陽電池パネル10に直接対応させることから、太陽電池パネル10の出力を調整して動作電圧を安定化させることが可能となるので、追尾ズレの検出を容易かつ高精度に実行することができる。
なお、個別インバータ43の出力側は、電力線接続部40jによって並列接続されていることから、個別インバータ43からの交流電力は、電力線接続部40jによって一括されて連系負荷CLDへ供給される。
上述したとおり、本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システム1sは、並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置1と、追尾駆動型太陽光発電装置1が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷CLDに供給する電力変換部40とを備える。
また、追尾型太陽光発電システム1sでは、追尾駆動型太陽光発電装置1のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネル10と、太陽軌道に対する追尾を太陽電池パネル10にさせる追尾情報を出力する追尾制御部13と、追尾情報に基づいて太陽電池パネル10を駆動する駆動部14とを備え、追尾ズレを補正する対象とされた太陽電池パネル10に対応する追尾制御部13は、追尾駆動型太陽光発電装置1を電力変換部40に接続して稼動させた状態で、太陽電池パネル10の追尾ズレを検出する構成としてある。
したがって、追尾駆動型太陽光発電装置1を電力変換部40に接続して稼動させた状態で、太陽電池パネル10の追尾ズレを検出することから、追尾ズレの補正に伴う停止が不要で発電量の損失が生じない信頼性および生産性の高い追尾型太陽光発電システム1sとすることができる。
本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システム1sによれば、追尾駆動型太陽光発電装置1の容量に応じた容量を有する個別インバータ43を利用することが可能となることから、小容量で安価な個別インバータ43を適用した安価で構築しやすい追尾型太陽光発電システム1sとすることができ、また、太陽電池パネル10と個別インバータ43とを直接対応させることから、太陽電池パネル10の出力調整、出力配線の簡略化が容易となり、合理的で経済的な追尾型太陽光発電システム1sとすることができる。
上述したとおり、個別インバータ43は、定電圧制御で動作し太陽電池パネル10の出力の動作点を定電圧に保持する構成としてある。つまり、個別インバータ43は、実施の形態3での共有インバータ41と同様に作用することとなる。
したがって、太陽電池パネル10を定電圧で動作させた状態で追尾ズレを補正することが可能となるので、安定した動作状態の下で追尾ズレを容易かつ高精度に補正することができる。
なお、インバータは一般的に直流の入力電流、入力電圧を観測することが可能な構成とされている。したがって、本実施の形態に係る追尾型太陽光発電システム1sでは、太陽電池パネル10に個別に対応する個別インバータ43が接続してあることから、検出回路22による太陽電池パネル10の出力を検出する代わりに、個別インバータ43によって太陽電池パネル10の出力を検出させる構成とすることも可能である。この構成によれば、検出回路22を省略することが可能となり、追尾駆動型太陽光発電装置1の回路構成を簡略化することができる。
<実施の形態5>
図8ないし図10に基づいて、実施の形態1ないし実施の形態3で説明した太陽電池パネル10(追尾駆動型太陽光発電装置1)を並列接続した場合の追尾型太陽光発電システム1s(以下、単にシステムとすることがある。)、つまり共有インバータ41を適用したときの出力特性(VI特性曲線)の状態を実施の形態5として説明する。
図8では、正常時の太陽電池パネル10の特性について、補正対象外の場合(図8(A))、補正対象の場合(図8(B))、システムでの合成状態の場合(図8(C))として示す。図9では、MPPT制御で位置ズレした状態の太陽電池パネル10の特性について、補正対象外の場合(図9(A))、補正対象の場合(図9(B))、システムでの合成状態の場合(図9(C))として示す。図10では、定電圧制御で位置ズレした状態の太陽電池パネル10の特性を補正対象外の場合(図10(A))、補正対象の場合(図10(B))、システムでの合成状態の場合(図10(C))として示す。
なお、システムでの合成状態としては、補正対象外の太陽電池パネル(例えば太陽電池パネル10−1の1台)と補正対象とされた例えば太陽電池パネル(例えば太陽電池パネル10−2の1台)の合計2台について合成した場合を例示する。
図8は、本発明の実施の形態5に係る追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルのVI特性曲線を示すグラフであり、(A)は補正対象外の太陽電池パネルの正常特性、(B)は補正対象とした太陽電池パネルの正常特性、(C)は補正対象外の太陽電池パネルと補正対象とした太陽電池パネルとの合成特性を示す。
なお、横軸は太陽電池パネル10の出力電圧Vpであり、縦軸は太陽電池パネル10の出力電流Ipである。したがって、太陽電池パネル10に対する太陽光の照射状態に応じてVI特性曲線CCsが特定される。なお、図9、図10についても同様である。
追尾駆動型太陽光発電装置1(太陽電池パネル10)が正常に動作している状態では、太陽電池パネル10の出力動作点は、VI特性曲線CCs上にあり、MPPT制御によって最適動作点WPjに動作点が追随するように制御されている。
したがって、図8(C)で示すとおり、合成されたVI特性曲線(合成VI特性曲線TCCs)上で、最適動作点WPj、および最適出力電圧Vpjが定まる。
最適動作点WPj、および最適出力電圧Vpjが定まった状態で、補正対象外の太陽電池パネル10(例えば太陽電池パネル10−1)のVI特性曲線CCs(図8(A))は、太陽光の照射状態に応じた正常特性を示し、システム全体としての特性曲線上の最適動作点WPjに対応する最適出力電圧Vpj、およびそれに対応する最適出力電流Ipjが出力として検出される状態となっている。
また、最適動作点WPj、および最適出力電圧Vpjが定まった状態で、補正対象の太陽電池パネル10(例えば太陽電池パネル10−2)のVI特性曲線CCs(図8(B))は、正常時であることから、太陽電池パネル10−1と同様の正常特性を示し、特性曲線上の最適動作点WPjに対応して最適出力電圧Vpj、最適出力電流Ipjが出力として検出される状態となっている。
太陽電池パネル10−1と太陽電池パネル10−2とは、並列接続されることから、出力(出力電流Ip)は合成され、上述したとおりの合成VI特性曲線TCCs(図8(C))となる。つまり、開放電圧Vpo、短絡電流2Ipsの特性曲線となる。
太陽電池パネル10−1および太陽電池パネル10−2は、いずれも正常状態で合成されることから、最適動作点WPjでは、出力電圧Vp=最適出力電圧Vpj、合成した出力電流TIp=2Ipjとなり、並列接続による並列稼動状態となる。
図9は、本発明の実施の形態5に係る追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルのVI特性曲線をMPPT制御に対応させて示すグラフであり、(A)は補正対象外の太陽電池パネルの正常特性、(B)は補正対象とした太陽電池パネルの位置ズレを検出するために追尾位置を移動させた状態での特性、(C)は補正対象外の太陽電池パネルと補正対象とした太陽電池パネルとの合成特性を示す。
補正対象外の太陽電池パネル10−1のVI特性曲線CCs(図9(A))は、図8(A)と同様であり、太陽光の照射状態に応じた正常特性を示し、特性曲線上の最適動作点WPjに対応して最適出力電圧Vpj、最適出力電流Ipjが出力として検出される状態となっている。
補正対象の太陽電池パネル10−2では、位置ズレを検出するために正規の追尾状態からずらされている。したがって、特性曲線は、検出VI特性曲線CCc(図9(B))となり、開放電圧Vp1(<正常時の開放電圧Vpo)、短絡電流Ip2(<正常時の短絡電流Ips)となっている。
システムが、MPPT制御によって制御されていることから、図9(C)上での最適動作点WPc(検出動作点WPc)、およびそれに対応する最適出力電圧Vpjが定まる。つまり、太陽電池パネル10−2の出力電圧Vpは最適出力電圧Vpjとなる。したがって、動作点は最適出力電圧Vpjに対応する検出動作点WPcとなり、出力電流Ipは検出VI特性曲線CCc上で出力電流Ip3(電流検出部23による検出電流)として検出される。
なお、並列接続された太陽電池パネル10の台数が少ない場合は、検出動作点WPcに対応する出力電圧Vpは、位置ズレの影響を受けて最適出力電圧Vpjに対して低下した状態となる。本実施の形態では、太陽電池パネル10を例えば10台以上接続させた状態としていることから、最適出力電圧Vpjを維持することが可能である。
また、太陽電池パネル10−1と太陽電池パネル10−2との合成出力は、合成検出VI特性曲線TCCc(図9(C))となる。太陽電池パネル10−1に対して太陽電池パネル10−2は、出力が低減された状態であることから、短絡時の合成した出力電流TIp=Ips+Ip2(TIp<2Ips)となる。検出動作点WPcでは、合成した出力電流TIp=Ipj+Ip3となる。
したがって、位置ズレを補正するときでも、最適出力電圧Vpjを維持することが可能となることから、出力電流Ip(出力電流Ip3)を高精度で検出することが可能となり、高精度に位置ズレを検出することができる。
図10は、本発明の実施の形態5に係る追尾型太陽光発電システムの太陽電池パネルのVI特性曲線を定電圧制御に対応させて示すグラフであり、(A)は補正対象外の太陽電池パネルの正常特性、(B)は補正対象とした太陽電池パネルの位置ズレを検出するために追尾位置を移動させた状態での特性、(C)は補正対象外の太陽電池パネルと補正対象とした太陽電池パネルとの合成特性を示す。
補正対象外の太陽電池パネル10−1のVI特性曲線CCs(図10(A))は、図8(A)、図9(A)と同様であり、太陽光の照射状態に応じた正常特性を示す。また、システム全体として定めている固定出力電圧Vpfおよび太陽電池パネル10−1のVI特性曲線CCs上で固定出力電圧Vpfに対応する出力電流Ipfが検出される状態となっている。
また、補正対象の太陽電池パネル10−2では、位置ズレを検出するために正規の追尾状態からずらされている。したがって、特性曲線は、検出VI特性曲線CCc(図10(B))となり、開放電圧Vp1(<正常時の開放電圧Vpo)、短絡電流Ip4(<正常時の短絡電流Ips)となっている。
また、太陽電池パネル10−2は、定電圧制御によって制御されているので、出力電圧Vpは固定出力電圧Vpfとなる。したがって、動作点は固定出力電圧Vpfに対応する検出動作点WPcとなり、出力電流Ipは検出VI特性曲線CCc上で出力電流Ipc(電流検出部23による検出電流)として検出される。
また、太陽電池パネル10−1と太陽電池パネル10−2との合成出力は、合成検出VI特性曲線TCCc(図10(C))となる。太陽電池パネル10−1に対して太陽電池パネル10−2は、出力が低減された状態であることから、短絡時の合成した出力電流TIp=Ips+Ip4(TIp<2Ips)となる。検出動作点WPcでは、合成した出力電流TIp=Ip6(=Ipf+Ipc)となる。
したがって、位置ズレを補正するときでも、固定出力電圧Vpfを維持することが可能となることから、出力電流Ip(出力電流Ip5)を高精度で検出することが可能となり、高精度に位置ズレを検出することができる。なお、固定出力電圧Vpfは、任意に定めることが可能であるが、正常特性時のVI特性曲線CCs、または合成検出VI特性曲線TCCs上での最適動作点WPjに対応する最適出力電圧Vpjと同一またはそれに近い値とすることによって、より高精度に位置ズレを検出することができる。
1、1−1、1−2、1−n 追尾駆動型太陽光発電装置
1s 追尾型太陽光発電システム
10、10−1、10−2、10−n 太陽電池パネル
13、13−1、13−2、13−n 追尾制御部
13b 通信線
13c 制御線
14、14−1、14−2、14−n 駆動部
20b、20c 電力線
22、22−1、22−2、22−n 検出回路
22b 検出線
23 電流検出部
24 電圧検出部
26 A/D変換部
30 PC
40 電力変換部
40j 電力線接続部
41 共有インバータ
41c MPPT制御部
43、43−1、43−2、43−n 個別インバータ
CCc 検出VI特性曲線
CCd 追尾ズレVI特性曲線
CCs VI特性曲線
CLD 連系負荷
Ip、Ip2、Ip3、Ip4、Ip5、Ip6 出力電流
Ipd 追尾ズレ出力電流
Ips 短絡電流
Phs 補正開始時旋回位置
Phb 補正用旋回遡及位置
Phf 補正用旋回先行位置
Phj 正対旋回位置
Pjc 正対位置
Pvs 補正開始時の傾倒位置
Pvb 補正用傾倒遡及位置
Pvf 補正用傾倒先行位置
Pvj 正対傾倒位置
Roth 旋回方向
Rotv 傾倒方向
TCCc 合成VI特性曲線
TCCs 合成検出VI特性曲線
Vp 出力電圧
Vpf 固定出力電圧
Vpj 最適出力電圧
Vpo 開放電圧
WPc 検出動作点
WPd 追尾ズレ動作点
WPj 最適動作点

Claims (16)

  1. 並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置と、該追尾駆動型太陽光発電装置が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部とを備える追尾型太陽光発電システムにおける前記追尾駆動型太陽光発電装置の太陽軌道に対する追尾ズレを補正する太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネルと、太陽軌道に対する追尾を前記太陽電池パネルにさせる追尾情報に基づいて前記太陽電池パネルを駆動する駆動部とを備え、
    追尾ズレを補正する対象とされた前記太陽電池パネルの追尾ズレは、前記追尾駆動型太陽光発電装置を前記電力変換部に接続して稼動させた状態で、検出される構成としてあること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  2. 請求項1に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、前記追尾情報を出力する追尾制御部を備え、追尾ズレは、前記追尾制御部によって検出され、前記駆動部は、前記追尾制御部が検出した追尾ズレに応じて前記太陽電池パネルの追尾ズレを補正する構成としてあること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  3. 請求項2に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、前記太陽電池パネルの出力を検出する検出回路を備え、
    前記追尾制御部は、前記検出回路で検出した前記太陽電池パネルの出力に基づいて追尾ズレを検出する構成としてあること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  4. 請求項3に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記検出回路は、前記太陽電池パネルの出力電流を検出する電流検出部を備えること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  5. 請求項4に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記電流検出部が検出した出力電流に基づいて前記太陽電池パネルが太陽軌道に正対する正対位置を求め、正対位置へ前記太陽電池パネルを移動させて位置ズレの補正を実行すること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれか一つに記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記検出回路は、前記太陽電池パネルの出力電圧を検出する電圧検出部を備えること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  7. 請求項6に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記電圧検出部が検出した出力電圧に基づいて前記太陽電池パネルが太陽軌道に正対する正対位置を求め、正対位置へ前記太陽電池パネルを移動させて位置ズレの補正を実行すること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  8. 請求項5または請求項7に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記正対位置は、旋回方向での正対位置である正対旋回位置として求められること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  9. 請求項5または請求項7に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記正対位置は、傾倒方向での正対位置である正対傾倒位置として求められること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか一つに記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力を一括して交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ供給するように接続された共有インバータを備えること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  11. 請求項1ないし請求項9のいずれか一つに記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力をそれぞれ個別に交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ一括して供給するように接続された複数の個別インバータを備えること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  12. 請求項10に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記共有インバータは、最大電力点追尾制御により前記太陽電池パネルの出力の動作点を最適動作点に追随する構成としてあること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  13. 請求項10または請求項11に記載の太陽光発電システム追尾ズレ補正方法であって、
    前記共有インバータまたは前記個別インバータは、定電圧制御で動作し前記太陽電池パネルの出力の動作点を定電圧に保持する構成としてあること
    を特徴とする太陽光発電システム追尾ズレ補正方法。
  14. 並列接続されるように配置された複数の追尾駆動型太陽光発電装置と、該追尾駆動型太陽光発電装置が発電した直流電力を交流電力に変換して連系負荷に供給する電力変換部とを備える追尾型太陽光発電システムであって、
    前記追尾駆動型太陽光発電装置のそれぞれは、太陽光を直流電力に変換する太陽電池パネルと、太陽軌道に対する追尾を前記太陽電池パネルにさせる追尾情報に基づいて前記太陽電池パネルを駆動する駆動部とを備え、
    追尾ズレを補正する対象とされた前記太陽電池パネルの追尾ズレは、前記追尾駆動型太陽光発電装置を前記電力変換部に接続して稼動させた状態で、検出される構成としてあること
    を特徴とする追尾型太陽光発電システム。
  15. 請求項14に記載の追尾型太陽光発電システムであって、
    前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力を一括して交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ供給するように接続された共有インバータを備えること
    を特徴とする追尾型太陽光発電システム。
  16. 請求項14に記載の追尾型太陽光発電システムであって、
    前記電力変換部は、前記太陽電池パネルそれぞれから出力された直流電力をそれぞれ個別に交流電力に変換して得られた交流電力を前記連系負荷へ一括して供給するように接続された複数の個別インバータを備えること
    を特徴とする追尾型太陽光発電システム。
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JP2018064360A (ja) * 2016-10-12 2018-04-19 ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社 太陽光発電システムおよび太陽光発電制御システム

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