JP2011144089A - ナノカーボン薄膜の製造方法およびそれを用いて製造されたナノカーボン薄膜 - Google Patents
ナノカーボン薄膜の製造方法およびそれを用いて製造されたナノカーボン薄膜 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高性能のナノカーボン薄膜を簡便な操作により製造可能で、生産性に優れたナノカーボン薄膜の製造方法およびそれにより得られるナノカーボン薄膜を提供する。
【解決手段】酸化剤による酸化処理を行っていないナノカーボンを疎水性有機溶媒中に溶解または分散したキャスト液を調製する工程Aと、相対湿度60%以上の雰囲気中でキャスト液を基材上にキャストし、疎水性有機溶媒を蒸発させ、キャストフィルムを作製する工程Bとを有することを特徴とするナノカーボン薄膜の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】酸化剤による酸化処理を行っていないナノカーボンを疎水性有機溶媒中に溶解または分散したキャスト液を調製する工程Aと、相対湿度60%以上の雰囲気中でキャスト液を基材上にキャストし、疎水性有機溶媒を蒸発させ、キャストフィルムを作製する工程Bとを有することを特徴とするナノカーボン薄膜の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、ナノカーボン薄膜の製造方法の改良に関する。
液晶ディスプレイ、有機EL素子ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ、太陽電池、タッチパネル、青色発光ダイオード等において、透光性と導電性とを併せ持つ透明導電膜の果たす役割は重要であり、その需要は全世界的に急激な増加傾向にある。透明導電膜材料として現在最も広く用いられているのはITO(酸化インジウムスズ)であるが、その原料であるインジウムは、2050年の総需要量は現有埋蔵量の72倍に達すると予想される等、埋蔵資源の枯渇や市場価格の高騰が懸念される希少金属である。また、新興国における需要の増大もかかる傾向に拍車をかけると予想されることから、透明導電膜材料に関する代替技術の開発が強く望まれている。
一方、電子デバイスの小型軽量化やナノテクノロジーの進歩に伴い、導電性等の機能を有する物質のナノスケールでのパターニング技術が関心を集めている。カーボンナノチューブを始めとするナノカーボンは、ユニークな電気・力学的特性を有することから、ナノスケールのデバイスにおける配線材料等の導電性部材としての応用が期待されており、ナノカーボンを用いた微細パターンの形成について検討がなされている。
例えば、特許文献1では、ナノ粒子等の複数の物体相互の間隙に液架橋部を形成し、前記液架橋部を形成する液体を完全に蒸発させ、前記複数の物体を溶解させ再度固化させることでマトリックスとし、該マトリックスにカーボンナノチューブが構造化して配置されることで、構造体として固定化することを特徴とするカーボンナノチューブ構造体の製造方法が開示されている。
また、特許文献2では、カルボキシルアニオン基を有するカーボンナノチューブとカチオン性脂質とから成るポリイオンコンプレックスの有機溶媒分散溶液を60%以上の相対湿度下に基板上にキャストしてキャストフィルムを作製する工程、および前記キャストフィルムに酸処理を施して前記カチオン性脂質を除去する工程を含むことを特徴とするハニカム状構造の導電性カーボンナノチューブフィルムを製造する方法が開示されている。この方法は、溶媒の蒸発潜熱によって空気中の水分子が溶液表面に結露し、その結露した水滴を鋳型にして規則性の高い多孔質薄膜を自発的に形成することを利用して、高湿度下で高分子溶液を基板上にキャストするのみで多孔質薄膜を得る方法(非特許文献1参照)をカーボンナノチューブフィルムの製造に適用したものである。
G.Widawski, M.Rawiso, B.Francois, Nature, 369,387-389(1994)
しかしながら、特許文献1記載のカーボンナノチューブ構造体の製造方法では、「鋳型」としてナノ粒子等の物質を用意する必要がある。そのため、本方法には、製造コストが高くなる、構造を変化させるために大きさや形状の異なる物質を用意する必要がある、粒子の凝集による構造の変動の可能性等の課題がある。
また、特許文献2記載の導電性カーボンナノチューブフィルムの製造方法では、カーボンナノチューブの分散性を向上させるために、濃硝酸や王水等の酸化剤を用いてカーボンナノチューブの酸化切断やカルボキシル基の導入を行っている。そのため、本方法には、危険な酸化剤を使用する作業を伴う、酸化処理によりカーボンナノチューブが特性低下を引き起こす、製膜性および製膜再現性に乏しい等の課題がある。
また、特許文献2記載の導電性カーボンナノチューブフィルムの製造方法では、カーボンナノチューブの分散性を向上させるために、濃硝酸や王水等の酸化剤を用いてカーボンナノチューブの酸化切断やカルボキシル基の導入を行っている。そのため、本方法には、危険な酸化剤を使用する作業を伴う、酸化処理によりカーボンナノチューブが特性低下を引き起こす、製膜性および製膜再現性に乏しい等の課題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、高性能のナノカーボン薄膜を簡便な操作により製造可能で、生産性に優れたナノカーボン薄膜の製造方法およびそれにより得られるナノカーボン薄膜を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明の第1の態様は、下記の(1)〜(5)のいずれかに記載のナノカーボン薄膜の製造方法を提供することにより上記課題を解決するものである。
(1)酸化剤による酸化処理を行っていないナノカーボンを疎水性有機溶媒中に溶解または分散したキャスト液を調製する工程Aと、相対湿度60%以上の雰囲気中で前記キャスト液を基材上にキャストし、前記疎水性有機溶媒を蒸発させ、キャストフィルムを作製する工程Bとを有するナノカーボン薄膜の製造方法。
(2)前記工程Aにおいて、前記ナノカーボンがカーボンナノチューブである(1)記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
(3)前記工程Aにおいて、前記キャスト液がさらに分散剤を含んでいる(1)および(2)のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
(4)前記分散剤が熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群より選択される1または複数の有機高分子である(3)記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
(5)前記工程Bの後に、前記キャストフィルムから前記分散剤を選択的に除去する工程Cをさらに有する(2)から(4)のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
(1)酸化剤による酸化処理を行っていないナノカーボンを疎水性有機溶媒中に溶解または分散したキャスト液を調製する工程Aと、相対湿度60%以上の雰囲気中で前記キャスト液を基材上にキャストし、前記疎水性有機溶媒を蒸発させ、キャストフィルムを作製する工程Bとを有するナノカーボン薄膜の製造方法。
(2)前記工程Aにおいて、前記ナノカーボンがカーボンナノチューブである(1)記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
(3)前記工程Aにおいて、前記キャスト液がさらに分散剤を含んでいる(1)および(2)のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
(4)前記分散剤が熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群より選択される1または複数の有機高分子である(3)記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
(5)前記工程Bの後に、前記キャストフィルムから前記分散剤を選択的に除去する工程Cをさらに有する(2)から(4)のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
本発明の第2の態様は、下記の(6)〜(8)のいずれかに記載のナノカーボン薄膜を提供することにより上記課題を解決するものである。
(6)上記(1)から(5)のいずれか1項記載の方法で製造されるナノカーボン薄膜。
(7)面抵抗率が107Ω/□以下である(6)記載のナノカーボン薄膜。
(8)可視光の透過率が60%以上である(6)および(7)のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜。
(6)上記(1)から(5)のいずれか1項記載の方法で製造されるナノカーボン薄膜。
(7)面抵抗率が107Ω/□以下である(6)記載のナノカーボン薄膜。
(8)可視光の透過率が60%以上である(6)および(7)のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜。
本発明のナノカーボン薄膜の製造方法では、ナノカーボンの酸化処理が不要であるため、硝酸や王水等の危険な薬品を使用する作業を行う必要がない。また、本発明のナノカーボン薄膜の製造方法では、高価であり取り扱いが煩雑なナノ粒子等の鋳型を用意する必要がないため、製造コストを低減できると共に製造工程を簡略化できる。さらに、本発明のナノカーボン薄膜の製造方法では、キャストフィルムの製造に用いる溶媒の種類、相対湿度や温度を制御することによりナノカーボン薄膜の構造および特性を比較的容易に制御できる。
特に、分散剤として有機高分子を使用する場合には、得られたナノカーボン薄膜において、有機高分子がナノカーボン同士およびナノカーボン薄膜と基板とを結びつける結合剤としても作用するため、ナノカーボン薄膜の機械的強度や可撓性を向上させることができる。
また、原料となるナノカーボンの酸化処理を行わないため、本発明のナノカーボン薄膜は、ナノカーボンが本来有する優れた電子・機械的特性を維持している。
以上述べたように、本発明によると、簡便な操作により製造可能で、生産性に優れたナノカーボン薄膜の製造方法およびそれにより得られるナノカーボン薄膜が提供される。
以上述べたように、本発明によると、簡便な操作により製造可能で、生産性に優れたナノカーボン薄膜の製造方法およびそれにより得られるナノカーボン薄膜が提供される。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係るナノカーボン薄膜の製造方法(以下、「本製造方法」と略称する場合がある。)は、酸化剤による酸化処理を行っていないナノカーボンを疎水性有機溶媒中に溶解または分散したキャスト液を調製する工程Aと、相対湿度60%以上の雰囲気中でキャスト液を基材上にキャストし、疎水性有機溶媒を蒸発させ、キャストフィルムを作製する工程Bとを有する。
以下、各工程についてより詳細に説明する。
本発明の一実施の形態に係るナノカーボン薄膜の製造方法(以下、「本製造方法」と略称する場合がある。)は、酸化剤による酸化処理を行っていないナノカーボンを疎水性有機溶媒中に溶解または分散したキャスト液を調製する工程Aと、相対湿度60%以上の雰囲気中でキャスト液を基材上にキャストし、疎水性有機溶媒を蒸発させ、キャストフィルムを作製する工程Bとを有する。
以下、各工程についてより詳細に説明する。
(1)工程A
本製造方法において用いられる「ナノカーボン」とは、最短径が1ミクロン未満のナノオーダーサイズである炭素の同素体およびその構成原子の一部が窒素、酸素、ホウ素、ケイ素、リン、硫黄等のへテロ原子で置換された炭素材料をいう。これらの最短径は走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡等で確認できる。ナノカーボンの具体例としては、フラーレン、金属内包フラーレン、フラーレンポリマー、カーボンナノチューブ(単層カーボンナノチューブ(SWNT)および多層カーボンナノチューブ(MWNT))、カーボンナノホーン、カーボンファイバー、ナノグラフェン、ケッチェンブラック等のカーボンブラック類等の共役π電子系を分子の少なくとも一部に有するものが挙げられるが、ダイヤモンド様炭素(DLC)やナノダイヤモンド等の共役π電子系を有しないものであってもよい。
本製造方法において用いられる「ナノカーボン」とは、最短径が1ミクロン未満のナノオーダーサイズである炭素の同素体およびその構成原子の一部が窒素、酸素、ホウ素、ケイ素、リン、硫黄等のへテロ原子で置換された炭素材料をいう。これらの最短径は走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡等で確認できる。ナノカーボンの具体例としては、フラーレン、金属内包フラーレン、フラーレンポリマー、カーボンナノチューブ(単層カーボンナノチューブ(SWNT)および多層カーボンナノチューブ(MWNT))、カーボンナノホーン、カーボンファイバー、ナノグラフェン、ケッチェンブラック等のカーボンブラック類等の共役π電子系を分子の少なくとも一部に有するものが挙げられるが、ダイヤモンド様炭素(DLC)やナノダイヤモンド等の共役π電子系を有しないものであってもよい。
各種用途により好ましいナノカーボンは異なるが、例えば導電性の付与を目的とする場合は、多層カーボンナノチューブ、金属性単層カーボンナノチューブ、多層グラフェンなどが好ましく、またラマン分光分析により1585cm−1に観測されるグラファイト構造由来のピーク(Gバンド)、および1350cm−1に観測されるグラファイト構造欠損由来のピーク(Dバンド)のピーク強度比(Gバンド/Dバンド)が高い方が好ましい。好ましくはピーク強度比(Gバンド/Dバンド)が5以上さらに好ましくは10以上である。また透明性を重視する際はナノカーボンの最短経が小さいほどよく、50nm以下、さらに好ましくは10nm以下の最短径を有するナノカーボンである。
キャスト液の調製に用いることができる「疎水性有機溶媒」は、水に任意に混和しない有機溶媒であり、揮発性、価格、安全性、使用するナノカーボンおよび必要に応じて使用される分散剤(後述)の種類等に応じて適宜選択される。好ましい疎水性有機溶媒の具体例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよく、任意の2以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
キャスト液は、ナノカーボンを安定に分散させるための分散剤を含んでいてもよい。分散剤は、キャスト液に用いられる溶媒に可溶で、ナノカーボンと親和性を有する官能基を有する任意の化合物を用いることができる。分散剤としては、ナノカーボンの共役π電子系と相互作用可能なアリール基またはヘテロアリール基を有する低分子または高分子化合物が好ましく用いられ、これらの官能基を有する有機高分子が特に好ましい。有機高分子は、最終生成物であるナノカーボン薄膜において、複数のナノカーボン分子同士、およびナノカーボン薄膜と基材とを結びつける結合剤として作用する。そのため、ナノカーボン薄膜の機械的強度や可撓性等を向上させることができる。用いることができる有機高分子に特に制限はなく、ナノカーボン分散能を示すことが知られている種々のポリマーを分散剤として用いることが可能であるが、基板上への製膜性等の点で熱可塑性ポリマーが好ましい。
熱可塑性ポリマーの具体例としては、アリール基またはヘテロアリール基をペンダント基として有するポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等が挙げられる。特に好ましい熱可塑性ポリマーは、アントラセン、ピレン、フルオレンなどのナノカーボンと親和性のある分子構造を含むポリマーやポリ(エチレン−ビニルアセテート)コポリマーなどポリオレフィン構造を有するポリマーである。これらは単独で用いてもよく、任意の2以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
熱可塑性ポリマーの具体例としては、アリール基またはヘテロアリール基をペンダント基として有するポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等が挙げられる。特に好ましい熱可塑性ポリマーは、アントラセン、ピレン、フルオレンなどのナノカーボンと親和性のある分子構造を含むポリマーやポリ(エチレン−ビニルアセテート)コポリマーなどポリオレフィン構造を有するポリマーである。これらは単独で用いてもよく、任意の2以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
熱硬化性ポリマーを用いる場合には、後述する工程Bにおいてキャストフィルムを形成後、加熱処理して硬化させることにより、ナノカーボン薄膜の機械的強度をさらに向上させることができる。熱硬化性ポリマーの具体例としては、骨格中にアリール基またはヘテロアリール基を有するノボラック、メラミン樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、任意の2以上を任意の割合で混合して用いてもよい。
さらに、分散剤としてDNA等の天然高分子またはその誘導体、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子を用いてもよい。後者の場合、ナノカーボン分子間の界面抵抗を低減させ、最終生成物であるナノカーボン薄膜の導電性を向上させる効果が期待される。
ナノカーボンを疎水性有機溶媒に加え、均一に分散させることによりキャスト液を調製する。ナノカーボンの分散方法は特に限定されず、超音波分散(超音波洗浄機、カップホーン型ホモジナイザー等)、振動ミル分散、ビーズミル分散等の任意の公知の方法および装置を用いることができる。分散剤を加える場合には、ナノカーボンを加える前に疎水性有機溶媒中に予め溶解させておくことが好ましい。疎水性有機溶媒に加えるナノカーボンの量は、ナノカーボンの沈降等を生じることなく均一で長時間にわたり安定なキャスト液が得られるよう、ナノカーボンの種類、疎水性有機溶媒の比重等に応じて適宜調節される。分散剤を用いる場合における分散剤の量についても、加えるナノカーボンの量や疎水性有機溶媒に対する分散剤の溶解度等に応じて適宜調節される。なお、分散剤として導電性を有しない有機高分子を用いる場合、加える有機高分子の量が多すぎると、得られるナノカーボン薄膜の機械的強度が増大する反面、ナノカーボン分子間が有機高分子で被覆された状態で接触する部分の割合が増大するため、導電性が低下する。添加剤として、製膜性向上のため各種ポリマーや光や熱よりポリマー形成または架橋が可能なモノマーや架橋剤を共存させても良い。またナノカーボン膜の特異構造形成を促進させるために、OH基、カルボン酸基、アミド基などの極性基を一部に有するポリマーを共存させるのが好ましい。特に限定されないが、具体的にはノニルフェノールからなるノボラックポリマーやポリ(ラウリルアクリレートーアクリル酸)コポリマーなどである。
(2)工程B
上記のようにして得られたキャスト液を相対湿度60%以上の雰囲気中で基材上にキャストし、疎水性有機溶媒を蒸発させることにより、キャストフィルムを作製する。上述のように、本方法は、溶媒の蒸発潜熱によって溶液表面に結露した水滴を鋳型にして規則性の高い多孔質薄膜を自発的に形成することを利用してナノカーボン薄膜を製造する。
キャストフィルムの製膜方法に特に制限はなく、既存のディップコート、スピンコート、キャストコート、バーコート等のいずれでもよいが、キャストコートが好ましい。なお、基材の材質に特に制限はない。
上記のようにして得られたキャスト液を相対湿度60%以上の雰囲気中で基材上にキャストし、疎水性有機溶媒を蒸発させることにより、キャストフィルムを作製する。上述のように、本方法は、溶媒の蒸発潜熱によって溶液表面に結露した水滴を鋳型にして規則性の高い多孔質薄膜を自発的に形成することを利用してナノカーボン薄膜を製造する。
キャストフィルムの製膜方法に特に制限はなく、既存のディップコート、スピンコート、キャストコート、バーコート等のいずれでもよいが、キャストコートが好ましい。なお、基材の材質に特に制限はない。
結露による溶液表面への水滴の生成および疎水性溶媒の蒸発を円滑に行うため、キャストフィルム製膜時の相対湿度は60%以上とし、温度は用いる溶剤の沸点以上とする。用いる疎水性有機溶媒が同一であっても、乾燥過程の違いによりナノカーボン薄膜の孔径を制御することが可能であることから、ナノカーボン薄膜の使用目的や疎水性有機溶媒の種類に応じて、温度を適宜調整する。
(3)工程C
製膜後の後処理は必ずしも必要でないが、分散剤のみを選択的に除去することにより、ナノカーボンにより形成された特異構造を破壊することなく、導電性の向上や透明度の向上を図ることが可能である。分散剤を選択的に除去する方法は特に限定されないが、分散剤が可溶でナノカーボン薄膜(キャストフィルム)を溶解、膨潤等させない溶媒を用いてキャストフィルムを洗浄する方法が挙げられる。洗浄は、溶媒中へのキャストフィルムの浸漬、キャストフィルムへの溶媒の噴霧等の任意の方法を用いて行うことができる。
製膜後の後処理は必ずしも必要でないが、分散剤のみを選択的に除去することにより、ナノカーボンにより形成された特異構造を破壊することなく、導電性の向上や透明度の向上を図ることが可能である。分散剤を選択的に除去する方法は特に限定されないが、分散剤が可溶でナノカーボン薄膜(キャストフィルム)を溶解、膨潤等させない溶媒を用いてキャストフィルムを洗浄する方法が挙げられる。洗浄は、溶媒中へのキャストフィルムの浸漬、キャストフィルムへの溶媒の噴霧等の任意の方法を用いて行うことができる。
あるいは、モノマーや架橋剤をキャスト液中に共存させ、あるいは浸透等の方法により製膜後のキャストフィルム中に導入後、熱や光等で重合反応させることで、ナノカーボン同士の間隙を狭くして導電性の向上を図ったり、ポリマー間の架橋の形成により耐熱性の向上などを図ることが可能である。熱プレス等の方法を用いて熱可塑性樹脂からなる分散剤を融着させてもよい。
以上のようにして得られるナノカーボン薄膜は、ナノカーボンがハニカム構造を呈している。膜厚ならびにハニカム構造の形状および大きさは、キャスト液の濃度やキャストフィルム製造時の温度および相対湿度等により制御できる。また、ナノカーボン薄膜は、ランダムに配向した層の上にハニカム構造を有する層が積層された2層構造を有していてもよい。
ナノカーボン薄膜は、107Ω/□以下の面抵抗率を有している。「面抵抗率」は、一様な厚さを有する物質の単位厚さあたりの抵抗率であり、4端子法、4探針法、2端子法等の方法で測定することができるが、本発明においては4探針法で測定されたものをいう。
また、ナノカーボン薄膜の可視光透過率は、下式で定義される。
可視光透過率(%)=((基材+ナノカーボン薄膜の透過率)/基材の透過率)×100
また、ナノカーボン薄膜の可視光透過率は、下式で定義される。
可視光透過率(%)=((基材+ナノカーボン薄膜の透過率)/基材の透過率)×100
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
有機高分子分散剤の合成
(1)ノニルフェノールノボラックの合成
4−ノニルフェノール22gをシクロヘキサン130mlに溶かし、濃硫酸2.2gを加え攪拌した。その混合液を80℃へ昇温後、1時間80℃にて攪拌後、パラホルムアルデヒド2.01gを徐々に添加した。その後更に昇温し、ディーン・スターク装置にて生成水を除きながら2時間加熱した。室温まで冷却後、炭酸水素ナトリウム水、シクロヘキサンにて中和・抽出操作後、抽出液を濾過し、ろ液をロータリーエバポレーターにて濃縮した。濃縮液を100℃にて一晩真空乾燥することでノニルフェノールノボラックを得た。
有機高分子分散剤の合成
(1)ノニルフェノールノボラックの合成
4−ノニルフェノール22gをシクロヘキサン130mlに溶かし、濃硫酸2.2gを加え攪拌した。その混合液を80℃へ昇温後、1時間80℃にて攪拌後、パラホルムアルデヒド2.01gを徐々に添加した。その後更に昇温し、ディーン・スターク装置にて生成水を除きながら2時間加熱した。室温まで冷却後、炭酸水素ナトリウム水、シクロヘキサンにて中和・抽出操作後、抽出液を濾過し、ろ液をロータリーエバポレーターにて濃縮した。濃縮液を100℃にて一晩真空乾燥することでノニルフェノールノボラックを得た。
(2)1−ピレンメタノールアクリレート合成
窒素雰囲気下、1−ピレンメタノール4.65gを脱水メチルエチルケトン100mlに溶解させ、脱水トリエチルアミンを3.34ml加えた。前述調製した液を0℃に冷却し、別途調製したアクリル酸クロリド1.94ml、脱水メチルエチルケトン10mlからなる混合液をゆっくりと前述調製した液へ加え0℃にて反応させた。反応終了後、抽出操作を行いシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、1−ピレンメタノールアクリレートを得た。
窒素雰囲気下、1−ピレンメタノール4.65gを脱水メチルエチルケトン100mlに溶解させ、脱水トリエチルアミンを3.34ml加えた。前述調製した液を0℃に冷却し、別途調製したアクリル酸クロリド1.94ml、脱水メチルエチルケトン10mlからなる混合液をゆっくりと前述調製した液へ加え0℃にて反応させた。反応終了後、抽出操作を行いシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、1−ピレンメタノールアクリレートを得た。
(3)ラウリルアクリレート−アクリル酸−1−ピレンメタノールアクリレートコポリマーの合成
ラウリルアクリレート8mmol,アクリル酸1mmol,上記(2)において合成した1−ピレンメタノールアクリレート1mmol,アゾビスイソブチロニトリル22mgをトルエン4mlに溶かし、窒素雰囲気下、65℃で20時間攪拌し、反応させた。その後、反応液を大過剰のメタノールへ滴下し重合物を析出させ、分取し50℃にて一晩真空乾燥することでラウリルアクリレート−アクリル酸−1−ピレンメタノールアクリレートコポリマーを得た。
ラウリルアクリレート8mmol,アクリル酸1mmol,上記(2)において合成した1−ピレンメタノールアクリレート1mmol,アゾビスイソブチロニトリル22mgをトルエン4mlに溶かし、窒素雰囲気下、65℃で20時間攪拌し、反応させた。その後、反応液を大過剰のメタノールへ滴下し重合物を析出させ、分取し50℃にて一晩真空乾燥することでラウリルアクリレート−アクリル酸−1−ピレンメタノールアクリレートコポリマーを得た。
実施例1 カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜
サンプル管瓶に、カーボンナノチューブであるVGCF−s(昭和電工(株)製)10mg、ポリ(エチレン−ビニルアセテート)(ビニルアセテート18wt%含有)Sigma−Aldrich社製 32mg、ノニルフェノールノボラック(上記(1)において合成)4mg、クロロホルム20ml、クロロベンゼン10mlを加え、バス型超音波洗浄機にて1時間超音波照射により、カーボンナノチューブが均一に分散したキャスト液を調製した。その後、温度25℃、相対湿度90%の雰囲気下にて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャストし、乾燥させ製膜することにより、カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜を得た。
サンプル管瓶に、カーボンナノチューブであるVGCF−s(昭和電工(株)製)10mg、ポリ(エチレン−ビニルアセテート)(ビニルアセテート18wt%含有)Sigma−Aldrich社製 32mg、ノニルフェノールノボラック(上記(1)において合成)4mg、クロロホルム20ml、クロロベンゼン10mlを加え、バス型超音波洗浄機にて1時間超音波照射により、カーボンナノチューブが均一に分散したキャスト液を調製した。その後、温度25℃、相対湿度90%の雰囲気下にて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャストし、乾燥させ製膜することにより、カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜を得た。
得られた膜の抵抗値を4探針法(三菱油化(株)製 Loresta AP
MCP-T400使用)にて測定したところ、3.9×105Ω/□であった。また、得られた同膜をアセトンにて洗浄することで、7.8×104Ω/□に抵抗値は低減した。得られた膜の可視光透過率を朝日分光(株)製MODEL304測定機にて測定したところ、透過率62%であった。
MCP-T400使用)にて測定したところ、3.9×105Ω/□であった。また、得られた同膜をアセトンにて洗浄することで、7.8×104Ω/□に抵抗値は低減した。得られた膜の可視光透過率を朝日分光(株)製MODEL304測定機にて測定したところ、透過率62%であった。
実施例2 カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜
サンプル管瓶に、カーボンナノチューブであるVGCF−s(昭和電工(株)製)10mg、ポリカーボネートSigma−Aldrich社製 63mg、ラウリルアクリレート−アクリル酸−1−ピレンメタノールアクリレートコポリマー(上記(3)において合成)12mg、クロロホルム7.5ml、トルエン22.5mlを加え、バス型超音波洗浄機にて1時間超音波照射により、カーボンナノチューブが均一に分散したキャスト液を調製した。その後、温度25℃、相対湿度90%の雰囲気下にて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャストし、乾燥させ製膜することにより、カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜を得た。このようにして得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、1.5×104Ω/□であった。
サンプル管瓶に、カーボンナノチューブであるVGCF−s(昭和電工(株)製)10mg、ポリカーボネートSigma−Aldrich社製 63mg、ラウリルアクリレート−アクリル酸−1−ピレンメタノールアクリレートコポリマー(上記(3)において合成)12mg、クロロホルム7.5ml、トルエン22.5mlを加え、バス型超音波洗浄機にて1時間超音波照射により、カーボンナノチューブが均一に分散したキャスト液を調製した。その後、温度25℃、相対湿度90%の雰囲気下にて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャストし、乾燥させ製膜することにより、カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜を得た。このようにして得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、1.5×104Ω/□であった。
実施例3 カーボンブラックを含む特異的な構造膜
カーボンナノチューブであるVGCF−sの代わりに、カーボンブラックであるケッチェンブラックEC(ケッチェン・ブラック・インターナショナル(株)製)を用い、実施例1と同様に調製することでカーボンブラックを含む特異的な構造膜を得た。このようにして得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、5.5×105Ω/□であった。
カーボンナノチューブであるVGCF−sの代わりに、カーボンブラックであるケッチェンブラックEC(ケッチェン・ブラック・インターナショナル(株)製)を用い、実施例1と同様に調製することでカーボンブラックを含む特異的な構造膜を得た。このようにして得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、5.5×105Ω/□であった。
実施例4 カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜
サンプル管瓶に、カーボンナノチューブであるVGCF−s(昭和電工(株)製)10mg、ポリ(エチレン−ビニルアセテート)(ビニルアセテート12wt%含有)Sigma−Aldrich社製 36mg、ノニルフェノールノボラック(上記(1)において合成)4mg、クロロホルム24ml、クロロベンゼン6mlを加え、バス型超音波洗浄機にて1時間超音波照射により、カーボンナノチューブが均一に分散したキャスト液を調製した。その後、温度25℃、相対湿度90%の雰囲気下にて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャストし、乾燥させ製膜することにより、カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜を得た。得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、5.8×106Ω/□であり、可視光透過率を朝日分光(株)製MODEL304測定機にて測定したところ、透過率67%であった。また得られた同膜をアセトンにて洗浄し、180℃、20kg/cm2で1分間熱プレス処理した。このようにして得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、2.3×105Ω/□であり、可視光透過率を朝日分光(株)製MODEL304測定機にて測定したところ、透過率76%であった。
サンプル管瓶に、カーボンナノチューブであるVGCF−s(昭和電工(株)製)10mg、ポリ(エチレン−ビニルアセテート)(ビニルアセテート12wt%含有)Sigma−Aldrich社製 36mg、ノニルフェノールノボラック(上記(1)において合成)4mg、クロロホルム24ml、クロロベンゼン6mlを加え、バス型超音波洗浄機にて1時間超音波照射により、カーボンナノチューブが均一に分散したキャスト液を調製した。その後、温度25℃、相対湿度90%の雰囲気下にて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にキャストし、乾燥させ製膜することにより、カーボンナノチューブを含む特異的な構造膜を得た。得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、5.8×106Ω/□であり、可視光透過率を朝日分光(株)製MODEL304測定機にて測定したところ、透過率67%であった。また得られた同膜をアセトンにて洗浄し、180℃、20kg/cm2で1分間熱プレス処理した。このようにして得られた膜の抵抗値を4探針法にて測定したところ、2.3×105Ω/□であり、可視光透過率を朝日分光(株)製MODEL304測定機にて測定したところ、透過率76%であった。
本発明のナノカーボン薄膜の製造方法およびナノカーボン薄膜は、透明導電膜材料、電磁波吸収材、導電性塗料等の分野に利用することができる。
Claims (8)
- 酸化剤による酸化処理を行っていないナノカーボンを疎水性有機溶媒中に溶解または分散したキャスト液を調製する工程Aと、
相対湿度60%以上の雰囲気中で前記キャスト液を基材上にキャストし、前記疎水性有機溶媒を蒸発させ、キャストフィルムを作製する工程Bとを有することを特徴とするナノカーボン薄膜の製造方法。 - 前記工程Aにおいて、前記ナノカーボンがカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
- 前記工程Aにおいて、前記キャスト液がさらに分散剤を含んでいることを特徴とする請求項1および2のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
- 前記分散剤が熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群より選択される1または複数の有機高分子であることを特徴とする請求項3記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
- 前記工程Bの後に、前記キャストフィルムから前記分散剤を選択的に除去する工程Cをさらに有することを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜の製造方法。
- 請求項1から5のいずれか1項記載の方法で製造されるナノカーボン薄膜。
- 面抵抗率が107Ω/□以下であることを特徴とする請求項6記載のナノカーボン薄膜。
- 可視光の透過率が60%以上であることを特徴とする請求項6および7のいずれか1項記載のナノカーボン薄膜。
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JP2010007622A JP2011144089A (ja) | 2010-01-17 | 2010-01-17 | ナノカーボン薄膜の製造方法およびそれを用いて製造されたナノカーボン薄膜 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103160106A (zh) * | 2011-12-12 | 2013-06-19 | 株式会社东芝 | 透明导电材料、分散液、透明导电膜及它们的制造方法 |
JP2013245116A (ja) * | 2012-05-23 | 2013-12-09 | Osaka Gas Co Ltd | グラフェンシート水分散体及びその製造方法並びにグラフェン含有構造体 |
-
2010
- 2010-01-17 JP JP2010007622A patent/JP2011144089A/ja not_active Withdrawn
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JP2013122884A (ja) * | 2011-12-12 | 2013-06-20 | Toshiba Corp | 透明導電材料、分散液、透明導電膜、及びそれらの製造方法 |
JP2013245116A (ja) * | 2012-05-23 | 2013-12-09 | Osaka Gas Co Ltd | グラフェンシート水分散体及びその製造方法並びにグラフェン含有構造体 |
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