JP2011139474A - 送信局及び送信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の移動通信システムの運用限界を拡張し、周波数利用効率を大きく改善した移動通信システムを提供する。
【解決手段】 本発明の移動通信システムにおけるデータ伝送方法は、シャノン限界を拡張する伝送路マルチ化の手段と、干渉限界を拡張する干渉低減手段とを備えたことを特徴とする。より具体的には、送信側にM個の変調器とL個の送信アンテナを備え、M個の変調信号に対してM×L個の要素からなる複素行列を乗じることでL個の信号を生成し、これをL個の送信アンテナから送信することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、移動通信システムにおけるデータ伝送方式に関する。
1980年台のはじめ、米国でアナログ携帯電話AMPS (Advanced Mobile Phone Service)、国内でも大都市方式の自動車電話サービスが開始されて以来、今日に至るまで指数的に利用者数が増加してきている。それに伴い、多数のユーザを収容できる大容量化が求められ、1988年に大容量アナログ方式のサービスが開始された。これらのアナログ方式は第1世代(1G)と呼ばれている。その後、第2世代と位置づけられるTDMA (Time Division Multiple Access)方式に基づくディジタル携帯電話サービスが1990年代初頭に開始されている。1991年には欧州でGSM (Global System for Mobile Communications)方式、1993年には日本国内でPDC (Personal Digital Cellular)、同じく1993年に米国でD-AMPS (Digital AMPS)方式(IS-54)のサービスが開始され、現在の移動通信の繁栄をもたらした。少し遅れて、CDMA (Code Division Multiple Access)方式を採用したIS-95(cdmaOne)方式が実用化され、1996年に韓国、米国など、更に1998年には国内でもサービスが開始された。IS-95に基づく方式は、前記TDMA方式の第2世代(2G)と区別して第2.5世代(2.5G)と呼ばれることもある。そして、2001年10月には、第3世代(3G)と位置づけられるIMT-2000方式の一つW-CDMAのサービスが日本国内で開始されるに至っている。
更に、次の世代の移動通信である第4世代移動通信(4G)に向けた取り組みも活発化してきており、100Mbit/sをセルラ環境で実現するという目標が広く認知されてきた。100Mbit/sという通信速度はIMT-2000の100倍程度であり、限られた無線周波数資源を有効に活用するために、いかに狭い周波数帯域で高い伝送レートを実現するかが重要課題となっている。
以降では、周波数利用効率を次のように定義する。すなわち、セル(セクタ化している場合にはセクタ)当たりのトータルビットレートRとサービスの面展開に用いられるシステム周波数帯域幅Wを用いて、その比R/Wを周波数利用効率と呼ぶこととする。これは、移動通信システムに対し1Hzの周波数帯域を割り当てた時に一人のユーザが一つのセル、またはセクタを占有して得られる最大ビットレートに相当し、R/Wの向上はシステムがユーザに対して提供できる最大ビットレートの向上を意味する。
周波数利用効率の尺度で前記、従来の移動通信システムを見てみると、図16に示すように周波数利用効率R/Wが世代の進化に従って改善されてきていることがわかる。また、これまでの移動通信システムの周波数利用効率の改善は、無線通信方式自体の所要Eb/Noの低減と密接に関連していることがうかがえる。Ebは、通信データ1ビットあたり送信に必要なエネルギー、Noは周波数帯域に対する雑音電力密度を表す。2Gではディジタル化、2. 5GではCDMA方式とViterbi符号の採用、3GではTurbo符号の採用などが所要Eb/Noの低減を実現した主要技術と考えられる。
4Gに向けた更なる周波数利用効率の改善は、3Gまでの移動通信システムにあまり活用されてこなかった新しい技術に期待されている。その一つはアダプティブアレイアンテナの活用である。アダプティブアレイアンテナを用いた信号伝送方法を図17に示す。送信側では、送信データに対し通信路符号化100、変調101を施し、これにM個の複素重み係数をかけた信号を作成(102)し、アレイ状に配置したM個の送信アンテナ(103-1〜103-M)から送信する。このとき、102において乗ずる係数と送信アンテナ(103-1〜103-M)の位置関係から送信指向性が生じ、これを制御することで目的とする通信相手のいる方向に電波を強く放射するようビームを構成することができる。また、受信側でもアレイ状に配置したN個の受信アンテナ(104-1〜104-N)で受信した信号を、複素重み係数をかけた上で加算合成(105)する。この時、105において乗ずる係数と受信アンテナ(104-1〜104-N)の位置関係から受信指向性が生じ、これを制御することで、目的の通信相手のいる方向からの電波をより強く受信し、その他の方向からの電波を相対的に受けにくくするようにビームを構成することができる。これにより干渉波に対する所望波の強度を強くすることができる。
また、他の技術として、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)伝搬路の利用が挙げられる。図18にMIMOを用いた信号送受信方法を示す。送信データに対して通信路符号化100を施し、M個の異なる信号を出力する。これらをそれぞれ別々に変調(101-1〜101-M)した上で、アレイ状に配置した複数の送信アンテナ(103-1〜103-M)から送信する。このM個の送信信号は、伝搬路において複雑に混ざり合って受信側に到達する。受信側では、アレイ状に配置したN個の受信アンテナ(104-1〜104-N)で受信した信号に対し、M行N列の複素行列をかける(108)事によりM個の信号を得る。このとき、この複素行列を前記伝搬路で混ざった信号を互いに分離するように構成することで、108からの出力信号を変調器101-1〜101-Mで変調された信号に対応した信号とすることができる。そこで、これらM個の信号を、それぞれ復調器106-1〜106-Mで復調し、通信路復号化器107で復号することで受信データを得る。以上により、同一無線周波数上でM個の異なる信号を並列に伝送することができ、周波数利用効率の高い通信ができるとされている。
しかるに、これらの技術は移動通信に適用した場合、実はあまり大きな周波数効率の改善は期待できない。周波数利用効率にはシャノン限界と呼ばれる理論限界が存在する。図1に示すように、第3世代であるW-CDMA方式において、周波数利用効率は既にシャノン限界にかなり近づいており、これを改善するには図1中で右上方向に運用ポイントを移動させていく必要がある。しかしながら、移動通信においては、他のセル、セクタからの干渉の存在により、シャノン限界に加えて干渉による限界(図1中の干渉限界)が存在する。W-CDMA方式は、シャノン限界と干渉限界から定義される移動通信システムの運用限界内において実現可能な最大の周波数利用効率にかなり近い周波数利用効率を達成しており、これ以上の周波数利用効率の改善を実現するには、これらの限界自体を拡張する技術が必要となっている。
前記、アレイアンテナの適用は、干渉波に対する所望波の強度を強くすることができるため、干渉限界を押し上げることができる。これにより、システム運用限界は拡張されるが、シャノン限界は、図1中で右にいくほど傾きが鈍っており、アダプティブアレイアンテナによって周波数利用効率を大きく改善するためには、非常に強力な干渉低減が必要となってしまう。
一方、前記MIMO方式は、複数の伝送路を構築(伝送路マルチ化)できるため、単一の伝送路を利用していたこれまでのシステムのシャノン限界を図1中で上方向に拡大することができる。従って、周波数利用効率の改善効果は一見大きく見える。しかし、移動通信においては前記干渉限界が存在するため、シャノン限界が拡張されても干渉限界とシャノン限界で定義されるシステム運用が可能な領域は、やはりあまり大きく改善せず、MIMOを用いた効果を享受できない。
従って本発明の第一の目的は、前記システム運用限界を効果的に拡大し、周波数利用効率を大きく改善した移動通信システムを提供することにある。また、本発明の第二の目的は、端末の移動に伴って逐次変化する伝搬路に追従して、図1中の運用ポイントを適切に制御することにある。
上記課題を解決するために、本発明の移動通信システムにおけるデータ伝送方法は、前記シャノン限界を拡張する伝送路マルチ化の手段と、前記干渉限界を拡張する干渉低減手段とを備えたことを特徴とする。より具体的には、送信側にM個の変調器とL個の送信アンテナを備え、M個の変調信号に対してM×L個の要素からなる複素行列を乗じることでL個の信号を生成し、これをL個の送信アンテナから送信することを特徴とする。
更に前記、本発明の第二の目的を達成するために、送信側には、通信路符号化手段、バッファ手段、M個の変調手段、L個の送信アンテナを備え、通信路符号化手段により符号化された符号語をバッファ手段に蓄え、受信側より正常受信が通知されるまでバッファ手段より逐次符号語の一部を読み出して、前記M個の変調手段にて変調し、M個の変調信号に対してM×L個の要素からなる複素行列を乗じることでL個の信号を生成し、これをL個の送信アンテナから送信することを特徴とする。また、受信側ではN個の受信アンテナ、M個の復調手段、バッファ手段、通信路復号化手段を備え、符号語の一部を受信する毎に逐次バッファに蓄積し、蓄積された受信信号に対し、逐次通信路復号化を行い、正常に復号された時に送信側に正常受信を通知することを特徴とする。
本発明によれば、これまでの技術を適用した移動通信システムのデータ伝送方式に比べて、周波数利用効率を大幅に改善したデータ伝送方式が提供できる。また、伝搬路の動的な変動に対しても変調方式、伝送速度が適切に制御されたデータ伝送方式が提供できる。
周波数利用効率とシステム運用限界を表した図。 本発明における第一の実施例の構成図。 本発明における第二の実施例の構成図。 本発明における変調信号フォーマットの例。 本発明における変調器の動作を示す図。 本発明における復調器の動作を示す図。 本発明における複素行列演算部の動作を示す図。 本発明におけるMIMO復調器の動作を示す図。 本発明の第二の実施例の送信側バッファの構成例。 本発明の第二の実施例の受信側バッファの構成例。 本発明の第二の実施例の送信側動作フロー図。 本発明の第二の実施例の受信側動作フロー図。 本発明の第二の実施例の変調多値数の制御例。 本発明の通信路符号化器の構成例。 本発明の通信路復号化器の構成例。 従来システムの周波数利用効率を示す図。 アダプティブアレイアンテナの構成例(従来例1)。 MIMO方式の送受信機の構成例(従来例2)。
[実施例1]
図2に、本発明の第一の実施例を示す。送信信号は、通信路符号化器100にて、通信路符号化され、シリアル・パラレル変換などにてM個の信号を得る。これらM個の信号は、変調器101-1〜101-Mで変調され、M個の複素変調信号(変調シンボル)を得る。変調器101-1〜101-Mで行う変調は、多値変調でもよい。また、通信路符号化器の出力にあるシリアル・パラレル変換を変調器の後に配置することで、ひとつの変調器で順次M個の複素変調信号(変調シンボル)を得て、これらをシリアル・パラレル変換して後述の複素行列演算手段に提供する構成も回路規模の面から好ましい。これらM個の複素変調信号(変調シンボル)は、M×L個の複素係数から構成される複素行列と複素行列演算部109にて掛け合わされ、L個の複素信号を得る。該L個の複素信号はL個の送信アンテナ103-1〜103-Lにて送信される。この際、複素行列演算部109にてM個の変調信号はL個の送信アンテナから異なる複素重みにて送信されることでビームフォーミングを施された状態で並列に送信される。受信側では、N個の受信アンテナ104-1〜104-Nを用いて受信されたN個の受信信号に対して、N×M個の複素係数からなる複素行列とMIMO復調器108にて掛け合わされ、M個の複素信号(受信シンボル)を得る。該M個の複素信号(受信シンボル)に対して復調器106-1〜106-Mにてそれぞれ復調を行い、M個の復調信号を得る。M個の復調信号は、通信路復号化器107に入力され、通信路復号処理を受け、受信データとして出力する。ここで、前記M個の複素信号(受信シンボル)に対し、ひとつの復調器で順次復号処理を行うことでM個の復調信号を得て、前記、通信路復号化器107に順次供給する構成も回路規模の面から好ましい。ここで、送信側と受信側は、いずれが基地局であっても移動局であってもよい。
図14に前記通信路符号化器100の構成例を示す。図14は、ターボ符号を用いたものである。送信データはまず誤り検出符号付加手段200にて、誤り検出符号を付加する。次にターボ符号器201にて2つの再帰的組織畳み込み符号器204,206とインタリーバ205によって符号化され符号語U,Y1,Y2を出力する。更にパラレル・シリアル(P/S)変換器202にて一連の符号語として出力する。この際、出力するビット列の順番を入れ替えるインタリーブ処理を同時に施すことが望ましい。
図4に変調器101-1〜101-Mにて変調された変調信号の構造を示す。M個の各変調信号はデータ信号D-1〜D-Mと定期的に挿入される基準信号P-1〜P-Mからなる。データ信号D-1〜D-Mは、送信データによって作られる信号で、送信データによって変化する。一方、基準信号P-1〜P-Mは、システムで決められた既知の信号で、受信側でMIMO復調器108、及び復調器106-1〜106-Mにて復調の際の参照信号として用いられる。
図7に、前記複素行列演算部109の動作を示す。変調信号D-1〜D-M(P-1〜P-M)はM×L個の複素係数から構成される複素行列[A]と乗算され、L個の複素信号T-1〜T-Lを得る。この際、複素行列[A]を求める必要がある。アダプティブアレイアンテナと同じ考え方で変調信号D-1〜D-M(P-1〜P-M)について独立にビームフォーミングを行うと、結果として行列[A]の列ベクトルはすべて同一の値となってしまう。この結果、D-1〜D-M(P-1〜P-M)が受信側で分離できなくなってしまうため、従来のビームフォーミングの考え方で行列[A]を求めることは出来ない。本発明における複素行列[A]は、実現される通信路容量 C=log2( det(I + (Ps/Pn)(HA)(HA)^h)) を最大化するようにとるのが望ましい。ここで、det()は行列式、PsはM個の送信信号の平均電力、Pnは平均受信雑音電力、Iは単位行列、( )^hは行列の複素共役転置を表すものとする。また、HはL個の送信アンテナとN個の受信アンテナ間の伝搬行列でL×N個の複素行列として表現できる。Cを最大化するための行列Aを求める具体的方法としては、Σ(Aij)^2 (i=1〜L, j=1〜M)を一定値とする制限の中で、一般的な多変数非線形関数の最大化アルゴリズムを用いればよい。Σ(Aij)^2を一定値とするのは、送信電力を規定するためである。なお、MIMO伝搬路に関する情報である行列Hは、受信側で観測した結果を送信側に通知することで方法がもっとも考えやすいが、送受逆方向の通信が存在する場合、逆方向の信号を観測することで伝搬路行列Hを導出することも可能である。また、伝搬路行列Hについて、信頼できる情報がまったく得られない場合は、行列[A]を乱数的に生成することも可能であるが、この場合は、アダプティブアレイアンテナのビームフォーミングの効果は得られず、送信ダイバーシティ効果のみが得られることとなる。
図8に前記MIMO復調器108の動作を示す。N個の受信アンテナ104-1〜104-Nからの受信信号R-1〜R-NにN×Mの複素行列[B]を乗算し、M個のMIMO復調信号D’−1〜D’−Mを得る。ここで、複素行列[B]は、送信側の複素行列演算部および伝搬路で互いに混ざり合ったM個の変調信号を分離するように構成する。具体的には、前記図4に示した基準信号P-1〜P-Mが送られたはずの既知の信号になるべく近くなるように[B]を決定すればよい。このためには、雑音や干渉による影響を最小化するMMSE(Minimum Mean Square Error)アルゴリズムを適用すればよい。
図15に前記通信路復号化器107の構成例を示す。復調器106-1〜106-Mで復調された受信した一連の信号は、シリアル・パラレル(S/P)変換器212にてU’,Y1’,Y2’に分離され、ターボ復号器203にて復号処理を受け、復号結果U’’を出力する。この際、復号器207, 209とインタリーバ208,211、デインタリーバ210を繰り返し用いた繰り返し復号により受信誤りが訂正される。送信側の通信路符号化器でインタリーブ処理が施されている場合は、前記シリアル・パラレル(S/P)変換器212にて対応するデインタリーブ処理を同時に施すものとする。
以上、第一の実施例によれば、MIMO方式による伝送路マルチ化の効果と、アダプティブアレイアンテナによる干渉低減効果の双方が享受でき、図1中4Gと書かれたポイントに示すように周波数利用効率を大きく改善した移動通信におけるデータ伝送方法が提供される。ただし、伝搬路の状況によっては必ずしも目標としたポイントで運用することが出来るとは限らない。例えば、MIMO伝搬路の伝搬路行列Hの行ベクトル間の相関が強くなり伝搬路の並列度、すなわち有効に利用できる並列伝送路数が減少してしまうような場合は、行列Aの一部の列ベクトルに成分が偏り、伝送路マルチ化の効果が乏しくなってくる。このような場合は、逆にビームフォーミングの効果が得られやすくなるため、干渉低減の効果が大きくなってくる。従って、図1中での運用ポイントは右側に偏移させることが望ましい。このためには、変調多値数を大きくすること、および、符号化率を大きくして冗長度を下げることのいずれか、もしくはその両方を行うことで実現することになる。
[実施例2]
次に、図3に本発明の第二の実施例を示す。通信路符号化器101、複素行列演算部109、送信アンテナ103−1〜103−L、受信アンテナ104−1〜104−N、MIMO復調器108、通信路復号化器107の動作は、第一の実施例と同一である。第二の実施例においては、通信路符号化された符号語はバッファ110に一時蓄えられる。バッファ110に蓄えられた符号語は、少しずつ読み出され変調器111−1〜111−2にて変調される。この際、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの多値変調方式によって複数ビットを同時に変調することが望ましい。バッファ110からの読み出し動作、及び変調動作は受信側より正常受信が通知されるまで繰り返して行う。受信側では、MIMO復調器108からの出力信号(受信シンボル)に対し、それぞれ送信側の変調器111−1〜111−Mに対応した復調器112−1〜112−Mにて復調を施しバッファ113に逐次累積する。バッファ113は、一符号化単位の受信を完了していなくても少し受信信号が累積される度に累積結果を通信路復号化器107に送り出し、復号を試行する。復号結果は誤り検出器114にて送信側で付加された誤り検出符号を用いて検査を行い、結果を送信側に通知する。誤りなく正常に受信できたことを検出すると、バッファ113をクリアし、次の符号化単位の復号に備える。バッファ115には、通信路復号化器107による復号結果が逐次オーバーライトされて蓄積されるが、誤り検出器114から正常に受信できたことの通知があると、受信信号として出力される。
図9にバッファ110の構成例を示す。符号化器110から出力される位置符号化単位の符号語は、書き込みアドレス発生器120によって発生されたアドレスに従い、メモリ121に順次書き込まれる。一方、書き込まれた符号語は、読み出しアドレス発生器122によって発生されたアドレスに従い、順次部分的に読み出され、シリアル・パラレル(S/P)変換器123によって並列化され、前記変調器111−1〜111−Mに供給される。ここで、一符号化単位の符号語をすべて送りきっても、受信側から正常受信が通知されない場合、既にメモリ121中に蓄積されている符号語を再度読み出して送りなおす。この際、読み出しアドレス発生器122から発生するアドレスの順番を変えることが望ましい。これにより、符号語のビット毎の信号品質の偏りをなくすことが出来る。
図5に前記変調器111−1〜111−Mの動作を示す。上から64QAM, 16QAM, QPSKの動作を示している。64QAMでは(b0,b1,…,b5)の6bitを一まとめとして64通りのビットの組み合わせをI,Q複素平面上の64点にマッピングして出力信号I+jQ(変調シンボル)を得る。同様に16QAMでは(b0,b1,b2,b3)の4bitを16点に、QPSKでは(b0,b1)の2bitを4点にマッピングする。
図6に復調器112−1〜112−Mの動作を示す。図6では16QAMの場合の動作を示しているが、他の変調方式においても同様である。 (b0,b1,b2,b3)の4bitの復調結果を得るにあたり、図中、四角の点で示す受信信号点(受信シンボル)から、b0=0に対応する変調信号点、b0=1に対応する変調信号点のうちもっとも近い物をそれぞれ選択し、受信信号点(受信シンボル)からの距離をそれぞれ測定し、L00, L01とする。この結果より、b0の受信信号尤度としてL00^2−L01^2を出力することで復号を行う。b1〜b3についても同様である。
図10に前記バッファ113の構成例を示す。前記復調器112−1〜112−Mの復調結果は、パラレル・シリアル(P/S)変換器124にて一連の復調信号列に変換される。一方、書き込みアドレス発生器125によって発生されたアドレスに従い、これまでに受信した同一の符号語に対する復調信号をメモリ126から読み出し、加算器127にて前記パラレル・シリアル(P/S)変換器124から出力された一連の復調信号列と加算され、再度メモリ126に蓄えられる。メモリ126に蓄えられた復調結果は、一符号化単位の受信を完了していなくても少し受信信号が累積される度に読み出しアドレス発生器128に従ってメモリ126から読み出され、通信路復号化器107に送り出される。誤り検出器114で誤りなく復号できたことが検出された信号が供給されると、メモリ126、および書き込みアドレス発生器125を初期化し、次の符号語の受信に備える。なお、当然ではあるが、図10中の書き込みアドレス発生器125と読み出しアドレス発生器128の関係は、前記図9中の書き込みアドレス発生器120と読み出しアドレス発生器122の関係と互いに逆の関係としなくてはならない。
以上、第二の実施例の送信側の動作を図10に、受信側の動作を図11に示す。送信側においては、まず、一符号化単位の符号化を行い、符号語を生成する(300)。次に送信繰り返し回数をカウントする変数nを1に初期化する(301)。更に、伝送路の状態に応じて変調器111−1〜111−Mで行う変調方式を決定する(302)。n回目の送信がまだ行われていない符号語の一部を変調して送信する(303)。受信側から正常受信が通知されれば300に戻り、次の符号語を生成する。正常受信が通知されなければ、302に戻り残りの符号語の送信を続ける。ただし、n回目の符号語の送信が完了した場合は、nを1増やして(306)符号語を重複しておくる。受信側では、受信に先立ち、まず、一符号化単位の符号語に対応する受信信号の尤度をクリアする(310)。次に受信繰り返し回数をカウントする変数nを1に初期化する(311)。更に、伝送路の状態に応じて復調器112−1〜112−Mで行う復調方式を定める変調方式を決定する(312)。送られた符号語の一部を復調し、復調結果の尤度をこれまでの受信信号による尤度と合成する(313,314)。それまでに復調した結果を用いて、符号化単位全体が正常に復号できているか確認し(315)、復号できていれば復号結果を出力(318)し、送信側にたいして正常受信を通知(319)し、310に戻る。正常に復号できていないときには更に受信信号の復調を続ける(316,317)。ここで、変調方式を決定するに当たり、伝搬路の瞬時的な品質を参照して、品質がよければ多値数の大きな変調方式、品質が悪ければ多値数の小さな変調方式を選択するのが適当である。より簡便には、図13に示すように、これまでに符号語をどの程度送信したかによって変調方式を決定することも好ましい。図13に示すような制御を行うことで、簡便ではあるが、少ない符号語で送信が完了すれば、平均的には高い多値数で伝送されたこととなり、符号語を多く送るほど実質的な多値数は小さくなる。少ない符号語で送信が完了するということは、伝搬路の品質が良いことを意味しており、より多くの符号語を必要とすると言うことは伝搬路の品質が悪いことを意味する。従って、図13に示す制御によって、伝搬路の状況に応じて変調方式を制御したことと同様な効果が期待できる。
以上、第二の実施例によれば、一符号化単位の送信にかかる時間が伝搬路の状況に応じて自動的に変化し、結果として、図1中の運用ポイントを適切に制御されたことになる。ただし、第一の実施例と同様、MIMO伝搬路の並列伝送路数が低下した場合、変調多値数の向上や符号化率の向上を行うことが望ましい。本第二の実施例では受信側で正常受信を確認するまで符号語を送り続けることで実質的に符号化率が適正に制御される。すなわち、符号語の一部を送ったのみで復号が成功すれば等価的に送られた符号語の冗長性が少なかったこととなり、実質的に符号化率が大きくなる。また、逆に符号語を何度も繰り返して送った結果、初めて復号が成功した場合には、実質的に符号化率が小さかったことになる。一方、変調多値数については第一の実施例と同様に制御することが望ましい。すなわち、MIMO伝搬路の並列伝送路数が低下した場合、変調多値数を大きくとることが望ましい。これは、図13に示した変調多値数の切り替え制御と併用する場合、切り替え閾値を制御することに相当する。すなわち、MIMO伝搬路の並列伝送路数が低下した場合、変調多値数を低下させるための符号語送信量の閾値を大きくすればよい。
100 通信路符号化器101−1〜101−M, 111−1〜111−M 変調器109 複素行列演算部103−1〜103−L,M 送信アンテナ104−1〜104−N 受信アンテナ108 MIMO復調器106−1〜106−M, 112−1〜112−M 復調器107 通信路復号化器110 バッファ(送信側)113 バッファ(受信側)114 誤り検出器115 バッファ。

Claims (10)

  1. 符号語を変調信号に変調する複数の変調器と、
    前記変調信号を分配する分配器と、
    前記分配器により分配される複数の前記変調信号を用いてビームフォーミングを行う演算部と、
    ビームフォーミングにより得られた演算結果を用いて送信信号を送信する複数のアンテナと、を有することを特徴とする送信局。
  2. 請求項1記載の送信局であって、
    前記演算部は、前記変調信号の個数と前記アンテナの個数とに対応する複素行列を用いてビームフォーミングを行う、ことを特徴とする送信局。
  3. 請求項2記載の送信局であって、
    前記分配器から分配される変調信号の個数がM個(2≦M)であり、かつ、前記アンテナの個数がL個(2≦L)である場合における前記複素行列はM×L個の要素からなり、
    前記演算部は、L個の送信信号を生成するビームフォーミングを行う、ことを特徴とする送信局。
  4. 請求項3記載の送信局であって、
    前記送信信号それぞれは、L個の前記アンテナいずれかに対応することを特徴とする送信局。
  5. 請求項1記載の送信局であって、
    前記アンテナそれぞれにより構成される伝送路を用いて、複数のアンテナを有する受信局にデータ送信を行うことを特徴とする送信局。
  6. 請求項5記載の送信局であって、
    前記送信局は基地局であり、前記受信局は、端末である、ことを特徴とする送信局。
  7. 請求項1ないし6記載の送信局であって、
    前記変調器は、QPSK,16QAM,64QAMのいずれかの方式により変調する、
    ことを特徴とする送信局。
  8. 複数のアンテナを用いて信号を送信する送信方法であって、
    符号語を変調し変調信号を生成し、
    前記変調信号を分配し、
    前記分配される変調信号の数と前記アンテナの数とに対応する複素行列を用いた演算処理を行い、
    前記演算処理結果に基づいて前記アンテナそれぞれから送信信号を送出する、ことを特徴とする送信方法。
  9. 請求項8記載の送信方法であって、
    前記変調信号の数がM個(2≦M)であり、前記アンテナの数がL個(2≦L)である場合は、M×L個の要素からなる複素行列による前記演算処理を行い、前記L個の送信信号を生成する、
    ことを特徴とする送信方法。
  10. 請求項8または9記載の送信方法であって、
    前記変調信号を生成する場合、QPSK,16QAM,64QAMのいずれかの方式により前記符号語を変調することを特徴とする、送信方法。
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