JP2011135768A - 電力供給装置、及び、インバータ装置 - Google Patents

電力供給装置、及び、インバータ装置 Download PDF

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Abstract

【解決手段】一般需要家の二次電池に蓄えられている余剰電力を一般需要家が単に消費するのでなく、周波数と電圧が安定した極めて高品質の電力を、配電用変電所の供給地域に供給することにより、電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時の給電品質も向上させることが、特長である電気利用形態を現出させる電力供給装置。
【効果】 本願発明を利用すれば電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時の給電品質も向上させ、電力会社における総発電量は逆に、現在より少なくすることも十分可能となる。
【選択図】 図3

Description

本願発明は、電力供給装置、及び、インバータ装置に関する。
現在の買電システムの設計は、単に余剰電力の単純な買い取り制度であり、その管理方法も余剰電力が電柱トランスの容量内にあった場合、これは一般家庭2、3軒分であるが、一般需要家から給電の接続を認めるものである。
代表的な先行技術文献としては、下記に多くを引用した関西電力株式会社殿の特開2003−284244号公報(特許文献1)を挙げることができる。
特許文献1の主たる目的は、二次電池の高速応答性と過負荷能力を生かして電力系統異常時に需要家構内の設備の電力供給、電力品質維持を行い、常時は負荷周波数制御の速応性を高めかつ発電効率を向上させると共に、瞬動予備力・運転予備力・待機予備力などアンシラリーサービスへ対応させる二次電池を用いたアンシラリーサービス提供方法およびシステムを実現することである。
欧米等においても、電力自由化以前は、周波数制御などの連系系統の運用に伴って提供される電力品質の維持に関する機能(付加価値)は、電気事業の垂直統合体制のもと、一括して顧客へ提供されていた。
しかしながら、電力自由化後は、各種の電力品質の維持に関する機能が分離され、負荷周波数制御などの連系系統運用サービスは、一般に、アンシラリーサービス(Ancillary Service;補助的サービス)として、電力量取引とは別に取引されることになった。
アンシラリーサービスは補助的なサービスという意味であるが、電力品質の維持の観点からは必要不可欠なサービスであり、この付加価値の提供がなされなければ、電力系統を安定にかつ信頼性を維持した運用はできない。
アンシラリーサービスについては、NERC(The North America Electric Reliability Council;北米電力信頼度協議会)において、各種アンシラリーサービス項目について定義されており、以下にその代表的な項目について説明する。
(a)レギュレーション分単位の負荷変動が発生した場合、制御地域がそれに応じて均衡を保つことができるように、AGC(Automatic Generation Control)によって適切な発電機応答容量を提供して、10分未満の需給アンバランスをNERCの制御評価指数CPS(Control Performance Standard)に合致するように、リアルタイムで発電機の出力をISO(Individual System Operation)などの制御信号に従って自動制御するサービスである。
(b) ロードフォローイングレギュレーションでは、より長い時間および日間にわたる負荷変動に対応するために、必要な発電および電力融通容量を提供するサービスである。
(c)エネルギーインバランス
エネルギーインバランスは、制御地域の境界内における受電点または需給点における計画値と実測値の差分を補償するサービスであり、このサービスは負荷と発電の両方に適用される。
インバランスの決済に際しては、許容偏差の逸脱有無により異なった価格を用いて決済することにより、需給バランスが確保される。
(d) 瞬動予備力ISOなどから指令を受けてから10分以内に出力可能な容量を系統に同期並列している発電機により提供するサービスである。
(e) 運転予備力ISOなどから指令を受けてから10分以内に出力可能な容量を発電機により提供する。
または、10分以内に抑制可能な負荷により提供するサービスである。
(f) バックアップ供給バックアップ供給とは、発電容量であり、発電停止または送電系統の停止による送電不可時には代替として、また顧客負荷が発電容量を超過した場合は不足分を補足するために使用されるサービスである。
(g) システムコントロール連系系統の信頼性を補償するために、必要な総合的な活動からなり、送電制約を最小限にするため、および偶発事故または外乱後の復旧を行うために必要なサービスである。
(h) 無効電力補償電源の発生する無効電力を制御して送電系統の運用をサポートするサービスであり、系統の変化に応じて送電系統の電圧を連続的に調整する能力を含む。
(i) 送電ロス補償電力損失の代替および送電サービスに伴う送電線提供者の送電系統での損失を補う電力量を提供するサービスである。
(j) 系統安定化送電線提供者または制御地域がNERCやその地域の信頼性要件を満たすことを可能とするため、発電所において必要とされる特定機器,装置,ソフトウエアまたはシステムの購入,運用および保守を提供するサービスである。
(k) 全停復旧全停時に、運転状態ヘ復旧して電力を供給するまでの過程を電力系統の支援なしに行える発電機の能力を提供するサービスである。
ところで、レドックスフロー電池や、ナトリウム硫黄電池といった二次電池は夜間の電力で充電し、昼間に放電するという負荷平準化としての役割が期待されている。
ナトリウム・硫黄電池(なとりうむ・いおうでんち、sodium-sulfur battery)とは、負極にナトリウムを、正極に硫黄を、電解質にβ-アルミナを利用した高温作動型二次電池である。NAS電池(なすでんち)またはNAS(なす)とも呼ばれる。特に大規模の電力貯蔵用に作られ、昼夜の負荷平準などに用いられる。ちなみにNAS電池あるいはNASは東京電力の商標である。上記4行は参照文である。
また、これら二次電池は、出力指令に対する応答速度が非常に高く、充放電の繰り返しに対する劣化が少ないことから需給制御への適用などが期待されている。
さらに、これら二次電池は、短時間の過負荷に対する耐性が高いことから過負荷領域を使用することによって短周期の周波数変動などを吸収する需給制御や瞬動予備などのアンシラリーサービス全般へ適用することも可能である。
理解しやすくするためによく引用される川の流れを使った考え方で図2で説明すると電流が水の量、電圧が水の勢いだと考えられる。
正確には微妙に違うが、初歩の理解としては前期のとおりである。
電力(W)は、電流と電圧を総合的に考えた値で、抵抗は、川を遮る岩とでも考える。
水の勢いが強く、水の量が多ければ、大雨の後のように凄まじい電気が流れる。
勢いが強くても、水の量が少なければ水鉄砲のような物で、勢いが弱く、水の量が多ければアマゾン川のような流れになる。
抵抗は、岩である。
抵抗値が少なければ岩は小さく、水の流れは少ししか遮られない。
抵抗値が大きければ巨大な岩が水の流れをせき止めている状態である。
ちなみに、有名なE=IRの式はR≠0の場合という制限が付くので、R=0は考えない。
送電線は電気そのものを運ぶ。
電流、電圧というのはその運ぶ物の単位である。
これも水の流れであるが、少しずつ水が漏れる、伸縮性のある水道管があり、それに同じ量の水を流す。
そのとき、水の勢いを強くして水を少しずつを流せば漏れる量は少ない。
逆に、水の勢いを弱くして水を一気に無理矢理水道管に詰め込めば、水道管からは水が漏れまくる。
これと同じような漏れが送電線の中でも起こる。
水の漏れは電力の損失と同じことである。
首都圏には、福島県や新潟県の原子力発電所からも電気が送られて来ており、電線の長さは300kmにもなる。
こうした遠くの発電所から、一般家庭に電気が届くまでに4.8%位減る。
60年位前には24%もの電気が途中で消えていた。
水道管に水を流すことを想像すると、水を送り出すポンプの力が強いほど、水の流れが勢いよくなる。
電気の場合も、電流の大きさが変わらなければ50万ボルトとか、ものすごい電圧をかけて送り出す方が効率がいい。
また、太い水道管ほどたくさんの水が流せるのと同じで、電線が太いほど電気をたくさん流せる。
発電所からは、太さ4cmくらいの電線をたくさん使って一度に電気を送り出している。
一般家庭のそばの電線は太さが2cmほどしかなく、電圧も100ボルトである。
電線が細くて電圧が低いから、送電の途中で電気が失われやすい。
たった数kmの距離でも、太い送電線を何百kmも通ってくる間に減るのと同じくらいの電気がなくなる。
特開2003−284244号公報
日経エレクトロニクス 2009年10月19日号 「特集 スマートグリッドON! −蓄電池とセンサが創る次世代電力網−」 29〜56頁
日本の電力会社の不断の努力にもかかわらず、各家庭に供給される電気は、決して以下に述べるように高品質の電気ではない。
段落[0019]より述べたように、従来からある送電網では、発電所より遠いほど周波数と出力が不安定になりやすい。
また、上記不断の努力の中には、段落[0019]から段落[0023]でも説明しているが、各家庭に高品質の電気を供給するために必要以上多くの電力を送電網で消費している側面もある。
現在の太陽光発電を購入する際の技術的な問題点は、特許文献1として提示する特開2003−284244号公報のような内容で、補助的を意味する、アンシラリー(Ancillary) な電気をどのように配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行するかという視点に留まっている。
ある種の資料では、汚い電気ときれいな電気という呼称があるが、発言者の立場により、全く違う意味となるので、本出願では使用は控える。
レドックスフロー電池やナトリウム硫黄電池に比べ、添付の資料のような一般需要家に設置される二次電池は、安全性は当然保証されなければならないが、自動車に積載される電池ほど要求される性能は高くない(参考ホームページ http://www.kyocera.co.jp/solar/prdct/power/index.html)。
この資料のような一般需要家に設置される二次電池は、大量生産による量産効果で、価格を安くも出来る。
配電用変電所で使用する負荷時タップ切換装置などの大型の品質安定化回路は、高価であるが、3〜5kw級の装置はそれほど高価ではない。
各家庭のプライバシーに十分配慮しながら有線または無線による通信により、各家庭の供給可能電力を、配電用変電所単位で電力会社が把握する。
各家庭が、発電装置と2次電池を所有することにより、公共送電網に障害が発生しても、冷蔵庫や電話、パソコン、TV等の情報通信機器への、必要最小限の電気の供給により、混乱を最小限とする災害時の自立運転が出来る。
従来になかったことであるが電力の消費地の近くの一般家庭に、原子力発電所や火力発電所と同じ機能を持つ多数の小型発電施設があることとなり、遠方より電気を送電するより、全体の送電費用が安くなる。
電磁波の問題が多少心配される、高圧送電線の数を少なく出来るし、他の方法と組み合わせれば、風致地区で、景観の妨げとなっている高圧線を撤去することも出来る。
一般需要家より給電される電気がしっかり管理されていれば、安全マージン以上の電柱トランスの容量は必要なくなる。
本装置には、半導体スイッチなどで構成される遮断器などの想定以上の電流が流れた場合に使用する多重の安全装置が従来より必須である。又、情報面での一般家庭のプライバシーの確保も重要である。
日本で送電されている電気には工場用の動力用電源である三相200Vと単二、単三の電灯用電源があるが、本出願では動力用の三相200Vは電力会社が主に供給すると考えている。
もちろん動力用の三相200Vを使用する日本企業も徹底的な省エネと、創エネ、蓄エネの組み合わせで、二酸化炭素の排出量をゼロにしたいと考えている。
本出願に係る発明は、「特許請求の範囲」の各請求項に記載した事項により特定される。
[請求項1]
制御装置、インバーター、通信装置、及び、二次電池を含んで構成される電力供給装置であって、
制御装置は、高品質の電力のみを配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する手段であり、
インバーターは、二次電池から供給される直流電流を交流電流に変換する手段であり、
通信装置は、一般需要家の制御装置と電力会社の制御装置との間で、オンラインリアルタイムで、一般需要家が供給可能な電力量、即ち、二次電池の売電区画に蓄えられた電力量に関する情報を授受する手段であり、
二次電池は、売電区画と自家用区画を有し、売電区画に売電用の電力を蓄える手段であって、
一般需要家の二次電池に蓄えられている余剰電力を一般需要家が消費するのみならず、
周波数と電圧が安定した高品質の電力を、配電用変電所の供給地域に供給することにより、
電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時における給電品質を高く維持できる電力利用形態を実現可能とすることを特徴とする電力供給装置。

[請求項2]
制御装置、インバーター、同期装置、通信装置、及び、二次電池を含んで構成される電力供給装置であって、
制御装置は、高品質の電力のみを配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する手段であり、
インバーターは、二次電池から供給される直流電流を交流電流に変換する手段であり、
同期装置は、二次電池からインバーターを経て供給される交流電流の位相の変動を、送電先の配電用変電所の供給地域における交流電流の波形に近似させ、及び/又は、同期させる手段であり、
通信装置は、一般需要家の制御装置と電力会社の制御装置との間で、オンラインリアルタイムで、一般需要家が供給可能な電力量、即ち、二次電池の売電区画に蓄えられた電力量に関する情報を授受する手段であり、
二次電池は、売電区画と自家用区画を有し、売電区画に売電用の電力を蓄える手段であって、
一般需要家の二次電池に蓄えられている余剰電力を一般需要家が消費するのみならず、
周波数と電圧が安定し、
且つ、
周波数の位相が同期した
高品質の電力を、配電用変電所の供給地域に供給することにより、
電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時における給電品質を高く維持できる電力利用形態を実現可能とすることを特徴とする電力供給装置。

[請求項3]
制御装置、インバーター、通信装置、及び、二次電池を含んで構成される電力供給装置であって、
制御装置は、高品質の電力のみを配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する手段であり、
インバーターは、二次電池から供給される直流電流を交流電流に変換する手段、
及び、
交流電流の位相の変動を、送電先の配電用変電所の供給地域における交流電流の波形に近似させ、及び/又は、同期させる手段を併せ有し、
通信装置は、一般需要家の制御装置と電力会社の制御装置との間で、オンラインリアルタイムで、一般需要家が供給可能な電力量、即ち、二次電池の売電区画に蓄えられた電力量に関する情報を授受する手段であり、
二次電池は、売電区画と自家用区画を有し、売電区画に売電用の電力を蓄える手段であって、
一般需要家の二次電池に蓄えられている余剰電力を一般需要家が消費するのみならず、
周波数と電圧が安定し、
且つ、
周波数の位相が同期した
高品質の電力を、配電用変電所の供給地域に供給することにより、
電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時における給電品質を高く維持できる電力利用形態を実現可能とすることを特徴とする電力供給装置。

[請求項4]
電池から出力される直流電力を商用交流電流に同期させて供給するインバータ装置であって、
波形解析モジュール(M1)、重畳位相決定モジュール(M2)、電圧変換モジュール(M3)、パルス波発生モジュール(M4)、及び、パルス波重畳モジュール(M5)を含んで構成され、
波形解析モジュール(M1)は、商用交流電流の波形を解析する機能を有し、
重畳位相決定モジュール(M2)は、波形解析モジュール(M1)で解析された商用交流電流の波形について、パルスを重畳を開始すべき位相、即ち、重畳開始位相θ1と重畳終了位相θ1’を決定し、重畳終了位相θ1’における商用交流電流の電圧Vpを検出する機能を有し、
電圧変換モジュール(M3)は、二次電池から出力される直流電流の電圧V0を電圧Vpに変換する機能を有し、
パルス波発生モジュール(M4)は、電圧変換モジュール(M3)で電圧変換した電圧Vpの電流をパルス波に変換する機能を有し、
パルス波重畳モジュール(M5)は、重畳位相決定モジュール(M2)で決定したパルスを重畳を開始すべき位相、即ち、重畳開始位相θ1と重畳終了位相θ1’との間で、
パルス波発生モジュール(M4)で変換した電圧Vpのパルス波を同期させて重畳する機能を有する
ものであることを特徴とするインバータ装置。
本願発明の課題を解決するための手段について、以下に説明する。
余剰電力を単に消費するだけでなく、きわめて高品質の電力を、能動的(Active)、積極的に配電用変電所の供給地域に、供給することにより、電気送電網全体の効率を向上させ、電力消費時の給電品質も向上し余剰電力を単に消費するだけでなく送電効率の向上に活用するのが特長である電気利用形態を現出させる。
従来の電気送電システムは、電気の最終利用者からの電力の提供をほとんど想定していなかった。
電気の最終利用者とは、配電用変電所の供給地域の一般需要家であり、図3のとおり、一般家庭、商店、小工場、中工場などである。
将来、家庭で太陽電池や燃料電池により発電が行われることにより、恒常的に、家庭の需要以上の電気が生産され、余剰電力の販売が可能となる。
また、一般需要家の装置が備えている二次電池を一度通過させることにより、周波数と出力が安定しているきわめて高品質の電力を配電用変電所に提供することが可能となる。
本出願の明細書、特許請求の範囲、及び、図面において「高品質の電力」なる用語の意義は、周波数と電圧が安定している電力を意味する。
周波数が安定しているとは、24時間当たりの最大周波数及び/又は最小周波数と平均周波数との差が1%以下であることをいう。
電圧が安定しているとは、24時間当たりの最大電圧及び/又は最小電圧と平均電圧との差が1%以下であることをいう。
本出願の明細書、特許請求の範囲、及び、図面において「給電品質」なる用語の意義は、供給する電力の品質であって、周波数と電圧が安定している供給する電力については、「給電品質が高い」というような表現をする。
「低品質の電力」としては、例えば、第二次世界大戦中や戦後しばらく、夜間点灯時に電球の明るさが、変わってしまったり、総電力が足りなくなり長時間の停電が煩雑に起きる状態が極端な例として挙げることが出来る。
このような状態は、現在パソコンのような、電気の変動に対し脆弱な機器には致命傷となりうる。
家庭での発電とは、太陽電池による発電が、代表的であるが、他には、燃料電池、風力発電、地熱発電その他があり、これらを一部企業では創エネ、創エネルギーと呼んでいる。燃料電池としては、東京ガスのエネファームが代表例である。
このように余剰電力を送電効率の向上に積極的に活用する、本願発明の特長とするSmooth Delivery Command of Electoric Power という概念を導入する。
高品質の電力の果たす役割はそれに留まらない。
実際の送電網での試験は実施していなため、ほとんど概算であるが、3から5パーセントは、送電効率が改善されることが期待される。
各配電用変電所の供給地域の電気の品質が理想的になれば、上位の発電網からの、送電効率が向上する。この方式では、電源が一般需要家の近くにあり送電距離自体が短いので、送電での損失を少なくすることが容易である。
これは、例えていえば、優良な国民が多くいる国家が持続的に発展することが出来るのに似ている。
便宜上家庭と言っているが、本願出願で想定しているのは、個別の小規模な発電装置を所有し剰余電力を供給出来る個別の単位である。
少子高齢化の進展や、生活の高度化、電気自動車の普及など、将来消費される電力は増加するが、本願発明を利用すれば電力会社における総発電量は逆に、現在より少なくすることも十分可能となる。
「Smooth Delivery Command of Electoric Power」を可能とする要素技術としては 配電用変電所における電力平準化装置と、各家庭での通信装置に接続された位相制御機能、DC/AC変換機等を備えたインバータ装置等の品質安定化のための装置がある。
この装置が運転時に発生する高周波音はまれに、聴覚感度が高い人にとって不快に感じる場合があり、聴覚感度が高いと思われる人がいる場合には事前に対策が必要である。
図1に、一般需要家に設置される本電力供給装置の構成要素である、制御器、通信器、二次電池、位相調整装置付きインバーター装置等を示した。
[位相調整装置付きインバーター装置]
位相調整装置付きインバーター装置は、従来は調速機などで行っていた位相の同期を、電子的に実施するものである。以下に述べるような大型装置に比べると安価に作ることが出来る。交流電気は、関東なら、50Hz、関西なら、60Hzの周波数で、正負が入れ替わっている。
同期装置は、位相を同期させる装置であって、二次電池からインバーターを経て供給される交流電流の位相の変動を、送電先の配電用変電所の供給地域における交流電流の波形に近似させ、及び/又は、同期させることにより、送電時の電力の消耗を防ぐという効果を発揮することが可能となる。
位相同期装置でこの変動を送電する配電用変電所の供給地域の波形に近似することにより、送電時の電力の消耗を防ぐことが可能となる。
位相同期という用語は、今までは主に通信の周波数合わせに使用されていた言葉だが、本出願では、送電時に使う言葉である。
この位相調整装置は、更なる効率向上の装置であって、本出願に必須の装置ではない。
現在電力会社が最も気にする電力系統のパラメータの一つに,交流周波数の安定性がある。
交流周波数は,電力網に連携された別の発電所の出力の変動や、利用者が利用する電力の負荷の大きさの変動の影響を受けやすいためである。
出力の変動が周波数の変動につながるのは、多くの発電所が「同期発電機」という種類の発電機を用いていることによる。
一般に発電機はタービンの回転を電力に変換するが、同期発電機では出力や負荷が急激に変動すると、それが逆にタービンの回転を変動させてしまう、発電機がモータとして機能してしまう。
変動の程度によっては.停電事故などにつながりかねない。
これを防止するため電力網を集中管理する中央給電指令所には、「AFC(自動周波数制御装置)」が設置され,出力や負荷の変動を10秒単位で監視している。
変動を検知すると,それを打ち消すように発電所の出力を増減させる。
さらに、発電機に備わった「調速機」によって1秒以下の揺らぎも補正される。
電力会社のある関係者は.「周波数が一定の幅に収まっている確率は99.9999%」と高い安定性を強調する。
位相調整装置付きインバーター装置は、各一般需要家の供給可能電力をオンラインリアルタイムで把握している電力会社からの送電命令に基づいて、送電先に最適の同期、周波数、電圧、電力で電柱のトランスに送電するものである。AC/DCインバーターとしては一般的に使われている、PWM方式も含む。
[位相調整装置の大体の諸元]
入力電圧 28V(DC),出力電流 18A、出力電圧 100V、周波数50,60Hz、同期調整機能付き、冷却方法は強制空冷を使用しないこと。
従来の送電網は、本発明を導入しようと考える日本において東京電力の資料によると概ね以下のようなものである。
発電所→超高圧変電所→一次変電所→配電用変電所→各家庭などの一般需要家への上流からの一方通行の送電である。
この送電網と平行して、東京電力などは、占有型双方向で最大100Mbpsの能力を持つ光ファイバー通信サービスを実施している。
日本では、アメリカにおいてスマートメーターと呼ぶ装置に似た電力を監視するセンサ網や通信ネットワークを、発電所から各配電網の随所まで既に整備済みである。
一日の電力需要の傾向も参考として、本発明の制御装置は、きわめて高品質の電力のみ配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する。
通信装置は配電用変電所とオンラインリアルタイムの情報の遣り取りを実施し、一般需要家が、高い品質の電力をどの程度供給可能かとの情報を送信したり、送電開始時のタイミングを調整し、位相を制御して二次電池からの送電を開始させることが出来る。
参考資料のような二次電池は、供給可能な電力を蓄える区画を設定し、一度充電することによりこれまでの電力網で、3分以下の細かな変動に対処するために用いられてきた揚水発電のような、 一般需要家が発電した電気の品質を安定平準化させる役割を務める。
2次電池の内部に電力会社に提供可能な電力を分離した区画を設定することにより、速やかに給電することが可能となる。
参考資料のような二次電池は20個以上の並列接続されたセルから成るために、区画の大きさをある程度自由に変更することが出来る。
2次電池は一般需要家の敷地内に設置することになるが、その容量は3kW以上とかなりの大きさとなる。
電気主任技術者等の常駐する大企業と異なり、ほとんど素人の一般需要家が大容量二次電池を管理するより、私権を若干侵害することになるため、慎重な法的手続きが求められるが、一般需要家のプライバシーに十分配慮しながら、2次電池の管理運営は、電力会社が主体となることが望ましいと考える。
その状態となれば、平準化装置を備えた一般需要家を電力会社が多数の優良な発電所として活用する仕組みと言える。最終的に一般需要家の製造するクリーンな電力を調整して国家規模での電力流通を引き続き電力会社が担うこととなる。現在家庭で貯蔵されているエネルギー源の、灯油、プロパンよりは、貯蔵時の安全性も高くなる。
配電用変電所に設置される本願電力供給装置の構成要素は、制御装置、通信装置、負荷時タップ切り替え装置、二次電池、インバーター装置等である。
費用がかかることであるが、レドックスフロー電池やナトリウム硫黄電池といった大型の蓄電施設があれば尚好ましい。
制御装置は極めて高品質の電力のみ配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する。
通信装置は一般需要家や電力会社の制御室とオンラインリアルタイムの情報の遣り取りを実施し、個別の一般需要家が高品質の電力をどの程度供給可能かの情報を得、二次電池からの送電を開始させる。
負荷時タップ切り替え装置は従来より一般需要家から購入した電気を配電用変電所の担当地域の送電線に供給する際の調整を行っているが、さらに電力の質を一層高める機能も果たす。
実際の運用では、図3に示された以下のようになる、
一般需要家において太陽電池や燃料電池で発電された電力は、消費されない場合二次電池に貯えられる。
二次電池の一部を占める売電可能区画に貯えられた電力の情報は、電力会社との光通信装置により、電力会社が負荷周波数制御システムや予備力制御システム等を使用して絶えず掌握している。
配電用変電所の供給区域に電力を売電する場合、必要な電力を売電可能区画より電柱のトランスに集電する。
その際に、一般需要家の制御器は、適正な電圧、周波数、位相の同期を調整し送電を実施する。
二次電池は配電用変電所で利用出来る位の大容量の装置が利用可能という前提であるが、電気の品質を安定させる平準化の役割を務める。
非特許文献でも明らかなように欧米と日本では、電力網の改良する方向が異なり、電気の使用形態も大きく異なるため、スマートグリッドが実用化された後に、欧米では送電効率が若干改善されて初めて、本出願と同様の発見にいたる筈である。
スマートグリッドへの取り組みが日本と欧米とで異なっている背景の一つとして、日本では一般家庭など向けの電力の小売りサービスが自由化されていない点が挙げられる。
[更なる改良]
直流電化の大体の規格が固まり一般需要家がこれを導入し、本願発明を前提とした電力供給基盤を構築すれば、大変な省エネが実現出来る。同期の調整に必要な情報は、電力会社より情報を得る形となるが、一般需要家側の装置のセンサーによる調整も将来的には十分考えられる(参考HP http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0809/30/news091.html)
あまり起きない事態であるが、装置の管理者による通信回線を介してのソフトの書き換えも可能である。
[位相調整装置(SPPC)]
位相調整装置(SPPC(Single Pulsed Properly Confluence)とは、位相制御機能とDC/AC変換機能を併せ有するインバーターである。
本発明者等は、位相調整装置(SPPC)を利用して、太陽電池や燃料電池等の超小型発電所から二次電池に貯蔵した電気を、電力会社に安全に効率よく売電することを想到した。
本発明者等は、位相調整装置(SPPC)を利用して、ハイブリッド車で余った電気を電力会社に安全に効率よく売電することを想到した。
[位相調整装置(SPPC)に要求される性能]
位相調整装置(SPPC)には、電力網へ安全に接続して送電するための機能が要求され、また、良好な電力品質を実現することも求められる。
位相調整装置(SPPC)は、送電網の先端部で給電品質を最良とし、少量ではあるが従来方法より多くの電力を売電する。本機で電力会社が提供している交流の最新位相状態に同期させることも可能であり、電力会社からの指令により、位相を調整して、送電することも可能。基本的な仕様ではファンなどの駆動部分が存在しないので、空冷に使用するファンが具備された装置で、ファンの故障により温度が急上昇することはない。
[位相調整装置(SPPC)の特徴]
位相調整装置(SPPC)の特徴は、AC/DCインバーターとして一般的に使われている、PWM方式とは異なり、正弦波又は擬似正弦波によらないパルス波電力返還にある。 今日、日本では家庭レベルなど小規模売電における送電用装置は多くの場合、蓄電されたDCをインバーターで矩形波発振でACに変換し、波形の異なりはそのままで送電されている。
[位相調整装置(SPPC)の原理]
位相調整装置(SPPC)の原理は、1秒間に1千回位の振動数の高周波発生装置を使用し、大量のパルスを近似させることで正弦波に近い形の、交流電気を発生させ、送電を受ける電力会社の交流より、1か2ボルト高めの値のパルス波電力返還するというものである。
本出願に係るインバーター装置、すなわち、位相調整装置(SPPC)の原理を利用した電力返還装置は、殆ど源電力の品質を低下させることのない、廉価な小型装置で、グリーン化対応制御機能を有する高精度な特徴を有する。
[位相調整装置(SPPC)を利用することの利点]
本出願に係るインバーター装置、すなわち、位相調整装置(SPPC)の原理を利用した電力返還装置により、電力会社の電柱トランスへの送電が、安全に実現することができる。
本願発明のSDCE理論(Smooth Delivery Command of Electoric Power)に基づき、電気を消費する送電網末端の電気の品質が向上する。蓄電池に貯えられた直流電力を無駄なく送電出来る。擬似正弦波の変換に比べて、変換効率が向上する。
[位相調整装置(SPPC)の仕様]
本出願に係るインバーター装置、すなわち、位相調整装置(SPPC)の原理を利用した電力返還装置の対象となるべき充電池(二次電池)は、特に制限されるものではないが、好ましくはその満充電容量は、1〜5[kW]である。
5kWを超えた送電をする場合は、本機複数台を並列に配置する。
通常、送電可能電圧は、100〜220Vである。
位相調整装置(SPPC)の原理を利用した電力返還装置は、位相調整制御機能のみならず、DC/AC変換機能を具備する。
電力会社からの指令により、位相や電圧を調整して、送電することも可能である。
故障発見機能を内蔵し、電力会社の電柱トランスへの送電が、安全に実施出来る。
[インバーター装置]
本出願に係るインバーター装置、すなわち、位相調整装置(SPPC)の原理を利用した電力返還装置を、図4、及び、図5に示す。
二次電池から出力される直流電力を商用交流電流に同期させて供給するインバータ装置であって、波形解析モジュール(M1)、重畳位置決定モジュール(M2)、電圧変換モジュール(M3)、パルス波発生モジュール(M4)、及びパルス波重畳モジュール(M5)を含んで構成される。
[波形解析モジュール(M1)]
波形解析モジュール(M1)は、商用交流電流の波形を解析する機能を有する。
[重畳位置決定モジュール(M2)]
重畳位置決定モジュール(M2)は、波形解析モジュール(M1)で解析された商用交流電流の波形について、パルスを重畳を開始すべき位相の位置、即ち、重畳開始位相θ1と重畳終了位相θ1’を決定し、重畳終了位相θ1’における商用交流電流の電圧Vpを検出する機能を有する。これらの機能は、重畳位置決定モジュール(M2)に実装されたCPUが専用ソフトを走らせて実行する。
[電圧変換モジュール(M3)]
電圧変換モジュール(M3)は、二次電池から出力される直流電流の電圧V0を電圧Vpに変換する機能を有する。
[パルス波発生モジュール(M4)]
パルス波発生モジュール(M4)は、電圧変換モジュール(M3)で電圧変換した電圧Vpに対して、重畳位置決定モジュール(M2)で決定したパルス電圧Vpを、
重畳を開始すべき位相、すなわち、重畳開始位相したθ1と重畳終了位相θ1’との間で、
パルス波発生モジュール(M4)で電圧変換した電圧Vpの電流をパルス波twを発生させる。
[パルス波重畳モジュール(M5)]
図4に商用交流電流への接続にトランスを使用した例を、図5に商用交流電流への接続に半導体を使用した例を、それぞれ示した。
本願発明は、図4、及び、図5に示した態様に限定されるものではない。
[「規定波形変形率(α[%])」と「tw」の概念の説明]
「規定波形変形率」とは、商用交流の電圧或いは電流波形を正とし、パルス重畳により波形が歪み膨らんだ波形との面積比をいう。
「規定波形変形率」において「波形変形率」なる語の前に「規定」を付加した理由は、通常、電力会社は、需用者に供給すべき電力の品質を維持するために、交流電流の波形を品質管理するに際し、独自の品質管理基準を定めていると想定されることによる。
この規定値は、各国の電力事情により異なり、2014年度位を目途として、各国の関係機関が策定作業を実施している。
例えば、商用交流の電流波形面積をA(図8)とし、パルス重畳により波形が歪んで膨らんだ領域の面積をA’(図8)としたときに、規定波形変形率(α[%])は、数式(1)により算出される。

[数1]
A’ + A
規定波形変形率(α) = ─────── × 100 [%] (1)

[数2]

パルス幅(tw) = |θ1' − θ1 | (2)
数式(1)及び数式(2)において、AとA’の意義は、次のとおりである。

A;商標電流の1周期分の面積強度
A’;重畳波形の面積強度
θ1;重畳を開始すべき位相、即ち、重畳開始位相
θ1';重畳を終了すべき位相、即ち、重畳終了位相

例えば、「A=100」であり、「A’=10」である場合には、数式(1)により、「α=110%」と算出される。
[複数の位相調整装置(SPPC)による協調作動]
ある位相調整装置(SPPC)が、他の位相調整装置(SPPC)と協調作動せしめることも可能である。
電力会社の一つの同じ電柱トランスへ、複数の位相調整装置(SPPC)から送電を実施する場合、パルス波電力返還を最適にずらして実施する装置を追加して、協調作動せしめることも可能である。
このような協調作動は、個々の波形解析モジュール(M1)の、商用交流電流の波形を解析する機能を補完するものである。
図4に、本出願に係るインバーター装置、すなわち、位相調整装置(SPPC)を構成する部品を示した。
図4を構成する部品は、好ましい態様の1つであって、この態様に限定されるものではない。
目的や用途に応じ、これらの部品を均等な部品に置換することも可能である。
図4に示した、本出願に係るインバーター装置、すなわち、位相調整装置(SPPC)を構成する部品の規格を以下に列挙する。

(1)波形解析モジュール(M1)
CPU素子;Renesas製SH2 64F7144F50V
通信用素子

(2)電圧変換モジュール(M2)
電圧変換器
スイッチング用半導体 東芝製IGBT GT60M301

(3)パルス波発生モジュール(M4)
スイッチング回路
スイッチング用半導体 東芝製FET 2SK1544

(4)パルス波重畳モジュール(M5)
トランス
IGBT
図8、及び、図9に、上記した部品を組み立てた試作ボードの写真を示した。
本願発明に係る電力供給装置(SDCE)の概念図を示した。 従来の技術に係る送電方法と、本願発明に係る電力供給装置(SDCE)を比較対照した概念図を示した。 本願発明に係る電力供給装置(SDCE)を示した。 本願発明に係るインバーター電力供給装置(SPPC)の概念図の一例(トランスを使用)を示した。 本願発明に係るインバーター電力供給装置(SPPC)の概念図の一例(半導体を使用)を示した。 送電電力の説明式を示した。 スイッチング回路の動作説明(パルス発生モジュール)を示した。 規定波形変形率の説明図を示した。 写真により本願発明に係るインバーター電力供給装置(SPPC)の試作品主要部分を示した。 写真により本願発明に係るインバーター電力供給装置(SPPC)の試作品を示した。 本願発明に係るインバーター電力供給装置(SPPC)のロジックフローチャート。

Claims (4)

  1. 制御装置、インバーター、通信装置、及び、二次電池を含んで構成される電力供給装置であって、
    制御装置は、高品質の電力のみを配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する手段であり、
    インバーターは、二次電池から供給される直流電流を交流電流に変換する手段であり、
    通信装置は、一般需要家の制御装置と電力会社の制御装置との間で、オンラインリアルタイムで、一般需要家が供給可能な電力量、即ち、二次電池の売電区画に蓄えられた電力量に関する情報を授受する手段であり、
    二次電池は、売電区画と自家用区画を有し、売電区画に売電用の電力を蓄える手段であって、
    一般需要家の二次電池に蓄えられている余剰電力を一般需要家が消費するのみならず、
    周波数と電圧が安定した高品質の電力を、配電用変電所の供給地域に供給することにより、
    電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時における給電品質を高く維持できる電力利用形態を実現可能とすることを特徴とする電力供給装置。
  2. 制御装置、インバーター、同期装置、通信装置、及び、二次電池を含んで構成される電力供給装置であって、
    制御装置は、高品質の電力のみを配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する手段であり、
    インバーターは、二次電池から供給される直流電流を交流電流に変換する手段であり、
    同期装置は、二次電池からインバーターを経て供給される交流電流の位相の変動を、送電先の配電用変電所の供給地域における交流電流の波形に近似させ、及び/又は、同期させる手段であり、
    通信装置は、一般需要家の制御装置と電力会社の制御装置との間で、オンラインリアルタイムで、一般需要家が供給可能な電力量、即ち、二次電池の売電区画に蓄えられた電力量に関する情報を授受する手段であり、
    二次電池は、売電区画と自家用区画を有し、売電区画に売電用の電力を蓄える手段であって、
    一般需要家の二次電池に蓄えられている余剰電力を一般需要家が消費するのみならず、
    周波数と電圧が安定し、
    且つ、
    周波数の位相が同期した
    高品質の電力を、配電用変電所の供給地域に供給することにより、
    電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時における給電品質を高く維持できる電力利用形態を実現可能とすることを特徴とする電力供給装置。
  3. 制御装置、インバーター、通信装置、及び、二次電池を含んで構成される電力供給装置であって、
    制御装置は、高品質の電力のみを配電用変電所の担当地域の送電線に供給するための制御を実行する手段であり、
    インバーターは、二次電池から供給される直流電流を交流電流に変換する手段、
    及び、
    交流電流の位相の変動を、送電先の配電用変電所の供給地域における交流電流の波形に近似させ、及び/又は、同期させる手段を併せ有し、
    通信装置は、一般需要家の制御装置と電力会社の制御装置との間で、オンラインリアルタイムで、一般需要家が供給可能な電力量、即ち、二次電池の売電区画に蓄えられた電力量に関する情報を授受する手段であり、
    二次電池は、売電区画と自家用区画を有し、売電区画に売電用の電力を蓄える手段であって、
    一般需要家の二次電池に蓄えられている余剰電力を一般需要家が消費するのみならず、
    周波数と電圧が安定し、
    且つ、
    周波数の位相が同期した
    高品質の電力を、配電用変電所の供給地域に供給することにより、
    電気送電網全体の送電効率を向上させ、電力消費時における給電品質を高く維持できる電力利用形態を実現可能とすることを特徴とする電力供給装置。
  4. 電池から出力される直流電力を商用交流電流に同期させて供給するインバータ装置であって、
    波形解析モジュール(M1)、重畳位相決定モジュール(M2)、電圧変換モジュール(M3)、パルス波発生モジュール(M4)、及び、パルス波重畳モジュール(M5)を含んで構成され、
    波形解析モジュール(M1)は、商用交流電流の波形を解析する機能を有し、
    重畳位相決定モジュール(M2)は、波形解析モジュール(M1)で解析された商用交流電流の波形について、パルスを重畳を開始すべき位相、即ち、重畳開始位相θ1と重畳終了位相θ1'を決定し、重畳終了位相θ1'における商用交流電流の電圧Vpを検出する機能を有し、
    電圧変換モジュール(M3)は、二次電池から出力される直流電流の電圧V0を電圧Vpに変換する機能を有し、
    パルス波発生モジュール(M4)は、電圧変換モジュール(M3)で電圧変換した電圧Vpの電流をパルス波に変換する機能を有し、
    パルス波重畳モジュール(M5)は、重畳位相決定モジュール(M2)で決定したパルスを重畳を開始すべき位相、即ち、重畳開始位相θ1と重畳終了位相θ1'との間で、
    パルス波発生モジュール(M4)で変換した電圧Vpのパルス波を同期させて重畳する機能を有する
    ものであることを特徴とするインバータ装置。
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