JP2011127982A - 電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 指針やモータのレイアウト変更、指針と表示情報との割り当ての変更等があっても、開発期間や開発コストを無駄に長大させることのない電子時計を提供する。
【解決手段】
複数のモータと各モータの駆動によって表示される情報との対応関係を表わした表示情報対モータ対応データ(44a)と、複数のモータのうち各モータの駆動により対応する指針がどれだけ回転するかを表わしたモータ対指針回転量対応データ(44b)を備え、運針処理プログラム(42c,42d)では、表示情報対モータ対応データ(44a)に基づいて、各情報を表示するために駆動を要する各モータを特定し、且つ、モータ対指針回転量対応データ(44b)に基づいて、各々の情報の表示制御に必要な各モータの駆動量を特定し、特定した各モータに特定した駆動量に応じた駆動制御をそれぞれ実行するようになっている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、複数の指針により複数種類の情報を表示する電子時計に関する。
複数のモータにより複数の指針を駆動して複数種類の情報(例えば現在時刻の時桁値、分桁値、秒桁値、日付、曜日、ストップウォッチによる計測時間の時分桁値、秒桁値、1/20秒桁値など)を表示する電子時計においては、各指針のレイアウトを変更したり、何れの指針に何れの情報を表示させるのか指針と表示情報との割り当てを異ならせたりすることで、多数のデザインを採用することができる。
同様の情報表示を行うもののデザインの異なる複数種類の電子時計の間では、各指針および各モータのレイアウト、並びに、指針と表示情報との割り当てが異なった場合に、或る情報表示のために駆動を要するモータや、そのモータの駆動回数および駆動周期が異なってくることがある。そのため、従来の電子時計の開発工程でおいては、同様の情報表示を行う2種類の電子時計であっても、各デザインに対応した制御プログラムを新たに開発して、各電子時計のLSI(大規模集積回路)に搭載するようにしていた。
また、本願発明に関連する従来技術として、特許文献1には、携帯端末を充電器にセットしたときに当該携帯端末に表示データを外部からローディング可能とする技術が開示されている。特許文献2には、マスクROM(Read Only Memory)とEEPROM(電気的消去型プログラマブルROM)を搭載した1チップマイクロコンピュータにおいて、時計動作など低消費電力の動作を実行するためのプログラムをマスクROM側に格納することで消費電力の削減を図る技術が開示されている。特許文献3には、電子腕時計においてROMを有するメモリケースを取り替えることで表示部に出力される表示デザインを変更できるようにした技術が開示されている。
特開平09−297774号公報 特開平10−254848号公報 特開平11−202065号公報
上記従来の電子時計の開発工程のように、同様の情報表示を行うのにデザインが異なるだけで、新たに制御プログラムを開発してLSIに搭載しなおすとなると、電子時計の開発期間および開発コストが無駄に長大すると考えられた。
この発明は、指針やモータのレイアウト変更、指針と表示情報との割り当ての変更等があっても、開発期間や開発コストを無駄に長大させることのない電子時計を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、
請求項1記載の発明は、
複数種類の情報をそれぞれ表示する複数の指針と、
前記複数の指針を独立的に或いは一部を連動させてそれぞれ駆動する複数のモータと、
前記複数のモータの各々と前記複数種類の情報のうち各モータの駆動によって表示される情報との対応関係を表わした表示情報対モータ対応データを記憶する第1記憶部と、
前記複数のモータの駆動制御を行う制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記表示情報対モータ対応データに基づいて、前記複数種類の情報のうち各々の情報を表示するために駆動を要する各モータを特定し、当該特定した各モータをそれぞれ駆動制御して、前記複数の指針に前記複数種類の情報を表示させることを特徴とする電子時計である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子時計において、
前記複数のモータのうち各モータの駆動により対応する指針がどれだけ回転するかを表わしたモータ対指針回転量対応データを記憶する第2記憶部を備え、
前記制御手段は、前記表示情報対モータ対応データに基づいて、前記複数種類の情報のうち各々の情報を表示するために駆動を要する各モータを特定し、且つ、前記モータ対指針回転量対応データに基づいて前記各々の情報の表示制御に必要な各モータの駆動量を特定し、当該特定した各モータに特定した駆動量に応じた駆動制御をそれぞれ実行して、前記複数の指針に前記複数種類の情報を表示させることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電子時計において、
前記制御手段は、
制御プログラムを実行して前記複数のモータの駆動制御を行う制御実行部と、
前記制御実行部に、前記表示情報対モータ対応データに基づいて、前記複数種類の情報のうち各々の情報を表示するために駆動を要する各モータを特定させ、且つ、前記モータ対指針回転量対応データに基づいて、前記各々の情報の表示制御に必要な各モータの駆動量を特定させ、当該特定された各モータに特定された駆動量に応じた駆動制御をそれぞれ実行させる制御プログラムを記憶した第3記憶部と、
を備えていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の電子時計において、
前記制御実行部と前記第3記憶部とは1個の集積回路の中に設けられ、
前記第1記憶部および前記第2記憶部は前記集積回路に外付けされる記憶手段に設けられていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の電子時計において、
前記第1記憶部および前記第2記憶部は、データ書込み可能で不揮発性を有する記憶手段に設けられていることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の電子時計において、
データの読み書きが可能なRAMを備え、
前記制御手段は、
前記第1記憶部および前記第2記憶部から前記表示情報対モータ対応データと前記モータ対指針回転量対応データとを前記RAMへ移し、
このRAM上に移された前記表示情報対モータ対応データと前記モータ対指針回転量対応データとに基づいて、前記モータの特定および前記モータの駆動量の特定とを行うことを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項3記載の電子時計において、
前記第3記憶部は、データ読み出しのみが可能な記憶手段に設けられていることを特徴としている。
本発明に従うと、指針と表示情報の割り当ての変更等があっても、第1記憶部の表示情報対モータ対応データをその変更に対応させるだけで、制御手段はそのまま変更することなく、複数の指針に所定の情報をそれぞれ表示させることができる。それゆえ、開発期間の短縮および開発コストの低減を図れるという効果がある。
本発明の実施形態の電子時計を示す正面図である。 実施形態の電子時計の全体構成を示すブロック図である。 各メモリに記憶されるデータの一部を表わしたブロック図で、(a)はEEPROM、(b)はROM、(c)はRAMについてそれぞれ示している。 表示情報対モータ対応データの具体例を示すデータチャートである。 モータ対指針回転量対応データの具体例を示すデータチャートである。 CPUにより実行される基本時計モードイニシャライズ処理の内容を示すフローチャートである。 CPUにより実行されるストップウォッチモードイニシャライズ処理の内容を示すフローチャートである。 CPUにより実行されるモータのイニシャライズ処理の内容を示すフローチャートである。 基本時計モードの際に所定周期で実行される基本時計モード運針処理の制御手順を示すフローチャートである。 ストップウォッチモードの際に所定周期で実行されるストップウォッチモード運針処理の制御手順を示すフローチャートである。 図9のステップS31および図10のステップS41で実行されるBT秒指針処理の制御手順を示すフローチャートである。 図9のステップS32および図10のステップS42で実行されるBT分指針処理の制御手順を示すフローチャートである。 図9のステップS38および図10のステップS46で実行されるST秒指針処理の制御手順を示すフローチャートである。 実施形態の第1モデルの電子時計と同一のLSIを利用できる別モデルの電子時計を示す正面図で、(a)は第2モデル、(b)は第3モデルのものである。 第1〜第3モデルの電子時計の制御データの設定例を説明する図表である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の実施形態の電子時計を示す正面図を、図2には、実施形態の電子時計の全体構成を表わしたブロック図を、それぞれ示す。
この実施形態の電子時計1は、例えば、腕時計の本体となるもので、文字板10上で複数の指針2〜7が回転し、且つ、文字板10の下で日車8が回転し、それにより計時時刻の時、分、秒、日付、曜日、24時間時、ストップウォッチによる計測時間の時、分、秒、1/20秒桁の値などの情報が表示されるようになっている。複数の指針2〜8のうち、クロノ秒針2、分針3および時針4とは文字板10の中央を回転中心として回転するように組みつけられ、小針5〜7はそれぞれ文字板10の9時位置、3時位置、6時位置に設けられた3つの円形状の小窓11〜13内で回転するように組みつけられている。日車8は、文字板10の開口部に一部を露出させた状態で回転し、開口部に露出される箇所を変化させることで計時された日付を表示する。以下、指針2〜7および日車8のことをまとめて指針等と呼ぶ。
この電子時計1は、図2にも示すように、内部に、第1〜第5モータ61〜65と、これら第1〜第5モータ61〜65の回転運動を各指針等2〜8に伝達する輪列機構20を備えている。第1モータ61の回転運動はクロノ秒針2に伝達され、第2モータ62の回転運動は分針3、時針4、左小窓11の小針5にそれぞれ伝達され、第3モータ63の回転運動は右小窓12の小針6に伝達され、第4モータ64の回転運動は下小窓13の小針7に伝達され、第5モータ65の回転運動は日車8に伝達されるようになっている。
この電子時計1は、通常時に選択される基本時計モードと、精密な時間計測時に選択されるストップウォッチモードとの2つの動作モードを備える。基本時計モードでは、下小窓13の小針7により計時時刻の秒、分針3と時針4により計時時刻の時分、左小窓11の小針5により計時時刻の24時間時、右小窓12の小針6により曜日がそれぞれ表示され、さらに、クロノ秒針2によりストップウォッチ動作の継続中であるときだけ計測時間の秒が示されるようになっている。
また、時間の精密な計測を行うストップウォッチモードでは、下小窓13の小針7により計測時間の1/20秒、クロノ秒針2により計測時間の秒、右小窓12の小針6により計測時間の分がそれぞれ表示され、分針3と時針4と左小窓11の小針5により計時時刻の時分および24時間時がそれぞれ表示されるようになっている。
また、何れのモードでも日車8により現在の計時日時の日付が表示されるようになっている。
図2に示すように、この電子時計1は、上述した指針等2〜8、輪列機構20、第1〜第5モータ61〜65に加えて、内部に、時計の全体的な制御を行う制御実行部としてのCPU(中央演算処理装置)41と、制御プログラムや制御データが格納された第3記憶部としてのROM42と、CPU41に作業用のメモリ空間を提供するRAM43と、電子時計の型式(モデル)ごとに異なる制御データが格納される第1記憶部および第2記憶部としてのEEPROM(電気的消去型プログラマブルROM)44と、各部に動作電圧を供給する電源部47と、時刻修正用に標準電波を受信するアンテナ49および検波回路48と、CPU41に所定の周波数信号を供給するための発振回路50および分周回路51と、操作ボタンB1〜B4を介して外部から操作指令を入力する操作部52と、文字板10を照らすための照明部53および照明駆動回路44と、アラーム出力を行うスピーカ55およびブザー回路56等を備えている。
上記構成のうち、CPU41、ROM42、RAM43を有する制御回路(制御手段)40は、1個の半導体集積回路に形成されている。また、制御回路40には、分周回路51の信号をカウントして時刻を計時する計時回路が備わっている。上記のROM42はマスクROMである。
第1〜第5モータ61〜65は、制御回路40からの駆動信号に基づいて1ステップ(例えば180°)ずつ回転するステッピングモータである。第1〜第5モータ61〜65は制御回路40の5系統の出力端子にそれぞれ接続されており、CPU41は出力端子を選択して駆動信号を出力することで、第1〜第5モータ61〜65のうち指定のモータを駆動する。
第1〜第5モータ61〜65の1ステップの回転運動は、それを伝達する輪列機構20の構成によって、各指針等2〜8をそれぞれ1ステップの角度ずつ回転させる運動となって伝達される。従って、各指針等2〜8をそれぞれ1周させるモータのステップ数は、輪列機構20の構成によって適宜決定される。
図3には、各メモリに記憶されるデータの一部を表わしたブロック図を示す。図3(a)はEEPROM44、(b)はROM42、(c)はRAM43についてのものである。
EEPROM44は、制御回路40を含んだ集積回路に外付けされる構成であり、電子時計の型式ごとに異なる制御データが主に記憶される。この制御データには、第1〜第5モータ61〜65と各モータによって指針等が回転することで表示される表示情報との対応関係を表わした表示情報対モータ対応データ44aと、第1〜第5モータ61〜65のうち各モータの駆動により対応する指針等(指針2〜7、日車8の何れか対応するもの)がどれだけ回転するかを表わしたモータ対指針回転量対応データ44bとが含まれる。
図4には、表示情報対モータ対応データの具体例を表わしたデータチャートを示す。
表示情報対モータ対応データ44aは、図4に示すように、電子時計1の動作モードごとに、複数種類の表示情報と、各表示情報の表示のために駆動を要するモータ(第1〜第5モータ61〜65の何れか)とを対応付けたデータである。この実施形態の電子時計1では、基本時計モードとストップウォッチモードの2つの動作モードにおいて、表示情報と指針との割り当てが異なってくるので、動作モードごとに対応データが設けられている。
また、この表示情報対モータ対応データ44aにおいては、別の型式の電子時計では表示されるが、本実施形態の型式の電子時計1においては表示されることのない表示情報については、対応付けられるモータは無し「×:(例えばデータ値“0”)」に設定される。図4の例では、基本時計モードの際にストップウォッチ分、ストップウォッチ時、デュアルタイム分、デュアルタイム時の情報が表示されない設定なので、これらの項目には対応するモータは無し「×」に設定されている。
また、この表示情報対モータ対応データ44aにおいては、1個のモータの駆動によって連動して内容を変化させる複数種類の表示情報(例えば時と分)については、これら複数の表示情報のうち代表する1個の情報についてのみ対応するモータが登録され、他の情報については対応するモータは無し「×」と設定される。例えば、図1の電子時計1では、時針4と分針3と小針5とが1個の第2モータ62によって連動して回転され、計時時刻の「時」と「分」と「24時間時」の表示情報の値が連動して変化するようになっている。そのため、図4の表示情報対モータ対応データ44aにおいては、これらの中から「時」の表示情報を代表として、この表示情報に第2モータ62が対応付けられ、「分」の情報についてはモータの対応付けは無し「×」とされている。
一方、時針4と分針3が2個のモータによりそれぞれ独立して駆動される別の型式の電子時計の場合には、表示情報対モータ対応データ44aの「時」と「分」の情報のそれぞれに別のモータが個別に対応付けられることになる。
また、「24時間時」の情報のように、同一の制御回路40が流用される全ての電子時計の型式の何れにおいても独立的に表示されることのない情報については、表示情報対モータ対応データ44aに項目は設けられない。独立的に表示されることのない情報については、この情報とともに表示内容が連動して変化する別の表示情報に対してモータの対応付けが行われることで、個別にモータの対応付けが行われることがないからである。なお、或る型式において「24時間時」の情報を1個のモータにより独立的に表示させることがあるのであれば、この「24時間時」の情報についても、表示情報対モータ対応データ44aの1つの項目として設けるようにすれば良い。
図5は、モータ対指針回転量対応データの具体例を示すデータチャートである。
モータ対指針回転量対応データ44bは、第1〜第5モータ61〜65について、それぞれ対応する指針等を一周させるのに要するステップ数(Pulse/周)が登録されたものである。複数の指針を連動させて回転駆動するモータについては、表示情報対モータ対応データ44aにより対応付けられている情報を表示する指針についてのステップ数が登録される。例えば、図5の対応データ44bの場合、分針3と時針4とを連動させて駆動する第2モータ62については、分針3を一周させるステップ数ではなく、時針4を一周させるステップ数が登録されている。
ROM42には、図3に示すように、CPU41が実行する制御プログラムとして、電源投入時に実行されるイニシャライズ処理プログラム42aと、操作部52からの操作入力或いは計時時刻に応じて各種の機能動作を発動させたり時計の動作モードを変更したりする動作状態設定処理プログラム42bと、基本時計モードの際に指針2〜7および日車8の運針を行う基本時計モード運針処理プログラム42cと、ストップウォッチモードの際に指針2〜7および日車8の運針を行うストップウォッチモード運針処理プログラム42d等が記憶されている。
これらの各制御プログラムのうち、基本時計モード運針処理プログラム42cとストップウォッチモード運針処理プログラム42dとに、指針等を実際に駆動する処理ステップが含まれている。これらの運針処理プログラム42c,42dは、詳細は後述するが、情報表示のために駆動信号の出力対象となるモータと、駆動信号を出力する周期とが、そのプログラムコードによって予め指定されないように構成されている。そして、駆動信号を出力する対象のモータは、EEPROM44の表示情報対モータ対応データ44aによって特定され、駆動信号を出力する周期は、EEPROM44のモータ対指針回転量対応データ44bによって特定されるようになっている。
RAM43には、電源投入時に実行されるイニシャライズ処理において、EEPROM44の表示情報対モータ対応データ44aおよびモータ対指針回転量対応データ44bのデータ内容がそれぞれコピーされる表示情報対モータ対応データ格納領域43aおよびモータ対指針回転量対応データ格納領域43bが設定されている。
次に、上記のように構成された電子時計1の動作について説明する。
[イニシャライズ処理]
この実施形態の電子時計1では、上述したように、運針処理の際に駆動信号の出力対象のモータ、並びに、駆動信号を出力する周期を特定するために、EEPROM44の表示情報対モータ対応データ44aおよびモータ対指針回転量対応データ44bが必要となる。しかしながら、EEPROM44から毎回データを読み出すとなると消費電力も大きくなるので、先ず、次の3つのイニシャライズ処理により、電源投入時にEEPROM44の対応データ44a,44bを、RAM43の格納領域43a,43bへコピーしておく。
図6には、CPU41により実行される基本時計モードイニシャライズ処理のフローチャートを、図7には、ストップウォッチモードイニシャライズ処理のフローチャートを、図8には、モータイニシャライズ処理のフローチャートをそれぞれ示す。図6〜図8において、基本時計(basic time)を「BT」、デュアルタイムを「DT」、ストップウォッチを「ST」と、それぞれ表わしている。
電源が投入されてCPU41によりイニシャライズ処理が開始されると、先ず、CPU41は、EEPROM44の表示情報対モータ対応データ44aの中から、基本時計モードの秒(BTモード−BT秒)に対応づけられたモータの番号を読み出して、これをRAM43の格納領域43aに設定されている変数BTaにコピーする(ステップS1)。具体的には、第1モータ61が対応付けられていればモータ番号「1」を、第2モータ62〜第5モータ65の何れかが対応付けられていればモータ番号「2」〜「5」のうち対応するものを変数BTaにコピーする。また、何れのモータも対応付けられていなければモータ番号「0」を変数BTaに書き込んでおく。
続いて、このような処理を、表示情報対モータ対応データ44aの全項目について実行する(図6のステップS2〜S10、図7のステップS11〜S18)。それにより、基本時計モードとストップウォッチモードのときに各表示情報に対応付けられているモータを表わす情報(モータ番号)が、RAM43の格納領域43a上に設定された変数BTa〜BTj、STa〜SThにコピーされる。
さらに、CPU41は、図8のモータイニシャライズ処理を実行して、同様に、EEPROM44のモータ対指針回転量対応データ44bに示されている第1〜第5モータ61〜65に対応する指針回転数(Pulse/周)のデータを、RAM43の格納領域43b上に設定される変数MT1〜MT5にコピーする(ステップS21〜S25)。
このようなイニシャライズ処理(図6〜図8)により、CPU41は、以後、表示情報対モータ対応データ44aおよびモータ対指針回転量対応データ44bの内容に応じた処理を行う際に、RAM43に設定された変数BTa〜BTj、STa〜STh、MT1〜MT5の値を参照することで対応することが可能となる。
[動作状態設定処理]
動作状態設定処理は、操作部52からの割込信号や、制御回路40内の計時回路の計時値が設定時刻をカウントしたことに基づいて開始される。動作状態設定処理が開始されると、その後、操作部52からの信号入力処理を行って操作内容を確認しつつ、操作内容に応じた動作モードの変更や、ストップウォッチの計測開始など各種機能を発動させるための設定処理を実行する。例えば、ストップウォッチの計測を開始させる処理は、ストップウォッチの1/20秒、秒、分、時の情報表示のスタート・停止を表わすフラグの値を、停止“0”からスタート“1”へ変更することで行う。このフラグ値の変更により、所定周期で繰り返し実行される後述の基本時計モード運針処理またはストップウォッチモード運針処理において、該当する指針が実際に駆動されることになる。
また、動作状態設定処理では、例えば、23時59分55秒〜0時00分05秒など日付情報や曜日情報を更新する期間になった場合に、日付情報や曜日情報の更新・停止を表わす各フラグの値を、停止“0”から更新“1”へ変更し、一定時間後に停止“0”へ戻す。このようなフラグ値の一定時間の変更により、所定周期で実行されている後述の基本時計モード運針処理またはストップウォッチモード運針処理において、該当する指針が一定時間で所定の回転角度だけ実際に運針されることになる。
また、上記の動作状態設定処理では、土曜日から日曜日にかけて曜日を表わす指針を大きく回転させる必要があるとき、或いは、月末で日付表示を30日から31日を経て1日まで進める必要があるときなどには、更新・停止を表わすフラグの値を、必要な回転量が得られる時間だけ長い期間、更新“1”とする制御が行われ、それにより所望の運針を行わせることが可能となる。
[各動作モード運針処理]
図9には、基本時計モードの際にCPUにより所定周期で実行される基本時計モード運針処理のフローチャートを示す。
この基本時計モード運針処理は、電子時計1の動作モードが基本時計モードに切り換えられている期間において、所定の短い周期で繰り返し実行される処理である。この基本時計モード運針処理が開始されると、先ず、CPU41は、基本時計の秒の表示を行わせるために実際に指針を駆動させるBT秒指針処理を実行する(ステップS31)。このBT秒指針処理は、詳細は後述するが、基本時計の秒を表示する指針を回転させるために駆動を要するモータを特定し、且つ、所定の回転量が得られるように当該モータを駆動するタイミングを特定して、特定されたモータに特定のタイミングで駆動信号を出力する処理である。特定のタイミングになっていなければ、駆動信号は出力せずに、そのまま次のステップに移行する。
基本時計モード運針処理では、このモードで表示されることのある複数種類の表示情報に対して、上記ステップS31と同様の処理を行う。すなわち、ステップS32では基本時計の分の情報、ステップS33では基本時計の時の情報、ステップS34では基本時計の曜日の情報、ステップS35では、基本時計の日付の情報、ステップS36ではデュアルタイムの分の情報、ステップS37ではデュアルタイムの時の情報、ステップS38ではストップウォッチの計測が継続している場合にその秒の情報、ステップS39ではストップウォッチの分の情報、ステップS40ではストップウォッチの時の情報に対して、それぞれ同様の処理を行う。
なお、この基本時計モード運針処理に含まれる各ステップS31〜S40には、この制御プログラムが搭載された電子時計1においては表示されることのない情報についての指針処理も含まれている。例えば、この実施形態の電子時計1では、デュアルタイムの時と分の情報は表示されることがないが、ステップS36,S37においてこれらの情報を表示するための処理が含まれている。また、基本時計モードでは、ストップウォッチの分と時の情報は表示されることがないが、ステップS39,S40においてこれらの情報を表示するための処理が含まれている。
これらの処理ステップは、同一の制御回路40を用いて開発される別型式の電子時計において、これらの情報表示が行われることを想定して、予め制御プログラムに書き加えられているものである。これらの情報表示を行う場合には、表示情報対モータ対応データ44aの該当の表示情報の項目に対してモータの対応付けを行えば良い。
また、上記の各表示情報に対応する指針処理(ステップS31〜S40)のうち、例えば、曜日や日付の表示など一定期間のみ指針を回転させる必要のある表示情報に対する指針処理(例えばステップS34、S35、S38〜S40)では、指針を駆動する期間中にあるか否かを、上述した動作状態設定処理で設定されたフラグの値を確認することで行って、期間中であればモータの特定や駆動周期の特定を行い、特定されたモータに特定された駆動周期で駆動信号を出力するように構成される。この点については、図13のフローチャートを参照して後に詳述する。
図10には、ストップウォッチモードの際にCPUにより所定周期で実行されるストップウォッチモード運針処理のフローチャートを示す。
ストップウォッチモード運針処理は、上述した図9の基本時計モード運針処理と同様のものである。こちらは時計の動作モードがストップウォッチモードに切り換えられている期間において、短い所定の周期で繰り返し実行される。
ストップウォッチモードでは、表示されることのある情報の種類が基本時計モードのときと異なるので、ステップS41では基本時計の秒の情報、ステップS42では基本時計の分の情報、ステップS43では基本時計の時の情報、ステップS44では基本時計の日付の情報、ステップS45ではストップウォッチの1/20秒の情報、ステップS46ではストップウォッチの秒の情報、ステップS47ではストップウォッチの分の情報、ステップS48ではストップウォッチの時の情報について、それぞれ駆動するモータと駆動周期の特定を行い、特定されたモータに特定された駆動周期で駆動信号を出力する処理を行う。
次に、上記の基本時計モード運針処理およびストップウォッチモード運針処理の各ステップのうち、BT秒指針処理、BT分指針処理、ST秒指針処理について、代表させて詳細に説明する。
図11は、図9のステップS31および図10のステップS41で実行されるBT秒指針処理の制御手順を示すフローチャートである。
BT秒指針処理に移行すると、CPU41は、先ず、RAM43の状態設定データを確認して、現在が基本時計モードであるか否かを判別する(ステップS51)。そして、基本時計モードであれば、このモードに対応する制御処理(ステップS52〜S62)へ移行するが、基本時計モードでなければ、このモードに対応する制御処理(ステップS52〜S62)を飛びこすべく“No”側へ移行する。
ステップS51の判別処理で“No”側へ移行したら、CPU41は、RAM43の状態設定データを確認して、現在がストップウォッチモードであるか否かを判別する(ステップS63)。そして、ストップウォッチモードであれば、このモードに対応する制御処理(ステップS64〜S74)へ移行するが、ストップウォッチモードでなければ、このモードに対応する制御処理(ステップS64〜S74)を飛びこして、このBT秒指針処理を終了する。
RAM43の状態設定データには、基本時計モードか或いはストップウォッチモードを示す設定データが記憶されているので、この設定データに応じて各モードに対応する制御処理(ステップS52〜S62、或いはステップS64〜S74)が実行される。
ステップS51の判別の結果、基本時計モードに対応する制御処理が実行されることになったら、先ず、CPU41は、基本時計モードの秒の表示情報に対応するモータ番号が格納された変数BTaの値を判別する(ステップS52)。そして、この変数BTaの値「0」〜「5」に応じてステップS53〜S57,S63の何れかに移行する。この実施形態の電子時計1では、変数BTaに第4モータ64を表わす“4”の値がコピーされているので、「4」側へ分岐する。
ステップS52で「4」側へ分岐したら、次いで、第4モータ64の指針回転量に応じて現在のタイミングが指針の駆動タイミングであるか否かを判別する(ステップS56)。具体的には、先ず、第4モータ64の指針回転量の値がコピーされている変数MT4を用いて、指針を一周させる時間(秒の場合は60秒)を変数MT4の値で除算することで、第4モータ64を1ステップ駆動すべき周期を求める。次に、現在のタイミングが、この駆動周期のタイミングか否かを判別する。ここでのタイミングの判別は、例えば、計時回路にカウントされている計時時刻データを参照して実現することができるし、或いは、この基本時計モード運針処理が、一定周期で繰り返し実行される構成であれば、BT秒指針処理の実行回数をカウントしてそのカウント値が指定周期に対応する値に達したか否かを判別することで実現することができる。
そして、ステップS53の判別処理の結果、現在のタイミングが指針の駆動タイミングでなければ、そのままステップS63へ移行するが、駆動タイミングであれば、第4モータ64を1ステップ駆動させる処理(駆動信号の出力等)を行って(ステップS61)、ステップS63へ移行する。
この実施形態の電子時計1では、第4モータ64の指針回転量は60(Pulse/周)なので、ステップS56において、第4モータ64を1ステップ駆動すべき周期は1秒と算出され、短い周期で繰り返し実行されるBT秒指針処理の中で、現在タイミングが1秒周期のタイミングでなければそのまま駆動は行わず、現在タイミングが1秒周期のタイミングであればステップS63で第4モータ64を1ステップ駆動する。これにより、第4モータ64が1秒周期で1ステップずつ駆動されることになり、下小窓13の小針7により60秒で1周となる基本時計の秒が表示されることになる。
また、同様に、別型式の電子時計1において、変数BTaに“1”〜“5”の何れかの値があれば、この値に応じてステップS53〜S57の何れかに移行し、対応するモータを駆動すべき周期が計算されて、現在のタイミングがその周期タイミングか判別される。そして、同様に、その周期タイミングでなければ、そのままモータは駆動せず、その周期タイミングであればステップS58〜S62のうち対応するステップに移行して対応するモータを駆動する。それにより、このモータにより駆動される指針が60秒で1回転する運動を行って、この指針により基本時計の秒の情報が表示される。
また、別型式の電子時計1において、変数BTaに“0”の値が書き込まれていれば、基本時計モードにおいて基本時計の秒の情報表示を独立的に行う指針およびモータが存在しないということなので、タイミング判別の処理(ステップS53〜S57)やモータ駆動処理(ステップS58〜S62)を飛びこして、ステップS63に移行する。
一方、ステップS63の判別処理の結果、ストップウォッチモードに対応する制御処理が実行されることになった場合には、ストップウォッチモードの秒の表示情報に対応するモータ番号が格納された変数STaの値を判別し(ステップS64)、この変数STaの値「0」〜「5」に応じてステップS65〜S69に移行したり、「0」の場合にはこのBT秒指針処理を終了したりする。
ステップS65〜S74の処理は、ステップS53〜S62の処理と同一である。この実施形態の電子時計1では、変数STaに“0”が書き込まれているので、ストップウォッチモードで基本時計の秒の表示を行うためのモータ駆動は行われずに、BT秒指針処理は終了となる。別型式の電子時計1で、変数STaに“1”〜“5”の何れかが設定されれば、この値に応じて駆動するモータと駆動周期とを特定し必要な駆動制御が行われることとなる。
上記のBT秒指針処理により、表示情報対モータ対応データ44aで基本時計の秒の表示情報に対応付けられているモータが特定され、さらに、モータ対指針回転量対応データ44bで当該モータに対応付けられている指針回転量に応じた駆動量(たとえば駆動周期)が特定されるようになっている。そして、この特定されたモータに特定された駆動周期で駆動信号が出力されて、基本時計の秒を表示する指針が60秒で一周する運針処理が行われるようになっている。
図12には、図9のステップS32および図10のステップS42で実行されるBT分指針処理のフローチャートを示す。
BT分指針処理は、図11のBT秒指針処理とほぼ同様の処理である。BT分指針処理では、基本時計の分の情報に対する処理なので、ステップS82,S94において、CPU41は、表示情報対モータ対応データ44aの分の情報に対応する変数BTb,STbの値を判別する。
さらに、ステップS83〜S87、S95〜S99において、CPU41は対応するモータの駆動周期を算出するのに、指針が60分で1周するように60分を指針回転量(MT1〜MT5)で除算する。
そして、その他の処理は、図11のBT秒指針処理と同様の処理を行うことで、基本時計の分の情報が、独立した指針およびモータにより表示されるようにデザインされた電子時計においては、60分間で指針が一周するように駆動されて、この指針により分の情報表示が行われるようになっている。
この実施形態の電子時計1では、基本時計モードとストップウォッチモードの両方で、基本時計の分の情報に対してモータの対応付けはされていないので(連動する時の情報に対して第2モータ62が対応付けされている)、このBT分指針処理ではモータを運針する処理は行われない。一方、BT時指針処理(図9のステップS33、図10のステップS43)において、時針4が12時間で1周するように第2モータ62が駆動されることで、分針3が連動して1時間で1周するように駆動される。
図13には、図9のステップS38および図10のステップS46で実行されるST秒指針処理のフローチャートを示す。
ST秒指針処理は、ステップS112〜S135の処理については、図11のBT秒指針処理とほぼ同様の処理である。このST秒指針処理では、ストップウォッチ秒の情報を対応する指針により表示させるために、ステップS113、S125において、CPU41は、表示情報対モータ対応データ44aのストップウォッチ秒の情報に対応する変数BTh,SThの値を判別している。
そして、ステップS114〜S123、S126〜S135において、対応する指針を1分間で一周させる駆動周期が求められて、その駆動周期で対応するモータが駆動されるようになっている。
また、このST秒指針処理では、対応する指針を、常に回転させるのではなく、上述した動作状態設定処理により回転スタートの制御が行われている期間だけ回転させるために、ステップS111において、ST秒駆動フラグの値を判別して、この値が「1」に設定されている場合のみステップS112へ移行し、「0」に設定されている場合にはそのままST秒指針処理を終了するようになっている。
このST秒駆動フラグは、動作状態設定処理において、操作部52を介して時間計測スタートの操作入力がなされた場合にスタートを示す値「1」に設定され、時間計測停止の操作入力がなされた場合に停止を示す値「0」に設定される制御フラグである。
上記のようなST秒指針処理により、時間計測のスタートや停止の操作入力に応じてストップウォッチ秒を表示する指針が1分間で一周する回転速度で駆動したり停止したりするように制御される。
なお、曜日や日付の表示で対応する指針等を、所定の期間(例えば23時59分55秒からの10秒期間)に所定角度だけ回転させる制御は、動作状態設定処理における制御フラグの設定制御と、BT曜日指針処理(図9のステップS34)やBT日指針処理(図9のステップS35、図10のステップS44)における指針等の駆動処理によって同様に実現することができる。
BT曜日指針処理(ステップS34)やBT日指針処理(ステップS35,S44)では、例えば、360秒で対応する指針等を一周(すなわち1°/1秒の回転)させる駆動周期を算出させ、且つ、この駆動周期で対応する指針等を駆動する処理を実行する一方、動作状態設定処理において曜日や日付を変更する指針等の回転角度が10°であれば、10秒間だけ回転制御用のフラグ値を更新を示す値“1”に制御することで、曜日や日付を表示する指針等を所定角度だけ回転させて曜日や日付を変更させることができる。
なお、曜日を変更させるのに必要な回転角度を示す制御データをEEPROM44に記憶させておき、動作状態設定処理において、このデータを参照して指針等を回転させる角度を制御させるように構成することで、例えば、電子時計の型式ごとに曜日表示の位置および個々の曜日表示の間隔を異ならせてデザインした場合でも、同一の制御プログラムを適用して、EEPROM44の制御データだけを異ならせることで、対応する指針に適切に曜日表示を指し示すようにすることも可能である。
図14には、実施形態の電子時計1と同一の制御回路を流用できる別モデルの電子時計を示す。同図(a)は第2モデルの電子時計1Aの正面図、(b)は第3モデルの電子時計1Bの正面図である。図15には、図1の第1モデルの電子時計1と図14の第2モデルと第3モデルの電子時計1A,1Bの制御データの設定例を説明する図表である。
上記実施形態の電子時計1の構成によれば、EEPROM44の制御データを入れ替えることで、デザインの異なる第2モデルの電子時計1Aおよび第3モデルの電子時計1Bに対しても、同一の制御回路40を流用して正常な動作を行わせることができる。
第2モデルの電子時計1Aは、センター秒針102が第1モータにより、分針103、時針104および下小窓113の小針108が第2モータにより、右小窓112の2本の小針106,107が第3モータにより、左小窓111の小針105が第4モータにより、日車109が第5モータにより、それぞれ駆動されるように組み付けられている。
そして、基本時計モードのときには、センター秒針102、分針103、時針104、小針108により基本時計の秒、分、時、24時間時がそれぞれ表示され、右小窓112の小針106,107によりデュアルタイムの時、分がそれぞれ表示され、左小窓111の小針105により曜日が表示されるようにデザインされている。
また、ストップウォッチモードのときには、センター秒針102と右小窓112の小針106,107により計測時間の秒・分・時が表示され、左小窓111の小針105により計測時間の1/20秒桁の値が表示され、分針103、時針104および下小窓113の小針108により基本時計の分・時・24時間時がそれぞれ表示されるようにデザインされている。
第3モデルの電子時計1Bは、センター秒針122が第1モータにより、分針123、が第2モータにより、時針124が第3モータにより、センター機能針125が第4モータにより、日車126が第5モータにより、それぞれ駆動されるように組み付けられている。
そして、基本時計モードのときには、センター秒針122、分針123、時針124により基本時計の秒、分、時がそれぞれ表示され、センター機能針125により曜日が表示され、ストップウォッチモードのときには、センター秒針122により計測時間の1/20秒桁の値が表示され、分針123と時針124により計測時間の秒桁と分桁の値が表示されるようにデザインされている。
また、上記の第1〜第3モデルの電子時計1,1A,1Bにおいては、例えば、第3モータに対応付けられている指針(第1モデルでは小針6、第2モデルでは小針106,107、第3モデルでは時針124)を一周させる駆動ステップ数が、第1モデルが“60(Pulse/周)”、第2モデルが“1440(Pulse/周)”、第3モデルが“360(Pulse/周)”と異なっていたり、第4モータに対応付けられた指針(第1モデルでは小針7、第2モデルでは小針105、第3モデルではセンター機能針125)を一周させる駆動ステップ数が、第1モデルと第2モデルでは“60(Pulse/周)”、第3モデルが“720(Pulse/周)”と異なっていたりする。
このように、指針等やモータのレイアウト、指針等と表示情報の割り当てが異なっている場合でも、表示情報対モータ対応データ44aと、モータ対指針回転量対応データ44bを、図15に示した対応データに従って適宜設定することで、ROM42の制御プログラムを変更することなく、各指針等にデザインに合った表示を行わせることが可能になっている。
以上のように、この実施形態の電子時計1によれば、各指針等を実際に駆動する運針処理において、始めから駆動するモータが特定されてはおらず、EEPROM44の表示情報対モータ対応データ44aが参照されて、駆動するモータが特定されるようになっている。そのため、デザイン変更により或る表示情報を行うのに駆動を要するモータが変更された場合でも、表示情報対モータ対応データ44aの設定を変更することで対応でき、制御回路40に搭載される運針処理そのものの制御手順の変更が必要ない。従って、同様の情報表示を行うもののデザインの異なる複数種類の電子時計において、制御回路40を流用することができることから電子時計の開発期間の短縮および開発コストの縮減を図ることができる。
さらに、この実施形態の電子時計1によれば、各指針等を実際に駆動する運針処理においては、始めから駆動するモータの駆動タイミングや駆動周期が特定されておらず、EEPROM44のモータ対指針回転量対応データ44bが参照されて、各モータを駆動するタイミングや駆動周期が特定されるようになっている。そのため、輪列機構20の構成により指針等を駆動する最少ステップ角度が変更された場合でも、モータ対指針回転量対応データ44bの設定を変更することで対応でき、制御回路40に搭載される運針処理そのものの制御手順の変更が必要ない。従って、同様の情報表示を行うもののデザインの異なる複数種類の電子時計において、制御回路40を流用することができて電子時計の開発期間の短縮および開発コストの縮減を図ることができる。
さらに、この実施形態の電子時計1によれば、運針処理のプログラムはCPU41とともに集積化されるROM42に記憶されるとともに、表示情報対モータ対応データ44aおよびモータ対指針回転量対応データ44bは、制御回路40に外付けされるEEPROM44に記憶されている。そのため、制御回路40を含んだ集積回路は、複数の型式の電子時計で共通に使用して、外付けのEEPROM44だけ各型式に対応させて変更することで、同様の情報表示を行いデザインの異なる複数種類の電子時計に対して、それぞれ対応させることができる。すなわち、デザイン変更に伴って制御回路40を含んだ集積回路の設計からやり直す必要がなくなるので、電子時計の開発期間および開発コストの確実な縮減が図れる。
また、表示情報対モータ対応データ44aおよびモータ対指針回転量対応データ44bは、データ書込みが可能で不揮発性を有するEEPROM44に記憶させるようになっているので、EEPROM44が回路基板に搭載された後にこれらのデータを書き込むようにすることで、回路基板ごとデザインの異なる複数種類の電子時計で共通化することができるという効果が得られる。
また、EEPROM44の表示情報対モータ対応データ44aおよびモータ対指針回転量対応データ44bは、電源投入時のイニシャライズ処理により、RAM43にコピーしておき、運針処理のプログラムではRAM43にコピーされたデータが参照されて、駆動するモータや駆動タイミングや駆動周期の特定が行われるようになっているので、毎回EEPROM44からデータを読み出す場合と比べて、消費電力の削減が図れる。
また、運針処理のプログラムはROM42に記憶されるため、運針処理のプログラムを変更するには、例えばマスクROMであればマスクの変更を伴う大掛かりな開発工程を経る必要があるが、運針処理のプログラムを共通化することで、このような開発工程が不要となるので確実な開発期間および開発コストの縮減が図れる。
なお、本発明は、この実施形態の電子時計1に限られるものでなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、制御プログラムは集積回路内のROMに記憶し、型式によって異なる制御データは集積回路に外付けされるEEPROMに記憶させた形態例を示したが、例えば、制御プログラムも制御データも集積回路内の又は外付けされるフラッシュメモリなどに記憶させるようにしても良い。この場合でも、制御プログラムを共通化できるのでデザインの異なる電子時計の開発期間や開発コストの縮減を図れるという効果が奏される。
また、上記実施形態では、表示情報対モータ対応データ44aに、全ての表示情報と全てのモータとの対応関係を示すデータを持たせる一方、運針処理のプログラムのみでは駆動対象のモータが1つも特定されないように構成しているが、この構成に限定されるものではない。例えば運針処理プログラムを共通化させる全ての電子時計の型式において、日車は第5モータにより同一パターンで回転させると決まっている場合には、表示情報対モータ対応データの中に、日付の表示情報とモータとを対応づけるデータ部分を設けず、日付表示に係る運針処理については、運針処理のプログラム内で予め特定されているモータに予め特定されている駆動タイミングで駆動制御が行われるようにしても良い。
その他、指針を駆動するモータの数、指針や表示情報の種類など、実施形態で示した細部等は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1,1A,1B 電子時計
2 クロノ秒針
3 分針
4 時針
5〜7 小針
8 日車
61〜65 第1〜第5モータ
40 制御回路
41 CPU
42 ROM
42a イニシャライズ処理プログラム
42b 動作状態設定処理プログラム
42c 基本時計モード運針処理プログラム
42d ストップウォッチモード運針処理プログラム
43 RAM
43a 表示情報対モータ対応データ格納領域
43b モータ対指針回転量対応データ格納領域
44 EEPROM
44a 表示情報対モータ対応データ
44b モータ対指針回転量対応データ

Claims (7)

  1. 複数種類の情報をそれぞれ表示する複数の指針と、
    前記複数の指針を独立的に或いは一部を連動させてそれぞれ駆動する複数のモータと、
    前記複数のモータの各々と前記複数種類の情報のうち各モータの駆動によって表示される情報との対応関係を表わした表示情報対モータ対応データを記憶する第1記憶部と、
    前記複数のモータの駆動制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記表示情報対モータ対応データに基づいて、前記複数種類の情報のうち各々の情報を表示するために駆動を要する各モータを特定し、当該特定した各モータをそれぞれ駆動制御して、前記複数の指針に前記複数種類の情報を表示させることを特徴とする電子時計。
  2. 前記複数のモータのうち各モータの駆動により対応する指針がどれだけ回転するかを表わしたモータ対指針回転量対応データを記憶する第2記憶部を備え、
    前記制御手段は、前記表示情報対モータ対応データに基づいて、前記複数種類の情報のうち各々の情報を表示するために駆動を要する各モータを特定し、且つ、前記モータ対指針回転量対応データに基づいて前記各々の情報の表示制御に必要な各モータの駆動量を特定し、当該特定した各モータに特定した駆動量に応じた駆動制御をそれぞれ実行して、前記複数の指針に前記複数種類の情報を表示させることを特徴とする請求項1記載の電子時計。
  3. 前記制御手段は、
    制御プログラムを実行して前記複数のモータの駆動制御を行う制御実行部と、
    前記制御実行部に、前記表示情報対モータ対応データに基づいて、前記複数種類の情報のうち各々の情報を表示するために駆動を要する各モータを特定させ、且つ、前記モータ対指針回転量対応データに基づいて、前記各々の情報の表示制御に必要な各モータの駆動量を特定させ、当該特定された各モータに特定された駆動量に応じた駆動制御をそれぞれ実行させる制御プログラムを記憶した第3記憶部と、
    を備えていることを特徴とする請求項2記載の電子時計。
  4. 前記制御実行部と前記第3記憶部とは1個の集積回路の中に設けられ、
    前記第1記憶部および前記第2記憶部は前記集積回路に外付けされる記憶手段に設けられていることを特徴とする請求項3記載の電子時計。
  5. 前記第1記憶部および前記第2記憶部は、データ書込み可能で不揮発性を有する記憶手段に設けられていることを特徴とする請求項2記載の電子時計。
  6. データの読み書きが可能なRAMを備え、
    前記制御手段は、
    前記第1記憶部および前記第2記憶部から前記表示情報対モータ対応データと前記モータ対指針回転量対応データとを前記RAMへ移し、
    このRAM上に移された前記表示情報対モータ対応データと前記モータ対指針回転量対応データとに基づいて、前記モータの特定および前記モータの駆動量の特定とを行うことを特徴とする請求項5記載の電子時計。
  7. 前記第3記憶部は、データ読み出しのみが可能な記憶手段に設けられていることを特徴とする請求項3記載の電子時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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