JP2011124837A - 画像合成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 互いに異なった画像情報を含む複数の画像を合成して1枚の合成画像を得るとき複数の画像を高精度につなぎ合わせて合成できる良好なる合成画像が得られる画像合成装置を得ること。
【解決手段】 イメージサークルに画像を形成する撮像光学系、撮像光学系のイメージサークルの有効径よりも小さな有効径でイメージサークルに形成された画像の一部を記録する撮像素子を具えたカメラ本体、カメラ本体と撮像光学系の光軸に対し垂直方向の相対的な位置関係を変移させるシフト機構、シフト機構によってシフトされた撮像光学系とカメラ本体との相対的なシフト情報を測定するシフトセンサー、シフト機構のシフト動作毎に撮像素子で得られた複数の画像を各画像毎にシフトセンサーで得られたシフト情報とともに記録する記録媒体、記録媒体に記録された複数の画像と各画像毎のシフト情報を用いて各画像の位置決めをし、合成した画像を得る画像処理手段を有すること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、互いに異なる複数の画像を合成して1枚の合成画像を得る画像合成装置に関するものである。
高解像度な画像や広い写野を持つ画像を得るために、互いに異なった複数の画像を合成して1枚の合成画像、例えばパノラマ画像を得る画像合成装置が知られている(特許文献1、2)。特許文献1には、撮像の方向を少しずつ変えることにより画角を複数に分割して撮像し、各画像で得た分割画像を合成し、パノラマ画像を得る画像処理方法が開示されている。特許文献2の合成写真の作成方法では、撮像素子の有効面よりも十分大きなイメージサークル(撮像範囲)を持つ撮像レンズを用いている。そして撮像レンズを光軸に対し垂直方向にシフトさせながらそのイメージサークル内の一部に撮像した画像を切り出して撮像した複数の画像を合成することで、高解像度の合成画像を得る方法が開示されている。
特開平10−186551号公報 特開2006−072265号公報
互いに異なった複数の画像より1枚の画像を合成するとき、撮像された画像を見ながら手作業で画像の合成を行なう方法は複数の画像を合成するのに被写体(画像)の状態に大きく依存してしまう傾向がある。複数の画像の撮像状態が悪いと複数の画像を合成して1枚の合成画像を得る際に複数の画像のつながりに不具合が生じ、良好な合成画像が得られないことがある。
本発明は、互いに異なった画像情報を含む複数の画像を合成して1枚の合成画像を得るとき複数の画像を高精度につなぎ合わせて合成することができる良好なる合成画像が得られる画像合成装置の提供を目的とする。
本発明の画像合成装置は、イメージサークルに画像を形成する撮像光学系、該撮像光学系のイメージサークルの有効径よりも小さな有効径で該イメージサークルに形成された画像の一部を記録する撮像素子を具えたカメラ本体、該カメラ本体と該撮像光学系の光軸に対し垂直方向の相対的な位置関係を変移させるシフト機構、該シフト機構によってシフトされた該撮像光学系と該カメラ本体との相対的なシフト情報を測定するシフトセンサー、該シフト機構のシフト動作毎に該撮像素子で得られた複数の画像を各画像毎に該シフトセンサーで得られたシフト情報とともに記録する記録媒体、該記録媒体に記録された複数の画像と各画像毎のシフト情報を用いて各画像の位置決めをし、合成した画像を得る画像処理手段を有することを特徴としている。
本発明によれば、互いに異なった画像情報を含む複数の画像を合成して1枚の合成画像を得るとき複数の画像を高精度につなぎ合わせて合成することができる良好なる合成画像が得られる画像合成装置が得られる。
本発明の実施例1の要部ブロック図 図1のシフト部の駆動機構の内観図 図1の撮像光学系のイメージサークルと撮像素子との位置関係の説明図 本実施例においてパノラマ画像を得るための撮像および合成の手順の説明図 複数の画像群からパノラマ画像の元となる画像を選び出す手順を示す説明図 パノラマ画像の元となる画像を選び出す処理の流れ図
本発明の画像合成装置の実施例を以下に説明する。本発明の画像合成装置は、イメージサークルに画像を形成する単一焦点距離又はズームレンズ等の撮像光学系OLを有する。更に撮像光学系OLのイメージサークルの面積よりも小さな面積でイメージサークルに形成された画像の一部を記録するCCD等の撮像素子103を具えたカメラ本体100を有する。
カメラ本体100と撮像光学系OLの光軸に対し垂直方向の相対的な位置関係を変移させるシフト部211と回転機構部208を含むシフト機構を有する。シフト機構によってシフトされた撮像光学系OLとカメラ本体100との相対的なシフト情報、例えばシフト方向とシフト量を測定するシフト方向検出手段210とシフト量検出手段215を含むシフトセンサーを有する。シフト機構のシフト動作毎に撮像素子103で得られた複数の画像を各画像毎にシフトセンサー210、215で得られたシフト情報とともに記録する記録媒体300を有する。記録媒体300は、撮像光学系によって撮像素子103に画像を形成するときの撮像情報を記録している。
ここで撮像情報とは、例えば撮像光学系のフォーカス情報、焦点距離情報、光軸と撮像素子103のなす角度情報、撮像場所情報、撮像方向情報の少なくとも1つを含む。記録媒体300に記録された複数の画像と各画像毎のシフト情報を用いて各画像の位置決めをし、合成した画像を得る画像処理手段401を有している。画像処理手段401は記録媒体300に記録された複数の画像から撮像情報に変更がなく、かつシフト情報が変化している複数の画像を選択する画像選択手段402と、画像処理手段402で選択した複数の画像を合成する画像合成手段403とを有している。画像処理手段401はシフトセンサーによって測定されたシフト情報に基づいて、合成された合成画像の歪曲、周辺光量、色倍率のうち少なくとも一つを補正する。
この他、画像処理手段401は、撮像素子103で得られた画像の撮像時刻と、その画像の直前に得られた画像の撮像時刻との間隔を測定する。そしてこのとき測定した間隔が所定の時間を越えているときは、合成画像の画質が低下するおそれがあるので画像と直前に得られた画像を合成画像を得るときの画像として用いないようにしている。
[実施例1]
本発明の画像合成装置の実施例について、図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本発明の画像合成装置に用いる元画像を撮像するためのカメラシステムの構成を示す要部ブロック図である。図1において、100はカメラ(カメラ本体)、200はカメラ100に着脱可能な交換レンズ、300は記録媒体、400はパーソナルコンピュータ(PC)、500は被写体である。201は第1レンズ群、202はフォーカスレンズ群、203は絞りであり、以降、これらの部材201、202、203をあわせて撮像光学系(シフト光学系)OLと称する。撮像光学系OLは単一焦点距離レンズやズームレンズ等から成っている。204はフォーカスレンズ群202の位置を検出するフォーカス位置検出手段である。205は絞り駆動手段であり、レンズCPU206からの信号に基づいて絞り203の開口径を制御する。レンズCPU(制御手段)206は、カメラCPU101とレンズ通信手段207およびカメラ通信手段102を介して各種の情報の送信と受信を行ない、また交換レンズ200内全般の制御を司る。
208は撮像光学系OLのシフト方向を決める回転機構部であり、回転機構部208よりも被写体側にあるレンズ全体OLを光軸中心に回転させる機能を持っている。回転機構部208はカメラ100との接続部であるマウント209に対して±90°回転可能に連結されている。本実施例の回転機構部208は、30°毎の計7個のクリック機構を備えている。また、シフト方向検出手段210によって回転機構部208は、その光軸中心の回転量(角度)が±90°の範囲で検出される。211は撮像光学系OLのシフト量を決めるシフト部であり、シフト部211よりも被写体側にあるレンズ全体OLを、光軸に対して垂直な方向に平行移動させる機能を持ち、回転機構部208に対して平行移動可能に連結されている。
図2は本実施例に係るシフト部211の駆動機構の内観図である。本実施例では、シフト部211と回転機構部208がアリ溝を用いて平行移動可能に連結されている。そしてシフト操作ノブ212と同軸に直結されたシフト駆動ギア213とラック214により、シフト操作ノブ212による回転運動を直進運動に変換してシフト操作可能としている。アリ溝の両端には図示しないストッパーが設けてあり、両端のストッパーにあたるまでシフト操作が可能となっている。
シフト部211と回転機構部208はレンズシフト機構の一部を構成している。本実施例ではシフト量を大きくしたときの光学性能の劣化を避けるため、撮像光学系OL全体をシフトさせている。しかし、機械構成の簡略化のため一部のレンズのみをシフトさせる構成としても良い。215は撮像光学系OLのシフト量を読み取るシフト量検出手段である。シフト操作ノブ212の回転に連動して回転し、回転量に応じて、電気抵抗の値が変更する。この電気抵抗値を読み取ることで、撮像光学系OLのシフト量を検出している。シフト方向検出手段210とシフト量検出手段215はシフトセンサーの一部を構成している。なお、本実施例ではシフトセンサーの構成はどのようなものであっても良い。
本実施例のように電気抵抗を読み取るセンサーを用いる方法以外にも、例えばデジタルコードパターン、光学センサー、マグネットパターン+磁気センサー等、公知のセンサーを使うことで同様の効果が実現できる。被写体500からの入射光は、撮像光学系OLを通過してカメラ本体100内に入射される。カメラ本体100では、撮像素子103に入射光が取り込まれ、被写体500が撮像される。撮像素子103において光電変換により得られた出力信号は、不図示の画像処理回路で増幅され、デジタル映像信号(画像情報)としてカメラCPU101に入力される。
本実施例のカメラシステムでは、このデジタル映像信号を用いて、静止画像を形成する。撮像されたデジタル映像信号は、記録手段104によって記録媒体300に保存される。このとき、撮像された画像情報(デジタル映像信号)とともに、撮像光学系OLのシフト方向とシフト量を含むシフトデータ(シフト状態測定値)と撮像情報も記録される。撮像情報を測定する撮像状態測定手段は、測光センサー、測距センサー、GPS等の撮像場所測定センサーを含む。ここで撮像情報とは、撮像光学系OLのシフト状態のほかに、撮像光学系OLの種類、撮像時刻、露出、フォーカス位置、絞り量、露出時間、撮像場所、撮像方向が挙げられる。また、ISO感度、測光モード、AEモードなどの撮像時の設定情報も記録される。1枚のパノラマ画像(合成画像)を得るために、上記構成によるカメラシステムを用いて、以下のように画像(被写体)の撮像を行なう。
図3は撮像光学系OLが撮像素子103の面に作るイメージサークル501と、撮像素子103との位置関係を示す説明図である。図3のように、撮像光学系OLが撮像可能なイメージサークル501の有効径(面積)は、撮像素子103の有効径(面積)よりも大きく設定されている。これにより、ユーザーは交換レンズ200の位置を移動させなくても、撮像素子103で記録できる画像の構図を自由に選ぶことができる。
交換レンズ200を三脚等に固定して、被写体500と交換レンズ200の位置が変わらないようにしておく。このときの被写体500は、風景などの静止したものを選ぶ。そうすることで、シフトユニット(シフト部211、回転機構部208)を操作しても、イメージサークル501に結像される被写体の像は変化しない。回転機構部208およびシフト部211を操作することにより、カメラ本体100内の撮像素子103はイメージサークル501内を回転移動および平行移動することができる。
図4(a)はシフト量を最大にして、シフト方向を30°ずつ順次回転させて撮像素子103より得られる12枚の画像を撮像するときの説明図である。このようにすることで、イメージサークル501の全体を複数の画像に分けて撮像することができる。撮像した画像は、図4(b)の画像1〜画像4のようにシフト方向およびシフト量等のシフト情報が、画像情報とともに記録媒体300上に記録される。次に、これらの撮像した複数の画像を用いて一枚のパノラマ画像(合成画像)を合成する。このパノラマ画像の合成の作業はたとえばパーソナルコンピュータ400内の画像処理手段401に画像を取り込んで行なわれるが、カメラ本体100内で行なっても良い。
まず、パノラマ合成用のデータ領域を用意する。このデータ領域は、イメージサークル501全体を表示できるようにしておく。それぞれの撮像画像には、シフト方向およびシフト量が記録されているので、その値に応じて画像の中心の座標を決定する。また、シフト方向に応じて、画像の回転角度も決定する。この作業を画像選択手段402で選択した12枚の撮像画像に適用し、画像合成手段403で全体を1枚の画像に合成することで、図4(c)に示す量なイメージサークル501全体を再現する合成画像を得ることができる。これによって、元画像よりも広い写野を持つ、高解像度のパノラマ画像(合成画像)が得られる。
ここで、画像処理手段401は記録されたシフト情報(シフト方向、シフト量)に応じて、合成した画像に、周辺減光補正、色収差補正、歪曲収差補正等のうち1以上を行なっても良い。これによれば、より画質の良い画像を得ることもできる。
これらの収差はイメージサークル501内の場所によって変わるため、記録されたシフト状態を利用することで、正確な収差補正が行なえる。収差補正は、パノラマ画像合成前にやっても良いし、パノラマ画像合成後にやっても良い。以上はイメージ−サークル全体を再現する円形写野の画像を得た例だが、画像選択手段で一部の撮像画像を選択して用いることで、横長や縦長のパノラマ画像を得るようにしても良い。
次に本発明の画像合成装置の効果について述べる。本実施例ではパノラマ画像の位置決めをする際に、従来のように撮像された画像を基にして位置決めする必要がない。このため、被写体に依存せずに正確に位置決めされたパノラマ画像を得ることができる。すなわち、境界の曖昧な画像でも、正確に位置がわかる。また、従来、手作業で行なわれた画像合成の位置決め作業を、自動化することができるため、ユーザーの負荷が軽減される。なお、以上では交換レンズ200を固定し、交換レンズ200に対してカメラ本体100をシフト及び回転させたが、カメラ本体100を三脚等で固定し、交換レンズ200をカメラ本体100に対してシフト及び回転させても良い。この場合は以下のようになる。
このときは、被写体500に対して交換レンズ200が移動するので、シフト動作によってイメージサークル501に形成される画像も変化する。しかし、被写体までの距離が十分に遠く、イメージサークル501の変化がほとんどない場合、上述の交換レンズ200を固定した場合と同様のことが行なえる。すなわち、シフト動作をすることでイメージサークル501の全体を複数の画像に分割して撮像することができる。このときは、被写体500に対して撮像素子103は回転しないので、パノラマ合成時に各画像を回転させず、シフト方向およびシフト量に応じた量を平行移動させたのちに合成する。カメラ本体100を固定し、撮像素子103に対して交換レンズ200を相対的にシフトさせた場合、被写体500と交換レンズ200の位置関係が変わり、合成前のそれぞれの画像での交換レンズ200の作る画像はわずかに異なる。これは従来の複眼レンズを用いてパノラマ写真を作るのと同じ状態であるため、従来の技術を使って1枚のパノラマ写真を得ることができる。この場合も、本実施例によって各画像の位置関係が決まるため、計算時間の短縮やユーザーの作業の効率化に効果がある。以上のように本実施例によれば、互いに異なった画像情報を含む複数の画像を高精度に合成することができる。
[実施例2]
実施例1ではシフト状態を変更するのに、シフト方向を決める回転機構部208と、シフト量を決めるシフト部211によって構成した。しかし本発明はこの方法に限らず、第1のシフト方向を決める第1のシフト機構と、第1のシフト方向に直行する第2のシフト機構を用いても、同様の効果が得られる。第1のシフト機構は、マウント209に取り付けられ、マウント209よりも被写体側にあるレンズ全体を水平方向に平行移動させる機能を持つ。第2のシフト機構は、第1のシフト機構に取り付けられ、第1のシフト機構よりも被写体側にあるレンズ全体を垂直方向に平行移動させる機能を持つ。この2つの機構によっても、交換レンズのシフト状態を変えることができる。実施例1と同様、それぞれのシフト量を画像ともに記録することで、その値を画像合成時の位置決めに利用することができる。
[実施例3]
実施例1では、記録媒体300にはパノラマ画像の元となる画像しか含まられていない場合を説明した。しかし、一般に記録媒体300には、パノラマ画像の元となる画像以外の画像も含まれる。図1に示すカメラシステム構成を利用することで、画像選択手段402で複数の画像群からパノラマ画像の元となる画像を抽出することができる。このことについて説明する。
図5は記録媒体300に複数の画像群が含まれている状態の説明図である。パノラマ画像の合成元となる画像としては、画像選択手段402でイメージサークル501内の画像が変わらず、シフト量のみが変わった画像を選び出せばよい。カメラの撮像状態の情報を用いてそれを選びだすための流れ図を、図6に示す。ここで、イメージサークル501に変化を与える撮像状態の情報の設定について説明する。前の撮像と比較して交換レンズのフォーカス位置(物体距離)(フォーカス情報)を変更するとイメージサークル501内の物体像が変わる。このような操作を検出した場合、前の画像と新しい画像はイメージサークル501内の画像が変化したことが分かる。ズーミングや交換レンズの変更により撮像光学系の焦点距離情報が変わった場合、前の画像と新しい画像はイメージサークル内の画像が変化したことが分かる。交換レンズ200に撮像光学系OLの光軸を傾けるティルト機能がついている場合、ティルト動作をすることでイメージサークル内の画像も変化する。したがってティルト量(角度情報)が変化したことを検出した場合、前の画像と新しい画像はイメージサークル内の画像が変化していることが分かる。
カメラの撮像場所が変化したことを検出した場合、前の画像と新しい画像はイメージサークル内の画像が変化したことが分かる。カメラの撮像場所情報は、例えばGPSなどの測位センサーによって求めることができる。カメラの姿勢差が変化したことを検出した場合、前の画像と新しい画像はイメージサークル内の画像が変化したことが分かる。カメラの姿勢差(撮像方向情報)は、例えばジャイロや方位磁針などのセンサーによって知ることができる。直前の撮像と比較して、これらの測定結果に変化があった場合、撮像光学系OLによって結像するイメージ(画像)が変化している。したがって本実施例ではこのような測定結果に変化があったとき直前の画像と新しく撮像した画像は、同じパノラマ画像の合成元画像となり得ない、と判断している。
また、露出時間、絞り値、ストロボの状態等の撮像条件を変更した場合、イメージサークル内の画像が変化していない場合でも、撮像された画像の明るさや被写界深度が変わる。したがって直前の画像と新しく撮像した画像は、同じパノラマ画像の合成元画像ではない、と判断するのが良い。また、撮像時間(撮像時刻)の間隔が所定時間を超えた場合は、イメージサークル内の画像が変わったと判断しても1枚の画像を合成するための画像として抽出しないようにしている。前の画像の撮像時間との間隔が、たとえば1時間以上過ぎた場合は、イメージサークル内の画像が変わり、別の画像を撮像しているとみなし、画像合成には抽出しない。これは必ずしも常に正しいわけではないが、閾値となる所定時間を適切な時間に設定することで、実用上十分に有効な判別手段となる。
上述の条件がすべて同じであったものの中で、シフト量のみが変更したものを選べば、パノラマ画像の元となる画像群を効率的に抽出することができる。以上の処理を図5に示す画像1〜6に適応した場合について説明する。まず画像1(画像情報1)と画像2(画像情報2)の間では撮像光学系OLの焦点距離が変化している。したがってこの2つの画像1、2は共通のパノラマ画像の元画像ではないと判断できる。画像2と画像3を比較すると、シフト量(シフト情報)Xのみが変化していることが分かる。したがってこの2つの画像2、3は共通のパノラマ画像の元画像となると判断できる。この作業を繰り返すと、画像2〜画像5が共通のパノラマ画像の元画像となると判断できる。画像5と画像6の間は、撮像時間の間隔が2日以上たっている。これにより、共通のパノラマ画像の元画像となると判断する。このような手段により、合成するパノラマ画像の元画像を選び出すことができる。選び出された画像群からは、実施例1に示した方法により、1枚のパノラマ画像を合成することができる。
本実施例の画像合成装置はパノラマ画像を合成するとき、撮像された画像からでは判断するのではなく、撮像時の状態や撮像設定条件等の撮像状態情報から元画像を選び出している。このため、撮像する被写体に依存せずに、正確な画像選択が行なえる。このため被写体が類似していて、画像からは判別しにくいような状況で特に有効である。また、画像の選別を自動化することが容易になるため、ユーザーの作業を低減させることができる。以上のように各実施例によると、複数の元画像がイメージサークル内のどこを撮っていたかが分かるため、それぞれの画像の位置関係がわかる。したがって、被写体によらずに正確な画像合成ができる画像合成装置が得られる。
100 カメラ、101 カメラCPU、103 撮像素子、200 レンズ、201 第1レンズ群、202 フォーカスレンズ群、208 回転機構部、210 シフト方向検出手段、211 シフト部、214 シフトセンサー、300 記録媒体、400 パーソナルコンピュータ、500 被写体、501 イメージサークル

Claims (5)

  1. イメージサークルに画像を形成する撮像光学系、該撮像光学系のイメージサークルの面積よりも小さな面積で該イメージサークルに形成された画像の一部を記録する撮像素子を具えたカメラ本体、
    該カメラ本体と該撮像光学系の光軸に対し垂直方向の相対的な位置関係を変移させるシフト機構、該シフト機構によってシフトされた該撮像光学系と該カメラ本体との相対的なシフト情報を測定するシフトセンサー、
    該シフト機構のシフト動作毎に該撮像素子で得られた複数の画像を各画像毎に該シフトセンサーで得られたシフト情報とともに記録する記録媒体、
    該記録媒体に記録された複数の画像と各画像毎のシフト情報を用いて各画像の位置決めをし、合成した画像を得る画像処理手段を有することを特徴とする画像合成装置。
  2. 前記画像処理手段は前記シフトセンサーによって測定されたシフト情報に基づいて、合成された合成画像の歪曲、周辺光量、色倍率のうち少なくとも一つを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像合成装置。
  3. 前記記録媒体は、前記撮像光学系によって前記撮像素子に画像を形成するときの撮像情報を記録しており、前記画像処理手段は該記録媒体に記録された複数の画像から撮像情報に変更がなく、かつシフト情報が変化している複数の画像を選択し、選択した複数の画像を合成していることを特徴とする請求項1又は2の画像合成装置。
  4. 前記撮像情報とは、前記撮像光学系のフォーカス情報、焦点距離情報、光軸と前記撮像素子のなす角度情報、撮像場所情報、撮像方向情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3の画像合成装置。
  5. 前記画像処理手段は、前記撮像素子で得られた画像の撮像時刻と、その画像の直前に得られた画像の撮像時刻との間隔が所定の時間を越えているときは、該画像と該直前に得られた画像を合成画像を得るときの画像として用いないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項の画像合成装置。
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