JP2011095592A - 表示装置 - Google Patents

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卓也 桧垣
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秀雄 森
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Abstract

【課題】 装置の大型化や、消費電力の増加をさせることなく、表示むらが抑制されたフルカラー表示装置を提供する。
【解決手段】 白色表示において、同一画素内に含まれる有機EL素子それぞれに流れる電流の比が、電源線で生じる電圧降下の大きさにかかわらず一定となるように、駆動する有機EL素子のI−V特性に応じて画素回路のインピーダンスを調整する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、自発光方式の表示装置に関わり、より詳しくは有機EL素子を用いた表示装置に関わるものである。
近年、薄型表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機EL)素子を用いたフルカラー表示装置が注目され、開発が進められている。中でも、低消費電力化が可能な、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたアクティブマトリクス型表示装置の開発が盛んである。
図2に、アクティブマトリクス型表示装置の配線の例を示す。表示装置には、周辺回路1を介して発光素子を駆動するための信号を送伝する走査線2、画像データを送伝するデータ線3が交差して配置されており、表示領域5内の交差する箇所には、画素回路6が配置されている。さらに、表示装置の外部にある1つの電源から、外部接続端子7を介して前記画素回路6のそれぞれに電力を供給する電源線4が配置されている。
画素回路6の詳細を図3に示す。図3において、図2と同じ部材には同じ符号を付してある。画素回路6は、赤色(R)発光素子、緑色(G)発光素子、青色(B)発光素子のいずれかの発光素子8と、それぞれの発光素子8を駆動するための薄膜トランジスタ(駆動トランジスタもしくは駆動TFT)9とを有している。さらに、画像データを書き込む画素回路を選択するためのスイッチ10と、書き込まれた画像データを保持する容量11とを有している。駆動TFT9は、容量11に保持されたデータに応じて、発光素子8に流す駆動電流を制御する役割を担っている。最寄りのR、G、Bの各色の発光素子を1つずつ含む領域は、画素12と呼ばれ、発光素子を1つ含む領域は、副画素と呼ばれる。
ところで、電源線4には無視できない配線抵抗があるため、電圧降下が生じる。この電圧降下量に応じて各発光素子8への印加電位が画素ごとに変動してしまい、表示画像に輝度むらや色度むら等の表示むらが生じることが知られている。例えば、図2の画素Bは、画素Aよりも電源からの距離が長いため、電源線の配線抵抗が大きく、電源電圧の降下(電圧降下)も大きくなる。つまり、B画素に含まれる発光素子に印加される電圧は、A画素に含まれる発光素子に印加される電圧よりも低くなる。その結果、B画素はA画素より暗い表示になってしまう。
特許文献1では、互いに連結された電源線を画像表示部の四方に設け、電源線の電圧降下を均一にさせて発光輝度を均一にする工夫をしている。
特開2006−113587号公報
フルカラー表示装置の場合、電源線の電圧降下に起因する表示むらとして、色度むらも問題となる。フルカラー表示装置では、白色表示(白色点)をするためのR、G、B各発光素子の輝度バランスがあらかじめ決められている。この白色点が、表示領域内で一様に保たれない場合に色度むらとして認識される。
本発明者らは、有機EL素子を用いた表示装置の電圧降下に起因する表示むらについて官能評価を行った結果、表示領域における色度むらは、輝度むらよりも表示むらとして人の目に認識されやすいことを見出した。3インチサイズのVGA型の表示装置で行った官能評価結果の一例を図1に示す。評価の際、表示パネルの白色点は色温度6500K(CIExy座標で(x,y)=(0.313,0.329))に調整し、全面白色表示から表示領域中央部の輝度及び色を段階的に変化させて評価を行った結果、以下のことがわかった。表示領域内の最も明るい部分と最も暗い部分との輝度差が20%程度あっても、両者の色度差がなければ、表示むらとして認識されない。ところが、最も明るい部分と最も暗い部分との輝度差が5%程度であったとしても、両者の色度差がΔu′v′=0.005より大きければ、表示むらとして認識されてしまう。つまり、特許文献1で人に認識されない程度に輝度むらを改善したとしても、色度むらがあれば表示むらとして認識されてしまい、フルカラー表示装置の表示性能としては不十分となる場合がある。
前記課題を解決するため、本発明に係る表示装置は、
2次元的に配置された複数の画素と、
前記複数の画素に対して電源電圧を供給する電源線と、
を有するフルカラー表示装置であって、
前記画素は、
互いに異なるI−V特性を有する複数の有機EL素子と、
前記複数の有機EL素子のそれぞれを駆動する駆動トランジスタと、を含む複数の画素回路を含み、
白色表示において、同一画素内に含まれる有機EL素子それぞれに流れる電流の比が、前記電源線で生じる電圧降下の大きさにかかわらずほぼ一定となるように、前記画素回路のインピーダンスが調整されていることを特徴とする。
本発明によれば、電源線の配線抵抗に起因する表示領域内の色度むらを簡略な方法で低減し、消費電力が小さく、かつ、表示性能の高いフルカラー表示装置を実現することができる。
表示装置の電圧降下に起因する表示むらの官能評価を示す図。 一般的な表示装置の配線図。 1画素の回路構成図。 副画素の断面構成図。 各色の発光素子のI−V特性とTFTのId−Vd特性の説明図。 本発明の第1の実施形態にかかる画素電極レイアウト図。 TFTの構成図。 本発明の第2の実施形態にかかる、各色の発光素子のI−V特性とTFTのId−Vd特性との関係図。
図4は、有機EL素子を用いた一般的な副画素の構造を示した断面図である。副画素内には、支持基板20の上に形成された絶縁層21の上に、有機EL素子を駆動するための画素回路が形成されている。図4では、駆動TFT9のみを記載し、他の画素回路の要素は省略している。駆動トランジスタ(駆動TFT)9は、無機絶縁材料からなる層間絶縁膜22で覆われた後、さらに有機絶縁材料からなる平坦化膜23で覆われている。平坦化膜23の上には、反射電極24と透明電極25とからなる画素電極が配置されている。反射電極24の端部を覆うように有機絶縁材料からなるバンク26が形成され、バンク26の開口部によって発光領域27が規定されている。発光領域27の画素電極の上には、発光層を含む有機化合物層28と、上部電極29とが順次形成されている。画素電極と、上部電極29と、画素電極及び上部電極に挟まれた有機化合物層28との積層体が有機EL素子である。透明電極25は、平坦化膜23と層間絶縁膜22とに設けられたコンタクトホール30を介して、駆動TFT9に電気的に接続されている。
R、G、Bそれぞれの色の発光を得るため、R、G、Bそれぞれの発光素子の発光層には、互いに異なる発光層材料が用いられる。発光層材料が異なれば、発光素子のI−V特性も互いに異なる。図5に、例としてR発光素子の駆動電圧が、G発光素子及びB発光素子の駆動電圧よりも高い場合について、それぞれ発光素子のI−V特性と、それらを駆動するTFTのId−Vd特性とを示す。4R、4G、4Bは、それぞれR発光素子、G発光素子、B発光素子のI−V特性である。41、42は、それぞれ電圧降下ΔVの小さい画素、電圧降下ΔVの大きい画素におけるTFTのId−Vd特性である。Vddは、電源電圧を示している。Id−Vd特性のVdの変化に対してIdの変化の小さい領域は飽和領域、Vdの変化に比例して大きく変化する領域は線形領域と呼ばれる。I−V特性4R、4G、4Bのそれぞれと、Id−Vd特性41、42とが交差する点が、各発光素子を駆動する電圧および電流を決める駆動点となる。
一般的なアクティブマトリクス駆動では、複数の素子間でI−V特性がばらついてもIdのばらつきを小さくすることができるため、駆動点が飽和領域内に含まれるように設計される。これにより、表示領域内の発光素子を一様に駆動することが可能となる。また、表示装置の消費電力を抑えるには、各発光素子をできるだけ低い電源電圧で駆動させる必要があるため、最も駆動電圧の高いR発光素子の駆動点は、飽和領域内において最も線形領域近くに設定される。
電圧降下ΔVの小さい画素では、4R、4G、4Bと、41との交差点、すなわち各発光素子の駆動点は、いずれもTFTの飽和領域にある。ところが、電圧降下ΔVの大きい画素では、4Rと42との交差点、すなわちR発光素子の駆動点がTFTの飽和領域から外れて、駆動電流が大きく低下してしまう。つまり、表示装置に白色表示をさせた際、電圧降下ΔVの小さい画素では、発光素子はいずれも所定の輝度で発光し、所定の白色点での発光を得ることができる。しかし、電圧降下ΔVの大きい画素では、R発光素子の駆動電流が他の色の発光素子の駆動電流に比べて大きく減少するため、Rの輝度が大きく低下してしまい、得られる光は所定の白色点からずれてしまう。このような現象により、表示領域内のΔVの小さい画素からなる領域では所定の白色、ΔVの大きい画素からなる領域ではシアンに色づいた白色に見え、色度むらが認識される。
そこで、本発明では、表示領域内の最も電圧降下の大きい画素にあわせて、各色の画素回路のインピーダンスを互いに異ならせ、発光素子の駆動電流の減少量を調整する。そして、電圧降下によって発光素子の輝度が低下しても、R、G、Bの輝度バランスを保って画素の色度ずれを低減する。具体的には、次式の関係を満たすように各色の画素回路のインピーダンスを決定する。
(Ir−ΔIr):(Ig−ΔIg):(Ib−ΔIb)
=Ir:Ig:Ib ・・・(1)
Ir、Ig、Ibは、画素を所定の白色点、所定の輝度で発光させるために必要な、各色の発光素子の駆動電流量を表し、ΔIr、ΔIg、ΔIbは、最も電圧降下の大きい画素に含まれる各色の発光素子の駆動電流の減少量を表している。なお、(1)式の等号は、厳密な一致のみを表すものではなく、官能評価で表示むらと認識されない程度の誤差範囲を有していてもよい。例えば、図1の官能評価結果に基づいて誤差範囲を算出すると、以下のnの範囲であれば色度むらを十分に低減することが可能である。
Figure 2011095592
この(2)式は図1に示される表示むらの許容ラインに基づき、その内側(値の小さくなる方向)に入る条件を近似的に表したものである。以下、図1について説明する。
図1の縦軸は表示領域内の最も明るい部分と最も暗い部分との輝度差の比率を表すΔL/Lという値であり、以下のように定義される。
ΔL/L=(ΔLr+ΔLg+ΔLb)/(Lr+Lg+Lb) ・・・(3)
Lr、Lg、Lbは、画素を所定の白色点、所定の輝度で発光させるために必要な、各色の発光素子の輝度を表し、ΔLr、ΔLg、ΔLbは、最も電圧降下の大きい画素に含まれる各色の発光素子の輝度が電圧降下によって低下する量を表している。また、これらは前述のIr、Ig、Ib、ΔIr、ΔIg、ΔIbを用いて以下のように表される。
Figure 2011095592
ηr、ηg、ηbは電流効率を表しており、ここでは近似的に一定値として扱う。
図1の横軸は表示領域内の最も明るい部分と最も暗い部分との色度差を表すΔu′v′という値であり、以下の式に表されるようにCIE1976UCS色度図上における2点間のu′、v′座標の直線距離を意味する。この表色系は均等色空間と呼ばれ、色度図上の色度点間の幾何学的距離が、輝度の等しい色の感覚差にほぼ比例するように定められていることが特徴である。
座標u′、v′はそれぞれ三刺激値X、Y、Zあるいは座標x、yから以下の式により変換して求めることができる。
Figure 2011095592
すなわち、図1は上述のようにして定義されたΔL/L及びΔu′v′とを複合的にランダムに変えたときに人間が表示むらを許容する限界を示したものである。ΔL/L及びΔu′v′として定義される2種類の表示むらが混在することにより表示むらの許容限界が厳しくなることを示している。
表示領域以内の各画素回路のインピーダンスは、表示領域内の最も電圧降下の大きい画素において、例えば図1に示したような官能評価から得られる表示むらの許容ラインの内側に入る条件を満たす値にしておけばよく、画素ごとに調整する必要はない。なぜなら、電圧降下の小さい画素ほど発光素子の駆動点は飽和領域に近づくため、駆動電流の減少量の差が小さくなり、電圧降下の影響が小さくなるからである。なお、図1は官能評価の一例であるため、許容ラインはこれに限定されるものではない。許容ラインは、官能評価に用いるパネルの仕様や評価者によって変動するため、それぞれの官能評価結果に応じて決めることができる。
(第1の実施形態)
本実施例では、画素回路のインピーダンスを画素電極のレイアウト、すなわち画素電極の配線抵抗で調整する例について、図4の副画素構成を例にとって説明する。さらに、引き続き、R発光素子の駆動電圧が、G発光素子及びB発光素子の駆動電圧よりも高いフルカラー表示装置について説明する。
ある1つの画素に含まれるR、G、B各発光素子の電圧降下量ΔVは、電源配線での降下量をΔVanod、TFT電極での降下量をΔVtft、画素電極での降下量をΔVpixとすると、次式で表される。ここで、ΔVtft、ΔVpixが、画素回路における電圧降下量となる。
ΔV=ΔVanod+ΔVtft+ΔVpix ・・・(4)
従来の表示装置では、ΔVtft及びΔVpixはΔVanodに対して無視できるほど小さいので、ΔV≒ΔVanodと近似される。さらに、1つの画素に含まれるR、G、B各副画素は互いに近接しているため、ΔVanodは同一画素内の発光素子間でほぼ等しくなる。
本実施例では、画素回路のインピーダンスを調整してΔVに対して無視できない量のΔVpixを生じさせ、表示領域内の最も電圧降下の大きい画素について(1)式を満たすように、画素電極レイアウトを決める。
R、G、B各画素回路での電圧降下は次の式で表すことができる。
Figure 2011095592
ΔV(r)、ΔV(g)、ΔV(b) は、それぞれR、G、B各発光素子の電圧降下量を表し、ΔVpix(r)、ΔVpix(g)、ΔVpix(b)は、それぞれR、G、Bの画素電極による電圧降下量を表す。
図4の副画素構成の画素電極は、反射電極24と透明電極25とから構成されている。反射電極24は、金属材料で形成されるので電気抵抗が非常に低く、また、微小面積でもあるため、反射電極24による電圧降下はほとんどない。そこで、比較的電気抵抗の高い透明電極25のレイアウトによって画素電極のインピーダンスを調整する。図6に画素電極レイアウトの例を示す。図6(a)はR発光素子のレイアウト、図6(b)はGとBの発光素子のレイアウトである。R発光素子には、電圧降下量をできるだけ小さくできる画素電極レイアウトを用いるのが好ましい。ここで、図6において、図4と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。以下、図面の説明において同様とする。
G発光素子とB発光素子の画素電極のレイアウト設計について説明する。透明電極の抵抗率をρ、膜厚をd、配線幅をw、GおよびBの透明電極の配線長をそれぞれl(g)、l(b)とする。画素内で(1)式を満たすためには、ΔV(r)すなわち(Ir−ΔIr)を基準として、G副画素およびB副画素が次式を満たすように、画素電極レイアウトを決めればよい。
Figure 2011095592
画素回路のインピーダンスを調整するため、透明電極にある程度高い抵抗率を有する材料を用いる。具体的には、酸化インジウムと酸化錫の化合物膜(ITO)や酸化インジウムと酸化亜鉛の化合物膜等の従来知られている酸化物導電材料を好適に用いることができる。そして、シート抵抗が1000〜3000Ω/□となる膜厚に形成するのが好ましい。
以上、本実施例では、具体的な画素電極のレイアウトを示して各副画素内のインピーダンスを調整する方法について説明したが、このレイアウトに限られるものではない。透明電極が発光領域を覆い、かつ、コンタクトホール30で駆動TFT9と電気的に接続していれば、それ以外の領域をどのようにレイアウトしてもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態として、駆動TFTにより画素回路のインピーダンス調整を行う場合について説明する。実施例1同様、R発光素子の駆動電圧が、G発光素子及びB発光素子の駆動電圧よりも高いフルカラー表示装置とする。
図7はアクティブマトリクス型の表示装置に用いられる発光素子の駆動TFTの例を示している。TFTはソース62、ドレイン63、チャネル64、ゲート絶縁膜65、ゲート66を有している。チャネルの形状はチャネル長L及びチャネル幅Wによって規定され、L/W比はTFTの特性に影響を与えるパラメーターとして知られている。TFTのソース・ドレイン間電流Idとソース・ドレイン間電圧Vdとの関係は以下の通りである。
Id=(W/L)*μC(Vg−Vth−Vd/2)*Vd・・・(7)
μは電子の移動度、Cはゲート絶縁膜の単位面積当たりの容量、Vgはゲート電圧、Vthは閾値電圧である。
TFTのId−Vd特性の線形領域においては、Vd≪|Vg−Vth|として、Idを次式で表すことができる。
Id=(W/L)*μC(Vg−Vth)*Vd ・・・(8)
また、飽和領域のIdは、Vd=|Vg−Vth|を式(1)に代入した次式で与えられる。
Id=(W/L)*μC(Vg−Vth)/2 ・・・(9)
式(9)から、飽和領域において所望のIdの値を得るためには、Vdに係らずW、L、μ、Co、Vg、Vthをパラメータとして調整すれば良いことがわかる。ところが、L、μ、Co、VthでTFTの特性を制御するのは非常に難しく、これらはIdを調整するパラメータには適さない。そこで、L、μ、Co、Vthは一定として、WとVgをIdを調整するパラメータとして用いる。
例えば、Wの値だけを小さくすると、線形領域の傾きId/VdはWに比例して小さくなると同時に、飽和領域におけるIdの値も小さくなることが(8)式と(9)式から理解される。Wの変更により駆動TFTの飽和領域のIdが小さくなってしまうと、画素を所望の白色点で発光させるのに必要な駆動電流を各発光素子に供給できなくなる可能性がある。この場合は、画像信号のゲインを大きくしてVgを大きくすれば、W変更前のIdを得ることができる。つまり、本実施例では、各色の画素回路ごとに駆動TFTのチャネル幅Wとゲート電圧Vgとを変えて、線形領域における勾配Id/Vdを調整するとともにIdの値を維持し、各発光素子の駆動点を制御する。
説明を簡略化するため、(7)式をId=f(W,Vd)と表記し、表示領域内のうち最も電圧降下の大きな画素におけるVdをVd(max)とする。画素を所望の白色点で発光させるために必要な各色の発光素子の電流量を、それぞれIr、Ig、Ibとすると、各色の発光素子の駆動電流の減少量ΔIr、ΔIg、ΔIbは以下のように表される。
Figure 2011095592
Wr,Wg,Wbは、各色の発光素子の駆動TFTのチャネル幅である。この関係式が(1)式を満たすように、駆動TFTのチャネル幅Wr,Wg,Wbを決めると良い。
図8は、画素内の各発光素子のI−V特性が図5の関係にある場合について、チャネル幅を、(1)式および(10)式に基づいて算出した駆動TFTと発光素子との駆動点を示した図である。GとBの発光素子の駆動TFTのチャネル幅は、R発光素子の駆動TFTのチャネル幅よりも小さい構成になっている。図8(a)、(b)、(c)はそれぞれR、G、B発光素子に対応している。
図8の(a)と(b)、(c)とを比較すると、GおよびB発光素子の駆動TFTのId−Vd特性は、R発光素子の駆動TFTよりも、線形領域の傾斜が大きくなり、飽和領域と線形領域の境界部分が低電圧側になっている。そのため、G発光素子とB発光素子の駆動点が、R発光素子同様に飽和領域と線形領域との境界近くに位置している。これにより、電圧降下によるR発光素子の駆動電流の減少量、すなわち、Rの輝度の低下にあわせて、G、Bの駆動電流の減少量、すなわち、BとGとの輝度を調整することができるため、白色点を保つことが可能となる。その結果、面内の色度むらを低減することができる。
本実施形態は、駆動TFTのチャネル電極幅による画素回路のインピーダンス調整について説明したが、これに限定されるものではない。例えばソース電極・ドレイン電極へのドーピング濃度を副画素間で変えることにより、インピーダンスの調整を行なってもよい。また、本実施形態は副画素の電極レイアウトに制限を与えるものではないので、第1の実施形態と併用することも可能である。
以上、本発明をトップエミッション構成を前提に説明してきたが、透明基板上に透明電極を形成し、その上に有機EL層、金属電極を順次積層したボトムエミッション構成においても実施することは可能であり、特に限定されるものではない。また、画素回路間で電圧降下の大きさに有意な差をもたらすものであれば、画素電極のレイアウトや駆動TFT以外の手段で画素回路のインピーダンスを調整する方法を採用してもよい。例えば、コンタクトホールの形状を副画素ごとに変えてもよい。コンタクトホールの径は小さいほど、TFTのドレイン電極と透明電極との接触抵抗が大きくなり、画素回路のインピーダンスも大きくなる。また、表示装置の電源配線や画素のレイアウトなども、図2に限定されるものではない。
以上、本発明によれば、電圧降下によって各発光素子の駆動電流が減少しても、減少後の駆動電流を所定の白色点で発光するための所定比率Ir:Ig:Ibに保つことができる。これにより、それぞれの発光素子の駆動点を低電圧に設定した低消費電力の表示装置においても、電圧降下による色度むらが抑えられ、表示むらの低減された高い表示性能を実現することができる。
本発明にかかる有機EL表示装置について、具体的に行なった実施例(シミュレーション例)について説明する。本実施例では、画素電極の配線抵抗によって画素回路のインピーダンスの調整を行なった。
本実施例では、副画素領域が30μm×95μmサイズの画素を、60mm×45mmサイズの表示領域内に2次元に配し、バンクの開口率を20%とした。表示装置は、R、G、B各色の有機EL素子から構成され、各色はCIExy座標において、R:(x,y)=(0.67,0.33)、G:(x,y)=(0.25,0.69)、G:(x,y)=(0.14,0.08)とした。この時、各色の発光素子を点灯させて得られる白色点は、色温度6500Kの白:(x,y)=(0.313,0.329)である。白色点で1000cd/mの輝度を得るため、各色の輝度を、Rは264cd/m、Gは630cd/m、Bは106cd/mとした。この時の各色の発光素子の駆動電流は、それぞれ49mA、70mA、84mAである。また、各発光素子のI−V特性は図5のようになっており、R発光素子のI−V特性4Rに比較して、G発光素子及びB色発光素子のI−V特性4G,4Bが低電圧側にある。
電源線は、0.1Ω/□のAl配線を用いて、図2と同様に複数の画素に共通な配線として配置した。表示領域の外において長辺に沿って配置されている配線の幅を250μm、短辺に沿って配置されている配線幅を250μm、表示領域内の配線幅を4μmとした。
画素回路のインピーダンスは、Rの副画素の画素電極レイアウトを図6(a)、G、Bの各副画素の画素電極レイアウトを図6(b)とし、(6)式に基づいて計算を行なった。駆動TFTのL/W比は、各副画素においていずれも3対1とした。透明電極はシート抵抗2200ΩのITOとして、l(g)=480μm、l(b)=300μmとなった。
上述の設計の表示装置の表示領域全体を1000cd/mで白色点灯した際の、輝度むらと色度むらの計算結果を図2を用いて説明する。表示領域の最も電圧降下の小さい画素Aでは輝度1000cd/m、色度(x,y)=(0.13,0.329)で白色点灯すると算出された。ところが、表示領域の最も電圧降下の大きい画素Bでは、最も輝度が低下して輝度909cd/m、色度(x,y)=(0.309,0.329)で白色点灯すると算出された。
ここで、白色色度の計算方法について説明する。まず赤緑青それぞれの色度(x,y)とそれぞれの輝度Lr−ΔLr、Lg−ΔLg、Lb−ΔLbとから三刺激値(Xr,Yr,Zr,Xg,Yg,Zg,Xb,Yb,Zb)を求める。それらの赤緑青の加法混色により得られる白の三刺激値は以下のように表すことができる。
Figure 2011095592
その後、式(3)の関係から三刺激値X,Y,Zを色度x、yまたはu′、v′へ変換することで、画素Bでの白色色度が求まる。
このようにして表示領域の輝度むら量((Aの輝度−Bの輝度)/Aの輝度)としてΔL/L=9%、色度むら量としてΔu′v′=0.0029という値を得た。
(比較例)
比較例として、従来のようにR、G、Bの各副画素の電極レイアウトがいずれも図6(a)のようになっている点を除いて、実施例と同様の条件でシミュレーションを行なった。比較例において表示領域全体を白色点灯した場合の、輝度むらと色度むらの計算した。表示領域の最も電圧降下の小さい画素Aでは輝度1000cd/m、色度(0.313,0.329)で点灯、表示領域の最も電圧降下の大きい画素B点で最も輝度が低下し、輝度938cd/m、色度(0.305,0.330)で点灯すると算出された。このとき表示領域の輝度むら量としてΔL/L=6%、色度むら量として、Δu′v′=0.0055という値を得た。
本実施例の計算値と比較例の計算値とを比較すると表1のようになり、表示領域内における輝度むら量は比較例よりも本実施例の方が大きいが、色度むら量は比較例よりも本実施例の方が小さくなった。実際の見た目と対応させるために、図1を参照すると、比較例における表示むらが許容されないのに対し、本実施例における表示むらは許容されるということが解る。
すなわち、表示装置を白色点灯させた場合の表示品質としては、本実施例の表示装置の方が比較例の表示装置よりも優っている。
Figure 2011095592
本発明は、有機EL表示装置のような自発光型表示装置に好適に利用され、表示装置は放送波を受信し表示するテレビジョン受像機のようにそれ単体で動作する表示装置であってもよいし、デジタルカメラなど別の装置の内部に組み込まれる表示装置であっても良い。
4 電源線
4R 赤色発光素子のI−V特性
4G 緑色発光素子のI−V特性
4B 青色発光素子のI−V特性
6 画素回路
8 有機EL素子
9 駆動トランジスタ(駆動TFT)
12 画素
24 反射電極
25 透明電極

Claims (4)

  1. 2次元に配置された複数の画素と、
    前記複数の画素に対して電源電圧を共通に供給する電源線と、
    を有するフルカラー表示装置であって、
    前記画素は、
    互いに異なるI−V特性を有する複数の有機EL素子と、
    前記複数の有機EL素子のそれぞれを駆動する駆動トランジスタと、を含む複数の画素回路を含み、
    白色表示において、同一画素内に含まれる有機EL素子それぞれに流れる電流の比が、前記電源線で生じる電圧降下の大きさにかかわらずほぼ一定となるように、前記画素回路のインピーダンスが調整されていることを特徴とするフルカラー表示装置。
  2. 前記有機EL素子は画素電極を有しており、前記画素回路のインピーダンスは、前記画素電極の配線抵抗によって調整されていることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー表示装置。
  3. 前記画素回路のインピーダンスは、前記駆動トランジスタのチャネル長によって調整されていることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー表示装置。
  4. 前記画素回路のインピーダンスは、I−V特性の立ち上がりの小さい有機EL素子が含まれる画素回路ほど大きな値になっていることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー表示装置。
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