JP2011090535A - 特許マップ作成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】
従来技術では、表示された特許マップにおいて、階層構造をなすIPC等の記号群が利用されている場合でも、分類記号ごとの分析を簡単に行うのは困難であった。
【解決手段】
そこで、本発明の発明者は、階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる分類記号を少なくとも一軸として表やグラフを表示するものである点、及び、階層を上下させるための入力を受け付ける構成を有する点に特徴を有するデータ表示装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンピュータを利用した特許マップ作成システムに関する。
特許マップは特許の分析に有用な道具として広く使用されている。また、コンピュータを利用した特許マップの作成も行われている。例えば、特許文献1には、バブルチャートの形式による表示例が開示されている。また、特許の分析に、階層構造をなすIPC等の記号群は、従来から利用されている。
特許文献1:特開2006−351046
しかしながら、従来技術では、表示された特許マップにおいて、階層構造をなすIPC等の記号群が利用されている場合でも、分類記号ごとの分析を簡単に行うのは困難であった。
上記課題を解決するため、本発明の発明者は、以下のデータ表示装置を提供する。
すなわち、第1の発明としては、データ母集団として、出願番号又は登録番号等をデータIDとし、データIDごとに与えられる評価値をデータ特性値とするデータ群である特許等データ群を保持するデータ母集団保持部と、広い概念の単位での分類に用いる大分類記号から、いずれかの大分類記号で示される概念の下位に属する相対的に狭い概念の単位での分類に用いる中分類記号、いずれかの中分類記号で示される概念の下位に属するさらに相対的に狭い概念の単位での分類に用いる小分類記号というように階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる分類記号を保持する分類記号保持部と、データ類別に際して利用する階層の分類記号を取得する分類記号階層取得部と、取得した階層の分類記号でデータ母集団を類別する類別部と、少なくとも一軸は取得した階層の分類記号として、その分類記号で類別されたデータのデータ特性値を同一分類記号ごとに総和し表示する表示部と、表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための入力を受け付け、分類記号階層取得部に引き渡す入力受付部と、を有するデータ表示装置を提供する。
第2の発明としては、入力受付部は、表示部にて表示されている画面内で利用者に利用させるグラフィックポインタ手段と、グラフィックポインタ手段のグラフィックポインタにて分類記号の表示領域を操作することで階層を上下に遷移させて決定するための入力を受け付けるポインタ入力受付手段と、を有する第1の発明に記載のデータ表示装置を提供する。
第3の発明としては、分類記号保持部は、分類記号として、最上位階層は、セクションであり、その次の階層は、クラスであり、その次の階層は、サブクラスであり、その次の階層は、メイングループであり、その次の階層は、サブグループである国際特許分類記号を保持する国際特許分類記号保持手段を有する第1の発明又は第2の発明に記載のデータ表示装置を提供する。
本発明により、パテント等のマップを簡単に作成することができるとともに、分類記号の階層を上下に遷移させることで、階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる分類記号ごとの分析を、簡単に行うことができる。
実施形態1のデータ表示装置の機能ブロックの一例を表す図である。 特許等データ群に関するデータテーブルの模式的な一例である。 分類記号に関するデータテーブルの模式的な一例である。 実施形態1のデータ表示装置のハードウェア構成の一例を表す概略図である。 実施形態1のデータ表示装置の処理の流れを示すフローチャートの一例である。 実施形態1のデータ表示装置の画面の一例である。 実施形態1のデータ表示装置の画面のうち、絞込み処理を行った後の画面の一例である。 実施形態1のデータ表示装置おいて表示される棒グラフの一例である。 実施形態1のデータ表示装置における入力受付された場合の表示の変遷の一例を示す図である。 実施形態1のデータ表示装置における入力受付された場合の表示の変遷の他の一例を示す図である。 実施形態1のデータ表示装置おいて表示されるヒートマップの一例である。 実施形態2のデータ表示装置おける入力受付の一例を表す図である。
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。実施形態1は、主に請求項1などについて説明する。実施形態2は、主に請求項2などについて説明する。実施形態3は、主に請求項3などについて説明する。
≪実施形態1≫
<実施形態1:概要>
本実施形態に係るデータ表示装置は、階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる分類記号を少なくとも一軸として表やグラフを表示するものである点、及び、階層を上下させるための入力を受け付ける構成を有する点に特徴を有する。
<機能的構成>
図1は、本実施形態のデータ表示装置の機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施形態の「データ表示装置」(0101)は、「データ母集団保持部」(0102)と、「分類記号保持部」(0103)と、「分類記号階層取得部」(0104)と、「類別部」(0105)と、「表示部」(0106)と、「入力受付部」(0107)と、を有する。
なお、以下に記載する本データ表示装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記録装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、利用者インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
<実施形態1の各構成の説明>
<データ母集団保持部の説明>
「データ母集団保持部」は、データ母集団として、特許等データ群を保持する機能を有する。特許等データ群は、データIDと、データ特性値と、からなるデータ群である。特許だけでなく、実用新案、意匠、商標等の特許庁に登録されている知的財産権又は当該知的財産権を受ける権利に関するデータを含んでもよい。データIDは、出願番号又は登録番号等の特許庁でデータの識別に利用されている番号である。公開番号等を含んでも良い。特許出願番号、特許番号だけでなく、実用新案出願番号、実用新案登録番号等を含んでもよい。日本国内だけでなく、外国の出願番号又は国際出願番号であっても良い。
「データ特性値」は、データIDごとに与えられる評価値である。評価値は、例えば、評価者が独自の評価手法により算出した数値であっても良い。例えば、YK値を用いることが考えられる。YK値は、特許出願番号特願2007-164465により、算出される数値である。または、出願又は登録を評価値1としても良い。この場合は、表示段階で総和を行うことにより、出願件数、登録件数を特許マップに表示することができる。あるいは、ある出願に対する無効審判請求件数、異議申立件数等としても良い。出願はされたが、審査請求されなかった場合、拒絶査定がされた場合に、マイナスの数値を評価値として利用することも考えられる。特性値は一種類である必要はなく、複数の特性値が付与されていても良い。
図2は、特許等データ群に関するデータテーブルの模式的な一例である。この図のように、特許等データ群は、データIDごとに、後述する分類記号を関連付けて保持していると良い。また、データIDに関連付けて、出願日、出願人名などの関連情報を保持していると良い。関連情報には、代理人名、権利者名、発明の名称、発明の内容など、検索キーになり得る情報が広く含まれてよい。
<分類記号保持部の説明>
「分類記号保持部」は、分類記号を保持する機能を有する。分類記号は、広い概念の単位での分類に用いる大分類記号から、いずれかの大分類記号で示される概念の下位に属する相対的に狭い概念の単位での分類に用いる中分類記号、いずれかの中分類記号で示される概念の下位に属するさらに相対的に狭い概念の単位での分類に用いる小分類記号というように階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる。分類記号には、Fターム、FI、IPC等を用いることが考えられる。また、これと異なる分類記号を用いること、独自の分類記号を用いることも考えられる。
図3は、分類記号に関するデータテーブルの模式的な一例である。この図のように、分類記号は、例えば、分類記号その1、分類記号その2、分類記号その3、・・・などに、分割して保持されていてもよい。なお、分類記号と階層との関係は、最上位の概念を表す分類記号から、順次、階層構造にしたがって記述されることで、階層が特定される関係にある。具体例をあげれば、Aにより最上位階層が特定され、A21により最上位階層の一つ下の階層が特定され、A21Bにより最上位階層の二つ下の階層が特定されるといった具合である。
データ母集団保持部において保持されている特許等データ群と、分類記号保持部において保持されている分類記号との関係は、特許等データ群のデータの一に対して、複数の分類記号が関連付けられている場合がある。一方、分類記号の一に対しては、複数の特許等データ群のデータが関連付けられている場合がある。
<分類記号階層取得部の説明>
「分類記号階層取得部」は、データ類別に際して利用する階層の分類記号を取得する機能を有する。
この機能は、例えば通信IF(インターフェース)や、利用者用の入力デバイス、GUI、分類記号階層取得プログラムなどによって実現することができる。例えばGUIなどを介して利用者が、マウスにより選択、キーボード入力などで入力することにより、利用する階層の分類記号を取得する構成とすれば良い。あるいは、最上位階層の分類記号をあらかじめ初期表示する分類記号として登録しておき、分類記号階層取得プログラムが電源投入などをトリガーとして、初期表示する階層の分類記号を取得するようにすることもできる。最上位階層の分類記号を図3のような模式的なデータテーブルで示すとA、B、Cといった具合となる。
あるいは、後述する入力受付部から、表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報が受け渡され、分類記号階層取得プログラムが、この情報に基づいて利用する階層の分類記号を取得することとしてもよい。具体例を、図3の分類記号体系を前提として説明すると、入力受付部から分類記号A01及び遷移の方向を下とする情報が受け渡された場合、分類記号保持部から、A01の一つ下の階層の分類記号中のA01B、A01C、A01Dを、利用する階層の分類記号として取得するといった具合である。
なお、取得される分類記号は、この具体例のように、選択された分類記号の示す概念に包含される下位の分類記号のみを表示させることとしてもよいし、あるいは、選択された分類記号の示す概念に包含されるかどうかに係わらず、分類記号データテーブルの下の階層の分類記号を表示させることとしてもよい。例えば、図3の分類記号体系を前提として説明すると、同様に、入力受付部から分類記号A01及び遷移の方向を下とする情報が受け渡された場合、分類記号保持部から、A01の一つ下の階層の分類記号中のA01B、A01C、A01D、A21B、A21C、A21D、A22B、A22Cを、利用する階層の分類記号として取得するといった具合である。
あるいは、複数の分類記号に関する情報が受け渡されることとしてもよい。例えば、図3の分類記号体系を前提として説明すると、入力受付部から分類記号A01、A21及び遷移の方向を下とする情報が受け渡された場合、分類記号保持部から、A01B、A01C、A01D、A21B、A21C、A21Dを、利用する階層の分類記号として取得するといった具合である。
分類記号階層取得部で取得された利用する階層の分類記号は、類別部に受け渡される。
<類別部の説明>
「類別部」は、分類記号階層取得部から取得した階層の分類記号でデータ母集団を類別する機能を有する。類別とは、種類ごとに区別することをいい、類別部は、取得した階層の分類記号が示す概念に属するデータをデータ母集団から区別して、この類別されたデータを保持する。この機能は、類別プログラム等により、実現することが可能である。類別プログラムは、例えば、分類記号階層取得部から取得した利用する階層の分類記号に関連付けられるデータIDをデータ母集団保持部から抽出し、各データIDに付与されている特性値及び関連情報を取得する構成とすればよい。
類別部で保持された、類別されたデータは、後述する表示部における処理に利用される。
<表示部の説明>
「表示部」は、少なくとも一軸は取得した階層の分類記号として、その分類記号で類別されたデータのデータ特性値を同一分類記号ごとに総和し表示する。この機能は、モニタ、総和プログラム、描画プログラム等により、実現することができる。
ここで、「総和」するとは、加算すること、平均すること、乗算すること、乗算した上で平均することを含む。
総和プログラムは、分類記号ごとに、データ特性値を、類別部から取得し、その総和を計算する。描画プログラムは、計算結果を、グラフや表等の形でモニタに表示する。グラフには、ヒートマップ、バブルチャート等が含まれる。三軸以上のグラフや表等とすることも可能である。その場合は、立体的に見えるように描画して表示することも考えられるし、時間経過にしたがって表示される特性値の総和を変動させることにより時間軸を利用して表示することも考えられる。
表やグラフの軸は、少なくとも一軸は取得した階層の分類記号である。例えば、縦軸を取得した階層の分類記号とし、横軸を出願年とすることが考えられる。
<入力受付部の説明>
「入力受付部」は、表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための入力を受け付け、分類記号階層取得部に引き渡す。この機能は、例えば利用者用の入力デバイス、GUI、入力受付プログラムなどによって実現することができる。具体的には、例えばGUIなどを介して利用者が、マウスにより選択、キーボード入力などで、利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報を入力し、入力受付プログラムが、この入力結果を取得して類別部に受け渡す構成とすれば良い。あるいは、分類記号の一つをダブルクリックすれば、その分類記号の一つ下の階層に遷移するように構成しても良い。このような構成にすれば、分析を行う際に、操作が容易になる。
<ハードウェア構成>
図4は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、データ表示装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用して、それぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、データ表示装置は、データ母集団保持部、分類記号保持部、分類記号階層取得部、類別部、表示部、入力受付部の機能を実現し、またその他の各種演算処理を実行するために、「CPU(中央演算装置)」(0401)と、「HDD」(0402)と、「主メモリ」(0403)と、「I/O」(0404)などを備えており、それらが「システムバス」(0408)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。また、I/Oには、「マウス」(0405)、「キーボード」(0406)、「モニタ」(0407)などが接続されている。
また、主メモリにはプログラムが読み出され、CPUは読み出された当該プログラムを参照することで各種演算処理を実行する。また、この主メモリやHDDにはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、CPUの演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
HDDの一部には、データ母集団として特許等データ群に関するデータが格納されている。また、HDDの他の一部には分類記号に関するデータが格納されている。
ここで、電源投入などをトリガーとして、分類記号階層取得プログラム、類別プログラム、総和プログラム、描画プログラム、入力受付プログラム等の各プログラムが主メモリの所定領域に読み出される。
CPUは、主メモリに読み出された分類記号階層取得プログラムを解釈し、そのプログラムにしたがった処理を行う。例えば、本実施形態のデータ表示装置を、I/Oからの分類記号入力待ち状態に制御する。そして、I/Oに接続されたキーボードによって入力された利用する階層の分類記号を分類記号データとして取得し、主メモリのアドレス1、・・・などに格納する。あるいは、HDDに格納されている分類記号データを取得して、主メモリのアドレス1、・・・などに格納することとしてもよい。
あるいは、CPUは、分類記号階層取得プログラムを解釈し、後述する入力受付プログラムによって、主メモリのアドレス2、・・・などに格納された、表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報を読み出し、この情報に基づいて利用する階層の分類記号を生成し、主メモリのアドレス1、・・・などに格納することとしてもよい。例えば、図3の分類記号体系を前提として説明すると、読み出した情報が、分類記号A01及び遷移の方向を下とする情報であった場合、分類記号データテーブル内で分類記号その1が「A」かつ分類記号その2が「01」のデータを検索し、該当するデータについて、分類記号その3のデータを読み出して、A01B、A01C、A01Dを生成する、といった具合である。
なお、選択された分類記号の示す概念に包含される下位の分類記号のみを表示させることとしてもよいし、選択された分類記号の示す概念に包含されるかどうかに係わらず、分類記号データテーブルの下の階層の分類記号を表示させることとしてもよい点、あるいは、複数の分類記号に関する情報が受け渡されることとしてもよい点は前述のとおりである。
つづいて、CPUは、主メモリに読み出された類別プログラムを解釈し、そのプログラムにしたがって、主メモリのアドレス1、・・・に格納された利用する階層の分類記号と特許等データ群の各データIDに関連付けられた分類記号とを比較して、マッチング処理を行う。そして、特許等データ群から、利用する階層の分類記号に属するデータを抽出し、この類別されたデータを主メモリのアドレス3、・・・などに格納する。
つづいて、CPUは、主メモリに読み出された総和プログラムを解釈し、そのプログラムにしたがって、主メモリのアドレス3、・・・に格納された類別されたデータについて、分類記号ごとに、特性値の総和を算出し、そのデータを主メモリのアドレス4、・・・などに格納する。
つづいて、CPUは、主メモリに読み出された描画プログラムを解釈し、そのプログラムにしたがって、主メモリのアドレス4、・・・などに格納された特性値の総和やこれと関連付けられている類別に利用した特定の階層の分類記号などを利用して、グラフや表等を描画するためのデータを生成し、このデータをI/Oからモニタに出力する。
つづいて、CPUは、主メモリに読み出された入力受付プログラムを解釈し、そのプログラムにしたがって、本実施形態のデータ表示装置を、I/Oからの、利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報入力待ち状態に制御する。そして、I/Oに接続されたマウス等によって入力されたこの情報を主メモリのアドレス2、・・・などに格納する。
<処理の流れ>
図5は、実施形態1のデータ表示装置の処理の流れを示すフローチャートの一例である。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、本実施形態のデータ表示装置の処理の流れは、「分類記号階層取得ステップ」(S0501)と、「類別ステップ」(S0502)と、「表示ステップ」(S0503)と、「入力受付ステップ」(S0504)と、からなる。
分類記号階層取得ステップでは、利用する階層の分類記号を取得する処理が行われる。後述する入力受付ステップでの処理で得られる、表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報に基づいて処理が行われる場合もある。
次に、類別ステップでは、データ母集団である特許等データ群を参照し、分類記号取得ステップで取得された利用する階層の分類記号を含むかが判定される。判定がYESであれば、当該分類記号にひも付けられている、少なくともデータIDが、類別される。
次に、表示ステップは、サブステップである、総和ステップ(S0505)と、描画ステップ(S0506)とからなる。総和ステップでは、類別ステップで類別されたデータ特性値を分類記号ごとに総和する処理を行う。描画ステップでは、総和ステップで作成されたデータに基づいて、描画処理を行う。
次に、入力受付ステップは、入力の有無を判定し、判定がYESであれば、表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報を取得する。そして、取得した情報を分類記号階層取得ステップに受け渡す。判定がNOであれば、処理が終了してよいかを判定し、終了しない場合には、入力待機状態にもどる。
<処理の具体例>
以下に、本実施形態のデータ表示装置の処理の具体例を示す。ただし、具体的な処理手順は、これらに限定されない。
(絞り込み処理)
図6に示すように、本実施形態のデータ表示装置の画面(0601)には、企業名の入力欄(0602)や出願日の入力欄(0603)、分野(IPC)の入力欄(0604)が設けられており、利用者は、表示されるデータについて、企業名や出願日、分野で絞込みをかけることができる。この図には示されていないが、関連情報として特許等データ群に保持されている各データを、個別にあるいは組み合わせて絞込みを行うこととしても良い。
絞込み処理を行うための画面には、絞込みを行うキーの決定に役立つ情報をあわせて表示することが望ましい。このような情報を表示しておけば、絞込みを効率よく行うことができる。例えば、図6のように、出願番号や、出願日や優先日などを意味する遡及日、権利者名、IPC、YK値の一覧が表示される欄(0605)が備えられているといった具合である。
また、絞込みの結果の確認に役立つ情報をあわせて表示することが望ましい。例えば、図7のように、画面(0701)には、絞り込まれた特許等データ群を一覧表示させる表示欄(0702)を設けるなどすることが考えられる。あるいは、この図には示されていないが、絞込み後のデータの個数なども表示することとしてもよい。このような情報を表示しておけば、絞込みを効率よく行うことができる。
また、絞込み処理を行う順序は、特に限定されない。すなわち、入力受付ステップなどにおいて、絞込み処理を行うこととしてもよい。
(表示処理)
図6に示すように、本実施形態の表示装置の画面には、グラフの作成ボタン(0606)が備えられており、利用者が、グラフの作成ボタンをクリックすると、表やグラフがモニタに表示される。あるいは、利用者が他の操作をすることとしても良いし、一定時間の経過などの条件成就をトリガーとして、表やグラフがモニタに表示されることとしても良い。
表示される表やグラフの具体例は、次のとおりである。ただし、具体的な表示形式はこれらに限定されない。
図8は、実施形態1のデータ表示装置おいて表示される棒グラフの一例である。この図のように、表示されるグラフは、例えば、分類記号の一つである、AからHを第一軸とし、企業名を第二軸とし、特性値の一例であるYK値を第三軸とする棒グラフであってもよい。表示される特性値の総和の大小により、軸の目盛りの最大値や、目盛りの間隔は、利用者が操作をしなくても自動的に調整されることとするのが望ましい。また、表示される要素の個数の多少により、表示される要素名の大きさや文字数は、利用者が操作をしなくても、自動的に調整されることとするのが望ましい。このようにすることで、見やすいグラフを表示させることができる。
(入力受付された場合の表示の変遷)
図9は、利用者が表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための入力が受け付けられた場合について、画面の変遷の一例を示す図である。
以下に、図3の分類記号体系を前提として説明する。例えば、図9の表1のように分類記号AからCを縦軸とし、企業名を横軸とする表が表示される。例えば、この図に示された表1の、分類記号Aの部分を選択してダブルクリックすると、縦軸をA01、A21、A22とする新たな表2が作成、表示される。さらに、表2の縦軸に表示された分類記号中、A01とA21を複数選択してダブルクリックすると、第一軸をA01B、A01C、A01D、A21B、A21C、A21Dとする新たな表3が作成、表示される。
ここで、例えば右クリックにより表示されるダイアログボックス上の「階層を上へ」を選択すると、第一軸をA01、A21、A22とする新たな表4が作成、表示される。
図10は、画面の変遷の他の一例を示す図であり、棒グラフの形で表示されている。この図に示すように、少なくとも一軸は取得した階層の分類記号であり、この表示されている分類記号の少なくとも一以上が展開されて表示されることとなる。
(表示されるグラフの他の例)
図11は、表示されるヒートマップの一例である。この図に示すように、分類記号AからHを第一軸とし、出願年を第二軸とし、特性値の一例であるYK値を第三軸とするヒートマップが表示されることとしてもよい。
<実施形態1:効果>
本実施形態のデータ表示装置により、パテント等のマップを簡単に作成することができるとともに、分類記号の階層を上下に遷移させることで、階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる分類記号ごとの分析を、簡単に行うことができる。
≪実施形態2≫
<実施形態2:概要>
本実施形態のデータ表示装置は、実施形態1を基礎としつつ、グラフィックポインタにて分類記号の表示領域を操作することで階層を上下に遷移させて決定するための入力を受け付けるポインタ入力受付手段を有する点に特徴がある。
<実施形態2:構成>
本実施形態の「データ表示装置」は、「データ母集団保持部」と、「分類記号保持部」と、「分類記号階層取得部」と、「類別部」と、「表示部」と、「入力受付部」と、を有する点で、実施形態1と共通する。そして、入力受付部の構成に特徴を有する。以下にこの特徴部分について説明をする。その他の部分に関しては実施形態1と同様であるので説明を省略する。
<実施形態2の各構成の説明>
<入力受付部の説明>
入力受付部は、グラフィックポインタ手段と、ポインタ入力受付手段と、を有する。なお、入力受付部は、表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための入力を受け付け、分類記号階層取得部に引き渡すこと、この機能は、例えば利用者用の入力デバイス、GUI、入力受付プログラムなどによって実現することができることなどは、実施形態1において述べたところと同様である。
グラフィックポインタ手段は、表示部にて表示されている画面内で利用者に利用される。
ポインタ入力受付手段は、グラフィックポインタ手段のグラフィックポインタにて分類記号の表示領域を操作することで階層を上下に遷移させて決定するための入力を受け付ける。
図12は、入力受付の一例を示す図である。この図に示すように、ヒートマップ上で、利用者が、マウスポインタを操作して、範囲指定を行うことにより、複数の分類記号と出願年を一括で指定できるようにすることも考えられる。これにより、利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報の入力と、絞込みを簡単な手法で同時に行うことができ、直感的な操作が可能になる。
なお、同様の操作は、ヒートマップに限られず、バブルチャートや棒グラフ、表などで利用可能である。
<実施形態2:効果>
本実施形態のデータ表示装置により、利用者は、利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための情報の入力を簡単に行うことができる。
≪実施形態3≫
<実施形態3;概要>
本実施形態のデータ表示装置は、実施形態1又は2を基礎としつつ、分類記号保持部は、分類記号として、国際特許分類記号を保持する国際特許分類記号保持手段を有する点に特徴がある。
<実施形態3:構成>
本実施形態の「データ表示装置」は、「データ母集団保持部」と、「分類記号保持部」と、「分類記号階層取得部」と、「類別部」と、「表示部」と、「入力受付部」と、を有する点で、実施形態1又は2と共通する。そして、入力受付部の構成に特徴を有する。以下にこの特徴部分について説明をする。その他の部分に関しては実施形態1又は2と同様であるので説明を省略する。
<実施形態3の各構成の説明>
<入力受付部の説明>
分類記号保持部は、国際特許分類記号保持手段を有する。
国際特許分類記号保持手段は、分類記号として、国際特許分類記号(IPC)を保持する。
国際特許分類記号は、最上位階層は、セクションであり、その次の階層は、クラスであり、その次の階層は、サブクラスであり、その次の階層は、メイングループであり、その次の階層は、サブグループである。
<実施形態3:効果>
本実施形態のデータ表示装置により、国際特許分類記号(IPC)を利用したパテントマップを簡単に作成することができるとともに、分類記号の階層を上下に遷移させることで、階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる分類記号ごとの分析を、簡単に行うことができる。
0101 データ表示装置
0102 データ母集団保持部
0103 分類記号保持部
0104 分類記号階層取得部
0105 類別部
0106 表示部
0107 入力受付部
0401 CPU
0402 HDD
0403 主メモリ
0404 I/O
0405 マウス
0406 キーボード
0407 モニタ
0408 システムバス
S0501 分類記号階層取得ステップ
S0502 類別ステップ
S0503 表示ステップ
S0504 入力受付ステップ
S0505 総和ステップ
S0506 描画ステップ
0601、0701 画面
0602 企業名の入力欄
0603 出願日の入力欄
0604 分野(IPC)の入力欄
0605 出願番号や、出願日や優先日などを意味する遡及日、権利者名、IPC、YK値の一覧が表示される欄
0606 グラフの作成ボタン
0702 絞り込まれた特許等データ群を一覧表示させる表示欄

Claims (3)

  1. データ母集団として、出願番号又は登録番号等をデータIDとし、データIDごとに与えられる評価値をデータ特性値とするデータ群である特許等データ群を保持するデータ母集団保持部と、
    広い概念の単位での分類に用いる大分類記号から、いずれかの大分類記号で示される概念の下位に属する相対的に狭い概念の単位での分類に用いる中分類記号、いずれかの中分類記号で示される概念の下位に属するさらに相対的に狭い概念の単位での分類に用いる小分類記号というように階層構造をなす記号群によってデータ母集団中でのデータの分類を示すために用いられる分類記号を保持する分類記号保持部と、
    データ類別に際して利用する階層の分類記号を取得する分類記号階層取得部と、
    取得した階層の分類記号でデータ母集団を類別する類別部と、
    少なくとも一軸は取得した階層の分類記号として、その分類記号で類別されたデータのデータ特性値を同一分類記号ごとに総和し表示する表示部と、
    表示されている分類記号の少なくとも一以上に対して利用したい階層の分類記号を分類記号の階層構造内で上下に遷移させて決定するための入力を受け付け、分類記号階層取得部に引き渡す入力受付部と、
    を有するデータ表示装置。
  2. 入力受付部は、
    表示部にて表示されている画面内で利用者に利用させるグラフィックポインタ手段と、
    グラフィックポインタ手段のグラフィックポインタにて分類記号の表示領域を操作することで階層を上下に遷移させて決定するための入力を受け付けるポインタ入力受付手段と、
    を有する請求項1に記載のデータ表示装置。
  3. 分類記号保持部は、
    分類記号として
    最上位階層は、セクションであり、その次の階層は、クラスであり、その次の階層は、サブクラスであり、その次の階層は、メイングループであり、その次の階層は、サブグループである国際特許分類記号を保持する国際特許分類記号保持手段を有する請求項1又は2に記載のデータ表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020138312A1 (ja) 2018-12-28 2020-07-02 工藤 浩 特許戦略チャートの図示方法、特許戦略チャートの図示を支援する電子的システム、特許戦略チャート、特許戦略チャートの生成方法、管理システム、コンピュータープログラム及び特許戦略チャートの部品

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WO2020138312A1 (ja) 2018-12-28 2020-07-02 工藤 浩 特許戦略チャートの図示方法、特許戦略チャートの図示を支援する電子的システム、特許戦略チャート、特許戦略チャートの生成方法、管理システム、コンピュータープログラム及び特許戦略チャートの部品

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