JP2011077302A - Coil and transformer - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、磁性材基板上に形成されるコイル及びトランスに関する。 The present invention relates to a coil and a transformer formed on a magnetic material substrate.
近年、小型・軽量の電子機器に用いられる電源の小型・軽量化が求められており、電源回路の中で比較的大きな部品であるコイルやトランス等の磁気素子の小型・軽量化が課題となってきている。このために、磁性材基板上に平面コイルを形成し、平面コイルを磁性樹脂層で覆い、その上から上部磁性材基板で挟み込むような構造とした磁気素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。 In recent years, there has been a demand for miniaturization and weight reduction of power supplies used in small and lightweight electronic devices, and there has been an issue of miniaturization and weight reduction of magnetic elements such as coils and transformers, which are relatively large components in the power supply circuit. It is coming. For this purpose, a magnetic element is known in which a planar coil is formed on a magnetic material substrate, the planar coil is covered with a magnetic resin layer, and sandwiched between upper magnetic material substrates from above (see, for example, Patent Documents). 1).
しかしながら、このような磁気素子は、平面コイルの近傍を通る経路における磁気抵抗が、平面コイルの遠くを通る経路の磁気抵抗より小さいので、平面コイルの導体近辺に磁束が集中する。このために、平面コイルの導体に大電流が流れると、導体から離れたところでは磁束密度があまり高くないにも拘らず、導体付近では磁束密度が高くなって磁気飽和するので、インダクタンスが低下するという問題がある。 However, in such a magnetic element, the magnetic resistance in the path passing through the vicinity of the planar coil is smaller than the magnetic resistance in the path passing through the distance of the planar coil, so that the magnetic flux concentrates near the conductor of the planar coil. For this reason, when a large current flows through the conductor of the planar coil, the magnetic flux density is not so high at a distance from the conductor, but the magnetic flux is high in the vicinity of the conductor and magnetic saturation occurs, so that the inductance decreases. There is a problem.
本発明は、上記問題を解消するものであり、小型・軽量化を図りつつ磁気飽和し難いコイル及びトランスを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to solve the above-described problems, and to provide a coil and a transformer that are difficult to be magnetically saturated while achieving a reduction in size and weight.
上記目的を達成するために請求項1の発明は、磁性材基板と、前記磁性材基板上に形成されたループ状導体と、前記ループ状導体の周辺に設けられ前記ループ状導体に通電されたときに発生する磁束が通る磁性体から成るコア部と、を備えたコイルにおいて、前記コア部は、前記ループ状導体との間にエアギャップを有し、前記エアギャップは、前記磁性材基板に垂直な方向のギャップ長が前記ループ状導体に近づく程大きくなり、前記ループ状導体から離れる程小さくなるように変化しているものである。
In order to achieve the above object, the invention according to
請求項2の発明は、請求項1に記載のコイルにおいて、前記エアギャップは、前記コア部と磁性材基板との間に形成されるものである。 According to a second aspect of the present invention, in the coil according to the first aspect, the air gap is formed between the core portion and the magnetic material substrate.
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のコイルにおいて、前記エアギャップが、前記磁性材基板及びコア部の材質よりも透磁率の低い材質によって置換されたものである。 According to a third aspect of the present invention, in the coil according to the first or second aspect, the air gap is replaced with a material having a lower magnetic permeability than materials of the magnetic material substrate and the core portion.
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のコイルを一対備え、前記一対のコイルは、各磁性材基板が外側に位置し、各ループ状導体とコア部同士が対面するように接合されたものである。 A fourth aspect of the invention comprises a pair of the coils according to any one of the first to third aspects, wherein each of the pair of coils has each magnetic material substrate positioned outside, and each loop-like conductor and core portion. They are joined so that they face each other.
請求項1の発明によれば、エアギャップ長が位置によって変化していて、コア部の磁性材基板に垂直な方向の厚みが面内分布を持つことにより、ループ状導体の近くを通る経路における磁気抵抗と、遠くを通る経路における磁気抵抗とを略同一とすることができる。このため、コア部内の磁束密度が均一になって磁気飽和し難くなり、全体の小型・軽量化を図ることができる。 According to the first aspect of the present invention, the air gap length varies depending on the position, and the thickness of the core portion in the direction perpendicular to the magnetic material substrate has an in-plane distribution. The magnetoresistance and the magnetoresistance in the path passing through a distance can be made substantially the same. For this reason, the magnetic flux density in the core portion becomes uniform, and magnetic saturation is difficult to occur, and the overall size and weight can be reduced.
請求項2の発明によれば、エアギャップが磁性材基板とコア部との間に位置するので、磁性材基板の上に材料を積層していくMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術によってエアギャップを作り易くなり、コイルを容易に製造することができる。
According to the invention of
請求項3の発明によれば、エアギャップが透磁率の低い材質によって置換されるので、エアギャップを形成する手間が省かれ、コイルを容易に製造することができる。
According to the invention of
請求項4の発明によれば、トランスを構成するそれぞれのコイルが磁気飽和し難いので、トランスも磁気飽和し難くなり、請求項1と同等の効果が得られる。
According to the invention of
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。本実施形態に係るコイル1は、下部磁性材基板(磁性材基板)2と、下部磁性材基板2上に形成されたループ状導体3と、ループ状導体3の周辺に設けられループ状導体3に通電されたときに発生する磁束が通る磁性体から成る磁性材コア層(コア部)4と、ループ状導体3上に配置される上部磁性材基板5とを備えている。また、ループ状導体3と磁性材コア層4との間にエアギャップ6が形成されている。下部磁性材基板2及び上部磁性材基板5はフェライトを、ループ状導体3は銅を、磁性材コア層4はNiFeをそれぞれ用いることができる。
(First embodiment)
A first embodiment will be described with reference to FIGS. 1 and 2. The
ループ状導体3、磁性材コア層4、上部磁性材基板5、及びエアギャップ6は、例えばMEMSプロセスを用いて、下部磁性材基板2の上に形成することができる。ループ状導体3は、下部磁性材基板2、磁性材コア層4及び上部磁性材基板5が絶縁体でない場合には、全表面を酸化膜等の絶縁層で覆って絶縁分離する。磁性材コア層4は、ループ状導体3の内周側と外周側に設けられる。この磁性材コア層4を通る磁束密度を均一にするために、磁性材コア層4の厚み(磁性材基板に垂直方向の厚み)が面内分布を持つように、エアギャップ6における下部磁性材基板2に垂直な方向のギャップ長を、ループ状導体3に近づく程大きくなり、ループ状導体3から離れる程小さくなるように変化させている。
The loop-
エアギャップ6の形成は、エアギャップ6を形成する箇所に一旦、SiO等の部材を形成し、その後に形成した部材を除去することによって行う。エアギャップ6の下部磁性材基板2に垂直な方向における位置は、下部磁性材基板2と上部磁性材基板5の間ならば、いずれの位置に形成してもよい。しかしながら、磁性材コア層4の上部磁性材基板5側にエアギャップ6を形成すると、エアギャップ6を形成した後に上部磁性材基板5を磁性材コア層4に接合するときに接着剤等によってエアギャップ6が埋まってしまう虞がある。そこで、ループ状導体3や磁性材コア層4がMEMSプロセスによって下部磁性材基板2の上に積層して作られるので、エアギャップ6を下部磁性材基板2と磁性材コア層4との間に設けることにより、コイル1を製造し易くなる。
The formation of the
次に、上記のように構成されたコイル1の作用効果について、図2を参照して説明する。ループ状導体3に通電されると、発生した磁束が下部磁性材基板2、磁性材コア層4、上部磁性材基板5及びエアギャップ6を通る。このときの、ループ状導体3に近い位置を通る経路Iと、ループ状導体3から離れた位置を通る経路IIとにおけるそれぞれの磁気抵抗を、エアギャップ6が無い場合と比較して簡易的に求める。ここで、下部磁性材基板2及び上部磁性材基板5の比透磁率μ1=1000、磁性材コア層4の比透磁率μ2=500、エアギャップ6の比透磁率μ3=1としている。また、経路Iにおいて、下部磁性材基板2及び上部磁性材基板5を通る経路相当の長さをd2、ギャップ長をh1とし、経路IIにおいて、下部磁性材基板2及び上部磁性材基板5を通る経路Iと経路IIとの差に相当する距離をd1、ギャップ長をh2としている。
Next, the function and effect of the
エアギャップ6が無い場合は、
経路Iの磁気抵抗HI=2×d2/μ1+2×h3/μ2
経路IIの磁気抵抗HII=2×(d2+2×d1)/μ1+2×h3/μ2=2×d2/μ1+4×d1/μ1+2×h3/μ2
となり、経路Iの磁気抵抗のほうが、(4×d1/μ1)分、経路IIの磁気抵抗より小さくなる。このように、エアギャップ6が無い場合には、磁気抵抗が、ループ状導体3に近い位置を通る経路の方が遠い位置を通る経路より小さくなるので、磁束はループ状導体3に近い方に集中する。
If there is no
Magnetoresistance HI of path I = 2 × d2 / μ1 + 2 × h3 / μ2
Magnetoresistance HII of path II = 2 × (d2 + 2 × d1) / μ1 + 2 × h3 / μ2 = 2 × d2 / μ1 + 4 × d1 / μ1 + 2 × h3 / μ2
Thus, the magnetic resistance of the path I is smaller than the magnetic resistance of the path II by (4 × d1 / μ1). Thus, when there is no
エアギャップ6が有る場合は、
経路Iの磁気抵抗HI=2×d2/μ1+2×(h3−h1)/μ2+2×h1/μ3=2×d2/μ1+2×h3/μ2+2×h1(1/μ3−1/μ2)
経路IIの磁気抵抗HII=2×(d2+2×d1)/μ1+2×(h3−h2)/μ2+2×h2/μ3=2×d2/μ1+2×h3/μ2+2×h2(1/μ3−1/μ2)+4×d1/μ1
となる。
ここでd1=(h1−h2)×(1/μ3−1/μ2)×μ1/2=499×Δh (ただしΔh=h1−h2)
であれば、経路Iの磁気抵抗HIと経路IIの磁気抵抗HIIが同じになる。例えば、d1=1mm、h2=0μmとすると、h1=1000/499≒2μmのときに、磁気抵抗HIと磁気抵抗HIIが同じになる。従って、エアギャップ6の断面を底辺1mmで高さ2μmの直角三角形状にすると、ループ状導体3から1mmの距離までの位置における磁気抵抗が略同一になるので、その範囲における磁束密度が均一になる。
If there is an
Magnetic resistance HI of path I = 2 × d2 / μ1 + 2 × (h3−h1) / μ2 + 2 × h1 / μ3 = 2 × d2 / μ1 + 2 × h3 / μ2 + 2 × h1 (1 / μ3-1 / μ2)
Magnetoresistance HII of path II = 2 × (d2 + 2 × d1) / μ1 + 2 × (h3-h2) / μ2 + 2 × h2 / μ3 = 2 × d2 / μ1 + 2 × h3 / μ2 + 2 × h2 (1 / μ3-1 / μ2) +4 × d1 / μ1
It becomes.
Where d1 = (h1-h2) × (1 / μ3-1 / μ2) × μ1 / 2 = 499 × Δh (where Δh = h1-h2)
If so, the magnetic resistance HI of the path I and the magnetic resistance HII of the path II are the same. For example, if d1 = 1 mm and h2 = 0 μm, the magnetic resistance HI and the magnetic resistance HII are the same when h1 = 1000 / 499≈2 μm. Therefore, when the cross section of the
このように、エアギャップ長を変化させ、磁性材コア層4の厚みに面内分布を持たせることによって、ループ状導体3の近くを通る経路と遠くを通る経路とにおける磁気抵抗を略同一にすることができるので、磁性材コア層4内の磁束密度が均一になって磁気飽和し難くなり、コイル1の小型・軽量化を図り易くなる。
In this way, by changing the air gap length and giving the thickness of the magnetic
また、エアギャップ6の形成には、μm単位の厚み制御が必要になるが、図2(a)、(b)に示すような断面が直角三角形形状でなく、斜辺部分の断面が階段状の形状であっても底辺と高さの関係が保たれていれば、略同等の効果を得ることができる。
In addition, the formation of the
本実施形態において、一対の下部磁性材基板2と上部磁性材基板5とでループ状導体3と磁性材コア層4とを挟持する構成のものを示したが、磁性特性が若干低下してもよい場合は、上部磁性材基板5を省略することもできる。
In the present embodiment, the configuration in which the loop-shaped
次に、本実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、エアギャップ6が空隙そのものの例を示したが、このエアギャップ6部分に、下部磁性材基板2、上部磁性材基板5、及び磁性材コア層4の材質よりも透磁率の低い材質である、例えば、SiO等を形成することによりエアに置換したギャップとしてもよい。この透磁率の低い材質の比透磁率は、1乃至10の範囲がよい。このギャップの長さを調整することによって、磁性材コア層4における磁気抵抗が略同一になるので、磁束密度が均一になる。このように、エアギャップ6を透磁率の低い部材によって置換したギャップにすることにより、エアギャップ6を形成する手間が省かれ、コイル1の製造を容易にすることができる。
Next, a modification of this embodiment will be described. In the above embodiment, the
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図3を参照して説明する。本実施形態は、第1の実施形態に係るコイル1を用いてトランスを構成したものである。トランス7は、一対のコイル1,1を備えている。各コイル1は、上部磁性材基板5を除いた構成であり、トランス7は、各コイル1の下部磁性材基板2を外側に位置させて、ループ状導体3と磁性材コア層4同士が対面するように接合されている。このような構成にすることにより、各コイル1が磁気的に結合してトランス7として動作し、各コイル1が磁気飽和し難く、トランス7も磁気飽和し難くなる。
(Second Embodiment)
A second embodiment will be described with reference to FIG. In the present embodiment, a transformer is configured using the
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、ループ状導体3は、1ターンでなく複数ターンとしてもよい。
In addition, this invention is not restricted to the structure of the said embodiment, A various deformation | transformation is possible in the range which does not change the meaning of invention. For example, the
1 コイル
2 下部磁性材基板(磁性材基板)
3 ループ状導体
4 磁性材コア層(コア部)
5 上部磁性材基板
6 エアギャップ
7 トランス
1
3
5 Upper
Claims (4)
前記コア部は、前記ループ状導体との間にエアギャップを有し、
前記エアギャップは、前記磁性材基板に垂直な方向のギャップ長が前記ループ状導体に近づく程大きくなり、前記ループ状導体から離れる程小さくなるように変化していることを特徴とするコイル。 A magnetic material substrate; a loop-shaped conductor formed on the magnetic material substrate; and a core portion made of a magnetic material provided around the loop-shaped conductor and through which a magnetic flux generated when the loop-shaped conductor is energized passes. In a coil comprising
The core portion has an air gap between the loop-shaped conductor,
The coil is characterized in that the air gap changes such that a gap length in a direction perpendicular to the magnetic material substrate increases as it approaches the loop conductor and decreases as it moves away from the loop conductor.
前記一対のコイルは、各磁性材基板が外側に位置し、各ループ状導体とコア部同士が対面するように接合されたことを特徴とするトランス。 A pair of the coils according to any one of claims 1 to 3,
The transformer is characterized in that the pair of coils are joined such that each magnetic material substrate is located outside and each loop-shaped conductor and the core portion face each other.
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