JP2011070934A - 配線回路基板および燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】引き出し電極部の発熱を抑制することができる配線回路基板およびそれを備えた燃料電池を提供する。
【解決手段】第1絶縁部2c上に集電部3a,3bが形成される。集電部3a,3bの側辺から第1絶縁部2cおよび第2絶縁部2a,2b上を通って第3絶縁部2d,2e上まで延びるように引き出し導体部4a,4bが形成される。第3絶縁部2d,2e上において引き出し導体部4a,4bの先端部と一体的に引き出し電極部10a,10bが形成される。引き出し電極部10aの幅は、引き出し導体部4aの幅よりも大きく設定され、引き出し電極部10bの幅は、引き出し導体部4bの幅よりも大きく設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線回路基板および燃料電池に関する。
携帯電話等のモバイル機器には、小型でかつ高容量の電池が求められる。そこで、リチウム二次電池等の従来の電池に比べて、高エネルギー密度を得ることが可能な燃料電池の開発が進められている。燃料電池としては、例えば直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cells)がある。
直接メタノール型燃料電池では、メタノールが触媒によって分解され、水素イオンが生成される。その水素イオンと空気中の酸素とを反応させることにより電力を発生させる。この場合、化学エネルギーを極めて効率良く電気エネルギーに変換することができ、非常に高いエネルギー密度を得ることができる。
このような直接メタノール型燃料電池の内部には、集電回路として例えばフレキシブル配線回路基板(以下、FPC基板と略記する)が設けられる(例えば特許文献1参照)。
燃料電池に用いられる従来のFPC基板は、例えば、ベース絶縁層の一面に、一対の導体層が形成された構成を有する。一対の導体層から引き出し電極がそれぞれ延出するように設けられる。
FPC基板は、導体層が形成された一面を内側にして折曲される。折曲されたFPC基板の導体層の間に、高分子電解質膜、燃料極および空気極からなる膜電極接合体が挟まれる。
この状態で、折曲されたFPC基板が、引き出し電極の部分を除いて燃料電池の筐体内に収容される。筐体から露出する引き出し電極の部分に、電子部品等の種々の外部回路が電気的に接続される。
膜電極接合体の燃料極にメタノールが供給され、膜電極接合体の空気極に空気が供給される。それにより、燃料極において、触媒によりメタノールが水素イオンと二酸化炭素とに分解され、電子が生成される。
メタノールから分解された水素イオンは、高分子電解質膜を透過して空気極に達し、空気極に供給された空気中の酸素と触媒上で反応する。それにより、空気極において、水が生成されつつ電子が消費される。これにより、FPC基板の導体層間で電子が移動し、外部回路に電力が供給される。
特開2004−200064号公報
燃料電池から外部回路に電力が供給される場合には、引き出し電極に集中的に電流が流れる。それにより、引き出し電極においては、他の部分に比べて発熱が大きくなる。引き出し電極における発熱は、燃料電池の電力の発生効率を低下させる要因となる。また、引き出し電極における発熱により、引き出し電極の周辺部分が変形することもある。
本発明の目的は、引き出し電極部の発熱を抑制することができる配線回路基板およびそれを備えた燃料電池を提供することである。
(1)第1の発明に係る配線回路基板は、燃料電池に用いられる配線回路基板であって、絶縁層と、絶縁層上に設けられた導体層とを備え、導体層は、集電部と、集電部から延出する引き出し導体部と、引き出し導体部の先端部に設けられた引き出し電極部とを有し、引き出し電極部の最大幅が、引き出し導体部の最大幅よりも大きいものである。
その配線回路基板においては、絶縁層上に、集電部、引き出し導体部および引き出し電極部からなる導体層が形成される。この場合、引き出し電極部の最大幅が引き出し導体部の最大幅よりも大きい。それにより、引き出し電極部の抵抗値が十分に小さくなる。
したがって、この配線回路基板を燃料電池に用いる場合、引き出し電極部における発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部の発熱によって燃料電池の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部の発熱によって引き出し電極部の周辺部分が変形することを防止することができる。
(2)引き出し電極部は、引き出し導体部の延出方向に略平行な一または複数の線に沿って折曲可能に構成されてもよい。
この場合、引き出し導体部の延出方向に略平行な一または複数の線に沿って引き出し電極部を折曲することにより、引き出し電極部の占有スペースを低減することができる。それにより、この配線回路基板を燃料電池に用いる場合、引き出し電極部における発熱を抑制しつつ、燃料電池の配置の自由度を向上させることができる。
(3)引き出し電極部は、引き出し導体部と等しい幅を有するとともに引き出し導体部から延出方向に延びる第1の部分と、第1の部分の一方側に設けられる第2の部分とを有し、第1の部分と第2の部分との境界線に沿って折曲可能に構成されてもよい。
この場合、第1の部分と第2の部分との境界線に沿って引き出し電極部を容易に折曲することができる。それにより、引き出し電極部における発熱を抑制しつつ引き出し電極部の占有スペースを確実に低減することができる。
(4)第2の部分の幅は、第1の部分の幅と等しくてもよい。
この場合、第1の部分と第2の部分とが全体的に重なるように引き出し電極部を折曲することができる。それにより、引き出し電極部の占有スペースを大きくすることなく、引き出し電極部の幅を大きくすることができる。
(5)引き出し電極部は、第2の部分のさらに一方側に設けられ、第1の部分と等しい幅を有する第3の部分をさらに有し、第2の部分と前記第3の部分との境界線に沿って折曲可能に構成されてもよい。
この場合、引き出し電極部の幅がより大きくなるので、引き出し電極部の抵抗値がより十分に小さくなる。それにより、引き出し電極部における発熱をより十分に抑制することができる。
また、第1の部分と第2の部分との境界線に沿って引き出し電極部を折曲し、さらに第2の部分と前記第3の部分との境界線に沿って引き出し電極部を折曲することにより、引き出し電極部の占有スペースを十分に低減することができる。
(6)引き出し電極部は、第1の部分の他方側に設けられる第4の部分をさらに有し、第1の部分と第4の部分との境界線に沿って折曲可能に構成されてもよい。
この場合、引き出し電極部の幅がより大きくなるので、引き出し電極部の抵抗値がより十分に小さくなる。また、第1の部分と第2の部分との境界線および第1の部分と第4の部分との境界線に沿って引き出し電極部を容易に折曲することができる。それにより、引き出し電極部における発熱を抑制しつつ引き出し電極部の占有スペースを確実に低減することができる。
(7)第2の部分の幅および第4の部分の幅の合計は、第1の部分の幅と等しくてもよい。
この場合、第1の部分の一面が第2の部分および第4の部分によって覆われるように、引き出し電極部を折曲することができる。それにより、引き出し電極部の占有スペースを大きくすることなく、引き出し電極部の幅を大きくすることができる。
(8)第2の部分および第4の幅の各々の幅は、第1の部分の幅と等しくてもよい。
この場合、第1、第2および第4の部分が全体的に互いに重なるように引き出し電極部を折曲することができる。それにより、引き出し電極部の占有スペースを大きくすることなく引き出し電極部の幅を十分に大きくすることができる。
(9)第2の発明に係る配線回路基板は、燃料電池に用いられる配線回路基板であって、絶縁層と、絶縁層上に設けられた導体層とを備え、導体層は、第1および第2の集電部と、第1および第2の集電部からそれぞれ延出する第1および第2の引き出し導体部と、第1および第2の引き出し導体部の先端部にそれぞれ設けられた第1および第2の引き出し電極部とを有し、絶縁層および導体層は、導体層が内側に位置するように第1および第2の集電部の間で折曲可能に構成され、第1および第2の引き出し電極部の最大幅が、それぞれ第1および第2の引き出し導体部の最大幅よりも大きいものである。
その配線回路基板においては、絶縁層上に、第1および第2の集電部、第1および第2の引き出し導体部、ならびに第1および第2の引き出し電極部からなる導体層が形成される。
この配線回路基板を燃料電池に用いる場合、配線回路基板の絶縁層および導体層が、導体層が内側に位置するように第1および第2の集電部の間で折曲される。第1および第2の引き出し電極部は、燃料電池の外部に引き出される。
この場合、引き出し電極部の最大幅が引き出し導体部の最大幅よりも大きいので、引き出し電極部の抵抗値が十分に小さくなる。そのため、引き出し電極部における発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部の発熱によって燃料電池の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部の発熱によって引き出し電極部の周辺部分が変形することを防止することができる。
(10)第3の発明に係る燃料電池は、電池要素と、上記第2の発明に係る配線回路基板と、配線回路基板および電池要素を収容する筐体とを備え、配線回路基板は、電池要素を第1の集電部と第2の集電部との間に挟んだ状態で筐体内に収容されるとともに、第1および第2の引き出し電極部が互いに重ならないように筐体から外部に引き出されたものである。
その燃料電池の配線回路基板においては、絶縁層上に、第1および第2の集電部、第1および第2の引き出し導体部、ならびに第1および第2の引き出し電極部からなる導体層が形成される。
配線回路基板の絶縁層および導体層が、導体層が内側に位置するように第1および第2の集電部の間で折曲される。折曲された配線回路基板の第1および第2の集電部の間に電池要素が配置される。
その状態で、配線回路基板および電池要素が筐体内に収容されるとともに、配線回路基板の第1および第2の引き出し電極部が互いに重ならないように筐体から外部に引き出される。第1および第2の引き出し電極部には、外部回路が接続される。
この場合、第1および第2の引き出し電極部が互いに重ならないので、第1および第2の引き出し電極部に外部回路を容易かつ確実に接続することができる。それにより、配線回路基板と外部回路との接続信頼性が向上する。
また、引き出し電極部の最大幅が引き出し導体部の最大幅よりも大きいので、引き出し電極部の抵抗値が十分に小さくなる。そのため、引き出し電極部における発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部の発熱によって燃料電池の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部の発熱によって引き出し電極部の周辺部分が変形することを防止することができる。
本発明によれば、引き出し電極部の抵抗値が十分に小さくなる。それにより、引き出し電極部における発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部の発熱によって燃料電池の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部の発熱によって引き出し電極部の周辺部分が変形することを防止することができる。
本実施の形態に係るフレキシブル配線回路基板の構成を示す図である。 フレキシブル配線回路基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 フレキシブル配線回路基板の製造工程を説明するための工程断面図である。 図1のフレキシブル配線回路基板を用いた燃料電池の構成を示す図である。 図4の燃料電池内における作用を説明するための図である。 引き出し部の第1の変形例を示す図である。 引き出し部の第2の変形例を示す図である。 引き出し部の第3の変形例を示す図である。 フレキシブル配線回路基板の他の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態に係る配線回路基板および燃料電池について説明する。なお、本実施の形態では、配線回路基板の例として、屈曲性を有するフレキシブル配線回路基板について説明する。
(1)フレキシブル配線回路基板の構成
図1(a)は、本実施の形態に係るフレキシブル配線回路基板の平面図である。図1(b)は、図1(a)のフレキシブル配線回路基板のA−A線断面図であり、図1(c)は、図1(a)フレキシブル配線回路基板のB−B線断面図である。以下の説明においては、フレキシブル配線回路基板をFPC基板と略記する。
図1(a)に示すように、FPC基板1は、例えばポリイミドからなるベース絶縁層2を備える。ベース絶縁層2は、第1絶縁部2c、第2絶縁部2a,2bおよび第3絶縁部2d,2eを含む。
第1絶縁部2cは矩形状を有し、その第1絶縁部2cの一辺から外側に突出するように帯状の第2絶縁部2a,2bがそれぞれ設けられる。第2絶縁部2a,2bの先端部に矩形の第3絶縁部2d,2eがそれぞれ設けられる。以下、第1絶縁部2cの上記一辺とそれに平行な他の一辺とを側辺と呼び、第1絶縁部2cの側辺に垂直な他の一対の辺を端辺と呼ぶ。また、第1絶縁部2cの側辺に平行な方向を側辺方向と呼び、第1絶縁部2cの端辺に平行な方向を端辺方向と呼ぶ。
第3絶縁部2dの幅は第2絶縁部2aの幅よりも大きく、第3絶縁部2eの幅は第2絶縁部2bの幅よりも大きい。ここで、第2絶縁部2a,2bおよび第3絶縁部2d,2eの幅とは、側辺方向における第2絶縁部2a,2bおよび第3絶縁部2d,2eの長さをいう。
ベース絶縁層2の第1絶縁部2cには、第1絶縁部2cを二等分するように端辺方向に沿って折曲部B1が設けられる。後述のように、ベース絶縁層2は、折曲部B1に沿って折曲される。折曲部B1は、例えば線状の浅い溝であってもよく、または、線状の印等でもよい。もしくは、折曲部B1でFPC基板1を折曲可能であれば、折曲部B1に特に何もなくてもよい。
第2絶縁部2aおよび第3絶縁部2dは、折曲部B1を境界とする第1絶縁部2cの一方の領域(以下、第1領域と呼ぶ)の側辺から外側に突出するように設けられ、第2絶縁部2bおよび第3絶縁部2eは、折曲部B1を境界とする第1絶縁部2cの他方の領域(以下、第2領域と呼ぶ)の側辺から外側に突出するように設けられる。
第1絶縁部2cの第1領域には、複数(本例では6つ)の開口H1が形成される。また、第1絶縁部2cの第2領域には、複数(本例では6つ)の開口H2が形成される。
ベース絶縁層2の一面には、例えば銅からなる導体層3が形成される。導体層3は、集電部3a,3b、引き出し導体部4a,4bおよび引き出し電極部10a,10bを含む。
集電部3aは、第1絶縁部2cの第1領域上に形成され、集電部3bは、第1絶縁部2cの第2領域上に形成される。集電部3a,3bの各々は矩形状を有し、側辺方向に沿った一対の側辺および端辺方向に沿った一対の端辺を有する。
引き出し導体部4aは、集電部3aの側辺から第1絶縁部2cの第1領域上および第2絶縁部2a上を通って第3絶縁部2d上まで端辺方向に延びるように形成される。引き出し導体部4bは、集電部3bの側辺から第1絶縁部2cの第2領域上および第2絶縁部2b上を通って第3絶縁部2e上まで端辺方向に延びるように形成される。
端辺方向における引き出し導体部4a,4bの長さは、0mmより大きく10mm以下であることが好ましく、0mmより大きく5mm以下であることがより好ましい。
引き出し電極部10aは、第3絶縁部2d上において引き出し導体部4aの先端部と一体的に形成され、引き出し電極部10bは、第3絶縁部2e上において引き出し導体部4bの先端部と一体的に形成される。
引き出し電極部10aの幅は、引き出し導体部4aの幅よりも大きく設定され、引き出し電極部10bの幅は、引き出し導体部4bの幅よりも大きく設定される。ここで、引き出し導体部4a,4bおよび引き出し電極部10a,10bの幅とは、側辺方向における引き出し導体部4a,4bおよび引き出し電極部10a,10bの長さをいう。
ベース絶縁層2の開口H1上における集電部3aの部分には、開口H1よりも径大の開口H11が形成される。ベース絶縁層2の開口H2上における集電部3bの部分には、開口H2よりも径大の開口H12が形成される。
導体層3の集電部3aを覆うように第1絶縁部2cの第1領域上に被覆層6aが形成され、導体層3の集電部3bを覆うように第1絶縁部2cの第2領域上に被覆層6bが形成される。被覆層6a,6bは、炭素を含有した樹脂組成物からなる。具体的には、被覆層6a,6bの材料として、炭素を含有するエポキシまたはポリイミドが用いられる。また、炭素はカーボンブラックに限定されず、黒鉛等の種々の炭素材料を用いることができる。
集電部3aの開口H11内において、被覆層6aはベース絶縁層2の上面に接する。また、集電部3bの開口H12内において、被覆層6bはベース絶縁層2の上面に接する。それにより、開口H11,H12内において集電部3a,3bが露出しない。
導体層3の引き出し導体部4aを覆うように第1絶縁部2cの第1領域上および第2絶縁部2a上にカバー絶縁層8aが形成され、導体層3の引き出し導体部4bを覆うように第1絶縁部2cの第2領域上および第2絶縁部2b上にカバー絶縁層8bが形成される。カバー絶縁層8a,8bは、例えばポリイミドからなる。この場合、引き出し導体部4a,4bが露出しないように、カバー絶縁層8a,8bによって引き出し導体部4a,4bの上面および側面が覆われる。
引き出し電極部10aを覆うように第3絶縁部2d上にめっき層11aが形成され、引き出し電極部10bを覆うように第3絶縁部2e上にめっき層11bが形成される。めっき層11a,11bは、例えばニッケルおよび金からなる。この場合、引き出し電極部10a,10bが露出しないように、めっき層11a,11bによって引き出し電極部10a,10bの上面および側面が覆われる。
第3絶縁部2d、引き出し電極部10aおよびめっき層11aにより引き出し部5aが構成され、第3絶縁部2e、引き出し電極部10bおよびめっき層11bにより引き出し部5bが構成される。
引き出し部5aにおいて、端辺方向に沿った第2絶縁部2aの一辺および他辺の延長線上に一対の折曲部B2が形成される。同様に、引き出し部5bにおいて、端辺方向に沿った第2絶縁部2bの一辺および他辺の延長線上に一対の折曲部B2が形成される。
以下、一対の折曲部B2間における引き出し部5aの部分を内側領域9aと呼び、一対の折曲部B2の外側における引き出し部5aの部分をそれぞれ外側領域7aと呼ぶ。また、一対の折曲部B2間における引き出し部5bの部分を内側領域9bと呼び、一対の折曲部B2の外側における引き出し部5bの部分をそれぞれ外側領域7bと呼ぶ。
本例では、内側領域9aの幅は、一対の外側領域7aの幅の合計とほぼ等しく、内側領域9bの幅は、一対の外側領域7bの幅の合計とほぼ等しい。ここで、内側領域9a,9bおよび外側領域7a,7bの幅とは、側辺方向における内側領域9a,9bおよび外側領域7a,7bの長さをいう。
なお、折曲部B2は、折曲部B1と同様に、例えば線状の浅い溝であってもよく、または、線状の印等でもよい。もしくは、折曲部B2で引き出し部5a,5bを折曲可能であれば、折曲部B2に特に何もなくてもよい。
(2)FPC配線回路基板の製造方法
次に、図1に示したFPC基板1の製造方法を説明する。図2〜図3は、FPC基板1の製造方法を説明するための工程断面図である。なお、図2(a)〜(c)および図3(d)〜(f)の上段には、図1のA−A線断面に相当する箇所における製造工程が示され、下段には、図1のB−B線断面に相当する箇所における製造工程が示される。
まず、図2(a)に示すように、例えばポリイミドからなる絶縁膜20と例えば銅からなる導体膜21を有する2層基材を用意する。絶縁膜20の厚みは5μm以上50μm以下であることが好ましく、12.5μm以上25μm以下であることがより好ましい。導体膜21の厚みは2μm以上70μm以下であることが好ましく、5μm以上35μm以下であることがより好ましい。
次に、図2(b)に示すように、導体膜21上に所定のパターンを有するエッチングレジスト22を形成する。エッチングレジスト22は、例えば、ドライフィルムレジスト等により導体膜21上にレジスト膜を形成し、そのレジスト膜を所定のパターンで露光し、その後、現像することにより形成される。
次に、図2(c)に示すように、エッチングにより、エッチングレジスト22の下の領域を除く導電膜21の領域を除去する。次に、図3(d)に示すように、エッチングレジスト22を剥離液により除去する。これにより、絶縁膜20上に集電部3a,3b、引き出し導体部4a,4b(図1)および引き出し電極部10a,10bが形成される。
続いて、図3(e)に示すように、集電部3a,3bを覆うように、絶縁膜20上に例えばカーボンブラックを含有する樹脂組成物からなる被覆層6a,6bを形成する。被覆層6a,6bの厚みは0.2μm以上50μm以下であることが好ましく、5μm以上30μm以下であることがより好ましい。
また、引き出し導体部4a,4b(図1)を覆うようにカバー絶縁層8a,8b(図1)を形成する(図1)。カバー絶縁層8a,8bの厚みは0.2μm以上50μm以下であることが好ましく、5μm以上30μm以下であることがより好ましい。
また、引き出し電極部10a,10bを覆うように例えばニッケルめっき層および金めっき層からなるめっき層11a,11bを形成する。めっき層11a,11bのニッケルめっき層の厚みは0.3μm以上8μm以下であることが好ましく、0.5μm以上6μm以下であることがより好ましい。金めっき層の厚みは0.03μm以上1μm以下であることが好ましく、0.05μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。
次に、図3(f)に示すように、絶縁膜20が所定の形状に切断されることにより、FPC基板1が完成する。
なお、図2および図3では、サブトラクティブ法により、導体層3(集電部3a,3b、引き出し導体部4a,4bおよび引き出し電極部10a,10b)を形成する場合について説明したが、これに限定されず、セミアディティブ法等の他の方法を用いて導体層3を形成してもよい。
(3)FPC基板を用いた燃料電池
次に、上記のFPC基板1を用いた燃料電池について説明する。図4(a)は、上記のFPC基板1を用いた燃料電池の外観斜視図であり、図4(b)は、折曲された状態の引き出し部5aの断面図である。図5は、燃料電池内における作用を説明するための図である。
図4(a)に示すように、燃料電池30は、半体31a,31bからなる直方体状の筐体31を有する。FPC基板1は、導体層3(図1)が形成された一面を内側にしてベース絶縁層2が図1の折曲部B1に沿って折曲された状態で半体31a,31bにより狭持される。
FPC基板1の引き出し部5a,5bは、半体31a,31bの間から外側に引き出される。それにより、引き出し部5a,5bが筐体31の外側に露出した状態になる。この場合、引き出し部5a,5bが互いに重ならないように、引き出し部5a,5bの位置が設定される。
引き出し部5a,5bは、それぞれ一対の折曲部B2に沿って折曲される。具体的には、図4(b)に示すように、内側領域9aの下面に両面粘着テープ4が貼付され、一対の外側領域7aが両面粘着テープ4を介して内側領域9aの下面にそれぞれ重なるように、引き出し部5aが折曲部B2に沿って山折りされる。上記のように、内側領域9aの幅は、一対の外側領域7aの幅の合計とほぼ等しい。それにより、外側領域7aが互いに重なることなく、内側領域9aの下面が一対の外側領域7aにより覆われた状態になる。その状態で、第3絶縁部2dの内側領域9aの部分と第3絶縁部2dの外側領域7aの部分とが両面粘着テープ4を介して接着される。
引き出し部5bも同様に、折曲部B2に沿って折曲された状態で両面粘着テープ4により接着される。
この場合、引き出し部5aのめっき層11aの全体および引き出し部5bの全体が露出した状態になる。その露出しためっき層11a,11bに、外部回路の端子が接続される。なお、上記のように、引き出し部5a,5bは、互いに重ならないように配置される。それにより、外部回路の端子と引き出し部5a,5bとを容易にかつ確実に接続することができる。それにより、外部回路とFPC基板1との接続信頼性が確保される。
図5に示すように、筐体31内において、折曲されたFPC基板1の集電部3aおよび集電部3bの間には、電極膜35が配置される。電極膜35は燃料極35a、空気極35bおよび電解質膜35cからなる。燃料極35aは電解質膜35cの一面に形成され、空気極35bは電解質膜35cの他面に形成される。電極膜35の燃料極35aはFPC基板1の集電部3bに対向し、空気極35bはFPC基板1の集電部3aに対向する。
電極膜35の燃料極35aには、FPC基板1の開口H2,H12を通して燃料が供給される。本実施の形態では、燃料としてメタノールを用いる。電極膜35の空気極35bには、FPC基板1の開口H1,H11を通して空気が供給される。この場合、燃料極35aにおいて、メタノールが水素イオンと二酸化炭素とに分解され、電子が生成される。
FPC基板1の被覆層6a,6bは炭素を含有するので、電極膜35と集電部3aとの間の導電性が確保されている。そのため、燃料極35aで生成された電子が、FPC基板1の集電部3bから引き出し導体部8b(図1)を介して引き出し電極部10b(図4(a))に導かれる。メタノールから分解された水素イオンは、電解質膜35cを透過して空気極35bに達する。空気極35bにおいて、引き出し電極部10a(図4(a))から引き出し導体部8a(図1)を介して集電部3aに導かれた電子を消費しつつ水素イオンと酸素とが反応し、水が生成される。このようにして、引き出し部5a,5bに接続された外部回路に電力が供給される。
(4)本実施の形態の効果
引き出し電極部10a,10bに電流が流れる場合、引き出し電極部10a,10bの発熱は、引き出し電極部10a,10bの抵抗値が高いほど大きくなる。引き出し電極部10a,10bの抵抗値は、電流が流れる方向に対して垂直な引き出し電極部10a,10bの断面(図1(c)の断面)の面積に反比例する。そのため、引き出し電極部10a,10bの幅が小さいほど、引き出し電極部10a,10bの発熱が大きくなる。
そこで、本実施の形態のFPC基板1では、引き出し電極部10aの幅が、引き出し導体部4aの幅よりも大きく設定され、引き出し電極部10bの幅が、引き出し導体部4bの幅よりも大きく設定される。この場合、引き出し電極部10a,10bの抵抗値を十分に低くすることができる。
それにより、引き出し電極部10a,10bでの発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部10a,10bの発熱によって燃料電池30の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部10a,10bの発熱によって引き出し電極部10a,10bの周辺部分が変形することを防止することができる。
また、本実施の形態のFPC基板1では、引き出し部5a,5bが折曲部B2に沿って折曲される。これにより、引き出し部5a,5bの占有スペースが低減される。その結果、FPC基板1を用いた燃料電池30の配置の自由度が向上する。
(5)引き出し部の変形例
以下、引き出し部5a,5bの変形例について説明する。図6、図7および図8は、引き出し部5aの第1、第2および第3の変形例を示す平面図および断面図である。引き出し部5bは、図6〜図8の引き出し部5aと同様の構成を有する。
(5−1)第1の変形例
図6に示す引き出し部5aが図1の引き出し部5aと異なるのは、次の点である。
図6の例では、1つの外側領域7aのみが内側領域9aの一方側に設けられる。外側領域7aの幅は、内側領域9aの幅とほぼ等しく設定される。
図6(b)に示すように、内側領域9aの下面に両面粘着テープ4が貼付され、外側領域7aが両面粘着テープ4を介して内側領域9aの下面に重なるように、引き出し部5aが折曲部B1に沿って折曲される。この場合、内側領域9aの下面が1つの外側領域7aにより覆われた状態になる。その状態で、第3絶縁部2dの内側領域9aの部分と第3絶縁部2dの外側領域7aの部分とが両面粘着テープ4を介して接着される。
本例においても、引き出し電極部10aの幅が、引き出し導体部4aの幅よりも大きく設定され、引き出し電極部10bの幅が、引き出し導体部4bの幅よりも大きく設定される。それにより、引き出し電極部10a,10bの抵抗値を十分に低くすることができる。
したがって、引き出し電極部10a,10bでの発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部10a,10bの発熱によって燃料電池30の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部10a,10bの発熱によって引き出し電極部10a,10bの周辺部分が変形することを防止することができる。
また、引き出し部5a,5bが折曲部B2に沿って折曲されることにより、引き出し部5a,5bの占有スペースが低減される。その結果、FPC基板1を用いた燃料電池30の配置の自由度が向上する。
(5−2)第2の変形例
図7に示す引き出し部5aが図6の引き出し部5aと異なるのは、次の点である。図7の例では、外側領域7aの幅が、内側領域9aの幅の2倍に設定される。
また、外側領域7aを二等分するように端辺方向に沿って折曲部B3が設けられる。以下、折曲部B2と折曲部B3との間の外側領域7aの領域を中間領域71と呼び、折曲部B3の外側の外側領域7aの領域を端部領域72と呼ぶ。
なお、折曲部B3は、折曲部B1,B2と同様に、例えば線状の浅い溝であってもよく、または、線状の印等でもよい。あるいは、折曲部B2で引き出し部5a,5bを折曲可能であれば、折曲部B3に特に何もなくてもよい。
図7(b)に示すように、内側領域9aの下面に両面粘着テープ4aが貼付され、中間領域71が両面粘着テープ4aを介して内側領域9aの下面に重なるように、引き出し部5aが折曲部B2に沿って山折りされる。その状態で、第3絶縁部2dの内側領域9aの部分と第3絶縁部2dの中間領域71の部分とが両面粘着テープ4aを介して接着される。
さらに、中間領域71の下面に両面粘着テープ4bが貼付され、端部領域72が両面粘着テープ4bを介して中間領域71の下面に重なるように、引き出し部5aが折曲部B3に沿って谷折りされる。その状態で、めっき層11aの中間領域71の部分とめっき層11aの端部領域72の部分とが両面粘着テープ4bを介して接着される。
この場合、めっき層11a,11bの内側領域9aの部分が露出した状態になる。その露出しためっき層11a,11bの部分に、外部回路の端子が接続される。
また、図7(a)の引き出し部5aが、次のように折曲されてもよい。図7(c)には、引き出し部5aの他の折曲例が示される。
図7の例では、中間領域71の下面に両面粘着テープ4dが貼付され、中間領域71と端部領域72とが両面粘着テープ4dを介して互いに重なるように、引き出し部5aが折曲部B3に沿って山折りされる。その状態で、第3絶縁部2dの端部領域72の部分と第3絶縁部2dの中間領域71の部分とが両面粘着テープ4dを介して接着される。
さらに、内側領域9aの下面に両面粘着テープ4cが貼付され、中間領域71および端部領域72が両面粘着テープ4cを介して内側領域9aの下面に重なるように、引き出し部5aが折曲部B2に沿って山折りされる。その状態で、第3絶縁部2dの内側領域9aの部分とめっき層11aの端部領域72の部分とが両面粘着テープ4cを介して接着される。
この場合、めっき層11a,11bの内側領域9aの部分および中間領域71の部分が露出した状態になる。その露出しためっき層11a,11bの部分に、外部回路の端子が接続される。
本例においても、引き出し電極部10aの幅が、引き出し導体部4aの幅よりも大きく設定され、引き出し電極部10bの幅が、引き出し導体部4bの幅よりも大きく設定される。それにより、引き出し電極部10a,10bの抵抗値を十分に低くすることができる。
また、上記の図6の例と比べて、引き出し電極部10aの幅がより大きい。それにより、引き出し電極部10a,10bの抵抗値をより十分に低くすることができる。
したがって、引き出し電極部10a,10bでの発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部10a,10bの発熱によって燃料電池30の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部10a,10bの発熱によって引き出し電極部10a,10bの周辺部分が変形することを防止することができる。
また、引き出し部5a,5bが折曲部B2,B3に沿って折曲されることにより、引き出し部5a,5bの占有スペースが低減される。その結果、FPC基板1を用いた燃料電池30の配置の自由度が向上する。
(5−3)第3の変形例
図8に示す引き出し部5aが図1の引き出し部5aと異なるのは、次の点である。図8の例では、内側領域9aの幅と外側領域7aの各々の幅とが互いにほぼ等しい。
図8(b)に示すように、内側領域9aの下面に両面粘着テープ4eが貼付され、一方の外側領域7aが両面粘着テープ4eを介して内側領域9aの下面に重なるように、引き出し部5aが一方の折曲部B2に沿って山折りされる。その状態で、第3絶縁部2dの内側領域9aの部分と第3絶縁部2dの一方の内側領域9aの部分とが両面粘着テープ4eを介して接着される。
さらに、一方の外側領域7aの下面に両面粘着テープ4fが貼付され、他方の外側領域7aが両面粘着テープ4fを介して一方の外側領域7aの下面に重なるように、引き出し部5aが他方の折曲部B2に沿って山折りされる。その状態で、めっき層11aの一方の外側領域7aの部分と第3絶縁部2dの他方の外側領域7aの部分とが両面粘着テープ4fを介して接着される。
この場合、めっき層11a,11bの内側領域9aの部分および一方の外側領域7aの部分が露出した状態になる。その露出しためっき層11a,11bの部分に、外部回路の端子が接続される。
本例においても、引き出し電極部10aの幅が、引き出し導体部4aの幅よりも大きく設定され、引き出し電極部10bの幅が、引き出し導体部4bの幅よりも大きく設定される。それにより、引き出し電極部10a,10bの抵抗値を十分に低くすることができる。
また、上記の図1の例と比べて、引き出し電極部10aの幅がより大きい。それにより、引き出し電極部10a,10bの抵抗値をより十分に低くすることができる。
したがって、引き出し電極部10a,10bでの発熱を抑制することができる。その結果、引き出し電極部10a,10bの発熱によって燃料電池30の電力発生効率が低下することを防止することができる。また、引き出し電極部10a,10bの発熱によって引き出し電極部10a,10bの周辺部分が変形することを防止することができる。
また、引き出し部5a,5bが折曲部B2に沿って折曲されることにより、引き出し部5a,5bの占有スペースが低減される。その結果、FPC基板1を用いた燃料電池30の配置の自由度が向上する。
(6)他の変形例
図9は、FPC基板1の他の変形例を示す平面図である。図9に示すFPC基板1aが図1のFPC基板1と異なるのは、次の点である。
図9の例では、第1絶縁部2cの第1領域の側辺から外側に突出するように第4絶縁部2gが設けられ、第2領域の側辺から外側に突出するように第4絶縁部2hが設けられる。第4絶縁部2g,2hの幅は、外側に向かって漸次大きくなるように設定される。ここで、第4絶縁部2g,2hの幅とは、側辺方向における第4絶縁部2g,2hの長さをいう。
第4絶縁部2g,2hの先端部に第3絶縁部2d,2eが設けられる。第3絶縁部2d,2eの幅は、第4絶縁部2g,2hの先端部の幅と等しい。
第1絶縁部2cの側辺に近接するように集電部3a,3bがそれぞれ設けられる。集電部3a,3bを覆うように第1絶縁部2c上に被覆層6a,6bがそれぞれ設けられる。集電部3a,3bの側辺から第1絶縁部2c上および第4絶縁部2g,2h上を通って第3絶縁部2d,2e上まで延びるように連結導体部14a,14bがそれぞれ形成される。
連結導体部14a,14bの幅は、外側に向かって漸次大きくなるように設定される。ここで、連結導体部14a,14bの幅とは、側辺方向における連結導体部14a,14bの長さをいう。なお、端辺方向における連結導体部14a,14bの長さは、より小さいことが好ましい。それにより、連結導体部14a,14bにおける抵抗値をより低くすることができる。
第3絶縁部2d,2e上において連結導体部14a、14bの先端部と一体的に引き出し電極部10a,10bが形成される。引き出し電極部10a,10bおよび第4絶縁部2g,2h上の連結導体部14a、14bの部分を覆うように、第3絶縁部2d,2e上および第4絶縁部2g,2h上にめっき層11a,11bがそれぞれ形成される。
本例においては、第1絶縁部2c上に設けられる連結導体部14a,14bの部分により引き出し導体部15a,15bがそれぞれ構成される。また、第4絶縁部2g,2h上に設けられる連結導体部14a,14bの部分および引き出し電極部10a,10bにより引き出し電極部16a,16bがそれぞれ構成される。この場合、引き出し電極部16a,16bの最大幅が引き出し導体部15a,15bの最大幅よりも大きい。
また、第3絶縁部2d,2e、第4絶縁部2g,2h、引き出し導体部15a,15bおよび引き出し電極部16a,16bにより引き出し部17a,17bがそれぞれ構成される。
第1絶縁部2cの側辺に対して傾斜する第4絶縁部2gの2辺と第1絶縁部2cの側辺との交差部をそれぞれ通って端辺方向に延びるように、引き出し部17aに一対の折曲部B2が設けられる。同様に、第1絶縁部2cの側辺に対して傾斜する第4絶縁部2hの2辺と第1絶縁部2cの側辺との交差部を通って端辺方向に延びるように、引き出し部17bに一対の折曲部B2が設けられる。引き出し部17a,17bは、一対の折曲部B2に沿ってそれぞれ折曲される。
このような構成により、引き出し導体部15a,15bにおける抵抗値を低くすることができる。それにより、引き出し導体部15a,15bにおける発熱を抑制することができる。
(7)実施例および比較例
(7−1)実施例1
実施例1として、被覆層6a,6b、カバー絶縁層8a,8bおよびめっき層11a,11bが設けられない点を除いて図1と同様の構成を有するFPC基板1を作製した。
なお、ベース絶縁層2の材料としてポリイミドを用い、導体層3の材料として銅を用いた。また、ベース絶縁層2の厚みを25μmとし、導体層3の厚みを35μmとした。
また、引き出し導体部4a,4bの幅を7mmとし、引き出し電極部10a,10bの幅を14mmとし、引き出し電極部10a,10bの端辺方向の長さを60mmとした。
このFPC基板1において、図4(b)に示したように、引き出し部5a,5bを折曲部B2に沿って折曲した状態で両面粘着テープ4により固定した。
(7−2)実施例2
実施例2として、引き出し部5a,5bが図6(a)に示した構成を有する点を除いて実施例1と同様のFPC基板1を作製した。
なお、引き出し導体部4a,4bの幅を7mmとし、引き出し電極部10a,10bの幅を14mmとし、引き出し電極部10a,10bの端辺方向の長さを60mmとした。
このFPC基板1において、図6(b)に示したように、引き出し部5a,5bを折曲部B2に沿って折曲した状態で両面粘着テープ4により固定した。
(7−3)実施例3
実施例3として、引き出し部5a,5bが図7(a)に示した構成を有する点を除いて実施例1と同様のFPC基板1を作製した。
なお、引き出し導体部4a,4bの幅を7mmとし、引き出し電極部10a,10bの幅を21.3mmとし、引き出し電極部10a,10bの端辺方向の長さを60mmとした。
このFPC基板1において、図7(b)に示したように、引き出し部5a,5bを折曲部B2,B3に沿って折曲した状態で両面粘着テープ4a,4bにより固定した。
(7−4)実施例4
実施例4として、引き出し部5a,5bが図7(a)に示した構成を有する点を除いて実施例1と同様のFPC基板1を作製した。
なお、引き出し導体部4a,4bの幅を7mmとし、引き出し電極部10a,10bの幅を21.3mmとし、引き出し電極部10a,10bの端辺方向の長さを60mmとした。
このFPC基板1において、図7(c)に示したように、引き出し部5a,5bを折曲部B2,B3に沿って折曲した状態で両面粘着テープ4c,4dにより固定した。
(7−5)実施例5
実施例5として、引き出し部5a,5bが図8(a)に示した構成を有する点を除いて実施例1と同様のFPC基板1を作製した。
なお、引き出し導体部4a,4bの幅を7mmとし、引き出し電極部10a,10bの幅を21.3mmとし、引き出し電極部10a,10bの端辺方向の長さを60mmとした。
このFPC基板1において、図8(b)に示したように、引き出し部5a,5bを折曲部B2,B3に沿って折曲した状態で両面粘着テープ4e,4fにより固定した。
(7−6)比較例
比較例として、引き出し電極部10a,10bの幅を引き出し導体部4a,4bと等しく7mmとした点を除いて実施例1と同様のFPC基板1を作製した。
(7−7)評価
実施例1〜5および比較例のFPC基板1において、引き出し電極部10a,10bに5Aの電流を5分間流し、その後の引き出し電極部10a,10bの温度を測定した。なお、引き出し電極部10a,10bの初期温度は20℃であった。
実施例1のFPC基板1では、電流を流した後の引き出し電極部10a,10bの温度の平均値が25.3℃であった。実施例2のFPC基板1では、電流を流した後の引き出し電極部10a,10bの温度の平均値が25.3℃であった。実施例3のFPC基板1では、電流を流した後の引き出し電極部10a,10bの温度の平均値が24.0℃であった。実施例4のFPC基板1では、電流を流した後の引き出し電極部10a,10bの温度の平均値が24.0℃であった。実施例5のFPC基板1では、電流を流した後の引き出し電極部10a,10bの温度の平均値が25.3℃であった。
一方、比較例のFPC基板1では、電流を流した後の引き出し電極部10a,10bの温度の平均値が33.0℃であった。
このように、実施例1〜5のFPC基板1では、電流を流す前後の引き出し電極部10a,10bの温度差が4.0〜5.3℃であった。一方、比較例のFPC基板1では、電流を流す前後の引き出し電極部10a,10bの温度差が13.0℃であった。
このことから、引き出し電極部10a,10bの幅が引き出し導体部4a,4bの幅よりも大きく設定されることにより、引き出し電極部10a,10bでの発熱が十分に抑制されることがわかった。それにより、引き出し電極部10a,10bの発熱によって燃料電池30の電力発生効率が低下することを防止することができるとともに、引き出し電極部10a,10bの発熱によって引き出し電極部10a,10bの周辺部分が変形することを防止することができることがわかった。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、FPC基板1が配線回路基板の例であり、導体層3が導体層の例であり、集電部3a,3bが集電部の例であり、引き出し導体部4a,4b,15a,15bが引き出し導体部の例であり、引き出し電極部10a,10b,16a,16bが引き出し電極部の例であり、端辺方向が引き出し導体部の延出方向の例であり、内側領域9a,9bが第1の部分の例であり、中間領域71が第2の部分の例であり、端部領域72が第3の部分の例であり、外側領域7a,7bが第4の部分の例であり、集電部3aが第1の集電部の例であり、集電部3bが第2の集電部の例であり、引き出し導体部4aが第1の引き出し導体部の例であり、引き出し導体部4bが第2の引き出し導体部の例であり、引き出し電極部10aが第1の引き出し電極部の例であり、引き出し電極部10bが第2の引き出し電極部の例であり、電極膜35が電池要素の例であり、筐体31が筺体の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、燃料電池に用いる種々の配線回路基板に有効に利用できる。
1 FPC基板
2 ベース絶縁層
2a,2b 第2絶縁部
2c 第1絶縁部
2d,2e 第3絶縁部
3 導体層
3a,3b 集電部
4a,4b 引き出し導体部
5a,5b 引き出し部
6a,6b 被覆層
7a,7b 外側領域
8a,8b カバー絶縁層
9a,9b 内側領域
10a,10b 引き出し電極部
11a,11b めっき層
20 絶縁膜
21 導体膜
22 エッチングレジスト
23 被覆膜
31 筐体
31a,31b 半体
35 電極膜
35a 燃料極
35b 空気極
35c 電解質膜
71 中間領域
72 端部領域
B1,B2 折曲部
H1,H2,H11,H12 開口

Claims (10)

  1. 燃料電池に用いられる配線回路基板であって、
    絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた導体層とを備え、
    前記導体層は、
    集電部と、
    前記集電部から延出する引き出し導体部と、
    前記引き出し導体部の先端部に設けられた引き出し電極部とを有し、
    前記引き出し電極部の最大幅が、前記引き出し導体部の最大幅よりも大きいことを特徴とする配線回路基板。
  2. 前記引き出し電極部は、前記引き出し導体部の延出方向に略平行な一または複数の線に沿って折曲可能に構成されたことを特徴とする請求項1記載の配線回路基板。
  3. 前記引き出し電極部は、
    前記引き出し導体部と等しい幅を有するとともに前記引き出し導体部から前記延出方向に延びる第1の部分と、
    前記第1の部分の一方側に設けられる第2の部分とを有し、
    前記第1の部分と前記第2の部分との境界線に沿って折曲可能に構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の配線回路基板。
  4. 前記第2の部分の幅は、前記第1の部分の幅と等しいことを特徴とする請求項3記載の配線回路基板。
  5. 前記引き出し電極部は、
    前記第2の部分のさらに一方側に設けられ、前記第1の部分と等しい幅を有する第3の部分をさらに有し、
    前記第2の部分と前記第3の部分との境界線に沿って折曲可能に構成されたことを特徴とする請求項4記載の配線回路基板。
  6. 前記引き出し電極部は、
    前記第1の部分の他方側に設けられる第4の部分をさらに有し、
    前記第1の部分と前記第4の部分との境界線に沿って折曲可能に構成されたことを特徴とする請求項3記載の配線回路基板。
  7. 前記第2の部分の幅および前記第4の部分の幅の合計は、前記第1の部分の幅と等しいことを特徴とする請求項6記載の配線回路基板。
  8. 前記第2の部分および前記第4の部分の各々の幅は、前記第1の部分の幅と等しいことを特徴とする請求項6記載の配線回路基板。
  9. 燃料電池に用いられる配線回路基板であって、
    絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた導体層とを備え、
    前記導体層は、
    第1および第2の集電部と、
    前記第1および第2の集電部からそれぞれ延出する第1および第2の引き出し導体部と、
    前記第1および第2の引き出し導体部の先端部にそれぞれ設けられた第1および第2の引き出し電極部とを有し、
    前記絶縁層および前記導体層は、前記導体層が内側に位置するように前記第1および第2の集電部の間で折曲可能に構成され、
    前記第1および第2の引き出し電極部の最大幅が、それぞれ前記第1および第2の引き出し導体部の最大幅よりも大きいことを特徴とする配線回路基板。
  10. 電池要素と、
    請求項9記載の配線回路基板と、
    前記配線回路基板および前記電池要素を収容する筐体とを備え、
    前記配線回路基板は、前記電池要素を前記第1の集電部と前記第2の集電部との間に挟んだ状態で前記筐体内に収容されるとともに、前記第1および第2の引き出し電極部が互いに重ならないように前記筐体から外部に引き出されたことを特徴とする燃料電池。
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