JP2011062749A - タービンエンジン部品を形成する超合金組成物及び方法 - Google Patents

タービンエンジン部品を形成する超合金組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 γ′強化特性及び延性を向上させたニッケル基超合金を提供する。
【解決手段】 約15〜約20wt%のCoと、約10〜約19wt%のCrと、約2.5〜約3.4wt%のAlと、約0.5wt%未満のTaと、約1.0wt%未満のMoと、約0.06wt%未満のZrと、約0.04wt%未満のBと、約1.1〜約1.5wt%のNbと、約3.0〜約3.9wt%のTiと、約3〜約5wt%のWと、約0.03〜約0.07wt%のCと、残部のNiとを含み、アルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルが合計9〜14原子百分率の量で合金中に存在するニッケル基組成物。
【選択図】 図2

Description

本発明はタービンエンジンの部品の分野に関する。特に、本開示は、超合金組成物、及び超合金組成物を使用して修理又は加工する部品に関する。
ガスタービンエンジンの効率は、一部には、エンジンのタービンセクションのタービンブレード又はバケットとシュラウドとの間で燃焼ガスが漏洩する量の程度に依存する。その間隙を最小限に抑えるために、先端には、一般に、精密な機械加工が行われる。しかし、機械加工公差、部品間の熱膨張差及び動的作用によって、通常、先端とシュラウド間にある程度のラビングが起きる。
ラビング接触によって、フィールドでの長時間運用の後など、ブレードの母材が露出して、一般に、ブレードの腐蝕及び/又は酸化に至る。腐蝕又は酸化が進むと、ブレードとシュラウド間の漏洩が増加し、その結果、性能及び効率の低下を生じる。ブレード又はバケットなどのタービン部品の相対コストの観点から、交換に対してコスト効果のある選択肢として、磨耗した部品を修理することが一般的になった。周知の修理技法では、ブレードを最初又はほぼ最初の幾何学的形状に回復するために、溶接可能な超合金組成物で形成された溶接ワイヤが「肉盛」法に使用される。例えば、ニッケル基超合金溶接ワイヤを、タングステンアーク溶接法において、ニッケル基超合金ブレードの先端領域の上で多パス溶接を行うことによって使用することができる。溶接後、先端領域は機械仕上げされる。
更に、γ′強化型ニッケル基超合金などのニッケル基超合金が、燃焼器、並びにタービンノズル又はベーン及びバケット又はブレードを含むガスタービンエンジンのいくつかの高温部品を形成又は製造するために広く使用されている。高温超合金部品はしばしば単一鋳造によって形成することもできるが、超合金部品を溶接によって製造することが好ましい、又はその必要がある状況が存在する。例として、翼形部は、単結晶(SX)超合金から形成され、内側及び外側バンド鋳造物は、異なる超合金から形成され、又は例えば等軸晶などの異なる微細構造を有する、高圧タービンノズルアセンブリでは、翼形部は、溶接又は他の適切な方法によってバンドと組み立てられる。そのような部品は、一般に、溶接工程に続く冷却中に生じる残留応力を緩和するために、溶接後、熱的に応力緩和を行わなければならない。γ′強化型ニッケル基超合金から形成されている場合、熱処理は硬化性γ′相の部分を溶解することによって応力緩和を行う。一般に、熱処理パラメータは、超合金の組成、残留応力の緩和量及び必要な溶解度、炉の構造、部品の形状、並びに多くの他の因子によって変わる。
適切な予防措置をすべて取ったとしても、γ′強化型ニッケル基超合金鋳造物の構造溶接では、溶接からの冷却及び溶接後の熱処理において、溶体化熱処理に続いてγ′相を再析出させる時効中などに、歪時効亀裂が形成されることが知られている。これらの亀裂の原因は、少なくとも部分的には、溶接及び時効サイクル中に生じる残留応力による。亀裂発生は、特に、かなりの量(3重量パーセント以上)のアルミニウム及び/又はチタンを含む高γ′強化型ニッケル基超合金から形成された鋳造物を溶接した後に起こり易い。アルミニウム及びチタンは、ニッケル基超合金の強度を増加するが、又延性を低下させもするγ′相を形成する主要な元素である。その種の超合金を溶接するには高電力レベルが必要とされる可能性があり、それは、大量の鋳物を消耗し、溶接体積の収縮により高残留応力が発生することの結果として、並びに溶接物中のγ′形成元素が高レベルであることの結果として、亀裂の発生を助長し得る。亀裂発生の可能性は、溶接される鋳造物が、例えば化学組成、結晶構造、熱膨張率及び他の材料パラメータに関して異なる材料から形成されている場合には更に高くなる。
亀裂の発生のし易さの結果として、溶接によって製造しなければならない部品は、しばしば、高γ′強化型ニッケル基超合金からは形成せず、代わりに他の高温超合金から形成し、或いは、締結具又は鑞付けによって接合することに限定されている。しかし、締結具を使用するとフランジが必要であり、鑞付けは大きな接触面(接合面)を通常必要とし、その両方とも重量を増加させることになる。更に、これらの組立て方法は、精密な取り付け間隙を確保するために厳密にコントロールしなければならない機械加工を必要とする。最後に、亀裂の無い溶接物が成功裏に製造されても、弱い接触面接合、大きな接合間隙を含み、用いられる特定の鑞付け充填材によっては特性の劣化を含む様々な不都合が生じ得る。
ニッケル基超合金の組成は、特性の望ましい組合せを達成するためにいくつかの重要な合金元素の濃度をコントロールすることによって特徴付けられる。ガスタービン用途に用いるために、そのような特性には、上記で指摘した溶接性に加えて、高温クリープ強度、酸化及び腐蝕耐性、低サイクル疲労耐性、相安定性及び鋳造性が含まれる。超合金の望ましい特性のいずれか1つを最適化しようとすると、しばしば、他の特性に悪影響が及ぶ。
米国特許出願公開第2007/0241169号明細書
いくつかの溶接用合金が知られているが、更に改良された溶接用合金、特にニッケル基超合金部品の製造及び修理用のニッケル基溶接用合金が引き続き求められている。これに関し、本発明者らは、γ′強化特性及び延性を向上させたニッケル基超合金の必要性を認識してきた。高γ′ベース合金の物理的特性に適合する合金を得ることも望ましく、それによって、溶接物の低サイクル疲労(LCF)特性が改善される。
例示的実施形態では、
約15〜約20wt%のCoと、
約10〜約19wt%のCrと、
約2.5〜約3.4wt%のAlと、
約0.5wt%未満のTaと、
約1.0wt%未満のMoと、
約0.06wt%未満のZrと、
約0.04wt%未満のBと、
約1.1〜約1.5wt%のNbと、
約3.0〜約3.9wt%のTiと、
約3〜約5wt%のWと、
約0.03〜約0.07wt%のCと、
残部のNiと
を含み、
アルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルが合計9〜14原子百分率の量で合金中に存在する超合金組成物が開示されている。
別の例示的実施形態では、
約15〜約20wt%のCoと、
約10〜約19wt%のCrと、
約2.5〜約3.4wt%のAlと、
約0.5wt%未満のTaと、
約1.0wt%未満のMoと、
約0.06wt%未満のZrと、
約0.04wt%未満のBと、
約1.1〜約1.5wt%のNbと、
約3.0〜約3.9wt%のTiと、
約3〜約5wt%のWと、
約0.03〜約0.07wt%のCと、
残部のNiと
を含む部分であって、
アルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルが合計9〜14原子百分率の量で合金中に存在する部分を有する部品が開示されている。
更に別の例示的実施形態では、第1の材料から形成された第1の部品を用意し、第2の材料を第1の材料に溶接技法によって接合することを含む溶接プロセスが開示されている。第2の材料は、
約15〜約20wt%のCoと、
約10〜約19wt%のCrと、
約2.5〜約3.4wt%のAlと、
約0.5wt%未満のTaと、
約1.0wt%未満のMoと、
約0.06wt%未満のZrと、
約0.04wt%未満のBと、
約1.1〜約1.5wt%のNbと、
約3.0〜約3.9wt%のTiと、
約3〜約5wt%のWと、
約0.03〜約0.07wt%のCと、
残部のNiと
を含み、
アルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルが合計9〜14原子百分率の量でその合金中に存在する。
本開示の1つの利点には、γ′強化及び延性が向上したニッケル基超合金が含まれる。
本開示の別の利点は、高γ′ベース合金の物理的特性に適合するニッケル基超合金を供給し、それによって、溶接物の低サイクル疲労(LCF)特性を改善することである。
本開示の他の特徴及び利点は、本開示の原理を例として示す添付図面に即した、好ましい実施形態のより詳細な以下の説明から明らかになるであろう。
修理済みの、タービンエンジンの高圧状態のタービンバケットの立面透視図である。 ガスタービンエンジンのタービンノズルアセンブリの透視図である。
可能な限り、諸図面を通して同じ部品を表すのには同じ参照番号が使用される。
本開示の実施形態は、部品の修理用合金、磨耗した部品上に修理領域を形成する方法、新たな部品構造を製造する方法、並びに部品を修理及び/又は製造するための組成物を提供する。本開示の別の実施形態は、タービンエンジン部品の修理用合金、磨耗したタービン部品上に修理領域を形成する方法、新たなタービン部品構造を製造する方法、並びにタービンエンジン部品を修理及び/又は製造するための溶接用組成物を提供する。タービン部品は、通常、引張強度、クリープ耐性及び耐蝕性に関する高温特性で知られているニッケル基又はコバルト基超合金などの超合金材料から形成される。
高レベルの主要なγ′形成元素(アルミニウム、チタン、タンタル及びニオブ)を含む析出強化型ニッケル基超合金は、溶接プロセス中又はその後の凝固収縮、熱間割れ及び亀裂、並びに、溶接後の真空熱処理中のγ′(γρ)析出(主としてNi3(Al、Ti))による歪時効亀裂を含む特徴的な現象により、溶接が困難であることが分かっている。そのような合金の例は、IN−738として市場で知られているニッケル基合金である。様々なガスタービン部品の要件に合致する改良されたγ′強化型ニッケル基超合金が、本願の譲受人に譲渡された、Kingらによる米国特許第6,902,633号に開示されている。開示された合金は、重量で、約15.0〜約17.0%のクロム、約7.0〜約10.0%のコバルト、約1.0〜約2.5%のモリブデン、約2.0〜約3.2%のタングステン、約0.6〜約2.5%のコロンビウム(ニオブ)、1.5%未満のタンタル、約3.0〜約3.9%のアルミニウム、約3.0〜約3.9%のチタン、約0.005〜約0.060%のジルコニウム、約0.005〜約0.030%のホウ素、約0.07〜約0.15%の炭素及び残部のニッケル及び不純物を含む。この合金は、IN−738に匹敵する特性を有するが、タンタルを減少し又は完全に削除することができる化学組成を有することを意図してKingらによって開示された。これらの目的は達成されたが、この合金とIN−738との間に溶接性及び鋳造性における顕著な差は無い。
IN−939及びGTD−222などの他のγ′強化型超合金は、IN−738より容易に溶接できる傾向がある。しかし、これら溶接可能な合金の高温特性は通常限定されている。IN−939は、特に高温に長期間曝されるとイータ(η)相を形成し易い。イータ相は鋳造物に亀裂を生じさせることが知られており、それは機械的特性に有害に働く。更に、2005年11月1日出願の米国特許出願第11/163,847号から公開され、本願の譲受人に譲渡された2007年5月3日公開の米国特許出願公開第2007/0095441 A1号に開示されているGTD−161など、最近開発された鋳造性及び微細構造安定性が向上したγ′強化型超合金に関して、有効な溶接用組成物が開発されていない。米国特許出願公開第2007/0095441 A1号は参照により全体が本明細書に組み込まれるものとする。
一実施形態では、本開示の組成物は、当技術分野で周知のあらゆる技法によって溶接ワイヤに形成することができる。その溶接ワイヤは高温ガス通路部品を修理又は製造するために使用することができる。例えば、溶接用組成物は、作動中にタービン構造から摩滅した材料に代わる充填材として使用することができる。別の例では、溶接ワイヤは、タービンノズルの側壁をエアファイルに溶接するために使用することができる。別の例では、溶接ワイヤは、別々の単一翼形部鋳造物を一体に溶接して複合構成を形成するために使用することができる。更に別の例では、溶接ワイヤは鋳造物救済工程に使用することができる。更に別の例では、溶接ワイヤは、タービン高温ガス通路部品の鋳造後の加工工程で鋳造物コア孔の溶接に使用することができる。
別の実施形態では、ニッケル基超合金又はコバルト超基合金から形成された部分と、本開示の組成物から形成された部分とを含む超合金部品が形成され得る。ニッケル基又はコバルト基超合金では、ニッケル又はコバルトはそれぞれ、超合金中重量で単独最大の元素である。一実施形態では、ニッケル基超合金は、約40wt%以上のNiと、コバルト、クロム、アルミニウム、タングステン、モリブデン、チタン及び鉄からなるグループからの1つ以上の成分とを含む。ニッケル基超合金の例は、商品名Inconel(登録商標)、Nimonic(登録商標)、Rene(登録商標)(例えば、Rene(登録商標)80、Rene(登録商標)95、Rene(登録商標)142、Rene(登録商標)N5合金)及びUdimentによって示され、他の一方向凝固及び単結晶超合金を含む。特に、この開示の溶接用組成物はGTD−161の溶接に使用することができる。GTD−161合金は、重量パーセントで、約10〜19%のクロム、約15〜20%のコバルト、約1.0%未満のモリブデン、約3〜5%のタングステン、約1.1〜1.5%のニオブ、約0.5%未満のタンタル、約3.0〜3.9%のチタン、約2.5〜3.4%のアルミニウム、約0.07〜0.15%の炭素、約0.06%未満のジルコニウム、約0.03%未満のホウ素、残部がニッケル及び不純物の公称組成を有し、アルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルは、合金中に、合計9〜14原子百分率の量で存在する。コバルト基超合金の例は、FSX−414(登録商標)、MAR−M918(登録商標)、Haynes188(登録商標)、X−40(登録商標)及びX−45(登録商標)である。
タービンエンジン部品の形は、燃焼器ライナ、燃焼器ドーム、シュラウド、バケット又はブレード、ノズル又はベーンの間で異なっている。部品は、最も代表的には、ノズル又はベーンなどの静止翼形部と、ブレード及びバケットを含む回転翼形部とを含む翼形部である。ブレードとバケットとは本明細書では区別なく用いられているが、通常、ブレードは航空機用タービンエンジンの回転翼形部であり、バケットは陸上発電用タービンエンジンの回転翼形部である。ブレード又はバケットの場合、例示的修理領域は、周囲のシュラウドとのラビング接触によって磨耗し、高温環境下で酸化する先端領域である。ノズル又はベーンの場合、通常、修理を受ける領域は、エンジン内で最大速度のガスに高温で曝されることによって磨耗する前縁又は後縁である。本組成物は、充填材として単独で使用することもでき、又は、ノズル若しくはベーンのいずれかの縁部に沿って所定位置に溶接される成形板などの別の挿入材と組み合わせて使用することもできる。本開示の組成物は、γ′強化型ニッケル基合金から製造されたノズル、シュラウド及びバケットの修理に特に有用である。その組成物は、溶接ワイヤとして形成し使用することができ、上記の修理及び/又は製造に使用することができる。
GTD−161超合金などの高γ′強化型ニッケル基超合金は、溶接物中に発達する亀裂の発生なしに溶接することが難しいことが知られている。亀裂の危険性は、その種の合金の鋳造物を、化学組成、結晶構造、熱膨張率及び他の材料パラメータに関して異なる合金から形成された第2の鋳造物に溶接しようとするときには増加する。
図1を参照すると、修理済み翼形部、詳細には発電用タービンエンジン(図示せず)の修理済みバケット10が示されている。バケット10は、翼形部12と、ダブテール部14とを備える。翼形部12は、元のままの領域16と、修理された領域18とを有する。元のままの領域16は、上記でその例を説明したニッケル基超合金から形成されている。例えば、元のままの領域16は、ニッケル基超合金から形成され得る。一実施形態では、元のままの領域16はGTD−161から形成されている。
修理に先立ち、バケット10を、タービンエンジンから取り外し、堆積している異物並びにあらゆる酸化及び腐蝕部を除去するために従来のプロセスによって洗浄する。残存する洗浄用物質をすべて先端15付近の領域から除去し、先端15を研磨除去し、次いで、溶接技法によって修理する。タングステンアークイナートガス(TIG)溶接を使用することができるが、ガスメタルアーク溶接、抵抗溶接、電子ビーム溶接、プラズマ溶接、レーザ溶接などの他の溶接技法を用いることもできる。TIG溶接プロセスでは、加工物、例えばバケット10の先端15と、溶接電極との間に熱が発生する。本開示の実施形態による組成を有する溶接ワイヤが、充填材として使用される。先端15の周囲を巡って多パス溶接を行い、それによって、先端15を元の形状に近付けるように積み上げることができる。修理プロセスは、更に機械仕上げを行い、それに加えて、バケット10の熱保護のためにオーバーレイコーティング、拡散コーティング、遮熱コーティングなどの他のコーティングプロセスを行うことによって完了する。
本開示による溶接用組成物は、表1に要約される広範な好ましい、概略的な公称組成を有する。開示された溶接用組成物は、タービンノズル、シュラウド及びバケット、並びに同様な特性が求められる他の用途に使用するために、機械的特性及び相安定性が向上している。すべての値は重量パーセント(wt%)である。
Figure 2011062749
図2は、内側と外側のバンド120の間に溶接された1対の翼形部140を備えるガスタービンエンジンのノズルアセンブリ100を示す。各翼形部140の外周が、両バンド120に形成された対応する開口に受け入れられ、両バンド120と翼形部140との相互接触接合面160に沿って溶接が形成される。ノズルアセンブリ100の厳しい作動環境のために、バンド120及び翼形部140はすべて、超合金材料から形成されることが好ましい。本開示の実施形態では、翼形部140は、ニッケル基又はコバルト基超合金から形成された鋳造物である。一実施形態では、鋳造物は高γ′強化型ニッケル基超合金から形成され、その例はGTD−161であり、バンド120は低γ′含有量のニッケル基超合金から形成された等軸晶鋳造物である。別の実施形態では、バンド120は、ニッケル基又はコバルト基超合金から形成される。例えば、バンド120は、GTD−222(登録商標)又はFSX−414(登録商標)から形成することができる。GTD−222(登録商標)合金は、重量パーセントで、約22.5のクロム、約14.0のコバルト、約2.3のチタン、約1.2のアルミニウム、約2.0のタングステン、約0.8のコロンビウム及び約1.0のタンタル、残部はニッケル及び副次的不純物である公称組成を有する。
バンド120と翼形部140との化学組成及び微細構造が異なるので、アセンブリ100を完成するために形成する溶接接合は、溶接からの冷却中、並びにその後の熱処理からの冷却中に亀裂を生じ易い。解決策として、本開示では、被覆層(図示せず)を備えるように相補的接合面160の一方又は両方を形成する。被覆層は、直接一方又は両方の接合面160に溶接され、又は別の方法で金属学的に接合される。一実施形態では、被覆層は、相対的に溶接性の良い合金、例えば、最も溶接性に劣るバンド120及び翼形部140の超合金よりも溶接性の良い超合金から形成される。一実施形態では、被覆層はGTD−161から形成される。別の実施形態では、被覆層は本開示の組成物から形成される。一実施形態では、被覆層は、バンド120又は翼形部140のいずれかの合金と同じ超合金から形成されてもよい。一実施形態では、翼形部140の接合面160に被覆層が設けられ、その被覆層はバンド120と同じ組成を有する。例として、翼形部140はGTD−161から形成され、被覆層及びバンド120はより溶接性の良い本開示の組成物から形成される。
被覆層は、接合面全体に付着させることが好ましい。被覆層の適切な厚さは、個々の用途に応じて変化する。ノズルアセンブリ100に対しては、適切な厚さ範囲は、約0.5〜1mm、より好ましくは約0.8〜約1.0mmと考えられる。或いは、被覆層は傾斜組成を有してもよく、翼形部140の接合面160にはより延性の高いニッケル基合金の薄い層が付着され、GTD−161又は本開示の組成物などのγ′強化型ニッケル基超合金の層がそれに続く。より延性の高い層に適した合金はAlloy625であり、約0.2〜約0.45mm、より好ましくは約0.35〜約0.45mmの厚さで付着させる。
被覆層は、低希釈率溶接プロセスによって付着させることが好ましく、それによって被覆合金が少なくとも部分的に下層面内に拡散するようになる。被覆工程後、被覆層を付着させた鋳造物(例えば翼形部140)は、溶接プロセスによって生じた応力を緩和するために溶接後焼鈍を行うことが好ましい。適切な焼鈍処理は、約1000℃の温度で約2時間、鋳造物を熱することを含む。被覆層は、次いで、第2の鋳造物(例えばバンド120)の対合する接合面160と確実に精確に合うように機械仕上げすることが好ましい。この目的のための適切な機械仕上げ技法には、それに限定されないが、研磨、フライス加工及び放電加工(EDM)が含まれる。その後、鋳造物は、組み立てられ、次いで溶接される。一実施形態では、鋳造物はGTD−161から形成され、溶接用組成物は本開示の組成物である。被覆及び溶接プロセスは共に、欠陥の起こり易さに影響することが知られている、過剰な熱注入、溶接体積及び残留応力などの変数及び超合金鋳造物の希釈に注目して選ぶことが好ましい。これらを考慮して、一実施形態は、プラズマトランスファードアーク(PTA)溶接を使用する。別の実施形態では、レーザ溶接を使用し、溶融を主として被覆層に限定するように焦点を合わせたビームを用いる。他の溶接技法を可能な限り使用することができることが理解されよう。
この説明書は、最良の形態を含めて本発明を開示し、あらゆる装置又はシステムを作成、使用し、あらゆる組み込まれた方法を実行することを含めて本発明を実施することを当業者にとって可能にする例を使用する。本発明の特許性を有する範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者が想起する他の例も含み得る。そのような他の例は、それが、特許請求の範囲の文言に相違しない構造要素を有する場合、又はそれが、特許請求の範囲の文言とは実質的に相違しない同等な構造要素を有する場合、特許請求の範囲に包含されるものとする。
10 バケット
12 翼形部
14 ダブテール部
15 先端
16 元のままの領域
18 修理された領域
100 ノズルアセンブリ
120 バンド
140 翼形部
160 相互接触接合面

Claims (10)

  1. a.15〜20wt%のCoと、
    b.10〜19wt%のCrと、
    c.2.5〜3.4wt%のAlと、
    d.0.5wt%未満のTaと、
    e.1.0wt%未満のMoと、
    f.0.06wt%未満のZrと、
    g.0.04wt%未満のBと、
    h.1.1〜1.5wt%のNbと、
    j.3.0〜3.9wt%のTiと、
    j.3〜5wt%のWと、
    k.0.03〜0.07wt%のCと、
    l.残部のNiと
    を含むニッケル基組成物であって、
    アルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルが合計9〜14原子百分率の量で合金中に存在する組成物。
  2. Cの量が0.030〜0.055wt%である、請求項1記載の組成物。
  3. Cの量が0.030〜0.050wt%である、請求項1記載の組成物。
  4. Crの量が14.0〜15.6wt%である、請求項1記載の組成物。
  5. Coの量が16.0〜18.0wt%である、請求項1記載の組成物。
  6. Wの量が3.5〜4.0wt%である、請求項1記載の組成物。
  7. Moの量が0.05wt%未満である、請求項1記載の組成物。
  8. Tiの量が3.1〜3.4wt%であり、Alの量が2.6〜3.0wt%であり、Nbの量が1.2〜1.4wt%であり、Taの量が0.25wt%未満である、請求項1記載の組成物。
  9. 請求項1記載の組成物を有するタービン部品。
  10. 請求項1記載の組成物を用いる溶接の方法。
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