JP2011058824A - 可視化トレーサ - Google Patents
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Abstract
【課題】河川用の水理模型に対して粒子追跡速度計法(PTV法)を用いて個々のトレーサを画像で認識することが可能であり、これにより正確な河川の面的な流速分布を計測することが可能な可視化トレーサを提供する。
【解決手段】この可視化トレーサ100によれば、本体部101の直径が約10mm〜20mmであることから、急流河川の流速を計測するための水理模型に用いても画像による識別が可能となるため、粒子追跡速度計法(PTV法)を用いた面的な流速分布の計測が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】この可視化トレーサ100によれば、本体部101の直径が約10mm〜20mmであることから、急流河川の流速を計測するための水理模型に用いても画像による識別が可能となるため、粒子追跡速度計法(PTV法)を用いた面的な流速分布の計測が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、粒子追跡速度計法を用いた流体可視化計測装置に用いられる可視化トレーサに関する。
河川用の水理模型を用いて流速を計測するためには、流速計を用いた計測、および粒子追跡速度計法(PTV法:Particle Tracking Velocimetry)を用いた計測が考えられる(下記特許文献1)。特に、勾配が1/1000程度の河川に対して、勾配が1/80以上の勾配を有する急流河川では、河川の流れが速く、複雑であることから、水理模型を用いた流速を計測することが重要である。
しかし、急流河川用の水理模型において、たとえば川幅が0.5mから1m、流量が0.0085m3/sから0.017m3/sの場合には、水深は20mm〜30mm程度であり、市販されている流速計は水深以上の大きさを有しているために、水理模型に対して用いることができない。また、水理模型の模型スケールが十分に大きく、市販の流速計を設置するのに十分な水深を確保できる場合や、小型の流速計が開発された場合には、急流河川の一部の流速を計測することはできても、急流河川の面的に計測領域全体の流速を測定することはできない。また、流速計の周囲の流れを乱し、正確な流速を測定することができない。
また、追跡速度計法(PTV法)において、トレーサを用いて流体の流れを可視化し、ビデオに撮影された画像からコンピュータを用いてトレーサの挙動を解析して、面的な流速分布を計測することも考えられる。しかし、現在用いられている追跡速度計法(PTV法)は、最大数平方センチメールの画像範囲を想定したものであり、用いられるトレーサには直径数十μm〜数百μmのナイロン粒子が用いられている。
そのため、急流河川用の水理模型(全長約30m、川幅約1.6m)において、画像により測定される範囲がメートル単位になると(撮影カメラ位置は液面より約5mの高さ)、上記ナイロン粒子を用いたトレーサでは、個々のトレーサを画像で認識することはできず、トレーサ全体が大きなまとまりとなり(液体を流出させたような状態)、面的な流速分布を計測することはできない。また、ナイロン粒子を用いたトレーサを回収することは困難で、再利用することができない。
また、ナイロン粒子は比重の調整ができないため、流体の任意の深さにナイロン粒子を分布させることができない。特に、河川の湾曲部においては表層の流れと内部の流れとが異なることが知られており、蛇行河川の水理模型においては河川の表層の流れを計測することが重要となる。
この発明が解決しようとする課題は、急流河川用の水理模型には流速計を用いることができない点、また、追跡速度計法(PTV法)において用いられるトレーサ(ナイロン粒子等)では、個々のトレーサを画像で認識することはできず、正確な河川の流れを計測することができない点にある。
したがって、この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、河川用の水理模型に対して追跡速度計法(PTV法)を用いて個々のトレーサを画像で認識することが可能であり、これにより正確な河川の面的な流速分布を計測することを可能とする可視化トレーサを提供することにある。
この発明に基づいた、可視化トレーサにおいては、河川の流速を計測するための水理模型に用いられる可視化トレーサであって、略球体形状の本体部と、上記本体部に設けられる比重調節手段とを備え、上記本体部の直径は、約10mm〜約20mmである。
上記発明の他の形態においては、上記本体部は略球体形状である。
上記いずれかの発明の他の形態においては、当該可視化トレーサは、上記比重調節手段により水理模型に用いられる水の比重と略同じとなるように調節される。
上記いずれかの発明の他の形態においては、当該可視化トレーサは、上記比重調節手段により水理模型に用いられる水の比重と略同じとなるように調節される。
上記いずれかの発明の他の形態においては、上記本体部の表面は蛍光色に塗装される。
この発明に基づいた可視化トレーサによれば、追跡速度計法(PTV法)において、個々のトレーサを画像で認識することを可能とし、これにより、正確な河川の面的な流速分布を計測することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一または対応する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さないことにする。また、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
本発明に基づいた実施の形態における可視化トレーサは、河川の流速を計測するための水理模型に用いられるものである。
(可視化トレーサ100)
まず、図1および図2を参照して、実施の形態における可視化トレーサ100について説明する。この可視化トレーサ100は、水よりも比重が小さい材質からなる球体形状の本体部101を有している。本体部101の直径は約10mm〜20mm程度が好ましい。本実施の形態では、直径15mmとしている。本体部101の直径は、最大値は、水理模型における水深により制限され、下限はカメラによる撮影において、可視化トレーサ100を画像処理において認識できる大きさにより制限される。
まず、図1および図2を参照して、実施の形態における可視化トレーサ100について説明する。この可視化トレーサ100は、水よりも比重が小さい材質からなる球体形状の本体部101を有している。本体部101の直径は約10mm〜20mm程度が好ましい。本実施の形態では、直径15mmとしている。本体部101の直径は、最大値は、水理模型における水深により制限され、下限はカメラによる撮影において、可視化トレーサ100を画像処理において認識できる大きさにより制限される。
本体部101の材質としては、塩化ビニール等の樹脂材料が好適に用いられる。なお、木材等を用いることも可能である。表面には、オレンジ色、赤色、黄色等による蛍光色を塗布し、画像による識別性の向上を図っている。なお、画像による識別が可能であれば、本体部101に施される色彩はどのような色彩であってもかまわない。また、本体部101は完全な真球である必要ななく、ラグビーボールのような球形でもよく、画像による識別が可能であれば、本体部101の形状はどのような形状であってもかまわない。
本体部101には、中心部を貫通する孔102が設けられている。この孔102に図2に示すように、錘110を装着することで、可視化トレーサ100自体の比重を調節することができる。孔102と錘110とにより比重調節手段を構成する。
比重を調整しない場合には、本体部101は水面上に浮遊した状態になる。これでは、流体の表層の流れを正確に測定することはできない。また、外気流れの影響を受けることも考えられる。そこで、上記したように錘110を装着し水理模型1に用いられる水の比重と略同じとなるように錘110を用いて可視化トレーサ100自体の比重を調節することで、図3に示すように、可視化トレーサ100を完全に水中に沈めた状態で、河川の表層部分を漂わせることができる。また、可視化トレーサ100を水理模型1に用いられる水の比重よりも大きくなるように調節することで、河川の底層部分を漂わせることができる。これにより、河川の深さ方向における水の流れを忠実に可視化することが可能となる。
(水理模型1による可視化トレーサの流れ)
次に、本実施の形態における可視化トレーサ100を用いた場合の、水理模型による可視化トレーサの流れについて説明する。図4は、モルタル製の急流河川用の水理模型1の全体を示す平面図であり、全長は30m、勾配は1/80、水が流れる川幅は約1mである。図示において右側が上流、左側が下流である。図4中のXで囲まれた領域の拡大図を図5に示す。撮影カメラ位置は、液面より約5mの高さ位置に設置されている。なお、図5中において、砂2、3を用いて川幅を一部狭くする領域を設けている。
次に、本実施の形態における可視化トレーサ100を用いた場合の、水理模型による可視化トレーサの流れについて説明する。図4は、モルタル製の急流河川用の水理模型1の全体を示す平面図であり、全長は30m、勾配は1/80、水が流れる川幅は約1mである。図示において右側が上流、左側が下流である。図4中のXで囲まれた領域の拡大図を図5に示す。撮影カメラ位置は、液面より約5mの高さ位置に設置されている。なお、図5中において、砂2、3を用いて川幅を一部狭くする領域を設けている。
図5において、P1、P2、およびP3は、それぞれ本実施の形態における可視化トレーサ100を示し、P1−0は測定開始位置、P1−1〜P1−5は、それぞれ一定時間経過後の可視化トレーサ100の位置を示している。P2およびP3についても同様である。
P1の場合、一定時間における移動距離がP2に比較して小さいため、P2の位置における流速よりもP1の位置における流速の方が小さいことが計測できる。反対に、P2の場合、一定時間における移動距離がP1に比較して大きいため、P1の位置における流速よりもP2の位置における流速の方が大きいことが計測できる。また、P3の位置においては、P3−3、P3−4、P3−5、および、P3−6において流れが渦となることが計測できる。
また、本実施の形態における可視化トレーサ100は、形状が大きいことから、水理模型1の下流側において網等を用いた回収が可能であり、可視化トレーサ100を再利用することが可能である。
(作用・効果)
以上、本実施の形態における可視化トレーサ100によれば、本体部101の直径が約10mm〜20mmであることから、急流河川の流速を計測するための水理模型に用いても画像による識別が可能となるため、粒子追跡速度計法(PTV法)を用いた正確な河川の面的な流速分布を計測することが可能となる。
以上、本実施の形態における可視化トレーサ100によれば、本体部101の直径が約10mm〜20mmであることから、急流河川の流速を計測するための水理模型に用いても画像による識別が可能となるため、粒子追跡速度計法(PTV法)を用いた正確な河川の面的な流速分布を計測することが可能となる。
また、可視化トレーサ100の比重を調節することで、可視化トレーサ100を完全に水中に沈めた状態で、河川の表層部分を漂わせることや、河川の底層部分を漂わせることができるため、河川の深さ方向での流速を計測することも可能となる。さらに下流側での回収が可能であるため、可視化トレーサ100の再利用も可能となる。
なお、上記実施の形態では、水理模型として急流河川(勾配1/80)の場合について説明しているが、通常の河川(勾配1/1000)を想定した水理模型に対しても、本発明に基づく可視化トレーサを用いることは可能である。
なお、今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 水理模型、2,3 砂、100 可視化トレーサ、101 本体部、102 孔、110 錘。
Claims (4)
- 河川の流速を計測するための水理模型(1)に用いられる可視化トレーサ(100)であって、
本体部(101)と、
前記本体部(101)に設けられる比重調節手段(102,110)と、を備え、
前記本体部(101)の直径は、約10mm〜約20mmである、可視化トレーサ。 - 前記本体部(101)は略球体形状である、請求項1に記載の可視化トレーサ。
- 当該可視化トレーサは、前記比重調節手段(102,110)により水理模型(1)に用いられる水の比重と略同じとなるように調節される、請求項1または2に記載の可視化トレーサ。
- 前記本体部(101)の表面は蛍光色に塗装される、請求項1から3のいずれかに記載の可視化トレーサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009205629A JP2011058824A (ja) | 2009-09-07 | 2009-09-07 | 可視化トレーサ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103983804A (zh) * | 2014-05-23 | 2014-08-13 | 中国矿业大学 | 旋流器分选过程智能示踪球及方法 |
CN107424168A (zh) * | 2017-03-02 | 2017-12-01 | 珠江水利委员会珠江水利科学研究院 | 连续曝光式的表面流场测量方法 |
-
2009
- 2009-09-07 JP JP2009205629A patent/JP2011058824A/ja not_active Withdrawn
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CN107424168B (zh) * | 2017-03-02 | 2020-09-11 | 珠江水利委员会珠江水利科学研究院 | 连续曝光式的表面流场测量方法 |
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