JP2011047904A - 油中水分検知装置および油中水分検知方法 - Google Patents

油中水分検知装置および油中水分検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】潤滑油中の水分を短時間で検知することができる油中水分検知装置および油中水分検知方法を提供する。
【解決手段】本実施例に係る第一の油中水分検知装置10Aは、配管11内の潤滑油12中の水分を検知する油中水分検知装置であって、配管11内から潤滑油12を抜き出す潤滑油抜出し管13と、抜き出した潤滑油12を加熱する加熱装置14と、潤滑油12を加熱することにより分離された水蒸気15を計測する測定装置16Aと、を有する。潤滑油抜出し管13に抜出した少量の潤滑油12を用い、短時間で潤滑油12中の水分をオンラインで分析することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、潤滑油中の水分を分離し、検知する油中水分検知装置および油中水分検知方法に関する。
従来より、油圧制御装置、ポンプ、エンジン、ピストン、軸受、弁などには潤滑油が使用されている。これらの製品に含まれる潤滑油は循環して再利用されているが、潤滑油を長期間に亘り循環使用することで、使用する際に潤滑油中に混入する金属粉等の固形物や、冷却用に用いた水等が混入し蓄積される。機器の磨耗の進行、潤滑油の循環障害、潤滑油の潤滑性能の低下、潤滑油の酸化劣化、装置の腐食などを防止し、これらの製品に含まれる潤滑油の品質および純度が維持することは、機器の耐久性を維持していく上で重要である。
潤滑油の品質および純度を維持するため、従来、上記潤滑油に混入した上記固形物の除去方法としては、例えば静置法及び濾過法等がある。また、潤滑油に混入した水分の除去方法としては、例えば油分と水分との比重差を利用した静置法、遠心分離法、過熱法、電圧印加法、吸水材料に吸収させる方法及び吸着材料による濾過法等がある。
更に、潤滑油中の固形物を除去すると共に油中の水分を除去する方法として、例えば、固形物及び水分を含む潤滑油を、遠心分離処理、油水分離槽又は重力沈降槽を用い、油水分離処理を行って固形物及び水分の一部を除去した後に、疎水性中空糸膜エレメントで処理して残部の固形物及び水分の一部を除去する方法がある。固形物のうち金属屑のような大きいものは遠心分離処理、油水分離槽又は重力沈降槽を用いた油水分離処理で分離し、固形物のうち金属粉のような小さいものは疎水性中空糸膜エレメントで分離すると共に、エマルジョン化した水分を疎水性中空糸膜エレメントにより分離し、水分の除去を行なうようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、潤滑油の中に水分が含まれている場合、磨耗・腐食など機器の損傷が生じる可能性が高くなるため、潤滑油中の水分による障害が生じる前に水分量を、例えば、0.2%よりも大きい範囲で検知する必要がある(例えば、非特許文献1参照)。
特開2005−904号公報
日本工業規格 JIS K 2275
しかしながら、従来の水分の除去方法では、採取した潤滑油の分析を行うようにしているため、分析に時間を要する、という問題がある。
そのため、潤滑油中の水分を短時間で検知し、機器の損傷を防止する必要がある。
本発明は、前記問題に鑑み、潤滑油中の水分を短時間で検知することができる油中水分検知装置および油中水分検知方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、配管内の潤滑油中の水分を検知する油中水分検知装置であって、前記配管内から前記潤滑油を抜き出す潤滑油抜出し管と、抜き出した潤滑油を加熱する加熱手段と、潤滑油を加熱することにより分離された水蒸気を計測する計測手段と、を有することを特徴とする油中水分検知装置にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記潤滑油抜出し管に前記潤滑油中の添加物を除去する分離手段が設けられてなることを特徴とする油中水分検知装置にある。
第3の発明は、第2の発明において、前記潤滑油抜出し管に設けられ、前記分離手段と前記加熱手段との間にある前記潤滑油を前記分離手段の上流側に循環させる潤滑油循環ラインと、前記分離手段と前記潤滑油循環ラインの前記潤滑油を抜き出す抜出し部との間に設けられ、前記潤滑油抜出し管内の前記潤滑油中の添加物を測定する添加物測定手段と、を有することを特徴とする油中水分検知装置にある。
第4の発明は、第1乃至3の何れか一つの発明において、赤外線を照射する赤外線照射装置と、前記水蒸気を収容する水蒸気収容容器と、照射された赤外線を検出する検出部とからなることを特徴とする油中水分検知装置にある。
第5の発明は、第4の発明において、前記赤外線照射装置から照射される赤外線を分岐し、分岐した赤外線を波長変換し、前記潤滑油中の添加物の測定を行なうことを特徴とする油中水分検知装置にある。
第6の発明は、配管内の潤滑油中の水分を検知する油中水分検知方法であって、前記配管内から前記潤滑油の一部を抜き出し、抜き出した潤滑油を加熱し、前記潤滑油を加熱することにより分離された水蒸気を計測することを特徴とする油中水分検知方法にある。
第7の発明は、第6の発明において、抜き出した潤滑油中の添加物を加熱する前に予め除去することを特徴とする油中水分検知方法にある。
第8の発明は、第7の発明において、前記潤滑油中の添加物を除去した後、前記潤滑油中の固形物を確認し、前記潤滑油中に固形物が含まれている場合、前記潤滑油を加熱する前に前記潤滑油を抜き出し、再度、前記潤滑油中の添加物を除去することを特徴とする油中水分検知方法にある。
第9の発明は、第6乃至8の何れか一つの発明において、前記潤滑油を加熱することにより分離された水蒸気に赤外線を照射し、照射された赤外線を検出し、赤外線の吸収スペクトルを検出することを特徴とする油中水分検知方法にある。
第10の発明は、第6乃至9の何れか一つの発明において、前記潤滑油の計測に用いる赤外線の一部を分岐し、分岐した赤外線を用いて前記潤滑油中の微粒子の測定も同時に行なうことを特徴とする油中水分検知方法にある。
本発明によれば、配管内から潤滑油を少量採取し、配管内から抜き出した潤滑油を加熱することで分離された水蒸気を計測することにより、潤滑油中の水分をオンラインで短時間で検知することができる。これにより、機器の磨耗・腐食などによる損傷を防ぐことができる。
図1は、本発明の実施例1に係る第一の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図である。 図2は、本発明の実施例2に係る第二の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図である。 図3は、本発明の実施例3に係る第三の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図である。 図4は、潤滑油中の微粒子の測定を行なう装置の構成を模式的に示す図である。 図5は、測定装置から照射されるレーザと直交する方向から見たときの構成を模式的に示す図である。 図6は、本発明の実施例4に係る第四の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による実施例1に係る第一の油中水分検知装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る第一の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図である。
図1に示すように、本実施例に係る第一の油中水分検知装置10Aは、配管11内の潤滑油12中の水分を検知する油中水分検知装置であって、配管11内から潤滑油12を抜き出す潤滑油抜出し管13と、抜き出した潤滑油12を加熱する加熱装置(加熱手段)14と、潤滑油12を加熱することにより分離された水蒸気15を計測する測定装置(計測手段)16Aと、を有するものである。
尚、本発明において潤滑油は、水分を含む潤滑油をいう。潤滑油の種類としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉱物油、合成油及び植物油等が挙げられる。
配管11には潤滑油抜出し管13が連結されており、配管11内を流れる潤滑油12を潤滑油抜出し管13に少量抜き出す。抜出した潤滑油12はポンプP1で加熱装置14に送給される。抜出した潤滑油12の油量は、流量計21により測定され、調節弁V11により配管11から潤滑油抜出し管13に抜き出す潤滑油12を調整する。
潤滑油抜出し管13に抜出した潤滑油12は、加熱装置14に送給される。加熱装置14は、潤滑油12を収容する加熱容器14aと、加熱容器14aの外周に設けられるヒータ14bとで構成されている。加熱容器14a内に収容された潤滑油12はヒータ14bにより加熱される。ヒータ14bにより潤滑油12を加熱する温度としては、潤滑油12中の水分を蒸発させ、潤滑油12が蒸発しない温度であればよい。潤滑油12は、例えばヒータ14bにより90℃以上110℃以下で加熱するのが好ましく、更には95℃以上105℃以下で加熱するのが好ましく、更には100℃前後で加熱するのがより好ましい。ヒータ14bにより潤滑油12を110℃より高い温度で加熱すると、潤滑油12の粘度の低下など劣化することにより機器摺動面の磨耗を起こす懸念があるためである。
加熱容器14a内に収容された潤滑油12をヒータ14bにより加熱することで、潤滑油12中の水分を蒸発させることができるため、水蒸気15として潤滑油12から潤滑油12中の水分を分離することができる。
加熱装置14で潤滑油12から分離された水蒸気15は、加熱装置14から抜出されて水蒸気抜出し通路22を通って測定装置16Aに送給される。測定装置16Aでは、赤外分光法(Infrared spectroscopy:IR)を用いて行なわれる。測定装置16Aは、赤外線23を照射する赤外線照射装置24と、水蒸気抜出し通路22を通ってきた水蒸気15を収容する光透過用窓25a、25bを具備したセル(水蒸気収容容器)25と、セル25内の水蒸気15に赤外線23を照射し、照射された赤外線23を検出し、赤外線23の吸収スペクトルを測定する検知器26とで構成されている。
なお、赤外線とは、赤色光よりも波長が長く、ミリ波長の電波よりも波長の短い電磁波全般をいい、波長は0.7μm以上1000μm以下である。本発明において、赤外線は、近赤外線、中赤外線、遠赤外線を含むものをいう。
また、測定装置16Aでは、赤外線23の吸収スペクトルを求める赤外分光法(Infrared spectroscopy:IR)の他に、フーリエ変換赤外分光法(Fourier Transform Infrared spectrometer:FT−IR)、特定波長の光を照射するレーザ光などを用いて行なうようにしてもよい。
加熱容器14aから抜出された水蒸気15は、水蒸気抜出し通路22を介してセル25内に送給される。赤外線照射装置24より光透過用窓25aを介してセル25内の水蒸気15に向けて赤外線23を照射すると、セル25内の水蒸気15に起因した赤外線23の特定の波長の光が吸収される。光透過用窓25bを通過した赤外線23は検知器26に照射され、検知器26で水分子に起因した赤外吸収スペクトルを得ることができる。
よって、配管11内から潤滑油12を少量採取し、配管11内から抜き出した潤滑油12を加熱することで分離された水蒸気15を用いて計測することにより、潤滑油12中の水分をオンラインで短時間で検知することができる。
また、加熱装置14で水蒸気15が分離された潤滑油12は、加熱装置14から排出され、潤滑油送給管27を通過して、配管11に戻される。潤滑油抜出し管13から配管11に戻される潤滑油12の量は、調節弁V12により調整される。
このように、本実施例に係る第一の油中水分検知装置10Aによれば、採取した少量の潤滑油12を用いて、潤滑油12中の水分をオンラインで短時間で分析することができるため、潤滑油12中の水分により、機器が磨耗又は腐食により損傷が生じるのを防止することができる。
また、本実施例に係る第一の油中水分検知装置10Aにおいて用いられる潤滑油としては、例えば、製鉄所や非鉄の圧延工程において圧延ローラーの軸受部分、シール用軸受などで循環使用される潤滑油、被圧延物と圧延ローラーとの間に噴霧され回収される潤滑油等があるが、特にこれに限定されるものではなく、油圧制御装置、ポンプ、エンジン、ピストン、軸受、弁などに使用される潤滑油にも用いることができる。
本発明による実施例2に係る第二の油中水分検知装置について、図面を参照して説明する。なお、実施例1に係る油中水分検知装置の構成と重複する部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図2は、本発明の実施例2に係る第二の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図である。
図2に示すように、本実施例に係る第二の油中水分検知装置10Bは、図1に示す本発明の実施例1に係る第一の油中水分検知装置10Aの潤滑油抜出し管13に潤滑油12中の添加物を除去する分離手段としてフィルタ31が設けられてなるものである。
本発明において潤滑油は、水分を含む潤滑油をいうが、汚染物質として夾雑物を更に含む潤滑油も含まれる。夾雑物は、潤滑油を機器等で用いることで混入するものであり、例えば、すす、酸化物、ニトロ化物、硫黄化物、燃料残留物、水、グリコール混入物、劣化した潤滑油などがある。その他、添加物としては固形物も含まれる。固形物としては、例えば、鉄屑や非鉄金属屑等の金属屑、塗料、樹脂、鉄粉や非鉄金属粉等の金属粉及び砂、ほこりなど各種塵埃などが挙げられる。
配管11から潤滑油抜出し管13に抜き出された潤滑油12はフィルタ31に送給され、フィルタ31において潤滑油12中に含まれる添加物が除去される。フィルタ31では、潤滑油12中の粒径が例えば1μm以上5μm以下の添加物を除去することができる。潤滑油12中に存在する添加物の粒径は、1μm以上100μm以下の範囲のものがほとんどであり、潤滑油12中に最も多く存在する添加物の粒径は、1μm以上5μm以下の範囲だからである。
フィルタ31としては、例えば、カートリッジフィルタ、デプスフィルタ、サーフェスフィルタ、スクリーンフィルタなどが用いられる。また、潤滑油12中の添加物を除去する分離手段として、フィルタ31を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遠心分離機など潤滑油12と添加物とを分離できるものであればよい。
よって、潤滑油抜出し管13にフィルタ31を設けることで、潤滑油12を加熱装置14に送給する前に潤滑油12中の添加物を予め除去することができるため、加熱装置14は潤滑油12のみを加熱することができる。これにより、潤滑油12から分離した水蒸気15を測定する際、潤滑油12から分離した添加物が水蒸気15に同伴してセル25内に送給されるのを防ぐことができるため、水蒸気15の測定を行う際、潤滑油12中の添加物に起因した赤外吸収スペクトルのノイズを除去することができ、水蒸気15の測定精度を向上させることができる。
従って、本実施例に係る第二の油中水分検知装置10Bによれば、予め潤滑油12中の添加物を除去することで、添加物を含んでいる潤滑油12中の水分を測定する場合に比べて潤滑油12中の水分の分析精度を向上させることができるため、より高精度に潤滑油12中の水分を分析することができる。
本発明による実施例3に係る油中水分検知装置について、図面を参照して説明する。なお、実施例1及び実施例2に係る油中水分検知装置の構成と重複する部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図3は、本発明の実施例3に係る第三の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図であり、図4は、潤滑油中の微粒子の測定を行なう装置の構成を模式的に示す図であり、図5は、測定装置から照射されるレーザと直交する方向から見たときの構成を模式的に示す図である。
図3に示すように、本実施例に係る第三の油中水分検知装置10Cは、図2に示す本発明による実施例2に係る第二の油中水分検知装置10Bの潤滑油抜出し管13にフィルタ31と加熱装置14との間にある潤滑油12をフィルタ31の上流側に循環させる潤滑油循環ライン32と、フィルタ31と潤滑油循環ライン32の潤滑油12を抜き出す抜出し部32aとの間に設けられ、潤滑油抜出し管13内の潤滑油12中の添加物を測定する添加物測定装置(添加物測定手段)33と、を有するものである。
添加物測定装置33は、レーザ光34を照射するレーザ光照射装置35と、潤滑油抜出し管13を通過したレーザ光34を遮光するビームダンパ36と、レーザ光34を検出する検出器37とで構成されている。また、図4に示すように、潤滑油抜出し管13には、レーザ光照射装置35から照射されたレーザ光34が通過可能な窓38、39が設けられている。また、図5に示すように、潤滑油抜出し管13には、潤滑油抜出し管13と検出器37との間に設けられたレーザ光34が透過可能な窓40が設けられている。
レーザ光照射装置35から照射されるレーザ光34としては、ヘリウム(He)とネオン(Ne)の混合ガスによる波長が633nmのHe−Neレーザなどが用いられる。用いられるレーザ光34としては、He−Neレーザに特に限定されるものではなく、他のレーザ光を用いてもよい。
レーザ光照射装置35から潤滑油抜出し管13中の潤滑油12に向けてレーザ光34が照射されると、潤滑油12に添加物が混入していない場合には、レーザ光34は潤滑油抜出し管13を通過してビームダンパ36で遮光される。一方、潤滑油12に添加物が混入している場合、レーザ光34は添加物と衝突することで散乱する。よって、潤滑油12中に添加物が多く含有されているほど、レーザ光34の散乱具合は大きくなる。このため、レーザ光34の散乱具合を測定することにより、潤滑油12中の添加物の含有割合を確認することができる。
添加物測定装置33により、潤滑油12中に添加物が含有されていると確認された場合には、潤滑油循環ライン32より潤滑油12を抜き出す。潤滑油循環ライン32には、潤滑油12中の添加物を除去するフィルタ41が設けられている。潤滑油循環ライン32に抜出した潤滑油12は、フィルタ41により潤滑油12中の添加物を除去し、潤滑油抜出し管13に戻す。このとき、調節弁V13を閉鎖し、調節弁V14を開放する。そして、フィルタ31により再度、潤滑油12中の添加物を除去し、添加物測定装置33により、同様に、潤滑油12中に添加物が含有されているか測定する。添加物測定装置33により潤滑油12中に添加物が含有されていないと確認された場合には、加熱装置14に潤滑油12を送給する。このとき、調節弁V13を開放し、調節弁V14を閉鎖する。
よって、加熱装置14に潤滑油12を送給する前に添加物測定装置33により潤滑油12中の添加物を確認することで、加熱装置14には添加物が含有されていない潤滑油12を安定して供給することができる。
このように、本実施例に係る第三の油中水分検知装置10Cによれば、添加物測定装置33により潤滑油12中の固形物など添加物の除去効率を確認し、潤滑油循環ライン32により潤滑油12中の添加物が除去されるまで循環させ、潤滑油12を加熱装置14に送給する前に潤滑油12中の添加物を予め除去することで、加熱装置14には添加物が除去された潤滑油12を安定して送給し、加熱することができる。これにより、潤滑油12から分離した水蒸気15を測定する際、水蒸気15中に添加物が同伴してセル25内に送給されるのを確実に防ぐことができるため、水蒸気15の分析を行う際に潤滑油12中の添加物に起因したノイズを除去することができる。このため、潤滑油12中に水分の分析精度を更に向上させることができる。
本発明による実施例4に係る油中水分検知装置について、図面を参照して説明する。なお、実施例1乃至実施例3に係る油中水分検知装置の構成と重複する部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
図6は、本発明の実施例4に係る第四の油中水分検知装置の構成を簡略に示す図である。
図6に示すように、本実施例に係る第四の油中水分検知装置10Dは、赤外線照射装置24から照射される赤外線23を分岐し、分岐した赤外線23を用いて潤滑油12中の添加物の測定を行なうものである。
即ち、本実施例に係る第四の油中水分検知装置10Dの測定装置16Bは、赤外線照射装置24とセル25との間に赤外線照射装置24から照射される赤外線23を分岐するハーフミラー42を設けてなるものである。
赤外線照射装置24から赤外線23が照射され、ハーフミラー42により分光される。分光された赤外線23Aは、潤滑油12中の添加物の測定用に用いられ、ハーフミラー42を通過した赤外線23Bは、潤滑油12中の水分の測定用に用いられる。
赤外線23Aは波長変換装置43により波長変換される。赤外線照射装置24から照射される赤外線23が例えば1064nmの波長の光である場合、赤外線23Aは波長変換装置43で波長が532nmのレーザ光44に変換される。赤外線23Aは波長変換装置43で波長が532nmのレーザ光44に変換された後、反射板45で反射して潤滑油抜出し管13中の潤滑油12に照射される。潤滑油12中の添加物で散乱したレーザ光44は、検出器46に照射され、潤滑油12中の添加物の確認を行なう。
波長変換装置43には、非線形光学結晶が備えられ、この非線形光学結晶に赤外線23Aを照射することで赤外線23Aの波長を変換する。非線形光学結晶の結晶材質としては例えばKTP結晶などが用いられる。
検出器46としては、例えば、光電子増倍管(photo multiplier tube:PMT)、フォトダイオード(photodiode:PD)などが用いられる。
また、ハーフミラー42で分光された赤外線23Bは、図6に示すように、セル25内に照射され、潤滑油12中の水分の測定を行なう。
よって、本実施例に係る第四の油中水分検知装置10Dによれば、ハーフミラー42により、赤外線照射装置24から照射される赤外線23を分光することで、セル25内の潤滑油12と、潤滑油抜出し管13中の潤滑油12とに同時に照射することができる。このため、1台の赤外線照射装置24で潤滑油12中の水分の測定と、潤滑油抜出し管13中の潤滑油12の添加物の有無の測定とを同時に行なうことができるため、装置の構成を簡素化することができる。
また、本実施例に係る第四の油中水分検知装置10Dにおいては、赤外線照射装置24から照射される赤外線23が例えば1064nmの波長の光である場合、赤外線23Aを532nmに波長変換して潤滑油12中の添加物を測定するようにしているが、本発明は532nmの波長の光に限定されるものではなく、可視光における他の波長領域の光や他の波長領域の光を潤滑油12中の添加物の測定用に用いるようにしてもよい。
また、本実施例に係る第四の油中水分検知装置10Dにおいては、赤外線23Aの光路中に波長変換装置43を一つ設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、赤外線23Aの光路中に波長変換装置を複数設けるようにしてもよい。
以上は、本発明の油中水分検知装置として、配管内から流れる潤滑油中の水分の測定を行なう装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、潤滑油以外の他の溶液中の水分の分析を行う装置等についても適用することができる。
以上のように、本発明に係る油中水分検知装置は、潤滑油中の水分の含有割合をオンラインで短時間に測定することができ、潤滑油中の水分の測定の判断に用いるのに適している。
10A〜10D 第一の油中水分検知装置〜第四の油中水分検知装置
11 配管
12 潤滑油
13 潤滑油抜出し管
14 加熱装置(加熱手段)
14a 加熱容器
14b ヒータ
15 水蒸気
16A、16B 測定装置(計測手段)
21 流量計
22 水蒸気抜出し通路
23 赤外線
24 赤外線照射装置(照射装置)
25 セル
26 検知器
27 潤滑油送給管
31 フィルタ(分離手段)
32 潤滑油循環ライン
32a 抜出し部
33 添加物測定装置(添加物測定手段)
34 レーザ光
35 レーザ光照射装置
36 ビームダンパ
37 検出器
38〜40 窓
41 フィルタ
42 ハーフミラー
44 レーザ光
45 反射板
46 検出器
V11〜V14 調節弁

Claims (10)

  1. 配管内の潤滑油中の水分を検知する油中水分検知装置であって、
    前記配管内から前記潤滑油を抜き出す潤滑油抜出し管と、
    抜き出した潤滑油を加熱する加熱手段と、
    潤滑油を加熱することにより分離された水蒸気を計測する計測手段と、
    を有することを特徴とする油中水分検知装置。
  2. 請求項1において、
    前記潤滑油抜出し管に前記潤滑油中の添加物を除去する分離手段が設けられてなることを特徴とする油中水分検知装置。
  3. 請求項2において、
    前記潤滑油抜出し管に設けられ、前記分離手段と前記加熱手段との間にある前記潤滑油を前記分離手段の上流側に循環させる潤滑油循環ラインと、
    前記分離手段と前記潤滑油循環ラインの前記潤滑油を抜き出す抜出し部との間に設けられ、前記潤滑油抜出し管内の前記潤滑油中の添加物を測定する添加物測定手段と、
    を有することを特徴とする油中水分検知装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一つにおいて、
    前記計測手段が、赤外線を照射する赤外線照射装置と、前記水蒸気を収容する水蒸気収容容器と、照射された赤外線を検出する検出部とからなることを特徴とする油中水分検知装置。
  5. 請求項4において、
    前記赤外線照射装置から照射される赤外線を分岐し、分岐した赤外線を波長変換し、前記潤滑油中の添加物の測定を行なうことを特徴とする油中水分検知装置。
  6. 配管内の潤滑油中の水分を検知する油中水分検知方法であって、
    前記配管内から前記潤滑油の一部を抜き出し、抜き出した潤滑油を加熱し、前記潤滑油を加熱することにより分離された水蒸気を計測することを特徴とする油中水分検知方法。
  7. 請求項6において、
    抜き出した潤滑油中の添加物を加熱する前に予め除去することを特徴とする油中水分検知方法。
  8. 請求項7において、
    前記潤滑油中の添加物を除去した後、前記潤滑油中の固形物を確認し、前記潤滑油中に固形物が含まれている場合、前記潤滑油を加熱する前に前記潤滑油を抜き出し、再度、前記潤滑油中の添加物を除去することを特徴とする油中水分検知方法。
  9. 請求項6乃至8の何れか一つにおいて、
    前記潤滑油を加熱することにより分離された水蒸気に赤外線を照射し、照射された赤外線を検出し、赤外線の吸収スペクトルを検出することを特徴とする油中水分検知方法。
  10. 請求項6乃至9の何れか一つにおいて、
    前記潤滑油の計測に用いる赤外線の一部を分岐し、分岐した赤外線を用いて前記潤滑油中の微粒子の測定も同時に行なうことを特徴とする油中水分検知方法。
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