JP2011010660A - 花、及び/又は、実を多く実らせる栽培方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 側壁2及び底壁3に複数の孔5を設け、上縁4に三角形状の切込み部6を設けた栽培容器1に、用土S及び植物Tを入れて植物Tを定植し、上記栽培容器1を植えるために掘られた植え穴Hに、上記栽培容器1を植え、上記植物Tが生長して花・実を実らせるまで待ち、上記切込み部6を通って延出した太根Biを根切りする。また、根切りをする際に、剪定を行い、幹枝と根の最適なバランスをとったり、根切りをした後に、施肥したりする。そして、花・実がなるまでの期間待つことと根切りを毎年繰り返すことにより、植物Tの生長を調節しながら植物Tの花・実を得る。
【選択図】図12
Description
そして、容器栽培方法において、植物の生長を適切に調整したり、移植を容易にできるようにするために、特開平6−253694号公報及び特開2000−50741号公報に開示されているように、栽培容器の側壁や底壁に複数の孔を開けて、根のルーピングを防止したり、直根及びそこから伸びる太い枝根の育成を防止し、細根を育成すること等が行われている。
即ち、
(1)植物の生長が望むより早く、繁茂することが多いため、その植物が邪魔になったり、適切に管理するのが難しかったりした。
例えば、キウイ、藤、モッコーバラ等は1年に2−3m以上も伸び、ギンヨウアカシア、ハクレン、ザクロ等は1年に50cm−1m以上伸びる。
また、ザクロ、アジサイ、カキ等は、成長しすぎた際に剪定を行うとその次の年には花・実を付けない。
梅、桜等の一般の庭木についても、毎年剪定しても根を切らなければ、徐々に植物が全体に大きくなり、管理が厄介になる。
(2)成長の過程で太い根が多く地中に張り出すことになるため、移植の際及び移植後の活着において非常な困難を来していた。
(3)植物の種類によっては、適切に剪定、根切り等を行わなければ、花・実を実らせないことがあった。
例えば、レモン、山桃等は、単に植えたままであると中々実をならすことがない。
また、剪定や移植を容易にし、植物を適切に管理できるようにすることも本発明の目的である。
即ち、側壁及び底壁に複数の孔を設け、上縁に三角形状の切込み部を設けた栽培容器、用土並びに植物を準備して、上記栽培容器に上記用土及び植物を入れて植物を定植するプロセスと、上記栽培容器を植えるために掘られた植え穴を掘り、その植え穴に上記栽培容器を植えるプロセスと、上記植物が生長して花・実を実らせるまでの期間待つプロセスと、上記切込み部から延出した太根を根切りするプロセスである。
特に、植物は根切りを行うと花・実を実らせる性質があるので、根切りと同時に施肥すれば、植物も弱らずに沢山の花・実をつけることができる。
まず、本発明に係る植物生長調節方法に用いる栽培容器1を、図1及び2に従って説明する。
栽培容器1は、側壁2、底壁3、上縁4、孔5、切込み部6からなり、鉢状に形成されている。
図1及び図2では、正面から見て逆さ台形、上面から見て円形の栽培容器1が図示されているが、植物Tを入れることのできる鉢状であればこのような形に限定されない。
栽培容器1の大きさは、植物の種類や植物をどの程度まで生長させ調節したいかによって異なる。
栽培容器1の素材は、プラスティック、グラスファイバー、ステンレス等の丈夫で風化しない素材を用いる。
孔5は、植物を植えつけた後、その植物の細根Smが孔5を通って栽培容器1の周囲の土壌G中に延出できるようにするために設けられる。
上記切込み部6は、栽培容器1の上縁4に切り込みを入れ、略等間隔で4〜10箇所程度設けられる。
そして、栽培容器1の上縁4を一辺として、左側辺6c、右側辺6b及び最下頂点6aから成り、三角形状に構成される。
切込み部6を正方形、長方形、縦に細長い長方形、円形等にすることも考えられるが、それらの場合、植物Tの太根の生長に従って切込み部6が押し広げられ、栽培容器1を破壊し得るので、切込み部6の形は三角形が望ましい。
また、切込み部6を三角形にすれば、栽培容器1から延出する太根Biが、切込み部6において自由に太くなったり伸びたりすることができる。
切込み部6の最下頂点6aの内角Mは、根の延出の弱い植物Tであれば45度未満、場合によっては30度以下でもよい。
しかし、切込み部6から延出する太根Biによる切込み部6を押し広げる力が強く、太根Biの生長に従って切込み部6を破壊してしまうような場合については、最下頂点6aの内角Mが45度以上の切込み部6とするのが望ましい。
切込み部6の高さL1は、栽培容器1の高さLに比して、略1/4〜1/6とする。
なお、図示はしていないが、ジュース等のカンの飲み口のように、引き裂けば栽培容器1の上縁4が切り開かれて切込み部6になるように、上縁4からの垂下線を溝加工する等して構成してもよい。
また、切込み部6がない栽培容器1を地中深くに植えて、栽培容器1の上縁4を越えて栽培容器の周囲の土壌Gに根を延出させてみたところ、どの程度根切りを行うかの調整が難しく、根切りの際に、栽培容器1周囲の土壌Gを全部掘ってみないと延出している根の具合がよく分からないので、栽培容器1の周囲であって太根Biの周囲に当たる部分の土壌のみを掘るだけでは根切りを適切に行えなかった。
更に、定植して長期間経つと、栽培容器1の上縁4で団子状の根になってしまうことがあり、根切りに困難を来すことがあった。
第1のプロセスは、上記した栽培容器1と、栽培容器1の中に入れる用土Sと、栽培する植物Tを準備するプロセスである。
用土Sは、栽培容器の周囲の土壌Gと同様のものを使用しても良いが、市販されている赤玉土、黒土、山砂、腐葉土、ピートモス等の基本用土を適当にブレンドして、適度な水分を含み、通気性があって、水はけがよく、養分を保持できる土を作り、用いるのが望ましい。
栽培する植物Tは、山桃、キウイ、藤、モッコーバラ、フサアカシア、ギンヨウアカシア、ハクレン、ザクロ、アジサイ、カキ、レモン、梅、桜等の木を準備する。
第2のプロセスは、栽培容器1に、植物Tと用土Sを入れて、植物を定植するプロセスである。
具体的には、図3に示されるように、栽培容器1に、用土Sを栽培容器1の高さLの約1/2〜1/3程度まで入れる。
その後、容器内に向かう方向を示す矢印Aに沿って、植物Tを栽培容器1の中に降ろし、用土Sを用いて、植物Tの根Rを埋める。
できる限り、栽培容器1の上縁4と同じ高さまで用土Sで満たすようにする。
このときの状態を示した図が図4である。
図4では、植物の根Rの上縁が、栽培容器1の上縁4と同じ高さになるように植物Tを定植している状態を示しているが、この態様に限定されるものではなく、定植してしばらくは細根がまだ延出せず、短期の乾燥で枯死する場合や、風で植物が倒れる場合があるので、図4の場合より植物の根Rを深く埋める場合もある。
例えば、植物Tの根Rの上縁が、切込み部6の最下頂点6aと同じ高さになるように植物を定植したりする。
なお、切込み部6を切り開くことを要する栽培容器1である場合には、このプロセスの過程で、栽培容器1の上縁4に設けられ、溝加工された上縁4からの垂下線を切り開いて切込み部6を形成する。
植え穴Hは、栽培容器1の高さLの2倍程度の深さまで掘り、植え穴Hと土壌Gを空気にさらす。
そして、栽培容器1の高さLと同程度まで土を植え穴Hの中に盛り込む。
第4のプロセスは、植物Tを定植した栽培容器1を植え穴Hに植えるプロセスである。
図5に示されているように、植物Tが定植された栽培容器1を、地中に向かう方向を示す矢印Bに沿って、植え穴Hの中に降ろす。
そして、植え穴Hに土を盛り入れて、栽培容器1の上縁4が地面と同じ高さになるように埋める。
植物Tを定植された栽培容器1を地面に植え付けた状態を示した図が図6である。
通常、栽培容器1に入れられた植物Tが地面に定植されてから半年乃至1年程度経過すると、植物Tは、栽培容器1の孔5を通って細根Smを栽培容器の周囲の土壌Gに延出させ、栽培容器1の切込み部6を通って太根Biを栽培容器の周囲の土壌Gに延出させ、栽培容器1の周囲の土壌Gから水分と栄養を得るようになり、生長して花・実を実らせる。
実が適度に実ったら、それを収穫等する。
その時の状態を示した栽培容器1の断面図が図7であり、それの斜視図が図8である。
後述する根切りをした後にも同様の期間経過させる。
なお、このプロセスの期間に、肥料を施肥する。
第6のプロセスは、根切り及び、場合によっては剪定を行うプロセスである。
上記第5のプロセスを経て植物Tをある程度生長して花・実を実らせた後、栽培容器1の周囲の土壌Gを栽培容器1の高さLの約1/4〜1/6程度の深さを掘り込み、栽培容器1の切込み部6から延出する太根Biを切込み線Ctのように切り取る。
図9では、栽培容器1の周囲全部の土壌Gを掘り込んでいるが、栽培容器1周囲であって太根Biの周囲に当たる部分の土壌のみを掘り込むだけでもよい。
このときに、植物Tの乾燥や枯死防止のために、孔5から延出している細根Smは切らずにそのままにしておく。
太根Biへの切込みの大きさ、切込みの数、何本の太根Biを切るか、いつ切るか等々は、栽培容器1の大きさ、切込み部6の大きさ及び数、孔5の数及び直径等々に応じて異なる。
そして、この際に剪定等も行えば、幹枝と根の最適なバランスを取ることが出来る。
また、この際に、上記肥料を施肥すれば、植物Tは根切りをすると花・実を従来より沢山実らせる性質があるので、生き生きとした植物Tを維持することができ、小さな植物でも花・実をつけることが容易となる。
第5及び第6のプロセスは、移植するか植物Tが枯死するか、不要になる等ならない限り、毎年反復する。
これらを反復し続ければ、植物Tも元気であり、沢山の花・実を毎年得ることができる。
植物Tがある程度生長して栽培容器1の切込み部6を通って太根Biが延出し、栽培容器1の孔5を通って細根Smが延出し、栽培容器1の周囲の土壌Gに根が張っている植物Tを移植する場合、栽培容器1の周囲の土壌Gを栽培容器1の高さLと同程度の深さを掘り込み、栽培容器1の切込み部6を通って延出する太根Biを切込み線Ctにおいて切り取る。
その後、植物Tの定植された栽培容器1を、地上に向かう方向を示す矢印Cに沿って持ち上げ、移植先に搬送して移植する。
即ち、植物Tの定植された栽培容器1を植え穴Hに植える際に、両端に吊り上げロープ留め具8が付けられ、丈夫で地中にあって劣化しにくい1本又は複数本のバンドを、栽培容器1の底に敷き、栽培容器1を包むようにして吊り上げロープ留め具8を地表に出すように設定しておく。
そして、移植の際には、クレーンK等と吊り上げロープ留め具8をロープ9で繋ぎ、栽培容器1を地中から吊り上げる。
栽培容器1の切込み部6を通って延出する太根Biは、図11に示されるように吊上げる前に切り落としておく。
この方法では、前段落で示したような栽培容器を掘り上げる方法よりも、作業が簡単であり、植物Tの根Rを痛めない。
山桃の生長調節方法の実施に用いた栽培容器1は、側壁2、底壁3、上縁4、孔5、切込み部6からなり、鉢状に形成されている。
栽培容器1は、正面から見ると逆さ台形、上面から見ると円形の形とした。
山桃は、15m程度の高さにまで成長する植物であるが、山桃を地表からの高さ2m程度としたかったので、栽培容器1の底壁2の直径を50cm、栽培容器の高さLを60cmの大きさとした。
栽培容器1の素材については、プラスティックを用いた。
1mm程度の直径を有する孔5を、栽培容器1の側壁2及び底壁3に、任意に100箇所程度穿設した。
切込み部6は、栽培容器1の上縁4に切込みを入れ、ほぼ等間隔で6箇所設けた。
切込み部6の最下頂点6aの内角Mは、45度とした。
切込み部6の高さL1は12cmとした。
第1のプロセスは、上記栽培容器1と、栽培容器1の中に入れる用土Sと、栽培する山桃を準備するプロセスである。
用土Sは、保水、保肥、通気性及びPH等を考慮して、赤玉土のような大粒の土粒を有する用土を用いた。
栽培する植物Tは、山桃の木を準備した。
まず、栽培容器1に、用土Sを栽培容器1の底から20cmの高さまで入れた。
その後、容器内に向かう方向を示す矢印Aに沿って、山桃を栽培容器1の中に降ろし、用土Sを用いて、山桃の根Rを埋めた。
その際、乾燥による枯死又は風で倒れるのを防ぐために、根Rの上縁を、切込み部6の最下頂点6aと同じ高さにした。
更に、できる限り、栽培容器1の上縁4と同じ高さまで用土Sで満たすようにした。
植え穴Hは、地表から1mの深さまで掘り、植え穴Hと土壌Gを空気にさらしてから、植え穴Hの底から60cmの高さまで土を植え穴Hの中に盛り込んだ。
図5に示されているように、山桃が定植された栽培容器1を、地中に向かう方向を示す矢印Bに沿って、植え穴Hの中に降ろした。
そして、植え穴Hに土を盛り入れて、栽培容器1の上縁4が地面と同じ高さになるように埋めた。
第1乃至第4までのプロセスは、日本の関東地方で4月頃に行った。
栽培容器1に入れられた山桃が地面に定植されてからほぼ6ヶ月経過すると、山桃は、栽培容器1の孔5を通って細根Smを延出させ、栽培容器1の切込み部6を通って太根Biを延出させ、栽培容器1の周囲の土壌Gから水分と栄養を得るようになり、生長して花・実を実らせた。
山桃を定植した初年においては、山桃の実がおおよそ5〜6個程度なったので、それを収穫した。
後述する根切りをした後にも同様の期間経過させ、生長させた。
なお、このプロセスの期間、例えば、5月頃に、油カス、骨粉等を配合した肥料を100g程度施肥する。
上記第5のプロセスを経て山桃を生長させて花・実を実らせた後、栽培容器1周囲であって太根Biの周囲に当たる部分の土壌を地表から13cmの深さを掘り込み、栽培容器1の切込み部6から延出する太根Biを切込み線Ctのように切り取った。
この根切りは冬に行った。
このときに、植物Tの乾燥や枯死防止のために、孔5から延出している細根Smは切らずにそのままにしておいた。
この際に剪定等も行い、上記肥料を施肥した。
上記の如く、定植した初年は山桃の実が5〜6個なる程度であるが、2年目以降からは、20〜30個程度の山桃の実を取ることができた。
山桃は、単に地面に直接植えるだけでは、中々実をつけることがなく、小さな山桃の木であると尚更実をつけることがないが、上記のような本発明に係る植物生長調節方法によれば、山桃の生長を調節しつつ、山桃の実を豊かにならせることができる。
即ち、山桃の定植された栽培容器1を植え穴Hに植える際に、両端に吊り上げロープ留め具8が付けられ、丈夫で地中にあって劣化しにくい2本のバンドを、栽培容器1の底に敷き、栽培容器1を包むようにして吊り上げロープ留め具8を地表に出すように設定しておいた。
移植の際には、クレーンKと吊り上げロープ留め具8をロープ9で繋ぎ、栽培容器1を地中から吊り上げた。
栽培容器1の切込み部6から延出する太根Biは、図11に示されるように吊上げる前に切り落としておいた。
生長調節方法及び栽培容器1は第1実施例と概ね同じであるので、異なる部分に関してのみ説明し、同様の部分は第1実施例の説明を援用することとする。
根切りは、6月と冬の二回行い、剪定は冬に行った。
キウイは、地面に直接植えると5m以上もツルが伸び、その伸びた部分を切ってしまうと花が咲かず、実もならなくなってしまった。
しかし、本発明に係る植物生長調節方法、即ち、側壁2及び底壁3に直径1mmの孔5を任意に100個設け、上縁4に三角形状の切込み部6を6箇所設けた栽培容器1、用土S並びにキウイを準備して、栽培容器1に用土S及びキウイの木を入れて定植し、植え穴Hを掘り、その植え穴Hに栽培容器1を植え、キウイが生長して花・実を実らせるまでの期間待ち、切込み部6を通って延出した太根Biを根切り及び施肥する方法を用いると、ツルも多少は伸びるものの、地面に直接植えた場合に比して約1/4〜1/5程度しか伸びることがなかったので、管理するのが容易であり、花・実がならなくなることもなかった。
そして、毎年10〜20個程度の実をならすことができた。
生長調節方法及び栽培容器1は第1実施例と概ね同じであるので、異なる部分に関してのみ説明し、同様の部分は第1実施例の説明を援用することとする。
直接地面に植えて栽培すると、高さが5〜12m程度にまで生長してしまった。
しかし、本発明に係る植物生長調節方法、即ち、側壁2及び底壁3に直径1mmの孔5を任意に100個設け、上縁4に三角形状の切込み部6を6箇所設けた栽培容器1、用土S並びに花水木を準備して、栽培容器1に用土S及び花水木を入れて定植し、植え穴Hを掘り、その植え穴Hに栽培容器1を植え、花水木が生長して花・実を実らせるまでの期間待ち、切込み部6を通って延出した太根Biを根切り及び施肥する方法を用いると、高さ2m程度までの生長に調節することができた。
花水木は剪定をしてしまうと花を咲かせないので、剪定は行わなかった。
また、花水木は木の上部に花を咲かせるが、上記生長調節方法によれば、2m程度の高さまでしか生長しないので、一般の家屋の1階で花を鑑賞することができる。
生長調節方法及び栽培容器1は第1実施例と概ね同じであるので、異なる部分に関してのみ説明し、同様の部分は第1実施例の説明を援用することとする。
しかし、本発明に係る植物生長調節方法、即ち、側壁2及び底壁3に直径1mmの孔5を任意に100個設け、上縁4に三角形状の切込み部6を6箇所設けた栽培容器1、用土S並びにレモンの木を準備して、栽培容器1に用土S及びレモンの木を入れて定植し、植え穴Hを掘り、その植え穴Hに栽培容器1を植え、レモンが生長して花・実を実らせるまでの期間待ち、切込み部6を通って延出した太根Biを根切り及び施肥する方法を用いると、ほとんど木は伸びることなく、しかし、沢山の花・実をつけた。
但し、根切り作業において、ある年の冬に3箇所の切込み部6を通って延出する太根Biのみを切り、その次の年の冬に残りの3ヶ所の切込み部6を通って延出する太根Biを切るというように、一年に半数だけ切った。
一度に6ヶ所の切込み部6を通って延出する太根Biを全部切ると、風で倒れやすくなったり、植物Tに負担がかかりすぎてレモン自体が弱ってしまったからである。
生長調節方法及び栽培容器1は第1実施例と概ね同じであるので、異なる部分に関してのみ説明し、同様の部分は第1実施例の説明を援用することとする。
しかし、本発明に係る植物生長調節方法、即ち、側壁2及び底壁3に直径1mmの孔5を任意に100個設け、上縁4に三角形状の切込み部6を6箇所設けた栽培容器1、用土S並びにミモザを準備して、栽培容器1に用土S及びミモザを入れて定植し、植え穴Hを掘り、その植え穴Hに栽培容器1を植え、ミモザが生長して花・実を実らせるまでの期間待ち、切込み部6を通って延出した太根Biを根切り及び施肥する方法を用いると、木の生長は2m程度の高さに抑えられ、しかし、花は沢山咲いた。
但し、根切りの作業において、5月に3箇所の切込み部6を通って延出する太根Biを切り、冬に別の3ヶ所の切込み部6を通って延出する太根Biを切るようにした。
一度に6箇所の切込み部6を通って延出する太根Bi全部を切り取ってしまうと、枯れたり、風で倒れたりしてしまったからである。
この点、上記した栽培容器1とそれを用いたミモザ生長調節方法を用いると、栽培容器1の切込み部6を通って太根Biが延出できるので、地表面乾燥による水不足によって枯れることはなかった。
更に、切込み部6を持たない栽培容器1を用いて栽培した場合、定植してから数年経つと、栽培容器1の上縁4を越える所で団子状になってしまう根ができてしまい、根切りに困難を来すことがあった。
2 側壁
3 底壁
4 上縁
5 孔
6 切込み部
6a 切込み部の最下頂点
6b 切込み部の右側辺
6c 切込み部の左側辺
7 バンド
8 吊り上げロープ留め具
9 吊り上げロープ
A 容器内に向かう方向を示す矢印
B 地中に向かう方向を示す矢印
Bi 切込み部を通って延出した太根
C 地上に向かう方向を示す矢印
Ct 切込み部を通って延出した太根を切った状態
G 栽培容器の周囲の土壌
H 植え穴
K クレーン
L 栽培容器の高さ
L1 切込み部の高さ
M 切込み部の最下頂点の内角
R 植物の根
S 用土
Sm 孔を通って延出した細根
T 植物
Claims (4)
- 第1のプロセスとして、
側壁(2)及び底壁(3)に複数の孔(5)を設け、上縁(4)に三角形状の切込み部(6)を設けた栽培容器(1)に、
用土(S)及び植物(T)を入れて植物(T)を定植するプロセス、
第2のプロセスとして、栽培容器(1)を植えるために掘られた植え穴(H)に、栽培容器(1)を植えるプロセス、
第3のプロセスとして、植物(T)が生長して花・実を実らせるまで待つプロセス、
第4のプロセスとして、切込み部(6)を通って栽培容器の周囲の土壌(G)に延出した太根Biを根切りするプロセス
を含んで構成されることを特徴とする
花、及び/又は、実を多く実らせる栽培方法。 - 第1のプロセスとして、
側壁(2)及び底壁(3)に複数の孔(5)を設け、上縁(4)に三角形状の切込み部(6)を設けた栽培容器(1)に、
用土(S)及び植物(T)を入れて植物(T)を定植するプロセス、
第2のプロセスとして、栽培容器(1)を植えるために掘られた植え穴(H)に、栽培容器(1)を植えるプロセス、
第3のプロセスとして、植物(T)が生長して花・実を実らせるまで待つプロセス、
第4のプロセスとして、切込み部(6)を通って栽培容器の周囲の土壌(G)に延出した太根Biを根切りすると共に、剪定を行い、幹枝と根の最適なバランスをとるプロセス
を含んで構成されることを特徴とする
花、及び/又は、実を多く実らせる栽培方法。 - 第4のプロセスの後に、第5のプロセスとして、施肥するプロセスを含んで構成されることを特徴とする
請求項1又は2に記載した栽培方法。 - 切込み部(6)が、
上縁(4)を一辺として、左側辺(6c)、右側辺(6b)及び最下頂点(6a)からなり、三角形状に構成されることを特徴とする、
請求項1乃至3の何れかに記載した栽培方法。
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