JP2011010602A - マグロ類の産卵誘発方法 - Google Patents

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亮介 三森
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諭 多田
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Hiroshi Arai
寛 荒井
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Abstract

【課題】 生簀等の自然環境下でマグロ類の産卵を待つのではなく、陸上の飼育水槽内でマグロ類を飼育し、水槽内の環境を人工的にコントロールすることによってマグロ類の産卵を確実に誘発させることができるようにしたマグロ類の産卵誘発方法を提案する
【解決手段】 マグロ類を飼育する水槽内の水温を所定期間低下させて低水温を経験させた後、急激に水温を上昇させてマグロ類の個体に温度刺激を与えることにより産卵を誘発することを特徴とする。
詳細には、水槽内の水温を19℃以下にし、マグロ類の個体に対して1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による水温上昇を経験させるようにして温度刺激を与え、産卵を誘発させる。
更に詳細には、水槽内の通常水温を20〜21℃とし、所定期間水温を19℃以下にしてから、マグロ類の個体に対して1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による水温上昇を経験させ、最終的に水槽内の水温を23〜27℃とするようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クロマグロ等のマグロ類を飼育するために陸上に設置された水槽内において、このマグロ類の産卵を効果的に誘発する方法に関するものである。
マグロ類は1回の産卵で、通常数十万粒の卵を産卵するといわれているが、成魚に達するまで育つものはその0.1%以下であり、近年、マグロ類の乱獲による減少や、日本及び諸外国におけるマグロ類の爆発的な需要により、マグロ類は高額化の一途をたどっている。
そこで、最近、クロマグロ等のマグロ類を海上の天然生簀(いけす)で飼育し、生簀内で産卵した卵を採取して養殖することにより成魚とする技術が確立しているが、その採卵方法は生簀内で自然産卵するのを待って行なうもので、採卵時期も自然状態に依存しているのが実情である。
従って、マグロ類の産卵がどのような条件、環境下で行われるのかは不明である。自然状態では環境を人工的にコントロールすることはできない。そこで、マグロ類の陸上水槽での産卵の誘発方法が重要な課題となっている。
特開2006−197875号公報 特開2006−296403号公報
本発明は、生簀等の自然環境下でマグロ類の産卵を待つのではなく、陸上の飼育水槽内でマグロ類を飼育しながら、水槽内の環境を人工的にコントロールすることによって、産卵を確実に誘発させることができるようにした、マグロ類の産卵誘発方法を提案するものである。
例えば、クロマグロは太平洋を日本近海からアメリカ西海岸付近まで大回遊していることが知られており、産卵する成魚もこの大回遊後、日本近海に来て産卵を行なっていると考えられている。
本発明者は、このような状況に鑑み、クロマグロは急激な水温の変化を受けたときに、水温上昇の刺激を受け、これにより産卵が誘発されるのではないかと考え、種々の実験を行なった結果、本発明方法の完成に至ったものである。
本発明は、マグロ類の陸上飼育水槽内の水温を所定期間低下させた後、急激に水温を上昇させてマグロ類の個体に温度刺激を与えることにより産卵を誘発することを特徴とするマグロ類の産卵誘発方法である。
詳細には、水槽内の水温を19℃以下にし、マグロ類の個体に対して1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による水温上昇を経験させるようにして温度刺激を与え、産卵を誘発させる。
更に詳細には、水槽内の通常水温を20〜21℃とし、所定期間水温を19℃以下にしてから、マグロ類の個体に対して1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による水温上昇を経験させ、最終的に水槽内の水温を23〜27℃とするようにするのである。
本発明は、このような水槽内の人工的な温度コントロールにより、クロマグロ等のマグロ類の個体に対して急激に水温上昇を経験させて温度刺激を与え、これにより産卵を効果的に誘発することができるのである。
クロマグロの産卵が確認された平成のある年(平成A年)の1年間のマグロ回遊槽の槽内水温の変化とクロマグロ産卵日との関係を示すグラフであり、グラフ中の下方に水平方向に点及び実線で表示されているのがクロマグロの産卵が確認された日を示している。 クロマグロの産卵が確認された他の年(平成B年)の槽内水温の変化と産卵日との関係を示すグラフである。 クロマグロが産卵しなかった別の年(平成C年)の1年間の槽内水温の変化を示すグラフである。 クロマグロが産卵しなかった更に別の年(平成D年)の1年間の槽内水温の変化を示すグラフである。
本発明者らは、マグロ類の産卵誘発効果を確認するため、東京都の葛西臨海水族園に設置されている深さ7m、水量約2200トンの観覧用の超大型マグロ回遊槽を使用して数年間にわたりマグロ類、特にクロマグロの産卵試験を行なった。
このマグロ大回遊槽への循環供給水の循環回路の途中には冷却装置と加熱装置を設け、槽内の水温を自由にコントロールできるようにした。ただし、この冷却装置と加熱装置の能力は、圧倒的な量の水量のため、槽内水温は1日で0.5℃降温又は昇温させるのが限度である。
そこで、槽内の水温を種々変化させて行ったところ、添付の槽内水温とマグロ産卵との関係図から分るように、マグロ個体に対して、通常の設定水温(20〜21℃)よりも低水温(19℃以下)をいったん経験させてから、1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による急激な水温上昇を経験させると、マグロ個体は温度刺激が与えられて、産卵を効果的に誘発することが判明した。
いったん上記のような急激な水温上昇を経験させれば、産卵するきっかけを得るので、その上昇後の水温をそのまま維持するだけでも、産卵効果は保持できるが、槽内水温を最終的には23℃以上、好ましくは23〜27℃とすれば、さらに産卵効果は増加する。ただし、槽内水温を27℃以上としても、産卵効果の増加は期待できない。
実施例:
図1〜2は、クロマグロの産卵が確認された平成のある年(仮に、平成A年という)と他の年(平成B年)について、それぞれ1年間を通じて上記マグロ回遊槽の槽内水温を降温及び昇温調節したときの結果を示すグラフであり、折れ線グラフは槽内水温を示し、グラフ中の下方に水平方向に点や実線で示したのがクロマグロの産卵が確認された日を示している。
図1(平成A年)において、水温を徐々に下げて行って、2月半ば過ぎには水温を最低の18.8℃まで下げ、まずクロマグロの個体にこの低水温を経験させておいた。
そして、符号aで示した4月半ばから5月1日頃までの間では、水温を20℃から23℃まで急激にかつ段階的に昇温させた。この間の平均昇温速度は、1日当り0.2℃である。
なお、段階的に昇温させたのは、各温度段階での産卵を数日間にわたって確認するためであり、実際に昇温させた日は、それぞれ1日当り加熱装置の能力限界である0.5℃昇温させている。
このようにして、上記した低水温と急激な昇温を経験したクロマグロの個体は、その結果、水温23℃となった5月1日頃から産卵を行なうようになった。
特に、符号bで示した6月半ばから6月末頃までの間では、水温が22.5℃から25℃まで、平均昇温速度が1日当り0.25℃と更に高くなったため、これを経験したクロマグロ個体は、その後昇温速度が遅くなっても、7月1日頃からほぼ連日産卵を行い、水温が27℃となっても産卵が継続され、その後、水温を段階的に降温して行っても、産卵は断続的に継続し、急激な水温上昇を経験させれば、その後に水温を降温しても産卵することが分る。
図2(平成B年)は、クロマグロの産卵が確認された他の年の槽内水温と産卵との関係を示すもので、5月半ばから7月初旬まで水温19℃を維持し、その後直ちに8月初めまでに水温を22.5℃まで急激にかつ段階的に昇温させた(符号c)。この間の平均昇温速度は、1日当り0.2℃である。
その結果、8月初めから産卵を開始し、水温23.5℃の9月後半まで、産卵が断続的に行なわれたことが分る。
比較例:
図3〜4は、クロマグロが産卵しなかった平成のある年(平成C年)と更に別の年(平成D年)について、それぞれ1年間の槽内水温の変化を示すグラフである。
図3(平成C年)では、最低水温を17.5℃まで下げてクロマグロ個体が低水温を経験したものの、最高水温24.5℃までに至る間(4月半ば〜8月半ばまで)、符号dで示すように、昇温速度が緩やかであるため(平均昇温速度:1日当り0.054℃)、産卵が1度も行なわれなかったことが分る。
図4(平成D年)では、最低水温19℃から最高水温27℃まで昇温させたが、符号eで示すように、この場合も昇温速度が緩やかであるため(平均昇温速度:1日当り0.053℃)、産卵が1度も行なわれなかった。
以上から、マグロ類個体に対し、水槽内の水温を所定期間19℃以下に低下させて低水温を経験させてから、1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による急激な水温上昇を経験させて温度刺激を与えることにより、産卵が誘発されることが分る。

Claims (3)

  1. マグロ類を陸上で飼育する大水槽内の水温を所定期間低下させた後、急激に水温を上昇させてマグロ類の個体に温度刺激を与えることにより産卵を誘発することを特徴とするマグロ類の産卵誘発方法。
  2. 前記水槽内の水温を19℃以下にし、マグロ類の個体に対して1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による水温上昇を経験させるようにした請求項1記載のマグロ類の産卵誘発方法。
  3. 前記水槽内の通常水温を20〜21℃とし、所定期間水温を19℃以下にしてから、マグロ類の個体に対して1日当り0.2℃以上の平均昇温速度による水温上昇を経験させ、最終的に水槽内の水温を23〜27℃とするようにした請求項1又は2記載のマグロ類の産卵誘発方法。
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