JP2010518514A - 電子装置上でコンテンツを表示しナビゲートするためのシステム及び方法 - Google Patents
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Abstract
電子装置上のコンテンツを表示し、ナビゲートするためのシステムと方法が開示されている。当該システムと方法は、電子装置内の1つ以上のメモリユニットに格納されたファイルを記述している情報を、先ず最初に複数のメモリユニットに存在するファイルメタデータを対応する複数のデータベースにカタログ化することによって供給する。当該システムと方法は、次に複数のデータベースの中のカタログ化されたファイルメタデータを単一のリストに集約し、集約されたファイルメタデータリストを電子装置上で起動中のアプリケーションに供給する。
Description
本願は、2007年2月6日に出願された米国仮出願第60/888,522号「ナビゲーションの複雑性を軽減しフォルダレスとアグリゲート技術を用いた可搬装置上のコンテンツの利用と位置決めを単純化するシステム及び方法」の米国特許法119条(e)に基づく利益を主張するものであり、これらの開示内容は参照により本願に取り込まれるものである。
本発明は、一般に、電子装置上にデジタルコンテンツを表示し、ナビゲートする分野に関する。特に、本発明は、電子装置上のコンテンツ表示の複雑さを軽減して、この種のコンテンツの便利なナビゲーションを促進するためのシステム及び方法に関する。
多くの電子装置(例えば、パーソナル携帯情報機器、電子電話及び組み込みソフトを有する他の装置)は、一般的なデスクトップコンピュータに使用される高度な機能を特色とする。しかしながら、これらの装置は、デスクトップコンピュータと比較して、スクリーンサイズが切り詰められ、及び/又は、比較的不自由な入力メカニズム(例えば、小さなキーパッド、少数のボタン等)を有する。
デスクトップコンピュータシステムでは、Windows(登録商標)、MacOS及び他のオペレーティングシステムによって、ユーザは階層的な配列表示(例えばファイル・ディレクトリ)を介してファイルを捜したり、ナビゲートしたりできる。典型的な階層的表示において、例えばファイル名、データ作成日時、サイズ等(総称して「メタデータ」、個々に「メタデータ・パラメータ」という)のようなファイルを特定する記述情報が、複数の階層レベル又はフォルダに構造化される。例えば、第1階層(メイン)ファイルフォルダは、第1の階層で示され、メインファイルフォルダの第2階層サブフォルダは、メインファイルフォルダの右下にインデントされて示され、第2階層サブフォルダを複数含む第3階層は、それぞれの第2階層サブフォルダの右下に、更にインデントされて表示される。オペレーティングシステムは、大量に記録されたアイテムを適度に効率的に閲覧できるように、情報を曝し或いは隠すためのメカニズムを提供する一方、階層的な配列表示は大量のファイルメタデータを提示することと、このようなメタデータを通してユーザに容易な認知とナビゲートを可能ならしめるために大きなディスプレイエリアを必要とする傾向がある。他の欠点は、ユーザがどこにファイルを格納したかを忘れてしまったり、探したいファイルを見つけるために階層的配列表示を通じて検索するのに結構な時間を要したりする場合があることである。
従って、小さな表示スクリーンサイズのエレクトロニクス装置においては、利用可能な表示スペースの量がファイルメタデータの階層的な表示を明瞭に、かつユーザナビゲーションに資する態様で表示するには不十分であるために、階層的な表示は実行不可能、及び/又は、非実用的である。例えば、ユーザは、一般的に相当のスクロール及びナビゲーティングなくして全ての結果を見ることができないため、階層的な表示で特定のアイテムのためにブラウジングや検索といった作業を、電子装置を使用して行なうことには問題があり、不都合がある。
表示スペースが小さいことによって生じる制約に加えて、電子装置上のファイルコンテンツの表示は、他の制限によっても悪影響を受ける可能性がある。電子装置は、例えばSDカードのような着脱可能媒体を介してデータにアクセスすることにより、内部的に(例えば、SIMカードに)データを格納できる。パーソナルコンピュータ(PC)で生成されて着脱可能なカードに転送され、電子装置に取り込まれるファイルメタデータは、電子装置によっては、同様には処理されないか、又は全く処理されない。この問題点は、フォーマッティングの破綻を招き、電子装置上のこの種のソースからのファイルメタデータの表示に破綻をきたす場合がある。
さらにまた、ユーザは、ファイルを他のアイテムと適切に区別するために、結構な量のメタデータを表示することを要求する場合がある。限られたスクリーンサイズのため、電子装置は、一般的に、ファイル名、作成又は編集日のようなメタデータパラメータの少数しか表示しない。加えて、ファイル名はユーザにファイルコンテンツの表示を表さない数字による識別子であってもよいので、表示されるファイル名はファイルに含まれる実際の内容を特定するのに必ずしも有効ではない。このように、通常電子装置で利用可能な制限された量のメタデータさえ、ほとんどユーザの助けになっていない。上記のように、ファイル名が他のシステム、又は、例えば、デスクトップ、カメラ又は他の電子電話のような装置から取り込まれるときに、装置間のキャラクタセットが不適合であるために電子装置で読み取れない文字をオートネーミングが取り込む場合がある。
これら及び他の問題のため、電子装置のユーザは、しばしば、アクセスしたいファイルが電子装置上にあるか否かを正確に判断することができない。
従って、電子装置上のファイル情報を表示し組織する方法及びシステムであって、上記の課題及び問題点を克服し、電子装置の全てのファイルに関連したメタデータのナビゲーションを可能とする便利で、ユーザーフレンドリーで、広範囲の表示を提供する方法及びシステムが求められる。
第1の態様において、本発明は、電子装置内の1つ以上のメモリユニットに格納されているファイルに関する情報を記述しているファイルメタデータを供給する方法を提供する。当該方法は、複数のファイルメモリユニットに存在するファイルメタデータを対応する複数のデータベースにカタログ化し、複数のデータベースにカタログ化されたファイルメタデータを単一のリストに集約(aggregate)し、集約したファイルメタデータリストを電子装置で起動中のアプリケーションに供給する。
第2の態様において、本発明は、処理ユニットと、処理ユニットに接続される第1のメモリユニットと、処理ユニットに接続される第2のメモリユニットと、処理ユニットに接続されるディスプレイスクリーンとを備える電子装置を提供する。処理ユニットは、第1及び第2のメモリユニットに存在するファイルメタデータを第1及び第2のデータベースにそれぞれカタログ化し、第1及び第2のデータベースにカタログ化されたファイルメタデータを単一のリストに集約し、アグリゲートファイルメタデータリストをディスプレイスクリーン上で表示できるように電子装置で起動中のアプリケーションに供給する。
本発明の付加的な特徴及び効果は、続く記載で説明され、部分的には続く記載から明らかであるか、又は本発明の実施によって確認され得る。
上述した態様及び、本発明で得られる他の効果及び特徴を説明するために、簡単に上述した発明の更なる詳細な説明が、添付の図面に示されたその具体的な実施形態を参照することによって示される。これらの図面は、本発明の典型的実施形態だけを表しており、従って、その技術的範囲を制限するものと考慮されるべきではないことを理解した上で、本発明は、添付の図面を用いることにより更なる明確かつ詳細に記載され説明される。
本発明は、電子装置に組み込まれるか、又は接続されるすべてのメモリユニットに格納されているファイルを記述しているメタデータが、電子装置で起動中のアプリケーションによってアクセス可能な1つの連続したリストに集約されるシステム及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、リストは、アグリゲートリストの中の1つ以上のファイルに関する特定の関連情報を直ちにユーザに通知できる映像的表象を含んでいる。映像的表象は、例えば、関連するファイルが格納されているメモリユニット(例えば、内部メモリ、着脱可能なカード)、又は、ユーザがファイルのコンテンツにアクセスする権利を有しているか否か、(すなわち、フォワードロック又は他のデジタル著作権管理スキームにより保護されているかどうか)を表示できる。
本発明の実施形態によると、アグリゲートリストは、ファイル名、ファイルサイズ及び作成日のようなパラメータを含む標準ファイルメタデータを示し、ユーザにリスト上の操作(例えばフィルタリング及びソート)を実行可能にするユーザインターフェースが示される。これら及び他の操作で、ユーザはさまざまな様式のリストを操作できる。例えば、リストは、特定のコンテンツタイプのファイルだけを表示するためにコンテンツタイプによってフィルタされ、指定されたメタデータパラメータだけを表示するためにコンテンツタイプによってフィルタされ、及び/又は、迅速に検索を狭めることをユーザに支援するメタデータを示せるように、表示を折り畳むためにコンテンツタイプによってフィルタされる。特定のメタデータ(例えばオーディオ)を有するコンテンツタイプのために、コンテンツタイプに従ってフィルタリングされたアグリゲートリストは、このような特定のメタデータであることを示す。
「フォルダレス」環境(フォルダ構造に格納されていないデータ)のコンテンツは、そのコンテンツタイプを処理できる、いかなるアプリケーションによっても共有され得る。本発明の実施形態において、メタデータは、それが参照するファイルと同じメディアに格納される。これは、スペースを節約し、メタデータが更新される機会を向上させる。しかしながら、着脱可能なカードが書き込み禁止である場合、メタデータは内部メモリに格納される。システムの外部に格納されたファイルリファレンスは、固有の識別子によって、記憶媒体を表すURLにより示される。
図1は、本実施の態様で具体化される、ポータブルコンピュータ、パーソナル携帯情報機器(PDA)、携帯電話又は組み込み型プロセッサ及び/又は無線通信能力を有する他の装置で構成される電子装置100のブロック図である。電子装置100は、オペレーティングシステムプラットフォーム及びアプリケーションプログラムを実行するのに適した処理ユニット102を有する。処理ユニット102は、以下で述べられる電子装置100の他の構成要素を制御するのにも適用される。内部メモリユニット(以下、「メモリユニットA」(MEMORY UNIT A)という)104は、例えば、システムファイルを含む読出し専用メモリ(ROM)と、必要に応じて他のファイルを格納するランダム・アクセス・メモリ(RAM)(図1を参照)を含む内部メモリカード(例えば、SIMカード)を備える。また、電子装置100は、フラッシュメモリSDカードのような挿抜可能なメモリカード110(以下「メモリユニットB」(MEMORY UNIT B)という)を読むのに適合するリムーバルメモリカード・インターフェース108を備える。両方のメモリユニットA104及びB110は、電子装置のユーザによってアクセス可能なファイルを格納する。これらのファイルは、アプリケーションプログラム、ドキュメント(例えば、テキスト、PDF)、及び、音声、グラフィック及び/又はビデオコンテンツを有するメディアファイルを含むが、これらに限定されない。
ディスプレイスクリーン112は、システムバス106を介して処理ユニット102に接続され、それによってディスプレイスクリーン112に表示されるコンテンツを決定する処理ユニット102からの入力を受信する。また、電子装置100は、アンテナ116及び処理ユニット102に接続されたトランシーバユニット114を備える。トランシーバ114は、電子装置100が外部装置及び無線電話網又はインターネット等のネットワークに接続できるように、指定された範囲の周波数で無線信号の送受信を提供する。トランシーバ114を介して外部ソースから受信するデータ(例えばオンライン・デポー(online depot)から得られるメディアコンテンツ)は、処理ユニット102にシステムバス106を介して送信され、その後、メモリユニットA104及びB110に格納される。ハードウェアインターフェース118は、電子装置100の本体上のボタン及び/又はスイッチに接続され(不図示)、スイッチ及びボタンの状態及び操作に関する信号をシステムバス106を介して処理ユニット102に提供する。
図2に移り、メモリユニットA104に格納されるファイルの概略を示す。図示のように、メモリユニットA104は、ファイルA1(FILE A1)、A2(FILE A2)、A3(FILE A3)...An(FILE An)(ただし、nは、任意の整数)を有し、各ファイルが多量のコンテンツデータ(DATA CONTENT)からなる。本発明の好ましい実施形態においては、メモリユニットAは、各ファイルA1、A2、A3...Anに関連したメタデータを有し、それらは、ファイルメタデータA1(FILE A1 METADATA)、ファイルメタデータA2(FILE A2 METADATA)、ファイルメタデータA3(FILE A3 METADATA)...ファイルメタデータAn(FILE An METADATA)として参照される。いくつかの実施形態では、ファイルメタデータA1、A2、A3...Anは、ファイルA1、A2、A3...Anのコンテンツに近接又は隣接して、例えば、ヘッダやフッタに配置される。しかしながら、これは必須ではなく、ファイルメタデータA1、A2、A3...Anの一部又は全てがメモリユニットA104の他の部分に配置されてもよい。別の実施形態としては、ファイルメタデータA1、A2、A3...Anの全体又は一部は、メモリユニットAの外部に配置されても良い。例えば、ファイルメタデータA1、A2、A3...Anは、ユニバーサル・リソース・ロケータ(URL)によりオンラインでアクセス可能なリソースに配置される。上記の説明では、メモリユニットA104について言及したが、上述の原則は、ファイルB1、B2、B3...BnとファイルメタデータB1、B2、B3...Bnを有するメモリユニットB110についても同様に適用される。
図2に図示された実施形態において、ファイルメタデータA1、A2、A3...Anは、1)ファイルA1、A2、A3...Anに対応するコンテンツが配置されているメモリユニットA104の中のディレクトリ(DIRECTORY)、2)ファイル名(FILE NAME)、3)ファイル拡張子(例えば、doc、pdf、jpg、wav、avi)を示すコンテンツタイプ(CONTENT TYPE)、4)ファイルサイズ(FILE SIZE)、及び5)ファイルが作成された日付(DATA CREATED)、に関するパラメータを有する。全てのファイルメタデータA1、A2、A3...Anは、コンテンツタイプにかかわらずこれらのパラメータを有し、これらのパラメータは、一般的パラメータとみなされる。一般的パラメータに加えて、ファイルメタデータA1、A2、A3...Anは、ファイルA1、A2、A3...Anに対応するコンテンツタイプを特定する更なるパラメータを有してもよい。例えば、ファイルA1のコンテンツは、音楽(例えば、歌曲)である。この場合、ファイルメタデータA1は、歌曲の名前及びアーティストのようなパラメータを有することができる。他の例としては、ファイルA2のコンテンツは写真であり、ファイルメタデータA2のパラメータは、黒白/カラー識別子、解像度などを有することができる。特定のメタデータパラメータの使用について、更に詳細に後述する。
本発明によれば、電子装置100のメモリユニット、すなわちメモリユニットA104及びメモリユニットB110の中のファイルメタデータは、対応するデータベース200(メタデータ・データベースA(METADATA DATABASE A))及び202(メタデータ・データベースB(METADATA DATABASE B))によって、カタログ化される(図3)。いくつかの実施形態では、装置の電源が入り、オペレーティングシステムが起動した時に、カタログ化プログラム204(「カタロガー」(CATALOGER))が実行される。図3は、カタログ化処理を示すブロック図である。図3に示すように、カタロガーは、メモリユニットA104及びメモリユニットB110をスキャンし、メモリユニットA104の中のファイルメタデータA1、A2、A3...An及びメモリユニットB110の中のファイルメタデータB1、B2、B3...Bnを読み取り、それらの複製を作成する。より具体的には、カタロガー204は各ファイルのファイルメタデータにおいて示されるディレクトリを調査し、ディレクトリが制限されていない(すなわち、例えば、不可視のシステム構成ファイルを保存しているディレクトリとは対照的に、ユーザ可視のコンテンツを含む)登録ディレクトリである場合、カタロガー204はファイルメタデータを読み取り、複製を作成する。
メモリユニットA104及びメモリユニットB110の両方のファイルメタデータをスキャンして複製を作成した後、カタロガー204は、メモリユニットA104に対応するデータベースであるメタデータ・データベースA200、メモリユニットB110に対応するデータベースであるメタデータ・データベースB202をそれぞれ生成する。本発明のいくつかの実施例において、メタデータ・データベースA200及びB202は、リレーショナル・データベースから成る。メタデータ・データベースA200及びB202は、対応するメモリユニットA104及びB110の中の全てのファイルディレクトリのフォルダレスリストを有するディレクトリテーブル(DIRECTORY TABLE)212、232をそれぞれ備え、全てのファイルのメタデータを列方向に記入し、一般的パラメータ(例えばディレクトリ、ファイル名、ファイルサイズ及びコンテンツタイプ)を行フィールドに記入したファイルテーブル(FILE TABLE)214、234をそれぞれ備える。
異なる拡張子を有するがコンテンツタイプの類似するファイル(例えば、音声ファイル拡張子であるwav、mpg)は、カテゴリによって一緒にグループ化され得る。ファイルが特定可能なカテゴリは、予め設定されるが、修正することも可能である。本発明のいくつかの実施形態において、カテゴリは、アプリケーション(APPLICATION)(カテゴリ1)、オーディオ(AUDIO)(カテゴリ2)、文書(DOCUMENT)(カテゴリ3)、グラフィックス(PHOTO)(カテゴリ4)およびビデオ(VIDEO)(カテゴリ5)を有する電子装置100を使用する場合に、電子装置のユーザが呼び出す種々のメディアを表しても良い。ファイルテーブル214、234の情報を用いて、カタロガー204は、各カテゴリのための別々のテーブルを生成する。一実施形態においては、カタロガーはメタデータ・データベースA200にカテゴリ1テーブル(CATEGORY 1 TABLE)216、カテゴリ2テーブル(CATEGORY 2 TABLE)218、カテゴリ3テーブル(CATEGORY 3 TABLE)220、カテゴリ4テーブル(CATEGORY 4 TABLE)222及びカテゴリ5テーブル(CATEGORY 5 TABLE)224を作成し、メタデータ・データベースB202にカテゴリ1テーブル236、カテゴリ2テーブル238、カテゴリ3テーブル240、カテゴリ4テーブル242及びカテゴリ5テーブル244を作成する。カテゴリテーブル216〜224は、特定のカテゴリに特定されたファイルのファイルテーブル214から、メタデータを書き込まれる。例えば、カテゴリ2テーブル218(音声)は、音声カテゴリとして特定されるファイルテーブル214内のファイルのメタデータによって、グループ化される。カテゴリテーブル236〜244は、ファイルテーブル234からのデータが同様に書き込まれる。これにより、カテゴリ・テーブル216〜224及び236〜244のそれぞれは、同じコンテンツタイプを共有するメモリユニットA104及びB110に対応する全てのファイルのフォルダレスリストで構成される。
カタロガー204により生成されるカテゴリテーブル216〜224、236〜244は、一般的メタデータを含むが、カタロガーは、ある実施形態においては、コンテンツタイプに従って個々のファイルメタデータを解析しないので、各カテゴリに特定されたメタデータが必ずしも含まれるというわけではない。例えば、カタロガー204がグラフィックスコンテンツを表しているjpgファイルをスキャンする場合、関連するメタデータは画像解像度のようなグラフィックコンテンツに特有のパラメータを有する場合がある。しかし、カタロガー204は画像解像度メタデータを抽出するようにメタデータを解析しない。従って、結果としてもたらされた、jpgファイルを含むカテゴリテーブル(グラフィックス)は、当初は画像解像度情報を含んでいない。
抽出処理の概略図が示される図4を参照する。抽出処理では、特定のファイル拡張子(例えばjpg、aac、avi、doc、exe)を特定するエクストラクタ(EXTRACTOR)300が、ファイル拡張子で特定されたファイルから特定のメタデータを抽出し、メタデータは適切なカテゴリテーブルに入れられる。ファイル拡張子と適合するエクストラクタの関連付けは、実行時に動的に決定される。抽出処理は、ファイル拡張子のタイプに応じ特定のメタデータを抽出するために異なるエクストラクタを使って繰り返される。各エクストラクタ300は、カテゴリテーブル216〜224、236〜244の中で適合する拡張子を有するファイルを渡される。従って、jpgエクストラクタはグラフィックステーブル222、242の20個のファイルに関するファイル情報を渡され、aviエクストラクタはビデオテーブル224、244から4つのファイルを渡される。メモリユニット104、110からカテゴリテーブルより特定されるそれらのファイルの特定のメタデータを読み込んだ後に、エクストラクタは、カテゴリテーブル216〜224、236〜244に特定のメタデータを書き込む。
図4に示される例では、aac(Advanced Audio Coding)エクストラクタ300は、音声テーブル218のファイルリスト312がaac拡張子を有することを認識する。ステップ2において、エクストラクタ300は、aacファイル拡張子を特定するメタデータパラメータ:SONG304、ARTIST306、ALBUM308及びGENRE310を見つけて抽出し、そしてファイルメタデータリスト302のメタデータ(Song1、CSN、Deja
vu、Classic Rock)を抽出する。これは、どのようにデータを抽出するかを決定するエクストラクタ300の「目録(manifest)」内でパラメータSONG、ARTIST、ALBUM及びGENREを特定することにより達成される。ステップ3において、エクストラクタ300は、抽出されたメタデータをカタロガー200に送り、カタロガー200は抽出されたメタデータを対応するパラメータフィールド314のエントリ312に組み込む。このように、カテゴリテーブル216〜224、236〜244のエントリのすべてが、エクストラクタ300を使用して書き込まれる。加えて、それらの目録を適切に構成することによって、エクストラクタ300は、実際のデータベース構造に指示するために使用され、データベースを完全に新しいメタデータに動的に適応するように拡張できる。
vu、Classic Rock)を抽出する。これは、どのようにデータを抽出するかを決定するエクストラクタ300の「目録(manifest)」内でパラメータSONG、ARTIST、ALBUM及びGENREを特定することにより達成される。ステップ3において、エクストラクタ300は、抽出されたメタデータをカタロガー200に送り、カタロガー200は抽出されたメタデータを対応するパラメータフィールド314のエントリ312に組み込む。このように、カテゴリテーブル216〜224、236〜244のエントリのすべてが、エクストラクタ300を使用して書き込まれる。加えて、それらの目録を適切に構成することによって、エクストラクタ300は、実際のデータベース構造に指示するために使用され、データベースを完全に新しいメタデータに動的に適応するように拡張できる。
上述のカタログ化及び抽出処理は、電子装置100がオンにされる、又は、オペレーティングシステムが起動されるときに実行される。その後、電子装置100で起動しているいかなるアプリケーションも、メタデータ・データベース200、202にアクセスすることができ、迅速かつ効率的にファイルメタデータを得ることができる。特に、本発明は、アプリケーションにメタデータ・データベースA200及びB202とクエリーを介して相互に作用するメディア・セレクタを呼び出すことを可能にすることによって、予め体系化されたメタデータを利用する。また、メディア・セレクタは、記憶ロケーション全体のメディアファイル情報への簡単なアクセスを可能にする。いくつかの実施形態では、メディア・セレクタは、メディアファイルメタデータを単一の、フィルタリング可能なリストで示すユーザインターフェースに実装される。メディア・セレクタ・ユーザ・インタフェースの例を、図5、6A、6B及び6Cを参照して説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る電子装置100の概略正面図である。一例として、アプリケーション(例えば、写真ビューア)402は、電子装置100に実行されて、ディスプレイスクリーン112に表示される。また、メディア・セレクタ・アプリケーション404(メディア・セレクタ)が、ディスプレイスクリーン112に示されており、このメディア・セレクタは、メタデータ・データベース200、202に入れられるすべてのファイルメタデータのリストを示し、ユーザがアプリケーション402の内部で検索のためのファイルを選択することを可能にするために使われる。メディア・セレクタ404は、ファイルメタデータのフィルタリング及びソーティングも可能にする。メディア・セレクタ404は、アプリケーションが起動されるか、またその他の時に、自動的に開かれる。一旦、メディア・セレクタ404が起動され、ファイルが選択される(より正確には、ファイルのメタデータが選択される)と、メディア・セレクタ404は、アプリケーション402が選択されたファイルのコンテンツにアクセス可能となるように、ファイルリファレンスを起動しているアプリケーション402に戻す。メディア・セレクタ用の典型的なユーザインターフェースが図6A、6B及び6Cに示される。
いくつかの実施形態では、付加的なプラグイン及び機能は、メディア・セレクタ404で呼び出すことができる。例えば、ボタン408又は類似のアイテムが、ディスプレイスクリーン112に示され、それは起動時に、ブラウザインタフェースを提供し、ユーザにオンラインサーバ上のメディアへの操作、選択を可能にするプラグインを立ち上げる。もう1つのボタン410は、リファレンスを起動しているアプリケーション402に返している間に、ユーザに、いくつかのメディアをキャプチャして格納するためのアプリケーションを立ち上げることを可能とする。このメディアは、メディア・セレクタによって現在選択されるメディアと異なってもよい。
図6Aは、本発明の一実施形態に係るダイアログボックスとして実装されたメディア・セレクタ404の実施例を示す。メディア・セレクタ404(図5)は、ファイルメタデータのアグリゲートリスト(AGGREGATED LIST)502(図6A)を示す。2列のデータ(ファイル名及びファイルサイズ)だけが示されているが、ダイアログボックスはより多くのデータ示すために拡大すること(又は、より少ないデータを示すためにサイズを小さくすること)ができる。メディア・セレクタ404は、フィルタとカテゴリ又は他の基準に従って示されるメタデータのリストを記述するサブフィルタを出現させる第1のドロップダウン・ポインタ504及びソート基準を出現させる第2のドロップダウン・ポインタ506を備える。いくつかの実施形態では、メディア・セレクタ404は、ユーザにファイルに関する付加的な役立つ情報を提供するために、ファイルメタデータと共に、例えばアイコンのような識別子を表示する。
図6Bはドロップダウン・ポインタ504を介して起動されるフィルタ・ドロップダウン・メニュー510を有するメディア・セレクタを示す。フィルタ・ドロップダウン・ポインタ510は、ユーザがメタデータ502をフィルタリングするために選択できるカテゴリをリストする。ここに示した例では、音声カテゴリ(Audio)が、フィルタ基準として選ばれる。音声カテゴリの選択によって、図7において例示されるデータベースクエリー(DATABASE QUERY)が起動される。データベースクエリー600(例えば、SQLiteを使用して実施できる)は、例えば、データベース200、202の音声カテゴリ(カテゴリ2)テーブル218、238からメタデータをスキャンして、取り出す。テーブル218、238から取り出されたメタデータは、クエリーによって、両テーブル218、238のメタデータコンテンツを有する単一のアグリゲートリスト502の中のメディア・セレクタ・ユーザ・インタフェース404に返される。この方法によれば、メタデータコンテンツは、起動しているアプリケーション402が、メディア・セレクタ404にリストされるファイルの記憶領域から分離され、これにアクセスする必要がなく、メタデータコンテンツが起動しているアプリケーション402に表示される。一旦オーディオ・ファイルがメディア・セレクタ404にリストされると、更なるフィルタ(例えば、アーティスト、ジャンル)が更にリストされた結果を狭くするために適用される。
図6Aに戻って、複数の記憶ロケーションからメタデータを集約させることの有用性にも拘わらず、アグリゲートリスト502上の特定のファイルのソースを示すことが有益であり得る。例えば、ユーザがアクセスしたいメディアファイルが着脱可能なメモリユニットB110に格納されている場合、メディアがアクセスされる前にメモリユニットB110が電子装置100から取り除かれないように、ユーザにこれを通知することは有益である。この種の通知を行うために、いくつかの実施例においては、メディア・セレクタ404は、アグリゲートリスト502のファイルのファイルメタデータエントリに隣接して箱形で「C」(カード)とマークされたアイコン508を表示することにより、メモリユニットB110に格納されているファイルの表示を行なう。図6Bは、他の有効な識別子を示しており、「D」がマークされた箱型のアイコン512がデジタル著作権管理の対象であることを示すために同様の態様で表示される。
図6Cはソート・ドロップダウン・ポインタ506を介して起動されたソート・ドロップダウン・メニュー514を有するメディア・セレクタを示す。ソート・ドロップダウン・メニュー514は、図6Bに示される音声フィルタ510に基づいてソートパラメータをリストする。ここに示した例では、リスト502が曲名に従ってアルファベット順に表示されるように曲名が選択される。このリストは、例えば、ソート・ドロップダウン・ポインタ506を再度選択することによって、逆順で表示することも可能である。
前述の実施例は単に説明の目的のためだけにあり、決して本発明を制限するものとして解釈されるものではないと理解されるべきである。例えば、実施例では主として装置固有のメモリ(ローカル記憶ロケーション)のメタデータについて開示したが、本発明の原理は外部メモリロケーション(例えばオンラインデポー)にも適用され得る。例えば、外部に格納されたメタデータは、内蔵メモリ及び着脱可能なメモリカードに格納されている場合と同様に、ローカルデータベース内でカタログ化され、抽出されて、集約される。
本願明細書において用いられる文言は、限定的な文言というよりも、解説、説明的な文言である。加えて、本願明細書において、記載されている効果及び目的は、本発明を実施しているそれぞれの及び全ての実施形態によって実現されない場合がある。更に、本発明は本願明細書において、特定の構造、材料及び/又は実施例に関して記載されているが、本発明は本願明細書において、詳細に開示されていることに限定されるものではない。特に、本発明はパーソナル携帯情報機器、電子電話、多機能電話、カメラ付き携帯電話、ポケット・パーソナル・コンピュータなどのような電子装置に関して記載されているが、本発明は同様に、例えば、テレビ、メディア・プレーヤ、自動車ナビゲーション装置、GPS装置及び携帯用ゲーム機器(例えば、ソニー・プレイ・ステーション(登録商標))等、組み込みソフトを有する他の装置にも等しく適用することができる。
さらに、本発明のいくつかの効果は特に小さいディスプレイスクリーンを有する装置にあてはまるものであるが、本発明が適用されるメディア・セレクタ・ユーザ・インタフェースは、ディスプレイサイズにかかわらず、キーパッドよりもむしろユーザ入力のための遠隔制御装置又は類似の装置を採用する他の装置において使用されるかもしれない。このような装置は、本明細書において、情報機器として参照される。このような装置においては、遠隔制御はメディア・セレクタのエントリによって、スクロールして、エントリを検索及び選択するために用いられる。これによって、キーパッド上の英数字入力を使用してエントリを捜す必要がなくなる。例えば、メディア・セレクタは、標準の番組コンテンツと共にテレビスクリーン(いかなるサイズの)上の限られた領域に表示されてもよい。
加えて、本発明は、添付の請求の範囲の範囲内で、すべての機能的に等価な構造、方法及び用途まで拡大適用される。本明細書の教示の利益を有する当業者は、本発明の概念及び技術的範囲から逸脱することなく、これに多くの改良を加え、変更することが可能である。
Claims (23)
- 電子装置の1つ以上のメモリユニットにファイルが格納され、ユーザに前記ファイルを記述している情報を提供するファイル記述情報の提供方法であって、
前記電子装置の1つ以上のメモリユニットに存在するファイルメタデータを対応する複数のデータベースにカタログ化する段階と、
前記1つ以上のデータベースにカタログ化された前記ファイルメタデータを単一のリストに集約する段階と、
前記集約したリストを前記電子装置で起動中のアプリケーションに供給する段階とを備えることを特徴とするファイル記述情報の提供方法。 - 前記1つ以上のデータベース内の前記ファイルメタデータをメディアタイプに従ってグループ化する段階をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のファイル記述情報の提供方法。
- 前記集約されたファイルメタデータリストをユーザインターフェース機能上でユーザに表示する段階をさらに備え、
前記集約されたファイルメタデータリストのファイル項目が前記アプリケーションによってアクセスするための前記ユーザインターフェースを介してユーザによって選択されることを特徴とする請求項2に記載のファイル記述情報の提供方法。 - 前記集約されたファイルメタデータリストは、少なくともメディアタイプに従ってフィルタリング可能であることを特徴とする請求項3記載のファイル記述情報の提供方法。
- 前記集約されたリストのファイルメタデータに隣接して、対応するファイルの特性を示すアイコンを表示することを特徴とする請求項3に記載のファイル記述情報の提供方法。
- 前記表示されるアイコンが、前記対応するファイルが格納されるメモリユニットを特定することを特徴とする請求項5に記載のファイル記述情報の提供方法。
- 前記表示されるアイコンが、前記対応するファイルにアクセス不可の設定がされているか否か、又は、デジタル著作権管理の対象であるか否かを特定することを特徴とする請求項6に記載のファイル記述情報の提供方法。
- 前記1つ以上のメモリユニットからすべてのコンテンツタイプのためのメタデータを抽出する段階と、
前記抽出されたメタデータを前記複数のデータベースに書き込む段階と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のファイル記述情報の提供方法。 - 前記複数のデータベースと前記集約されたリストがフォルダレスであることを特徴とする請求項1に記載のファイル記述情報の提供方法。
- 処理ユニットと、
前記処理ユニットに接続される第1のメモリユニットと、
前記処理ユニットに接続される第2のメモリユニットと、
前記処理ユニットに接続されるディスプレイスクリーンと、
を備え、
前記処理ユニットは、前記第1及び第2のメモリユニットに存在するファイルメタデータを第1及び第2のデータベースにそれぞれカタログ化し、前記第1及び第2のデータベースにカタログ化された前記ファイルメタデータを単一のリストに集約し、当該集約されたファイルメタデータリストを前記ディスプレイスクリーン上で表示できる電子装置上で起動中のアプリケーションに供給するように構成されることを特徴とする電子装置。 - 前記処理ユニットは、前記ファイルメタデータをメディアタイプに従って前記第1及び第2のデータベースにグループ化するようにさらに構成されることを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
- 前記処理ユニットは、前記集約されたリストを有するユーザインターフェースを提供し、前記アプリケーションによってアクセスするための前記集約されたリストのファイル項目がユーザに選択可能となるように構成されることを特徴とする請求項11に記載の電子装置。
- 前記第1のメモリユニットが内部メモリカードを備え、前記第2のメモリユニットが着脱可能なメモリカードを備えることを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
- 前記処理ユニットに接続され、外部ネットワークとデータ通信可能なトランシーバをさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載の電子装置。
- 前記外部ネットワークはインターネットであることを特徴とする請求項14に記載の電子装置。
- 前記処理ユニットは、前記インターネットの上のメディアコンテンツを検索し、捕捉するようにさらに構成されたこと特徴とする請求項15に記載の電子装置。
- 電子装置の1つ以上のメモリユニットにデータファイルが格納され、ユーザに前記電子装置上のコンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、
前記電子装置の1つ以上のメモリユニットに存在するファイルメタデータを対応する複数のデータベースに並べ替えるためのカタログ化指示と、
前記1つ以上のデータベースにカタログ化された前記ファイルメタデータを単一のリストに集約するための集約化ロジックと、
前記集約されたリストを前記電子装置上で起動中のアプリケーションに供給する供給機能と、
前記集約されたリストをユーザに表示するためのユーザインターフェースと、
を備え、
前記集約されたリストのファイル項目が、前記アプリケーションによってアクセスするためのユーザインターフェースを介してユーザによって選択されることを特徴とする電子装置のコンテンツ表示システム。 - メディアタイプを利用して、前記少なくとも1つのデータベースの前記ファイルメタデータをグループ化する所定の指示をさらに備えたことを特徴とする請求項17に記載の電子装置のコンテンツ表示システム。
- 前記集約されたリストは、少なくともメディアタイプによってフィルタリング可能であることを特徴とする請求項18に記載の電子装置のコンテンツ表示システム。
- 前記集約されたリストのファイルメタデータに隣接して、前記対応するファイルの特性を示すアイコン表示をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載の電子装置のコンテンツ表示システム。
- 前記アイコン表示は、前記対応するファイルが格納されている少なくとも1つのメモリユニットを特定し、前記対応するファイルがアクセス不可か否か、又は、デジタル著作権管理の対象となっているか否かを特定することを特徴とする請求項20に記載の電子装置のコンテンツ表示システム。
- 前記1つ以上のメモリユニットからすべてのコンテンツタイプのための前記メタデータを抽出するためのロジックと、
前記抽出されたメタデータを前記複数のデータベースに書き込むための手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項17に記載の電子装置のコンテンツ表示システム。 - 前記複数のデータベースと前記集約されたリストがフォルダレスであることを特徴とする請求項17に記載の電子装置のコンテンツ表示システム。
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