JP2010515304A - エンハンスメント・レイヤにおける参照フレーム配置 - Google Patents

エンハンスメント・レイヤにおける参照フレーム配置 Download PDF

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Abstract

本開示は、ベース・レイヤか、1または複数のエンハンスメント・レイヤかに、データ・フレームを割り当てる技術に関する。本明細書に記載された技術は、エンハンスメント・レイヤ内の未使用の帯域幅を良好に使用するために、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとの間のフレームの選択的な配置を可能にする。ある局面では、符合化デバイスは、イントラ符合化されたフレームの時間的に直前に位置している参照フレームを、エンハンスメント・レイヤに割り当てることができる。他の局面では、符合化デバイスは、例えばスーパフレームのような複数のフレームを含むデータのセグメントの末尾に位置する参照フレームを、エンハンスメント・レイヤに割り当てることができる。記載された技術は、ベース・レイヤと、1または複数のエンハンスメント・レイヤとの間で帯域幅をバランスさせることを支援するために利用されうる。

Description

関連出願
本願は、2006年12月22日に出願された米国仮出願60/871,655号と、2007年3月1日に出願された米国仮出願60/892,356号の利益を主張する。これら出願おのおのの全内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
本開示は、マルチメディア符号化と、符合化されたマルチメディア・コンテンツの通信に関する。
デジタル・マルチメディア機能は、デジタル・テレビ、デジタル・ダイレクト・ブロードキャスト・システム、無線通信デバイス、無線ブロードキャスト・システム、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ・コンピュータあるいはデスクトップ・コンピュータ、デジタル・カメラ、デジタル記録デバイス、ビデオ・ゲーム・デバイス、ビデオ・ゲーム・コンソール、セルラ電話または衛星ラジオ電話等を含む広範囲のデバイスに組み込まれうる。デジタル・マルチメディア・デバイスは、デジタル・ビデオ・データをより効率的に送信するために、たとえばMPEG−2、MPEG−4、あるいはH.264/MPEG−4、パート10、アドバンスト・ビデオ符合化(AVC)のような符号化技術を実施することができる。これらの符合化技術は、マルチメディア・シーケンスにおける冗長性を低減または削減するために、空間予測および時間予測による圧縮を行うことができる。
いくつかのビデオ符号化は、スケーラブルな技術を利用する。たとえば、スケーラブル・ビデオ符合化(SVC)は、ベース・レイヤと、1または複数のスケーラブル・エンハンスメント・レイヤが使用される符合化を称する。SVCの場合、ベース・レイヤは、一般に、基本レベルの品質でマルチメディア・データを搬送する。1または複数のエンハンスメント・レイヤは、より高次の空間レベル、時間レベル、および/または、信号対雑音比(SNR)レベルをサポートするために、追加のマルチメディア・データを搬送する。一例として、ベース・レイヤは、エンハンスメント・レイヤの送信よりも信頼できる方法で送信されうる。エンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤのフレームに空間ソリューションを追加し、全体のフレーム・レートを高めるために追加のフレームを加え、または、信号対雑音比を改善するために追加のビットを加える。一例において、ベース・レイヤを送信するために、変調信号のうち最も信頼性の高い部分が使用される一方、エンハンスメント・レイヤを送信するために、変調信号のうち最も信頼性の低い部分が使用される。
SVCは、さまざまな符合化アプリケーションにおいて使用されうる。SVC技術が一般に使用されるある特定の領域は、無線マルチメディア・ブロードキャスト・アプリケーションにおいてである。マルチメディア・ブロードキャスト技術の一例は、フォワード・リンク・オンリー(FLO)、デジタル・マルチメディア・ブロードキャスト(DMB)、およびデジタル・ビデオ・ブロードキャスト−ハンドヘルド(DVB−H)として称されるものを含む。
本開示のある局面では、マルチメディア・データを処理する方法は、マルチメディア・データの複数のフレームを符合化することを備える。ここで、複数のフレームは、1または複数の参照フレームを含んでいる。この方法はさらに、1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、複数のフレームのおのおのを、ベース・レイヤ・ビットストリームか、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てることを含んでいる。
本開示のある局面において、マルチメディア・データを処理するための装置は、マルチメディア・データのうちの複数のフレームを符合化する符号化モジュールを備える。ここで、複数のフレームは、1または複数の参照フレームを含んでいる。そして、この装置はさらに、1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、複数のフレームのおのおのを、ベース・レイヤ・ビットストリームか、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる割当モジュールを備えている。
本開示のある局面において、マルチメディア・データを処理するための装置は、マルチメディア・データのうちの複数のフレームを符合化する手段を備える。ここで、複数のフレームは、1または複数の参照フレームを含んでいる。そして、この装置はさらに、1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、複数のフレームのおのおのを、ベース・レイヤ・ビットストリームか、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる手段を備えている。
本開示のある局面において、マルチメディア・データを処理するためのコンピュータ・プログラム製品は、命令群を有するコンピュータ読取可能媒体を備える。これら命令群は、マルチメディア・データのうちの複数のフレームを符合化するためのコードを備える。ここで、複数のフレームは、1または複数の参照フレームを含んでいる。そして、これら命令群はさらに、1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、複数のフレームのおのおのを、ベース・レイヤ・ビットストリームか、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てるためのコードを備えている。
本開示のある局面において、マルチメディア・データを処理する方法は、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも1つの一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定することと、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの一部を用いて、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームを復号することとを備える。
本開示のある局面において、マルチメディア・データを処理する装置は、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも1つの一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定する参照データ分析モジュールと、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの一部を用いて、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームを復号する復号モジュールとを備える。
本開示のある局面において、マルチメディア・データを処理する装置は、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも1つの一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定する手段と、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの一部を用いて、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームを復号する手段とを備える。
本開示のある局面において、マルチメディア・データを処理するコンピュータ・プログラム製品は、命令群を有するコンピュータ読取可能媒体を含む。これら命令群は、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも1つの一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定するためのコードと、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの一部を用いて、ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの特定されたフレームを復号するためのコードとを備える。
1または複数の例の詳細は、添付図面と以下の説明において下に述べられる。他の特徴、目的、および利点は、これら説明と図面、および特許請求の範囲から明らかになるだろう。
図1は、符号化スケーラビリティをサポートするマルチメディア符号化システムの一例を例示するブロック図である。 図2は、図1のシステムの符号化デバイス成形部分の一例を例示するブロック図である。 図3は、図1のシステムの復号デバイス成形部分の一例を例示するブロック図である。 図4は、イントラ・フレーム直前の参照フレームがエンハンスメント・レイヤ・ビットストリーム内に配置される符号化マルチメディア・シーケンスの一例を例示する図である。 図5は、チャネル切換フレーム直前の参照フレームがエンハンスメント・レイヤ・ビットストリーム内に配置される符号化マルチメディア・シーケンスの別の例の一部を例示する図である。 図6は、データのセグメントの末尾に位置する参照フレームが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリーム内に配置される符号化マルチメディア・シーケンスの別の例の一部を例示する図である。 図7は、符号化デバイスが、本開示の技術にしたがって1または複数の参照フレームを割り当てる際における典型的な動作を例示するフロー図である。 図8は、復号デバイスが、ベース・レイヤのフレームを選択的に復号する際における典型的な動作を例示するフロー図である。
本開示は、たとえばスケーラブル・ビデオ符号化(SVC)のようなスケーラブル符号化スキームにおける少なくとも2つのレイヤに、マルチメディア・シーケンスのデータのフレームを割り当てる技術を説明する。SVCでは、符号化されたマルチメディア・シーケンスは、ベース・レイヤおよび1または複数のエンハンスメント・レイヤを含んでいる。例示目的のために、本開示の技術は、ベース・レイヤと1つのみのエンハンスメント・レイヤに関して記載されるだろう。しかしながら、これら技術は、1より多いエンハンスメント・レイヤを利用するSVCスキームにも拡張されうることが当業者に明らかになるべきである。
ベース・レイヤは、マルチメディア復号のための最低量のデータを搬送し、かつ、基本レベルの品質を提供するビットストリームを称する。エンハンスメント・レイヤは、復号されたマルチメディアの品質を高める追加データを搬送するビットストリームを称する。一般に、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームは、ベース・レイヤと連携してのみ復号可能となる。すなわち、エンハンスメント・レイヤのフレームは、復号されたベース・レイヤのうちの1または複数のフレームに対する参照を含む。しかしながら、他の局面では、エンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤなしで少なくとも部分的に復号されうる。
階層変調を用いて、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤは、同じキャリアまたはサブキャリアであるが、異なる送信特性をもって送信され、その結果、信頼性が異なる。言い換えれば、ベース・レイヤは、変調された信号のうち、より信頼性の高い部分によって送信される一方、エンハンスメント・レイヤは、変調された信号のうち、あまり信頼の高くない部分によって送信される。たとえば、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤは、異なるパケット誤り率(PER)で送信されうる。特に、ベース・レイヤは、有効範囲領域にわたったより高い信頼性による受信のために、より低いPERで送信される一方、エンハンスメント・レイヤは、より高いPERで送信される。このように、ベース・レイヤを復号するためのデータを搬送するビットストリームは、より高い信頼性で受信することができ、もって、ユーザは、その他の方法では受信できない領域において、たとえ低い品質レベルであれ、マルチメディア・シーケンスのコンテンツを閲覧できるようになる。
復号デバイスは、エンハンスメント・レイヤが受信されない場合、ベース・レイヤのみを復号することができる。一方、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤの両方が受信される場合、復号デバイスは、ベース・レイヤに加えてエンハンスメント・レイヤを復号し、高い品質を提供することができる。
本開示は、ベース・レイヤあるいは1または複数のエンハンスメント・レイヤにデータのフレームを割り当てる技術を提案する。本明細書に記載された技術は、エンハンスメント・レイヤにおける未使用の帯域幅をより良く使用するために、ベース・レイヤか、あるいはエンハンスメント・レイヤに対する選択的なフレームの配置を可能にする。ある局面では、符号化デバイスは、イントラ符号化フレームの時間的に前または近傍に位置する参照フレームを、エンハンスメント・レイヤに割り当てることができる。イントラ符号化フレームは、時間的に位置する他の何れのフレームへの参照もなく符号化されるので、イントラ符号化フレームの時間的に前または近傍に位置する参照フレームを移動させることは、次のフレームの復号に悪影響を与えない。
他の局面では、符号化デバイスは、たとえばスーパフレームのように複数のフレームを含むデータのセグメントの末尾近傍に位置する参照フレームを、エンハンスメント・レイヤに割り当てることができる。この場合、エンハンスメント・レイヤに移動した参照フレームに対するベース・レイヤにおけるフレームの参照は、次のフレームの復号に与える影響を低減するために削除される。あるいは、エンハンスメント・レイヤへ移動した参照フレームに対するベース・レイヤ内のフレームの参照が残り、復号デバイスは、エンハンスメント・レイヤが受信されたか否かに基づいて、受信したフレームを選択的に復号することができる。この説明した技術は、ベース・レイヤと、1または複数のエンハンスメント・レイヤとの間で帯域幅をバランスさせることを支援するために利用される。
図1は、ビデオ・スケーラビリティをサポートする典型的なマルチメディア符号化システム10を例示するブロック図である。マルチメディア符号化システム10は、ネットワーク16によって接続された符号化デバイス12復号デバイス14を含んでいる。符号化デバイス12は、少なくとも1つのソース18からデジタル・マルチメディア・シーケンスを取得し、このマルチメディア・シーケンスを符号化し、この符号化されたシーケンスをネットワーク16を介して復号デバイス14へ送信する。
ある局面では、ソース18は、たとえば衛星を介してデジタル・マルチメディア・シーケンスをブロードキャストする1または複数のビデオ・コンテンツ・プロバイダを備えうる。他の局面では、ソース18は、デジタル・マルチメディア・シーケンスをキャプチャする画像キャプチャ・デバイスを備えうる。この場合、画像キャプチャ・デバイスは、符号化デバイス12内に統合されるか、あるいは、符号化デバイス12に接続されうる。ソース18は図1において外部ソースとして例示されているが、ある実施形態において、符号化デバイス12は、符号化デバイス12内あるいは符号化デバイス12に接続されたアーカイブあるいはメモリから、マルチメディア・シーケンスを受け取る。
このマルチメディア・シーケンスは、符号化されブロードキャストまたはオンデマンドとして送信されるライブのリアル・タイムあるいはほぼリアル・タイムのビデオおよび/またはオーディオ・シーケンスを備えているか、または、符号化されブロードキャストまたはオンデマンドとして送信される予め記録および格納されたビデオおよび/またはオーディオ・シーケンスを備えうる。いくつかの局面では、マルチメディア・シーケンスのうちの少なくとも一部が、たとえばゲームの場合のように、コンピュータ生成されうる。
ソース18から受け取られたデジタル・マルチメディア・シーケンスは、フレーム(画像全体)またはフィールド(たとえば、画像の奇数ラインと偶数ラインとが交互するフィールド)を含む画像のシーケンスに関して記述されうる。さらに、おのおののフレームまたはフィールドはさらに、2またはそれ以上のスライス、あるいは、フレームまたはフィールドのより細かな部分を含んでいる。本明細書で使用されるように、用語「フレーム」は、画像、フレーム、フィールド、あるいはそれらのスライスを称する。
符号化デバイス12は、復号デバイス14への送信のためにマルチメディア・シーケンスを符号化する。符号化デバイス12は、たとえば、Moving Picture Experts Group(MPEG)−1、MPEG−2、MPEG−4、国際電気通信連合標準化セクタ(ITU−T)H.263、あるいはMPEG−4、パート10、アドバンスト・ビデオ符号化(AVC)に相当するITU−T H.264のようなビデオ圧縮規格にしたがってマルチメディア・シーケンスを符号化する。そのような拡張による符号化および復号方法は、送信および/またはストレージのためフレームのコンテンツを圧縮するために、損失のないあるいは損失のある圧縮アルゴリズムのためのものである。圧縮は、マルチメディア・データから冗長性を取り除く処理として広く考えることができる。
いくつかの局面では、本開示は、フォワード・リンク・オンリー(FLO)エア・インタフェース仕様であり、2006年8月に技術標準TIA−1099として発行された“地上モバイル・マルチメディア・マルチキャストのためのフォワード・リンク・オンリー・エア・インタフェース仕様”(“FLO仕様”)を用いた地上モバイル・マルチメディア・マルチキャスト(TM3)システムにおいて、リアル・タイムでマルチメディア・サービスを配信するエンハンストH.264ビデオ符号化に対する応用を考慮する。しかしながら、本開示に記載されたチャネル切換技術は、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャスト、または、ポイント・トゥ・ポイント・システムのうちのどの特定のタイプにも限定されない。
H.264/MPEG−4(AVC)規格は、ジョイント・ビデオ・チーム(JVT)として知られている共同パートナシップの成果として、ITU−Tビデオ符号化エキスパート・グループ(VCEG)がISO/IEC Moving Picture Experts Group(MPEG)とともに規定したものである。H.264規格は、2005年3月付けの、ITU−Tスタディ・グループによってなされたITU−TリコメンデーションH.264、一般的なオーディオ・ビジュアル・サービスのためのアドバンスト・ビデオ符号化に記述されている。これは、本明細書では、H.264規格またはH.264仕様、あるいはH.264/AVC規格または仕様と称されうる。
ジョイント・ビデオ・チーム(JVT)は、H.264/MPEG−4 AVCに対するスケーラブルなおビデオ符号化(SVC)拡張機能に取り組み続ける。発展しつつあるSVC拡張機能の仕様は、ジョイント・ドラフト(JD)となっている。JVTによって生成されたジョイント・スケーラブル・ビデオ・モデル(JSVM)は、スケーラブル・ビデオにおける使用のためにツールを実現する。これは、本開示で記述されたさまざまな符号化タスクのためにシステム10内で使用される。ファイン・グラニュラリティSNRスケーラビリティ(FGS)符号化に関する詳細な情報は、たとえば、Thomas Wiegand、Gary Sullivan、Julien Reichel、Heiko Shawarz、およびMathias Wienによって2006年4月にウィーンで発表された“Joint Draft 6:Scalable Video Coding”JVT−S 201であるジョイント・ドラフト6(SVC JD6)や、Thomas Wiegand、Gary Sullivan、Julien Reichel、Heiko Shawarz、およびMathias Wienによって2007年1月にモロッコのマラケシュで発表された“Joint Draft 9 of SVC Amendment”JVT−V 201であるジョイント・ドラフト9(SVC JD9)のようなジョイント・ドラフト文書で見られる。
符号化デバイス12は、1または複数の符号化技術を用いてシーケンスのフレームのおのおのを符号化する。たとえば、符号化デバイス12は、イントラ符号化技術を用いて、フレームのうちの1または複数の符号化することができる。イントラ符号化技術を用いて符号化されたフレームは、しばしば、イントラ(“I”)フレームと称され、他のフレームに対する参照無しで符号化される。しかしながら、イントラ符号化を用いて符号化されたフレームは、同じフレーム内に位置する他のマルチメディア・データにおける冗長性を利用するために、空間予測を用いる。
符号化デバイス12はまた、インター符号化技術を用いて、フレームのうちの1または複数の符号化する。インター符号化技術を用いて符号化されるフレームは、ここで参照フレームと称される1または複数の他のフレームに対する参照を用いて符号化される。インター符号化フレームは、1または複数の予測(“P”)フレーム、双方向(“B”)フレーム、あるいはこれらの組み合わせを含みうる。Pフレームは、少なくとも1つの時間的に前のフレームに対する参照を用いて符号化される一方、Bフレームは、少なくとも1つの時間的に後のフレームと、少なくとも1つの時間的に前のフレームとに対する参照を用いて符号化される。時間的に前のフレームおよび/または時間的に後のフレームは、“参照フレーム”と称される。このように、インター符号化は、時間的なフレームにわたるマルチメディア・データにおける冗長性を利用する。
符号化デバイス12はさらに、フレームを、ピクセルからなる複数のサブセットに分割し、ピクセルからなるサブセットのおのおのを個別に符号化することによって、シーケンスのフレームを符号化するように構成される。これらピクセルのサブセットは、ブロックまたはマクロブロックと称され、たとえば、16行のピクセルと、16列のピクセルとを含む16×16のピクセルのサブセットを含みうる。符号化デバイス12はさらに、おのおののブロックを、2またはそれ以上のサブ・ブロックに分割することができる。一例として、16×16のブロックは、4つの8×8のサブ・ブロックを備えるか、あるいは、その他の部分ブロックを備えうる。たとえば、H.264規格は、たとえば16×16、16×8、8×16、8×8、4×4、8×4、および4×8のようなさまざまな異なるサイズを持つブロックの符号化を許可している。さらに、拡張機能によって、たとえば2×16、16×2、2×2、4×16、8×2等の任意のサイズを持つサブ・ブロックが、ブロック内に含まれうる。16以上の行または列を持つブロックもまた可能である。本明細書で使用されるように、用語「ブロック」は、任意のサイズ・ブロックあるいはサブ・ブロックの何れかを称することができる。
フレームがイントラ符号化を用いて符号化されていようと、インター符号化を用いて符号化されていようとに関わらず、シーケンスのフレームのおのおのは、参照フレームまたは非参照フレームとして特徴付けられうる。上述したように、用語「参照フレーム」は、フレームの他の1つのうちの少なくとも一部の圧縮のために、符号化デバイス12によって使用されるマルチメディア・データを含むフレームを称する。言い換えれば、参照フレームは、参照フレームに依存するフレームの正しい復号のために使用される。参照フレームは、イントラ符号化フレームまたはインター符号化フレームの何れかである。すなわち、Iフレーム、Bフレーム、またはPフレームである。反対に、用語「非参照フレーム」は、他のフレームの圧縮のために符号化デバイス12によって使用されないフレームを称する。言い換えれば、その他のどのフレームも、正しい復号のために、非参照フレームからのマルチメディア・データに依存しない。したがって、非参照フレームが送信中に失われた場合、シーケンスの他のフレームの復号に影響を与えないであろう。参照フレームのように、非参照フレームは、イントラ符号化フレームか、インター符号化フレームのうちの何れかである。しかしながら、一般に、PフレームとBフレームのみが、非参照フレームとして使用される。
スケーラブルな映像をサポートするために、符号化デバイス12は、ベース・レイヤ・ビットストリーム(ここでは、「ベース・レイヤ」と称される)か、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリーム(ここでは、「エンハンスメント・レイヤ」と称される)に符号化フレームを割り当てる。上述したように、ベース・レイヤは、マルチメディア復号のために、最低量のデータしか搬送しない。それゆえ、ベース・レイヤは、たとえば低いPERのように、変調された信号のうち、より信頼性の高い部分で送信される。エンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤの復号されたマルチメディアの品質を高める追加データを搬送する。エンハンスメント・レイヤは、たとえば高いPERのように、変調された信号のうち、より信頼性の低い部分で送信される。ある場合には、エンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤと連携してのみ復号可能となる。つまり、エンハンスメント・レイヤのフレームは、復号されたベース・レイヤのうちの1または複数のフレームに対する参照を含んでいる。しかしながら、他の場合では、エンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤなしで、少なくとも部分的に復号されうる。
いくつかの局面では、FLOエア・インタフェース仕様にしたがった場合のように、ベース・レイヤのサイズおよびエンハンスメント・レイヤのサイズが、本質的に同じであることが望ましい。言い換えれば、符号化デバイス12は、エンハンスメント・レイヤにおいて、ベース・レイヤと同じ数のビットを実質的に送信することができる。フレームの初期割り当てが、レイヤのサイズ間でアンバランスになる場合、符号化モジュール12は、本明細書で記載の技術にしたがって、フレームを再割当する。以下に述べられるようなフレームの再割当によって、符号化モジュール12が、パディング・ビット、すなわち、復号モジュール14によって使用されないがレイヤのサイズのバランスをとるために追加された情報を送るために帯域幅を浪費する必要性をなくす。本明細書に記載された例は、ベース・レイヤからのフレームを、エンハンスメント・レイヤへ再割当することを目的としているが、エンハンスメント・レイヤからベース・レイヤへの最初の割当を行うために、類似の技術も利用されうる。
本明細書に記載された技術によって、ベース・レイヤかエンハンスメント・レイヤにフレームを再割当するために、ベース・レイヤあるいはエンハンスメント・レイヤ内のフレームの選択的な配置が可能となる。特に、いくつかの局面では、異なるレイヤ間でのデータの良好なバランスを達成するために、少なくとも1つの参照フレームが、ベース・レイヤからエンハンスメント・レイヤへ移動されうる。ある局面では、符号化デバイス12は、イントラ符号化フレームの時間的に前または近傍に位置する参照フレームを移動させる。たとえば、符号化デバイス12は、イントラ符号化フレームの時間的に直前に位置する参照フレームを移動させる。他の局面では、符号化デバイス12は、たとえばスーパフレームのように、複数のフレームを含むデータのセグメントの末尾近傍に位置する参照フレームを移動させる。説明した技術は、ベース・レイヤと1または複数のエンハンスメント・レイヤとの間で、帯域幅のバランスを保つのに役立つ。
符号化デバイス12は、符号化されたシーケンスを、復号および復号デバイス14のユーザへ表示するために、ネットワーク16を介して復号デバイス14へ送信する。ネットワーク16は、イーサネット(登録商標)システム、電話(たとえば、POTS)システム、ケーブル・システム、電線システム、および光ファイバ・システムを含む有線通信ネットワークまたは無線通信ネットワークのうちの1または複数、および/または、たとえば、GSM/GPRS(汎用パケット・ラジオ・サービス)/EDGE(エンハンスト・データGSM環境)、TETRA(地上トランク・ラジオ)モバイル電話システム、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)システム、高データ・レート(1×EV−DOまたは1×EV−DOゴールド・マルチキャスト)システム、IEEE 802.11システム、FLOシステム、デジタル・メディア・ブロードキャスト(DMB)システム、デジタル・ビデオ・ブロードキャスト−ハンドヘルド(DVB−H)システム、統合サービス・デジタル・ブロードキャスト地上(ISDB−T)システム等のような時分割多元接続(TDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDM)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、符号分割多元接続(CDMAまたはCDMA2000)通信システムのうちの1または複数を備える。
ある局面では、符号化デバイス12は、期間にわたって受信したフレームを符合化し、結合し、送信する。いくつかのマルチメディア符合化システムでは、たとえば、マルチメディア・データのうちの複数のフレームが、しばしば「スーパフレーム」と称されるマルチメディア・データのセグメントにグループ化される。本明細書で使用されるように、用語「スーパフレーム」は、データのセグメントを形成するウィンドウまたは期間にわたって集められたフレームのグループを称するFLO技術を利用する符号化システムでは、スーパフレームは、ノミナルでは30のフレームを有する、1秒のデータ・セグメントを備えうる。しかしながら、スーパフレームは、任意の数のフレームを含みうる。これら技術はまた、たとえば、固定期間である場合もない場合もありうる、別の期間に受信されたデータのセグメントについて、あるいは、個々のフレームまたはデータのフレームのセットについて、データの他のセグメントを符合化、結合、および送信するために利用されうる。言い換えれば、スーパフレームは、1秒期間または可変期間よりも大きいまたは小さい期間をカバーするように定義されうる。本開示の全体にわたって、(たとえば、スーパフレームの概念に類似した)特定のマルチメディア・データのセグメントは、特定のサイズおよび/または持続時間からなるマルチメディア・データのチャンクを称することに着目されたい。
いくつかの局面では、符号化デバイス12は、マルチメディア・データのうち1または複数のチャネルをブロードキャストするために使用されるブロードキャスト・ネットワーク要素の一部を形成しうる。それゆえ、符号化されたシーケンスのおのおのは、マルチメディア・データのチャネルに相当しうる。マルチメディア・データのチャネルのおのおのは、ベース・レイヤおよび少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤを備えうる。例として、符号化デバイス12は、無線基地局、サーバ、符号化されたマルチメディア・データの1または複数のチャネルを無線デバイスへブロードキャストするために使用される任意のインフラストラクチャ・ノードの一部を形成しうる。この場合、符号化デバイス12は、符号化されたデータを、たとえば復号デバイス14のような複数の無線デバイスへ送信しうる。図1では、簡略のために、単一の復号デバイス14しか例示されていない。
復号デバイス14は、符号化されたシーケンスをネットワーク16から受信し、この符号化されたシーケンスを復号する。ネットワーク16に関する復号デバイス14の位置に依存して、復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤを受信するかもしれないし、受信しないかもしれない。無線コンテキストでは、たとえば、復号デバイス14がネットワーク16内の送信塔に近い場合、復号デバイス14は、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとの両方を受信する。しかしながら、復号デバイス14は、ネットワーク16内の送信塔からさらに離れると、ベース・レイヤのみしか受信しないことがある。言い換えれば、ベース・レイヤは、適用可能な有効範囲領域内にある場合、復号デバイス14によって、より高い信頼性で受信される。なぜなら、ベース・レイヤはより高い電力で送信されるからである。
エンハンスメント・レイヤが受信されない場合、復号デバイス14は、ベース・レイヤしか復号しない。この場合、ベース・レイヤによって最低の品質レベルでしか提供されないとはいえ、復号デバイス14は、マルチメディア・シーケンスのコンテンツを表示することができる。しかしながら、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとの両方が受信される場合、復号デバイス14は、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとのデータを復号し、これらを結合して、より高い品質の映像を表示することができる。したがって、エンハンスメント・レイヤが復号されベース・レイヤに追加されることによって、復号された映像の品質が高められるという点において、復号デバイスによって取得された映像はスケーラブルである。しかしながら、エンハンスメント・レイヤ・データが存在する場合にのみ、スケーラビリティは可能である。
復号デバイス14は、たとえば、デジタル・テレビ、無線通信デバイス、ゲーム・デバイス、ポータブル・デジタル・アシスタント(PDA)、ラップトップ・コンピュータまたはデスクトップ・コンピュータ、たとえば“iPod”というトレードマークの下で販売されているデジタル音楽およびビデオ・デバイス、あるいはたとえばセルラ、衛星または地上ベースの無線電話や、映像および/または音楽ストリーミング、映像電話、またはこれら両方のような無線電話の一部として実装される。復号デバイス14は、移動式デバイスまたは据置式デバイスに関係しうる。他の局面では、復号デバイス14は、有線ネットワークに接続された有線デバイスを備えうる。
図2は、符号化デバイス12を更に詳細に例示するブロック図である。図2に示すように、符号化デバイス12は、符号化モジュール20、割当モジュール22、参照データ・ジェネレータ24、および変調器/送信機26を含んでいる。符号化モジュール20は、イントラ符号化モジュール28およびインター符号化モジュール29を含んでいる。
符号化モジュール20は、ソース18(図1)から1または複数の入力マルチメディア・シーケンスを受信し、受信したマルチメディア・シーケンスのうちのフレームを選択的に符号化する。特に、イントラ符号化モジュール28は、他のフレームへの参照無しで、シーケンスのフレームのうちの1または複数を符号化する。イントラ符号化モジュール28は、たとえば、ビデオ・シーケンスの開始時またはシーン変化時に、シーケンスのフレームをIフレームとして符号化する。あるいはまたはそれに加えて、イントラ符号化モジュール28は、イントラ・リフレッシュまたはチャネル切換のために、フレームをイントラ符号化する。上述したように、イントラ符号化モジュール28は、同じフレーム内に位置する他のマルチメディア・データにおける冗長性を利用するために、空間予測を用いて、フレームを符号化する。
インター符号化モジュール29は、1または複数の他の時間的に位置するフレーム、すなわちIフレーム、Pフレーム、Bフレーム、またはこれらの組み合わせに関して、シーケンスのフレームのうちの1または複数を符号化する。インター符号化モジュール29は、たとえば、時間的なフレームのシーケンスにおいて互いに近接した1または複数のフレームのような参照フレームのように、時間的に位置する他のフレームにおける冗長性を利用することができる。参照フレームは、符号化されるフレームのうちの1または複数のブロックに対する一致あるいは少なくとも部分的な一致をもつ1または複数のブロックを有しうる。この場合、インター符号化モジュール29は、時間的なフレームにわたって、データのブロックに関し、動作補償予測を用いて、フレームを符号化することができる。特に、インター符号化モジュール29は、フレームの特定の区分のための1または複数の移動ベクトルおよび残余を備えるデータとしてフレームを符号化する。
参照データ・ジェネレータ24は、符号化モジュール20によって生成されたイントラ符号化マルチメディア・データおよびインター符号化マルチメディア・データを示す参照データを生成しうる。参照データ・ジェネレータ24によって生成された参照データは、たとえば、フレームがIフレームであるか、Pフレームであるか、Bフレームであるか、その他のタイプのフレームであるかを特定する。さらに、参照データは、フレーム内のブロックを符号化するために使用される符号化のタイプおよびブロックを特定する1または複数のブロック識別子を含む。参照データはまた、マルチメディア・シーケンス内の1または複数の参照フレームの場所を特定するフレーム・シーケンス番号を含みうる。
割当モジュール22は、ベース・レイヤ・ビットストリームか、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに、符号化されたフレームを割り当てる。ある局面では、割当モジュール22は、フレームが参照フレームとして使用されるかどうかに基づいてフレームを割り当てる。割当モジュール22は、たとえば、最初に参照フレームをベース・レイヤに割り当て、非参照フレームをエンハンスメント・レイヤに割り当てる。フレームBは一般に参照フレームとして使用されず、通常は、前のPフレームおよび後のPフレームを参照するので、そのような割当スキームは一般に、IフレームおよびPフレームをベース・レイヤに割り当て、Bフレームをエンハンスメント・レイヤに割り当てる。しかしながら、符号化デバイス12は、IフレームまたはPフレームを非参照フレームとして符号化し、非参照IまたはPフレームを、エンハンスメント・レイヤに割り当てる。同様に、符号化デバイス12は、1または複数のBフレームを参照フレームとして符号化し、参照Bフレームをベース・レイヤへ割り当てる。さらに、割当モジュール22は、1または複数の非参照フレームが最初にベース・レイヤに割り当てられる初期割当スキームを使用することができる。たとえば、割当モジュール22は、Pフレームが参照フレームであるか、非参照フレームであるかに関わらず、まず全てのIフレームおよびPフレームをベース・レイヤに割り当てる。さらに、割当モジュール22は、最初に、1または複数の非参照Bフレームをベース・レイヤへ割り当てる。
ある局面では、FLOエア・インタフェース仕様にしたがうように、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとは実質的に同じサイズであることが望まれうる。従来の符号化システムでは、符号化デバイスは、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとのビット数の差が予め定めた閾値を超える場合、実質的に小さいパディング・ビットをレイヤのビットストリームに組み込むことによって、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとをバランスさせる。これらパディング・ビットは、復号処理中、デコーダによって無視される。本明細書に記載された技術によって、レイヤ間にビットを良好に割り当てるために、ベース・レイヤかエンハンスメント・レイヤへのフレームの選択的な配置が可能となる。
特に、割当モジュール22は、複数のフレームが、ベース・レイヤに割り当てられているか、エンハンスメント・レイヤに割り当てられているかを分析し、フレームのうちの1または複数を、ベース・レイヤかエンハンスメント・レイヤかに再割当する。割当モジュール22は、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとのサイズの差を最小にするように試みる。たとえば、ベース・レイヤのビットストリームにおけるビット数(つまりサイズ)が、エンハンスメント・レイヤのビットストリームにおけるビット数よりも、予め定めたマージンまたは閾値小さい場合、割当モジュール22は、エンハンスメント・レイヤのフレームのうちの1または複数をベース・レイヤに再割当することができる。あるいは、符号化モジュール20は、追加フレームを符号化して、ベース・レイヤに含める。このように、割当モジュール22は、ベース・レイヤのサイズとエンハンスメント・レイヤのサイズとを実質的に同じにするように、バランスさせる。符号化モジュール20はさらに、レイヤを同じサイズにするために、ベース・レイヤまたはエンハンスメント・レイヤにパディング・ビットを追加する。しかしながら、レイヤ間の相違が小さくなると、パディング・ビットによって浪費される帯域幅も小さくなる。
エンハンスメント・レイヤのビットストリームのビット数(すなわち、サイズ)が、ベース・レイヤのビット数よりも予め定めたマージンまたは閾値小さい場合、割当モジュール22は、そのサイズを実質的に同じにするために、ベース・レイヤのフレームのうちの1または複数を、エンハンスメント・レイヤに再割当する。ベース・レイヤに非参照フレームが存在する場合、割当モジュール22は、非参照フレームをエンハンスメント・レイヤへ再割当する。非参照フレームをエンハンスメント・レイヤへ移動させることによって、エンハンスメント・レイヤが復号デバイス14によって受信されない場合、次のフレームの復号に悪影響はない。
ベース・レイヤに非参照フレームが存在しない場合、割当モジュール22は、ベース・レイヤからエンハンスメント・レイヤへ移動する少なくとも1つの参照フレームを選択する。ある局面では、割当モジュール22は、イントラ符号化フレームの時間的に前または近傍に位置する参照フレームを移動させる。たとえば、割当モジュール22は、Iフレームまたはチャネル切換フレーム(CSF)の時間的に直前に位置する参照フレームを再割当する。CSFは、通常、チャネルに対する迅速なアクセスを容易にするためにイントラ符号化されるだろう。イントラ符号化フレームは、時間的に位置するその他何れのフレームをも参照することなく符号化されるので、イントラ符号化フレームの時間的に直前に位置する参照フレームを移動させることは、次のフレームの復号に悪影響を与えない。さらに、エンハンスメント・レイヤにおいて、1または複数のフレームによって参照フレームが参照されるまで、参照フレームに依存するエンハンスメント・レイヤ内のフレームが受信される場合、参照フレームが受信されるだろう。他の局面では、割当モジュール22は、イントラ符号化フレームの時間的に前および近傍に位置する、すなわち、イントラ符号化フレームの2〜3フレーム前に位置する参照フレームを移動させる。
他の局面では、割当モジュール22は、スーパフレームあるいは他のデータ・セグメントの末尾近傍に位置する参照フレームを移動させる。この場合、符号化デバイス12は、1または複数の参照データを調節することができる。たとえば、割当モジュール22は、符号化モジュール20が、ベース・レイヤの、再割当された参照フレームに依存する1または複数のフレームを再び符号化して、別のフレームに対する参照をベース・レイヤ内に含めることを要求する。あるいは、再割当されたフレームに依存するフレームが、複数の参照フレームを用いて符合化されるのであれば、参照データ・ジェネレータ24は、この参照を単に、エンハンスメント・レイヤに再割当された参照フレームに移動させる。参照データを調節することによって、ベース・レイヤの後のフレームを復号する場合、エンハンスメント・レイヤを受信しない影響を低減することができる。しかしながら、いくつかの局面では、符号化デバイス12は、どの参照データも調節せず、その代わりに、単に、再割当されたフレームへ参照を残すことがある。この場合、参照フレームを持つエンハンスメント・レイヤが受信されると、復号デバイス14は、データを通常通り復号することができる。参照フレームを含むエンハンスメント・レイヤが受信されない場合、復号デバイス14は、参照フレームの失われたデータに対処するために誤り訂正を実行する。
ベース・レイヤか、エンハンスメント・レイヤにフレームを割り当てた後、符号化デバイス12は、変調器/送信機26によって、ネットワーク16(図1)を介してフレームを送信する。変調器/送信機26は、符号化されたマルチメディア・シーケンスの変調およびネットワーク16による無線送信をサポートするために、適切なモデム、増幅器、フィルタ、および周波数変換構成要素を含みうる。上述するように、変調器/送信機26は、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤを、同じキャリアまたはサブキャリアであるが、異なる送信特性で送信し信頼性が異なる階層変調を使用する。言い換えれば、ベース・レイヤは、変調された信号のうち、より信頼性の高い部分で送信される一方、エンハンスメント・レイヤは、変調された信号のうち、より信頼性の低い部分で送信される。たとえば、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤがより高い信頼性で受信されるように、異なるPERで送信される。いくつかの局面では、符号化デバイス12は、2ウェイ通信のために装備され、もって、送信構成要素と受信構成要素との両方を含んでおり、マルチメディア・データを符号化および復号することができる。
前述の技術は、個別に実現されるか、あるいは、そのような技術の2またはそれ以上、あるいは、そのような技術の全てが、符号化デバイス12においてともに実現されうる。符号化デバイス12における構成要素は、本明細書に記載の技術を実現するために適用可能なものの典型例である。しかしながら、符号化デバイス12は、もし望まれるのであれば、上述したモジュールのうちの1または複数の機能を組み合わせたより少ない構成要素のみならず、その他多くの構成要素を含みうる。しかしながら、例示を簡単にするために、図2ではそのような構成要素は示されていない。
符号化デバイス12の構成要素は、1または複数のプロセッサ、デジタル信号プロセサ、特定用途向けIC(ASIC)、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、ディスクリート・ロジック、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、あるいはこれらの任意の組み合わせとして実現されうる。異なる機能をモジュールとして説明することは、符号化デバイス12の異なる機能的局面を強調することが意図されており、そのようなモジュールが、個別のハードウェア構成要素またはソフトウェア構成要素によって実現される必要のあるモジュールであることを必ずしも述べる必要はない。むしろ、1または複数のモジュールに関連する機能は、共通のあるいは個別のハードウェア構成要素またはソフトウェア構成要素内に統合されうる。したがって、本開示は、符号化デバイス12の例に限定されるべきではない。
図3は、復号デバイス14をより詳細に例示するブロック図である。復号デバイス14は、復調器/受信機30、選択復号モジュール32、および参照データ分析モジュール38を含んでいる。復調器/受信機30は、ネットワーク16を介して符号化されたフレームのシーケンスを受信する。変調器/送信機26のように、復調器/受信機30は、ネットワーク16(図1)からの符号化されたマルチメディア・シーケンスの受信および復調をサポートする適切なモデム、増幅器、フィルタ、および周波数変換構成要素を含む。いくつかの局面では、復号デバイス14は、2ウェイ通信のために装備され、もって、送信構成要素と受信構成要素との両方を含み、マルチメディア・データを符号化および復号することができる。
上述したように、符号化デバイス12は、符号化されたフレームのシーケンスを、異なる送信特性を有するベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤで送信する階層変調を用いるので、レイヤ間で信頼性が異なる。したがって、たとえば復号デバイス14がネットワーク16の送信塔から離れている場合のようなある状況では、復号デバイス14は、ベース・レイヤの符号化フレームのみを受信する。たとえば復号デバイス14がネットワーク16の送電塔に近い場合のような別の状況では、復号デバイス14は、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとの両方からフレームを受信することができる。
選択復号モジュール32は、受信されたシーケンスの符号化フレームを復号する。特に、選択復号モジュール32は、エンハンスメント・レイヤが受信された場合、ベース・レイヤのフレームと、エンハンスメント・レイヤのフレームとを復号する。符号化されたフレームを復号する際、選択復号モジュール32は、フレームを符号化するために使用される冗長性を用いてフレームを復号する。特に、選択復号モジュール32は、イントラ符号化されたフレームを復号するために、同じフレーム内の空間的冗長性を利用する。同様に、選択復号モジュール32は、インター符号化されたフレームを復号するために、1または複数の参照フレームの時間的冗長性を利用する。
選択復号モジュール32は、符号化されたフレームのシーケンスを、参照データ分析モジュール38からの参照データにしたがって復号する。参照データ分析モジュール38は、イントラ符号化されたフレームまたはブロック、および、インター符号化されたフレームまたはブロックが、受信された符号化マルチメディア・シーケンスのどこに位置するのかを示す参照データを特定する。さらに、参照データ分析モジュール38は、インター符号化されたフレームのための参照フレームの場所を示す参照データを特定する。選択復号モジュール32は、インター符号化されたフレームを復号するために、もしも利用可能であれば、この特定された参照フレームを利用する。
上述したように、エンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとのサイズをバランスさせるために、ベース・レイヤから移動された少なくとも1つの参照フレームを含む。エンハンスメント・レイヤが受信されると、選択復号モジュール32は、必要であれば、エンハンスメント・レイヤ内の参照フレームのデータを用いて、ベース・レイヤのうちの少なくとも1つのフレームを復号する。しかしながら、エンハンスメント・レイヤが受信されない場合、選択復号モジュール32は、ベース・レイヤのフレームを正しく復号するために、エンハンスメント・レイヤ内の参照フレームからのデータを持たない。ある局面では、選択復号モジュール32は、エンハンスメント・レイヤの失われた参照フレームに対する参照を含むフレームに対応するCSFを復号することができる。別の例では、失われた参照フレームを参照するフレームが、複数の参照フレームに対する参照を用いて符号化され、選択復号モジュール32が、失われた参照を参照するフレームを、他の参照フレームのみを用いて復号する。他の場合には、誤り訂正モジュール(図示せず)が、誤りの訂正を試みるために、1または複数の誤り訂正アルゴリズムを用いる。
エンハンスメント・レイヤ・データが利用可能である場合、すなわち、エンハンスメント・レイヤ・データが正しく受信された場合、選択復号モジュール32は、与えられたフレームまたはマクロブロックのために、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤのマルチメディア・データを結合する。したがって、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとの両方が受信される場合、選択復号モジュール32は、これらレイヤを組み合わせ、ベース・レイヤのみが受信される場合よりも高い品質を提供する。
前述した技術は、個別に実現されるか、あるいは、そのような技術のうちの2またはそれ以上、あるいはそのような技術のうちの全てが、復号デバイス14内でともに実現されうる。復号デバイス14におけるこれら構成要素は、本明細書に記載のこれら技術を実施するために利用可能なもののうちの典型例である。しかしながら、復号デバイス14は、もし望まれるのであれば、上述したモジュールのうちの1または複数の機能を結合する少数の構成要素のみならず、その他の多くの構成要素を含みうる。さらに、復号デバイス14は、ラジオ周波数(RF)無線構成要素や、適用可能であればアンテナを含む符合化ビデオの送信および受信のための適切な変調構成要素、復調構成要素、周波数変換構成要素、フィルタ構成要素、および増幅構成要素を含みうる。しかしながら、例示を容易にするために、そのような構成要素は図3に示されていない。
復号デバイス14における構成要素は、1または複数のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、ASIC、FPGA、ディスクリート・ロジック・ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせとして実現されうる。モジュールとしての異なる特徴の説明は、復号デバイス14の異なる機能局面を強調することが意図されており、そのようなモジュールが、個別のハードウェア構成要素またはソフトウェア構成要素によって実現されねばならないことを必ずしも示唆している訳ではない。むしろ、1または複数のモジュールに関連する機能は、共通または個別のハードウェア構成要素またはソフトウェア構成要素内で統合されうる。したがって、本開示は、復号デバイス14の例に限定されるべきではない。
図4は、符合化されたマルチメディア・シーケンス40の典型例の一部を例示する図である。図4に示す符合化シーケンス40は、マルチメディア・データのチャネルに対応しうる。例として、符合化されたシーケンス40は、ESPN、FOX、MSNBC、またはその他のテレビ・チャンネルに対応しうる。図4に例示する例は、1つのみのチャンネルのための符合化されたシーケンス40を示しているが、本開示の技術は、任意の数のチャンネルのための符合化された多くのシーケンスに適用可能である。
符合化されたシーケンス40は、符合化された複数のフレームを含む。符合化されたフレームは、様々なインター符合化技術またはイントラ符合化技術によって符合化されるそれぞれの入力フレームの圧縮バージョンを示す。図4の例では、符合化されたシーケンス40は、IフレームI、PフレームP−P、およびBフレームB−Bを含む。フレームIおよびフレームP−Pは参照フレームである。言い換えれば、符合化されたシーケンス40のうちの少なくとも1つの別のフレームは、フレームIおよびフレームP−Pのおのおのにおけるデータのうちの少なくとも1つのブロックに対する参照を有する。例として、フレームPは、フレームBおよびBのための参照フレームでありうる。一方、フレームB−Bは、非参照フレームである。すなわち、どのフレームも、フレームB−Bのうちのどのブロック・データに対する参照をもたない。図4を参照して説明した例では、全てのPフレームとIフレームとが参照フレームであり、全てのBフレームが非参照フレームであるが、1または複数のPフレームまたはIフレームが非参照フレームであり、1または複数のBフレームが参照フレームともなりえる。
上述したように、割当モジュール22は、ベース・レイヤ・ビットストリーム42か、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリーム44に符合化フレームを割り当てる。図4の例では、1つのみのエンハンスメント・レイヤしか示されていないが、本明細書に記載の技術は、ベース・レイヤから1を超えるエンハンスメント・レイヤへと、あるいはエンハンスメント・レイヤ間で、フレームを配信するために使用されうる。ベース・レイヤ・ビットストリーム42は、最初に、参照フレームIおよびP−Pを含んでいる。エンハンスメント・レイヤ・ビットストリーム44は、最初に、非参照フレームB−Bを含んでいる。破線を用いて示されるフレーム(すなわち、参照フレームP)は、このフレームの最初の場所を示す。図4に例示するようなフレームの初期割当では、ベース・レイヤ42が全ての参照フレームを含み、エンハンスト・レイヤ44が全ての非参照フレームを含むが、割当モジュール22は、最初に、1または複数の非参照フレーム(例えば、図4の例におけるフレームB−Bのうちの1つ)を、ベース・レイヤ42に割り当てる。
上述したように、割当モジュール22は、ベース・レイヤ42かエンハンスメント・レイヤ44へのフレームの割当を分析し、この分析に基づいて、1または複数のフレームを再割当する。たとえば、エンハンスメント・レイヤ44が、ベース・レイヤ42よりも実質的に少ないビットしか含まない場合、割当モジュール22は、ベース・レイヤ42からのフレームのうちの1または複数を、エンハンスメント・レイヤ44へ再割当する。具体的には、割当モジュール22は、ベース・レイヤ42のビット数が、エンハンスメント・レイヤ44のビット数を閾値超える場合、1または複数のフレームを再割当する。最初に、割当モジュールは、ベース・レイヤ42に位置する任意の非参照フレームを、エンハンスメント・レイヤ44へ再割当する。図4の例では、どの非参照フレームも、最初にベース・レイヤ42に割り当てられない。したがって、割当モジュール22は、参照フレームのうち、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へ移動させる少なくとも1つを選択する。
図4に示すように、割当モジュールは、参照フレームPを、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へ移動させる。参照フレームPは、イントラ符合化されたフレーム、すなわち、フレームIの時間的直前に位置している。イントラ符合化された(I)フレームは、その他任意の時間的に位置するフレームを参照することなく符合化されるので、イントラ符合化されたフレームの直前の参照フレームを移動させることは、次のフレームであるフレームIの復号に悪影響を与えることはない。しかしながら、参照フレームPを移動させることによって、復号デバイス14におけるフレーム・レートが僅かに遅くなる。したがって、エンハンスメント・レイヤ44が受信されない場合、復号されたマルチメディア・シーケンス40に幾つかの僅かなアーティファクトが生じる。上述したように、参照フレームPは、非参照フレームB、Bのための参照フレームとなる。フレームPに対する参照を含む非参照フレームB、Bが受信された場合、恐らく参照フレームPが受信されるだろうから、参照フレームPは、非参照フレームB、Bに対する参照フレームであり続けることができる。
図4に例示された符合化されたシーケンス40は、典型的な目的のみのためである。上述したように、符合化されたシーケンス40は、異なる構成およびフレーム・タイプを含みうる。たとえば、符合化されたシーケンスは、異なる構成の参照フレームおよび非参照フレームを含みうる。さらに、フレームIの時間的に前または近傍に位置する参照フレームの何れかが、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へと移動されうる。他の場合では、たとえば、フレームPまたはフレームPのうちの1つが、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へ移動されうる。しかしながら、まず、フレームIに最も近くに位置する参照フレームを移動させること、すなわち、Pをエンハンスメント・レイヤに移動させる前にPをエンハンスメント・レイヤへ移動させることが有利である。
図5は、典型的に符合化されたマルチメディア・シーケンス50の別の典型例の一部を例示する図である。符合化されたマルチメディア・シーケンス50は、符合化されたマルチメディア・シーケンス50が、Iフレームを含んでいないという点を除いて、図4に示す符合化されたマルチメディア・シーケンス40と実質的に一致する。その代わり、図4のフレームIは、別のPフレーム、すなわちフレームPと交換される。フレームIとは異なり、フレームPは、イントラ符合化されたフレームではないが、フレームPに対する少なくとも1つの参照を含むインター符合化されたフレームである。
符合化されたマルチメディア・シーケンス50はまた、チャネル切換フレーム(CSF)を含んでいる。この例において、CSFは、それぞれの入力フレームのうちの少なくとも一部のイントラ符合化バージョンである。言い換えれば、CSFは、他のフレームを参照することなく符合化され、独立して復号可能である。ある局面では、CSFは、符合化されたシーケンス50の他のフレームよりも低い品質で符号化されうる。さらに、CSFは、このシーケンス内のCSFの時間的な位置が、同じマルチメディア・シーケンス内の対応するインター符合化されたフレームの時間的な位置に対応するという点において、インター符合化されたフレームのうちの対応する1つとともに時間的にともに位置することができる。図5に例示する例において、CSFは、フレームPとともに位置している。この場合、CSFは、対応するフレームPにおいて符合化されたマルチメディア・データのうちの少なくとも一部の第2のイントラ符合化されたバージョンとして見ることができる。
ある局面では、復号デバイス14は、符合化されたマルチメディア・シーケンス50を、エンハンスメント・レイヤ44が受信されているか否かに依存して、選択的に復号することができる。特に、復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤ44が受信された場合、フレームPをその参照フレームとして用いて、フレームPを復号する。したがって、ベース・レイヤ42に位置するフレームPは、エンハンスメント・レイヤ44内のフレームを参照する。しかしながら、エンハンスメント・レイヤ44が、復号デバイス14によって受信されない場合、復号デバイス14は、フレームPの代わりに、CSFを復号することができる。CSFは、イントラ符合化されたフレームであるので、エンハンスメント・レイヤ44へ参照フレームPを移動させることは、次のフレームの復号に悪影響を与えない。
図5に例示する符合化されたシーケンス50は、典型的な目的のためのみである。上述したように、符合化されたシーケンス50は、異なる構成およびタイプのフレームを含みうる。たとえば、符合化されたシーケンスは、異なる構成の参照フレームおよび非参照フレームを含む。さらに、時間的にCSFの前および近傍に位置する参照フレームのうちの何れかを、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へ移動されることが可能である。たとえば、CSFの時間位置に対応するフレームであるフレームPが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリーム44へ移動されうる。他の場合では、例えばフレームPあるいはPのような他の参照フレームが、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44に移動されうる。これらの場合、エンハンスメント・レイヤ44は、復号デバイス14によって受信されず、復号デバイス14は、次のCSFであるCSFを復号することができる。
図6は、別の典型的な符合化されたマルチメディア・シーケンス60の一部を例示する図である。符号化されたマルチメディア・シーケンス60は、符合化されたマルチメディア・シーケンス60が、イントラ符合化されたフレーム、すなわちIフレームまたはCSFを含まないという点を除いて、図4および図5に示す符合化されたマルチメディア・シーケンス40と実質的に一致する。その代わり、図6に例示するマルチメディア・シーケンス60の一部は、インター符合化されたフレームを含むエンハンスメント・レイヤ44とベース・レイヤ42とを含む。
マルチメディア・シーケンス60の一部は、例えば、スーパフレームSFおよびSFのような2つのセグメントのデータ部分を含む。スーパフレームSFは、少なくともフレームP−PおよびフレームB−Bを含む。スーパフレームSFは、フレームB−Bのみならず、少なくともフレームP、Pをも含む。しかしながら、スーパフレームSFおよびSFは、それより多い、あるいはそれより少ないフレームを含みうる。さらに、スーパフレームSFおよびSFは、例えばIフレームまたはCSFのように、1または複数のイントラ符合化されたフレームを含みうる。
図6に例示するように、スーパフレームSFの第1のフレーム(つまりP)は、矢印62によって表わされるように、スーパフレームSFの最後のフレーム(つまりP)を参照する。言い換えれば、符号化モジュール20は、フレームPにおける時間的な冗長性を用いて、フレームPの1または複数のブロックを符合化する。本開示における技術にしたがって、割当モジュール22は、レイヤのサイズをバランスさせるために、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へと、参照フレームPを再割当する。
ある場合には、符号化デバイス12は、フレームPがベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へ移動すると、フレームPの前方の参照を調節することができる。ある局面では、符号化モジュール20は、ベース・レイヤ42のフレームの別の1つを参照してフレームP5を再符号化する。例示した例では、符合化モジュール20が、矢印64に示すように、フレームPにおける時間的冗長性を用いてフレームPを再符号化する。他の局面では、符号化モジュール20は、最初に、1より多い時間的に前のフレーム、すなわち、フレームPおよびPを参照してフレームPを符合化する。この場合、符号化モジュール20は、フレームPを符合化するが、その代り、Pへの参照をなくす。
他の場合では、符号化デバイス12は、フレームPの前の参照を調節しない場合もある。代わりに、たとえPがエンハンスメント・レイヤ44に位置していても、符号化デバイス12は、Pへの参照を残すことができる。この場合、復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤ44が受信されたか否かに基づいて、受信したシーケンスを選択的に復号することができる。エンハンスメント・レイヤ44が受信されると、復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤにおけるフレームPを参照してフレームPを復号する。しかしながら、エンハンスメント・レイヤ44が受信されない場合、復号デバイス14は、1または複数の誤り訂正技術を用いてフレームPを再構築するか、あるいは、イントラ符合化されたフレームを待つ。
図6に例示する符合化されたシーケンス60は、典型的な目的のみのためである。上述したように、符合化されたたシーケンス60は、異なる構成およびタイプのフレームを含みうる。たとえば、符合化シーケンスは、異なる構成の参照フレームおよび非参照フレームを含みうる。さらに、図6に例示する例では、スーパフレームSFの最後の参照フレームが、エンハンスメント・レイヤ44に再割当され、参照フレームのうちの何れかが、ベース・レイヤ42からエンハンスメント・レイヤ44へ移動される。
図7は、本開示の技術にしたがって1または複数の参照フレームを再割当する、例えば符合化デバイス12のような符合化デバイスの典型的な動作を例示するフロー図である。まず、割当モジュール22は、符合化されたフレームを、ベース・レイヤ・ビットストリームか、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームかに割り当てる(70)。ある局面では、割当モジュール22は、これらフレームが参照フレームとして使用されているか否かに基づいて、フレームを割り当てる。割当モジュール22は、たとえば、最初に参照フレームをベース・レイヤに割り当て、非参照フレームをエンハンスメント・レイヤに割り当てる。あるいは、割当モジュール22は、1または複数の非参照フレームが最初にベース・レイヤに割り当てられる初期割当スキームを用いることができる。
割当モジュール22は、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤが実質的に同じサイズであるかを判定するために、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤへのフレームの割り当てを分析する(72)。エンハンスメント・レイヤおよびベース・レイヤが実質的に同じサイズではない場合、割当モジュール22は、エンハンスメント・レイヤが、ベース・レイヤよりも予め定めたマージンまたは閾値小さいかを判定する(73)。エンハンスメント・レイヤが、ベース・レイヤよりも予め定めた閾値大きい(すなわち、エンハンスメント・レイヤが、より多くのビットを含む)場合、割当モジュールは、エンハンスメント・レイヤからベース・レイヤへと、少なくとも1つのフレームを再割当する(74)。エンハンスメント・レイヤに最初に割り当てられた参照フレームがある場合、割当モジュール22は最初に1または複数の参照フレームを再割当することができる。そうでない場合、割当モジュール22は、非参照Iフレームおよび非参照Pフレームで始まる非参照フレームを再割当することができる。
エンハンスメント・レイヤが、ベース・レイヤよりも予め定めた閾値小さい(すなわち、ベース・レイヤが、より多くのビットを含む)場合、割当モジュール22は、ベース・レイヤに非参照フレームが存在するかを判定する(75)。ベース・レイヤに非参照フレームが存在する場合、割当モジュール22は、ベース・レイヤからエンハンスメント・レイヤへと非参照フレームを再割当する(76)。非参照フレームをエンハンスメント・レイヤに移動させることによって、エンハンスメント・レイヤが復号デバイス14によって受信されない場合、後のフレームの復号に悪影響はない。
ベース・レイヤに非参照フレームがない場合、割当モジュール22は、ベース・レイヤからエンハンスメント・レイヤへと、少なくとも1つの参照フレームを再割当する(77)。ある局面では、割当モジュール22は、Iフレームまたはチャネル切換フレーム(CSF)のように、イントラ符合化されたフレームの時間的に前および近傍に位置する参照フレームを移動させることができる。たとえば、割当モジュール22は、イントラ符号化されたフレームの時間的に直前に位置する参照フレームを移動させることができる。イントラ符合化されたフレームは、時間的に位置するその他のフレームを参照することなく符合化されるので、イントラ符合化されたフレームの時間的直前に位置する参照フレームを移動させることは、次のフレームの復号に悪影響を与えない。他の局面では、割当モジュール22は、データのスーパフレームまたはその他のデータのセグメントの末尾近傍に位置する参照フレームを移動させることができる。
符合化デバイス12は、再割当された参照フレームに対する参照を含む1または複数のフレームの参照データを調節することができる(78)。たとえば、割当モジュール22は、符合化モジュール20が、ベース・レイヤのうち、再割当された参照フレームに依存する1または複数のフレームを再符号化し、別のフレームに対する参照を、ベース・レイヤに含めることを要求することができる。あるいは、再割当されたフレームに依存するフレームが、複数の参照フレームを用いて符合化される場合、参照データ・ジェネレータ24は単に、この参照を、エンハンスメント・レイヤへ再割当された参照フレームへ移動させる。しかしながら、符合化デバイス12は、どの参照データも調節せず、代わりに、参照を、再割当された参照フレームへ残すこともできる。この場合、参照フレームを備えるエンハンスメント・レイヤが受信されると、復号デバイス14は、通常、このデータを復号することができる。参照フレームを含むエンハンスメント・レイヤが受信されない場合、復号デバイス14は、参照フレームの失われたデータに対処するために誤り訂正を実行する。このように、割当モジュール22は、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤのサイズをバランスさせる。
ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤが実質的に同じサイズである場合、符号化デバイス12は、レイヤのフレームを送信する(79)。変調器/送信機26は、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤを、同じキャリアまたはサブキャリアであるが異なる送信特性で送信する信頼性が異なる階層変調を使用する。たとえば、ベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤは、ベース・レイヤがより高い信頼性で受信されるように、異なるPERで送信されうる。
図8は、例えば復号デバイス14のようにベース・レイヤのフレームを選択的に復号する復号デバイスの典型的な動作を例示するフロー図である。復号デバイス14は、マルチメディア・シーケンスのフレームを受信する(80)。上述したように、ネットワーク16(図1)に関する復号デバイス14の位置に依存して、ベース・レイヤの符合化されたフレームのみを受信するか、あるいは、ベース・レイヤとエンハンスメント・レイヤとの両方の符合化フレームを受信する。
復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤ内のフレームのコンテンツを参照して、ベース・レイヤ内のフレームを特定する(82)。復号デバイス14は、当該フレームを特定するために受信された参照データを分析することができる。復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤが受信されたか否かを判定する(84)。エンハンスメント・レイヤが受信された場合、復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤ内の対応する参照フレームのデータを用いて、ベース・レイヤ内の特定されたフレームを復号する(86)。
エンハンスメント・レイヤが受信されない場合、復号デバイス14は、特定されたフレームに対応するまたはその後のCSFが存在するかを判定する(87)。特定されたフレームに対応するCSFまたはその後のCSFが存在する場合、復号デバイス14は、特定されたフレームを復号する代わりに、CSFを復号する(88)。特定されたフレームに対応するCSFが存在しない場合、復号デバイス14は、エンハンスメント・レイヤ内の参照フレームからのデータ無しでフレームを復号する(89)。ある局面では、たとえば、特定されたフレームが1より多いフレームに対する参照を含んでいる場合、復号デバイス14は、その他の参照フレームのデータを用いて、特定されたフレームを復号することができる。その他の局面では、復号デバイス14は、特定されたフレームを再構築するために、1または複数の誤り訂正技術を用いる。
本明細書に記載された教示に基づいて、本明細書に開示の局面は、その他任意の局面とは独立して実施され、しかも、これら局面のうちの2またはそれ以上が、さまざまな方式で組み合わされうることが明確になるべきである。本明細書に記載された技術は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはこれらの任意の組み合わせによって実現されうる。ハードウェアで実現される場合、これら技術は、デジタル・ハードウェア、アナログ・ハードウェア、あるいはこれらの組み合わせを用いて実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら技術は、1または複数の命令群またはコードが格納されたコンピュータ読取可能媒体を含むコンピュータ・プログラム製品によって少なくとも部分的に実現されうる。
限定ではなく一例として、そのようなコンピュータ読取可能媒体は、例えばシンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(SDRAM)のようなRAM、読取専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)、ROM、電子的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EPROM)、FLASHメモリ、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置あるいはその他の磁気記憶装置、あるいは、命令群またはデータ構造の形式で所望のプログラム・コードを搬送または格納するために使用され、かつ、コンピュータによってアクセスされることが可能なその他任意の有用な媒体を備えうる。
コンピュータ・プログラム製品のコンピュータ読取能媒体に関連する命令群またはコードは、例えば1または複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、または、その他の等価な集積回路あるいはディスクリート論理回路のような1または複数のプロセッサによって、コンピュータによって実行されうる。
多くの局面および例が記載された。しかしながら、これらの例に対する様々な変形が可能であり、本明細書で表された原理は、その他の局面に対しても同様に適用されうる。これらおよび他の局面は請求項の範囲内である。

Claims (72)

  1. マルチメディア・データを処理する方法であって、
    マルチメディア・データの、1または複数の参照フレームを含む複数のフレームを符合化することと、
    前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、ベース・レイヤ・ビットストリームと、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームとに、前記複数のフレームのおのおのを割り当てることと
    を備える方法。
  2. 前記フレームを割り当てることは、
    前記フレームのうちのイントラ符合化されたフレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てること
    を備える請求項1に記載の方法。
  3. 前記フレームのうちのイントラ符合化されたフレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを割り当てることは、
    チャネル切換フレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうち少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てること
    を備える請求項2に記載の方法。
  4. 前記フレームを割り当てることは、
    チャネル切換フレームに対応する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てること
    を備える請求項1に記載の方法。
  5. 前記フレームのうちの少なくとも幾つかをグループ化して、データのセグメントを形成することをさらに備え、
    前記フレームを割り当てることは、
    前記データのセグメントの末尾近傍に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てること
    を備える請求項1に記載の方法。
  6. 前記フレームを割り当てることは、
    前記ベース・レイヤ・ビットストリームであるか前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームであるかに対する前記フレームの初期割当を分析することと、
    前記分析に基づいて、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当することと
    を備える請求項1に記載の方法。
  7. 前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを再割当することは、
    前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内に非参照フレームが存在しない場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当すること
    を備える請求項6に記載の方法。
  8. 前記初期割当を分析することは、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズと比較することを備え、
    前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを再割当することは、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズが、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズよりも閾値小さい場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当すること
    を備える請求項6に記載の方法。
  9. 前記ベース・レイヤのサイズと、前記エンハンスメント・レイヤのサイズとの差が最小化されるまで、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへとフレームを再割当すること
    をさらに備える請求項6に記載の方法。
  10. 前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうち次のフレームの参照を、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに移動させること
    をさらに備える請求項1に記載の方法。
  11. 前記フレームのうちの次のフレームの参照を、1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに移動させることは、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに対する参照を除外するために、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうちの次のフレームを再符号化すること
    を備える請求項10に記載の方法。
  12. 前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てることは、
    予測(P)フレームとイントラ(I)フレームとのうちの1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てること
    を備える請求項1に記載の方法。
  13. 変調された信号のうち、より信頼性の高い部分で前記ベース・レイヤを送信することと、
    前記変調された信号のうち、より信頼性の低い部分で前記エンハンスメント・レイヤを送信することと
    をさらに備える請求項1に記載の方法。
  14. マルチメディア・データを処理する装置であって、
    マルチメディア・データの、1または複数の参照フレームを含む複数のフレームを符合化する符合化モジュールと、
    前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、ベース・レイヤ・ビットストリームと、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームとに、前記複数のフレームのおのおのを割り当てる割当モジュールと
    を備える装置。
  15. 前記割当モジュールは、前記フレームのうちのイントラ符合化されたフレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項14に記載の装置。
  16. 前記割当モジュールは、チャネル切換フレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうち少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項15に記載の装置。
  17. 前記割当モジュールは、チャネル切換フレームに対応する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項14に記載の装置。
  18. 前記符合化モジュールは、前記フレームのうちの少なくとも幾つかをグループ化して、データのセグメントを形成し、
    前記割当モジュールは、前記データのセグメントの末尾近傍に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる
    請求項14に記載の装置。
  19. 前記割当モジュールは、
    前記ベース・レイヤ・ビットストリームであるか前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームであるかに対する前記フレームの初期割当を分析し、
    前記分析に基づいて、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当する
    請求項14に記載の装置。
  20. 前記割当モジュールは、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内に非参照フレームが存在しない場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当する請求項19に記載の装置。
  21. 前記割当モジュールは、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズと比較し、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズが、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズよりも閾値小さい場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当する
    請求項19に記載の装置。
  22. 前記割当モジュールは、前記ベース・レイヤのサイズと、前記エンハンスメント・レイヤのサイズとの差が最小化されるまで、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへとフレームを再割当する請求項19に記載の装置。
  23. 前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうち次のフレームの参照を、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに移動させる参照データ・ジェネレータをさらに備える請求項14に記載の装置。
  24. 前記符合化モジュールは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに対する参照を除外するために、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうちの次のフレームを再符号化する請求項23に記載の装置。
  25. 前記割当モジュールは、予測(P)フレームとイントラ(I)フレームとのうちの1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項14に記載の装置。
  26. 変調された信号のうち、より信頼性の高い部分で前記ベース・レイヤを送信し、前記変調された信号のうち、より信頼性の低い部分で前記エンハンスメント・レイヤを送信する変調器/送信機をさらに備える請求項14に記載の装置。
  27. マルチメディア・データを処理する装置であって、
    マルチメディア・データの、1または複数の参照フレームを含む複数のフレームを符合化する手段と、
    前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、ベース・レイヤ・ビットストリームと、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームとに、前記複数のフレームのおのおのを割り当てる手段と
    を備える装置。
  28. 前記割り当てる手段は、前記フレームのうちのイントラ符合化されたフレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項27に記載の装置。
  29. 前記割り当てる手段は、チャネル切換フレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうち少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項28に記載の装置。
  30. 前記割り当てる手段は、チャネル切換フレームに対応する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項27に記載の装置。
  31. 前記フレームのうちの少なくとも幾つかをグループ化して、データのセグメントを形成する手段をさらに備え、
    前記割り当てる手段は、前記データのセグメントの末尾近傍に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項27に記載の装置。
  32. 前記割り当てる手段は、
    前記ベース・レイヤ・ビットストリームであるか前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームであるかに対する前記フレームの初期割当を分析し、
    前記分析に基づいて、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当する
    請求項27に記載の装置。
  33. 前記割り当てる手段は、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内に非参照フレームが存在しない場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当する請求項32に記載の装置。
  34. 前記割り当てる手段は、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズと比較し、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズが、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズよりも閾値小さい場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当する
    請求項32に記載の装置。
  35. 前記割り当てる手段は、前記ベース・レイヤのサイズと、前記エンハンスメント・レイヤのサイズとの差が最小化されるまで、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへとフレームを再割当する請求項32に記載の装置。
  36. 前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうち次のフレームの参照を、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに移動させる手段をさらに備える請求項27に記載の装置。
  37. 前記符合化する手段は、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに対する参照を除外するために、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうちの次のフレームを再符号化する請求項36に記載の装置。
  38. 前記割り当てる手段は、予測(P)フレームとイントラ(I)フレームとのうちの1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てる請求項27に記載の装置。
  39. 変調された信号のうち、より信頼性の高い部分で前記ベース・レイヤを、前記変調された信号のうち、より信頼性の低い部分で前記エンハンスメント・レイヤを送信する手段をさらに備える請求項27に記載の装置。
  40. 命令群を有するコンピュータ読取可能媒体を備え、マルチメディア・データを処理するコンピュータ・プログラム製品であって、
    前記命令群は、
    マルチメディア・データの、1または複数の参照フレームを含む複数のフレームを符合化するためのコードと、
    前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つが、エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられるように、ベース・レイヤ・ビットストリームと、少なくとも1つのエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームとに、前記複数のフレームのおのおのを割り当てるためのコードと
    を備えるコンピュータ・プログラム製品。
  41. 前記フレームを割り当てるためのコードは、前記フレームのうちのイントラ符合化されたフレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てるためのコードを備える請求項40に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  42. 前記フレームのうちのイントラ符合化された1つの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを割り当てるためのコードは、
    チャネル切換フレームの時間的に直前に位置する1または複数の参照フレームのうち少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てるためのコードを備える請求項41に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  43. 前記フレームを割り当てるためのコードは、チャネル切換フレームに対応する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てるためのコードを備える請求項40に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  44. 前記命令群は、
    前記フレームのうちの少なくとも幾つかをグループ化して、データのセグメントを形成するためのコードをさらに備え、
    前記フレームを割り当てるためのコードは、前記データのセグメントの末尾近傍に位置する1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てるためのコードを備える請求項40に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  45. 前記フレームを割り当てるためのコードは、
    前記ベース・レイヤ・ビットストリームであるか前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームであるかに対する前記フレームの初期割当を分析するためのコードと、
    前記分析に基づいて、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当するためのコードと
    を備える請求項40に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  46. 前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを再割当するためのコードは、
    前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内に非参照フレームが存在しない場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当するためのコードを備える
    請求項45に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  47. 前記初期割当を分析するためのコードは、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズと比較するためのコードと、
    前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを再割当するためのコードと、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームのサイズが、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのサイズよりも閾値小さい場合、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへ再割当するためのコードと
    を備える請求項45に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  48. 前記命令群は、
    前記ベース・レイヤのサイズと、前記エンハンスメント・レイヤのサイズとの差が最小化されるまで、前記ベース・レイヤ・ビットストリームから前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームへとフレームを再割当するためのコードをさらに備える
    請求項45に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  49. 前記命令群は、
    前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうち次のフレームの参照を、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに移動させる手段をさらに備える
    請求項40に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  50. 前記フレームのうち次のフレームの参照を、前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つへ移動させるためのコードは、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てられた1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つに対する参照を除外するために、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内のフレームのうちの次のフレームを再符号化するためのコードを備える請求項49に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  51. 前記1または複数の参照フレームのうちの少なくとも1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てるためのコードは、
    予測(P)フレームとイントラ(I)フレームとのうちの1つを、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームに割り当てるためのコードを備える請求項40に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  52. 前記命令群は、
    変調された信号のうち、より信頼性の高い部分で前記ベース・レイヤを、前記変調された信号のうち、より信頼性の低い部分で前記エンハンスメント・レイヤを送信するためのコードをさらに備える請求項40に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  53. マルチメディア・データを処理する方法であって、
    エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定することと、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部を用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号することと
    を備える方法。
  54. 前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームに対応するチャネル切換フレームを復号することをさらに備える請求項53に記載の方法。
  55. 前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームの次であるチャネル切換フレームを復号することをさらに備える請求項53に記載の方法。
  56. 前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部に対する参照と、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つの参照フレームに対する参照とを用いて符号化され、
    前記方法はさらに、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内の少なくとも1つの参照フレームのデータを用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号することをさらに備える請求項53に記載の方法。
  57. 前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを再構築するために、1または複数の誤り訂正アルゴリズムを用いることをさらに備える請求項53に記載の方法。
  58. マルチメディア・データを処理する装置であって、
    エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定する参照データ分析モジュールと、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部を用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号する復号モジュールと
    を備える装置。
  59. 前記復号モジュールは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームに対応するチャネル切換フレームを復号する請求項58に記載の装置。
  60. 前記復号モジュールは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームの次であるチャネル切換フレームを復号することをさらに備える請求項58に記載の装置。
  61. 前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部に対する参照と、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つの参照フレームに対する参照とを用いて符号化され、
    前記復号モジュールは、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内の少なくとも1つの参照フレームのデータを用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号する請求項58に記載の装置。
  62. 前記復号モジュールは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを再構築するために、1または複数の誤り訂正アルゴリズムを用いる請求項58に記載の装置。
  63. マルチメディア・データを処理する装置であって、
    エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定する手段と、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部を用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号する手段と
    を備える装置。
  64. 前記復号する手段は、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームに対応するチャネル切換フレームを復号する請求項63に記載の装置。
  65. 前記復号する手段は、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームの次であるチャネル切換フレームを復号する請求項63に記載の装置。
  66. 前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部に対する参照と、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つの参照フレームに対する参照とを用いて符号化され、
    前記復号する手段は、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内の少なくとも1つの参照フレームのデータを用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号する請求項63に記載の装置。
  67. 前記復号する手段は、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを再構築するために、1または複数の誤り訂正アルゴリズムを用いる請求項63に記載の装置。
  68. 命令群を有するコンピュータ読取可能媒体を備え、マルチメディア・データを処理するコンピュータ・プログラム製品であって、
    前記命令群は、
    エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームのうちの少なくとも一部を参照するスケーラブル符号化スキームのベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つのフレームを特定するためのコードと、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信された場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームによって参照されるエンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部を用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号するためのコードと
    を備えるコンピュータ・プログラム製品。
  69. 前記復号するためのコードは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームに対応するチャネル切換フレームを復号するためのコードをさらに備える請求項68に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  70. 前記復号するためのコードは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームの次であるチャネル切換フレームを復号するためのコードをさらに備える請求項68に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  71. 前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームは、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームの参照フレームの一部に対する参照と、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうちの少なくとも1つの参照フレームに対する参照とを用いて符号化され、
    前記命令群は、
    前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリーム内の少なくとも1つの参照フレームのデータを用いて、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを復号するためのコードをさらに備える請求項68に記載のコンピュータ・プログラム製品。
  72. 前記命令群は、前記エンハンスメント・レイヤ・ビットストリームが受信されない場合、前記ベース・レイヤ・ビットストリームのうち、前記特定されたフレームを再構築するために、1または複数の誤り訂正アルゴリズムを用いるためのコードをさらに備える請求項68に記載のコンピュータ・プログラム製品。
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