JP2010502569A - 薬物動態学の改善方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、医薬組成物及びシトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝され得る薬物の薬物動態学を改善する方法を提供し、該方法は、式Iの化合物
【化104】
Figure 2010502569

(式Iの化合物がアミノ基を含む場合にはその薬学的に許容し得るアンモニウム塩、式中、Rは、例えば、H、(HO)P(O)−、(NaO)P(O)−、アルキル−CO−、又はシクロアルキル−CO−であることができ、Xは、例えば、F、Cl、及びBrであることでき、R2及びR3は、本明細書に定義した通りである)と前記薬物との併用投与を含む。

Description

発明の技術分野
本発明は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬物の薬物動態学をPPL−100を用いて改善する方法及び関連する医薬組成物に関する。特に、本発明は、HIVプロテアーゼ阻害剤の薬物動態学をPPL−100とそのようなプロテアーゼ阻害剤との併用投与により改善する方法に関する。
発明の背景
HIVウイルスプロテアーゼ阻害剤は比較近年に開発され、1996年になってその使用が始まった。現在、それらは、HIV感染に対し最も有効な薬物と考えられている。不運にも、現在のプロテアーゼ阻害剤のほとんどは、かなり低いバイオアベイラビリティを有する比較的大きな疎水性分子である。したがって、負担の大きい丸薬(pill)が、患者における治療用量を得るのに必要となる。これが抑止になり、非常に多くの場合、患者のコンプライアンスを得られないことや不十分な治療結果となる。このような状況により、治療薬物濃度は次善のものとなり、今度はこれがHIV耐性菌の発達をもたらす。結果として、プロテアーゼ阻害剤の溶解性及びバイオアベイラビリティを改善することに対して急ぐ必要性がある。
改善された化合物の例が、例えば、Haleらの米国特許第6,436,989号(その内容全体を参照により明細書に組み込む)などに記載されるアスパルチルプロテアーゼ阻害剤のプロドラッグの形態で開発されている。この特許は、水溶解性が好ましいこと、経口バイオアベイラビリティが高いこと、及び活性成分のin vivo生成が容易であることによって特徴付けられる新規なクラスの分子を示している。しかしながら、HIVが現在利用可能な薬物に対して耐性を有する能力を有していることはよく知られている。したがって、野生型及び耐性ウイルス菌に対して活性である代替のHIVプロテアーゼ阻害剤が必要である。したがって、高い溶解性及びバイオアベイラビリティを示す現在のHIVプロテアーゼ阻害剤から誘導される分子は、耐性ウイルス菌と戦うのに望ましい。
アスパルチルプロテアーゼ阻害剤である独特なクラスの芳香族誘導体は、Stranixらの米国特許第6,632,816号に記載され、この内容すべてを参照により本明細書に組み込む。この特許には、より具体的には、効力のあるアスパルチルプロテアーゼ阻害特性を有するN−合成アミノ酸で置換されたL−リジン誘導体が含まれる。しかしながら、丸薬の負担を低減させ、患者のコンプライアンスに好ましいものとするため、水溶解性及びバイオアベイラビリティを高めることによってこれらの誘導体を改善することは有益であろう。野生型及び耐性菌に対して特異的に指向される活性なプロテアーゼ阻害剤を生成することは困難であるが興味深いので、耐性菌に対して活性であることが知られているStranixらの米国特許第6,632,816号に記載される阻害剤などの元のHIVプロテアーゼ阻害剤の誘導体を形成することは、かなり利点を伴った実行可能な経路となる。より具体的には、高い水溶解性,経口バイオアベイラビリティ、保持時間、及び製剤特性、ならびにその他の利点を有する化合物及び製剤の作製は、有効な薬物の開発において望ましい。ゆえに、薬物動態学が改善されたプロテアーゼ阻害剤が望ましい。
発明の概要
高い溶解性及び改善された経口バイオアベイラビリティを伴うリジンベース(lysin-based)化合物が本明細書に記載され、2004年8月2日に出願の米国特許出願第10/902,935号(2006年2月に第2006/0025592A1号として公開)に記載されている(この内容をすべて参照により本明細書に組み込む)。これらの化合物は、in vivoで容易に開裂されて、アスパルチルプロテアーゼに親和性を有し、かつ、プロテアーゼ阻害剤として働き得る、活性な成分を放出する。より具体的には、該活性成分は、例えば、HIVアスパルチルプロテアーゼに結合して(米国特許第6,632,816号)、この酵素を阻害し得る。リジンベース化合物は、本明細書ではプロテアーゼ阻害剤前駆体とも称する。
in vivoの生理条件(例えば、代謝、腸、及び/又は胃腸の条件など)で、リジンベース化合物により、プロテアーゼ阻害剤(例えば、アスパルチルプロテアーゼ阻害剤)の放出(release)が可能となる。したがって、リジンベース化合物は、プロテアーゼ阻害剤の溶解性及び/又はバイオアベイラビリティを改善する手段として働き得るものであり、ゆえに、丸薬の負担を低減し及び/又は阻害に必要な投与量を低減させることができる。結果として、HIV感染患者の治療の改善がもたらされ、患者のコンプライアンスに好ましいものとなり得る。
本明細書に記載の化合物は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(CYP450)の活性を阻害するのに用いることができる。より具体的には、これらの化合物は、例えばCYP3A4/5を含む、CYP3A4の活性を阻害するのに用いることができる。
したがって、本明細書に記載の化合物は、シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬物とともに、それらの薬物動態学を改善するために用いることができる。より具体的には、これらの化合物は、CYP3A4/5を含むCYP3A4によって代謝される薬物の薬物動態学を改善するのに用いることができる。
CYP450の阻害によって利益を受け得るいくつかの薬物には、例えば、免疫抑制剤のシクロスポリン、FK−506、及びラパマイシン、化学療法剤のタキソール及びタキソテール、抗生物質のクラリスロマイシン、並びにHIVプロテアーゼ阻害剤のA−77003、A−80987、MK−639、VX−478、AG1343、DMP−323、XM−450、BILA2011BS、BILA1096BS、BILA2185BS、BMS186、318、LB71262、SC−52151、SC−629(N,N−ジメチルグリシル−N−(2−ヒドロキシ−3−(((4−メトキシフェニル)スルホニル)(2−メチルプロピル)アミノ)−1−(フェニルメチル)プロピル)−3−メチル−L−バリナミド)、KNI−272、CGP53437、CGP57813及びU−103017)が含まれ得る。
本発明に包含される、CYP450(例えば、CYP3A4)の阻害に用いることができる化合物の代表的な実施態様には、例えば、式Iの化合物
Figure 2010502569
Figure 2010502569
及びその薬学的に許容し得る塩及び誘導体(例えば、本発明の化合物がアミノ基を含む場合、薬学的に許容し得る塩はアンモニウム塩であることができる)を含むことができ、
式中、
nは、例えば、3又は4であることができ、
X及びYは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−OCF、−CN、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択することができ、あるいはX及びYは、一緒に、式−OCHO−のメチレンジオキシ基及び式−OCHCHO−のエチレンジオキシ基からなる群から選択されるアルキレンジオキシ基を定義し、
は、例えば、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基からなる群から選択することができ、
は、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、及び式R3A−CO−の基からなる群から選択することができ、ここで、R3Aは、例えば、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基(例えば、メチル、エチル−、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、tert−ブチル−CH−など)、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル−、シクロヘキシル−など)、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基(例えば、シクロプロピル−CH−、シクロヘキシル−CH−、など)、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基(例えば、CHO−、CHCHO−、イソブチルO−、tert−ブチルO−(BOC)など)、テトラヒドロ−3−フラニルオキシ、−CHOH、−CF、−CHCF、−CHCHCF、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニル、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−CHOCCH−、CHNH−、(CHN−、(CHCHN−、(CHCHCHN−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、CCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル−、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択されるピコリル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
Figure 2010502569


及び次式の基
Figure 2010502569
からなる群から選択することができ、
X’及びY’は、同じか異なり、例えば、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択することができ、
及びRは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、及び3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基からなる群から選択することができ、
は、式IVのジフェニルメチル基、
Figure 2010502569
式Vのナフチル−1−CH−基、
Figure 2010502569
式VIのナフチル−2−CH−基、
Figure 2010502569
式VIIのビフェニルメチル基、
Figure 2010502569

及び式VIIIのアンスリル−9−CH−基、
Figure 2010502569
からなる群から選択することができ、
は、H、又は生理的に開裂可能な(physiologically cleavable)単位(該単位によって、(in vivo)生理条件で、前記化合物は、活性なプロテアーゼ阻害剤に変換され得る)であることができる。例えば、生理的に開裂可能な単位の開烈で、これらの化合物は、プロテアーゼ阻害剤を放出し得る。
本発明によれば、Rは、(HO)P(O)及び(MO)P(O)からなる群から選択することができ、Mは、アルカリ金属(例えば、Na、K、Csなど)又はアルカリ土類金属(Ca、Mgなど)である。
さらに本発明によれば、Rは、式R1A−CO−の基であることができ、ここで、R1Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、tert−ブチル−CH−、など)、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基(例えば、シクロプロピル−、シクロヘキシル−など)、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基(例えば、シクロプロピル−CH−、シクロヘキシル−CH−など)、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基(例えば、CHO−、CHCHO−、イソブチルO−、tert−ブチルO−(BOC)など)、−CHOH、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、(CHNCH−、(CHCHCH(NH)−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−メチル−1、4−ジヒドロ−3−ピリジル、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択されるピコリル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
Figure 2010502569

及び次式の基、
Figure 2010502569

からなる群から選択することができ、
X’、Y’、R、及びRは、本明細書に定義した通りである。
したがって、本明細書中で言及した化合物は、本明細書に記載される方法、医薬組成物、キット、及び使用における薬物の薬物動態学の改良に用いることができる。
より具体的には、本発明は、
a)本明細書に記載される式Iの化合物又はその薬学的に許容し得る塩、
b)シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(例えば、CYP3A4)によって代謝され得る薬物、及び;
c)薬学的に許容し得る担体;
を含むことができる医薬組成物に関し、ここで、式Iの化合物は、以下によって表され;
Figure 2010502569

式中、
nは、3又は4であることができ、
X及びYは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−OCF、−CN、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択することができ、あるいはX及びYは、一緒に、式−OCHO−のメチレンジオキシ基及び−OCHCHO−のエチレンジオキシ基からなる群から選択することができるアルキレンジオキシ基を定義することができ、
は、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子からなる群から選択することができ、
は、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、及び式R3A−CO−の基、からなる群から選択することができ、ここで、R3Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、テトラヒドロ−3−フラニルオキシ、−CHOH、−CF、−CHCF、−CHCHCF、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニル、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−CHOCCH−、CHNH−、(CHN−、(CHCHN−、(CHCHCHN−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、CCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル−、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択することができるピコリル基、
Figure 2010502569


以下からなる群から選択することができるピコリルオキシ基、
Figure 2010502569


以下からなる群から選択することができる置換ピリジル基、
Figure 2010502569


及び次式の基
Figure 2010502569

からなる群から選択することができ、
X’及びY’は、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択することができ、
及びRは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、及び3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基からなる群から選択することができ、
は、式IVのジフェニルメチル基、
Figure 2010502569

式Vのナフチル−1−CH−基、
Figure 2010502569
式VIのナフチル−2−CH−基
Figure 2010502569
式VIIのビフェニルメチル基、
Figure 2010502569

及び式VIIIのアンスリル−9−CH−基、
Figure 2010502569

からなる群から選択することができ、
H、又は生理的に開裂可能な単位(該単位によって、(in vivo)生理条件で、前記化合物は、活性なプロテアーゼ阻害剤に変換され得る)であることができる。例えば、生理的に開裂可能な単位の開烈で、当該化合物は、プロテアーゼ阻害剤を放出することができる。
本発明によれば、Rは、H、(HO)P(O)及び(MO)P(O)(ここで、Mは、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属)及び式R1A−CO−の基からなる群から選択することができ、ここで、R1Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、−CHOH、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、(CHNCH−、(CHCHCH(NH)−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−メチル−1、4−ジヒドロ−3−ピリジル、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
Figure 2010502569
以下からなる群から選択されるピコリル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
Figure 2010502569


以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
Figure 2010502569


及び次式の基、
Figure 2010502569

からなる群から選択することができ、
X’、Y’、R、及びRは、本明細書に定義した通りである。
より具体的には、本発明は、その一態様において、
a)式IIの化合物及びその薬学的に許容し得る塩、
b)シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(例えば、CYP3A4)によって代謝され得る薬物、及び
c)薬学的に許容し得る担体;
を含むことができる医薬組成物を提供し、ここで、式IIの化合物は、
Figure 2010502569
によって表され;
式中、
nは、3又は4であることができ、
X及びYは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−OCF、−CN、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択することができ、あるいはX及びYは、一緒に、例えば、式−OCHO−のメチレンジオキシ基及び式−OCHCHO−のエチレンジオキシ基からなる群から選択することができるアルキレンジオキシ基を定義することができ、
は、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基からなる群から選択することができ、
は、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、及び式R3A−CO−の基からなる群から選択することができ、ここで、R3Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、テトラヒドロ−3−フラニルオキシ、−CHOH、−CF、−CHCF、−CHCHCF、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニル、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−CHOCCH−、CHNH−、(CHN−、(CHCHN−、(CHCHCHN−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、CCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル−、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択することができるピコリル基、
Figure 2010502569


以下からなる群から選択することができるピコリルオキシ基、
Figure 2010502569



以下からなる群から選択することができる置換ピリジル基、
Figure 2010502569



及び次式の基
Figure 2010502569

からなる群から選択することができ、
X’及びY’は、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択することができ、
及びRは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、及び3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基からなる群から選択することができ、
は、式IVのジフェニルメチル基、
Figure 2010502569
式Vのナフチル−1−CH−基、
Figure 2010502569

式VIのナフチル−2−CH−基、
Figure 2010502569
式VIIのビフェニルメチル基、
Figure 2010502569
及び式VIIIのアンスリル−9−CH−基
Figure 2010502569
からなる群から選択することができ、
H、又は生理的に開裂可能な単位(該単位によって、(in vivo)生理条件で、前記化合物は、活性なプロテアーゼ阻害剤に変換され得る)であることができる。
本発明によれば、Rは、H、(HO)P(O)及び(MO)P(O)(ここで、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であることができる)、及び式R1A−CO−の基からなる群から選択することができ、ここで、R1Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、−CHOH、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、(CHNCH−、(CHCHCH(NH)−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−メチル−1、4−ジヒドロ−3−ピリジル、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択することができるピコリル基、
Figure 2010502569



以下からなる群から選択することができるピコリルオキシ基、
Figure 2010502569


以下からなる群から選択することができる置換ピリジル基、
Figure 2010502569


および次式の基
Figure 2010502569

からなる群から選択することができ、
X’、Y’、R、及びRは、本明細書に定義した通りである。
本発明の実施態様によれば、式IIの化合物(式中、Rは、例えば、イソブチルであることができ、nは、3であることができる)を含む医薬組成物は、本明細書に包含される。
本発明の追加の実施態様によれば、式IIの化合物(式中、Rは、例えば、イソブチルであることができ、nは、4であることができる)を含む医薬組成物は、本明細書に包含される。
本発明の特定の実施態様において、Rは、H、(HO)P(O)、及び(NaO)P(O)からなる群から選択することができる。
本発明の別の特定の実施態様において、Rは、CHCO、3−ピリジル−CO、(CHNCHCO、及び(CHCHCH(NH)COからなる基から選択することができる。
本発明の別の特定の実施態様によれば、式IIの化合物(式中、Rは、CHCO、CHO−CO、(CHN−CO、3−ピリジル−CO、4−ピリジル−CO、及び4−モルホリン−COからなる基から選択することができる)を含む医薬組成物は、本発明に包含される。
本発明の実施態様によれば、Xは4−NHであることができ、YはH又はFであることができる。
本発明の実施態様によれば、X’及びY’は両方とも、Hであることができる。
本発明の特定の実施態様によれば、式IIの化合物(式中、Rは、式IVのジフェニルメチル基、式Vのナフチル−1−CH−基、式VIのナフチル−2−CH−基、式VIIのビフェニルメチル基、及び式VIIIのアンスリル−9−CH−基からなる基から選択することができる)を含む医薬組成物が本明細書に包含される。
例えば、Rは、より具体的には、式IVのジフェニルメチル基、式Vのナフチル−1−CH−基、及び式VIのナフチル−2−CH−基からなる群から選択することができる。
さらなる態様において、本発明は、式IIの化合物(式中、Rは、イソブチルであり、nは、4であり、Rは、式IVのジフェニルメチル基である)を含む医薬組成物を提供する。
本発明の実施態様によれば、Rは、H、(HO)P(O)及び(NaO)P(O)からなる群から選択することができる。
本発明のさらなる実施態様によれば、Rは、CHCO、3−ピリジル−CO、(CHNCHCO、及び(CHCHCH(NH)COからなる群から選択することができる。
本発明の追加の実施態様によれば、Rは、CHCO、CHO−CO、(CHN−CO、3−ピリジル−CO、4−ピリジル−CO、及び4−モルホリン−COからなる群から選択することができる。
本発明の実施態様によれば、Xは、4−NHであることがで、Yは、H又はFであることができる。
より具体的には、本発明の実施態様によれば、本発明は、式IIの化合物(式中、Xは、例えば、4−NHであることができ、Yは、Hであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHO−COであることができる)を含むことができる医薬組成物を提供する。
本発明の特定の実施態様によれば、Rは、(HO)P(O)であることができる。
本発明の別の特定の実施態様によれば、Rは、(NaO)P(O)であることができる。
本発明のさらなる特定の実施態様によれば、Rは、Hであることができる。
より具体的には、本発明のさらなる実施態様によれば、本発明は、式IIの化合物(式中、Xは、4−NHであることができ、Yは、3−Fであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHO−COであることができる)を含むことができる医薬組成物を提供する。
本発明の特定の実施態様によれば、Rは、(HO)P(O)であることができる
本発明の別の特定の実施態様によれば、Rは、(NaO)P(O)であることができる。
本発明のさらなる特定の実施態様、によれば、Rは、Hであることができる。
より具体的には、本発明の追加の実施態様によれば、本発明は、式IIの化合物(式中、Xは、4−NHであり、Yは、H又は3−Fであり、X’は、Hであり、Y’は、Hであり、Rは、CHCOである)を含むことができる医薬組成物を提供する。
本発明の特定の実施態様によれば、Rは、(HO)P(O)であることができる。
本発明の別の特定の実施態様によれば、Rは、(NaO)P(O)であることができる。
本発明のさらなる特定の実施態様によれば、Rは、Hであることができる。
より具体的には、本発明の実施態様によれば、本発明はさらに、式IIの化合物(式中、Xは、4−NHであり、Yは、H又は3−Fであり、X’は、Hであり、Y’は、Hであり、Rは、4−モルホリン−COである)を含むことができる医薬組成物を提供する。
本発明の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、Hであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHO−COであることができる。
本発明の特定の実施態様によれば、Rは、3−ピリジル−COであることができる
本発明の別の特定の実施態様によれば、Rは、(CHNCHCOであることができる。
本発明のさらなる別の特定の実施態様によれば、Rは、(CHCHCH(NH)COであることができる
本発明の追加の特定の実施態様によれば、Rは、CHCOであることができる。
追加の実施態様において、本発明は、式IIの化合物(式中、Rは、イソブチルであり、nは、4であり、X’及びY’は双方とも、Hであり、Rは、ナフチル−1−CH−であり、Xは、4−NHであり、Yは、Hであり、Rは、4−モルホリン−COであり、Rは、H、(HO)P(O)、及び(NaO)P(O)からなる群から選択することができる)を含む医薬組成物を提供する。
さらなる実施態様において、本発明は、式IIの化合物(式中、Rは、イソブチルであり、nは、4であり、X’及びY’は双方とも、Hであり、Rは、ナフチル−2−CH−であり、Xは、4−NHであり、Yは、Hであり、Rは、CHO−COであり、Rは、H、(HO)P(O)、及び(NaO)P(O)からなる群から選択することができる)を含む医薬組成物を提供する。
より具体的には、本発明は、
a)式IIaの化合物
Figure 2010502569

及びその薬学的に許容し得る塩、
X及びYは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−OCF、−CN、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択することができ、あるいはX及びYは、一緒に、式−OCHO−のメチレンジオキシ基及び式−OCHCHOのエチレンジオキシ基からなる群から選択されるアルキレンジオキシ基を定義し、
X’及びY’は、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR及び−CHOHからなる群から選択することができ、
n、R、R、R、R5、及びRは、本明細書に定義した通りである;
b)シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって代謝され得る薬物、及び;
c)薬学的に許容し得る担体
を含むことができる医薬組成物を提供する。
本発明の実施態様によれば、Rは、H、(HO)P(O)及び(MO)P(O)(ここで、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属である)、及び式R1A−CO−の基からなる群から選択することができ、ここで、R1Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、−CHOH、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、(CHNCH−、(CHCHCH(NH)−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−メチル−1、4−ジヒドロ−3−ピリジル、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
Figure 2010502569

以下からなる群から選択されるピコリル基、
Figure 2010502569


以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
Figure 2010502569


以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
Figure 2010502569


及び次式の基
Figure 2010502569

からなる群から選択することができ、
X’、Y’、R、及びRは、本明細書に定義した通りである。
本発明の別の実施態様によれば、Rは、イソブチルであることができる
本発明のさらなる別の実施態様によれば、nは、4であることができる
本発明のさらなる実施態様によれば、Rは、H、(HO)P(O)、及び(NaO)P(O)からなる群から選択することができる。
本発明のさらなる実施態様によれば、Rは、CHCO、3−ピリジル−CO、(CHNCHCO、及び(CHCHCH(NH)COからなる群から選択することができる。
本発明のさらなる実施態様によれば、Rは、CHCO、CHO−CO、(CHN−CO、3−ピリジル−CO、4−ピリジル−CO、及び4−モルホリン−COからなる群から選択することができる。
本発明の別の実施態様によれば、Rは、CHCO、CHO−CO、(CHN−CO、3−ピリジル−CO、4−ピリジル−CO、及び4−モルホリン−COからなる群から選択することができる
本発明の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、H又はFであることができる。
本発明の別の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、H又はFであることができる。
本発明のさらなる実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、H又は3−Fであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHCOであることができる。
本発明の別の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、H又は3−Fであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、4−モルホリン−COであることができる。
本発明の特定の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、Hであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHO−COであることができ、Rは、(HO)P(O)、(NaO)P(O)、又はHであることができる。
本発明の別の特定の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、3−Fであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHO−COであることができ、Rは、(HO)P(O)、(NaO)P(O)、又はHであることができる。
本発明のさらなる特定の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、H又は3−Fであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHCOであることができ、Rは、(HO)P(O)、(NaO)P(O)、又はHであることができる。
本発明の別の特定の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、H又は3−Fであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、4−モルホリン−COであることができる。
本発明の追加の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、Hであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHO−COであることができ、Rは、3−ピリジル−CO、(CHNCHCO、(CHCHCH(NH)CO、又はCHCOであることができる。
本発明の別の実施態様によれば、Xは、4−NHであることができ、Yは、3−Fであることができ、X’は、Hであることができ、Y’は、Hであることができ、Rは、CHO−COであることができ、Rは、3−ピリジル−CO、(CHNCHCO、又は(CHCHCH(NH)COであることができる。
本発明を実施するために用いることができる他の化合物には、例えば、式IIAの化合物を含めることができる;
Figure 2010502569
(式中、Y、n、R、R、R、X’、及びY’は、本明細書に定義した通りである。
本発明によれば、Rは、例えば、H、(HO)P(O)、又は(NaO)P(O)であることができる。さらに本発明によれば、nは、4であることができる。Yは、例えば、Hであることができる。Rは、例えば、CHO−COであることができる。Rは、例えば、式IVのジフェニルメチル基であることができ、式中、X’及びY’は、例えば、Hであることができる。
Figure 2010502569
式IIA’の化合物及びその薬学的に許容し得る塩及び誘導体は、本発明を実施するために用いることができ、
Figure 2010502569

例えば、式IIA’の化合物(式中、Rは、Hまたは(HO)P(O)である)又は式IIA’の化合物(式中、Rが(NaO)P(O)である)などである。
例えば、本発明に包含される医薬組成物、方法、使用、及びキットは、1つ以上の次の化合物及びそれらの組み合わせを含むことができる;
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、Rが(HO)P(O)であり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COである、
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、Rが(NaO)P(O)であり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COである、
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、Rが(HO)P(O)であり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHCOである、
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、Rが(HO)P(O)であり、Xが4−NHであり、Yが3−Fであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COである、
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、RがCHCOであり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COである、
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、Rが3−ピリジル−COであり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COである、
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、Rが(CHNCHCOであり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COである、
−式IIaの化合物、式中、nが4であり、Rが(CHCHCH(NH)COであり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COである、
−式IIbの化合物、式中、nが4であり、Rが(HO)P(O)であり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がH、であり、Rがイソブチルであり、RがCHO−COであり、ナフチル基がナフチル−2−CH基である、
−式IIbの化合物、式中、nが4であり、Rが(HO)P(O)であり、Xが4−NHであり、YがHであり、X’がHであり、Y’がHであり、Rがイソブチルであり、Rが4−モルホリン−COであり、ナフチル基がナフチル−1−CH基である、又は
−任意の上記化合物の組み合わせ。
本明細書に記載される活性成分の前駆体である任意の化合物は、本発明を実施するために用いることができ、本発明にも包含される。例えば、以下の式の活性成分を(in vivo又はin vitroのいずれかで)放出又は生成することができる化合物は、本発明に包含される。
Figure 2010502569
上記の同定した活性な成分は、本明細書ではPL−100として同定され、in vivo又はin vitroのいずれかで上記の代表的な化合物を放出又は生成することができる任意の前駆体は、本発明に包含され、本明細書に記載される方法、医薬組成物、キット、及び使用を実施するために用いることができると本明細書では理解する。
さらに、以下の式の活性な成分を(in vivo又はin vitroのいずれかで)放出する化合物は、本発明を実施するために用いることができ、ゆえに本発明に包含される。
Figure 2010502569
上記の同定した活性な成分は、本明細書でPL−337と同定され、上記の代表的な化合物をin vivo又はin vitroのいずれかで放出又は生成することが可能な任意の前駆体は、本発明を実施するために用いることができ、本発明に包含されると本明細書では理解する。
したがって、本発明は、CYP450、より具体的には、CYP3A4(例えば、CYP3A4/5など)よって作用を受け得る(affected)薬物の薬物動態学を改善するための本明細書に記載の化合物の使用に関する。
本発明は、CYP450、より具体的には、CYP3A4(例えば、CYP3A4/5など)よって作用を受け得る(代謝され得る)1つ以上の薬物とともに本明細書に記載の化合物を必要な個人に投与することを含むことができる治療方法にも関する。本明細書に示したように、投与は、同時に又は異なる時間間隔で行うことができる。本化合物及び薬物は、一緒に混ぜてもよいし、混ぜなくてもよい。
本発明はさらに、CYP450、より具体的には、CYP3A4(例えば、CYP3A4/5など)よって作用を受け得る薬物の薬物動態学を改善するための薬剤の製造における本明細書に記載の化合物の使用に関する。
本発明はさらに、必要とする患者を治療するための薬剤の製造における、本明細書に記載の化合物及びCYP450よって作用を受け得る薬物の使用に関する。
「薬学上有効な量」との用語は、HIV感染のリスク又は可能性の治療、予防、又は低減に有効な量、あるいはHIVの負担の低減に有効な量をいう。
「薬学上有効な量」との用語は、AIDSの発症を遅延するためあるいはAIDSの症状を低減するために、後天性免疫不全症候群(AIDS)を発症するリスク又は可能性の治療、予防、又は低減に有効な量もいう。「薬学上有効な量」は、本明細書では、単回投与または多回投与で摂取される、又は任意の投与量または経路で摂取される、あるいは単独で又は他の治療剤と組み合わせて摂取される、所望の治療効果を与える量と解してもよい、とも理解する。本発明の場合では、「薬学上有効な量」は、HIV(HIV−1及びHIV−2並びに関連ウイルス(例えば、HTLV−I及びHTLV−II、並びにシミアン(simian)免疫不全ウイルス(SIV)))感染サイクルに対して阻害効果(一部または全部)(例えば、複製、再感染、成熟、出芽(budding)の阻害など)を有する量及びそのライフサイクルをアスパルチルプロテアーゼに依存する任意の生物に対して阻害効果(一部または全部)を有する量と理解してもよい。阻害効果は、本明細書では、生物(例えば、HIV)の自身で再生産する(複製する)能力、周囲の細胞に再感染する能力などの能力の低減の効果、又は生物の完全な阻害(又は排除)と理解する。
「HIVプロテアーゼ」及び「HIVアスパルチルプロテアーゼ」との用語は、互換的に使用され、例えば、ヒト免疫不全ウイルス1型又は2型によってコードされるアスパルチルプロテアーゼを含む。
「薬学的に許容し得る担体」、「薬学的に許容し得るアジュバント」、及び「生理的に許容できるビヒクル」との用語は、1つ以上の本発明の化合物と一緒に患者に投与することができて、その薬理活性を毀損しない、非毒性の担体又はアジュバントをいう。
「前駆体」との用語は、in vitro又はin vivoで活性な成分に変換され得るリジンベース化合物などの化合物をいう。例えば、PL−461は、個人に投与したときにin vivoで(例えば、生理条件下で)PL−100に変換されるので、化合物PL−461は、化合物PL−100の前駆体である。
「誘導体」との用語は、元の化合物から化学的に合成された化合物をいう。例えば、PL−461の化合的合成を考慮すると、PL−461はPL−100の誘導体である。
「から本質的に成る」との用語とは、医薬組成物は、特定の物質を含んでおり、該医薬組成物の基本的な特徴に実質的に(materially)変化をもたらさない他の物質を含んでもよいことを意味する。
式Iの化合物(式I、II、IIa、IIb、IIc、IIA、及びIIA’の化合物など)の薬学的に許容し得る誘導体、及び、適用可能な場合、その薬学的に許容し得る塩(例えば、アンモニウム塩など)は、本明細書に記載される。「薬学的に許容し得る誘導体」は、受容者(哺乳動物)に投与した際に活性な化合物又は抗ウイルス活性な代謝物若しくはその残留物を(直接的又は間接的に)与えることが可能である本発明の化合物又は任意の他の化合物の任意の薬学的に許容し得る塩、エステル、又はそのようなエステルの塩を意味する。
「1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基」には、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルが含まれると本明細書では理解する。
「3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基」には、例えば、限定するものではないが、イソブチル、tert−ブチル、2−ペンチル、3−ペンチルなどが含まれると本明細書では理解する。
「3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基」には、例えば、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロシクロヘキシル(すなわち、C11)が含まれると本明細書では理解する。
適当な塩基に由来する塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウム、及びN(C1−4アルキル) 塩が含まれる。
本明細書に記載される本化合物は、1つ以上の非対称炭素原子を含有し、ラセミ化合物(racemates)及びラセミ混合物、及び個々のジアステレオマーとして存在することができる。これらの化合物のこのような異性体形態はすべて、本発明に明らかに含まれる。各々の立体認知炭素(stereogenic carbon)は、R又はSの配置構成であることができる。
本明細書に記載の化合物の薬学的に許容し得る塩には、薬学的に許容し得る無機及び/又は有機の酸又は塩基に由来するものが含まれる。そのような酸塩の例には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩(digluconate)、ドデシル硫酸水素塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフチルスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩(tosylate)、及びウンデカン酸塩が含まれる。
本発明に包含される化合物は、本明細書に開示する化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も企図している。塩基性窒素は、例えば、低級アルキルハロゲン化物(エチル、プロピル、及びブチルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物など);硫酸ジアルキル(硫酸ジメチルメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル、及び硫酸ジアミルを含む);長鎖ハロゲン化物(デシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物など)、及びアラルキルハロゲン化物(臭化ベンジル及び臭化フェネチルを含む)を含む、当業者に知られた任意の剤で四級化することができる。水又は油に可溶な又は分散可能な生成物をそのような四級化によって得ることができる。
「範囲」又は「物質群」が本発明の特定の特徴(例えば、温度、濃度、時間など)に関して言及される場合、本発明は、各々及びすべての特定のメンバー、及び、含まれるものが何であれ、部分的範囲又はサブグループの組み合わせに関しており、これらを明白に本明細書に組み込むものと本明細書では理解する。したがって、任意の特定された範囲又は群は、範囲又は群に関して個々に各々及びすべてのメンバー、及び包含される各々及びすべての可能な部分的範囲又はサブグループを指し示す手短な方法であり、包含される任意の部分的範囲又はサブグループに関して同様であると理解する。したがって、例えば、
−炭素原子数に関して、1〜6個の炭素原子の範囲への言及は、本明細書では、各々及びすべての個々の炭素原子数、並びに、例えば、1個の炭素原子、3個の炭素原子、4〜6個の炭素原子などの部分的範囲を組み込むものと理解し、
−反応時間に関して、1分以上は、各々及びすべての個々の時間、並びに上記の1分超の部分的範囲では、例えば、1分、3〜15分、1分〜20時間、1〜3時間、16時間、3時間〜20時間などを具体的に本明細書に組み込むものと理解し、
−同様に、濃度、成分などの他のパラメータに関しても同様である。
各化合物式には、これによって記される各々及びすべての個々の化合物、並びに、各々及びすべての可能なクラス又はサブグループ又はサブクラスの化合物(そのようなクラス又はサブクラスは、特定の化合物を含み、特定の化合物又はそれらの組み合わせを除く、と積極的に定義されているかに関わらない)が含まれると特に本明細書で理解し、例えば、式(例えばI)についての除外的な定義は、以下のように読むことができる:「ただし、A及びBのうちの一方が−COOHであり、他方がHである場合、−COOHは4’位を占有し得ない」。
「g」又は「gm」は、本明細書では、グラム重量単位についての言及するものであり、「C」、又は「℃」は、摂氏温度単位について言及するものであると理解する。
本明細書に記載される化合物は、慣用的な技術を用いて、容易に入手できる出発物質から調製することができる。これらの手法の詳細な説明は、例えば、後述のスキーム1〜5で提供する。
スキーム1は、HIVプロテアーゼ阻害剤の化合物である、第一級アルコール(Iを参照)から誘導されるリン酸モノエステルIIIの調製の一般例を例示する(この合成の特定の例に関する本明細書の実験の部における実施例1(工程G及びH)を参照のこと)。
注記:a)R及びRは、本明細書に定義した通りである。
リン酸モノエステルIIIの合成は、HIVアスパルチルプロテアーゼ阻害剤(I、米国特許第6,632,816号を参照のこと)を出発物質として用いることができる。ジエチルホスホトリエステルIIが、テトラヒドロフラン及びリン酸トリエチルの混合物中、クロロリン酸ジエチル及び水素化ナトリウムで処理したとき、良好な収率で得られた。次いで、ジクロロメタン(DCM)中でトリメチルシリルクロリドを添加することによって、良好な乃至優れた収率で化合物IIIが得られた。
Figure 2010502569
スキーム1Aは、HIVプロテアーゼ阻害剤の化合物である、第一級アルコール(IAを参照のこと)から誘導されるリン酸モノエステルIIIAの調製についての別の一般例を表す。
注記:a)n、X、Y、R、R、及びRは、本明細書に定義した通りである。
Figure 2010502569
リン酸モノエステルIIIAの合成は、IIIの調製(スキーム1)について記載したようにして行う。
スキーム2は、(3S)−3−イソブチルアミノ−アゼパン−2−オン(IV)から出発する異なる手法を用いて、HIVプロテアーゼ阻害剤の化合物であるリン酸モノエステルIIIの調製の一般例を例示する。
注記:a)R及びRは、本明細書に定義した通りである。
スキーム2に示すように、リン酸モノエステル誘導体IIIは、(3S)−3−イソブチルアミノ−アゼパン−2−オン(IV)から7つの工程反応シーケンスで得られた。まず、(2S)−3−イソブチルアミノ−アゼパン−2−オン(IV)を、ジクロロメタン中のトリエチルアミンの存在下、4−アセトアミドベンゼンスルホニルクロリドでスルホン化して、化合物Vが優れた収率で得られた。誘導体VIは、Vをアセトニトリル中のジ−tert−ブチルピロカルボネート及びDMAPで処理すると、定量的に得られた。エタノール中のホウ化水素ナトリウムでの還元的開環により、鍵となる中間体VIIが良好な収率で生成した。ジエチルホスホトリエステルVIIIが、テトラヒドロフラン及びリン酸トリエチルの混合物中のクロロリン酸ジエチル及び水素化ナトリウムで処理すると、良好な収率で得られた。BOC保護基をエタノール中のHClで処理して除去し、化合物IXが定量的に得られた((T.W.Greene及びP.G.M.Wuts,Protective groups in Organic Synthesis,第3版,John Wiley&Sons,Inc.1999)。次いで、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)及び1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)の存在下、中間体IX上に存在する遊離アミノ基と種々の合成アミノ酸とのカップリングによって、誘導体IIが良好な乃至優れた収率で得られた。最後に、ジクロロメタン(DCM)中の臭化トリメチルシリルの添加によって、化合物IIIが良好な乃至優れた収率で得られた。
Figure 2010502569
スキーム3は、ジフェニルメチル誘導体;(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ヒドロキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−100)をそのフッ化リン酸モノエステルナトリウム塩アナログXIに転換することを示している。この反応シーケンスを用いて、本明細書に記載される非置換(又は置換)ジフェニルメチル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、及び9−アンスリル基で形成される化合物を生成することができる。
したがって、PL−100をアセトニトリル中のSelectfluor(登録商標)で処理することにより、誘導体Xが収率38%で得られた。リン酸モノエステル基の導入は、前述のスキーム1及び2で記載したように行った。まず、ジエチルホスホトリエステル中間体が、テトラヒドロフラン及びリン酸トリエチルの混合物中、クロロリン酸ジエチル及び水素化ナトリウムで処理すると、良好な収率でられ得た。第2に、ジクロロメタン(DCM)中の臭化トリメチルシリルの添加によって、リン酸モノエステル化合物が良好な乃至優れた収率で得られた。リン酸モノエステルを水酸化ナトリウムの溶液で処理すると、最終生成物XIが良好な収率で容易に得られた。
Figure 2010502569
スキーム4は、2工程の反応シーケンスでホスホトリエステルIIをそのフッ化アナログXIIIへ転換するための一般例を例示する。この一般例は、本明細書に記載されるフッ化化合物の合成のための第2の手法を表す。この場合、スキーム3に示される通り、フッ素原子を、一般式Iの第一級アルコール誘導体の代わりに、より具体的にはPL−100の代わりに、ホスホトリエステルIIに加える。この代替の反応シーケンスを用いて、本明細書に記載される非置換(又は置換)ジフェニルメチル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、及び9−アンスリル基で形成される任意の他の類似化合物を生成することができる。
注記:a)R及びRは、本明細書に定義した通りである。
簡単に言えば、誘導体IIをアセトニトリル中のSelectfluor(登録商標)で処理することにより、誘導体XIIが良好な収率で得られた。次いで、ジクロロメタン(DCM)中の臭化トリメチルシリルの添加によって、リン酸モノエステル化合物XIIIが良好な乃至優れた収率で得られた。所望する場合、前述のスキーム3のようにして、最終生成物XIIIをリン酸モノエステルナトリウム塩アナログに容易に変換することができる。
Figure 2010502569
スキーム5は、本明細書に記載される種々のエステル化合物XVIの代表的な合成を例示する。エステル化合物は、エステラーゼ酵素によってin vivoで容易に開裂すことが知られ、その結果、活性な成分を放出し得る。このスキームでは、Rは、ジフェニルメチル基として規定する。しかしながら、この反応シーケンスを用いて、本明細書に記載される非置換(又は置換)ジフェニルメチル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、及び9−アンスリル基で形成される任意の他の類似化合物を生成することができる。
注記:a)R1Aは、中間体XV上に存在する遊離の第一級アルコール基に結合した酸分子の「残基」を表し、本明細書に定義した通りである。
本化合物XVIは、一般的に、3工程の反応シーケンスで高い収率で得られる。1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)及び1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)の存在下での(1S)−{4−[(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−イソブチル−スルファモイル]−フェニル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(VII)と種々の酸とのエステル化により、所望のエステルXIVが優れた収率で得られる。アセチルエステルは、ジクロロメタン(DCM)中のN,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で無水酢酸を用いて定量的に得られた。DCM中のトリフルオロ酢酸(TFA)で処理すると、BOC保護基の開烈が定量的に達成された。(2S)−2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオン酸との第2のカップリングを、HOBt及びEDACを有する中間体XVの第一級アミノ基上で行うと、所望の化合物XVIが良好な乃至優れた収率で得られる。必要な場合、触媒によるベンジルオキシカルボニル基の水素化を10%パラジウム炭で用いて行うと、最終化合物XVIIが得られる。
Figure 2010502569
当業者によって理解されるように、本願に記載した化合物を合成することができるが数あるうちの合成方法の例示として示しただけである上記の合成スキームは、すべての手段の包括的な列記であることを意図していない。さらに、方法は当業者に明らかとなろう。
本明細書に記載の化合物は、選択的な生物学的特性を高めるために追加の適当な官能基(functionalities)によって修飾してもよい。そのような修飾には、所与の生物系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的透過を増加させるもの、経口利用性を増加させるもの、溶解性を増加させて注射投与を可能とするもの、代謝を変化させるもの、及び排泄速度を変化させるものが含まれる。
本発明の医薬組成物は、任意の本発明の化合物及びその薬学的に許容し得る塩を任意の薬学的に許容し得る担体、アジュバント、又はビヒクルとともに含む。本発明の医薬組成物で用いることができる薬学的に許容し得る担体、アジュバント、及びビヒクルには、限定するものではないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レクチン、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、リン酸緩衝液、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カルシウム、飽和植物脂肪酸の部分(partial)グリセリド混合物、水、塩、又は電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素ニナトリウム、リン酸水素カルシウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドケイ酸(colloidal silica)、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、及び羊毛脂が含まれる。
したがって、本明細書では、経口投与又は注射による投与は本発明に包含されると理解する。例えば、本発明の化合物は、例えば、水溶液で経口投与することができる。本発明の医薬組成物は、任意の慣用的な非毒性の薬学的に許容し得る担体、アジュバント、又はビヒクルを含有してもよい。本明細書で用いられる「非経口」との用語には、皮下、皮内、静脈内、筋内、関節内、滑液包内(intrasynovial)、胸骨内、鞘内、病変内(intralesional)、及び頭蓋内注射又は注入技術が含まれる。
本明細書に記載の化合物をCYP450によって代謝され得る薬物と組み合わせて投与する際、それらを順次又は同時に患者に投与してもよい。化合物及び薬物の投与は、好適な時間間隔によって別々なものとすることもできる。
本明細書の詳細な説明において、以下の略語を用いる:
略語 意味
Ac アセチル
AcOH 酢酸
APCI 大気圧化学イオン化
AIDS 後天性免疫不全症候群
APV アンプレナビル(Amprenavir)
ATV アタナザビル(Atazanavir)
AZT 3-アジド-3-デオキシチミン(ジドブジン(Zidovudine))
BOC ベンジルオキシカルボニル
t-ブチル tert-ブチル
CAM モリブデン酸セリウムアンモニウム
DCM ジクロロメタン
DMAP N,N-ジメチルアミノピリジン
DMSO ジメチルスルホキシド
DMF ジメチルホルムアミド
DNA デオキシリボ核酸
EDAC 1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチル
カルボジイミド塩酸塩
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エチルアルコール
g グラム
h 時間
HIV-1,-2 ヒト免疫不全ウイルス1型,2型
HOBt 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC 高性能液体クロマトグラフィー
HTLV-I,-II ヒトT細胞白血病ウイルスI型,II型
IL-2 インターロイキン-2
IDV インジナビル(Indinavir)
Kg キログラム
L リットル
LC-MS 液体クロマトグラフィー-質量分析
LPV ロピナビル(Lopinavir)
M モル
MeOH メチルアルコール
mg ミリグラム
mp 融点
min 分
Moc メトキシカルボニル
mol モル
mL ミリリットル
mmol ミリモル
NFV ネルフィナビル(Nelfinavir)
nm ナノメートル
nM ナノモル
po 経口
rEPO 組換えエリスロポエチン
RTV リトナビル(Ritonavir)
SQV サキナビル(Saquinavir)
TLC 薄層クロマトグラフィー
3TC 2',3'-ジデオキシ-3-チアシチジン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
実施例
このセクションは、本明細書に記載のHIVアスパルチルプロテアーゼ阻害剤を放出することができるリジンベース化合物の合成について記載する。これらの実施例は、例示目的のためのものであり、決して本発明の範囲を制限すると理解するものでない。このセクションは、本発明の化合物第1〜10の詳細な合成を提供する。
活性成分の代表的な合成スキームは、Stranixらの米国特許第6,632,816号に開示されている。
材料及び方法−化合物の調製
分析用薄層クロマトグラフィー(TLC)を0.25mmのシリカゲルE.Merck60F254プレートを用いて行い、示した溶媒系で溶出した。分取クロマトグラフィーを、示した溶媒系及び適当な溶出速度を可能とする空気正圧と一緒にシリカゲル60(EM Science)を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより行った。化合物の検出は、溶出したプレート(分析用又は分取用)をヨウ素、UV光に曝露し、及び/又は分析用プレートを3%硫酸及び1%酢酸を含有するエタノール中のp−アニスアルデヒドの2%溶液で処理し、続いて加熱することによって行った。あるいは、分析用プレートを、3%酢酸を含有するエタノール中の0.3%ニンヒドリン溶液及び/又は濃硫酸(90mL)を含有する水(750mL)中の20gの(NHMo24及び8.3gのCe(SOポリヒドレート(Ce(SO4)2 polyhydrate)で作られるCAM溶液で処理してもよい。
分取HPLCをC18カラム、215液体操作機モジュール(liquid handler module)、及び25mL/分の性能のヘッドポンプを具備するGilson機器で行った。HPLCは、Gilson UniPointシステムソフトウエアを用いて操作する。
試験化合物の精製のためのセミ分取(semi-preparative)HPLC条件:
HPLCシステム:2つのGilson#305−25mLポンプ、注入及び回収のためのGilson#215液体操作機、及びGilson#155 UV−Vis吸光度検出器(これはすべて、Gilson Unipoint V1.91ソフトウエアによって制御される)
カラム:Alltech(#96053) Hyperprep PEP、C−18、100オングストロームα、8μm、22×250mm
流速:15mL/分
溶媒:A:HO;B:CHCN
勾配:25%〜80%のB、40分
検出器:吸光度;λ:210&265nm。
約50〜80mg/2mLの濃度のアセトニトリルに溶解した粗製の物質を各実施において注入した。フラクションを9mLの量で回収し、付随の吸光度をUV検出器で検出した。
別に示さない限り、すべての出発物質はAldrich社又はSigma社などの一般供給元から入手した。
融点(mp)は、Buchi530融点測定機器上でのキャピラリーチューブ中で測定し、修正は行わなかった。
質量スペクトルは、APCI又はエレクトロスプレー源を負イオンモード(negative mode)又は正イオンモード(positive mode)のいずれかで用いてHewlett Packard LC/MSD1100システム上で記録した。
核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、逆プローブ又はQNPプローブを備えるBruker AMX−II−500上で記録した。データ取得のため、内部基準としてテトラメチルシランを用いて、重水素化クロロホルム(CDCl)、重水素化アセトン(アセトン−d)、重水素化メタノール(CDOD)、又は重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)に試料を溶解した。化学シフト()は100万分の1(ppm)で表し、カップリング定数(J)はヘルツ(Hz)で表し、ここで、多重項について、一重項はs、二重項はd、2つの二重項は2d、二重項の二重項はdd、三重項はt、四重項はq、多重項はm、広域一重項はbrsと表す。
発明の詳細な説明
実施例:
一般式Iの誘導体の調製のための特定の実施例
PL−100、PL−337、及びこのクラスの他の化合物の調製は、Stranixらの米国特許第6,632,816号に提供されている。
以下の化合物を、本発明のスキーム1、1A、2、3、4、及び5に纏めた手順を用いてL−リジン誘導体から調製した。
実施例1
(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−461)の調製
表題化合物の調製は、本発明のスキーム1及び2に基づく。
工程A.(3S)−3−イソブチルアミノ−アゼパン−2−オン(IV)の調製
L−α−アミノ−−カプロラクタム(22.0g)を冷ジクロロエタン(DCM,200mL)に溶解した。イソブチルアルデヒド(12.6g)をゆっくり添加し、発生した熱が放散する(水が表面で形成する)まで攪拌した。冷溶液をDCM(0.5L)中のNaBH(OAc)粉末46.5gに添加した。AcOH(70mL)を溶液に添加した。少し濁った混合物を20℃で4時間攪拌した。2M NaOHの500mL溶液を濁った混合物にゆっくり添加し、pHを濃NaOH溶液を用いて11に調整し、次いで混合物をさらに20分間攪拌した。抽出後、DCM層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、蒸発させた。このようにして得た油分を放置してゆっくり結晶化し(27.8g,85%)、さらに精製することなく次の工程で用いた。
H NMR(CDCl):δ0.93(d,J=6.5,3H)、0.97(d,J=6.5,3H)、1.39(t,J=9.8,1H)、1.47(m,1H)、1.78−1.65(m,2H)、2.00−1.93(m,2H)、2.32−2.2(m,2H)、2.38(t,J=9.7,1H)、3.16(m,3H)、6.62(s,1H(NH))。mp52−54℃(ヘキサンs)。
少ない試料につき、該固体をMeCN中のS−メチルベンジルイソシナネートの溶液に添加することによってS−メチルベンジル尿素に変換した。NMRでは、98%eeであった。
工程B.Nα−イソブチル−Nα−(4−アセトアミドベンゼンスルホニル)−L−α−アミノ−α−カプロラクタム(V)の調製
Nα−イソブチル−L−α−アミノ−−カプロラクタム(IV)(4.1g遊離塩基)をDCM(200mL)に溶解し、4.0gトリエチルアミン、続いて4−アセトアミドベンゼンスルホニルクロリド(5.2g)で処理した。0.1g部のジメチルアミノピリジンを添加し、混合物を5時間攪拌した。得られた厚いスラリーを0.5M HCl500mLに注ぎ、激しく振とうした。二相溶液中の固体を濾出し、冷アセトンで洗浄し、透明な生成物7.3g(87%)を得た。
H NMR(DMSO−d):δ0.93(d,J=6.0,3H)、0.96(d,J=6.0,3H)、1.39(t,J=12.0,1H)、1.85−1.65(m,3H)、2.08−2.18(m及びs,6H)、2.90−2.97(m,1H)、3.00−3.06(m,2H)、3.35(dd,J=14.2,8.5,1H)、4.65(d,J=8.7,1H)、6.3(s,1H)、7.42(d,J=8.8,2H)、7.6(d,J=8.8,2H)。mp230−233℃(EtOH)。
工程C.(3S)−3−{[4−(アセチル−tert−ブトキシカルボニル−アミノ)−ベンゼンスルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−オキソ−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(BOC活性)(VI)の調製
Nα−イソブチル−Nα−(4−アセトアミドベンゼンスルホニル)−L−α−アミノ−−カプロラクタム(V)4.2gをMeCN30mLに懸濁し、簡単に音波処理し、大きな塊のいずれも粉砕した。この白色懸濁液にMeCN10mL中のジ−tert−ブチルピロカーボネート6.7g(3eq.)を添加した。懸濁液を攪拌棒で攪拌し、DMAP120mgの部を添加した。溶液は、数分間後に透明な淡い黄色となった。TLC(EtOAc)により、Rf0.9の1つの生成物(出発物質Rfは0.4)が示された。溶液を蒸留水20mLに注ぎ、エーテルで抽出し、NaSOで乾燥し、蒸発させると、6.90gが生成した。試料をヘキサンから再結晶化した。
H NMR(DMSO−d):0.68(d,J=6.0,3H)、0.85(d,J=6.0,3H)、1.39(s,10H)、1.47(s,9H)、1.85−1.65(m,3H)、2.15(s,3H)、2.80(q,J=4,1H)、3.10−3.36(m,2H)、4.01(d,J=8.0,1H)、4.85(d,J=8.7,1H)、7.32(d,J=8.8,2H)、7.87(d,J=8.8,2H)。mp123−124℃。
工程D.(1S)−4−アミノ−N−(5−アミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−N−イソブチル−ベンゼンスルホンアミド(VII−脱保護)の調製(還元的開環及び脱保護)
3.0gの部の(3S)−3−{[4−(アセチル−tert−ブトキシカルボニル−アミノ)−ベンゼンスルホニル]−イソブチル−アミノ}−2−オキソ−アゼパン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(VI,工程C)をEtOH40mL、続いてNaBH750mgに溶解する。熱線銃による簡単な加熱により、透明な溶液が得られる。TLCにより、20分後、1つの筋状のスポットが示される(EtOAc)。溶液をペースト状に濃縮し、1N NaOH40mL中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させると、中間体(VII)生成物;(1S)−{4−[(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−イソブチル−スルファモイル]−フェニル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(VII)2.8gが得られる。
上記の中間体生成物をEtOH5mLに溶解し、2N HCl5mL1を添加する。激しいガスの発生が数分間観察される。2時間後、溶液を蒸発させ、濃KOHで塩基性にし、EtOAcで抽出すると、白色粉末1.75gが生成する。
H NMR(DMSO−d):0.82(m,6H)、0.97−1.12(m,2H)、1.15−1.30(m,3H)、1.57(m,1H)、1.84(m,1H)、2.40(t,J=7.8,2H)、2.75(m,1H)、2.85(m,1H)、3.21(m,1H)、3.44(d,J=6.4,2H)、5.92(brs,2H)、6.59(d,J=8.0,2H)、7.39(d,J=8.0,2H)。
工程E.(2S)−2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオン酸の調製
1N NaOH5mL及び飽和NaCO0.5mL中のL−ジフェニルアラニン(241mg,1.0mmol)(Peptech Corp.)(得られた溶液のpH10)の溶液に、5mLに溶解したメトキシカルボニルオキシスクシニミド(炭酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルメチルエステル)(180mg,1.1mmol)を添加した。その後、反応混合物を室温で2時間攪拌した。アルカリ溶液をエーテル(10mL)で1回抽出し、水相を1N HClで酸性化した。これをEtOAc20mLで2回抽出し、合わせた有機相を1N HCl50mLで洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、ろ過し、蒸発させて油分とし、これを固体化して、所望の物質250mg(83%)を生成した。この誘導体を次の工程でそのまま用いた。
工程F.(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ヒドロキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−100)の調製
実施例3(工程D)に記載したHOBt及びEDACを用いたカップリング手順を用いて、表題化合物を(1S)−4−アミノ−N−(5−アミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−N−イソブチル−ベンゼンスルホンアミド(VII−脱保護)(工程D)及び(2S)−2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオン酸(工程E)から調製した。最終生成物を収率67%(121mg)で得た。
LC−MS:625.3(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.71−0.85(m,2H)、0.88(d,J=6.3,5H)、0.91−0.96(m,2H)、1.29−1.34(m,1H)、1.41−1.52(m,1H)1.82−1.92(m,1H)、2.61−2.68(m,1H)、2.81−2.85(m,2H)、2.94−3.05(m,2H)、3.38−3.40(t,J=5.0,1H)、3.50−3.51(m,1H)、3.52(s,3H)、4.28(d,J=11.01H)、4.87(d,J=11.0,1H)、6.69(d,J=8.0,2H)、7.15−718(m,2H)、7.20−7.31(m,6H)、7.33(d,J=7.9,2H)、7.47(d,J=7.5,1H)。
13CNMR(CDOD):δ20.0,20.1,23.3,25.4,28.1,28.5,28.9,38.1,40.0,51.2,51.6,53.1,57.2,57.4,59.5,61.9,62.4,112.6,125.7,126.2,126.3,127.9,128.1,128.15,128.2,128.4,128.7,141.3,141.9,152.4,155.9,169.9,172.5。
工程G.(1S,5S)−{1−[5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(ジメトキシ−ホスホリルオキシ)−ヘキシルカルバモイル]−2,2−ジフェニル−エチル}−カルバミン酸メチルエステルの調製
PL−100化合物(工程Fの生成物,203mg,0.325mmol)をN雰囲気下で乾燥テトラヒドロフラン(3mL)及びリン酸トリエチル0.2mLに溶解した。混合物をこの温度で15分間攪拌し、続いてクロロリン酸ジエチル(0.061mL,0.423mmol)を添加した。水素化ナトリウム(鉱油中60%)(17mg,0.423mmol)を0℃で添加した。溶液を0℃で1時間、室温で12時間攪拌した。Amberlite XAD−2 20mLを溶液に添加し、ビーズを十分に溶媒と混合した。混合物に氷水2mLを添加し、THFを蒸発させて除去した。次いでビーズを蒸留水100mLで6回洗浄し、次いで酢酸エチル(30mL)で3回抽出した。合わせた相を蒸発させて、残渣を高真空下で乾燥した。粗製の生成物を酢酸エチル/ヘキサン(8/2)、次いでEtOAc100%を溶離剤として用いてフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。この反応の収率は、152mg、61%である。
LC−MS:761.2(M+H),純度90%
H NMR(CDOD):δ0.68−0.75(m,1H)、0.75−0.84(m,1H)、0.84−1.10(m,9H)、1.21−1.50(m,8H)、1.88(m,1H)、2.58−2.71(m,1H)、2.80−2.89(m,1H)、2.89−3.08(m,2H)、3.49−3.60(s,3H)、3.65−3.74(m,1H)、3.85−3.95(m,1H)、3.97−4.02(m,1H)、4.07−4.21(m,4H)、4.29(d,J=10.8,1H)、6.71(d,J=8.0,2H)、7.10−7.20(m,2H)、7.20−7.32(m,5H)、7.32−7.45(m,3H)、7.50(d,J=7.5,2H)、7.86(brs,1H)。
31P NMR(CDOD):δ1.62
工程H.(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−461)の調製
上記で調製した工程Gの生成物(152mg)を無水ジクロロメタン(3.0mL)に溶解した。臭化トリメチルシリル(0.5mL)を0℃で添加した。混合物をこの温度で1時間攪拌し、一晩室温で攪拌した。溶媒を蒸発させ、0.2mL水を残渣に添加した。EtOH3mLを添加し、混合し、蒸発させた。この工程を3回繰り返し、残渣を真空で乾燥した。この最初の実施例の表題の誘導体の収率は、98mg、70%であった。
LC−MS:705.2(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.65−0.73(m,1H)、0.75−0.83(m,1H)、0.89(d,J=5.6,8H)、1.27−1.38,(m,1H)、1.42−4.55(m,1H)、1.82−1.94(m,1H)、2.57−2.68(m,1H)、2.78−2.90(m,1H)、2.91−3.09(m,2H)、3.54(s,3H)、3.60−3.72(m,1H)、3.87−4.05(m,1H)、4.00(m,1H)、4.29(d,J=11.3,1H)、4.90(d,J=11.4,1H)、6.73(d,J=8.0,2H)、7.13−7.22(m,2H)、7.22−7.33(m,6H)、7.33−7.45(m,2H)、7.51(d,J=7.5,2H)。
31P NMR(CDOD):δ2.80。
実施例2:(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステルナトリウム塩(PL−462)の調製
実施例1の最終生成物70.7mgを0.1N NaOH1mLに添加し、蒸留水1mLで希釈する。次いで、溶液を凍らせ、凍結乾燥する。所望の物質の収率は、67.2mg(92%)、純度95%である。
H NMR(CDOD):δ0.72−0.83(m,1H)、0.90(d,J=5.8,9H)、1.26−1.38(m,1H)、1.53−1.65(m,1H)、1.88−2.00(m,1H)、2.60−2.70(m,1H)、2.79−2.89(m,1H)、2.98−3.00(m,1H)、3.00−3.08(m,1H)、3.54(s,3H)、3.58−3.71(m,1H)、3.72−3.83(m,1H)、3.84−3.95(m,1H)、4.28(d,J=11.1,1H)、4.91(d,J=11.0,1H)、6.70(d,J=7.6,2H)、7.12−7.22(m,2H)、7.22−7.32(m,6H)、7.33−7.40(m,2H)、7.50(d,J=7.7,2H)。
31P NMR(CDOD):δ3.13。
実施例3:(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2−ナフタレン−2−イル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−507)の調製
表題化合物の調製は、本発明のスキーム2に基づく。
工程A.(1S)−(4−{[5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−(ジメトキシホスホリルオキシメチル)−ペンチル]−イソブチル−スルファモイル}−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(VIII)の調製
(1S)−{4−[(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−イソブチル−スルファモイル]−フェニル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(VII)(実施例1,工程D)2.00g(3.7mmol)を、不活性アルゴン雰囲気下、0℃で、リン酸トリエチル0.63mL及びTHF10mLに溶解する。クロロリン酸ジエチル0.63mL(4.44mmol)を添加し、次いで油分中60%のNaH0.25g(6.2mmol)を数回に分けて添加する。混合物を室温まで温め、2時間攪拌したままとする(LC−MSにより、1時間後に完了したことが示された)。この溶液に、Amberlite XAD−2樹脂20mLを添加し、スラリーを十分に混合し、氷水200mLに添加する。15分間攪拌した後、樹脂懸濁液をろ過し、樹脂を蒸留水(500mL)で数回洗浄する。アセトン(5X50mL)、EtOAc(5X50mL)で樹脂から所望の生成物を脱離させ、次いで有機相をNaSOで乾燥する。溶媒2.66g(89%)を蒸発後、透明な油分が得られる。粗製の生成物は2種のリン酸ジエチルを有するフラクションを含有し、これを次の工程でそのまま用いる。
H NMR(CDOD):δ0.91(d,J=6.3,6H)、1.11−1.21(m,2H)、1.33(t,J=6.9,10H)、1.43(s,9H)、1.53(s,10H)、1.90−1.97(m,1H)、2.88−2.96(m,3H)、2.96−3.04(m,1H)、3.81−3.90(m,1H)、3.91−3.99(m,1H)、4.01−4.14(m,4H)、7.61(d,J=8.3,2H)、7.72(d,J=8.4,2H)。
31P NMR(CDOD):δ1.59。
工程B.(2S)−リン酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステルジエチルエステル(IX)の調製
前の工程で得られた粗製の生成物(VIII,2.66g)をEtOH12mLに溶解する。濃HCl4mLを添加し、簡単に70℃まで加熱し、次いで室温で3時間放置する。溶媒を排気し、残渣をエーテル50mLで粉砕する。次いで、厚い残渣を3mLの氷水に溶解し、pHを50%NaOHで12に調整する。得られた厚いスラリーをEtOAc(3X50mL)で抽出し、有機相をNaSOで乾燥する。乾燥剤のろ過後、有機相を排気すると、所望の生成物(IX)1.84g(98%)が生成する。
LC−MS:480.2(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.91(s,6H)、1.11−1.26(m,3H)、1.28−1.43(m,8H)、1.45−1.51(m,1H)、1.52−1.61(m,1H)、1.89−1.96(m,1H)、2.56(t,J=6.7,2H)、2.85−2.91(m,1H)、2.98−3.11(m,1H)、3.79−3.99(m,1H)、3.94(d,J=5.3,1H)、4.09−4.11(m,4H)、6.69(d,J=7.9,2H)、7.50(d,J=7.9,2H)。
31P NMR(CDOD):δ1.61。
工程C.(2S)−2−メトキシカルボニルアミノ−3−ナフタレン−2−イル−プロピオン酸(又はL−Moc−2−ナフチルアラニン)の調製
1N NaOH5mL及び飽和NaCO0.5mL中のL−2−ナフチルアラニン(215mg,1mmol)(Peptech Corp.)の溶液(得られた溶液のpH10)に5mLに溶解したメトキシカルボニルオキシスクシニミド(187mg,1.1mmol)を添加した。その後、反応混合物を室温で2時間攪拌した。アルカリ溶液をエーテル(10mL)で1回抽出し、水相を1N HClで酸性化した。これをEtOAc20mLで2回抽出し、合わせた有機相を1N HCl50mLで洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、ろ過し、蒸発すると、油分となり、これを固体化して、所望の物質200mg(73%)が生成した。この中間体(N−置換アミノ酸という)を次の工程でさらに精製することなく用いた。
工程D.(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2−ナフタレン−2−イル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−507)の調製
L−Moc−2−ナフチルアラニン(工程C)100mgをDMF1.5mL中のEDAC100mg及びHOBt57mgで30分間活性化した。次いで、リン酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステルジエチルエステル(工程B)100mgを添加し、室温で1時間攪拌したままとする。1M KCO40mLをDMF溶液に添加し、10分間放置した。次いでEtOAc50mLを添加し、次いで混合物を激しく攪拌した。EtOAc相の分離を行い、続いて5%クエン酸(50mL)で1回、次いで水(50mL)で3回、最後は食塩水で抽出した。有機相を分離し、蒸発させた。残渣をDCM50mLに溶解し、再び蒸発させた。残渣をDCM50mLに再度溶解し、TMSBr0.5mLを添加する。溶液を一晩(16時間)放置した。DCMを排気し、氷冷MeOH:水1:1の溶液を添加し、簡単に攪拌し、排気した。残渣をエーテルで粉砕し、次いで1N NaOHに溶解する。透明な溶液をエーテルで抽出し、水相を6N HClで酸性化した。次いで白色沈殿物をろ過により回収し、真空で一晩乾燥した。表題化合物88mgが得られた。
LC−MS:679.8(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.89−0.98(m,8H)、1.15(m,2H)、1.35(m,1H)、1.45(m,1H)、1.88(m,1H)、2.84(m,2H)、2.98(m,1H)、3.01(m,2H)、3.24(m,1H)、3.56(s,3H)、3.60(m,1H)、3.81(m,1H)、3.99(m,1H)、4.39(t,J=6.8,1H)、6.91(d,J=8.0,2H)、7.34(d,J=8.0,1H)、7.45(m,2H)、7.58(d,J=8.0,2H)、7.66(s,1H)、7.70−7.82(m,3H)。
31P NMR(CDOD):δ2.56。
実施例4:(2S,2S)リン酸モノ−(2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−{2−[(モルホリン−4−カルボニル)−アミノ]−3−ナフタレン−1−イル−プロピオニルアミノ}−ヘキシル)エステル(PL−498)の調製
工程A.(2S)−2−[(モルホリン−4−カルボニル)−アミノ]−3−ナフタレン−1−イル−プロピオン酸の調製
1N NaOH5mL及び飽和NaCO0.5mL中のL−1−ナフチルアラニン(215mg,1mmol)(PeptechCorp.)の溶液(得られた溶液のH10)に、5mLに溶解したモルホリン−4−カルボニルクロリド(150mg,1.0mmol)を添加した。その後、反応混合物を室温で2時間攪拌した。アルカリ溶液をエーテル(10mL)で1回抽出し、水相を1N HClで酸性化した。これをEtOAc20mLで2回抽出し、合わせた有機相を50mL1N HClで洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、ろ過し、蒸発して油分とし、これを固体化して、所望の物質125mg(38%)が生成した。この化合物を次の工程でそのまま用いた。
工程B.(2S,2S)リン酸モノ−(2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−{2−[(モルホリン−4−カルボニル)−アミノ]−3−ナフタレン−1−イル−プロピオニルアミノ}−ヘキシル)エステル(PL−498)の調製
この化合物を、(2S)−2−[(モルホリン−4−カルボニル)−アミノ]−3−ナフタレン−1−イル−プロピオン酸(本実施例の工程A)100mgを用いて、実施例3(工程D)の生成物の調製のようにして製造した。得られた沈殿した残渣をさらに逆相分取HPLCによって精製した。最終化合物41mgが得られた。
LC−MS:734.8(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.83−0.98(m,8H)、1.00−1.25(m,4H)、1.45−1.52(m,1H)、1.52−1.66(m,1H)、1.88−1.99(m,1H)、2.77−2.92(m,2H)、2.98−3.16(m,3H)、3.40−3.49(m,1H)、3.50−3.56(m,6H)、3.67−3.69(m,1H)、3.81−3.89(m,1H)、3.99−4.05(m,1H)、4.59(t,J=6.0,1H)、6.75(d,J=8.0,2H)、7.30−7.60(m,7H)、7.75(d,J=8.0,1H)、7.90(d,J=7.8,1H)、8.23(d,J=7.82H)。
31P NMR(CDOD):δ2.71。
実施例5:(2S,2S)−リン酸モノ−{6−(2−アセチルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシル}エステル(PL−504)の調製
工程A.(2S)−2−アセチルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオン酸の調製
1N NaOH5mL及び飽和NaCO0.5mL中のL−ジフェニルアラニン(100mg,0.4mmol)(Peptech Corp.)の溶液(得られた溶液のpH10)に、5mLに溶解した塩化アセチル(0.5mmol)を添加した。その後、反応混合物を室温で2時間攪拌した。アルカリ溶液をエーテル(10mL)で1回抽出し、水相を1N HClで酸性化した。これをEtOAc20mLで2回抽出し、合わせた有機相を1N HCl50mLで洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、ろ過し、蒸発して油分とし、これを固体化して、所望の物質70mg(60%)が生成した。この粗製の中間体を次の工程でそのまま用いた。
工程B.(2S,2S)−リン酸モノ−{6−(2−アセチルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシル}エステル(PL−504)の調製
この化合物を、(2S)−2−アセチルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオン酸(本実施例工程A)100mgを用いて、実施例3(工程D)の生成物の調製のようにして生成した。最終生成物を収率30%(30mg)で得た。
LC−MS:689.3(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.77−1.04(m,9H)、1.10−1.17(m,1H)、1.23−1.49(m,1H)、1.46−1.57(m,1H)、1.78(s,3H)、1.88−1.99(m,1H)、2.80−2.92(m,2H)、2.92−3.08(m,2H)、3.63−3.75(m,1H)、3.79−3.95(m,1H)、4.00(m,1H)、4.34(d,J=11.3,1H)、5.19−5.28(m,1H)、6.77−6.85(m,2H)、7.10−7.20(m,2H)、7.27−7.33(m,6H)、7.32−7.41(m,2H)、7.49−7.62(m,2H)。
31P NMR(CDOD):δ2.70。
実施例6:(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−515)の調製
第1の方法論:表題化合物の調製は、本発明のスキーム3に基づく。
工程A.(1−{5−[(4−アミノ−3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ヒドロキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(X)(PL−337)の調製
実施例1,工程F(0.624g,1mmol)の生成物をMeCN5mLに24℃で溶解する。SelectFluor0.35g(1mmol)を1回で添加し、1時間攪拌する。水1mLを添加し、溶液を分取逆相HPLCに直接注入した。生成物を回収し、凍結乾燥し、収率250mg(38%)の白色固体を得た。
LC−MS:643.3(M+H),純度99%。
H NMR(MeOD):δ0.71−0.85(m2H)、0.88(d,J=6.3,6H)、0.91−0.96(m,2H)、1.21−1.29(m,1H)、1.41−1.52(m,1H)1.82−1.92(m,1H)、2.61−2.68(m,1H)、2.81−2.85(m,2H)、2.94−3.05(m,2H)、3.38−3.40(t,J=5,1H)、3.49−3.52(m,5H)、4.28(d,J=10,1H)、4.87(d,J=10,1H)6.90(t,J=8.3,1H)、7.20(m,2H)、7.28(m,3H)、7.33(m,3H)、7.39(m,4H)。
工程B.(1S,5S)−{1−[5−[(4−アミノ−3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(ジメトキシ−ホスホリルオキシ)−ヘキシルカルバモイル]−2,2−ジフェニル−エチル}−カルバミン酸メチルエステルの調製
工程Aの生成物をリン酸クロロジエチルでリン酸化し、続いて実施例1,工程Gに記載した手順を行った。収率157mg,68%。
LC−MS:779.3(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.82(m,1H)、0.92(d,J=6.2,8H)、0.96(m,3H)、1.36(d,J=3.7,6H)、1.90(m,1H)、2.69(m,1H)、2.89(m,1H)、2.98(m,2H)、3.56(s,3H)、3.74(m,1H)、3.93(m,1H)、4.03(m,1H)、4.12(q,J=7.5及び14.8,4H)、4.32(d,J=11.4,1H)、4.92(d,J=11.4,1H)、6.90(t,J=8.3,1H)、7.20(m,2H)、7.28(m,3H)、7.33(m,3H)、7.39(m,4H)。
31P NMR(CDOD):δ1.65。
工程C.(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(XI)(PL−515)の調製
脱保護を実施例1,工程Gに記載した手順を用いて行った。収率101mg。
LC−MS:723.2(M+H),純度95%。
H NMR(CDOD):δ0.65−0.77(m,1H)、0.77−0.85(m,1H)、0.85−1.05(m,9H)、1.25−1.39(m,1H)、1.40−1.52(m,1H)、1.82−1.98(m,1H)、2.58−2.72(m,1H)、2.82−2.92(m,1H)、2.92−3.05(m,2H)、3.54(s,3H)、3.64−3.75(m,1H)、3.80−3.92(m,1H)、3.91−4.04(m,1H)、4.29(d,J=11.4,1H)、7.19(t,J=6.6,1H)、7.13−7.21(m,2H)、7.22−7.33(m,6H)、7.34−7.38(m,2H)、7.39−7.48(m,2H)。
31P NMR(CDOD):δ2.74。
第2の方法論:表題化合物の調製は、本発明のスキーム4に基づく。
工程A.(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(PL−461)の調製
(2S)−2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオン酸((実施例1,工程E)0.9g,3mmol)をDMF(5mL)中、EDAC(1.7g,9mmol)及びHOBt(1.2g,9mmol)で活性化した。この溶液に(2S)−リン酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステルジエチルエステル(IX)(実施例3,工程B)1.17gを添加し、混合物を3時間攪拌した。次いで、Amberlite XAD−2樹脂20gを添加し、ビーズを10分間浸したままとした。樹脂をガラスフィルターに移し、蒸留水(400mL)及び1M NaHCO200mLで十分に洗浄した。次いでビーズを4×50mlのMeOH、次いでEtOAc200mLで洗浄した。有機相を蒸発させた。残渣をシリカゲルに吸着し、短いシリカゲルカラム(EtOAc)を通過させ、蒸発後、白色固体2.4g(83%)が生成した。
NMRは、実施例1,工程Hのものと同じであった。
工程B.(1S,5S)−{1−[5−[(4−アミノ−3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(ジメトキシ−ホスホリルオキシ)−ヘキシルカルバモイル]−2,2−ジフェニル−エチル}−カルバミン酸メチルエステル(XII)の調製
上記工程Aの生成物、(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(0.555g,0.73mmol)を5mLMeCNに溶解した。Selectfluor(0.26g,0.7mmol)を添加し、混合物を30分間攪拌した。混合物を逆相分取HPLCによって精製し、凍結乾燥して、白色固体278mg(収率48%)が生成した。
H NMRは、前のものと同じであった。上記の第1の方法論を参照のこと。
工程C.(1S,5S)−(1−{5−[(4−アミノ−3−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−ホスホノオキシ−ヘキシルカルバモイル}−2,2−ジフェニル−エチル)−カルバミン酸メチルエステル(この特定の場合におけるXIIIは化合物XIである)(PL−515)の調製
この誘導体を生成する手順は、上記の方法論の脱保護工程で記載した通りとした。逆相HPLC後の収率は139mg、70%であった。
H NMRは、前のものと同じであった。上記の第1の方法論を参照のこと。
実施例7:(2S,2S)−酢酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(PL−521)の調製
表題の誘導体の調製は、本発明のスキーム5に基づく。
工程A.(2S)−酢酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチルアミノ]−ヘキシルエステル(XIV,R1A=CH)の調製
無水CHCl(3mL)中の(1S)−{4−[(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−イソブチル−スルファモイル]−フェニル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1,工程Dの中間体生成物(VII)、97mg,0.18mmol)の攪拌溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン(22mg,0.18mmol)及び無水酢酸(0.014mL,0.18mmol)を添加した。混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させた。酢酸エチル(50mL)を添加し、有機層を水(30mL)で洗浄し、次いNaSOで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチルで溶出した。得られた収率は定量的であった(100mg)。
LC−MS:586.2(M+H),純度95%。
工程B.(2S)−酢酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチルアミノ]−ヘキシルエステル(XV,R1A=CH)の調製
この誘導体を、実施例15,工程Bに記載したように、(2S)−酢酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチルアミノ]−ヘキシルエステルから調製した。黄色の固体(66mg)を精製することなく次の反応に用いた。
LC−MS:386.2(M+H),純度95%。
工程C.(2S,2S)−酢酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチルアミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(XVI,R1A=CH)(PL−521)の調製
この誘導体を、実施例15,工程Bに記載したように、(2S)−酢酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(工程Bの生成物)から調製した。最終生成物をヘキサン/酢酸エチル(2/8)の溶離剤混合物を用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。黄色の固体を収率70%(70mg)で得た。
LC−MS:667.3(M+H),純度95%。
H NMR(アセトン−d):δ0.85−0.97(m,12H)、1.21−1.41(m,2H)、1.88−2.00(s,3H)、2.59−2.69(m,1H)、2.83−2.90(m,1H)、2.90−3.01(m,1H)、3.01−3.10(brs,1H)、3.45−3.60(s,3H)、3.70−3.80(m,1H)、3.93−4.00(m,1H)、4.00−4.11(m,1H)、4.38−4.45(d,J=11.0,1H)、4.89−4.98(t,J=10.0,1H)、5.43−5.58(brs,1H)、6.28−6.48(d,J=8.9,1H)、6.72−6.83(d,J=8.0,2H)、6.85−6.93(brs,1H)、7.12−7.22(t,J=7.4,1H)、7.21−7.31(d,J=7.0,4H)、7.31−7.45(m,5H)、7.48−7.57(d,J=8.0,2H)。
実施例8:(2S,2S)−ニコチン酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(PL−520)の調製
工程A.(2S)−ニコチン酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(XIV,R1A=3−ピリジル)の調製
(1S)−{4−[(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−イソブチル−スルファモイル]−フェニル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1の中間体生成物(VII)、工程D,130mg,0.24mmol)を無水DMF(1mL)に溶解し、トリエチルアミン0.066mL(0.48mmol)、続いてEDC(120mg,0.65mmol)、HOBt(88mg,0.65mmol)、及びニコチン酸(27mg,0.22mmol)で処理した。混合物を一晩室温で攪拌した。生成物を酢酸エチル(40mL)及び水(40mL)で抽出した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、次いで蒸発して、粗製の生成物200mgが得られた。この化合物を、酢酸エチルを溶離剤として用いてフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。透明な油分が収率100%(150mg)で得られた。
LC−MS:649.3(M+H),純度95%。
H NMR(アセトン−d):δ0.90−1.14(d,J=5.9,6H)、1.31−1.42(m,2H)、1.48(s,9H)、1.51−1.55(m,2H)、1.59(s,9H)、1.62−1.69(m,1H)、1.72−1.83(m,1H)、3.00−3.11(m,2H)、3.11−3.17(m,1H)、3.19−3.27(m,1H)、4.15−4.24(m,1H)、4.35−4.44(t,J=9.1,1H)、4.50−4.58(dd,J=4.4及び11.5,1H)、5.89−5.99(brs,1H)、7.53−7.60(m,1H)、7.70−7.77(d,J=8.2,2H)、7.80−7.87(d,J=8.2,2H)、8.24−8.31(d,J=7.3,1H)、8.75−8.82(m,1H)、8.82−8.88(m,1H)、9.12−9.18(brs,1H)。
工程B.(2S)−ニコチン酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(XV,R1A=3−ピリジル)の調製
工程Aの生成物,(2S)−ニコチン酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(150mg,0.23mmol)をCHCl(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加した。混合物を室温で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、残渣を酢酸エチル(40mL)及びNaOH 1M(40mL)(pH=10)で抽出した。有機部を分離し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。残渣(100mg)をさらに精製することなく次の反応に用いた。収率は定量的であった。
LC−MS:449.2(M+H),純度95%。
工程C.(2S,2S)−ニコチン酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(PL−520)の調製
工程Bの生成物,(2S)−ニコチン酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(100mg,0.22mmol)を無水DMF(2mL)に溶解し、トリエチルアミン0.062mL(0.45mmol)、続いてEDC(100mg,0.56mmol)、HOBt(75mg,0.56mmol)、及び(2S)−2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオン酸(56mg,0.19mmol)で処理した。混合物を一晩室温で攪拌した。生成物を酢酸エチル(40mL)及び水(40mL)で抽出した。有機層を分離し、NaSOで乾燥し、次いで蒸発させて、粗製の油分160mgを得た。残渣を、ヘキサン/酢酸エチル(2/8)の溶離剤混合物を用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。表題化合物が透明な油分として収率20%(25mg)で得られた。
LC−MS:730.2(M+H),純度95%。
H NMR(アセトン−d):δ0.80−0.97(m,9H)、0.97−1.13(m,2H)、1.26−1.40(m,1H)、1.40−1.57(m,1H)、2.61−2.73(m,1H)、2.86−2.98(m,2H)、3.00−3.17(m,2H)、3.45−3.59(s,3H)、3.91−4.00(m,1H)、4.24−4.34(m,1H)、4.34−4.47(m,2H)、4.90−4.99(t,J=9.7,1H)、6.35−6.44(m,1H)、6.68−6.79(d,J=7.9,1H)、6.91−7.00(brs,1H)、7.13−7.22(m,2H)、7.22−7.31(m,3H)、7.35−7.48(m,4H)、7.49−7.64(m,2H)、7.75−7.84(m,1H)、8.25−8.36(m,1H)、8.76−8.88(brs,1H)、9.12−9.26(brs,1H)。
実施例9:(2S,2S)−ジメチルアミノ−酢酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(PL−534)の調製
工程A.(2S)−ジメチルアミノ−酢酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(XIV,R1A=(CHNCH−)の調製
この表題化合物を、実施例15,工程Aに記載したように、N,N−ジメチルグリシンを用いて、(1S)−{4−[(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−イソブチル−スルファモイル]−フェニル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1,工程Dの中間体生成物(VII))から得た。透明な油分が収率100%(150mg)で得られた。
LC−MS:629.3(M+H),純度95%。
H NMR(アセトン−d):δ0.81−0.95(d,J=6.1,6H)、1.18−1.30(m,2H)、1.32−1.43(s,9H)、1.43−1.52(s,8H)、1.52−1.62(m,1H)、1.93−2.00(m,1H)、2.19−2.29(s,4H)、2.69−2.80(m,4H)、2.90−3.05(m,6H)、3.60−3.65(m,1H)、3.85−3.97(m,1H)、3.98−4.08(m,1H)、4.08−4.14(m,1H)、5.78−5.88(m,1H)、7.68−7.80(m,3H)、8.80−8.88(brs,1H)。
工程B.(2S)−ジメチルアミノ−酢酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(XV,R1A=(CHNCH−)の調製
表題の誘導体を、実施例15,工程Bに記載したように、(2S)−ジメチルアミノ−酢酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステルから調製した。最終生成物(100mg)を次の工程でそのまま用いた。
LC−MS:429.3(M+H),純度90%。
工程C.(2S,2S)−ジメチルアミノ−酢酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(PL−534)の調製
この表題化合物を、実施例15,工程Cに記載したように、(2S)−ジメチルアミノ−酢酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステルから調製した。粗製の生成物をLC−分取によって精製した。最終化合物が収率10%(10mg)で得られた。
LC−MS:710.3(M+H),92%純度。
H NMR(アセトン−d):δ0.81−0.98(m,12H)、1.14−1.30(m,2H)、1.31−1.45(m,1H)、2.58−2.77(m,2H)、2.79−2.90(m,2H)、3.42−3.56(s,3H)、3.75−3.85(m,1H)、3.99−4.17(m,3H)、4.23−4.35(m,1H)、4.36−4.45(m,1H)、4.86−4.96(m,1H)、6.33−6.42(m,1H)、6.74−6.83(m,1H)、6.85−6.90(m,1H)、7.12−7.22(m,3H)、7.23−7.31(m,4H)、7.31−7.44(m,5H)、7.47−7.55(m,1H)、7.73−7.80(m,1H)。
実施例10:(2S,2S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(PL−530)の調製
工程A.(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(XIV,R1A=(CHCHCH(NH)−)の調製
この表題化合物を、(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸を用いて、実施例15,工程Aに記載したように、(1S)−{4−[(5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−1−ヒドロキシメチル−ペンチル)−イソブチル−スルファモイル]−フェニル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(実施例1,工程Dの中間体生成物(VII))から得た。粗製の生成物をヘキサン/酢酸エチル(1/1)の混合物で溶出してフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。得られた収率は100%(150mg)であった。
LC−MS:777.3(M+H),純度95%。
H NMR(アセトン−d):δ0.80−1.00(m,14)、1.13−1.28(s,2H)、1.30−1.44(s,11H)、1.45−1.56(s,10)、1.58−1.67(m,1H)、2.87−3.04(m,4H)、3.84−3.97(m,1H)、3.97−4.12(m,2H)、4.12−4.21(m,1H)、4.99−5.14(m,2H)、5.78−5.89(m,1H)、6.38−6.52(m,1H)、7.24−7.34(m,1H)、7.34−7.41(m,2H)、7.65−7.83(m,4H)、8.77−8.86(m,1H)。
工程B.(2S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(XV,R1A=(CHCHCH(NH)−)の調製
この誘導体を、実施例15,工程Bに記載したように、(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−[(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(工程Aの生成物)から調製した。最終化合物が定量的な収率(110mg)で得られ、これを精製することなく次工程で用いた。
LC−MS:577.3(M+H),純度90%。
工程C.(2S,2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステルの調製
表題化合物を、実施例15,工程Cに記載したように、(2S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸6−アミノ−2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−ヘキシルエステル(工程Bの生成物)から得た。透明な油分が収率86%(120mg)で得られた。
LC−MS:858.3(M+H),純度95%。
工程D.(2S,2S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(PL−530)の調製
無水THF(8mL)中の(2S,2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸2−[(4−アミノ−ベンゼンスルホニル)−イソブチル−アミノ]−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−3,3−ジフェニル−プロピオニルアミノ)−ヘキシルエステル(工程C,120mg,0.14mmol)の攪拌溶液に,窒素雰囲気下、パラジウム活性炭10%wt(160mg)を添加した。混合物を水素雰囲気下、室温で一晩反応させた。溶液をろ過し、パラジウム炭をTHF(50mL)で洗浄した。溶媒を蒸発させて、酢酸エチルを溶離剤として用いたフラッシュクロマトグラフィーによって残渣(110mg)を精製すると、透明な油分が収率47%(47mg)で得られた。
LC−MS:796.4(M+H),純度95%。
H NMR(アセトン−d):δ0.84−0.97(m,12H)、0.97−1.08(m,2H)、1.27−1.43(m,3H)、1.49−1.62(m,4H)、1.80−1.93(m,1H)、1.94−2.00(m,1H)、2.36−2.46(m,1H)、2.58−2.74(m,2H)、2.86−2.96(m,3H)、2.99−3.10(m,2H)、3.46−3.52(s,3H)、3.52−3.60(m,2H)、3.75−3.87(m,2H)、3.95−4.04(m,1H)、4.10−4.18(m,1H)、4.37−4.44(m,1H)、4.89−4.97(m,1H)、5.40−5.48(m,1H)、6.30−6.40(m,1H)、6.76−6.83(d,J=8.2,1H)、6.87−7.03(m,2H)、7.14−7.22(m,1H)、7.23−7.34(m,3H)、7.35−7.45(m,4H)、7.50−7.56(m,1H)、7.57−7.65(m,1H)。
実施例11:CYP450のIn vitro阻害
ヒト肝ミクロソーム
プールしたヒト肝ミクロソーム(15ドナーから得たもの)をIn vitro Technologies,Inc.(Baltimore,Maryland,米国)から購入した。
PL−100及びリトナビル溶液の調製
PL−100のストック溶液を、メタノール中、25mMで調製した。CYP3A4アッセイに対しては、25mMストック溶液をメタノールで0.25mM及び0.125mMに希釈した。25mMストック溶液並びに0.25及び0.125mM溶液をミクロソームインキュベーション用に250倍に希釈し、200nM、500nM、及び1000nMの最終濃度とした。PL−100のサブストック溶液を、メタノール中、25μMで調製し、2.5μM及び0.25μMに希釈し、ミクロソームインキュベーション用にさらに250倍に希釈し、100,10及び1nMの最終濃度とした。
リトナビルのストック溶液を、メタノール中、25mMで調製した。サブストック溶液を、メタノール中、25μMで調製した。このサブストック溶液をメタノールに希釈して2.5μM及び0.25μMとし、ミクロソームインキュベーション用にさらに250倍に希釈し、100nM、10nM、及び1nMの最終濃度とした。
対照インキュベーションを同じ体積のメタノールの存在下で行った。インキュベーション混合物の最終メタノール濃度<1%とした。CYP450の選択的阻害剤は、正対照として平行して試験した。
テストステロン6β−加水分解酵素(TESH)活性
基質としてのテストステロンとともにミクロソームをインキュベーションした後、HPLC−UV分析によってTESH活性を決定した。肝ミクロソーム(最終濃度0.30mg/mlタンパク質)を37℃で10分間インキュベートし、適当な濃度でNADPH−生成系、PL−100、リトナビル、又はケトコナゾール(Ketoconazole)を含む0.1M リン酸緩衝液(pH7.4)、1mM EDTA、及び3mM 塩化マグネシウムを含む0.5ml反応混合物中の種々の濃度のテストステロンを、プローブ基質を含むインキュベーション媒体中に提供した後、NADPH生成系の添加によって反応を開始した。反応を500μLの氷冷アセトニトリルによって終了させ、6β−ヒドロキシテストステロンの形成を6点の標準曲線(2〜20nmol/mLの範囲)を用いて定量化した。3つの品質対照(LQC、MQC、及びHQC)分析も行った。関連する酵素活性を1分あたり・タンパク質1mgあたりのβ−ヒドロキシテストステロンのnmolとして表した。Milleniumクロマトグラフィーデータ管理及び保存システム(バージョン4.0)によって、データを捕獲した。
ミカエリス−メンテン反応速度論(Michaelis-Menten Kinetics)
EnzFitterソフトウエア(Biosoft)を、種々の濃度のPL−100、リトナビル、又は選択的阻害剤の存在下におけるプローブ基質のKm、Vmax及び見掛けの(apparent)Km’、Vmax’、並びにPL−100、リトナビル、又は選択的阻害剤のKiの計算に用いた。シトクロムP450活性を基質濃度に対してプロットした。非線形回帰分析を、PL−100、リトナビル、又は選択的阻害剤の存在下又は非存在下において、ミカエリス−メンテンモデルに対し行った。
ラインウィーバー−バーク(Lineweaver‐Burk)プロット
阻害様式を決定するために、EnzFitterソフトウエアを使って、適合させた1/V値の変換を用いて1/V対1/[S]の線形回帰を作成した。曲線特性を阻害様式の指標として用いた。
阻害様式に対応した等式を用いて、Kiを計算した。
阻害なし: V=Vmax[S]/(Km+[S])
競合阻害: V=Vmax[S]/(Km(1+[I]/Ki)+[S])
Km’=Km(1+[I]/Ki)
非競合阻害: V=Vmax[S]/(Km(1+[I]/Ki)
+[S](1+[I]/Ki))=
=(Vmax/(1+[I]/Ki)*[S])/(Km+[S])
Vmax’=Vmax/(1+[I]/Ki)
不競合阻害: V=Vmax[S]/(Km+[S](1+[I]/Ki))=
=(Vmax/(1+[I]/Ki)*[S])/(Km/(1+[I]/Ki)+[S])
Km’=Km/(1+[I]/Ki)
Vmax’=Vmax/(1+[I]/Ki)
V: 阻害剤存在下での酵素反応の速度
Vmax: 最大速度
Vmax’: 阻害剤存在下での最大速度
[S]: 基質濃度
[I]: 阻害剤濃度
Km: 酵素基質複合体の解離定数
Km’: 阻害剤の存在下での酵素基質複合体の解離定数
Ki: 酵素−阻害剤複合体の解離定数
HPLC法
6β−ヒドロキシテストステロン
カラム: C18,4μm,3.9x150mm
検出: UV@254nm
移動相(勾配): A:メタノール、水、アセトニトリル(39:60:1)
B:メタノール、水、アセトニトリル(80:18:2)
流速: 1mL/分
データ計算及び統計的分析
研究期間中に得た数値データを、適当な場合にはExcelソフトウエア(Microsoft)を用いて、計算群の平均値、標準偏差に供した。酵素反応速度パラメーター(Km及びVmax)並びに試験物及び選択的阻害剤のKi値を、EnzFitterソフトウエアを用いて、非線形回帰分析によって計算した。EnzFitterソフトウエアを利用して、ミカエリス−メンテン曲線の適合(fitting)及びミカエリス−メンテン曲線の適合値からラインウィーバー−バークプロットも作成し、これにより阻害様式の同定を適切なものとすることが可能となった。
テストステロン6β−加水分解酵素活性,CYP3A4/5の選択的マーカーをPL−100の存在下で評価した。0.445±0.050μM(R=0.98:図1〜4)のKiにより、PL−100は、ヒトCYP3A4の強い競合阻害剤とみなすことができた一方、この化合物は、リトナビルより約13倍効力が小さかった。
回帰データと合致して、リトナビルは、Kiが0.034±0.005μM(R=0.98:図1及び2)であり、CYP3A4活性の強い競合阻害を示した。
ケトコナゾールでは、Kiが0.052±0.012μMと計算され、CYP3A4活性の強い競合阻害剤であった(R=0.99:図1〜3)。
したがって、PL−100は、CYP3A4/5の強い阻害剤とみなせるが、リトナビルより13倍高く、ケトコナゾールよりも8.5倍高いKi値を有する。
実施例12:CYP450のIn vivo阻害
PPL−100混合物(40mg/mL)の調製
適当な量の試験物PPL−100を20%エタノール、50%プロピレングリコール、0.1%Tween、及び30%水(v/v/v/v)の混合物に溶解し、40mg/mLの濃度を得た。試験物の純度を考慮に入れて濃度計算した。
アタナザビル混合物の調製(10mg/mL)
アタナザビルを20%エタノール、50%プロピレングリコール、0.1%Tween、及び30%水(v/v/v/v)の混合物に溶解し、10mg/mLの濃度を得た。
投与溶液の調製
以下の通り、投与溶液を投与の直前に調製した;簡潔に言うと、PPL−100混合物(40mg/mL)4mLをアタナザビル混合物4mL(10mg/mL)と混合した。
動物
投与開始時に7〜8週齢のSprague Dawleyラット(Rattus norvegicus)を研究に用いた(CharlesRiverCanadaInc.,Montreal,PQ)。動物にアタナザビル(25mg/kg)及びPPL−100(100mg/kg)を与えた。6匹の雌ラットを各時点で用いた。動物にアタナザビル(5mg/mL)及びPPL−100(20mg/mL)を含有する混合物を体重1kgあたり投与体積5mLで投与した。処置の概要を以下の表Aに例示する。
Figure 2010502569
血液試料を6つの時点で回収した。表Bの纏めの通りにラットを採血した。上記で示した試料の回収を目的として、各ラットの眼窩洞(orbital sinus)から採血を行った。各血液試料(約0.4mL)を抗凝血剤KEDTAを含有するチューブに回収した。時間(投与日数及び時間との組み合わせの実時間)を各試料について記録した。回収後、試料を約10分間逆さにし、次いで、試料を冷凍下(2〜8℃)、2000rpmで20分間遠心分離した。各試料から得た血漿を回収し、分析まで凍らせて保存し(約−80℃で)。
分析時に、タンパク質を血漿試料から抽出し、PL−100(生理条件下でPPL−100から放出された活性成分)又はアタナザビルをHPLC−UV−MSD(1100シリーズ,HewlettPackard)によって検出した。
Figure 2010502569
図5及び図6に示すこの分析の結果は、PL−100(PPL−100)がin vivoでアタナザビルの代謝を低減することを示している。PL−100(PPL−100)は、24時間でアタナザビルの血漿濃度を首尾よく増加させる。
実施例13.ミクロソーム安定性
PL−100がミクロソーム中でのプロテアーゼ阻害剤の安定性を向上させることを実証するためにIn vitro研究を行った。
試験したプロテアーゼ阻害剤は、以下の通りとした:アタナザビル(ATV)、ロピナビル(LPV)、サキナビル(SQV)、アンプレナビル(APV)、ネルフィナビル(NFV)、及びインジナビル(IDV)。
アタナザビルを用いる実験(この場合、アタナザビルの濃度は1.0μMであり、PL−10の濃度は2.0μMである)を除き、プロテアーゼ阻害剤及びPL−100の濃度を10μMとした。
各プロテアーゼ阻害剤をミクロソームとともにインキュベートした後、残存している親(元のプロテアーゼ阻害剤)のパーセントを測定する。60分の時点で測定を行った。プロテアーゼ阻害剤はミクロソーム中で娘分子へ代謝され易く、元のプロテアーゼ阻害剤の量が低減するので、残存している親のパーセントにより、プロテアーゼ阻害剤の安定性の程度が定量化される。残存している親のパーセントが大きいほど、ミクロソーム中のプロテアーゼ阻害剤の安定性がより大きくなる。
残存している親のパーセントを、PL−100の存在下又は非存在下で各プロテアーゼ阻害剤に対して測定した。対照として、残存しているプロテアーゼ阻害剤のパーセントをリトナビル(RTV)の存在下で測定し、PL−100及びRTVの間の作用増強(boosting)効果を比較した。
実験結果(図7)は、PL−100が、試験したプロテアーゼ阻害剤すべてのミクロソーム中での安定性を向上できることを実証している。したがって、PPL−100は、in vivoにおけるこれらのプロテアーゼ阻害剤の可能性ある作用増強剤(booster)である。

Claims (18)

  1. a)式Iのリジンベース化合物
    Figure 2010502569

    又はその薬学的に許容し得る塩、
    (式中、
    nは、3又は4であり、
    X及びYは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−OCF、−CN、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択され、あるいはX及びYは、一緒に、式−OCHO−のメチレンジオキシ基及び式−OCHCHO−のエチレンジオキシ基からなる群から選択されるアルキレンジオキシ基を定義し、
    は、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、及びシクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基からなる群から選択され、
    は、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、及び式R3A−CO−の基からなる群から選択され、ここで、R3Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、テトラヒドロ−3−フラニルオキシ、−CHOH、−CF、−CHCF、−CHCHCF、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニル、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−CHOCCH−、CHNH−、(CHN−、(CHCHN−、(CHCHCHN−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、CCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル−、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
    Figure 2010502569

    以下からなる群から選択されるピコリル基、
    Figure 2010502569


    以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
    Figure 2010502569

    以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
    Figure 2010502569
    及び次式の基
    Figure 2010502569

    からなる群から選択され、
    X’及びY’は、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択され、
    及びRは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、及び3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基からなる群から選択され、
    は、式IVのジフェニルメチル基、
    Figure 2010502569
    式Vのナフチル−1−CH−基、
    Figure 2010502569
    式VIのナフチル−2−CH−基、
    Figure 2010502569
    式VIIのビフェニルメチル基、
    Figure 2010502569
    及び式VIIIのアンスリル−9−CH−基、
    Figure 2010502569
    からなる群から選択され、
    は、H又は生理的に開裂可能な単位である)
    b)シトクロムP450モノオキシゲナーゼよって作用を受ける薬物、及び
    c)薬学的に許容し得る担体;
    (ここで、前記リジンベース化合物又はその薬学的に許容し得る塩とシトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物との比(w/w)は、約4:1と約1:1との間である)
    を含む、医薬組成物。
  2. 前記リジンベース化合物は、式IIの化合物
    Figure 2010502569
    又はその薬学的に許容し得る塩である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の医薬組成物であって、式中、Rは、H、(HO)P(O)及び(MO)P(O)、及び式R1A−CO−の基からなる群から選択され、ここで、R1Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、−CHOH、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、(CHNCH−、(CHCHCH(NH)−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−メチル−1、4−ジヒドロ−3−ピリジル、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択されるピコリル基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
    Figure 2010502569
    及び次式の基
    Figure 2010502569
    からなる群から選択され、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、X’、Y’、R及びRは、請求項1の定義の通りである、医薬組成物。
  4. X、Y、n、R1、R2、R3、R6、X’、及びY’が、式Iのリジンベース化合物の各々に対して以下に規定されたものである、請求項1に記載の医薬組成物。
    Figure 2010502569
  5. 前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼよって作用を受ける薬物は、アタナザビル(ATV)、ロピナビル(LPV)、サキナビル(SQV)、アンプレナビル(APV)、ネルフィナビル(NFV)、及びインジナビル(IDV)からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物。
  6. 前記リジンベース化合物と前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物との比(w/w)は、約4:1である、請求項1〜5のいずれかに記載の医薬組成物。
  7. 前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼは、CYP3A4である、請求項1〜6のいずれかに記載の医薬組成物。
  8. a)式Iのリジンベース化合物
    Figure 2010502569
    又はその薬学的に許容し得る塩
    (式中、
    nは、3又は4であり、
    X及びYは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−OCF、−CN、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR、及び−CHOHからなる群から選択され、あるいはX及びYは、一緒に、式−OCHO−のメチレンジオキシ基及び式−OCHCHO−のエチレンジオキシ基からなる群から選択されるアルキレンジオキシ基を定義し、
    は、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基からなる群から選択され、
    は、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、及び式R3A−CO−の基からなる群から選択され、ここで、R3Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、テトラヒドロ−3−フラニルオキシ、−CHOH、−CF、−CHCF、−CHCHCF、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニル、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−CHOCCH−、CHNH−、(CHN−、(CHCHN−、(CHCHCHN−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、CCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル−、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択されるピコリル基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
    Figure 2010502569
    及び次式の基
    Figure 2010502569
    からなる群から選択され、
    X’及びY’は、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基、F、Cl、Br、I、−CF、−NO、−NR、−NHCOR、−OR、−SR、−COOR、−COR及び−CHOHからなる群から選択され、
    及びRは、同じか異なり、H、1〜6個の炭素原子の直鎖アルキル基、3〜6個の炭素原子の分枝アルキル基、及び3〜6個の炭素原子のシクロアルキル基からなる群から選択され、
    は、式IVのジフェニルメチル基、
    Figure 2010502569
    式Vのナフチル−1−CH−基、
    Figure 2010502569
    式VIのナフチル−2−CH−基、
    Figure 2010502569
    式VIIのビフェニルメチル基、
    Figure 2010502569
    及び式VIIIのアンスリル−9−CH−基、
    Figure 2010502569
    からなる群から選択され、
    は、H又は生理的に開裂可能な単位である);
    b)シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物
    (ここで、前記リジンベース化合物又はその薬学的に許容し得る塩と前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物との比(w/w)は、約4:1と約1:1との間である)
    を含む、医薬の組み合わせ。
  9. 前記リジンベース化合物は、式IIの化合物
    Figure 2010502569
    又はその薬学的に許容し得る塩である、請求項8に記載の医薬の組み合わせ
  10. 請求項8又は請求項9に記載の医薬の組み合わせであって、式中、Rは、H、(HO)P(O)及び(MO)P(O)、及び式R1A−CO−の基からなる群から選択され、ここで、R1Aは、1〜6個の炭素原子の直鎖又は分枝アルキル基、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、シクロアルキル部分に3〜6個の炭素原子及びアルキル部分に1〜3個の炭素原子を有するシクロアルキルアルキル基、1〜6個の炭素原子のアルキルオキシ基、−CHOH、CHC−、CHCCH−、アセチル−OCHCH−、HOCCH−、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、(CHNCH−、(CHCHCH(NH)−、HOCHCHNH−、CHOCHO−、CHOCHCHO−、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−メチル−1、4−ジヒドロ−3−ピリジル、2−ピラジニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、2−キノキサリニル、次式のフェニル基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択されるピコリル基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択されるピコリルオキシ基、
    Figure 2010502569
    以下からなる群から選択される置換ピリジル基、
    Figure 2010502569
    及び次式の基、
    Figure 2010502569
    からなる群から選択され、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、X’、Y’、R、及びRは、請求項8に定義される、医薬の組み合わせ。
  11. X、Y、n、R1、R2、R3、R6、X’、及びY’が、式Iのリジンベース化合物の各々に対して以下に規定されたものである、請求項8に記載の医薬の組み合わせ。
    Figure 2010502569
  12. 前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物は、アタナザビル(ATV)、ロピナビル(LPV)、サキナビル(SQV)、アンプレナビル(APV)、ネルフィナビル(NFV)、及びインジナビル(IDV)からなる群から選択される、請求項8〜11のいずれかに記載の医薬の組み合わせ。
  13. 前記リジンベース化合物と前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物のと比(w/w)は、約4:1である、請求項8〜12のいずれかに記載の医薬の組み合わせ。
  14. 前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼは、CYP3A4である、請求項8〜13のいずれかに記載の医薬の組み合わせ。
  15. HIV感染の治療若しくは予防又はAIDSの治療若しくは予防のための薬物の製造における、少なくとも1種の式Iのリジンベース化合物
    Figure 2010502569
    又はその薬学的に許容し得る塩及びシトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物(式中、n、X、Y、X’、Y’、R、R、R、R、R、及びRは、請求項1に定義され、前記リジンベース化合物と前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物との比(w/w)は、約4:1と約1:1との間である)の使用。
  16. HIV感染の治療若しくは予防方法又はAIDSの治療若しくは予防方法であって、請求項1に定義した医薬組成物又は請求項8に定義された医薬の組み合わせのいずれかをそれが必要な哺乳動物に投与することを含む、方法。
  17. a)式Iのリジンベース化合物
    Figure 2010502569
    (式中、n、X、Y、X’、Y’、R、R、R、R、R、及びRは、請求項1に定義される)又はその薬学的に許容し得る塩、及び
    b)シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける1種以上の薬物
    (ここで、前記リジンベース化合物は、前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける1種以上の薬物の代謝を低減させるのに十分な量であり、前記リジンベース化合物と前記1種以上の薬物との比(w/w)は、約4:1と約1:1との間である)
    を投与することを含む、HIV感染の治療若しくは予防方法又はAIDSの治療若しくは予防方法。
  18. シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物の薬物動態学を改善する方法であって、シトクロムP450モノオキシゲナーゼを阻害するのに有効な請求項1に記載の前記式Iのリジンベース化合物及び前記シトクロムP450モノオキシゲナーゼによって作用を受ける薬物の量をそれが必要なヒトに投与することを含み、前記リジンベース化合物と前記薬物との比(w/w)は、約4:1と約1:1との間である、方法。
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