JP2010280845A - 光インプリント用組成物およびそれを用いた硬化物の製造方法 - Google Patents

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裕之 米澤
Junichi Fujimori
淳一 藤盛
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豪 安藤
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明徳 藤田
Kyohei Sakida
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Abstract

【課題】パターン精度に優れた、新規な光硬化性に優れたインプリント用光インプリント用組成物を提供する。
【解決手段】光重合性単量体と光重合開始剤を含む光インプリント用組成物であって、光重合性単量体が下記方法により測定したガスクロマトグラフィ保持時間が8分未満である光重合性単量体Aと、ガスクロマトグラフィ保持時間が15分以上である光重合性単量体Bのみからなり、かつ窒素原子を含有する光重合性単量体の含量が、組成物中10質量%以下であることを特徴とする組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光インプリント用組成物およびそれを用いた硬化物の製造方法に関する。
インプリント法は、光ディスク製作では良く知られているエンボス技術を発展させ、凹凸のパターンを形成した金型原器(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートと呼ばれる)を、レジストにプレスして力学的に変形させて微細パターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノ構造が簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄・排出物が少ないナノ加工技術であるため、近年、さまざまな分野への応用が期待されている。
インプリント法として、特に透明モールドを通して光を照射し、インプリント用光インプリント用組成物を光硬化させる光インプリント方式では、室温でのインプリントが可能になる点で有用である(非特許文献1)。最近では、従来のリソグラフィに代わって高密度半導体集積回路の作製に応用したり、液晶ディスプレイのトランジスタの作成、セル内保護膜等に適用しようとするものであり、実用化への取り組みが活発化している。
光インプリント方式では、通常、モールドパターンに空気の気泡が抱き込まれることを防ぐ目的や、酸素による露光硬化阻害を防ぐために、減圧雰囲気にてモールドを光インプリント用組成物に圧着させることが知られている(非特許文献2)。
しかしながら、減圧雰囲気で保持することにより光インプリント用組成物に含まれる成分が一部揮発し、モールドやチャンバーなどに再付着する工程汚染が問題となることが明らかになってきた。特に、インプリント用組成物では反応性希釈剤が好適に用いられることが多いが、低粘度の希釈剤は揮発性が高く、減圧下での揮発が起こりやすい。一方で揮発しにくい単量体は高粘度なものが多く、大量に使用すると転写性(インプリント性)の低下を引き起こす。
また、LCD内部部材用保護膜やスペーサーなどを作製する場合、良好な力学特性が要求される。
さらに、LCD内部部材のような永久膜をインプリントによって作製する場合、その透明性が高いことが求められる。そのためには組成物中に含まれる窒素原子の含量を少なくする必要がある。
例えば、特許文献1には、ビスフェノールA型ジメタクリレートと、低粘度単官能アクリレートを含む光インプリント用組成物が開示されているが、上記工程汚染の観点からは不十分である。また、特許文献2には、多官能アクリレートとN−ビニルピロリドンを含む組成物が例示されているが、上記透明性の観点からは不十分である。
すなわち、工程汚染を防ぎつつ、透明性等の要求に応じたインプリント用組成物を得ることはきわめて難しい状況にあった。
特開2007−186570号公報 特開2009−19174号公報
M.Colbun et al,:Proc.SPIE,Vol.676,78(1999) Eui Kyoon Kim et al ,: J.Vac.Sci.Technol.B 23(4), Jul/Aug 2005
上述したとおり、減圧による工程汚染が問題となっているが、これを回避しようとすると、他の問題が生じていた。特に、工程汚染を回避しようとして、揮発しにくい高粘度な光重合性単量体を用いようとすると、インプリント性が問題となってしまっていた。また、組成を変えることにより、機械的特性や透明性といった他の応じた要求に答えることが難しくなる。
本発明は、上記実情に鑑みて成し遂げられたものであり、減圧による工程汚染を発生させず、良好な機械特性を有し、かつ透明性に優れた、新規な光インプリント用組成物を提供することを目的する。
上記課題のもと、本願発明者は、工程汚染を引き起こさず、低粘度な組成物を調整することを試みた。ここで、光インプリント工程では、モールドを組成物に圧着する際、気泡の抱きこみによる転写不良や硬化不良を抑制するため、減圧雰囲気下で圧着する手法がしばしば用いられる。これは光インプリント独特の手法であるが、工程汚染はこの光インプリント独特の手法が問題となって引き起こされるものである。すなわち、光インプリント用組成物(特に、光ナノインプリント用組成物)に好適に用いられる光重合性単量体は、低粘度で、揮発性の高いものが多い。光重合性単量体が揮発するとその揮発ガスが真空チャンバー内部に充満してしまい、場合によってはモールドやチャンバー壁などに再付着してしまい、転写不良や工程汚染を引き起こしてしまう。
この問題を解決するため、本願発明者らは、鋭意検討を行った結果、光重合性単量体を揮発性の観点から整理し、工程汚染を引き起こさない光インプリント用組成物を考案した。具体的には、光重合性単量体の揮発性を定量的に評価するため、ガスクロマトグラフィ法における保持時間を測定した。揮発性の観点からは他にも沸点や蒸気圧といったパラメータが知られているが、光重合性単量体においては沸点や蒸気圧の普遍的なデータベースが乏しく、また反応性を有しているため実測も困難である。ガスクロマトグラフィ法であれば低粘度なものから比較的高粘度、低揮発性の単量体についても測定を行うことが可能である。そして、上記観点から光重合性単量体を整理し、鋭意検討を行った結果、光重合性単量体がガスクロマトグラフィ保持時間が8分未満である光重合性単量体Aと、ガスクロマトグラフィ保持時間が15分以上である光重合性単量体Bを配合することにより、上記課題を解決しうることを見出した。工程汚染を防ぐには、揮発しにくいもの(ガスクロマトグラフィ保持時間が長いもの)を使用するのが通常である。本発明では、ガスクロマトグラフィ保持時間8分未満という揮発しやすいものを積極的に加えることで、工程汚染を回避できることを見出した点で極めて特異的である。
具体的には、以下の手段により、本発明の課題は、解決された。
(1)光重合性単量体と光重合開始剤を含む光インプリント用組成物であって、光重合性単量体が下記方法により測定したガスクロマトグラフィ保持時間が8分未満である光重合性単量体Aと、下記方法により測定したガスクロマトグラフィ保持時間が15分以上である光重合性単量体Bのみからなり、かつ窒素原子を含有する光重合性単量体の含量が、組成物中10質量%以下であることを特徴とする組成物。
ガスクロマトグラフィ保持時間測定法:
<使用カラム> 長さ2.1m、径が5φ×2.6φのガラスカラム
<カラム充填剤> シリカゲル
<サンプル> アセトンで100倍に希釈したものを用いる
<サンプル注入量> 2μL
<昇温プログラム> 100℃で5分間保持後、10℃/分で15分間昇温し、250℃で5分間保持する
(2)前記光重合性単量体Bとして、前記保持時間が20分未満の光重合性単量体のみを含む(1)に記載の光ナノインプリント用組成物。
(3)前記光重合性単量体Aとして、前記保持時間が2分以上の光重合性単量体のみを含む、(1)または(2)に記載の光インプリント用組成物。
(4)前記光重合性単量体は、3官能以上のモノマーを30質量%以上含む、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
(5)前記光重合性単量体は、3官能以上のモノマーを30〜70質量%含む、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
(6)前記光重合性単量体Aと前記光重合性単量体Bの含量の重量比が、10:90〜90:10である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
(7)前記光重合性単量体Aとして、前記保持時間が2分以上の光重合性単量体のみを含み、前記光重合性単量体Bとして、前記保持時間が20分未満の光重合性単量体のみを含む(4)〜(6)のいずれか1項に記載の光ナノインプリント用組成物。
(8)窒素原子を含有する光重合性単量体の含量が、組成物中、5質量%以下であることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の光ナノインプリント用組成物。
(9)前記光重合性単量体が、(メタ)アクリレートである、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の光ナノインプリント用組成物。
(10)さらに、界面活性剤を含有することを特徴とする(1)〜(9)のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
(11)さらに、酸化防止剤を含有することを特徴とする(1)〜(10)のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
(12)(1)〜(11)のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物を用いることを特徴とする硬化物の形成方法。
(13)(1)〜(12)のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物を基材上に適用してパターン形成層を形成する工程と、雰囲気を減圧する工程と、前記パターン形成層表面にモールドを押圧する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程と、を含むことを特徴とする硬化物の製造方法。
(14)さらに、光が照射された前記パターン形成層を加熱する工程を含むことを特徴とする(13)に記載の硬化物の製造方法。
本発明により、減圧による工程汚染を発生させず、良好な機械特性を有し、かつ透明性に優れた光インプリント用組成物を提供可能となった。
本発明で用いる光重合性単量体の分類を示す図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
また、本明細書中において、“(メタ)アクリレート”は“アクリレート”および“メタクリレート”を表し、“(メタ)アクリル”は“アクリル”および“メタクリル”を表し、“(メタ)アクリロイル”は“アクリロイル”および“メタクリロイル”を表す。さらに、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”は同義である。本発明における単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、重量平均分子量が1,000以下の化合物をいう。本明細書中において、“官能基”は重合に関与する基をいう。
なお、本発明でいう“インプリント”は、好ましくは、1nm〜10mmのサイズのパターン転写をいい、好ましくは、およそ10nm〜100μmのサイズ(ナノインプリント)のパターン転写をいう。
[光インプリント用組成物]
本発明の光インプリント用組成物(以下、「本発明の組成物」ということがある)は光重合性単量体を含む。本発明の組成物は、光重合性単量体を含有することで、光照射後に良好なパターン精度(インプリント性)を得ることができる。本発明において、「光重合性単量体」とは、光照射によって重合反応を起こし、高分子量体を形成することのできる単量体を意味する。
(光重合性単量体)
本発明の光インプリント用組成物は、光重合性単量体と光重合開始剤を含む光インプリント用組成物であって、光重合性単量体が以下に記すような光重合性単量体A、光重合性単量体Bの2群のみからなり、窒素原子を含有する光重合性単量体の含量が、組成物中10質量%以下であることを特徴とする組成物である。
光重合性単量体A:下記測定法により測定したガスクロマトグラフィ(GC)の保持時間が8分未満である光重合性単量体
光重合性単量体B:下記測定法により測定したガスクロマトグラフィ保持時間が15分以上である光重合性単量体
ガスクロマトグラフィ保持時間測定法:
<使用カラム> 長さ2.1m、径が5φ×2.6φのガラスカラム
<カラム充填剤> シリカゲル
<サンプル> アセトンで100倍に希釈したものを用いる
<サンプル注入量> 2μL
<昇温プログラム> 100℃で5分間保持後、10℃/分で15分間昇温し、250℃で5分間保持する
ガスクロマトグラフィ装置としては、例えば、島津製作所製、ガスクロマトグラフィ−14Bを用いることができる。
カラム充填剤としては、例えば、Silicone SE-30 Uniport Bを用いることができる。
サンプルは、アセトンで100倍に希釈し、光重合性単量体0.1gを秤量し、メスフラスコを使って10mLにメスアップして、調整することができる。
ガスクロマトグラフィ法による測定を行った結果、光重合性単量体を図1に示すように5つのカテゴリに分類する。
(カテゴリ1:ガスクロマトグラフィ保持時間2分未満)
非常に揮発性が高く、揮発したガスが再付着することは無い。ただし揮発速度が速いため、減圧下で長時間保持すると光インプリント用組成物の組成が変化してしまう。硬化膜特性が不安定に なり、低粘度成分の揮発による粘度上昇を引き起こし、転写性の悪化を引き起こす。
(カテゴリ2:ガスクロマトグラフィ保持時間2分以上8分未満である光重合性単量体)
揮発性が高く、揮発したガスが再付着することはほとんど無い。カテゴリ1に比べると揮発量が少ないので減圧下で長時間保持しても光インプリント用組成物の性能に影響をあまり与えない。
(カテゴリ3:ガスクロマトグラフィ保持時間8分以上15分未満である光重合性単量体)
揮発性は余り高くなく、そのため揮発したガスの再付着が起こりやすい。
(カテゴリ4:ガスクロマトグラフィ保持時間15分以上20分未満である光重合性単量体)
揮発性が低く、揮発量が少ないためガスの再付着はほとんど無い。
(カテゴリ5:ガスクロマトグラフィ保持時間20分以上である光重合性単量体)
揮発性が非常に低く、揮発量がほとんど無いためガスの再付着は無い。ただし粘度が非常に 高いため、転写性の悪化を引き起こしやすい。
本願発明者は、上記カテゴリ分類によると、カテゴリ3の光重合性単量体を用いなければ工程汚染を引きこさない光インプリント用組成物を提供することができると考え、本発明を見出した。すなわち、カテゴリ1とカテゴリ2は揮発性が高いので工程汚染を引き起こさないが、減圧下での組成変化の観点からカテゴリ2の光重合性単量体が好ましい。カテゴリ4とカテゴリ5は揮発性が低いので工程汚染を引き起こさないが、低粘度という観点からカテゴリ4の光重合性単量体が好ましい。
また良好な力学特性と良好な転写性を両立するためには、カテゴリ1またはカテゴリ2から選ばれる光重合性単量体(重合性単量体A)と、カテゴリ4またはカテゴリ5から選ばれる光重合性単量体(重合性単量体B)のいずれをも含む組成物であることが必要であり、カテゴリ2から選ばれる光重合性単量体と、カテゴリ4から選ばれる光重合性単量体の少なくとも一方を含む組成物であることが好ましく、カテゴリ2から選ばれる光重合性単量体とカテゴリ4から選ばれる光重合性単量体の両方を含むことがより好ましく、カテゴリ2から選ばれる光重合性単量体とカテゴリ4から選ばれる光重合性単量体の両方のみからなることがさらに好ましい。
光重合性単量体Aは、粘度が10mPa・s以下であることが好ましく、5mPa・s以下であることがより好ましい。
また、光重合性単量体Aは、官能基の数が、2以下であることが好ましく、1であることがより好ましい。
光重合性単量体Aの重量平均分子量は、組成物の粘度の調整の観点から、100〜300が好ましく、100〜200がさらに好ましく、120〜180が特に好ましい。
また、光重合性単量体Aは、環構造を持つ化合物であることが好ましい。
光重合性単量体Bは、粘度が300mPa・s以下であることが好ましく、100mPa・s以下であることがより好ましい。下限値としては、特に定めるものではないが、通常は、5mPa・s以上である。
光重合性単量体Bは、官能基の数が2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましく、3であることが特に好ましい。
光重合性単量体Bの重量平均分子量は、組成物の粘度の調整の観点から、150〜1000が好ましく、200〜500がさらに好ましく、200〜300が特に好ましい。
また、光重合性単量体Bは、直鎖上構造の化合物や極性分子を持つ化合物であることが好ましい。
光重合性単量体Aと光重合性単量体Bの含量の重量比は、10:90〜90:10であることが好ましく、20:80〜80:20であることがより好ましく、30:70〜70:30であることがさらに好ましく、40:60:60:40であることが特に好ましい。
カテゴリ1に属する光重合性単量体は、ガスクロマトグラフィ保持時間2分未満であることを特徴とし、イソブチル(メタ)アクリレートが例示される。
カテゴリ2に属する光重合性単量体は、ガスクロマトグラフィ保持時間2分以上8分未満である光重合性単量体であることを特徴とし、グリシジルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリル酸シクロヘキシルが例示される。
カテゴリ4に属する光重合性単量体は、ガスクロマトグラフィ保持時間15分以上20分未満である光重合性単量体であることを特徴とし、1,7−ヘプタンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートが例示される。
カテゴリ5に属する光重合性単量体は、ガスクロマトグラフィ保持時間20分以上である光重合性単量体であることを特徴とし、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エポキシアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、フタル酸ジアリルが例示される。
さらに、光重合性単量体Aにおいて、カテゴリ1とカテゴリ2の割合は、0:100〜70:30であることが好ましく、0:100〜40:60であることがより好ましい。
さらに、光重合性単量体Bにおいて、カテゴリ4とカテゴリ5の割合は、100:0〜30:70であることが好ましく、100:0〜60:40であることがより好ましい。
さらに、液晶表示装置の内部部材のような永久膜を、本発明の組成物を用いて、インプリントによって作製する場合、その透明性が高いことが求められる。そのためには組成物中に含まれるN原子量を少なくする必要がある。従って本発明の組成物は、窒素原子を含有する光重合性単量体の含量が組成物中10質量%以下であり、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましい。
また、本発明の光インプリント用組成物は、光インプリントリソグラフィに広く用いることができ、以下のような特徴を有するものとすることができる。
(1)本発明の組成物は、室温での溶液流動性に優れるため、モールド凹部のキャビティ内に該組成物が流れ込みやすく、減圧雰囲気下に残存している大気が取り込まれにくいためバブル欠陥を引き起こすことがなく、モールド凸部、凹部のいずれにおいても光硬化後に残渣が残りにくい、
(2)本発明の組成物を硬化した後の硬化膜は、機械的性質に優れ、塗膜と基材との密着性に優れ、かつ、塗膜とモールドとの剥離性に優れるため、モールドを引き剥がす際にパターン崩れや塗膜表面に糸引きが生じて表面荒れを引き起こすことがないため良好なパターンを形成できる(良好なインプリント性)、
(3)塗布均一性に優れるため、大型基材への塗布・微細加工分野などに適する、
(4)光硬化性、耐熱性、弾性回復率などの機械特性が高いので、各種の永久膜としてとして好適に用いることができる、
等の特徴を有するものとすることができる。
このため、本発明の光インプリント用組成物は、例えば、これまで展開が難しかった半導体集積回路や液晶表示装置用部材(特に、液晶ディスプレイの薄膜トランジタ、液晶カラーフィルタの保護膜、スペーサー、その他の液晶表示装置用部材の微細加工用途等)に好適に適用でき、その他の用途、例えば、プラズマディスプレイパネル用隔壁材、フラットスクリーン、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子、光ディスク、高密度メモリーデイスク等の磁気記録媒体、回折格子ヤレリーフホログラム等の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス、光学フィルムや偏光素子、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶配向用リブ材、マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、光導波路、光学フィルター、フォトニック液晶等の作製にも幅広く適用することができる。
本発明の光インプリント用組成物の粘度について説明する。本発明における粘度は特に述べない限り、25℃における粘度をいう。本発明の光インプリント用組成物は、25℃における粘度が、3〜50mPa・sであることが好ましく、さらに好ましくは3〜30mPa・sであり、特に好ましくは3〜20mPa・sである。本発明の組成物の粘度が3mPa・s未満では、基板塗布適性の問題や膜の機械的強度の低下が生じる。具体的には、粘度を3mPa・s以上とすることによって、組成物の塗布の際に面上ムラを生じたり、塗布時に基板から組成物が流れ出たりするのを抑止できる。また、粘度が3mPa・s以上の組成物は、粘度3mPa・s未満の組成物に較べて調製も容易である。一方、本発明の組成物の粘度を50mPa・s以下とすることにより、微細な凹凸パターンを有するモールドを組成物に密着させた場合でも、モールドの凹部のキャビティ内にも組成物が流れ込み、大気が取り込まれにくくなるため、バブル欠陥を引き起こしにくくなり、モールド凸部において光硬化後に残渣が残りにくくなる。また、本発明の組成物の粘度が50mPa・sを超えると、微細なパターンの形成に粘度が影響を与える。
一般的に、組成物の粘度は、粘度の異なる各種の単量体、オリゴマー、ポリマーをブレンドすることで調整可能である。本発明の光インプリント用組成物の粘度を前記範囲内に設計するためには、単体の粘度が2〜5mPa・sの化合物を添加して粘度を調整することが好ましい。
また、本発明における光重合性単量体は、光ラジカル重合性官能基を有することが好ましく、例えば、エチレン性不飽和結合を有する官能基が挙げられ、(メタ)アクリレート基、ビニル基、アリル基 スチリル基が好ましく、(メタ)アクリレート基がより好ましく、アクリレート基がさらに好ましい。本発明の組成物に含まれる光重合性単量体は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。また、本発明の組成物は、他の光重合性単量体(例えば、カチオン性重合性基を有する光重合性単量体)を含んでいても良い。
特に、本発明で用いる光重合性単量体は、(メタ)アクリロイルオキシ基以外の部分は、炭化水素基で構成されていることが好ましい。
また、硬化膜の機械特性付与の観点からは、3官能以上の多官能単量体の使用が好ましい。このような多官能単量体は必然的に分子量が大きくなるため粘度が高く、組成物の高粘度化によりパターン精度が低下することもある。そこで、本発明に用いられる光重合性単量体は、粘度の調整用の低粘度モノマーと硬化膜の機械特性付与の為の多官能モノマーとの組み合わせを考慮して、総合的に選択される。
本発明の光インプリント用組成物において、全組成物中における光重合性単量体の含有量は、光照射後のパターン精度の観点から、20〜90質量%が好ましく、30〜70質量%がさらに好ましい。また硬化膜の機械特性付与の観点からは、3官能以上の多官能単量体を30質量%以上用いることが好ましく、40質量%以上含むことがさらに好ましい。上限値としては、70質量%以下が好ましい。
1官能の重合性不飽和単量体は、組成物粘度低下のために有効であり、通常、全重合性不飽和単量体の10〜100質量%の範囲で添加される。好ましくは、10〜80質量%、より好ましくは、10〜60質量%、さらに好ましくは10〜30質量%の範囲で添加される。
不飽和結合含有基を2個以上有する単量体(2官能重合性不飽和単量体)は、硬化膜の機械特性を向上させるために有効であり、全重合性不飽和単量体の好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、特に好ましくは、70質量%以上の範囲で添加される。2官能以上の重合性不飽和単量体を50質量%以上含ませることにより、硬化後の弾性回復率が改善された組成物が得られ好ましい。上限値は特に定めるものではないが、通常は、90質量%以下である。
また硬化膜の機械特性付与の観点からは、3官能以上の多官能単量体を30質量%以上用いることが好ましく、40質量%以上含むことが特に好ましい。さらに、6官能以上の多官能単量体は、40質量%以下であることが、組成物の低粘度化の観点から好ましい。
(光重合開始剤)
本発明の光インプリント用組成物には、光重合開始剤が含まれる。光重合開始剤は、通常、光ラジカル重合開始剤である。本発明の組成物は、光照射により重合反応を開始させる光重合開始剤を含むことで、光照射後のパターン精度を良好なものとすることができる。光重合開始剤の含有量としては、全組成物中、例えば、0.1〜15質量%が好ましく、さらに好ましくは0.2〜12質量%であり、特に好ましくは、0.3〜10質量%である。2種類以上の光重合開始剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
前記光重合開始剤の割合が0.1質量%以上であると、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり好ましい。一方、光重合開始剤の割合を15質量%以下とすることにより、光透過性、着色性、取り扱い性などが向上する傾向にあり、好ましい。
本発明で用いる光ラジカル重合開始剤は、使用する光源の波長に対して活性を有するものが配合され、適切な活性種を発生させるものを用いる。
本発明で使用されるラジカル光重合開始剤は、例えば、市販されている開始剤を用いることができる。これらの例としては、例えば、特開平2008−105414号公報の段落番号0091に記載のものを好ましく採用することができる。
(酸化防止剤)
さらに、本発明の光インプリント用組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。本発明に用いられる酸化防止剤の含有量は、全組成物中、例えば、0.01〜10質量%であり、好ましくは0.2〜5質量%である。2種類以上の酸化防止剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。
前記酸化防止剤は、熱や光照射による退色およびオゾン、活性酸素、NO、SO(Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色を抑制するものである。特に本発明では、酸化防止剤を添加することにより、硬化膜の着色を防止や、分解による膜厚減少を低減できるという利点がある。このような酸化防止剤としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げることができる。この中でも、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が硬化膜の着色、膜厚減少の観点で好ましい。
前記酸化防止剤の市販品としては、商品名 Irganox1010、1035FF、1076、1222(以上、チバガイギー(株)製)、商品名 Antigene P、3C、FR、スミライザーS、スミライザーGA80(住友化学工業(株)製)、商品名アデカスタブAO70、AO80、AO503、LA52、LA57、LA62、LA63、LA67、LA68LD、LA77((株)ADEKA製)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
(界面活性剤)
本発明の光インプリント用組成物は界面活性剤を含んでいてもよい。本発明に用いられる界面活性剤は、全組成物中、例えば、0.001〜5質量%含有し、好ましくは0.002〜4質量%であり、さらに好ましくは、0.005〜3質量%である。2種類以上の界面活性剤を用いる場合は、その合計量が前記範囲となる。界面活性剤が組成物中0.001〜5質量%の範囲にあると、塗布の均一性の効果が良好であり、界面活性剤の過多によるモールド転写特性の悪化を招きにくい。
前記界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびフッ素・シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種を含むことが好ましく、フッ素系界面活性剤とシリコーン系界面活性剤との両方または、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことがより好ましく、フッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが最も好ましい。尚、前記フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤としては、非イオン性の界面活性剤が好ましい。
ここで、“フッ素・シリコーン系界面活性剤”とは、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の両方の要件を併せ持つものをいう。
このような界面活性剤を用いることによって、半導体素子製造用のシリコンウエハや、液晶素子製造用のガラス角基板、クロム膜、モリブデン膜、モリブデン合金膜、タンタル膜、タンタル合金膜、窒化珪素膜、アモルファスシリコーン膜、酸化錫をドープした酸化インジウム(ITO)膜や酸化錫膜などの、各種の膜が形成される基板上に本発明のインプリント光インプリント用組成物を塗布したときに起こるストリエーションや、鱗状の模様(レジスト膜の乾燥むら)などの塗布不良の問題を解決することが可能となる。また、モールド凹部のキャビティ内への本発明の組成物の流動性の向上、モールドとレジストとの間の剥離性の向上、レジストと基板間との密着性の向上、組成物の粘度を下げる等が可能になる。特に、本発明のインプリント組成物は、前記界面活性剤を添加することにより、塗布均一性を大幅に改良でき、スピンコーターやスリットスキャンコーターを用いた塗布において、基板サイズに依らず良好な塗布適性が得られる。
本発明で用いることのできる、非イオン性のフッ素系界面活性剤の例としては、商品名 フロラード FC−430、FC−431(住友スリーエム(株)製)、商品名サーフロン S−382(旭硝子(株)製)、EFTOP EF−122A、122B、122C、EF−121、EF−126、EF−127、MF−100((株)トーケムプロダクツ製)、商品名 PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520(いずれもOMNOVA Solutions, Inc.)、商品名フタージェントFT250、FT251、DFX18 (いずれも(株)ネオス製)、商品名ユニダインDS−401、DS−403、DS−451 (いずれもダイキン工業(株)製)、商品名メガフアック171、172、173、178K、178A、(いずれも大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
また、非イオン性の前記シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名SI−10シリーズ(竹本油脂(株)製)、メガファックペインタッド31(大日本インキ化学工業(株)製)、KP−341(信越化学工業(株)製)が挙げられる。
また、前記フッ素・シリコーン系界面活性剤の例としては、商品名 X−70−090、X−70−091、X−70−092、X−70−093、(いずれも、信越化学工業(株)製)、商品名メガフアックR−08、XRB−4(いずれも、大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
剥離性をさらに向上する目的で、本発明の組成物には、離型剤を任意に配合することができる。具体的には、本発明の組成物の層に押し付けたモールドを、樹脂層の面荒れや版取られを起こさずにきれいに剥離できるようにする目的で添加される。離型剤としては従来公知の離型剤、例えば、シリコーン系離型剤、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー(テフロンは登録商標)等の固形ワックス、弗素系、リン酸エステル系化合物等が何れも使用可能である。また、これらの離型剤をモールドに付着させておくこともできる。
前記シリコーン系離型剤は、本発明で用いられる前記光硬化性樹脂と組み合わせた時にモールドからの剥離性が特に良好であり、版取られ現象が起こり難くなる。前記シリコーン系離型剤は、オルガノポリシロキサン構造を基本構造とする離型剤であり、例えば、未変性または変性シリコーンオイル、トリメチルシロキシケイ酸を含有するポリシロキサン、シリコーン系アクリル樹脂等が該当し、一般的にハードコート用組成物で用いられているシリコーン系レベリング剤の適用も可能である。
前記変性シリコーンオイルは、ポリシロキサンの側鎖および/または末端を変性したものであり、反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとに分けられる。反応性シリコーンオイルとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、片末端反応性、異種官能基変性等が挙げられる。非反応性シリコーンオイルとしては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性等が挙げられる。
一つのポリシロキサン分子に前記したような変性方法の2つ以上を行うこともできる。
前記変性シリコーンオイルは組成物成分との適度な相溶性があることが好ましい。特に、組成物中に必要に応じて配合される他の塗膜形成成分に対して反応性がある反応性シリコーンオイルを用いる場合には、本発明の組成物を硬化した硬化膜中に化学結合よって固定されるので、当該硬化膜の密着性阻害、汚染、劣化等の問題が起き難い。特に、蒸着工程での蒸着層との密着性向上には有効である。また、(メタ)アクリロイル変性シリコーン、ビニル変性シリコーン等の、光硬化性を有する官能基で変性されたシリコーンの場合は、本発明の組成物と架橋するため、硬化後の特性に優れる。
前記離型剤は1種類のみ或いは2種類以上を組み合わせて添加することができる。
離型剤を本発明の光インプリント用組成物に添加する場合、組成物全量中に0.001〜10質量%の割合で配合することが好ましく、0.01〜5質量%の範囲で添加することがさらに好ましい。離型剤の含有量が0.01〜5質量%の範囲内にあると、モールドと光インプリント用組成物層との剥離性向上効果が向上し、さらに組成物の塗工時のはじきによる塗膜面の面荒れの問題が生じたり、製品において基材自身や近接する層、例えば、蒸着層の密着性を阻害したり、転写時における皮膜破壊等(膜強度が弱くなりすぎる)が生じるのを抑制することができる。
本発明の組成物には、微細凹凸パターンを有する表面構造の耐熱性、強度、或いは、金属蒸着層との密着性を高めるために、有機金属カップリング剤を配合してもよい。また、有機金属カップリング剤は、熱硬化反応を促進させる効果も持つため有効である。前記有機金属カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、スズカップリング剤等の各種カップリング剤を使用できる。
本発明の組成物に用いることのできるシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;および、その他のシランカップリング剤として、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
前記チタンカップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられる。
前記ジルコニウムカップリング剤としては、例えば、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトラ−ブトキシジルコニウム、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等が挙げられる。
前記アルミニウムカップリング剤としては、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノsec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムsec−ブチレート、アルミニウムエチレート、エチルアセトアセテエートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトアセテート)等を挙げることができる。
前記有機金属カップリング剤は、本発明の光インプリント用組成物の固形分全量中に0.001〜10質量%の割合で任意に配合できる。有機金属カップリング剤の割合を0.001質量%以上とすることにより、耐熱性、強度、蒸着層との密着性の付与の向上についてより効果的な傾向にある。一方、有機金属カップリング剤の割合を10質量%以下とすることにより、組成物の安定性、成膜性の欠損を抑止できる傾向にあり好ましい。
本発明の光インプリント用組成物には、貯蔵安定性等を向上させるために、重合禁止剤を配合してもよい。前記重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール類;ベンゾキノン、ジフェニルベンゾキノン等のキノン類;フェノチアジン類;銅類等を用いることができる。重合禁止剤は、本発明の組成物の全量に対して任意に0.001〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
本発明の光インプリント用組成物には紫外線吸収剤を用いることもできる。前記紫外線吸収剤の市販品としては、Tinuvin P、234、320、326、327、328、213(以上、チバガイギー(株)製)、Sumisorb110、130、140、220、250、300、320、340、350、400(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。紫外線吸収剤は、光インプリント用組成物の全量に対して任意に0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
本発明の光インプリント用組成物には光安定剤を用いることもできる。前記光安定剤の市販品としては、Tinuvin 292、144、622LD(以上、チバガイギー(株)製)、サノールLS−770、765、292、2626、1114、744(以上、三共化成工業(株)製)等が挙げられる。光安定剤は組成物の全量に対し、0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
本発明の光インプリント用組成物には老化防止剤を用いることもできる。前記老化防止剤の市販品としては、Antigene W、S、P、3C、6C、RD−G、FR、AW(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられる。老化防止剤は組成物の全量に対し、0.01〜10質量%の割合で配合するのが好ましい。
本発明の光インプリント用組成物には基板との接着性や膜の柔軟性、硬度等を調整するために可塑剤を加えることが可能である。好ましい可塑剤の具体例としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジ(n−ブチル)アジペート、ジメチルスベレート、ジエチルスベレート、ジ(n−ブチル)スベレート等があり、可塑剤は組成物中の30質量%以下で任意に添加することができる。好ましくは20質量%以下で、より好ましくは10質量%以下である。可塑剤の添加効果を得るためには、0.1質量%以上が好ましい。
本発明の光インプリント用組成物には基板との接着性等を調整するために密着促進剤を添加してもよい。前記密着促進剤として、ベンズイミダゾール類やポリベンズイミダゾール類、低級ヒドロキシアルキル置換ピリジン誘導体、含窒素複素環化合物、ウレアまたはチオウレア、有機リン化合物、8−オキシキノリン、4−ヒドロキシプテリジン、1,10−フェナントロリン、2,2‘−ビピリジン誘導体、ベンゾトリアゾール類、有機リン化合物とフェニレンジアミン化合物、2−アミノ−1−フェニルエタノール、N−フェニルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン,N−エチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミンおよび誘導体、ベンゾチアゾール誘導体などを使用することができる。密着促進剤は、組成物中の好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。密着促進剤の添加は効果を得るためには、0.1質量%以上が好ましい。
本発明の組成物を硬化させる場合、必要に応じて熱重合開始剤も添加することができる。好ましい熱重合開始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物を挙げることができる。具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチル−パーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等を挙げることができる。熱重合開始剤は、組成物中の好ましくは8.0質量%以下、より好ましくは6.0質量%以下、さらに好ましくは4.0質量%以下である。熱重合開始剤の添加は効果を得るためには、3.0質量%以上が好ましい。
本発明の光インプリント用組成物は、パターン形状、感度等を調整する目的で、必要に応じて光塩基発生剤を添加してもよい。光塩基発生剤としては、例えば、2−ニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、トリフェニルメタノール、O−カルバモイルヒドロキシルアミド、O−カルバモイルオキシム、[[(2,6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサン1,6−ジアミン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン、ヘキサアンミンコバルト(III)トリス(トリフェニルメチルボレート)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2’−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン、2,6−ジメチル−3,5−ジアセチル−4−(2’,4’−ジニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン等が好ましいものとして挙げられる。
本発明の光インプリント用組成物には、塗膜の視認性を向上するなどの目的で、着色剤を任意に添加してもよい。着色剤は、UVインクジェット組成物、カラーフィルタ用組成物およびCCDイメージセンサ用組成物等で用いられている顔料や染料を本発明の目的を損なわない範囲で用いることができる。本発明で用いることができる顔料としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料を用いることができる。本発明で用いることができる顔料としては、例えば、特開平2008−105414号公報の段落番号0121に記載のものを好ましく採用することができる。着色剤は組成物の全量に対し、0.001〜2質量%の割合で配合するのが好ましい。
また、本発明の光インプリント用組成物では、機械的強度、柔軟性等を向上するなどの目的で、任意成分としてエラストマー粒子を添加してもよい。
本発明の組成物に任意成分として添加できるエラストマー粒子は、平均粒子サイズが好ましくは10nm〜700nm、より好ましくは30〜300nmである。例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/α−オレフィン系共重合体、エチレン/α−オレフィン/ポリエン共重合体、アクリルゴム、ブタジエン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ブタジエンブロック共重合体、スチレン/イソプレンブロック共重合体などのエラストマーの粒子である。またこれらエラストマー粒子を、メチルメタアクリレートポリマー、メチルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレート共重合体などで被覆したコア/シェル型の粒子を用いることができる。エラストマー粒子は架橋構造をとっていてもよい。
エラストマー粒子の市販品としては、例えば、レジナスボンドRKB(レジナス化成(株)製)、テクノMBS−61、MBS−69(以上、テクノポリマー(株)製)等を挙げることができる。
これらエラストマー粒子は単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。本発明の組成物におけるエラストマー成分の含有割合は、好ましくは1〜35質量%であり、より好ましくは2〜30質量%、特に好ましくは3〜20質量%である。
さらに本発明の光インプリント用組成物には、光ラジカル重合開始剤の他に、光増感剤を加えて、UV領域の波長を調整することもできる。本発明において用いることができる典型的な増感剤としては、クリベロ〔J.V.Crivello,Adv.in Polymer Sci,62,1(1984)〕に開示しているものが挙げられ、具体的には、ピレン、ペリレン、アクリジンオレンジ、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、ベンゾフラビン、N−ビニルカルバゾール、9,10−ジブトキシアントラセン、アントラキノン、クマリン、ケトクマリン、フェナントレン、カンファキノン、フェノチアジン誘導体などを挙げることができる。
本発明の組成物には、硬化収縮の抑制、熱安定性を向上するなどの目的で、塩基性化合物を任意に添加してもよい。塩基性化合物としては、アミンならびに、キノリンおよびキノリジンなど含窒素複素環化合物、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物などが挙げられる。これらの中でも、光重合成モノマーとの相溶性の面からアミンが好ましく、例えば、オクチルアミン、ナフチルアミン、キシレンジアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジメチルアニリン、キヌクリジン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンおよびトリエタノールアミンなどが挙げられる。
本発明の組成物には、光硬化性向上のために、連鎖移動剤を添加してもよい。前記連鎖移動剤としては、具体的には、4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)を挙げることができる。
なお、本発明の光インプリント用組成物は、調製時における水分量が好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.5質量%、さらに好ましくは1.0質量%以下である。調製時における水分量を2.0質量%以下とすることにより、本発明の組成物の保存性をより安定にすることができる。
また、本発明の光インプリント用組成物には溶剤を用いることもできる。前記溶剤の含有量は、全組成物中、3質量%以下であることが好ましい。すなわち本発明の組成物は、1官能およびまたは2官能の他の単量体を反応性希釈剤として含めることができるため、本発明の組成物の成分を溶解させるための有機溶剤は、必ずしも含有する必要がない。本発明の組成物では、有機溶剤の含有量は、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下であり、含有しないことが特に好ましい。このように、本発明の組成物は、必ずしも、有機溶剤を含むものではないが、反応性希釈剤では、溶解しない化合物などを、本発明の組成物として溶解させる場合や粘度を微調整する際など、任意に添加してもよい。本発明の組成物に好ましく使用できる有機溶剤の種類としては、光インプリント用組成物やフォトレジストで一般的に用いられている溶剤であり、本発明で用いる化合物を溶解および均一分散させるものであればよく、かつこれらの成分と反応しないものであれば特に限定されない。
前記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソフチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類等のエステル類などが挙げられる。
さらに、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテート等の高沸点溶剤を添加することもできる。これらは1種を単独使用してもよく、2種類以上を併用しても構わない。
これらの中でも、メトキシプロピレングリコールアセテート、2−ヒドロキシプロピン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノンなどが特に好ましい。
本発明の光インプリント用組成物は、表面張力が、18〜30mN/mの範囲にあることが好ましく、20〜28mN/mの範囲にあることがより好ましい。このような範囲とすることにより、表面平滑性を向上させるという効果が得られる。
なお、本発明の光インプリント用組成物は、調製時における水分量が好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.5質量%、さらに好ましくは1.0質量%以下である。調製時における水分量を2.0質量%以下とすることにより、本発明の組成物の保存性をより安定にすることができる。
[硬化物の製造方法]
次に、本発明の光インプリント用組成物を用いた硬化物(特に、微細凹凸パターン)の製造方法について説明する。本発明の光インプリント用組成物を基板または支持体(基材)上に適用してパターン形成層を形成する工程と、雰囲気を減圧する工程と、前記パターン形成層表面にモールドを押圧する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程と、を経て本発明の組成物を硬化することで、微細な凹凸パターンを形成することができる。特に本発明においては、硬化物の硬化度を向上させるために、さらに、光照射後にパターン形成層を加熱する工程を含むことが好ましい。即ち、本発明の光インプリント用組成物は、光および熱によって硬化させることが好ましい。
本発明の硬化物の製造方法によって得られた硬化物は、パターン精密度、硬化性、光透過性に優れ、特に、液晶カラーフィルタの保護膜、スペーサー、その他の液晶表示装置用部材として好適に用いることができる。
具体的には、基材(基板または支持体)上に少なくとも本発明の組成物からなるパターン形成層を適用し、必要に応じて乾燥させて本発明の組成物からなる層(パターン形成層)を形成してパターン受容体(基材上にパターン形成層が設けられたもの)を作製し、当該パターン受容体のパターン形成層表面にモールドを圧接し、モールドパターンを転写する加工を行い、微細凹凸パターン形成層を光照射および加熱により硬化させる。光照射および加熱は複数回に渡って行ってもよい。本発明のパターン形成方法(硬化物の製造方法)による光インプリントリソグラフィは、積層化や多重パターニングもでき、通常の熱インプリントと組み合わせて用いることもできる。
なお、本発明の光インプリント用組成物の応用として、基板または、支持体上に本発明の組成物を適用し、該組成物からなる層を露光、硬化、必要に応じて乾燥(ベーク)させることにより、オーバーコート層や絶縁膜などの永久膜を作製することもできる。
液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜(構造部材用のレジスト)においては、ディスプレイの動作を阻害しないようにするため、レジスト中の金属あるいは有機物のイオン性不純物の混入を極力避けることが望ましく、その濃度としては、1000ppm以下、望ましくは100ppm以下である。
以下において、本発明の光インプリント用組成物を用いた硬化物の製造方法(パターン形成方法(パターン転写方法))について具体的に述べる。
本発明の硬化物の製造方法においては、まず、本発明の組成物を基材上に適用してパターン形成層を形成する。
本発明の光インプリント用組成物を基材上に適用する際の方法としては、一般によく知られた塗布方法、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート方法、スリットスキャン法などにより、塗布することにより形成することができる。また、本発明の組成物からなるパターン形成層の膜厚は、使用する用途によって異なるが、0.05μm〜30μm程度である。また、本発明の組成物を、多重塗布により塗布してもよい。尚、基材と本発明の組成物からなるパターン形成層との間には、例えば平坦化層等の他の有機層などを形成してもよい。これにより、パターン形成層と基板とが直接接しないことから、基板に対するごみの付着や基板の損傷等を防止することができる。
本発明の組成物を塗布するための基板または支持体は、石英、ガラス、光学フィルム、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、紙、SOG、ポリエステルフイルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、TFTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プラスチック基板、ITOや金属などの導電性基材、絶縁性基材、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの半導体作製基板など特に制約されない。基板の形状は、板状でも良いし、ロール状でもよい。
本発明の硬化物の製造方法においては、パターン形成層にモールドを圧着する前に、パターンを形成する周辺環境(雰囲気)を、減圧雰囲気に保持する。具体的には、真空度0.1〜5.0Torrが好ましく、0.2〜2.0Torrがより好ましい。これにより、気泡の抱きこみによる転写不良や、気泡に含まれる酸素による硬化不良を抑えることができる。
次いで、パターン形成層にパターンを転写するために、パターン形成層表面にモールドを(押圧)押接する。これにより、モールドの押圧表面にあらかじめ形成された微細なパターンをパターン形成層に転写することができる。
本発明の光インプリント用組成物を用いた光インプリントリソグラフィは、モールド材および/または基板の少なくとも一方に、光透過性の材料を選択する。本発明に適用される光インプリントリソグラフィでは、基材の上に本発明の光インプリント用組成物を塗布してパターン形成層を形成し、この表面に光透過性のモールドを押圧し、モールドの裏面から光を照射し、前記パターン形成層を硬化させる。また、光透過性基材上に光インプリント用組成物を塗布し、モールドを押し当て、基材の裏面から光を照射し、光インプリント用組成物を硬化させることもできる。
前記光照射は、モールドを付着させた状態で行ってもよいし、モールド剥離後に行ってもよいが、本発明では、モールドを密着させた状態で行うのが好ましい。
本発明で用いることのできるモールドは、転写されるべきパターンを有するモールドが使われる。前記モールド上のパターンは、例えば、フォトリソグラフィや電子線描画法等によって、所望する加工精度に応じてパターンが形成できるが、本発明では、モールドパターン形成方法は特に制限されない。
本発明において用いられる光透過性モールド材は、特に限定されないが、所定の強度、耐久性を有するものであればよい。具体的には、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が例示される。
本発明の透明基板を用いた場合で使われる非光透過型モールド材としては、特に限定されないが、所定の強度を有するものであればよい。具体的には、セラミック材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr、Feなどの金属基板、SiC、シリコーン、窒化シリコーン、ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモルファスシリコーンなどの基板などが例示され、特に制約されない。また、モールドの形状も特に制約されるものではなく、板状モールド、ロール状モールドのどちらでもよい。ロール状モールドは、特に転写の連続生産性が必要な場合に適用される。
本発明の硬化物の製造方法で用いられるモールドは、光インプリント用組成物とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコーン系やフッソ系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec Eガスクロマトグラフィ−1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。
本発明の組成物を用いて光インプリントリソグラフィを行う場合、本発明の硬化物の製造方法では、通常、モールド圧力を10気圧以下で行うのが好ましい。モールド圧力を10気圧以下とすることによって、モールドや基板が変形しにくくパターン精度が向上する傾向にある。また、加圧が低いため装置を縮小できる傾向にある点からも好ましい。モールド圧力は、モールド凸部の光インプリント用組成物の残膜が少なくなる範囲で、モールド転写の均一性が確保できる領域を選択することが好ましい。
本発明の硬化物の製造方法において、前記パターン形成層に光を照射する工程における光照射の照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、光インプリント用組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適宜決定される。
また、本発明に適用される光インプリントリソグラフィにおいて、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと光インプリント用組成物との密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。また、本発明の硬化物の製造方法中、光照射時における好ましい真空度は、10−1Paから常圧の範囲である。
本発明の光インプリント用組成物を硬化させるために用いられる光は特に限定されず、例えば、高エネルギー電離放射線、近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波長の光または放射線が挙げられる。高エネルギー電離放射線源としては、例えば、コッククロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器、リニヤーアクセレーター、ベータトロン、サイクロトロン等の加速器によって加速された電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使用されるが、その他に放射性同位元素や原子炉等から放射されるγ線、X線、α線、中性子線、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線源としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。放射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれる。また、LED、半導体レーザー光、あるいは248nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマレーザーなどの半導体の微細加工で用いられているレーザー光も本発明に好適に用いることができる。これらの光は、モノクロ光を用いてもよいし、複数の波長の異なる光(ミックス光)でもよい。
露光に際しては、露光照度を1mW/cm〜50mW/cmの範囲にすることが望ましい。1mW/cm以上とすることにより、露光時間を短縮することができるため生産性が向上し、50mW/cm以下とすることにより、副反応が生じることによる永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向にあり好ましい。露光量は5mJ/cm〜1000mJ/cmの範囲にすることが望ましい。5mJ/cm以上であると、露光マージンが狭くなり、光硬化が不十分となりモールドへの未反応物の付着などの問題が発生するのを防止できる。また。露光量が1000mJ/cm以下であると組成物の分解による永久膜の劣化を抑制することができる。
さらに、露光に際しては、酸素によるラジカル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴンなどの不活性ガスを流して、酸素濃度を100mg/L未満に制御してもよい。
本発明の硬化物の製造方法においては、光照射によりパターン形成層を硬化させた後、硬化させたパターンに熱を加えてさらに硬化させる工程(ポストベーク工程)を含むのが好ましい。尚、加熱は、光照射後のパターン形成層からモールドを剥離する前後のいずれに行ってもよいが、モールドの剥離後にパターン形成層を加熱するほうが好ましい。光照射後に本発明の組成物を加熱硬化させる熱としては、150〜280℃が好ましく、200〜250℃がより好ましい。また、熱を付与する時間としては、5〜60分間が好ましく、15〜45分間がさらに好ましい。
本発明において、光インプリントリソグラフィにおける光照射は、硬化に必要な照射量よりも十分大きければよい。硬化に必要な照射量は、光インプリントリソグラフィ用光インプリント用組成物の不飽和結合の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて決定される。
また、本発明に適用される光インプリントリソグラフィにおいては、光照射の際の基板温度は、通常、室温で行われるが、反応性を高めるために加熱をしながら光照射してもよい。光照射の前段階として、真空状態にしておくと、気泡混入防止、酸素混入による反応性低下の抑制、モールドと光インプリントリソグラフィ用光インプリント用組成物の密着性向上に効果があるため、真空状態で光照射してもよい。本発明において、好ましい真空度は、10−1Paから常圧の範囲で行われる。
本発明の光インプリント用組成物は、上記各成分を混合した後、例えば、孔径0.05μm〜5.0μmのフィルターで濾過することによって溶液として調製することができる。光インプリント用組成物の混合・溶解は、通常、0℃〜100℃の範囲で行われる。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数回繰り返してもよい。また、濾過した液を再濾過することもできる。濾過に使用する材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂などのものが使用できるが特に限定されない。
[硬化物]
上述のように本発明の硬化物の製造方法によって形成された本発明の硬化物は、液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる永久膜(構造部材用のレジスト)やエッチングレジストとして使用することができる。また、前記永久膜は、製造後にガロン瓶やコート瓶などの容器にボトリングし、輸送、保管されるが、この場合に、劣化を防ぐ目的で、容器内を不活性なチッソ、またはアルゴンなどで置換しておいてもよい。また、輸送、保管に際しては、常温でもよいが、より永久膜の変質を防ぐため、−20℃から0℃の範囲に温度制御してもよい。勿論、反応が進行しないレベルで遮光することが好ましい。
本発明の硬化物の弾性回復率は、液晶表示装置用部材として好適に用いる観点から、70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることが特に好ましい。
[液晶表示装置用部材]
また、本発明の光インプリント用組成物は、半導体集積回路、記録材料、液晶表示装置用部材として適用することができ、その中でも液晶表示装置用部材であることが好ましく、フラットパネルディスプレイなどのエッチングレジストとして適用することがより好ましい。
本発明のインプリント用組成物をエッチングレジストとして利用する場合には、まず、基材として例えばSiO2等の薄膜が形成されたシリコンウエハ等を用い、基材上に本発明の硬化物の製造方法によってナノオーダーの微細なパターンを形成する。その後、ウェットエッチングの場合にはフッ化水素等、ドライエッチングの場合にはCF4等のエッチングガスを用いてエッチングすることにより、基材上に所望のパターンを形成することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
(光インプリント用組成物の調製)
後述する表に記載の組成のとおり、カテゴリ1〜5のいずれかに属する光重合性単量体、光重合開始剤(表では「開始剤」と略記)、界面活性剤(表では「W剤」と略記)を配合して実施例および比較例の光インプリント用組成物を調製した。尚、表における単位は質量%である。
また、比較例26として特開2008−238416号公報の比較例1を、比較例27として、特開2007−186570号公報の実施例1を再現した。
後述する表に記載の光重合性単量体について、ガスクロマトグラフィ保持時間および粘度を測定した。ガスクロマトグラフィ保持時間は、下記方法に従って測定し、粘度は、特開平2008−105414号公報の段落番号0166に記載の方法に従って測定した。また、1,7−ヘプタンジオールジアクリレートは、下記の合成方法に従って合成した。
(ガスクロマトグラフィ保持時間測定法)
<ガスクロマトグラフィ装置>島津製作所製 ガスクロマトグラフィ−14B
<使用カラム> 長さ2.1m、径が5φ×2.6φのガラスカラム
<カラム充填剤>Silicone SE-30 Uniport B
<サンプル> サンプルは、アセトンで100倍に希釈し、光重合性単量体0.1gを秤量し、メスフラスコを使って10mLにメスアップして、調整した。
<サンプル注入量> 2μL
<昇温プログラム> 100℃で5分間保持後、10℃/分で15分間昇温し、250℃で5分間保持した。
(1,7−ヘプタンジオールジアクリレートの合成方法)
1,7−ヘプタンジオール(13.2g)、トリエチルアミン(22g)、アセトン(100ml)の混合溶液に、10℃冷却下、アクリル酸クロライド(20g)を滴下した。アルコールの消失を薄層クロマトグラフィを用いて確認後、酢酸エチル(200ml)、水(200ml)を添加し、有機層を抽出した。有機層を乾燥、濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製することにより、1,7−ヘプタンジオールジアクリレート(25g)を得た。
1H-NMR(300MHz、CDCl3):δ1.2-1.5(m, 6H), 1.7(m, 4H), 4.2(t, 4H), 5.7(d, 2H), 6.1(dd, 2H), 6.4(d, 2H)
光重合開始剤は、イルガキュア369(チバ・スペシャルティケミカルズ製)を、界面活性剤は、メガファックF780F(大日本インキ化学製)を、それぞれ用いた。
(工程汚染)
各光インプリント用組成物を膜厚3.0μmとなるようにガラス基板上にスピンコートし、1mmの間隔をあけて対向基板を保持した状態で、減圧チャンバー内で0.2Torrで30秒間保持し、該対向基板への付着物の有無を、下記に従って評価した。結果を後述する表に示した。
5:付着物なし
4:ごくわずかに付着物がある
3:わずかに付着物がある
2:ある程度付着物がある
1:多量の付着物がある
(インプリント性)
レジストに転写されたパターンがモールドの形状をどの程度再現できているかを評価した。具体的には、各光インプリント用組成物について、膜厚3.0μmとなるようにガラス基板上にスピンコートした。スピンコートした塗布基膜をORC社製の高圧水銀灯(ランプパワー2000mW/cm)を光源とするインプリント装置にセットし、モールドを接近させた状態で、減圧雰囲気下(真空度0.5Torr)で10分間保持し、脱気を行った。モールド加圧力0.8kN、露光中の真空度は10Torr(約1.33×10Pa)の条件で、モールドとして、10μmのライン/スペースパターンを有し、溝深さが4.0μmのポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング(株)製の「SILPOT184」を80℃60分で硬化させたもの)を材質とするものを用いて押圧し、さらに、モールドの表面から240mJ/cmの条件で露光した。露光後、モールドを離し、レジストパターンを得た。さらに、得られたレジストパターンをオーブンで230℃、30分間加熱して完全に硬化させた。転写後のパターン形状を走査型電子顕微鏡および光学顕微鏡にて観察し、パターン形状を以下の基準に従って評価した。3以上が実用レベルである。
5:モールド形状の転写率95%以上
4:モールド形状の転写率90%以上95%未満
3:モールド形状の転写率80%以上90%未満
2:モールド形状の転写率70%以上80%未満
1:モールド形状の転写率70%未満
(透明性)
各光インプリント用組成物を膜厚3.0μmとなるようにガラス基板上にスピンコートし、モールドを圧着せず、窒素雰囲気下で、10mW、300mJ/cmの条件で露光した。その後、オーブンで230℃、30分間加熱して硬化させた。オーブンでベークした後の透過率を測定し、膜の耐熱性について評価した。透過率については、代表値として波長400nmでの透過率で評価した。
5:230℃、30分ベーク後の400nm透過率が90%以上
4:230℃、30分ベーク後の400nm透過率が80%以上90%未満
3:230℃、30分ベーク後の400nm透過率が60%以上80%未満
2:230℃、30分ベーク後の400nm透過率が40%以上60%未満
1:230℃、30分ベーク後の400nm透過率が40%未満
(弾性回復率)
弾性回復率について評価した。各光インプリント用組成物を膜厚3.0μmとなるようにガラス基板上にスピンコートし、減圧雰囲気下でモールドを圧着し、窒素雰囲気下で10mW、200mJで露光した。その後オーブンで230℃、30分間加熱して硬化させた膜を、20μmx30vx4μmの柱形状として、島津製作所製DUH−W201にて弾性回復率を測定した。以下の基準に従って評価した。
5:弾性回復率70%以上
4:弾性回復率60%以上70%未満
3:弾性回復率50%以上60%未満
2:弾性回復率40%以上50%未満
1:弾性回復率40%未満
下記表から明らかなとおり、本発明の組成物は優れたパターン精度を示すことがわかった。さらに、一部の組成物については、弾性回復率にも優れているため、液晶表示装置(LCD)のパネル用スペーサー等の用途に用いる場合も、好ましく採用することができる。
Figure 2010280845
Figure 2010280845
Figure 2010280845

Claims (14)

  1. 光重合性単量体と光重合開始剤を含む光インプリント用組成物であって、光重合性単量体が下記方法により測定したガスクロマトグラフィ保持時間が8分未満である光重合性単量体Aと、下記方法により測定したガスクロマトグラフィ保持時間が15分以上である光重合性単量体Bのみからなり、かつ窒素原子を含有する光重合性単量体の含量が、組成物中10質量%以下であることを特徴とする組成物。
    ガスクロマトグラフィ保持時間測定法:
    <使用カラム> 長さ2.1m、径が5φ×2.6φのガラスカラム
    <カラム充填剤> シリカゲル
    <サンプル> アセトンで100倍に希釈したものを用いる
    <サンプル注入量> 2μL
    <昇温プログラム> 100℃で5分間保持後、10℃/分で15分間昇温し、250℃で5分間保持する
  2. 前記光重合性単量体Bとして、前記保持時間が20分未満の光重合性単量体のみを含む請求項1に記載の光ナノインプリント用組成物。
  3. 前記光重合性単量体Aとして、前記保持時間が2分以上の光重合性単量体のみを含む、請求項1または2に記載の光インプリント用組成物。
  4. 前記光重合性単量体は、3官能以上のモノマーを30質量%以上含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
  5. 前記光重合性単量体は、3官能以上のモノマーを30〜70質量%含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
  6. 前記光重合性単量体Aと前記光重合性単量体Bの含量の重量比が、10:90〜90:10である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
  7. 前記光重合性単量体Aとして、前記保持時間が2分以上の光重合性単量体のみを含み、前記光重合性単量体Bとして、前記保持時間が20分未満の光重合性単量体のみを含む請求項4〜6のいずれか1項に記載の光ナノインプリント用組成物。
  8. 窒素原子を含有する光重合性単量体の含量が、組成物中、5質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ナノインプリント用組成物。
  9. 前記光重合性単量体が、(メタ)アクリレートである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ナノインプリント用組成物。
  10. さらに、界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
  11. さらに、酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物を用いることを特徴とする硬化物の形成方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の光インプリント用組成物を基材上に適用してパターン形成層を形成する工程と、雰囲気を減圧する工程と、前記パターン形成層表面にモールドを押圧する工程と、前記パターン形成層に光を照射する工程と、を含むことを特徴とする硬化物の製造方法。
  14. さらに、光が照射された前記パターン形成層を加熱する工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の硬化物の製造方法。
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