JP2010273644A - 防塵防虫用ネット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】防塵防虫用ネット10は、比較的小さな網目を有する基本網20と比較的大きな網目を有する粘着網30とによって構成される。粘着網30を構成する糸状体は発泡樹脂で形成され、当該糸状体には凸部が形成される。基本網20と粘着網30のうち粘着網30のみに糊が塗布され、粘着網30を構成する糸状体の凸部の頂点部分において粘着網30と基本網20とが糊によって互いに接着される。
【選択図】図2
Description
前記第2の網の太さは、前記第1の網の太さよりも大きく、
前記第1の網と前記第2の網とは、前記第2の網のみに塗布された接着剤によって互いに貼り合わせられていることを特徴とする。
前記第2の網を構成する複数の糸状体は、発泡樹脂で形成されていることを特徴とする。
前記第2の網を構成する複数の糸状体について、少なくとも前記第1の網と対峙する側には、所定の間隔で凸部が形成され、
前記第1の網を構成する糸状体と前記第2の網を構成する糸状体とが前記凸部において前記接着剤によって接着されていることを特徴とする。
前記第2の網を複数枚備え、
それぞれの第2の網の網目が互いに縦方向および横方向に所定の距離だけずれた状態となるように、前記複数枚の第2の網が貼り合わせられていることを特徴とする。
前記接着剤は、溶剤型接着剤であることを特徴とする。
前記第2の網に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記接着剤塗布工程で前記第2の網に塗布された接着剤によって前記第1の網と前記第2の網とを互いに貼り合わせる貼り合わせ工程と
を含み、
前記接着剤塗布工程では、前記第2の網のうち各時点において接着剤が塗布されるべき領域である塗布対象領域が当該各時点において接着剤に浸されている状態で、前記塗布対象領域が前記第2の網の両面側に配置された押圧手段によって押圧されることを特徴とする。
図1は、本発明の一実施形態に係る防塵防虫用ネット10の概略構成を示す斜視図である。この防塵防虫用ネット10は、比較的小さな網目を有する網(以下、「基本網」という。)20と、比較的大きな網目を有する網(以下、「粘着網」という。)30とによって構成されている。それら基本網20と粘着網30のうち粘着網30のみに糊(接着剤)が塗布されており、その糊によって基本網20と粘着網30とが互いに貼り合わせられている。すなわち、図2に示すように、比較的小さな網目を有する基本網20と比較的大きな網目を有する粘着網30とが用意され、粘着網30のみに糊付けが施された後、基本網20と粘着網30とを貼り合わせることにより防塵防虫用ネット10が作製される。
次に、本実施形態における防塵防虫用ネット10の製造方法について説明する。図11は、本実施形態における防塵防虫用ネット10を製造する手順を示すフローチャートである。まず、基本網20の作製(ステップS10)と粘着網30の作製(ステップS12)とが行われる。すなわち、樹脂糸を用いて図3に示したような基本網20が作製され、発泡性の樹脂を用いて図5に示したような粘着網30が作製される。
以上のように、本実施形態によれば、防塵防虫用ネット10は比較的小さな網目を有する基本網20と比較的大きな網目を有する粘着網30とによって構成され、それら双方の網のうち粘着網30のみに糊が塗布されている。このため、防塵防虫用ネット10を構成する網全体に糊を塗布する構成と比較して、必要な糊の量を顕著に少なくすることができる。また、時間の経過に伴って糊の粘着力が低下することや塵埃や虫等の多量の異物が糊に付着することが考えられるが、本実施形態によれば、基本網20については継続的に使用して、粘着網30のみを取り替えることが可能である。このため、防塵防虫用ネット10全体としての耐用期間が長くなり、全体としてのコスト低減や廃棄物量の低減が実現される。
上記実施形態においては防塵防虫用ネット10は1枚の基本網20と1枚の粘着網30とによって構成されていたが、本発明はこれに限定されず、1枚の基本網20と複数枚の粘着網30とによって防塵防虫用ネット10が構成されていても良い。これについて以下に説明する。
上記実施形態においては、基本網20の網目の一辺の長さは4ミリメートル,基本網20の網目の太さは0.1ミリメートル,粘着網30の網目の一辺の長さは20ミリメートル,粘着網30の網目の太さは1ミリメートルとなっているが、本発明はこれに限定されない。但し、通気性が充分に確保されるよう、基本網20の網目の一辺の長さは2〜6ミリメートルの範囲内,基本網20の網目の太さは0.1〜0.3ミリメートルの範囲内,粘着網30の網目の一辺の長さは10〜30ミリメートルの範囲内,粘着網30の網目の太さは0.5〜1.5ミリメートルの範囲内とされることが好ましい。また、基本網20および粘着網30の双方について、各網目の一辺の長さをL,各網目の太さをDとしたときに、L/Dの値が15を超えることが好ましい。
最後に、本発明と従来技術との相違点、当該相違点に基づく本発明の有利な効果について説明する。特開2007−6722号公報あるいは特開2004−314008号公報に記載の防塵防虫用ネットには、本発明に係る防塵防虫用ネットと同様、粘着剤(接着剤)が塗布されている。しかしながら、それら従来技術における防塵防虫用ネットはいずれも1枚の網によって構成されている。このため、粘着剤の粘着力の低下や多量の塵埃や虫等の粘着剤への付着によって防塵防虫用ネットの防塵防虫効果が低下したときには、ネット全体の取り替えが必要となる。従って、高コストとなるとともに廃棄物の量が大きくなり、環境面からも好ましくない。
20…基本網
30…粘着網
33…凸部
34…凹部
40…糊付装置
41〜44…ローラー
49…糊
201…(基本網の)縦糸
202…(基本網の)横糸
301…(粘着網の)縦糸
302…(粘着網の)横糸
La…基本網の網目の一辺の長さ
Lb…粘着網の網目の一辺の長さ
Claims (6)
- 複数の糸状体が網目を形成するように格子状に配置された第1の網と、前記第1の網よりも網目の面積が大きくなるように複数の糸状体が格子状に配置された第2の網とからなる防塵防虫用ネットであって、
前記第2の網の太さは、前記第1の網の太さよりも大きく、
前記第1の網と前記第2の網とは、前記第2の網のみに塗布された接着剤によって互いに貼り合わせられていることを特徴とする、防塵防虫用ネット。 - 前記第2の網を構成する複数の糸状体は、発泡樹脂で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の防塵防虫用ネット。
- 前記第2の網を構成する複数の糸状体について、少なくとも前記第1の網と対峙する側には、所定の間隔で凸部が形成され、
前記第1の網を構成する糸状体と前記第2の網を構成する糸状体とが前記凸部において前記接着剤によって接着されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の防塵防虫用ネット。 - 前記第2の網を複数枚備え、
それぞれの第2の網の網目が互いに縦方向および横方向に所定の距離だけずれた状態となるように、前記複数枚の第2の網が貼り合わせられていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の防塵防虫用ネット。 - 前記接着剤は、溶剤型接着剤であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の防塵防虫用ネット。
- 複数の糸状体が網目を形成するように格子状に配置された第1の網と、前記第1の網よりも網目の面積が大きくなるように複数の糸状体が格子状に配置された第2の網とからなる防塵防虫用ネットの製造方法であって、
前記第2の網に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記接着剤塗布工程で前記第2の網に塗布された接着剤によって前記第1の網と前記第2の網とを互いに貼り合わせる貼り合わせ工程と
を含み、
前記接着剤塗布工程では、前記第2の網のうち各時点において接着剤が塗布されるべき領域である塗布対象領域が当該各時点において接着剤に浸されている状態で、前記塗布対象領域が前記第2の網の両面側に配置された押圧手段によって押圧されることを特徴とする、製造方法。
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