JP2010246853A - 染毛色のシミュレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】徐染タイプの染毛料を用いて、染毛を繰り返すことにより徐々に髪色を変える場合に、染毛回数によって変わる髪色をシミュレーションする。
【解決手段】染毛料ごとに、サンプル毛髪について染毛回数と該染毛回数における髪色の明度又は輝度との関係(以下、染着性関係という)を取得し、一方、被験者の毛髪画像を取得し、その毛髪画像の被写体たる毛髪に複数回の染毛を同一の染毛料で行った場合の任意の染毛回数の髪色の明度又は輝度を前記染着性関係に基づいて取得し、その髪色のパラメータに基づいて被験者の毛髪画像における髪色を変更することにより被験者の該染毛回数の毛髪シミュレーション画像を作成し、表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、染毛を繰り返すことにより髪色を徐々に変化させる徐染タイプの染毛料を用いた場合の染毛色のシミュレーション方法及びシステムに関する。
白髪を目立たなくするため、あるいはファッションの手段として毛髪を所望の色に変えるため、染毛料が使用されており、染毛料によって髪色がどのように変化するのかをシミュレーションする方法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
一方、他人に気づかれることなく徐々に白髪を目立たなくする場合のように、髪色は変えたいが、その急激な変化は望まない染毛料のユーザーには、染毛を繰り返すことにより徐々に髪色が変わる所謂徐染タイプの染毛料が推奨される(特許文献3)。
しかしながら、徐染タイプの染毛料の場合、ユーザーは、髪色が染毛回数に応じて単純に変化するものではない(例えば、髪色が染毛回数の一次関数としては変化しない)と感じるため、ユーザーは、染毛を繰り返すことにより、髪色がどのように変わっていくかという予想がつきにくく、さらに、染毛を何回繰り返すことで所望の髪色になるのもわからない。
このため、徐染タイプの染毛料では、ユーザーが希望する髪色になる前に染毛の繰り返しが断念される場合がある。
特許3459400号 特開2008−3724号公報 特開2003−55175号公報
本発明は、徐染タイプの染毛料を用いて、染毛を繰り返すことにより徐々に髪色を変える場合に、染毛回数によって変わる髪色をシミュレーションできるようにすることを目的とする。
本発明者は、染毛を繰り返し行う場合の髪色の明度又は輝度が、1)染毛前の髪色の明度又は輝度、2)染毛回数、3)染毛料により定まる係数、に依存する関数で表すことができ、その関数を用いて任意の染毛回数における髪色をシミュレーションできることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、染毛料ごとに、サンプル染毛について染毛回数と該染毛回数における髪色の明度又は輝度との関係(以下、染着性関係という)を取得し、一方、被験者の毛髪画像を取得し、その毛髪画像の被写体たる毛髪に複数回の染毛を同一の染毛料で行った場合の任意の染毛回数の髪色の明度又は輝度を前記染着性関係に基づいて取得し、取得した明度又は輝度に基づいて被験者の毛髪画像における髪色を変更することにより被験者の該染毛回数の毛髪シミュレーション画像を作成し、表示する染毛色のシミュレーション方法を提供する。
また、本発明は、毛髪画像の取得手段、演算手段及びディスプレイを備え、
演算手段が、毛髪画像、及び染毛料ごとにサンプル毛髪について染着性関係を記憶する機能、
演算手段が取得した毛髪画像の被写体たる毛髪に複数回の染毛を同一の染毛料で行った場合の任意の染毛回数における髪色の明度又は輝度を、前記染着性関係に基づいて算出する機能、
算出した髪色の明度又は輝度に基づいて、演算手段が取得した毛髪画像における髪色を変更することにより該染毛回数の毛髪シミュレーション画像を作成する機能、及び
毛髪シミュレーション画像をディスプレイに出力する機能を有する染毛色のシミュレーションシステムを提供する。
本発明によれば、徐染タイプの染毛料を用いて染毛を繰り返すことにより徐々に髪色を変化させる場合の、任意の染毛回数における髪色を、被験者の毛髪画像でシミュレーションすることができる。
したがって、徐染タイプの染毛料のユーザーが、自分の髪色の変化に見通しを持つことが可能となり、所期の髪色になる前に染毛の繰り返しを断念するという事態を防止することができる。
また、徐染タイプの染毛料の使用により、髪色は当初徐々に変化するが、ある段階で急激に変化するところ、本発明によれば、髪色が変化していく様子をシミュレーション画像によって一覧することができる。したがって、ユーザーは、髪色の印象が、当初、徐々に変化するが、ある染毛回数を境界として急激に非段階的に変化することを、染毛料の使用開始前から認識できる。したがって、印象が急激に非段階的に変化する染毛回数を目標として染毛の繰り返しを持続することができる。また、染毛料のアドバイザーは、推奨する染毛料について、印象が急激に非段階的に変化する染毛回数の毛髪シミュレーション画像をユーザーに提示してユーザーの染毛意欲を高めることができる。
染毛色のシミュレーション方法の一実施例の流れ図である。 染毛色のシミュレーションシステム10の一例のブロック図である。 白髪と黒髪それぞれの染毛回数と明度との関係図である。 染毛回数の異なる複数の毛髪シミュレーション画像の一覧表示である。
以下、図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。
本発明において、染毛料とは、例えば1)半永久染毛料(例えばヘアマニキュア、カラーリンス等)、2)メラニン前駆体を成分とした、空気酸化式染毛料等の徐染タイプの染毛料(以下単に染毛料)(特開2006−160670号公報等)を指す。
図1は、染毛を繰り返すことにより髪色を徐々に変化させる徐染タイプの染毛料を用いた場合の染毛色のシミュレーション方法の一実施例の流れ図であり、図2は、その染毛色のシミュレーション方法を実施する染毛色のシミュレーションシステム10のブロック図である。
このシステム10は、撮像装置1、パソコン本体2、ディスプレイ3からなっており、パソコン本体2には、必要に応じて、イメージスキャナ4、プリンタ5等が接続されている。
撮像装置1は、このシステムを利用してシミュレーション画像を形成する被験者の毛髪画像を撮る画像取得手段として設けられており、市販のカラーデジタルカメラを使用することができる。なお、本発明において、毛髪画像とは、毛髪を含む顔及び/又は頭部の画像をいう。
パソコン本体2は、(a)パソコン本体2に取り込んだ毛髪画像や、染毛料ごとに後述のサンプル毛髪についての染毛回数と該染毛回数における髪色の明度又は輝度の関係である染着性関係等を記憶する機能、
(b)パソコン本体2に取り込んだ毛髪画像中の髪領域を、エッジ検索又は同一色の領域の抽出等により自動で認識する領域認識機能、
(c)認識した髪領域の髪色を測定する機能、
(d)パソコン本体2に取り込んだ毛髪画像の被写体たる被験者の毛髪に複数回の染毛を同一の染毛料で行った場合の任意の染毛回数における髪色の明度又は輝度を、前記サンプル毛髪の染着性関係に基づいて算出する機能、
(e)パソコン本体2に取り込んだ被験者の毛髪画像の髪色を、算出した前記被験者の髪色の明度又は輝度に基づいて画像処理計算によって変更することにより、該染毛回数の毛髪シミュレーション画像を作成する機能、
(f)毛髪シミュレーション画像をディスプレイに出力する機能、
を有する。
ここで、髪色の明度又は輝度としては、1)HSV色空間の明度V、2)YCbCrの輝度Y、3)HLSの輝度L等を適宜使用することができる。以下、簡単のため、明度又は輝度を、明度と略する。
サンプル毛髪の染着性関係は、白髪と黒髪では染毛による色の変化の程度が大きく異なるので、白髪及び黒髪のそれぞれについて取得しておくことが好ましく、例えば、次式IW,IB
Wn=αWexp(βWn) (式IW
Bn=αBexp(βBn) (式IB
(式中、VWn:n回染毛後のサンプル毛髪の白髪のHSV色空間の明度
Bn:n回染毛後のサンプル毛髪の黒髪のHSV色空間の明度
αW:染毛前のサンプル毛髪の白髪のHSV色空間の明度
(図3AのY切片に相当)
αB:染毛前のサンプル毛髪の黒髪のHSV色空間の明度
(図3BのY切片に相当)
βW:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
βB:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
n:染毛回数 )
を取得する。
この式IW,IBは、
(i)染毛を繰り返すことによる髪色の明度の変化は、白髪、黒髪のそれぞれにおいて指数関数的に変化する、
(ii) 前記αW及びαBの値は、サンプル毛髪によって変化するが、βW、βBの値は異なったサンプル毛髪間でもほぼ一定の値を示し、染毛料及び染毛時間によって変化する、
との本発明者の知見に基づき、髪色の明度の変化を表す関数として、本発明者が見出したものである。
式IW,IB中の係数αW、αB、βW及びβBは、サンプル毛髪の白髪、黒髪ごとに、また、染毛料ごとに、染毛を繰り返し、染毛前のサンプル毛髪の白髪、黒髪の明度、及び当該染毛回数におけるサンプル毛髪の白髪、黒髪の明度を測定し、最小二乗法などで回帰分析することにより得ることができる。
本実施例のシミュレーション方法においては、上述のようにサンプル毛髪の染着性関係を取得しておくと共に、パソコン本体2に被験者の毛髪画像を取り込み、パソコン本体2が有する領域認識機能で髪領域を自動認識し、髪領域の明度をイメージ解析ソフト(例えば、アドビシステム社製フォトショップ等)で計測し、白髪率を算出しておくことが好ましい。なお、本発明において、髪領域の認識は、本システム10のオペレータが目視で検出する手動認識によってもよい。
被験者の毛髪画像における髪領域の明度の計測では、好ましくは、髪領域内の最高明度Vmax及び最低明度Vminを検出し、それらの値を記録すると共に、髪領域全体の平均明度Vavgを記録する。ここで、最高明度Vmaxの値は、白髪の明度に相当し、最低明度Vminの値は黒髪の明度に相当する。
最高明度Vmax及び最低明度Vminの検出に際しては、個々のピクセルの明度を比較して検出しても良く、計算時間の短縮化の観点から、隣接するn×nピクセルの塊の平均明度を比較し、その最高明度と最低明度を検出してもよい。この場合、nの数値の好ましい範囲は、1〜3である。かかる範囲であると、個々のピクセルの明度を比較して検出する場合と比較して、平均化の影響でVmaxやVminが大きく異なることが少ない。ここで、平均とは相加平均をさす。なお、検出精度を高める点からは、個々のピクセルの明度を比較することが好ましい。
こうして被験者の毛髪画像中の髪領域の最高明度Vmax、最低明度Vmin及び平均明度Vavgを得た後、これらを用いて、次式IIにより髪領域の白髪率を算出することが好ましい。
白髪率=(Vavg−Vmin)/(Vmax−Vmin) (式II)
(式中、Vavg:被験者の毛髪画像における髪領域の平均明度
min:被験者の毛髪画像における髪領域の最低明度
max:被験者の毛髪画像における髪領域の最高明度 )
一方、パソコン本体2に取り込んだ被験者の毛髪画像のその被写体たる毛髪に複数回の染毛を同一の染毛料で行った場合の任意の染毛回数nの白髪、黒髪のそれぞれの明度として、明度VWnP、VBnPを前述の式Iw,IBから算出する。
次に、こうして算出したn回染毛後の被験者の白髪の明度VWnPと黒髪の明度VBnPを用いて被験者の毛髪画像の髪色を変更し、染毛回数nの毛髪シミュレーション画像を作成する。
より具体的には、n回染毛後の被験者の白髪の明度VwnPと黒髪の明度VBnPと白髪率とを用いて、n回染毛後の被験者の髪領域平均の明度VnPを次式IIIで算出する。
nP=VWnP×白髪率+VBnP×(1−白髪率)
=Vmaxexp(βwn)×白髪率+Vminexp(βBn)×(1−白髪率) 式(III)
(式中、VnP:n回染毛後の被験者の髪領域平均の明度
WnP:n回染毛後の被験者の白髪の明度
BnP:n回染毛後の被験者の黒髪の明度
βW:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
βB:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
n:染毛回数 )
ここで、白髪率は染毛回数によらず一定であるため、前述の式IIで算出される白髪率を使用する。
そして、この明度VnPを用いて、例えば、以下のステップにより、染毛回数nの被験者の毛髪シミュレーション画像を得る。
ステップ1:被験者の毛髪画像における髪領域中、明度がVavg〜Vmaxの範囲のピクセルは白髪であると仮定し、それらの明度をexp(βwn)だけ減少させる。一方、被験者の毛髪画像における髪領域中、明度がVmin〜Vavgの範囲のピクセルは黒髪であると仮定し、それらの明度をexp(βBn)だけ減少させ、得られた全ピクセルの明度相加平均値Vを求める。
ステップ2:上記ステップ1の結果得られた全ピクセルの明度相加平均値Vを式IIIで算出されたVnPと比較し、V=VnPとなるように全ピクセルの明度値を一様に(一定比率で)減少または増加させ(通常、この減少または増加の幅は微少である)、V=VnPとなったときの各ピクセルの明度を加色後明度値V´として設定する。
ステップ3:ピクセル毎に加色前の明度と上記ステップ2で設定した加色後明度値V´との差分に相当するヘアカラーの加色操作を全ピクセルについて行う。
ここで、加色操作は次の手順で行う。
(1)各ピクセルに対し、加色前の髪色に染毛料の色を所定の合成比率で合成する。
(2)合成後の髪色の明度Vmixと上記ステップ2で設定した加色後明度値V´を比較する。
(3)Vmix>V´の場合は合成比率を上げ、Vmix<V´の場合は合成比率を下げて再合成したVmixをV´と再比較する。
(4)Vmix=V´となるまで(3)を繰返す。この場合、VmixがV´に収束するように、合成比率の上げ幅又は下げ幅は繰り返しの度に狭めていく。
加色操作における色の合成や明度の比較は、より具体的には、例えば髪色と染毛料の色の合成はRGB値で行い、合成後の髪色のRGB値をHSV値に換算して合成後の髪色の明度Vmixを算出すればよい。
本発明においては、こうして得られる被験者の毛髪シミュレーション画像について、染毛回数が異なる複数の画像を一覧できるように同時にディスプレイ3に表示することが好ましい。その場合、図4に示すように、髪領域の拡大図を適宜付加してもよい。
また、毛髪シミュレーション画像の表示態様としては、このシステム10を使用するユーザーあるいはオペレータといった実施者が選択した特定の染毛回数の毛髪シミュレーション画像や、染毛前の被験者の毛髪画像を、個別に、あるいは並置して見比べられるようにしてもよい。
さらに、必要により、ディスプレイ3における画像表示をプリンタ5で印刷表示してもよい。
このように染毛前の被験者の毛髪画像や毛髪シミュレーション画像を表示することにより、染毛回数が増えるにしたがって髪色が段階的に変化していく様子がわかり、さらに、髪色の印象は、ある染毛回数で急激に非段階的に変化することもわかる。
したがって、徐染タイプの染毛料のユーザーは、染毛を繰り返すことによる髪色の変化について見通しをもつことができ、何回の染毛で所望の髪色になるのかもわかる。よって、他人に気づかれることなく徐々に白髪を目立たなくし、所望の髪色に染毛するという当初の目的を達成することが可能となる。
また、染毛料のアドバイザーは、店頭その他で、毛髪シミュレーション画像の一覧をユーザーに示すことで、徐染タイプの染毛料の効果の説明が容易となる。加えて、染毛ごとの髪色の変化の程度や、最終的に目的とする髪色等について、個々のユーザーの希望に沿って染毛料を推奨する場合に、最適な染毛料を選択することが容易となる。したがって、本発明の染毛色のシミュレーション方法は、徐染タイプの染毛料の推奨方法としても有用となる。
本発明の方法及びシステムは種々の態様をとることができる。例えば、被験者の毛髪画像のパソコン本体2への取り込みを撮像装置1によらず、イメージスキャナ4で被験者の顔写真等をスキャンすることにより行ってもよく、インターネット等の通信回線を通して行ってもよい。
また、毛髪シミュレーション画像の表示は、ユーザーが通信回線を利用して自らのパソコンで本システムにアクセスすることにより、ユーザーのパソコンに接続されたディスプレイでなされるようにしてもよい。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
1.サンプル毛髪を用いた染着性関係の取得
(1) サンプル毛髪として、市販の白髪、黒髪の毛髪束(トレス)3本ずつを使用し、これらの画像を一定撮影条件(解像度:1936×1296ピクセル)下でデジタルカメラ(商品名:D40X、ニコン社製)により撮影し、イメージ解析ソフト(アドビシステム社製フォトショップ)により各毛髪束のHSV色空間の明度Vを計測した。
(2) 染毛料として、特開2006−160670に記載のメラニン前駆体を成分とした空気酸化式染毛料を使用し、白髪または黒髪の各毛髪束を、それぞれ、重量比20倍量の染毛料に浸漬し、25℃で5分間放置し、洗浄(30秒間水洗→15秒間シャンプー→15秒間水洗)し、ドライヤーで乾燥した。
(3) 乾燥後、白髪または黒髪の各毛髪束を上記(1)と同一条件下でデジタルカメラにより撮影し、イメージ解析ソフトにより毛髪束のHSV色空間の明度Vを計測した。
(4) 明度Vの計測後、白髪または黒髪の各毛髪束に対して、上記(2)および(3)の操作をさらに4回繰り返し、5回染毛後までの毛髪束の明度Vを計測し、各染毛回ごとに白髪と黒髪について、3本ずつの毛髪束の平均値を求めた。これらの結果を図3に示す。
(5) 図3の結果を回帰分析することにより、染着性関係として次式を得た。
n回染毛後の白髪の明度VWn=98.6exp(-0.185n) (式I'W
n回染毛後の黒髪の明度VBn=8.1exp(-0.0278n) (式I'B
なお、本実施例では、デジタル画像に対し、イメージ解析ソフトを用いてHSV空間の明度Vを求めたが、毛髪画像の毛髪領域を色差計などの測色機(例えば、コニカミノルタ社製色彩色差計CR−400)により測色し、得られたXYZ表色系データをRGB表色系データに変換し、さらにHSV色空間データに変換し、明度Vを算出してもよい。
2.被験者の毛髪画像の取得
男性被験者の毛髪画像を、上記1と同様にしてデジタルカメラで撮り、そのHSV空間の明度をイメージ解析ソフトで測定し、平均明度Vavg=138、最低明度Vmin=21、最高明度Vmax=253を得た。
3.被験者の毛髪画像における染毛色のシミュレーション
(1) 染毛回数nの場合の被験者の染毛色画像における平均明度
2で撮ったデジタル画像をパソコン本体に取り込み、次式II
白髪率=(Vavg−Vmin)/(Vmax−Vmin) (式II)
から白髪率を算出し、白髪率=0.504を得た。
この白髪率と、1(5)で得た染着性関係とから、被験者が1(2)の空気酸化式染毛料で染毛をn回繰り返した場合の被験者の毛髪画像における毛髪領域の平均明度VnPを求める次式III’を得た。
nP=VWnP×白髪率+VBnP×(1−白髪率)
=Vmax exp(βwn)×白髪率+Vmin exp(βBn)×(1−白髪率)
=253×exp(-0.185×n)×0.504+21×exp(-0.0278×n)×(1−0.504)
式(III’)
この式から染毛回数1回でV1P=116
染毛回数3回でV3P=83
染毛回数5回でV5P=60を得た。
(2) 染毛回数nの被験者の染毛色画像の形成
前記「2. 被験者の毛髪画像の取得」で写真を撮った男性被験者の1回染毛後の毛髪画像を前記「1.サンプル毛髪を用いた染着性関係の取得」と同様にしてデジタルカメラで撮り、そのHSV空間の明度を前記イメージ解析ソフトで測定したところ、平均明度Vavg=115であり、加色操作後のシミュレーション画像の平均明度=116と略等しかった。
そこで、パソコンに取り込んだ被験者の毛髪画像中の毛髪領域において、明度が平均明度Vavg=138以上のピクセルでは、明度がそのexp(-0.185n)倍(ここで、n=1)となり、明度が平均明度Vavg=138未満のピクセルでは、明度がそのexp(-0.0278n)倍(ここで、n=1)となるように、加色操作を前述の手順に従って行った。
こうして図4の染毛1回の画像を得た。
同様にしてn=3,5とすることにより、図4の染毛3回、染毛5回の画像を得た。
本発明は、徐染タイプの染毛料の効果の説明ツール、販売促進ツール等として使用することができる。
1 撮像装置
2 パソコン本体
3 ディスプレイ
4 イメージスキャナ
5 プリンタ

Claims (11)

  1. 染毛料ごとに、サンプル毛髪について染毛回数と該染毛回数における髪色の明度又は輝度との関係(以下、染着性関係という)を取得し、一方、被験者の毛髪画像を取得し、その毛髪画像の被写体たる毛髪に複数回の染毛を同一の染毛料で行った場合の任意の染毛回数の髪色の明度又は輝度を前記染着性関係に基づいて取得し、取得した明度又は輝度に基づいて被験者の毛髪画像における髪色を変更することにより被験者の該染毛回数の毛髪シミュレーション画像を作成し、表示する染毛色のシミュレーション方法。
  2. サンプル毛髪として、白髪と黒髪を使用し、白髪と黒髪のそれぞれについて染着性関係を取得し、被験者の毛髪画像の髪領域の全ピクセルの明度又は輝度の平均値が、前記染着性関係に基づいて取得した所定の染毛回数の明度又は輝度を有するように、被験者の毛髪画像の髪領域に、当該染毛料の色を加色する請求項1記載の染毛色のシミュレーション方法。
  3. 染毛回数の異なる複数の毛髪シミュレーション画像を同時に表示する請求項1又は2記載の染毛色のシミュレーション方法。
  4. 染毛色のシミュレーション方法の実施者が選択した、被験者の毛髪画像及び/又は任意の染毛回数の毛髪シミュレーション画像を個別に又は並置して表示する請求項1〜3のいずれかに記載の染毛色のシミュレーション方法。
  5. 染着性関係として、白髪及び黒髪のそれぞれについて、次式IW,IB
    Wn=αWexp(βWn) (式IW
    Bn=αBexp(βBn) (式IB
    (式中、VWn:n回染毛後のサンプル毛髪の白髪の明度又は輝度
    Bn:n回染毛後のサンプル毛髪の黒髪の明度又は輝度
    αW:染毛前のサンプル毛髪の白髪の明度又は輝度
    αB:染毛前のサンプル毛髪の黒髪の明度又は輝度
    βW:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
    βB:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
    n:染毛回数 )
    を取得し、白髪率を、次式II
    白髪率=(Vavg−Vmin)/(Vmax−Vmin) (式II)
    (式中、Vavg:被験者の毛髪画像における髪領域の平均の明度又は輝度
    min:被験者の毛髪画像における髪領域の最低の明度又は輝度
    max:被験者の毛髪画像における髪領域の最高の明度又は輝度 )
    で算出する場合に、n回染毛後の被験者の髪領域平均の明度又は輝度VnPを次式III
    nP=VWnP×白髪率+VBnP×(1−白髪率)
    =Vmax exp(βwn)×白髪率+Vmin exp(βBn)×(1−白髪率) 式(III)
    (式中、VnP:n回染毛後の被験者の髪領域平均の明度又は輝度
    WnP:n回染毛後の被験者の白髪の明度又は輝度
    BnP:n回染毛後の被験者の黒髪の明度又は輝度
    min:被験者の毛髪画像における髪領域の最低の明度又は輝度
    max:被験者の毛髪画像における髪領域の最高の明度又は輝度
    βW:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
    βB:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
    n:染毛回数 )
    で算出する請求項2記載の染毛色のシミュレーション方法。
  6. 髪色の明度又は輝度としてHSV色空間の明度を使用する請求項1〜5のいずれかに記載の染毛色のシミュレーション方法。
  7. 被験者の染毛前の白髪率を、被験者の毛髪画像を取り込んだ演算装置で自動算出する請求項5又は6記載の染毛色のシミュレーション方法。
  8. 毛髪画像の取得手段、演算手段及びディスプレイを備え、
    演算手段が、毛髪画像、及び染毛料ごとにサンプル毛髪についての染毛回数と該染毛回数における髪色の明度又は輝度との関係(以下、染着性関係という)を記憶する機能、
    演算手段が取得した毛髪画像の被写体たる毛髪に複数回の染毛を同一の染毛料で行った場合の任意の染毛回数における髪色の明度又は輝度を、前記染着性関係に基づいて算出する機能、
    算出した髪色の明度又は輝度に基づいて、演算手段が取得した毛髪画像にける髪色を変更することにより該染毛回数の毛髪シミュレーション画像を作成する機能、及び
    毛髪シミュレーション画像をディスプレイに出力する機能を有する染毛色のシミュレーションシステム。
  9. 演算装置が、染毛回数の異なる複数の毛髪シミュレーション画像を、ディスプレイに同時に出力する請求項8記載の染毛色のシミュレーションシステム。
  10. 演算手段が、染着性関係として、白髪及び黒髪のそれぞれについて、次式IW,IB
    Wn=αWexp(βWn) (式IW
    Bn=αBexp(βBn) (式IB
    (式中、VWn:n回染毛後のサンプル毛髪の白髪のHSV色空間の明度
    Bn:n回染毛後のサンプル毛髪の黒髪のHSV色空間の明度
    αW:染毛前のサンプル毛髪の白髪の明度又は輝度
    αB:染毛前のサンプル毛髪の黒髪の明度又は輝度
    βW:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
    βB:染毛料及び染毛時間によってかわる係数、但し染毛時間は各回で同じ
    n:染毛回数 )
    を記憶し、白髪率を、次式II
    白髪率=(Vavg−Vmin)/(Vmax−Vmin) (式II)
    (式中、Vavg:被験者の毛髪画像における髪領域の平均の明度又は輝度
    min:被験者の毛髪画像における髪領域の最低の明度又は輝度
    max:被験者の毛髪画像における髪領域の最高の明度又は輝度 )
    で算出する場合に、n回染毛後の被験者の髪領域平均の明度又は輝度VnPを次式III
    nP=VWnP×白髪率+VBnP×(1−白髪率)
    =Vmax exp(βwn)×白髪率+Vmin exp(βBn)×(1−白髪率) 式(III)
    (式中、VnP:n回染毛後の被験者の髪領域平均の明度又は輝度
    WnP:n回染毛後の被験者の白髪の明度又は輝度
    BnP:n回染毛後の被験者の黒髪の明度又は輝度
    min:被験者の毛髪画像における髪領域の最低の明度又は輝度
    max:被験者の毛髪画像における髪領域の最高の明度又は輝度
    βW:染毛料によってかわる係数
    βB:染毛料によってかわる係数
    n:染毛回数 )
    で算出する請求項8又は9記載の染毛色のシミュレーションシステム。
  11. 演算装置が、入力された毛髪画像から白髪率を自動算出する機能を有する請求項10記載の染毛色のシミュレーションシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017519193A (ja) * 2014-04-27 2017-07-13 コロライト エルティーディー.ColoRight Ltd. 毛髪を分析するための、及び/又はヘアカラー処理の結果を予測するための装置及び方法
CN111340818A (zh) * 2018-12-19 2020-06-26 北京京东尚科信息技术有限公司 染发效果图生成方法、装置和计算机可读存储介质

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