JP2010238439A - 燃料電池モジュールおよびその運転方法 - Google Patents

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基樹 佐藤
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直也 村上
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Abstract

【課題】起動・発電・停止時に、最適な水気化器を使用することにより、発電時に上記燃料電池スタックを発電効率が良好である温度に維持するとともに、燃料電池モジュールを小型化することが可能な燃料電池モジュールおよびその運転方法を提供するものである。
【解決手段】少なくとも缶体4の側面に位置する断熱材2の内部に、供給された水から水蒸気を生成するモジュール内水気化器24を設けるとともに、缶体4外から供給された水をモジュール内水気化器24に導く第2の水配管27、およびモジュール内水気化器24で生成された水蒸気を改質器6、7に導く第2の水蒸気供給管30を配し、且つ起動時および停止時に、第1の水配管25を介して水気化器8、9のみに水を供給し、発電時に、第1の水配管25および第2の水配管27を介して水気化器8、9、24に水を供給するとともに、第2の水配管27への水の供給量を第1の水気化器25への水の供給量よりも多くなるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、缶体内に発電セルとセパレータからなる単セルを複数積層した燃料電池スタックと、水気化器と、改質器とを配してなる燃料電池モジュールおよびその運転方法に関するものである。
従来の燃料電池モジュールとして、断熱材を設けた箱形の缶体の内部に、燃料電池スタックと、改質器と、後段水気化器と、バーナ等の燃焼器を収容するとともに、缶体に設けられた排出口に、排ガス水気化器を配設したものが知られている。
ここで、燃料電池スタックは、固体電解質層の両面に燃料極層(アノード)と空気極層(カソード)を配置してなる発電セルとセパレータを交互に複数積層したものであり、上記燃料極層と空気極層とに各々燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することにより発電反応を生させて、所定の電力を得るものである。
一方、後段水気化器および排ガス水気化器は、燃焼器からの熱、燃料電池スタックの排熱および缶体内の熱を吸熱することにより、缶体外から供給された水を気化して、改質器の改質反応に必要な水蒸気を生成するものである。
他方、改質器は、改質反応を行なう炭化水素用改質触媒を充填したものであり、燃料電池スタックからの排熱および缶体内の熱を吸熱することにより、各々上記水気化器から供給された水蒸気および缶体外から供給された都市ガスなどの炭化水素ガスから、燃料電池スタックの発電反応に必要な燃料ガスを生成するものである。
ところで、近年、燃料電池モジュールは、缶体内に単位体積辺りの出力密度を高めた高出力型のものが採用されつつある。
この種の燃料電池モジュールは、出力密度を高めると、燃料電池スタックからの排熱量が増加することから、発電反応の際に生成される高温の排ガスを排気口から排気する排熱方法のみでは、缶体内の熱量が増加して、缶体内が熱過多になる傾向にあり、缶体内を燃料電池スタックの発電効率が良好となる温度に維持するのが困難になるという問題点があった。
また、上記断熱材は、缶体内が熱過多になると、熱伝導性の低い素材が用いられているとはいえ、完全に熱伝導を遮ることができず、僅かながら缶体内の熱をモジュール外部へ放熱してしまう。そして、缶体内の熱量が増加するに伴い、モジュール外部への放熱量もともに増加するために、上記断熱材が缶体内の熱と燃料電池モジュール外とを充分に断熱することができなくなる。このため、断熱材の厚さを増加させる必要があり、この結果、燃料電池モジュールが大型化してしまうという問題点があった。
そこで、上記問題点を解決すべく、本発明者等は、下記特許文献1において、燃料電池スタックに供給する空気の流量を大幅に増加することにより、上記燃料電池スタック自体の温度を最適化する酸化剤ガスの供給方法を提案した。
特開2008−226704号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明にあっては、空気の流量を増加させるために、ブロアやモータなどの補機のサイズを大型化する必要があり、これら補機を含めた燃料電池システムの大型化に繋がるという問題点があった。
本発明は、従来技術の問題点を解決すべくなされたもので、缶体内の温度を上記燃料電池スタックの発電効率が良好となる温度に維持することが可能であるとともに、燃料電池モジュールを小型化することが可能な燃料電池モジュールおよびその運転方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の燃料電池モジュールは、内缶体と、該内缶体を断熱材を介して覆う外缶体により構成された箱形の缶体の内部に、発電セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することにより発電反応が生じる燃料電池スタックと、供給された水から水蒸気が生成する第1の水気化器と、供給された上記水蒸気および炭化水素ガスから上記燃料ガスを生成する改質器と、上記第1の水気化器を加熱する燃焼器とが設けられ、且つ上記缶体に設けられた排ガスを排出する排出口に、供給された水から水蒸気を生成する第2の水気化器が設けられるとともに、缶体外から供給された水を上記第2の水気化器を介して第1の水気化器に導く第1の水配管、および第1の水気化器から上記第1及び第2で生成された水蒸気を上記改質器に導く第1の水蒸気供給管を配した燃料電池モジュールにおいて、少なくとも上記缶体の側面に位置する上記断熱材の内部であって、上記内缶体近傍に、供給された水から水蒸気を生成する第3の水気化器を設けるとともに、缶体外から供給された水を上記第3の水気化器に導く第2の水配管、および第3の水気化器で生成された水蒸気を上記改質器に導く第2の水蒸気供給管を配した特徴とするものである。
そして、請求項2に記載の燃料電池モジュールの運転方法は、起動時および停止時に、上記第1の水配管を介して第1及び第2の水気化器のみに水を供給し、且つ発電時に、第1の水配管および第2の水配管を介して第1、第2および第3の水気化器に水を供給するとともに、上記第2の水配管への水の供給量を上記第1の水配管への供給量よりも多くなるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の燃料電池モジュールの運転方法は、停止時に、上記第1の水配管のみに水を供給し、該水を順次上記缶体外に排出する排ガスの予熱を吸熱して昇温した第2の水気化器および上記缶体内の予熱を吸熱して昇温した上記第1の水気化器に供給して該水蒸気を生成させ、次いで、当該水蒸気および炭化水素ガスを上記缶体内の予熱を吸熱して昇温した改質器に供給して燃料ガスを生成させた後に、該燃料ガスを上記燃料電池スタックの発電セルに供給する特徴とするものである。
請求項1に記載の燃料電池モジュールによれば、少なくとも上記缶体の側面に位置する上記断熱材の内部であって、上記内缶体近傍に、供給された水から水蒸気を生成する第3の水気化器を設けるとともに、缶体外から供給された水を上記第3の水気化器に導く第2の水配管、および第3の水気化器で生成された水蒸気を上記改質器に導く第2の水蒸気供給管を配しているために、上記第3の水気化器が断熱材の熱を吸熱して断熱材の温度を低減させる。これにより、断熱材の厚さを従来の断熱材の厚さより薄く形成しても、充分に缶体内の熱を断熱することが可能となるため、缶体を小型化することが可能となり、この結果、燃料電池モジュールを小型化することが可能になる。
さらに、缶体内が熱過多の傾向にある高出力型の燃料電池モジュールにおいても、上記第3の水気化器が断熱材の熱を吸収して、断熱材の温度を低減させることから、缶体内の温度が熱過多になることを防止して、缶体内の温度を燃料電池スタックの発電効率が良好となる温度に維持することが可能となる。
また、上記第3の水気化器は、直接缶体内の熱を吸熱するのではなく、上記断熱材を介して間接的に缶体内の熱を吸熱しているために、過剰に缶体内の熱を吸収することを防止することが可能であり、確実に燃料電池モジュールを熱自立した状態に維持することが可能になる。
そして、請求項2に記載の燃料電池モジュールの運転方法によれば、起動時および停止時に、上記第1の水配管を介して第1及び第2の水気化器のみに水を供給し、且つ発電時に、第1の水配管および第2の水配管を介して第1、第2および第3の水気化器に水を供給するとともに、上記第2の水配管への水の供給量を上記第1の水配管への水の供給量よりも多くなるようにしているために、起動時に、上記第3の水気化器が断熱材を介して缶体内の熱を吸熱することがなく、缶体内を効率良く昇温することが可能となる。また、発電時に、上記第3の水気化器が熱過多状態にある缶体内の熱を吸熱して、缶体内の温度を燃料電池スタックの発電効率が良好となる温度に維持することが可能となる。そして、停止時に、上記第3の水気化器が缶体内の熱を吸熱することがなく、缶体内の温度が急激に低下することを防止することが可能となる。
また、請求項3に記載の燃料電池モジュールの運転方法によれば、停止時に、上記第1の水配管を介して第1及び第2の水気化器のみに水を供給しているために、第3の水気化器が断熱材を介して缶体内の熱を吸熱ことがなくなる。これにより、急激に缶体内の温度を低下させてしまうことを防止することが可能となり、上記燃料電池スタックの発電セル掛かる熱応力を低減することができるために、上記発電セルの破損を防止することが可能である。
また、燃料電池スタックが発電を停止しても、改質器が改質反応を停止する温度に到達するまで、長時間発電セルに燃料ガスを供給することができ、発電セルの構成要素の一つである燃料極層を還元状態に保つこと可能となり、この結果、燃料極層の酸化を防止することが可能である。
本発明に係る燃料電池モジュールの一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A線視断面図である。 図1のB−B線視断面図である。 図2のII部を示す拡大断面図である。
以下、図1〜図4に基づいて本発明に係る燃料電池モジュールの実施形態を説明する。
先ず、本実施形態の燃料電池モジュールは、図1〜図3に示すように、内缶体1と、内缶体1を断熱材2を介して覆う外缶体3とにより構成された箱形の缶体4の断熱材2の内部であって内缶体1近傍に配設されたモジュール内水気化器(第3の水気化器)24と、缶体4の内部中央に収容された複数(図では4機)の燃料電池スタック5、改質器6、後段改質器7、後段水気化器(第1の水気化器)8および燃焼器10と、缶体4の底部に配設された排気口11に配設された排ガス水気化器9(第2の水気化器)と、缶体4を介して配管された第1の水配管25および第2の水配管27と、缶体4外に配設された水ポンプ26および水ポンプ28により概略構成されている。
ここで、燃料電池スタック5は、図4に示すように、固体電解質層12の両面に燃料極層(アノード)13と空気極層(カソード)14を配置してなる発電セル15の外側に、各々燃料極集電体16と空気極集電体17を配置し、これらの集電体16、17の外側にセパレータ18を配置した単セル19を縦方向に複数積層したものである。
なお、燃料電池スタック5の発電セル15は、外周部にガス漏れ防止シールを設けないシールレス構造に形成されている。
この固体電解質層12は、酸化物イオンの移動媒体であると同時に、燃料ガスと空気を直接接触させないための隔壁としても機能するので、ガス不透過性の緻密な構造となっている。この固体電解質層12は、酸化物イオン伝導性が高く、空気極層14側の酸化性雰囲気から燃料極層13側の還元性雰囲気までの条件下において化学的に安定で、熱衝撃に強い材料から構成する必要があり、かかる要件を満たす材料として、イットリアを添加した安定化ジルコニア(YSZ)によって構成されている。
また、電極である燃料極層13と空気極層14は、いずれも電子伝導性の高い材料から構成する必要がある。このため、この燃料極層13の材料は、Ni、Coなどの金属、或いはNi−YSZ、Co−YSZなどのサーメット等で構成され、また、空気極層14の材料は、700℃前後の高温の酸化性雰囲気中で化学的に安定でなければならないため、電子伝導性を有するLaMnO3もしくはLaCoO3、または、これらのLaの一部をSr、Ca等に置換した固溶体(LSM、LSC,SSC等)によって構成されている。
さらに、燃料極集電体16は、ニッケル基合金等のスポンジ状の多孔質焼結体によって構成され、空気極集電体17は、銀基合金等の同じくスポンジ状の多孔質焼結体によって構成されている。スポンジ状多孔質焼結体は、集電機能、ガス透過機能、均一ガス拡散機能、クッション機能、熱膨脹差吸収機能等を兼ね備えるので、多機能の集電体材料として適している。
一方、セパレータ18は、ステンレス等の金属材料により構成されている。なお、700℃以上の低温、中温作動において、殆ど電気抵抗が増加せず、良好な伝導性を維持する銀めっきを成膜したセパレータ18を使用することが好ましい。
また、セパレータ18は、発電セル15間を電気接続すると共に、この発電セル15に対してガスを供給する機能を有するもので、燃料ガスである水素をセパレータ18の外周部から導入して燃料ガス通路20を介してセパレータ18の燃料極層13に対向する面から吐出させる燃料ガス吐出孔21と、酸化剤ガスである空気をセパレータ18の外周部から導入して酸化剤ガス通路を22介してセパレータ18の空気極層14に対向する面から吐出させる酸化剤ガス吐出孔23とが形成されている。
そして、発電セル15とセパレータ18からなる単セル19が複数積層され、積層方向の最上部側および最下部側にフランジを配して、ボルトで締め付けられることにより燃料電池スタック5が構成されている。
一方、水ポンプ26の吐出側には、第1の水配管25の一端部が接続されている。
そして、第1の水配管25の他端部は、順次、排ガス水気化器9および後段水気化器8に導入されている。
他方、水ポンプ28の吐出側には、第2の水配管27の一端部が接続されている。
そして、第2の水配管27の他端部は、モジュール内水気化器24の入口側に接続されている。
また、後段水気化器8、排ガス水気化器9およびモジュール内水気化器24には、水を効率良く気化させるための熱伝導性の良好なビーズが充填されている。そして、後段水気化器8の出口側に第1の水蒸気供給管29の一端部が接続されるとともに、モジュール内水気化器24の出口側に第2の水蒸気供給管30の一端部が接続されている。
また、第1および第2の水蒸気供給管29、30の他端部が、集合管となって、改質器6に炭化水素ガスを供給する炭化水素ガス供給管31に接続されている。
そして、炭化水素ガス供給管31の他端部は、順次改質器6および後段改質器7に接続されている。
この改質器6および後段改質器7には、炭化水素用のNi(ニッケル)系、或いはRu(ルテニウム)系の改質触媒が充填されており、その後段改質器7の出口側が燃料ガス供給管32を介してセパレータ18の燃料ガス通路20の入口側に接続されている。
また、缶体4内には、缶体4の外部から燃料電池スタック5の空気極層14へと空気を供給する酸化剤ガス供給管(図示せず)が設けられており、この酸化剤ガス供給管が、セパレータ18の酸化剤ガス通路22の入口側に接続されている。
次に上記燃料電池モジュールの運転方法について説明する。
(起動時)
まず、燃焼器10を起動して、後段水気化器8および後段改質器7を加熱するとともに、缶体4内を昇温する。
そして、水ポンプ26のみを起動して、第1の水配管25のみに水を供給し、当該水を排ガス水気化器9を介して燃焼器10によって加熱された後段水気化器8に供給して水蒸気を生成させる。
次いで、当該水蒸気を第1の水蒸気供給管29に供給するとともに、炭化水素ガス(例えば都市ガス)を炭化水素ガス供給管31に各々供給して、当該水蒸気および炭化水素ガスの混合ガスを、改質器6を介して燃焼器10からの熱を吸熱して昇温した後段改質器7に供給して燃料ガスを生成させる。
なお、燃焼器により缶体4内全体が水の気化温度以上に上昇すると、排ガス水気化器9においても水蒸気が生成される。
次いで、後段改質器7で得られた燃料ガスを、燃料ガス供給管32から燃料ガス通路20、燃料ガス吐出孔21および燃料極集電体16を介して、燃料ガスを缶体4内の熱により所定温度(600〜800℃)まで昇温された燃料電池スタック5の燃料極層13に供給し、且つ酸化剤ガスを、酸化剤ガス供給管(図示せず)から酸化剤ガス通路22、酸化剤ガス吐出孔23および空気極集電体17を介して空気極層14に供給することにより、燃料電池スタック5が発電を開始する。
以上の構成からなる燃料電池モジュールの起動時の運転方法によれば、水を第1の水配管25を介して後段水気化器8および排ガス水気化器9のみに供給しているために、モジュール内水気化器24が断熱材2を介して缶体4内の熱を吸熱することがなくなり、燃焼器10により缶体4内を効率的に昇温することが可能となる。これにより、起動後早期段階で、第1の水配管25に供給された水が、後段水気化器8および排ガス水気化器9により水蒸気となり、該水蒸気が後段改質器7に送られて燃料ガスが生成されることから、当該燃料ガスを起動後早期段階で燃料電池スタック5に供給することが可能となる。この結果、燃料電池スタック5の起動時間を短縮することが可能になる。
(発電時)
次に、上記燃料電池モジュールの発電時の運転方法について説明する。
上記工程により燃料電池スタック5が発電を開始したら、水ポンプ26および水ポンプ28により、第1の水配管25および第2の水配管27に水を供給する。そして、この際、第2の水配管27への水の供給量を第1の水配管25への水の供給量よりも多くなるように調整する。これにより、当該水が缶体4内の熱を吸熱して昇温した後段水気化器8、および排ガスの熱を吸熱して昇温した排ガス水気化器9、並びに断熱材2の熱を吸熱して昇温したモジュール内水気化器24に供給されて高温の水蒸気が生成される。
次いで、当該水蒸気を第1の水蒸気供給管29に供給するとともに、第2の水蒸気供給管30供給し、さらに炭化水素ガスを炭化水素ガス供給管31に供給し、当該水蒸気および炭化水素ガスを燃料電池スタック5の排熱を吸熱して昇温した改質器6および缶体4内の熱を吸熱して昇温した後段改質器7に供給して燃料ガスを生成させる。
その後、改質器6および後段改質器7で得られた燃料ガスを、燃料ガス供給管32から燃料ガス通路20、燃料ガス吐出孔21および燃料極集電体16を介して燃料ガスを缶体4内の熱により所定温度まで昇温された燃料電池スタック5の燃料極層13に供給し、且つ酸化剤ガスを、酸化剤ガス供給管(図示せず)から酸化剤ガス通路22、酸化剤ガス吐出孔23および空気極集電体17を介して供給する。
以上の構成からなる燃料電池モジュールの発電時の運転方法によれば、第2水配管27への水の供給量を第1の水配管25への水の供給量よりも多くなるように調整して、第1の水配管25および第2の水配管27を介して後段水気化器8、排ガス水気化器9およびモジュール内水気化器24に水を供給しているために、熱過多の傾向にある高出力型の燃料電池モジュールにおいても、モジュール内水気化器24が断熱材2を介して缶体4内の熱を吸熱して缶体4内の温度が低減することから、缶体4内の温度を燃料電池スタック5の発電効率が良好となる温度に維持することが可能になる。
また、第2の水配管27に供給された水がモジュール内水気化器24により確実に高温の水蒸気となり、当該水蒸気が改質器6および後段改質器7に供給されることにより確実に水素リッチな燃料ガスを燃料電池スタック5の発電セル15に供給することが可能になる。これにより、燃料電池スタック5の燃料極層13に炭素が析出することにより生じる抵抗過電圧の上昇を抑制することが可能となり、この結果、燃料電池スタック5の発電性能の低下を防止することが可能となる。
さらに、第1の水配管25を介して後段水気化器8および排ガス水気化器9にも、第2の水配管27より水の供給量が少ないものの、水が供給されているために、モジュール内水気化器24が断熱材2を介して缶体4内の熱を過剰に吸熱することを防止することが可能である。これにより、缶体4内の温度をより確実に燃料電池スタック5の発電効率が良好となる温度に維持することが可能である。
一方、以上の構成からなる燃料電池モジュールは、発電時に、モジュール内水気化器24が断熱材2の熱を吸熱して断熱材2の温度を低減させる。これにより、断熱材2の厚さを従来の断熱材の厚さより薄く形成しても、充分に缶体4内の熱を断熱することが可能となるため、缶体4を小型化することが可能となり、この結果、燃料電池モジュールを小型化することが可能である。
また、モジュール内水気化器24は、直接缶体4内の熱を吸熱するのではなく、断熱材2を介して間接的に缶体4内の熱を吸熱しているために、過剰に缶体4内の熱を吸収することを防止することが可能であり、確実に燃料電池モジュールを熱自立した状態に維持することが可能となる。
(停止時)
次に上記燃料電池モジュールの停止時の運転方法について説明する。
まず、上記燃料電池モジュールは、燃料電池スタック5の発電を停止した後に、発電時に一度停止させた燃焼器10を、再度、起動させて缶体4内を所定温度に到達するまで昇温させる。
その後、水ポンプ26のみを起動して、第1の水配管25のみに水を供給し、当該水を缶体4の予熱を吸熱して昇温した後段水気化器8および排ガスの熱を吸熱して昇温した排ガス水気化器9に供給して水蒸気を生成させる。
次いで、当該水蒸気を第1の水蒸気供給管29に供給するとともに、炭化水素ガスを炭化水素ガス供給管31に供給し、当該水蒸気および炭化水素ガスを燃料電池スタック5の熱を吸熱して昇温した改質器6および缶体4内の予熱を吸熱して昇温した後段改質器7に供給して燃料ガスを生成させる。
次いで、改質器6および後段改質器7により得られた燃料ガスを、燃料ガス供給管32から燃料ガス通路20、燃料ガス吐出孔21および燃料極集電体16を介して燃料ガスを缶体4内の熱により昇温された燃料電池スタック5の燃料極層13に供給する。
以上の構成からなる燃料電池モジュールの停止時の運転方法によれば、第1の水配管25を介して後段水気化器8および排ガス水気化器9のみに水を供給しているために、モジュール内水気化器24が断熱材2を介して缶体4内の熱を吸熱することがなくなる。これにより、缶体4内の温度が急激に低下することを防止することが可能となり、燃料電池スタック5の発電セル15に掛かる熱応力を低減することができるために、発電セル15の破損を防止することが可能である。
また、燃料電池スタック5の発電停止後に、改質器6および後段改質器7の改質反応が停止する温度に到達するまで、長時間発電セル15に燃料ガスを供給することができるために、発電セル15の構成要素の一つである燃料極層13を還元状態に保つことが可能となり、この結果、燃料極層13の酸化を防止することが可能である。
なお、本実施形態の燃料電池モジュールでは、第1および第2の水配管25、27に、水ポンプ26、28の2つの水ポンプで水を供給しているが、起動・発電・停止時に各々水配管25、27への水の供給量を変更できるものであれば既存の水の供給方法を適宜選択することが可能である。
1 内缶体
2 断熱材
3 外缶体
4 缶体
5 燃料電池スタック
6 改質器
7 後段改質器7(改質器)
8 後段水気化器(第1の水気化器)
9 排ガス水気化器(第2の水気化器)
10 燃焼器
11 排出口
15 発電セル
24 モジュール内水気化器(第3の水気化器)
25 第1の水配管
27 第2の水配管
29 第1の水蒸気供給管
30 第2の水蒸気供給管

Claims (3)

  1. 内缶体と、該内缶体を断熱材を介して覆う外缶体により構成された箱形の缶体の内部に、発電セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することにより発電反応が生じる燃料電池スタックと、供給された水から水蒸気が生成する第1の水気化器と、供給された上記水蒸気および炭化水素ガスから上記燃料ガスを生成する改質器と、上記第1の水気化器を加熱する燃焼器とが設けられ、且つ上記缶体に設けられた排ガスを排出する排出口に、供給された水から水蒸気を生成する第2の水気化器が設けられるとともに、缶体外から供給された水を上記第2の水気化器を介して第1の水気化器に導く第1の水配管、および第1の水気化器から上記第1及び第2で生成された水蒸気を上記改質器に導く第1の水蒸気供給管を配した燃料電池モジュールにおいて、
    少なくとも上記缶体の側面に位置する上記断熱材の内部であって、上記内缶体近傍に、供給された水から水蒸気を生成する第3の水気化器を設けるとともに、缶体外から供給された水を上記第3の水気化器に導く第2の水配管、および第3の水気化器で生成された水蒸気を上記改質器に導く第2の水蒸気供給管を配したことを特徴とする燃料電池モジュール。
  2. 請求項1に記載の燃料電池モジュールの運転方法であって、
    起動時および停止時に、上記第1の水配管を介して第1及び第2の水気化器のみに水を供給し、且つ発電時に、第1の水配管および第2の水配管を介して第1、第2および第3の水気化器に水を供給するとともに、上記第2の水配管への水の供給量が上記第1の水配管への水の供給量よりも多くなるようにしたことを特徴とする燃料電池モジュールの運転方法。
  3. 請求項1に記載の燃料電池モジュールの運転方法であって、
    停止時に、上記第1の水配管のみに水を供給し、該水を順次上記缶体外に排出する排ガスの予熱を吸熱して昇温した第2の水気化器および上記缶体内の予熱を吸熱して昇温した上記第1の水気化器に供給して該水蒸気を生成させ、次いで、当該水蒸気および炭化水素ガスを上記缶体内の予熱を吸熱して昇温した改質器に供給して上記燃料ガスを生成させた後に、該燃料ガスを上記燃料電池スタックの発電セルに供給することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池モジュールの運転方法。
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JP2017528882A (ja) * 2014-09-19 2017-09-28 ワット フュエル セル コーポレーション 燃料電池ユニットおよびシステムの熱管理

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